JP5420779B1 - 無線機の遠隔制御装置及びそれを用いたハンズフリー機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】PTT方式の無線機を用いた通信システムにおいて、ケーブルによる拘束を避けて、通話する際に生じる動きを最小限に留める。
【解決手段】外部PTTスイッチのオン信号を無線送信するPTT無線送信部(34)と、上記入力信号を受信し有線にて無線機本体1へ伝達可能な本体側PTT無線受信部(12)とを、独立した機器として有する無線通信システムとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、無線機のシステムに関し、特に、PTT(プレストゥトーク)スイッチを遠隔制御させることで、個々の機器と実用的な融合を果たした音声通話無線機に関する。
携帯電話の電波が届く所であれば操作者は毎月高額な通信料金を支払えばほぼ、日本全国で携帯電話通信が可能である。しかしながら、携帯電話の電波が届かない人里離れた洞窟の中、地下街などでは携帯電話は使用できない。その為、タイムリーな無線通信及び通話料金の支払いを無くすためには無線機の使用は欠かせないものである。そこで、単信方式(プレストーク方式)が使用可能な通信機で交互に音声通信を行う場合には、操作者がPTTスイッチを押下することで音声送信するモードに切り替えられ、押離することで音声受信するモードに切り替えられる。しかし、無線機本体にPTTスイッチが直結していると、送受信の切替の度に本体を直接触らなければならないため、実用上問題があった。そこで、無線機本体にケーブル接続した本体より小型の子機にPTTスイッチを取り付けて、その子機を操作することで送受信の切替を行うことが一般的に行われている(特許文献1)。このような子機を利用した形態は、様々な状況で活用される。
例えば特許文献2には、車両用無線通信システムの中継装置を搭載した自動二輪車が記載されている。二輪車本体に無線装置本体が、ハンドル部にPTTスイッチが設けられ、操縦者のヘルメットにスピーカー及びマイクが取り付けられており、ヘルメットと無線装置本体とはBluetooth(登録商標)規格によって無線通信しており、無線装置本体とPTTスイッチとは、二輪車の車体内に巡らされたケーブルにより接続されている。
また、警察が籠城事件などの際に、ハンドガンの照準を標的に定めながら、本部や他の隊員との音声通話を行う際には、本体まで手を伸ばすことなく、子機を用いることで、必要とする動きを小さくすることができる。
双眼鏡を用いて自然現象の監視や鳥獣観察などを行いながら、本部や仲間との音声通話を行う場合、特に高倍率の双眼鏡を用いる場合にはわずかの動きで照準が狂ってしまう。無線機本体にPTTスイッチがある場合には必ず片手を離さなければならなかったが、子機であれば双眼鏡を握り込む手の中に収めながら最小限の動きでスイッチを押すことが可能となる。
さらに、スキーに用いるストックにPTTスイッチを有する子機を設ければ、ストックから手を離すことなくスキーで滑りながら仲間との通話が可能となる。ホビーラジコンのコントローラに取り付ければ、コントローラを操縦しながら仲間との通話が可能となる。
さらにまた拡張可能なシステムの形態が特許文献3で提案されている。単信式と複信式を切り替え可能な携帯型通話機が記載されているが、その中に、送受信状態を切り替えて通話する単信式の通話機能を有した携帯型通話機本体と該携帯型通話機本体と近距離無線通信可能で、PTTボタンを押下することで送受信を切り替えてPTT信号を携帯型通話機本体に送信するPTTリモコン装置が記載されている。また、該PTTリモコン装置とケーブル又は近距離無線通信ユニットを通じて接続されるスピーカー・マイク端末とを備えているシステムが記載されている。
また特許文献4には、PTTスイッチは遠隔モジュールに配置されており、遠隔モジュールも、無線機と関与している受信信号を送信する送信機を備えており、応答した受信機は無線機への通信チャンネルを開くシステムが提案されている。この遠隔モジュールにより、PTTスイッチは操作者にとって至便な位置に配置することが出来る。
特開平9−172697号公報 特開2001−148657号公報 特開2009−159402号公報 特表2003−517243号公報
しかしながら、特許文献2のシステムでは、無線装置本体とスイッチとの両方が二輪車本体に固定されているため、あくまで搭乗中しか用いることができず、下車してからも携帯することができなかった。また、無線機本体が二輪車本体に搭載されているため二輪車本体の電源スイッチを印可しなければ無線システムは使用出来なかった。さらに、二輪車操作時に於いては車体内から巡らされたケーブルが操作者と接続されており乗り降り時にはケーブルの着脱の必要もあり不便である。二輪操作時にはケーブルとの絡まり等で危険を伴うものであった。そして、二輪車盗難時に於いては該システム全体を盗難にあう危険性も同時にあった。
また、特許文献3に記載のシステムでは、前記携帯型通話機本体が、単信式の通話機能と複信式の通話機能を兼ね備えた携帯電話であり、それら単信式と複信式の両方の機能を一つの本体に内蔵する必要があり回路全体が複雑になってしまい、従来の携帯型無線機をそのまま利用するようなことはできず、製造、導入が容易ではなかった。また、操作時に於いては単信式と複信式との切り替えの必要もあり不便である。さらに、単信式通話時に於いては音声データを、PTTリモコン装置を介して通話する必要があり該リモコン装置の紛失、故障、バッテリー切れ時には通話は出来なかった。
さらに、特許文献4に記載のシステムでは無線機本体とインターフェース及びスピーカー付きマイクロフォンは各々有線で接続されている。このため、全てのシステムを操作者本人が装着した場合、各々を接続しているケーブルが邪魔になり、ケーブル自体の長さによって行動が制約されるおそれもあった。また、ケーブルの着脱作業も必要でありわずらわしかった。さらに、PTT遠隔モジュールとインターフェースとは赤外線(光リンク)で関与しており、赤外線が遮断される実施形態ではインターフェースを遠隔操作することが出来ない。さらに、システム全体が専用設計の物であり、該システムを個人操作者が採用するには多額の設備投資が必要となってしまった。
また、ハンドガンと併用する場合には、子機を操作するために一旦片手を離さなければならず、照準が外れる危険性が高くなっていた。ハンドガンのグリップにPTTスイッチを設けて、ハンドガン自体を子機とすることは可能であったが、そのまま用いようとすると、本体と子機とを結ぶケーブルが相対者に対してあからさまになる。これを隠すには、服の袖の中に入れるなどの工夫が必要となり、正確な照準をつけることが難しくなった。また、ケーブル自体の長さによって行動が制約されるおそれもあった。
双眼鏡やスキーのストック、ホビーラジコンのコントローラなどの場合でも、ケーブルに拘束される以上、行動が制約されてしまうという問題があり、使用開始時及び収納時にはケーブルの着脱作業が必要となり、場合によってはケーブルを衣服の中に取り回すなど、どうしても作業が煩雑になってしまった。
これらを解決する方式として、操作者本人の音声により送受信を切り替えるVOX機能がある。しかしその場合、音声の強弱及び周囲の雑音により送受信の切り替えに誤動作を起こしてしまい信頼性において欠けるものであった。
そこでこの発明は、従来から用いられているPTT方式の無線機を利用した通信システムにおいて、通話する際に生じる動きを最小限に留め、各端末を大型化する事無く、利便性と汎用性が高く、本システムを利用する操作者の設備投資費用を少なくして低コストで開発する事を目的とする。
この発明は、外部PTTスイッチのオン信号を無線送信するPTT無線送信部と、上記オン信号を受信し有線にて無線機本体へ伝達可能な本体側PTT無線受信部とを、独立した機器として有する無線通信システムにより、上記の課題を解決したのである。
すなわち、PTTスイッチを有する、又はPTTスイッチと直接接続するPTT無線送信部から、PTTスイッチをオンにしたオン信号を無線送信すれば、直接手にするスイッチ部分と、無線機本体に通じる機器群との間でケーブル接続する必要が無くなる。これにより、スイッチを操作する際に、或いはスイッチを持ちながら使用する機器を操作する際に、接続ケーブルによる拘束を避ける課題を解決できる。
この発明のさらなる形態として、
音声通信用のマイク及びスピーカーと、外部PTTスイッチのオン信号を受信するエンド側PTT無線受信部と、前記無線機本体との間で音声信号を無線にて送受信するエンド側音声無線通信部とを備えた音声入出力機器を有し、
上記外部PTTスイッチと、上記PTT無線送信部とを備えた外部スイッチ機器を有し、
上記エンド側音声無線通信部との間で上記音声信号を無線にて送受信する本体側音声無線通信部と、外部PTTスイッチのオン信号を受信する上記本体側PTT無線受信部と、上記無線機本体とを備えた本体機器を有し、
これらの機器は互いに有線接続されずに無線のみで接続されており、
上記音声入出力機器は、上記オン信号の受信の有無により前記マイクによる入力と前記スピーカーからの出力とを切り替え、
上記本体機器は、上記オン信号の受信の有無により上記無線機本体における音声信号の送信と受信とを切り替えるものとすると、
三つの機器を完全に分離して装備又は取り扱いできるため、拘束感を排除できるだけでなく、防水対策なども容易になる。
その無線送信するオン信号に、当該PTT無線送信部に固有のIDを含めることで、本体側PTT無線受信部とエンド側PTT無線受信部とが誤って別の機器のオン信号を誤って認識することが無くなり、無線機本体が、他の子機との間で混信を起こすことを防止しつつ利用可能となる。
具体的には、上記本体側PTT無線受信部は、上記無線機本体とケーブル接続されているか、又は一体であって、一連の本体機器を形成する。また、PTTスイッチのオン信号を受け付ける受信器と一体化していてもよい。一体であると装置数が無駄に増えないので好ましいが、ケーブルを分岐させて無線機本体と繋げる追加モジュールであると、PTTの無線受信のための機器として汎用モジュールが使用できるので、製造上優位である。また、無線機本体は従来のものをそのまま流用して本発明にかかるシステムを構築することができる。
ここで上記無線機本体とは、他の上記無線機本体との間での音声通信をやり取りするものである。この無線機本体は、音声を入出力するための音声入力用マイクと音声出力用スピーカーとを内蔵していてもよいし、有線ケーブルでマイク及びスピーカーと接続されていてもよいし、近距離無線通信によってマイク及びスピーカーを備えた上記音声入出力機器と無線で接続されていてもよい。ただし、本発明による効果を十分に発揮させるためには、装着可能なハンズフリーなヘッドセット装置としてマイク及びスピーカーが構成されていることが好ましい。上記無線機本体やそれと一体になったマイクに向かって喋るくらいならば、PTTスイッチを含む送信システムを無線化する必要の無い状況だからである。直接に無線機本体に喋っても問題が無いようにするためには、無線機本体及び本体側PTT無線受信部をヘッドセットに組み込むといった特殊な専用品を製造することになる。従って、ほとんどの場合、マイク及びスピーカーなどのヘッドセットと、上記無線機本体とは、有線ケーブル又は近距離無線通信によって通信するとよい。なお、上記近距離無線通信による場合、上記PTT無線送信部と上記本体側PTT無線受信部との間の通信、及び前記無線機本体同士の間の無線通信と混信しないように、規格や周波数を変えた無線通信である必要がある。
いずれの接続形態であっても、上記PTT無線送信部に繋がるPTTスイッチを押下することで、押下したオン信号が上記本体側PTT無線受信部へ無線伝達され、無線機本体を他の無線機本体に対して音声信号を送信可能な送信モードに切り替える。また、上記音声入出力機器が独立している場合は、音声入出力機器のエンド側音声無線通信部を本体機器の本体側音声無線通信部へ音声信号を送信可能な送信モードに切り替えるとともに、本体機器の本体側音声無線通信部はその音声信号を受信可能な受信モードに切り替える。本体機器は本体側音声無線通信部で受信した音声信号を無線機本体から送信することとなる。すなわち、この状態でなら、ハンズフリーに有線又は無線接続されたマイクからの入力信号が、上記無線機本体から他の無線機本体へ送信される。
そして、上記PTT無線送信部に繋がるPTTスイッチが押離されたら、上記本体側PTT無線受信部へ伝達される無線信号がオフになり、上記無線機本体が他の無線機本体からの音声信号を受信する受信モードに切り替わる。また、本体機器の本体側音声無線通信部は、音声入出力機器へ音声信号を送信可能な送信モードに切り替わり、音声入出力機器のエンド側音声無線通信部は無線機本体から送信された音声信号を受信可能な受信モードに切り替わる。すなわち、このニュートラルの状態でなら、上記無線機本体が受信した出力信号が、ハンズフリーに有線又は無線接続されたスピーカーから発せられる。
また、第二の形態では、外部スイッチ機器は近距離無線通信で各々の本体機器及び音声入出力機器と通信しているので、至近距離の通信に必要最低限の送信能力を持たせるだけで良く、送信機の小型軽量化及び消費電力を低くする事が可能であるため、本発明を実施するシステムを製造する際のコストは低廉にすることができる。外部スイッチ機器の外部PTTスイッチは本体の外殻部に搭載されてもよいし、本発明による効果を十分に発揮させる為には着脱自在の固定部材を介して着脱自在に操作・操縦機器に外部スイッチ機器の送信部とケーブルで接続されていることが好ましい。
上記の外部スイッチ機器は操作機器や車輌へ取り付けても操作・操縦に支障をきたすことが無い。さらに、ケーブルで接続された外部PTTスイッチを操作者にとって至便な位置に配置し、両手に握られた操作機器や操舵部から片手を離すこと無く、手の中に収めながら指でスイッチを押下する小型タクトスイッチか、あるいは指で引き込む跳ね返りトグルスイッチで作動してもよい。手を握りこむことによってスイッチを作動する薄型感圧スイッチにしてもよい。これにより搭載する車両の取付け位置の制約と改造を無くし照準・観察・監視・撮影・操縦をしながら通話する際に生じる動きを最小限に留める課題を解決できる。
このシステムは、銃器や双眼鏡のように、両手で扱い、かつ照準を定める必要がある機器に実装することで、特に有益な無線システムとなる。すなわち、銃器であればグリップ部分(把持部)にPTTスイッチを設け、あるいは取り付け、送信システムのPTT無線送信部も銃器に取り付ける。これにより、上記本体側PTT無線受信部及び通信機本体との間でケーブルを取り回す必要がなくなる。また、風などによるケーブルの揺れが銃器に伝わることが無くなるため、それにより銃器に外力が加わることが無くなる。このため、PTTスイッチと上記PTT無線送信部とを取り付けた状態での使用にさえ慣れていれば、不確定要素をほとんど排除した環境で照準を固定しながら無線通信を行うことができる。さらに音声入出力機器との間も無線化すると、ケーブルはマイクとスピーカーとの間だけに限ることができるので、より好ましい形態となる。
また、双眼鏡では外観上のメリットこそ少ないものの、ケーブルの揺れが双眼鏡に伝わることが無くなることによるメリットは同様に享受できる。特に高倍率の双眼鏡を用いる場合には、銃器以上にわずかな動きでも照準がずれてしまうため、自然環境中での観察において当然に吹く風の影響を排除できることによるメリットは銃器以上に大きなものとなる。
すなわち、上記装置を操作・操縦する機器に搭載しても機器本来の重心と機能が狂う事無くあらゆる操作機器に搭載可能であり、汎用性が高い。
さらに、操作者は無線機本体に当然搭載されているPTTスイッチを無線通信の度に操作する必要がなくなる。本体無線機自体は実用品であるが、幾度も操作する事による破損や故障を防ぐ事が出来る。
さらにまた、無線機本体は無線通信者の胸のポケットの中、或いは腰ベルトに固定治具を用いて搭載されるが、身体に装備される機器が増える事により操作、操縦に対して妨げになる場合、あるいは無線機本体を身体へ装備する事に対して本体大きさや重量に煩わしさを感じる場合でも、無線機本体のPTTスイッチは操作する必要が無いことから、背中に背負うバックの中に無線機本体を収納していても良い。或いは、四輪車であればダッシュボードの中、二輪車であればタンクバックの中に無線機本体を収納すれば良く、この形態であればさらに、自然環境中に当然に起こりうる雨・風・雪の影響と地面や壁・障害物との接触による損傷から無線機本体を守り無線通信可能である。また、無線機本体を携帯する場合でも、防水性の樹脂製袋などに入れてポケットやリュックサックなどの中に入れても運用が可能となる。マイク及びスピーカーを要する音声入出力機器と、外部スイッチ機器とは、それぞれは容易に防水化できるので、従来使用していた無線機本体を買い替える必要なく、防水にまで適用した無線通信システムを実現させることができる。
(a)この発明にかかる第一の実施形態での本体側PTT無線受信部及び無線機本体側の例図、(b)PTT無線送信部側の例図 本体側PTT無線受信部側のフロー例図 第一の実施形態におけるPTT無線送信部側のフロー例図 この発明にかかる第二の実施形態での音声入出力機器と外部スイッチ機器と本体機器との構成図 この発明にかかる第二の実施形態での音声入出力機器と外部スイッチ機器と本体機器との機能ブロック図 この発明にかかる第二の実施形態での音声入出力機器と外部スイッチ機器と本体機器とのPTTスイッチのオンオフによる動作表 (a)第一の実施形態にかかる無線システムを二輪車にて使用する実施形態の概略図、(b)(a)のハンドル部分の拡大図 (a)第二の実施形態にかかる無線システムをハンドガンに搭載した実施形態の概略図、(b)(a)のハンドガン部分の拡大図 (a)第二の実施形態にかかる無線システムを双眼鏡に搭載した実施形態の概略図、(b)(a)の双眼鏡部分の拡大図 (a)第二の実施形態にかかる無線システムをスキーとともに使用する実施形態の概略図、(b)(a)のストック部分の拡大図 (a)第一の実施形態にかかる無線システムをコントローラとともに使用する実施形態の概略図、(b)(a)のコントローラ部分の拡大図
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、PTTスイッチのオンに対応するオン信号を送信するPTT無線送信部と、そのオン信号を受信して有線接続された無線機本体へ伝達する本体側PTT無線受信部とを含む受信システムとの間の通信が、上記送信システム固有のIDを含む無線送信により行われる無線システムである。
まず、この発明にかかる第一の実施形態を図1(a)(b)に示す。図1(a)は本体側PTT無線受信部側の機器であって、無線機本体1とそれに接続される機器群を示す。無線機本体1は、PTTスイッチ2と、アンテナ3と、マイク及びスピーカー出力を接続するためのジャック4を備えている。このアンテナ3は、他の無線機本体1と通信するためのものである。また、ジャック4は、市販無線機のマイク及びスピーカー出力ジャックと共通の形態としておくことが望ましい。市販の無線機で用いる部品を一部に利用しつつ本発明にかかる無線システムとすることができる。また、無線機本体1には当然にして、PTTスイッチ2のオンオフに従って、オン信号を受ければ送信モードに切り替え、オン信号を受けていないオフの状態であれば受信モードに戻すという通常のPTTスイッチを用いた無線機としての機能を内蔵するものである。また、内蔵のPTTスイッチ2だけでなく、PTTの規格に沿った入力信号をジャック4経由で受信することで、同様の切替を行うことができる。なお、図示しないが、当然に電源スイッチと電池を備えている。
ジャック4には、無線機本体1への入出力を行うための機器群に繋がるプラグ11が挿入される。プラグ11から受信器12との間は接続ケーブル13で接続されており、接続ケーブル13では少なくとも音声及びPTTの入出力信号がやり取りされる。
受信器12には、PTTスイッチのオン入力を受け付けるためのPTTジャック14が設けてあり、また、音声ケーブル21が接続されている。PTTジャック14には、必要に応じて有線PTTスイッチ15に繋がるPTTケーブル16の先端にあるPTTプラグ17が挿入される。ただし、本発明では後述する外部PTTスイッチ32からの入力だけで無線機本体1を使用できるため、PTTジャック14にPTTプラグ17を挿入せず、有線PTTスイッチ15を設けておかなくてもよい。
さらに、受信器12には、PTT無線送信部34からの無線信号を受信するための本体側PTT無線受信部43(図示せず)が内蔵されている。すなわち、近距離無線通信により、後述するPTT無線送信部34が発するPTTスイッチのオン信号とそのPTT無線送信部34固有のIDとを受信するものである。この固有のIDにより、付近に存在する他の操作者が使用するPTT無線機31との間で、PTTスイッチのオンオフの切替を混同せずに済むように識別する。
有線PTTスイッチ15又は外部PTTスイッチ32のいずれであっても、入力されたPTTスイッチのオン信号が受信器12へ入力されて、無線機本体1へと送られればよい。ただし、この発明として効果を発揮するために最低限必要なのは、無線接続された外部PTTスイッチ32からのオン信号に対する応答機能である。
このような本体側PTT無線受信部43を含む受信器12及びPTT無線送信部34を含むPTT無線機31との間でやり取りされる近距離無線通信の方式は、IDを含めて識別できるものであれば特に制限されるものではない。PTT無線送信部34側に固有のIDを送信できるもので無いと、至近距離に複数の人間が集まって同時に使用する際に混信してしまうことがあるからである。例えば、Bluetooth(登録商標)規格の無線を用いることができる。
一方、受信器12に接続された音声ケーブル21は、分岐器22で入力ケーブル23と出力ケーブル24とに分岐され、入力ケーブル23はマイク25に、出力ケーブル24はスピーカーを有するイヤホン26に接続される。なお図示しないが、これらマイク25及びイヤホン26を合わせてヘッドセットを構成すると、装着しやすいので好ましい。このようなヘッドセットとしては、イヤホン26の代わりにヘッドバンドで繋いだヘッドホン型や、イヤホン26に耳掛けを設けたりするといった形態が挙げられる他、マイク25とともにヘルメットに内蔵する形態でもよい。これらの形態を自由に選択できるように、音声ケーブル21より先の分岐器22、マイク25、イヤホン26等は受信器12からジャックとブラグで抜き差し可能とし、市販品と差し替え可能であってもよい。
無線機本体1のジャック4と接続され、無線機本体1の電源が入っていれば、イヤホン26からは無線機本体1が受信した音声が出力される。
操作者の意志により音声送信を行いたい場合には、PTTスイッチをオンにしたオン信号を無線機本体1へ入力させて送信モードに切り替えた上で、マイク25から音声入力して、音声を他の無線機本体1へ送信する。この発明では、このオン信号を、無線機本体1に内蔵されたPTTスイッチ2だけでなく、有線接続された有線PTTスイッチ15や、本体側PTT無線受信部を有する受信器12を介して、近距離無線通信経由で接続された外部PTTスイッチ32からのオン信号も認識する。
図1(b)に、近距離無線通信でPTTスイッチのオン信号を送信する送信システムを示す。PTTスイッチとしてのオン信号を入力する外部PTTスイッチ32と、近距離無線通信でそのオン信号をIDとともに送信しうるPTT無線送信部34(図示せず)を含むPTT無線機31とが、有線のスイッチケーブル33で繋がっている。使用する際には、PTT無線送信部34は、本体側PTT無線受信部を有する受信器12に自身のIDを認識させるため、所定の手順によりペアリング作業を行う。ペアリングの際には、所定のスイッチを何秒間かに亘って押し続けたり、起動してから最初にIDとともに信号を送ったりするなど、機器固有の操作をして、PTT無線送信部34が送信するIDを、受信器12又は無線機本体1に記憶させて、その認識したIDを含むオン信号のみを受け付けるようにする。あるいは、予めPTT無線送信部34の固有IDを受信器12に記憶させておき、最初からセットで使用することで、認識させる手間を省いて、その記憶した固有IDを有するPTT無線機31からのオン信号を受信するようにしてもよい。または、受信器12の設定を、認識作業の開始から最初に認識させたPTT無線送信部34が送信した周波数のオン信号のみを受け付けるようにしてもよい。この場合、周波数の違いがIDの代わりとなる。認識後は、外部PTTスイッチ32を押下してオン信号を入力し、これをPTT無線送信部34を有するPTT無線機31と本体側PTT無線受信部43を有する受信器12との間を近距離無線通信で伝達し、無線機本体1へ入力させて、送信モードに切替させた上で、マイク25から音声入力して、音声を他の無線機本体1へ送信する。音声送信後は、外部PTTスイッチ32から押離して、オン信号が伝達されなくなったことを認識した無線機本体1が、内部回路をクローズして、マイク25からの入力信号を遮断して、音声受信モードに切り替えて、受信した音声をイヤホン26から出力するようにする。
基本的な利用手順のフローは次のようになる。そのフローを図2,図3を用いて説明する。
受信側のフローを図2に示す。まず(S101)、ヘッドセットに接続されるプラグ11を、無線機本体1のジャック4に接続し(S102),無線機本体1の電源を入れる(S103)。このS102とS103とは順番が逆でもよい。この段階で、受信器12は、オン信号とIDを受信する待機状態となっており、無線機本体1が受信する音声がイヤホン26から出力される(S104)。そこで、PTT無線送信部34からのオン信号及びIDを受信したら(S105−Yes)、そのIDが予め受信器12又は無線機本体1に記録されているペアリングの相手のIDであるか否かを確認する(S106)。記録されたIDでなければ(S106−No)、無線機本体1の内部回路は切り替えないままで、引き続きIDの受信待ちかつ音声出力モードとなっている。記録されたIDであれば、無線機本体1の内部回路を切り替えて、マイク25から入力された音声信号を無線送信する(S107)。オン信号が止まったら(S108)、再び無線機本体1の内部回路を切り替えて、受信待機状態に戻る(S104)。
一方、送信側のフローを図3に示す。最初の段階で(S201)、上記のS102及びS103は完了しており、PTT無線機31が有するPTT無線送信部34のIDは受信部12に登録されているものとする。その上で、PTT無線機31の電源を入れる(S202)。それから、外部PTTスイッチ32がオフのままであれば(S203→Yes)、PTTスイッチのオン信号を送信せずそのまま待機状態とする(S204)。外部PTTスイッチ32がオンになったら(S203→No)、PTT無線送信部34からオン信号を送信して(S205)、受信器12へ近距離無線通信にて転送する。
次に、この発明にかかる第二の実施形態を図4〜6を用いて説明する。図4は無線システムを構成する機器の外形及び使用形態の例を示す外観図であり、図5はそれぞれの機器の機能ブロック図である。また、図6は、外部PTTスイッチ32のオンオフによる、それぞれの機器の状態遷移を示す表である。
まず、無線機本体1又は車載用無線機本体1aと、それを無線制御するための無線化モジュール12aとからなる本体機器10について説明する。無線機本体1は上記の第一の実施形態と同様の構成であり、車載用無線機本体1aは出力がより大きいものの、基本的な構成は同様である。以下、まとめて無線機本体1として説明する。すなわち、内部には他の無線機本体1と無線通信するための本体無線機能部5を有しており、それがアンテナ3へ繋がっている。またいずれも、無線化モジュール12aに通じるプラグ11を挿入するためのジャック4を備えている。無線化モジュール12aは、上記の第一の実施形態における受信機12及びそれに付属する有線PTTスイッチ15等と同様に、音声の入出力とPTTスイッチのオン信号を無線機本体1へ導入するものであるが、それらのいずれもが近距離無線通信によって、独立した機器である音声入出力機器20及び外部スイッチ機器30と無線通信することによって実現する点が異なる。
この無線化モジュール12aは、後述する音声入出力機器20のエンド側音声用アンテナ52との間で音声信号をやりとりする本体側音声用アンテナ42と、それを通じて音声の入出力をジャック4との間で行う本体側音声通信部41とを有している。また、後述する外部スイッチ機器30のPTT送信アンテナ35から送信されるPTTスイッチのオン信号を受信する本体側PTT用アンテナ44と、そのオン信号を本体側音声通信部41へ導入する本体側PTT無線受信部43とを有する。また、本体側PTT無線受信部43には、外部スイッチ機器30が故障したり紛失したときに備えた本体側での緊急制御用として、PTTスイッチのオン信号を入力可能な拡張PTTスイッチ45が接続されていてもよい。これは上記第一の実施形態における有線PTTスイッチ15と同様の機能を有するスイッチである。
本体側音声通信部41は、本体側PTT無線受信部43からオン信号を受けると、操作者がマイク25から入力し本体側音声用アンテナ42を介して受信された音声信号を、無線機本体1のジャック4へ入力し、他の無線機本体1へ発信させる。一方、オン信号を受信していない状態では、無線機本体1のジャック4から出力される他の無線機本体1からの音声信号を、本体側音声用アンテナ42を通じて、音声入出力機器20へ送信して、操作者のスピーカー26で再生できるようにする。
次に、マイク25及びイヤホン(スピーカー)26を有する音声入出力機器20について説明する。エンド側音声無線通信部51は、マイク25及びイヤホン26と接続され、音声信号を送受信するためのエンド側音声用アンテナ52と接続され、PTTのオン信号を伝達するエンド側PTT無線受信部53と繋がっている。エンド側PTT無線受信部53は、外部スイッチ機器30のPTT送信アンテナ35が近距離無線通信により送信したPTTのオン信号を受信するためのエンド側PTT用アンテナ54と繋がっている。また、外部スイッチ機器30が故障したり紛失したりしたときに備えた緊急制御用として、PTTスイッチのオン信号をエンド側音声無線通信部51へ送信させるサブPTTスイッチ56を有していてもよい。また、これらを含む音声入出力機器20は独立した機器として動作するため、これらを動かすためのバッテリー55を有する。
エンド側音声無線通信部51は、エンド側PTT無線受信部53からオン信号を受けると、操作者がマイク25から入力した音声信号を、エンド側音声用アンテナ52を通じて送信する。一方、オン信号を受信していない状態では、エンド側音声用アンテナ52を介して無線機本体1から送信されてくる音声信号を、スピーカー26へ送信して再生させる。
次に、外部スイッチ機器30について説明する。外部スイッチ機器30は、PTTのオン信号を入力するための外部PTTスイッチ32と、スイッチケーブル33を介して接続されるPTT無線機31aとからなる。PTT無線機31aは、外部PTTスイッチ32から入力された信号を、PTTのオン信号として送信されるPTT無線送信部34と、実際にそれを近距離無線通信にて送信するPTT送信アンテナ35と、これらを動作させるためのバッテリー36とを有する。ここでPTT送信アンテナ35が送信したオン信号は、音声入出力機器20のエンド側PTT用アンテナ54と本体機器10の本体側PTT用アンテナ44とで受信される。なお、他の機器と混信しないように、このオン信号にはPTT無線機31aごとに固有のIDを含んでおり、音声入出力機器20と本体機器10は違うIDからのオン信号は受け付けないチェック機構を有しているとよい。
この第二の実施形態では、マイク25及びスピーカー26を含む音声入出力機器20を独立させられるため、音声が風の影響を受けることも最小限に留めることができる。また、本体機器10が他の機器と完全に分離しているため、防水性の樹脂製袋などで密封した中に入れておけば、多少の浸水環境であっても利用することができるので、利用範囲は多岐に亘る。
この発明にかかる通信システムの第一の実施形態を、二輪車に付属して使用する場合の形態を図7(a)(b)に示す。図7(a)は無線機本体1、受信器12及びヘッドセットを装着した操縦者の概念図である。操縦者は、無線機本体1をポケットやベルトに装着し、本体側PTT無線受信部を内蔵した受信器12を胸ポケットに入れ、ヘルメット61に分岐器22とマイク25とイヤホン26とを内蔵させている。一方、ハンドル62部分の操縦者側から見た拡大図を図7(b)に示す。ハンドル62の手元の、人差し指から小指まではハンドル62を握ったままで親指を延ばして届く箇所に、外部PTTスイッチ32が設けてある。外部PTTスイッチ32からPTT無線機31まではスイッチケーブル33で接続されており、外部PTTスイッチ32が押下されると、オン信号がスイッチケーブル33からPTT無線機31のPTT無線送信部34へ伝達され、近距離無線通信にて、操縦者が身につけている本体側PTT無線受信部を内蔵する受信器12にオン信号が伝達されて、無線機本体1がそれを認識して送信モードへ切り替えることになる。このとき、外部PTTスイッチ32と操縦者が身につけている無線機本体1等とは直接接続されていないため、操縦者は二輪車の操縦にあたって全ての動きを制限されることなく、必要に応じて音声送信を行うことができる。なお、第一の実施形態であっても、当然にしてPTT無線機31はオン信号及びIDを送信するアンテナ機能(PTT送信アンテナ35)とともに、それを動かすための電源としてバッテリー36を内蔵するものである。
なお、ここでは第一の実施形態の導入例を示したが、レース仕様の二輪車のようなより高速で走る環境では、第二の実施形態での利点が顕著となる。なぜなら、国際競技レース(MOTOGP)や国内競技レース(JSB)ではレース中はライダーとピットクルーとの無線通信はライダー転倒時のけがや時速300kmを超すスピードによる風圧でのケーブルとライダーの絡まり等による安全性確保の為ルール上禁止されている。現状のレース運用方法ではライダーとピットクルーとの情報伝達手段はピットから表示されるサインボード又は、コントロールセンターからは有識旗のみの連絡手段である。その為、ライダー個人の卓越たる動体視力のみでピットから掲示されるサインボードの表示を瞬時に見極め情報を確認するに過ぎず、当然のことであるが見間違いが発生し情報の伝達がうまく行かない。本発明の望ましい一実施例による二輪車にて使用する実施形態の概略によれば、危険回避を目的として考察すれば転倒時や風圧によるケーブルの絡まりを回避出来る。二輪車による高速走行時では手元のハンドルスイッチを目視するなどの動作は困難で同時に危険を有するものである。その為目視によらずハンドルより手を離す事無く本発明の外部PTTスイッチ32を操作する必要があり、より僅かな動作で確実に且つ正確に操作するならば安全性と操作性を考慮するならば親指や人指し指にて押下・押離すれば良い。この場合、跳ね返りトグルスイッチが適当である。
また、一般仕様の速度で用いる二輪車でも、特に白バイ隊(交通指導取締用自動二輪車)に搭載される専用警察無線機は、ハンドル左に音声伝達回路の出力先として拡声器と警察無線とを切り替えるスイッチが装備される。ヘルメット内での発話は、運転する警察官の腰に付けられたトランスミッターを通じてバイクに飛んだあと、切り替えスイッチに応じ、マイクから拡声され無線で電波に乗る。なお、無線傍受の場合は、逆ルートでヘルメットまで届く。この環境に本願発明の第二の実施形態を導入すると、ケーブルがほとんど無くなるため、事故時の危険性をさらに低下させることができる。一方、二輪車自体に搭載される車載用無線機ではなく、広く利用されている市販無線機を本願発明とともに使用するならば、無線機を車体に搭載する必要は無く降車した後でも身体に装備された無線機本体1を操作することで無線傍受が可能である。
この発明にかかる通信システムの第二の実施形態を、銃器に付属して使用する場合の形態を図8(a)(b)に示す。図8(a)は本体機器10及び音声入出力機器20を装着した操作者の前面図である。操作者は、無線機本体1や、本体側PTT無線受信部43を内蔵した無線化モジュール12aを含む本体機器10をポケットやベルトに装着し、マイク25とイヤホン26とを含む音声入出力機器20装着している。マイク25とイヤホン26はヘルメットに内蔵していると、通信機を用いていることが相対者に判別されにくくなる。また操作者は両手でハンドガン64を前面に向けて構えており、構えながらイヤホン26及びマイク25にて通信を行う。一方、ハンドガン64を持つ操作者の両手部分の拡大図を図8(b)に示す。ハンドガン64のグリップ65に近い、照準を目標に向けて固定したまま、指一本だけのわずかな動きで届く箇所に、外部PTTスイッチ32が設けてあり、最小限の長さに留めたスイッチケーブル33を介して、オン信号がPTT無線機31aのPTT無線送信部34へ送信される。PTT無線機31aの取り付け位置は、操作者が使用する際に照準が狂いにくい箇所に取り付けておけばよい。ただし、PTT無線機31aはできるだけ小型で見えにくいことが実用上望ましく、かつ、バランスをできるだけ崩さないように軽量であると好ましい。これにより、照準を目標に固定したまま、相対者にはほとんど気づかれないわずかな動きだけで、送信と受信とを切り替えることができ、警察が複数人で連携して犯人を確保しようとする場合などに有効となる。
なお、ここではハンドガン本体に搭載する例を示したが、望遠スコープやレーザードットサイトなどを用いた遠距離照準の照準機を覗き込みながら本発明を利用する場合にはさらに好適なブレ防止効果が得られる。
この発明にかかる通信システムの第二の実施形態を、双眼鏡67に付属して使用する場合の形態を図9(a)(b)に示す。図9(a)は本体機器10及び音声入出力機器20を装着した操作者の前面図である。操作者は、無線機本体1や本体側PTT無線受信部43を内蔵した無線化モジュール12aを含む本体機器10をポケットやベルトに装着し、頭にはマイク25とイヤホン26とを含む音声入出力機器20を装着している。また操作者は両手で双眼鏡67を持ったまま、イヤホン26及びマイク25にて通信を行う。双眼鏡67部分の拡大図を図9(b)に示す。使用時に手にする鏡体68の周面か、あるいは鏡体68を繋ぐ連結部69上であって、通常の使用時において手が固定される把持部から、いずれかの指をわずかに動かして押下できる箇所に外部PTTスイッチ32を取り付けてある。押下時に鏡体68へ与える動きを最小限に留めつつ、確実に押下できるようにするため、人差し指又は中指の可動範囲に設置すると好ましい。また、PTT無線送信部34を含むPTT無線機31aは、できるだけバランスを崩さないように、外部PTTスイッチ32とは左右対称に近い位置に設けてあることが好ましい。また、観察時に風でスイッチケーブル33が揺れ動かないように、スイッチケーブル33の長さは出来るだけ短いことが望ましい。
この発明にかかる通信システムの第二の実施形態を、スキーのストック71に付属して使用する場合の形態を図10(a)(b)に示す。図10(a)は、本体機器10及び音声入出力機器20を装着した操作者の斜視図である。操作者は、無線機本体1や、本体側PTT無線受信部43を内蔵した無線化モジュール12aを含む本体機器10防水袋6で防水密封してウェア中に収納し、マイク25とイヤホン26とを含む音声入出力機器20を頭部に装着している。操作者はスキーのストック71をそれぞれの手に握り、滑りながら、あるいは登攀しながら、イヤホン26及びマイク25にて通信を行う。ストック71部分の拡大図を図10(b)に示す。使用時に握る部分に近接する、親指の可動範囲に外部PTTスイッチ32を取り付けてある。これにより、防寒用の分厚い手袋を脱ぐ事無くスイッチを押下できる。PTT無線送信部34を含むPTT無線機31aは、ストック71の握りを邪魔しない箇所であって、接続するスイッチケーブル33ができるだけ邪魔にならない程度の位置に取り付けてある。スイッチケーブル33は、使用時に握り込むものでもよいが、ストック71の表面に孔をあけて、内部を通すものでもよい。また、小型であればPTT無線機31aを、ストック71の頂部に設けておくと、使用時にバランスが崩れにくくてよい。
この発明にかかる通信システムの第一の実施形態を、ラジコンのコントローラ73の裏面に付属して使用する場合の形態を図11(a)(b)に示す。ここでは、この発明の効果が得られやすいラジコンのコントローラーを示すが、ゲーム機のコントローラでも同様の形態が可能である。図11(a)は、無線機本体1、受信器12、イヤホン26及びマイク25を装着した操作者がコントローラ73を操作している際の正面図であり、図11(b)はコントローラ73部分の拡大図である。操作者は無線機本体1や本体側PTT無線受信部を内蔵した受信器12をポケットやベルトに格納し、マイク25とイヤホン26とを装着している。操作者は両手でコントローラ73を握り、スティック74を親指で操作する。このとき、コントローラ73の背面で人差し指が届く箇所に、外部PTTスイッチ32を取り付けてある。また、同じくコントローラ73の背面に、スイッチケーブル33を介してPTT無線機31が設けてある。これにより、コントローラ73を操作しつつ、自在に無線の送受信を切り替えることができる。
さらに、図示しないが他の実用形態について述べる。上記の図ではいずれも携帯型の無線機本体1を用いた例を示したが、車載用無線機1aのように大型の無線機を用いる場合でも本発明は有効に実施できる。例えば四輪モータースポーツレースでは、ドライバーとピットクルーとの間、あるいはレース主催者との間で、コース上のトラブルやタイヤ交換、燃料補給その他の情報を無線機にて通信しているが、これに用いられている10〜30kmほどをカバー可能な10〜30w程度の高出力車載用無線機でも本発明が利用できる。その際に、外部PTTスイッチ32を取り付ける箇所は、ステアリングスイッチ付きハンドルが好適である。一瞬の引っかかりがレース結果を左右するような環境において、ハンドルから手を離すことなく、なおかつ、ヘルメット内に仕込んだマイク25及びスピーカー26との間でケーブルに拘束されることなく通信が可能となる。また、そのような専用の四輪車ではなく、タクシーも含めた一般向けの自動車であっても、ハンドルに外部PTTスイッチ32及び無線機本体31aを取り付けて、ヘッドセットとした音声入出力機器20を装着すれば、本体機器10を車体に取り付ける追加工事の必要すらなく、本発明を導入可能である。特にタクシーやバスのような、カージャックの危険性を有する業務用自動車において、犯人に無線機を使用していることを外見上気づかれにくくすることができる。
本発明における上記の実施形態で示した例は、あくまで例示の目的で記載されたものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明を構成する機器のうち音声入出力機器を装備し、外部スイッチ機器を種々の物品に搭載させ、あるいは改造により種々の物品と一体化させても、本発明の範囲に含まれる。ただし、ここで搭載又は一体化させる物品は、操作者が使用する際に握る、あるいは把持するといった、使用時に手で持つ物品である。そして、外部PTTスイッチは当該物品を使用しながら指の動きだけで届く位置に取り付けておくものであるとよい。
1 無線機本体
1a 車載用無線機本体
2 PTTスイッチ
3 アンテナ
4 ジャック
5 本体無線機能部
6 防水袋
10 本体機器
11 プラグ
12 受信器
12a 無線化モジュール
13 接続ケーブル
14 PTTジャック
15 有線PTTスイッチ
16 PTTケーブル
17 PTTプラグ
20 音声入出力機器
21 音声ケーブル
22 分岐器
22a エンド側無線モジュール
23 入力ケーブル
24 出力ケーブル
25 マイク
26 イヤホン(スピーカー)
30 外部スイッチ機器
31,31a PTT無線機
32 外部PTTスイッチ
33 スイッチケーブル
34 PTT無線送信部
35 PTT送信アンテナ
36 バッテリー
41 本体側音声通信部
42 本体側音声用アンテナ
43 本体側PTT無線受信部
44 本体側PTT用アンテナ
45 拡張PTTスイッチ
51 エンド側音声無線通信部
52 エンド側音声用アンテナ
53 エンド側PTT無線受信部
54 エンド側PTT用アンテナ
55 バッテリー
56 サブPTTスイッチ
61 ヘルメット
62 ハンドル
64 ハンドガン
65 グリップ
67 双眼鏡
68 鏡体
69 連結部
71 ストック
73 コントローラ
74 スイッチ

Claims (4)

  1. PTT方式の無線機を利用した通信システムにおいて、
    外部PTTスイッチと、上記外部PTTスイッチのオン信号を無線送信するPTT無線送信部とを備えた外部スイッチ機器を有し、
    音声通信用のマイク及びスピーカーと、オン信号を送信させるサブPTTスイッチと、上記外部PTTスイッチのオン信号を受信するエンド側PTT無線受信部と、前記無線機本体との間で音声信号を無線にて送受信するエンド側音声無線通信部とを備えた音声入出力機器を有し、
    上記エンド側音声無線通信部との間で上記音声信号を無線にて送受信する本体側音声無線通信部と、オン信号を受信し有線にて無線機本体へ伝達可能な上記本体側PTT無線受信部と、上記無線機本体とを備えた本体機器を有し、
    これらの機器は互いに有線接続されずに無線のみで接続されており、
    上記外部スイッチ機器のPTT送信アンテナが送信したオン信号は、上記音声入出力機器のエンド側PTT用アンテナと、上記本体機器の本体側PTT用アンテナとで受信され、
    上記音声入出力機器のエンド側音声アンテナと、上記本体機器の本体側音声用アンテナとの間で、音声信号がやり取りされ、
    上記音声入出力機器は、外部PTTスイッチ又は上記サブPTTスイッチによるオン信号の受信の有無により前記マイクによる入力と前記スピーカーからの出力とを切り替え、
    上記本体機器は、オン信号の受信の有無により上記無線機本体における音声信号の送信と受信とを切り替える、
    無線通信システム。
  2. 上記PTT無線送信部を手に持つ物品に取り付け、上記外部PTTスイッチが、当該物品を手に持ったままの位置から指のみの動きで押下可能な位置に設けてある、請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 上記PTT無線送信部を取り付ける物品が双眼鏡であり、上記外部PTTスイッチが、その把持部から指のみの動きで押下可能な位置に設けてある、請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 上記PTT無線送信部を取り付ける物品が銃器であり、上記外部PTTスイッチが、その把持部から指のみの動きで押下可能な位置に設けてあり、上記PTT無線送信部がバッテリーを有する、請求項1又は2に記載の無線通信システム。
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