以下に、図面および実施例を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の機能、材質、形状、機能、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
[実施例]
(全体構成)
図1は本実施例における画像形成装置の画像形成装置本体1(以下、装置本体と記載する)及びプロセスカートリッジ2(以下、カートリッジと記載する)の断面図である。図2はカートリッジ2の拡大断面図である。以下、図1〜図2に沿って、本実施例における画像形成装置の全体構成および画像形成プロセスについて説明する。
この画像形成装置は、カートリッジ2を装置本体1に着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザービームプリンターである。カートリッジ2が装置本体1に装着されたとき、カートリッジ2の上側には露光装置(レーザースキャナユニット)3が配置される。また、カートリッジ2の下側には画像形成対象となる記録媒体(シート材)Pを収容したシートトレイ4が配置されている。
更に、装置本体1には、シート材Pの搬送方向に沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5c、転写ガイド6、転写用帯電ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が配置されている。
(画像形成プロセスの説明)
次に、画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記載する)20は矢印R1方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。ドラム20の外周面にはバイアス電圧が印加された帯電ローラ(帯電手段、プロセス手段)12が接触していて、この帯電ローラ12によってドラム20の外周面は、一様均一に帯電される。
露光装置3からは、画像情報の時系列的電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザー光Lが出力される。そのレーザー光Lがカートリッジ2の上面の露光窓部53からカートリッジ2の内部に入光してドラム20の外周面を走査露光する。これにより、ドラム20の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。この静電潜像は、現像装置ユニット40の現像剤T(以下、トナーと記載する)によって可視化されトナー像として現像される。
さらに説明すると、帯電ローラ12はドラム20に接触して設けられており、ドラム20に帯電を行う。この帯電ローラ12は、ドラム20に従動回転する。また、現像装置ユニット40は、ドラム20の現像領域へトナーを供給して、ドラム20に形成された潜像を現像する。
現像装置ユニット40は、トナー室45内のトナーTを攪拌部材43の回転によってトナー供給室44に送り出す。そして、マグネットローラ(固定磁石)41aを内蔵した現像剤担持体である現像ローラ(現像手段、プロセス手段)41を回転させるとともに、現像ブレード42によって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ41の表面に形成する。そして、そのトナーを潜像に応じてドラム20へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化する。現像ブレード42は、現像ローラ41の周面のトナー量を規定すると共に摩擦帯電電荷を付与するものである。
一方、レーザー光Lの出力するタイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ5b、搬送ローラ対5cによって、装置本体1の下部に収納されたシート材Pがシートトレイ4から給紙される。そして、そのシート材Pが転写ガイド6を経由して、ドラム20と転写用帯電ローラ7との間の転写位置へタイミング供給される。この転写位置において、トナー像はドラム20からシート材Pに順次転写されていく。
トナー像が転写されたシート材Pは、ドラム20から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材Pは、定着装置9を構成する定着ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材Pに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材Pは排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
一方、転写後のドラム20は、クリーニングブレード(クリーニング手段、プロセス手段)52により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、帯電から始まる作像に供される。ドラム20から除去された廃トナーは感光体ユニット50の廃トナー室52aに貯蔵される。
上記において、帯電ローラ12、現像ローラ41、クリーニングブレード52等がドラム20に作用するプロセス手段である。
(プロセスカートリッジの枠体構成)
図3はカートリッジ2の枠体構成を説明する斜視図である。カートリッジ2の枠体構成について図2・図3を用いて説明する。
図2に示すように、ドラム20、帯電ローラ12およびクリーニングブレード52は、ドラム枠体51に取り付けられ、一体的な感光体ユニット50を構成している。
一方、現像装置ユニット40は、トナーを収納するトナー室45やトナー供給室44を形成するトナー収納容器40aとフタ40bにより構成される。トナー収納容器40aとフタ40bは、溶着等の手段により、一体に結合されている。
そして、図3に示すように、感光体ユニット50と現像装置ユニット40を丸いピンの結合部材54によって互いに回動可能に結合することによってカートリッジ2を構成する。
すなわち、図3に示すように、現像装置ユニット40の長手方向(現像ローラ41の軸線方向)の両側に配置されたサイドカバー55に形成したアーム部55aの先端には現像ローラ41と平行に丸い形状の回動穴55bが設けてある。アーム部55aをドラム枠体51の所定の位置に挿入すると、ドラム枠体51には回動穴55bの同軸上に結合部材54を嵌入するための嵌入穴51aが空いている(図3の左側の嵌入穴は不図示)。
結合部材54を回動穴55bと嵌入穴51aに共挿入することで、感光体ユニット50と現像装置ユニット40は結合部材54を中心に回動可能に結合される。このときアーム部55aの根元に取り付けられた圧縮コイルばね46がドラム枠体51に当たり現像装置ユニット40を下方へ付勢している。これにより、現像ローラ41(図2)をドラム20の方向へ確実に押し付ける。現像ローラ41の両端部には間隔保持部材(不図示)が取り付けられ、現像ローラ41はドラム20から所定の間隔をもって保持される。
(プロセスカートリッジ回転力伝達方法)
図4は開閉扉140を開いて装置本体内部を見せた装置本体1の斜視図である。カートリッジ2は装着されていない。図4を用いて、カートリッジ2に対する回転力伝達方法について説明する。
図4に示すように、装置本体1にはカートリッジ着脱用のガイドレール130が備えてあり、カートリッジ2はガイドレール130に沿って装置本体1内に装着される。この際に、カートリッジ2の装着動作に連動して装置本体1側の駆動軸100とカートリッジ2が有する回転力伝達部品であるカップリング部材156(図3)とが結合する。これによりドラム20は装置本体1から回転力を受けて回転する。
1)駆動軸100の説明
図5は装置本体1側の駆動軸100の斜視説明図である。駆動軸100は装置本体1に設けられた不図示のギア列等の駆動伝達手段およびモータと連結されている。駆動軸100の先端部100aは略半球面をしており、回転力付与部としての回転力伝達ピン100bを有している。
2)カップリング部材156の説明
カップリング部材156は、カートリッジ2が装置本体1に取り外し可能に装着された状態で、装置本体1からドラム20を回転させるための回転力を受けるための部材である。このカップリング部材156は、図11・図12のように、回転力を受けるための回転力受け部150e(150e1〜150e4)を先端側に有する回転力受け部材150を有する。また、この回転力受け部材150の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた球形部(球形部材)160を有する。
図6は回転力受け部材150の斜視説明図である。回転力受け部材150の材質は、例えばポリアセタール、ポリカーボネート、PPS等の樹脂である。但し、回転力受け部材150の剛性を上げるために、負荷トルクに応じて上記樹脂中にガラス繊維、カーボン繊維等を配合しても良い。前記材料を配合した場合には、回転力受け部材150の剛性を上げることができる。また、前記樹脂中に、金属をインサートして更に剛性を上げても良いし、回転力受け部材150全体を金属等で製作しても良い。
回転力受け部材150先端には、複数の被駆動伝達突起部150d(150d1〜150d4)が配置されている。また、被駆動伝達突起部150d(150d1〜150d4)には、回転力受け部150e(150e1〜150e4)が回転力受け部材150の軸線L150に対して傾斜して設けられている。さらに、被駆動伝達突起部150d1〜150d4の内側には、すり鉢状の凹部150fが形成されている。
3)駆動軸100とカップリング部材156の結合状態の説明
図7はカップリング部材156の回転力受け部材150と駆動軸100が結合した状態を示す説明図である。図8は回転力受け部材150と駆動軸100が結合した状態を示す断面図である。図7・図8を用いて駆動軸100とカップリング部材156の結合状態を説明する。
駆動軸100の回転力伝達ピン100bが、回転力受け部150e(150e1〜150e4)と係合している。図7では見えないが、裏側の回転力伝達ピン100bも、回転力受け部150eと係合している。また、駆動軸100の先端部100aが回転力受け部材150の凹部150fと当接している。駆動軸100が回転することによって、回転力伝達ピン100bから回転力受け部150eへと回転力が伝達される。
また、回転力受け部150eが回転力受け部材150の軸線L150に対して傾斜していることにより回転力受け部材150と駆動軸100は互いに引き付けあい、先端部100aと凹部150fが確実に当接し安定した回転力伝達が可能となる。
4)カップリング部材156と結合部品の説明
図9は回転力受け部材150を説明する斜視図、図10は球形部160を説明する斜視図、図11はカップリング部材156の断面図、図12はカップリング部材156の斜視図である。
図9に示すように、回転力受け部材150の回転力受け部150eとは反対側に位置する端部150sに貫通穴150rを有する。また、図10に示すように、回転力受け部材150と結合する球形部160は略球形状をしており、回転力受け部材150と後述するピン155を挿入するための穴が設けられている。袋状穴160aは、回転力受け部材150の端部150sを挿入するためのものである。また、貫通穴160bは、後述するピン155を挿入するための穴であり、袋状穴160aをも貫通している。
図11と図12のように、回転力受け部材150が球形部160に挿入され、貫通穴150rと貫通穴160bを一直線上を重ねた位置関係を保った状態で、ピン155を挿入する。本実施例では、回転力受け部材150と袋状穴160aを隙間嵌め、また、ピン155と貫通穴150rを隙間嵌め、さらにピン155と貫通穴160bをしまり嵌めの関係とした。よって、ピン155と球形部160は一体的に結合されている。この回転力受け部材150と球形部160との結合状態の部品がカップリング部材156である。
駆動軸100から回転力を受けると、回転力受け部材150は軸線L150周りに回転し、貫通穴150rがピン155と係合する。すなわち、装置本体1からの回転力は回転力受け部材150を通じて、ピン155を回転軸L150中心に回転する力に変換される。
5)カップリング部材156からドラム20への回転力伝達
図13はドラムフランジ151を説明する説明図、図14は図13のS2−S2で切断した断面図、図15は回転力受け部材150をドラムフランジ151に組み付ける過程を図13のS1−S1で切断した状態で説明する断面図である。図16は回転力受け部材150をフランジ151に固定する過程を図13のS1−S1で切断した状態で説明する断面図である。図17は電子写真感光体ドラムユニット(以下、ドラムユニットと記載する)21を駆動側(回転力受け部材150)から見た斜視説明図である。図18はドラムユニット21を非駆動側(回転力受け部材150と長手反対)から見た斜視説明図である。
図13、図14を用いて、回転力受け部材150を取り付けるドラムフランジ151(以下、フランジと記載する)の一例について説明する。
図13は駆動軸100側からフランジ151を見た図である。図13で示す開口部151g(151g1〜151g4)は、フランジ151の回転軸方向に設けられた溝である。回転力受け部材150をフランジ151に取り付ける際、ピン155がこの開口部51g1〜151g4のうちいずれか2箇所に収まる。
さらに、開口部151g1〜151g4の時計周り方向上流側には、回転力伝達面(回転力被伝達部)151h(151h1〜151h4)が設けられている。そして、ピン155からフランジ151へ回転力が伝達される際に、ピン155と回転力伝達面151hが当接する。また、フランジ151の中心軸L151の付近には、凹部(空間)151fが形成されている。
凹部151fは、円筒面151j(151j1〜151j4)と、規制部である抜け止め部151i(151i1〜151i4)と、開口151k(151k1〜151k4)とで囲まれた空間である。上記において、円筒面151j(151j1〜151j4)は、開口部151gと隣り合い、かつ軸線L151を中心軸とした略円筒面であって、直径φD151aの円筒面である。
また、抜け止め部151i(151i1〜151i4)は、円筒面151jと滑らかに連続している略半球面であって、半径SR151の抜け止め部である。また、開口151k(151k1〜151k4)は、抜け止め部151iの駆動軸100側に位置する、直径φD151bの開口である。即ち、開口151kは、規制部である抜け止め部151iに連なって、ドラム20の長手方向において、回転力受け部材150の先端側に向かうに従ってカップリング部材156から離れる方向に延出した、規制部が有する第一面の部分である。
なお、球形部160の外形寸法φD160との関係は以下のようになる(図14・図15参照)。
φD151b<φD160<φD151a=2×SR151
凹部151fに球形部160を隙間G(図24)を有して挿入することが出来るが、軸線L151の開口151k側に移動することを規制される。この規制によって、通常の使用条件下において球形部160(カップリング部材156)がフランジ151(プロセスカートリッジ2)から外れる事はない。
即ち、フランジ151はドラム20の一端に取り付けられていて、このフランジ151に対してカップリング部材156が取り付けられる。そして、フランジ151にはカップリング部材156を取り付けるために、フランジ151の内側周面に沿って設けられた規制部(抜け止め部151i)を有する。この規制部(抜け止め部151i)は、球形部160と隙間Gを有して、かつ、ドラム20の長手方向と直交し、球形部160の中心を通過する平面よりも回転力受け部材150の先端側の球形部160の表面と沿った形状である。
図15、16を用いて、回転力受け部材150をフランジ151に組み付け、固定する過程を説明する。端部150sをフランジ151に対して矢印X1の方向から挿入する。次に、球形部160を矢印X2方向から被せる。さらに、球形部160の有する貫通穴160b及び端部150sにある貫通穴150rを一直線上に位置あわせ後に、ピン155を矢印X3の方向から挿入する。
ピン155は、貫通穴160b及び貫通穴150rを貫通する。貫通穴160bの内径寸法はピン155のそれより小さく設定しているため、ピン155と貫通穴160bの間で摩擦力が発生する。なお、本実施例において圧入代は50μm程度に設定している。
これにより、通常の使用時にはピン155がずれることなく保持され、回転力受け部材150と球形部160との結合部品であるカップリング部材156が構成される。
さらに、カップリング部材156をX4方向に移動し、球形部160を抜け止め部151iと接触もしくは近接させる。
次に、抜け止め部材157を矢印X4方向へ挿入して、フランジ151に固定する。球形部160とガタ(隙間)を残しているため、カップリング部材156が向きを変えることが出来る。
次に、図17、図18を用いて、ドラムユニット21の構成について説明する。カップリング部材156を取り付けたフランジ151を、被駆動伝達突起部150dが露出するように、ドラム20の一端側に固定する。また、非駆動側ドラムフランジ152を、ドラム20の他端側に固定する。この固定方法は、カシメ、接着、溶着等を用いる。そして、ドラムユニット21は、駆動側を軸受部材158(図3・図19)、非駆動側をドラムユニット支持ピン159(図19)によって支持された状態で、ドラム枠体51(図3)に回転可能に支持される。
以上説明したように、装置本体1のモータ(不図示)からの回転力を装置本体1のギア等の駆動伝達手段(不図示)を通じて駆動軸100が回転する。その回転力は、カップリング部材156の回転力受け部材150を介してカートリッジ2へと伝達される。さらには、回転力受け部材150からピン155を通じてフランジ151へ伝わり、フランジ151と一体的に固定されているドラム20に回転力が届けられる。
フランジ151の外側には周部にはフランジ151と一体成形ではす歯ギア151cが設けられている。このギア151cは、回転力受け部材150が駆動軸100から受けた回転力を現像ローラ41(図2)に伝達するものである。即ち、フランジ151の規制部である抜け止め部151iと向い合う外側にははす歯ギア151cが設けられており、このギアはカップリング部材156が装置本体1から受けた回転力を現像ローラ41に伝達する。
(カートリッジの再生産方法)
装置本体1に装着されて使用されるカートリッジ2は、画像形成を繰り返すにしたがってトナー室45に収容されているトナーTが消費されていく。そして、カートリッジ2の使用者にとって満足できる品質の画像を形成することができなくなる程度までトナーTが消費された際に、カートリッジ2としての商品価値を喪失する。
そこで、例えば、カートリッジ2のトナー残量を検知する手段(不図示)を具備させて、本体制御回路部(不図示)において、検知残量値を、予め設定したカートリッシ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。そして、検知残量値が閾値よりも少なくなったときは、表示部(不図示)にカートリッジ2の寿命予告或いは寿命警告を表示させる。これにより、使用者に交換用のカートリッジ2の準備を促す、或いはカートリッジ2の交換を促して、出力画像の品質を維持する。
使用済みのプロセスカートリッジ2は、これを回収して、清掃・部品交換等を行い、新規トナーを収納することにより再生産して再度利用することが行われる。以下、使用済みとなったカートリッジの再生産方法について説明する。尚、清掃は、たとえばエアー吸引、ブロー、湿式洗浄、拭き取りなどで行う。
(i)ユニット分離工程
感光体ユニット50と現像装置ユニット40を互いに回動可能に結合している結合部材54を引き抜くと、現像装置ユニット40と感光体ユニット50は分離可能となる(図3)。
(ii)感光体ユニット50の分解、清掃、部品交換、再組み立て
図19〜図22は感光体ユニット50を分解する手順を説明する斜視図である。感光体ユニット50と現像装置ユニット40を分離した後、感光体ユニット50の分解、清掃、部品交換、再組み立てについて説明する。
まず、図19を用いて保護部材101、付勢バネ102の分解を説明する。ドラム20の遮光・保護を行っている保護部材101の軸部101aを、ドラム枠体51の略U字形状の軸受け部51dから付勢バネ102ごと取り外す。
次に、図20を用いてドラムユニット21の取り外し方法を説明する。ドラムユニット21は感光体ユニット50(ドラム枠体51)の両側面に設けられた軸受け部材158とドラムユニット支持ピン159を介して保持されている。ピン159を引き抜くと、ドラムユニット21の非駆動側(ピン159側)の係合が解かれる。さらに、ドラム枠体51の非駆動側側壁51bを長手外側に押し開く、と同時に駆動側にあるドラム枠体51の駆動側側壁51cに一体的に固定された軸受け部材158を長手外側に押し開く。押し開く方向は図19の矢印方向である。
そして、ドラムユニット21の駆動側を中心にして矢印X201方向にドラムユニット21を回転する。ドラムユニット21の軸線方向(矢印X202方向)において非駆動側ドラムフランジ152(図18)が非駆動側側壁51bとオーバーラップしなくなるまで回転させたら、矢印X202方向にドラムユニット21を容易に引き抜くことが出来る。
図21を用いて廃トナーの清掃、および帯電ローラ12の取り外しについて説明する。ドラムユニット21を取り外すと、ドラム枠体51に取り付けられたクリーニングブレード52と廃トナー洩れ防止シート56の間に細長い廃トナー回収開口57が露出する。これにより、ドラム枠体51の廃トナー室52a(図2)に貯蔵された廃トナーの清掃が、廃トナー回収開口57を利用して実現可能となる。清掃は、たとえばエアー吸引、ブロー、湿式洗浄、拭き取りなどである。
帯電ローラ12の取り外しは、ローラ軸両端部を支持しているドラム枠体51側の帯電ローラ軸受13からローラ軸を矢印方向に取り外すことで行われる。なお、帯電ローラ12を取り外した状態で、廃トナーの清掃を行うと、清掃時に帯電ローラ12を汚すこと、及び、帯電ローラ12を破損することを防止できる。
クリーニングブレード52を取り外すのは、クリーニングブレード52をドラム枠体51に固定している2つのネジ58を取り外すことによって行う。
クリーニングブレード52を取り外した状態で、廃トナーの清掃を行う。これによって、清掃時のクリーニングブレード52の汚れ、破損を防止することができる。さらに、廃トナー回収開口57が拡大するため、清掃効率も向上させることができる。また、必要に応じて帯電ローラ12とクリーニングブレード52の清掃を行っても良い。
(iii)カップリング部材156の取り外しと分解(その1)
本実施例において、カップリング部材156の回転力受け部材150および、ピン155は高画質を実現するため金属製を採用している。金属製であれば耐久性に優れており繰り返し使用できるため、取り外し再利用することが望ましい。
カップリング部材156を取り外す方法として、前述のドラムユニット21を生産する手順の逆で対応できる。
つまり、ドラムユニット21からドラム20を取り外し、次に抜け止め部材157(図16)をフランジ151から分離し、さらにはカップリング部材156からピン155を引き抜く。これにより、回転力受け部材150と球形部160を分離できる。そして、少なくとも、ピン155と回転力受け部材150を再利用するものである(不図示)。
(iv)カップリング部材156の取り外しと分解(その2)
他の方法としては、ドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外すことが可能である。この場合、ドラム20と抜け止め部材157を分離する作業が不要なため作業効率に優れている。
以下、ドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外す方法について説明する。図23はドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外す方法について説明する断面図である。
なお、この断面は図13のS2−S2の位置での断面を示している
図24は図23における開口151k部分(図中○囲み部)の詳細図である。
フランジ151にはギア151cを有するため、通常ポリアセタール等の摺動性に優れた樹脂材を使用する。さらに、球形部160も同様に凹部151f内で揺動することから同様に摺動性を考慮してポリアセタール等の樹脂部材を使用している。即ち、球形部160とフランジ151(規制部151Sである抜け止め部151i)は樹脂製である。
前述したように、球形部160の外形寸法φD160は、開口151kの直径φD151bより大きいため通常使用時には球形部160(カップリング部材156)がフランジ151(プロセスカートリッジ2)から外れる事はない。
開口151kは抜け止め部151iに連なっており、カップリング部材156(球形部160)から離れる方向に傾斜している。
より詳細に説明すると、本実施例では、球形部160の外形寸法φD160と開口151kの直径φD151bの差は0.4mm程度としている。
しかし、フランジ151および球形部160は樹脂材のため外力に応じて比較的変形しやすいので、互いに変形し球形部160を通過させることができる。これによってカップリング部材156をフランジ151から引き抜いて取り外すことができる。
より具体的には、まず、ドラムユニット21の回転力受け部材150以外の部材、ドラム20やフランジ151を確実に保持する。次に回転力受け部150eを有する被駆動部150aや繋ぎ部150cをプライヤー、ペンチ等の保持器具201(図23:クロスハッチング部、図は繋ぎ部150cを利用)で挟み保持しつつ(掴み工程)、軸線L150方向(矢印X231方向)に引っ張る。すると、球形部160が抜け止め部151iと当接する。
さらに引き抜き力を増すと、球形部160の外形寸法φD160が減少し、かつフランジ151の抜け止め部151i、開口151kおよびテーパー面151nがフランジ151の軸線L151の半径方向外側(図24の矢印方向)に変形する。
フランジ151のテーパー面151nは、開口151kに連なり、かつ軸線L151方向において被駆動部150aが位置する側のカップリング部材156の先端側に向かうに従ってカップリング部材156から離れる方向に傾面である。このテーパー面151nは規制部151Sが有する第二面の部分である。即ち、テーパー面151nは、規制部151Sである抜け止め部151iの第一面である開口151kから折曲していて、ドラム長手方向において回転力受け部材150の先端側に向かうに従ってカップリング部材156から離れる方向に延出している。
つまり、球形部160とフランジ151の半径方向内側に向かって突出して設けられている規制部151Sである抜け止め部151i、開口151k、テーパー面151nが互いに撓む。そして、開口151kの直径φD151bと球形部160の外形寸法φD160が同じなった時点でカップリング部材156がフランジ151から取り出せる(取り外し工程)。
この時に必要な力は、9〜11kgf(88〜108N)程度である。引っ張り力を効率よく利用するためには、フランジ151の軸線L151と回転力受け部材150の軸線L150を同一直線上にあわせた状態(図23の位置関係)で引き抜き作業を行うのが良い。
なお、フランジ151の規制部151S(抜け止め部151i、開口151k、テーパー面151n)の撓み易さは、規制部151Sから見てドラムフランジ151の半径方向外側にある凹部151q1〜8(図13参照)に依存している。凹部151qを大きくすると容易に外れ、逆に小さくすると外れにくくなる。本実施例では通常使用時には抜け止めとして機能し、かつ、取り外す際には上記程度の力で取り外せる寸法関係とした。
この方法であると、先述のように、ドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外すことが可能である。よって、ドラム20と抜け止め部材157を分離する作業が不要なため作業効率に優れる。また、専用器具を使うことなくプライヤー、ペンチ等の汎用工具201で作業ができるので、作業のし易さでも優れている。
なお、少量であれば汎用工具を使うことなく、手で掴み取り外すことも可能である。
その後、ピン155を球形部160から引き抜けば(もしくは押し出せば)、カップリング部材156を回転力受け部材150、ピン155、球形部160の単品状態に分離できる。
ここで、凹部151q(151q1〜151q8)は、それぞれがフランジ151の軸線151Lに対して対照な位置に設けられている。即ち、151q1と151q5、151q2と151q6、151q3と151q7、及び、151q4と151q8が軸線151Lに対して対照な位置に設けられている。
この様な配置によって、カップリング部材156をフランジ151から取り外す際に、前記規制部の変形が、フランジ151の円周方向に偏りなく生じるので、ギア部151Cの変形に対する影響を緩和することができる。
これは、カップリング部材156をフランジ151に取り付ける際も同様である。
尚、軸線151Lは、ドラム20の軸線20L、及び、ドラムシリンダー20Aの軸線20ALと一致している(図13、図34)。尚、Sは感光層である。
(v)カップリング部材156の取り外しと分解(その3)
さらに、ドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外す別の方法について説明する。図25〜27および図29、30はドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外す方法について説明する断面図である。なお、フランジ151の軸線L151とピン155の軸線を含む平面で切断し断面図にしてある。図28は図27の状態を立体的に説明するために使用する斜視図である。これらの図を使用して以下詳細に説明する。
まず、フランジ151に対してカップリング部材156を球形部160の中心を回転中心として、図25の矢印方向へ回転させる(カップリング部材156をフランジ151の回転軸線に対して傾斜させる傾斜工程)。すると、ピン155の端面155aが露出する。
次に、図26の矢印方向、つまり端面155aを端面155b側へ押す。即ち、上記の傾斜工程によってカップリング部材156を傾斜させた状態で、球形部160から一端と他端とが突出しているピン155を、一端から他端に向かって押すピン付勢工程である。
前述のように、ピン155と球形部160の間で摩擦力が発生し、ピン155が保持されているが、先の細いドライバー等の押圧具202で押し込めば、部品(カップリング部材156)を破壊することなくピン155を押し込むことが可能である。端面155aが球形部160の表面近くまで押し込まれると、反対側の端面155bはフランジ151の内周面151mに対しクリアランスを保った状態まで移動する。
次に、カップリング部材156を図27の矢印X271の方向へ軽く引っ張る。すると球形部160が抜け止め部151iと当接する。さらに、矢印X272方向へカップリング部材156を回転させる。これにより、端面155b側が露出する。
次に、カップリング部材156が傾いたまま(軸線L150とL151が交差したまま)が図28の矢印方向(図27のフランジ151の軸線L151回り)にカップリング部材156を回転させる。
ピン155の端部155aを押し込む前は回転力伝達面151h(図13)とピン155が当接したが、ピン端部155aが押し込まれているために回転力伝達面151hには当接せず回転できる。また、ピン155とテーパー面151nはクリアランスを設定しておけば端部155b側も回転を制限される事はない。
長手から見てピン端部155bがフランジ151のテーパー面151nとオーバーラップする位置までカップリング部材156を回転する(図29)。
以上が、上記のピン付勢工程によって押されたことで他端側から更に突出したピン部分を、規制部である抜け止め部151iの第二面であるテーパー面151nに乗り上げさせるピン乗り上げ工程である。
さらに回転力受け部材150の被駆動部150aを持ち、図29の矢印方向にカップリング部材156を回転させるように力を加える。
このような位置関係で力を加えると、被駆動部150aが力点、ピン155とテーパー面151nの当接するポイントが支点P1、球形部160と抜け止め部151iが当接する部位が作用点となる。
図29をみてわかるように、回転力受け部材150の繋ぎ部150cが長いため、力点−支点P1間より支点P1−作用点間の方が短くなり、いわゆる「てこの原理」が働く。力を増していくと、作用点での球形部160の外形寸法φD160が減少する。かつフランジ151の抜け止め部151i、開口151kおよびテーパー面151nがフランジ151の軸線L151の半径方向外側(図24の矢印方向)に変形する。これにより、フランジ151から球形部160(カップリング部材156)が取り外される。この時に必要な力は、8〜10kgf(78〜98N)程度である。
以上が、テーパー面151nに乗り上げた前記ピン部分を支点として、カップリング部材156の先端に前記支点方向へ向かう力を加えて、フランジ151からカップリング部材156を取り外すカップリング部材取り外し工程である。
この方法を採用すると、ドラムユニット21からカップリング部材156を直接取り外すことが可能である。よって、ドラム20と抜け止め部材157を分離する作業が不要なため作業効率に優れる。また、専用器具を使うことなくドライバー等の汎用工具202で作業ができるので作業のし易さでも優れている。また、「てこの原理」により球形部160(カップリング部材156)がフランジ151から外れる(図30)までに加える力は少なくてすむ。
(vi)ドラムユニット21の再組み立て方法(その1)
第一の方法として、先述のドラムユニット21の組み立て方法と同じを手順がある。つまり、フランジ151に回転力受け部材150を挿入し、球形部160をかぶせる。次に、ピン155で回転力受け部材150、球形部材160、ピン155を一体的に結合して、フランジ151にカップリング部材15を組み付ける(図15)。さらに、抜け止め部材157を矢印X4方向へ挿入して、フランジ151に固定する(図16)。次に、ドラム20とフランジ151を結合する。そして、最後に、非駆動側ドラムフランジ152を、ドラム20の他端側に固定する(図18)。
この時、分解して取り出した回転力受け部材150は再利用するが、球形部160、ピン155は損傷や変形の程度を考慮して再利用できるか判断すればよい。
(vii)ドラムユニット21の再組み立て方法(その2)
図31、図32は他の実施例のドラムユニット21の再組み立て方法について説明する断面図である。なお、図31、32はこの断面は図13のS1−S1の位置での断面を示している。また、図34は、他の実施例のドラムユニット21について説明する断面図である。
まず、図31を用いて説明する。前述の組み立てではフランジ151内で、カップリング部材156を組み立てたが、本実施例ではカップリング部材156を単独で組み立てる。この時、分解して取り出した回転力受け部材150は再利用するが、球形部160、ピン155は損傷や変形の程度を考慮して再利用できるか判断すればよい。
それとは別に、抜け止め部材157をフランジ151に固定し、次に、ドラム20とフランジ151を結合する。さらに、非駆動側ドラムフランジ152を、ドラム20の他端側に固定する(図18、図34)。
最後に、カップリング部材156を図31の矢印方向に押し込むと、球形部160がテーパー面151nに当接し、さらに押し込むと球形部160とフランジ151の規制部であるテーパー面151nの近傍が変形する(図24参照矢印方向)。この変形により、球形部160(カップリング部材156)を凹部151fに収納することができる(図23の状態)。
なお、フランジ151の規制部151S(抜け止め部151i、開口151k、テーパー面151n)の変形(撓み)のし易さは、規制部151Sから見てドラムフランジ151の半径方向外側にある凹部151q(図13、図34参照)に依存している。凹部151qを大きくすると容易に押し込みやすく、逆に小さくすると押し込みにくくなる。
本実施例では通常使用時には抜け止めとして機能し、かつ、容易に押し込める寸法関係とした。尚、規制部151Sは、抜け止め部151i、開口151k、及び、テーパー面151nを必ずしも有するものとは限らない。規制部151Sは、少なくとも、抜け止め部151iを有すればよい。
従って、カップリング部材156をフランジ151に取り付ける際に、球形部160がテーパー面151nと接触し、球形部160の中心位置がフランジ151の軸線上に規定される。これによって、球形部160のテーパー面151nに対する接触状態が均一になる。よって、規制部151Sか均一に変形する(まんべんなく変形する)するので、球形部160をフランジ151に円滑に取り付けることができる。
従って、本実施例のように、フランジ151、及び、球形部160を樹脂製としたとしても、両者が接触する際に傷が付くことを防止することができる。
尚、本実施例では、カップリング部材156は、金属製として、強度を高めている。
しかしながら、テーパー面151nが設けられていなかったとしても、球形部160であるが故に、球形部160の中心位置が軸線151L上に規定される。よって、カップリング部材156をフランジ151に円滑に取り付けることができる。
尚、球形部160とは、カップリング部材156をフランジ151に円滑に取り付ける際に、規制部151Sと接触する部分が少なくとも球面形状を有する形状である。
回転力受け部材150をフランジ151内に挿入しないでピン155を球形部160および回転力受け部材150に挿入できるので、ピン155の挿入が容易になる。また、抜け止め部材157側から部品を取り付ける必要がないので、図32のように、フランジ151と抜け止め部材157を一体的に成型するなどして一部品化(一体型フランジ153)が図れる。これにより再生産工程の簡略化、製品のコストダウンが可能となる。
(viii)感光体ユニット50の再組み立て方法
これ以降の感光体ユニット50の再組み立ては感光体ユニット50の分解の場合とは反対の手順により行う。すなわち、クリーニングブレード52、帯電ローラ12、ドラムユニット21の取り付けがこの順でなされる。
以上の再組み立てにおいて、少なくともドラム20については、新品のドラム20が使用される。
(ix)現像装置ユニット40の分解・再組み立て方法
図33は現像ユニット40の分解方法を説明する斜視図である。以下、現像ユニット40の分解方法を図33を用いて説明する。
まず、現像装置ユニット40の長手方向(現像ローラ41の軸線方向)両側に配置されたサイドカバー55を取り外す。サイドカバー55は、トナー収納容器40aに対して不図示のビス等の締結手段を用いて固定されているので、締結を解き現像装置ユニット40から取り外す。
次に、現像ローラユニット39を取り外す。現像ローラユニット39は現像ローラ41の両端に配置されている軸受け部材47によって回動可能に支持されている。また、軸受け部材47は上下に2箇所ずつ穴47aが設けられており、この穴47aに対しサイドカバー55の軸55cで保持されている。よって、両側にあるサイドカバー55が取り外されると現像ローラユニット39は、現像ユニット40から容易に取り外すことが出来る。
さらに、現像ローラユニット39には、現像ローラ41とドラム20を所定の間隔に保持するための間隔保持部材48が現像ローラ41の両端部に配置されている。また、現像ローラ41の端部には、フランジ151のギア151cと噛みあい現像ローラ41に回転力を伝えるためのギア49が設けられている。
さらに、現像ブレード42を取り外す。現像ブレード42は、現像ローラ41の端部表面と当接しながら清掃する清掃部材38と一緒にその両端をネジ59によって、トナー収納容器40aに対して固定されている。したがって、2つのネジ59を取り外し、現像ブレード42を持ち上げることで取り外し可能となる。
トナー再充填工程について説明する。上記分解工程により、トナー供給室44とトナー室45に連通するトナー供給開口37(図2・図33)が露出する。そのトナー供給開口37からトナー室45にトナーを充填する工程である。トナー充填は、トナー供給開口37を上にして、トナー室45が下になるように現像装置ユニット40を保持して行う。そしてトナー供給開口37に漏斗等の供給手段を用いトナーを再充填する。
上記のように、トナーを再充填した後、再度現像装置ユニット40を組み立てる。現像装置ユニット40の再組み立てを行うには、前述の分解工程とは反対の手順で行えばよい。すなわち、トナーの再充填を終えたら、現像ブレード42、現像ローラユニット39、サイドカバー55の取り付けがなされる。
(x)カートリッジ2の再組み立て方法
カートリッジ2の再組み立ては分解の場合とは反対の手順により行う。すなわち、結合部材54(図3)を用いて、感光体ユニット50と現像装置ユニット40を互いに回動可能に結合する。そして、最後に、保護部材101(図19)に付勢バネ102を取り付けた状態で保護部材101の軸部101aを、ドラム枠体51の略U字形状の軸受け部51dへ挿入する。
以上でプロセスカートリッジ2の再生産が完了する。
以上説明したプロセスカートリッジの組み立て方法、分解方法、再生産方法の各方法において、前記各工程は、別々の作業者によって同時に行われても良い。また、実施形態に記載の各工程、請求項に記載の各工程の順番は、適宜変更できる。
また、プロセスカートリッジの組み立て、分解、再生産は、作業者の手作業、自動機での作業、手作業と自動機の組み合わせ作業で行うことができる。また、適宜治工具を用いて行うこともできる。
なお、前述した実施の形態は、使用済みのプロセスカートリッジを回収して、分解する。そして、分解によって各プロセスカートリッジから取り出した部品を同一の部品ごとに集める。その後、前記部品を用いて、場合によっては、一部部品(再使用できない部品)は新品の部品を用いて、前述した再生産方法でプロセスカートリッジを再生産する場合も含む。
及び、前述した実施の形態は、使用済みのプロセスカートリッジを回収して、分解する。そして、そのプロセスカートリッジから取り出した部品を用いて、場合によっては一部部品(再使用できない部品)は新品あるいは別のプロセスカートリッジから取り出した部品を用いて、前述した再生産方法でそのプロセスカートリッジを再生産する場合も含む。
したがって、特許請求の範囲において、「前記」と記載した部材であっても、前記した部材そのものの場合と、前記した部材そのものではないけれども、同様の機能を有する部材を意味する場合と、を含む。
以上説明したように、前述した実施形態によれば、組み立てが容易なプロセスカートリッジを実現した。また、分解が簡易なプロセスカートリッジを実現した。また、簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を実現した。また、使用者にとって満足できる品質の画像を形成することができなくなる程度まで現像剤が消費されたプロセスカートリッジを再び使用することができるようにする簡易なプロセスカートリッジの再生産方法を実現した。また、トナーを消費したプロセスカートリッジに対する簡易な現像剤の再充填を実現した。
以上前述した実施例のプロセスカートリッジの構成をまとめると次の通りである。
(1)電子写真画像形成装置の装置本体1に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジ2において、電子写真感光体ドラム20と、前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段12・41・52を有する。また、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に取り外し可能に装着された状態で、前記装置本体から前記電子写真感光体ドラムを回転させるための回転力を受けるためのカップリング部材156を有する。
このカップリング部材は、前記回転力を受けるための回転力受け部150eを先端側に有する回転力受け部材150と、前記回転力受け部材の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた球形部160と、を有する。また、カップリング部材156を前記電子写真感光体ドラム20の一端に取り付けられているドラムフランジ151に取り付けるために、フランジ151の内側周面に沿って設けられた規制部である抜け止め部151iを有する。
この抜け止め部151iは球形部160と隙間Gを有して、かつ、ドラム20の長手方向と直交し、前記球形部160の中心を通過する平面よりも前記先端側の球形部160の表面と沿った形状である。
この構成により組み立てが容易なプロセスカートリッジを実現した。また、分解が容易なプロセスカートリッジを実現した。
特に、電子写真感光体ドラムユニット21からカップリング部材を直接取り外すことが可能であり、電子写真感光体ドラムと抜け止め部材を分離する作業が不要なため作業効率に優れている。また、専用器具を使うことなくプライヤー、ペンチ等の汎用工具で作業ができるので作業のし易さでも優れている。
(2)更に、規制部151Sは、規制部151Sに連なって、前記長手方向において前記先端側に向かうに従ってカップリング部材156から離れる方向に延出した第一面(開口)151kを有する。
(3)更に、規制部151Sは、前記第一面(開口)151kから折曲していて、前記長手方向において前記先端側に向かうに従って前記カップリング部材156から離れる方向に延出した第二面(テーパー面)151nを有する。
(4)フランジ151の前記抜け止め部151iと向い合う外側にははす歯ギア151cが設けられており、前記はす歯ギアは前記カップリング部材156が前記装置本体1から受けた前記回転力を現像ローラ41に伝達する。
(5)球形部160と規制部151Sは樹脂製である。
また、前述した実施例のカップリング部材156の取り外し方法をまとめると次の通りである。
(6)電子写真画像形成装置の装置本体1に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジ2に用いられる電子写真感光体ドラム20に取り付けられたドラムフランジ151からカップリング部材156を取り外す方法である。カップリング部材156は、前記プロセスカートリッジ2が前記装置本体1に取り外し可能に装着された状態で、前記装置本体1から前記電子写真感光体ドラム20を回転させるための回転力を受けるための部材である。
カップリング部材156は、前記回転力を受けるための回転力受け部151eを先端側に有する回転力受け部材150と、前記回転力受け部材の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた樹脂製の球形部160と、を有する。そして、カップリング部材156は、規制部(抜け止め部)151iによって、前記ドラムフランジ151に取り付けられている。規制部151iは、球形部160と隙間Gを有して、かつ、電子写真感光体ドラム20の長手方向と直交し、球形部160の中心を通過する平面よりも前記先端側の前記球形部の表面と沿った形状である。
(i)工具201を用いて、前記カップリング部材156の有する前記回転力受け部材150を掴む掴み工程を有する。
(ii)前記掴み工程によって、前記回転力受け部材150を掴んだ状態で、前記工具201に前記長手方向において前記先端側に向かって力を加える。これにより、前記樹脂製の規制部である抜け止め部151i開口151kとテーパー面151nと前記樹脂製の球形部160とを撓ませながら、前記樹脂製の球形部160を前記樹脂製の規制部(抜け止め部151i)から取り外す。これによって、前記カップリング部材156を取り外すカップリング部材取り外し工程を有する。
即ち、前述した通り、カップリング部材156を、感光体ドラム20の一端に取り付けられているフランジ151の内側に設けられた樹脂製の規制部151S(抜け止め部151i、開口151k、テーパー面151n)を有するドラムフランジに取り付ける。その方法は次の通りである。尚、ここで、規制部151Sは、フランジ151の半径方向内側に向かって突出している。
即ち、カップリング部材156の有する回転力受け部材150を掴む掴み工程を有する。かつ、樹脂製の規制部151Sと樹脂製の球形部160の少なくとも一方を撓ませながら、球形部160を規制部151Sに対して感光体ドラム20の軸線20L方向内側に押し込む。これによって、カップリング部材156をフランジ151に取り付けるカップリング部材取り付け工程を有する。
また、カップリング部材156をフランジ151から取り外す取り外し工程は、次の工程を有する。即ち、カップリング部材156の有する回転力受け部材150を掴む掴み工程を有する。かつ、前記掴み工程によって、回転力受け部材150を掴んだ状態で、前記先端側に向かって力を加え、規制部151Sと球形部160の少なくとも一方を撓ませながら、球形部160を規制部151Sから取り外す。これによって、カップリング部材156をフランジ151から取り外すカップリング部材取り外し工程を有する。
規制部151Sは、フランジ151の円周方向に沿って間隔を空けて、また、フランジ151の内側に設けられている。さらに、凹部151fは、フランジ151の内側に設けられており、規制部151Sに対してフランジ151の半径方向において外側に設けられている。凹部151fに対向するフランジ151の外側表面には、ギア部151Cが設けられている。ギア部151Cは、フランジ151の外周面に沿って設けられている。ギア部151Cは、カップリング部材156が装置本体1から受けた回転力を現像ローラ41に伝達する。
このカップリング部材の取り外し方法によれば、電子写真感光体ドラムユニットからカップリング部材を直接取り外すことが可能であり、電子写真感光体ドラムと抜け止め部材を分離する作業が不要なため作業効率に優れている。また、専用器具を使うことなくプライヤー、ペンチ等の汎用工具で作業ができるので作業のし易さでも優れている。
(7)電子写真画像形成装置の装置本体1に取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジ2に用いられる電子写真感光体ドラム20に取り付けられたドラムフランジ151からカップリング部材156を取り外す方法である。
カップリング部材156は、プロセスカートリッジ2が装置本体1に取り外し可能に装着された状態で、装置本体1から前記電子写真感光体ドラム20を回転させるための回転力を受けるための部材である。カップリング部材156は、前記回転力を受けるための回転力受け部を先端側に有する回転力受け部材と、ピン155を貫通することによって前記回転力受け部材の後端側に、取り付けられた球形部と、を有する。
(i)前記カップリング部材156を、前記ドラムフランジ151の回転軸線に対して傾斜させる傾斜工程を有する。
(ii)前記傾斜工程によって前記カップリング部材156を傾斜させた状態で、前記球形部160から一端と他端とが突出しているピン155を、一端から他端に向かって押すピン付勢工程を有する。
(iii)前記ピン付勢工程によって押されたことによって前記他端側から更に突出した前記ピン部分を、前記ドラムフランジ151の内側周面に沿って設けられた規制部の第二面(テーパー面)151nに乗り上げさせるピン乗り上げ工程を有する。ここで、規制部である抜け止め部151iは、球形部160と隙間Gを有して、かつ、感光体ドラム20の長手方向と直交し、球形部160の中心を通過する平面よりも前記先端側の前記球形部の表面と沿った形状である。
そして、規制部151Sは、抜け止め部151iに連なって、前記長手方向において前記先端側に向かうに従ってカップリング部材156から離れる方向に延出した第一面(開口)151kを有する。前記第二面(テーパー面)151nは、前記第一面(開口)151kから折曲していて、前記長手方向において前記先端側に向かうに従って前記カップリング部材156から離れる方向に延出した面である。
(iv)前記第二面に乗り上げた前記ピン部分を支点として、前記カップリング部材156の先端に前記支点方向へ向かう力を加えて、前記ドラムフランジ151から前記カップリング部材156を取り外すカップリング部材取り外し工程を有する。
前述した実施例のカップリング部材の取り外し方法によれば、電子写真感光体ドラムユニットからカップリング部材を直接取り外すことができる。したがって、電子写真感光体ドラムと抜け止め部材を分離する作業が不要なため分解作業効率に優れている。また、専用器具を使うことなく、例えばプライヤー、ペンチ等の汎用工具で作業ができるので作業のし易さでも優れている。また、てこの原理を利用することで、カップリング部材を直接取り外すために加える力は少なくてすむ。
また、前述した実施例の電子写真感光体ドラムユニット21の構成をまとめると次の通りである。
(8)電子写真画像形成装置の装置本体1に取り外し可能に装着(着脱可能)されるプロセスカートリッジ2に用いられる電子写真感光体ドラムユニット21において、電子写真感光体ドラム20を有する。また、プロセスカートリッジ2が装置本体1に取り外し可能に装着された状態で、装置本体1から感光体ドラム20を回転させるための回転力を受けるためのカップリング部材156を有する。
カップリング部材156は、前記回転力を受けるための回転力受け部151eを先端側に有する回転力受け部材150と、回転力受け部材150の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた球形部160と、を有する。そして、カップリング部材156を規制部151S(抜け止め部151i)によって、感光体ドラム20の一端に取り付けられているフランジ151に取り付けている。
規制部151S(抜け止め部151i)は、カップリング部材156を感光体ドラム20の一端に取り付けられているフランジ151に取り付けるために、フランジ151の内側周面に沿って設けられている。また、規制部151S(抜け止め部151i)は、球形部160と隙間Gを有して、かつ、感光体ドラム20の長手方向と直交し、球形部160の中心を通過する平面よりも前記先端側の球形部160の表面と沿った形状である。
前述したとおり、ドラムユニット21の構成は次の通りである。
まず、ドラムユニット21は、カップリング部材156を取り付け可能である。そして、カップリング部材156は、電子写真画像形成装置の装置本体1からドラム20を回転させるため回転力を受けための回転力受け部151eを先端側に有する回転力受け部材150を有する。また、回転力受け部材150の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた球形部160を有する。
そして、ドラムユニット21は、周面に感光層Sが設けられたシリンダー20Aと、シリンダー20Aの一端(長手端部)に設けられたドラムフランジ151を有する。ドラムフランジ151は、ドラムフランジ151の内側に設けられた、ドラムフランジ151の半径方向内側に向かって突出する樹脂製の規制部151Sを有する。規制部151Sは、カップリング部材156が取り付けられた時に球形部160がドラムユニット21の長手方向に移動することを規制するためのものである。
そして規制部151Sは、フランジ151の内側であって、その円周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。また、ドラムフランジ151は、規制部151Sに対してフランジ151の半径方向外側に設けられた凹部151q(151q1〜151q8)であって、規制部151Sがフランジ151の半径方向外側に変形することを許容する凹部151qを有する。また、フランジ151は、複数の規制部151Sの間に設けられた、ピン155から前記回転力を受けるための複数の回転力伝達面(回転力被伝達部)151h(151h1〜151h4)を有する。
また、樹脂製の規制部151Sは、樹脂製のフランジ151の内側であって、シリンダー20Aの長手方向においてギア部151Cと同じ位置に設けられた、かつ、前記シリンダー20Aの円周方向に沿って間隔を空けて複数個設けられている。そして、規制部151Sは、前記シリンダー20Aの長手方向において先端側がフランジ151の半径方向において内側に向かって突出している。
また、凹部151q(151q1〜151q8)は、前記半径方向において規制部151Sとフランジ151の内面151t(図13、図34)との間に設けられている。そして、凹部151qは、規制部151Sが前記半径方向外側に変形することを許容する。
尚、凹部151qが設けられていることによって、規制部151Sが前記半径方向外側にたわみ易い。尚、たわんだ規制部151Sは、その後、自然状態に復帰する。
尚、151r(図13)は、規制部151Sとフランジ151の内面151t(図13、図34)とを接続する接続部である。接続部151rの間に凹部151qが設けられている。即ち、接続部151rと凹部151qとが、フランジ151の円周方向に沿って、交互に設けられている。従って、規制部151Sがたわみ易い。
また、フランジ151には、カップリング部材156が取り付けられている。カップリング部材156は、装置本体1からフランジ1に伝達する回転力を受けるためのものである。カップリング部材156は、前記回転力を受けるための回転力受け部150e(150e1〜150e4)を先端側に有する回転力受け部材150と、回転力受け部材150の後端側に、ピン155を貫通することによって取り付けられた球形部160と、を有する。
カップリング部材156がフランジ151に取り付けられた状態で、ピン155は、フランジ155の円周方向に沿って設けられた規制部151Sと規制部151Sとの間に、かつ、前記円周方向と前記シリンダーの前記長手方向とに可動状態に位置している。また、球形部160が規制部151Sによって前記円周方向には可動状態で、かつ、前記長手方向には移動を規制された状態で、カップリング部材156は、フランジ151に旋回可能(傾動可能)に取り付けられている。
即ち、カップリング部材156はフランジ151に次のように旋回可能に取り付けられている。つまり、球形部160が規制部151Sに、前記円周方向には規制部151Sによってピン155が移動を規制される範囲内で可動状態で、前記長手方向には規制部151Sによって移動を規制された状態で取り付けられている。
前述したドラムユニット21によれば、カップリング部材156の取り外しを容易に行うことができる。
前述したドラムユニット21によれば、カップリング部材156の取り付けを容易に行うことができる。
ドラムユニット21の構成によれば、ドラムユニット21からカップリング部材160を直接取り外すことが可能であり、ドラム20と抜け止め部材を分離する作業が不要なため作業効率に優れている。また、専用器具を使うことなくプライヤー、ペンチ等の汎用工具で作業ができるので作業のし易さでも優れている。
(9)規制部151S(抜け止め部151i)は、規制部151Sである抜け止め部151iに連なって、前記長手方向において前記先端側に向かうに従って前記カップリング部材156から離れる方向に延出した第一面(開口)151kを有する。
(10)更に、前記規制部は、前記第一面(開口)151kから折曲していて、前記長手方向において前記先端側に向かうに従って前記カップリング部材156から離れる方向に延出した第二面(テーパー面)151nを有する。
(11)前記ドラムフランジ151の前記抜け止め部151iと向い合う外側にははす歯ギア151cが設けられており、前記はす歯ギアは前記カップリング部材156が前記装置本体1から受けた前記回転力を現像ローラ41に伝達する。
前述した実施例によれば、取り外しが容易なカップリング部材の取り外し方法を提供することができた。
前述した実施例によれば、取り付けが容易なカップリング部材の取り付け方法を提供することができた。
前述した実施例によれば、カップリング部材の取り外しを容易に行うことのできる電子写真感光体ドラムユニットを提供することができた。
前述した実施例によれば、カップリング部材の取り付けを容易に行うことのできる電子写真感光体ドラムユニットを提供することができた。