JP5419079B2 - 消弧リアクトルのタップ設定方法及びそのタップ設定装置並びにそのタップ設定プログラム - Google Patents

消弧リアクトルのタップ設定方法及びそのタップ設定装置並びにそのタップ設定プログラム Download PDF

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Description

本発明は消弧リアクトルのタップ設定方法及びそのタップ設定装置並びにそのタップ設定プログラムに関し、特に送電系統の中性点に接続する消弧リアクトルのタップを設定する際に適用して有用なものである。
送電系統の接地方式の一種として消弧リアクトルの接地方式が知られている。この消弧リアクトルの接地方式は変圧器の中性点をリアクトルで接地する方式であり、落雷等による地絡事故時の地絡アークを消弧リアクトルのインダクタンスと、送電系統に固有の対地静電容量のキャパシタンスとの並列共振により自然消滅させて送電継続を可能とするためのものである。
かかる消弧リアクトルの接地方式を採用するにはこれを適用する送電系統の対地静電容量を的確に測定して消弧リアクトルの使用タップを決めてやる必要がある。複数のタップ中、何れのタップを使用するかで消弧リアクトルの自己インダクタンスが決定されるからである。
そこで、従来技術における消弧リアクトルの使用タップの決定の際には、先ず消弧リアクトルのタップを明らかに共振点から離れた自己インダクタンスになるように選択し、送電系統の中性点抵抗を開放して充電電流の各相アンバランスにより発生する零相電圧を測定し、かかる測定を消弧リアクトルのタップを順次切替えることによりその自己インダクタンスを共振点に徐々に近づけつつ繰り返し、最後に測定結果から共振点の自己インダクタンスを推測し、この自己インダクタンスに基づいて対地静電容量を求めている(例えば、特許文献1参照)。
さらに詳言すると、消弧リアクトルのタップ位置を逐次変更して各タップ位置において消弧リアクトルを単独接地したときの零相電圧の変化を測定し、その変化の傾斜から対地静電容量を算出している。すなわち、図8中にNo.1〜No.9及びNo.11〜No.14の符号を付して示す各タップ位置における零相電圧の最大値をプロットして各点を結ぶ曲線を求め、この曲線の傾斜に基づき対地静電容量との間で共振を生起する共振点での消弧リアクトルの自己インダクタンスを予測するとともに、この自己インダクタンスに基づいて対象となっている送電系統の対地静電容量を求めている。
特開昭57−189518号公報
ところが、上述の如き従来技術においては、多数のタップ(通常10タップ程度)での零相電圧の測定が必要で、実際の現場での測定には5時間ほどの多大な時間を要する。さらに、共振点に近いタップでの測定が必要なことから、過電圧の発生により送電系統に悪影響を及ぼす虞があるばかりでなく、対地静電容量の予測も大きな誤差を含むものとなっていた。
本発明は、上記従来技術に鑑み、簡易且つ迅速で安全な対地静電容量の測定を可能とし、この対地静電容量を利用した消弧リアクトルのタップ設定方法及びそのタップ設定装置並びにそのタップ設定プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の第1の態様は、中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を測定して零相電圧波形又は零相電流波形を得る一方、この零相電圧波形又は零相電流波形を周波数分析し、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有の周波数スペクトルピークであって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を検出し、前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を求め、さらに前記対地静電容量に基づき前記消弧リアクトルのタップを設定することを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定方法にある。
本発明の第2の態様は、中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した零相電圧波形又は零相電流波形を得る波形検出手段と、前記波形検出手段で検出した零相電圧波形又は零相電流波形を周波数解析する周波数分析手段と、前記周波数分析手段における周波数分析の結果に基づき、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有のスペクトルピークを与える周波数であって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を、前記消弧リアクトルの特定のタップと前記送電系統の対地静電容量との固有のスペクトルのピークを与える周波数として検出し、前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を演算する対地静電容量検出手段とを有することを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置にある。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載する消弧リアクトルのタップ設定装置において、前記周波数分析手段は高速フーリエ変換によるスペクトラムアナライザで構成したことを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置にある。
本発明の第4の態様は、第2又は第3の態様に記載する消弧リアクトルのタップ設定装置において、前記対地静電容量検出手段は、次式(1)により対地静電容量を求めたものであることを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置にある。
C=1/L×(2πf) ・・・(1)
ただし、Cは対地静電容量、Lは任意のタップにおける消弧リアクトルの
自己インダクタンス、fは共振周波数である。
本発明の第5の態様は、中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を検出する検出手段が検出した零相電圧波形又は零相電流波形を周波数分析して、その周波数分析の結果に基づき、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有のスペクトルピークを与える周波数であって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を、前記消弧リアクトルの特定のタップと前記送電系統の対地静電容量との固有のスペクトルのピークを与える周波数として検出し、前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を演算する演算を電子計算機に実行させることを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定プログラムにある。
本発明によれば、消弧リアクトルの任意の一つのタップについて零相電圧又は零相電流を測定すれば対象となる送電系統の対地静電容量を知ることができるので、この対地静電容量に基づく前記消弧リアクトルのタップの設定を従来の10分の1程度という短時間で行うことができる。また、測定するタップは複数のタップのうちの何れでも良いので、共振点から充分に離れたタップを利用して所定の測定を行なえば良く、過電圧の発生の虞もない。さらに、測定誤差も1%以下と、従来に較べ飛躍的に改善されるため、この点でも適正なタップの選定を行うことができる。
本発明の実施の形態によりタップを設定する消弧リアクトルを介して接地した送電系統の一例を示す回路図である。 消弧リアクトルの各タップ毎に検出される零相電圧波形を示す波形図である。 図2に示す波形図を高速フーリエ変換して得る周波数分布を示す波形図である。 本発明の実施の形態に係る消弧リアクトルのタップ設定装置を示すブロック線図である。 本発明の効果を実証するための実験設備を示す回路図である。 図5の実験設備を用いた実験により求めた零相電圧の周波数スペクトルに基づき算出した算出対地静電容量を示す特性図である。 高速フーリエ変換の解析時間をパラメータとする消弧リアクトルの自己インダクタンスと対地静電容量との関係を示す特性図である。 従来技術における消弧リアクトルの各タップにおける自己インダクタンスと零相電圧最大値との関係を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態によりタップを設定する消弧リアクトルを介して接地した送電系統の一例を示す回路図である。同図に示すように、当該送電系統においては、発電所1で発電した所定の高電圧の3相電力を高圧線路2を介して変圧器3に送電するとともに、この変圧器3で所定の中電圧の3相電圧に降圧して中圧線路4に送出している。ここで、変圧器3の中性点5は各相対地電位の低下や地絡電流の減少を目的として接地されている。特に、アーク地絡に伴う異常電圧発生の防止を目的として変圧器3の中性点5が並列に接続された中性点抵抗6と消弧リアクトル7とを介して接地されている。中性点抵抗6には遮断器8が直列に接続されており、地絡事故が発生したときには遮断器8を開極して、中性点5が消弧リアクトル7だけを介して接地される。なお、通常時には遮断器8が投入されており、中性点5は中性点抵抗6を介して接地するようになっている。
零相電圧検出器9は消弧リアクトル7に印加される零相電圧を検出するよう消弧リアクトル7の両端に並列に、また零相電流検出器10は消弧リアクトル7に流れる零相電流を検出するよう消弧リアクトル7に直列にそれぞれ接続されている。
かかる送電系統における消弧リアクトル7のタップの設定は次のような手順で行う。先ず、消弧リアクトル7は任意のタップに接続しておく。かかる状態で遮断器8を開極する。このことにより、変圧器3の中性点5は前記任意のタップを介して消弧リアクトル7のみで接地される。この結果、消弧リアクトル7の自己インダクタンスLと送電系統の対地静電容量CとでLC共振回路が形成され消弧リアクトル7に零相電流が流れる。本形態ではこの零相電流に伴う消弧リアクトル7の両端間の電圧である零相電圧を検出している。勿論、零相電流を検出しても良い。
上述の如く、遮断器8の開極により消弧リアクトル7を単独接地したときの零相電圧は発電所1である系統電源(商用周波)からの流れ込みと、対地静電容量Cからの流れ込みの合成電流により誘起される。したがって、過渡期間(遮断器8の開極時点から所定の時間(例えば600ms)を経過するまでの期間)の零相電圧波形を周波数分析(高速フーリエ変換)することにより消弧リアクトル7の自己インダクタンスLと対地静電容量Cとの共振周波数を知ることができる。すなわち、共振周波数は次式で表されるので、これより対地静電容量Cを算出できる。
そこで、本形態では、零相電圧測定して得る過渡期間の零相電圧波形を周波数分析(高速フーリエ変換)して消弧リアクトル7と送電系統の対地静電容量Cとの共振周波数fを検出し、検出した共振周波数fと消弧リアクトル7の自己インダクタンスLとに基づき対地静電容量Cを求める。
消弧リアクトル7の各タップ毎に得られた零相電圧波形を図2に、過渡期間の各零相電圧波形を周波数分析した波形を図3にそれぞれ示す。図3を参照すれば、各タップに関し電源周波数(同図の場合は60Hz)で一つの零相電圧の周波数スペクトルのピークが共通に発生するとともに、各タップに関して固有の別の周波数スペクトルのピークも発生していることがわかる。前者が電源(商用周波)からの流れ込みに起因する零相電圧の周波数スペクトルであり、後者が対地静電容量Cからの流れ込みに起因する零相電圧の周波数スペクトルである。したがって、各タップに固有の既知の値として与えられる消弧リアクトル7の自己インダクタンスLと各タップに固有の周波数スペクトルのピークを与える共振周波数fとの組み合わせを次式(1)に代入して演算することにより所望の送電系統(この場合は中圧線路4を含む送電系統)の対地静電容量Cを求めることができる。
C=1/L×(2πf) ・・・(1)
ここで、各タップに固有の既知の値として与えられる消弧リアクトル7の自己インダクタンスLと各タップに固有のピーク電圧を与える共振周波数fとの組み合わせはタップの数に対応した数だけ得られるので、その中の任意の一組を選択すればよい。ただ、電力系統に過電圧が発生することに起因する悪影響を回避するためには、当該送電系統の共振点から充分に離れたタップを利用するのが好ましい。図2を参照すれば明らかな通り、本形態によれば、共振点から離れたタップほど当該タップに固有の周波数スペクトルのピークが商用周波数に基づくスペクトルのピークに対して離れている。この結果、両者の重なりを回避することができ、両者を明確に弁別することが容易になる。
図4は本発明の実施の形態に係る消弧リアクトルのタップ設定装置を示すブロック線図である。同図に示すように、本形態に係る消弧リアクトルのタップ設定装置は、零相電圧検出器9(または零相電流検出器10)及び波形検出器11を備えた測定システムA、周波数分析器12及び対地静電容量演算部13を備える演算処理部B並びにタップ設定器14を有している。
零相電圧検出器9は消弧リアクトル7の両端に印加される零相電圧を検出するもので、この零相電圧検出器9が検出した零相電圧の波形を波形検出器11で検出するようになっている。波形検出器11は,例えばオシロスコープで好適に構成することができる。
周波数分析器12は波形検出器11で検出した零相電圧の波形の周波数分析を行うもので、例えば高速フーリエ変換処理を行うスペクトラムアナライザで好適に構成し得る。対地静電容量演算部13は波形検出器11が分析した周波数分析の結果に基づき自己インダクタンスLを与える所定のタップに固有の周波数スペクトルがピークとなる周波数fを特定して上記式(1)の演算を行うことにより対地静電容量Cを求める。ここで、周波数分析器12には対象となっている送電系統の構成から想定される対地静電容量C’より特定のタップに固有の周波数スペクトルのピークを与える周波数f’を推定し、推定した周波数f’に基づいて周波数分析器12における分析時間が予め設定されている。この結果、本形態における周波数分析器12は、周波数f’に基づく周期に、予め設定しておいた最適時間係数K(例えば10)を掛けて求まる時間を分析時間の初期値T(msec)とする。そして、かかる初期値Tで分析した結果求まる周波数を周波数分析器12にフィードバックしてその周波数に基づく周期Tに、最適時間係数Kを掛けて求まる時間を新たな分析時間として同様の周波数解析を行う。この結果、特定のタップに固有の周波数スペクトルのピークを与えるより高精度の新たな周波数fが求まる。対地静電容量演算部13は2回目の周波数分析処理により求められた周波数fを、上記式(1)に代入し、所定の演算を行うことにより対地静電容量Cを求める。
タップ設定器14は対地静電容量演算部13で求めた対地静電容量Cに基づき予め設定されている最適な自己インダクタンスLを有する特定のタップを選択し、その情報を表す信号を出力信号OUTとして消弧リアクトルの7(図1参照;以下同じ)のタップ切替駆動部(図示せず)に送出する。この結果、消弧リアクトル7を有する送電系統に最適なタップが設定される。
図5は本発明の効果を実証するための実験設備を示す回路図である。同図に示すように、当該実験設備は図1示す送電系統を模擬したものある。ここで、短絡発電機21は発電した3相電力を、途中にスイッチ手段31が接続された高圧線路22を介して変圧器23の一次側に供給する。変圧器3の二次側には、所定の中電圧に降圧させた3相電圧が供給される中圧線路24が接続されている。中圧線路24の各線はこれを送電系統と見做したときの対地静電容量を模擬した容量が既知のコンデンサC1を介して接地されている。一方、変圧器23の中性点25は消弧リアクトル27を介して接地されている。
零相電圧検出器29は消弧リアクトル27に印加される零相電圧を検出するよう消弧リアクトル27の両端に並列に、また零相電流検出器20は消弧リアクトル27に流れる零相電流を検出するよう消弧リアクトル27に直列にそれぞれ接続されている。
かかる実験設備においては、最初スイッチ手段31を開放した状態で短絡発電機21の駆動を開始し、その駆動が定常状態となった任意の時点でスイッチ手段31を投入する。この結果、図1に示す回路において遮断器8を開極したのと同様の状態を作り出すことができる。すなわち、中圧線路24にコンデンサC1及び消弧リアクトル27を介して充電電流が流れる。かかる充電電流は零相電圧乃至電流として零相電圧検出器29乃至零相電流検出器20で検出することができる。
図6は図5の実験設備を用いた実験により求めた零相電圧の周波数スペクトルに基づき算出した算出対地静電容量を示す特性図である。図6の横軸には各タップ毎の消弧リアクトル27の自己インダクタンスLを採ってある。図6中における四角で示すプロット点が各タップ(それぞれ自己インダクタンスLが異なる)における算出対地静電容量である。同図を参照すれば、何れのタップを用いた場合でも、ほとんどバラツキがなく、また実験設備のコンデンサC1の容量8.68μFと試験線路の浮遊容量(約0.15μF)とを考慮すれば誤差が1%以下に収まっているものと推測される。ちなみに、従来方法による誤差は5%以上になる。
図7は高速フーリエ変換の解析時間をパラメータとする消弧リアクトルの自己インダクタンスと対地静電容量との関係を示す特性図である。図7の横軸には各タップ毎の消弧リアクトル27の自己インダクタンスLを採ってある。図7中における三角(100ms)、四角(300ms)及び丸(600ms)で示すプロット点が各タップ(それぞれ自己インダクタンスLが異なる)における算出対地静電容量である。同図を参照すれば、解析時間を600(ms)にした場合に各タップ間でバラツキが少ない最も安定した算出対地静電容量が得られていることが分かる。この場合は図2に示す波形の過渡期間が600(ms)程度であることを示しており、このように解析時間を適切に選定することで、算出対地静電容量の精度が向上することが分かる。上記実施の形態では、上述の如く、初期値Tで分析した結果求まる周波数を周波数分析器12にフィードバックしてその周波数に基づく周期Tに、最適時間係数Kを掛けて求まる時間を分析時間として最適化を図っている。
本発明は送電系統の保守等を行う技術分野において有効に利用することができる。
1 発電所
2 高圧線路
3 変圧器
4 中圧線路
5 中性点
6 中性点抵抗
7 消弧リアクトル
8 遮断器

Claims (5)

  1. 中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を測定して零相電圧波形又は零相電流波形を得る一方、この零相電圧波形又は零相電流波形を周波数分析し、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有の周波数スペクトルピークを与える周波数であって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を検出し、
    前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を求め、
    さらに前記対地静電容量に基づき前記消弧リアクトルのタップを設定することを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定方法。
  2. 中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した零相電圧波形又は零相電流波形を得る波形検出手段と、
    前記波形検出手段で検出した零相電圧波形又は零相電流波形を周波数解析する周波数分析手段と、
    前記周波数分析手段における周波数分析の結果に基づき、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有のスペクトルピークを与える周波数であって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を、前記消弧リアクトルの特定のタップと前記送電系統の対地静電容量との固有のスペクトルのピークを与える周波数として検出し、前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を演算する対地静電容量検出手段とを有することを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置。
  3. 請求項2に記載する消弧リアクトルのタップ設定装置において、
    前記周波数分析手段は高速フーリエ変換によるスペクトラムアナライザで構成したことを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載する消弧リアクトルのタップ設定装置において、
    前記対地静電容量検出手段は、次式(1)により対地静電容量を求めたものであることを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定装置。
    C=1/L×(2πf) ・・・(1)
    ただし、Cは対地静電容量、Lは任意のタップにおける消弧リアクトルの
    自己インダクタンス、fは共振周波数である。
  5. 中性点が消弧リアクトルの任意のタップを介して接地された送電系統における零相電圧又は零相電流を検出する検出手段が検出した零相電圧波形又は零相電流波形を周波数分析して、その周波数分析の結果に基づき、各タップに関して、電源周波数とは異なる、固有のスペクトルピークを与える周波数であって、対地静電容量からの流れ込みに起因する零相電圧または零相電流の周波数スペクトルの各タップに固有のピークを与える周波数を、前記消弧リアクトルの特定のタップと前記送電系統の対地静電容量との固有のスペクトルのピークを与える周波数として検出し、前記タップに既知の値として与えられる消弧リアクトルの自己インダクタンスと前記固有のピークを与える周波数に基づき前記対地静電容量を演算する演算を電子計算機に実行させることを特徴とする消弧リアクトルのタップ設定プログラム。
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