JP5418772B2 - 超電導ケーブル - Google Patents
超電導ケーブル Download PDFInfo
- Publication number
- JP5418772B2 JP5418772B2 JP2009215826A JP2009215826A JP5418772B2 JP 5418772 B2 JP5418772 B2 JP 5418772B2 JP 2009215826 A JP2009215826 A JP 2009215826A JP 2009215826 A JP2009215826 A JP 2009215826A JP 5418772 B2 JP5418772 B2 JP 5418772B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- superconducting
- wire
- cable
- conductor
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
超電導ケーブル線路の構築にあたり、OFケーブルが布設されている既存の管路に、OFケーブルの代替として超電導ケーブルを布設することが検討されている。上記管路への引き入れを考慮すると、超電導ケーブルは、できる限り小径であることが望まれる。また、超電導ケーブルが小径であることで、製造性に優れる上に、搬送や布設などを容易に行える。
上記超電導線材に含まれる超電導相は、液体窒素を冷媒に使用することができ、臨界電流が高い高温酸化物超電導相、代表的には、BSCCOと呼ばれるBi系酸化物超電導相やREBCOと呼ばれるRE系酸化物超電導相(RE:希土類元素。例えば、Y,Ho,Gdなど)が好ましい。上記Bi系酸化物超電導相を具える線材は、Bi系酸化物超電導相の粉末を銀又は銀合金のパイプに詰めて、このパイプに塑性加工と熱処理とを施してテープ状とした線材(以下、Bi系酸化物超電導線材と呼ぶ)が代表的である。RE系酸化物超電導相を具える線材は、ステンレス鋼やニッケル合金などの金属からなる基板に、RE系酸化物超電導相を成膜し、この膜の上に銀や銅、その合金といった良導体からなる安定化層を形成した薄膜線材(以下、RE系酸化物薄膜線材と呼ぶ)が挙げられる。
以下、図1を参照して実施形態1の超電導ケーブル100を説明する。
[全体構成]
超電導ケーブル100は、3心のケーブルコア10が撚り合わされて一つの断熱管20に収納された、3心一括型のケーブルであり、代表的には交流送電に利用される。ケーブルコア10は、導体用超電導線材1cから構成される超電導導体層12と、シールド用超電導線材1sから構成される超電導シールド層14とを具える。また、超電導ケーブル100は、超電導シールド層14の内周側及び外周側の双方に、銅といった常電導材料からなる常電導シールド層を具えていない。以下、各構成をより詳細に説明する。
断熱管20は、内管21と外管22とからなる二重構造管であり、内管21と外管22との間が真空引きされた真空断熱構造である。内管21内には、液体窒素といった冷媒が充填され、この冷媒によりケーブルコア10の超電導導体層12及び超電導シールド層14が冷却されて、超電導状態に維持される。内管21と外管22との間には、スーパーインシュレーションといった断熱材23や、両管21,22の間隔を保持するスペーサ(図示せず)が配置される。外管22の外周には、ポリ塩化ビニルといった耐食性に優れる材料を押出して形成した防食層24を具える。
各ケーブルコア10は、中心から順にフォーマ11、超電導導体層12、電気絶縁層13、超電導シールド層14、保護層15を具える。
フォーマ11は、超電導導体層12の支持体として機能する他、超電導ケーブル100では、短絡や地絡などの事故時に瞬間的に生じる大きな事故電流を分流するための流路に利用される。このようなフォーマ11は、銅やアルミニウムといった超電導ケーブル100の使用温度(ここでは、65K〜80K程度)における比抵抗が1×10-8Ω・m以下である良導体の常電導材料にて形成された中実体や中空体(管体)を利用することができる。ここでは、フォーマ11は、ポリ塩化ビニル(PVC)やエナメルなどの絶縁被覆を具える銅線を複数本撚り合わせて構成された中実体としている。撚り線構造であることで、交流送電時における渦電流損の低減や曲げ特性に優れるといった効果が得られる。
超電導導体層12及び超電導シールド層14は、酸化物超電導相を具えるテープ状の超電導線材を単層又は多層に螺旋状に巻回することで構成されている。ここでは、導体用超電導線材1cとして、超電導相にBi2Sr2Ca2Cu3O10+δ(Bi2223)を具え、Agを金属マトリクスとするBi系酸化物超電導線材を利用している。上記金属マトリクスは、超電導ケーブル100の使用温度(ここでは、65K〜80K程度)において比抵抗:1×10-8Ω・m以下であり、導体用超電導線材1cの常電導相を構成する。超電導導体層12は、この導体用超電導線材1cを四層に巻回した多層構造である。超電導導体層12は、所望の電流容量に応じて、超電導線材の仕様(金属マトリクス比、断面積など)や本数を選択するとよい。
電気絶縁層13は、上記超電導導体層12(或いは内側半導電層)の上に、上述したクラフト紙や半合成絶縁紙などの絶縁性テープを巻回することで形成されている。ここでは、電気絶縁層13は、PPLP(住友電気工業株式会社 登録商標)により構成されている。更に、電気絶縁層13の直上に、カーボン紙などを巻回して外側半導電層を設けることができる。
上記電気絶縁層13(或いは外側半導電層)の上に超電導シールド層14が形成されている。ここでは、シールド用超電導線材1sとして、REBa2Cu3Ox(RE123)、例えばYBCO,HoBCO,GdBCOといったRE系酸化物超電導相が基板の上に形成されたRE系酸化物薄膜線材を利用している。より具体的には、ステンレス鋼といった鉄系合金やハステロイ(登録商標)といったNi合金などからなる基板の上に、YSZ(イットリア安定化ジルコニア),MgOといった酸化物などからなる中間層を介して上記超電導相が形成され、この超電導相を覆うように銀や銅といった常電導材料からなる安定化層を具える。上記安定化層は、超電導ケーブル100の使用温度(ここでは、65K〜80K程度)において比抵抗が1×10-8Ω・m以下であり、上記基板は、上記比抵抗が1×10-8Ω・m超である。ここでは、シールド用超電導線材1sにおいて上記比抵抗が1×10-8Ω・m以下の材料からなる部分を常電導相とする。従って、ここでは、シールド用超電導線材1sの常電導相は、上記安定化層により構成される。超電導シールド層14は、このシールド用超電導線材1sを二層に巻回した多層構造である。
超電導シールド層14の外周に、超電導シールド層14を機械的に保護するための保護層15を具える。保護層15は、上述したクラフト紙や半合成絶縁紙などの絶縁性テープを巻回することで形成することができる。
上記構成を具える超電導ケーブル100は、短絡や地絡などの事故時に瞬間的に大きな事故電流が生じても、この事故電流は、主としてフォーマ11に流れ、超電導導体層12を構成する導体用超電導線材1cに流れる量を低減することができる。そのため、超電導導体層12の温度上昇を抑制することができる。従って、超電導ケーブル100は、導体用超電導線材1cの常電導相に事故電流が流れて温度が上昇することで、導体用超電導線材1cが損傷することを抑制することができる。
実施形態1では、3心のケーブルコアを一つの断熱管に収納した三心一括型の形態を説明したが、1心のケーブルコアを一つの断熱管に収納した単心型の形態としてもよいし、2又は4以上の複数心のケーブルコアを一つの断熱管に収納した多心一括型の形態としてもよい。
実施形態1では、銅といった常電導材料からなる常電導シールド層を有していない形態を説明したが、超電導シールド層の内周側及び外周側の少なくとも一方に常電導シールド層を具えた形態とすることができる。この形態では、事故時、常電導シールド層に誘導電流を分流させられるため、シールド用超電導線材に通電されることによる温度上昇をより効果的に低減することができる。但し、超電導ケーブルの小径化を考慮すると、実施形態1のように、上記常電導シールド層を具えていないことが好ましい。
実施形態1では、導体用超電導線材がBi系酸化物超電導線材からなり、シールド用超電導線材がRE系酸化物薄膜線材からなる形態を説明したが、導体用超電導線材及びシールド用超電導線材の双方を同様の仕様の超電導線材としてもよい。
実施形態1では、シールド用超電導線材として、基板と、超電導相と、安定化層とを具える形態を説明したが、更に、補強層を具える超電導線材とすることができる。
実施形態1で説明した3心一括型の超電導ケーブルについて、超電導導体層に事故電流を想定した過電流を流した場合に超電導シールド層に誘導される電流の大きさ、及び超電導シールド層の温度上昇度合いをシミュレーションにより調べた。
10 ケーブルコア 11 フォーマ 12 超電導導体層 13 電気絶縁層
14 超電導シールド層 15 保護層
20 断熱管 21 内管 22 外管 23 断熱材 24 防食層
100 超電導ケーブル
110 基板 111 超電導相 112 常電導相
Claims (7)
- 中心から順にフォーマと、超電導導体層と、電気絶縁層と、超電導シールド層とを有するケーブルコアを具える超電導ケーブルであって、
前記超電導導体層は、複数の導体用超電導線材で構成され、
前記超電導シールド層は、複数のシールド用超電導線材で構成され、
前記導体用超電導線材及び前記シールド用超電導線材の各々は、超電導相と、超電導ケーブルの使用温度における比抵抗が1×10 −8 Ω・m以下である常電導材料から構成される常電導相とを具え、
前記導体用超電導線材及び前記シールド用超電導線材の横断面をとったとき、前記シールド用超電導線材の全てにおいて前記横断面における常電導相の面積割合が、前記導体用超電導線材の前記横断面における常電導相の面積割合よりも小さい超電導ケーブル。 - 前記導体用超電導線材及び前記シールド用超電導線材において、前記横断面における常電導相の面積と等しい面積を有し、所定の幅を有する長方形に前記常電導相を変形したときの前記長方形の厚さを等価厚さとしたとき、前記シールド用超電導線材の全てにおいて前記等価厚さが、前記導体用超電導線材の前記等価厚さよりも小さい請求項1に記載の超電導ケーブル。
- 前記シールド用超電導線材において、前記基板の幅に対して前記等価厚さをとったとき、この等価厚さが10μm以下である請求項2に記載の超電導ケーブル。
- 前記シールド用超電導線材は、超電導ケーブルの使用温度における比抵抗が1×10 −8 Ω・m超である基板上にRE系酸化物超電導相を具える薄膜線材である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の超電導ケーブル。
- 前記導体用超電導線材は、Bi系酸化物超電導相を具える線材である請求項4に記載の超電導ケーブル。
- 前記シールド用超電導線材は、前記超電導ケーブルの使用温度における比抵抗が1×10−8Ω・m超の材料からなる補強層を具える請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超電導ケーブル。
- 前記ケーブルコアは、前記超電導シールド層の内周側及び外周側の双方に、常電導材料から構成される常電導シールド層を有していない請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の超電導ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009215826A JP5418772B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 超電導ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009215826A JP5418772B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 超電導ケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011065879A JP2011065879A (ja) | 2011-03-31 |
JP5418772B2 true JP5418772B2 (ja) | 2014-02-19 |
Family
ID=43951924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009215826A Expired - Fee Related JP5418772B2 (ja) | 2009-09-17 | 2009-09-17 | 超電導ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5418772B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104318982A (zh) * | 2014-10-20 | 2015-01-28 | 常州隆德电气有限公司 | 耐火铜塑复合带 |
CN105336405A (zh) * | 2015-12-04 | 2016-02-17 | 四川明星电缆股份有限公司 | 额定电压6~35kV风力发电用软电缆及其制造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3283106B2 (ja) * | 1993-06-22 | 2002-05-20 | 中部電力株式会社 | 酸化物超電導導体用電流供給端子の構造 |
JP4662203B2 (ja) * | 2005-05-26 | 2011-03-30 | 住友電気工業株式会社 | 超電導ケーブル |
JP2008053215A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-03-06 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 超電導線材、超電導導体および超電導ケーブル |
JP4111240B1 (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-02 | 住友電気工業株式会社 | 酸化物超電導材料およびその製造方法ならびに超電導線材、超電導機器 |
JP2009048793A (ja) * | 2007-08-13 | 2009-03-05 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導複合線材および超電導ケーブル |
-
2009
- 2009-09-17 JP JP2009215826A patent/JP5418772B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011065879A (ja) | 2011-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7598458B2 (en) | Super-conductive cable | |
JP5416509B2 (ja) | 超電導ケーブルの中間接続構造 | |
JP4201331B2 (ja) | 多相超電導ケーブルの相分岐構造 | |
JP2015162367A (ja) | 超電導ケーブルの端末構造体及びその製造方法 | |
JP5115778B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
JP3691692B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
KR101148574B1 (ko) | 초전도 케이블 | |
JP5240008B2 (ja) | 直流超電導ケーブル | |
JP4671111B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
JP5418772B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
JP5385746B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
JP2008243699A (ja) | 超電導ケーブルの接続構造および超電導ケーブルの接続方法 | |
JP5246453B2 (ja) | 超電導ケーブルの臨界電流測定方法 | |
JP5356206B2 (ja) | 超電導ケーブルの臨界電流測定方法 | |
JP4720976B2 (ja) | 超電導ケーブル | |
JP5604213B2 (ja) | 超電導機器 | |
JP5252324B2 (ja) | 超電導送電システム | |
JP2011003468A (ja) | 超電導ケーブル | |
JP2014192114A (ja) | 超電導ケーブル | |
JP2008124042A (ja) | 超電導導体 | |
JP2012174403A (ja) | 常温絶縁型超電導ケーブル、およびその製造方法 | |
JP2011086514A (ja) | 超電導ケーブル | |
JP5041414B2 (ja) | 超電導ワイヤーおよび超電導導体 | |
JP2022139398A (ja) | 希土類系酸化物超伝導多芯線材、および、その製造方法 | |
JP5771509B2 (ja) | 超電導ケーブル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120326 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130711 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130731 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131023 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131105 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5418772 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |