JP5416777B2 - ジェット燃料組成物 - Google Patents

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Description

(先行する関連出願)
本願は、2008年9月17日に出願された米国仮特許出願第61/097,813号、及び米国仮特許出願第61/196,726号に変わった2008年12月5日に出願された米国特許出願第12/329,483号、及び2009年2月25日に出願された米国特許出願第12/393,024号の利益を主張し、その全てについて引用によりその全体を本明細書に組み込む。
(発明の分野)
とりわけ燃料組成物並びにその製造及び使用方法が本明細書に提供される。いくつかの実施態様において、該燃料組成物は、少なくとも部分的に微生物から容易かつ効率的に製造される、少なくとも1種の燃料成分を含む。特定の実施態様において、本明細書に提供される燃料組成物は、生物工学により作られた少なくとも1種の燃料成分を高濃度で含む。さらなる実施態様において、本明細書に提供される燃料組成物は、リモナン及びファルネサンを含む。
(発明の背景)
バイオ燃料には、バイオマス、例えば最近まで生きていた生体又はその代謝副産物、例えば動物由来の肥料などから誘導された燃料がある。バイオ燃料は、石油、石炭、及び核燃料などの他の天然資源とは異なり、再生可能なエネルギー源になりうるため望ましい。ジェット燃料としての使用に好適なバイオ燃料はまだ導入されていない。本発明はそのようなバイオ燃料を提供する。
とりわけ、リモナン及びファルネサンを含む燃料組成物並びにその製造及び使用方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、該燃料組成物は、少なくとも部分的に微生物から容易かつ効率的に製造される燃料成分を含む。
一態様において、リモナン及びファルネサンを含む燃料組成物であって、リモナン及びファルネサンのそれぞれが、該燃料組成物の総容量に対して、少なくとも5容量%である量である燃料組成物が本明細書に提供される。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の15℃での密度は、約775kg/m3から約840kg/m3又は約775kg/m3から約840kg/m3である。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、該燃料組成物の総容量に対して少なくとも0.5容量%である量でp-シメンをさらに含む。他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、石油系燃料又は合成燃料、例えばフィッシャー・トロプシュ系燃料を、該燃料組成物の総容量に対して少なくとも10容量%である量でさらに含む。
他の態様において、(a)約15容量%と約60容量%との間又は約15容量%から約60容量%である量のリモナン;(b)約5容量%と約45容量%との間又は約5容量%から約45容量%である量のファルネサン;(c)約0.5容量%から約25容量%である量のp-シメン;及び(d)少なくとも20容量%である量の石油系燃料又は合成燃料、例えばフィッシャー・トロプシュ系燃料を含む燃料組成物であって、該量が該燃料組成物の総容量に対するものである燃料組成物が本明細書に提供される。
他の態様において、(a)約15容量%と約30容量%との間又は約15容量%から約30容量%である量のリモナン;(b)約10容量%と約30容量%との間又は約10容量%から約30容量%である量のファルネサン;(c)約0.5容量%から約20容量%である量のp-シメン;(d)少なくとも40容量%である量の石油系燃料又は合成燃料、例えばフィッシャー・トロプシュ系燃料;及び(e)燃料添加剤を含む燃料組成物であって、該量が該燃料組成物の総容量に対するものである燃料組成物が本明細書に提供される。
特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、15℃で約750kg/m3から約840kg/m3の密度を有する。特定の実施態様において、該燃料組成物は、T90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、15℃で約750kg/m3から約840kg/m3の密度を有し、本明細書に開示される燃料組成物はT90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である。
他の態様において、リモナン、ファルネサン、及びシメンから基本的になる燃料組成物が本明細書に提供される。
他の態様において、内燃機関;該内燃機関に接続している燃料タンク;及び該燃料タンク中の本明細書に開示される燃料組成物を有する輸送機関であって、該燃料組成物が該内燃機関への動力供給に使用される輸送機関が本明細書に提供される。いくつかの実施態様において、該内燃機関はジェットエンジンである。
他の態様において、本明細書に開示される燃料組成物をエンジン中で燃焼させる工程を含む、エンジンに動力を供給する方法が本明細書に提供される。いくつかの実施態様において、該エンジンはジェットエンジンである。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のリモナンは、
Figure 0005416777
又はそれらの組み合わせであるか、それを含む。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のファルネサンは、
Figure 0005416777
又はそれらの組み合わせであるか、それを含む。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、石油系燃料又は合成燃料である。さらなる実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中の石油系燃料は、灯油、Jet A、Jet A-1、Jet B、及びそれらの組み合わせから選択される。他の実施態様において、合成燃料は、フィッシャー・トロプシュ系燃料であるか、又はそれを含む。さらなる実施態様において、フィッシャー・トロプシュ系燃料は、SASOL CTL合成ジェット燃料であるか、又はそれを含む。いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、Jet A、Jet A-1、又はJet BのASTM D 1655規格を満たす。他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、SASOL CTL合成ジェット燃料の防御標準91-91規格を満たす。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は燃料添加剤をさらに含む。他の実施態様において、燃料添加剤は、酸素化物、酸化防止剤、熱安定性向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の添加剤である。さらなる実施態様において、該燃料添加剤は酸化防止剤である。
図1は、Jet A及びJet AとAMJ-300との特定のブレンドの蒸留曲線を示す。 図2は、Jet A及びJet AとAMJ-310との特定のブレンドの蒸留曲線を示す。
図3は、本明細書に開示される燃料組成物の特定の実施態様の蒸留曲線を示す。
図4は、本明細書に開示される燃料組成物の特定の実施態様の、異なる燃焼器圧力低下(dP/P)での着火を実行するために要する相対燃料流量を示す。Jet A-1の着火を実行するために要する燃料流量に関して比較される。
図5は、本明細書に開示される燃料組成物の特定の実施態様の、異なる燃焼器圧力低下(dP/P)でのリーンブローアウトを実行するために要する相対燃料流量を示す。Jet A-1のリーンブローアウトを実行するために要する燃料流量に関して比較される。
(定義)
ASTMインターナショナルにより発行されているASTM D 1655規格は、Jet A、Jet A-1、及びJet Bの最低限の許容要件を定めている。
「生物工学により作られた化合物」は、古細胞、細菌細胞、もしくは真核細胞、又は微生物を含む宿主細胞により作られた化合物を意味する。
「バイオ燃料」は、バイオマス、すなわち最近まで生きていた生体又はその代謝副産物、例えばウシ由来の肥料から誘導された任意の燃料を意味する。それは、石油、石炭、及び核燃料などの他の天然資源とは異なり、再生可能なエネルギー源である。
「密度」は、ある温度での容量あたりの質量の尺度を意味する。燃料の密度を測定するための一般的に認められている方法は、引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 4052である。
「ドクター試験」は、ジェット燃料及び灯油などの石油系燃料中のメルカプタンを検出するものである。この試験は、燃料に存在することのある硫化水素及び元素状硫黄についての情報を与えることもできる。燃料の硫黄含量を測定するための一般に認められている方法は、引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 4952である。
「ファルネサン」は、以下の式
Figure 0005416777
を有する化合物又はその立体異性体を意味する。いくつかの実施態様において、ファルネサンは、ファルネサンの実質的に純粋な立体異性体を含む。他の実施態様において、ファルネサンは、ファルネサンのエナンチオマー及びジアステレオ異性体などの立体異性体の混合物を含む。さらなる実施態様において、ファルネサン混合物中の立体異性体のそれぞれの量は、該ファルネサン混合物の総重量に対して、独立に、約0.1重量%から約99.9重量%、約0.5重量%から約99.5重量%、約1重量%から約99重量%、約5重量%から約95重量%、約10重量%から約90重量%、約20重量%から約80重量%である。
「引火点」は、可燃性液体の上の蒸気が、発火源をあてがった時に空気中で発火する最低温度を意味する。一般的に、可燃性液体はどれも蒸気圧を有するが、それは液体の温度の関数である。温度が上がるにつれ、液体の蒸気圧は上昇する。蒸気圧が上昇すると、気化した液体の空気中の濃度が上昇する。引火点温度では、ちょうど十分な量の液体が気化して、液体上の蒸気空気空間が燃焼限界下限を超える。例えば、ガソリンの引火点は約-43℃であり、そのためガソリンは引火性が高い。安全上の理由のため、ジェットエンジンでの使用が企図される燃料の引火点がはるかに高いことが望ましい。燃料の引火点を測定するための一般的に認められている方法は、どちらも引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 56、ASTM標準D 93、ASTM標準D 3828-98である。
「凝固点」は、蝋状の結晶が形成されるまで冷却されていた燃料を暖めている時に、最後の蝋状結晶が溶解する温度を意味する。燃料の凝固点を測定するための一般的に認められている方法は、引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 2386である。
「燃料」は、1種以上の炭化水素、1種以上のアルコール、1種以上の脂肪酸エステル、又はこれらの混合物を意味する。好ましくは、液体炭化水素が使用される。燃料を使用して、レシプロエンジン(例えばガソリンエンジン及びディーゼルエンジン)、バンケルエンジン、ジェットエンジン、数種のロケットエンジン、ミサイルエンジン、及びガスタービンエンジンなどの内燃機関に動力を供給できる。いくつかの実施態様において、燃料は、典型的には、アルカン、シクロアルカン、及び芳香族炭化水素などの炭化水素の混合物である。他の実施態様において、燃料はリモナンを含む。
「燃料添加剤」は、燃料の性質を変えるために、例えば、エンジン性能、燃料の取扱い、燃料の安定性を向上させるために、又は汚染物質制御のために燃料に加えられる化学成分を意味する。添加剤の種類には、酸化防止剤、熱安定性向上剤、セタン価向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせがあるが、これらに限定されない。「従来の添加剤」という用語は、上述のものなど当業者に公知である燃料添加剤を意味し、リモナンは含まれない。
「燃料成分」は、燃料組成物の処方に使用される任意の化合物又は複数の化合物の混合物を意味する。「主な燃料成分」及び「少量の燃料成分」がある。主な燃料成分は、少なくとも50容量%で燃料組成物に存在するが、少量の燃料成分は50%未満で燃料組成物に存在する。燃料添加剤は少量の燃料成分である。特定の実施態様において、リモナンは、主な成分にも少量の成分にもなることができ、他の燃料成分との混合物にもなれる。
「燃料組成物」は、少なくとも2種の燃料成分を含む燃料を意味する。
「イソプレノイド」及び「イソプレノイド化合物」は本明細書中で交換可能に使用され、イソペンテニル二リン酸から誘導可能な化合物を意味する。
「イソプレノイド出発物質」は、リモナンを製造できる元のイソプレノイド化合物を意味する。
「ジェット燃料」は、ジェットエンジンでの使用に好適な燃料を意味する。
「灯油」は、一般的には大気圧で約150℃から約275℃での石油(「原油」としても知られる)の特定の蒸留留分を意味する。原油は、主に、パラフィン族、ナフテン族、及び芳香族の炭化水素から構成されている。
「リモナン」は、以下の式
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の化合物又はその立体異性体を意味する。いくつかの実施態様において、リモナンは、リモナンの実質的に純粋な立体異性体を含む。他の実施態様において、リモナンは、リモナンのエナンチオマー及びジアステレオ異性体などの立体異性体の混合物を含む。さらなる実施態様において、リモナン混合物中の立体異性体のそれぞれの量は、該リモナン混合物の総重量に対して、独立に、約0.1重量%から約99.9重量%、約0.5重量%から約99.5重量%、約1重量%から約99重量%、約5重量%から約95重量%、約10重量%から約90重量%、約20重量%から約80重量%である。
「ミサイル燃料」は、ミサイルエンジンでの使用に好適な燃料を意味する。
「p-シメン」は以下の化合物を意味する
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「石油系燃料」は、石油の蒸留留分を含む燃料を意味する。
「合成燃料」は、石炭、天然ガス、又はバイオマスから得られる液体燃料を意味する。
「煙点」は、燃料又は燃料組成物が分解及び発煙するまで加熱される点を意味する。燃料の煙点を測定するための一般的に認められている方法は、引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 1322である。
「粘度」は、剪断応力下での変形に対する燃料又は燃料組成物の抵抗の尺度を意味する。燃料の粘度を測定するための一般的に認められている方法は、引用により本明細書に組み込まれるASTM標準D 445である。
本明細書では、「実質的に純粋な」化合物である組成物は1種以上の他の化合物を実質的に含まず、すなわち、該組成物は、該組成物の総容量に対して80容量%を超える、90容量%を超える、95容量%を超える、96容量%を超える、97容量%を超える、98容量%を超える、99容量%を超える、99.5容量%を超える、99.6容量%を超える、99.7容量%を超える、99.8容量%を超える、もしくは99.9容量%を超える該化合物を含み、又は20容量%未満の、10容量%未満の、5容量%未満の、3容量%未満の、1容量%未満の、0.5容量%未満の、0.1容量%未満の、もしくは0.01容量%未満の1種以上の他の化合物を含む。
本明細書では、ある化合物を「実質的に含まない」組成物とは、該組成物が、該組成物の総容量に対して、20容量%未満の、10容量%未満の、5容量%未満の、4容量%未満の、3容量%未満の、2容量%未満の、1容量%未満の、0.5容量%未満の、0.1容量%未満の、又は0.01容量%未満の該化合物を含むことを意味する。
本明細書では、「立体化学的に純粋な」という用語は、ある化合物の1つの立体異性体を含みその化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成物を意味する。例えば、キラル中心を1つ有する化合物の立体異性体的に(stereomerically)純粋な組成物は、その化合物の反対のエナンチオマーを実質的に含まないだろう。キラル中心を2つ有するある化合物の立体異性体的に純粋な組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まないだろう。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、約80重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体及び約20重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含み、より好ましくは約90重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体及び約10重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含み、さらにより好ましくは約95重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体及び約5重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含み、最も好ましくは約97重量%を超えるその化合物の1つの立体異性体及び約3重量%未満のその化合物の他の立体異性体を含む。
本明細書では、「エナンチオマー的に純粋な」という用語は、1つのキラル中心を有する化合物の立体異性体的に純粋な組成物を意味する。
本明細書では、「ラセミ」又は「ラセミ体」という用語は、分子中の全てのキラル中心に対して、約50%のあるエナンチオマー及び約50%の対応するエナンチオマーを意味する。本発明は、本発明の化合物のエナンチオマー的に純粋な、エナンチオマー富化した、ジアステレオマー的に純粋な、ジアステレオマー富化した、及びラセミの混合物を全て包含する。
上記の定義に加え、本明細書に記載される特定の化合物は、Z体又はE体として存在しうる1つ以上の二重結合を有する。特定の実施態様において、本明細書に記載される化合物は、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、又は種々の異性体の混合物、例えば立体異性体のラセミ混合物として存在する。
以下の記載において、本明細書に開示される数字は、「約」又は「およそ」という言葉が関連して使われているかどうかにかかわらず、およその値である。数字は、1パーセント、2パーセント、5パーセント、又は時には10から20パーセント変動することがある。下限RL及び上限RUを持つ数値範囲が開示されている場合、その範囲内の任意の数字が具体的に開示されている。詳細には、範囲内の以下の数字が具体的に開示される:R=RL+k×(RU-RL)(式中、kは1パーセントの増加量を持つ1パーセントから100パーセントの範囲の変数であり、すなわち、kは1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、…、50パーセント、51パーセント、52パーセント、…、95パーセント、96パーセント、97パーセント、98パーセント、99パーセント、又は100パーセントである)。さらに、上記で定義された2つのR数により定義される任意の数値範囲も具体的に開示される。
(発明の実施態様の説明)
一態様において、本発明は、
(a)燃料組成物の総容量に対して少なくとも5容量%である量のリモナン;及び
(b)燃料組成物の総容量に対して少なくとも5容量%である量のファルネサン
を含む燃料組成物を提供する。
特定の実施態様において、15℃での燃料組成物の密度は、約775kg/m3から約840kg/m3である。特定の実施態様において、燃料組成物のT90温度(90%回収温度)とT10温度(10%回収温度)との差は、10℃を超え、20℃を超え、30℃を超え、40℃を超え、又は50℃を超える。特定の実施態様において、15℃での燃料組成物の密度は、約775kg/m3から約840kg/m3であり、燃料組成物のT90温度とT10温度との差は10℃を超え、20℃を超え、30℃を超え、40℃を超え、又は50℃を超える。
特定の実施態様において、リモナンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約5%から約90%、約5%から約80%、約5%から約70%、又は約5%から約50%である。特定の実施態様において、リモナンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%である。特定の実施態様において、該量は、燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は、燃料組成物の総容量に対する容量%である。
他の実施態様において、リモナンは、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で最大約10%、最大約15%、最大約20%、最大約25%、最大約30%、最大約35%、最大約40%、最大約45%、最大約50%、最大約60%、最大約70%、最大約80%、又は最大約90%の量で存在する。さらなる実施態様において、リモナンは、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約5%から約90%、約7.5%から約85%、約10%から約80%、約15%から約80%、約20%から約75%、約25%から約60%、又は約30%から約50%の量で存在する。特定の実施態様において、該量は、燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は、燃料組成物の総容量に対する容量%である。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のリモナンは、
Figure 0005416777
であるか、又はこれを含む。
他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のリモナンは、
Figure 0005416777
であるか、又はこれを含む。
なお他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のリモナンは、
Figure 0005416777
を含む混合物であるか、又はこれを含む。
いくつかの実施態様において、リモナンはイソプレノイド出発物質から誘導される。特定の実施態様において、イソプレノイド出発物質は、イソプレノイド出発物質への炭素源の転化により宿主細胞により作られる。
特定の実施態様において、ファルネサンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で、約5%から約70%、約5%から約60%、約5%から約50%、約5%から約40%、約5%から約30%、約10%から約30%、約5%から約25%、約10%から約25%、約5%から約35%、又は約10%から約35%である。他の実施態様において、ファルネサンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で、最大約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は60%である。さらなる実施態様において、ファルネサンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で、少なくとも約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は60%である。いくつかの実施態様において、該量は、燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は、燃料組成物の総容量に対する容量%である。
他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物中のファルネサンは、
Figure 0005416777
もしくはこれらの組み合わせであるか、又はこれらを含む。
いくつかの実施態様において、ファルネサンはイソプレノイド出発物質から誘導される。特定の実施態様において、イソプレノイド出発物質は、イソプレノイド出発物質への炭素源の転化により、宿主細胞により作られる。
他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で少なくとも0.5%である量のシメンをさらに含む。いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるシメンは、メチル基及びイソプロピル基により置換されているベンゼン環を含む天然の芳香族有機化合物でありうる。他の実施態様において、シメンは、p-シメン、m-シメン、o-シメン、又はこれらの組み合わせである。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で少なくとも0.5%である量の芳香族化合物をさらに含む。特定の実施態様において、該芳香族化合物は、p-シメンであるか、又はこれを含む。市販のシメンは、Acros Organics社、Sigma-Aldrich社、又はInternational Laboratory USA社から入手できる。
さらなる実施態様において、p-シメンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約0.5%から約40%、重量又は容量で約0.5%から約35%、重量又は容量で約0.5%から約30%、重量又は容量で約0.5%から約25%、重量又は容量で約0.5%から約20%、重量又は容量で約0.5%から約15%である。他の実施態様において、p-シメンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約1%から約35%である。なお他の実施態様において、p-シメンの量は、燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約1%から約25%、約5%から約25%、約1%から約20%、約5から約20%、又は10%から約20%である。
いくつかの実施態様において、燃料組成物中の芳香族化合物(シメンを含む)の総量は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約1%から約50%である。他の実施態様において、燃料組成物中の芳香族化合物の総量は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約15%から約35%である。さらなる実施態様において、燃料組成物中の芳香族化合物の総量は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約15%から約25%である。他の実施態様において、燃料組成物中の芳香族化合物の総量は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約5%から約10%である。なおさらなる実施態様において、燃料組成物中の芳香族化合物の総量は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で約25%未満である。
他の実施形態において、燃料組成物は石油系燃料をさらに含む。本明細書に開示される燃料組成物中の石油系燃料の量は、該燃料組成物の総量に対して、約5%から約90%、約5%から約85%、約5%から約80%、約5%から約70%、約5%から約60%、又は約5%から約50%のことがある。特定の実施態様において、該石油系燃料の量は、該燃料組成物の総量に対して、約95%未満、約90%未満、約85%未満、約75%未満、約70%未満、約65%未満、約60%未満、約55%未満、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満である。他の実施態様において、該石油系燃料は、該燃料組成物の総量に対して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%である。いくつかの実施態様において、該量は燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は燃料組成物の総容量に対する容量%である。
いくつかの実施態様において、該石油系燃料は灯油である。従来の灯油は、一般的に、沸点が約285°Fから約610°F(すなわち約140℃から約320℃)である炭化水素の混合物である。
他の実施態様において、該石油系燃料はジェット燃料である。当業者に公知である任意のジェット燃料を本明細書において使用できる。米国材料試験協会(「ASTM」)及び英国国防省(「MOD」)は、民間用航空タービン燃料又はジェット燃料の規格の制定及び維持に指導的役割を果たした。これら2つの機関が発行したそれぞれの規格は類似点が非常に多いが同一ではない。他の多くの国が、それぞれの国定のジェット燃料規格を発行しているが、ASTM又はMOD規格のいずれかに非常に似ているか、又は全く同じである。ASTM D 1655は航空タービン燃料の標準規格であり、Jet A、Jet A-1、及びJet B燃料の規格を含む。防御標準91-91はJet A-1のMOD規格である。
Jet A-1は最も一般的なジェット燃料であり、国際的に標準化された規格にそって製造されている。米国のみであるが、Jet Aとして知られるJet A-1のバージョンも使用されている。民間用航空に一般的に使用されている他のジェット燃料はJet Bと呼ばれている。Jet Bは、ナフサ−灯油領域のより軽い燃料であり、その寒冷天候性能(cold-weather performance)が高いため使用される。Jet A、Jet A-1、及びJet Bは、ASTM規格D 1655で規格化されている。
或いは、ジェット燃料は、JP数を利用する異なるシステムで世界中の軍隊により分類されている。民間用の対応物とほとんど同じであるが数種の添加剤の量のみが異なるものがある。例えば、Jet A-1はJP-8に類似しており、Jet BはJP-4に類似している。
いくつかの実施態様において、燃料組成物は合成燃料をさらに含む。石炭、天然ガス、又はバイオマスから得られる任意の合成燃料を本明細書において使用できる。さらなる実施態様において、該合成燃料は、フィッシャー・トロプシュ系燃料、ベルギウス系燃料、モービル系燃料、カリック系燃料、又はこれらの組み合わせを含む。なおさらなる実施態様において、該合成燃料は、コール・トゥー・リキッド燃料(CTL-系燃料)、ガス・トゥー・リキッド燃料(GTL-系燃料)、バイオマス・トゥー・リキッド燃料(BTL-系燃料)、コールアンド・バイオマス・トゥー・リキッド燃料(CBTL-系燃料)、又はこれらの組み合わせを含む。
特定の実施態様において、該合成燃料はフィッシャー・トロプシュ系燃料をさらに含む。他の実施態様において、該合成燃料はベルギウス系燃料をさらに含む。なお他の実施態様において、該合成燃料はモービル系燃料をさらに含む。なお他の実施態様において、該合成燃料はカリック系燃料をさらに含む。
特定の実施態様において、該合成燃料は、CTL-系燃料をさらに含む。他の実施態様において、該合成燃料はGTL-系燃料をさらに含む。なお他の実施態様において、該合成燃料はBTL-系燃料をさらに含む。なお他の実施態様において、該合成燃料はCBTL-系燃料をさらに含む。
いくつかの実施態様において、該合成燃料はフィッシャー・トロプシュ系燃料である。特定の実施態様において、該フィッシャー・トロプシュ系燃料は、一酸化炭素及び水素の混合物の触媒された化学反応により製造される種々の形態の液体の炭化水素であるか、又はそれを含む。
任意のフィッシャー・トロプシュ触媒を本明細書において使用できる。フィッシャー・トロプシュ系燃料の調製に好適な触媒の非限定的な例には、コバルト、鉄、ニッケル、及びルテニウムがある。
特定の実施態様において、該燃料組成物は合成燃料をさらに含む。本明細書に開示される燃料組成物中の合成燃料の量は、該燃料組成物の総量に対して、約5%から約90%、約5%から約85%、約5%から約80%、約5%から約70%、約5%から約60%、又は約5%から約50%のことがある。特定の実施態様において、合成燃料の量は、該燃料組成物の総量に対して、約95%未満、約90%未満、約85%未満、約75%未満、約70%未満、約65%未満、約60%未満、約55%未満、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満である。他の実施態様において、該合成燃料は、該燃料組成物の総量に対して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%である。いくつかの実施態様において、該量は燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は燃料組成物の総容量に対する容量%である。
SASOL CTL合成ジェット燃料として知られるフィッシャー・トロプシュ系燃料の非限定的な有用な例は南アフリカで使用されており、防御標準91-91に規格化されている。
いくつかの実施態様において、該燃料組成物は燃料添加剤をさらに含む。特定の実施態様において、該燃料添加剤は、該燃料組成物の総重量又は総容量に対して、重量又は容量で、約0.1%から約50%である。燃料添加剤は、当業者に公知である任意の燃料添加剤でよい。さらなる実施態様において、該燃料添加剤は、酸素化物、酸化防止剤、熱安定性向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本明細書に開示される燃料組成物中の燃料添加剤の量は、該燃料組成物の総量に対して、約0.1%から約50%未満、約0.2%から約40%、約0.3%から約30%、約0.4%から約20%、約0.5%から約15%、又は約0.5%から約10%のことがある。特定の実施態様において、燃料添加剤の量は、該燃料組成物の総量に対して、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、又は約0.5%未満である。いくつかの実施態様において、該量は燃料組成物の総重量に対する重量%である。他の実施態様において、該量は燃料組成物の総容量に対する容量%である。
燃料添加剤の実例は以下により詳細に説明される。潤滑性向上剤が一例である。特定の添加剤において、燃料中の潤滑性向上剤の濃度は、約1ppmから約50,000ppm、好ましくは約10ppmから約20,000ppm、より好ましくは約25ppmから約10,000ppmの範囲になる。潤滑性向上剤の非限定的な例には脂肪酸のエステルがある。
安定剤は燃料組成物の貯蔵安定性を向上させる。安定剤の非限定的な例には、三級アルキル一級アミンがある。安定剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約2重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
助燃剤は、燃料組成物の質量燃焼速度を高める。助燃剤の非限定的な例には、フェロセン(ジシクロペンタジエニル鉄)、鉄系助燃剤(例えば、TURBOTECT(商標)ER-18、Turbotect(USA)社製、テキサス州トンボール)、バリウム系助燃剤、セリウム系助燃剤、及び鉄・マグネシウム系助燃剤(TURBOTECT(商標)703、Turbotect(USA)社製、テキサス州トンボール)がある。助燃剤は、燃料組成物の総重量に対して約0.001重量%から約1重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
酸化防止剤は、貯蔵中の燃料の酸化により起こる燃料系成分のゴム質堆積物の形成を防止し、かつ/又は特定の燃料組成物中の過酸化化合物の形成を阻害し、本明細書において使用できる。酸化防止剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
静電気消散剤は、高流速燃料移送システムによる燃料の移動によって発生する静電気の作用を減少させる。静電気消散剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
腐食抑制剤は、パイプライン及び燃料貯蔵タンクなどの燃料取扱いシステムにおける鉄系金属を腐食から保護する。追加の潤滑性が望まれる場合、組成物の潤滑性も高める腐食抑制剤を使用できる。腐食抑制剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
燃料系氷結阻害剤(防氷添加剤とも称される)は、高高度での冷却によりジェット燃料から沈殿する水の氷点を下げ、エンジンへ燃料が流れるのを妨げる氷晶の形成を防止する。特定の燃料系氷結阻害剤は殺生物剤としても作用できる。燃料系氷結阻害剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
殺生物剤は、燃料組成物中の微生物の増殖を阻止するために使用される。殺生物剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
金属不活性化剤は、数種の金属、特に銅が燃料の酸化に対して有する触媒効果を抑制する。金属不活性化剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
熱安定性向上剤は、航空機燃料システムの高温領域での堆積物形成を阻害するために使用される。熱安定性向上剤は、燃料組成物の総重量に対して、約0.001重量%から約5重量%の濃度で、一実施態様においては約0.01重量%から約1重量%の濃度で燃料組成物に存在してよい。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の引火点は、約32℃を超え、約33℃を超え、約34℃を超え、約35℃を超え、約36℃を超え、約37℃を超え、約38℃を超え、約39℃を超え、約40℃を超え、約41℃を超え、約42℃を超え、約43℃を超え、又は約44℃を超える。他の実施態様において、燃料組成物の引火点は、38℃を超える。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の引火点は、ASTM標準D 56に準じて測定される。他の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の引火点は、ASTM標準D 93に準じて測定される。さらなる実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の引火点は、ASTM標準D 3828-98に準じて測定される。なおさらなる実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の引火点は、当業者に公知である、燃料の引火点を測定する任意の従来法に準じて測定される。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は、約750kg/m3から約850kg/m3、約750kg/m3から約845kg/m3、約750kg/m3から約840kg/m3、約760kg/m3から約845kg/m3、約770kg/m3から約850kg/m3、約770kg/m3から約845kg/m3、約775kg/m3から約850kg/m3、又は約775kg/m3から約845kg/m3である。他の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は、約780kg/m3から約845kg/m3である。なお他の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は、約775kg/m3から約840kg/m3である。なお他の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は、約750kg/m3から約805kg/m3である。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の密度は、ASTM標準D 4052に準じて測定される。さらなる実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の密度は、当業者に公知である、燃料の密度を測定する任意の従来法に準じて測定される。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の凝固点は、-30℃より低く、-40℃より低く、-50℃より低く、-60℃より低く、-70℃より低く、又は-80℃より低い。他の実施態様において、燃料組成物の凝固点は、約-80℃から約-30℃、約-75℃から約-35℃、約-70℃から約-40℃、又は約-65℃から約-45℃である。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の凝固点は、ASTM標準D 2386に準じて測定される。さらなる実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の凝固点は、当業者に公知である、燃料の凝固点を測定する任意の従来法に準じて測定される。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は約750kg/m3から約850kg/m3であり、引火点は38℃以上である。特定の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は約750kg/m3から約850kg/m3であり、引火点は38℃以上であり、凝固点は-40℃より低い。特定の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は約750kg/m3から約840kg/m3であり、引火点は38℃以上であり、凝固点は-40℃より低い。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の初留点は約140℃から約170℃である。他の実施態様において、燃料組成物の終留点は約180℃から約300℃である。なお他の実施態様において、燃料組成物の初留点は約140℃から約170℃であり、終留点は約180℃から約300℃である。特定の実施態様において、燃料組成物はASTM D 86の蒸留規格を満たす。
いくつかの実施態様において、燃料組成物のジェット燃料熱酸化試験器(JFTOT)温度は、245℃以上である。他の実施態様において、燃料組成物のJETOT温度は、250℃以上、255℃以上、260℃以上、又は265℃以上である。
いくつかの実施態様において、燃料組成物の-20℃での粘度は、6mm2/sec未満、7mm2/sec未満、8mm2/sec未満、9mm2/sec未満、又は10mm2/sec未満である。特定の実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物の粘度は、ASTM標準D 445に準じて測定される。
特定の他の実施態様において、燃料組成物の15℃での密度は750から840kg/m3であり、引火点が38℃以上であり、凝固点が-40℃より低い。なお他の実施態様において、石油系燃料はJet Aであり、燃料組成物は、Jet AのASTM D 1655規格を満たす。いくつかの実施態様において、燃料組成物は、Jet AのASTM D 1655規格を満たすフィッシャー・トロプシュ系燃料である。なお他の実施態様において、石油系燃料はJet A-1であり、燃料組成物は、Jet A-1のASTM D 1655規格を満たす。いくつかの実施態様において、燃料組成物は、Jet A-1のASTM D 1655規格を満たすフィッシャー・トロプシュ系燃料である。なお他の実施態様において、石油系燃料はJet Bであり、燃料組成物はJet BのASTM D 1655規格を満たす。いくつかの実施態様において、燃料組成物は、Jet BのASTM D 1655規格を満たすフィッシャー・トロプシュ系燃料である。
他の態様において、(a)約15容量%から約60容量%である量のリモナン;(b)約5容量%から約45容量%である量のファルネサン;(c)約0.5容量%から約25容量%である量のp-シメン;及び(d)少なくとも20容量%である量の石油系燃料又は合成燃料、例えばフィッシャー・トロプシュ系燃料を含む燃料組成物であって、全ての量が該燃料組成物の総容量に対するものであり、該燃料組成物の密度が15℃で約750kg/m3から約840kg/m3であり、T90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である燃料組成物が本明細書に提供される。
他の実施態様において、T90温度とT10温度との差は、少なくとも20℃、少なくとも30℃、少なくとも40℃、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、又は75℃を超える。
他の実施態様において、(a)約15容量%から約30容量%である量のリモナン;(b)約10容量%から約30容量%である量のファルネサン;(c)約0.5容量%から約20容量%である量のp-シメン;(d)少なくとも40容量%である量の石油系燃料又は合成燃料、例えばフィッシャー・トロプシュ系燃料;及び(e)燃料添加剤を含む燃料組成物であって、全ての量が該燃料組成物の総容量に対するものであり、該燃料組成物の密度が15℃で約750kg/m3から約840kg/m3であり、引火点が38℃以上であり、凝固点が-40℃より低く、T90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である燃料組成物が本明細書に提供される。いくつかの実施態様において、該燃料添加剤は、酸素化物、酸化防止剤、熱安定性向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の添加剤である。他の実施態様において、該燃料添加剤は酸化防止剤である。
他の実施態様において、上述の燃料組成物はJet A-1のASTM D 1655規格を満たす。他の実施態様において、該燃料組成物はJet AのASTM D 1655規格を満たす。なお他の実施態様において、該燃料組成物はJet BのASTM D 1655規格を満たす。
他の態様において、リモナン、ファルネサン、及びシメンから基本的になる燃料組成物が本明細書に提供される。
(燃料組成物の用途)
本明細書に開示される燃料組成物は、燃料タンクなどの燃料容器に貯蔵又は受け入れることができる。燃料タンクは一般的に可燃性液体用の安全な容器である。いくつかの実施態様において、燃料タンクは、燃料が貯蔵され燃料ポンプにより推進されるか、又は加圧気体形態で燃焼機関に放出される燃焼機関系の一部である。1種以上の液体燃料を貯蔵及び受け入れできる任意の燃料タンクを本明細書において使用できる。好適な燃料容器の非限定的な例には、自動車燃料タンク及び航空機燃料タンクなどの輸送機関燃料タンク;地上又は地下の燃料タンク(例えば、ガソリンスタンドにあるもの)、タンクローリー、タンク貨車、及びタンカーなどの運搬用輸送機関のタンクがある。特定の実施態様において、燃料タンクは、電動工具、発電機、及び内燃機関などの他の設備又は装置と接続していることがある。
燃料タンクは、ブタンライターの小型ブラスチックタンクからマルチチャンバー低温用スペースシャトル外部タンクまで、大きさと複雑さが様々である。燃料タンクは、ポリエチレン(例えば、HDPE及びUHDPE)などのプラスチック製又は鋼もしくはアルミニウムなどの金属製でよい。
いくつかの実施態様において、本明細書に開示される燃料組成物は航空機燃料タンクに貯蔵され、燃料ポンプにより推進されるか、又は加圧気体形態で内燃機関に放出されて航空機に動力を供給する。航空機燃料タンクは、一体型燃料タンク、強固で取り外し可能な燃料タンク、袋型(bladder)燃料タンク、又はそれらの組み合わせでよい。
特定の実施態様において、該燃料タンクは一体型タンクである。一体型燃料タンクは、一般的に、燃料貯蔵を可能にするために密封されている航空機構造内部の領域である。この種類の例は、大型航空機に一般的に使用されている「ウェットウイング」である。大型輸送用航空機のほとんどは、一般的に、航空機の翼及び/又は尾翼に燃料を貯蔵する一体型タンクを使用している。
いくつかの実施態様において、該燃料タンクは強固で取り外し可能なタンクである。強固で取り外し可能なタンクは、一般的に、タンクを収容するように設計されたコンパートメント内に設置される。該タンクは一般的に金属製であり、検査、交換、又は修理のために外すことができる。航空機の構造強度はタンクには依存しない。これらのタンクは一般的に、小型の一般的な航空機に見られる。
特定の実施態様において、該燃料タンクは袋型タンクである。袋型タンクは、一般的に、燃料の重量を受けとめるように設計された航空機構造の一部に設置された強化ゴム引き袋である。袋型タンクは巻き上げることができ、燃料補給孔又はアクセルパネルを介してコンパートメント中に設置でき、金属ボタン又はスナップによりコンパートメント内部に固定できる。袋型タンクは一般的に、多くの高性能軽飛行機及び小型のターボプロップの一部に見られる。
本明細書に開示される燃料組成物を使用して、ジェット燃料又はミサイル燃料などの燃料を必要とする、非常用発電機又は内燃機関などの任意の設備に動力を供給できる。本発明の一態様は、内燃機関に燃料を提供する燃料系であって、該燃料系が本明細書に開示される燃料組成物を含む燃料タンクを有する燃料系を提供する。任意に、該燃料系は、再循環エンジン冷却剤を有するエンジン冷却系、燃料タンクを内燃機関と接続する燃料配管、及び/又は燃料配管に配置された燃料フィルターをさらに含むことがある。内燃機関の非限定的な例には、レシプロエンジン(例えば、ガソリンエンジン及びディーゼルエンジン)、バンケルエンジン、ジェットエンジン、数種のロケットエンジン、及びガスタービンエンジンがある。
いくつかの実施態様において、燃料タンクは、再循環エンジン冷却剤から燃料タンク中に含まれる燃料組成物への熱伝達を可能にするように前記冷却系とともに配置される。他の実施態様において、該燃料系は、ジェットエンジン用の第2燃料を含む第2燃料タンク及び該第2燃料タンクをエンジンと接続する第2燃料配管をさらに含む。任意に、第1及び第2燃料配管には、互いに独立に又は同時に開閉できる電磁的に作動する弁を備えていてよい。さらなる実施態様において、該第2燃料はJet Aである。
他の態様において、内燃機関、本明細書に開示される燃料組成物を含む燃料タンク、該燃料タンクを該内燃機関と接続する燃料配管を含むエンジン配置が提供される。任意に、該エンジン配置は、燃料フィルター及び/又は再循環エンジン冷却剤を含むエンジン冷却系をさらに含んでよい。いくつかの実施態様において、該内燃機関はディーゼルエンジンである。他の実施態様において、該内燃機関はジェットエンジンである。
本明細書に開示される燃料組成物を使用する場合、エンジンへの注入前に燃料組成物から生じる粒子状物質を除去することが望ましい。したがって、本明細書に開示される燃料系に使用するための好適な燃料フィルターを選択することが望ましい。内燃機関に使用される燃料中の水は、少量であっても、エンジンに非常に有害になることがある。したがって、エンジンへの注入前に燃料組成物に存在する水を除去できることが望ましい。いくつかの実施態様において、水及び粒子状物質を、タービン遠心機を利用する燃料フィルターの使用により除去でき、水及び粒子状物質は、エンジンを損傷するリスクなしに、濾過された燃料組成物のエンジンへの注入を可能にする程度に燃料組成物から分離される。水及び/又は粒子状物質を除去できる他の種類の燃料フィルターも、もちろん使用できる。
本発明の他の態様は、内燃機関、本明細書に開示される燃料組成物を含む燃料タンク、該燃料タンクを該内燃機関と接続する燃料配管を含む輸送機関を提供する。任意に、該輸送機関は、燃料フィルター及び/又は再循環エンジン冷却剤を含むエンジン冷却系をさらに含んでよい。輸送機関の非限定的な例には、自動車、オートバイ、列車、船、及び航空機がある。
他の態様において、内燃機関、本明細書に開示される燃料組成物を含む燃料タンク、該燃料タンクを該内燃機関と接続する燃料配管を含む輸送機関が提供される。任意に、該輸送機関は、燃料フィルター及び/又は再循環エンジン冷却剤を含むエンジン冷却系をさらに含んでよい。輸送機関の非限定的な例には、自動車、オートバイ、列車、船、及び航空機がある。
(リモナン、ファルネサン、及びシメンを製造する方法)
本明細書の実施例に加え、イソプレノイド出発物質は、生物学的方法、化学合成、及びハイブリッド法を含む当分野に公知である任意の方法により製造できる。イソプレノイド出発物質が生物学的に製造される場合、所望の生成物を産生するように修飾された宿主細胞を使用できる。リモナンは、リモネン、β-フェランドレン、γ-テルピネン、テルピノレンなどの種々のイソプレノイド出発物質の水素化により製造できる。リモネン、β-フェランドレン、γ-テルピネン、テルピノレンの製造方法並びにそれらのリモナンへの水素化は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2007/140339号、米国特許出願第11/986,484号及び同第11/986,485号並びに国際出願第US2007/024270号及び同第US2007/024266号に記載されている。ファルネサンは、イソプレノイド出発物質、α-及びβ-ファルネセンの水素化により製造できる。α-及びβ-ファルネセンの製造方法及びそれらのファルネサンへの水素化は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,399,323号に記載されている。シメンはリモナンの水素化により製造でき、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/986,484号及び同第11/986,485号並びに国際出願第US2007/024270号及び同第US2007/024266号にやはり記載されている。
(ビジネス方法)
本発明の一態様は、(a)イソプレノイド出発物質を産生する組換え宿主細胞により糖の発酵反応を実施することにより、イソプレノイド出発物質から誘導されるリモナンを含むバイオ燃料を得る工程;及び(b)前記燃料を発売及び/又は販売する工程を含むビジネス方法に関する。
他の実施態様において、本発明は、本明細書に開示されるバイオ燃料を、燃料の販売者、調達者、及び/又は利用者に発売又は流通させる方法であって、本明細書に開示されるバイオ燃料を広告し、かつ/又はその販売を申し出る工程を含む方法を提供する。さらなる実施態様において、本明細書に開示されるバイオ燃料は、天然燃料又はエタノール含有バイオ燃料対応物に比べて向上した物性又はマーケティング特性を有することがある。
特定の実施態様において、本発明は、既成の石油精製業者と組み、もしくは協力し、又は認可を与えて、本明細書に開示されるバイオ燃料をガソリン、ジェット燃料、灯油、ディーゼル燃料、又はそれらの組み合わせなどの石油系燃料に配合する方法を提供する。他の実施態様において、本発明は、既成の石油精製業者と組み、もしくは協力し、又は認可して、本明細書に開示されるバイオ燃料を処理(例えば、水素化、水素化分解、分解、さらなる精製)し、バイオ燃料に有利な性質を与えるようにそれらを修飾する方法を提供する。既成の石油精製業者は、本明細書に開示されるバイオ燃料をさらなる化学修飾のための供給原料として使用でき、その最終産物は燃料又は燃料組成物の配合成分として使用できる。
特定の実施態様において、本発明は、既成の合成燃料製造業者と組み、もしくは協力し、又は認可を与えて、本明細書に開示されるバイオ燃料をフィッシャー・トロプシュ系燃料、ターボディーゼル、CTL合成ジェット燃料、又はそれらの組み合わせなどの合成燃料に配合する方法を提供する。他の実施態様において、本発明は、既成の合成燃料製造業者と組み、もしくは協力し、又は認可を与えて、本明細書に開示されるバイオ燃料を処理(例えば、水素化、水素化分解、分解、さらなる精製)し、バイオ燃料に有利な性質を与えるようにそれらを修飾する方法を提供する。既成の合成燃料製造業者は、本明細書に開示されるバイオ燃料をさらなる化学修飾のための供給原料として使用でき、その最終産物は燃料又は燃料組成物の配合成分として使用できる。
さらなる実施態様において、本発明は、再生可能な源(例えば、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、又はリグノセルロース材料)から糖を製造する業者と組み、もしくは協力し、又は認可を与えて、そのような再生可能な糖の源を本明細書に開示されるバイオ燃料の製造に利用する方法を提供する。いくつかの実施態様において、従来の糖の源であるトウモロコシ及びサトウキビを使用できる。他の実施態様において、安価なリグノセルロース材料(農業廃棄物、トウモロコシの茎と葉、又はスイッチグラス及びパンパスグラスなどのバイオマス作物)を糖の源として使用できる。そのような安価な源から誘導された糖を、本発明の方法に従い、本明細書に開示されるバイオ燃料の製造に供給できる。
特定の実施態様において、本発明は、再生可能な源(例えば、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、又はリグノセルロース材料)から糖を製造及び/又は利用する化学品製造業者と組み、もしくは協力し、又は認可を与えて、再生可能な源から得られる糖を本明細書に開示されるバイオ燃料の製造に利用する方法を提供する。
以下の実施例は説明の目的のみを意図され、本発明の範囲をどのようにも限定しない。
本発明の実施は、他に特記されない限り、当分野の技術内にある生合成産業の従来技術などを利用できる。そのような技術が本明細書中で完全に記載されない限り、科学文献においてそれらへの言及を多く見いだしうる。
以下の実施例において、利用される数字(例えば、量、温度など)に関して精度を保証する努力をしたが、変動及び逸脱が考慮でき、本明細書に報告される数字に誤記がある場合、本発明が関連する当分野の当業者は、本明細書の残りの開示を鑑み正確な量を推測することができる。他に特記されない限り、温度は摂氏温度で報告され、圧力は海水面での大気圧であるか、又はそれに近い。他に特記されない限り、試薬は全て購入した。以下の実施例は説明の目的のみを意図され、本発明の範囲をどのようにも限定しない
(実施例1)
この実施例は、α-ファルネセンのファルネサンへの水素化を説明する。α-ファルネセン(204g、1モル、255mL)を、10%Pd/C(5g、α-ファルネセンの5重量%)を入れている500mLのParr高圧容器に加えた。反応容器を密封し、ハウスバキュームで5分間排気し、その後反応混合物を25℃でH2により35psi(0.24MPa)に加圧した。水素の圧力のさらなる低下が見られなくなるまで(およそ16時間)反応混合物を振盪した。過剰なH2ガスをハウスバキュームで除去し、次いでN2雰囲気に換気した。薄層クロマトグラフィー(「TLC」、Rf=0.95、ヘキサン、p-アニスアルデヒド染色又はヨウ素)により、反応物の完全な消失が示された。反応内容物をシリカゲル(60Å、Aldrich社製)パッドで真空濾過し、次いでヘキサン(2L)でシリカゲルを洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。単離された生成物を高真空下でさらに乾燥させ、残留ヘキサンを除去すると、無色の液体としてファルネサン(195g、244mL、95%)を与えた。1H-NMR(CDCl3,500MHz):δ1.56-1.11(m, 17H), 0.88-0.79 (オーバーラップするt&d, 15H)。
(実施例2)
この実施例は、β-ファルネセンのファルネサンへの水素化を説明する。
2ガロンの反応器に、4kg(4.65L=1.23ガロン)のファルネセン液体を、75gの10重量%のPd/C(乾燥)触媒に加えた。これにより、初期触媒装入量は、16.13g/Lになった。容器を密封し、窒素ガスでパージし、次いで真空下で排気した。攪拌を開始し、圧縮水素ガスを100psig(0.79MPa)で連続的に加えた。反応器を80℃に加熱した。総反応時間はおよそ48時間であった。GC-FIDを利用して、最終ファルネサン濃度を測定すると99.76%であった。反応器を冷却し、気体を排出し、開けた。次いで、反応混合物を0.5ミクロンフィルターカートリッジに通して濾過し2本の1ガロンガラス瓶で受けた。
望まれる場合、生成物を蒸留によりさらに精製できる。例示的な1Lの蒸留プロトコルは以下のとおりである。およそ1Lのファルネサンを、水冷蒸留ヘッドをビクリューカラムとともにジョイントに接続した2Lの丸底フラスコに入れた。液体を攪拌し、14トル(18.7hPa)に排気した。この時点で、液体を155℃に加熱し、フラスコをガラスウールとアルミ箔で包んだ。加熱の間、液体は透明から薄黄色に変化した。120℃で蒸気が上がり始めた。蒸留を停止する前に、およそ950mLの透明なファルネサンを回収した。
(実施例3)
この実施例は、リモネンの主にリモナンへの水素化を説明する。
反応容器に、リモネン及び10%Pd/C触媒(パラジウム、活性炭上に10重量%、Aldrich #205699)を6g/L装入量で加える。容器を密封し、窒素ガスでパージし、真空下で排気する。反応を開始するために、圧縮水素ガスを80psig(0.65MPa)で加えながら容器を攪拌する。穏やかな発熱反応が室温で進行する。最終転化率は約100%であり、水素消費の終わりにより示され、水素炎イオン化検出を備えたガスクロマトグラフィーにより確認する。生成物及び触媒の混合物を、60Åシリカゲルに通す重力濾過により分離する。最終生成物濃度は、ほとんどがリモナンでありp-シメンは5%未満であると思われる。
(実施例4)
この実施例は、リモネンを水素化して、p-シメンを少量含むがほとんどリモナンにすることを説明する。
反応容器に、リモネン及び10%Pd/C触媒(パラジウム、活性炭上に10重量%、Aldrich #205699)を6g/L装入量で加える。容器を密封し、窒素ガスでパージし、真空下で排気する。温度を105℃に上げながら容器を攪拌する。圧縮水素ガスの初期投入を80psig(0.65MPa)で加え、総計でリモネンのモルあたりおよそ0.05モルの水素となる。水素消費のため、圧力は零に落ちるだろう。12時間の反応時間の後、温度を75℃に下げ、圧縮水素を80psig(0.65MPa)で連続的に加える。最終転化率は約100%であり、水素消費の終わりにより示され、水素炎イオン化検出を備えたガスクロマトグラフィーにより確認する。生成物及び触媒の混合物を、60Åシリカゲルに通す重力濾過により分離する。最終生成物濃度は、約80%から約90%のリモナン及び約10%から約20%のp-シメンであると思われる。
(実施例5)
この実施例は、リモネンのリモナン及びp-シメンへの水素化を記載する。
反応容器に、リモネン及び10%Pd/C触媒(パラジウム、活性炭上に10重量%、Aldrich #205699)を6g/L装入量で加える。容器を密封し、窒素ガスでパージし、真空下で排気する。温度を120℃に上げながら容器を攪拌する。圧縮水素ガスの初期投入を80psig(0.65MPa)で加え、総計でリモネンのモルあたりおよそ0.05モルの水素となる。水素消費のため、圧力は零に落ちるだろう。水素の初期の投入により、4-イソプロピル-1-メチルシクロヘキス-1-エンが形成でき、次いで容易にp-シメンに転化する。12時間の反応時間の後、温度を75℃に下げ、圧縮水素を80psig(0.65MPa)で連続的に加える。最終転化率は約100%であり、水素消費の終わりにより示され、水素炎イオン化検出を備えたガスクロマトグラフィーにより確認する。生成物及び触媒の混合物を、60Åシリカゲルに通す重力濾過により分離する。最終生成物濃度は、約70%から約80%のリモナン及び約20%から約30%のp-シメンであると思われる。
(実施例6)
AMD-200、AMJ-300、及びAMJ-310と称される3種の燃料組成物を、Jet AのD 1655の種々のASTM試験で試験した。AMD-200は99.76%のファルネサンを含む。AMJ-300は97.1%のリモナン及び1.6%のp-シメンを含む。AMJ-300は1.3%の未確認化合物を含み、そのうち0.9%は2,6-ジメチルオクタンであると考えられる。AMJ-310は81.0%のリモナン及び17.5%のp-シメンを含み、0%、50%、及び80%のJet Aと配合する。AMJ-310は1.5%の未確認化合物を含み、そのうち0.9%は2,6-ジメチルオクタンであると考えられる。AMD-200、AMJ-300、及びAMJ-310の成分は、ガスクロマトグラフィー/水素炎イオン化検出器(GC/FID)により同定した。
表1に示されるとおり、リモナン及びシメンが類似する沸点を有するため、AMJ-300及びAMJ-310の蒸留性質は類似する。
Figure 0005416777
(実施例7)
図1及び2は、それぞれ、AMJ-300及びAMJ-310と異なる量のJet Aとの種々のブレンドの蒸留曲線を示す。燃料組成物(AMJ-300と称される)は97.1%のリモナン及び1.6%のp-シメンを含む。AMJ-300は1.3%の未確認化合物を含み、そのうち0.9%は2,6-ジメチルオクタンであると考えられる。81.0%のリモナン及び17.5%のp-シメンを含む燃料組成物(AMJ-310と称される)を0%、50%、及び80%のJet Aと配合した。AMJ-310は1.5%の未確認化合物を含み、そのうち0.9%は2,6-ジメチルオクタンであると考えられる。AMJ-300及びAMJ-310の成分をガスクロマトグラフィー/水素炎イオン化検出器(GC/FID)により同定した。
AMJ-300及びAMJ-310のどちらにおいても、蒸留曲線はJet Aのものから逸れる。両燃料が基本的に、(リモナンとシメンとの間の類似性を考慮すると沸点に関して)単一成分の燃料であるかのようにふるまうと考えられている。
Jet A(数百の化合物を含むことがある)の蒸留曲線により似せるために、リモナン及びシメンより沸点の高い化合物を加えた。2種の新しい燃料組成物、燃料A及び燃料Bを配合した。
燃料B(AMJ-700とも呼ばれる)は、50%のリモナン、10%のシメン、及び40%のファルネサンを含む。燃料Aは50%のAMJ-700及び50%のJet Aであり、そのため25%のリモナン、5%のシメン、20%のファルネサン、及び50%のJet Aを含む。以下の表2は、Jet A、燃料A及び燃料BのD1655性質を示す。
図3は、燃料A及びBの蒸留曲線を示す。Jet Aと配合されたこれらの燃料はJet Aの蒸留曲線を模することができる。
Figure 0005416777
(比較例A)
比較例Aは、空軍研究所(オハイオ州デイトン)により提供されたJet A-1であった。
(実施例8)
実施例8はAMJ-310である。AMJ-310は、81.0%のリモナン及び17.5%のp-シメンを含み、0%、50%、及び80%のJet Aと配合した。AMJ-310は1.5%の未確認化合物を含み、そのうち0.9%が2,6-ジメチルオクタンであると考えられる。
(実施例9)
実施例9は、50%のAMJ-310と50%のJET A-1とを混合して調製した燃料組成物であった。
(実施例10)
実施例10は、50%のAMJ-700と50%JET A-1とを混合して調製した燃料組成物であった。AMJ-700(燃料B)は、50%のリモナン、10%のシメン、及び40%のファルネサンを含む。燃料Aは50%のAMJ-700及び50%のJet Aを含み、そのため25%のリモナン、5%のシメン、20%のファルネサン、及び50%のJet Aを含む。
(実施例11)
実施例11は、10%のAMJ-310及び90%のJET A-1を混合して調製した燃料組成物であった。
(着火試験)
実施例8〜11を、主要な燃焼器リグ試験、すなわち着火試験で試験した。エンジンのスピードが、供給される燃料と空気の正確な比率を生み出すのに十分な燃焼空気を生み出す時、着火は起こる。燃料流は周囲温度及び周囲気圧の両方を含む周囲条件に対する依存性が高いという事実により、ガスタービンエンジンに対する燃料流の量は、着火のための正確な燃料対空気比を達成するために、ガスタービンエンジンのスピードの関数としてアクティブ制御される。全試験の燃料及び燃焼器空気温度(T3)は-30F(-34℃)であった。着火試験を、種々のバーナー圧力低下、すなわちdP/Pで実施した。燃焼器を試験する公称dP/P条件は4.5から4.7%であるが、着火試験のdP/P条件は、2%の低い条件で開始した。その後、dP/P条件を上げて、中程度(4%)及び高い(6%)条件にした。dP/Pは空気流の尺度であるため、高いdP/P条件は、高い空気流と等しい。Jet A-1が着火を実行するのに要する燃料流の量をベースラインとして設定し、着火を実行するのに要する実施例8〜11の燃料流の変化を測定した。
図4は、Jet A-1が着火を実行するのに要する燃料流に対する、実施例8〜11の異なるdP/P比での着火を実行するのに要する燃料流を示す。図4に示されるとおり、特定の燃料成分の燃料流の必要量低減が好ましい結果でありうるので、実施例8、9、及び11は、中程度及び高いdP/P条件での性能がJet A-1より良いが、低いdP/P条件ではJet A-1よりわずかに悪い。実施例10は、全てのdP/P条件でJet A-1より性能がよい。
(リーンブローアウト試験)
実施例8〜11と称される4種の燃料組成物を、燃焼器リグ試験、すなわちリーンブローアウト試験で試験した。リーンブローアウト(LBO)燃料/空気比は、開発プロセスの間に満たされなければならないガスタービン燃料噴射器の設計要件である。通常、燃焼器のLBO燃料/空気比を維持して、高所での迅速なエンジン減速中のブローアウトを回避し、並びに高所での再点火(altitude relight)の間の燃焼を維持しなくてはならない。Jet A-1がリーンブローアウトに要する燃料流の量をベースラインに設定し、リーンブローアウトに要する実施例8〜11の燃料流の変化を測定した。
図5は、異なる圧力上昇速度でのJet A-1に対する本明細書に開示される燃料組成物の特定の実施態様のリーンブローアウトを示す。図5に示されるとおり、実施例8〜11は、中程度及び高いdP/P条件でJet A-1より性能がよいが、低いdP/P条件でJet A-1よりわずかに悪い。50%のリモナン及び40%のファルネサンを含む実施例10は、中程度のdP/P条件で実施例8、9、及び11よりも性能がよかった。
本発明を限定された数の実施態様に関して説明してきたが、1つの実施態様の特定の特徴は、本発明の他の実施態様に帰するべきでない。単一の実施態様はどれも特許請求された主題の全態様を代表しない。いくつかの実施態様において、組成物又は方法は、本明細書に言及されていない多くの化合物又は工程を含むことがある。他の実施態様において、組成物又は方法は、本明細書に列挙されていない化合物又は工程を含まないか、又は実質的に含まない。記載された実施態様からの変形及び改良が存在する。本明細書に開示されるジェット燃料組成物の用途がジェットエンジンに限られないことに留意されたい。それらは、ジェット燃料を要するどのような装置にも使用できる。ほとんどのジェット燃料に規格があるが、本明細書に開示される全てのジェット燃料組成物が、規格中の全要件を満たす必要はない。本明細書に開示されるジェット燃料組成物を製造及び使用する方法が、いくつかの工程に関連して記載されていることに留意されたい。これらの工程はどのような順序でも実施できる。1つ以上の工程が省略又は組み合わされることがあるが、それでも実質的に同じ結果が得られる。添付される請求項は、そのような変形及び改良も本発明の範囲内にあるものとして網羅するものである。
本明細書中に言及された全刊行物及び特許出願は、各刊行物又は特許出願が引用により組み込まれると具体的かつ個別に示されるのと同じ程度に、引用により本明細書に組み込まれる。前記の発明は、理解の明晰さの目的で説明及び例示のために詳細に記載されてきたが、本発明の教示に照らして、添付される請求項の精神又は範囲から逸脱せずに、特定の変更及び変形も可能であることが当業者には明らかだろう。

Claims (26)

  1. 下記を含む燃料組成物:
    (a)該燃料組成物の総容量に対して少なくとも5容量%である量のリモナン;及び
    (b)該燃料組成物の総容量に対して少なくとも5容量%である量のファルネサン。
  2. 前記燃料組成物の15℃での密度が775kg/m3から840kg/m3である、請求項1記載の燃料組成物。
  3. 前記燃料組成物が、該燃料組成物の総容量に対して少なくとも0.5容量%である量でp-シメンをさらに含む、請求項1記載の燃料組成物。
  4. 前記燃料組成物が石油系燃料をさらに含む、請求項1記載の燃料組成物。
  5. 前記燃料組成物がフィッシャー・トロプシュ系燃料をさらに含む、請求項1記載の燃料組成物。
  6. 前記ファルネサンが、
    Figure 0005416777
    又はそれらの組み合わせである、請求項1記載の燃料組成物。
  7. 前記リモナンが、
    Figure 0005416777
    又はそれらの組み合わせである、請求項1記載の燃料組成物。
  8. 前記燃料組成物が、酸素化物、酸化防止剤、熱安定性向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される燃料添加剤をさらに含む、請求項1記載の燃料組成物。
  9. (a)15容量%から60容量%である量のリモナン;
    (b)5容量%から45容量%である量のファルネサン;
    (c)0.5容量%から25容量%である量のp-シメン;及び
    (d)少なくとも20容量%である量の石油系燃料又はフィッシャー・トロプシュ系燃料
    を含み、全ての量が該燃料組成物の総容量に対するものである、請求項1記載の燃料組成物。
  10. 前記燃料組成物が15℃で750kg/m3から840kg/m3の密度を有し、T90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である、請求項9記載の燃料組成物。
  11. 前記リモナンが
    Figure 0005416777
    又はそれらの組み合わせである、請求項9記載の燃料組成物。
  12. 前記ファルネサンが
    Figure 0005416777
    又はそれらの組み合わせである、請求項9記載の燃料組成物。
  13. 灯油、Jet A、Jet A-1、Jet B、及びそれらの組み合わせから選択される石油系燃料を含む、請求項9記載の燃料組成物。
  14. (a)15容量%から30容量%である量のリモナン;
    (b)10容量%から30容量%である量のファルネサン;
    (c)0.5容量%から20容量%である量のp-シメン;
    (d)少なくとも40容量%である量の石油系燃料又はフィッシャー・トロプシュ系燃料;及び
    (e)燃料添加剤
    を含み、全ての量が該燃料組成物の総容量に対するものである、請求項1記載の燃料組成物。
  15. 前記燃料組成物が15℃で750kg/m3から840kg/m3の密度を有し、T90温度とT10温度との差が少なくとも10℃である、請求項14記載の燃料組成物。
  16. 前記燃料添加剤が、酸素化物、酸化防止剤、熱安定性向上剤、安定剤、低温流動性向上剤、助燃剤、消泡剤、防曇添加剤、腐食抑制剤、潤滑性向上剤、氷結阻害剤、噴霧器清浄添加剤、煙抑制剤、抵抗減少添加剤、金属不活性化剤、分散剤、洗浄剤、解乳化剤、色素、マーカー、静電気消散剤、殺生物剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の添加剤である、請求項14記載の燃料組成物。
  17. 前記燃料添加剤が酸化防止剤である、請求項14記載の燃料組成物。
  18. 前記燃料組成物が石油系燃料を含む、請求項14記載の燃料組成物。
  19. 前記燃料組成物がJet AのASTM D 1655規格を満たす、請求項14記載の燃料組成物。
  20. 前記燃料組成物がJet A-1のASTM D 1655規格を満たす、請求項14記載の燃料組成物。
  21. 前記燃料組成物がJet BのASTM D 1655規格を満たす、請求項14記載の燃料組成物。
  22. 前記燃料組成物がフィッシャー・トロプシュ系燃料を含む、請求項14記載の燃料組成物。
  23. 内燃機関;該内燃機関に接続している燃料タンク;及び該燃料タンク中の燃料組成物を有する輸送機関であって、該燃料組成物が該内燃機関に動力を供給するように使用される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の燃料組成物である輸送機関。
  24. 前記内燃機関がジェットエンジンである、請求項23記載の輸送機関。
  25. 請求項1〜22のいずれか一項に記載の燃料組成物を前記エンジン中で燃焼させる工程を含む、エンジンに動力を供給する方法。
  26. 前記エンジンがジェットエンジンである、請求項25記載の方法。
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