JP5414512B2 - 高圧用ロードセルおよび高圧材料強度試験装置 - Google Patents

高圧用ロードセルおよび高圧材料強度試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、高圧ガス環境下で用いられるロードセルに係り、特に、高圧腐食性ガス環境下で用いられるロードセルに関する。本発明はまた、そのようなロードセルを用いた高圧材料強度試験装置に関する。
ロードセルは、起歪体と呼ばれる弾性体に歪みゲージを接着剤で貼り付けたセンサーを不活性ガス雰囲気のハウジング内に搭載したものであり、外部荷重に対する起歪体のひずみ量を電気抵抗変化(以下、「電気信号」と称す。)として出力し、応力を測定する装置である。ここで、歪みゲージとは、数μm厚のCu−Ni合金など各種金属箔を所定形状に加工したものをポリイミド、エポキシなどの樹脂を主体とする絶縁フィルムで挟み込んだものである。
一方、各種の試験装置において、高圧環境下におけるひずみ量を測定したいというニーズが高まっている。例えば、燃料電池システムに用いられる水素ガスの貯蔵用容器、配管、注入用バルブ等の各種機器として、35MPa以上という高圧の水素環境における耐食性に優れた材料が求められていることから、高圧の腐食ガス環境下での引張強度、疲労強度などを測定するための強度試験装置が提案されている。
図7は、従来の高圧材料強度試験装置を示す模式図である。図7に示すように、従来の高圧材料強度試験装置110は、被検体160を収容する圧力容器120と、被検体160の一端を支持する支持部材130と、被検体160の他端を支持し、被検体160に引張又は圧縮の応力を与えるプルロッド140と、プルロッド140の移動を制御する荷重負荷手段(図示省略。)と、プルロッド140を挿入するための貫通孔151を有する圧力容器蓋150と、圧力容器120内に腐食性ガスを供給するための腐食性ガス供給管170とを有する装置である。
この装置においては、まず、被検体160が支持部材130およびプルロッド140に固定された状態で、圧力容器120を圧力容器蓋150の上に被せ、ボルトを締め付けることにより圧力容器120内を密閉し、図7に示される状態とされる。その後、腐食性ガス供給管170から水素ガスその他の腐食性ガスを圧力容器120内に導入し、所望の試験圧力まで容器の内圧を高め、その状態を維持したままで、疲労試験その他の材料試験が行われる。水素ガスが金属材料等を劣化させることから、広義の意味で腐食性ガスに水素ガスを含むものとする。
このとき、圧力容器120と圧力容器蓋150との間および圧力容器蓋150とプルロッド140との間のシール性は、それぞれシール部材としてのOリング152、153および154により確保されている。この試験装置では、被検体160に係る応力を正確に測定する目的でロードセルが取り付けられる。
しかしながら、前掲の通常のロードセルでは、高圧環境下での使用を想定したものではないため、圧力容器内にロードセルを搭載することはできない。ロードセルを圧力容器外でプルロッドに取り付けることも考えられるが、通常は、圧力容器とプルロッドとの間のシール材(Oリングなど)の抵抗その他の要因により、試験片に付与される応力値を正確に測定することはできない。また、圧力容器内においてプルロッドや試験片に歪みゲージを接着剤で貼り付けることも考えられるが、水素ガスなどの腐食環境下では接着剤が水素により浸食され、歪みゲージが剥がれるという問題がある。場合によって、歪みゲージを構成する金属箔が浸食されるという問題もある。
この問題を解決できるとして、特許文献1には、絶縁層がセラミックスからなる歪みゲージを用いる発明が提案され、特許文献2には、厚さ10〜25μmのCu−Ni金属箔ゲージまたは厚さ10〜25μmのFe−Cr−Al金属箔ゲージからなる歪みゲージ、更には、アルミ、金および亜鉛から選択される少なくとも一種からなる材料によって、薄膜コーティングされた歪みゲージを用いる発明が提案されている。
特開2006−349487号公報 特開2008−64569号公報
特許文献1は、「セラミックスが水素ガスを透過しないこと」を知見してなされたものであるとされている。しかしながら、この発明によれば、セラミックスの絶縁層および歪みゲージを覆う金属箔への水素の浸食は防止できる可能性があるものの、歪みゲージと起歪体との間の接着剤による接着層が水素によって浸食される問題については解決できない。この問題は、アルミ、金および亜鉛から選択される少なくとも一種からなる材料によって、薄膜コーティングされた特許文献2に記載の歪みゲージの場合も同様である。
本発明は、このような従来技術の問題を解決するべくなされたものであり、高圧で、しかも、水素などの腐食雰囲気下において使用することができるロードセルを提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく、高圧材料強度試験装置の圧力容器内に設置するロードセルについて鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
(a)歪みゲージを貼り付けた後にコーティングする方法は、使用開始直後は、腐食性ガスに対し一定の効果を有するものの、一定期間経過後には、歪みゲージが剥離する問題が生じる。このため、歪みゲージを貼り付ける箇所は、ハウジングで覆い、外部環境(高圧材料強度試験装置の場合、圧力容器内の環境)の腐食性ガスを遮断する必要がある。
(b)但し、単に腐食性ガスを遮断するだけでは、ハウジング内外で圧力差が生じ、正確な測定ができなくなる。このため、ハウジング内部圧力をハウジング外部の圧力変化に同期させることが肝要である。
本発明は、上記の知見に基づきなされたものであり、下記の(1)〜(4)に示す高圧用ロードセルおよび下記の(5)に示す高圧材料強度試験装置を要旨とする。
(1)腐食性ガス雰囲気下で用いられる高圧用ロードセルであって、歪みゲージと、内部密閉空間を形成して前記歪みゲージを収容するハウジングとを備え、前記ハウジングがフランジ付き管で構成されており、前記ハウジングの前記管内面に前記歪みゲージが貼り付けられたものであり、媒体流動路を介して、前記内部密閉空間に不活性媒体を注入又は排出することにより、前記内部密閉空間の内部圧力を前記ハウジング外部の圧力(以下、単に「外部圧力」とも呼ぶ。)に同期させることを特徴とする高圧用ロードセル。
(2)更に、媒体流動路を介して、前記内部密閉空間に不活性媒体を注入又は排出することにより、前記内部密閉空間の内部圧力を調整する不活性媒体圧力調整手段を備える上記(1)の高圧用ロードセル。
(3)更に、前記内部密閉空間から前記歪みゲージの電気信号を外部に取り出す信号取出手段を備える上記(1)または(2)の高圧用ロードセル。
(4)前記不活性媒体が電気絶縁油である上記(1)から(3)のいずれかの高圧用ロードセル。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの高圧用ロードセルを用いた高圧材料強度試験装置であって、前記ハウジングのフランジの一方が高圧材料強度試験装置の圧力容器内のガイドに取り付けられ、他方が被検体の支持部材に取り付けられている高圧材料強度試験装置。
本発明に係るロードセルは、高圧で、しかも、水素などの腐食性ガス雰囲気下において長期間使用することができるので、特に、高圧材料強度試験装置内に設置して試験片の応力状態を把握するのに有用である。
本発明に係る高圧用ロードセルの例を示す図 (a)縦断面図 (b)上面図 本発明に係る高圧材料強度試験装置の例を示す図 圧材料強度試験装置の参考例を示す図 本発明例1における圧力容器内の圧力と歪みゲージの出力の経時変化 本発明例2における圧力容器内の圧力と歪みゲージの出力の経時変化 本発明例3における圧力容器内の圧力と歪みゲージの出力の経時変化 従来の高圧材料強度試験装置の例を示す図
図1は、本発明に係る高圧用ロードセルの例を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は上面図(但し、(a)上部蓋5を取り外した状態の上面図である。)をそれぞれ示している。
本発明に係る高圧用ロードセル10は、例えば、図1に示すように、歪みゲージ1a、1b、1c、1dと、歪みゲージ1a、1b、1c、1dを収容するハウジング3と、内部密閉空間9に不活性媒体を注入又は排出する媒体流動路4とを備える。そして、この高圧用ロードセル10においては、媒体流動路(媒体流動管など)4を通じて内部密閉空間9内に不活性媒体を注入または排出することによって、内部密閉空間9の内部圧力を内部密閉空間9外部の圧力変化に同期させる。
媒体流動路4を介して、内部密閉空間9に不活性媒体を注入又は排出することにより、内部密閉空間9の内部圧力を調整する手段(以下、「不活性媒体圧力調整手段」という。)として、例えば、外部圧力と同じ圧力の腐食性ガス供給管17の一部をバイパスして、ダイアフラム等を内蔵するバルブに接続して、ダイアフラム等の伸び縮みを検出し、媒体流動路4の不活性媒体圧力を外部圧力と同じ圧力に制御するような構成を採用しても良い。
図1に示す例では、歪みゲージ1a、1b、1c、1dには配線2a、2b、2c、2dが接続されており、これらの配線2a、2b、2c、2dは、配線取出手段(高圧用グランドなど)8を通じてハウジング3の外部に配設された計算機(図示省略)に接続されており、歪みゲージからの電気信号が計算機に送信される。このようにして、歪みゲージにおける抵抗値の変化からハウジング3の歪みが検知される。すなわち、この例において、本発明におけるハウジング3は、歪みゲージ1a、1b、1c、1dを覆う枠体であるとともに、起歪体である。
上記の説明では、歪みゲージからの電気信号を、有線、即ち、配線2a、2b、2c、2dおよび配線取出手段8を用いて、歪みゲージの電気信号を計算機に送信する場合について述べたが、電気信号の送信は、ハウジング内に設けた発信器とハウジング外に設けた受信機の間での無線通信で行ってもよい。本件明細書では、有線、無線を問わず、歪みゲージからの電気信号を計算機に送信する手段を、信号取出手段という。
本発明に係る高圧用ロードセル10の製造においては、例えば、ハウジング3の内面に歪みゲージ1a、1b、1c、1dを接着剤で貼り付け、配線2a、2b、2c、2dを取り付けた後、これらを樹脂でコーティングする。その後、例えば、配線2a、2b、2c、2dを配線取出手段8に接続し、下部蓋6を取り付け、更に、上部蓋5も取り付けてハウジング3内を密閉する。ハウジング3の胴体部3aに取り付けたOリング7などにより上部蓋5、上部蓋6とのシールを確保することができる。
不活性媒体としては、ヘリウム、アルゴンなどの希ガス、窒素ガスなどの気体でもよいし、絶縁性および不燃性を具備する液体でもよい。中でも、取扱が容易で、圧力調整が容易な電気絶縁油を用いるのが好ましい。不活性媒体の注入は、まず、真空ポンプ等によって、媒体流動路4を通してハウジング3の内部密閉空間9内の排気を行った後、切り替え弁により媒体流動路4を通して不活性媒体を導入することにより行うことができる。
ハウジング3は、高圧で、腐食環境に曝されるので、高強度、耐食性(特に、水素に対する耐性)を有する材料が好ましく、例えば、ステンレス鋼、高Ni基合金などを採用することができる。
ハウジング3の形状には特に制約はないが、高強度で、耐食性が高く、各種試験装置への取り付けが容易なフランジ付き管(図1など参照)を用いるのが好ましい。
図3に示す参考例では、まず、圧力容器(図示省略)内のプルロッド140が下部ハウジング3cの貫通孔に挿入された状態で、プルロッド140の任意箇所に歪みゲージ1a、1b、1c、1dを貼り付けた後、歪みゲージ1a、1b、1c、1dを覆う位置で、下部ハウジング3cと上部ハウジング3dとをボルトなどを用いて接合する。プルロッド140、上部ハウジング3dおよび下部ハウジング3cのそれぞれの接触面に取り付けられたシール材155により、ハウジング3内に内部密閉空間9が形成される。
歪みゲージ1a、1b、1c、1dに接続された配線2a、2b、2c、2dは、配線取出手段8を介して、ハウジング3の外部に配設された計算機(図示省略)に接続されており、歪みゲージにおける抵抗値の変化からハウジング3の歪みが検知される。また、この例においても、不活性媒体圧力調整手段(図示省略)が媒体流動路(媒体流動管など)4を通じてハウジング3の内部密閉空間9に不活性媒体を注入または排出することによって、内部密閉空間9の内部圧力をハウジング3の外部の圧力変化に同期される。
図示はしないが、ハウジング3は、プルロッド140と同期して振動しないように、圧力容器蓋150に下部ハウジングをボルト等で固定されている。また、図3に示す参考例では、円筒部とフランジ部との境目でハウジングを二つに分割した例について説明したが、分割数、分割の方向には特に制約はない。
しかし、この参考例では、少なからずシール材155の摩擦抵抗の影響を受け、シール材155の経時劣化に従って、ロードセルの出力値を補正する必要がある。従って、前掲の図1に示す実施態様、即ち、胴体部3aおよびフランジ3bを有するフランジ付き管からなるハウジング3の管内面に歪みゲージ1a、1b、1c、1dが貼り付けられている実施態様が好ましい。以下、図1に示す例の高圧用ロードセルを高圧材料強度試験装置に取り付けた例を示す。
図2は、本発明に係る高圧材料強度試験装置を示す模式図である。図2に示すように、本発明に係る高圧材料強度試験装置20は、被検体11を収容する圧力容器12と、被検体11の一端を支持する支持部材(チャック)13と、被検体11の他端を支持し、被検体11に引張又は圧縮の応力を与えるプルロッド14と、プルロッド14の移動を制御する荷重負荷手段(図示省略。)と、プルロッド14を挿入するための貫通孔15aを有する圧力容器蓋15と、圧力容器12内に腐食性ガスを供給するための腐食性ガス供給管17とを有する装置である。この装置において、支持部材13は、ロードセル10を介してガイド18に取り付けられており、ガイド18は圧力容器蓋に固定されている。
この装置においては、ロードセル10のハウジングのフランジの一方(図に示す例では上部のフランジ)が高圧材料強度試験装置の圧力容器12内にあるガイド18に取り付けられ、他方のフランジ(図に示す例では下部のフランジ)が被検体11の支持部材13に取り付けられている。そして、支持部材(チャック)13、被検体11、プルロッド14をそれぞれ接続した後、これらをガイド18に固定し、その後、圧力容器12を圧力容器蓋15の上に被せ、ボルトを締め付けることにより圧力容器12内を密閉し、図2に示される状態とする。その後、腐食性ガス供給管17を通じて圧力容器12内を減圧し、バルブを切り替えて腐食性ガス供給管17から水素ガスその他の腐食性ガスを圧力容器12内に導入し、所望の試験圧力まで容器の内圧を高め、その状態を維持したままで、疲労試験その他の材料試験が行われる。
このとき、圧力容器12内の減圧に同期して、ハウジングの内部密閉空間の内部圧力を減圧し、腐食性ガスを圧力容器12内に導入し、所望の試験圧力まで圧力容器12の内部圧力(即ち、内部密閉空間の外部圧力)を上昇させる際には、内部密閉空間の内部圧力を圧力容器12の内部圧力に同期させて、上昇させる。その後、内部密閉空間の内外圧力を同じ圧力に保った状態で疲労試験その他の材料試験が行われる。圧力容器12と圧力容器蓋15との間および圧力容器蓋15とプルロッド14との間のシール性は、それぞれシール部材としてのOリング15b、15cおよび15dにより確保されている。ただし、シール性を確保する方法については特に制約はなく、ベローズその他を用いる方法を採用しても良い。
本発明の高圧用ロードセルの作用効果を確認するために、各種のロードセルを60MPaの水素ガス雰囲気に保った試験容器内に配置し、ハウジング内圧およびロードセルのゲージ値の経時変化を調査した。
本発明例1では図1に示す形状のフランジ付き管からなるハウジングの内面に厚さ0.026mmの歪みゲージを接着剤で貼り付け、歪みゲージおよび配線を樹脂でコーティングしたものを用いた。試験に際し、試験容器内に水素ガスを注入すると共に、ハウジング内にアルゴンガスを注入して外部圧力(試験容器内の水素ガス圧)に同調させるようにハウジング内圧を調整し、外部圧力、内部圧力ともに60MPaまで上昇させ、30分間ゲージ値の出力を調査した。その結果を図4に示す。
本発明例2では図1に示す形状のフランジ付き管からなるハウジングの内面に厚さ0.026mmの歪みゲージを接着剤で貼り付け、歪みゲージおよび配線を樹脂でコーティングしたものを用いた。試験に際し、試験容器内に水素ガスを注入すると共に、ハウジング内に電気絶縁油〔Galden(登録商標)HT〕を注入して、外部圧力(試験容器内の水素ガス圧)に同調させるようにハウジング内圧を調整し、外部圧力、内部圧力ともに60MPaまで上昇させ、970分間、ゲージ値の出力を調査した。その結果を図5に示す。
本発明例3では図1に示す形状のフランジ付き管からなるハウジングの内面に厚さ0.012mmの歪みゲージを接着剤で貼り付け、歪みゲージおよび配線を樹脂でコーティングしたものを用いた。試験に際し、試験容器内に水素ガスを注入すると共に、ハウジング内に電気絶縁油〔Galden(登録商標)HT〕を注入して、外部圧力(試験容器内の水素ガス圧)に同調させるようにハウジング内圧を調整し、外部圧力、内部圧力ともに60MPaまで上昇させ、970分間、ゲージ値の出力を調査した。その結果を図6に示す。
比較例1では、図1に示す形状のフランジ付き管からなるハウジングの内面に厚さ0.026mmの歪みゲージを接着剤で貼り付け、歪みゲージおよび配線を樹脂でコーティングしたものを用いた。但し、上部蓋は取り付けなかったため、内部密閉空間が形成されず試験容器内と同じ雰囲気に曝されることになる。試験に際し、試験容器内に水素ガスを注入したところ、水素ガスを注入し始めた直後からゲージ値が100με以上大きく変動し、60MPaに到達する前に、試験を中止した。
図4に示すように、本発明例1では、試験開始後30分経過した後でもゲージ値が20με程度しか低下しておらず、60MPaより低い圧力下であれば、十分に使用可能なレベルであった。
図5示すように、本発明例2では、初期のゲ−ジ値が79.1μεであったが、試験開始後970分経過した後でもゲージ値は6.1μεしか低下しておらず、60MPaまたはそれ以上の高圧力下でも、十分に使用可能であることが分かった。
図6示すように、歪みゲージの厚さを薄くした本発明例3では、初期のゲ−ジ値が13.3μεと、本発明例2と比較して大幅に低下しており、更に良好な結果が得られた。また、試験開始後970分経過した後でもゲージ値は10.1μεしか低下しておらず、60MPaまたはそれ以上の高圧力下でも、十分に使用可能であることが分かった。
本発明に係るロードセルは、高圧で、しかも、水素などの腐食雰囲気下において長期間使用することができるので、特に、高圧材料強度試験装置内に設置して試験片の応力状態を正確に把握するのに有用である。
1a、1b、1c、1d:歪みゲージ
2a、2b、2c、2d:配線
3:ハウジング
3a:胴体部
3b:フランジ
3c:下部ハウジング
3d:上部ハウジング
4:媒体流動路
5:上部蓋
6:下部蓋
7:Oリング
8:配線取出手段
9:内部密閉空間
10:本発明に係る高圧用ロードセル
11:被検体
12:圧力容器
13:支持部材(チャック)
14:プルロッド
15:圧力容器蓋
15a:貫通孔
15b、15c、15d:Oリング
17:腐食性ガス供給管
18:ガイド
20:本発明に係る高圧材料強度試験装置
110:従来の高圧材料強度試験装置
120:圧力容器
130:支持部材
131:ガイド
140:プルロッド
150、150a:圧力容器蓋
151:貫通孔
152、153、154、155:Oリング
160:被検体
170:腐食性ガス供給管

Claims (5)

  1. 腐食性ガス雰囲気下で用いられる高圧用ロードセルであって、
    歪みゲージと、
    内部密閉空間を形成して前記歪みゲージを収容するハウジングとを備え、
    前記ハウジングがフランジ付き管で構成されており、前記ハウジングの前記管内面に前記歪みゲージが貼り付けられたものであり、
    媒体流動路を介して、前記内部密閉空間に不活性媒体を注入又は排出することにより、前記内部密閉空間の内部圧力を前記ハウジング外部の圧力に同期させることを特徴とする高圧用ロードセル。
  2. 更に、媒体流動路を介して、前記内部密閉空間に不活性媒体を注入又は排出することにより、前記内部密閉空間の内部圧力を調整する不活性媒体圧力調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の高圧用ロードセル。
  3. 更に、前記内部密閉空間から前記歪みゲージの電気信号を外部に取り出す信号取出手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧用ロードセル。
  4. 前記不活性媒体が電気絶縁油であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の高圧用ロードセル。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の高圧用ロードセルを用いた高圧材料強度試験装置であって、前記ハウジングのフランジの一方が高圧材料強度試験装置の圧力容器内のガイドに取り付けられ、他方が被検体の支持部材に取り付けられていることを特徴とする高圧材料強度試験装置。
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