JP5412958B2 - 燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに供給される燃料ガスの圧力を制御する圧力制御装置に関する。
特許文献1には、燃料電池スタックの発電中に燃料ガスの圧力を周期的に増減させることで、単位セルに不純物が蓄積するのを抑えて、燃料電池スタックの発電性能の悪化を抑制する燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置が開示されている。
特開2008−97966号公報
燃料電池システムでは、燃料電池スタックに供給される燃料ガスの圧力が高くなるほど、燃料電池スタックにおける発電量が増加する。一方で、燃料ガスの圧力が高くなると、燃料極から酸化剤極へ透過する燃料ガス量やパージ弁を介して外部に排出される燃料ガス量が増加する。したがって、燃料ガスの圧力に応じて、燃料ガスのエネルギー変換効率が変化することになる。燃料ガスのエネルギー変換効率は、燃料電池スタックに供給される燃料ガス量に対する燃料電池スタックでの発電量の比で表わされる。そして、本件発明者らの研究によって、燃料ガスのエネルギー変換効率が最大となる燃料ガス圧力は、燃料電池スタックの発電負荷に応じて変化することが明らかになった。
特許文献1に記載の燃料ガス圧力制御装置では、燃料ガスのエネルギー変換効率を考慮せずに燃料ガス圧力を制御するので、燃料電池スタックの発電負荷によってはエネルギー変換効率が低下し、燃料ガスを無駄に使用する可能性がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、燃料ガスのエネルギー変換効率を向上させることができる燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する。
本発明は、燃料電池に供給する燃料ガスの圧力を下限圧力と上限圧力との間で周期的に増減させる燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置である。燃料ガス圧力制御装置は、燃料電池の発電負荷が低発電負荷であるか否かを判定する発電負荷判定手段と、燃料ガス圧力が下限圧力に達した後に下限保持期間を経過するまで燃料ガス圧力を下限圧力に保持するとともに、燃料ガス圧力が上限圧力に達した後に上限保持期間を経過するまで燃料ガス圧力を上限圧力に保持する燃料ガス圧力制御手段と、下限保持期間及び上限保持期間を設定する保持期間設定手段と、を備える。そして、保持期間設定手段は、低発電負荷時には下限保持期間を上限保持期間よりも長く設定するとともに発電負荷が低下するほど下限保持期間を長く設定し、高発電負荷時には上限保持期間を下限保持期間よりも長く設定するとともに発電負荷が増加するほど上限保持期間を長く設定する
本発明によれば、低発電負荷時には上限保持期間よりも長い下限保持期間を設定し、高発電負荷時には下限保持期間よりも長い上限保持期間を設定して、燃料ガス圧力制御を実施するので、周期的に増減する燃料ガス圧力の1周期分の平均圧力を最大効率圧力に近づけることができ、燃料電池の発電負荷によらず燃料ガスのエネルギー変換効率を向上させることが可能となる。
第1実施形態における燃料電池システムの概略構成図である。 水素圧力と水素のエネルギー変換効率との関係について説明する図である。 水素圧力制御について説明する図である。 コントローラが実行する水素圧力制御について説明するフローチャートである。 発電負荷領域の判定の仕方を説明する図である。 下限保持期間及び上限保持期間を示す図である。 低発電負荷時水素圧力制御を説明するタイミングチャートである。 高発電負荷時水素圧力制御を説明するタイミングチャートである。 第2実施形態の燃料電池システムにおける下限保持期間及び上限保持期間について説明する図である。 従来の燃料電池システムにおける水素圧力制御について説明する図である。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、車両に搭載される燃料電池システム100の概略構成図である。
燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、水素供給機構20と、水素オフガス排出機構30と、空気供給機構40と、空気オフガス排出機構50と、出力取出部60と、コントローラ70とを備える。
燃料電池スタック10は、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気とによって発電する単位セルを複数積層して構成される。燃料電池スタック10は、車両の駆動に必要な電力を発電する。
水素供給機構20は、燃料電池スタック10に水素を供給する手段であって、水素供給通路21と、高圧水素タンク22と、水素調圧弁23とを備える。
水素供給通路21は、燃料電池スタック10に供給する水素を流す通路である。水素供給通路21の一端は高圧水素タンク22に接続し、他端は燃料電池スタック10の水素供給マニホールドに接続する。
高圧水素タンク22は、水素供給通路21の上流側に設けられる。高圧水素タンク22は、燃料電池スタック10に供給される水素を高圧状態で貯蔵する。
水素調圧弁23は、高圧水素タンク22と燃料電池スタック10との間の水素供給通路21に設けられる。水素調圧弁23は、高圧水素タンク22から燃料電池スタック10に供給される水素の流量を調整する。この水素調圧弁23の開度を制御することによって、燃料電池スタック10の単位セルの燃料極における水素の圧力を調整することができる。
本実施形態の燃料電池システム100は、燃料電池スタック10の水素オフガス排出マニホールド側が閉塞される閉塞系システムである。ただし、窒素等の不活性ガスや水分等の不純物を含む水素オフガスを燃料電池スタック10内から排出するため、燃料電池システム100の運転状況に応じて、水素オフガス排出機構30を介して水素オフガスを外部に排出する。
水素オフガス排出機構30は、燃料電池スタック10内の水素オフガスを外部に排出する手段であって、水素オフガス排出通路31と、貯蔵タンク32と、排水弁33と、パージ弁34とを備える。
水素オフガス排出通路31は、燃料電池スタック10からの水素オフガスを流す通路である。水素オフガス排出通路31の一端は燃料電池スタック10の水素オフガス排出マニホールドに接続し、他端は空気オフガス排出通路51の途中に接続する。
貯蔵タンク32は、水素オフガス排出通路31に設けられ、燃料電池スタック10から排出された水素オフガスを一時的に蓄えるバッファとして機能する。貯蔵タンク32の容積は、燃料電池スタック10の全単位セルの燃料極側通路容積と同じ〜8割の容積となるように設定される。
貯蔵タンク32の鉛直方向下部には、貯蔵タンク32の底部に溜まった水を外部に流す排水通路が設けられる。排水通路には排水弁33が設置され、この排水弁33を開弁することによって水を外部に排出することができる。
パージ弁34は、貯蔵タンク32よりも下流側の水素オフガス排出通路31に設けられる。パージ弁34は、空気オフガス排出通路51に排出される水素オフガスの流量を調整する。
空気供給機構40は、燃料電池スタック10に空気を供給する手段であって、空気供給通路41と、コンプレッサ42と、加湿器43とを備える。
空気供給通路41は、燃料電池スタック10に供給する空気を流す通路である。空気供給通路41の一端は空気取り入れ口を形成し、他端は燃料電池スタック10の空気供給マニホールドに接続する。
コンプレッサ42は、空気供給通路41の上流側に設けられる。コンプレッサ42は、空気を加圧して燃料電池スタック10に供給する。
加湿器43は、コンプレッサ42よりも下流側の空気供給通路41に設けられる加湿部43Aと、空気オフガス排出通路51に設けられる除湿部43Bとを備える。加湿部43Aは、コンプレッサ42によって加圧された空気を加湿し、単位セルの電解質膜の湿潤状態を発電に適した湿潤状態に維持する。除湿部43Bは、燃料電池スタック10から排出された空気オフガスを除湿する。
空気オフガス排出機構50は、燃料電池スタック10内の空気オフガスを外部に排出する手段であって、空気オフガス排出通路51と、空気調圧弁52とを備える。
空気オフガス排出通路51は、燃料電池スタック10からの空気オフガスを流す通路である。空気オフガス排出通路51の一端は燃料電池スタック10の空気オフガス排出マニホールドに接続し、他端は外部に開口する。空気オフガス排出通路51には加湿器43の除湿部43Bが設けられ、除湿部43Bにおいて空気オフガスを除湿する。除湿部43Bで回収された水分は、加湿部43Aに供給される。
空気調圧弁52は、加湿器43の除湿部43Bよりも下流側の空気オフガス排出通路51に設けられる。空気調圧弁52は、燃料電池スタック10から排出される空気オフガスの流量を調整する。この空気調圧弁52の開度を制御することによって、燃料電池スタック10の単位セルの酸化剤極における空気の圧力を調整することができる。
上記した燃料電池スタック10において発電された電力は、燃料電池スタック10に設けられた出力取出部60を介して取り出される。出力取出部60から取り出された電力は、図示しない車両駆動用の電動モータや二次電池等に供給される。二次電池は燃料電池システム100の起動時や過渡応答時等に、燃料電池スタック10から供給される電力の不足を補うために設けられる。
コントローラ70は、燃料電池システム100を制御する装置であって、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ70には、燃料電池スタック10に供給される水素の圧力を検出する水素圧力センサ71や燃料電池スタック10に供給される空気の圧力を検出する空気圧力センサ72、燃料電池スタック10の温度を検出する温度センサ73からの信号が入力する。コントローラ70は、これらの入力信号に基づいて、水素調圧弁23や排水弁33、パージ弁34、空気調圧弁52のそれぞれの開度を制御するとともに、コンプレッサ42の動作を制御する。
上記のように構成される燃料電池システム100においては、燃料電池スタック10に供給される水素の圧力が高くなるほど電流−電圧特性(IV特性)が向上して、発電量が増加する。一方、燃料電池スタック10の単位セルの燃料極における水素圧力が高くなると、燃料極から酸化剤極へ透過していく水素が増えるとともに、パージ弁34が開弁した時に外部へ排出される水素も増えるので、発電に使用されない水素量が増加する。したがって、燃料電池スタック10に供給される水素量に対する燃料電池スタック10での発電量の比で表わされる水素のエネルギー変換効率は、図2(A)に示すように水素圧力に応じて変化し、最大効率圧力P0において最大となる。
このような燃料電池システム100では、燃料電池スタック10での発電負荷が増えると燃料電池スタック10のIV特性が低下するため、水素のエネルギー変換効率は発電負荷に応じて変化する。図2(B)に示すように、水素のエネルギー変換効率特性線は、発電負荷の増加に伴って低下する傾向にある。また、水素のエネルギー変換効率が最大となる最大効率圧力P0は、発電負荷が増加するほど高圧力側に推移する。これは、発電負荷が高くなるほど燃料極で消費される水素量が増え、発電に寄与しない水素量が低下するからである。
したがって、燃料電池スタック10での発電効率を向上させるためには、燃料電池スタック10に供給される水素の圧力を、発電負荷に応じて変化する最大効率圧力P0に近づける必要がある。
ところで、従来の燃料電池システムでは、図10に示すように、燃料電池スタック運転時に水素の圧力が下限圧力PLと上限圧力PHとの範囲内において周期的に増減するように水素調圧弁の開度を調整する。より具体的には、従来の燃料電池システムのコントローラは、燃料電池スタックに供給された水素の圧力が上限圧力PHに達しており、燃料電池スタック内に十分な水素が確保されている場合に、水素調圧弁を閉弁して燃料電池スタックへの水素の供給を停止する。燃料電池スタックでの発電反応によって水素は消費されるので、燃料電池スタック内の水素の圧力は次第に低下する。そして、コントローラは、水素圧力が下限圧力PLまで低下した場合に、水素調圧弁を最大開度に制御して燃料電池スタックに水素を供給し、水素圧力を上限圧力PHまで増加させる。
このような処理を繰り返しながら、燃料電池スタックに水素を供給する従来の燃料電池システムでは、水素のエネルギー変換効率を考慮していないので、燃料電池スタックの発電負荷によっては水素のエネルギー変換効率が低下するという問題がある。
そこで、本実施形態の燃料電池システム100では、水素調圧弁23によって周期的に増減させる水素圧力において、図3に示すように、水素圧力が下限圧力PLに到達した後に水素圧力を下限圧力PLに保持する下限保持期間TPLを設定したり、水素圧力が上限圧力PHに到達した後に水素圧力を上限圧力PHに保持する上限保持期間TPHを設定したりすることで、発電負荷の変化に起因するエネルギー変換効率の低下を抑制する。
図4を参照して、コントローラ70が実行する水素圧力制御について説明する。図4は、コントローラ70が実行する水素圧力制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
ステップS101では、コントローラ70は、燃料電池スタック10の発電負荷が低発電負荷領域にあるか否かを判定する。コントローラ70は、発電負荷が低発電負負荷領域にある場合にはステップS102の処理を実行し、発電負荷が高発電負荷領域にある場合にはステップS103の処理を実行する。
図5を参照して、ステップS101の判定について説明する。
図5において、線Aは水素圧力の下限圧力PLを示し、線Bは水素圧力の上限圧力PHを示す。下限圧力PLは、排水弁33を介して凝縮水を排水したり、パージ弁34を介して水素オフガスを排出したりするのに必要となる圧力を確保するため、大気圧以上に設定される。上限圧力PHは、燃料電池スタック10の構成部品の耐久限界圧力以下に設定される。
線Cは、上限圧力PHと下限圧力PLとから算出される中間圧力PMを示す。中間圧力PMは、上限圧力PHと下限圧力PLとの和を2で除した値となる。
線Dは、発電負荷毎に定まる、水素のエネルギー変換効率が最大となる最大効率圧力P0を示す。最大効率圧力P0は、発電負荷が極めて低い領域では大気圧を下回る圧力になり、発電負荷が高い領域では上限圧力PHを上回る圧力になる。
図5の線C及び線Dに示すように、最大効率圧力P0が中間圧力PMを下回る発電負荷領域を低発電負荷領域とし、最大効率圧力P0が中間圧力PMを上回る発電負荷領域を高発電負荷領域とする。したがって、コントローラ70は、現在の発電負荷が発電負荷L1よりも小さい場合には低発電負荷と判定し、現在の発電負荷が発電負荷L1よりも大きい場合には高発電負荷と判定する。
低発電負荷時には、図4のステップS102において、コントローラ70は、発電負荷に基づいて下限保持期間TPL及び上限保持期間TPHを設定し、低発電負荷時水素圧力制御を実施して、処理を終了する。
低発電負荷時における下限保持期間TPLは、図6(A)に示すように、発電負荷が低下するほど長くなるように設定される。これに対して、低発電負荷時における上限保持期間TPHは、図6(B)に示すように、発電負荷によらずゼロに設定される。
一方、高発電負荷時には、図4のステップS103において、コントローラ70は、発電負荷に基づいて下限保持期間TPL及び上限保持期間TPHを設定し、高発電負荷時水素圧力制御を実施して、処理を終了する。
高発電負荷時における下限保持期間TPLは、図6(A)に示すように発電負荷によらずゼロに設定される。これに対して、低発電負荷時における上限保持期間TPHは、図6(B)に示すように発電負荷が増加するほど長くなるように設定される。
図7及び図8を参照して、低発電負荷時水素圧力制御及び高発電負荷時水素圧力制御の作用効果について説明する。
低発電負荷時には、図7に示すように低発電負荷時水素圧力制御が実施される。低発電負荷時水素圧力制御では、燃料極における水素圧力が上限圧力PHに到達した時に、水素調圧弁23の開度を最小開度OMINに制御して、燃料電池スタック10への水素供給を停止する。燃料電池スタック10における発電反応によって水素が消費されるので、水素圧力は徐々に低下する。そして、水素圧力が下限圧力PLまで低下した時に、水素調圧弁23の開度を最小開度OMINから所定開度まで増加させて、水素圧力を下限圧力PLに保持する。そして、下限保持期間TPLを経過した時に、水素調圧弁23の開度を最大開度OMAXに制御して、燃料電池スタック10への水素の供給を再開させて、水素圧力を上限圧力PHまで増加させる。
図5の線Dに示したように低発電負荷時には最大効率圧力P0が中間圧力PMを下回るが、本実施形態では低発電負荷時に上限保持期間TPHよりも長い下限保持期間TPLを設定して低発電負荷時水素圧力制御を実施するので、周期的に増減する水素圧力の1周期分の平均圧力PAVGを低下させて最大効率圧力P0に近づけることができる。
これに対して、高発電負荷時には、図8に示すように高発電負荷時水素圧力制御が実施される。高発電負荷時水素圧力制御では、燃料極における水素圧力が下限圧力PLに到達した時に、水素調圧弁23の開度を最大開度OMAXに制御し、水素圧力を最大圧力PHまで増加させる。燃料極の水素圧力が上限圧力PHに到達した後には、水素調圧弁23の開度を最大開度OMAXから所定開度まで減少させて、水素圧力を上限圧力PHに保持する。水素圧力が上限圧力PHに到達したタイミングから上限保持期間TPHを経過した時に、水素調圧弁23の開度を最小開度OMINに制御して燃料電池スタック10への水素供給を停止させ、水素圧力を再び下限圧力PLまで低下させる。
図5の線Dに示したように高発電負荷時には最大効率圧力P0が中間圧力PMを上回るが、本実施形態では高発電負荷時に下限保持期間TPLよりも長い上限保持期間TPHを設定して高発電負荷時水素圧力制御を実施するので、周期的に増減する水素圧力の1周期分の平均圧力PAVGを増大させて最大効率圧力P0に近づけることができる。
以上により、第1実施形態の燃料電池システム100では下記の効果を得ることができる。
燃料電池スタック10に供給される水素の圧力を上限圧力PHと下限圧力PLとの間で周期的に増減させる燃料電池システムにおいて、低発電負荷時には下限保持期間TPLを設定して低発電負荷時水素圧力制御を実施し、高発電負荷時には上限保持期間TPHを設定して高発電負荷時水素圧力制御を実施するので、発電負荷が変化しても水素圧力の平均圧力PAVGを最大効率圧力P0に近づけることができる。したがって、燃料電池スタック10の発電負荷によらず、水素のエネルギー変換効率を向上させることが可能となる。
低発電負荷時には、発電負荷が低下するほど下限保持期間TPLが長くなるように設定するので、低発電負荷時の水素のエネルギー変換効率をより高めることができる。
高発電負荷時には、発電負荷が増加するほど上限保持期間TPHが長くなるように設定するので、高発電負荷時の水素のエネルギー変換効率をより高めることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態における燃料電池システム100は、第1実施形態とほぼ同様の構成であるが、下限保持期間TPL及び上限保持期間TPHの設定の仕方において相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
燃料電池スタック10の発電中には、水素の電気化学反応を妨げる水や窒素が酸化剤極から電解質膜を介して燃料極に拡散する。水は電気化学反応によって酸化剤極に生成されたものであり、窒素は酸化剤極の空気に含まれているものである。これら水や窒素は電気化学反応には関与せず、燃料極での水素の電気化学反応を阻害する要因となる。
第1実施形態のように下限保持期間TPLや上限保持期間TPHを設定して水素圧力制御する場合、下限保持期間TPLや上限保持期間TPHを長く設定しすぎると、水や窒素を燃料電池スタック10内から排出するガス流れを十分に生起することができず、水や窒素が燃料極内に蓄積され、燃料電池スタック10の発電性能が低下する可能性がある。
したがって、水素圧力を下限圧力PL又は上限圧力PHに保持できる時間には、燃料電池スタック10の発電性能を低下させないための許容時間が存在することになる。そこで、本実施形態では、許容時間を考慮して下限保持期間TPL及び上限保持期間TPHを設定し、水素圧力制御を実施する。
図9(A)は、発電負荷に対する下限保持時間TPL及び下限側許容時間TLPLを示す。また、図9(B)は、発電負荷に対する上限保持時間TPH及び上限側許容時間TLPHを示す。
図9(A)及び図9(B)に示すように、下限保持期間TPL及び上限保持期間TPHには、それぞれ下限側許容時間TLPL及び上限側許容時間TLPHが設定される。下限側許容時間TLPL及び上限側許容時間TLPHは、燃料電池スタック10の発電負荷が増加するほど短くなるように設定される。このように許容時間を設定するのは、高発電負荷時ほど燃料電池スタック10内での電気化学反応の反応速度は速くなるため、水素の電気化学反応を阻害する水や窒素をより速やかに燃料電池スタック10から排出できるようにするためである。
低発電負荷時には、下限保持期間TPLは図9(A)に示すように発電負荷が低下するほど長くなるように設定され、上限保持期間TPHは図9(B)に示すように発電負荷によらずゼロに設定されて、低発電負荷時水素圧力制御が実施される。ただし、発電負荷が低下すると下限保持期間TPLが下限側許容時間TLPLを超えるので、この場合には水素を下限圧力PLに保持する時間を下限側許容時間TLPLに設定して、低発電負荷時水素圧力制御を実施する。
一方、高発電負荷時には、下限保持期間TPLは図9(A)に示すように発電負荷によらずゼロに設定され、上限保持期間TPHは図9(B)に示すように発電負荷が増加するほど長くなるように設定されて、高発電負荷時水素圧力制御が実施される。ただし、発電負荷が増加すると上限保持期間TPHが上限側許容時間TLPHを超えるので、この場合には水素を上限圧力PHに保持する時間を上限側許容時間TLPHに設定して、高発電負荷時水素圧力制御を実施する。
以上により、第2実施形態の燃料電池システム100では下記の効果を得ることができる。
本実施形態では、下限保持期間TPLが下限側許容時間TLPLを超えた場合には水素を下限圧力PLに保持する時間を下限側許容時間TLPLに設定し、上限保持期間TPHが上限側許容時間TLPHを超えた場合には水素を上限圧力PHに保持する時間を上限側許容時間TLPHに設定して水素圧力制御を実施するので、第1実施形態と同様の効果を得られるだけでなく、燃料極内に水や窒素が蓄積されるのを抑えることができ、燃料電池スタック10の発電性能の低下を抑制することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
100 燃料電池システム
10 燃料電池スタック
20 水素供給機構
21 水素供給通路
22 高圧水素タンク
23 水素調圧弁
30 水素オフガス排出機構
31 水素オフガス排出通路
32 貯蔵タンク
34 パージ弁
40 空気供給機構
50 空気オフガス排出機構
70 コントローラ
71 水素圧力センサ

Claims (5)

  1. 燃料電池に供給する燃料ガスの圧力を下限圧力と上限圧力との間で周期的に増減させる燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置において、
    前記燃料電池の発電負荷が低発電負荷であるか否かを判定する発電負荷判定手段と、
    燃料ガス圧力が下限圧力に達した後に下限保持期間を経過するまで燃料ガス圧力を下限圧力に保持するとともに、燃料ガス圧力が上限圧力に達した後に上限保持期間を経過するまで燃料ガス圧力を上限圧力に保持する燃料ガス圧力制御手段と、
    低発電負荷時には前記下限保持期間を前記上限保持期間よりも長く設定するとともに発電負荷が低下するほど前記下限保持期間を長く設定し、高発電負荷時には前記上限保持期間を前記下限保持期間よりも長く設定するとともに発電負荷が増加するほど前記上限保持期間を長く設定する保持期間設定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置。
  2. 前記保持期間設定手段は、低発電負荷時には、前記上限保持期間をゼロに設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置。
  3. 前記保持期間設定手段は、高発電負荷時には、前記下限保持期間をゼロに設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置。
  4. 前記保持期間設定手段は、前記下限保持期間が下限側許容時間を超えた場合には下限側許容時間を前記下限保持期間として採用し、前記上限保持期間が上限側許容時間を超えた場合には上限側許容時間を前記上限保持期間として採用する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置。
  5. 前記保持期間設定手段は、発電負荷が増加するほど前記下限側許容時間及び前記上限側許容時間を短く設定する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システムの燃料ガス圧力制御装置。
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