JP5411519B2 - 麺帯の巻上げ方法及びその装置 - Google Patents
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Description
(1)熟成ロール107Aの麺帯102aの巾及び厚さが不均一となり、図9に示すように、巻き棒107の近傍(熟成ロール107Aの中心部C)が軸方向に延びて、その巾が長くなり薄くなるので、品質が低下する。例えば、前記中心部C側の厚さは、5mmであり、外周部S側の厚さは、6mm、となっており、前記両者C、S間において1mm程度の差厚が発生する。この麺帯の厚さの不均一は、固い麺帯に比べ、柔らかい麺帯の方に多く発現する。この様に厚さが不均一になると、麺帯を均一の幅に切断して麺線を形成しても、麺線の厚さ(太さ)が不揃いになるので、製品として好ましくない。
(3)熟成ロールは、強く引っ張られながら巻き込まれる。そのため、麺帯は、強くまかれる(タイト)と共に、巻き上げ後に復元力により元の形に戻ろうとして変形する。
前記圧延ロールの下流側に設けられた巻取りロールと、前記巻取りロールの下流側に当接し、該巻き取りロールの回転駆動により回転力を与えられる巻き上げロールであって、そのロール基体の両端部は、上方傾斜ガイド部材により回動自在に支持されている巻き上げロールと、前記圧延ロールと前記巻取りロールとの間で弛んでいる、麺帯の位置を検出するセンサ手段と、前記センサ手段の出力に基いて前記巻取りロールの速度を制御し、前記麺帯の弛み具合を調整する制御手段と、を備えていることを特徴とする。
前記一対の圧延ロールから排出された麺帯を前記巻取りロールの上側に掛け、その先端部を巻きつけたロール基体を上方傾斜ガイド部材に係止させ、前記巻取りロールに当接させる工程と、前記圧延ロールの速度は一定に固定し、前記巻取りロールの速度は前記麺帯が弛むように調整するとともに、前記麺帯を前記巻き上げロールに送り込み巻き込ませる行程と、前記センサ手段を駆動させて前記弛んだ麺帯の位置を検出し、その検出出力に基いて制御手段が前記巻取りロールの速度を制御し、麺帯の弛み具合を調整する行程と、を備えていることを特徴とする。
(1)圧延ロールから排出された麺帯は、水平状態で引っ張られた状態で、巻き上げロールに巻きつけられる。そのため、該麺帯が扁平になったり、薄くなったり、硬く(タイト)巻かれたりする。特に、柔らかい麺帯は、延びやすく、厚さに斑が出たり,横に広がりすぎたりすることが多い。
そこで、圧延ロールと巻き上げロールとの間に巻取りロールを設け、前記圧延ロールと前記巻取りロールとの間に、麺帯の弛み具合を検出するセンサ手段を設け、該センサ手段の検出出力を制御手段に入力し、該制御手段により巻取りロールの回転速度を調整して、設計通りの弛み具合を維持するようにした。
前記事情を考慮すると、前記傾斜角度θは、5°〜25°の範囲で選択されるが、特に、θ=15°が好適である。
機枠(図示省略)には、上下一対の圧延ロール3、3が設けられ、その上流側には、帯状の麺生地(麺帯)Mが巻かれた麺帯ロール(図示省略)が設けられている。前記圧延ロール3は、モータ(図示省略)に連結され、該モータは制御手段である制御盤10により制御され、前記圧延ロール3を一定速度に固定して回転させる。
初めに、運転準備作業を行う。
手動スイッチ(図示省略)をオンにして圧延ロール3を回転させ、所定長さの麺帯Moを排出させた後、前記手動スイッチをオフにし、前記圧延ロール3の回転を止める。前記麺帯Mは、ラーメン用の麺帯であり、その長さは、圧延ロール3と巻取りロール12との間隔より十分長く、例えば、長さ600mm〜900mm、である。
制御盤10を操作し、圧延ロール3のモータ(図示省略)及び巻取りロール12のモータ16を始動させると、圧延ロール3、3及び巻取りロール12が所定方向(矢印A3、A12方向)に回転する。
なお、このセンサ18の検出値は、該センサ18と麺帯Moの中央部Mcとの間の距離を示すが、この検出値が大きいほど、前記麺帯Moの緩み具合が大きくなり、該麺帯Moの中央部Mcが床面に近づくことになる。
この様にして麺帯Moの弛み具合を調整することにより、麺帯の厚み(麺厚)が安定すると共に、麺帯Moをソフトに熟成ロール(巻き上げロール)22に巻きつけることができる。
この実施例と前記第1実施例との相違点は、次の通りである。
(1)本件発明を、ラーメンの製造方法及び装置として用いる代わりに、餃子の皮の製造方法及び装置として用いること。
(3)麺帯Moの弛み具合を調整するために、該麺帯Moに張力を加えるテンショナ30を設けたこと。このテンショナ30は、麺帯Moの上面を押さえる張圧ロール30aを備えている。
なお、前記テンショナ30は、前記麺帯Moに極軽量の張力を与え、該麺帯Moの形状をほぼ一定の円弧状形に維持させる。
(1)麺帯の弛み具合を検出するセンサ手段として、反射型光センサを用いる代わりに、例えば、透過型光センサ等を用いても良い。又、該センサの配設位置は、必要に応じて適宜選択でき、例えば、麺帯の下面に配置し、該麺帯の下面側から検索光を照射するようにしても良い。
このエリアセンサは、投光器と受光器とを備え、麺帯が許容エリア内に位置するか否かを監視するものである。例えば、前記エリアの上限は、麺帯がほぼ水平状態となる位置、が選ばれ、また、その下限は、U字状に弛む状態の位置、が選ばれる。
即ち、この実施例では、運転準備段階において手動で圧延ロールを停止させなくとも、エリアセンサの働きにより自動的に停止するのである。
(4)この発明は、ラーメン、蕎麦、うどん、パスタ、餃子の皮の製造に限らず、小麦粉、米などの麺生地を帯状にして巻き取る工程を備えた食品製造分野で利用することができる。
10 制御盤
12 巻取りロール
18 位置センサ
20 上方傾斜ガイド部材
21 ロール基体
22 巻き上げロール
M 麺帯
Mo 麺帯
Claims (8)
- 一対の圧延ロールから排出される麺帯をロール基体に巻き付けて巻き上げロールを形成する麺帯の巻上げ装置において、
前記圧延ロールの下流側に設けられた巻取りロールと、
前記巻取りロールの下流側に当接し、該巻き取りロールの回転駆動により回転力を与えられる巻き上げロールであって、そのロール基体の両端部は、上方傾斜ガイド部材により回動自在に支持されている巻き上げロールと、
前記圧延ロールと前記巻取りロールとの間で弛んでいる、麺帯の位置を検出するセンサ手段と、
前記センサ手段の出力に基いて前記巻取りロールの速度を制御し、前記麺帯の弛み具合を調整する制御手段と、
を備えていることを特徴とする麺帯の巻上げ装置。 - 前記上方傾斜ガイド部材は、水平線に対して5°〜25°傾斜していることを特徴とする請求項1記載の麺帯の巻上げ装置。
- 前記センサ手段は、反射型光センサ、透過型光センサ、又は、エリアセンサであることを特徴とする請求項1記載の麺帯の巻上げ装置。
- 前記圧延ロールは、一定の速度に固定して運転されることを特徴とする請求項1記載の麺帯の巻上げ装置。
- 前記巻き上げロールのロール基体は、巻き棒、又は、タイコロールであることを特徴とする請求項1記載の麺帯の巻上げ装置。
- 前記請求項1記載の麺帯の巻上げ装置を用いて、巻き上げロールを形成する麺帯の巻上げ方法であって、
前記一対の圧延ロールから排出された麺帯を前記巻取りロールの上側に掛け、その先端部を巻きつけたロール基体を上方傾斜ガイド部材に係止させ、前記巻取りロールに当接させる工程と、
前記圧延ロールの速度は一定に固定し、前記巻取りロールの速度は前記麺帯が弛むように調整するとともに、前記麺帯を前記巻き上げロールに送り込み巻き込ませる行程と、
前記センサ手段を駆動させて前記弛んだ麺帯の位置を検出し、その検出出力に基いて制御手段が前記巻取りロールの速度を制御し、麺帯の弛み具合を調整する行程と、
を備えていることを特徴とする麺帯の巻き上げ方法。 - 前記巻き上げロールは、前記巻取りロールに回転力を与えられながら上方傾斜ガイド部材上を先端側に向って回転移動することを特徴とする請求項6記載の麺帯の巻上げ方法。
- 前記麺帯は、ラーメン、そば、うどん、パスタ、又は、餃子の皮を形成するための帯状の生地であることを特徴とする請求項6記載の麺帯の巻上げ方法。
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