JP5411020B2 - 疲労限度特定システム、疲労破壊箇所特定方法および疲労限度特定方法 - Google Patents
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Description
K=σm/σ0 ・・・・・・・・・・・(式1)
σm:最大応力(切欠き底) σ0:公称応力(切欠きの無い場合の応力)
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1における疲労限度特定システムを示す図である。図3において、高精度赤外線カメラ(以下、単に赤外線カメラと記す)1cは、疲労試験器1aに固定した測定対象物1bの温度を測定する。なお、赤外線カメラ1cとしては、Cedip社のSilver 480Mを用いた。赤外線カメラ1cで測定した温度画像は、高速フーリエ変換手段を有する情報処理装置1dでデータ処理される。情報処理装置1dには、モニタ1eが接続されている。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。疲労試験機1aの荷重振幅は、荷重制御により0kN〜8.5kNまで0.5kN毎に引張荷重を変えて測定した。測定周波数は8Hz一定とした。また、図4に測定対象物1bである試験片を疲労試験機1aに固定した状態を示す。図5は、応力集中係数曲率半径rh0を有する測定対象物1bである試験片の形状及び寸を示す図である。図5において、Bは試験片の幅、dは切欠き深さ(ノッチ)、bは応力集中部の最小断面の幅の半分、tは厚みである。
ΔT=re−Tc+D+Te ・・・・・・(式1)
ΔT:温度変化量
re:外的要因(風や周囲の温度変化)
Tc:熱の伝導(温度の高い箇所と低い箇所が均一化を図る働き)
D:散逸エネルギー(繰り返しサイクルにおける温度上昇量)
Te:熱弾性効果
本発明の実施の形態2では、加振機の加振周波数または測定対象物1bの振動周波数の主に2倍もしくは3倍の周波数成分についてフーリエ変換する、疲労限界特定システム、疲労破壊箇所特定方法および疲労限度特定方法について説明する。実施の形態2に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M 1g)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。測定低周波数を10Hz一定とした。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片は、曲率半径rh0が2mmの切欠きを入れたものを用いた。その時の応力集中係数は1.9であり、3未満である。
本発明の実施の形態3では、複数の部品が組み合わされて締結されているような締結構造体に対して適応した疲労限度特定システム、疲労破壊箇所特定方法および疲労限度特定方法について説明する。図12は、本発明の実施の形態3における疲労限度特定システムの概要を示す図である。実施の形態3に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。測定低周波数を10Hz一定とし、測定対象物を疲労試験機1aに固定した状態を図13に示す。
本発明の実施の形態4では、複数の部品が組み合わされて締結されているような締結構造体に対して適応した疲労限度特定システムによる疲労破壊箇所の特定方法について説明する。実施の形態4に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)と、応力測定ソフトウェア(Cedip, Altair−LI)とを測定に用いた。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。疲労試験機荷重振幅は、振幅制御により0mm〜1.0mm、0mm〜2.0mm、0mm〜3.0mmの3段階について引張荷重を加えて測定した。測定低周波数を10Hz一定とし、測定対象物を疲労試験機1aに固定した状態を図13に示す。
本発明の実施の形態5では、上述した疲労限度特定システムにおいて、平板構造を有するU字アングル部品8dの厚みを0.1mm〜5mmまで変化させたときの疲労限界応力について説明する。図18には、平板構造を有するU字アングル部品8dの厚みを0.1mm〜5mmまで変化させたときの疲労限界応力を示す。ここでは、U字アングル部品8dの厚みを変え、厚みを変えたU字アングル部品8d毎に疲労限界応力を求めるために散逸エネルギー測定を行った。実験は、実施の形態3と同様の方法で行ったが、それぞれ厚みの異なるU字アングル部品8dであるため、同一グラフ上にプロットするために加重を断面積で割った応力値でプロットした。このときの応力集中係数を実施の形態3と同様の方法で測定を行った。その結果、応力集中係数は1.2であり、3未満であった。図18の結果から、U字アングル部品8dの厚みが0.1mm〜6mmまでは、同様な疲労限界応力が得られることから疲労限度特定システム、疲労破壊箇所特定方法および疲労限度特定方法として対応可能であることは明らかである。
本発明の実施の形態6では、上述した疲労限度特定システムにおいて、疲労試験機の振幅周波数を変化させて得られる測定対象物の温度変化量の違いについて説明する。図19は、疲労試験機の振幅周波数を変化させて得られる、測定対象物の温度変化量ΔTを示す図である。図19では、疲労試験機荷重振幅を振幅制御で0mm〜2.0mm一定として、振幅周波数を変化させて散逸エネルギーの測定を行い、温度変化量の最も高い箇所の温度変化量をプロットした。実施の形態6に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片は、曲率半径rh0が2mmの切欠きを入れたものを用いた。
の影響を防ぐためにつや消しの黒色塗料を測定部分へ塗布した。図19の結果から判断して、散逸エネルギーの測定をする場合、測定対象物へ周期的に加える振幅または荷重(応力)は、8Hz以上でなければ熱伝導の影響を受け、測定誤差を生じることは明らかである。なお、今回の検討では変位振幅値を変化させたが、荷重振幅値もしくは応力振幅値を変化させても同様な効果が得られる。
本発明の実施の形態7では、上述した疲労限度特定システムにおいて、測定対象物が荷重(応力)振幅に対して線形領域の歪みを示す荷重(応力)振幅領域と、非線形領域の歪みを示す荷重(応力)振幅領域とで測定対象物の温度変化量の違いについて説明する。図20は、線形領域と、非線形領域とにおける測定対象物の温度変化量を測定した結果を示す図である。実施の形態7に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片は、曲率半径rh0が2mmの切欠きを入れたものを用いた。
本発明の実施の形態8では、上述した疲労限度特定システムにおいて、測定対象物に負荷する引張または圧縮荷重(応力)振幅を、低荷重(応力)振幅から高荷重(応力)振幅へと段階的に変化させた場合と、高荷重(応力)振幅から低荷重(応力)振幅へと段階的に変化させた場合との測定結果の違いについて説明する。図21に、上記測定による結果を示す。実施の形態8に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片は、曲率半径rh0が2mmの切欠きを入れたものを用いた。
本発明の実施の形態9では、上述した疲労限度特定システムにおいて、測定対象物へ繰り返し印加される機械的引張または圧縮荷重(応力)振幅を変化させて、測定対象物の温度上昇量を測定する際には、同一の測定対象物で測定を行うことを説明する。図22は、測定対象物を同一にする場合と、測定対象物を変更する場合とで測定される温度変化量を示す図である。実施の形態9に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片は、曲率半径rh0が2mmの切欠きを入れたものを用いた。
本発明の実施の形態10では、上述した疲労限度特定システムにおいて、測定対象物へ繰り返し印加される荷重(応力)が、主に引張り方向の荷重(応力)を加振機で加えた場合(黒丸)、引張り圧縮両方向の荷重(応力)を加振機で加えた場合(白丸)、圧縮方向のみの荷重(応力)を加振機で加えた場合(白三角)に、測定される温度変化量の違いについて説明する。図23に、上記それぞれの場合について荷重を徐々に上げながら測定した結果を示す。
本発明の実施の形態11では、上述した疲労限度特定システムにおいて、測定対象物として適応可能な材料について説明する。図24は、測定対象物の主成分が鉄であって、特に炭素鋼(SPCC)、オーステナイト系ステンレス鋼である材料から構成される測定対象物についての測定結果を示す図である。図24を用いて、各材料について、赤外線カメラによる散逸エネルギーの変曲点と、疲労試験による疲労SN曲線から求めた疲労限界荷重とを比較した。実施の形態11に係る疲労限度特定システムでは、実施の形態1と同様に、赤外線カメラ1c(Cedip社のSilver 480M)を用い、得られた画像を高速フーリエ変換(FFT)を使用して画像処理を行った。また、疲労試験機1aとしては、油圧サーボ疲労試験機(島津製作所,サーボパルサ,10 kN)を用いた。なお、このとき用いた測定対象物1bである試験片の切り欠き部分の曲率半径と応力集中係数とは、図24に示す通りである。
1b 試験片
1c 赤外線カメラ
1d 画像処理用PC
1e モニタ
2a 加振周波数と同一周波数の繰り返し温度変化
2b 外乱の温度変化
2c 材料内部のエネルギー散逸によって平均温度
8b 固定冶具
8c 光学ミラー
8d U字アングル部品
8f ワッシャ
8e ボルト
8i モニタ
Claims (35)
- 疲労限度特定システムであって、
測定対象物に対して応力振幅を繰り返し加える加振機と、
前記測定対象物の微小な温度変化を測定し、前記測定対象物の温度画像を得る赤外線サーモグラフィ装置と、
前記赤外線サーモグラフィ装置から得た前記測定対象物の温度画像を処理する高速フーリエ変換手段を有する情報処理装置とを備え、
前記疲労限度特定システムは、前記測定対象物の応力集中係数を評価する工程と、散逸エネルギーを測定する工程と、前記応力集中係数を評価する工程で得られた応力集中係数の値と前記散逸エネルギーを測定する工程から得られた測定結果から疲労限度を特定する工程とを有する、疲労限度特定システム。 - 前記高速フーリエ変換手段は、前記測定対象物の温度画像を前記加振機の加振周波数または前記測定対象物の振動周波数の2倍もしくは3倍の周波数成分で、高速フーリエ変換することを特徴とする、請求項1に記載の疲労限度特定システム。
- 前記応力集中係数を評価する工程は、応力集中係数が所定の値未満であるか否かを特定することを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記散逸エネルギーを測定する工程は、負荷を徐々に増加させながら散逸エネルギーを測定し、前記高速フーリエ変換手段を有する情報システムを用いて特定の周波数でフーリエ変換による画像処理を行う工程と、前記フーリエ変換により得られた画像から測定対象物に対して与えられる負荷の増加にともなって得られる散逸エネルギーを負荷の値に対してプロットし、前記散逸エネルギーが連続的に増加する部分を特定する工程とからなることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記疲労限度を特定する工程は、前記散逸エネルギーを測定する工程で得られる曲線に対して、前記曲線を形成する値の少なくとも3点以上を用い、統計処理により引かれる接線の交点により求めることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記疲労限度を特定する工程は、前記応力集中係数を評価する工程で求められた応力集中係数が前記所定の値以上の場合には、前記散逸エネルギー測定の工程で求められる交点の初段を用い、前記所定の値未満の場合は初段以降を用いることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物は、少なくとも1つ以上のボルトまたはネジからなる締結体と、前記締結体によって締結される1つ以上の被締結体とから構成される金属締結構造体であり、
前記加振機は、前記金属締結構造体に対して引張または圧縮方向の応力振幅を繰り返し印加し、
前記情報処理装置は、前記金属締結構造体の材料内部の機械的現象を主要因とするエネルギー散逸によって引き起こされる平均温度上昇量の一定領域内における温度上昇量の分布を、前記赤外線サーモグラフィ装置により測定する散逸エネルギー測定手段をさらに備え、
前記情報処理装置は、前記散逸エネルギー測定手段を用いて、前記金属締結構造体へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅を変化させたときの前記温度上昇量を測定することで、前記応力振幅の変化量に対して前記温度上昇量が急激に変化するときの応力振幅値を疲労限界応力値として特定することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の疲労限度特定システム。 - 前記被締結体は、前記締結体と締結される部分が平板構造を有することを特徴とする、請求項7に記載の疲労限度特定システム。
- 前記平板構造の厚みは、0.1mm〜6mmであることを特徴とする、請求項8に記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅の繰り返し周波数は、8Hz以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅は、前記測定対象物が前記応力振幅に対して線形領域の歪みを示す振幅領域内で測定されることを特徴とする、請求項1〜7又は10のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅は、低応力振幅から高応力振幅へと段階的に変化させて測定されることを特徴とする、請求項1〜7又は10〜11のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅を変化させて、前記温度上昇量を測定する際、同一の測定対象物が用いられることを特徴とする、請求項1〜6又は12のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される応力振幅は、引張方向の応力振幅であることを特徴とする、請求項1〜7又は10〜13のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される応力振幅は、圧縮方向の応力振幅であることを特徴とする、請求項1〜7又は10〜14のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記測定対象物を構成する材料は、主成分が鉄からなり、炭素鋼、又はオーステナイト系ステンレス鋼であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の疲労限度特定システム。
- 前記オーステナイト鋼は、SUS304、SUS316であることを特徴とする、請求項16に記載の疲労限度特定システム。
- 前記炭素鋼は、SPCC材であることを特徴とする、請求項16に記載の疲労限度特定システム。
- 測定対象物に対して応力振幅を繰り返し加える加振機と、
前記測定対象物の微小な温度変化を測定し、前記測定対象物の温度画像を得る赤外線サーモグラフィ装置と、
前記赤外線サーモグラフィ装置から得た前記測定対象物の温度画像を処理する高速フーリエ変換手段を有する情報処理装置とが実行する疲労限度特定方法であって、
前記測定対象物の応力集中係数を評価する工程と、前記測定対象物に発生する散逸エネルギーを測定する工程と、前記応力集中係数を評価する工程で得られた応力集中係数の値と前記散逸エネルギーを測定する工程から得られた測定結果から疲労限度を特定する工程とを有する、疲労限度特定方法。 - 前記高速フーリエ変換手段は、前記測定対象物の温度画像を前記加振機の加振周波数または測定対象物の振動周波数の2倍もしくは3倍の周波数成分で、高速フーリエ変換されることを特徴とする、請求項19に記載の疲労限度特定方法。
- 前記応力集中係数を評価する工程は、主に応力集中係数が3未満と3以上を特定することを特徴とする、請求項19〜20のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記散逸エネルギーを測定する工程は、負荷を徐々に増加させながら散逸エネルギーを測定し、前記高速フーリエ変換手段を有する情報システムを用いて特定の周波数でフーリエ変換による画像処理を行う工程と前記フーリエ変換により得られた画像から測定対象物に対して与えられる負荷の増加にともなって得られる散逸エネルギーを負荷の値に対してプロットし、前記散逸エネルギーが連続的に増加する部分を特定する工程からなることを特徴とする、請求項19〜20のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記疲労限度を特定する工程は、前記散逸エネルギー測定の工程で得られる曲線に対して、前記曲線を形成する値の少なくとも3値以上を用い、最小二乗法などの統計処理により引かれる接線の交点により求めることを特徴とする、請求項19〜22のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物は、少なくとも1つ以上のボルトまたはネジからなる締結体と、前記締結体によって締結される1つ以上の被締結体とから構成される金属締結構造体であり、
前記加振機は、前記金属締結構造体に対して引張または圧縮方向の応力振幅を繰り返し印加し、
前記情報処理装置は、前記金属締結構造体の材料内部の機械的現象を主要因とするエネルギー散逸によって引き起こされる平均温度上昇量の一定領域内における温度上昇量の分布を、前記赤外線サーモグラフィ装置により測定する散逸エネルギー測定手段をさらに備え、
前記疲労限度特定方法は、前記散逸エネルギー測定手段を用いて、前記金属締結構造体へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅を変化させたときの前記温度上昇量を測定することで、前記応力振幅の変化量に対して前記温度上昇量が急激に変化するときの応力振幅値を疲労限界応力値として特定することを特徴とする、請求項19〜23のいずれかに記載の疲労限度特定方法。 - 前記被締結体は、前記締結体と締結される部分が平板構造を有することを特徴とする、請求項24に記載の疲労限度特定方法。
- 前記平板構造の厚みは、0.1mm〜6mmであることを特徴とする、請求項25に記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮応力の繰り返し周波数は、8Hz以上であることを特徴とする、請求項19〜24のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅は、前記応力振幅に対して前記測定対象物が線形領域の歪みを示す振幅領域内で測定されることを特徴とする、請求項19〜24又は27のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅は、低応力振幅から高応力振幅へと段階的に変化させて測定されることを特徴とする、請求項34〜39および請求項27〜28のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 繰り返し印加される引張または圧縮方向の応力振幅を変化させて、前記温度上昇量を測定する際、同一の測定対象物が用いられることを特徴とする、請求項19〜24又は27〜29のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される応力振幅は、引張方向の応力振幅であることを特徴とする、請求項19〜24又は27〜30のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物へ繰り返し印加される応力振幅は、圧縮方向の応力振幅であることを特徴とする、請求項19〜24又は27〜31のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記測定対象物を構成する材料は、主成分が鉄からなり、炭素鋼、又はオーステナイト系ステンレス鋼であることを特徴とする、請求項19〜32のいずれかに記載の疲労限度特定方法。
- 前記オーステナイト鋼は、SUS304、SUS316であることを特徴とする、請求項33に記載の疲労限度特定方法。
- 前記炭素鋼は、SPCC材であることを特徴とする、請求項33に記載の疲労限度特定方法。
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