以下、本発明の実施の形態の無線通信システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態の無線通信システムには、無線送受信機能を備えた端末装置(携帯電話機やPDA装置など)と、無線送受信機能を備えた基地局装置が含まれる。この端末装置や基地局装置は、無線送受信装置であるともいえる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の無線通信システムについて、図1〜図6を用いて説明する。図1は、本実施の形態の端末装置1の構成を示すブロック図であり、図2は、本実施の形態におけるセル配置の説明図であり、図3は、本実施の形態の基地局装置2の構成を示すブロック図である。
ここでは、まず、図2を参照して、本実施の形態のセル配置について説明する。図2の例では、マクロeNBが2つの異なる周波数帯(f1、f2)のマクロセルを管理し、2つのホームeNB(HeNB1およびHeNB2)が管理するCSGセルはいずれも周波数f1のマクロセル上に位置している。そして、この2つのCSGセルのPCIはいずれも「PCI#2」であり、両者のPCIは同一である。つまり、この場合、1つのマクロセル内に、同一のPCIを使用する2つのCSGセルが存在しているともいえる。なお、2つのCSGセルのCGIはそれぞれ「CGI#3」と「CGI#6」であり、両者のCGIは異なっている。ここでは、マクロeNBが、本発明のマクロセル基地局に相当する。また、CSGセルが、本発明の小セルに相当し、ホームeNBが、本発明の小セル基地局に相当する。そして、PCIが、本発明の物理セルIDに相当し、CGIが、本発明の固有セルIDに相当する。
つぎに、図1のブロック図を参照して、本実施の形態の端末装置1の構成について説明する。図1に示すように、端末装置1(UE)は、受信部10と、PCI取得部11と、ホワイトリスト記憶部12と、判定部13と、測定部14と、測定レポート作成部15と、送信部16を備えている。
受信部10は、CGIセルの受信品質測定のためのパイロットチャネルやPCI取得のための同期チャネルをホームeNBから受信し、ハンドオーバコマンド(HOコマンド)などをマクロeNBから受信する。
PCI取得部11は、受信部10から入力される同期チャネルの情報からPCIを取得し、取得したPCIを判定部13及び測定レポート作成部15に出力する。ホワイトリスト記憶部12は、端末装置1がアクセスを許可されたCSGセルのPCIとCGIのリスト(ホワイトリスト)を記憶する。このホワイトリストの情報は、判定部13に出力される。
判定部13は、PCI取得部11から入力されたPCIと、ホワイトリスト記憶部12から入力された情報に基づいて、端末装置1がアクセス可能なCSGセル(端末装置1がアクセス可能なCSGセル)のCGIを割り出し、測定レポート作成部15に出力する。また、測定部14は、受信部10から入力されたパイロットチャネルに基づいて受信品質を測定し、その結果を測定レポート作成部15に出力する。
測定レポート作成部15は、PCI取得部11から入力されたPCIと、判定部13から入力されたCSGセルのCGI(端末装置1が行きたいCSGセルのCGI)と、測定部14から入力されたセルの受信品質に基づいて、測定レポートを作成する。作成した測定レポートは、送信部16に出力される。送信部16は、測定レポート作成部15から入力された測定レポートを、アンテナを介してマクロeNBに送信する。
つづいて、図3のブロック図を参照して、本実施の形態の基地局装置2の構成について説明する。図3に示すように、基地局装置2(マクロeNB)は、送信部20と、受信部21と、CSGセルリスト記憶部22と、判定部23と、HOリクエスト生成部24を備えている。
送信部20は、HOリクエスト生成部24から入力されたHOリクエストを端末装置1に送信する。受信部21は、端末装置1から測定レポートを受信する。また、この受信部21は、MME/GWからマクロセル内に含まれるCGIセルのリストなどを受信する。CSGセルリスト記憶部22は、受信部21から入力されたMME/GWからのCSGセルリストを記憶する。このCSGセルリストの情報は、判定部23に入力される。
判定部23は、受信部21から出力された端末装置1からの測定レポートと、CSGセルリスト記憶部22から出力されたCSGセルリストを比較して、端末装置1からの測定レポートに含まれるPCIに該当するCSGセルをリストから抽出し、該当するCSGセルに対するHOリクエストの作成指示を、HOリクエスト生成部24に出力する。HOリクエスト生成部24は、判定部23からの指示を受けて、HOリクエストを生成し、送信部20に出力する。
以上のように構成された無線通信システムについて、図4〜図6を用いてその動作を説明する。
ここでは、まず、本発明の特徴的な動作として、図2に示すようなセル配置の場合に、マクロセルにキャンプオンしている端末装置1がPCIが同一の2つのCSGセルのうちの一方(HeNB1のCSGセル「PCI#2、CGI#3」)にハンドオーバするときのシステム全体の動作(シグナリング)について説明する。
図4は、本実施の形態の無線通信システムの動作の流れを示すシーケンス図である。図4に示すように、端末装置1は、ホームeNB1の受信品質測定を行い(S1)、PCI(ここでは、PCI#2)を取得する。端末装置1は、受信品質測定を行ったホームeNB1のPCIと、そのPCIに対応するアクセス可能なCSGセル(行きたいCSGセル)のCGI(ここではCGI#3)を、受信品質の測定結果に付加し、その測定レポートMR(PCI#2、if CGI#3)を基地局装置2(マクロeNB)へ通知する(S2)。
基地局装置2(マクロeNB)は、マクロセル内に含まれるCSGセルのリストから、端末装置1から通知された「PCI」及び「if CGI」を持つホームeNB(ここではホームeNB1)を判別し、移動管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)/ゲートウェイ(Gateway:GW)を介して、ホームeNB1に対してHOリクエストを送信する(S3)。HOリクエストを受信したホームeNB1は、端末装置1のハンドオーバを許可する場合、端末装置1に提供しているサービスに見合った無線リソースを予め確保し、受け入れ制御を行い、基地局装置2(マクロeNB)に対してHOリクエストに対するAckを、MME/GWを介して送信する(S4)。
基地局装置2(マクロeNB)は、ホームeNB1からのHOリクエストに対するAckを受信すると、端末装置1に対してCSGセル1に移動するように指示するHOコマンドを送信し(S5)、端末装置1は、指示されたホームeNBにランダムアクセスプリアンブルを送信する(S6)。ホームeNBからランダムアクセスレスポンスが送信されて(S7)、同期が確立された後、端末装置1は、HOコンファームをホームeNB1に対して送信する(S8)。
つぎに、無線通信システムの各構成(端末装置1と基地局装置2)の動作について説明する。
図5は、本実施の形態の端末装置1の動作の流れを示すフロー図である。図5に示すように、端末装置1は、ホームeNBからパイロットチャネルと同期チャネルを受信し(S10)、そのホームeNBのパイロットチャネルの受信品質測定を行う(S11)。そして、その同期チャネルから取得したPCIと、ホワイトリストに基づいて、ハンドオーバ先のCSGセルがアクセス可能であるか否か(行きたいCSGセルであるか否か)を判定する。この判定は、例えば、ホワイトリストに含まれるホームeNBのPCIを持つCSGセルが、最も受信品質のよいベストセルだった場合に(S12)、ホワイトリストから、PCIに対応するCSGセルのCGIを抽出する(S13)ことによって行われる。そして、端末装置1は、アクセス可能なCSGセルのCGI(if CGI)を付加した測定レポートを作成し(S14)、その測定レポートを基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S15)。その後、基地局装置2(マクロeNB)からHOコマンドを受信すると(S16)、そのホームeNBへのハンドオーバが実行される(S17)。
図6は、本実施の形態の基地局装置2の動作の流れを示すフロー図である。図6に示すように、基地局装置2(マクロeNB)は、端末装置1からホームeNBでの受信品質測定の測定レポートを受信すると(S20)、その測定レポートに付加されている「PCI」と「if CGI」に基づいて、ハンドオーバ先のホームeNBに対するHOリクエストを作成し(S21)、そのHOリクエストを、MME/GWを介してホームeNBに送信する(S22)。そして、基地局装置2(マクロeNB)は、HOリクエストに対する応答(HOリクエストAck)を、MME/GWを介してホームeNBから受信すると(S23)、そのHOリクエストAckに基づいて、ホームeNBへのHOコマンドを端末装置1に送信する(S24)。
このような第1の実施の形態の無線通信システムによれば、基地局装置2(マクロeNB)は、端末装置1が希望するCGI(if CGI)を持つホームeNBをリストから探してHOリクエストを送信するため、同一PCIを持つ複数のホームeNBに対する無駄なシグナリングを減らすことができ、それらのホームeNBにおける不要なリソースの確保を削減することができる。
すなわち、本実施の形態では、端末装置1からの測定レポートに対して、基地局装置2(マクロeNB)が、同一のPCIを持つ他のホームeNBに対しても重複してHOリクエストを送信してしまうという従来の問題に対して、端末装置1がHOしたいホームeNBのCGIを測定レポートに付加して基地局装置2(マクロeNB)に送信することで、適切なホームeNBにのみHOリクエストが送られるようにすることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態の無線通信システムについて、図7〜図10を用いて説明する。ここでは、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。したがって、ここで特に言及しない限り、第2の実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシが、確実なハンドオーバをサポートしておらず、かつ、アクセス許可の有無に係らずハンドオーバを行うアグレッシブなものであることを前提とする。すなわち、本実施の形態は、いわゆるリリース8のアグレッシブな基地局装置2(マクロeNB)を前提としているともいえる。この基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシは、基地局装置2(マクロeNB)の報知情報に含まれ、報知制御チャネル(Broadcast Control Channel:BCCH)によってマクロセル全体に送られる。あるいは、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシは、メジャメントコントロールメッセージに含まれ、個別制御チャネルによって端末装置1に個別に送られる。
図7は、本実施の形態の端末装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態の端末装置1では、第1の実施の形態の構成に、ネットワークポリシ識別部17と位置情報記憶部18が追加されている。
受信部10は、第1の実施の形態と同様に、パイロットチャネルや同期チャネルをホームeNBから受信し、HOコマンドを基地局装置2(マクロeNB)から受信する。さらに、この受信部10は、基地局装置2(マクロeNB)からネットワークポリシが含まれる報知情報を受信する。また、この受信部10は、GPS機能を備えており、端末の現在位置情報を受信することができる。
ネットワークポリシ識別部17は、受信部10から入力される報知情報からネットワークポリシ(リリース8のアグレッシブ)を識別し、判定部13にその結果を出力する。PCI取得部11は、第1の実施の形態と同様に、同期チャネルの情報からPCIを取得し、取得したPCIを、判定部13と測定レポート作成部15と位置情報記憶部18に出力する。
位置情報記憶部18は、受信部10から入力された端末の位置情報(例えば緯度・経度の情報)やPCI取得部11から入力されたPCIなどを対応付けて、以前にアクセスしたことのあるCSGセルのfingerprint情報として記憶する。この情報(fingerprint情報)は、判定部13に出力される。
判定部13は、ネットワークポリシ識別部17から出力された情報に基づいて、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のアグレッシブなマクロeNBであると判定されると、PCI取得部11から入力されたPCIと位置情報記憶部18から入力されたfingerprint情報に基づいて、測定したホームeNBがアクセス可能なCSGセル(端末がアクセス可能なCSGセル)のものであるかどうかを判定する。
例えば、測定したホームeNBのPCIと端末装置1の現在位置情報とfingerprint情報(以前にアクセスしたことのあるCSGセルのPCIと位置情報)に基づいて、端末装置1からそのホームeNBまでの距離を算出し、その距離が所定の基準距離(例えば数10m〜数100m)以下である場合には、端末装置1がアクセス可能なCSGセルである確率が高いと判定される。一方、その距離が所定の基準距離より大きい場合には、端末装置1がアクセス可能なCSGセルでない確率が高いと判定される。
このような判定の結果、測定したホームeNBが、アクセス可能なCSGセルである(端末装置1が行きたいCSGセルである)確率が高い場合には、ホワイトリスト記憶部12から入力された情報に基づいて、端末装置1がアクセス可能なCSGセルのCGIを割り出し、測定レポート作成部15に出力する。一方、上記判定の結果、測定したホームeNBが、アクセス可能なCSGセルでない(端末が行きたいCSGセルでない)確率が高い場合には、自分が行きたくないCSGセルであることを通知するフラグ(non CSG flag)を付加した測定レポートを作成する指示を、測定レポート作成部15に出力する。もしくは、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)指示を測定部14に出力する。
測定部14は、第1の実施の形態と同様、受信部10から入力されたパイロットチャネルに基づいて受信品質を測定し、その結果を測定レポート作成部15に出力する。また、この測定部14は、判定部13からのinter−frequency指示の入力に基づいて、マクロセルの他の周波数(例えばf2)の測定を開始する。
図8は、本実施の形態の基地局装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態の端末装置1では、第1の実施の形態の構成に、ネットワークポリシ記憶部25と報知情報生成部26と測定制御情報生成部27が追加されている。
ネットワークポリシ記憶部25は、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシ(リリース8のアグレッシブ)の情報を記憶する。そのネットワークポリシの情報は、報知情報生成部26に入力される。報知情報生成部26は、ネットワークポリシ記憶部25から出力された情報を含んだ報知情報を生成する。生成された報知情報は、送信部20に入力される。
判定部23は、第1の実施の形態と同様、端末装置1からの測定レポートとCSGセルリストを比較して、端末装置1からの測定レポートに含まれるPCIに該当するCSGセルをリストから抽出し、該当するCSGセルに対するHOリクエストを作成指示を、HOリクエスト生成部24に出力する。また、この判定部23は、端末装置1からの測定レポートに「non CSG flag」が含まれていた場合に、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定(inter−frequency)する指示が含まれたメジャメントコントロールを作成する指示を、測定制御情報生成部27に入力する。
測定制御情報生成部27は、この判定部23からの指示を受けて、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する指示を含んだメジャメントコントロールを作成する。作成されたメジャメントコントロールメッセージは、送信部20に入力される。送信部20は、報知情報生成部26から入力された報知情報、HOリクエスト生成部24から入力されたHOリクエスト、測定制御情報生成部27から入力されたメジャメントコントロールメッセージなどを、端末装置1に送信する。
以上のように構成された無線通信システムについて、図9〜図11を用いてその動作を説明する。
図9および図10は、本実施の形態の無線通信システム全体の動作の流れを示すシーケンス図である。まず、図9を参照して、端末装置1が取得したPCIとfingerprintの情報から、測定したホームeNBが自分のアクセス可能なホームeNBである確率が高いと判定される場合の動作について説明する。
図9に示すように、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報(BCCH)を受信し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシを識別する(S30)。この場合、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシは、リリース8のアグレッシブなeNBであると識別される。
端末装置1は、ホームeNB(ホームeNB1)の受信品質測定を行い(S31)、PCI(ここでは、PCI#2)を取得する。端末装置1は、以前にキャンプオンしたことのあるCSGセルのPCIと位置情報(fingerprint情報)を保持しており、この場合、端末装置1が取得したPCIとfingerprintの情報から、測定したホームeNB(ホームeNB1)が自分のアクセス可能なホームeNBである確率が高いと判定される。
そして、端末装置1は、受信品質測定を行ったホームeNB(ホームeNB1)のPCIと、そのPCIに対応するアクセス可能なCSGセル(行きたいCSGセル)のCGI(ここではCGI#3)を、受信品質の測定結果に付加し、その測定レポートMR(PCI#2、if CGI#3)を基地局装置2(マクロeNB)へ通知する(S32)。
基地局装置2(マクロeNB)は、マクロセル内に含まれるCSGセルのリストから、端末装置1から通知された「PCI」及び「if CGI」を持つホームeNB(ここではホームeNB1)を判別し、MME/GWを介して、ホームeNB1に対してHOリクエストを送信する(S33)。HOリクエストを受信したホームeNB1は、端末装置1のハンドオーバを許可する場合、端末装置1に提供しているサービスに見合った無線リソースを予め確保し、受け入れ制御を行い、基地局装置2(マクロeNB)に対してHOリクエストに対するAckを、MME/GWを介して送信する(S34)。
基地局装置2(マクロeNB)は、ホームeNB1からのHOリクエストに対するAckを受信すると、端末装置1に対してCSGセル1に移動するように指示するHOコマンドを送信し(S35)、端末装置1は、指示されたホームeNBにランダムアクセスプリアンブルを送信する(S36)。ホームeNBからランダムアクセスレスポンスが送信されて(S37)、同期が確立された後、端末装置1は、HOコンファームをホームeNB1に対して送信する(S38)。
つぎに、図10を参照して、端末装置1が取得したPCIとfingerprintの情報から、測定したホームeNBが自分のアクセス可能なホームeNBでない確率が高いと判定される場合の動作について説明する。
図10に示すように、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報(BCCH)を受信し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシを識別する(S40)。この場合も、基地局装置2(マクロeNB)は、リリース8のアグレッシブなeNBであると識別される。
端末装置1はホームeNB(ホームeNB2)の受信品質測定を行い(S41)、PCI(ここでは、PCI#2)を取得する。端末装置1は、以前にキャンプオンしたことのあるCSGセルのPCIと位置情報(fingerprint情報)を保持しており、この場合、端末装置1が取得したPCIとfingerprintの情報から、測定したホームeNB(ホームeNB2)が自分のアクセス可能なホームeNBでない確率が高いと判定される。
例えば、端末装置1が、高度な自己判断機能を備えていない場合(例えば、リリース8端末である場合)には、受信品質測定を行ったホームeNB(ホームeNB2)のPCIと、そのPCIに対応するCSGセルはアクセス可能なCSGセルでない(行きたいCSGセルではない)ことを通知するフラグ「non CSG flag」を、受信品質の測定結果に付加し、その測定レポートMR(PCI#2、non CSG flag)を基地局装置2(マクロeNB)へ通知する(S42)。
基地局装置2(マクロeNB)は「non CSG flag」の付加された測定レポートを受信すると、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)ことを端末装置1に指示するメジャメントコントロールメッセージを端末装置1に送信する(S43)。端末装置1は、このメジャメントコントロールメッセージを基地局装置2(マクロeNB)から受信すると、マクロセルの他の周波数(例えばf2)の測定を開始し(S44)、基地局装置2(マクロeNB)に測定レポートを送信する(S45)。
また、端末装置1が高度な自己判断機能を備えている場合(リリース9端末である場合)には、測定したCSGセルが自分のアクセス可能なCSGではないと予測した時点で、自動的にマクロセルの他の周波数(例えばf2)の測定(inter−frequency)を開始し(S44)、基地局装置2(マクロeNB)に測定レポートを送信する(S45)。
図11は、本実施の形態の端末装置1の動作の流れを示すフロー図である。図11に示すように、まず、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報に含まれるネットワークポリシを受信する(S50)。つぎに、端末装置1は、ホームeNBのパイロットチャネルの受信品質測定を行い(S51)、その結果、ホワイトリストに含まれるホームeNBのPCIを持つCGIセルが、最も受信品質のよいベストセルだった場合に(S52)、ネットワークポリシの判定を行う。
ネットワークポリシの判定の結果、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のアグレッシブなマクロeNBであると判定された場合(S53)、取得したPCIとfingerprint情報を用いて、端末装置1がアクセス可能なホームeNBかどうかの判定を行う(S54)。端末装置1がアクセス可能なCSGセルである確率が高いと判定された場合、端末装置1がアクセス可能なCSGセルのCGI(if CGI)を含む測定レポートを作成し、その測定レポートを基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S55)。
端末装置1がアクセス可能なCSGセルではない確率が高いと判定された場合であって、かつ、端末装置1が高度な自己判断機能を備えている場合(例えば、リリース9端末である場合)には(S56)、測定レポートを送信せずに、基地局装置2(マクロeNB)の別周波数(inter−frequency)の受信品質測定を開始する(S57)。
一方、端末装置1が高度な自己判断機能を備えていない場合(例えば、リリース8端末である場合)には、アクセス可能なCSGセルではないことを通知するフラグを含んだ測定レポートを作成し、その測定レポートを基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S58)。
このような第2の実施の形態の無線通信システムによっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
本実施の形態は、リリース8のアグレッシブな基地局装置2(マクロeNB)を前提としており、この場合、測定レポートで端末がアクセス可能なCSGセルのCGI(if CGI)を送ると、端末装置1が本当にアクセス可能なCSGセルであるかどうかに関わらず、HOを指示されることが想定される。すなわち、リリース8のアグレッシブなマクロeNBでは、端末装置1はホワイトリストにないホームeNBへのHOプロシジャを開始し、不要なシグナリングが発生するという問題が起こることが考えられる。また、実施の形態1と同じく、測定レポートでPCIのみを送ると、複数のホームeNBにHOリクエストを送ってしまう問題が発生するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシによって、測定レポートを受けた時の動作が異なることに対し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシに応じて、測定レポートで送る情報を決定することで、不要なシグナリングの発生や測定レポートのメッセージサイズ増大を削減することができる。
具体的には、本実施の形態の無線通信システムによれば、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のアグレッシブなマクロeNBである場合には、端末装置1がfingerprintによる位置情報を利用して、端末装置1側である程度の確信を持ってから測定レポートで「if CGI」を送る。これにより、ホワイトリストにないCSGセルへのHOを指示されるといった不要なシグナリングの発生を削減することができる。このように、端末装置1からの受信品質測定結果を受信した時の基地局装置2(マクロeNB)の対応を考慮し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシに応じて、適切な受信品質測定結果を送信することにより、シグナリングオーバヘッドを削減することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態の無線通信システムについて、図12〜図15を用いて説明する。ここでは、第2の実施の形態と相違する点を中心に説明する。したがって、ここで特に言及しない限り、第3の実施の形態の構成および動作は、第2の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシが、確実なハンドオーバをサポートしておらず、かつ、アクセス許可の有無に係らずハンドオーバを行わないノンアグレッシブなものであることを前提とする。すなわち、本実施の形態は、いわゆるリリース8のノンアグレッシブなマクロeNBを前提としているともいえる。
図12は、本実施の形態の端末装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態の端末装置1には、位置情報記憶部18が備えられていない。また、本実施の形態では、判定部13は、ネットワークポリシ識別部17から出力された情報に基づいて、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のノンアグレッシブなマクロeNBであると判定されると、測定したCSGセルのCGIを付加しない測定レポート(測定したCSGセルのPCIと受信品質測定結果を含む測定レポート)を作成する指示を、測定レポート作成部15に出力する。なお、この処理は、端末装置1が、高度な自己判断機能を備えていない場合(例えば、リリース8端末である場合)に行われる。端末装置1が、度な自己判断機能を備えている場合(例えば、リリース9端末である場合)には、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)指示を測定部14に出力する。
図13は、本実施の形態の基地局装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態の基地局装置2には、CSGセルリスト記憶部22が備えられていない。また、本実施の形態では、ネットワークポリシ記憶部25は、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシ(リリース8のノンアグレッシブ)の情報を記憶している。また、判定部23は、受信部21から出力された端末装置1からの測定レポートに含まれたPCIから、測定したセルがマクロセルではない(CSGセルである)と判定すると、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定(inter−frequency)する指示が含まれたメジャメントコントロールメッセージを作成する指示を、測定制御情報生成部27に入力する。
以上のように構成された無線通信システムについて、図14および図15を用いてその動作を説明する。
図14は、本実施の形態の無線通信システム全体の動作の流れを示すシーケンス図である。図14に示すように、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報(BCCH)を受信し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシを識別する(S60)。この場合、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシは、リリース8のノンアグレッシブなeNBであると識別される。
端末装置1は、ホームeNB(ホームeNB1)の受信品質測定を行い(S61)、PCI(ここでは、PCI#2)を取得する。このとき、取得したPCIと端末装置1が保持しているホワイトリストから、測定したセルがCSGセルであることが判定できる。また、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシより、基地局装置2(マクロeNB)がCSGセルのリストを保持していないことが判定できる。
例えば、端末装置1が、高度な自己判断機能を備えていない場合(例えば、リリース8端末である場合)には、受信品質の測定を行ったホームeNB1のPCIを付加した受信品質測定結果のみを基地局装置2(マクロeNB)へ通知する(S62)。つまり、測定を行ったホームeNB1のCGIは、基地局装置2(マクロeNB)に通知されない。基地局装置2(マクロeNB)は、端末装置1からの測定レポートを受信すると、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)ことを端末装置1に指示するメジャメントコントロールメッセージを端末装置1に送信する(S63)。端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)からメジャメントコントロールメッセージを受信すると、マクロセルの他の周波数(例えばf2)の測定を開始し(S64)、基地局装置2(マクロeNB)に測定レポートを送信する(S65)。
また、端末装置1が高度な自己判断機能を備えている場合(リリース9端末である場合)には、測定したセルがCSGセルであり、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のノンアグレッシブなマクロeNBであると判定した時点で、自動的にマクロセルの他の周波数(例えばf2)の測定(inter−frequency)を開始し(S64)、基地局装置2(マクロeNB)に測定レポートを送信する(S65)。
図15は、本実施の形態の端末装置1の動作の流れを示すフロー図である。図15に示すように、まず、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報に含まれるネットワークポリシを受信する(S70)。つぎに、端末装置1は、ホームeNBのパイロットチャネルの受信品質測定を行い(S71)、その結果、ホワイトリストに含まれるホームeNBのPCIを持つCGIセルが、最も受信品質のよいベストセルだった場合に(S72)、ネットワークポリシの判定を行う。
ネットワークポリシの判定の結果、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のノンアグレッシブなマクロeNBであると判定された場合(S73)であって、端末装置1が高度な自己判断機能を備えている場合(例えば、リリース9端末である場合)には(S74)、測定レポートを送信せずに、基地局装置2(マクロeNB)の別周波数(inter−frequency)の受信品質測定を開始する(S75)。
一方、端末装置1が高度な自己判断機能を備えていない場合(例えば、リリース8端末である場合)には、CSGセルのPCIのみが付加された測定レポート(CSGセルのCGIが付加されていない測定レポート)を作成し、その測定レポートを基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S76)。
このような第3の実施の形態の無線通信システムによっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
本実施の形態は、リリース8のノンアグレッシブなマクロeNBを前提としており、この場合、基地局装置2(マクロeNB)がCSGセルのHOを完全にサポートしておらず、基地局装置2(マクロeNB)はマクロセル内に含まれるホームeNBのリストを保持していないことが考えられる。このとき、端末装置1が測定レポートで端末がアクセス可能なCSGセルのCGI(if CGI)を送っても、基地局装置2(マクロeNB)はCSGセルのリストを持っていないので対応できず、不要な情報による測定レポートのメッセージサイズ増大という問題が発生する。
そこで、本実施の形態では、メジャメントの際に取得したホームeNBのPCIのみを測定レポートで送ることで、測定レポートのメッセージサイズを最小限に抑えることができる。
具体的には、本実施の形態の無線通信システムによれば、基地局装置2(マクロeNB)がリリース8のノンアグレッシブなマクロeNBである場合に、端末装置1がメジャメントの際に取得したホームeNBのPCIのみを測定レポートで送ることで、測定レポートのメッセージサイズを最小限に抑えることができる。
なお、基地局装置2(マクロeNB)は、MME/GWから受信したCSGセルリストを保持していてもよい。この場合、CSGセルリストに同一のPCIを持つCSGセルが複数存在するときには、基地局装置2(マクロeNB)は同様の動作を行ってもよい。また、CSGセルリストに同一のPCIを持つCSGセルが1つしか存在しない場合は、該当するホームeNBに対してHOリクエストを送信してもよい。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態の無線通信システムについて、図16〜図19を用いて説明する。ここでは、第2の実施の形態と相違する点を中心に説明する。したがって、ここで特に言及しない限り、第4の実施の形態の構成および動作は、第2の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシが、確実なハンドオーバをサポートしているものであることを前提とする。すなわち、本実施の形態は、いわゆるリリース9のマクロeNBを前提としているともいえる。
図16は、本実施の形態の端末装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態の端末装置1には、位置情報記憶部18が備えられておらず、DRX制御部19が追加されている。DRX(Discontinuous Reception)とは、端末装置1が、受信電力消費の抑制のために、受信データが不連続な場合には間欠的にデータを受信するという制御である。DRXにはロングDRXとショートDRXがあり、それぞれデータを受信しない期間が違う。データを受信しない期間が長いほど、端末装置1の電力消費が抑えられるため、長期間データの受信がない場合にはロングDRXが用いられる。端末装置1は、基地局装置2とコネクションを張る時に、DRXの実行及びロングDRXとショートDRXのどちらを用いるかを指示される。基地局装置2からの指示がない場合は、端末装置1はDRXを実行しない。また、本実施の形態では、判定部13は、ネットワークポリシ識別部17から出力された情報に基づいて、基地局装置2(マクロeNB)がリリース9のマクロeNBであると判定されると、端末がロングDRXを実行している場合に、CSGセルのBCCHを受信し、CGIを取得する指示を測定部14に入力する。一方、端末がロングDRXを実行していない場合には、判定部13は、測定したCSGセルのPCIと受信品質測定結果を含む測定レポートを作成する指示を、測定レポート作成部15に出力する。また、判定部13は、受信部10から出力されたメジャメントコントロールメッセージの指示に基づいて、DRX制御部19にロングDRXの実行の指示を入力する、あるいは、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)指示を測定部14に出力する。また、DRX制御部19は、判定部13からの出力に従って、ロングDRXの実行を開始する。
図17は、本実施の形態の基地局装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態の基地局装置2には、DRX変更指示部28が追加されている。また、本実施の形態では、ネットワークポリシ記憶部25は、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシ(リリース9)の情報を記憶している。判定部23は、受信部21から出力された端末装置1からの測定レポートにPCIとCGIが付加されていた場合、CSGセルリスト記憶部22から出力されたCSGセルリストと比較して、端末装置1からの測定レポートに含まれるPCIとCGIの組み合わせに該当するCSGセルをリストから抽出し、該当するCSGセルに対するHOリクエストの作成指示を、HOリクエスト生成部24に出力する。また、判定部23は、端末装置1からの測定レポートにCGIが付加されていない場合に、端末装置1に対するロングDRX実行指示をDRX変更指示部28に入力する、もしくは、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定(inter−frequency)する指示を含んだメジャメントコントロールメッセージを作成する指示を測定制御情報生成部27に入力する。
DRX変更指示部28は、判定部23からの指示を受けて、測定制御情報生成部27に、ロングDRX実行の指示を含んだメジャメントコントロールメッセージを作成する指示を入力する。測定制御情報生成部27は、判定部23からの指示を受けて、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する指示が含まれるメジャメントコントロールメッセージを作成し、送信部20に入力する。また、判定部23及びDRX変更指示部28からの指示を受けて、ロングDRX実行の指示を含んだメジャメントコントロールメッセージを作成し、送信部20に入力する。
以上のように構成された無線通信システムについて、図18および図19を用いてその動作を説明する。
図18は、本実施の形態の無線通信システム全体の動作の流れを示すシーケンス図である。図18に示すように、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報(BCCH)を受信し、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシを識別する(S80)。この場合、基地局装置2(マクロeNB)のネットワークポリシは、リリース9のeNBであると識別される。
端末装置1は、ホームeNB(ホームeNB1)の受信品質測定を行い(S81)、PCI(ここでは、PCI#2)を取得する。そして、端末装置1がロング間欠受信(Discontinuous Reception: DRX)を実行しているか否かの判定が行われる(S82)。
端末装置1がロングDRXを実行していないと判定された場合、端末装置1は、測定したCSGセルのPCIのみを受信品質の測定結果に付加し、その測定レポートMR(PCI#2)を基地局装置2(マクロeNB)に送信する。基地局装置2(マクロeNB)は、この測定レポートを端末装置1から受信すると、端末装置1にロングDRXを実行してCSGセルのCGIを取得する(BCCHを受信する)ことを指示するメジャメントコントロールメッセージを送信する(S84)。なお、基地局装置2(マクロeNB)は、その代わりに、マクロセルの他の周波数(例えばf2)を測定する(inter−frequency)ことを指示するメジャメントコントロールメッセージを送信してもよい。
端末装置1がロングDRXを実行していると判定された場合、端末装置1は、取得したPCIとホワイトリストから、測定したセルがCSGセルであると判定した時点で、自動的にCSGセルのBCCHを受信し、CGIを取得する(S85)。そして、端末装置1は、PCIとCGIを付加した測定レポートMR(PCI#2、CGI#3)を作成して、基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S86)。
基地局装置2(マクロeNB)は、端末装置1からの測定レポートを受信すると、測定レポートに付加されたPCI及びCGIと、保持しているCSGセルのリストから該当するCSGセルを割り出し、該当するCSGセルのホームeNB(ホームeNB1)に対してHOリクエストを送信する(S87)。HOリクエストを受信したホームeNB1は、端末装置1のハンドオーバを許可する場合、端末装置1に提供しているサービスに見合った無線リソースを予め確保し、受け入れ制御を行い、基地局装置2(マクロeNB)に対してHOリクエストに対するAckを、MME/GWを介して送信する(S88)。
基地局装置2(マクロeNB)は、ホームeNB1からのHOリクエストに対するAckを受信すると、端末装置1に対してCSGセル1に移動するように指示するHOコマンドを送信し(S89)、端末装置1は、指示されたホームeNBにランダムアクセスプリアンブルを送信する(S810)。ホームeNBからランダムアクセスレスポンスが送信されて(S811)、同期が確立された後、端末装置1は、HOコンファームをホームeNB1に対して送信する(S812)。
図19は、本実施の形態の端末装置1の動作の流れを示すフロー図である。図19に示すように、まず、端末装置1は、基地局装置2(マクロeNB)から報知情報に含まれるネットワークポリシを受信する(S90)。つぎに、端末装置1は、ホームeNBのパイロットチャネルの受信品質測定を行い(S91)、その結果、ホワイトリストに含まれるホームeNBのPCIを持つCGIセルが、最も受信品質のよいベストセルだった場合に(S92)、ネットワークポリシの判定を行う。
ネットワークポリシの判定の結果、基地局装置2(マクロeNB)がリリース9のマクロeNBであると判定された場合(S93)、端末装置1がロングDRXを実行しているか否かの判定が行われる(S94)。端末装置1がロングDRXを実行している場合には、CSGセルのBCCHを受信し、CGIを取得する(S95)。その後、取得したPCIとCGI及び受信品質測定結果を含んだ測定レポートを作成し、その測定レポートを基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S96)。一方、端末装置1がロングDRXを実行していない場合には、PCIと受信品質測定結果を含んだ測定レポートを作成し、基地局装置2(マクロeNB)に送信する(S97)。
このような第4の実施の形態の無線通信システムによっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
本実施の形態は、リリース9のマクロeNBを前提としており、この場合、基地局装置2(マクロeNB)がCSGセルへの確実なHOをサポートしているので、基地局装置2(マクロeNB)は端末装置1がアクセス可能なCSGセルであることを確かめてからHOを指示することが想定される。従って、端末装置1からホームeNBの測定レポートを受けたら、続いてそのホームeNBのCGIを読むように指示することが考えられる。このとき、最初の測定レポートで端末がアクセス可能なCSGセルのCGI(if CGI)を送っても冗長であり、測定レポートのメッセージサイズ増大という問題が発生するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、最初の測定レポートではメジャメントの際に取得したホームeNBのPCIのみを送ることで、測定レポートのメッセージサイズを最小限に抑えることができる。
具体的には、本実施の形態の無線通信システムによれば、基地局装置2(マクロeNB)がリリース9のマクロeNBである場合、基地局装置2(マクロeNB)は端末装置1からホームeNBの測定レポートを受けたら、続いてそのホームeNBのCGIを読むように指示することを考慮して、最初の測定レポートではメジャメントの際に取得したホームeNBのPCIのみを送る。これにより、測定レポートのメッセージサイズを最小限に抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
例えば、以上の説明では、基地局装置2(マクロeNB)が報知情報によってシステム全体にネットワークポリシを送信する場合について例示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、基地局装置2(マクロeNB)は、メジャメントコントロールメッセージによって端末装置1に個別にネットワークポリシを送信してもよい。