以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、各々を識別可能な識別情報の変動表示を実行し、表示結果を導出表示する変動表示部を備え、該変動表示部の表示結果が特定表示結果となったときに、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、大当りおよび小当りを含む当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。遊技領域7には、遊技球を誘導するための多数の釘が植設されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行なわれる。よって、演出表示装置9は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置9では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9,A,C,Eの数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9,A,C,Eの数字および文字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9,A,C,Eの数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9,A,C,Eの数字および文字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9,A,C,Eの数字および文字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bで表示される識別情報は、それぞれ数字のみまたは記号のみをで構成されてもよく、その他、00〜99等の2桁の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。以下の説明においては、第1始動入賞口13に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、第2始動入賞口14に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、および、演出表示装置9は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14(第2始動口)を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置9における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
図2においては、大当りおよび小当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。図2に示すように、ラウンド数が異なる大当り遊技状態としては、16ラウンドの大当り遊技状態と2ラウンドの大当り遊技状態との複数種類の大当り遊技状態が設けられている。小当りにおいては、2ラウンドの大当り遊技状態と同様の開放回数および開放時間の小当り遊技状態となる。
具体的に、16ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20を、各ラウンドについて予め定められた開放態様で開放状態とする制御が行なわれる。16ラウンドの大当り遊技状態においては、各ラウンドにおいて1回だけ開放状態とされる場合と、ある各ラウンドにおいて1回だけ開放状態とされてその他のラウンドにおいて複数回開放状態にされる場合とがある。各ラウンドは次のような終了条件が成立したときに終了する、1回のラウンド中において1回だけ開放状態とされるラウンドについては、ラウンド開始から所定期間(たとえば30秒間)または所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生するまでの期間、特別可変入賞球装置20が開放状態とされる(ラウンド中のインターバルを含む)。また、1回のラウンド中において複数回開放状態とされるラウンドにおいては、複数回のうち最終回の開放が終了する以前に所定個数の入賞がなかった場合は最終回の開放が終了する時点、または、複数回のうち最終回の開放が終了する以前に所定個数の入賞があった場合はその入賞があった時点で終了する。そして、各ラウンドの終了条件が成立すると、継続権が発生し、所定のインターバル期間の経過後、次のラウンドに移行して、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。このような継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる16ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
また、2ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、16ラウンドの大当り遊技状態よりも遊技者にとって不利な開放態様で開放状態とする制御が行なわれる。2ラウンドの大当り遊技状態においては、各ラウンドにおいて1回だけ開放状態とされる。各ラウンドは、ラウンド開始から所定期間(たとえば0.5秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したというラウンドの終了条件が成立したことに応じて終了される。そして、第1ラウンドの終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれた後、第2ラウンドの終了条件が成立すると大当り遊技状態が終了する。
このように、2ラウンドの大当りは、大入賞口の開放回数が16ラウンドよりも少ない回数(この実施の形態では2回)まで許容されるが、大入賞口の開放時間が短い(たとえば、0.5秒間)大当り種類(種別)である。本実施の形態の場合、2ラウンドの大当りとしては、大入賞口の開放時間が極めて短く(0.5秒間)、実質的に賞球(入賞に対して払出される景品球)、すなわち、出玉が得られない当りが設けられている。
なお、2ラウンドの大当りとしては、実質的に賞球が得られない当りのみを設けてもよく、賞球を得ることができる当りのみを設けてもよく、実質的に賞球が得られない当りと賞球を得ることができる当りとの両方を設けてもよい。
また、本実施の形態では、16ラウンドの大当りとして、大当り遊技状態が同じく16ラウンド継続するが、特別可変入賞球装置20の開放態様に関して、遊技者にとって有利度合いが異なる複数種類の大当りが設けられている。複数種類の16ラウンドの大当りの開放態様については、図5を用いて後述する。
「大当り」のうち、16ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が通常状態(非時短状態)よりも短縮される時短状態に制御される場合もある。このように時短状態に移行したときには、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
この実施の形態においては、時短状態として、標準時短状態と、当該標準時短状態よりもさらに変動時間が短縮される超時短状態との複数種類の時短状態が含まれている。したがって、以下の説明において、単に「時短状態」と示す場合は、「標準時短状態」と「超時短状態」との両方を包含した時短状態の総称としての意味を持つこととする。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化する電チューサポート制御状態に制御される場合もある。また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、時短状態および電チューサポート制御状態に制御される場合もある。また、特別遊技状態としては、確変状態に加えて、時短状態に付随して電チューサポート制御状態に制御される場合もあり、時短状態に独立して電チューサポート制御状態に制御される場合もある。
この実施の形態の場合は、大当り遊技状態の終了後において、特別遊技状態として、確変状態に制御されたときに、電チューサポート制御状態に制御される場合と、電チューサポート制御状態に制御されない場合とがある。また、大当りの遊技状態の終了後において、確変状態に制御されず通常状態となるときは、変動表示回数により期間が制限された電チューサポート制御状態に制御される。
また、「大当り」のうち、16ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
図2に示すように、16ラウンドの大当りとしては、16R(Rはラウンドを示す記号)通常大当りA〜Cと、16R確変大当りA〜Hとを含む複数種類の大当りが設けられている。また、2ラウンドの大当りとしては、2R確変大当りという1種類の大当りが設けられている。なお、2ラウンドの大当りとしては、大当り遊技状態後の制御状態が異なる複数種類の大当りを設けてもよい。
16R通常大当りA〜Cは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御が行なわれず、時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれ、時短状態が、変動表示が所定回数(100回)実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。16R通常大当りA〜Cの大当り遊技状態の終了後には、時短状態として、標準時短状態に制御される。16R通常大当りA〜Cのそれぞれは、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の開放態様が異なる。なお、16R通常大当りA〜Cは、大当り遊技状態の終了後に、時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれないものであってもよい。
16R確変大当りA〜D,Fは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれ、これらの制御状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。16R確変大当りA〜D,Fの大当り遊技状態の終了後には、時短状態として、標準時短状態に制御される。16R確変大当りA〜D,Fのそれぞれは、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の開放態様が異なる。
16R確変大当りE,Gは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御が行なわれ、時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれず、当該確変状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。16R確変大当りE,Gのそれぞれは、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の開放態様が異なる。
16R確変大当りHは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれ、これらの制御状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。16R確変大当りHの大当り遊技状態の終了後には、時短状態として、標準時短状態よりも平均的な変動時間が短くされる超時短状態に制御される。
2R確変大当りは、16R確変大当りHと同様に、大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれ、これらの制御状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後には、時短状態として、超時短状態に制御される。
2R確変大当りは、ラウンド数が少なく(2回)、大入賞口の開放時間が極めて短い態様(0.5秒間開放)で大入賞口が開放されることにより、大当り遊技状態の終了後に確変状態となったことを報知する場合には、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せることが可能なものであり、「突然確変大当り」とも呼ばれる。「突然確変大当り」は、「突確大当り」または「突確」という略称で呼ばれる場合もある。2R確変大当りは、大当り遊技状態において、0.5秒間の開放が2回しか行なわれないため、実質的に賞球が得られない当りである。
以上に示したように、16R確変大当りまたは2R確変大当りにより、確変状態となるときには、確変状態および標準時短状態となる遊技者にとって有利な第1の有利状態と、当該第1の有利状態よりも遊技者にとって有利な確変状態および超時短状態となる第2の有利状態とがある。また、確変状態となるときには、確変状態となるが時短状態とはならない第3の有利状態となる場合もある。
なお、実質的に賞球が得られない当りとしては、16ラウンドの大当りであるが、1ラウンドあたりの開放時間がたとえば0.1秒間のように極めて短いことにより、実質的に賞球が得られないものであってもよい。また、実質的に賞球が得られない当りとしては、ラウンド数が少ないこと、または、1ラウンドあたりの開放時間が短いことのうち少なくとも一方が実行されることにより実質的に賞球が得られないものであればよい。具体的に、実質的に賞球が得られない大当り(小当りも同様)については、開放回数が2回で開放時間が0.5秒、開放回数が2回で開放時間が30秒、または、開放回数が16回で開放時間が0.1秒のように設定すればよい。
また、16R確変大当りA〜D,F,H、および、2R確変大当りにおける特別遊技状態としての確変状態および時短状態は、特別図柄の変動表示が予め定められた回数(たとえば、100回)実行されるまで継続可能とする、所謂回数切りとなるようにしてもよい。ただし、その場合は、変動表示回数が予め定められた回数に達する前に次回の大当りが発生したときには確変状態および時短状態が終了する。つまり、その場合は、変動表示が所定回数実行されるまでという条件、または、次回の大当りが発生するまでという条件のうちいずれか早い方の条件が成立するまでの期間に亘り確変状態および時短状態が継続する。そのような場合においては、時短状態が継続する回数(特別図柄および演出図柄の変動表示回数)は、固定的に定められているものであってもよく、または、大当りが発生するごとに複数種類の回数から選択(ランダムに選択、予め定められた順序で選択)されるものであってもよい。また、確変状態と時短状態とは、終了タイミングが異なるようにしてもよい。たとえば、確変状態を次回の大当り発生まで継続させ、時短状態を回数切りとなるようにしてもよく、その逆となるようにしてもよい。また、16R確変大当りE,Gにおける特別遊技状態としての確変状態は、特別図柄の変動表示が予め定められた回数(たとえば、100回)実行されるまで継続可能とする、所謂回数切りとなるようにしてもよい。
また、大当りとしては、ラウンド数が同じであるが、1回の開放時間が長い開放パターンの大当りと、1回の開放時間が短い開放パターンの大当りとを設ける等、ラウンド数が同じであるが開放パターンが異なるものを複数設け、第1特別図柄の変動表示で大当りとなったときと、第2特別図柄の変動表示で大当りとなったときとで異なる選択割合で選択して実行されるようにしてもよい。
小当りは、小当りとなったときの遊技状態(小当り遊技状態)において、2R確変大当りと同様の開放回数および開放時間で特別可変入賞球装置20を開放する当りである。小当りとなったときには、小当り遊技状態終了後に、大当り確率とベース状態とがともに、小当り遊技状態の開始前に対して変更されない。
2R確変大当りと、小当りとは、特別可変入賞球装置20の開放回数および開放時間が同じであるので、大当り遊技状態および小当り遊技状態中に、2R確変大当りであるか小当りであるかを遊技者が認識しにくい。これにより、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後および小当り遊技状態の終了後において、確変状態となっていることを報知しない共通の演出が行なわれるときには、確変状態となっているか否かを遊技者が認識しにくい。このような制御状態は、確変状態が潜伏しているような状態であるので潜伏演出状態と呼ばれ、このような潜伏状態にする制御が潜伏演出制御と呼ばれる。なお、2R確変大当りとしては、大当り遊技状態の終了後に、時短状態に制御されず、電チューサポート制御に制御されないものを設けてもよい。その場合は、小当り遊技状態の終了後に大当り確率とベースが変化しない小当りと比べると、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後と、小当り遊技状態の終了後とで遊技者が動作状況を区別しにくい。
この実施形態によるパチンコ遊技機1においては、演出制御用マイクロコンピュータ100において、大当り遊技状態の終了後および小当り遊技状態の終了後において、確変状態となっていることを報知しない共通の演出を行なう潜伏制御が行なわれる。このような潜伏制御が行なわれることにより、遊技者に対して確変状態であるか否かについての期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、この実施形態では、小当りを設けた例を示したが、これに限らず、小当りは設けなくてもよい。
演出表示装置9の下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器41においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
前述した16R通常大当りA〜C、16R確変大当りA〜D,F,H、または、2R確変大当りによる大当り遊技状態に制御された後には、電チューサポート制御として、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
さらに、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。また、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか複数を組合せた状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。このように、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうち、いずれか1つの状態、いずれか複数(すべての組合せを除く)を組合せた状態、または、すべてを組合せた状態に制御するものであれば、どのような制御を行なうようにしてもよい。
本実施の形態の場合は、図2に示すように、16R確変大当りE,Gを除き、16R大当りおよび2R大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、電チューサポート制御が実行されることにより高ベース状態に制御される。なお、16R確変大当りE,Gについては、大当り遊技状態終了後に、電チューサポート制御を実行するとともに、標準時短状態に制御するようにしてもよい。
このように、電チューサポート制御状態(高ベース状態)に移行したときには、可変入賞球装置15が開状態になる頻度が高くなるので、第2始動入賞口14への始動入賞が生じる頻度が高くなって遊技者の持ち球が減りにくくなり、普通図柄の変動時間が短縮されることにより、有効な始動入賞が生じる頻度が高くなる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(たとえば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行なう。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、図5〜図9を用いて、大当り遊技状態における開放態様を説明する。図5は、大当りおよび小当りを含む当り種別と、特別可変入賞球装置20の開放パターンである開放態様(各ラウンドの開放回数および開放時間)との関係を表形式で示す図である。図5では、当り種別ごとに実質的に出玉が得られるラウンドの合計回数が付記されている。また、図6〜図9は、各当り種別の大当り遊技状態での開放態様を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、「2R確変大当り」(突然確変大当り)に基づく大当り遊技状態では、ラウンド数が2であり、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間が0.5秒である(図6(A))。大当り遊技状態において、開放状態となった大入賞口に遊技球が入賞することで所定個数の賞球が払出されることとなるが、2R確変大当りは、大入賞口の1回の開放時間が0.5秒であり極めて短いため、実質的には賞球(出玉)が得られない大当りである。「小当り」に基づく小当り遊技状態は、開放態様が「2R確変大当り」と同様である。
「16R確変大当りA」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間が30秒である(図6(B))。「16R確変大当りA」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が設定されていないので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回である。
「16R通常大当りA」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜11ラウンドにおける開放時間が30秒であり、第12〜16ラウンドにおける開放時間が0.5秒である。「16R確変大当りA」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が5ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が11回である。
「16R通常大当りB」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜8ラウンドにおける開放時間が30秒であり、第9〜16ラウンドにおける開放時間が0.5秒である。「16R通常大当りB」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が8ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が8回である。「16R通常大当りC」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜3ラウンドにおける開放時間が30秒であり、第4〜16ラウンドにおける開放時間が0.5秒である。「16R通常大当りC」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が13ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が3回である。
「16R確変大当りB」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜11ラウンド、および、第13〜16ラウンドにおける開放時間が30秒である。第12ラウンドにおいては、開放時間が0.5秒で5回開放した後、25秒で1回開放する(計6回開放)。図6(C),(D)に示すように、16R確変大当りBに基づく大当り遊技状態における大入賞口の開放態様は、第12ラウンドの途中まで16R通常大当りAと同様になる。その後、16R通常大当りAである場合は大当り遊技状態が終了するが、16R確変大当りBである場合は大当り遊技状態が継続する。このように、遊技者は、大入賞口の開放態様によっては、16R通常大当りAと16R確変大当りBとのいずれであるか(確変大当りであるか否か)を判別することができないようになっている。「16R確変大当りB」に基づく大当り遊技状態は、第12ラウンドにおいて極めて短い開放時間(0.5秒)になる期間と、長い開放時間(25秒)になる期間とが組合されているが、当該ラウンドでは長い開放時間の部分で実質的に賞球が得られるので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回である。
この実施の形態では、16R通常大当りAにおける第12〜16ラウンド、および、16R確変大当りBにおける第12ラウンドの開放時間が0.5秒で開放する期間のように、大入賞口が短時間開放する期間において、大当り遊技状態が継続するか否かを煽る演出として大当り中演出(特定演出)が実行される。そして、大当り中演出においては、大当り遊技状態が終了する場合(16R通常大当りの場合)には、大当り遊技状態が終了する旨を報知し(第1特定演出)、大当り遊技状態が継続する場合(16R確変大当りの場合)には、大当り遊技状態が継続する旨を報知する(第2特定演出)。
「16R確変大当りC」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜8ラウンド、および、第10〜16ラウンドにおける開放時間が30秒である。第9ラウンドにおいては、開放時間が0.5秒で8回開放した後、22秒で1回開放する(計9回開放)。図7(A),(B)に示すように、16R確変大当りCに基づく大当り遊技状態における大入賞口の開放態様は、第9ラウンドの途中まで16R通常大当りBと同様になる。その後、16R通常大当りBである場合は大当り遊技状態が終了するが、16R確変大当りCである場合は大当り遊技状態が継続する。このように、遊技者は、大入賞口の開放態様によっては、16R通常大当りBと、16R確変大当りCとのいずれであるか(確変大当りであるか否か)を判別することができないようになっている。16R通常大当りBにおける第9〜16ラウンド、および、16R確変大当りCにおける第9ラウンドの開放時間が0.5秒で開放する期間に、大当り中演出が実行され、16R通常大当りBであれば大当り遊技状態が終了する旨が報知され、16R確変大当りCであれば大当り遊技状態が継続する旨が報知される。「16R確変大当りC」に基づく大当り遊技状態は、第9ラウンドにおいて極めて短い開放時間(0.5秒)になる期間と、長い開放時間(22秒)になる期間とが組合されているが、当該ラウンドでは長い開放時間の部分で実質的に賞球が得られるので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回である。
「16R確変大当りD」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜3ラウンド、および、第5〜16ラウンドにおける開放時間が30秒である。第4ラウンドにおいては、開放時間が0.5秒で13回開放した後、17秒で1回開放する(計14回開放)。図7(C),(D)に示すように、16R確変大当りDに基づく大当り遊技状態における大入賞口の開放態様は、第4ラウンドの途中まで16R通常大当りCと同様になる。その後、16R通常大当りCである場合は大当り遊技状態が終了するが、16R確変大当りDである場合は大当り遊技状態が継続する。このように、遊技者は、大入賞口の開放態様によっては、16R通常大当りCと、16R確変大当りDとのいずれであるか(確変大当りであるか否か)を判別することができないようになっている。16R通常大当りCにおける第4〜16ラウンド、および、16R確変大当りDにおける第4ラウンドの開放時間が0.5秒で開放する期間に、大当り中演出が実行され、16R通常大当りCであれば大当り遊技状態が終了する旨が報知され、16R確変大当りDであれば大当り遊技状態が継続する旨が報知される。「16R確変大当りD」に基づく大当り遊技状態は、第4ラウンドにおいて極めて短い開放時間(0.5秒)になる期間と、長い開放時間(17秒)になる期間とが組合されているが、当該ラウンドでは長い開放時間の部分で実質的に賞球が得られるので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回である。
また、「16R確変大当りE」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜8ラウンド、および、第12〜16ラウンドにおける開放時間が30秒であり、第9〜11ラウンドにおける開放時間が0.5秒である。「16R確変大当りE」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が3ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が13回である。
「16R確変大当りF」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜8ラウンド、および、第16ラウンドにおける開放時間が30秒であり、第9〜15ラウンドにおける開放時間が0.5秒である。「16R確変大当りF」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が7ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が9回である。
図8(A),(B)に示すように、16R確変大当りEと16R確変大当りFとでは、ともに第9ラウンドから大当り中演出が開始されるが、16R確変大当りEの方が早い段階で大当り遊技状態が継続する旨が報知される。
「16R確変大当りG」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜11ラウンド、および、第16ラウンドにおける開放時間が30秒である。第12〜15ラウンドにおいては、開放時間が0.5秒で計5回開放する。図9(A)に示すように、16R確変大当りGに基づく大当り遊技状態における大入賞口の開放態様は、第12ラウンドの途中まで16R通常大当りAおよび16R確変大当りBと同様になる。その後、16R確変大当りGである場合は、極めて短い開放時間のラウンドが第15ラウンドまで繰返された後、開放時間が長い第16ラウンドへ大当り遊技状態が継続する。このように、遊技者は、大入賞口の開放態様によっては、16R通常大当りAと、16R確変大当りBと、16R確変大当りGとのいずれであるか(確変大当りであるか否か)を判別することができないようになっている。16R確変大当りGにおける第12〜15ラウンドの開放時間が0.5秒で開放する期間に、大当り中演出が実行された後、大当り遊技状態が継続する旨が報知される。「16R確変大当りG」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が4ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が12回である。
「16R確変大当りH」に基づく大当り遊技状態は、ラウンド数が16であり、第1〜3ラウンド、および、第16ラウンドにおける開放時間が30秒である。第4〜15ラウンドにおいては、開放時間が0.5秒で計12回開放する。図9(B)に示すように、16R確変大当りHに基づく大当り遊技状態における大入賞口の開放態様は、第4ラウンドの途中まで16R通常大当りCおよび16R確変大当りDと同様になる。その後、16R通常大当りHである場合は、極めて短い開放時間のラウンドが第15ラウンドまで繰返された後、開放時間が長い第16ラウンドへ大当り遊技状態が継続する。このように、遊技者は、大入賞口の開放態様によっては、16R通常大当りCと、16R確変大当りDと、16R確変大当りHとのいずれであるか(確変大当りであるか否か)を判別することができないようになっている。16R確変大当りHにおける第4〜15ラウンドの0.5秒で開放する期間に、大当り中演出が実行された後、大当り遊技状態が継続する旨が報知される。「16R確変大当りH」に基づく大当り遊技状態は、極めて短い開放時間(0.5秒)が12ラウンド分設定されているので、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が4回である。
前述した16R確変大当りA〜Hについては、同じ16ラウンドの確変大当りであるが、特別可変入賞球装置20の制御態様に関して、次のように、遊技者にとって有利な第1の確変大当りと、当該第1の確変大当りよりも遊技者にとって不利な第2の確変大当りとに分類することができる。たとえば、16R確変大当りA〜Dは、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回というように、特別可変入賞球装置20の制御態様が遊技者にとって入賞に関して有利な大当りであり、16R確変大当りE〜Hは、実質的に賞球が得られるラウンドの合計回数が16回未満(13回以下)であり、特別可変入賞球装置20の制御態様が16R確変大当りA〜Dよりも、遊技者にとって入賞に関して不利な大当りである。以下、16R確変大当りA〜Dを入賞有利当りと呼び、16R確変大当りE〜Hを入賞不利当りと呼ぶ場合がある。
図5〜図9に示すように、遊技者にとって有利な第1の確変大当り(16R確変大当りA〜D)と、当該大当りよりも遊技者にとって不利な第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とについては、特定遊技状態の開始時から所定期間(第1R〜3R、第1R〜8R、または、第1R〜11R)が経過するまでは、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、同一の制御態様(30秒開放)で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御される。このような、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで同一の制御態様で特別可変入賞球装置20が開放制御されるラウンドは、ラウンドの制御態様が共通しているので、共通制御ラウンドと呼ばれる。所定期間が経過した後は、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、異なる制御態様(30秒開放のみ、0.5秒開放のみ、または、これらの組合せにより、開放態様が異なる。)で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御される。これにより、大当り遊技状態の開始時から所定期間(所定ラウンド数)が経過するまでは、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、同一の制御態様で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御されることにより、いずれの大当り遊技状態であるのか遊技者が判別できないので、大当りの種類に関する遊技者の期待感を煽ることができる。
また、図5〜図9に示すように、遊技者にとって有利な第1の確変大当り(16R確変大当りA〜D)と、当該第1の確変大当りよりも遊技者にとって不利な第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とについては、次のような理由により、第2の確変大当りの大当り遊技状態の終了後において、第1の確変大当りの大当り遊技状態の終了後よりも高い割合で、第2有利状態としての確変状態および超時短状態に制御される。前述した図2に示すように、第1の確変大当りに属する16R確変大当りA〜Dのときは超時短状態に制御されることがないが、16R確変大当りHのときは必ず超時短状態に制御されることにより、第2の確変大当りに属する16R確変大当りE〜Hのときは超時短状態に制御されることがあるので、16R確変大当りE〜Hの終了後は16R確変大当りA〜Cの終了後よりも高い割合で超時短状態に制御される。
このように、特別可変入賞球装置20の制御態様に関して遊技者にとって不利な第2の確変大当りに制御されたときであっても、当該第2の確変大当りの大当り遊技状態の終了後には、第1の確変大当りの大当り遊技状態の終了後よりも高い割合で、遊技者にとって有利な確変状態および超時短状態に制御されることにより、遊技者の遊技意欲の低下を防ぐことができる。これにより、大当り遊技状態中において大当りの種類に関する遊技者の期待感を煽ることができる。
図5〜図9を用いて説明したような各種大当りの大当り遊技状態における開放態様、および、小当りの遊技状態における開放態様での開放制御を実行するための制御データとして、開放パターンデータテーブルがROM54に記憶されている。開放パターンデータテーブルのデータは、各種別の大当りおよび小当りのそれぞれについて、開放回数(ラウンド上限数)、開放時間(各ラウンド中の開放時間)、ラウンド開放態様(各ラウンド中の開放態様)および、インターバル時間(各ラウンド間時間)を含む特別可変入賞球装置20の開放パターンを示すテータであり、大当りおよび小当りの種別ごとに、図5のような開放態様を実行するためのデータとして用いられる。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図10は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、標準時短フラグ、超時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。そして、S14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図11に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
タイマ割込処理においては、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msごとに起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される。
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、16R通常大当りA〜C、16R確変大当りA〜H、および、2R確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
本実施の形態では、前述したように、特定遊技状態である大当りとして、16R通常大当りA〜C、16R確変大当りA〜H、および、2R確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターンを決定するときには、まず、変動パターン変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定する。そして、決定した変動パターン種別に属する変動パターンから、1つの変動パターンを変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて決定する。
この実施の形態では、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜Hである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別と、極めて短い時間で変動表示を行なう変動パターン種別である超時短変動パターン種別とに種別分けされている。また、2R確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチ特殊変動パターン種別と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるリーチ特殊変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。なお、2R確変大当りである場合には、非リーチ特殊変動パターン種別と、リーチ特殊変動パターン種別と、超時短変動パターン種別ととに種別分けされるようにしてもよい。
また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーリーチ変動パターン種別と、極めて短い時間で変動表示を行なう変動パターン種別である超時短変動パターン種別とに種別分けされている。これら変動パターン種別の変動パターンについての平均的な変動時間の関係は、超時短変動パターン種別<通常変動パターン種別<ノーマルリーチ変動パターン種別<スーパーリーチ変動パターン種別である。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。また、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定個数以上であるときと、所定個数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されていることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定個数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定個数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される。このように変動表示時間を短縮する制御は、保留数短縮制御と呼ばれる。
また、時短状態のうち、超時短状態であるときには、標準時短状態であるときと比べて、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高くなる。
変動パターン種別の設定としては、たとえば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出等の特定演出の有無でグループ化してもよい。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
図10に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算更新)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図13は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図13(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図13(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
以下の説明において、通常時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定テーブルに設定された通常時(非確変時)用の大当り判定値は、確変時大当り判定テーブルにおいても共通の大当り判定値として用いられるものであり、通常時大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)という。また、確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定値以外の確変時固有の大当り判定値(第2大当り判定値ともいう)は、確変時において前述の通常時大当り判定値に加えて固有の大当り判定値として用いられるものであり、確変時大当り判定値という。
図13(B)は、ROM54に記憶されている小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルには、通常状態での小当り判定に用いられる通常時(非確変時)小当り判定テーブルと、確変状態での小当り判定に用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。通常時小当り判定テーブルには、図13(B)の左欄に記載されている各数値が小当り判定値に設定され、確変時小当り判定テーブルには、図13(B)の右欄に記載されている各数値が小当り判定値に設定されている。小当り判定は、ランダムRから抽出した値が、遊技状態に応じて設定されている小当り判定値と合致するか否かを判定することにより行なわれる。合致すると判定したときには、小当り遊技状態に制御される。図13(B)に示されるように、確変時用の方が、通常時用よりも、小当り判定値が多く設定されている。
図13(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、ランダムRの値に対応する大当り判定値と小当り判定値とを、「当り判定値」とまとめて表現することがある。また、ランダムRの値に対応する大当り判定と小当り判定とを、「当り判定」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図13(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(16R通常大当りA〜C、16R確変大当りA〜H、または、2R確変大当り)にすることに決定する。なお、図13(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図14および図15は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図14は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図15は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
また、図15(A)は、第2特別図柄大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)のうち、非時短状態である通常状態において大当りとすることが決定されたときに用いる通常時第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図15(B)は、第2特別図柄大当り種別判定テーブルのうち、標準時短状態において大当りとすることが決定されたときに用いる標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。図15(C)は、第2特別図柄大当り種別判定テーブルのうち、超時短状態において大当りとすることが決定されたときに用いる超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「16R通常大当りA」、「16R通常大当りB」、「16R通常大当りC」、「16R確変大当りA」、「16R確変大当りB」、「16R確変大当りC」、「16R確変大当りD」、「16R確変大当りE」、「16R確変大当りF」、「16R確変大当りG」、「16R確変大当りH」、「2R確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照されるテーブルである。
図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「16R通常大当りA」、「16R通常大当りB」、「16R通常大当りC」、「16R確変大当りA」、「16R確変大当りB」、「16R確変大当りC」、「16R確変大当りD」、「16R確変大当りE」、「16R確変大当りF」、「16R確変大当りG」、「16R確変大当りH」、「2R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。同様に、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。
「16R通常大当りA」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「0」に対応した判定値としても設定されている。「16R通常大当りB」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「1」に対応した判定値としても設定されている。「16R通常大当りC」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「2」に対応した判定値としても設定されている。
「16R確変大当りA」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りB」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「4」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りC」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「5」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りD」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「6」に対応した判定値としても設定されている。
「16R確変大当りE」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りF」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「8」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りG」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「9」に対応した判定値としても設定されている。「16R確変大当りH」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「A」に対応した判定値としても設定されている。「2R確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「C」に対応した判定値としても設定されている。
このように、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれにおいては、1つの大当り図柄に複数の判定値が対応付けられている。しかし、これに限らず、1つの大当り図柄に1つの判定値が対応付けられるようにしてもよい。たとえば、大当り図柄が「00」〜「99」までの100図柄ある場合に、たとえば、大当り図柄「00」に対して大当り種別判定値「00」が対応し、大当り図柄「99」に対して大当り種別判定値「99」が対応するというように、「00」〜「99」という100個の大当り種別判定値が、「00」〜「99」という100図柄の大当り図柄に1対1で対応するようにしてもよい。
このような大当り種別大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、次のような関係でデータが設定されている。
図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれとを比較した場合、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、16R大当り(16R通常大当りおよび16R確変大当り)に決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、賞球を多く獲得しやすいという点で遊技者にとって有利となる変動表示を行なうことが可能である。その理由は、16R大当りは、大当り遊技状態において、2R大当りと比べて、特別可変入賞球装置20の開放態様が多くの入賞球が得られるように設定されているため、より多くの賞球が得られる大当りであるからである。つまり、2R大当りは、実質的に賞球が得られない当りにより構成されるため、16R大当りでは、2R大当りと比べて、多くの賞球が得られる。
また、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、16R大当りのうちの16R確変大当りに決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、16R確変大当りとなる割合が高くなる。なお、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、16R確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
また、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、変動時間が短縮されない16R確変大当りとしての16R確変大当りE,Gに決定される割合が高い。これにより、第1特別図柄の変動表示の方が、第2特別図柄の変動表示よりも、16R確変大当りとなるときに変動時間が短縮されない状態(非時短状態)となる割合が高くなる。
逆に、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、変動時間が短縮される16R確変大当りとしての16R確変大当りA〜D,F,Hに決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、16R確変大当りとなるときに、大当り遊技状態の終了後において変動時間が短縮される状態(時短状態)となる割合が高くなる。
また、図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルでは、16R確変大当りの選択割合が、16R確変大当りA〜D(入賞有利当り)>16R確変大当りE〜H(入賞不利当り)という関係で設定されている。
また、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、第1特別図柄大当り種別判定テーブルと同様に、16R確変大当りの選択割合が、16R確変大当りA〜D(入賞有利当り)>16R確変大当りE〜H(入賞不利当り)という関係で設定されている。具体的に、図15(A)の通常時第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、16R確変大当りの選択割合が、16R確変大当りA〜D(入賞有利当り)>16R確変大当りE〜H(入賞不利当り)という関係で設定されている。また、図15(B)の標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、16R確変大当りの選択割合が、16R確変大当りB〜D(入賞有利当り)が選択されず、16R確変大当りA(入賞有利当り)>16R確変大当りF,H(入賞不利当り)という関係で設定されている。また、図15(C)の超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、16R確変大当りB〜D(入賞有利当り)が選択されず、16R確変大当りA(入賞有利当り)>16R確変大当りH(入賞不利当り)という関係で設定されている。これら図15(A)〜(C)における16R確変大当りA〜D(入賞有利当り)および16R確変大当りE〜H(入賞不利当り)の選択割合に基づき、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、16R確変大当りA(入賞有利当り)>16R確変大当りF,H(入賞不利当り)という関係が設定されている。
また、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルでは、図15(B)の標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(C)の超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、(A)の通常時第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、時短状態となる大当り(16R通常大当りA〜C,16R確変大当りA〜D,F,Hが選択される割合が高いので、変動時間が短縮される時短状態(標準時短状態および超時短状態を含む)が選択される割合が高く設定されている。また、(C)の超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、(B)の標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、超時短状態となる16R確変大当りHが選択される割合が高いので、超時短状態が選択される割合が高く設定されている。
図15(A),(B)に示すように、通常状態または標準時短状態において16R確変大当りとするときには、標準時短状態になる16R確変大当りA〜D,Fと超時短状態になる16R確変大当りHとのいずれかが決定されるが、図15(C)に示すように、超時短状態において16R確変大当りとするときには、超時短状態となる16R確変大当りHが高い割合で決定される。したがって、超時短状態において16R確変大当りとすると決定されたときの方が、通常状態または標準時短状態において16R確変大当りとするときよりも、超時短状態に制御される割合が高い。これにより、16R確変大当りに制御することが決定されたときの遊技状態に応じて16R確変大当りの終了後に超時短状態に制御される割合が変化するので、遊技状態の変遷の多様化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図15(A),(B)に示すように、超時短状態になる16R確変大当りHを決定する割合は、標準時短状態において16R確変大当りとすると決定されたときの方が、通常状態において16R確変大当りとすると決定されたときよりも高い。したがって、標準時短状態において16R確変大当りにすることが決定されたときに、通常状態において16R確変大当りにすることが決定されたときよりも、超時短状態に制御する割合が高い。これにより、16R確変大当りに制御することが決定されたときの遊技状態に応じて16R確変大当りの終了後に超時短状態に制御される割合がさらに変化するので、より一層遊技状態の変遷の多様化を図ることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
なお、図15(B)の標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブル、および、図15(C)の超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれにおいては、変動時間が短縮される時短状態(標準時短状態および超時短状態を含む)が選択される割合が図14の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも高く設定され、かつ、16R確変大当りE,G<16R確変大当りF<16R確変大当りHという関係で、これら3種類の16確変大当りを選択可能に設定してもよい。その場合においては、前述のように、図15(C)の超時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図15(B)の標準時短時第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、超時短状態が選択される割合を高く設定する必要がある。
また、第2特別図柄大当り種別判定テーブルとしては、図15(B),(C)の判定テーブルを設けず、図15(A)の判定テーブルのみを第2特別図柄大当り種別判定テーブルとして設け、時短状態等の遊技状態に関わらず、図15(A)の判定テーブルを用いるようにしてもよい。このようにした場合でも、次のような理由で、超時短状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りとすると決定されたときの方が、それ以外の状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りと決定されたときよりも、超時短状態に制御される割合が高い。
電チューサポート制御が行なわれる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口13に対して第2始動入賞口14に入賞する頻度が極めて高くなることに基づいて、第1特別図柄に対して第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が極めて高くなる。第2特別図柄大当り種別判定テーブルとして用いる図15(A)の判定テーブルは、第1特別図柄大当り種別判定テーブルとして用いる図14の判定テーブルと比べて、16R確変大当りHが選択される割合が高い。これにより、時短状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りとすると決定されたときの方が、通常状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りとするときよりも、超時短状態に制御される割合が高い。したがって、超時短状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りとすると決定されたときの方が、それ以外の状態において16R確変大当りE〜Hのような入賞不利当りとするときよりも、超時短状態に制御される割合が高い。
また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルとしては、図15(A),(B),(C)のように、大当りとすることが決定されたときの遊技状態としての変動時間の状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態)ごとに判定テーブルを分けて設けてもよい。
図16および図17は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C0E(H)は、大当りとするか否か、および、大当り種別を示す演出制御コマンドである。コマンド8C01(H)は、はずれに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C02(H)は、16R通常大当りAに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C03(H)は、16R通常大当りBに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C04(H)は、16R通常大当りCに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C05(H)は、16R確変大当りAに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C06(H)は、16R確変大当りBに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C07(H)は、16R確変大当りCに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C08(H)は、16R確変大当りDに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C09(H)は、16R確変大当りEに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C0A(H)は、16R確変大当りFに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C0B(H)は、16R確変大当りGに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C0C(H)は、16R確変大当りHに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C0D(H)は、2R確変大当りに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C0E(H)は、小当りに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A00C(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド〜大当り開始12指定コマンドというような複数(12)のコマンドが含まれる。
大当り開始1指定コマンドは、16R通常大当りAの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始2指定コマンドは、16R通常大当りBの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始3指定コマンドは、16R通常大当りCの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始4指定コマンドは、16R確変大当りAの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始5指定コマンドは、16R確変大当りBの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始6指定コマンドは、16R確変大当りCの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始7指定コマンドは、16R確変大当りDの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始8指定コマンドは、16R確変大当りEの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始9指定コマンドは、16R確変大当りFの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始10指定コマンドは、16R確変大当りGの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始11指定コマンドは、16R確変大当りHの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始12指定コマンドは、2R確変大当りの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。また、コマンドA00Dは、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、16R通常大当りAの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、16R通常大当りBの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、16R通常大当りCの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、16R確変大当りAの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了4指定コマンド)である。コマンドA305(H)は、16R確変大当りBの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了5指定コマンド)である。コマンドA306(H)は、16R確変大当りCの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了6指定コマンド)である。コマンドA307(H)は、16R確変大当りDの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了7指定コマンド)である。コマンドA308(H)は、16R確変大当りEの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了8指定コマンド)である。コマンドA309(H)は、16R確変大当りFの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了9指定コマンド)である。コマンドA30A(H)は、16R確変大当りGの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了10指定コマンド)である。コマンドA30B(H)は、16R確変大当りHの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了11指定コマンド)である。コマンドA30C(H)は、2R確変大当りの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了12指定コマンド)である。また、コマンドA30D(H)は、小当り遊技の終了を指定するとともに、小当りであったことを指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞口13について第1特別図柄の変動表示が行なわれる始動入賞、すなわち、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、第2始動入賞口14について第2特別図柄の変動表示が行なわれる始動入賞、すなわち、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(確変状態および時短状態以外の状態)であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が標準時短状態であることを指定する演出制御コマンド(標準時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が超時短状態であることを指定する演出制御コマンド(超時短状態指定コマンド)である。コマンドB003(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
このような演出制御コマンドにより、遊技状態が、通常状態、標準時短状態、超時短状態、および、確変状態のうちのどの状態またはどの状態の組合せになっているかを演出制御用マイクロコンピュータ100に知らせることができるので、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、通常状態、標準時短状態、超時短状態、および、確変状態のそれぞれの状態に応じた画像表示等の各種演出を行なうことが可能となる。なお、時短状態であることを指定する演出制御コマンドとしては、標準時短状態と超時短状態とを演出制御コマンドで個別に示さず、標準時短状態および超時短状態を含む時短状態にあることを示す包括的な時短コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図16および図17に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取込み処理を開始する。
図16に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行なう演出表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。
上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンして第1始動入賞口13への始動入賞(第1始動入賞)が発生していたとき、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンして第2始動入賞口14への始動入賞(第2始動入賞)が発生していたときには(S311)、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理を実行せずに、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、変動表示を開始する特別図柄に対応する保留記憶バッファ(図20の第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)に記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には、大当り種別を決定する。また、大当りとしない場合には、小当りとするか否か(はずれとするか)を決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグと小当りフラグとのどちらもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。また、大当り遊技状態となったときの状態が確変状態であり、確変フラグがセットされていたときには、確変フラグがリセットされる(当該大当りが確変となる大当りであるか否かに関わらずリセットされる)。また、時短状態の終了条件が成立したときには、時短フラグ(標準時短フラグ、超時短フラグ)がリセットされる。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大当りの種別に応じて、前述のような開放パターンにしたがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグ、標準時短フラグ、超時短フラグ等)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、前述のような小当りの開放パターンにしたがって大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口を開放する時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残り開放回数がある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、すべての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
次に、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S214)。具体的に、S214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が保存(格納)される。以下の保留記憶に関する説明に関しては、このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S215)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。
S211で第1始動口スイッチがオン状態でないと判定された場合、S212で第1保留記憶数が上限値に達していると判定された場合、または、S215で第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なった後に、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(S211参照)処理を行なうようにしてもよい。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S224)。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行ない(S225)処理を終了する。
なお、S213〜S215の処理とS223〜S225の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶バッファ(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
次に、図21〜図26を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図21〜図26は、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルを表形式で示す図である。
変動パターンテーブルとしては、ROM54に、通常状態はずれ時第1判定テーブル、通常状態はずれ時第2判定テーブル、標準時短状態はずれ時第1判定テーブル、標準時短状態はずれ時第2判定テーブル、標準時短状態はずれ時第3判定テーブル、超時短状態はずれ時第1判定テーブル、超時短状態はずれ時第2判定テーブル、超時短状態はずれ時第3判定テーブル、通常状態16R大当り時判定テーブル、標準時短状態16R大当り時判定テーブル、超時短状態16R大当り時判定テーブル、通常状態2R大当り時判定テーブル、標準時短状態2R大当り時判定テーブル、超時短状態2R大当り時判定テーブル、通常状態小当り時判定テーブル、標準時短状態小当り時判定テーブル、および、超時短状態小当り時判定テーブルが記憶されており、遊技状態に応じて選択的に用いられる。
図21は、通常状態はずれ時第1判定テーブルおよび通常状態はずれ時第2判定テーブルを示す説明図である。図22は、標準時短状態はずれ時第1判定テーブル、標準時短状態はずれ時第2判定テーブル、および、標準時短状態はずれ時第3判定テーブルを示す説明図である。図23は、超時短状態はずれ時第1判定テーブル、超時短状態はずれ時第2判定テーブル、および、超時短状態はずれ時第3判定テーブルを示す説明図である。図24は、通常状態16R大当り時判定テーブル、標準時短状態16R大当り時判定テーブル、および、超時短状態16R大当り時判定テーブルを示す説明図である。図25は、通常状態2R大当り時判定テーブル、標準時短状態2R大当り時判定テーブル、および、超時短状態2R大当り時判定テーブルを示す説明図である。図26は、通常状態小当り時判定テーブル、標準時短状態小当り時判定テーブル、および、超時短状態小当り時判定テーブルを示す説明図である。
図21〜図26の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを選択決定(判定)するために用いられる。
図21〜図26に示す判定テーブルのそれぞれは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図21〜図26の各テーブルでの変動パターンの欄において、変動パターンの欄には、各変動パターンの変動表示が行なわれるときの変動時間が括弧書きで示されている。
「通常変動」は、リーチとならない非リーチの変動パターン(10秒)を示している。
「ノーマルリーチ」は、ノーマルリーチの変動パターンを示している。「第1ノーマルリーチ」(20秒)と「第2ノーマルリーチ」(20秒)とは、変動表示時の背景が異なる。
「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な背景画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。「第1スーパーリーチ」(30秒)は、第1の特別な背景画像を用いたリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。「第2スーパーリーチ」(30秒)は、第2の特別な背景画像を用いたリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。「第3スーパーリーチ」(30秒)は、第3の特別な背景画像を用いたリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。
「通常変動」(10秒)は、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」のようなノーマルリーチの変動パターン種別、ならびに、「第1スーパーリーチ」〜「第3スーパーリーチ」のようなスーパーリーチの変動パターン種別と比べて、変動時間が短い。また、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」は、「第1スーパーリーチ」〜「第3スーパーリーチ」と比べて、変動時間が短い。
「超時短変動」(1秒)は、1秒間等のように極めて短い変動時間で変動表示を行なう超時短変動パターンであり、他のどの変動パターンよりも変動時間が短い。「超時短変動」の変動表示は、変動時間が極めて短いため、たとえば演出図柄の変動態様としては、その場で瞬時に演出図柄の停止図柄が表示される態様の変動が行なわれ、演出図柄以外の変動態様としては、大当りとなるかどうかを煽るようなリーチ演出(リーチとなる変動パターンで行なわれるようなリーチ演出)は行なわれない。
「第1非リーチ特殊」(10秒、6秒、または、3秒)および「第2非リーチ特殊」(10秒、6秒、または、3秒)は、2ラウンド大当り用の非リーチ特殊変動パターン種別に含まれる変動パターンであり、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」と比べて変動時間が短い。また、「第1リーチ特殊」(15秒、10秒、または、5秒)、「第2リーチ特殊」(15秒、10秒、または、5秒)、および、「第3リーチ特殊」(15秒、10秒、または、5秒)は、2R確変大当り用のリーチ変動パターン種別に含まれる変動パターンであり、たとえば、「第1スーパーリーチ」〜「第3スーパーリーチ」と比べて変動時間が短い。「第1非リーチ特殊」、および、「第2非リーチ特殊」のそれぞれは、変動表示中にリーチ図柄の組合せを表示せずに2R大当り図柄の組合せとしてのチャンス目を表示する特殊な変動パターンである。「第1リーチ特殊」、「第2リーチ特殊」、および、「第3リーチ特殊」のそれぞれは、変動表示中に一旦リーチ図柄の組合せを表示した後、図柄が差替えられることにより最終的に2R大当り図柄の組合せとしてのチャンス目を表示する特殊な変動パターンである。
また、「第1非リーチ特殊」および「第2非リーチ特殊」は、「第1リーチ特殊」、「第2リーチ特殊」、および、「第3リーチ特殊」と比べて、変動時間が短い。
なお、2ラウンド大当り用の変動パターンおよび小当り用の変動パターンは、2ラウンド大当りおよび小当り以外の大当り種別の変動パターンと共通の変動パターンを用いるようにしてもよい。「第1ノーマルリーチ」と「第2ノーマルリーチ」との演出の相違点、「第1スーパーリーチ」と「第2スーパーリーチ」と「第3スーパーリーチ」との演出の相違点、「第1非リーチ特殊」と「第2非リーチ特殊」との演出の相違点、および、「第1リーチ特殊」と「第2リーチ特殊」と「第3リーチ特殊」との演出の相違点は、それぞれ変動表示時の背景が異なるものであってもよいが、変動表示時の背景が異なるものではなく、たとえば、変動表示時に表示されるキャラクタが異なるもの、または、変動表示時における図柄の変動態様(たとえば、変動方向)が異なるもの等、遊技者が何らかの形で異なる変動表示であることを認識できるものであればよい。また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。
「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「16R大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「16R大当り」の表示結果となる変動パターンである。「2R大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「2R大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、「第1スーパーリーチ はずれ」という変動パターンは、変動パターンコマンドにより、「はずれ表示結果となる第1スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図21〜図26のテーブルにおいて、「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブルを示す欄である。たとえば、図21(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が230〜251の数値範囲のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「スーパーリーチ」とすることが決定される。また、図23(c)を例にとれば、「超時短」というような変動パターン種別に、ランダム2(1〜251)のすべての値が割振られている。また、図25(a)を例にとれば、「非リーチ特殊」、「リーチ特殊」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。
また、図21〜図26のそれぞれのテーブルにおいて、「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブルを示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図21(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1ノーマルリーチ はずれ」、「第2ノーマルリーチ はずれ」である。各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(0〜99)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3の値に応じて、「第1スーパーリーチ はずれ」、「第2スーパーリーチ はずれ」、および、「第3スーパーリーチ はずれ」のうちから変動パターンが選択決定される。
標準時短状態および超時短状態を含む時短状態に該当しない通常状態においては、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果がはずれとなるときには、変動表示を開始する特別図柄について、変動パターン決定時の保留記憶数が0または1であれば図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の保留記憶数が2または3であれば保留数短縮制御を行なうために図21(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルを選択する。
図21(a),(b)に示すように、通常状態ではずれとする決定がされたときに、変動表示を開始する特別図柄に対応する変動パターン決定時の保留記憶数が2または3のときは、当該変動パターン決定時の保留記憶数が0または1のときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いように、図21の通常状態はずれ時第1判定テーブルおよび通常状態はずれ時第2判定テーブルにデータが設定されている。これにより、通常状態のときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、保留記憶数に応じて変動時間が短縮される保留数短縮制御が行なわれる。
16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜D,Fの大当り遊技状態の終了後における時短状態である標準時短状態においては、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。
標準時短状態において、第1特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の第1保留記憶数に関係なく、図22(a)の標準時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択する。
図22(a)の標準時短状態はずれ時第1判定テーブルでは、図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が低く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が高くなるように、データが設定されている。これにより、標準時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときと比べて平均的に長い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。また、標準時短状態において第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなることがないように設定されている。
このように、標準時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くした理由は、次の通りである。第1特別図柄の変動表示については、標準時短状態において、保留記憶された第2特別図柄による変動表示は、短い変動時間が選択される割合が高いので、早期に消化され過ぎてしまい、第1特別図柄の変動表示が行なわれてしまうときがある。そのようなときでも、当該第1特別図柄の変動表示の変動時間が極めて長くなるので、その間に普通図柄の変動表示(電チューサポート状態では普通図柄の変動時間は図36のように1秒間)が行なわれて表示結果が当りとなることで可変入賞球装置15の開放により第2保留記憶が発生しやすくなるため、稀に生じる第1保留記憶情報に基づく第1特別図柄の変動表示が実行されても、当該変動表示が頻繁に実行されるのを防ぐことが可能となる。そして、このように、標準時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときに、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くしても、標準時短状態においては、短い変動時間が選択される割合が高い第2特別図柄が主として変動表示されるので、第1特別図柄および第2特別図柄を合せた特別図柄全体の平均的な変動時間は、通常状態における平均的な変動時間よりも短縮されることとなる。
標準時短状態において、第2特別図柄について、変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0であれば図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかであれば保留数短縮制御を行なうために図22(c)の標準時短状態はずれ時第3判定テーブルを選択する。
図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルでは、通常状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が0または1であるときに選択される図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。さらに、図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルでは、図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルのときと比べて、通常変動の変動時間が短い。これにより、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときに保留数短縮制御が行なわれないときには、標準時短状態において行なわれる変動表示の方が、通常状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
図22(b),(c)に示すように、標準時短状態で第2特別図柄についてはずれとする決定がされたときに、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかのときは、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いように、図22(b),(c)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルおよび標準時短状態はずれ時第3判定テーブルにデータが設定されている。これにより、第2特別図柄について、標準時短状態のときには、第2保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、第2保留記憶数に応じて変動時間が短縮される保留数短縮制御が行なわれる。
図22(c)の標準時短状態はずれ時第3判定テーブルでは、通常状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が2または3であるときに選択される図21(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。さらに、図22(c)の標準時短状態はずれ時第3判定テーブルでは、図21(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルのときと比べて、通常変動の変動時間が短い。これにより、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときに保留数短縮制御が行なれるときには、標準時短状態において行なわれる変動表示の方が、通常状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、比較的短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
図21と図22とを比較すると、標準時短状態のときは、通常状態のときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いようにデータが設定されている。さらに、標準時短状態のときは、通常状態のときと比べて、標準時短状態において主として変動表示が行なわれる第2特別図柄の通常変動の変動時間が短い時間に設定されている。これにより、標準時短状態のときには、通常状態のときよりも変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態のときよりも変動時間が短縮される時短状態となる。
16R確変大当りH、および、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における時短状態である超時短状態においては、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。
超時短状態において、第1特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の第1保留記憶数に関係なく、図23(a)の超時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択する。
図23(a)の超時短状態はずれ時第1判定テーブルでは、図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が低く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が高くなるように、データが設定されている。これにより、超時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動表示が長い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときと比べて平均的に長い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。また、超時短状態において第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなることがないように設定されている。
このように、超時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くした理由は、次の通りである。第1特別図柄の変動表示については、超時短状態において、保留記憶された第2特別図柄による変動表示は、短い変動時間が選択される割合が高いので、早期に消化され過ぎてしまい、第1特別図柄の変動表示が行なわれてしまうときがある。そのようなときでも、当該第1特別図柄の変動表示の変動時間が極めて長くなるので、その間に普通図柄の変動表示(電チューサポート状態では普通図柄の変動時間は図36のように1秒間)が行なわれて表示結果が当りとなることで可変入賞球装置15の開放により第2保留記憶が発生しやすくなるため、稀に生じる第1保留記憶情報に基づく第1特別図柄の変動表示が実行されても、当該変動表示が頻繁に実行されるのを防ぐことが可能となる。そして、このように、超時短状態において、第1特別図柄の変動表示がはずれとなるときに、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0または1のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くしても、超時短状態においては、短い変動時間が選択される割合が高い第2特別図柄が主として変動表示されるので、第1特別図柄および第2特別図柄を合せた特別図柄全体の平均的な変動時間は、通常状態における平均的な変動時間よりも短縮されることとなる。
なお、図23(a)の超時短状態はずれ時第1判定テーブルについては、変動パターン種別に関わらず、変動時間が30秒程度の一定時間に固定された変動パターンが常に選択されるようにしてもよい。図23(a)の超時短状態はずれ時第1判定テーブルについては、少なくとも、通常状態で変動パターン決定時の第1保留記憶数が0のときと比べて平均的に長い変動時間で変動表示が行なわれる変動パターンが選択されればよい。
超時短状態において、第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0であれば図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかであれば保留数短縮制御を行なうために図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルを選択する。
図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルでは、同じく変動パターン決定時の第2保留記憶数が0であるときに選択される図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が低く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が高くなるように、データが設定されている。これにより、第2特別図柄の変動パターン決定時の第2保留記憶数が0であるときに、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、超時短状態において行なわれる変動表示の方が、標準時短状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合が高いので、標準時短状態のときと比べて平均的に長い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
このように、超時短状態において、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、標準時短状態で変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くした理由は、次の通りである。超時短状態において、第2特別図柄は、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかのときに変動時間が極めて短い超時短変動の変動パターンが選択されることにより1回の変動表示が極めて早期に終了するため、第2保留記憶情報が極めて早期に消化されてしまう。そのようなときでも、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときに、変動時間が標準時短状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときに決定される変動時間よりも長い時間の変動パターンが選択されることにより、超時短状態における第2特別図柄の変動表示は、保留記憶情報の記憶数が所定数以上となったときに実行が促進されるが、当該記憶数が所定数未満であるときには実行が促進されにくくなる。変動時間が長くなると、その間に普通図柄の変動表示(電チューサポート状態では普通図柄の変動時間は図36のように1秒間)が行なわれて表示結果が当りとなることで可変入賞球装置15の開放により第2保留記憶が発生しやすくなるため、超時短状態において、第2特別図柄による変動表示が余りに早期に消化され過ぎてしまい、稀に生じる第1保留記憶情報に基づく第1特別図柄が頻繁に実行されてしまうのを防ぐことが可能となる。そして、このように、超時短状態において、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときに、第2保留記憶数が0のときにおいて、標準時短状態のときよりも変動時間が長い変動パターンが選択される割合を高くしても、超時短状態においては、第2保留記憶数が1〜3のいずれかのときにおいて極めて短い変動時間が選択されるので、平均的な変動時間は、標準時短状態における平均的な変動時間よりも短縮されることとなる。なお、保留数短縮制御が行なわれないときの超時短状態としては、たとえば1秒間のように極めて短い超時短変動の変動パターンを選択可能とすることに限らず、たとえば10秒間のように超時短変動の変動パターンよりも変動時間が長い変動パターンが固定的に決定されるようにすることで、標準時短状態における変動時間よりも変動時間を短縮するようにしてもよい。
なお、図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルと、図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルとについては、標準時短状態はずれ時第2判定テーブルにおける通常変動パターンの変動時間を、超時短状態はずれ時第2判定テーブルにおける通常変動パターンの変動時間よりも短くなるように設定してもよい。たとえば、標準時短状態はずれ時第2判定テーブルにおける通常変動パターンの変動時間を5秒よりも短くすることによりこのような関係を実現してもよく、標準時短状態はずれ時第2判定テーブルにおける通常変動パターンの変動時間を5秒よりも長くすることによりこのような関係を実現してもよい。
また、図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルについては、「ノーマルリーチ」および「スーパーリーチ」のようなリーチの変動パターンが選択されず、「通常変動」の変動パターンのみが選択されるようにしてもよい。また、図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルについては、「通常変動」の変動パターンの代わりに、超時短変動(1秒)の変動パターンが常に選択されるようにしてもよい。また、図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルについては、このように、短い変動時間を選択する割合が低くなるようにデータを設定したものではなく、長い変動時間を選択する割合が高くなるようにデータを設定したものであってもよい。
図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルでは、超時短状態で第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなる決定がされたときに、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかのときは、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときと比べて、極めて短い変動時間で変動表示を行なう超時短変動パターン(1秒間)が決定されるように、図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルにデータが設定されている。図23(b),(c)に示すように、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のときは、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のいずれかのときに選択される変動パターンのうちのどれよりも変動時間が短い超時短変動パターンのみが決定されるため、超時短状態には、第2保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、第2保留記憶数に応じて変動時間が極めて短い時間に短縮される。
図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルでは、通常状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が2または3であるときに選択される図21(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブル、および、標準時短状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかであるときに選択される図22(c)の標準時短状態はずれ時第3判定テーブルのときと比べて、極めて短い変動時間で変動表示を行なう超時短変動パターン(1秒間)のみが決定されるように、図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルにデータが設定されている。これにより、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときに保留数短縮制御が行なわれるときには、超時短状態において行なわれる変動表示の方が、通常状態および標準時短状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が極めて短い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態および標準時短状態のときと比べて極めて短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
また、標準時短状態、および、超時短状態のような時短状態では、電チューサポート制御が行なわれることにより、第1始動入賞口13に対して第2始動入賞口14に入賞する頻度が極めて高くなることに基づいて、第1特別図柄に対して第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が極めて高くなる。これにより、時短状態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、第2特別図柄の変動時間の長短が、第1特別図柄および第2特別図柄全体の変動表示の平均的な変動時間の長短に大きく影響する。さらに、このような時短状態では、第1始動入賞口13よりも第2始動入賞口14の方へ遊技球が入る割合が極めて高くなるので、変動パターンを決定するときが、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1以上のときとなるケースが特に多くなる。また、超時短状態では、第2保留記憶数が1以上のときに決定される変動パターンは、すべて1秒間の「超時短変動」が選択されるので、第1特別図柄および第2特別図柄の全体の変動表示の平均的な変動時間が、通常状態、および、標準時短状態のそれぞれと比べて極めて短くなる。
なお、たとえば標準時短状態では表示結果を決定したときの保留記憶数が2個(第1の閾値)以上のときに保留数短縮制御が行なわれ、超時短状態では表示結果を決定したときの保留記憶数が1個(第2の閾値)以上のときに保留数短縮制御が行なわれるようにする等、標準時短状態と、超時短状態とで、保留数短縮制御が行なわれる保留記憶数の閾値が異なるようにしてもよい。また、たとえば、通常状態では表示結果を決定したときの保留記憶数が3個以上のときに保留数短縮制御が行なわれ、標準時短状態では表示結果を決定したときの保留記憶数が2個以上のときに保留数短縮制御が行なわれ、超時短状態では表示結果を決定したときの保留記憶数が1個(第2の閾値)以上のときに保留数短縮制御が行なわれるようにする等、通常状態と、標準時短状態と、超時短状態とで、保留数短縮制御が行なわれる保留記憶数の閾値が異なるようにしてもよい。
以上に示すような変動パターンテーブルを用いて、はずれとなるときの変動パターンが選択されると、次のような状態となる。たとえば、2R確変大当りまたは16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態終了後に確変状態となったときには、16R確変大当りのうち入賞有利当りの大当り遊技状態終了の後に確変状態となったときと比べて、同じ確変状態であっても、図5の開放態様に示すように、大当り遊技状態において特別可変入賞球装置20を開状態とする態様(開放時間および開放回数)の有利さが低く、大当り遊技状態において獲得できる遊技球の個数が少ないという点で、遊技者が失望するおそれがある。
しかし、図23のテーブルに示されるように、2R確変大当りまたは16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態終了後に確変状態となったときの超時短状態においては、16R確変大当りのうち入賞有利当りの大当り遊技状態終了の後に確変状態となったときの標準時短状態と比べて、高い割合で短い変動時間に決定されることにより変動時間が短縮されるので、次回の大当りを早期に生じさせることが可能となるため、遊技者が感じる失望感を低減することができる。
なお、16R確変大当りの大当り遊技状態終了後の確変状態と、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後の確変状態とで、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後の確変状態の方が変動時間の短い変動パターンを選択する割合を高くするというように、変動時間(変動パターン)を選択する割合が異なるように設定してもよい。そのような場合には、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後における確変状態での超時短状態に加えて、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後における確変状態でも、16R確変大当りの大当り遊技状態終了の後に確変状態となったときの時短状態と比べて変動時間が短縮されるので、次回の大当りをより一層早期に生じさせることが可能となるため、遊技者が感じる失望感をより一層低減することができる。
また、図15(A)〜(C)に示したように、第2特別図柄は、第1特別図柄と比べて、大当りとなるときに16ラウンドの大当りが選択される割合が多い。さらに、確変状態においては、電チューサポート制御が行なわれる割合が高いので、第2特別図柄は第1特別図柄と比べて変動表示が行なわれやすい。このため、確変状態は、遊技者が第2特別図柄に対して16ラウンドの大当りの発生を狙いやすい機会である。したがって、確変状態において第2特別図柄の変動表示の結果、2R確変大当りとなったときには、確変状態となるが、大当り遊技状態において獲得できる遊技球の個数の点で失望するおそれがあり、さらに、16ラウンドの大当りの発生割合が第1特別図柄と比べて多い第2特別図柄の変動表示で2ラウンドの大当りとなってしまったことで、余計に遊技者の失望するおそれがある。
しかし、図15(A)〜(C)に示したように、確変状態において第2特別図柄の変動表示の結果、16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当りとなったときには、第1特別図柄の変動表示の結果、16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当りとなったときと比べて、16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態の終了後に図23(c)に示すような変動時間が極めて短い変動パターンが選択される超時短状態となる割合が高いので、第2特別図柄の変動表示の結果に基づく16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態の終了後における確変状態のときの方が、第1特別図柄の変動表示の結果に基づく16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態の終了後における確変状態と比べて高い割合で変動時間が短い変動パターンが選択される。このため、確変状態において、第2特別図柄の変動表示の結果に応じて16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態となったときには、第1特別図柄の変動表示の結果に応じて16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態となったときと比べて、当該16R確変大当りのうち入賞不利当りの大当り遊技状態の終了後の確変状態において、次回の大当りを早期に生じさせることが可能となるため、遊技者が感じる失望感をさらに低減することができる。
また、図22(a)および図23(a)に示したように、標準時短状態、および、超時短状態のような時短状態では、第1特別図柄は、第1保留記憶数に応じて変動時間が短縮されず、かつ、時短状態に制御されているときの方が、時短状態に制御されていないときよりも高い割合で変動時間が長い変動パターンが選択される。これにより、第1特別図柄の変動表示については、時短状態において、保留記憶された第2特別図柄による変動表示が余りに早期に消化され過ぎてしまい、第1特別図柄の変動表示が行なわれてしまうときでも、当該第1特別図柄の変動表示の変動時間が極めて長くなるので、その間に普通図柄の変動表示(電チューサポート状態では普通図柄の変動時間は図36のように1秒間)が行なわれて表示結果が当りとなることで可変入賞球装置15の開放により第2保留記憶が発生しやすくなるため、稀に生じる第1保留記憶情報に基づく第1特別図柄の変動表示が実行されても、当該変動表示が頻繁に実行されるのを防ぐことができる。したがって、時短状態において、16R大当りが発生する割合が高い第2特別図柄の変動表示が頻繁に実行されることによる恩恵を遊技者が享受できなくなる状態の発生により遊技者の興趣が低下してしまうのを防ぐことができる。
また、図23(c)に示したように、超時短状態において、第2特別図柄は、変動パターン決定時の第2保留記憶数が1〜3のいずれかのときに変動時間が極めて短い超時短変動の変動パターンが選択されることにより1回の変動表示が極めて早期に終了するため、第2保留記憶情報が極めて早期に消化されていくが、逆に、図23(b)に示したように、変動パターン決定時の第2保留記憶数が0のときに、変動時間が通常状態において変動パターン決定時の第2保留記憶数が2または3のときに決定される変動時間よりも長い時間の変動パターンが選択される。これにより、超時短状態における第2特別図柄の変動表示は、保留記憶情報の記憶数が所定数以上となったときに実行が促進されるが、当該記憶数が所定数未満であるときには実行が促進されにくくなる。変動時間が長くなると、その間に普通図柄の変動表示(電チューサポート状態では普通図柄の変動時間は図36のように1秒間)が行なわれて表示結果が当りとなることで可変入賞球装置15の開放により第2保留記憶が発生しやすくなるため、超時短状態において、第2特別図柄による変動表示が余りに早期に消化され過ぎてしまい、稀に生じる第1保留記憶情報に基づく第1特別図柄が頻繁に実行されてしまうのを防ぐことができる。したがって、超時短状態において、16R大当りが発生する割合が高い第2特別図柄の変動表示が頻繁に実行されることによる恩恵を遊技者が享受できなくなる状態の発生により遊技者の興趣が低下してしまうのを防ぐことができる。
また、時短状態(標準時短状態および超時短状態)に該当しない通常状態、または、超時短状態を除く時短状態(標準時短状態)において、16R大当り(16R通常大当り、16R確変大当り)とする決定がされたときについては、必ずリーチ変動となるが、はずれとする決定がされたときと比べて、「ノーマルリーチ変動」に決定される割合よりも「スーパーリーチ変動」に決定される割合の方が高くなるように、図24の通常状態16R大当り時判定テーブル、および、標準時短状態16R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。
なお、この実施の形態においては、超時短状態である場合を除き、2R確変大当りが、16R確変大当りに対して、短い変動時間に決定する割合が100%未満であるが、16R確変大当りについて短い変動時間に決定する割合よりも高い例を示した。しかし、これに限らず、超時短状態である場合を除き、2R確変大当りが、16R確変大当りに対して、短い変動時間に決定する割合が100%であるようにしてもよい。具体的に、このような変動パターンの選択は、たとえば、図29のS92により行なわれるが、変動パターンの選択割合の設定は、図24、図25に示す判定テーブルにそのような割合となるようにデータを設定することにより実現される。
また、この実施の形態においては、図22(b)および図23(b)に示すように、第2特別図柄について変動表示が行なわれるときに、超時短状態において、保留記憶数に応じた変動時間の短縮が行なわれないときの方が、標準時短状態において、保留記憶数に応じた変動時間の短縮が行なわれないときと比べて、高い割合で長い変動時間に決定する例として、超時短状態において、標準時短状態よりも長い変動時間を選択する割合が100%未満であるが、標準時短状態において長い変動時間を選択する割合よりも、その割合が高い例を示した。しかし、これに限らず、超時短状態において、保留記憶数に応じた変動時間の短縮が行なわれないときの方が、標準時短状態において、保留記憶数に応じた変動時間の短縮が行なわれないときと比べて、長い変動時間を選択する割合が100%であるようにしてもよい。このような変動パターンの選択は、たとえば、図30のS99,S105により行なわれるが、変動パターンの選択割合の設定は、図22,図23に示す判定テーブルにそのような割合となるようにデータを設定することにより実現される。
なお、この実施の形態においては、図21(a),(b)、図22(a)、図23(a)に示すように、第1特別図柄の変動表示について、標準時短状態および超時短状態のような時短状態に制御されているときの方が、通常状態であるときと比べて高い割合で長い変動時間を決定する例として、時短状態に制御されているときにおいて、通常状態であるときよりも長い変動時間を選択する割合が100%未満であるが、通常状態であるときにおいて長い変動時間を選択する割合よりも、その割合が高い例を示した。しかし、これに限らず、時短状態に制御されているときの方が、通常状態のときと比べて、長い変動時間を選択する割合が100%であるようにしてもよい。このような変動パターンの選択は、たとえば、図30のS97,S103,S108,S109により行なわれるが、変動パターンの選択割合の設定は、図21〜図23に示す判定テーブルにそのような割合となるようにデータを設定することにより実現される。
図24(a)の通常状態16R大当り時判定テーブルは、通常状態において16R通常大当りまたは16R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図24(b)の標準時短状態16R大当り時判定テーブルは、標準時短状態において16R通常大当りまたは16R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブルは、超時短状態において16R通常大当りまたは16R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。
図25(a)の通常状態2R大当り時判定テーブルは、通常状態において2R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図25(b)の標準時短状態2R大当り時判定テーブルは、標準時短状態において2R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図25(c)の超時短状態2R大当り時判定テーブルは、超時短状態において2R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。
図24(a),(b)に示すように、16R通常大当りまたは16R確変大当りとすることが決定されたときには、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、通常状態16R大当り時判定テーブルおよび標準時短状態16R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。これにより、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、平均的に短い変動時間の変動パターンが決定される。なお、16R通常大当りまたは16R確変大当りとすることが決定されたときには、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、「スーパーリーチ」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるようにデータを設定してもよい。
図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブルでは、第1特別図柄および第2特別図柄について、超時短状態で変動表示結果が16R大当りとなる決定がされたときに、標準時短状態および通常状態で16R大当りとなる決定がされたときと比べて、極めて短い変動時間で変動表示を行なう超時短変動パターン(1秒間)が決定されるように、図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。図24(b),(c)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄について、超時短状態で16R大当りとなる決定がされたときに、標準時短状態および通常状態で16R大当りとなる決定がされたときに選択される変動パターンのうちのどれよりも変動時間が短い超時短変動パターンのみが決定されるため、超時短状態で16R大当りとなるときには、標準時短状態で16R大当りとなるとき、および、通常状態で16R大当りとなるときと比べて、変動時間が極めて短い時間に短縮される。
図25(a),(b)に示すように、2R確変大当りとすることが決定されたときには、標準時短状態であるときに決定された場合の方が、通常状態で決定された場合よりも、「非リーチ特殊」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、通常状態2R大当り時判定テーブルおよび標準時短状態2R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。さらに、「非リーチ特殊」および「リーチ特殊」のそれぞれに含まれる各変動パターンについて、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも変動時間が短く設定されている。これにより、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも短い変動時間の変動パターンが決定される。
また、図25(b),(c)に示すように、2R確変大当りとすることが決定された場合には、超時短状態で決定された場合の方が、標準時短状態で決定された場合よりも、「非リーチ特殊」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、標準時短状態2R大当り時判定テーブルおよび超時短状態2R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。さらに、「非リーチ特殊」および「リーチ特殊」のそれぞれに含まれる各変動パターンについて、超時短状態で決定された場合の方が、通常状態で決定された場合よりも変動時間が短く設定されている。これにより、超時短状態であるときの方が、標準時短状態であるときよりも短い変動時間の変動パターンが決定される。
図24(a),(b)に示すような、通常状態または標準時短状態において16R確変大当りとするときに決定される変動パターンよりも、図24(c)に示すような、超時短状態において16R確変大当りとするときに決定される変動パターンの方が、選択される変動パターンの変動時間が短く設定されている。また、図25(a),(b)に示すような、通常状態または標準時短状態において2R確変大当りとするときに決定される変動パターンよりも、図25(c)に示すような、超時短状態において2R確変大当りとするときに決定される変動パターンの方が、選択される変動パターンの変動時間が短く設定されている。したがって、超時短状態において16Rおよび2Rの大当りとすると決定されたときの方が、通常状態または標準時短状態において16Rおよび2Rの大当りとするときよりも、短い変動時間に制御される割合が高い。このように、超時短状態において16Rおよび2Rの大当りを含む大当りにすることが決定されたときに、通常遊技状態または標準時短状態において16Rおよび2Rの大当りを含む大当りにすることが決定されたときよりも短い変動時間に決定される。これにより、超時短状態となったときから大当りとなるまでの期間を、通常遊技状態または標準時短状態となったときから大当りとなるまでの期間よりも短くすることができるので、遊技にスピード感を出すことができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。なお、2R確変大当りと決定されたときには、決定されたときが超時短状態であっても、変動時間を短く設定しないようにしてもよい。2R確変大当りのときには実質的に賞球が得られないので、変動表示を早く消化しても、それに対して遊技者が有利と感じる割合が、16R確変大当りのときよりも少ないからである。
図26(a),(b)に示すように、小当りとすることが決定されたときには、標準時短状態であるときに決定された場合の方が、通常状態で決定された場合よりも、「非リーチ特殊」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、通常状態小当り時判定テーブルおよび標準時短状態小当り時判定テーブルにデータが設定されている。さらに、「非リーチ特殊」および「リーチ特殊」のそれぞれの変動パターン種別に含まれる各変動パターンについて、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも変動時間が短く設定されている。これにより、標準時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも短い変動時間の変動パターンが決定される。
また、図26(b),(c)に示すように、小当りとすることが決定された場合には、超時短状態で決定された場合の方が、標準時短状態で決定された場合よりも、「非リーチ特殊」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、標準時短状態小当り時判定テーブルおよび超時短状態小当り時判定テーブルにデータが設定されている。さらに、「非リーチ特殊」および「リーチ特殊」のそれぞれの変動パターン種別に含まれる各変動パターンについて、超時短状態で決定された場合の方が、通常状態で決定された場合よりも変動時間が短く設定されている。これにより、超時短状態であるときの方が、標準時短状態であるときよりも短い変動時間の変動パターンが決定される。
また、図26(a),(b),(c)に示すように小当りとすることが決定されたときには、図25(a),(b),(c)に示すように2R確変大当りとすることが決定されたときよりも「非リーチ特殊」の変動パターン種別の選択割合が高くなるように設定されている。これにより、小当りとなるときには、2R確変大当りとなるときと比べて平均的な変動時間が短くなる。
なお、16R大当りとする決定がされたときには、はずれとする決定がされたときとは異なり、「ノーマルリーチ変動」に決定される割合と「スーパーリーチ変動」に決定される割合との関係が、通常状態、標準時短状態、超時短状態、および、変動表示を行なう特別図柄の保留記憶数に関係なく同じ割合となるように、図24(a)の通常状態16R大当り時判定テーブル、図24(b)の標準時短状態16R大当り時判定テーブル、および、図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブルのそれぞれにデータを設定してもよい。また、2R大当りとする決定がされたときには、「非リーチ特殊変動」に決定される割合と「リーチ特殊変動」に決定される割合との関係が、通常状態、標準時短状態、超時短状態、および、変動表示を行なう特別図柄の保留記憶数に関係なく同じ割合となるように、図25(a)の通常状態2R大当り時判定テーブル、図25(b)の標準時短状態2R大当り時判定テーブル、および、図25(c)の超時短状態2R大当り時判定テーブルとのそれぞれにデータを設定してもよい。
また、通常状態、標準時短状態、および、超時短状態のそれぞれにおいて、2R確変大当りとなるときには、16R通常大当りまたは16R確変大当りとなるときと同じ割合で変動パターンの種別を決定するようにデータを設定してもよい。
また、図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブル、および、図25(c)の超時短状態2R大当り時判定テーブルのそれぞれについては、リーチ演出を行なう変動パターンのように遊技者の期待感を煽る演出を行なう変動パターンが選択されないようにようにしてもよい。リーチ演出を行なわない変動パターンの表示例としては、たとえば、表示結果がはずれとなる場合に停止図柄を導出表示させるときのように停止図柄を順次または同時に止めるときにぞろ目またはチャンス目を表示させる等の表示が行なわれる。
また、図25(c)の超時短状態2R大当り時判定テーブル、および、図26(c)の超時短状態小当り時判定テーブルのそれぞれについては、図24(c)の超時短状態16R大当り時判定テーブルのように、「超時短変動(1秒)」の変動パターンが固定的に選択されるように設定してもよく、「非リーチ特殊」の変動パターン、および、「リーチ特殊」の変動パターンに、「超時短変動(1秒)」の変動パターンを加えた変動パターンの中から「超時短変動(1秒)」の変動パターンが選択可能となるように設定してもよい。
また、図25に示す各2R大当り時判定テーブルについては、今回の大当りの種別が超時短状態となる大当り種別であるときと、今回の大当りの種別が超時短状態以外の状態となるときとで、変動パターンの選択割合が異なるようにしてもよい。具体的には、今回の大当りの種別が超時短状態となる大当り種別であるときに、今回の大当りの種別が超時短状態以外の状態となるときよりも変動時間が短い変動パターンを選択する割合が高くなるようにしてもよい。
また、図21(a),(b)に示す通常状態はずれ時第1,第2判定テーブル、および、図22(b),(c)に示す標準状態はずれ時第2,第3判定テーブルについては、「通常変動」の変動パターンに関し、保留数短縮制御が行なわれるときの方が、保留数短縮制御が行なわれないときと比べて、変動時間が短くなるように設定してもよい。その他、これら変動パターンの判定テーブルに限らず、図23〜図26に示すような大当りのときの判定テーブルを含むすべての判定テーブルに設定されている各種変動パターンに関し、保留数短縮制御が行なわれるときの方が、保留数短縮制御が行なわれないときと比べて、変動時間が短くなるように設定してもよい。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときに(図20参照)は、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。なお、ここでいう「共通の処理ルーチン」とは、ある特定の一連の処理を実現するためのプログラムであり、この実施の形態では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を行なう一連の処理を実現するためのプログラムを指している。この実施の形態において、「共通の処理ルーチン」には、後述する特別図柄通常処理におけるS55〜S76の処理、S301の変動パターン設定処理、S302の表示結果特定コマンド送信処理、S303の特別図柄変動中処理およびS304の特別図柄停止処理が含まれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
このように、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。これにより、次のような効果を得ることができる。大当り遊技状態の終了後の所定期間中においては、時短制御が行なわれることにより、可変入賞球装置15において、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすくなる。したがって、大当り遊技状態の終了後の所定期間中には、それ以外のときに比べて、第2保留記憶のデータが発生しやすくなる。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファの両方に保留記憶データが記憶されている場合は、第1保留記憶データに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示よりも第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が優先して実行されるので、大当り遊技状態の終了後の時短状態において発生しやすい保留記憶データを効率的に処理することができるから、第2保留記憶数の上限値による制限により第2保留記憶として記憶できず無効となる始動入賞(始動条件)の発生を低減することができる。これにより、大当り遊技状態の終了後の時短状態における第2特別図柄表示器8bの変動表示の実行効率を向上させることができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S60)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図13参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図13(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図13(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図13(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、16R確変大当り、または、2R確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S60のN)、S60で抽出された大当り判定用乱数を用いて、小当り判定を行なう小当り判定モジュールを実行する。小当り判定モジュールは、予め決められている小当り判定値(図13参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、小当り判定の処理を実行するプログラムである。
小当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、小当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め小当り判定値の数が多く設定されている確変時小当り判定テーブル(ROM54における図13(B)の右側の数値が設定されているテーブル)と、小当り判定値の数が確変時小当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時小当り判定テーブル(ROM54における図13(B)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時小当り判定テーブルを使用して小当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常状態(非確変状態)であるときは、通常時小当り判定テーブルを使用して小当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図13(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。小当りとすることに決定した場合には(S61Y)、小当りフラグをセットし(S62)、S75に移行する。小当りとしないことに決定した場合には(S61N)、そのままS75に移行する。なお、小当りとするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を小当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、小当りに関しては、確変状態において小当りと判定する確率を通常状態よりも高くせず、常に一定の判定確率で小当りとする判定を行なうようにしてもよい。また、小当りに関しては、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも小当りと判定する確率が低くなるように、小当りとする判定を行なう確率を異ならせてもよい。
S60において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図14の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図14に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、次のように、図15(A)〜(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのいずれかを選択する。標準時短フラグがセットされているときには、図15(B)に示す標準時短時第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。超時短フラグがセットされているときには、図15(C)に示す超時短時第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。標準時短フラグおよび超時短フラグのどちらもセットされていないときには、図15(A)に示す通常時第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。また、この場合に、図15(A)〜(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、16R大当り(16R通常大当りおよび16R確変大当り)が選択される割合が高い。
S72,S73においては、大当りの種別が選択されるが、16R確変大当りが選択される場合において、図5に示すように、16R確変大当りE〜Hは、大当り種別ごとに共通制御ラウンド数が大当り種別ごとに異なるので、図28のS72,S73で大当り種別を選択することに基づいて、共通制御ラウンド数が選択されることとなる。
図14および図15(A)〜(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「16R通常大当りA」の場合には、大当り種別を示すデータとして「01」が設定される。大当り種別が「16R通常大当りB」の場合には、大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。大当り種別が「16R通常大当りC」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。大当り種別が「16R確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。大当り種別が「16R確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定される。大当り種別が「16R通常大当りC」の場合には、大当り種別を示すデータとして「06」が設定される。大当り種別が「16R通常大当りD」の場合には、大当り種別を示すデータとして「07」が設定される。大当り種別が「16R通常大当りE」の場合には大当り種別を示すデータとして「08」が設定される。大当り種別が「16R確変大当りF」の場合には大当り種別を示すデータとして「09」が設定される。大当り種別が「16R確変大当りG」の場合には大当り種別を示すデータとして「0A」が設定される。大当り種別が「16R確変大当りH」の場合には大当り種別を示すデータとして「0B」が設定される。大当り種別が「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「0C」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのどちらもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「16R通常大当りA」に決定されたときには「0」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「16R通常大当りB」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R通常大当りC」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りA」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りB」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りC」に決定した場合には「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りD」に決定した場合には「6」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りE」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りF」に決定した場合には「8」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りG」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「16R確変大当りH」に決定した場合には「A」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「2R確変大当り」に決定した場合には「C」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、「E」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図29および図30は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、S74で記憶された大当り種別情報と、通常状態(非時短状態)、標準時短状態、および、超時短状態のうちどの状態にあるかを示す時短情報とに応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、通常状態16R大当り時判定テーブル、標準時短状態16R大当り時判定テーブル、超時短状態16R大当り時判定テーブル、通常状態2R大当り時判定テーブル、標準時短状態2R大当り時判定テーブル、および、超時短状態2R大当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する(S92)。そして、S112に移行する。ここで、時短情報は、標準時短状態となっているときにセットされる標準時短フラグの状態と、超時短状態となっているときにセットされる超時短フラグ状態とに基づいて特定される情報であり、標準時短フラグがセットされているときには、標準時短状態であることが特定され、超時短フラグがセットされているときには、超時短状態であることが特定され、標準時短フラグおよび超時短フラグのどちらもセットされていないときには、非時短状態としての通常状態であることが特定される。
S91で大当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、通常状態(非時短状態)、標準時短状態、および、超時短状態のうちどの状態にあるかを示す時短情報に応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、通常状態小当り時判定テーブル、標準時短状態小当り時判定テーブル、および、超時短状態小当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する(S92)。そして、S112に移行する。
S93で小当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、標準時短状態であることを示す標準時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。なお、標準時短フラグは、遊技状態を標準時短状態に移行するときにセットされ、標準時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、標準時短フラグは、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜D,Fのうちいずれかとする決定がされたときに、大当り遊技状態を終了する処理においてセットされる。16R通常大当りA〜Cに関して、標準時短フラグは、所定回数の変動表示が実行されたタイミング、または、次に大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングのうちいずれか早いタイミングでリセットされる。また、16R確変大当りA〜D,Fに関して、標準時短フラグは、次に大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
標準時短フラグがセットされていないとき(S95のN)、CPU56は、後述するS101に進む。一方、標準時短フラグがセットされているとき(S95のY)、CPU56は、特別図柄ポインタのデータに基づいて、第1特別図柄の変動表示時であるか否かを確認する(S96)。第1特別図柄の変動表示時であるとき(S96のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図22(a)の標準時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択し(S97)、S112に進む。一方、第2特別図柄の変動表示時であるとき(S96のN)、CPU56は、後述するS98に進む。
S98では、第2保留記憶数が1以上であるか否かを確認する(S98)。第2保留記憶数が1未満(すなわち0)であるとき(S98のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図22(b)の標準時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択し(S99)、S112に進む。一方、第2保留記憶数が1以上であるとき(S98のY)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図22(c)の標準時短状態はずれ時第3判定テーブルを選択し(S100)、S112に進む。
S101では、超時短状態であることを示す超時短フラグがセットされているか否かを確認する(S101)。なお、超時短フラグは、遊技状態を超時短状態に移行するときにセットされ、超時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、超時短フラグは、16R確変大当りHまたは2R確変大当りとすることに決定されたときに、大当り遊技状態を終了する処理においてセットされ、次に大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
超時短フラグがセットされていないとき(S101のN)、後述するS107に進む。一方、超時短フラグがセットされているとき(S101のY)、CPU56は、特別図柄ポインタのデータに基づいて、第1特別図柄の変動表示時であるか否かを確認する(S102)。第1特別図柄の変動表示時であるとき(S102のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図23(a)の超時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択し(S103)、S112に進む。一方、第2特別図柄の変動表示時であるとき(S102のN)、CPU56は、後述するS104に進む。
S104では、第2保留記憶数が1以上であるか否かを確認する(S104)。第2保留記憶数が1未満(すなわち0)であるとき(S104のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図23(b)の超時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択し(S105)、S112に進む。一方、第2保留記憶数が1以上であるとき(S104のY)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図23(c)の超時短状態はずれ時第3判定テーブルを選択し(S106)、S112に進む。
S107では、変動表示をする特別図柄に対応する保留記憶数(第1特別図柄の変動表示時には第1保留記憶数、第2特別図柄の変動表示時には第2保留記憶数)が2以上であるか否かを確認する(S107)。S107において、変動表示をする特別図柄がどちらであるかの確認は、特別図柄ポインタのデータに基づいて行なう。変動表示をする特別図柄に対応する保留記憶数が2未満(すなわち0または1)であるとき(S107のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図21(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択し(S108)、S112に進む。一方、変動表示をする特別図柄に対応する保留記憶数が2以上(すなわち2または3)であるとき(S107のY)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図21(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルを選択し(S109)、S112に進む。
次いで、S112において、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読出し、S92,S97,S99,S100,S103,S105,S106,S108またはS109の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S112)。
次いで、CPU56は、S112での変動パターン種別の決定結果に基づいて、前述のようにS92、S94,S97,S99,S100,S103,S105,S106,S108,S109の処理で選択したテーブルにおいて、変動パターン種別に対応して設けられた変動パターン判定テーブルを選択する(S113)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読出し、S113の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S115)。
なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出せず、S112で変動パターン種別を決定するときに、ランダム2を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S116)。
また、特別図柄の変動を開始する(S117)。たとえば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、前述のように変動表示を開始させる。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を開始させる。なお、S32の特別図柄表示制御処理においては、開始フラグを参照して特別図柄の変動表示を開始するのではなく、特別図柄プロセス処理のプロセスの状態を参照して特別図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S118)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S119)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果に基づいて、S93〜S109の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、予め非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果に基づいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
前述した表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果14指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図16参照)を送信する制御を行なう。
図31は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。なお、S32の特別図柄表示制御処理においては、終了フラグを参照して特別図柄の変動表示を終了するのではなく、特別図柄プロセス処理のプロセスの状態を参照して特別図柄の変動表示を終了するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう(S132)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S133)。大当りフラグがセットされていない場合には、後述するS140に移行する。
大当りフラグがセットされている場合に、CPU56は、確変フラグ、標準時短フラグ、および、超時短フラグのうちセットされているフラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S135)。具体的には、大当りの種別が16R通常大当りAである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R通常大当りBである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R通常大当りCである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りAである場合には大当り開始4指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りBである場合には大当り開始5指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りCである場合には大当り開始6指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りDである場合には大当り開始7指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りEである場合には大当り開始8指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りFである場合には大当り開始9指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りGである場合には大当り開始10指定コマンドを送信する。大当りの種別が16R確変大当りHである場合には大当り開始11指定コマンドを送信する。大当りの種別が2R確変大当りである場合には大当り開始12指定コマンドを送信する。
S135において、大当りの種別がいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行なう(S136)。
また、大当り遊技状態における制御時間を管理するための大入賞口制御タイマに、大当りの発生時において演出表示装置9で大当りが発生したことを報知する大当り表示時間に相当する値を設定する(S137)。また、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、ROM54に記憶されている開放パターンデータ(図5)を参照し、大当りのラウンド数を計数するためのラウンド数計数用カウンタにラウンド数(たとえば、16R通常大当りA〜Cおよび16R確変大当りA〜Hの場合には16回。2R確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138)。また、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、ROM54に記憶されている開放パターンデータ(図5)を参照し、大当りのラウンド数を計数するためのラウンド数計数用カウンタにラウンド数(たとえば、16R通常大当りA〜Cおよび16R確変大当りA〜Hの場合には16回。2R確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138B)。1ラウンド中における開放回数を計数するためのカウンタとしてのラウンド中開放数カウンタを初期値(0回)にセットする(S138B)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S139)、処理を終了する。
なお、16R確変大当りのうち、入賞有利当りのような第1特定遊技状態と、第1特定遊技状態よりも不利な入賞不利当りのような第2特定遊技状態とで、ラウンド数を同じラウンド数とする場合には、S138においてセットする開放回数のデータとして固定値(たとえば16回)を用いればよいので、大当り遊技状態の開放回数を設定するための処理を簡素化することができる。
次いで、S133で大当りフラグがセットされていないときに、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否か確認する(S140)。S140で確変フラグがセットされていない場合には、標準時短状態であることを示す標準時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。S141で標準時短フラグがセットされている場合、すなわち、確変フラグがセットされておらず、かつ、標準時短フラグがセットされている場合は、16R通常大当りA〜Cの大当り遊技状態の終了後に、確変状態に制御されていないが、時短状態および電チューサポート制御状態に制御されている状態であり、この場合の時短状態は、変動表示100回の実行時に終了させる必要がある。したがって、その場合には、S142〜S145により標準時短状態が継続する特別図柄の変動表示回数を管理する。
一方、S140で確変フラグがセットされている場合、すなわち、16R確変大当りA〜Hおよび2R確変大当りの大当り遊技状態終了後には、時短状態(標準時短状態、超時短状態)を変動表示100回の実行時に終了させる制御を行なう必要がないので、後述するS146に進む。具体的に、16R確変大当りA〜H、および、2R確変大当りの場合は、次回の大当り発生時まで時短状態(標準時短状態、超時短状態)を継続させる必要があるからである。また、16R確変大当りE,Gの場合は、時短状態にさせないからである。
CPU56は、S141で標準時短フラグがセットされている場合、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。このような時短回数カウンタは、16R通常大当りA〜Cが終了するときに、大当り終了処理(S307)において、所定値(100回)にセットされ、S142により変動表示が実行されるごとに、変動表示の終了時点で減算される。
なお、2R大当りとして、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない2R通常大当りが選択可能となるようにしてもよい。2R通常大当りにおいては、大当り遊技状態の終了後に、2R確変大当りの場合と同様に、超時短状態に移行させる制御を行なうようにしてもよい(所定割合で移行先を超時短状態と標準時短状態とに振分けてもよい)。このような2R通常大当りを設ける場合に、2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後においては、16R通常大当りA〜Cのように変動表示回数(たとえば100回)で時短状態の継続期間を制限してもよく、2R確変大当りのように変動表示回数で時短状態の継続期間を制限しないようにしてもよい。2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後において、変動表示回数(たとえば100回)で時短状態の継続期間を制限するときには、2R確変大当りについても、2R通常大当りと同様に変動表示回数(たとえば100回)で時短状態の継続期間を制限することにより、2R通常大当りであるか、2R確変大当りであるかを判別しにくいようにしてもよい。このようにすれば、2R通常大当りを設けた場合に、2R大当りとなったときに、確変状態であるか否かを遊技者が認識しにくくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後において、確変状態ではない状態で超時短状態に移行し、変動表示回数(たとえば100回)で超時短状態の継続期間を制限するときには、たとえば図32の特別図柄停止処理において、2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後の超時短状態において、S141からS142に進んで時短回数カウンタを減算すればよい。そして、その後、S143で時短回数カウンタが0になったときに、S144のステップまたはそれとは別のステップにより、超時短フラグをリセットすればよい。
また、変動表示回数(たとえば100回)で超時短状態の継続期間を制限するときには、所定回数の変動表示が行なわれた後は、超時短状態から標準時短状態に移行するように制御をしてもよい。
次いで、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になったか否か確認する(S143)。時短回数カウンタの値が0になっていないときには、後述するS146に進む。一方、時短回数カウンタの値が0になっているときには、標準時短フラグをリセットする(S144)。そして、標準時短フラグがリセットされたことにより、遊技状態が、確変状態ではなく、かつ、標準時短状態ではない状態となってことに応じて、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行ない(S145)、S146に進む。
S146では、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S146)。小当りフラグがセットされていない場合には、表示結果がはずれのときであり、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S147)、処理を終了する。
小当りフラグがセットされている場合に、CPU56は、小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S148A)。
また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことをたとえば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S148B)。また、ROM54に記憶されている小当りの開放パターンデータを参照し、小当り開放前処理(S308)および小当り開放中処理(S309)で大入賞口の開放回数を計数管理するために用いる開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(S148C)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新し(S148D)、処理を終了する。これにより、その後、小当り開放前処理(S308)および小当り開放中処理(S309)が実行されることにより、小当り遊技状態において2R確変大当りの大当り遊技状態と同じ態様で大入賞口が2回開放されることとなる。
図33は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、S411に進む。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なう(S403)。そして、ラウンド中開放数カウンタの値が0であるか否か確認する(S404)。ラウンド中開放数カウンタの値が0である場合には、現時点がラウンドの開放前であることを意味している。
ラウンド中開放数カウンタの値が0である場合は、ラウンド数計数用カウンタの値が複数回開放ラウンド判定値と合致するか否かを判定する(S405A)。前述したように、大当り種別が16R確変大当りB〜Dのいずれかであるときは、大入賞口が1ラウンド中に複数回開放するラウンド(複数回開放ラウンド)がある。S405Aでは、次回のラウンドがその複数回開放ラウンドに該当するか否かが判定される。より具体的にS405Aでは、大当り種別バッファにより特定される大当り種別が16R確変大当りBである場合には、次回のラウンドが第12ラウンドであるか(ラウンド数計数用カウンタの値がラウンド判定値「5」であるか)否かを判定し、大当り種別が16R確変大当りCである場合には、次回のラウンドが第9ラウンドであるか(ラウンド数計数用カウンタの値がラウンド判定値「8」であるか)否かを判定し、大当り種別が16R確変大当りDである場合には、次回のラウンドが第4ラウンドであるか(ラウンド数計数用カウンタの値がラウンド判定値「13」であるか)否かを判定する。
S405Aでラウンド数計数用カウンタの値が複数回開放ラウンド判定値と合致するときは、大当り種別に応じた複数回開放ラウンド数(開放回数)をラウンド中開放数カウンタにセットする(S405B)。S405Bでは、大当り種別が16R確変大当りBである場合には6がセットされ、大当り種別が16R確変大当りCである場合には9がセットされ、大当り種別が16R確変大当りDである場合には14がセットされる(図5参照)。
一方、S405Aでラウンド数計数用カウンタの値が複数回開放ラウンド判定値と合致しないときは、ラウンド中開放数カウンタに1をセットする(S405C)。それは、複数回開放ラウンド以外のラウンドでは、開放回数が1回だからである。
S405BまたはS405Cの処理の後、ラウンド数計数用カウンタの値を−1する(S405D)。そして、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行ない(S405E)、S406に進む。なお、CPU56は、現在のラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数計数用カウンタの値を確認することにより認識する。
S404でラウンド中開放数カウンタの値が0でない場合には、現時点がラウンドの開始前ではなく、ラウンド中における複数回の大入賞口の開放の間の閉鎖期間が終了したときであることを意味しているので、S405A〜S405Eの処理を実行せず、S406に進む。
次いで、S406において、CPU56は、大当りの種別に応じた開放パターンデータに基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間を設定する(S406)。大入賞口開放時間は、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、ROM54に記憶されている開放パターンデータを参照して設定する。S406において、大入賞口開放時間としては、大当り種別やラウンド数(ラウンド数計数用カウンタの値)、ラウンド中開放数カウンタの値に応じて0.5秒、30秒あるいは25秒、22秒、17秒がセットされる。
具体的には、16R確変大当りAのすべてのラウンド、16R通常大当りAにおける第1〜11ラウンド、16R通常大当りBにおける第1〜8ラウンド、16R通常大当りCにおける第1〜3ラウンド、16R確変大当りBにおける第12ラウンド以外のラウンド、16R確変大当りCにおける第9ラウンド以外のラウンド、16R確変大当りDにおける第4ラウンド以外のラウンド、16R確変大当りEにおける第1〜8,12〜16ラウンド、16R確変大当りFにおける第1〜8,16ラウンド、16R確変大当りGにおける第1〜11,16ラウンド、および、16R確変大当りHにおける第1〜3,16ラウンドにおいては、大入賞口開放時間に30秒がセットされる。
また、2R確変大当りのラウンド、16R通常大当りAにおける第12〜16ラウンド、16R通常大当りBにおける第9〜16ラウンド、16R通常大当りCにおける第4〜16ラウンド、16R確変大当りBにおける第12ラウンド中の5回目までの開放、16R確変大当りCにおける第9ラウンドの8回目までの開放、16R確変大当りDにおける第4ラウンドの13回目までの開放、16R確変大当りEにおける第9〜11ラウンド、16R確変大当りFにおける第9〜15ラウンド、16R確変大当りGにおける第12〜15ラウンド、および、16R確変大当りHにおける第4〜15ラウンドにおいては、大入賞口開放時間に0.5秒がセットされる。
また、16R確変大当りBにおける第12ラウンド中の6回目の開放(最後の開放)においては、大入賞口開放時間に25秒がセットされる。16R確変大当りCにおける第9ラウンドの9回目の開放(最後の開放)においては、大入賞口開放時間に22秒がセットされる。16R確変大当りDにおける第4ラウンドの14回目の開放(最後の開放)においては、大入賞口開放時間に17秒がセットされる(図5参照)。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(S306)に応じた値に更新する(S407)。
S411に進んだ場合、CPU56は、ラウンド中の閉鎖(複数回開放ラウンドにおける、1回目の開放と2回目の開放の間、または、2回目の開放と3回目の開放の間など)であるか否か確認する(S411)。ここで、ラウンド中の閉鎖でない場合は、ラウンド間のインターバル期間であるときである。
S411でラウンド中の閉鎖でない場合には、処理を終了する。これにより、大当り遊技状態の開始時においては、大入賞口制御タイマの値が0になるまで、前述したように設定された大当り表示時間となり、大当りが発生したことを報知する制御が行なわれる。
一方、S411でラウンド中の閉鎖である場合には、CPU56は、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S412)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S413)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S414)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。一方、入賞個数カウンタの値が所定数になった場合には、後述する大入賞口開放中処理におけるS436(図34参照)に移行する。
なお、S414で入賞個数カウンタの値が所定数になった場合には、大入賞口制御タイマに1をセットした後、S407に移行するようにしてもよい。その場合、大入賞口制御タイマに1がセットされた場合には、図34に示す大入賞口開放中処理で直ちに大入賞口制御タイマの値が0になり(S420,S421参照)、ラウンドを終了させるための処理が実行される。
また、S411の処理では、CPU56は、ラウンド中開放数カウンタの値が0であるか否かによって、ラウンド中の閉鎖であるか否か判定できるが、大入賞口開放中処理において、ラウンド中開放数カウンタの値を−1したときにラウンド中開放数カウンタの値が0でないときにラウンド中の閉鎖を示すフラグをセットし、S411の処理で、そのフラグに基づいてラウンド中の閉鎖であるか否か判定してもよい。その場合には、大入賞口開放中処理に移行するときに、そのフラグをリセットする。
図34は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(S421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS422との判定順は逆でもよい。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S435)。そして、S436に進む。
一方、S421で大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(S421)、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S422)。次に、ラウンド中開放数カウンタの値を−1する(S423)。そして、ラウンド中開放数カウンタの値が0になったときには(S424)、ラウンドにおける全ての回の大入賞口の開放が終了したことになり、S436に進む。一方、ラウンド中開放数カウンタの値が0になっていない場合には(S424)、1ラウンドにおける大入賞口の複数回の開放間の閉鎖時間(ラウンド中閉鎖時間)に相当する値を大入賞口制御タイマに設定する(S425)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に応じた値に更新する(ステップS441)。
S436に進んだ場合、CPU56は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)。また、ラウンド中開放数カウンタの値を0にリセットする(S437)。
次いで、CPU56は、ラウンド数計数用カウンタの値を確認する(S438)。ラウンド数計数用カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S439)。
そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(S440)。具体的に、具体的に、大当り種別は、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて確認する。また、インターバル時間は、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、ROM54に記憶されている開放パターンデータを参照して設定する。具体的に、インターバル期間は、基本的に5秒である。一方、2R確変大当りの場合、および、16R大当りにおける大入賞口の開放時間が0.5秒であるラウンド間では、これより短い期間(たとえば0.5秒)である。これにより、大当り遊技状態中のラウンド間においては、大入賞口制御タイマの値が0になるまで、インターバル時間となるり、インターバル時間について予め定められた演出をする制御が行なわれる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に応じた値に更新する(S441)。
また、開放回数カウンタの値が0である場合に、CPU56は、大当り種別に応じた大当り終了コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための制御を行なう(S442)。具体的に、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて、大当り種別を確認する。そして、大当り種別が16R通常大当りAであった場合には、大当り終了1指定コマンドを送信する。大当り種別が16R通常大当りBであった場合には、大当り終了2指定コマンドを送信する。大当り種別が16R通常大当りCであった場合には、大当り終了3指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りAであった場合には、大当り終了4指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りBであった場合には、大当り終了5指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りCであった場合には、大当り終了6指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りDであった場合には、大当り終了7指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りEであった場合には、大当り終了8指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りFであった場合には、大当り終了9指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りGであった場合には、大当り終了10指定コマンドを送信する。大当り種別が16R確変大当りHであった場合には、大当り終了11指定コマンドを送信する。大当り種別が2R確変大当りであった場合には、大当り終了12指定コマンドを送信する。
次に、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S443)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新し(S444)、処理を終了する。
図35は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を1減算する(S154)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了時間が経過したか否か確認する(S155)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、大当りフラグをリセットする(S156)。そして、終了する大当りの大当り種別が、16R確変大当りA〜H、および、2R確変大当りのうちのいずれかに該当するか否かを判定する(S161)。
S161で、前述のような種別の大当りでないときには、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に制御せず、時短状態および電チューサポート制御状態に制御する大当り(16R通常大当りA〜C)であるので、変動表示回数で制限された標準時短状態に制御するために、CPU56は、所定の時短回数として、100回を示す値を時短回数カウンタにセットし(S165)、S166に進む。
一方、S161で、判定される種別の大当りは、すべて確変大当りであるので、これら種別の大当りであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させ(S162)、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して確変状態指定コマンドを送信する制御を行なう(S163)。
次に、これら種別の大当りのうち、終了する大当りの種別が、16R確変大当りE,Gのいずれかに該当するか否か確認する(S163A)。16R確変大当りE,Gは、確変状態に制御するが、時短状態に制御せず、電チューサポート制御状態に制御しない大当りであるので、大当り終了処理においては、時短状態に関する設定をしない。したがって、S163Aで16R確変大当りE,Gのいずれかであるときは、S170に進む。
S163Aで16R確変大当りE,Gのいずれでもないときは、16R確変大当りH、または、2R確変大当りであるか否か確認する(S164)。このような種別の大当りでないときは、消去法的に、16R確変大当りA〜D,Fのいずれかであり、確変状態に制御することに加えて、変動表示回数に制限されない標準時短状態および電チューサポート制御状態に制御する大当りであるので、このような種別の大当りであるときには、S165には進まずに、S166に進む。一方、16R確変大当りH、または、2R確変大当りであるときには、後述するS168に進む。なお、S164で、16R確変大当りH、または、2R確変大当りでないときは、16R確変大当りA〜D,Fのいずれかに該当するか否かを確認し、該当するときに、S168に進むようにしてもよい。
S166では、時短フラグとして標準時短フラグをセットして遊技状態を標準時短状態に移行させる(S166)。これにより、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜D,Fのいずれかの大当り種別であるときには、標準時短状態に制御される。
16R通常大当りA〜Cのいずれかであるときには、S165で時短回数カウンタがセットされてS166により標準時短フラグがセットされることにより、大当り遊技状態の終了後、変動表示が100回実行されるまで次回の大当りが発生しないときには、時短回数カウンタにより管理される変動表示が100回となったときに、前述のS144により標準時短状態が終了させられる。また、16R確変大当りA〜D,Fのいずれかであるときには、S165で時短回数カウンタがセットされず、S166により標準時短フラグがセットされることにより、大当り遊技状態の終了後、変動表示回数に関係なく、次回の大当りが発生するまで、標準時短状態が継続させられる。また、後述するように、16R確変大当りH、または、2R確変大当りであるときには、時短回数カウンタがセットされず、超時短フラグがセットされることにより、大当り遊技状態の終了後、変動表示回数に関係なく、次回の大当りが発生するまで、超時短状態が継続させられる。
なお、時短回数は、時短回数を決定するための乱数値(時短回数決定用乱数値)を抽出し、抽出した乱数値に基づいて、たとえば20回または100回のような複数種類の時短回数のうちのいずれかに決定するようにしてもよい。また、たとえば、大当り図柄が第1の大当り図柄であるときに20回の時短回数を設定し、大当り図柄が第2の大当り図柄であるときに100回の時短回数を設定する等、時短回数が、特別図柄の大当り図柄に対応付けて決定されるようにしてもよい。また、2R確変大当りまたは16R確変大当りHの大当り遊技状態の終了後の超時短について、継続期間を変動表示回数(時短回数)で制限するときには、同じ超時短状態であっても、時短回数が異なるようにしてもよい。具体的には、2R確変大当りまたは16R確変大当りHとすることが決定されたときに、時短回数を複数種類の時短回数のうちのいすれかに決定すればよい。また、2R確変大当りとして、時短回数が異なる複数の2R確変大当りを設け、2R確変大当りとすることが決定されるときに、大当り図柄をたとえば第1の大当り図柄とする2R確変大当りに決定するときに20回の時短回数を設定し、大当り図柄をたとえば第2の大当り図柄とする2R確変大当りに決定するときに100回の時短回数を設定する等、時短回数が、特別図柄の大当り図柄に対応付けて決定されるようにしてもよい。
そして、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して標準時短状態指定コマンドを送信する制御を行ない(S167)、S170に進む。
S164で16R確変大当りH、または、2R確変大当りであると判断されたときには、時短フラグとして超時短フラグをセットして遊技状態を超時短状態に移行させる(S168)。これにより、16R確変大当りH、または、2R確変大当りの大当り種別であるときには、超時短状態に制御される。そして、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して超時短状態指定コマンドを送信する制御を行ない(S169)、S170に進む。16R確変大当りH、または、2R確変大当りの大当り種別であるときには、時短回数カウンタがセットされず、超時短フラグがセットされることにより、大当り遊技状態の終了後、変動表示回数に関係なく、次回の大当りが発生するまで、超時短状態が継続させられる。
S170において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S170)、処理を終了する。
前述したS161,S163A,S164において、大当り種別は、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて確認される。
前述したように、時短状態となるときに、時短状態の種類を特定可能に標準時短状態指定コマンドと超時短状態指定コマンドとのいずれかを送信することにより、演出制御用マイクロコンピュータ100において、時短状態が、標準時短状態、および、超時短状態のうちどの種別の時短状態であるかを認識することができるので、たとえば、時短状態の種別に応じて異なる演出を行なうことができる。具体的に、時短状態の種別に応じて異なるキャラクタを表示する演出を行なうようにしてもよく、また、超時短状態のときに演出図柄を画面端部に移動させて変動表示させ、キャラクタを用いた演出等の所定の演出を複数回の変動表示にまたがる態様で実行し、大当りとなるときに、このような所定演出の結果として、大当りを連想させるような特定の演出を行なうようにしてもよい。また、標準時短状態と超時短状態とを含む時短状態となるときに、時短状態の種類を特定せずに、時短状態であることを示す状態指定コマンドを送信してもよい。その場合であっても、演出制御用マイクロコンピュータ100において、時短状態であるかを認識することができるので、たとえば、時短状態に応じて、通常状態と異なる演出を行なうことができる。
また、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、S308の小当り開放前処理はS305の大当り開放前処理において2R確変大当りのときに実行される処理と同様の処理であり、S309の小当り開放中処理はS306の大当り開放中処理において2R確変大当りのときに実行される処理と同様の処理であり、S310の小当り終了処理はS307の大当り終了処理において2R確変大当りのときに実行される処理と同様の処理であり、これらの処理が実行されることにより、小当り遊技状態では、2R確変大当りのときの大当り遊技状態と同様の開放パターンで特別可変入賞球装置20の大入賞口が開放動作させられる。ただし、小当り終了処理においては、大当り終了処理の場合と異なり、確変フラグ、標準時短フラグ、および、超時短フラグのセットは行なわれない。したがって、小当りのときには、確変フラグ、標準時短フラグ、および、超時短フラグのセット/リセットは行なわれない。
次に、普通図柄の表示結果を決定するために用いる普通図柄表示結果決定テーブルについて説明する。図36は、普通図柄表示結果決定テーブルを示す説明図である。普通図柄表示結果決定テーブルは、ROM54に記憶されている。
普通図柄表示結果決定テーブルにおいては、普通図柄当り判定用のランダム4(1〜201)の値(決定値)と、普通図柄の表示結果と、普通図柄の変動時間と、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の開放時間および開放回数との関係が、通常遊技状態(電チューサポート制御がされていない遊技状態)と、電チューサポート制御状態とに分けて示されている。
通常遊技状態のときにおいて、決定値が1〜20のいずれかとなったときには、普通図柄の表示結果を当りとし、変動時間が10秒間に設定されるとともに、開放時間が0.3秒間で1回開放することに設定される。一方、通常遊技状態のときにおいて、決定値が21〜201のいずれかとなったときには、普通図柄の表示結果をはずれとし、変動時間が10秒間に設定される。
また、電チューサポート制御状態のときにおいて、決定値が1〜180のいずれかとなったときには、普通図柄の表示結果を当りとし、変動時間が1秒間に設定されるとともに、開放時間が1.5秒間で3回開放することに設定される。一方、電チューサポート制御状態のときにおいて、決定値が181〜201のいずれかとなったときには、普通図柄の表示結果をはずれとし、変動時間が1秒間に設定される。
このように、普通図柄の制御に関し、電チューサポート制御状態のときには、通常遊技状態と比べて、決定値が当りとなる割合が高くなるように設定され、変動時間が短くなるように設定され、さらに、開放時間および開放回数が増加するように設定される。
図37は、図11のS27において実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、ゲート32に設けられたゲートスイッチ32aからの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、ゲート32を通過した遊技球が検出されたか否かの判定を行なう(S501)。S501では、遊技球がゲート32を通過してゲートスイッチ32aからの検出信号が所定期間オン状態となった場合に、遊技球のゲート通過(通過球)の検出があったものと判断して、ゲート通過時処理を実行する(S502)。
S502において実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。まず、RAM55の所定領域に設けられた普図保留記憶部に記憶されている普図保留記憶データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば「4」)となっているか否かを判定する。普図保留記憶部は、ゲートスイッチ32aにより遊技球のゲート通過が検出されたときに抽出した普通図柄の表示結果決定用のランダム4の数値データを普図保留記憶データとして、最大限4つ保留記憶するデータ記憶領域を有する。この普図保留記憶部は、前述した第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファと同様に、普図保留記憶データを格納された順番を特定可能な状態で保存していき、順番にしたがって変動表示に使用された普図保留記憶データを消去し、残りの普図保留記憶データについてデータ記憶領域を1つずつシフトしていく構成となっている。
S502において、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、CPU56が、ランダム4を示す数値データを抽出する。そして、抽出したランダム4の数値データを普図保留記憶データとして、普図保留記憶部でデータが記憶されずに空いているデータ記憶領域のうち先頭順番の領域にセットする。一方、普図保留記憶部において、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球の検出は無効として、ランダム4の数値データの新たな抽出および記憶は行なわない。
ゲート通過時処理を実行した後、および、S501でゲートスイッチ32aからの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなS510〜S514の各処理を実行する。
S510の普通図柄通常処理は、普通図柄プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された普図保留記憶データの有無等に基づいて、普通図柄表示器10による普通図柄の変動表示を開始するか否かの判定が行なわれる。このとき、たとえば普図保留記憶部に格納された普図保留記憶データがある場合には、普通図柄プロセスフラグの値を「1」に更新する。
S511の普通図柄判定処理は、普通図柄プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。この普通図柄判定処理では、標準時短フラグまたは超時短フラグがセットされているか否かに基づいて、電チューサポート制御状態であるか否かを認識し、普図保留記憶部の先頭順番に格納された普図保留記憶データ(普通図柄の表示結果決定用のランダム4を示す数値データ)に基づき、図36に示す普通図柄表示結果決定テーブルを参照して、普通図柄の変動表示における表示結果を、「当り」とするか「はずれ」とするかの決定等が行なわれる。
前述したように、普通図柄表示結果決定テーブルでは、標準時短状態および超時短状態を含む時短状態に対応した電チューサポート制御状態である場合に、非電チューサポート制御状態である通常遊技状態である場合よりも普通図柄の表示結果を「当り」とする決定がなされる割合が高くなるように、ランダム4と比較される決定値が割振られている。これにより、電チューサポート制御状態では、S511の普通図柄判定処理において、通常遊技状態と比べて普通図柄の表示結果が「当り」と判定されやすくなることで、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14が開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口14に進入(始動入賞)しやすくなる。
また、普通図柄判定処理では、普通図柄表示結果決定テーブルを用いて、普通図柄の変動時間も決定される。前述したように、普通図柄表示結果決定テーブルでは、標準時短状態および超時短状態を含む時短状態に対応した電チューサポート制御状態である場合に、非電チューサポート制御状態である通常遊技状態である場合よりも普通図柄の変動時間が短くなるように設定されている。これにより、電チューサポート制御状態では、S511の普通図柄判定処理において、標準時短フラグまたは超時短フラグがセットされているときに電チューサポート制御状態であると認識し、普図通常遊技状態と比べて普通図柄の変動時間が短くなるように変動時間が決定される。電チューサポート制御状態では、普通図柄の変動表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「当り」の変動表示結果が導出表示される間隔も短くなり、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14が開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口14に進入(始動入賞)しやすくなる。
なお、この実施の形態では、時短状態として、標準時短状態と超時短状態とで同じ変動時間で普通図柄を変動表示させる制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、標準時短状態と超時短状態とで異なる変動時間で普通図柄を変動表示させる制御を行なうようにしてもよい。たとえば、超時短状態のときの方が、標準時短状態のときよりも、短い変動時間で普通図柄を変動表示させる制御を行なうようにしてもよい。
さらに、普通図柄判定処理では、普通図柄表示結果決定テーブルを用いて、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の開放時間および開放回数も決定される。前述したように、普通図柄表示結果決定テーブルでは、標準時短フラグまたは超時短フラグがセットされているときに電チューサポート制御状態であると認識し、電チューサポート制御状態である場合に、非電チューサポート制御状態である通常遊技状態である場合よりも、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が多くなるように設定されている。したがって、電チューサポート制御状態である場合に、非電チューサポート制御状態である通常遊技状態である場合よりも、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が多くなるような制御が行なわれる。これにより、電チューサポート制御状態では、開放時間が長くなり、かつ、開放回数が多くなることで、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)が開放状態となる時間および回数が増加し、遊技球が第2始動入賞口14に進入(始動入賞)しやすくなる。
なお、この実施の形態では、時短状態として、標準時短状態と超時短状態とで同じ開放時間および開放回数で可変入賞球装置15を開放する制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、標準時短状態と超時短状態とで異なる開放時間および異なる開放回数で可変入賞球装置15を開放する制御を行なうようにしてもよい。たとえば、超時短状態のときの方が、標準時短状態のときよりも、開放時間および開放回数の少なくとも一方で遊技者にとって有利となる動作をする制御を行なうようにしてもよい。
普通図柄判定処理では、このような各種判定がされた後、普通図柄プロセスフラグの値を「2」に更新する。
S512の普通図柄変動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器10による普通図柄の変動表示において普通図柄を変動させるための設定が行なわれる。こうした設定に基づいて変動表示する普通図柄は、S513の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動表示が停止して普通図柄の表示結果となる普通図柄の表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動表示を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が、普通図柄判定処理で決定された変動時間に達したか否かの判定が行なわれる。そして、決定された変動時間に達したときには、普通図柄プロセスフラグの値を「3」に更新する。
S513の普通図柄停止処理は、普通図柄プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させるための設定が行なわれる。なお、普通図柄の表示結果を導出表示させるための設定は、S512の普通図柄変動処理において、計測された経過時間が決定された変動時間に達したときに、普通図柄プロセスフラグの値を「3」に更新する以前に行なわれるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普通図柄判定処理で決定された普通図柄の表示結果が「当り」である場合に、普通図柄判定処理で決定された開放時間および開放回数で可変入賞球装置15を開閉するようにソレノイド16を駆動する作動パターンの設定を行なってから、普通図柄プロセスフラグの値が「4」に更新される。一方、普通図柄判定処理で決定された普通図柄の表示結果が「はずれ」である場合には、普通図柄プロセスフラグをクリアして、その値を「0」に更新する。
S514の普通電動役物作動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普通図柄の変動表示における表示結果が「当り」となったことに対応して、可変入賞球装置15において可動片を開放状態に動作させることにより、第2始動入賞口14を閉状態から開状態に変化させる制御が行なわれる。たとえば、普通電動役物作動処理では、S513の普通図柄停止処理においてセットされた作動パターンの設定に応じて、ソレノイド16を駆動するための駆動制御信号を生成することにより、可変入賞球装置15を、普通図柄判定処理で決定された開放時間および開放回数で開状態とする制御を行なう。これにより、図36に示すような遊技状態および表示結果に応じた動作パターンで可変入賞球装置15が開閉動作させられることとなる。そして、作動パターンの設定に応じたソレノイド16の駆動が終了すると、普通図柄プロセスフラグをクリアして、その値を「0」に更新する。
次に、演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図38は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出図柄の大当り図柄決定用乱数および各種演出内容の選択決定用乱数等の各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。また、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図39は、図38に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御する。また、演出図柄の停止図柄(表示結果)を停止図柄決定用の乱数値に基づいて決定する。変動表示の開始時に、受信した変動パターンコマンドに対応して実行する変動表示の変動時間を計時する変動表示時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミング等を制御するとともに、変動表示時間タイマにより計時される変動時間が終了したか否かを監視する。そして、変動時間が終了したか、または、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、変動表示を終了させるために、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、大当り表示結果となるときには、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に更新し、はずれ表示結果となるときには、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御用マイクロコンピュータ100においては、変動パターンコマンド受信待ち処理において変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄変動開始処理により演出図柄の変動表示を開始させ、演出図柄変動中処理において図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄変動開始処理により演出図柄の変動表示を停止させる。変動表示は、各変動パターンコマンドに対応する変動時間で実行されるように制御される。また、演出図柄の停止図柄は、演出図柄変動開始処理において、表示結果指定コマンドに基づいて、はずれとなるか、大当りとなるか、小当りとなるかの判別、および、大当りとなるときの大当り種別の判別を行なうことに基づいて決定する。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示の表示結果を次のように決定する。16R大当りとなるときには、左,中,右の演出図柄がそろったぞろ目の大当り図柄の組合せを大当り表示結果として決定する。大当り図柄の組合せは、たとえば、16R通常大当りA〜Cとなるときには、たとえば、「4」という偶数のぞろ目を大当り図柄の組合せとして決定する。また、16R確変大当りA〜Hとなるときには、たとえば、「7」という奇数のぞろ目を大当り図柄の組合せとして決定する。なお、16R通常大当りA〜Cとなるときには複数種類の偶数図柄のぞろ目の組合せのうちいずれかをランダムに大当り表示結果として選択決定し、16R確変大当りA〜Hとなるときには複数種類の奇数図柄のぞろ目の組合せのうちいずれかをランダムに大当り表示結果として決定してもよい。このように、偶数のぞろ目と、奇数のぞろ目との表示結果で16R通常大当りA〜Cと、16R確変大当りA〜Hとを区別することにより、確変大当りであるかどうかを区別しやすいようにすることができる。また、16R通常大当りA〜Cとなるときには奇数図柄の組合せを大当り表示結果として選択決定し、16R確変大当りとなるときには偶数図柄の組合せを大当り表示結果として決定してもよい。あるいは、16R通常大当りA〜Cとなるときには偶数図柄の組合せを大当り表示結果として選択決定し、16R確変大当りとなるときには偶数図柄または奇数図柄の組合せを大当り表示結果として決定してもよい。
なお、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜Hのそれぞれに対応する大当り図柄の組合せを1対1の関係で予め定めておき、大当りの種別に応じて、対応する大当り図柄の組合せを大当り表示結果として表示するようにしてもよい。このようにすれば、演出図柄の表示結果に基づいて、16R大当りが、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜Hのうちのどの大当り種別に該当するかを遊技者が容易に把握できるようになる。
また、2R確変大当りとなるときには、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなるチャンス目を、大当り図柄の組合せとして決定する。なお、2R確変大当りとなるときに表示するチャンス目は、複数種類のチャンス目のうちから選択決定するようにしてもよい。また、小当りとなるときには、2R確変大当りとなるときと同様にチャンス目を、小当り図柄の組合せとして決定する。
一方、はずれとなるときには、ぞろ目とならない左,中,右の演出図柄の組合せをはずれ表示結果としてランダムに決定する。ただし、はずれとなるときにおいて、変動パターンコマンドがリーチとなることを指定するコマンドであるときには、変動表示中において左,右の図柄が揃ったリーチ図柄を形成することが可動なはずれ表示結果を決定し、変動パターンコマンドがリーチとならない(通常変動となる)ことを指定するコマンドであるときには、変動表示中において左,右の図柄が揃ったリーチ図柄を形成しないようなはずれ表示結果を決定する。
なお、変動パターンコマンドにより、変動パターンに加えて、大当りとするか否か、および、大当りの種別を特定可能とする場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りとするか否かの情報、および、大当りの種別の情報に基づいて、演出図柄の停止図柄の組合せを決定するようにしてもよい。
また、変動パターンコマンドにおいてノーマルリーチが指定されたときには、演出図柄変動中処理において、各ノーマルリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。さらに、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチが指定されたときには、演出図柄変動中処理において、各スーパーリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、時短状態の種類を特定可能な演出制御コマンド(標準時短状態指定コマンド、超時短状態指定コマンド)に基づいて、時短状態が、標準時短状態、および、超時短状態のうちどの種別の時短状態であるかを認識することができるので、演出表示装置9等の演出装置により、時短状態の種別に応じて異なる演出が行なわれる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、コマンド解析処理により、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる通常状態指定コマンド、標準時短状態指定コマンド、超時短状態指定コマンド、確変状態指定コマンド等に基づいて、遊技状態がどのような状態にあるかを特定するデータを記憶し、その記憶データに基づいて、遊技状態を常に認識する。そして、このように認識している遊技状態と、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる変動パターンコマンドとに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理により、現在の遊技状態に応じた演出態様で演出図柄の変動表示を実行させる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される演出コマンドについては、前述したような通常状態指定コマンド、標準時短状態指定コマンド、超時短状態指定コマンド、確変状態指定コマンドを用いる代わりに、現在の遊技状態も特定可能な変動パターンコマンドを送信するようにしてもよい。そのようにする場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、当該変動パターンコマンドに基づいて、現在の遊技状態を認識するとともに、変動パターンを認識することができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、演出制御プロセス処理において、前述した潜伏演出制御を次のように行なう。2R確変大当りの終了を示す大当り終了12指定コマンドを受信したときと、小当りの終了を示す小当り指定コマンドを受信したときには、演出制御プロセス処理において、大当り遊技状態の終了時および小当り遊技状態の終了時のそれぞれにおいて、次に大当りが終了するまでの間にわたり潜伏演出フラグをセットする。そして、潜伏演出フラグがセットされている間において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態であるか否かを報知せず、共通の背景画像を表示する等、確変状態となっているか否かを遊技者が認識しにくい潜伏演出を行なう。なお、このような潜伏演出は、次回の大当りが発生するまでの期間継続させる例の他に、所定回数(たとえば、100回等)の変動表示(特別図柄および演出図柄の変動表示)が実行されるまでの期間継続させるようにしてもよい。
なお、前述した実施の形態に示した「超時短」の変動パターンは、超時短状態に制御されているときにおいては、表示結果にかかわらず100%の割合で選択されるように設定してもよい。
図40は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(S805)を示すフローチャートである。
ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了1指定コマンド受信フラグ〜大当り終了12指定コマンド受信フラグのうちのいずれか、または、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S1901)。大当り終了1指定コマンド受信フラグ〜大当り終了12指定コマンド受信フラグは、大当り終了1指定コマンド〜大当り終了12指定コマンドをそれぞれ受信したときに、コマンド解析処理(S704)において、受信したコマンドに対応する受信フラグがセットされる。小当り終了指定コマンド受信フラグは、小当り終了指定コマンドを受信したときに、コマンド解析処理においてセットされる。
S1901において、判定対象となるいずれかのコマンド受信フラグがセットされている場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S807)に応じた値に更新する(S1907)。
S1901においていずれのコマンド受信フラグもセットされていないとき、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態中に大当り中演出を実行することを示す大当り中演出開始フラグがセットされているか否かを確認する(S1911)。大当り中演出開始フラグは、大当り中演出を開始するときに図41のラウンド後処理におけるS1940でセットされる。大当り中演出開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、大当り中演出タイマがタイムアウトしたか否かを判定することにより、大当り中演出の演出時間が経過したか否かを確認する(S1912)。大当り中演出の演出時間は、大当り中演出を開始するときに図41のS1939でセットされる。大当り中演出の演出時間が経過していれば、大当り中演出開始フラグをリセットし(S1913)、大当り中演出を終了する(S1914)。
S1911で大当り中演出開始フラグがセットされていないとき、S1912で演出時間が経過していないとき、または、S1914で大当り中演出を終了したときは、S1915に進む。S1915では、開放回数記憶領域に保存されている現在のラウンド数が、ラウンド数報知演出を開始するラウンドであるか否かを判定する(S1915)。開放回数記憶領域は、RAMに設けられており、大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、受信した大入賞口開放中指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ:ラウンド数を示す)を記憶(保存)する記憶領域である。したがって、開放回数記憶領域に保存されているラウンド数のデータを確認することにより、現在のラウンド数を認識することができる。具体的に、S1915においては、ラウンド数報知演出を開始するラウンドとして、16R通常大当りA、16R通常大当りB、16R確変大当りA、16R確変大当りB、16R確変大当りC、16R確変大当りE、16R確変大当りF、16R確変大当りGのそれぞれにおける第4ラウンドであるか否か、16R確変大当りDにおける第5ラウンドであるか否か、16R確変大当りCにおける第10ラウンドであるか否か、16R確変大当りE、16R確変大当りGのそれぞれにおける第12ラウンドであるか否か、16R確変大当りBにおける第13ラウンドであるか否か、16R確変大当りF、16R確変大当りG、16R確変大当りHのそれぞれにおける第16ラウンドであるか否かを判定する。そして、ラウンド数報知演出を開始するラウンドである場合は、開放回数記憶領域に保存されているラウンド数に対応したラウンド数を報知するためのラウンド数報知演出を開始し(S1916)、ラウンド数報知演出開始フラグをセットする(S1917)。
S1915でラウンド数報知演出を開始するラウンドでないと判断された場合、または、S1917の処理の後、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後指定コマンド受信フラグ(コマンド解析処理によりセットされる)がセットされているか否か確認する(S1902)。
大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていないときは、ラウンド中処理を終了する。S1902の処理で大入賞口開放後指定コマンド受信フラグがセットされていることを確認した場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをリセットする(S1903)。そして、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態中に大当り中演出を実行することを示す大当り中演出開始フラグがセットされているか否かを確認する(S1904)。大当り中演出開始フラグがセットされていなければ、ラウンド数報知演出開始フラグがセットされているか否かを確認する(S1918)。ラウンド数報知演出開始フラグがセットされていなければ、ラウンド中演出に対応する画像を演出表示装置9の表示画面から消去するなど、ラウンド中演出を終了させる(S1905)。ラウンド数報知演出開始フラグがセットされていれば、ラウンド数報知演出をラウンド数報知演出に対応する画像を演出表示装置9の表示画面から消去するなど、ラウンド中演出を終了させる(S1919)。大当り種別が16R確変大当りAである場合には、S1916、S1917の処理が実行されないので、16R確変大当りAの第4〜16ラウンドではS1905の処理においてラウンド数報知演出を終了させる。大当り中演出は、複数のラウンド間に亘って実行される場合もあるため、ここでは終了させるか否かを判定しない。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に応じた値に更新する(S1906)。
図41は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S1931)。大入賞口開放中コマンド受信フラグは、大入賞口開放中指定コマンドを受信したときに、コマンド解析処理においてセットされるフラグである。
大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り中演出の演出内容(大当り中演出パターン)がすでに決定されていることを示す大当り中演出決定フラグがセットされているか否かを判定する(S1932)。大当り中演出決定フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が「16R通常大当りA」、「16R通常大当りB」、「16R通常大当りC」、「16R確変大当りB」、「16R確変大当りC」、「16R確変大当りD」、「16R確変大当りE」、「16R確変大当りF」、「16R確変大当りG」、および、「16R確変大当りH」のうちのいずれかであるか否かを判定する(S1933)。大当り種別がこれらのいずれかであれば、大当り中演出の演出内容(大当り中演出パターン)を決定するための大当り中演出決定処理を実行する(S1934)。
大当り遊技状態において、最初にラウンド後処理が実行されたときには、大当り中演出決定フラグがセットされていないので、この大当り中演出決定処理が実行されることとなる。2回目以降のラウンド後処理においては、大当り中演出決定フラグがセットされることとなり、大当り中演出決定処理はスキップされる。
次に、大当り中演出決定処理(S1933)の処理内容を説明する。複数種類設けられた大当り中演出パターンと、大当り中演出パターン決定用の乱数値との関係を示すデータテーブルとしての大当り中演出パターン決定テーブルがROMに記憶されている。
大当り中演出パターンとしては、ダイナマイトを使用する演出(大当り中演出パターンα)と、爆弾を使用する演出(大当り中演出パターンβ)とが用意されている。さらに、それぞれ、大当りが継続することが報知される演出パターンと、大当りが終了することが報知される演出パターンとが用意されている。大当り種別が16R通常大当りA〜Cである場合には、大当り中演出が終了するときに、大当りが終了することが報知される演出となる。大当り種別が16R確変大当りB〜Hである場合には、大当り中演出が終了するときに、大当りが継続することが報知される演出となる。
大当り種別ごとの大当り中演出パターン決定テーブルにおいては、16R確変大当りB>16R確変大当りC>16R確変大当りD>16R確変大当りE>16R確変大当りF>16R確変大当りG>16R確変大当りH>16R通常大当りA>16R通常大当りB>16R通常大当りCという選択割合の関係で、大当り中演出パターンβよりも大当り中演出パターンαに決定されやすくなるようにデータが設定されている。このような設定がされていることにより、大当り中演出がいずれの演出パターンになるかによって、いずれの大当りとなるかを示唆することができる。
大当り中演出決定処理において、演出制御用CPU101は、複数種類の大当り中演出パターン決定テーブルのうちから、大当り種別に応じた大当り中演出パターン決定テーブルを選択する。そして、大当り中演出パターン決定用の乱数値を抽出し、選択した大当り中演出決定テーブルを用いて、大当り中演出の演出内容に対応した大当り中演出パターンを決定する。そして、決定した大当り演出パターンは、RAMの大当り中演出バッファにセットされる。そして、演出制御用CPU101は、大当り中演出パターンが決定されたことを示す大当り中演出決定フラグをセットし、大当り中演出決定処理を終了する。
図41に戻り、S1931で大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中コマンド受信フラグをリセットする(S1935)。そして、大当り中演出が開始されたことを示す大当り中演出開始フラグがセットされているか否かを判定する(S1936)。大当り中演出開始フラグがセットされていなければ、開放回数記憶領域に保存されているラウンド数が、大当り中演出を開始する所定のラウンド数であるか否かを判定する(S1937)。具体的には、図42のラウンド中演出テーブルに示すように、16R通常大当りA、16R確変大当りB、または、16R確変大当りGにおける第12ラウンドであるか否か、16R通常大当りB、16R確変大当りC、16R確変大当りE、または、16R確変大当りFにおける第9ラウンドであるか否か、16R通常大当りC、16R確変大当りD、または、16R確変大当りHにおける第4ラウンドであるか否かを判定する。
図42は、ラウンド中演出テーブルの内容を示す図である。ラウンド中演出テーブルは、大当り中演出の演出内容を示すデータテーブルであり、ROMに記憶されている。
所定のラウンド数であれば、演出制御用CPU101は、大当り中演出バッファにセットされた大当り中演出パターンと、大当り種別とに基づいて、大当り中演出の演出内容と演出時間を決定し、大当り中演出を開始する(S1939)。
大当り中演出の演出内容は、図42のラウンド中演出テーブルに示すように、大当り種別が16R通常大当りであれば、大当りが終了することが報知される大当り中演出となる。また、大当り種別が16R確変大当りであれば、大当りが継続することが報知される大当り中演出となる。
大当り中演出の演出時間は、次のよう時間に決定される。大当り種別が16R通常大当りAであれば、第12〜16ラウンドの時間に相当する演出時間(具体的には、0.5秒の開放時間×5+開放間のインターバル−0.1秒=約4.4秒)となる。16R通常大当りBであれば、第9〜16ラウンドの時間(具体的には、0.5秒の開放時間×8+開放間のインターバル−0.1秒=約7.4秒)に相当する演出時間となる。16R通常大当りCであれば、第4〜16ラウンドの時間に相当する演出時間(具体的には、0.5秒の開放時間×13+開放間のインターバル−0.1秒=約12.4秒)となる。
また、大当り種別が16R確変大当りBであれば、12ラウンドのうち0.5秒で大入賞口が開放する期間に相当する演出時間(16R通常大当りAの第12〜16ラウンドの時間に相当する時間と同じ時間)となる。16R確変大当りCであれば、9ラウンドのうち0.5秒で大入賞口が開放する期間に相当する演出時間(16R通常大当りBの第9〜16ラウンドの時間に相当する時間と同じ時間)大当り中演出パターンとして、ダイナマイトを使用する演出(大当り中演出パターンα)と、爆弾を使用する演出(大当り中演出パターンβ)と、が用意されている。さらに、それぞれ、大当りが継続することが報知される演出パターンと、大当りが終了することが報知される演出パターンとが用意されている。大当り種別が16R通常大当りである場合には、大当り中演出が終了するときに、大当りが終了することが報知される演出となる。大当り種別が16R確変大当りである場合には、大当り中演出が終了するときに、大当りが継続することが報知される演出となる。16R確変大当りDであれば、4ラウンドのうち0.5秒で大入賞口が開放する期間に相当する演出時間(16R通常大当りCの第4〜16ラウンドの時間に相当する時間と同じ時間)となる。
また、大当り種別が16R確変大当りEである場合には、第9〜11ラウンドの時間に相当する演出時間に決定される。16R確変大当りFである場合には、第9〜15ラウンドの時間に相当する演出時間に決定される。大当り種別が16R確変大当りGである場合には、第12〜15ラウンドの時間に相当する演出時間に決定される。16R確変大当りHである場合には、第4〜15ラウンドの時間に相当する演出時間に決定される。
S1939においては、演出時間を決定すると、その時間を計測する大当り中演出タイマをスタートさせる。なお、大当り中演出は、この時間よりも短い時間が設定されるようにしてもよい。即ち、0.5秒で大入賞口が開放される期間よりも短い間に大当り中演出が終了するようにしてもよい。
S1939で大当り中演出を開始すると、演出制御用CPU101は、ラウンド数報知演出開始フラグがセットされているときは、ラウンド数報知演出開始フラグをリセットする(S1939A)。演出制御用CPU101は、次に、大当り中演出開始フラグをセットする(S1940)。そして、S1944に進む。
S1937で、大当り中演出を開始する所定のラウンド数でなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド数報知演出開始フラグがセットされているか否かを確認する(S1941)。ラウンド数報知演出開始フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、図42に示すラウンド中演出決定テーブルに対応したラウンド中演出を開始する(S1938)。その後は、S1944に進む。
S1938の処理では、具体的には、16R大当りの第1〜3ラウンドであれば、第2,第3ラウンドでのバトル演出を実行するための処理が行なわれる。第1ラウンドでのバトル演出(後述する図43(F)のような演出)を実行するための処理は、16R大当りの種別に関係なく、図39の大当り表示処理において、大当り表示を終了する直前の段階で開始される。したがって、S1938では、第1〜3ラウンドにおけるバトル演出のうち、第2,第3ラウンドでのバトル演出を実行することとなる。16R大当りのうち、16R確変大当りAであれば、第3ラウンドにおいて味方キャラクタが勝利するバトル演出となる。その他の16R大当りの場合は、第3ラウンドにおいて味方キャラクタが敗北するバトル演出となる。このようにすることで、バトル演出により、16R確変大当りAであることを報知することができる。16R確変大当りAの場合は、第1〜3ラウンドにおいてS1938の処理が実行されバトル演出が開始され、第4ラウンド以降はラウンド数報知演出が開始される。
また、S1941でラウンド数報知演出開始フラグがセットされていれば、現在のラウンド数を報知するラウンド数報知演出が開始される(S1942)。その後は、S1944に進む。ラウンド数報知演出においては、バトル演出が終了した後のキャラクタ画像を継続して表示させるようにしてもよい。なお、2R確変大当りおよび小当りでは、ラウンド中演出は実行されないが、2R確変大当りおよび小当りのときにラウンド中演出を実行するようにしてもよい。
S1944では、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に応じた値に更新する(S1944)。その後、ラウンド後処理を終了する。
次に、大当り中演出等の演出表示装置9において行なわれる演出動作について説明する。図43および図44は、大当り中演出等の演出動作の具体例を示す図である。
以下においては、変動表示の表示結果に基づいて16R大当りとなるときの演出を説明する。図43(A)に示すように、演出表示装置9の表示画面における左,中,右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて演出図柄の変動表示が行なわれる。そして、図43(B)に示すように、リーチ状態となってリーチ演出が実行された後、図43(C)に示すように、大当り図柄が停止表示される。図43(B)では、変動パターンに対応して、ノーマルリーチおよびスーパーリーチ等のリーチ演出が実行される。図43(C)で表示される大当り図柄としては、図39のS801で決定された図柄が停止表示される。図43(C)では、偶数図柄に決定され、「6」「6」「6」が停止表示されている例が示されている。
前述の大当り図柄決定テーブルの設定では、大当り種別が16R確変大当りである場合には、16R通常大当りである場合よりも、奇数図柄に決定されやすくなっている。また、大当り種別が16R通常大当りである中でも、16R確変大当りである中でも、遊技者に有利な順(大入賞口の開放時間が長い順)に奇数図柄に決定されやすくなっている。したがって、図43(C)に示すように、偶数図柄の大当り図柄となった場合、遊技者にとっては比較的有利でない大当りである可能性が高いことを報知することとなる。
その後、図43(D)に示すように、大当りとなったことを示す表示がなされ(図39のS802)、図43(E)に示すような第1ラウンドである旨の表示の後、第1ラウンドのラウンド中演出として、図43(F)に示すようなバトル演出が開始される(図41のS1938)。このバトル演出は、図43(G)に示すように、第3ラウンドまでのラウンド中演出として実行される。ここで、大当り種別が16R確変大当りA以外の16R大当りである場合は、図43(H)に示すように、味方キャラクタ(右側のキャラクタ)が敵キャラクタ(左側のキャラクタ)に負ける演出が実行される。
バトル演出の終了後、大当り種別が16R通常大当りBまたは16R確変大当りCである場合は、第4〜8ラウンドにおいて、ラウンド数を報知する演出等が実行される。そして、図43(I)に示すような第9ラウンドになると、大当り中演出が開始される。
図41のS1934で決定された大当り中演出パターンが大当り中演出パターンαであれば、図44(A−1),(A−2),(A−3)に示すように、ダイナマイトの画像が表示されるとともに、ダイナマイトの導火線に火が着く演出が実行される。ここで、大当り種別が16R通常大当りBであれば、図44(A−4)に示すように、導火線の火が消える表示がなされ、図44(A−5)に示すように、大当りが終了する旨の表示がなされ、大当り遊技状態が終了する。大当り種別が16R確変大当りCであれば、図44(C)に示すように、ダイナマイトが爆発する表示がなされ、図44(D)に示すように、大当りが継続する表示がなされる。そして、図44(E),(F)に示すように、その後のラウンド遊技が実行され、第16ラウンド終了後、図44(G)に示すように、大当りが終了する旨の表示がなされ、大当り遊技状態が終了する。
また、図41のS1934で決定された大当り中演出パターンが大当り演出パターンβであれば、図44(B−1),(B−2),(B−3)に示すように、爆弾の画像が表示されるとともに、爆弾の導火線に火が着く演出が実行される。ここで、大当り種別が16R通常大当りBであれば、図44(B−4)に示すように、導火線の火が消える表示がなされ、図44(B−5)に示すように、大当りが終了する旨の表示がなされ、大当り遊技状態が終了する。大当り種別が16R確変大当りCであれば、図44(C)に示すように、爆弾が爆発する表示がなされ、図44(D)に示すように、大当りが継続する表示がなされる。そして、図44(E),(F)に示すように、その後のラウンド遊技が実行され、第16ラウンド終了後、図44(G)に示すように、大当りが終了する旨の表示がなされ、大当り遊技状態が終了する。
なお、大当り種別が16R通常大当りBである場合は、第9〜第16ラウンドに亘って図44(A−1)〜(A−5),(B−1)〜(B−5)に示すような大当り中演出が実行され、大当り種別が16R確変大当りCである場合は、第9ラウンドの大入賞口が0.5秒開放する期間に、図44(A−1)〜(A−3),(B−1)〜(B−3),(C),(D)に示すような大当り中演出が実行される。
また、大当り種別が16R確変大当りAである場合は、図43(J)に示すように、味方キャラクタ(右側のキャラクタ)が敵キャラクタ(左側のキャラクタ)に勝つ演出が実行される。大当り種別が16R確変大当りAである場合にのみ、このように味方キャラクタが敵キャラクタに勝つ演出が実行されるので、バトル演出により、大当り遊技状態における大入賞口の開放時間が最も長く、遊技者に最も有利な大当りである16R確変大当りAであることを報知することができる。
バトル演出の終了後、第4〜16ラウンドにおいては、図44(H),(I)に示すような、ラウンド数を報知する演出等が実行される。16R確変大当りAである場合には、大当り中演出が実行されない。そして、第16ラウンド終了後、図44(G)に示すように、大当りが終了する旨の表示がなされ、大当り遊技状態が終了する。
以上に説明したように、この実施の形態では、図5〜図9に示すように、大当り遊技状態におけるラウンド数が同じであっても、それぞれの大当り遊技状態における大入賞口の開放態様が異なっているので、それぞれの大当り種別において、遊技者にとっての有利さ(大当り遊技状態中に得られる賞球数に関する有利さ)が異なり、遊技にめりはりができ遊技の興趣が向上する。特に、16R通常大当りであっても、大入賞口の開放時間が0.5秒になるラウンド(実質的に賞球が得られないラウンド)が、16R通常大当りAでは第12ラウンド以降、16R通常大当りBでは9ラウンド以降、16R通常大当りCでは第4ラウンド以降となっており、同じ16R通常大当りの中でも、遊技者にとっての有利さ(大当り遊技状態中に得られる賞球数に関する有利さ)が異なる。また、16R確変大当りであっても、大入賞口の開放時間が0.5秒になるラウンド(実質的に賞球が得られないラウンド)が、16R確変大当りEでは第9〜11ラウンド、16R確変大当りFでは第9〜15ラウンド、16R確変大当りGでは第12〜15ラウンド、16R確変大当りHでは第4〜15ラウンドとなっており、同じ16R確変大当りの中でも、遊技者にとっての有利さ(大当り遊技状態中に得られる賞球数に関する有利さ)が異なる。また、図44(A−1)〜(A−5),(B−1)〜(B−5),(C),(D)に示すように、いずれの大当りであるかを示唆する(大当り遊技状態が継続するか否かを報知する)大当り中演出を実行するので、遊技者が大当り中演出に注目するようになり遊技の興趣が向上する。また、大当り中演出として大当りが継続する表示が行なわれるときに大当り中演出が同じタイミングで発生した場合は大当りが継続する表示が行なわれるタイミングが16ラウンドのうちの早い段階で行なわれる方が、その演出が行なわれた後に、より多くのラウンド数が賞球を得られる態様で開放されるので、大当りが継続する表示が行なわれるタイミングについて遊技の興趣を向上させることができる。
以上に示した第1実施形態では確変状態および電チューサポート制御状態において、特別可変入賞球装置20の制御態様の面(賞球獲得の面)で遊技者にとって不利な16R確変大当りHまたは2R確変大当りが発生した場合に、遊技者を落胆させるだけでなく、超時短状態に制御されることにより遊技者に満足感を与えることができる。さらに、16R大当りおよび2R大当りのそれぞれの大当り遊技状態の終了後の電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置15が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器8bで変動表示が実行される頻度が高くなるが、第1特別図柄表示器8aで実行される変動表示よりも、第2特別図柄表示器8bで実行される変動表示の方が、16R確変大当りHおよび2R確変大当りのいずれかを決定する割合が高いので、より一層遊技者に満足感を与えることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、16R確変大当りのうちの入賞不利当り(16R確変大当りE〜G)について、確変大当りが発生したときの遊技状態に応じて、大当り遊技状態の終了後における変動時間の状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態というような変動時間に関する状態)が異なる例を説明する。
図45は、第2実施形態による大当りおよび小当りを含む当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。図46は、第2実施形態による確変大当り後変動時間状態選択テーブルを示す図である。
図45を参照して、第2実施形態による確変大当りが第1実施形態による確変大当りと異なるのは、16R確変大当りのうちの入賞不利当り(16R確変大当りE〜G)の大当り遊技状態の終了後に制御される変動時間の状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態というような変動時間に関する状態)が、このような確変大当りにすると決定されたときの遊技状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態というような遊技状態)に応じて異なることである。なお、16R確変大当りHおよび2R確変大当りについても、16R確変大当りE〜Gと同様に、大当り遊技状態の終了後に制御される変動時間の状態が、当該確変大当りとすると決定されたときの遊技状態に応じて異なるようにしてもよい。
図45に示すように、16R確変大当りE,Gは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御が行なわれ、かつ、次のような第1制御状態〜第3制御状態のうち何れかの状態となる大当りである。第1制御状態は、時短状態(標準時短状態または超時短状態)および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれない状態である。第2制御状態は、標準時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれる状態である。第3制御状態は、超時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれる状態である。
また、図45に示すように、16R確変大当りFは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御が行なわれ、かつ、次のような第1制御状態または第2制御状態のうち何れかの状態となる大当りである。第1制御状態は、標準時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれる状態である。第2制御状態は、超時短状態および電チューサポート制御状態に移行する制御が行なわれる状態である。
図46は、第2実施形態において16R確変大当りE〜Hおよび2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における変動時間状態を決定するために用いられる確変大当り後変動時間状態選択テーブルを示す図である。確変大当り後変動時間状態選択テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560のROM54に格納されている。
図46の確変大当り後変動時間状態選択テーブルにおいては、16R確変大当りE、16R確変大当りF、16R確変大当りG、16R確変大当りH、および、2R確変大当りのそれぞれに対応して、確変大当り決定時(発生時)の変動時間状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態のいずれかの状態)ごとに、大当り遊技状態の終了後に選択する変動時間状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態のいずれかの状態)が示されている。
たとえば、16R確変大当りE,Gについては、通常状態において大当りとすることが決定されたときに通常状態とすることが決定される。16R確変大当りE,Gについては、標準時短状態において大当りとすることが決定されたときに標準時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。16R確変大当りE,Gについては、超時短状態において大当りとすることが決定されたときに超時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。
16R確変大当りFについては、通常状態において大当りとすることが決定されたときに標準時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。16R確変大当りFについては、標準時短状態において大当りとすることが決定されたときに超時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。16R確変大当りFについては、超時短状態において大当りとすることが決定されたときに超時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。
このように、16R確変大当りFについては、超時短状態において発生させることが決定されたときに、超時短状態に制御されるが、超時短状態以外の通常状態のような所定の状態において発生させることが決定されたときには、標準時短状態のような超時短状態以外の所定の状態に制御される。なお、16R確変大当りFについては、通常状態の他に、標準時短状態のような超時短状態以外の所定の状態において発生させることが決定されたときに、標準時短状態のような超時短状態以外の所定の状態に制御されるように設定してもよい。また、16R確変大当りFについては、通常状態および標準時短状態のような超時短状態以外の所定の状態において発生させることが決定されたときに、標準時短状態または通常状態のような超時短状態以外の所定の状態に制御されるように設定してもよい。
また、16R確変大当りHおよび2R確変大当りのそれぞれについては、通常状態、標準時短状態、および、超時短状態のいずれの状態において大当りとすることが決定されたときにも、超時短状態(次回の大当りまで継続)とすることが決定される。
図46の確変大当り後変動時間状態選択テーブルを用いて16R確変大当りまたは2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における変動時間状態を決定するときに、通常状態とすることが決定されたときには、電チューサポート制御を実行しないことが決定される。また、標準時短状態とすることが決定されたとき、および、超時短状態とすることが決定されたときには、電チューサポート制御を実行することが決定される。
図47は、第2実施形態による大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図47において、(A)には第1特別図柄大当り種別判定テーブルが示され、(B)には第2特別図柄大当り種別判定テーブルが示されている。
図47が第1実施形態による大当り種別判定テーブルを示す図14および図15と異なるのは、第2特別図柄大当り種別判定テーブルとして、図15(A)〜(C)のような遊技状態別の判定テーブルが設けられておらず、遊技状態にかわらず用いられる(B)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルが設けられていることである。図47(B)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、16R大当り(16R通常大当りおよび16R確変大当りを含む)となる割合が、図47(A)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも高く設定されている。
また、図47(B)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、入賞不利当りである16R確変大当りE〜Hの選択割合が、16R確変大当りE,G<16R確変大当りF<16R確変大当りHという関係で設定されている。一方、図47(A)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、入賞不利当りである16R確変大当りE〜Hの選択割合が、16R確変大当りE,G>16R確変大当りF>16R確変大当りHという関係で設定されている。
また、図47(A)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと、図47(B)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとを比較すると、16R確変大当りE,G、16R確変大当りF、16R確変大当りHのそれぞれを選択する割合は次のような関係で設定されている。第2特別図柄大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄大当り種別判定テーブルと比べて、16R確変大当りFを選択する割合、および、16R確変大当りHを選択する割合が高く、16R確変大当りE,Gを選択する割合が低く設定されている。
次に、第2実施形態において16R確変大当りE〜Hおよび2R確変大当りの大当り遊技状態後の制御状態を決定するために用いる特別図柄停止処理および大当り終了処理について説明する。
図48は、第2実施形態による特別図柄停止処理を示すフローチャートである。図48の特別図柄停止処理は、第1実施形態による図32の特別図柄停止処理と置換えられて実行される。
図48の特別図柄停止処理が、図32の特別図柄停止処理と異なるのは、図32のS133とS134との間に、図49に示す大当り終了処理において図46の確変大当り後変動時間状態選択テーブルを用いて16R確変大当りE〜Hおよび2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における変動時間状態を選択するために用いる情報として、大当り発生時情報を取得するための処理としてのS133A,S133Bが設けられていることである。
S133により大当りフラグがセットされている場合に、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて、今回の大当りの種別が、16R確変大当りE,G、16R確変大当りF、16R確変大当りH、および、2R確変大当りのうちのいずれかに該当するか否かを判定する(S133A)。該当しない場合には、S134に進む。一方、該当する場合には、標準時短フラグまたは超時短フラグがセットされているか否かに応じて通常状態(非時短状態)、標準時短状態、および、超時短状態のうちどの状態にあるかを示す時短情報を確認し、その情報に基づき、大当り発生時情報を示すデータとして用いられる大当り発生時情報フラグのうちのいずれかをセットする(S133B)。大当り発生時情報フラグは、大当りが発生したときの変動時間状態が、通常状態、標準時短状態、および、超時短状態のうちのいずれであるかを示すフラグである。大当り発生時情報フラグとしては、通常状態であるときにセットされる通常時発生フラグ、標準時短状態であるときにセットされる標準時短時発生フラグ、および、超時短状態であるときにセットされる超時短時発生フラグという複数のフラグを含む。大当り発生時情報フラグとしては、大当りが発生したときの変動時間状態に応じて、通常時発生フラグ、標準時短時発生フラグ、および、超時短時発生フラグのいずれか1つのフラグがセットされる。
S133Bにおいては、標準時短フラグがセットされているときに標準時短時発生フラグをセットし、超時短フラグがセットされているときに超時短時発生フラグをセットし、標準時短フラグと超時短フラグとのどちらもセットされていないときに通常時発生フラグをセットする。これにより、大当り発生時情報フラグの状態に基づいて、大当りが発生したときの変動時間状態を大当り終了処理において認識することができる。なお、S133Aによる大当り種別の判定を行なわずに、S133Bによる大当り発生時情報フラグのセットを行なうようにしてもよい。
図49は、第2実施形態による大当り終了処理を示すフローチャートである。図49の大当り終了処理は、第1実施形態による図35の大当り終了処理と置換えられて実行される。
図49の大当り終了処理が、図35の大当り終了処理と異なるのは、図35のS163と、S168およびS166との間に、図35のS163AおよびS164の代わりに、図46の確変大当り後変動時間状態選択テーブルを用いて、大当り種別情報、および、前述の大当り発生時情報フラグの情報に基づき、16R確変大当りE〜H、および、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における変動時間状態を決定(設定)するための処理としてのS167A〜S167Eが設けられていることである。
S163の後、S161で判定された大当り種別のうち、今回の大当り種別が、16R確変大当りE〜Hおよび2R確変大当りのいずれかに該当するか否か確認する(S167A)。いずれかに該当しないときには、消去法的に16R確変大当りA〜Dのいずれかであり、S166に進む。一方、いずれかに該当するときには、図46の確変大当り後変動時間状態選択テーブルを用いて、S133Aで判定した大当り種別の情報と、図48のS133Bでセットされた大当り発生時情報フラグにより特定される大当り発生時情報(大当り発生時が通常状態、標準時短状態、超時短状態のいずれの状態であったかを示す情報)とに基づき、該当する確変大当りの終了後の変動時間状態として、通常状態、標準時短状態、超時短状態のいずれかの状態を選択する(S167B)。
次に、大当り発生時情報フラグをリセットする(S167C)。そして、S167Bにおいて標準時短状態が選択されたか否かを判定する(S167D)。標準時短状態が選択されたと判定されたときには、S166に進み、標準時短フラグをセットする。これにより、確変大当り後変動時間状態選択テーブルにより標準時短状態が選択されたときには、大当り遊技状態の終了後に標準時短状態に制御されることとなる。S167Dにおいて、S167Bで標準時短状態が選択されていないと判定されたときには、S167Bにおいて超時短状態が選択されたか否かを判定する(S167E)。
超時短状態が選択されたと判定されたときには、超時短フラグをセットする(S168)。これにより、確変大当り後変動時間状態選択テーブルにより超時短状態が選択されたときには、大当り遊技状態の終了後に超時短状態に制御されることとなる。超時短状態が選択されていないと判定されたときには、通常状態が選択されたときであるので、そのままS170に進む。これにより、確変大当り後変動時間状態選択テーブルにより通常状態が選択されたときには、大当り遊技状態の終了後に通常状態に制御されることとなる。なお、前述したS167Cによる大当り発生時情報フラグのリセットは、S170を実行する前に行なえばよい。
以上に説明した制御が行なわれることにより、第2実施形態では、16R確変大当りのうちの入賞不利当り(16R確変大当りE〜G)が発生したときの遊技状態に応じて、大当り遊技状態の終了後における変動時間の状態(通常状態、標準時短状態、超時短状態というような変動時間に関する状態)が異なるようにすることができる。これにより、遊技状態の変遷の多様化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。特に、図46、図48のS133A,S133B、および、図49のS167B〜S167Eに示すように、超時短状態において入賞不利当り(16R確変大当りE〜H)にすることが決定されたときに、超時短状態に制御され、超時短状態以外の通常状態のような所定状態(通常状態であってもよく、標準時短状態であってもよい)において入賞不利当り(16R確変大当りE,G)にすることが決定されたときに、標準時短状態のような超時短状態以外の所定の状態(通常状態であってもよく、標準時短状態であってもよい)に制御される。これにより、確変状態および電チューサポート制御状態において超時短状態に制御されているときに、遊技者にとって不利な入賞不利当り(16R確変大当りE〜H)が発生した場合に、遊技者を落胆させるだけでなく、超時短状態に制御されることにより遊技者に満足感を与えることができる。さらに、16R大当りおよび2R大当りのそれぞれの大当り遊技状態の終了後の電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置15が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器8bで変動表示が実行される頻度が高くなるが、図47の(B)に示すような、第2特別図柄について16R確変大当りF,Hを選択する割合の方が、図47の(A)に示すような、第1特別図柄について16R確変大当りF,Hを選択する割合よりも高いため、16R確変大当りF,Hが発生した場合に、超時短状態に制御されることにより、より一層遊技者に満足感を与えることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図5〜図9に示すように、遊技者にとって有利な第1の確変大当り(16R確変大当りA〜D)と、当該大当りよりも遊技者にとって不利な第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とについては、特定遊技状態の開始時から所定期間(第1R〜3R、第1R〜8R、または、第1R〜11R)が経過するまでは、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、同一の制御態様(30秒開放)で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御され、所定期間が経過した後は、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、異なる制御態様(30秒開放のみ、0.5秒開放のみ、または、これらの組合せにより、開放態様が異なる。)で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御される。これにより、大当り遊技状態の開始時から所定期間が経過するまでは、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、同一の制御態様で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御されることにより、いずれの大当り遊技状態であるのか遊技者が判別できないので、大当りの種類に関する遊技者の期待感を煽ることができる。そして、遊技者にとって不利な第2の確変大当りの大当り遊技状態に制御されたときであっても、当該大当り遊技状態の終了後には、第1の確変大当りの大当り遊技状態の終了後よりも高い割合で、遊技者にとって有利な確変状態および超時短状態に制御されることにより、遊技者の遊技意欲の低下を防ぐことができる。これにより、大当り遊技状態中において大当りの種類に関する遊技者の期待感を煽ることができる。
(2) 図5〜図9に示すように、大当り遊技状態の開始時から3R、8R、または、11Rのような共通制御ラウンド数としての所定ラウンド数が経過するまで、第1の確変大当り(16R確変大当りA〜D)と、第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とで、同一の制御態様で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御される。そして、図28のS72,S73により、大当りの種別が選択されるが、図5に示すように、16R確変大当りE〜Hは、大当り種別ごとに共通制御ラウンド数が異なるので、図28のS72,S73で大当り種別を選択することに基づいて、共通制御ラウンド数が選択されることとなる。これにより、所定ラウンド数が経過した後、第1の確変大当りと第2の確変大当りとで、異なる制御態様で特別可変入賞球装置20が開放状態に制御されるときにおいて、共通制御ラウンド数として用いるラウンド数が、予め定められた複数種類のラウンド数から選択されることとなるので、選択されるラウンド数に応じて、特別可変入賞球装置20が開放状態に制御される態様が異なる。これにより、共通制御ラウンド数として用いるラウンド数の選択に基づいて、遊技にめりはりが付くようにすることができる。
(3) 第1実施形態では、図15(A)〜(C)に示すように、超時短状態となる16R確変大当りHが選択される割合の関係が、通常状態時<標準時短状態時<超時短状態時に設定されている。第2実施形態では、図46に示すように、16R確変大当りE〜Hが選択されたときに超時短状態となる割合の関係が、通常状態時<標準時短状態時<超時短状態時に設定されている。このように、確変状態および超時短状態において第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときの方が、通常遊技状態中、または、確変状態および標準時短状態中において第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときよりも、確変状態および超時短状態に制御する割合が高い。これにより、第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときの遊技状態に応じて第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)の大当り遊技状態の終了後に確変状態および超時短状態に制御される割合が変化するので、遊技状態の変遷の多様化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 第1実施形態では、図15(A),(B)に示すように、超時短状態となる16R確変大当りHが選択される割合の関係が、通常状態時<標準時短状態時に設定されている。第2実施形態では、図46に示すように、16R確変大当りE〜Hが選択されたときに超時短状態となる割合の関係が、通常状態時<標準時短状態時に設定されている。このように、確変状態および標準時短状態中において第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときの方が、通常遊技状態中において第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときよりも、確変状態および超時短状態に制御する割合が高い。これにより、第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)とする決定がされたときの遊技状態に応じて第2の確変大当り(16R確変大当りE〜H)の大当り遊技状態の終了後に確変状態および超時短状態に制御される割合が変化するので、遊技状態の変遷の多様化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図2、図46に示すように、大当り遊技状態の終了後において、第1有利状態として、標準時短状態に制御され、第2有利状態として、第1短縮状態よりも変動表示の変動時間が短縮される第2短縮状態に制御されるので、実行条件が成立した変動表示を効率的に実行することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図24(a),(b)に示すような、通常状態または標準時短状態において16R確変大当りとするときに決定される変動パターンよりも、図24(c)に示すような、超時短状態において16R確変大当りとするときに決定される変動パターンの方が、選択される変動パターンの変動時間が短く設定されている。また、図25(a),(b)に示すような、通常状態または標準時短状態において2R確変大当りとするときに決定される変動パターンよりも、図25(c)に示すような、超時短状態において2R確変大当りとするときに決定される変動パターンの方が、選択される変動パターンの変動時間が短く設定されている。このように、超時短状態において16Rおよび2Rの大当りを含む大当りにすることが決定されたときに、通常遊技状態または標準時短状態において16Rおよび2Rの大当りを含む大当りにすることが決定されたときよりも短い変動時間に決定される。これにより、超時短状態となったときから大当りとなるまでの期間を、通常遊技状態または標準時短状態となったときから大当りとなるまでの期間よりも短くすることができるので、遊技にスピード感を出すことができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
(7) 第2実施形態の図46、図48のS133A,S133B、および、図49のS167B〜S167Eに示すように、超時短状態において16R確変大当りE〜Hにすることが決定されたときに、超時短状態に制御され、超時短状態以外の通常状態のような所定の状態(標準時短状態であってもよい)において16R確変大当りE,Gにすることが決定されたときに、超時短状態以外の標準状態のような所定の状態(通常状態であってもよい)に制御される。これにより、確変状態および電チューサポート制御状態において超時短状態に制御されているときに、16R確変大当りのうちの遊技者にとって不利な入賞不利当りが発生した場合に、遊技者を落胆させるだけでなく、超時短状態に制御されることにより遊技者に満足感を与えることができる。さらに、16R大当りおよび2R大当りのそれぞれの大当り遊技状態の終了後の電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置15が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器8bで変動表示が実行される頻度が高くなるが、第2実施形態の図47の(B)に示すような、第2特別図柄について16R確変大当りFを選択する割合が、図47の(A)に示すような、第1特別図柄について16R確変大当りF,Hを選択する割合よりも高いので、第1特別図柄表示器8aで実行される変動表示よりも、第2特別図柄表示器8bで実行される変動表示の方が、16R確変大当りとして16R確変大当りF,Hを決定する割合が高いため、16R確変大当りが発生した場合に、16R確変大当りF,Hに制御されることにより、より一層遊技者に満足感を与えることができる。
(8) 図2に示すように、16R確変大当りとして、超時短状態に制御せずに標準時短状態に制御される16R確変大当りFと、標準時短状態に制御せずに超時短状態に制御される16R確変大当りHとを含むので、確変状態および電チューサポート制御状態において、16R確変大当りのうち遊技者にとって不利な入賞不利当りが発生した場合に、遊技者を落胆させるだけでなく、超時短状態に制御されることにより遊技者に満足感を与えることができる。さらに、16R大当りおよび2R大当りのそれぞれの大当り遊技状態の終了後の電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置15が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器8bで変動表示が実行される頻度が高くなるが、第1特別図柄表示器8aで実行される変動表示よりも、第2特別図柄表示器8bで実行される変動表示の方が、16R確変大当りとして16R確変大当りHを決定する割合が高いので、16R確変大当りのうち遊技者にとって不利な入賞不利当りが発生した場合に、16R確変大当りHに制御されることにより、より一層遊技者に満足感を与えることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 前述の実施形態では、時短状態に制御されたときに、変動パターンのうち、通常状態と比べて、変動時間が比較的短い変動パターンの選択割合を増加させることにより、時短状態を実現する例を示した。しかし、これに限らず、通常状態専用の複数種類の変動パターンと、当該変動パターンよりも平均的な変動時間が短い時短状態専用の複数種類の変動パターンとを設け、通常状態においては通常状態専用の複数種類の変動パターンから変動パターンを選択し、時短状態においては時短状態専用の複数種類の変動パターンから変動パターンを選択することにより、時短状態を実現するようにしてもよい。
(6) 前述の実施形態では、大当り種別として、16Rの大当りと2Rの大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、16Rの大当り、10Rの大当り、5Rの大当り、および、2Rの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、16Rの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、10Rの大当り、5Rの大当り、2Rの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。そのときには、前述した実施形態に示したような時短状態に関する制御を、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別については、前述した実施形態での16R大当りと同様の制御を行ない、賞球が得られにくい大当り種別グループの大当り種別については、前述した実施形態での2R大当りと同様の制御を行なうことにより、グループ単位で、前述のような変動時間の制御を行なうようにしてもよい。なお、賞球が得られやすい大当り種別の大当りの方が、賞球が得られにくい大当り種別の大当りよりも時短状態に移行しやすくなるように制御してもよい。前述した実施形態では、少なくとも、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで、同じ価値の大当り(たとえば、開放パターンが同じ、大当り遊技状態後の遊技状態が同じ等)とすることが決定されたときに、超時短状態に移行させる制御を行なう割合が第2特別図柄の変動表示の方が高くなるようにすればよい。
(7) 前述した実施形態では、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御は行なわないようにしてもよい。
(8) 前述した実施形態では、第1特別図柄については、高ベース状態において、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御を行なわない例を示した。しかし、これに限らず、第1特別図柄については、高ベース状態において、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御を行なうようにしてもよい。
(9) 前述した実施形態では、16R確変大当りA〜D,F,H、および、2R確変大当りについては、確変状態および時短状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続する例を示した。しかし、これに限らず、確変状態および時短状態が所定回数(たとえば、100回等)の変動表示(特別図柄の変動表示)が実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのうち、いずれか早い方の条件が成立するまで期間継続する制御を行なうようにしてもよい。また、確変状態は、次回の大当りが発生するまでの期間継続させるが、時短状態は、所定回数(たとえば、100回等)の変動表示(特別図柄の変動表示)が実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのうち、いずれか早い方の条件が成立するまで期間継続する制御を行なうようにしてもよい。
(10) 前述した実施形態では、16R確変大当りA〜D,F,H、および、2R確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態終了後の時短状態について、すべて同じ期間(次の大当りが発生するまで)継続する例を示した。しかし、複数種類の時短状態のそれぞれの継続期間が異なるようにしてもよい。たとえば、16R確変大当りA〜D,Fの大当り遊技状態終了後の標準時短状態については第1回数(100回等)の変動表示が実行されるまで継続し、16R確変大当りH、および、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後の超時短状態については第2回数(150回等)の変動表示が実行されるまで継続するような制御を行なうようにしてもよい。
(11) 前述した実施形態では、大当り種別と大当り図柄とを1対1で対応させておき、同じ乱数値(ランダム1)を用いて同時に選択する例を示した。しかし、これに限らず、各大当り種別につき、複数の大当り図柄のそれぞれを、大当り種別決定用の乱数値とは別に設けた大当り図柄決定用の乱数値により対応付けておき、大当り種別を決定した後に、大当り図柄決定用の乱数値を用いて、決定された大当り種別に含まれる複数の大当り図柄のうちから1つの大当り図柄を選択決定する処理を行なうようにしてもよい。
(12) 前述した実施形態では、16R通常大当りA〜C、および、16R確変大当りA〜D,Fのそれぞれの大当り遊技状態終了後の確変状態での時短状態について、同じ標準時短状態となる例を示した。しかし、これに限らず、16R確変大当りA〜D,Fの大当り遊技状態終了後の方が16R通常大当りA〜Cの大当り遊技状態終了後よりも短い変動時間の変動パターンを選択する割合を高くするようにしてもよい。
(13) 前述した実施形態では、賞球が得られやすい大当り(16R大当り)と、賞球が得られにくい大当り(2R確変大当り)とについて、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置20の開放回数で大当りの種別を分ける例を示した。しかし、これに限らず、賞球が得られやすい大当りと、賞球が得られにくい大当りとについて、開放回数を同じとし、賞球が得られやすい大当りについては賞球が得られやすい長い開放時間とし、賞球が得られにくい大当りについては賞球が得られにくい極めて短い開放時間とするようにしてもよい。このような場合には、前述したような小当りを設けるときにも、賞球が得られにくい大当りと同様の開放回数および開放時間とする。このようにすれば、大当り時の開放回数を区別するために表示するランプ(ラウンドランプ)を設ける必要がなくなるので、パチンコ遊技機1の外部から確変状態であるか否かを全く判別できなくすることができる。
(14) 前述した実施形態では、16R確変大当りA〜Dについては、超時短状態に制御されない例を示した。しかし、これに限らず、16R確変大当りA〜Dのときにも、所定の割合(たとえば、極めて少ない割合)で超時短状態に制御可能であるようにしてもよい。そのようにすれば、賞球が得られやすい大当りが発生した後、次に賞球が得られやすい大当りが発生するまでの期間を短くすることができるので、遊技の進行を高速化することができる。
(15) 前述した実施形態では、16R確変大当りB,Cについては、超時短状態に制御されない例を示した。しかし、これに限らず、16R確変大当りB,Cのときにも、所定の割合(たとえば、極めて少ない割合)で超時短状態に制御可能であるようにしてもよい。そのようにすれば、16R確変大当りB,Cは16R確変大当りAと比べて少し賞球が得られにくいので、特定遊技状態中において特定遊技状態の種類に関する遊技者の期待感を煽ることができる。
(16) 前述した実施の形態では、16R確変大当りとして、第1特定遊技状態として、実質的に16ラウンドの各ラウンドで入賞が得られる入賞有利当りを設け、第1特定遊技状態よりも特別可変入賞球装置20の制御態様が遊技者にとって不利な第2特定遊技状態として、入賞有利当りと同じ16ラウンドであっても、一部のラウンドで実質的に入賞が得られない入賞不利当りを設けた例を示した。しかし、これに限らず、第2特定遊技状態としては、第1特定遊技状態と同じ16ラウンドであり、すべてのラウンドで実質的に入賞が可能であるが、すべてのラウンドまたは一部のラウンドで、たとえば第1特定遊技状態よりも開放時間が短い等、実質的に入賞可能な遊技球数が少ないように設定された制御態様で特別可変入賞球装置20が制御されることにより、その制御態様が遊技者にとって不利なものであってもよい。また、第2特定遊技状態としては、特定遊技状態として制御されるラウンドとして、たとえば8Rのような第1特定遊技状態よりも少ないラウンド数が設定された大当りであってもよい。つまり、第2特定遊技状態としては、第1特定遊技状態よりも特別可変入賞球装置20の制御態様が不利なものであれば、前述した実施形態の特定遊技状態に限るものではない。
(17) 本実施の形態では、開放態様について、大当りの開始から所定期間(たとえば、第1〜3ラウンドのような所定期間)までは30秒の開放態様で同一であったが、大当り開始から所定期間までは0.5秒の開放態様で同一にしてもよい。
(18) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。