JP5405608B2 - 呼切断制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、呼切断制御装置に関し、特に常時接続のサービスを提供する通信ネットワークにおける接続呼の切断制御を行う呼切断制御装置に関する。
近年、下記に示す非特許文献1の仕様書で規定されているLTE(Long Term Evolution)のように、常時接続のサービスを提供する通信ネットワークサービスが提供され始めた。また、近年、スマートフォン等が急激に普及してきているが、これらの移動機は、常時接続を前提としているものが多い。この場合には、3G(3rd Generation)の通信ネットワークサービスであっても、LTEと同様に常時接続のサービスを提供することになる。
図22は、このような常時接続のサービスを提供する一般的な通信ネットワークとして、通信ネットワーク300のネットワーク構成を示すブロック図である。
この図22に示すような常時接続のサービスを提供するネットワーク300のコアネットワーク311側において、例えば、下記に説明するような障害が発生することがある。
通信ネットワーク300を構成する装置の一つに、ルーティング機能を持つルータ装置であるRT(Router)323がある。このRT323が故障すると、RT323と接続されているP−GW(PDN SAE Gateway)322とRT323との間のルートであるルータルートに障害が発生することがある。なお、P−GW322とは別のルータルート障害が発生していないP−GWがあれば、そのP−GWに迂回して接続することができる場合があるが、必ずしも別のP−GWに迂回して接続することができるとは限らない。
このため、P−GW322は、S−GW(Serving SAE Gateway)321及びMME(Mobility Management Entity)320を経由し、ユーザーが持っている移動機であるMT(Mobile Terminal)312−1〜312−nに対して、接続呼を切断するための要求を出力する場合がある。
上記で説明したルータルート障害は、RT323自体の装置故障によるものであったが、この他にも、ルータルート間の断線によるものや、これに相当するような事象に起因するもの等がある。さらには、ルートルータ障害に限らず、通信ネットワーク300を構成するS−GW321やP−GW322等の装置故障により常時接続のサービスを提供することができなくなるような障害もある。
すなわち、ルータルートを含む、常時接続のサービスを提供するためのルートである常時接続ルートにおいて、常時接続のサービスを提供することができなくなるような障害が発生した際に、現状では上記のような流れで、上記の常時接続ルートにより常時接続されている全ての接続呼を切断する場合がある。
3GPP(The 3rd Generation Partnership Project) TS 36.300 Rel−11
しかしながら、上記の常時接続ルートおいて、常時接続のサービスを提供することができるなくなる障害が発生した際に、上記で説明したように全ての接続呼を切断してしまうと、常時接続の移動機で通信していないため、プリザベーション制御手順に基づいてプリザベーション状態になっている接続呼等も切断してしまうことになる。
このプリザベーション状態とは、MT312−1〜312−nとMME320との無線接続間のセッションが確立されている。ところが、プリザベーション状態では、MT312−1〜312−nとMME320との無線接続間の無線リソースが解放されているにも関わらず、その無線接続間のセッション情報を維持し続けられる。つまり、プリザベーション状態である接続呼は、何も通信していない。
そして、障害が発生していたコアネットワーク311側が復旧した時に、MT312−1〜312−nは、図23中に矢印で示すような信号の流れで再び接続要求を行う。すると、通信ネットワーク300を構成するS−GW321やP−GW322等の各装置や、各種のユーザーサービスを提供する装置、例えばインターネットへの接続サービスを提供するISP(Internet Service Provider)313に対して、一時的に大きな処理負荷がかかる。
なお、コアネットワークを構成する各装置で一定時間に切断することのできる接続呼数はおおむね決まっている。このため、上記の常時接続ルートにより接続されている全ての接続呼を切断するといった方法では、障害が発生していない時と比べて、処理時間が非常に長くなる。
これらのことは、常時接続のサービスを提供する通信ネットワークにおいて、障害が発生した時に大きな輻輳を発生してしまう原因の一つになっていた。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、常時接続のサービスを提供する通信ネットワークにおいて、常時接続ルートに障害が発生した際に、接続されている全ての接続呼を切断せずに、その一部の接続呼のみを切断することのできる呼切断制御装置を提供することを目的とする。
本発明による呼切断制御装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、通信ネットワークと常時接続されている他のネットワークとの間の常時接続ルートにおける、常時接続のサービスを提供することができなくなる障害の発生状態を検知する障害検知部と、前記常時接続ルートにより接続されている常時接続呼の通信状態を判定する呼通信状態判定部と、前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断する呼切断処理部と、ユーザーが利用しているサービスを管理する局データ保持部と、を備え、前記呼切断処理部は、前記常時接続呼のうちの、前記局データ保持部によりルータルート障害が発生していることにより提供することができない状態のサービスに供する接続呼の中から、切断対象の接続呼を決定することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、障害検知部が、常時接続ルートにおける、常時接続のサービスを提供することができなくなる障害の発生状態を検知する。そして、障害検知部により常時接続ルートに障害が発生したことが検知されると、呼切断処理部は、常時接続ルートにより接続されている全ての接続呼を切断せずに、呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断することが可能となる。
また、上記の呼切断制御装置によれば、局データ保持部が、ユーザーが利用しているサービスを管理する。そして、呼切断処理部が、切断対象の接続呼であっても、その局データ保持部を参照することにより、障害が発生していることによって提供することができなくなっているサービスの接続呼のみを切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、前記常時接続呼のパケットを送受信するパケット送受信部をさらに備え、前記呼通信状態判定部は、前記パケット送受信部によりパケットが受信されたことを判定し、前記呼切断処理部は、前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部によりパケットが受信されたことが判定された接続呼のみを切断することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、上記で説明した呼通信状態判定部が、ユーザーパケットを受信したことが判定する。つまり、そして、障害検知部により常時接続ルートに障害が発生したことが検知されると、呼切断処理部は、全ての接続呼を切断せずに、ユーザーパケットを受信した接続呼のみを切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、通信ネットワークと常時接続されている他のネットワークとの間の常時接続ルートにおける、常時接続のサービスを提供することができなくなる障害の発生状態を検知する障害検知部と、前記常時接続ルートにより接続されている常時接続呼の通信状態を判定する呼通信状態判定部と、前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断する呼切断処理部と、を備え、前記呼通信状態判定部は、前記常時接続呼の通信状態がプリザベーション状態であるか否かを判定し、前記呼切断処理部は、前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部によりプリザベーション状態でないと判定された接続呼のみを切断することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、上記で説明した呼通信状態判定部が、接続呼がプリザベーション状態であることを判定する。つまり、そして、障害検知部により常時接続ルートに障害が発生したことが検知されると、呼切断処理部は、全ての接続呼を切断せずに、具体時に、プリザベーション状態でない接続呼のみを切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、前記呼通信状態判定部によりプリザベーション状態であると判定された接続呼を切断待機状態にする呼切断待機処理部をさらに備え、前記呼通信状態判定部が、前記呼通信状態判定部により切断待機状態にされた接続呼の通信状態がプリザベーション状態から復帰したことを判定し、前記呼切断処理部は、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信状態がプリザベーション状態から復帰したと判定された接続呼のみを切断することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、さらに、上記の呼通信状態判定部により接続呼がプリザベーション状態であると判定された接続呼については、呼切断待機処理部が、その接続呼を切断待機状態にしておく。さらに、呼切断処理部が、接続呼がプリザベーション状態から復帰してから、その切断待機状態接続呼を切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、ユーザーが利用しているサービスを管理する局データ保持部をさらに備え、前記呼切断処理部は、前記常時接続呼のうちの、前記局データ保持部によりルータルータ障害が発生していることにより提供することができない状態のサービスに供する接続呼の中から、切断対象の接続呼を決定することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、局データ保持部が、ユーザーが利用しているサービスを管理する。そして、呼切断処理部が、切断対象の接続呼であっても、その局データ保持部を参照することにより、障害が発生していることによって提供することができなくなっているサービスの接続呼のみを切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、前記障害検知部により検知された前記常時接続ルートにおける前記障害の発生状態を送信する障害検知通知送信部と、前記障害検知通知送信部により送信された前記常時接続ルートにおける前記障害の発生状態を受信する障害検知通知受信部と、をさらに備え、前記障害検知通知送信部と前記障害検知通知受信部とは、互いに、前記コアネットワークを構成する異なる装置に設けられることを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、障害を検知する側の装置に障害検知通知送信部を設けて、実際に接続呼を切断する側の装置に障害検知通知受信部を設けておく。実際の通信ネットワークは、通信ネットワークの種類によって、装置構成や接続形態等が異なる。このため、障害検知通知送信部と障害検知通知受信部とを用いることにより、障害検知部により常時接続ルートに障害が発生したことが検知されると、障害検知通知送信部及び障害検知通知受信部を介して、実際に接続呼を切断する側の装置に対して、常時接続ルートに障害が発生していることや、障害が発生していた常時接続ルートが復旧したことを通知することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、保守信号を受信する保守信号受信部をさらに備え、前記呼切断処理部は、前記保守信号受信部により前記保守信号が受信されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、例えば、実際に常時接続ルートに障害が発生していなくても、保守信号受信部が保守信号を受信した際に、呼切断処理部が、常時接続呼のうちの、通信中状態であると判定された接続呼のみを切断することが可能となる。
本発明のある態様による呼切断制御装置は、前記障害検知部は、前記常時接続ルートのうち、前記通信ネットワークとルータ装置を介して常時接続されている前記他のネットワークとの間のルータルートにおける、前記障害の発生状態を検知することを特徴とする。
上記の呼切断制御装置によれば、障害検知部が、例えば、ルーティング機能を持つルータ装置が故障して、例えば、P−GWとそのルータ装置を介して接続されている他のネットワークとの間のルートであるルータルートに障害が発生したことを検知することが可能となる。
本発明によれば、常時接続のサービスを提供する通信ネットワークにおいて、常時接続ルートに障害が発生した際に接続呼を切断せずに、呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断することができる。
このため、障害が発生していた常時接続ルートが復旧したときに、コアネットワークに輻輳が発生することを抑えることができる。同時に、輻輳に伴って、コアネットワークを構成する各装置等で処理負荷が一時的に増えることを抑えることもできる。
なお、障害が発生していた常時接続ルートが比較的短時間で復旧した場合には、切断されなかった接続呼で、例えば復旧するまでの間にパケットが送受信される可能性が少ない。このため、その接続呼をそのまま切断しないでおくことができる。また、常時接続ルートで発生していた障害の影響を受けていないサービスがあった場合にも、そのサービスを利用している接続呼をそのまま切断しないでおくことができる。このため、ユーザーに対してそのままサービスを提供し続けることができる。
本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10の装置構成を示すブロック図である。 SGSN21の機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク10の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。 第2実施形態に係る通信ネットワーク50の装置構成を示すブロック図である。 GGSN71の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク50の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。 第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク50の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。 第3実施形態に係る通信ネットワーク150の装置構成を示すブロック図である。 GGSN172側の機能構成を示すブロック図である。 SGSN171の機能構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。 第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第1変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150´の装置構成を示すブロック図である。 GGSN172´側の機能構成を示すブロック図である。 SGSN171´側の機能構成を示すブロック図である。 通信ネットワーク150の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 通信ネットワーク150の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第2変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200の装置構成を示すブロック図である。 通信ネットワーク200の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第3変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200´の装置構成を示すブロック図である。 通信ネットワーク200´の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200´の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク300のネットワーク構成を示すブロック図である。 常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク300においてルータルート障害が発生した時の状況を説明する模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の呼切断制御装置の好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
最初に、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10について説明する。
(通信ネットワーク10の装置構成)
最初に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る通信ネットワーク10の装置構成を説明する。
図1は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10の装置構成を示すブロック図である。この図1に示す通信ネットワーク10は、ユーザー側の移動機であるMT12−1〜12−nと、事業者側のコアネットワーク11との区間が、無線ネットワーク(電波)によって接続されている。また、事業者側のコアネットワーク11から、各種のユーザーサービスを提供するものの一つとして、ISP13に接続されており、MT12−1〜12−nを所持するユーザーは、ISP13を通じてインターネットへの接続サービスを利用することができる。
また、事業者側のコアネットワーク11は、SGSN(Serving GPRS Support Node)21と、GGSN(Gateway GPRS Support Node)22と、RT23とを備えて構成される。
SGSN21は、モビリティ管理機能や、固定アドレスや動的アドレスをサポートするルーティング機能を持つ装置である。
GGSN22は、GPRSネットワークと、これ以外のネットワークであるインターネットとの間のゲートウエイ機能を持つ装置である。また、GGSN22は、図示しない別のGGSNとの間のローミングの管理等も行う。このGGSN22が、通常の機能部に加えて、接続呼切断制御部24を有している。この接続呼切断制御部24は、常時接続のサービスを提供するためのルートである常時接続ルートに障害が発生した際に接続呼の切断制御を行う。
RT23は、ルーティング機能を持つルータ装置であり、GGSN22とISP13との間に接続される。
また、通信ネットワーク10には、図示するSGSN21やGGSN22の装置以外にも、各種の中継装置等が設けられている。例えば、街中に設置された基地局も、その一つである。他にも、複数の基地局を統括する役割を持ち、MT12−1〜12−nとの間で発着信を行うための制御を行う無線ネットワーク制御局(RNC;Radio Network Controller)等がある。
(SGSN21の機能構成)
続いて、図2を参照して、GGSN22の機能構成を説明する。
図2は、GGSN22の機能構成を示すブロック図である。この図2に示すGGSN22は、制御部31と、呼制御信号送受信部32と、ルール適用部33と、パケット送受信部34と、接続呼切断制御部24とを備えて構成される。
制御部31は、GGSN22の内部の各機能部と制御信号を送受信し、各機能部を統括して制御するものである。
呼制御信号送受信部32は、呼を接続及び切断するために必要な制御信号等を、他の装置と送受する。
ルール適用部33は、パケットを送受信する際に、NAT(Network Address Translation)やIP(Internet Protocol)のフィルタリング等の処理を行う。
パケット送受信部34は、ユーザーデータや制御データをやり取りするためのパケットを他の装置と送受信する。
接続呼切断制御部24は、障害検知部41と、パケット受信判定部42と、呼切断処理部43とを備えて構成される。要するに、接続呼切断制御部24は、図中の破線内部の各機能部から構成される。
障害検知部41は、常時接続のサービスを提供する通信ネットワークにおいて、コアネットワーク11を構成するRT23に故障等によるルータルート障害が発生しているか、否かを一定の時間間隔で検知している。そして、障害検知部41は、コアネットワーク11側にルータルート障害が発生していることが検知された場合には、これをパケット受信判定部42に対して通知する。
なお、ルータルート障害とは、RT23自体の装置故障によるものに限らず、ルータルート間の断線によるものであっても良いし、これに相当するような事象に起因するものであっても良い。また、ルータルート障害に限らず、通信ネットワーク10を構成するSGSN21やGGSN22等の装置故障により常時接続のサービスを提供することができなくなるような障害もある。すなわち、ルータルートを含む、常時接続のサービスを提供するためのルートである常時接続ルートで様々な障害が発生することがある。
各実施形態の説明においては、障害検知部41がルータルート障害を検知するものとして説明するが、勿論、障害検知部41がルータルート障害以外の常時接続ルートで発生する様々な障害を検知するものであっても良い。
パケット受信判定部42は、MT12−1〜12−nから、SGSN21を経由してユーザーデータを扱う伝送路であるユーザープレーン(U−Plane;User−Plane)のパケットを受信したか、否かを判定する。
呼切断処理部43は、パケット受信判定部42によりU−Planeのパケットを受信した際に、その接続呼を切断するための処理を行う。
なお、呼切断処理部43等に、図示しない保守装置等から送信された保守信号を受信する保守信号受信部44を設けておくこともできる。この保守信号とは、通信ネットワーク10を構成する各装置に対して保守用の操作を行う保守コマンド等である。これにより、例えば、実際に常時接続ルートに障害が発生していなくても、呼切断処理部43は、保守信号受信部44が保守信号を受信した際に、常時接続呼のうちの、パケット受信判定部42によりU−Planeのパケットを受信した接続呼を切断することができる。また、ルート障害が発生した後で、さらに、保守信号受信部44が保守信号を受信してから、呼切断処理部43は、常時接続呼のうちの、パケット受信判定部42によりU−Planeのパケットを受信した接続呼を切断することもできる。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
続いて、図3を参照して、通信ネットワーク10の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク10の各装置の接続呼の切断処理の流れを説明する。
図3は、第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク10の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。図3に示すように、GGSN22は、RT23に対して、一定時間間隔でEcho信号を送出し続けている(ステップS101)。
障害検知部41は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができた場合には(ステップS102のYES)、ルータルート障害が発生していないため、パケット受信判定部42に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知しない(ステップS102のYES)。一方で、障害検知部41は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができなかった場合には(ステップS102のNO)、パケット受信判定部42に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する(ステップS103)。
ここで、障害検知部41が、ルータルート障害が発生していると判断した場合であっても、GGSN22は、RT23による通信ルートにより接続されている全ての呼を切断しない。まず、パケット受信判定部42は、例えば、MT12−1からU−Planeのパケットが送信されると、そのパケットを受信する(ステップS104)。このとき、障害検知部41から、ルータルート障害が発生している状態であることが通知されていない場合には(ステップS105のNO)、呼切断処理部43に対して、その接続呼を切断するように指示しない。
一方で、パケット受信判定部42は、障害検知部41から、ルータルート障害が発生している状態であることが通知されている場合には(ステップS105のYES)、呼切断処理部43に対して、その接続呼を切断するように指示する。
この後の接続呼を切断するための具体的な処理ステップを、シーケンス図内の破線の内側に示している。
まず、GGSN22は、SGSN21に対して、セッションを切断するためのDelete PDP Context Requestを送信する(ステップS106)。続いて、SGSN21は、MT12−1に対して、Deactivate PDP Context Requestを送信する(ステップ107)。
なお、上述したように、GGSN22は、ステップS102においてルータルート障害が発生したことを検知した後も、RT23に対して、Echo信号を一定時間間隔で送信し続けている。このため、障害検知部41は、RT23から再びEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができるようになった場合には、パケット受信判定部42に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知する。これにより、MT12−1から、再び接続要求があった場合には(ステップS108)、GGSN22に再び接続することができるようになる。なお、障害が発生していたルータルートが復旧していない場合であっても、GGSN22とは別のルータルート障害が発生していないGGSNがある場合には、そのGGSNに再び接続することができる場合もある。
(第1実施形態の説明のまとめ)
以上のようにして、第1実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク10においては、障害検知部41が、ルータルート障害が発生していると判断した場合であっても、GGSN22の接続呼切断制御部24は、接続中である全ての接続呼を切断せずに、U−Planeのパケットを受信した時にその接続呼のみを切断することができる。
また、障害が発生していたコアネットワークが比較的短時間で復旧した場合には、切断されなかった接続呼で、例えば復旧までの間にパケットが送受信される可能性が少ない。このため、その接続呼をそのまま切断しないでおくことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50について説明する。
(通信ネットワーク50の装置構成)
まず、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る通信ネットワーク50の装置構成を説明する。
図4は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50の装置構成を示すブロック図である。この図4に示す通信ネットワーク50は、図1に示す通信ネットワーク10を構成する装置と同じ装置を用いて構成されている。しかしながら、通信ネットワーク50においては、ルータルート障害が発生している時に、U−Planeのパケットの受信状態に応じて、その接続呼を切断しない。その代わりに、通信ネットワーク50においては、ルータルート障害が発生すると、まず、プリザベーション状態でない通信状態の接続のみを切断する。そして、プリザベーション状態である接続呼をすぐに切断せずに切断待機状態にしておき、プリザベーション制御手順に基づいてプリザベーション状態から復帰した時に、その呼を切断する。
(GGSN71の機能構成)
次に、図5を参照して、GGSN71の具体的な機能構成を説明する。
図5は、GGSN71の機能構成を示すブロック図である。この図5に示すGGSN71は、GGSN22と同じ制御部31と、呼制御信号送受信部32と、ルール適用部33と、パケット送受信部34とを備える。この他に、GGSN71は、GGSN22が有する接続呼切断制御部24とは構成が異なる接続呼切断制御部74を備えて構成される。
接続呼切断制御部74は、まず、接続呼切断制御部24が備えていた障害検知部41を備える。さらに、接続呼切断制御部74は、接続呼管理部81と、呼種判定部82と、呼切断処理部83と、切断待機有無判定部84と、プリザベーション状態復帰処理部85と、呼切断処理部86とを備えて構成される。
接続呼管理部81は、現在接続状態である全ての接続呼の通信状態や、接続制御に関する情報を管理する。
呼種判定部82は、障害検知部41からの通知によりルータルート障害が発生したと判断した場合に、接続呼管理部81により管理されている各接続呼が、プリザベーション状態であるか、否かを判定する。
呼切断待機処理部83は、接続呼管理部81により管理されている接続呼のうち、呼種判定部82によりプリザベーション状態であると判定された接続呼を、すぐに切断しない呼切断待機状態として管理するように、接続呼管理部81に対して指示する。
呼切断待機有無判定部84は、障害検知部41からの指示により、障害が発生していたコアネットワーク61が復旧したと判断することができる場合に、接続呼管理部81により管理されている接続呼が、呼切断待機状態である接続呼であるか、否かを判定する。
プリザベーション状態復帰処理部85は、プリザベーション制御手順に基づいて、プリザベーション状態から復帰するためのプリザベーション状態復帰処理を行う。
呼切断処理部86は、接続呼管理部81により管理されている接続呼のうち、呼種判定部82によりプリザベーション状態でないと判定された接続呼を切断するための処理を行う。また、呼切断処理部86は、呼切断待機有無判定部84により呼切断待機状態であると判定された接続呼を、プリザベーション状態から復帰した時に切断するための処理を行う。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
続いて、図6を参照して、通信ネットワーク50の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク50の各装置の接続呼の切断処理の流れを説明する。
図6は、第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク50の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。図6に示すように、上述したステップS101〜S103と同様に、ルータルート障害が発生している状態であるか否かを監視する処理を行う(ステップS201〜S203)。
続いて、呼種判定部82は、障害検知部41から、ルータルート障害が発生している状態であることの通知を受けていると判断した場合に(ステップS204のYES)、接続呼がプリザベーション状態であるか、否かに応じて、接続呼を切断する制御を行う。この後のプリザベーション状態であるか、否かに応じて接続呼を切断するための具体的な処理ステップを、シーケンス図内の破線の内側に示している。
まず、呼種判定部82は、障害検知部41から、ルータルート障害が発生している状態であることが通知されている場合には(ステップS204のYES)、呼切断処理部86に対して、接続呼管理部81により管理されている全ての接続呼のうちの、プリザベーション状態でない(通信中である)接続呼のみを切断するように指示する。
具体的に、接続呼管理部81により管理されている全ての接続呼のうちに、プリザベーション状態である接続呼があるか否かを判定する(ステップS205)。呼種判定部82は、全ての接続呼のうち、プリザベーション状態でないと判断した接続呼があると判断した場合には(ステップS205のNO)、呼切断処理部86に対して、プリザベーション状態でない接続呼のみを全て切断するように指示する。これを受けて、MT12−1からRT13までの各装置間において、接続呼を切断するための処理として、セッションを解放する処理等を行う(ステップS206)。これにより、プリザベーション状態でない接続呼のみが切断される。
一方で、呼種判定部82は、プリザベーション状態である接続呼があると判断した場合には(ステップS205のYES)、その接続呼を、すぐに切断しない。そして、呼種判定部82は、その接続呼を呼切断待機状態として管理するように、接続呼管理部81に対して通知する(ステップS207)。
なお、呼種判定部82は、障害検知部41から、ルータルート障害が発生している状態であることが通知されていないと判断した場合には(ステップS204のNO)、プリザベーション状態でない(通信中である)接続呼があっても、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示しない。
なお、上述したように、GGSN71は、ルータルート障害が発生したことを検知した後も、RT23に対して、Echo信号を一定時間間隔で送信し続けている。そして、障害検知部41は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができた場合には、呼種判定部82に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知する。これにより、MT12−1から、再び接続要求があった場合には、GGSN71や、別のルータルート障害が発生していないGGSN等に再び接続することができるようになる。
そして、図7に示すように、MT12−1は、SGSN21に対して、再び接続要求としてService Request信号を送信する(ステップS301)。すると、MT12−1からRT13までの各装置間において、認証処理や秘匿処理等が行われる(ステップS302)。その後、SGSN21は、GGSN71に対して、通信を確立するための制御信号を扱う伝送路であるコントロールプレーン(C−Plane;Control−Plane)のパケットを送信する(ステップS303)。GGSN71が、そのC−Planeのパケットを受信すると、呼切断待機有無判定部84は、接続呼管理部81により管理されている接続呼のうちに、呼切断待機状態である接続呼をあるか、否かを判定する(ステップS304)。
呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼がないと判断すると(ステップS304のNO)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示しない。これにより、呼切断待機状態になっていない接続呼は、切断されることなく、そのまま接続が継続される(ステップS308)。
一方で、呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼があると判断すると(ステップS304のYES)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示する。これにより、ルータルート障害が発生していた時に呼切断待機状態になった接続呼が、プリザベーション制御手順に基づいてプリザベーション状態から復帰してから、その接続呼を切断した上で、再び接続することができる。
この後の接続呼を切断するための具体的な処理ステップを、シーケンス図内の破線の内側に示す。まず、MT12−1からRT13までの各装置間において、接続呼を切断するための処理を行う(ステップS305)。続いて、MT12−1は再び接続要求を行う際に、Service Request信号を送信する(ステップS306)。続いて、MT12−1からRT13までの各装置間において、呼を接続するための処理として、セッションを確立する処理等を行う(ステップS307)。これらのステップS305〜S307の処理により、接続呼の切断から再び接続までの処理が完了する。
(第2実施形態の説明のまとめ)
以上のようにして、第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク50においては、障害検知部41が、ルータルート障害が発生していると判断した場合であっても、GGSN71の接続呼切断制御部74は、接続中である全ての接続呼を切断せずに、プリザベーション状態でない接続呼のみを切断することができる。また、呼種判定部82は、プリザベーション状態である接続呼を切断待機状態として管理するように、接続呼管理部81に対して指示する。このため、接続呼切断制御部74は、プリザベーション状態である接続呼がプリザベーション状態から復帰してから、その接続呼を切断することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150について説明する。
(通信ネットワーク150の装置構成)
最初に、図8を参照して、本発明の第3実施形態に係る通信ネットワーク150の装置構成を説明する。
図8は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150の装置構成を示すブロック図である。この図8に示す通信ネットワーク150は、図4に示す通信ネットワーク100を構成する装置と同じ装置を用いて構成されている。ところが、通信ネットワーク150は、通信ネットワーク100で説明した接続呼切断制御部74が有する各機能部が、SGSN171の接続呼切断制御部173と、GGSN172の接続呼切断制御部174とに分かれている点が、通信ネットワーク100と異なる。
通信ネットワーク150がこのように構成される理由は、GGSN172側でルータルート障害が発生たしたことを検知し、その後の接続呼の切断処理をSGSN171側で行うようになっているためである。
(GGSN172の機能構成)
次に、図9を参照して、GGSN172側の機能構成を説明する。
図9は、GGSN172側の機能構成を示すブロック図である。この図9に示すGGSN172は、まず、GGSN71と同じ制御部31と、呼制御信号送受信部32と、ルール適用部33と、パケット送受信部34とを備える。この他に、GGSN172は、接続呼切断制御部74を構成する機能部の一つを有する接続呼切断制御部174を備えて構成される。
接続呼切断制御部174は、接続呼切断制御部74と同じ障害検知部41の他に、障害検知通知送信部181を備えて構成される。
障害検知通知送信部181は、障害検知部41がルータルート障害が発生していることを検知すると、実際に接続呼の切断処理を行うSGSN171側に対して、ルータルート障害が発生したことを通知する。また、障害検知部41が、障害が発生していたルータルートが復旧したことを検知すると、障害検知通知送信部181は、実際に接続呼の切断処理を行うSGSN171側に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知する。
上記の各実施形態で説明した通信ネットワーク10,50においては、障害検知部41がGGSN22、71側に設けられていた。これに対して、本実施形態で説明する通信ネットワーク150においては、SGSN171側でルータルート障害を検知するため、障害検知部41がSGSN171側に設けられている。このため、通信ネットワーク150においては、ルータルート障害が発生していることを検知するための機能部と、実際に接続呼の切断処理を行うSGSN171側に対して、ルータルート障害が発生していることを通知する機能部のみが、GGSN172側に設けられている。
(SGSN171の機能構成)
次に、図10を参照して、SGSN171側の機能構成を説明する。
図10は、SGSN171の機能構成を示すブロック図である。この図10に示すSGSN171は、GGSN172と同様に、制御部191と、呼制御信号送受信部192と、ルール適用部194と、パケット送受信部195とを備える。この他に、SGSN171は、接続呼切断制御部74を構成する機能部の一部を有する接続呼切断制御部173を備えて構成される。
接続呼切断制御部173は、接続呼切断制御部74と同様に、接続呼管理部81と、呼種判定部82と、呼切断処理部83と、切断待機有無判定部84と、プリザベーション状態復帰処理部85と、呼切断処理部86とを備えて構成される。この他に、接続呼切断制御部173は、障害検知通知受信部201を備えて構成される。
上記の各実施形態で説明した通信ネットワーク10,50においては、接続呼管理部81と、呼種判定部82と、呼切断処理部83と、切断待機有無判定部84と、プリザベーション状態復帰処理部85と、呼切断処理部86とがGGSN172側に設けられていた。しかしながら、本実施形態で説明する通信ネットワーク150においては、それらの機能部が、GGSN172側ではなく、SGSN171側に設けられている。つまり、通信ネットワーク150においては、GGSN172側の障害検知通知送信部181から、ルータルート障害が発生したことの通知を受ける機能部と、その通知を受けて、接続呼を切断するための機能部のみがSGSN171側に設けられている。
障害検知通知受信部201は、実際に接続呼の切断処理を行うSGSN171側からルータルート障害が発生したことの通知を受ける。そして、障害検知通知受信部201は、障害検知部41と同様に、呼種判定部82や呼切断待機有無判定部84に対して、ルータルート障害が発生したことを通知する。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
続いて、図11及び図12を参照して、第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の処理の流れを説明する。
図11及び図12は、第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の処理の流れを示すシーケンス図である。
まず、図11に示すように、GGSN172において、ルータルート障害が発生している状態であるか、否かを検知する処理を行う(ステップS401〜S403)。
上述したように、第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150においては、実際に接続呼を切断する機能部が、GGSN172側に設けられておらず、SGSN171側に設けられている。このため、GGSN172の障害検知部41は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができなかった場合には(ステップS402のNO)、実際に接続呼の切断処理を行うSGSN171側の障害検知通知受信部201に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する(ステップS403)。ステップS403においては、ルータルート障害が発生している状態であることを示す障害状態フラグを用いて、通知を行えば良い。例えば、障害が発生したことを通知する時には、障害状態フラグの値を「True」にして、障害が発生していたルータルートが復旧した時には、障害状態フラグの値を「False」にすれば良い。コアネットワーク161を構成する各装置においては、この障害状態フラグの値を参照して、ルータルート障害の発生状態を特定することができる。
そして、上記のステップS204〜S207と同様に、プリザベーション状態であるか否かに応じて接続呼を切断を制御する処理を行う(ステップS404〜S407)。なお、ステップS404〜S407の各処理をSGSN171側で行っているが、処理の内容自体は、GGSN71側で行っていたステップS204〜S207の各処理と実質的に同じである。
なお、上述したように、GGSN171は、ルータルート障害が発生したことを検知した後も、RT23に対して、Echo信号を一定時間間隔で送信し続けている。そして、GGSN171側に設けられている障害検知部41は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができた場合には、障害検知通知送信部181及び障害検知通知受信部201を介して、SGSN171に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知する。これにより、MT12−1から、再び接続要求があった場合には、GGSN71や、別のルータルート障害が発生していないGGSN等に再び接続することができるようになる。
そして、図12に示すように、MT12−1は、再び接続要求を行う場合に、Service Request信号を送信する(ステップS501)。SGSN171は、MT12−1から送信されたService Request信号を受信する。すると、SGSN171の呼切断待機有無判定部84は、接続呼管理部81により管理されている接続呼のうちに、上記のステップS407で呼切断待機状態にされた接続呼があるか、否かを判定する(ステップS502)。
呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼がないと判断すると(ステップS502のNO)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示しない。これにより、呼切断待機状態になっていない接続呼は、切断されることなく、そのままプリザベーション復帰処理が継続される(ステップS507)。
一方で、呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼があると判断すると(ステップS502のYES)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示する。これにより、ルータルート障害が発生していた時に呼切断待機状態にしておいた接続呼を、障害が発生していたルータルートが復旧してから切断し、再び接続することができる。
なお、この後の接続呼を切断するための具体的な処理ステップを、シーケンス図内の破線の内側に示す。このステップS503〜S506の処理についても、全てSGSN171で行われる。最初に、SGSN171は、MT12−1に対して、Service Rejest信号を送信することで(ステップS503)、接続呼を切断するための処理を開始する。この後は、GGSN71側で行っていたステップS305〜S307の処理と実質的に同じ流れで、接続呼を切断し、再び接続するための処理を行う。
(第3実施形態の説明のまとめ)
第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150においても、第2実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク100と同様に、障害検知部41が、ルータルート障害が発生していると判断した場合であっても、GGSN71は、RT23によるルータルートに存在する全ての接続呼を切断せずに、プリザベーション状態でない接続呼のみを切断することができる。さらに、プリザベーション状態である接続呼については、切断待機状態にして管理しておく。このことにより、接続呼がプリザベーション状態から復帰してから、その接続呼を切断し、再び接続することができる。
しかしながら、第3実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150においては、接続呼をGGSN172側で切断せずに、SGSN171側で接続呼を切断している。上述した通り、コアネットワークを構成する各装置で一定時間に切断することのできる接続呼数はおおむね決まっている。ところが、コアネットワーク内に設置されているSGSNの数は、GGSNの数よりも多い。このため、SGSN側で接続呼を切断するようにしたことにより、GGSN側で接続呼を切断するよりも比較的短時間で効率良く切断することができる。
(第1変形例)
上記で説明した各実施形態に係る通信ネットワークにおいては、U−Planeのパケットを受信した時にその接続呼のみを切断したり、プリザベーション状態である接続呼のみをプリザベーション状態から復帰する時に切断したりするものであった。つまり、上記の通信ネットワークにおいては、そのような通信状態に基づいて切断対象となる全てのユーザーの接続呼を切断するものであった。しかしながら、一例として、ルータルート障害が発生していることによりサービスを提供することができなくなっているAPN(Access Point Name)を把握しておくことによって、切断対象となる接続呼のうちの、そのサービスを利用しているユーザーの接続呼のみを切断することもできる。
(通信ネットワーク150´の装置構成)
まず、図13〜図16を参照して、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される各実施形態に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワークの第1変形例について説明する。切断対象となる接続呼のうちの、APNを参照して、特定のAPNの接続呼のみを切断するようにすることは、上記の説明した全ての実施形態に適用することができる。そこで、一例として、第3実施形態の通信ネットワーク150の構成を元にして説明する。
図13は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第1変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150´の装置構成を示すブロック図である。
図13に示す通信ネットワーク150´は、まず、GGSN172の代わりにGGSN172´を有している。このGGSN172´は、接続呼切断制御部174とは構成が異なる接続呼切断制御部174´を有している。
さらに、通信ネットワーク150´は、SGSN171の代わりにSGSN171´を有している。このSGSN171´は、接続呼切断制御部173とは構成が異なる接続呼切断制御部173´を有している。
(GGSN172´の機能構成)
まず、図14は、GGSN172´側の機能構成を示すブロック図である。この図14に示すGGSN172´は、通信ネットワーク150のコアネットワーク161を構成していたGGSN172と実質同じ機能部を備えて構成されている。しかしながら、GGSN172´がGGSN172と異なる点は、GGSN172´に設けられている接続呼切断制御部174´の障害検知部41´の機能である。
障害検知部41´は、障害検知部41と同様に、常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク150´のコアネットワーク161´において、ルータルート障害が発生しているか否かを一定の時間間隔で検知する。さらに、障害検知部41´は、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービスのAPNを特定することができるようになっている。
(SGSN171´の機能構成)
また、図15は、SGSN171´側の機能構成を示すブロック図である。この図15に示すSGSN171´は、SGSN171の機能部に加えて、局データ保持部202を備えている。
局データ保持部202は、GGSN172´側の局データ保持部202と同様に、ユーザーが利用しているサービスのAPN等を管理する。また、局データ保持部202は、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービスのAPNも管理する。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
続いて、図16及び図17を参照して、通信ネットワーク150´の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150´の各装置の接続呼の切断処理の流れを説明する。
図16及び図17は、通信ネットワーク150の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク150の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。
図16に示すように、図11に示したステップS401〜S403と同様に、ルータルート障害が発生している状態であるか否かを監視する処理を行う(ステップS01〜S03)。
なお、GGSN172´は、ステップS603の処理においては、SGSN171の障害検知通知受信部201に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する際に、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービスのAPNを示すAPN情報を合わせて通知する。つまり、ステップS603の処理において通知を行う際、ルータルート障害が発生している状態であることを示す障害状態フラグに、APNを示す情報を合わせて通知すれば良い。また、障害状態フラグの値については、必要に応じて、接続呼管理部81や局データ保持部202等で保持しておけば良い。
そして、呼種判定部82は、障害検知部41´から、ルータルート障害が発生している状態であることが通知されている場合には(ステップS604のYES)、まず、呼種判定部82は、局データ保持部202を参照した上で、接続呼管理部81により管理されている全ての接続呼のうちに、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼があるか否かを判定する(ステップS605)。
そして、そのようなAPNの接続呼がない場合には(ステップS605のNO)、接続呼を切断しない。
一方で、ルータルート障害によって提供することできなくなっているサービス(APN)の接続呼がある場合には(ステップS605のYES)、呼種判定部82は、ステップS406と同様の処理手順で、呼切断処理部86に対して、ルータルート障害が発生していることによって提供することができなくなっているサービスの接続呼のうち、プリザベーション状態でない接続呼のみを切断するように指示する。これにより、通信ネットワーク150´を構成する各装置間において、接続呼を切断するための処理を行う(ステップS606のNO、及びステップS607)。
なお、ステップS606において、呼種判定部82は、プリザベーション状態である接続呼があると判断した場合には(ステップS606のYES)、ステップS407と同様の処理手順で、その接続呼を、すぐに切断しない呼切断待機状態として管理するように、接続呼管理部81に対して通知する(ステップS608)。
また、GGSN172´は、ルータルート障害が発生したことを検知した後も、RT23に対して、Echo信号を一定時間間隔で送信し続けている。そして、GGSN172´側に設けられている障害検知部41´は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができた場合には、障害検知通知送信部181及び障害検知通知受信部201を介して、SGSN171´に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知する。勿論、障害検知部41´は、障害状態フラグのみではなく、APN情報を合わせて通知し続けている。これにより、MT12−1から再び接続要求があった場合には、呼種判定部82は、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼のうちの、プリザベーション状態であった接続呼(呼切断待機状態である接続呼)のみを切断することが可能である。
続いて、図17に示すように、ステップS501と同様に、MT12−1は、再び接続要求を行う場合に、Service Request信号を送信する(ステップS701)。続いて、呼切断待機有無判定部84は、接続呼管理部81により管理されている全ての接続呼のうちに、呼切断待機状態である接続呼があると判断すると(ステップS702のYES)、すぐに、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示しない。呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼のうちの、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼があるか否かを判定する(ステップS703)。
そして、呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼であっても、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼でないと判断した場合には(ステップS703のNO)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示しない。
一方で、呼切断待機有無判定部84は、呼切断待機状態である接続呼であって、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼であると判断した場合には(ステップS703のYES)、呼切断処理部86に対して、その接続呼を切断するように指示する。通信ネットワーク150´を構成する各装置間で、切断対象となった接続呼のうちの、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼のみを切断する処理を行う(ステップS704〜S707)。また、GGSN172´が、APNを参照してから、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼のみを切断する。このため、SGSN171´では、解放処理が行われていない。このため、プリザベーション状態からの復帰処理時に、接続呼を切断することを中断することもできる。
(第1変形例の説明のまとめ)
以上のようにして、通信ネットワーク150´においては、切断対象となった接続呼のうちの、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)の接続呼のみを切断することができる。
呼種判定部82が、切断対象として決定した全ての接続呼を切断してしまうと、ルータルート障害の影響を受けていないサービスの接続呼も切断されてしまうことになる。それよりも、呼切断処理部86が、プリザベーション状態である接続呼のうちの、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービスの接続呼のみを切断すれば、コアネットワーク161´を構成する各装置間で送受信される制御信号の数も少なくて良い。また、コアネットワーク161´に輻輳が発生することをより抑えることができる。
また、ルータルート障害の影響を受けていないサービスがあった場合には、そのサービスを利用している接続呼をそのまま切断しないでおくことができる。このため、ユーザーに対して、そのままサービスを提供し続けることができる。
上記の説明した通り、ルータルート障害によって提供することができなくなっているサービス(APN)も切断条件として切断処理を行うことは、上記で説明した全ての実施形態に適用することができる。実際の通信ネットワークでは、多数のサービスが提供されている。このため、実運用上では、APNを切断条件に加えて切断処理を行うことが好ましい。
(第2変形例)
さて、上記で説明した各実施形態の説明においては、コアネットワークを構成するSGSNやGGSN等の各装置が接続呼切断制御部を有するものであったが、接続呼切断制御部を有しているのはそれらの装置に限定されない。例えば、通信ネットワークの種類が3G網ではなくLTE網である場合には、LTE網のコアネットワークを構成するMMEやS−GW、P−GWの装置となる。これらの各装置に接続呼切断制御部を設けても、ルータルート障害の故障判定処理や接続呼の切断処理を行うことができる。このような装置構成が変わる場合であっても、基本的な処理シーケンスは、上記で説明した処理のシーケンスと実質的に同じである。
そこで、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第2変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200について説明する。
(通信ネットワーク200の装置構成)
最初に、図18を参照して、第2変形例に係る通信ネットワーク200の装置構成を説明する。
図18は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第2変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200の装置構成を示すブロック図である。この図18に示す通信ネットワーク200は、既存の3GPPで規定されている2G網や3G網と、LTE網との両方が混在しているLTE向けのEPC(Evolved Packet Core)のS5−GTPのネッワークである。
この通信ネットワーク200は、図13に示す通信ネットワーク150´と同じ装置を用いて構成されている。しかしながら、通信ネットワーク200は、GGSN172´を有していない。その代わりに、通信ネットワーク200は、S−GW221と、P−GW222と、MME(Mobility Management Entity)223と、PCRF(Policy and Charging Rules Function)224とを有している。
S−GW221は、S−GW221は、ユーザーデータの伝送を行うために、主にパケットのルーティング制御を行う在圏パケットゲートウェイである。例えば、S−GW221は、移動端末が3G網に在圏する場合、S−GW221とSGSN171´との間のユーザーデータを伝送するための制御を行う。
P−GW222は、RT23を介してISP24や、図示しないがPDN(Packet Data Network)等と接続され、外部ネットワークへ接続するためにIPアドレスの割当等を実施する。また、P−GW222は、PCRF224から通知されたポリシー制御情報に基づき、パケットを伝送するための制御を行う。
MME223は、図示しないが無線基地局装置であるeNB(Evolved Node−B)とS−GW221との間で制御信号の送受信を行い、ユーザーデータを伝送するために必要な制御を行う。
PCRF224は、P−GW222やS−GW221、WLAN(Wireless Local Area Network)等の非3GPP無線アクセス(Trusted Non−3GPP IP Access)における通信品質制御を行うための、QoS(Quality of Service)や課金方法等のポリシー制御を行う。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
図19は、通信ネットワーク200の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200の各装置の接続呼の切断処理の流れを説明する。
図19は、通信ネットワーク200の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。通信ネットワーク200は、LTE向けのネットワークであるが、上記で説明した各実施形態に係る通信ネットワークの構成する装置に対応する装置を含んでいるものである。このため、基本的な処理の流れは同じである。例えば、図19に示したステップS801,S802,S805〜S809の部分の処理の流れは、図19に示したステップS601,S602,S605〜S608の処理の流れと実質的に同じである。
ステップS603の処理においては、GGSN172´からSGSN171´に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知していた。これに対して、ステップS803,804の処理においては、P−GW222からS−GW221を経由して、SGSN171´やMME223に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知している点が、ステップS603の処理と異なる。勿論、障害状態フラグに合わせて、APN情報を合わせて通知している点は、ステップS603の処理と同じである。
勿論、GGSN172´と同様に、P−GW222は、ルータルート障害が発生したことを検知した後も、RT23に対して、Echo信号を一定時間間隔で送信し続けている。そして、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができた場合には、P−GW222は、SGSN171´やMME223に対して、障害が発生していたルータルートが復旧したことを通知することができる。つまり、障害が発生していたルータルートが復旧した時の処理にあっても、上記で説明したような処理の流れで行うことができる。
(第2変形例のまとめ)
以上のように、通信ネットワークの種類が異なるため、コアネットワークを構成する装置は変わったとしても、上記の各実施形態で説明してきた接続呼の切断処理のシーケンスを用いることができる。これにより、ルータルート障害が発生した場合に、常時接続されている全ての接続呼を切断せずに、その一部の接続呼のみを切断し、再び接続することができる。
(第3変形例)
また、通信ネットワーク200とは異なる別の通信ネットワークの一例として、第3変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200´について説明する。
(通信ネットワーク200´の装置構成)
最初に、図20を参照して、第3変形例に係る通信ネットワーク200´の装置構成を説明する。
図20は、本発明の呼切断制御装置を用いて構成される第3変形例に係る常時接続のサービスを提供する通信ネットワーク200´の装置構成を示すブロック図である。この図20に示す通信ネットワーク200´も、通信ネットワーク200と同じようなEPCのネットワークである。従って、この通信ネットワーク200´も、図20に示した通信ネットワーク200と同じ装置を用いて構成されている。しかしながら、通信ネットワーク200´は、EPCのPMIPのネッワークであるため、接続形態が若干異なっている。具体的に説明すると、PCRF224とS−GW221とが接続されており、これらの装置間で制御信号等を送受信することができるようになっている。このため、通信ネットワーク200´においては、呼の接続を行う時、最初にPCRF224が、P−GW222に対して、イベントトリガーを登録することができる。このため、ルータルート障害が発生した時に、P−GW222は、PCRF224対して、PCRFイベントを通知することができる。
(ルータルート障害が発生した際の接続呼の切断処理の流れ)
図21は、通信ネットワーク200´の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200´の各装置の接続呼の切断処理の流れを説明する。
図21は、通信ネットワーク200´の装置構成において、ルータルート障害が発生した際の通信ネットワーク200´の各装置の接続呼の切断処理の流れを示すシーケンス図である。
図21に示すように、コアネットワーク201´を構成する各装置間において、呼の接続時に、ベアラ設定処理を行うが(ステップS901,904)、その流れで、PCRF224は、P−GW222に対して、Diameter CCR信号を送信する(ステップS902)。これに対して、P−GW222は、PCRF224に対して、Diameter CCA信号を送信する(ステップS903)。この通信ネットワーク200´においては、呼の接続を行う時、最初にPCRF224が、P−GW222に対して、イベントトリガーを登録しておく。また、EPCのPMIPの通信ネッワーク200´においては、S−GW221とP−GW222との間の信号を、PMIP Heart Beat Request信号に付加しても良い。
これ以降のステップS905〜S910の各処理については、図19で説明した処理の流れと実質的に同じである。しかしながら、ステップS906において、P−GW222は、RT23からEcho信号の対する応答信号を所定時間内に受信することができなかった場合には(ステップS906のNO)、SGSN171´ではなく、PCRF224に対して、障害状態フラグに合わせて、APN情報を持つCCR信号を送信する(ステップS907)。これにより、P−GW222は、まず、PCRF224に対して、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する。通知を受けとったPCRF224は、P−GW222に対して、CCA信号を返す(ステップS908)。また、PCRF224は、S−GW221に対しては、RAR信号を送信することで、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する(ステップS909)。最後に、S−GW221は、S−GW221と接続されているSGSN171´やMME223に対して、Update Bearer Requestを送信することで、ルータルート障害が発生している状態であることを通知する(ステップS910)。
この通信ネットワーク200´においては、上記で説明したようにP−GW222にイベントトリガーを登録しておくため、ルータルート障害が発生すると、P−GW222からPCRF224に対して、イベント通知が行われるようになっている。上記のような流れで、SGSN171´やMME223は、ルータルート障害が発生している状態であるか否かを判定することができる。ここでは、シーケンスの一部分のみを記載したが、これ以降の処理についても、図19に示したステップS806以降の処理の流れと、実質的に同じである。つまり、この通信ネットワーク200´は、上記で説明した通信ネットワーク200と通信ルータルート障害が発生した時の各装置への通知の仕方が異なるのみで、基本的な処理の流れは同じである。従って、障害が発生していたルータルートが復旧した時の処理についても、通信ネットワーク200と実質的に同じである。
(第3変形例のまとめ)
以上のようにして、コアネットワークを構成する装置間の接続形態や信号形態が変わっても、上記の各実施形態で説明してきた基本的な処理の流れを用いることができる。これにより、例えば、LTEのサービスを提供する通信るっトワークにおいても、ルータルート障害が発生した場合に、常時接続されている全ての接続呼を切断せずに、その一部の接続呼のみを切断し、再び接続することができる。
(本発明の範囲)
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
上記の変形例で説明したように、パケットの受信状態やプリザベーション状態等の通信状態の他、APN等を参照して、切断対象とする接続呼を決定することができる。
また、各実施形態の説明においては、コアネットワークを構成するSGSNやGGSNが接続呼切断制御部を有するものであったが、これに限定されない。変形例で説明したように、例えば、MMEやS−GW、P−GWの装置であっても、ルータルートを含む、常時接続のサービスを提供するためのルート上の常時接続ルートで発生する障害の故障判定処理や、接続呼の切断処理を行うことができる。そのような場合であっても、基本的な処理シーケンスは、上記で説明した処理のシーケンスと同じである。
本発明の呼切断制御装置は、特に常時接続のサービスを提供する通信ネットワークを構成するSGSNやGGSN等の装置に呼切断制御部として設けて、接続呼の切断処理を行うために利用することができる。
10,50,150……通信ネットワーク
11,61,161……コアネットワーク
12−1〜12−n……MT
13……ISP
21,171……SGSN
22,71,172……GGSN
23……RT
24,72,173,174……接続呼切断制御部
31,191……制御部
32,192……呼制御信号送受信部
33,193……ルール適用部
34,194……パケット送受信部
81……接続呼管理部
82……呼種判定部
83……呼切断処理部
84……切断待機有無判定部
85……プリザベーション状態復帰処理部
86……呼切断処理部
181……障害検知通知送信部
201……障害検知通知受信部

Claims (8)

  1. 通信ネットワークと常時接続されている他のネットワークとの間の常時接続ルートにおける、常時接続のサービスを提供することができなくなる障害の発生状態を検知する障害検知部と、
    前記常時接続ルートにより接続されている常時接続呼の通信状態を判定する呼通信状態判定部と、
    前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断する呼切断処理部と、
    ユーザーが利用しているサービスを管理する局データ保持部と、
    を備え
    前記呼切断処理部は、
    前記常時接続呼のうちの、前記局データ保持部によりルータルート障害が発生していることにより提供することができない状態のサービスに供する接続呼の中から、切断対象の接続呼を決定すること
    を特徴とする呼切断制御装置。
  2. 前記常時接続呼のパケットを送受信するパケット送受信部をさらに備え、
    前記呼通信状態判定部は、
    前記パケット送受信部によりパケットが受信されたことを判定し、
    前記呼切断処理部は、
    前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部によりパケットが受信されたことが判定された接続呼のみを切断することを特徴とする請求項1に記載の呼切断制御装置。
  3. 通信ネットワークと常時接続されている他のネットワークとの間の常時接続ルートにおける、常時接続のサービスを提供することができなくなる障害の発生状態を検知する障害検知部と、
    前記常時接続ルートにより接続されている常時接続呼の通信状態を判定する呼通信状態判定部と、
    前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断する呼切断処理部と、
    を備え
    前記呼通信状態判定部は、
    前記常時接続呼の通信状態がプリザベーション状態であるか否かを判定し、
    前記呼切断処理部は、
    前記障害検知部により前記常時接続ルートに前記障害が発生したことが検知されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部によりプリザベーション状態でないと判定された接続呼のみを切断すること
    を特徴とする呼切断制御装置。
  4. 前記呼通信状態判定部によりプリザベーション状態であると判定された接続呼を切断待機状態にする呼切断待機処理部をさらに備え、
    前記呼通信状態判定部が、
    前記呼通信状態判定部により切断待機状態にされた接続呼の通信状態がプリザベーション状態から復帰したことを判定し、
    前記呼切断処理部は、
    前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信状態がプリザベーション状態から復帰したと判定された接続呼のみを切断することを特徴とする請求項3に記載の呼切断制御装置。
  5. ユーザーが利用しているサービスを管理する局データ保持部をさらに備え、
    前記呼切断処理部は、
    前記常時接続呼のうちの、前記局データ保持部によりルータルート障害が発生していることにより提供することができない状態のサービスに供する接続呼の中から、切断対象の接続呼を決定することを特徴とする請求項3又は4に記載の呼切断制御装置。
  6. 前記障害検知部により検知された前記常時接続ルートにおける前記障害の発生状態を送信する障害検知通知送信部と、
    前記障害検知通知送信部により送信された前記常時接続ルートにおける前記障害の発生状態を受信する障害検知通知受信部と、
    をさらに備え、
    前記障害検知通知送信部と前記障害検知通知受信部とは、互いに、前記通信ネットワークを構成する異なる装置に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の呼切断制御装置。
  7. 保守信号を受信する保守信号受信部をさらに備え、
    前記呼切断処理部は、
    前記保守信号受信部により前記保守信号が受信されると、前記常時接続呼のうちの、前記呼通信状態判定部により通信中状態であると判定された接続呼のみを切断することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の呼切断制御装置。
  8. 前記障害検知部は、
    前記常時接続ルートのうち、前記通信ネットワークとルータ装置を介して常時接続されている前記他のネットワークとの間のルータルートにおける、前記障害の発生状態を検知することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の呼切断制御装置。
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