JP5404853B2 - 通電機器 - Google Patents
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Description
従来の誘導灯の構成では、小型化、薄型化が進んでしまうと天井等の取付面への取り付けが困難となり、ある程度以上の小型化、薄型化ができない。つまり、取付面へ小型化、薄型化された誘導灯を取り付ける場合には、内蔵する部品とねじ挿入孔とのクリアランスが少なく、ねじを回すことが困難である。特に、天井等の取付面への取り付けの際は、片方の手で誘導灯を取付面へ押し当てながら、もう片方の手でねじを回す必要があり、クリアランスの少ない状態での作業は非常に困難である。
また、誘導灯に限らず、天井等に取り付けられる他の電子機器等であっても、建築設計の視点からは、極力目立たないようにすることが望まれる場合がある。天井等に取り付けられる他の電子機器等であっても、誘導灯と同様に、小型化、薄型化が進んでしまうと天井等の取付面への取り付けが困難となり、ある程度以上の小型化、薄型化ができない。
本発明は、例えば、誘導灯や取付面に取り付けられるその他の電子機器が小型化、薄型化されても容易に取付面へ取り付け可能とすることを目的とする。
ナットが取り付けられたネジと、挿入片とを有し、取付面に取り付けられる取付金具であって、上記取付面に取り付けられた場合に、上記ネジと上記挿入片とが上記取付面から同方向へ突出する取付金具と、
上記取付金具に取り付けられる長方形の取付部であって、上記ナットが通る大きさの大孔と上記大孔に連通し上記ナットが通らない大きさの小孔とが上記長方形の長手方向に並んだ取付孔と、挿入溝とが設けられた取付部を有する器具本体と、
を備え、
上記ナットが上記大孔を通り抜けるまで上記ネジが上記大孔に挿入され、上記器具本体が上記長手方向にスライドされて上記ネジが上記小孔を貫通した状態にされ、さらに上記ナットが締めあげられて、上記取付部が上記ナットと上記取付金具との間に挟持され、上記ナットが締めあげられた場合に上記挿入片が挿入溝に挿入されて上記スライドが制限される
ことを特徴とする。
図1は、表示装置100を示す分解斜視図である。ここでは、通電機器の一例である表示装置100について説明する。
表示装置100は、天井等の取付面に取り付けられ、所定の情報を表示する機器である。表示装置100は、枠部1と情報表示部2とを有する器具本体3と、ランプホルダユニット4と、点灯制御部5と、バッテリー6と、取付部7と、端子台8と、取付金具9とを備える。
情報表示部2は、所定の情報を表示する。所定の情報とは、例えば、避難誘導を示す図柄等である。所定の情報は、避難誘導を示す図柄に限られず、案内情報、警告情報等いかなる情報であっても構わない。情報表示部2は、図1では、お盆状に構成された枠部1の開口部を塞ぐように取り付けられる。
器具本体3は、枠部1と情報表示部2とを備える箱型のケースである。器具本体3は、内部に点灯制御部5、バッテリー6、取付部7、端子台8等の機器を収納する。
ランプホルダユニット4は、光源となるランプを保持する。ランプの光が情報表示部2へ入射するように、ランプホルダユニット4は枠部1又は情報表示部2に取り付けられる。つまり、情報表示部2は、ランプホルダユニット4に保持されたランプの光によって照らされる。そのため、情報表示部2が表示した情報は、暗い部屋の中等であっても識別可能となる。図1では、ランプホルダユニット4は、器具本体3の外側に取り付けられているが、器具本体3の内側に取り付けられても構わない。
点灯制御部5は、ランプホルダユニット4が保持するランプの点灯状態を制御する。点灯制御部5は、通常時には商用電源からの電力によりランプを点灯させ、商用電源から電力が供給されない非常時には非常時電源からの電力によりランプを点灯させる。
バッテリー6は、非常時電源である。バッテリー6は、点灯制御部5により制御され、非常時にランプを点灯させる電力を供給する。バッテリー6を備えず、表示装置100を取り付ける施設等に設けられた非常用電源設備を非常時電源としても構わない。
取付部7は、所定の機器を取り付けることができる。取付部7は、器具本体3に取り付けられる。
端子台8は、商用電源等と接続された電源線と接続される。端子台8を介して、点灯制御部5等へ電力が供給される。
取付金具9は、天井等の取付面に取り付けられるとともに、枠部1の取付部10に取り付けられる。取付金具9は、まず、ねじ等の取付部材を取付金具9の金具取付孔11に通し取付面に固定することで、取付面に固定される。そして、取付面に固定された取付金具9に枠部1の取付部10を固定することにより、表示装置100が取付面に固定される。
まず、取付部10の構造について説明する。図2は、この実施の形態に係る取付部10の構造を示す平面図である。
取付部10は、電源線引込孔13と、取付孔14と、ダルマ孔15と、取付孔16とを備える。
電源線引込孔13は、取付面から出ている電源線を枠部1の内部へ引き込むための孔である。電源線引込孔13は、取付孔14よりも径が大きい。
取付孔14は、ねじ等の取付部材を通す孔である。取付孔14は、電源線引込孔13と開口部の一部が連続する。
ダルマ孔15は、径の大きい大孔15−1と、径の小さい小孔15−2とを備え、大孔15−1と小孔15−2とは、隣接して開口部の一部が連続する。
取付孔16は、側面視L字状の補強板21を取り付けるための孔である。ここで、補強板21とは、器具本体3の取付面(取付部10と底面)を補強するためのものであり、器具本体3の内側に取付部10と底面とに跨って取り付けられる器具である。
また、電源線引込孔13と取付孔14との開口部が連続する部分には、広開部17と、配線保護壁18とが設けられる。
広開部17は、電源線引込孔13よりも径の小さい孔であって、取付孔14よりも径の大きい孔である。広開部17は、電源線引込孔13側から取付孔14側へ向かって徐々に開口部の径が狭まっている。
配線保護壁18は、電源線引込孔13と広開部17との開口部が連続する部分の幅を狭めるように設けられた部材である。配線保護壁18は、枠部1と一体的に樹脂等で形成して、電源線を保護する。
なお、配線保護壁18は、枠部1と一体的に形成することなく別体としてもよく、この場合、例えばゴムなどの弾性体で形成してもよい。
さらに、取付部10の厚さ方向(図2のD方向)の両端部には挿入溝23が設けられている。挿入溝23は、取付金具9に取付部10が密着した場合に、取付金具9の挿入片22が挿入される孔である。ここで、取付金具9の挿入片22とは、取付金具9の端部を略垂直に折り曲げた部分である。
(1)まず前提として、取付金具9を取付面に固定する。取付金具9の金具取付孔11bと金具取付孔11cとにねじ等の取付部材を通して取付面に固定することにより、取付金具9を取付面に固定する。この際、取付面から出ている電源線を取付金具9の金具電源線引込孔12へ通しておく。
(2)取付金具9の金具電源線引込孔12を通った電源線を電源線引込孔13から枠部1の内部へ引き込む。
(3)取付金具9に取り付けられた2つのねじ19(取付部材)を広開部17(あるいは電源線引込孔13)とダルマ孔15の大孔15−1とへそれぞれ嵌入する。なお、取付金具9に取り付けられたねじ19にはナット20(頭部)が取り付けられている。このナット20が広開部17(あるいは電源線引込孔13)と大孔15−1とを貫通して、ねじ19を広開部17(あるいは電源線引込孔13)と大孔15−1とへ嵌入する。ここで、ナット20は取付孔14と小孔15−2とよりも径が大きく、かつ、広開部17と大孔15−1とよりも径が小さい。一方、ねじ19(胴部)は、取付孔14と小孔15−2とよりも径が小さい。
なお、ねじ19を広開部17ではなく電源線引込孔13へ必ず嵌入するのであれば、ナット20は広開部17よりも径が大きく、電源線引込孔13よりも径が小さいとしても構わない。
(4)枠部1を取付面の面方向へスライドさせて、広開部17(あるいは電源線引込孔13)と大孔15−1とに嵌入された2つのねじ19それぞれを取付孔14と小孔15−2とへ移動させる。そして、2つのねじ19をそれぞれ取付孔14と小孔15−2とに嵌合させることにより、取付部10を取付金具9に固定する。つまり、取付面の面と平行に、広開部17から見て取付孔14とは逆の方向(図2のC方向)へ枠部1をスライドさせて、2つのねじ19をそれぞれ取付孔14と小孔15−2とに移動させる。そして、ねじ19(胴部)が取付孔14と小孔15−2を貫通した状態であり、ねじ19に取り付けられたナット20が取付孔14と小孔15−2との背面に引っ掛かった状態とする。この状態であれば、作業員が表示装置100から手を離しても、表示装置100が取付面から落ちることはない。
(5)ナット20を締め上げ、ナット20と取付金具9との間に取付部10を挟みこむ。また、ナット20を締め上げることにより、取付金具9の挿入片22が取付部10の挿入溝23へ挿入される。これにより、枠部1がスライドして取付孔14と小孔15−2とに嵌合した2つのねじ19が外れることを防止でき、確実に取付部10が取付金具9に固定される。つまり、取付金具9に枠部1が確実に固定される。その結果、表示装置100は、取付面に固定される。
なお、(4)で、ねじ19は、広開部17あるいは電源線引込孔13へ嵌入するとしたが、配線保護壁18がゴム等の弾性体であれば、広開部17と電源線引込孔13とに跨って嵌入するとしても構わない。
また、上述したように、電源線引込孔13にねじ19を嵌入する場合には、電源線引込孔13と取付孔14との孔の径の大きさには少なくとも電源線分の差が必要である。これは、取付孔14は、ねじ19と嵌合する大きさの孔であるのに対して、電源線引込孔13は、電源線を引き込むとともに、ねじ19が挿入される孔であるためである。つまり、電源線引込孔13にねじ19を嵌入する場合、電源線引込孔13の径は、少なくとも電源線の径とねじ19のナット20の径との和以上である。
この実施の形態では、取付部10の構造の他の例について説明する。
図4は、取付部10の構造の他の例を示す図である。ここでは、取付部10の構造のみを示すが、取付部10の構造が変われば、合わせて取付金具9の構造も変わる。
(b)に示す取付部10は、(a)に示す取付部10に広開部17が設けられている。。広開部17が設けられていることにより、ねじ19が電源線引込孔13へ嵌入された場合でも、ねじ19を取付孔14へ容易にスライドさせることができる。
(c)に示す取付部10は、(b)に示す取付部10に配線保護壁18を設けたものである。配線保護壁18により、電源線引込孔13に挿入された電源線が金具電源線引込孔12のエッジやねじ19等により傷つくことを防止できる。
(d)に示す取付部10は、(c)に示す配線保護壁18の他の実施例である。(d)に示すように、配線保護壁18を電源線引込孔13と広開部17との間を塞ぐように設けても構わない。このようにすることで、電源線が取付孔14へ移動することを確実に防止できる。また、この場合には、取付時にねじ19を必ず広開部17へ嵌入する必要がある。しかし、配線保護壁18をゴム等の弾性体とすることで、ねじ19を広開部17へ嵌入する際、配線保護壁18へねじ19を押し当てて配線保護壁18を変形させながら嵌入することができ、広開部17への嵌入が容易に行える。
なお、(a)〜(d)に示す取付部10は、表示装置100を薄型化した場合に配線スペースを広く取ることを可能にするため、電源線引込孔13の形状を長円形としたものであるが、長方形や円形としても構わない。
図5に基づき、直接枠部1の取付部10を取付面へ固定する方法について説明する。図5は、取付面と、取付部10との断面図である。図5の取付部10は、図1のB−B’断面図である。
図5に示すように、ねじ19を取付金具9ではなく、取付面に固定しておく。この際、ねじ19の頭19−1(頭部)を取付面から少し離した状態で、取付面に固定する。そして、取付面に固定されたねじ19に取付部10を固定することにより、表示装置100を取付面に固定することができる。
表示装置100を取付金具9を介して取付面へ固定する場合、取付金具9に固定したねじ19にナット20を取り付ける必要があった。これは、取付部10の取付孔14と小孔15−1との背面にナット20引っ掛けることにより、取付部10を取付金具9に取り付けたためである。しかし、直接枠部1の取付部10を取付面へ固定する場合、ねじ19にはナット20を取り付けておく必要はない。これは、ねじ19を取付面に固定する場合、ねじ19の胴部19−2を取付面へねじ込んで固定し、ねじ19の頭19−1が取付面から少し離した(飛び出した)状態とすることができるためである。つまり、ねじ19の頭がナット20の役割を果たすことができるためである。
取付孔と、上記取付孔と隣接して開口部の一部が連続するとともに上記取付孔よりも径が大きい孔であって電源線を引き込むための電源線引込孔とが設けられた器具本体と、
上記器具本体に取り付けられる通電部品とを備え、
上記取付面に固定された取付部材を上記電源線引込孔に嵌入して上記器具本体を上記取付面の面方向へスライドさせることにより、上記取付孔に上記取付部材を嵌合して上記器具本体が上記取付面に固定される
ことを特徴とする。
取付面に固定され、上記取付部材を取り付ける取付金具を備え、
上記取付金具に取り付けられた取付部材を上記電源線引込孔に嵌入して上記器具本体を上記取付面の面方向へスライドさせることにより、上記取付孔に上記取付部材を嵌合して上記器具本体が上記取付面に固定される
ことを特徴とする。
上記取付面に固定された取付部材を上記電源線引込孔に嵌入して上記器具本体を上記取付面の面方向へスライドさせることにより、上記取付孔に上記取付部材を嵌合するとともに、上記電源線引込孔と連続していない取付孔に所定の固定部材を通して上記所定の固定部材を上記取付面に固定することにより、上記器具本体が上記取付面に固定される
ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
ことを特徴とするとする。
ことを特徴とする。
上記取付孔と上記電源線引込孔との境界部分に、上記電源線引込孔から引き込まれた電源線を保護するための配線保護壁
を備えることを特徴とする。
上記取付孔よりも径が小さい胴部と、
上記取付孔よりも径が大きく、かつ、上記電源線引込孔よりも径が小さい頭部とを有し、
頭部、胴部の順に上記取付部材を上記電源線引込孔へ嵌入して、上記器具本体を上記取付面の面方向へスライドさせることにより、取付孔を貫通させ、頭部を取付孔の背面に引っ掛ける
を備えることを特徴とする。
上記通電部品は、
避難誘導を示す図柄が表示された情報表示部と、
上記情報表示部に光を入射する光源と、
上記光源の点灯制御をする点灯制御部と
を有することを特徴とする。
Claims (1)
- ナットが取り付けられたネジと、挿入片とを有し、取付面に取り付けられる取付金具であって、上記取付面に取り付けられた場合に、上記ネジと上記挿入片とが上記取付面から同方向へ突出する取付金具と、
上記取付金具に取り付けられる長方形の取付部であって、上記ナットが通る大きさの大孔と上記大孔に連通し上記ナットが通らない大きさの小孔とが上記長方形の長手方向に並んだ取付孔と、挿入溝とが設けられた取付部を有する器具本体と、
を備え、
上記ナットが上記大孔を通り抜けるまで上記ネジが上記大孔に挿入され、上記器具本体が上記長手方向にスライドされて上記ネジが上記小孔を貫通した状態にされ、さらに上記ナットが締めあげられて、上記取付部が上記ナットと上記取付金具との間に挟持され、上記ナットが締めあげられた場合に上記挿入片が挿入溝に挿入されて上記スライドが制限される
ことを特徴とする通電機器。
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