JP5404586B2 - 組織転写方法、組織観察方法並びに組織転写器具 - Google Patents

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Description

本発明は、レプリカフィルムの片面を金属材料に接触させて、レプリカフィルムに金属組織を転写する方法、該転写した組織を観察する方法、並びにレプリカフィルムに組織を転写させる組織転写器具に関するものである。
金属を主成分とする製品や素材の状態、損傷原因や寿命を非破壊的に検査する方法としてスンプ法やレプリカ法などがある。レプリカ法は、金属組織をレプリカフィルムに転写して、該フィルムを顕微鏡で観察する手法である(特許文献1参照)。
レプリカフィルムは、シート状の透明薄膜であり、特定の溶剤で溶解する性質を有する。例えば、レプリカフィルムは、厚さ0.034mm程度のアセチルセルロースフィルムなどが使用される。
金属組織を転写する場合、例えば、供試体(金属部材など)を鏡面に研磨した後、薬品でエッチングする。レプリカフィルムを供試体(金属部材など)の転写したい部分に載せ、レプリカフィルムと供試体との間にレプリカフィルムを溶解可能な溶剤を滴下しながら、気泡が入らないように供試体にレプリカフィルムを貼り付ける。乾燥後、レプリカフィルムを供試体から剥ぎ取り、レプリカフィルムの供試体に接していた面を顕微鏡で観察する。
特開平10−227727号公報(請求項1)
レプリカ法において、平面や1方向の曲面を有する供試体の表面にレプリカフィルムを貼り付けることは、比較的容易である。しかしながら、レプリカフィルムは薄く、透明であるため、指紋や傷がつきやすく、レプリカフィルムを指や治具を用いて押さえつけることができない。図10または図11に示すような3次元的に湾曲した部位や角部へ、気泡32を含ませずにレプリカフィルム31を貼り付けることは難しく、貼り付けできない場合もある。
上記のような理由から、レプリカフィルム31を供試体33に貼り付けるには、熟練の技が必要となる。そのため、現場では、簡単な操作で容易にレプリカフィルム31を貼り付けることのできる組織転写方法が求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、組織を転写したい部分が3次元的に湾曲した部位や角部であっても、簡単な操作で確実にレプリカフィルムを供試体に貼り付けることのできる組織転写方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、レプリカフィルムの一方の面を供試体に接触させ、前記一方の面に前記供試体の組織を転写する方法であって、2成分系付加反応硬化型のビニルシリコーン系樹脂を基材上に密着塗布して硬化させることにより、弾性体であり、且つ、前記レプリカフィルムまたは前記供試体に脱着可能に接着できる転写補助器具を形成する工程と、前記レプリカフィルムを、前記一方の面を供試体の転写したい部分に向けて貼り付ける工程と、前記転写補助器具を前記他方の面側から前記レプリカフィルムに押しつける工程と、を備えた組織転写方法を提供する。
上記発明によれば、レプリカフィルム上に弾性を有する転写補助器具を形成させることで、指紋や傷をつけることなく、指や治具を用いてレプリカフィルムを上から押さえつけることができる。これによって、供試体の表面が3次元的に湾曲した曲面であった場合でも、気泡が入ることなく転写したい面にレプリカフィルムを貼り付けることが可能となる。転写補助器具は、レプリカフィルム上または供試体上に自由に脱着可能に接着される。そのため、レプリカフィルムから転写補助器具を脱離させて、レプリカフィルムを顕微鏡で観察する場合に、特別な溶剤などを使用する必要がない。
上記発明の一態様において、前記転写補助器具を形成する工程が、前記基材を組織が転写される前の前記レプリカフィルムとし、該レプリカフィルムの他方の面上に、樹脂を密着塗布して硬化させることにより、前記レプリカフィルムに接する面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体を形成するステップを含んでも良い。
上記一態様によれば、転写補助器具のレプリカフィルムに接する面は、顕微鏡の光を反射する光沢を有する。「顕微鏡の光を反射する光沢」とは、一方の面に供試体の組織が転写され、且つ、他方の面に転写補助器具を備えたレプリカフィルムを、一方の面側から顕微鏡で観察する場合に、転写補助器具の樹脂の粒子が観察できない程度に顕微鏡からの光を反射する光沢を意味する。これによって、転写補助器具を備えたままの状態でレプリカフィルムに転写された組織を顕微鏡で観察することが可能となる。
上記発明の一態様において、転写補助器具を形成する工程が、前記基材を供試体とし、前記供試体の転写したい部分に樹脂を密着塗布して硬化させ、硬化した転写補助器具を基材から脱離させるステップを含んでも良い。
上記一態様によれば、基材を供試体とし、転写したい部分に樹脂を塗布して硬化させることで、転写したい部分の形状に対応した転写補助器具とすることができる。このような転写補助器具をレプリカフィルムの他方の面側から押しつけることで、供試体とレプリカフィルムの一方の面との間により確実に気泡を入れないようにすることができる。
また、本発明は、レプリカフィルムの一方の面を供試体に接触させ、前記供試体の組織を前記一方の面に転写して供試体の組織を観察する方法であって、前記供試体の組織を転写する前に、前記レプリカフィルムの他方の面上に樹脂を密着塗布して硬化させることにより、前記レプリカフィルムに接する面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体であり、且つ、前記レプリカフィルムに脱着可能に接着できる転写補助器具を形成する工程と、供試体の転写したい部分に前記一方の面を向けて前記レプリカフィルムを貼り付ける工程と、前記転写補助器具を前記他方の面側から前記レプリカフィルムに押しつける工程と、前記供試体の組織を転写した後に、前記レプリカフィルムの他方の面に転写補助器具を備えたまま、前記レプリカフィルムの一方の面を顕微鏡にて観察する工程と、を備える供試体の組織観察方法を提供する。
上記発明によれば、レプリカフィルム上に弾性を有する転写補助器具を形成させることで、指紋や傷をつけることなく、指や治具を用いてレプリカフィルムを上から押さえつけることができる。これによって、供試体の表面が3次元的に湾曲した曲面であった場合でも、気泡が入ることなく転写したい面にレプリカフィルムを貼り付けることが可能となる。転写補助器具のレプリカフィルムに接する面は、顕微鏡の光を反射する光沢を有する。これによって、転写補助器具を備えたままの状態でレプリカフィルムに転写された組織を顕微鏡で観察することが可能となる。
また、本発明によれば、供試体の組織を転写可能なレプリカフィルムと、少なくとも一方の面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体からなる転写補助器具と、を備え、前記転写用補助器具が、樹脂を、組織が転写される前の前記レプリカフィルム上に密着塗布して硬化させることによって形成され、前記レプリカフィルム上に、前記転写補助器具が前記一方の面を前記レプリカフィルムに向けて脱着可能に接着される組織転写器具を提供する。
上記発明によれば、レプリカフィルム上に弾性を有する転写補助器具を形成させることで、指紋や傷をつけることなく、指や治具を用いてレプリカフィルムを上から押さえつけることができる。予めレプリカフィルムの片面に弾性体の転写補助器具を備えているため、現場ですぐに使用することができる。また、転写補助器具のレプリカフィルムと接触する面は、顕微鏡の光を反射する光沢を有する。これによって、転写補助器具を備えたままの状態でレプリカフィルムに転写された組織を顕微鏡で観察することが可能となる。
本発明によれば、弾性体からなる転写補助器具を備えることで、レプリカフィルムを手指や治具で押さえることができるため、組織を転写したい部分が3次元的に湾曲した部位や角部であっても、短時間で正確にレプリカフィルムを供試体に貼り付けることができる。また、転写補助器具は基材から脱離可能であるため、レプリカフィルムまたは供試体上に形成させた後も、容易に剥ぎ取ることができる。また、転写補助器具のレプリカフィルムと接する面は顕微鏡の光を反射する光沢を有するため、レプリカフィルムに接着させたままでも、従来法と同様の精度で、レプリカフィルムに転写された組織を顕微鏡で観察することができる。
第1実施形態に係る組織転写器具の上面概略図である。 第1実施形態に係る組織転写器具の側面概略図である。 第1実施形態に係る組織転写方法及び組織観察方法について説明する図である。 組織転写器具を顕微鏡観察用の台板に装着したときの上面図である。 ボイラー管台部への適用例を示す図である。 タービン翼植込み部への適用例を示す図である。 管内面への適用例を示す図である。 角部への適用例を示す図である。 第2実施形態に係る組織転写方法を説明する図である。 従来の方法の問題点を示す図である。 従来の方法の問題点を示す図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態に係る組織転写器具、組織転写方法及び組織観察方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態では、組織転写器具を用いて供試体の組織を転写し、組織を転写した組織転写器具の表面を顕微鏡で観察する。本実施形態に適用可能な供試体は金属製であり、例えば、鋼管または鋼板などからなる。観察対象となる金属組織の大きさは、1μmから100μm程度とされる。
図1に、本実施形態に係る組織転写器具の上面概略図を示す。図2に、本実施形態に係る組織転写器具の側面概略図を示す。
組織転写器具は、レプリカフィルム1及び転写補助器具2から構成されている。
レプリカフィルム1は、適当な厚みを有し、金属材料の組織の転写が可能な材料であれば特に制限なく使用することができるが、主に、プラスチックフィルムなどが用いられる。レプリカフィルム1は、アセトンや酢酸メチルなどの揮発性の高い速乾性の溶媒で溶解されることが好ましい。具体的には、厚さ0.034mm前後のアセチルセルロースフィルムが好適である。塩化ビニルは、アセトンや酢酸メチルに不溶のため、不適である。
転写補助器具2は、樹脂を硬化させて形成させたシート状の柔軟性に富んだ弾性体であり、又はペースト状で即効的に硬化できるものであって、且つ、少なくとも一方の面が顕微鏡の光を反射できる程度の光沢を有する。「顕微鏡の光を反射できる程度の光沢」とは、顕微鏡で転写補助器具2の表面を観察した場合に、顕微鏡からの光の反射によって転写補助器具2の組織が観察できない程度の光沢とされる。転写補助器具2の少なくとも一方の面は、鏡面とされることが好ましい。また、転写補助器具2は、レプリカフィルム1に脱着可能な接着性を有する。
樹脂は、硬化時の伸縮や熱等でレプリカフィルム1に害を与えず、硬化した後に柔軟な弾性体となる材料とされる。樹脂は、レプリカフィルムに直接接触する為、油膜などによる顕鏡障害が無いよう、油が入っていないものが好ましい。また、樹脂としては、基材上に密着塗布して硬化させた場合、転写補助器具の基材に接触していた面が、顕微鏡の光を反射できる程度の光沢を有する面となるよう高密度の樹脂が選択される。そのような樹脂として歯科用の印象材などを使用することができる。詳細には、2成分系付加反応硬化型のビニルシリコーン系樹脂、例えば、商品名3M ESPE プリントII付加型シリコーン印象材などとされる。樹脂は、有色であっても無色であっても良い。
例えば、3M ESPE プリントII付加型シリコーン印象材等を用いた場合、専用のミキシングノズルで樹脂をレプリカフィルム1上に密着塗布して硬化させた転写補助器具2の、レプリカフィルム1に接触する面は、顕微鏡の光を反射する光沢を有する面とすることができる。
図3に、本実施形態に係る組織転写方法及び組織観察方法について説明する図を示す。
組織観察をしたい供試体3は、予めその表面を鏡面に研磨し、硝酸またはピクリン酸などの薬品でエッチングし粒隗を露出させる。エッチングを深くすれば、炭化物そのものを採取することもできる。
本実施形態では、まず、転写補助器具2を基材上に形成する。本実施形態において、基材はレプリカフィルム1とされる。樹脂を適宜調製して、基材の一方の面上に密着塗布する。調製方法及び塗布方法は任意とする。歯科用の印象材として市販されている2成分系付加反応硬化型のビニルシリコーンを用いた場合、直接手に触れることなく2成分を混合し、シリンジにより基材に密着塗布することが可能である。
樹脂を塗布した後、手で触れても樹脂が手につかない程度まで硬化させて組織転写器具とする。
次に、レプリカフィルム1の転写補助器具2が形成されていない側の面を供試体3の転写したい部分に向けて、レプリカフィルム1を供試体3上に貼り付ける(図3(a)参照)。この際、ノズル4を用いてレプリカフィルム1と供試体3の間にレプリカフィルム1を溶解可能な溶媒5を滴下し、レプリカフィルム1の表面を溶解させながら貼り付ける。レプリカフィルム1としてアセチルセルロースフィルムを使用した場合には、溶媒は酢酸メチルとするのが好適である。
レプリカフィルム1を供試体3に貼り付ける際、レプリカフィルム1と供試体3との間に気泡が入らないように注意を払う。気泡が入った場合、手指や治具6を用いて、転写補助器具2の上からレプリカフィルム1の表面を押さえつけ、気泡を追い出すステップを追加する。気泡を追い出すステップでは、転写補助器具2をレプリカフィルム1から脱着させて気泡の移動に合わせて移動させながら気泡を追い出しても良い。
押さえつけは転写補助器具2の上から行うため、レプリカフィルム1の表面に指紋がつくことはない。転写補助器具2は弾性体であるため、上記操作によってレプリカフィルムの表面を損傷することもない。そのため、熟練者でなくとも簡単に、且つ、短時間でレプリカフィルム1を供試体3に貼り付けることができる(図3(b)参照)。
溶媒を揮発乾燥させた後、供試体3に貼り付けたレプリカフィルム1を、転写補助器具2が付いた状態で剥がし取る。
剥がしたレプリカフィルム1(組織転写器具)は、顕微鏡観察用の台板7に装着した後、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡で観察する。一般に観察倍率は25〜1000程度とされる。図4に、組織転写器具を顕微鏡観察用の台板7に装着したときの上面図を示す。組織転写器具は、転写補助器具2を台板7側に向けて装着する。転写補助器具2のレプリカフィルムに接触した面は、顕微鏡の光を反射する程度の光沢を有する。そのため、転写補助器具2をレプリカフィルム1に付けたままの状態であっても、顕微鏡でレプリカフィルム1に転写された組織を観察することができる。
なお、組織観察は、レプリカフィルム1から転写補助器具2を脱離させた後に行っても良い(図3(c)参照)。転写補助器具2は、脱着可能にレプリカフィルム上に接着されているため、溶剤などを使用せずにレプリカフィルム1から容易に脱離させることができる。
図5乃至図8に、本実施形態に係る組織転写器具、組織転写方法及び組織観察方法が適用される製品の具体例を示す。
図5は、ボイラー管台部への適用例を示す図である。ボイラー管台部8は、圧力容器(大径管肉厚部)に小径管を植込み溶接で保持された部材である。ボイラー管台部8の溶接部の境界は、典型的に3次元的に曲面を有した部位である。当該部位は、従来の方法においてレプリカフィルム1を貼り付ける際に最も気泡が入る部位である。一方、本実施形態を適用した場合、転写補助器具2の上からレプリカフィルム1を押付けることができるため、正確に、且つ、短時間でレプリカを採取することが可能である。
図6は、タービン翼植込み部への適用例を示す図である。タービン翼植込み部9は、タービンロータデイスク部と翼を一体化させるために特殊な加工を施した接合部である。その接合部の内部は、応力的に厳しい為定期的に検査を実施する必要がある。しかしながら、接合部の内部の角部は、形状的にレプリカフィルム1を貼り付ける際に、ちじれや気泡などが入りやすく、従来の方法ではレプリカフィルム1の貼り付けが非常に困難な場所である。一方、本実施形態を適用した場合、転写補助器具2の上から鉤付治具や手指6でレプリカフィルム1を押付けることができるため、ちじれや気泡入りを防止することができる。
図7は、管内面への適用例を示す図である。従来の方法では、管10の内面へレプリカフィルムを貼り付ける際に、細い専用の治具6を使用しレプリカ採取を行っている。しかしながら、管内の曲面に沿ってレプリカフィルム1を貼付ける作業は難易度が高く、数回に1回の割合でしか貼り付けを成功させることができない。そのため、貼付けにかなりの時間を要している。一方、本実施形態を適用した場合、細い専用の治具6の先端に転写補助器具2を装着することが簡単にでき、専用の治具6で押さえながらレプリカフィルム1を管10の内面に貼り付けることが可能となる。それによって、気泡入りや貼付け失敗を防止することができる。
図8は、角部への適用例を示す図である。供試体11の角部に本実施形態を適用した場合、転写補助器具2の上面を手指で押さえることで、気泡を追い出すことができる。
本実施形態によれば、3次元的に湾曲した曲面であっても、転写補助器具2を手指や治具6で押さえつけることで気泡が入ることなく転写したい面にレプリカフィルム1を貼り付けることができる。
本実施形態によれば、レプリカフィルム1上に転写補助器具2を形成させることで、レプリカフィルム1の表面を保護することができる。そのため、レプリカフィルム1に傷をつけることなく、且つ、気泡を入れることなく転写したい面にレプリカフィルム1を貼り付けることができる。
〔第2実施形態〕
以下に、本発明の第2実施形態に係る組織転写方法及び組織観察方法について説明する。なお、特に説明のない構成及び工程については、第1実施形態と同様とする。図9に、本実施形態に係る組織転写方法を説明する図を示す。
本実施形態では、供試体23の転写したい部分の形状に対応した面を有する転写補助器具22形成させた後、供試体23の組織をレプリカフィルム11に転写し、組織を転写したレプリカフィルム21の表面を顕微鏡で観察する。
組織観察をしたい供試体23を、予めエッチングする(図9(a)参照)。
その後、転写補助器具22を基材上に形成する(図9(b)参照)。本実施形態において、基材は供試体23とされる。樹脂を適宜調製して、供試体23の組織を転写したい部分に密着塗布する。手で触れても手につかない程度まで樹脂を硬化させた後、供試体23から剥ぎ取り、転写補助器具22とする(図9(c)参照)。本実施形態における転写補助器具22は、上記方法で型取りすることで、供試体23の組織を転写したい面の形状に対応した面形状を有する弾性体となる。転写補助器具22は、供試体23に脱着可能な接着性を有する。
次に、供試体23の組織を転写したい面にレプリカフィルム21を配置する(図9(d)参照)。その後、転写補助器具22供試体23の組織を転写したい面と対応する位置に配置して、レプリカフィルム21を上(供試体23に接する側と反対の側)から軽く押さえる。レプリカフィルム21と供試体23との間に、レプリカフィルム21を溶解させる溶媒を滴下して、レプリカフィルム21を溶解させながら供試体23へと貼り付ける。その際に、レプリカフィルム21の上から、転写補助器具22を供試体23に向けて強めに押し当てる(図9(e)参照)。
溶媒を揮発乾燥させた後、転写補助器具22をはずした状態で、供試体23に貼り付けたレプリカフィルム21をゆっくりと剥ぎ取る。剥がしたレプリカフィルム21は、顕微鏡観察用の台板に装着した後、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などで観察する。
本実施形態によれば、形状的にレプリカ採取に不向きな部位にレプリカフィルムを貼り付ける際、高密度樹脂で該当部の型取りをして転写補助器具を作製し、該転写補助器具を利用することによってレプリカフィルムを精度よく貼り付けることができる。
1,21,31 レプリカフィルム
2,22 転写補助器具
3,11,23,33 供試体
4 ノズル
5 溶媒
6 手指,治具
7 顕微鏡観察用の台板
8 ボイラー管台部
9 タービン翼植込み部
10 管内面
31 気泡

Claims (6)

  1. レプリカフィルムの一方の面を供試体に接触させ、前記一方の面に前記供試体の組織を転写する方法であって、
    2成分系付加反応硬化型のビニルシリコーン系樹脂を基材上に密着塗布して硬化させることにより、弾性体であり、且つ、前記レプリカフィルムまたは前記供試体に脱着可能に接着できる転写補助器具を形成する工程と、
    前記レプリカフィルムを、前記一方の面を供試体の転写したい部分に向けて貼り付ける工程と、
    前記転写補助器具を前記他方の面側から前記レプリカフィルムに押しつける工程と、
    を備えた組織転写方法。
  2. 前記転写補助器具を形成する工程が、
    前記基材を組織が転写される前の前記レプリカフィルムとし、該レプリカフィルムの他方の面上に、樹脂を密着塗布して硬化させることにより、前記レプリカフィルムに接する面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体を形成するステップを含む請求項1に記載の組織転写方法。
  3. 転写補助器具を形成する工程が、
    前記基材を供試体とし、前記供試体の転写したい部分に樹脂を密着塗布して硬化させ、硬化した転写補助器具を基材から脱離させるステップを含む請求項1に記載の組織転写方法。
  4. レプリカフィルムの一方の面を供試体に接触させ、前記供試体の組織を前記一方の面に転写して供試体の組織を観察する方法であって、
    前記供試体の組織を転写する前に、前記レプリカフィルムの他方の面上に樹脂を密着塗布して硬化させることにより、前記レプリカフィルムに接する面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体であり、且つ、前記レプリカフィルムに脱着可能に接着できる転写補助器具を形成する工程と、
    供試体の転写したい部分に前記一方の面を向けて前記レプリカフィルムを貼り付ける工程と、
    前記転写補助器具を前記他方の面側から前記レプリカフィルムに押しつける工程と、
    前記供試体の組織を転写した後に、前記レプリカフィルムの他方の面に転写補助器具を備えたまま、前記レプリカフィルムの一方の面を顕微鏡にて観察する工程と、
    を備える供試体の組織観察方法。
  5. 供試体の組織を転写可能なレプリカフィルムと、
    少なくとも一方の面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体からなる転写補助器具と、
    を備え、
    前記転写用補助器具が、樹脂を、組織が転写される前の前記レプリカフィルム上に密着塗布して硬化させることによって形成され、
    前記レプリカフィルム上に、前記転写補助器具が前記一方の面を前記レプリカフィルムに向けて脱着可能に接着される組織転写器具。
  6. レプリカフィルムの一方の面を供試体に接触させ、前記一方の面に前記供試体の組織を転写する方法であって、
    樹脂を基材上に密着塗布して硬化させることにより、弾性体であり、且つ、前記レプリカフィルムまたは前記供試体に脱着可能に接着できる転写補助器具を形成する工程と、
    前記レプリカフィルムを、前記一方の面を供試体の転写したい部分に向けて貼り付ける工程と、
    前記転写補助器具を前記他方の面側から前記レプリカフィルムに押しつける工程と、
    を備え、
    前記転写補助器具を形成する工程が、
    前記基材を組織が転写される前の前記レプリカフィルムとし、該レプリカフィルムの他方の面上に、樹脂を密着塗布して硬化させることにより、前記レプリカフィルムに接する面が顕微鏡の光を反射する光沢を有する弾性体を形成するステップを含む組織転写方法。
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