JP5402763B2 - 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法およびそれを用いて作製した半導体装置 - Google Patents

液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法およびそれを用いて作製した半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、液状樹脂組成物に関するものである。
近年の携帯電話、携帯情報端末、DVC(デジタル ビデオ カメラ)などの高機能化、小型化、軽量化の進展は著しいものがあり、半導体パッケージの高機能化、小型化、軽量化が強く求められている。そこで半導体パッケージの高機能化のため機能の異なる複数の半導体素子、または同一機能の複数の半導体素子を1つの半導体パッケージに搭載する、小型化や軽量化のため半導体素子の大きさと半導体パッケージの大きさを可能な限り近づけるといった試みがなされてきている。このため半導体素子の薄型化はより進み、半導体素子と金属リードフレームまたは有機基板といった支持体のワイヤボンドパッドの距離は益々近くなってきている。
従来の半導体組立工程におけるダイアタッチ工程では、支持体に液状のダイアタッチ材を塗布して室温で半導体素子を搭載後加熱硬化することで半導体素子を支持体に接着していたが、半導体素子表面やワイヤボンドパッドへのダイアタッチ材の付着の問題、ダイアタッチ材のブリード(ダイアタッチ材の液状成分のみが毛細管現象で伝わる現象)による汚染問題が無視できなくなってきている。
そこで液状のダイアタッチ材の替わりにフィルム状のダイアタッチ材を用い、フィルム状のダイアタッチ材を支持体に貼り付けた後、加熱しながら半導体素子を搭載する方法、半導体ウエハ裏面にフィルム状ダイアタッチ材を貼り付けた状態でダイシングシートに貼り付けた後個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法、ダイシングシート機能を有するダイアタッチフィルムに半導体ウエハを貼り付け個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法などが採用されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
一方、フィルム状のダイアタッチ材は、使用する半導体素子の大きさとダイアタッチ材の厚み毎に、それぞれに見合ったフィルムを揃えておかなければならず、品種管理も複雑になることから、ダイアタッチ材層を印刷によって支持基板上に形成し、半硬化して、フィルム材の代用とする方法も行われるようになってきている。この様な用途の接着剤は、印刷後の表面が荒れていてはならない。荒れていると、平らな半導体素子と接着剤層の間に空気が残り、ボイドとなるため、密着性の低下とそれによる信頼性の低下を引き起こす為好ましくない。そこで大粒子を含まない、小径のフィラーをのみ用いて、塗布から半硬化までに空気が咬むほどの大きな粒子が、接着剤の層表面に出てこないようにする(例えば特許文献3参照) 。しかし、混練などの製造工程で接着剤に練りこまれる空気は、フィラー径の調整とはまったく関係がなく、製造方法によるものである。この様な空気は、通常減圧することで減少させることは可能であるが、接着剤成分に溶剤を含む為に、気泡の除去は溶剤の揮発をも伴ってしまう。この為、十分な気泡の除去を行おうとすると、接着剤の溶剤成分量が変化してしまう。この溶剤減少量を見越して、溶剤量を初めから増しておくことも可能であるが、大量生産に適した方法とは言えない。
特開2002−294177号公報 特開2003−347321号公報 特許3680854号公告
本発明は、印刷前接着剤中気泡を低減し、かつ半導体素子搭載時のボイド発生を減少することで、信頼性の高い液状樹脂組成物を提供するものである。
[1] 少なくとも溶剤(A)と、熱硬化性樹脂(B)と、フィラー(C)とを含有する液状樹脂組成物であって、
前記溶剤(A)と熱硬化性樹脂(B)とを混ぜたワニス(W)の比重d1、前記フィラー(C)の比重d2および前記フィラー(C)の平均粒径d(μm)が下記条件式1を満たすことを特徴とする液状樹脂組成物。
[条件式1:|d(d2−d1)|<1.26]
[2] 少なくとも溶剤(A)と、熱硬化性樹脂(B)と、フィラー(C)とを含有する液
状樹脂組成物であって、
前記溶剤(A)と熱硬化性樹脂(B)とを混ぜたワニス(W)の比重d1、前記フィラー(C)の比重d2、フィラー(C)の平均粒径d(μm)および液状樹脂組成物の粘度η(Pa・s)が下記条件式2を満たすことを特徴とする液状樹脂組成物。
[条件式2:|d(d2−d1)/η|<0.036]

[3]前記フィラー(C)の平均粒径d、累積粒度分布の5%のフィラー粒径をd5%とするとき、d5%/d≧0.25であることを特徴とする前記[1]項または[2]項に記載の液状樹脂組成物。
[4]前記フィラー(C)の平均粒径d、累積粒度分布の95%のフィラー粒径をd95%とするとき、d95%/d≦2であることを特徴とする前記[1]項〜[3]項のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物。
[5]前記フィラー(C)が、球状であることを特徴とする前記[1]項〜[4]項のいずれかに記載の液状樹脂組成物。
[6]前記フィラー(C)の平均粒径が、5μm以下であることを特徴とする前記[1]項〜[5]項のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物。
[7]前記熱硬化性樹脂(B)が、エポキシ樹脂であることを特徴とする前記[1]項〜[6]項のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物。
[8]前記エポキシ樹脂が、25℃で固形のエポキシ樹脂であることを特徴とする前記
[7]項に記載の液状樹脂組成物。
[9]前記溶剤(A)の沸点が、200℃以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物。
[10]前記[1]項〜[9]項に記載の液状樹脂組成物の製造方法において、遠心分離の工程を有することを特徴とする、液状樹脂組成物の製造方法。
[11] 前記[1]項〜[9]項の液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
本発明により、印刷前接着剤中気泡を減らし、かつ半導体チップ搭載時のボイド発生を減少させることが可能となり、結果として信頼性の高い半導体装置を製造することが可能となる
本発明の液状樹脂組成物は、少なくとも溶剤(A)と、熱硬化性樹脂(B)とフィラー(C)とを含有する液状樹脂組成物であって、フィラー(C)を除く成分を溶解したワニス(W)と、フィラー(C)の比重が同程度なものを組み合わせ、遠心分離により、フィラーを分離せず製造工程で混入する気泡のみを取り除き、狭い粒度分布を持つフィラーを用いることで、半導体素子搭載時のボイドの発生を抑制する。これらの二つの効果により、ボイドの無い接着剤層を得ることが可能な液状樹脂組成物である。
本発明は、熱硬化性樹脂(B)を溶剤(A)に溶解したワニス(W)の比重d1と、フィラー(C)の比重d2とフィラー(C)の平均粒度dが、条件式1(|d(d2−d1)|<1.26)を満たすことを特徴とする。この範囲とすることにより、フィラーの沈降または浮上が生じ易くなる。特に遠心分離操作を行うと、フィラーが容易に分離してしまうので、この範囲にあることが好ましい。
しかし、分離に関する要因として粘度も無視できない。粘度が高ければ分離に掛かる時間が増し、ワニスとフィラーの比重差が多少大きくても、実用上問題ない範囲に抑えられる。 即ちこれを考慮し、本発明では、熱硬化性樹脂(B)を溶剤(A)に溶解したワニス
(W)の比重d1と、フィラー(C)の比重d2とフィラーの平均粒度dと、更にワニスとフィラーを混練してなる液状樹脂組成物の粘度η(Pa・s)が、条件式2(|d(d2−d1)/η|<0.036)を満たすことを特徴とする。フィラー平均粒度と液状樹脂組成物の粘度とがこの範囲とすることにより、フィラーの沈降または浮上が生じ易くなる。特に遠心分離操作を行うと、フィラーが容易に分離してしまうので、この範囲にあることが好ましい。なお、ここでいう粘度とは、E型粘度計(東機産業(株)製、3度コーン)を用いて25℃、2.5rpmで測定した値である。

本発明の液状樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂(B)としては、熱で硬化し3次元の網目構造を有するものであれば、特に制限されるものではない。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、などが挙げられる。これらの中で密着性、耐湿信頼性という観点からはエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂や1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有するエポキシ樹脂硬化剤(C)を含んでいても問題ない。
1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、その他トリフェニルメチン骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂などが挙げられるが、結晶性を有するものは印刷用樹脂組成物中で析出する恐れがあるので注意が必要である。常温で固形のエポキシ樹脂が好ましく、複数種を併用しても構わない。常温で固形のエポキシ樹脂とは、軟化点が55℃以上のエポキシ樹脂を指し、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等であり、中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましい。
ここで好ましいエポキシ樹脂は25℃で固形のものである。25℃で固形とは25℃でべたつかない性状を示すものであり、具体的にはべたつきの指標となる25℃でのタック力が0.05N以下であることである。タック力はタック力測定機(RHESCA社製)を用いプローブ下降速度(Immersion Speed)30mm/min、テスト速度600mm/min、密着荷重(Preload)0.2N、密着保持時間(Press Time)1.0秒、プローブ5.1mmΦ(SUS304)で測定した値である。エポキシ樹脂の軟化点が55℃以上であれば、25℃でタック力は0.05N以下となる場合が多い。
エポキシ樹脂が25℃で固形であることが好ましい理由は、後述する揮発工程後の樹脂組成物がべたつきを示さないためである。揮発工程後に樹脂組成物がべたつく場合は、後述するように支持基板同士を重ねて置いた時に互いにくっ付き合い、半導体素子搭載装置の支持基板ピックアップ工程において不具合が発生する可能性があるためである。
本発明の液状樹脂組成物に用いる1分子中に二つ以上のフェノール性水酸基を有するエポキシ樹脂硬化剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどフェノールまたはその誘導体とホルムアルデヒドとの反応により得られる化合物、フェノールまたはその誘導体とベンズアルデヒドとの反応により得られる化合物、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、その他ナフタレン骨格を有するもの、アントラセン骨格を有するもので1分子内にフェノール性水酸基(ナフトール型水酸基など芳香族環に直接結合した水酸基を含むものとする)を2個以上有する化合物などが挙げられる。1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物の軟化点が高くてもエポキシ樹脂と混合した場合、混合物の軟化点としては下がるので、例えば軟化点が150℃位のものでも問題なく使用することが可能である。なお、エポキシ樹脂、硬化剤どちらも、溶剤を揮発させた後に、室温付近でべたつかない範囲であれば、その一部を液状タイプに置き換えても構わない。25℃で固形のエポキシ樹脂硬化剤が好ましく、複数種を用いても構わない。常温で固形のエポキシ樹脂硬化剤とは、軟化点が55℃以上であり、具体的には、ビスフェノールF、フェノールノボラック、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂などが挙げられ、中でもフェノールノボラック、フェノールアラルキル型フェノール樹脂などが好ましい。
なお、エポキシ樹脂、硬化剤どちらも、溶剤を揮発させた後に、室温付近でべたつかない範囲であれば、その一部を液状タイプに置き換えても構わない。液状タイプとは、軟化点が55℃より低い半固形樹脂を含み、例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、アリルフェノール型エポキシ樹脂硬化剤などがある。
1分子中に二つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と1分子中に二つ以上のフェノール水酸基を有するエポキシ樹脂硬化剤の割合は、エポキシ基1に対してフェノール性水酸基が0.7から1.3となることが好ましい。より好ましい割合はエポキシ基1に対してフェノール性水酸基が0.9から1.2である。
本発明に使用する溶剤(A)としては、液状樹脂組成物をスクリーン印刷、ステンシル印刷などで支持基板の半導体素子搭載面側に印刷するので、エポキシ樹脂(B)、エポキシ樹脂硬化剤(C)を溶解させるものでなければならない。エポキシ樹脂(B)、エポキシ樹脂硬化剤(C)が溶解しない場合には、印刷後の表面が平滑にならず、半導体素子を搭載した際に、例えば、半導体素子が水平にならないなどの不具合が発生する恐れがあると共に、支持基板に搭載する際にボイドが残る恐れがある。
このような溶剤としては使用する熱硬化性樹脂(B)の溶解性が十分であれば特に限定されないが、半導体用途であるためハロゲン系の溶剤は好ましくない。また第1アミン、第2アミンを含むアミン系希釈剤など液状樹脂組成物の保存性を悪化させるような溶剤は好ましくない。使用可能な溶剤は以下のようなものでこれらは単独での使用も複数種を併用することも可能である。更に、接着剤は印刷して用いられることから、常温での揮発性が高すぎる溶剤、即ち沸点で言えば200℃未満の溶剤は好ましくない。また、印刷後は、溶剤を飛ばして乾燥させることから、揮発性が低すぎる溶剤、即ち沸点で250℃以上のものは好ましくない。
この様な条件に合致する溶剤としては、例えば、安息香酸エチル(213℃)、安息香酸プロピル(231℃)、安息香酸ブチル(250℃)、γ−ブチロラクトン(204℃)、シュウ酸ジブチル(245℃)、マレイン酸ジメチル(200℃)、マレイン酸ジエチル(225℃)、エチレングリコールモノ酪酸エステル(220℃)、炭酸プロピレン(242℃)、N−メチルピロリドン(202℃)、2−(ヘキシルオキシ)エタノール(208℃)、ジエチレングリコール(245℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(202℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(230℃)、トリエチルグリコールモノメチルエーテル(249℃)、ジプロピレングリコール(232℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(243℃)、サリチル酸メチル(223℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート(217℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(247℃)などが挙げられる。なかでも特に好ましい溶剤は、沸点が210℃以上250℃以下のものであり、特に好ましいものは、安息香酸エチル(213℃)、安息香酸プロピル(231℃)、安息香酸ブチル(250℃)、シュウ酸ジブチル(245℃)、マレイン酸ジエチル(225℃)、エチレングリコールモノ酪酸エステル(220℃)、炭酸プロピレン(242℃)、ジエチレングリコール(245℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(230℃)、トリエチルグリコールモノメチルエーテル(249℃)、ジプロピレングリコール(232℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(243℃)、サリチル酸メチル(223℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート(217℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート(247℃)などである。
本発明に用いるフィラー(C)は、有機シリコーン、ポリシルセスキオキサンやウレタン粒子などの有機フィラー、シリカや炭酸カルシウムなどの無機フィラーであり、原料には特に拘らないが、遠心分離操作で分離しないよう、フィラーの平均粒径d,フィラーの比重d2とワニスの比重d1で以下の様に計算される数値が、
|d(d2−d1)|<1.26 (条件式1)
であることが望ましい。
粒度分布の説明
また、フィラーの粒度分布が広すぎるのは好ましくない。特に大きい粒子が存在すると、遠心操作で分離しやすく、更に印刷〜溶剤乾燥後に表面が荒れ、半導体装置を搭載する際にボイドの原因となったりする。また、反対に小さい粒子が存在すると、チキソ性がフィラー添加量で変化しやすくなり、フィラー量による粘度調整が行い難い。この様なことから、フィラーの累積粒度分布5%のフィラー径d5%、95%のフィラー径d95%、平均粒度dとする時に、d5%/d>=0.25およびd95%/d<=2となることが好ましい。また、同様な理由から、その形状も、球状のものが好ましい。
更に、フィラーの平均粒径は5μm以下であることが好ましい。5μm以上のフィラー径では、印刷物の表面が荒れてしまい、半導体装置を搭載時に、空気の巻き込みによるボイドが発生しやすいからである。なお、チキソ性調整目的で、非常に微細で分離し難いフィラー(アエロジルなど/デグサ社)などを加えても良い。
本発明に関わる液状樹脂組成物を製造する際は、液状樹脂組成物内部の気泡を取り除く為に、遠心分離を行う。遠心分離以外の気泡除去方法としては、静置法、真空法などが考えられる。静置法は遠心分離法に次いで好ましいが、時間を要することと、遠心分離より効果が弱い。真空法は、溶剤の揮発を伴う為、揮発性溶剤を多量に含んだ液状樹脂組成物に対して好ましくない。
また液状樹脂組成物の粘度は10Pa・s以上600Pa・s以下が好ましい。これより低くても高くても印刷後に良好な厚みの液状樹脂組成物層を得ることができないためである。ここで粘度の値はE型粘度計(東機産業(株)製、3度コーン)を用いて25℃、2.5rpmで測定した値である。より好ましい粘度範囲は20Pa・s以上300Pa・s以下であり、さらに好ましいのは30Pa・s以上200Pa・s以下である。
本発明に用いられる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基の反応を促進するものであれば良く、イミダゾール類、トリフェニルホスフィンまたはテトラフェニルホスフィンの塩類、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン系化合物及びその塩類などが挙げられるが、反応温度を高め設計に出来ることから、テトラフェニルホスフィンの塩類が好適に用いられる。
さらに本発明で用いる液状樹脂組成物には、必要によりカップリング剤、レベリング剤
、消泡剤、界面活性剤等を使用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明の説明を行うが、本発明は、これらに限定されるものでは
ない。
[印刷工程]
本発明に用いる液状樹脂組成物は、半導体素子を搭載する支持基板上に印刷して使用する。ここで、支持基板としては、プリント基板に半導体素子を搭載し、金線により電気的接続を得るタイプのものを指すが、半導体素子自体やその他のものであっても構わない。印刷用樹脂組成物の印刷方法としてはスクリーン印刷、ステンシル印刷などが可能であるが、表面の平滑性の観点からステンシルマスクを使ったステンシル印刷法により塗布されることが好ましい。ステンシル印刷法は公知の方法にて行うことが可能である
液状樹脂組成物を印刷した支持基板は、オーブンや熱盤上で溶剤の揮発工程が行われる。揮発工程後の印刷用樹脂組成物を接着剤層とすると、揮発分が多量に接着剤層に含まれる場合、接着剤層のべたつきの原因、半導体素子搭載時のボイドの原因となりうるので、揮発工程後の接着剤層の揮発分が1重量%以下であることが好ましい。揮発工程の温度は、溶剤が蒸発すれば何度でも良いが、生産性などの観点から、120分以内に完了させる為に80℃以上が好ましい。また、封止前の支持基板を高温に晒すことで、反りが発生するのを防ぐ為に、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。
揮発工程後の接着剤層の揮発分とは、50μm厚みのステンシルマスク、長さ27cmのウレタンスキージを用い、スキージ荷重2kg、スキージ速度20mm/sで支持基板上に印刷し、揮発工程、即ち100℃±5℃に制御した乾燥機中で80±3分間加熱処理した後、取り出した支持基板が冷却される前にスパチュラにてサンプリングした接着剤層5〜30mgを、熱天秤法(TGA)で室温から300℃まで10℃/分で昇温して測定した重量減少曲線における200℃での重量減少率である。より好ましい重量減少率は0.5重量%以下であり、特に好ましいのは0.1重量%以下である。
また接着剤層は室温でタック(べたつき)がないことが好ましい。べたつきがある場合には支持基板同士を重ねて置いた時に互いにくっ付き合い、半導体素子搭載装置の支持基板ピックアップ工程において不具合が発生する恐れがある。このため印刷用樹脂組成物を、50μm厚みのステンシルマスク、長さ27cmのウレタンスキージを用い、スキージ荷重2kg、スキージ速度20mm/sで支持基板上に印刷し、100℃±5℃に制御した乾燥機中で80±3分間加熱処理した後の接着剤層は、べたつきの指標となる25℃でのタック力が0.05N以下であることが好ましい。タック力はタック力測定機(RHESCA社製)を用いプローブ下降速度(Immersion Speed)30mm/min、テスト速度600mm/min、密着荷重(Preload)0.2N、密着保持時間(Press Time)1.0秒、プローブ5.1mmΦ(SUS304)で測定した値である
このようにして得られた接着剤層付き半導体素子搭載用支持基板は、ダイボンダーにセットし、ピックアップ(支持基板を取る工程)し加熱下で半導体素子が搭載される。ピックアップ時には、支持基板上に印刷された接着剤層と支持基板の接着剤が印刷されていない(裏側)との界面で剥がれる必要があり、接着剤層の25℃でのタック力が0.05Nより大きい場合にはピックアップできない、ピックアップ時に二枚重なって取れてしまう、接着剤層の一部が支持基板の裏面に残る等の問題が生じる恐れがある。
本発明に係る接着剤層付き支持基板とはリードフレーム、有機基板などであり、半導体素子を積層する場合にはリードフレーム、有機基板などに搭載された第2の半導体素子である。半導体素子搭載温度は150℃以下が好ましく、より好ましいのは130℃以下である。高温での半導体素子搭載はしばしば反りの原因となる。また半導体素子搭載時には荷重をかけるが、荷重はダイボンダーの種類により支配される。一部LOC(Lead On Chip)ボンダーのように半導体素子あたり20Nほどの荷重をかけられる機種もあるが、通常は3〜5N程度の荷重で行われる。半導体素子の薄型化、機械的強度の低い半導体素子を考慮すると5N以下、より好ましくは1〜4Nで搭載できることが好ましい。搭載時間(半導体素子を支持体に加圧している時間)は生産性の観点から10秒以下が好ましく、より好ましいのは3秒以下で、特に好ましくは1秒以下である。
このように半導体素子を低温で搭載するためには、印刷用樹脂組成物を、50μm厚みのステンシルマスク、長さ27cmのウレタンスキージを用い、スキージ荷重2kg、スキージ速度20mm/sで支持基板上に印刷し、100℃±5℃に制御した乾燥機中で80±3分間加熱処理後の接着剤層に半導体素子(ダミー素子も含まれる)を100℃でマウントし、100℃でせん断強度が1N以上であることが好ましい。これは加熱処理後の接着剤層の100℃でのせん断強度の異なる種々の接着剤付き支持基板に半導体素子を搭載する実験を行った結果、100℃でのせん断強度力が1N以上であれば搭載後の半導体素子のずれがなかったのに対し、1Nに満たない場合にはしばしば半導体素子がずれてしまったからである。
ここでせん断強度の測定は、6×6mmに個片化された半導体素子をダイボンダー上でボンド加重1.0N、支持基板加熱温度100℃、搭載時間8秒(支持体表面の温度が100℃まで昇温する時間7秒を含む)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に搭載したサンプルの100℃でのせん断強度である。せん断強度の測定はダイシェアテスター(Dage社製、シリーズ4000)にて行った値である。
半導体素子の搭載後、接着剤層の硬化を行い、金線で電気的接続を行う。接着剤層の硬化は、接着剤層中に分散している硬化促進剤が、接着剤層に溶け込む以上の温度で行う。この温度は、支持基板の反りや接着剤層の分解温度を考慮して、好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下、特に好ましいのは160℃以下である。
この様にして電気的接続を行った後は樹脂封止をし、支持基板としてリードフレームを使用する場合には必要に応じてリード加工、外装めっきなどを施し半導体装置を得る。また支持体として有機基板を用いる場合には必要に応じて半田ボールアタッチなどを行い半導体装置を得る。
実施例、比較例に使用した原料は下記のとおりである。
エポキシ樹脂1:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(軟化点65℃、 エポキシ当量210、大日本インキ化学工業株式会社製、品番N66
5)
フェノール樹脂1:フェノールノボラック樹脂
(軟化点110℃、水酸基当量104:住友ベークライト株式会社製、品番PR−51470)
試薬1:トリフェニルホスフィン
試薬2:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
試薬3:γ−ブチロラクトン
試薬4:カルビトールアセテート
シリカ:日本アエロジル株式会社製 R805
球状有機フィラー1:粒径d=2μm、比重d=1.3、
d5/d=0.217、d95/d=1.33(信越化学工業株式会社製、品番KMP−590)
球状シリカ1:粒径d=4.6μm、比重d2=2.6、d5/d=0.22、
d95/d=6.30(東海ミネラル株式会社製、品番EF10N)
球状シリカ2:粒径d=2.4μm、比重d2=0.9、d5/d=2.11、d95/d=2.11(株式会社アドマテックス製、品番SOE3)
中空ガラス:粒径d=30μm、比重d2=0.6(住友スリーエム株式会社製、品番S60HS)
(実施例1)
表1の配合比率に従い、上記エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1および試薬2をセパラブルフラスコに配合し、80℃2時間攪拌することで褐色透明のワニスを得た。ワニスの比重(d1)は1.1であった。ワニスの比重(d1)は、ワニスを室温においてホールピペットに15mlとり、ホールピペットの重量増分を15で除してこれを求めた。これを室温まで冷却した後に表1の配合比率に従い他の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分,CT6E/日立ハイテック社製 2000rpm)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
実施例1におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=0.8(<1.26)となる。
得られた液状樹脂組成物の粘度(η)は40Pa・sであった。なお粘度の測定はE型粘度計(東機産業(株)製、3度コーン)を用いて25℃、2.5rpmでの値である
実施例1におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.020(<0.036)となった。
参考例2)
実施例と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬3を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.2であった。これを室温まで冷却した後に表1の他の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。参考例2におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=0.4(<1.26) となる)。
得られた液状樹脂組成物の粘度は38Pa・sであった。
参考例2におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.011(<0.036)となった。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬4を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.1であった。これを室温まで冷却した後に表1の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
実施例3におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=0.8(<1.26) となる)。
得られた液状樹脂組成物の粘度は40Pa・sであった。
実施例3におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.020(<0.036)となった。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬2を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.1であった。これを室温まで冷却した後に表1の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
実施例4におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=0.8(<1.26) となる)。
得られた液状樹脂組成物の粘度は65Pa・sであった。
実施例4におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.012(<0.036)となった。
(実施例5)
実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬2を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.1であった。これを室温まで冷却した後に表1の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
実施例5におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=1.1(<1.26) となる)。
得られた液状樹脂組成物の粘度は45Pa・sであった。
実施例5におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.023(<0.036)となった。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬2を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.1であった。これを室温まで冷却した後に表1の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
比較例1におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=31.74(>1.26) となる)。
得られた液状樹脂組成物の粘度は45Pa・sであった。
実施例1におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=0.705(>0.036)となった。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で、エポキシ樹脂1、フェノール樹脂1、試薬2を表1の配合比率に従い配合し褐色透明のワニスを得、その比重を測定した。ワニスの比重(d1)は1.1であった。これを室温まで冷却した後に表1の原料を添加し、室温で三本ロールにより混練後、遠心分離装置(約1600G−10分)で処理し、液状樹脂組成物を得た。
比較例2におけるd、d1、d2の値は条件式1において
|d(d2−d1)|=450(>1.26) となる。
得られた液状樹脂組成物の粘度は40Pa・sであった。
比較例2におけるd、d1、d2の値は条件式2において|d(d2−d1)/η|=11.25(>0.036)となった。
[接着剤層付き半導体支持基板の作製]
上記の各液状樹脂組成物を、BOC型半導体装置用の基板、即ちBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂基板(レジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に印刷した。用いたステンシルマスクの厚みは50μm、印刷厚みは、半硬化後の厚みが35μ±5になるようにスキージ移動速度とスキージ荷重を調整した。これを100℃、80分加熱処理し、液状樹脂組成物を半硬化させることで接着剤層付き半導体支持基板を得た。印刷は、印刷装置(トーレエンジニアリング製、VE500)にメタルスキージ(ステンレスタイプ, 長さ27cm)を用い、荷重約20N、スキージ移動速度 25mm/sで行った。
上記の各液状樹脂組成物を用いて、スライドガラス上に液状樹脂組成物を50μmの厚さとなるように印刷、100℃80分加熱処理を行い、液状樹脂組成物を半硬化させた接着剤層付きスライドガラスを得た。
測定結果を表1に示す。
[樹脂組成物の性能評価]
上記の各液状樹脂組成物を用いて作製した接着剤層付きスライドガラスを用いて以下の試験を行った。
[半導体素子搭載性]
接着剤層付きスライドガラスの下からヒータで加熱し、ダイボンダーにて6×6mm角の半導体素子を、ボンド加重2.0N、 加熱温度100℃20秒(スライドガラス表面の温度が100℃まで昇温する時間15秒を含む)の条件で搭載できるか確認した(半導体素子搭載性)。この時6×6mm角半導体素子が、接着剤層と接触する面積が90%以上であればOKとした。半導体素子を8個搭載し、1つでも90%未満の半導体素子があればNGとした。なお、接触面積の求め方は、スライドガラスの裏面から、半導体素子の接触面を写真撮影し、接触部の面積から計算した。
[連続印刷性]
約20gの液状樹脂組成物をマスク上に置き、2回連続で印刷後、そのままの状態で1時間休止するサイクルを1サイクルとして、10サイクル行い、連続印刷性を評価した。このサイクル中に、液状樹脂組成物が乾燥し、印刷物が掠れたらNGとし、また、マスク上で乾燥し、掠れはしないが、半硬化後の厚みが35μm±5μmから外れたらNGとした。
[耐湿半田性試験]
オートダイボンダーを用いて、表面にウエハーコート材(CRC−8800住友ベークライト(株)製)を塗布した模擬半導体ウエハー(Phase8 日立ULSI社製)を、10.5×5mmに切断して用意した、半導体素子を、マウント条件100℃ 8秒、荷重300gにて、ウエハーコート側をBOC基板の接着剤層に向けて搭載した。これを、半導体用封止材(EME−G700住友ベークライト(株)製)にて175℃ 90秒成形、4時間の後硬化を行い、12.3×8.3mmサイズの半導体装置に個片化した。この半導体装置を用いて、乾燥(125℃20時間)、吸湿処理(85℃ 相対湿度85% 168時間)、リフロー半田処理(最大温度 255〜260℃ 20秒,JEDECレベル1相当、連続3回処理)の耐湿半田性試験を行った。n=10で試験し、内部不良を超音波探傷装置5MHzプローブを用いて透過観察した。内部剥離や割れがある半導体装置の数を不良として数えた。
比較例2では、連続印刷性NGとなった。また比較例1、2ともに半硬化状態としたところで、半導体素子搭載性NGであった。
Figure 0005402763
本発明に用いる液状樹脂組成物を使用することにより、半硬化状態でべたつかず、連続印刷性に優れた、接着剤層付き半導体支持基板が提供可能となり、さらには該接着剤層付き半導体支持基板を用いた半導体装置を提供することで、生産性の向上が可能となる。

Claims (8)

  1. 半導体支持基板に液状樹脂組成物を印刷法で塗布し加熱処理した後半導体素子を搭載する際に用いる液状樹脂組成物であって、少なくとも溶剤(A)と、熱硬化性樹脂(B)と、フィラー(C)とを含有し、前記溶剤(A)の沸点が210℃以上250℃以下であり、前記フィラー(C)の平均粒径が2μm以上5μm以下であり、前記液状樹脂組成物の粘度が20Pa・s以上300Pa・s以下であり、前記溶剤(A)と熱硬化性樹脂(B)とを混ぜたワニス(W)の比重d1、前記フィラー(C)の比重d2、前記フィラー(C)の平均粒径d(μm)および前記液状樹脂組成物の粘度η(Pa・s)が下記条件式1を満たし、かつ下記条件式2を満たすことを特徴とする液状樹脂組成物。
    [条件式1:|d(d2−d1)|<1.26]
    [条件式2:|d (d2−d1)/η|<0.036]
  2. 前記フィラー(C)の平均粒径d、累積粒度分布の5%のフィラー粒径をd5%とするとき、d5%/d≧0.25であることを特徴とする請求項1に記載の液状樹脂組成物。
  3. 前記フィラー(C)の平均粒径d、累積粒度分布の95%のフィラー粒径をd95%とするとき、d95%/d≦2であることを特徴とする請求項1または2に記載の液状樹脂組成物。
  4. 前記フィラー(C)が、球状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物
  5. 前記熱硬化性樹脂(B)が、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂が、25℃で固形のエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項に記載の液状樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物の製造方法において、遠心分離の工程を有することを特徴とする、液状樹脂組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液状樹脂組成物を用いて作製したことを特徴とする半導体装置。
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