JP5400660B2 - 電球形照明装置及びその色度補正方法 - Google Patents

電球形照明装置及びその色度補正方法 Download PDF

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本発明は、発光素子を用いた電球代替可能な電球形照明装置及びその色度補正方法に関する。
近年、省エネルギー化を図り地球温暖化を防止すべく、照明分野においても従来の白熱電球などに比べて高いエネルギー効率を実現できるLED(Light Emitting Diode)を用いた照明装置が研究開発されている。例えば、既存の白熱電球では、数十[lm/W]であったエネルギー効率が、LEDを光源として用いると(以下、LEDを用いて電球代替目的とした照明装置を、「LED電球」という。)、100[lm/W]以上のエネルギー効率とすることができる。
例えば、特許文献1には、従来の白熱電球に置き換わるLED電球が提案されている。特許文献1に記載のLED電球は、基板に複数のLED素子が実装された発光モジュールを、LEDを点灯(発光)させるための点灯回路を内部に備える外殻部材の端面(表面)に載置固定し、上記発光モジュールを、透光性材料(例えば、ガラス)よりなるグローブで覆う構成を有するものである。このLED電球は、従来の白熱電球に近い外観形状を有し、給電端子としてのE型口金を具備しているので、従来の白熱電球を装着する灯具のソケットにも装着することができる。
ところで、発光モジュールは、製造時に、要求される照明光の色度に応じて、例えば、LED素子の組成や、蛍光体などの混合物量が調整されている。しかし、LED素子の発光波長のバラツキ、混合物である蛍光体の量のバラツキなどにより、所望の色度の発光を発する同一の発光モジュールを製造することは難しく、製品化されたLED電球の照明光の色度にもバラツキが生じることになる。
LED電球の照明光の色度を補正する方法としては、様々な方法が知られている。例えば、特許文献2には、フィルタを用いることにより、LED素子自体の発光の色度がばらついて白色などの所望の色度から外れていても、これを所望の色度に補正して照明光として利用する色度補正方法が提案されている。また、特許文献3、4には、グローブの材料組成を変えることにより、色度を補正する方法が提案されている。
特開2006−313718号公報 特開2003−152227号公報 特表2009−516341号公報 特開2009−141038号公報
しかし、特許文献2に記載のフィルタを用いる方法では、フィルタにより一定の波長を透過させるもしくは吸収させることが目的であるため、全光束が低下する場合があり、充分な光量を保証できない。
また、特許文献3、4に記載のグローブの材料組成を変える方法では、高透過率(約90%程度)を維持しながら、特定の波長範囲における光透過率を例えば70%程度にすることができるが、グローブの材料組成を変えるための添加物が必要となり、この添加物により、光学特性だけでなく、ガラス強度、耐熱性などの特性が変わる場合もあり、寿命に影響を及ぼすなど充分な信頼性が得られない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、全光束の低下を抑制しつつ照明光の色度をランプの照明光の色度の設計値に補正可能で、かつ、照明光の色度範囲を従来のランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる信頼性の高い電球形照明装置及びその色度補正方法を提供する。
本発明の電球形照明装置は、基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、上記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を含み、上記グローブは、上記グローブの光透過率を調整することで、上記発光モジュールの発光の色度を、ランプの照明光の色度の設計値に補正するものであり、上記発光モジュールの発光の色度座標x、yの少なくとも一方が、ランプの照明光の設計値の色度座標x1、y1からマイナス側に位置しているとき、上記グローブの光透過率は、上記グローブの厚み又は上記グローブの内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることによって、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲において85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲において90%以上でかつ略一定となるように調整され、かつ、上記第1の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値と、上記第2の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整されていることを特徴とする。
本発明の色度補正方法は、基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、上記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を含む電球形照明装置の照明光の色度を補正する色度補正方法であって、上記発光モジュールの発光の色度座標x、yの少なくとも一方が、ランプの照明光の設計値の色度座標x1、y1からマイナス側に位置しているとき、上記グローブの厚みまたは上記グローブの内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることにより上記グローブの光透過率を、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲においては85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲においては90%以上でかつ略一定となるように調整するとともに、上記第1の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値と、上記第2の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整し、上記電球形照明装置の照明光の色度を、上記ランプの照明光の色度の設計値に補正することを特徴とする。
本発明によれば、全光束の低下を抑制しつつ照明光の色度をランプの照明光の色度の設計値に補正可能で、かつ、照明光の色度範囲を従来のランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる信頼性の高い電球形照明装置及び色度補正方法を提供できる。
本発明の実施形態1の電球形照明装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1の電球形照明装置におけるLEDモジュールの詳細な構成を示す断面図である。 同一の発光モジュールと光透過率が異なるグローブとを組み合わせてなる各LED電球の照明光の色度分布を示す図である。 同一の発光モジュールと光透過率が異なるグローブとを組み合わせてなる各LED電球の光透過率の波長スペクトル比を示す図である。 ガラスグローブの光透過率と波長との関係を示す図である。 複数の発光モジュールの発光の色度分布を示す図である。 従来のLED電球の照明光の色度範囲と、本発明の実施例のLED電球の照明光の色度範囲の一例を示す図である。
本発明の電球形照明装置は、基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、上記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を備えている。上記グローブは、上記発光モジュールの発光の色度を、ランプの照明光の色度の設計値に補正するものであり、上記発光モジュールの発光の色度と上記ランプの照明光の色度の設計値とが一致しないとき、上記グローブの光透過率は、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲において85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲において90%以上でかつ略一定となるように調整され、かつ、上記第1の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値と、上記第2の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整されている。これにより、全光束の低下を抑制しつつ照明光の色度をランプの照明光の色度の設計値に補正可能で、かつ、照明光の色度範囲を従来のランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる信頼性の高い電球形照明装置を提供できる。上記第1の可視光波長範囲における透過率を85%以上とし、上記第2の可視光波長範囲における透過率を90%以上としたのは、透過率がこれらの値より小さくなると、光束が低下しすぎるからである。より好ましくは、上記第1の可視光波長範囲における上記光透過率は90%以上、上記第2の可視光波長範囲における上記光透過率は95%以上である。この場合、全光束の低下率をより小さくでき、信頼性をより向上できる。また、上記第1の可視光波長範囲における光透過率の平均値と、上記第2の可視光光波長範囲における光透過率の平均値との差は、2%より小さくなると色度範囲を有効にシフトさせることができないため、また、12%より大きくなると全光束が低下しすぎるため、2%以上12%以下であることが必要である。
本発明の色度補正方法は、基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、上記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を備える電球形照明装置の照明光の色度を補正する色度補正方法であって、上記発光モジュールの発光の色度が、ランプの照明光の色度の設計値と一致しないとき、上記グローブの厚みまたは上記グローブの内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることにより上記グローブの光透過率を調整し、上記電球形照明装置の照明光の色度を、上記ランプの照明光の色度の設計値に補正する。これにより、信頼性に影響を及ぼすことなく、電球形照明装置の照明光の色度を、ランプの照明光の色度の設計値に補正できる。
以下、本発明の電球形照明装置及びその色度補正方法について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施形態1)
本実施形態1では、本発明の電球形照明装置の一例について説明する。
図1は、本実施形態の電球形照明装置の概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す電球形照明装置における発光モジュールの詳細な構成を示す断面図である。図2において、図1と同一構成要素については同一符号を付している。
本実施形態の電球形照明装置(以下、LED電球という。)1は、図1及び図2に示すように、基板22に複数のLED20が発光素子として実装された発光モジュール2と、発光モジュール2を載置する載置部材3と、載置部材3を保持するケース4と、発光モジュール2を覆うグローブ5と、LED20を点灯(発光)させる点灯回路8と、点灯回路8を内部に格納しかつケース4内に配置された回路格納部材7と、ケース4の一端(図1においてケース4の下方)に設けられた口金部材6とを備える。
グローブ5は、発光モジュール2を被覆する状態で、ケース4に設けられている。グローブ5は、通常、光源を保護する機能を有するものであるが、本実施形態では、その厚みを変えることで発光モジュール2からの光量を調整する機能も有する。グローブ5の厚みは、例えば、0.7mm〜1.2mmの範囲内で調整される。グローブ5の形状としては、例えば、平面状、球状、半球状、円柱状、線状、もしくはこれらを組み合わせた形状が挙げられる。図1におけるグローブ5は、半球状(ドーム状)をしている。グローブ5の材料としては、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの透光性材料が挙げられる。
グローブ5の内面(グローブ5の発光モジュール2に面する側の表面)には、発光モジュール2の色度ランクに対応した厚さの拡散膜(図示せず)が設けられている。拡散膜は、通常、光源から発せられた光を拡散させる機能を有するものであるが、本実施形態では、その厚みを変えることにより発光モジュール2からの光量を調整する機能も有する。拡散膜の膜厚は、例えば、10μm〜200μmの範囲内で調整される。拡散膜は、例えば、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの無機粒子から構成される。拡散膜は無機材料からなるため、劣化がほとんど無く、長年使用しても特性変化が少なく、信頼性を確保できる。拡散膜を構成する無機粒子の粒径は、1.0μm〜20.0μmである。なお、拡散膜はグローブ5の内面に設ける場合だけでなく、グローブ5の中に拡散膜を設けてもよいし、グローブ5の中に無機粒子を分散させてもよい。
グローブ5の光透過率は、グローブ5の厚みあるいは拡散膜の厚みを変えることで、380nm以上490nm以下の第1の可視光波長範囲において85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の第2の可視光波長範囲において90%以上でかつ略一定となるように、かつ、第1の可視光波長範囲における光透過率の平均値と、第2の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値との差が2%以上12%以内の範囲内となるように調整される。そのため、グローブ5の厚みあるいは拡散膜の厚みが厚くなるほど、短波長側の光を吸収し、短波長範囲におけるグローブ5の光透過率を低下させることができる。特に、グローブ5の厚みを変えることによりグローブの光透過率を調整する場合は、従来のLED電球で用いられているグローブ(例えば、ガラスグローブ)と同じ組成で良いため、信頼性には影響を及ぼさない。
ここで、上記グローブ5または上記拡散膜の厚みを変えることによる色度補正効果について図7を用いて説明する。図7は、発光モジュールの発光の色度範囲L0と、本実施形態のLED電球の照明光の色度範囲L1の一例を示す色度図である。
一般的に、発光モジュール2(図1)の発光の色度範囲は、図7に示すように、座標x=0.3001、y=0.3197により示される点と、座標x=0.3039、y=0.3047により示される点と、座標x=0.3201、y=0.3205により示される点と、座標x=0.3186、y=0.3387により示される点とを結んで得られる四角形によって表される色度範囲L0となる。これは、従来のLED電球の照明光の色度範囲とほぼ同等の色度範囲である。
本実施形態では、発光の色度範囲がL0である発光モジュール2の色度ランクに応じてグローブ5を組み合わせることで、発光モジュール2の色度ランクを、所望の色度に補正することができる。例えば、図7に示す発光の色度範囲がL0である発光モジュール2に対し、グローブ5の光透過率が、380nm以上490nm以下の第1の可視光波長範囲において85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の第2の可視光波長範囲において90%以上でかつ略一定となるように、かつ、第1の可視光波長範囲における光透過率の平均値と、第2の可視光波長範囲における上記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように、厚みが調整されたグローブ5または、厚みが調整された拡散膜を有するグローブ5を組み合わせて、LED電球を製造する。このLED電球の照明光の色度範囲は、図7に示すように、座標x=0.3100、y=0.3290により示される点と、座標x=0.3125、y=0.3150により示される点と、座標x=0.3190、y=0.3220により示される点と、座標x=0.3180、y=0.3360により示される点とを結んで得られる四角形によって表される色度範囲L1とすることができる。つまり、短波長側の光を長波長側の光よりも多く吸収して、発光モジュール2の発光の色度範囲L0を、図7の色度図において右上にシフトさせるとともに、色度範囲の面積を、従来のLED電球の照明光の色度範囲に対して約50%以下にまで縮小できる。
続いて、発光モジュールとグローブとの組み合わせについて図7を用いて説明する。例えば、発光の色度範囲がL0である発光モジュールを用いて、照明光の色度範囲がL1のLED電球を製造したい場合、発光の色度範囲が色度分布aに属する発光モジュールに対しては、色度シフト量が大きいグローブを組み合わせ、色度分布bに属する発光モジュールに対しては、色度シフト量が小さいグローブを組み合わせる。このように、発光モジュール2の発光の色度ランクに応じてグローブを組み合わせることで、発光モジュールとしての色度範囲はL0であるが、LED電球の照明光の色度範囲はL1とすることができる。
載置部材3は、発光モジュール2を装着すると共に、ケース4の他端(図1においてケース4の上方)を塞いでいる。
ケース4は、内部に回路格納部材7を収納し、この回路格納部材7内に点灯回路8が保持されている。
LED20が点灯した際に発熱した熱は、発光モジュール2の基板22から載置部材3、ケース4へと順に伝わり、ケース4に伝わった熱は、ケース4から外気へと主に放出される。このため、ケース4は、LED20が点灯した際に発熱した熱を外気中に放熱する放熱機能を有し、ヒートシンクとも言え、載置部材3は、発光モジュール2の熱をケース4に伝える伝熱機能を有し、熱伝導部材とも言える。
口金部材6は、灯具のソケットに取り付けられ、このソケットから給電を受けるためのものである。なお、図1では、点灯回路8と口金部材6とを電気的に接続する接続線については図示していない。
回路格納部材7は、点灯回路8を内部に格納するもので、蓋体71と格納部材本体72とから構成される。
点灯回路8は、口金部材6を介して供給される商業用電力を利用してLED20を点灯させる。この点灯回路8は、基板81に実装されている電子部品82、83などから構成され、例えば、整流・平滑回路、DC/DCコンバータなどから構成されている。
発光モジュール2は、図2に示すように、基板22と、基板22の主面に実装された複数のLED20と、LED20を被覆する封止体21とを備える。なお、LED20の数、接続方法(直列接続、並列接続)などは、LED電球1として要求される所望の発光光束などにより決定される。
基板22は、絶縁性材料からなり、基板22の主面には、配線パターン24が形成されている。配線パターン24は、複数のLED20を所定の接続方法で接続するための接続部24aと、点灯回路8に接続する給電路9と電気的に接続する端子部24bとを有する。
LED20は、半導体発光素子であって所定の光色を発する素子である。また、封止体21は、LED20が外気に触れないようにLED20を封止するものであり、例えば、透光性材料と、LED20から発せられた光の波長を所定の波長へ変換する変換材料とからなる。
基板22として、例えば、樹脂材料やセラミック材料が利用されるが、熱伝導率の高い材料が好ましい。また、電球代替を目的とする場合、LED20として、例えば青色光を発するGaN系LEDが用いられ、透光性材料として、例えばシリコーン樹脂が、変換材料として、例えば珪酸塩蛍光体などがそれぞれ利用され、結果として、発光モジュール2から白色光が出射される。
LED20の基板22への実装は、マトリクス状に配されるように行うことができ、例えば、48個のLED20が8行×6列で実装され、これらのLED20が電気的に接続されている。
本実施形態のLED電球によれば、グローブ5の厚みまたは拡散膜の厚みを変えることで光透過率が所定の範囲内で調整されているグローブ5を用いることにより、全光束の低下を抑制しつつ、LED電球の照明光の色度を、ランプの照明光の色度の設計値に補正できるとともに、LED電球の照明光の色度範囲を、ランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる。
(実施形態2)
本実施形態2では、本発明の色度補正方法について説明する。
本発明の色度補正方法は、例えば、図1及び図2に示す、基板22に複数のLED20が実装された発光モジュール2と、上記発光モジュール2を覆う透光性材料からなるグローブ5と、を備えたLED電球1の照明光の色度を補正する色度補正方法であり、発光モジュール2の発光の色度が、ランプの照明光の色度の設計値と一致しないとき、グローブ5の厚みまたはグローブ5の内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることによりグローブ5の光透過率を調整する。例えば、発光モジュール2の発光の色度座標x、yの少なくとも一方が、ランプの照明光の設計値の色度座標x1、y1からマイナス側に位置しているとき、グローブ5の光透過率を、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲においては85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲においては90%以上でかつ略一定となるように調整するとともに、第1の可視光波長範囲における光透過率の平均値と、第2の可視光波長範囲における前記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整する。これにより、全光束の低下を抑制しつつ照明光の色度をランプの照明光の色度の設計値に補正可能で、かつ、照明光の色度範囲を従来のランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる信頼性の高いLED電球を実現できる。
なお、本発明の色度補正効果については、上記実施形態1で図7を用いて説明したので、ここでは省略する。
以下、上記本発明のLED電球の色度補正方法について実施例に基づき説明する。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
(グローブ)
まず、光透過率の異なる複数のグローブA〜Dを用意した。グローブA〜Dは、グローブの内面全域においてほぼ均一の厚みとなるように拡散膜が設けられており、各拡散膜の厚みは、グローブA、B、C、Dの順に厚くなっている。グローブにはガラスを用い、拡散膜は炭酸カルシウムよりなる。
ここで、表1に、同一の発光モジュールとグローブA〜Dとを組み合わせてなる複数の各LED電球の照明光の色度及び光束比を示した。表1において、グローブ無ランプとは、グローブで覆われていないLED電球である。つまり、グローブ無ランプの照明光の色度は、発光モジュールの発光の色度である。グローブA〜Dランプとは、上記グローブ無ランプと、グローブA〜Dとを組み合わせてなるLED電球のことであり、発光素子として青色LEDを備えている。また、グローブA〜Dの内面に設けられた拡散膜の厚みは、各ランプの照明光の色度座標x、yがそれぞれ表1の値になるように調整されている。光束比は、(グローブ有ランプの光束)/(グローブ無ランプの光束)で表したものである。
Figure 0005400660
表1に示すように、拡散膜の厚みが大きくなるにつれ、色度シフト量が増えていることから、拡散膜の厚みに応じてLED電球の照明光の色度範囲をシフトさせることができることが分かる。ただし、色度シフト量が増えるにつれ、光束比が減少していることから、拡散膜の厚みが大きすぎると、光透過率が小さくなり、照明装置としての機能を充分果たすことができない。照明装置としての機能を発揮するためには、光束比は0.90以上であることが好ましい。よって、上記表1の場合、グローブDランプは照明装置として適さず、グローブDは使用すべきでないと言える。
次に、表1に示すグローブ無ランプ、グローブA〜Dランプの照明光の色度分布を図3に示した。図3において、横軸xはRedの割合を示し、縦軸yはGreenの割合を示す。また、図3には示していないが、Blueの割合をzとしたとき、下記式(1)の関係が成立する。
x+y+z=1 ・・・(1)
図3に示すように、グローブAランプ、グローブBランプ、グローブCランプ、グローブDランプの順に該各ランプの照明光の色度が、グローブ無ランプの照明光の色度座標の位置から右上方向にシフトしていた。このことから、拡散膜の厚みが大きくなるほど、青色波長範囲における光を吸収できていると考えられる。
次に、表1に示すグローブA〜Dランプの光透過率の波長スペクトル比を図4に示した。図4において、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は光透過率に対するスペクトル比(グローブ有ランプの光透過率/グローブ無ランプの光透過率)を示す。
図4に示すように、グローブAランプ及びグローブBランプの光透過率は、380nm〜470nmの第1の可視光波長範囲では約90%であり、500nm〜700nmの第2の可視光波長範囲では約95%であった。グローブCランプの光透過率は、第1の可視光波長範囲では約85%であり、第2の可視光波長範囲では約92%であった。グローブDランプの光透過率は、第1の可視光波長範囲では約80%であり、第2の可視光波長範囲では約88%であった。
このように、いずれのランプも、380nm〜470nmの第1の可視光波長範囲、つまり、青色波長範囲における光吸収が、他の波長範囲における光吸収よりも大きかった。
ここで、図5に、ガラスグローブの光透過率と波長との関係を示す。ある測定光源を用いてガラスグローブの光透過率を測定したところ、380nm〜780nmの可視光波長範囲において約90%と略一定であった。つまり、図5からガラスグローブは、特定の波長範囲における光を吸収するものでないことがわかる。
従って、図4において、第1の可視光波長範囲における光透過率が第2の可視光波長範囲における光透過率よりも小さい、つまり、青色波長範囲における光が他の波長範囲における光に比べて大きく吸収されているのは、拡散膜に起因するものと考えられた。
(発光モジュール)
次に、発光の色度の異なる複数のモジュール1〜4を用意した。表2は、モジュール1〜4の照明光の色度を示している。表2において、モジュール1〜4は、蛍光体の量、チップの波長などの違いにより色度がそれぞれ異なる発光モジュールである。
Figure 0005400660
図6は、表2に示すモジュール1〜4の発光の色度分布を示す図である。図6において、設計中心値とは、要求されるランプの照明光の色度座標x1、y1を示しており、ここでは、x1=0.3105、y1=0.3207とした。
図6に示すように、モジュール1〜4の発光の色度座標x、yは共に、設計中心値x1、y1からマイナス側(図6において左下)に位置している。各モジュールの発光の色度を、ランプの照明光の設計中心値に近づける、つまり矢印方向にシフトさせるためには、後述するように、各モジュールの発光の色度ランクに応じたグローブを組み合わせる必要がある。
(LED電球の製造)
上記グローブA〜Dと、上記モジュール1〜4とを用いてLED電球を製造した。組み合わせについては、次のようにして決めた。
例えば、照明光の色度座標がx=0.3105、y=0.3207のLED電球を製造したいとする。表2に示すモジュール1の場合、色度座標はx=0.3035、y=0.3075であるため、上記色度範囲のLED電球を製造するためには、xを0.0070、yを0.0132シフトさせる必要がある。このような色度シフト量を持つものは、表1に示すグローブA〜Dのうち、グローブD(色度シフト量がΔx=0.0070、Δy=0.0133)であるため、このグローブDをモジュール1に組み合わせた。
表2に示すモジュール2の場合、色度座標はx=0.3055、y=0.3113であるため、上記色度範囲のLED電球を製造するためには、xを0.0050、yを0.0094シフトさせる必要がある。よって、モジュール2には、色度シフト量がΔx=0.0050、Δy=0.0094であるグローブCを組み合わせた。
表2に示すモジュール3の場合、色度座標はx=0.3069、y=0.3137であるため、上記色度範囲のLED電球を製造するためには、xを0.0036、yを0.0070シフトさせる必要がある。よって、モジュール3には、色度シフト量がΔx=0.0036、Δy=0.0070であるグローブBを組み合わせた。
表2に示すモジュール4の場合、色度座標はx=0.3079、y=0.3157であるため、上記色度範囲のLED電球を製造するためには、xを0.0026、yを0.0050シフトさせる必要がある。よって、モジュール4には、色度シフト量がΔx=0.0026、Δy=0.0050であるグローブAを組み合わせた。
このように、発光モジュールの色度ランクに対応したグローブを組み合わせることで、所望の色度の照明光を発するLED電球を製造できる。ただし、上述したように、表1に示すグローブDを用いた場合、光束比が0.85と低くなるため、モジュール1とグローブDとを組み合わせてなるLED電球は照明装置としては適さない。
本発明の電球形照明装置は、全光束の低下を抑制しつつ、照明光の色度を所望の色度に補正可能で、かつ、照明光の色度範囲を従来のランプの照明光の色度範囲より小さくすることができる、白熱電球の代替電球として利用可能である。
1 LED電球
2 発光モジュール
20 LED
21 封止体
22 基板
24 配線パターン
24a 接続部
24b 端子部
3 載置部材
4 ケース
5 グローブ
6 口金部材
7 回路格納部材
71 蓋体
72 格納部材本体
8 点灯回路
81 基板
82 電子部品
83 電子部品
9 給電路

Claims (7)

  1. 基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、
    前記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を含み、
    前記グローブは、前記グローブの光透過率を調整することで、前記発光モジュールの発光の色度を、ランプの照明光の色度の設計値に補正するものであり、
    前記発光モジュールの発光の色度座標x、yの少なくとも一方が、ランプの照明光の設計値の色度座標x1、y1からマイナス側に位置しているとき、前記グローブの光透過率は、前記グローブの厚み又は前記グローブの内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることによって、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲において85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲において90%以上でかつ略一定となるように調整され、かつ、前記第1の可視光波長範囲における前記光透過率の平均値と、前記第2の可視光波長範囲における前記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整されていることを特徴とする電球形照明装置。
  2. 前記第1の可視光波長範囲における前記光透過率は90%以上であり、
    前記第2の可視光波長範囲における前記光透過率は95%以上である請求項1に記載の電球形照明装置。
  3. 前記透光性材料は、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネートのいずれかである請求項1に記載の電球形照明装置。
  4. 前記グローブの内面には、拡散膜が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電球形照明装置。
  5. 前記拡散膜は、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンのいずれかからなる請求項4に記載の電球形照明装置。
  6. 前記発光素子は、青色光を発する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電球形照明装置。
  7. 基板に複数の発光素子が実装された発光モジュールと、前記発光モジュールを覆う透光性材料からなるグローブと、を含む電球形照明装置の照明光の色度を補正する色度補正方法であって、
    前記発光モジュールの発光の色度座標x、yの少なくとも一方が、ランプの照明光の設計値の色度座標x1、y1からマイナス側に位置しているとき、前記グローブの厚みまたは前記グローブの内面に設けられた拡散膜の厚みを変えることにより前記グローブの光透過率を、380nm以上490nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第1の可視光波長範囲においては85%以上でかつ略一定で、500nm以上700nm以下の全範囲またはその一部の範囲である第2の可視光波長範囲においては90%以上でかつ略一定となるように調整するとともに、前記第1の可視光波長範囲における前記光透過率の平均値と、前記第2の可視光波長範囲における前記光透過率の平均値との差が2%以上12%以下の範囲内となるように調整し、前記電球形照明装置の照明光の色度を、前記ランプの照明光の色度の設計値に補正することを特徴とする色度補正方法。
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