JP5398444B2 - インク組成物、インクセットおよびインクジェット画像形成方法 - Google Patents
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Description
また、形成される画像において、画像変形に由来する画像ムラの発生が抑制されていることも重要である。
また、カールの発生を緩和、抑制する方法として、例えば、低極性の溶剤をインク全質量に対して30%以上含有させた水系インクを使用することでカールを抑制する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、ノズル目詰まりの発生を抑制、記録液の変色の防止、及び防黴の発生を抑制する方法として、水溶性染料とケイ酸アルカリである水溶性防黴剤と水を含有するインクジェット用水性記録液が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、インクの吐出、溶解及び分散安定性に優れるとして、シリコン、ガラス等が設けられた膜で形成されるインクジェットプリンタに用いられるインクで、pH、ゼータ電位が特定される水性インク組成物が開示されている(例えば、特許文献4。)。
また、特許文献3に記載の水性記録液は、カールの発生を十分に抑制することができなかった。また、特許文献4に記載のインクは、カールの発生の抑制、及び耐光性の向上の点で十分ではなかった。
本発明は、カールの発生を抑制することができ、インクの吐出信頼性が良好で、インクヘッドの撥水性の低下を抑制しうるインク組成物、及び該インク組成物を含むインクセット、並びにインクジェット画像形成方法を提供することを課題とする。
水と、色材と、水溶性有機溶剤と、界面活性剤と、全質量に対し0.0001質量%以上、0.5質量%以下の下記一般式(1)で表される水可溶性のケイ酸塩とを含有し、前記水溶性有機溶剤のうち、溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤を70質量%以上であるインク組成物。
x(A2O)・y(SiO2) 一般式(1)
(一般式(1)中、Aはナトリウム、カリウム、テトラアルキルアンモニウム(NR4)を表す。Aがナトリウムまたはカリウムのとき、xは2、yは1または3を表し、Aがテトラアルキルアンモニウム(NR 4 、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)のとき、xは1又は2、yは1〜4の整数を表す。)
<2>
前記水可溶性のケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸テトラメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である上記<1>に記載のインク組成物。
<3>
前記溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤は、下記構造式を有する上記<1>または<2>に記載のインク組成物。
<4>
前記水溶性有機溶剤の含有量は、全質量に対して30質量%以下である上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインク組成物。
<5>
前記色材は樹脂被覆顔料である上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインク組成物。
<6>
上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインク組成物と、前記インク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液と、を含むインクセット。
<7>
上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインク組成物を、シリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッドから、記録媒体上に吐出して画像を形成するインク吐出工程を含むインクジェット画像形成方法。
<8>
上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程をさらに含む上記<7>に記載のインクジェット画像形成方法。
<9>
前記記録媒体は、普通紙または塗工紙である上記<7>または<8>に記載のインクジェット画像形成方法。
本発明のインク組成物は、水と、色材と、水溶性有機溶剤と、界面活性剤と、全質量に対し0.0001質量%以上、0.5質量%以下の後述の一般式(1)で表される水可溶性のケイ酸塩とを含有し、前記水溶性有機溶剤のうち、溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤が70質量%以上である。
上記構成のように特定の溶剤を特定の比率で含み、かつ、水可溶性のケイ酸塩の特定の比率で含有することで、カールの発生を抑制することができ、かつ、インクジェットヘッドの撥液性の低下(インクの接触角の低下)を抑制することができる。特に、インクジェット専用紙以外の普通紙、汎用コート紙等にインクジェット方式で画像形成した場合であっても、カールの発生を抑制することができる。また、インクの吐出信頼性が良好となり、更に、画像形成時における画像変形の発生を抑制することができる。
また、本発明のインク組成物は、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。また、イエロー、マゼンタ、シアン色調インク以外のレッド、グリーン、ブルー、白色インクやいわゆる印刷分野における特色インク等を用いることができる。
本発明のインク組成物は、水可溶性のケイ酸塩の少なくとも1種を含む。本発明においては、前記水可溶性のケイ酸塩としては、ケイ酸のアルカリ金属塩、及びケイ酸のアンモニウム塩が挙げられる。
ここで、水可溶性とは、20℃の水に1質量%以上溶解することを意味する。
ケイ酸のアルカリ金属塩は、二酸化ケイ素と金属酸化物から構成され、水溶性を有する化合物であれば特に制限なく、メタケイ酸のアルカリ金属塩、オルトケイ酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。
また、ケイ酸のアンモニウム塩としては、メタケイ酸のアンモニウム塩、オルトケイ酸のアンモニウム塩等が挙げられる。
本発明においては、上記水可溶性のケイ酸塩としては、1種を単独で用いても、これらの混合物であってよい。
本発明においては、ケイ酸のアルカリ金属塩、及びケイ酸のアンモニウム塩の少なくとも1種を用いることにより、特に、インクジェットヘッドの撥液性の低下(接触角の低下)を抑制することができる。
x(A2O)・y(SiO2) 一般式(1)
一般式(1)中、Aはナトリウム、カリウム、テトラアルキルアンモニウム(NR4)を表す。Aがナトリウムまたはカリウムのとき、xは2、yは1または3の整数を表し、Aがテトラアルキルアンモニウム(NR 4 、Rは炭素数1〜4のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、又はブチル)を表す。)のとき、xは1又は2、yは1〜4の整数を表す。
前記一般式(1)で表されるケイ酸のアルキル金属塩(A=アルカリ金属)の場合、x=1、y=1のときメタケイ酸アルカリ金属塩と、x=2、y=1のときにはオルトケイ酸アルカリ金属塩とそれぞれ呼ばれ、いずれも水溶性を示すケイ酸アルカリ金属塩である。
また、前記一般式(1)で表されるケイ酸のアンモニウム塩は、(A=テトラアルキルアンモニウム)は、x=1、y=1の場合はメタケイ酸のテトラアルキルアンモニウム塩で、x=2、y=1の場合にはオルトケイ酸のテトラアルキルアンモニウム塩であり、いずれも水溶性を示すケイ酸アンモニウム塩である。
上記の化合物の中でも、インクジェットヘッドの撥液性低下の抑制の観点から、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム及びケイ酸テトラメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種が好ましい。
上記の中でも、0.001〜0.4質量%であることがより好ましく、0.01〜0.3質量%であることが更に好ましい。
本発明のインク組成物は水溶性有機溶剤を少なくとも1種含有し、前記水溶性有機溶剤のうち、溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤の少なくとも1種の含有率が全水溶性有機溶剤の全質量に対して70質量%以上であることを特徴とする。
本発明のインク組成物は、SP値が27.5以下の水溶性有機溶剤以外に、SP値が27.5を超える水溶性有機溶剤を必要に応じて添加することができる。
本発明において水溶性有機溶剤とは、100gの水に対して5g以上溶解する有機溶剤を意味する。
なお、データの記載がないものについては、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147−154(1974)に記載の方法で計算した値を本発明におけるSP値とする。
前記含有率が40質量%未満の場合にはカール抑制効果が低下する。
ここで、SP値が27.5よりも大きい水溶性有機溶剤を「第2の水溶性有機溶剤」ということがある。
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DEGmEE)(SP値22.4)
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGmBE)(SP値21.5)
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE)(SP値21.1)
・プロピレングリコールモノエチルエーテール(PGmEE)(SP値22.3)
・ジプロピレングリコール(DPG)(SP値27.1)
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPGmME)(SP値21.3)
・トリエチレングリコールモノエチルエーテル(TEGmEE)(SP値21.7)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME)(SP値20.4)
・トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEGmME)(SP値22.1)
・トリプロピレングリコール(TPG)(SP値24.7、例えばPP−200(三洋化成工業(株)製))
・ヘプタプロピレングリコール(SP値21.2、例えば、PP−400(三洋化成工業(株)製))、
・1,2−ヘキサンジオール(SP値24.1)
・POP(3)グリセリルエーテル(SP値26.4、例えばGP−250(三洋化成工業(株)製))
・POP(4)グリセリルエーテル(SP値24.9)
・POP(5)グリセリルエーテル(SP値23.9)
・POP(6)グリセリルエーテル(SP値23.2、例えばGP−400(三洋化成工業(株)製))
・POP(7)グリセリルエーテル(SP値22.6)
・POP(8)グリセリルエーテル(SP値22.1)
・POP(9)グリセリルエーテル(SP値21.7、例えばGP−600(三洋化成工業(株)製))
・POP(10)グリセリルエーテル(SP値21.4)
・POP(16)グリセリルエーテル(SP値20.2、例えばGP−1000(三洋化成工業(株)製))
・POP(4)ジグリセリルエーテル(SP値26.1、例えばSC−P400(阪本薬品工業(株)製))、
・POP(9)ジグリセリルエーテル(SP値22.7、例えばSC−P750(阪本薬品工業(株)製))、
・POE(20)ジグリセリルエーテル(SP値22.4、例えばSC−E1000(阪本薬品工業(株)製))、
・POE(40)ジグリセリルエーテル(SP値21.0、例えばSC−E2000(阪本薬品工業(株)製))。
・ジオキシエチレンジオキシプロピレンブチルエーテル(SP値20.1、例えば50HB−55(三洋化成工業(株)製))
・ペンタオキシエチレンペンタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、50HB−100(三洋化成工業(株)製))、
・デカオキシエチレンヘプタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、50HB−260(三洋化成工業(株)製))、
・ドデカオキシエチレンドデカオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、50HB−400(三洋化成工業(株)製))、
・デカオキシエチレントリアコンタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.7、例えば、PE−62(三洋化成工業(株)製))、
・ペンタコサオキシエチレントリアコンタオキシプロピレンブチルエーテル(SP値18.8、例えば、PE−64(三洋化成工業(株)製))。
上記構造式中、AOは、オキシエチレン基(EO)およびオキシプロピレン基(PO)の少なくとも一方を表すが、上記の中でも、オキシプロピレン基が好ましい。また前記(AO)l、(AO)m、及び(AO)nの各AOはそれぞれ同一でも異なってもよい。
本発明のインク組成物が、SP値が27.5以下の水溶性有機溶剤を2種以上含む場合、それぞれの水溶性有機溶剤の種類については特に制限はない。例えば、上記構造式で表される水溶性有機溶剤とそれ以外の有機溶剤(好ましくは、ポリアルキレングリコール、およびポリアルキレングリコールのアルキルエーテル等)とを組合せて用いることができる。
また浸透促進効果は、インクを紙により良く浸透させる効果を意味し、水溶性有機溶剤が好適に使用される。
本発明のインク組成物における全水溶性有機溶剤の含有量としては、インクの保存性と吐出性の観点から、インク組成物の全質量に対して、30質量%以下であるが、5〜30質量%であることがより好ましく、5〜25質量%であることが更に好ましい。
本発明のインク組成物は、少なくとも1種の色材を含有する。本発明に用いられる色材として水分散性顔料が好ましいが、着色により画像を形成する機能を有するものであればよく、染料や着色微粒子も使用することができる。
(1)樹脂被覆顔料(以下、「カプセル化顔料」ともいう。)、即ち、ポリマー微粒子に顔料を含有させてなるポリマーエマルションであり、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散したものである。
(2)自己分散顔料、即ち、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラックなどを表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたものである。
(3)樹脂分散顔料、即ち、重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料である。
(4)界面活性剤分散顔料、即ち、界面活性剤により分散された顔料である。
中でも好ましい例として、(1)カプセル化顔料と(2)自己分散顔料を挙げることができ、特に好ましい例として、(1)カプセル化顔料を挙げることができる。
カプセル化顔料について詳述する。カプセル化顔料の樹脂は、限定されるものではないが、水と水溶性有機の混合溶媒中で自己分散能または溶解能を有し、かつアニオン性基(酸性基)を有する高分子の化合物であるのが好ましい。この樹脂は、通常、数平均分子量が1,000〜100,000範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000範囲程度のものが特に好ましい。また、この樹脂は有機溶剤に溶解して溶液となるものが好ましい。樹脂の数平均分子量がこの範囲であることにより、顔料における被覆膜として、またはインク組成物における塗膜としての機能を十分に発揮することができる。樹脂は、アルカリ金属や有機アミンの塩の形で使用されることが好ましい。
上記樹脂の中、アニオン性アクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(以下、アニオン性基含有アクリルモノマーという)と、更に必要に応じてこれらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基からなる群から選ばれる1個以上のアニオン性基を有するアクリルモノマーが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマーが特に好ましい。
カプセル化顔料は、上記した成分を用いて、従来の物理的、化学的方法によって製造することができる。本発明の好ましい態様によれば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、または特開平11−43636号に開示されている方法、好ましくは転相乳化法によって製造することができる。
自己分散型顔料を顔料として含有するインクは、通常の顔料を分散させるために含有させる前述のような分散剤を含む必要が無いため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんど無く吐出安定性に優れるインクが調製しやすい。
自己分散型顔料の表面に結合される分散性付与基としては、−COOH、−CO−、−OH、−SO3H、−PO3H2及び第4級アンモニウム並びにそれらの塩が例示でき、これらは、原料となる顔料に物理的処理または化学的処理を施すことで、分散性付与基または分散性付与基を有する活性種を顔料の表面に結合(グラフト)させることによって製造される。前記物理的処理としては、例えば真空プラズマ処理等が例示できる。また前記化学的処理としては、例えば水中で酸化剤により顔料表面を酸化する湿式酸化法や、p−アミノ安息香酸を顔料表面に結合させることによりフェニル基を介してカルボキシル基を結合させる方法等が例示できる。
本発明においては、次亜ハロゲン酸及び/または次亜ハロゲン酸塩による酸化処理、またはオゾンによる酸化処理により表面処理される自己分散型顔料を好ましい例として挙げることができる。自己分散型顔料としては市販品を利用することも可能であり、マイクロジェットCW−1(商品名;オリヱント化学工業(株)製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(以上商品名;キャボット社製)等が例示できる。
本発明において用いられる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
上記の顔料は、単独種で使用してもよく、また上記した各群内もしくは各群間より複数種選択してこれらを組み合わせて使用してもよい。
本発明において、カプセル化顔料あるいは樹脂分散顔料で用いられる分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用できる。
例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基を置換してもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基を置換してもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ビニルアルコール、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。
本発明における分散剤は、重量平均分子量で2,000〜60,000のものが好ましい。本発明における分散剤は、顔料に対する添加量比率が、質量基準で10%以上100%以下の範囲が好ましく、20%以上70%以下がより好ましく、更に好ましくは、40%以上50%以下である。
本発明のインク組成物は少なくとも1種の界面活性剤を含有する。界面活性剤の添加によってインク組成物の表面張力を調整することができる。界面活性剤としてはノニオン、カチオン、アニオン、ベタイン界面活性剤のいずれであってもよい。界面活性剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明のインクの表面張力(25℃)を20〜60mN/mに調整する量が好ましく、より好ましくは20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
本発明におけるインク組成物に添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
本発明におけるインク組成物は、少なくとも1種の樹脂粒子を含んでもよい。樹脂粒子を含むことにより、インク組成物の記録媒体への定着性、および記録画像の耐擦過性をより向上させることができる。樹脂粒子は、後述するプリント性を向上させる液体組成物(以下、「処理液」ということがある)と接触した際に凝集、又は分散不安定化してインク組成物を増粘させることにより、インク組成物、すなわち画像を固定化させる機能を有することが好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有する(メタ)アクリルモノマー(アニオン性基含有(メタ)アクリルモノマー)及び必要に応じて該アニオン性基含有(メタ)アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーを溶媒中で重合して得られる。前記アニオン性基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン酸基からなる群より選ばれる1以上を有する(メタ)アクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有する(メタ)アクリルモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等)が好ましく、特にはアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
水不溶性ポリマーにおいては、インク組成物としたときの凝集速度と定着性の観点から、水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態となりうる水不溶性ポリマーであることが好ましい。
また、縮合系ポリマーと縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−247787号公報に記載されているものを挙げることができる。
本発明において前記親水性基は、自己分散促進の観点、形成された乳化又は分散状態の安定性の観点から、解離性基であることが好ましく、アニオン性の解離基であることがより好ましい。前記解離性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の定着性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
上記解離性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
また、ノニオン性親水性基を有するモノマーとしては、末端が水酸基のエチレン性不飽和モノマーよりも、末端がアルキルエーテルのエチレン性不飽和モノマーのほうが、粒子の安定性、水溶性成分の含有量の観点で好ましい。
また、アニオン性の解離性基を有する親水性単位を2種以上含有する態様や、アニオン性の解離性基を有する親水性の構成単位と、ノニオン性親水性基を有する親水性の構成単位を2種以上併用する態様であることもまた好ましい。
また2種以上の親水性の構成単位を有する場合、親水性の構成単位の総含有率が前記範囲内であることが好ましい。
また、ノニオン性親水性基を有する構成単位の含有量としては、吐出安定性と経時安定性の観点から、好ましくは0〜25質量%であって、より好ましくは0〜20質量%であって、特に好ましいのは0〜15質量%である。
特に、酸価は、25以上であると自己分散性の安定性が良好になり、100以下であると凝集性が向上する。
また前記重合性基は、縮重合性の重合性基であっても、付加重合性の重合性基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、付加重合性の重合性基であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を含む基であることがより好ましい。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明においては、自己分散状態の安定性、芳香環同士の疎水性相互作用による水性媒体中での粒子形状の安定化、粒子の適度な疎水化による水溶性成分量の低下の観点から、15質量%〜90質量%であることがより好ましく、15質量%〜80質量%であることがより好ましく、25質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
ここで、スチレン系モノマーとは、スチレン、置換スチレン(α-メチルスチレン、クロロスチレンなど)、および、ポリスチレン構造単位を有するスチレンマクロマーのことを指す。
自己分散性ポリマー粒子が、その他の構成単位を含有する場合、その含有量は10〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜75質量%であって、特に好ましいのは20〜70質量%である。その他の構成単位を形成するモノマーを、2種以上を組み合わせて使用する場合、その総含有量が前記範囲であることが好ましい。
また、水不溶性ポリマーは、ポリマーの親疎水性制御の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことが好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及び/又はベンジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことがより好ましく、更には加えて、酸価が25〜100であって重量平均分子量が3000〜20万であることが好ましく、酸価が25〜95であって重量平均分子量が5000〜15万であることがより好ましい。
B−02:フェノキシエチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(30/35/29/6)
B−03:フェノキシエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(50/44/6)
B−04:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸共重合体(30/55/10/5)
B−05:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(35/59/6)
B−06:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(10/50/35/5)
B−07:ベンジルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(55/40/5)
B−08:フェノキシエチルメタクリレート/ベンジルアクリレート/メタクリル酸共重合体(45/47/8)
B−09:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/ブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(5/48/40/7)
B−10:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/シクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(35/30/30/5)
B−11:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/メタクリル酸共重合体(12/50/30/8)
B−12:ベンジルアクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(93/2/5)
B−13:スチレン/フェノキシエチルメタクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(50/5/20/25)
B−14:スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(62/35/3)
B−15:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/51/4)
B−16:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/49/6)
B−17:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/48/7)
B−18:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/47/8)
B−19:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/45/10)
工程(1):ポリマー(水不溶性ポリマー)、有機溶剤、中和剤、及び水性媒体を含有する混合物を、攪拌する工程
工程(2):前記混合物から前記有機溶剤を除去する工程
該混合物の攪拌方法に特に制限はなく、一般に用いられる混合攪拌装置や、必要に応じて超音波分散機や高圧ホモジナイザー等の分散機を用いることができる。
アルコール系溶剤としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、エタノール等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶剤としては、ジブチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶剤の中では、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤とイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤が好ましい。また、油系から水系への転相時への極性変化を穏和にする目的で、イソプロピルアルコールとメチルエチルケトンを併用することも好ましい。該溶剤を併用することで、凝集沈降や粒子同士の融着が無く、分散安定性の高い微粒径の自己分散性ポリマー粒子を得ることができる。
また、樹脂粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。また、水不溶性粒子を2種以上混合して使用してもよく、単分散の粒径分布を持つ樹脂粒子を2種以上混合してもよい。
なお、樹脂粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により粒径を測定することにより求められるものである。
樹脂粒子のインク組成物中における含有量は、インク組成物の全質量に対して、0.5〜20質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましく、3〜15質量%がさらに好ましい。
本発明のインク組成物は、上記以外のその他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、pH調整剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤、固体湿潤剤等の公知の添加剤が挙げられる。
本発明のインク組成物の表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。表面張力は、例えば、界面活性剤を含有することで所望の範囲に調整することができる。
また本発明のインク組成物の20℃での粘度は、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。粘度は、例えば、水溶性有機溶剤の分子量や含有量等を変更することで所望の範囲に調整することができる。
本発明のインクセットは、前記インク組成物の少なくとも1種と、前記インク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液の少なくとも1種とを含む。
本発明のインクセットは、前記インク組成物を用いる画像形成方法に用いられ、特に後述の画像形成方法に用いるインクセットとして好ましい。
本発明のインクセットはこれらを一体的に若しくは独立に収容したインクカートリッジとして用いることができ、取り扱いが便利である点等からも好ましい。インクセットを含んで構成されるインクカートリッジは当技術分野において公知であり、公知の方法を適宜用いてインクカートリッジにすることができる。
本発明における処理液は、前記インク組成物と接触したときに凝集体を形成できる水性組成物であり、具体的には、インク組成物と混合されたときに、インク組成物中の着色粒子(顔料等)などの分散粒子を凝集させて凝集体を形成可能な凝集成分を少なくとも含み、必要に応じて、他の成分を含んで構成することができる。インク組成物と共に処理液を用いることで、インクジェット記録を高速化でき、高速記録しても濃度、解像度の高い画像が得られる。
処理液は、インク組成物と接触して凝集体を形成可能な凝集成分の少なくとも1種を含有する。インクジェット法で吐出された前記インク組成物に処理液が混合することにより、インク組成物中で安定的に分散している顔料等の凝集が促進される。
中でも、本発明においては、画像濃度、解像度、及びインクジェット記録の高速化の観点から、前記インク組成物のpH(25℃±1℃)が7.5以上であって、処理液のpH(25℃±1℃)が3〜5である場合が好ましい。
前記凝集成分は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
処理液中の酸性化合物の含有量としては、凝集効果の観点から、処理液の全質量に対して、5〜95質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい
また、処理液の表面張力としては、インク組成物の凝集速度の観点から、20〜60mN/mであることが好ましく、20〜45mN/mであることがより好ましく、25〜40mN/mであることがさらに好ましい。なお、表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用いて25℃の条件下で測定されるものである。
本発明のインクジェット画像形成方法は、前記インク組成物を、シリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッドから、記録媒体上に吐出して画像を形成するインク吐出工程を含み、必要に応じてその他の工程を含んで構成される。
本発明においては、前記インク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程をさらに含むことが好ましい。
インク吐出工程は、既述の本発明のインク組成物を、シリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッドから、記録媒体上にインクジェット法で付与する。本工程では、記録媒体上に選択的にインク組成物を付与でき、所望の可視画像を形成できる。本発明のインク組成物における各成分の詳細及び好ましい態様などの詳細については、既述した通りである。
尚、前記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
尚、前記インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
本発明の画像形成方法に用いられるインクジェットヘッドは、少なくとも一部がシリコンを含ませて形成されたノズルプレートを備えている。図1は、インクジェットヘッドの内部構造の一例を示す概略断面図である。
このように、複数の吐出口にインクを多量に供給することが可能である
処理液付与工程は、インク組成物と接触することで凝集体を形成可能な処理液(処理液)を記録媒体に付与し、処理液をインク組成物と接触させて画像化する。この場合、インク組成物中のポリマー粒子や色材(例えば顔料)などの分散粒子が凝集し、記録媒体上に画像が固定化される。なお、処理液における各成分の詳細及び好ましい態様については、既述した通りである。
本発明においては、処理液付与工程で処理液を付与した後に、インク吐出工程を設けた態様が好ましい。すなわち、記録媒体上に、インク組成物を吐出する前に、予めインク組成物中の色材(好ましくは顔料)を凝集させるための処理液を付与しておき、記録媒体上に付与された処理液に接触するようにインク組成物を吐出して画像化する態様が好ましい。これにより、インクジェット記録を高速化でき、高速記録しても濃度、解像度の高い画像が得られる。
本発明のインクジェット記録方法は、前記インク吐出工程の後、インク組成物の付与により形成されたインク画像に加熱面を接触させて加熱定着する加熱定着工程を有することが好ましい。加熱定着処理を施すことにより、記録媒体上の画像の定着が施され、画像の擦過に対する耐性をより向上させることができる。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に上に画像を記録するものである。
記録媒体には、特に制限はないが、一般のオフセット印刷などに用いられる、いわゆる上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする一般印刷用紙を用いることができる。セルロースを主体とする一般印刷用紙は、水性インクを用いた一般のインクジェット法による画像記録においては比較的インクの吸収、乾燥が遅く、打滴後に色材移動が起こりやすく、画像品質が低下しやすいが、本発明のインクジェット記録方法によると、色材移動を抑制して色濃度、色相に優れた高品位の画像の記録が可能である。
〜インク組成物の調製〜
[顔料(色材)分散液の調製]
(ポリマー分散剤P−1の調製)
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコにメチルエチルケトン88gを加え窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン50gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、ベンジルメタクリレート60g、メタクリル酸10g、メチルメタクリレート30gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後メチルエチルケトン2gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温し4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥してポリマー分散剤P−1を96g得た。
得られた樹脂の組成は1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44600であった。さらに、JIS規格(JISK0070:1992)記載の方法により、このポリマーの酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
ピグメントブルー15:3(大日精化工業(株)製 フタロシアニンブル−A220)を10部と、上記で得られたポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトンを42部と、1mol/L NaOH水溶液を 5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルで0.1mmΦジルコニアビーズを使い、2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下55℃でメチルエチルケトンを除去し、さらに一部の水を除去することにより、顔料濃度が10.2質量%のシアン分散液を得た。
上記のようにして、色材としてのシアン分散液を調液した。
シアン顔料(ピグメントブルー15:3) : 4%
ポリマー分散剤(P−1) : 2%
ケイ酸ナトリウム : 0.01%
サンニックスGP−250(ニューポールGP−250) : 10%
(第1の水溶性有機溶剤、三洋化成工業(株)製)
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME) : 10%
(第1の水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
ジエチレングリコール(DEG) : 5%
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製、界面活性剤) : 1%
イオン交換水 :67.99%
実施例1において、溶剤及びケイ酸塩の種類および含有量を下記表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、インク2〜インク17を作製した。
〜曲率の測定方法〜
インクジェット記録液を塗布したサンプル曲率Cを、25℃、相対湿度50%の環境下で測定した。尚、カール値は、カールを半径Rの円の弧とみなして下記式1のように表わされる。
C=1/R(m) (式1)
被記録媒体として、特菱アート両面N(三菱製紙(株)製、104.7g/m2品)に対して、下記の無色インク組成物(プリント性を向上させる液体組成物)を1g/m2となるように塗布バーで塗布し、100℃温風で4秒間乾燥したものを用いた。
尚、無色インク組成物は、以下の材料を混合して調製した。
(無色インク組成物)
・クエン酸 ・・・15g
・オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) ・・・1g
・イオン交換水 ・・・84g
A:サンプルの曲率Cが5を超えなかった。
B:サンプルの曲率Cが10を超えなかった。
C:サンプルの曲率Cが20を超えなかった。
D:サンプルの曲率Cが20を超えていた。
上記で調製したインク組成物(インク1〜インク17)について、以下のようにしてインクの吐出信頼性を評価した。尚、評価環境は25℃、相対湿度50%であった。
評価装置として、ダイマティクス・マテリアル・カートリッジ DMC−11610(10pl)(富士フイルムダイマティッス社製)を搭載したダイマティクス・マテリアル・プリンター DMP−2831(富士フイルムダイマティッス社製)を用い、以下の(i)〜(iii)の評価項目について評価し、その結果を下記評価基準で評価した。結果を表1に示す。
尚、インクカートリッジは充填液体容量が100mlになるように改造した。また、記録媒体として、上記と同様に5×50mmに裁断したサンプル(特菱アートN(三菱製紙(株)製、84.9g/m2)を使用した。
(i)画像ムラが見られないものを良好であるとした。
(ii)1分間連続吐出後、30分間アンキャップで放置した後に、再吐出した際の吐出率が90%以上(不吐出率が10%未満)を良好であるとした。
(iii)60分間連続吐出後の吐出率が90%以上(不吐出率が10%未満)を良好であるとした。
AA:(i)〜(iii)の全てが満たされていた。
A:(i)、(ii)の2項目が満たされていた。
B:(i)のみが満たされていた。
C:(i)〜(iii)の全てが満たされなかった。
〜撥液膜浸漬試験〜
2cm×2cmのシリコン板上にフッ化アルキルシラン化合物を用いて撥液膜(SAM膜)を形成した試験片を作製した。作製した試験片を用いて、以下のようにして撥液膜における水の接触角を測定し、インク組成物による撥液膜の撥液性に対する影響を評価した。
上記で調製したインク組成物30mlを、ポリプロピレン製の50ml広口ビン(アイボーイ広口ビン50ml(アズワン(株)製))にそれぞれ量りとった。次いで上記試験片をインク組成物中に浸漬し、60℃で72時間加熱経時した。試験片を取り出し、超純水で洗浄して、撥液膜表面の水の接触角を測定した。
水の接触角の測定には超純水を使用し、接触角測定装置(協和界面科学(株)製、DM−500)を用いて25℃、50RH%の環境下で常法により測定し、下記評価基準に従って評価した。
尚、インク組成物浸漬前の水の接触角は106.5度であり、評価Dは実用上問題があるレベルである。
〜評価基準〜
AA: 80度以上。
A: 60度以上、80度未満。
B: 40度以上、60度未満。
C: 20度以上、40度未満。
D: 20度未満。
21・・・圧力室 22・・・ノズル連通路 23・・・インク供給流路
24・・・供給調整路 25・・・共通液室
30・・・圧電素子(圧電アクチュエータ;圧力発生手段)
31・・・振動板 32・・・接着層 33・・・下部電極
34・・・圧電体層 35・・・上部電極
41・・・循環絞り 42・・・循環路
200・・・インクジェットヘッド
Claims (9)
- 水と、色材と、水溶性有機溶剤と、界面活性剤と、全質量に対し0.0001質量%以上、0.5質量%以下の下記一般式(1)で表される水可溶性のケイ酸塩とを含有し、前記水溶性有機溶剤のうち、溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤が70質量%以上であるインク組成物。
x(A2O)・y(SiO2) 一般式(1)
(一般式(1)中、Aはナトリウム、カリウム、テトラアルキルアンモニウム(NR4)を表す。Aがナトリウムまたはカリウムのとき、xは2、yは1または3の整数を表し、Aがテトラアルキルアンモニウム(NR 4 、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。)のとき、xは1又は2、yは1〜4の整数を表す。) - 前記水可溶性のケイ酸塩がケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸テトラメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である請求項1に記載のインク組成物。
- 前記溶解度パラメータ(SP値)が27.5以下の水溶性有機溶剤は、下記構造式を有する請求項1または請求項2に記載のインク組成物。
(構造式中、l、m、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数で、かつ、l+m+n=3〜15を表す。AOは、オキシエチレン基(EO)およびオキシプロピレン基(PO)の少なくとも一方を表す。) - 前記水溶性有機溶剤の含有量は、全質量に対して30質量%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記色材は、樹脂被覆顔料である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物と、前記インク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液と、を含むインクセット。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物を、シリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッドから、記録媒体上に吐出して画像を形成するインク吐出工程を含むインクジェット画像形成方法。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物と接触して凝集体を形成可能な処理液を、記録媒体上に付与する処理液付与工程をさらに含む請求項7に記載のインクジェット画像形成方法。
- 前記記録媒体は、普通紙または塗工紙である請求項7または請求項8に記載のインクジェット画像形成方法。
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