JP5393368B2 - 電極体 - Google Patents

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本発明は、生体組織表面に装着される電極体に関し、特に、心嚢膜表面に設置されて、心臓に発生した頻性不整脈や心室細動を除去し、心臓の機能状態を正常に復帰させる電極体に関する。
細動除去の分野において、致死性の頻性不整脈や心室細動の除去を目的として、心臓内部の表面や心臓又は心嚢膜表面、或いは皮下、冠状静脈洞に電極を備える電極体が埋植設置され、心臓の動作の異常を検出すると共に、この異常に応じて電気パルスを生成する植込み型除細動器が皮下に埋植された除細動システムが知られている。
そして、電極体は、植込み型除細動器が心臓の動作の異常に応じて生成した電気パルスを、電極から心臓に向けてショック放電によって印加している。
心嚢膜表面へ設置される電極は、心臓の拍動を妨げることなく、心臓の内部又は冠状静脈洞などの狭隘部に設置される電極よりも広い面積に設置できるため、電気エネルギーをより均一に印加することができると共に、低い電気エネルギー密度での心室細動等の除去が可能であり、心臓への負担や埋植者が受ける負担を軽減することができる。
電極体に配置される電極は、一つの面である必要は無く、点状、或いは線状に連接されて心嚢膜側や心臓側などの電気エネルギーの印加が必要な生体組織側に露出し、接触していれば良い。そして、除細動による電気エネルギーは生体組織側にのみ放出される方が効率が良いので、電極は生体組織との接触面以外が絶縁性の材料で形成されたシート状の被覆部材で覆われていることが多い。このような被覆部材は、心臓の形状や拍動中の変形に追従できる柔軟なシリコンゴムなどを材料とし心嚢膜や心臓などを覆う所定の大きさに形成されている。
例えば、特許文献1では、金属製のメッシュ状の電極を利用した電極体が開示されている。この電極体では、絶縁性の裏打ち素子によって電極が保持されている。そして、この絶縁性の裏打ち素子によって、電極から発せられる電気エネルギーが治療対象の心臓に向かう面にのみ放電され、治療対象ではない反対面への電気エネルギーの漏出が抑制されている。
特開平6−277299号公報
しかしながら、特許文献1による電極体は、万が一の故障などにより体内除細動が機能しないなど、体外からAED(体外式除細動器)などによる除細動が必要となった場合には、電極全面が絶縁性の裏打ち素子で覆われているため、絶縁性の裏打ち素子が体外から印加される電気パルスの遮蔽物となり、電気パルスが効率よく伝達されないという問題がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、AEDなどの体外からの除細動エネルギーも効率よく心臓に到達させることが可能な電極体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電極体は、治療対象の生体組織表面に装着され、電気パルスを生体組織表面に印加する電極体であって、前記生体組織表面に沿って装着された絶縁性の保持部と、前記生体組織表面と接触し前記生体組織に通電可能であると共に、前記前記生体組織表面との接触面以外が前記保持部に覆われた電極と、前記保持部内に配設されて、前記保持部の前記生体組織表面への装着面およびその反対側の面に少なくとも一部が露出し、前記電極と絶縁された導電性の導電部とを備えることを特徴とする。
前記保持部は軟性のポリマーを含む材料で形成され、前記導電部はポリマーに導電性の添加物が混入または分散された材料から形成されてもよい。
前記導電性の添加物は、白金、イリジウム、又はこれら一方または両方を成分の一部に含む合金の粒子であってもよい。
前記保持部または前記導電部、或いはその両方に薬剤が含有されていてもよい。
本発明によれば、電極体は、保持部内に配設されて、保持部の生体組織表面への装着面およびその反対側の面に少なくとも一部が露出し、電極と絶縁された導電性の導電部とを備えることにより、体外から供給される電気エネルギーを導電部を介して生体組織に効率的に到達させることができる。
従って、万が一電極や電極と接続された植込み型の除細動器の故障や、除細動器の電池が切れたことなどにより、体内での除細動が不可能または不十分となりAEDによる除細動が必要となった場合に、電極体がこのAEDによる除細動を阻害することがないので、患者の治療上のリスクを抑えることができる。
本発明の第一の実施の形態による電極体の一例を示す図である。 図2は図1に示す電極体の裏側を示す図である。 図2のA−A線断面図である。 本実施の形態による電極体を人体に装着した図である。 本発明の第二の実施の形態による電極体の一例を示す図である。 図5のB−B線断面図である。 (a)は第二の実施の形態による電極体に備える導電部の変形例を示す図で、(b)は他の変形例を示す図である。 本発明の第三の実施の形態による電極体の一例を示す図である。 図8のC−C線断面図である。 本発明の第四の実施の形態による電極体の一例を示す図である。 図10のD−D線断面図である。 本発明の第五の実施の形態による電極体の一例を示す図である。 図10のE−E線断面図である。 本発明の第五の実施の形態の変形例による電極体の一例を示す図である。
(第一の実施の形態)
以下、本発明の第一の実施の形態による電極体について、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1乃至3に示すように、本実施の形態による電極体1は、心嚢膜14(図3参照)表面に設置されて図示しない植込み型の除細動器にリード2(図1、2参照)を介して接続されている。電極体1は、リード2内の導線3(図2参照)に接続され心嚢膜14表面と接する電極4、5と、電極4、5を保持し心嚢膜14表面に設置されるシート状の保持部6と、保持部6を厚さ方向に貫通する導電部7、8、9とから概略構成される。図4に示すように、除細動器11にはリード2を介して一対の電極体1が接続されている。
電極4、5は、外形が長円のループ状に形成されて、電極4と電極5とは心嚢膜14の表面方向に互いに間隔をあけて設置されている。電極4、5は、心嚢膜14表面と接触する接触面4a、5aを備えていて、この接触面以外は保持部6に覆われている。ループ状の電極4、5の内側と電極4および電極5の間には保持部6の一部が配設されている。
電極4、5は、生体への溶出が少なく、耐食性に優れた白金イリジウム等の合金を材料とする薄板又は箔からプレス加工等によって形成される。また、電極4、5は、上述した材料で形成された線材や撚り線から加工されていても良い。
保持部6は、絶縁性のシリコンゴムなどの材料から所定の大きさのシート状に形成され、一方の面6a(以下、「装着面6a」と称する)が心嚢膜14に接して装着されている。保持部6は、電極4、5の心嚢膜14との接触面4a、5a以外を電気的に絶縁している。電極4、5の心嚢膜14との接触面4a、5aと、保持部6の装着面6aとは同一面である。
保持部6を形成する材料は、Dow Corning CorporationのMDX−4−4210やSilastic Q7−4840に代表される生体適合性に優れたシリコンゴムとすることが好ましい。或いは、Applied Silicon Incや、NuSil Technology LLCなどが製造する医療用グレードのシリコンゴムとしてもよい。
保持部6は上述のような軟性のポリマーを材料として形成されることにより、心嚢膜14の形状や変形に対して柔軟に追従することができる。
導電部7、8、9は、保持部6を厚さ方向に貫通し導電性を有するシート状の部材である。導電部7、8、9は、保持部6の装着面6aとその裏側の面6bに露出していて、保持部6の一方の面側から印加される電気エネルギーを他方の面側へ通過させることができる。
導電部7、9は、ループ状に形成された電極4、5の内側に配設されていて、導電部8は、電極4と電極5との間に配設されている。導電部7、8、9と電極4、5とは心嚢膜14の表面方向に離間しており、この間には保持部6の一部が配設されている。保持部6は、電極4、5および導電部7、8、9を保持すると共に、導電部7、8、9と電極4、5とを電気的に絶縁している。
導電部7、8、9は、心嚢膜14の形状や変形に対して柔軟に追従可能且つ生体適合性に優れたシリコンゴムを基材とし導電性を付与する添加物を加えた材料で形成される。
導電部7、8、9の基材としては、保持部6の材料と同様のものを採用することができる。
そのため、導電部7、8、9は、心嚢膜14の形状や変形に対して柔軟に追従することができる。
そして、この基材に添加される導電性を付与する添加物は、例えば、白金イリジウム合金の粒子、また、白金、イリジウム、またはこれらを成分の一部に含む合金の粒子とする。上述したの添加物を使用することにより、生体に対する安全性を確保することができる。
また、この基材に添加される導電性の添加物は、銀、チタン、又はこれらを成分の一部に含む合金の粒子、或いは粉体状、柱状又は管状のカーボンの微粒子であっても良い。
このように構成された電極体1は、図4に示すように、心臓10を挟んで対向するように左右の心室の心嚢膜14に設置される。
次に、上述した電極体1の動作について図面を用いて説明する。
心臓10の動作の異常を検出すると、一対の電極体1と接続された除細動器11(図4参照)が駆動し電気パルスを発生する。そして、この電気パルスが、一方の電極体1から他方の電極体1へ心臓10を通過することによって除細動が実行される。電気パルスは、図3に示す一方の電極体1の電極4、5から他方の電極体1の電極4、5へ放電される。
このとき、保持部6は、電極4、5の心嚢膜14との接触面4a、5a以外を覆っているので、電極4、5から心嚢膜14側以外へは電気エネルギーが伝達されず、体表面へ向かう胸腔側への電気エネルギーの漏洩を防ぐことができる。また、電極4、5と導電部7、8、9とは離間し電気的に絶縁されているので、電極4、5から導電部7、8、9を介して体表面へ向かう胸腔側への電気エネルギーが漏洩することを防ぐことができる。
図4に示す除細動器11の故障やリード2の断線などによって電極体1への電気パルスの供給が不可能または不十分になった場合には、電極体1および除細動器11が設置された埋植者15の体外からAED(自動体外式除細動器)12による除細動を行う必要がある。
この場合には、体表面に貼り付けられたAED12の体外電極13から導入される電気パルスの少なくとも一部は、図1乃至3に示す電極体1の導電部7,8,9を通過して心臓10に効率よく到達する。
次に、上述した第一の実施の形態による電極体1の効果について説明する。
第一の実施の形態による電極体1では、保持部6を貫通する導電部7、8、9を備えているので、万が一に電極4、5から心臓10への電気パルスの供給が不可能または不十分になり体外から除細動を行う場合に、体外電極13から導入される電気パルスの少なくとも一部が、導電部7,8,9を通過して心臓10に効率よく到達できる効果を奏する。そして、電極体1が体外から行う除細動を妨げることを防ぐことができる。
また、体外からの除細動を可能とするために電極体1に導電部7、8、9を備えずに保持部6を貫通する開口部を形成することが考えられるが、第一の実施の形態による電極体1では、保持部6に開口部が形成されていないので、この開口部に線維化組織が発達して電極体1内部に入り込むことによる電極4、5の変形や破損を防ぐことができる。
従って、電極体1が埋植設置された患者の治療上のリスクを低減することができる。
次に、他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
(第二の実施の形態)
図5および図6に示すように、第二の実施の形態による電極体21は、保持部6を貫通する柱状やピン状または線状に形成された導電部27、28、29を複数備えている。導電部27、29は、ループ状に形成された電極4、5の内側に複数配設されていて、導電部28は、電極4と電極5との間に複数配設されている。各導電部27、28、29間は心嚢膜14の表面方向に離間しており、各導電部27、28、29間は電気的に絶縁されている。また、導電部27、28、29は電極4、5と離間し電気的に絶縁されている。
導電部27、28、29は、白金イリジウム合金を材料として形成されている。また、導電部27、28、29は、銀、チタン、又はこれらを成分の一部に含む合金、或いは黒鉛など含む材料で形成されていてもよい。
導電部27、28、29は、保持部6から脱落しないために、図7(a)に示すような、保持部6との接触面にオーバーハング(フランジ)30が形成された導電部27a、28b、29cとしてもよく、図7(b)に示すような、オーバーハング30が複数形成された導電部27b、28b、29bとしてもよい。
また、図示しないが、導電部27、28、29は、保持部6との接触面を粗面にしたり、保持部6との接触面にローレットなどの凹凸を形成したりして、導電部27、28、29と保持部6を効率よく定着させてもよい。
また、電極体21の製造工程において、導電部27、28、29および保持部6は、保持部6に導電部27、28、29が挿入される貫通孔を形成し、その貫通孔に導電部27、28、29を挿入してもよく、また、導電部27、28、29を設置した金型に保持部6の材料を充填して形成してもよい。
後者の金型に導電部27、28、29に設置する場合には、柱状の導電部27、28、29を安定よく設置するために、金型に導電部27、28、29の先端部が挿入可能な凹部を形成し、この凹部に導電部27、28、29を挿入した後に保持部6の材料を金型に充填してもよい。そして、形成された保持部6から導電部27、28、29の端部が突出していてもよい。
上述した構成の第二の実施の形態による電極体21では、除細動器の故障やリードの断線などによって体内からの除細動が不可能または不十分になった場合に、AEDによる体外からの除細動のための電気エネルギーが、導電部27、28、29を通過し心臓に到達する。
第二の実施の形態による電極体21では、導電部27、28、29を備えることにより第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、第二の実施の形態による導電部27、28、29は、白金イリジウム合金を材料として形成されていたり、銀、チタン、又はこれらを成分の一部に含む合金、或いは黒鉛など含む材料で形成されていたりするので、ポリマー系素材に導電性を付与した第一の実施の形態による導電部7、8、9よりも、通過する電気エネルギーの量を多くすることができる。
また、複数の柱状または線状の導電部27、28、29が互いに心嚢膜14の表面の方向に間隔をあけて配設されているので、第一の実施の形態と同様に電極体1の柔軟性を損なうことがない。
(第三の実施の形態)
図8および図9に示すように、第三の実施の形態による電極体31は、保持部6を貫通する撚り線状に形成された導電部37、38、39を複数備えている。導電部37、39は、ループ状に形成された電極4、5の内側に複数配設されていて、導電部38は、電極4と電極5との間に複数配設されている。各導電部37、38、39間は心嚢膜14の表面方向に離間しており、各導電部37、38、39間は電気的に絶縁されている。
導電部37、38、39は、白金イリジウム合金を材料として形成されている。また、導電部37、38、39は、銀、チタン、又はこれらを成分の一部に含む合金、或いは黒鉛など含む材料で形成されていてもよい。
上述した構成の第三の実施の形態による電極体31では、除細動器の故障やリードの断線などによって体内からの除細動が不可能または不十分になった場合に、AEDによる体外からの除細動のための電気エネルギーが、導電部37、38、39を通過し心臓に到達する。
第三の実施の形態による電極体31では、導電部37、38、39を備えることにより第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、第三の実施の形態による導電部37、38、39は、ポリマー系素材に導電性を付与した第一の実施の形態による導電部7、8、9よりも、通過する電気エネルギーの量を多くすることができる。
また、複数の撚り状の導電部37、38、39が互いに心嚢膜14の表面の方向に間隔をあけて配設されているので、第一の実施の形態と同様に電極体1の柔軟性を損なうことがない。
(第四の実施の形態)
図10および図11に示すように、第四の実施の形態による電極体41は、保持部6の装着面6aの反対側の面6bの略全面に配設された膜状の第一導電皮膜48aと、装着面6aに配設された膜状の第二導電皮膜48bと、第一及び第二導電皮膜48a、48bを接続する導電性の接続部材49とから構成される導電部47を備えている。
第一導電皮膜48aは、電極4、5とは保持部6の厚さ方向に離間し電気的に絶縁されている。
第二導電皮膜48bは、ループ状に形成された電極4、5の内側と、電極4と電極5との間に配設されていて、電極4、5とは保持部6の面方向に離間し電気的に絶縁されている。
第一および第二導電皮膜48a、48bは、例えば、白金イリジウム合金の金属箔などの材料で形成されている。
接続部材49は、第一および第二導電皮膜48a、48b間に複数設けられていて、第一および第二導電皮膜48a、48bを電気的に接続している。
接続部材49は、ピンなどの柱状の部材や線状の部材で、例えば、白金イリジウム合金などで形成されている。また、接続部材49は、銀、チタン、又はこれらを成分の一部に含む合金の線材で形成されていてもよい。
第一および第二導電皮膜48a、48bおよび接続部材49からなる導電部47は、電極4、5と電気的に絶縁されている。
上述した構成の第四の実施の形態による電極体41では、万が一の植込み型除細動器の故障やリードの断線などによって体内からの除細動が不可能または不十分になった場合に、AEDによる体外からの除細動のための電気エネルギーが、第一導電皮膜48a、接続部材49、第二導電皮膜48bの順に通過し心臓に到達する。
第四の実施の形態による電極体41では、第一導電皮膜48a、接続部材49、第二導電皮膜48bとから構成される導電部47を備えることにより、第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、第一導電皮膜48aが体外除細動の電気エネルギーを受けとめるので、第一乃至第三の実施の形態よりも大きい面で電気エネルギーを受けとめて心臓側に通過させることができる。
(第五の実施の形態)
図12および図13に示すように、第五の実施の形態による電極体51は、保持部6の厚さ方向の中間部に薄板状または箔状の導電部57を備えている。導電部57は、電極4、5とは厚さ方向に間隔をあけて配設されていて絶縁されている。
保持部6は、電極4、5と重ならない位置に開口部6cが形成されていて、この開口部6cから導電部57の両面が共に露出している。
導電部57は、白金イリジウム合金の金属箔や薄板状の白金イリジウム合金などで形成されている。
上述した構成の第五の実施の形態による電極体51では、除細動器の故障やリードの断線などによって体内からの除細動が不可能または不十分になった場合に、AEDによる体外からの除細動のための電気エネルギーが、導電部57を通過し心臓に到達する。
第五の実施の形態による電極体51では、導電部57を備えているので、第一の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、電極体51は保持部6の厚さ方向の中間部に薄板状または箔状の導電部57を備えた構成なので、第四の実施の形態と比べて簡易な構成となり製造が容易である。
(第六の実施の形態)
第六の実施の形態による電極体は、図2および3に示す第一の実施の形態による電極体1の保持部6に薬剤が含有されている。
保持部6は、例えば、その基材をNUSIL TECHNOLOGY LLCのドラッグ・デリバリーグレードのシリコンゴムDDU−4340とし、粉末状の薬剤を混合して成形する。
薬剤の選択例としては、リン酸ベタメゾンナトリウム、リン酸デキサメサゾンナトリウムなどの水溶性ステロイド剤、或いは酢酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、酢酸プレドニゾロンなどの粉体のステロイド剤の粉末、或いはラパマイシン、シロリムス、タクロリムス水和物、シクロスポリン、アザチオプリン、塩酸グスペリウム、ミゾリビンなどの免疫抑制剤を挙げることができる。
第六の実施の形態による電極体によれば、保持部6が薬剤を含有し、電極体が接触する心嚢膜14から生体組織へ薬剤を放出することができるので、電極体が接することによる生体組織の過度な線維化の進行や炎症の発生を抑え、生体組織へのダメージを低減することができる。
(第七の実施の形態)
第七の実施の形態による電極体は、図2および3に示す第一の実施の形態による電極体1の導電部7、8、9に薬剤が含有されている。
導電部7、8、9は、例えば、その基材をNuSil Technology LLCのドラッグ・デリバリーグレードのシリコンゴムDDU−4340とし、これに金属やカーボンの粒子を添加した後、粉末状の薬剤を混合して成形する
薬剤の選択例としては、リン酸ベタメゾンナトリウム、リン酸デキサメサゾンナトリウムなどの水溶性ステロイド剤、或いは酢酸デキサメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、酢酸プレドニゾロンなどの粉体のステロイド剤の粉末、或いはラパマイシン、シロリムス、タクロリムス水和物、シクロスポリン、アザチオプリン、塩酸グスペリウム、ミゾリビンなどの免疫抑制剤を挙げることができる。。
第七の実施の形態による電極体によれば、導電部7、8、9が薬剤を含有し、電極体が接触する心嚢膜14から生体組織へ薬剤を放出することができるので、電極体が接することによる生体組織の過度な線維化の進行や炎症の発生を抑え、生体組織へのダメージを低減することができる。
以上、本発明による電極体の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、電極4、5はループ状に形成されているが、直線状などのループ状以外の形状に形成されていてもよい。
また、第五の実施の形態では、保持部6の厚さ方向の中間部に薄板状または箔状の導電部57を設けて、開口部6cから導電部6を露出させているが、図14に示す電極体61のように、保持部6に形成された開口部6cに薄板状または箔状の導電部67、68、69を開口部6cを塞ぐように配設してもよい。
また、第六の実施の形態による電極体61では、第一の実施の形態による電極体1の保持部6に薬剤が含有されているが、第二乃至第五の実施の形態による電極体の保持部6に薬剤が含有されてもよく、第七の実施の形態による電極体の保持部6に薬剤を含有してもよい。
1、21、31、41、51、61 電極体
4、5 電極
6 保持部
6a 装着面
7、8、9、27、28、29、37、38、39、47、57 導電部
14 心嚢膜(生体組織)

Claims (4)

  1. 治療対象の生体組織表面に装着され、電気パルスを生体組織表面に印加する電極体であって、
    前記生体組織表面に沿って装着された絶縁性の保持部と、
    前記生体組織表面と接触し前記生体組織に通電可能であると共に、前記生体組織表面との接触面以外が前記保持部に覆われた電極と、
    前記保持部内に配設されて、前記保持部の前記生体組織表面への装着面およびその反対側の面に少なくとも一部が露出し、前記電極と絶縁された導電性の導電部とを備えることを特徴とする電極体。
  2. 前記保持部は軟性のポリマーを含む材料で形成され、前記導電部は軟性のポリマーに導電性の添加物が混入または分散された材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極体。
  3. 前記導電性の添加物は、白金、イリジウム、又はこれら一方または両方を成分の一部に含む合金の粒子であることを特徴とする請求項2に記載の電極体。
  4. 前記保持部または前記導電部、或いはその両方に薬剤が含有されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電極体。
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