JP5391721B2 - 抗結核化合物、及びその利用 - Google Patents
抗結核化合物、及びその利用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5391721B2 JP5391721B2 JP2009037185A JP2009037185A JP5391721B2 JP 5391721 B2 JP5391721 B2 JP 5391721B2 JP 2009037185 A JP2009037185 A JP 2009037185A JP 2009037185 A JP2009037185 A JP 2009037185A JP 5391721 B2 JP5391721 B2 JP 5391721B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drug
- tuberculosis
- solution
- drugs
- wako
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
[1]以下の化学式(1)又は(2)で表される抗結核化合物:
[2]以下の化学式(5)〜(8)のいずれか一つで表されることを特徴とする、[1]に記載の抗結核化合物:
[4][3]に記載の抗結核薬を対象に投与するステップを含む、結核の予防又は治療方法。
[5]抗結核薬を製造するための、[1]又は[2]に記載の抗結核化合物の使用。
このように製剤化した本発明の薬剤はその形態に応じて経口投与又は非経口投与(静脈内、動脈内、皮下、筋肉、腹腔内注射など)によって対象に適用され得る。ここでの「対象」は特に限定されないが、好ましくはヒトである。
本発明の抗結核薬における有効成分の含量は一般に剤型によって異なるが、所望の投与量を達成できるように例えば約0.001重量%〜約90重量%とする。
1. 抗結核薬
以下に示す市販の抗結核薬を使用した。全ての抗結核薬についてSIGMAより購入した。
イソニアジド(Isoniazid):INH
リファンピシン(Rifampicin):RFP
ストレプトマイシン(Streptmycin):SM
カナマイシン(Kanamycine):KM
アミカシン(Amikacin):AMK
エタンブトール(Ethambutol):EB
パラアミノサリチル酸(p-aminosalicylate):PAS
細胞
・MRC-5(ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞)
ヒューマンサイエンス研究資源バンクより分譲を受けた。
<試薬>
培養液 (1000 ml中)
・Dulbecco’s modified Eagle’s medium:DMEM(SIGMA)
・ペニシリンGカリウム(萬有製薬) 1.0×105 U
・硫酸ストレプトマイシン明治(明治製菓) 0.1 g
ウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum:FBS)
・FBS(JRH Bioscience)
56 ℃、30分熱処理により非動化した。
Phosphate Buffered Saline:PBS (1000 ml中)
・NaCl(Wako) 8.0 g
・KCl(Wako) 0.2 g
・NaHPO4・12H2O(Wako) 2.9 g
・KH2PO4(Wako) 0.2 g
EDTA溶液(0.02 % EDTA・3Na/PBS)
・エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(Nakalai Tesque)
トリプシン・EDTA溶液(0.25 % Trypsin/0.02 % EDTA)
・トリプシン(Difco)
菌
・Mycobacterium tuberculosis H37Rv ATCC 25618、Mycobacterium avium 724S、Mycobacterium avium SmOはColorado State Universityより供与された。Mycobacterium bovis、Mycobacterium smegmatisは結核研究所より供与された。
・BCG(Mycobacterium bovis bacillus Calmete-Guerin;M. bovis BCG)
Tokyo 日本BCGより供与された。
・Staphylococcus aureus
・E. coli JM109
・Middlebrook 7H9 Broth(Difco) 4.7 g
・Tween 80(Katayamakagaku) 0.5 g
調整後、オートクレーブした。
ADC Enrichment(albumin・dextrose・catalase) (500 ml中)
・Albumin, Bovine(Sigma) 25 g
・Glucose(Wako) 10 g
・Catalase, Bovine Liver(Calbiockem) 0.015 g
調整後、ろ過滅菌した。
抗酸菌培養液(Middlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80/10 % ADC溶液)
(1000 ml中)
・Middlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80溶液 900 ml
・ADC Enrichment 100 ml
Middlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80溶液をオートクレーブした後ADC Enrichment 100 mlを無菌状態で加えた(以下、これを7H9ADCとする。)
黄色ブドウ球菌及び大腸菌の培養液(LB broth)
(1000 ml中)
・Tryptone (Difco) 10 g
・Yeast Extract (Difco) 5 g
・NaCl (Wako) 5 g
・1N NaOH (Wako) 1 ml
調整後、オートクレーブした。
4-1. 既存の抗結核薬及び糖化合物の結核菌に対する抗菌活性
<準備>
抗結核薬(1.参照)及び糖化合物(12.参照)
Middlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80溶液
結核菌
操作は以下のように行った。
1) 96穴プレート(FALCON No. 3075)に既存の抗結核薬及び糖化合物の2倍希釈系列を作製した。各穴100 μlずつまいた。
2)前培養しておいた結核菌液を吸光度(530 nm)を0.1にあわせ、さらに100希釈した懸濁液を作製した。
3) 2)を1)に各穴100 μlずつまいた。
4) 37 ℃、2週間培養した。
M. smegmatisについては培養時間を3日とした。
5) 4)において、結核菌が増殖している場合、その穴は、完全に白濁しており、コントロールと比較して明らかな変化が観察された。
<準備>
糖化合物(12.参照)
LB Broth
黄色ブドウ球菌
操作は以下のように行った。
1) 96穴プレート(Falcon No. 3075)に糖化合物の2倍希釈系列を作製した。各穴100 μlずつまいた。
2)前培養しておいた黄色ブドウ球菌液を吸光度(530 nm)を0.1にあわせ、さらに100希釈した懸濁液を作製した。
3) 2)を1)に各穴100 μlずつまいた。
4) 37 ℃、2日培養した。
5) 4)において、結核菌が増殖している場合、その穴は、完全に懸濁しており、コントロールと比較して明らかな変化が観察された。
<準備>
糖化合物(12.参照)
LB Broth
大腸菌
操作は、4-2と同様の操作を行った。
<準備>
Crystal violet染色液
(1000 ml)
Cristal Violet (Katayamakagaku) 0.5 g
1 % (w/v) SDS溶液
(1000 ml)
Sodium Dodecyl Sulfate (Wako) 1.0 g
Methanol (Wako)
操作は以下のように行った。
1) 培養しておいたMRC−5細胞をEDTA液とトリプシン・EDTA液を用いて細胞を剥がして、1,000 ppmで5分間遠心した。
2) 遠心により生じた細胞のペレットにストレプトマイシン無添加のDMEM/10 % FBSを加え、100 μlあたり1.5×104個となるように調製し、細胞懸濁液を作製した。
3) 2)で作製した細胞懸濁液を96穴プレート(Falcon No. 3075)に各穴100 μlずつまいた。
4) 既存の抗結核薬及び糖化合物の希釈系列を作製する。
5) 3)に4)を各穴100 μlずつまいた。
6) 5)を3日間5 % CO2存在下37 ℃の条件で培養した後、培養上清を取り除いた。
7) 次にCrystal Violet染色液で細胞を15分間染色した。
8) プレートごと10回くらい水洗し、37 ℃で1日乾燥させた。
9) 1 % SDSを各穴100 μlずつ加えて染料を溶かした。
10) それをマイクロプレートリーダーで吸光度を測定した。
11) 595 nmの吸光度から630 nmの吸光度を引いた値を算出した。
なお、エラーバーは、S.D.を示している。また、DDW又はDMSOを添加した穴の値をコントロールとした。
<準備>
MYCOBACTERIA 7H11 Agar (900 ml中)
・MYCOBACTERIA 7H11 Agar(Difco) 4.7 g
・Glycerol(Wako) 5 ml
調整後、オートクレーブした。
OADC Enrichment(oleic acid・albumin・dextrose・catalase) (500 ml中)
・Oleic acid 1 % solution(Wako) 15 ml
・Albumin,bovine(Sigma) 25 g
・Glucose(Wako) 10 g
・Catalase,Bovine Liver(Calbiochem) 0.02 g
・NaCl(Wako) 4.25 g
BCGコロニーアッセイ用寒天培地(MYCOBACTERIA 7H11 Agar/10 % OADC)
(1,000 ml中)
・MYCOBACTERIA 7H11 Agar 900 ml
・OADC Enrichment 100 ml
MYCOBACTERIA 7H11 Agarをオートクレーブした後、湯浴を用いて60 ℃にし、OADC Enrichment 100 mlを無菌状態で加えた。
1)M. bovis BCGを含んだ培養液を使用し、BCG培養液で10倍希釈系列を作成した。
2)1)を10 %のOADCを含むBCGコロニーアッセイ用寒天培地を加えたペトリディッシュ(Falcon No. 3075)に各希釈倍数毎に100μlずつまき、37 ℃で培養した。
3)2週間後、寒天培地上に現れたM. bovis BCGのコロニー数を計測し、以下の計算式により培養液中に含まれる菌数を、CFU(colony forming unit)/mlで表した。
培養液1 ml中の菌数(cfu/ml)=(各希釈段階毎のコロニー数×希釈倍×10)の総和/コロニーが現れた希釈段階の総和
<準備>
ATP測定用試薬キット(ルシフェール 250 (Kikkoman))
発光試薬(ルシフェリン、ルシフェラーゼ、酢酸マグネシウム)
発光試薬溶解液(トリシン緩衝液)
発光試薬1本に対し、発光試薬溶解液1本を混合し、250 μlずつ分注し、冷凍庫に保存した。使用する際、遮光して解凍した。
ルシフェール ATP消去試薬セット (Kikkoman)
ATP消去試薬(ATP分解酵素、MES緩衝液)
ATP消去試薬溶解液(MES緩衝液)
ATP消去試薬1本に対し、ATP消去試薬溶解液1本を混合し、180 μlずつ分注し、冷凍庫に保存した。使用する際、解凍して用いた。
ルシフェール ATP標準試薬(Kikkoman)
ATP標準試薬(ATP、硫酸マグネシウム、ウシ血清アルブミン)
標準試薬溶解希釈液(HEPES緩衝液)
ATP消去試薬1本に対し、ATP消去試薬溶解液1本を混合し、100 μlずつ分注し、冷凍庫に保存した。使用する際、解凍して用いた。
ATP標準試薬の10倍希釈系列を作製し、発光量を測定し、検量線を作成した。
ATP抽出バッファー
(100 ml中)
1 M Tris-HCl 10 ml
0.5 M EDTA(pH 8.0) 400 μl
DDW 適量
試薬の調製後、pHを7.75に合わせて使用した。
操作は以下のように行った。
1)培養菌液20 μlをATP消去試薬180 μlと混合し30分放置した。
2)1)の懸濁液50 μlをATP抽出バッファー450 μlに混合し、5分間98 ℃の湯浴につけ、ATP抽出を行った。
3) 15分間冷ました後、96穴プレート(SUMILON Multi Well Plate for ELISA)
に各穴50 μlずつまいた。
4)迅速に、発光試薬(遮光)25 μlを添加し、FLUOROSCAN ASCENT FL (Thermo Electron Corpration )測定を行った。
5) 発光量とATP量の検量線を用いて、ATP量を算出した。
操作は以下のように行った。
1)Middlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80/10 % ADC溶液を使用して、薬剤又は糖化合物の2倍希釈系列を作成した。
2)96穴プレート(FALCON No. 3075)に1)を各穴100 μlずつまいた。
3) 次に前培養しておいたM. tuberculosis H37RvをMiddlebrook 7H9 Broth/0.25 % Tween 80/10 % ADC溶液を用いて吸光度0.1にまで希釈し、さらに100希釈した菌液を用いた。
4)2)に3)で調製した菌を含む懸濁液を各穴100 μlずつ加え、5 %のCO2存在下37 ℃で2週間培養した。
5) 4)において結核菌が増殖している場合、その穴は完全に白濁しており、コントロールと比較して明らかな変化が観察された。ここで薬剤の抗菌活性を評価するためのMICは結核菌の増殖を阻害した最小の濃度とした。なお、本実験において、コントロールは結核菌を加えていないものを使用した。
6) MIC測定に供した各ウェルの液体培地を被験菌液とした。この菌液を薬剤を含まない寒天培地に10 μl接種した後、37 ℃で20時間培養した。培養後、菌の発育が認められない最小の薬剤濃度をもってMinimum Bactericidal Concentration (MBC) (99.9 %殺菌) とした(参考文献16、17)。
試薬の調製
<準備>
Peptidoglycan from Micrococcus luteus (PGN)(Wako)
原液は1 μg/mlのため、使用する際DDWで希釈して使用した。
Sample
・No. 313(12.で合成した糖誘導体)
・Lysozyme, Egg White(6× crystallized)(Seikagaku Corporation)
・Albumin,bovine(BSA)(Sigma)
2×SDS sample buffer
(約9 ml)
・0.25 M Tris/HCl (pH 6.8)(Sigma) 4.0 ml
・20 % SDS(Wako) 2.0 ml
・glycerol(Wako) 2.0 ml
・超純水 0.8 ml
・1 % BPB (Bromphenol Blue) 数滴
使用する直前に、2-ME(Wako)を 120 μl/ml になるように加えた。
分子量マーカー
・Precision Protein StandardsTM(Bio-Rad)
操作は以下のように行った。
1) 各希釈Sample 2.8 μlとPGN懸濁液(1 μg/ml)25.2 μlをチューブに入れた。
2) 遠心し、壁についた液体を完全に落とした。
3) 2日間37 ℃で培養した。
4) 氷上で、チューブにSDS sample bufferを4 μl添加した。
5) 98 ℃、5分ヒートブロックを行った。これを流動用試料とした。
<準備>
running gel 溶液
(7 ml)
アクリルアミド濃度 10 %
Solution I (44 %) 1.61 ml
2 M Tris/HCl (pH 8.8) (Sigma) 1.26 ml
超純水 4.06 ml
20 % SDS (Wako) 70 μl
10 % APS (ammonium peroxodisulfate) (Wako) 17.5 μl
TEMED(Wako) 7μl
stacking gel 溶液
(2.5ml)
Solution II (31 %) 250 μl
0.25 M Tris/HCl (pH 6.8) (Sigma) 6.25 ml
超純水 0.97 ml
20 % SDS (Wako) 25 μl
10 % APS (Wako) 12 μl
TEMED (Wako) 6.25 μl
Solution I [ II ]
acrylamide (monomer) (Nakarai Tesuku) 44 g (31 g)
N,N'-methylenebisacrylamide (Nakarai Tesuku) 0.8 g (0.8 g)
超純水に溶解し 100 mlとした。
Electrode Buffer
TRIZMA BASE (Sigma) 30.3 g
Glycine (Nakarai Tesuku) 143.1 g
SDS (Wako) 10 g
超純水に溶解し1,000 mlとした。
操作は以下のように行った。
1)上記の組成で 10 % アクリルアミドゲルを作製した。
2)泳動用試料の調製で調製した試料と分子量マーカーをゲルにのせ、running gel に達するまでは 100 V 、その後180 Vまで徐々に電圧を上げて電気泳動を行った。
3)試料溶液中の BPB により形成される青色のラインがゲルの下端近く(1-2 cm)に達した時点で泳動を終了した。
<準備>
染色液
脱イオン水 200 ml
MeOH (Wako) 250 ml
酢酸 (Wako) 50 ml
CBB R-250 0.5 g
30分以上攪拌して完全にCBB R-250を溶解した。
脱色液
脱イオン水 875 ml
MeOH (Wako) 50 ml
酢酸 (Wako) 75 ml
操作は以下のように行った。
1)SDS-PAGE終了後のゲルをタッパに移し、染色液をゲルがつかるまで注ぎ、1時間振とうした。
2)染色液を捨て、脱色液を注ぎ、1日振とうした。
染色液は、再利用するため、ボトルに捨てた。
<準備>
電気泳動用銀染色キット (Wako)
・固定液-1
(200 ml)
脱イオン水 80 ml
MeOH (Wako) 100 ml
酢酸 (Wako) 20 ml
・固定液-2
(200 ml)
脱イオン水 135 ml
MeOH (Wako) 10 ml
酢酸 (Wako) 15 ml
固定原液 (グルタルアルデヒド) (Wako) 40 ml
・増感液
(200 ml)
増感原液 (ジチオスレイトール) (Wako) 1.0 ml
脱イオン水 199 ml
・染色液
(200 ml)
染色液A (硝酸銀) (Wako) 10 ml
染色液B (アンモニア、水酸化ナトリウム) (Wako) 10 ml
脱イオン水 180 ml
染色液は、放置すると爆発性物質が生じる危険性があるため使用時調製した。
・現像液
(200 ml)
現像原液 (ホルムアルデヒド、くえん酸) (Wako) 10 ml
脱イオン水 190 ml
操作は以下のように行った。
1) SDS-PAGE終了後のゲルをタッパに移し、固定液-1をゲルがつかるまで注ぎ、15分間振とうした。
2) 固定液-1を捨て、固定液-2を注ぎ、15分間振とうした。
3) 脱イオン水で、5分間振とうした。これを3回繰り返した。
4) 増感液を注ぎ、10分間振とうした。
5) 増感液を捨て、脱イオン水を注ぎ、5分間振とうした。
6) 脱イオン水を捨て、染色液を注ぎ、正確に15分間よく振とうした。
7) 染色液を容器に捨て、脱イオン水を注ぎ、5分間振とうした。
これを3回繰り返した。
8) 脱イオン水を捨て、現像液を注ぎ、5分程度振とうした。
9) バンドが見えた段階を現像の停止とし、酢酸を2、3滴添加し、3分振とうした。
10) 現像液を捨て、脱イオン水を注ぎ、2分振とうした。
これを3回繰り返した。
<測定装置>
融点は微量融点測定装置(Yanagimoto MP-S2)で測定した未補正値である。溶媒はRotary evaporatorを用いて減圧濃縮した。旋光度は、10 cmのセルを使用し、JASCO P-1020型旋光計で測定した。赤外吸収スペクトルは、JASCO FT/IR-4100 Spectrometerを使用し、KBr法で測定した。核磁気共鳴スペクトルは、1H と13C NMRは、BRUKER-AV600、JNM-α500又はJNM-ECA500/KJを使用した。化学シフトは、tetramethylsilane(TMS)を基準(0.00 ppm)とし、δ値で示した。また、NMRデータの記載には、s = singlet、d = double、t = triplet、dd = double-doublet、m = multipletの略号を用いた。TLCは、0.25 mm precoated silica gel plate(kieselgel 60F254 Merck)を使用した。検出は、UV照射、20 %硫酸噴霧後の加熱により行った。カラムクロマトグラフィーの吸着剤は、シリカゲルBW-820MH(Fuji-silysia chemical LTD. Nagoya)を使用した。
2-Acetamido-3,4,6-tri-O-acetyl-2-deoxy-α-D-glucopyranosyl chloride(参考文献19)(26.77 g, 73.2 mmol)を無水アセトン(200 ml)に溶解し、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム(21 g, 146.6 mmol)を加え、15分間加熱還流した。TLCで原料の消失を確認後、反応液を濃縮し、残さにクロロホルムと水を加えて有機層を分離した。有機層を水洗(2回)後、脱水(MgSO4)し、濾過して濃縮した。得られたシロップを少量のクロロホルムに溶解し、シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、溶出溶媒として、クロロホルム-アセトン(10:1〜3:1, v/v)を用い、溶出した。新しい生成物のフラクションを濃縮乾固し、(1)(12.4 g,37.8 %)を、無晶型粉末として得た。[α]D20+49.6° (C=1.36,CHCl3), IR (KBr) cm-1 : 3282(NH),1749 (C=O),1666(amide I),1547(amide II). 1H NMR(CDCl3)δ: 1.92,2.05(×2),2.08(s,12H,Ac×4), 3.37,3.54 (each s,6H,NCH3×2), 3.85 (m,1H,H-5), 4.13(dd,1H,J5,6a=2.1Hz,J6a,6b=12.5Hz,H-6a), 4.25(dd,1H,J5,6b=4.6Hz,,H-6b), 4.57(ddd,1H,J1,2=11.0Hz,J2,NH=9.8Hz,J2,3=9.8Hz,H-2),5.16(dd,1H,J3,4=9.2Hz,J4,5=9.8Hz,H-4),5.20(dd,1H,H-3),5.79(d,1H,H-1),and6.13(d,1H,NH).13CNMR(CDCl3)δ:20.8,20.9,21.0,23.3(COCH3×4),42.1,45.8(NCH3×2),52.2(C-2),62.1(C-6),68.1(C-4),74.8(C-3),76.7(C-5),89.3(C-1), 169.5,170.3,170.9,171.4(COCH3×4), and 193.7 (C=S).
化合物(1)( 9.3 g,20.7 mmol)を無水メタノール(93 ml)に懸濁させ、0.5 Mナトリウムメトキシド(1 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。陽イオン交換樹脂Amberlite IR120Bで中和後、濾過して濃縮した。得られたシロップをエタノールから結晶化させ、さらにエタノールから再結晶化し、(2)(4.0 g,59.0 %)を白色結晶として得た。mp 184〜185゜(decomp.), [α]D24+50.7゜(C=1.16, H2O), IR(KBr) cm-1 : 3600-3100 (br.OH),1656(amide I),1562(amide II). 1H NMR(CD3OD)δ: 1.95(s,3H,NCOCH3),3.37, 3.51 (each s,6H, NCH3×2),3.39 (m,1H, H-5),3.44(dd,1H, J3,4=8.6Hz,J4,5=9.5Hz,H-4), 3.56 (dd,1H,J2,3=9.8Hz, H-3), 3.69 (dd, 1H,J5,6a=2.1Hz, J6a,6b=12.2Hz,H-6a),3.83 (dd,1H,J5,6b=4.9Hz, H-6b),4.07(dd,1H,J1,2=11.0Hz,H-2), and 5.67 (d,1H,H-1).13C NMR(CD3OD)δ: 22.9(COCH3),42.0,45.7(NCH3×2),54.6 (C-2),62.6 (C-6), 71.6(C-4), 77.6(C-3),82.3(C-5),90.4(C-1),173.7(C=O),and195.4 (C=S).
2-Acetamido-3,4,6-tri-O-acetyl-2-deoxy-α-D-glucopyranosyl chloride(参考文献19)(28.18 g,77.0 m mol)を無水アセトン(200 ml)に溶解し、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(34.7g,154.1 mmol)を加え、15分間加熱還流した。化合物(1)の場合と同様に処理し、(3)(30.3g,82.6%)を無晶型粉末として得た。[α]D26+54.3゜(C=1.36,CHCl3), IR (KBr) cm-1 : 3283(NH), 1749(C=O), 1667(amide I), 1545(amide II). 1H NMR(CDCl3)δ: 1.27(m,6H,CH2CH 3×2), 1.91,2.05(×2),2.08(s,12H,Ac×4), 3.72,4.01(m,4H, CH 2CH3×2), 3.85 (m,1H,H-5), 4.13(dd,1H,J5,6a=1.7Hz, J6a,6b=12.6Hz,H-6a), 4.26(dd,1H,J5,6b=4.6Hz, H-6b),4.55(ddd,1H,J1,2=10.9Hz,J2,NH=9.7Hz,J2,3=7.4Hz,H-2),5.16(dd,1H,J3,4=7.4Hz,J4,5=10.3Hz,H-4), 5.19(dd,1H,H-3), 5.86(d,1H,H-1), and 6.11(d,1H,NH). 13C NMR(CDCl3)δ: 11.4,12.6(CH2 CH3×2), 20.7(×2), 20.8, 23.2(COCH3×4), 47.3,50.0(CH2CH3×2), 52.4(C-2), 61.9(C-6), 68.0(C-4), 74.6(C-3), 76.7(C-5), 88.9(C-1), 169.5, 170.1, 170.8, 171.2 (COCH3×4), and 192.1 (C=S).
化合物(3)(3.43 g,7.2 mmol)を無水メタノール(60 ml)に懸濁させ、0.5 Mナトリウムメトキシド(1 ml)を加え、一晩室温で拡拌した。化合物(2)の場合と同様に処理し、エタノールから結晶化させ、さらにエタノールから再結晶化し、(4)(1.36 g,53.8 %)を白色結晶として得た。mp 173〜174゜(decomp.), [α]D24+58.6゜(C=1.34, H2O), IR(KBr) cm-1 : 3600-3100 (br.OH), 1634(amide I), 1541(amide II). 1H NMR(CD3OD)δ: 1.29(q,6H,J=7.2Hz,CH2CH 3×2),1.97(s,3H,NCOCH3),3.44(m,1H,H-5),3.48(dd,1H,J3,4=8.5Hz,J4,5=9.5Hz,H-4), 3.59 (dd,1H, J2,3=9.8Hz,H-3), 3.74(dd,1H,J5,6a=2.1Hz,J6a,6b=12.2Hz,H-6a), 3.81,4.05(m,4H, CH 2CH3×2),3.88(dd,1H,J5,6b=4.9Hz, H-6b), 4.11(dd,1H, J1,2=11.0Hz,H-2), and5.74(d,1H,H-1). 13C NMR(CD3OD)δ: 11.7,12.8 (CH2 CH3×2),22.9(COCH3), 48.1,50.7 (CH2CH3×2), 54.6 (C-2), 62.6 (C-6), 71.6(C-4), 77.6(C-3), 82.3(C-5), 90.1(C-1), 173.7(C=O), and 195.4 (C=S).
5週齢のメス健常マウスにヒト型結核H37Rvを感染させ、28日間飼育した。その後、各薬剤(リファンピシンは経口投与。ストレプトマイシンとNo.313は腹腔内投与)を28日間反復投与し、体重の変化を記録した。
5週齢のメス健常マウスにヒト型結核H37Rvを感染させ、28日間飼育した。その後、各薬剤を28日間反復投与した。そして、摘出した肝臓ホモジネート及び血清中の肝障害マーカーの発現を既報の方法に従い測定した。
5週齢のメス健常マウスにヒト型結核H37Rvを感染させ、28日間飼育した。その後、各薬剤を28日間反復投与した。肺及び肝臓を摘出し、結核菌数を計測した。
1. No.313(Glc-N-Ac DMDTCB) free
2-Acetamido-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N- dimethyldithiocarbamate
2. No.313-peracetate
2-Acetamido-3,4,6-tri-O-acetyl-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate
3. No.313-C6Ac
2-Acetamido-6-O-acetyl-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate
4. No.313-C3,4Ac
2-Acetamido-3,4-di-O-acetyl-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate
5. Glc-N-Ac 1,6 DMDTCB free
2-Acetamido-6-S- N,N-dimethyldithiocarbamyl-2,6-dideoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate
6. Glc-N-Ac DEDTCB
2-Acetamido-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N- diethyldithiocarbamate
7. Glc-N-Ac DEDTCB peracetate
2-Acetamido-3,4,6-tri-O-acetyl-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-diethyldithiocarbamate
8. Man-N-Ac DMDTCB
2-Acetamido-2-deoxy-α-D-mannopyranosyl N,N- dimethyldithiocarbamate
9. Gal-N-Ac DMDTCB
2-Acetamido-2-deoxy-β-D-galactopyranosyl N,N- dimethyldithiocarbamate
10. Glc-N-Ac urea
1-N-Acetyl-3-N-(2-acetamido-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl)-urea
1. No. 313及び誘導体の抗菌活性の菌種特異性についての検討
本発明者らの研究グループが所有する糖誘導体210種類について、BDT(Broth Dilution Test)法によりヒト型結核菌H37Rv株及び黄色ブドウ球菌に対する増殖阻害活性を検討した。その内の一つであるサンプルNo. 313は、H37Rvに対してMIC(Minimum Inhibitory Concentration)は25μg/mlであり、抗菌活性があることが分かった(図8)。No. 313と比較を行うため既存の薬剤のMICも測定した(図6)。
No. 313はMycobacterium smegmatis、M. avium、結核菌と同じグラム陽性菌Staphylococcus aureus及びグラム陰性菌E. coliには抗菌活性を示さなかった(図8)。
また、No. 313のMBCは25μg/mlであり、MBC/MICは1であった(図7)。
No. 313の原料についても抗菌活性を測定した。Thiuramや官能基であるN,N-dimethyl dithiocarbamic acid sodium salt (DMDTCA. SS)にMIC 0.78と高い活性があった。No. 313 の母核となるN-acetyl glucosamine (Glc-N-Ac)には抗菌活性は無かった(図9)。
最初に、No. 313の母核の化学修飾を行った。No. 313の母核であるglucosamineに代えてmannosamineを有する物質では抗菌活性は失われたが、逆にgalactosamineにすることで、二倍活性が強くなった(図8)。
次に、No. 313の水酸基の化学修飾を行った。No. 313の全てのhydroxyl基をacetyl化することで抗菌活性は失われた。また、6位や3位、4位を特異的にacetyl化しても抗菌活性は失われた(図8)。
最後に、No. 313の官能基の化学修飾を行った。No. 313の官能基末端のmethyl基をethyl基に伸長させても抗菌活性に変化は無かった。また、このethyl体の水酸基をすべてacetyl化すると抗菌活性は失われた(図8)。
No. 313は、C1位にdimethyldithiocarbamate基がβ結合した化合物であるが、C6位にもdimethyldithiocarbamate基を結合させた。その結果、No. 313に比べ活性が下がった。No. 313の抗菌活性に重要であると考えられるC=S(二重結合)をC=Oにして活性の変化をみた。その結果、No. 313に比べ抗菌活性が低下した(図8)。
M. bovis BCGとM. tuberculosis (MTB)は、遺伝子学的に99.5 %以上の相同性を示すことが明らかとなっている。M. bovis BCGとMTBは、増殖においても相関が見られたため、M. bovis BCGを用いて薬剤感受性試験を行った。
既存の薬剤の薬剤感受性試験により、INH, RFP, SMは、殺菌的薬剤とEB, PASは、静菌的薬剤であることが確認できた(図2a)。
No. 313について、培養9日(2.0×106 CFU/ml)、12日(2.5×106 CFU/ml)の結果より、No. 313は、対数増殖期の菌に対して、殺菌的に作用することが分かった。また、50 mic、10 micでは、死菌を残さず溶けたように死滅したので、溶菌的作用を有することがあることが示唆された(図1a、1b)。ThiuramやNo. 313の誘導体のひとつGlc-N-Ac DEDTCBでも同様の結果が得られた(図1d、1e)。21日目(7.0×108CFU/ml)の菌液を半休止期の菌液とし、増殖阻害を見た所、対数増殖期よりは少ないが、生菌数が減少した。(図1e)
No. 313の構造は、glucosamimeにN, N-dimethyldithiocarbamateが結合した構造で、官能基は、Thiuramに由来している。N, N-dimethyldithiocarbamic acid sodium salt及びThiuramは、ヒト肺線維芽細胞 (MRC-5)に強い細胞傷害活性を有することが分かった(図3G、3H)。一方、No. 313は、100 μg/mlでも、80 %以上コントロール出来ることが分かった。また、検量線を引き、TD50 (Toxic dose)値を求め、651 μg/mlとした。また、TD50/MICは、28.1であった(図10)。
図1a〜1e及び他の検討結果より、No. 313の50 mic、10 micでは、溶菌的活性が認められた。そこで、結核菌の細胞壁への影響を検討した。結核菌の細胞壁は、特有の脂質構造を有しており、他の菌同様、ペプチドグリカンも構造に含んでいる。そこで今回は、結核菌と同じグラム陽性偏性好気性桿菌Micrococcus luteusの細胞壁を用いて、No. 313のペプチドグリカンへの影響について検討した。No. 313の50 mic、10 micで、約50 kDa付近のフラクションのバンドの消失が観察された(図4)。同様にリゾチームでも観察された(図5)。リゾチームの場合、37 kDa付近にもバンドが確認できた。Thiuramでは見られなかった(データ示さず)。
No. 313の投与に伴う体重の変化を調べた。その結果、大幅な体重変化は認められなかった(図11のB)。また、肝臓への影響を検討した結果からもNo. 313の毒性が低いことが示された(図12)。
ストレプトマイシンは40mg/kgで体内寄生菌を有意に減少させた(図13)。脾臓においてNo. 313投与量160mg/kgで結核菌の減少が見られた(図13)。肺で効果が見られなかったのは、No. 313の投与経路が腹腔内投与であったためと考えられる。
(1)糖誘導体No. 313は、ヒト型結核菌Mycobacterium tuberculosis H37Rvに対し、最小発育阻止濃度が25μg/mlで活性を示した。
(2)No. 313の構造相関の結果、母核をgalactosamineにすると抗菌活性が二倍上昇し、官能基のmethyl基をethyl基に伸長させると細胞毒性が2分の1緩和された。
(3)No. 313は、溶菌的に作用し、その作用点は、細胞壁のペプチドグリカンである可能性が示唆された。
(4)No. 313の毒性が低いことが明らかとなった。
(5)No. 313のin vivoでの効果が確認された。
新しい抗結核薬の開発と導入は、結核化学療法の治療の短縮や多剤耐性結核の治療をはじめ結核対策において多くの効果が期待できる(参考文献13、14)。抗結核薬の開発は、1944年の米国でのストレプトマイシン(SM)に始まり、イソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)等、日本では、従来11種の薬剤が使用されてきた(参考文献17)。一方でフルオロキノロン (FQ)は保険適用が認められていないことや、カプレオマイシン(CPM)の薬価基準からの削除、サイクロセリン(CS)が製造中止されるなど、使用できる薬剤が減少しているのが現状である。さらに、1965年のRFPの開発を最後に、過去30年間、新規の化学構造と新たな作用機序を有する強力な新薬は1剤も開発されることなく現在に至っている(参考文献14)。そこで、本発明者らの研究グループでは、結核菌に対して抗菌活性を有する糖鎖誘導体の合成及びスクリーニングを進め、ヒト型結核菌に抗菌活性を有する新規糖化合物No. 313 (2-acetamido-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate)に抗結核作用があることを見出した。更にNo. 313の構造活性相関と抗菌スペクトル及び作用点について検討を行った。
No. 313は、特に細胞毒性及び作用点の面から、非常に有用な化合物であると考えられる。
1. World Health Organization (2004) Tuberculosis. (http://www.Who.org)
2. Maghar D., M. C. Ravigion. :The global epidemic of tuberculosis : a World Health Organization prospective. In tuberculosis and non tuberculosis Mycobacterial Infections, Fourth Edition (ed. Sholossberg, D.) pp 104-115, 1999 W.B.Saunders Company, Philadelphia.
3. Kaufmann, S.H. Is the development of a new tuberculsis vaccine possible? Nat. Med. 6, 955-960 (2000)
4. John D. McKinney, In vivo veritas: The search for TB drug targets goes live
Nature Medicine 6, 1330-1333 (2000)
5. 螺良 英郎、山中 正彰、岡田 全司. 結核菌の逆襲、再興感染症としての結核. 感染・炎症・免疫 28,38, 1998
6. 岡田 全司. 免疫低下と結核. 臨床科学 35:344 1999
7. N. W. SCHLUGER and W. ROM. The Host Immune Response to Tuberculosis
Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 157, Number 3, March 1998, 679-691
8. Barradell LB, Plosker GL, McTavish D. Clarithromycin. A review of its pharmacological properties and therapeutic use in Mycobacterium avium-intracellulare complex infection in patients with acquired immune deficiency syndrome. Drugs. 1993 Aug;46(2):289-312.
9. Koenig R. DRUG-RESISTANT TUBERCULOSIS: In South Africa, XDR TB and HIV Prove a Deadly Combination. Science. 2008 Feb 15;319(5865):894-897.
10. Iseman MD. Extensively drug-resistant Mycobacterium tuberculosis: Charles Darwin would understand. Clin Infect Dis. 2007 Dec 1;45(11):1415-6.
11. World Health Organization (2006) Emergence of XDR-TB (http://www.who.int)
12. Goodhi NR, Moli A, Sturn AW, et al: Extensive drug-resistant tuberculosis as a cause of death in patients co-infected with tuberculosis and HIV in a rural area of South Africa. Lancet 2006 368: 1575-1580.
13. 土井 教生. 総説−新しい抗結核薬開発の現状. 日本化学療法学会誌 2002 (50):765-776.
14. The WHO/IUATLD global project on anti‐tuberculosis drug resistance surveillance: In Anti‐tuberculosis drug resistance in the world, World Health Organization,Geneva Switzerland,1997:18-21.
15. Wallace, G. L., G. Nash, L. C. Steele, and V. Steingrube. 1986. susceptibility testing of slowly growing mycobacteria by a microdilution MIC method with 7H9 broth. J. Clin. Micro. 24:976-981
16. 岡本 博樹、新井 進、野口 恵子、前田 巧、土田 晃彦. Telithromycinのマウス肺炎球菌性肺炎モデルにおける治療効果 日本化学療法学会雑誌 2003 Sep 94-99
17. Chin JN, Rybak MJ, Cheung CM, Savage PB. Antimicrobial activities of ceragenins against clinical isolates of resistant Staphylococcus aureus. Antimicrobial agents and chemotherapy 2007 Apr;51(4):1268-73.
18. Jpn.Kokai Tokkyo Koho. JP 03,215,492
19. R.Heyworth,D.H.Leaback, P.G.Walker. J.Chem.Soc.,1959,4121-4123.
20. 光山 正雄:結核:医薬ジャーナル社 79-87,2001年
21. Marcia E, Mulkey. The determination of whether dithiocarbamate pesticides share a common mechanism of toxicity MEMORORANDUM 2001 Dec 19, 1-38
22. Melissa A. Haendel, Fred Tilton, George S. Bailey, and Robert L. Tanguay Developmental toxicity of the dithiocarbamate pesticide sodium metam in zebrafish Toxicological Sciences 2004 Jun;16:390-400
23. E. D. Caldas, M. C. C. Miranda, M. H. Conceicao, L. C. K. R. de Souza. Dithiocarbamates residues in Brazilian food and the potential risk for consumers Food and Chemical Toxicology 2004 Jul 16, 1877-1883
24. Marc T. Elskens, Michel H. Penninckx. Thiram and dimethyldithiocarbamic acid interconversion in Saccharomyces cerevisiae: a possible metabolic pathway under the control of the glutathione redox cycle. Applied and Environmental Microbiology 1997Jul;63(7):2857-2862
25. Salazar O, Asenjo JA. Enzymatic lysis of microbial cells. Biotechnol Lett. 2007 Jul;29(7):985-94.
26. Monterroso B, López-Zumel C, García JL, Sáiz JL, García P, Campillo NE, Menéndez M. Unravelling the structure of the pneumococcal autolytic lysozyme. Biochem J. 2005 Oct 1;391(Pt 1):41-9.
27. Diaz E, López R, Garcia JL. Chimeric pneumococcal cell wall lytic enzymes reveal important physiological and evolutionary traits. J Biol Chem. 1991 Mar 25;266(9):5464-71.
28. 光山 正雄:結核:医薬ジャーナル社 37-56,2001年
29. 菅井 基行、小松 澤均:虫歯原因菌選択的溶解酵素の実用化 65-73
30. Burkitt MJ, Bishop HS, Milne L, Tsang SY, Provan GJ, Nobel CS, Orrenius S, Slater AF. Dithiocarbamate toxicity toward thymocytes involves their copper-catalyzed conversion to thiuram disulfides, which oxidize glutathione in a redox cycle without the release of reactive oxygen species. Arch Biochem Biophys. 1998 May 1;353(1):73-84.
31. Edwards HM Jr. Effects of thiuram, disulfiram and a trace element mixture on the incidence of tibial dyschondroplasia in chickens. J Nutr. 1987 May;117(5):964-9.
32. Rath NC, Huff WE, Balog JM, Huff GR. Comparative efficacy of different dithiocarbamates to induce tibial dyschondroplasia in poultry. Poult Sci. 2004 Feb;83(2):266-74.
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
Claims (3)
- 以下の化学式(1)又は(2)で表される抗結核化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含有する抗結核薬:
- 前記抗結核化合物が、以下の化学式(5)〜(8)のいずれか一つで表されることを特徴とする、請求項1に記載の抗結核薬:
- 抗結核薬を製造するための、請求項1又は2に記載の抗結核化合物の使用。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009037185A JP5391721B2 (ja) | 2008-03-10 | 2009-02-19 | 抗結核化合物、及びその利用 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008059903 | 2008-03-10 | ||
JP2008059903 | 2008-03-10 | ||
JP2009037185A JP5391721B2 (ja) | 2008-03-10 | 2009-02-19 | 抗結核化合物、及びその利用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009242376A JP2009242376A (ja) | 2009-10-22 |
JP5391721B2 true JP5391721B2 (ja) | 2014-01-15 |
Family
ID=41304718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009037185A Expired - Fee Related JP5391721B2 (ja) | 2008-03-10 | 2009-02-19 | 抗結核化合物、及びその利用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5391721B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8815538B2 (en) * | 2011-11-08 | 2014-08-26 | The Procter & Gamble Company | Method of making cosmetic compositions containing a prebiotic |
GB202208040D0 (en) | 2022-05-31 | 2022-07-13 | Anglia Ruskin Univ Higher Education Corporation | Anti-cancer compounds |
-
2009
- 2009-02-19 JP JP2009037185A patent/JP5391721B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009242376A (ja) | 2009-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9284325B2 (en) | Spectinamides as anti-tuberculosis agents | |
Kumar et al. | Synthesis, characterization and anti-microbial activity of some 4-thiazolidinone conjugatives | |
JP5391721B2 (ja) | 抗結核化合物、及びその利用 | |
EP3978488A1 (en) | Zinc chelating compounds for use in the treatment of bacterial infection | |
US11976080B1 (en) | Benzofuro[3,2-c]chromen-6-one compounds as antibacterial agents | |
US10934326B2 (en) | Peripheral modifications on pocket-redesigned vancomycin analogs synergistically improve antimicrobial potency and durability | |
US11731980B1 (en) | Furo[3,4-b]quinolone compounds as antibacterial agents | |
RU2483722C1 (ru) | Аминотиазольные производные усниновой кислоты как новые противотуберкулезные агенты | |
US10144741B2 (en) | Nargenicin compounds and uses thereof as antibacterial agents | |
JP2014114278A (ja) | 抗菌剤 | |
CN110981888A (zh) | N-芳基二硫吡咯酮脲类和氨基酯类衍生物及其制备和应用 | |
US11773092B1 (en) | Pyrido[3,4-b]indol-1-one compounds as antibacterial agents | |
US12129260B2 (en) | Benzofuro[3,2-c]chromen-6-one compounds as antibacterial agents | |
US11897859B1 (en) | Coumarin compounds as antibacterial agents | |
US11807607B1 (en) | Aminocarbazole compounds as antibacterial agents | |
EP4104832A1 (en) | Pharmaceutical composition containing macrolide compound, production method therefor, and method using same | |
EP1770089A1 (en) | Pyranodibenzofuran derivatives with antifungal and antibacterial activity | |
Payne | Synthesis of FtsZ inhibitors: potential antibiotic agents | |
Baker et al. | Methods for the treatment of Mycobacterium infections | |
Gaspar Quinonez | Novel Inhibitors for Isocitrate Lyase as a Potent Antitubercular Agent for Mycobacterium Tuberculosis | |
JP3949197B2 (ja) | Mrsa感染防御剤 | |
Song | Design and synthesis of non-nucleoside M. tuberculosis thymidylate kinase Inhibitors as antimycobacterial agents | |
EP4359422A1 (en) | A novel compound acting against a select group of bacteria | |
Almabruk | Development of Novel Agents to Combat Tuberculosis and Malaria | |
JP2005097195A (ja) | 医薬組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130726 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130830 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130917 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130930 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |