JP5391079B2 - ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージを中継するシステム及び方法 - Google Patents

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Description

本書に記載する実施形態の各例は、網(例えば無線網)内のノード同士の間でメッセージを中継するシステム及び/又は方法に関する。さらに具体的には、実施形態の各例は、ノード同士の間での実質的に同時の通信に関し、この通信では、送信器に関する各受信ノードの信号対雑音比(1又は複数)に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージがターボ符号化された一次メッセージに相乗り(ピギーバック)し、待ち行列に入れられて、送信器から少なくとも1台の受信器へ送られる。
網は典型的には、メッセージを送受するように動作可能な1又は複数のノードを含んでいる。例えば無線網では、送信器のRF出力が、信号受信を可能にする同報通信領域を生成する。2点間情報リンクを設けることは無線通信に関連する基本的問題の一つである。例えば、図1(A)に示すように、受信器R1及び受信器R2が両方とも送信器T3の同報通信領域内に位置している。送信器T3から受信器R1へ送られるべきメッセージは送信器T3から受信器R2へ送られるべきメッセージとは異なる場合があるため、何らかの形態の信号分離が必要とされる。この問題に対する周知の一解決法は、異なる物理層にわたって送信を送ることに関わる。例えば、信号は、周波数、時間又はさらに一般的には相互相関の小さい波形によって分離され得る。実際に、従来の通信技術は何らかの形態の直交信号方式を用いた信号分離を提供している。
直交信号方式に関連した多くの実用的利点が存在する。従って、代替的方法が考慮されることは稀であり、特に非直交信号方式は環境によっては直観に反したように見える場合があるため考慮されてこなかった。無線網における信号発信はデータ衝突を生ずる場合がある。例えば、網が複雑化する(例えば多数の送信器及び受信器を含めることや、メッセージが一度に多くの経路で伝達されるのを許すこと等による)につれて、フレーム(伝達されるべきメッセージを含む)同士が衝突し又は対立を起こす。通信量が増すにつれて、衝突問題は悪化し得る。典型的な帰結として、2個のフレームが衝突すると通常は両方のフレームに含まれているデータが失われるため、システム効率が低下する。
無線伝播経路が重なり合っている各ノードへの無線伝送を協調させるために、従来の網では競合調停プロトコルを用いている。かかるプロトコルに例えばアロハ・プロトコルがある。アロハ・プロトコルは、フレームを送るチャネルが空いているときを各々の発信源毎に示す厳密な間隔で送られる信号(ビーコンとも呼ぶ)を用いている。衝突が予期される場合には、送信器を後退(バックオフ)させ、後に当該フレームの送信を試みることができる。
基本型アロハ・プロトコルの改良及び/又は代替構成を提供して、網のスループットを高めつつ衝突問題を解決する多数のプロトコルが開発されてきた。例えば、CSMAプロトコルでは、網内の潜在的に各々のノードが、衝突が生ずるか否かを予測することを試みる。衝突が予測される場合には、送信器は送信を止めて一定の時間量(例えば無作為の時間量)にわたり待機し、次いで再び送信を試みる。もう一つの例として、TDMAプロトコルは単一の周波数について一意の時間枠の割り当てに基づいて網にアクセスし、このようにして干渉の可能性を小さくする。FDMAプロトコルでは、所与の帯域幅をさらに小さい周波数帯域又は分割帯域に分割する。各々の分割帯域が固有の搬送波周波数を有し、制御機構を用いて2以上の地上局が同時に同じ分割帯域で送信を行なわないことを保証し、これにより各々の分割帯域について受信器を指定する。OFDMプロトコルは周波数スペクトルを小帯域に分割し、これらの小帯域を、所与の一つの小帯域ではチャネル効果が一定(例えば平坦)となるのに十分なだけ小さいものとする。次いで、この小帯域を介して変調を送る。正しく具現化されれば、チャネル(例えば多経路)の高速に変化する効果が単一のシンボルの送信時に生ずるものとなるため消失し、従って受信側ではフェーディングを伴う平坦として扱われる。
Chen, S., M. Beach, and J. McGeehan. "Division-free duplex for wireless applications." Electronics Letters, 34.2, Jan. 1998: 22 Cover, T.M. "Broadcast Channels." IEEE Transactions on Information Theory, vol. IT-18, Jan. 1972: pp. 2-14 Cover, T.M. "Comments on Broadcast Channels." IEEE Transactions on Information Theory, vol. IT-44, Oct. 1998: pp. 2524-30 Cover, T. M. and J. A. Thomas. Elements of Information Theory. New York: John Wile & Sons, 1991 Jung, K., and J. M. Shea. "Simulcast Packet Transmission in Ad Hoc Networks." IEEE Journal on Selected Areas in Communication, vol. 23, March 2005: pp. 486-495 Hajek, B. and A. Ephremides. "Informaton Theory and Communication Networks: An Unconsummated Union." IEEE Transactions on Information Theory. 44.6, Oct. 1998: pp. 2416-34 Liang-Liang, X. and P. R. Kumar. "A Network Information Theory of Wireless Communication: Scaling Laws and Optimal Operation." IEEE Transactions on Information Theory. 50.5, May 2004: pp. 748-67 Gupta, P. and P.R. Kumar. "Towards an Information Theory of Large Networks: An Achievable Rate Region." IEEE Transactions on Information Theory. 49.8, Aug 2003 Berrou, Claude, Alain Glavieux, and Punya Thitimajshima. "Near Shannon Limit error-correcting coding and decoding: Turbo-codes." Proceedings of the IEEE International Communications Conference, Geneva, Switzerland, May, 1993: 1064-1070
残念ながら、これらの手法は従来の網通信形態での幾つかの問題を補償するように設計されてはいたが、依然として幾つかの欠点を有している。例えば、これらのプロトコルは一般的には、任意の所与の送信時に単一のメッセージを送る。メッセージを受け取るものと送信側が意図していないあらゆるノードはこのメッセージを単に無視する。すると、無駄な時間、周波数及び/又は帯域幅が生じ得る。加えて、これらのプロトコルは競合問題を小さくしてスループットを高めるように設計されてはいたが、依然としてさらなる改良が望ましい。さらに、上述の解決法は網単位の最適化であるように設計されている。このようなものとして、2点間最適化は、有利であっても一般的には考慮されない。このように、例えば、網の内部の多数のノードへの高速同時伝送を可能にすることにより、競合問題をさらに小さくしてスループットをさらに高めるシステム及び/又は方法を提供する必要性が当技術分野に存在することが認められよう。
実施形態の幾つかの例は、ノード同士の間でメッセージを伝達する方法を提供する。送信器から伝達されるべき一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージが識別され得る。一次メッセージは第一の受信ノード向けに指定され、少なくとも1個の二次メッセージは第二の受信ノード向けに指定され得る。一次メッセージは、ターボ符号化された一次メッセージを形成するようにターボ符号化され得る。各々の二次メッセージは、ターボ符号化された二次メッセージを形成するようにターボ符号化され得る。少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージは、この少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージのターボ符号化された一次メッセージへの相乗り(ピギーバック)が可能であることを示す信号に応答して、ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージを形成するようにターボ符号化された一次メッセージに相乗りし得る。この信号は、送信ノードに対する第一の受信ノード及び第二の受信ノードの特性に少なくとも部分的に基づき得る。
実施形態の他の幾つかの例は、ノード同士の間でメッセージを伝達する方法を提供する。送信ノード及び少なくとも2台の受信ノードが識別され得る。送信ノードから送信されるべき一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージもまた識別され、各々のメッセージがメッセージ待ち行列に蓄積され、各々のメッセージがデータの複数のパケットを含み得る。送信されるべき一次メッセージの次のパケットが決定され得る。一次メッセージは、ターボ符号化された一次メッセージを形成するようにターボ符号化され得る。各々の二次メッセージは、ターボ符号化された二次メッセージを形成するようにターボ符号化され得る。次のパケットについて相乗りを支持することが可能な網内のノード同士の間の可能なパートナー・リンクが識別され得る。相乗りが可能であることを示す信号に応答して、ターボ符号化された一次メッセージの次のパケットにターボ符号化された二次メッセージの各々のパケットを相乗りさせることにより、完全メッセージが形成され得る。上述の信号は、送信ノードに関する少なくとも2台の受信ノードの相対的な信号対雑音比に少なくとも部分的に基づき得る。
実施形態の幾つかの例によれば、複数のノードから成る網を介してメッセージを中継するシステムを提供することができる。かかるシステムは、送信ノードと少なくとも2台の受信ノードとを含んでおり、各々のノードが、付設されたターボ符号式符号器とターボ符号式復号器とを有し、送信ノード及び少なくとも2台の受信ノードは、各ノードの間で少なくとも1個の一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを伝達するように構成され得る。一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージはターボ符号式で符号化され、送信ノードに対する少なくとも2台の受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて、送信ノードから少なくとも2台の受信ノードへ送られ得る。一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージは、この比較に少なくとも部分的に基づいて相乗りしていてもよい。
実施形態の他の幾つかの例によれば、複数のノードから成る網を介してメッセージを中継するシステムを提供することができる。かかるシステムは、送信器から伝達されるべき一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを識別する手段であって、一次メッセージは第一の受信ノード向けに指定され、少なくとも1個の二次メッセージは第二の受信ノード向けに指定されている、識別する手段と、符号化された一次メッセージを生成するように一次メッセージを符号化する手段と、符号化された二次メッセージを生成するように各々の二次メッセージを符号化する手段と、少なくとも1個の二次メッセージの一次メッセージへの相乗りが可能であることを示す信号であって、送信ノードに対する第一の受信ノード及び第二の受信ノードの特性に少なくとも部分的に基づいている信号に応答して、ピギーバック付きメッセージを形成するように少なくとも1個の符号化された二次メッセージを符号化された一次メッセージに相乗りさせる手段とを含み得る。
実施形態の幾つかの例では、通信網を介してメッセージを中継する方法を提供する。送信ノードの第一のアンテナによって伝達されるべき第一のメッセージ及び送信ノードの第二のアンテナによって伝達されるべき二次メッセージが識別され得る。第一のアンテナ及び第二のアンテナは、実質的に別個のアンテナ開口を有し得る。第一のメッセージはターボ符号化され得る。第二のメッセージもターボ符号化され得る。第一のメッセージ及び第二のメッセージは、網の近距離場領域と遠距離場領域との転換点差に依存して、第一のアンテナ及び第二のアンテナを用いて実質的に同時に実質的に同じチャネルを介して実質的に非直交式で伝達され得る。
実施形態の幾つかの例では、通信網を介してメッセージを中継するシステムを提供する。送信ノードは2本の送信アンテナを有し、各々の送信アンテナが別個の開口を有し得る。受信ノードは2本の受信アンテナを有し、各々の受信アンテナが送信アンテナのアンテナ開口に対応して別個の開口を有し得る。送信ノードは、網の近距離場領域と遠距離場領域との間の転換点差に依存して、第一のアンテナを用いて第一のメッセージを、また第二のアンテナを用いて第二のメッセージを、実質的に同時に実質的に同じチャネルを介して実質的に非直交式で送信するように構成され得る。送信ノードはさらに、第一のメッセージ及び第二のメッセージをターボ符号化するように構成され得る。
実施形態の幾つかの例によれば、通信網を介してメッセージを中継する方法を提供する。少なくとも1台の送信ノードから伝達されるべき一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージが識別され得る。一次メッセージは1又は複数の第一の受信ノード向けに指定され、少なくとも1個の二次メッセージは1又は複数の第二の受信ノード向けに指定され得る。一次メッセージはターボ符号化され得る。少なくとも1個の二次メッセージもターボ符号化され得る。少なくとも1個の二次メッセージは、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージが実質的に同時に実質的に同じチャネルを介して送信されることが可能となるように、実質的に非直交のピギーバック付きメッセージを形成するように一次メッセージに相乗りし得る。
実施形態の幾つかの例によれば、通信網を介してメッセージを中継するシステムを提供する。かかるシステムは、送信ノードと、少なくとも2台の受信ノードとを含んでおり、送信ノード及び少なくとも2台の受信ノードは、各ノードの間で少なくとも1個の一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを伝達するように構成され得る。一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージは、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージが実質的に同時に実質的に同じチャネルを介して送信されることが可能となるように、実質的に非直交のピギーバック付きメッセージを形成するように相乗りし得る。送信ノードはさらに、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージをターボ符号化するように構成され得る。
実施形態の幾つかの例では、送信ノードと共に用いられて、複数のノードから成る網を介して中継されるべきメッセージを準備する符号器を提供する。ターボ符号化モジュールが、送信ノードに対する各受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージをターボ符号化するように構成されると共に少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージをターボ符号化するように構成され得る。ピギーバック化モジュールが、この比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1個の二次メッセージを一次メッセージに相乗りさせることによりピギーバック付きメッセージを生成するように構成され得る。
実施形態の他の幾つかの例では、送信ノードと共に用いられて、通信網を介して中継されるべきメッセージを準備する符号器を提供する。ピギーバック化モジュールが、少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージを少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージに相乗りさせることによりピギーバック付きメッセージを生成するように構成され得る。ピギーバック付きメッセージは、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージが実質的に同時に実質的に同じチャネルを介して送信されることが可能になるように実質的に非直交式であり得る。ターボ符号化モジュールが、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージをターボ符号化するように構成され得る。
実施形態の幾つかの例では、受信ノードと共に用いられて、複数のノードから成る網を介して中継されたメッセージを処理する復号器を提供する。ターボ復号モジュールが、送信ノードに対する各受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージをターボ復号するように構成されると共に少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージをターボ復号するように構成され得る。分離モジュールが、この比較に少なくとも部分的に基づいて、ピギーバック付きメッセージを分離するように構成され得る。ピギーバック付きメッセージは、少なくとも1個の二次メッセージと一次メッセージとを含み得る。
実施形態の他の幾つかの例では、受信ノードと共に用いられ、通信網を介して中継されたメッセージを処理する復号器を提供する。分離モジュールが、少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージを少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージから分離することにより実質的に非直交のピギーバック付きメッセージを分離するように構成され得る。ターボ復号モジュールが、一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージをターボ復号するように構成され得る。
選択随意で、ターボ復号モジュールが、例えばモジュールの複雑さを小さくし且つ/又はモジュールの構成要素を少なくするようにターボ復号工程を制御するように構成されている開閉器をさらに含んでいてもよい。
本発明の他の観点、特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面と共に参照するとさらに明らかとなろう。図面は本開示の一部を成し、本発明の原理を例として示している。
添付図面は、本発明の実施形態の様々な例の理解を助けるものである。
送信器の同報通信領域の内部に2台の受信器が位置しているシナリオを示す図である。 衛星の同報通信領域の内部に高SNRの受信器及び低SNRの受信器が位置しているシナリオを示す図である。 第一の送信器と同じ信号空間を用いる第二の送信器が導入されても誤り無し復号が可能であるシナリオを示す図である。 非直交信号方式を同報通信信号方式と併用し得る方法の一例を示す図である。 非直交信号方式を全二重信号方式と併用し得る方法の一例を示す図である。 例示的な無分割通信用送受信器を示す図である。 例示的なピギーバック付きメッセージの例示的な同報通信時に低SNRリンク及び高SNRリンクに利用可能な同報通信速度を数学的に投影して示す図である。 例示的なピギーバック付きメッセージの例示的な同報通信の間に低SNRリンク及び高SNRリンクに利用可能な同報通信速度を数学的に投影して示す図である。 多重アクセス・チャネル通信について、利用可能な付加的な容量を単一利用者容量の百分率として数学的に投影して示す図である。 TDMA方式多重アクセス・チャネル通信について伝送される全エネルギに基づく容量を示す図である。 3台のノードの間での3本のリンクを含む単純な網目状網を示す図である。 図8に示す3ノード系について、各ノードが等しい送信電力を有すると仮定して系容量を数学的に投影して示す図である。 減衰指数が2であるときの単純な経路損失モデルに基づいて、一利用者〜六利用者による受信についての容量対距離を数学的に投影したプロット図である。 減衰指数が3であるときの単純な経路損失モデルに基づいて、一利用者〜六利用者による受信についての容量対距離を数学的に投影したプロット図である。 実施形態の第一の例によるピギーバック符号化モジュールの例示的なブロック図である。 実施形態のもう一つの例によるピギーバック復号モジュールの例示的なブロック図である。 実施形態のさらにもう一つの例による三つのデータ・ストリームを符号化するピギーバック符号化モジュールの例示的なブロック図である。 実施形態のさらにもう一つの例による三つのデータ・ストリームを復号するピギーバック復号モジュールの例示的なブロック図である。 実施形態の一例による開閉器を具現化した単一乃至多数のピギーバック復号器の図である。 一次データのみが送信された場合に受信される信号の推定を与える例示的な機構の図である。 実施形態の一例による網を介してデータを相乗りさせ得る方法を示す例示的な流れ図である。 実施形態の一例によるデータを相乗りさせ得る方法の詳細図である。 実施形態の一例による各々が異なる開口を有する2本のアンテナを用いて通信を行なう例示的な送信器を示す図である。 実施形態の一例による2本のアンテナを用いることにより図20(A)の送信器と通信するように構成されている例示的な受信器を示す図である。 実施形態の一例による二利用者二叉同報通信チャネルについての例示的な速度曲線を示す図である。 実施形態の一例によるデータがターボ符号化されて網を介して相乗りさせられ得る方法を示す例示的な流れ図である。
1.非直交型通信手法が求められる理由
非直交信号を容易に分離し得る広く見受けられる環境が存在している。
1.1 非直交信号を分離し得る例
受信信号強度の差が著しいチャネルが潜在的に最も適している。図1(A)を再び参照すると、受信器R2によって受信される信号は、受信器R1によって受信される信号に比較して大幅に減衰している可能性が高いことが認められよう。図1(B)に示すように、例えば可動アンテナの開口が相対的に小さいため可動衛星受信器が固定式衛星端末の受信器よりも著しく低い信号対雑音比(SNR)で動作するときのように、著しい経路損失差が生ずる多くの状況が存在する。例えば、径が約1フィート未満の固定式指向性アンテナは、5.7GHzにおいて約20dBを上回るゲインを提供する。第二の例は、ビーム端に位置する衛星端末はビーム中心に位置する衛星受信器よりも小さいエネルギを受け取るとの事実に関わる。第三に、メートル当たりの樹木地帯減衰は周波数と共に増大し、受信強度は僅か数メートルでも30dBを上回る幅で変動し得る。第四に、障害物に関わる陰影効果も受信信号電力を著しく低下させる。多経路チャネルでは、障害物のない見通し内利用者では伝播経路損失の指数が例えば約2であるが、見通し外チャネルでは伝播経路損失の指数が例えば約4となり得る。著しい経路損失差は他の様々な状況においても生じ得ることが認められよう。
送信器T3と受信器R2との間で有用なリンク性能を保つためには、送信器T3は、典型的には受信器R2による約1%未満のビット誤り率での受信を確保するのに十分なRFエネルギを伝送しなければならない。送信器T3から受信器R2へ向けて送信され、R2で受信される信号を考える。受信器R1及び受信器R2は同じ同報通信領域に位置するので、受信器R1は誤り無しで送信器T3から受信器R2への送信内容を復号することができる。この理由は、受信器R1によって受け取られる送信器T3から受信器R2への送信は極めて高SNRであるからである。送信器T3と同じ信号空間を用いた第二の送信器T4を導入した場合であっても、送信器T3から受信器R2への送信であってR1によって受信される送信の誤り無し復号は、送信器T4からの信号が送信器T3からの信号に対して弱い場合には依然として可能である。このシナリオが図2に反映されている。
RF同報通信領域において弱い信号を付加することは、非直交型通信を達成する最も単純な方法である。この例の弱い信号情報は以下のステップに従って復号され、これらのステップをやはり図2を参照して説明する。
1.受信器R1はRF信号Sを受信する。信号Sは、送信器T4から受信器R1に向けて送信された弱い信号と、送信器T3から受信器R2に向けて送信された強い干渉性信号と、雑音との重ね合わせ(例えば和)である。
2.受信器R1は、送信器T3から受信器R2へ送られて受信器R1によって受信された強い信号を決定して二重化する。
3.受信器R1は、送信器T3から受信器R2へ送られ受信器R1によって受信された信号を信号Sから減算して、送信器T4から受信器R1へ送られ受信器R1によって受信された信号及び雑音を残す。
4.受信器R1は、送信器T4から受信器R1へ送られ受信器R1によって受信された情報を復号する。
この過程は非直交信号方式を用いた多利用者又は多アクセス型のチャネルに対応する。このチャネルは、図3(A)に示すように、送信器T4からの信号及び送信器T3からの信号が同じ点から送信されている場合には同報通信チャネルとなる。ここでは、弱い信号と強い信号との加算は制御されて同期される。これにより信号検出が単純化する。
非直交信号方式が滅多に考慮されないもう一つのリンク種別は、図3(B)に示す全二重リンクである。理論的には、送信信号セットを反転リンク用に再利用することが可能である。このことは、受信信号から送信信号を減算することにより達成され得る。しかしながら、完全な減算を具現化することは困難である。この理由は、ハードウェア送信経路と自己干渉性受信信号との間に歪みが存在し、この歪みを推定しなければならないからである。望まれる信号(例えば送信器T4から受信器R3へ送られる信号)と自己干渉性信号(例えば送信器T3から受信器R3へ送られる信号)との間のダイナミック・レンジ差は極めて大きい。それでも、ブリストル大学のチームによって設計された「無分割(division-free)」通信式送受信器は成功したことが実証された。この送受信器の再現を以下図3(C)に示す(Chen, S., M. Beach, and J. McGeehan. "Division-free duplex for wireless applications." Electronics Letters, 34.2, Jan. 1998: 22を参照されたい)。
1.2 理想化された非直交式多利用者通信理論
1.2.1 理想化された同報通信チャネル
非直交信号方式を支持する情報理論は、最初にCoverによって提出された(Cover, T.M. "Broadcast Channels." IEEE Transactions on Information Theory, vol. IT-18, Jan. 1972: pp. 2-14を参照されたい)。以下、1台の送信器と2台の受信器とを含むガウス型同報通信チャネルの特殊例を概略的に説明する(Cover, T.M. "Broadcast Channels." IEEE Transactions on Information Theory, vol. IT-18, Jan. 1972: pp. 2-14、Cover, T.M. "Comments on Broadcast Channels." IEEE Transactions on Information Theory, vol. IT-44, Oct. 1998: pp. 2524-30、及びCover, T. M. and J. A. Thomas. Elements of Information Theory. New York: John Wile & Sons, 1991を参照されたい)。
容量関数を下式のように定義することができる。
C(P/N)=log(1+P/N)/2
この式は、ビット/信号次元を反映している。この式では、Cは容量であり、Pは信号電力制限であり、Nは雑音である。従って、P/Nが信号対雑音比である。Coverの同報通信定理は、信号電力制限がPのガウス型同報通信チャネルの容量領域が下式によって与えられることを記述している。
受信器R及びRについて、0<α<1の場合に、
≦C(αP/N
≦C((1−α)P/(αP+N))
弱いチャネル及び強いチャネルについて利用可能な同報通信速度の例を図4及び図5に示す。弱い経路については3dBの基準受信SNRを仮定した。図5では、強い受信器に対する最大百分率電力割り当ては10%である。弱い経路のデータ速度に対する低下は殆どない状態で有用なデータ速度を強い経路の受信器に割り当て得ることは特記すべきである。利用可能な速度の包絡線は、システム設計に多大な柔軟性を与える。
1.2.2 理想化された多重アクセス・チャネル
多重アクセス・チャネル容量限界は、一般的な受信器に対し様々な利用者が送信し得るときの最高速度を定義している。自由空間リンクを介した多利用者受信は実用では困難であるが、モデルを理想化する。多経路リンクを介した多利用者受信は極めて困難である(困難でないとしても実用で具現化するのは現実的でない)。これらの結果は、共有信号セットに対して何が達成され得るかについての限界を示す。
受信電力がP及びPである二利用者ガウス型多重アクセス・チャネルについての限界は下式の通りである。
≦C(P/N)=C
≦C(P/N)=C
+R≦C((P+P)/N)
ガウス型チャネルの合計最高速度は、同じ全電力にある単一の利用者チャネルの容量に等しい。この包絡線は無線網設計では一般に無視されている、というのは単一送信器−受信器対にチャネルが割り当てられるからである。例えば、チャネルがT−R対1に割り当てられたならば、容量速度対は(C,0)となり、チャネルにおいて送信される全情報はR+R=Cによって与えられる。
チャネルによって支持され得る(が用いられていない)付加的な情報伝達は、
add=C((P+P)/N)−C(P/N)
=(log((1+(P+P)/N))−log((1+P/N)))/2
=(log(1+P/(N+P))/2
=C(P/(N+P))
となる。
単一利用者容量の百分率としての利用可能な付加的な容量を図6にグラフで示す。SNR範囲は、ターボ符号化された系の典型的な作用領域に適合するように選択された。
上の結果は、最大電力で限界を設定された送信を仮定している。代替的には、エネルギに関してスループットを最大化することがより重要である場合がある。限界を理解するために、以下では2台の送信ノードが短期電力を変化させる能力を有しているモデルについて説明する。この場合には、実用システムはTDMAであってよく、望まれる信号受信はエネルギがP及びPに制限されており、ここでT+T=Tである。このエネルギ制約の下で達成可能な二利用者速度を図7に示す。各円は、利用者のスロット持続時間が受信電力に比例して割り当てられた(P/T=P/T)ときに見出される最高合計速度の位置を表わしている。TDMAを用いると、Coverの定理の多重アクセス容量限界に到達することができる。残念ながら、TDMAはこの条件の下でしか最適にならない。
FDMAについても同様の議論を行なうことができる。Coverによれば、帯域幅にわたる比例電力配分を行なえば多重アクセス限界に到達する。残念ながら、FDMAは通例、ピーク送信エネルギを低下させる利点を有するものの、TDMAよりも柔軟性が低いと考えられている。
1.3 トポロジー及び応用
同報通信及び多重アクセス容量領域は、連続送信を行なう星形網(例えば衛星通信)に最も直接的に応用される。このチャネルは、加算型ホワイト・ガウス型雑音(AWGN)チャネルとしてモデル化され得る。高高度飛行船が類似の通信特性を有し得る。これらの網は典型的には、ビーム・パターンにおいて様々な強度に配置される異なるアンテナ・ゲインを有する様々な端末構成を含んでいる。
これらの結果は、待ち行列、パケット・オーバヘッド、自動再送要求(ARQ)、及びプロトコルのその他の観点がモデル化されていないため、そのままではパケット交換網に応用可能でない。受信SNRを知るのにも何らかの情報伝達が必要とされる。しかしながら、これらの曲線は、強いチャネルと弱いチャネルとを対にする待ち行列系の研究を示唆する。提案された一解決法は、同報通信チャネルの議論とは整合しないが強い利用者に付加的な信号次元を割り当てるものであった。付加的な信号は第二の利用者には必要とされない(Jung, K., and J. M. Shea. "Simulcast Packet Transmission in Ad Hoc Networks." IEEE Journal on Selected Areas in Communication, vol. 23, March 2005: pp. 486-495を参照されたい)。
さらに遥かに複雑なトポロジーはアド・ホック網の乱雑な網目である。研究者はこれらの網に対する情報理論アプローチの開発を試みてきた(Hajek, B. and A. Ephremides. "Informaton Theory and Communication Networks: An Unconsummated Union." IEEE Transactions on Information Theory. 44.6, Oct. 1998: pp. 2416-34、Liang-Liang, X. and P. R. Kumar. "A Network Information Theory of Wireless Communication: Scaling Laws and Optimal Operation." IEEE Transactions on Information Theory. 50.5, May 2004: pp. 748-67、及びGupta, P. and P.R. Kumar. "Towards an Information Theory of Large Networks: An Achievable Rate Region." IEEE Transactions on Information Theory. 49.8, Aug 2003を参照されたい)。
一つの観察は、多利用者信号発信及び受信が幾つかの網においては輸送容量に達していることが要求されることに着目している。関連する基本的な問題は、如何にして網プロトコルの性能を測定するかである。例えば、未解決の問題は、網の望まれる特徴を捉えるために輸送容量はビット・メーターに基づくものであってよいか否か、接続性又はスループットの代わりに距離に着目すべきか否か、及び測定は実用的に適用可能であり且つ数学的に扱い易いか等に関わる。アド・ホック網に関連するこれらの基本的な問題は、解決には程遠い。
最も単純な網目は、図8に示すような3台のノードである。全てのノードが共通の同報通信領域に位置すると仮定したときの異なる送受信器複雑性モデルの下での系の合計容量のプロットを図9に示す(後にあらためて詳細に説明する)。系の合計容量は、全てのリンクにおいて送信される全てのデータの和である。各々のノードには同じ伝送電力及び受信器SNRが割り当てられている。理想型モデルは下記の通りである。
1)任意の時刻に1本のみのリンクを利用し得ると仮定する時分割系。対応する系容量は、下式の通りである。
TD=(log(1+P/N))/2
2)無分割二重による時分割。
TDDF=2CTD
3)全てのリンクが無分割二重によって同時に動作する(対称性による)ときに達成される系容量。
MDF=3×2×(log(1+P/(P+2N)))/2
4)無分割二重によらない同時リンク系容量。
=CMDF/2
これら四つの式を図9にプロットする。これらの式は、受信電力が等しいときには、無分割送信であれば大容量ゲインが利用可能であるが、低い受信SNRにおいては多利用者同報通信及び多重アクセス信号方式では相対的に小さいゲインしか利用可能とはならないことを示す。高SNR(図示されていない)では、各利用者が等しい受信SNRを有しているときに多利用者戦略を用いる利点はない。
1.4 リンク距離対容量
リンク距離対容量を調査するときには、二つの基本的な問題が生ずる。第一の問題は、所与の受信速度を可能にするノードと最近接ノードとの間の最大距離に関わる。第二の問題は、多利用者受信による理論的な距離の利点に関わる。後者の問題は、特に例えば網目状網、携帯電話システム及びLEO衛星システムを考察するときに生ずる。
容量対距離を、一利用者乃至六利用者による受信について減衰指数2(自由空間)の単純な経路損失モデルに基づいて図10にプロットする。図11は、減衰指数3の場合の同じデータを示す。これらの結果を解釈する様々な方法が存在する。一方では、協調型送信によって網の近接ノード同士の間の距離を大幅に延長することができる。他方では、衛星システムを考えると、軌道が低いほど所与の受信速度を達成する衛星は著しく少なくなる。
1.5 ピギーバック系による解
以上の結果が与えられると、多利用者同報通信信号方式は受信信号電力差の大きい環境に適当であると言える。相互同報通信域を、例えば相対的に小容量の送信を支持するリンク・セットと相対的に大容量の送信を支持するリンク・セットとの二つのリンク・セットに分割することができる。本書で定義される相乗り(ピギーバック)方式は、2以上のメッセージを同じチャネルにおいて同時に、すなわち同じ時刻−周波数−帯域幅スケールで送ることを指す(例えば送信器Aは受信器B向けに第一のメッセージを送り、受信器C向けに第二のメッセージを送ることができ、両方のメッセージとも単一のメッセージに含められて両方の受信器に同時に送られる)。幾つかの非限定的な具現化形態では、相乗り型通信能力は網内のノード同士の間での各々のリンク対の間のSNR差を検査することによりさらに精密に決定することができる。
2.例示的な相乗り手法
以下では、相乗り手法を具現化する幾つかの例示的なモジュールについて説明する。言うまでもなく、以下の記載は例示のために掲げられており制限するものではない。かかるモジュールは、網を構成するノード、又は網内のノードに付設されている他の機構等に記憶され、これらのノード又は機構等によって実行され得ることが認められよう。また、これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの何らかの組み合わせのいずれでも具現化され得ることが認められよう。また、様々な符号器及び復号器を例示的なモジュールに関連して説明する。任意の符号化/復号プロトコルを単独で又はここに開示した実施形態の各例と組み合わせて用い得ることが認められよう。このように、実施形態の幾つかの例は、例えば網符号化、階層符号化及びターボ符号化等を具現化し得る。
2.1 強い信号に一つの弱い信号を相乗りさせる例示的な手法
従来の同報通信では、同じデータが同報通信領域の全利用者へ送られる。従って、送信電力は最も弱い受信器にも到達するのに十分なだけ実質的に継続的に強くなければならない。このことは、ピギーバック網に好ましい状況を与える。例えば、最も弱い受信器と最も強い受信器との間の差が増すにつれて、独立の情報信号(例えば第三の信号)を送信に加え易くなる。追加の受信器のSNRは、強い受信器と弱い受信器との中間のデシベル範囲にある必要がある。これにより、強いSNRと弱いSNRとの間の差が増すにつれて、第三(及び第四等)の利用者の電力を設定するさらに大きい柔軟性を達成し易くなる。
例えば、強い受信器と弱い受信器との間の約40dBの信号差は、第二の相乗り送信(例えば第三の信号)を割り込ませるのに妥当であり、このようにして、三方向同報通信に略等価の構成を得ることができる。しかしながら、さらに広く言えば、この過程を実施形態の幾つかの例において一般化して(例えば状態が好ましい実施形態の幾つかの例ではソフトウェアを介して)、付加的な信号を加えることができる(例えば後述する)。
図12は、実施形態の一例によるピギーバック符号化モジュール1200の例示的なブロック図である。一次符号化データ1202及びピギーバック符号化データ1204が、モジュール1200に入力される。ピギーバック符号化データ1204は、一次符号化データ1202よりも弱くなるようにスケーラ1208によってスケール・ファクタ1206だけスケーリングされる。任意の数のスケール・ファクタを用い得ることが認められよう。例えば、相対的な信号強度を約100:1の比まで低減するスケール・ファクタで一般には十分であるが、かかる高率のスケール縮小が全ての具現化形態で必要とされる訳ではない。実施形態の幾つかの例では、実際の損失を知ってデータを呼応してスケーリングすることができる。実施形態の他の幾つかの例では、損失を推定することができる(例えば1/r対1/rの信号強度下落を仮定する等による)。スケーラ1208からの出力及び一次符号化データ1202は加算器1210によって加算されて、処理済み出力1212をノードの送信器に送ることができる。
図13は、実施形態の一例によるピギーバック復号モジュール1300の例示的なブロック図である。一旦、ノードがピギーバック符号器1200によって符号化されたメッセージを受信したら、受信データ1302を処理することができる。先ず、一次データ復号器1304が、元の一次データ1306を復号して出力することができる。受信データ1302から、シミュレートされた一次データの送信を減算することにより、符号化されたピギーバック・データを回収することができる。
一次データの送信をシミュレートするためには、元の一次データ1306を一次符号器1308によって符号化し、得られた符号化済み一次データ1310にチャネル効果1312を結合する。このようにして、シミュレートされたデータ1314が得られ、このデータを減算器1316によって受信データ1302から減算することができる。一次データを復号すると共に一次データの符号化をシミュレートする工程は少なくとも幾分かの処理準備時間を必要とするため、シミュレートされたデータ1314が減算器1316のために準備ができるまで受信データ1302を(例えばメモリ等に)記憶しておく必要があり得る。代替的に又は加えて、1又は複数のバッファをメモリの代わりに用いてもよい。一般的には、任意の遅延機構を用いて、シミュレートされたデータ1314が得られる前に受信データ1302を処理しないように減算器1316を遅延させることができる。
減算後の出力は符号化されたピギーバック・データ1318を表わしており、このデータはピギーバック・データ復号器1320によって(例えばスケーリング及びチャネル効果等を補償して)復号することができる。最終的には、ピギーバック・データ1322を出力することができる。
2.2 強い信号に二つの弱い信号を相乗りさせる例示的な手法
図14は、実施形態の一例による三つのデータ・ストリームを符号化するピギーバック符号化モジュール1400の例示的なブロック図である。一次符号化データ1402、並びに第一及び第二のピギーバック符号化データ1404a、bがモジュール1400に入力される。第一及び第二のピギーバック符号化データ1404a、bはスケーラ1406a、bによって、両方とも一次符号化データ1402よりも弱くなるようにそれぞれのスケール・ファクタだけスケーリングされる。加算器1408が、一次符号化データ1402、並びに第一及び第二のピギーバック符号化データ1404a、bを加算する。この処理済み出力1410をノードの送信器へ送ることができる。
図15は、実施形態の一例による三つのデータ・ストリームを復号するピギーバック復号モジュール1500の例示的なブロック図である。一旦、ノードがピギーバック符号器1400によって符号化されたメッセージを受け取ったら、受信データ1502を処理することができる。先ず、一次データ復号器1504が、元の一次データ1506を復号して出力することができる。受信データ1502から、シミュレートされた一次データの送信を減算することにより、符号化された第一のピギーバック・データを回収することができる。
一次データの送信をシミュレートするためには、元の一次データ1506を一次符号器1508によって符号化し、得られた符号化済み一次データ1510にチャネル効果1512を結合する。このようにして、シミュレートされた一次データ1514が得られ、このデータを第一の第一の減算器1516によって受信データ1502から減算することができる。前述のように、第一の減算器1516が受信データ1502を処理する前に遅延機構を実装する必要のある場合がある。減算後の出力は、符号化された第一及び第二のピギーバック・データ1518を表わす。
この工程を本質的に繰り返して、メッセージに残されていたデータから二つのピギーバック・データ・ストリームを抽出することができる。このように、第一のピギーバック・データ復号器1520は符号化された第一及び第二のピギーバック・データ1518を復号する。この点において、第一のピギーバック・データ1522を出力することができる。符号化された第一のピギーバック・データ1522の送信を、当該データ1522が、第二のピギーバック・データを最終的に得るために符号化された第一及び第二のピギーバック・データ1518から減算され得るように、シミュレートする必要がある。このように、第一のピギーバック・データ1522は第一のピギーバック符号器1524によって符号化され、得られた符号化済みの第一のピギーバック・データ1526にチャネル効果1528が導入される。次いで、シミュレートされた符号化済みの第一のピギーバック・データ1530を、符号化された第一及び第二のピギーバック・データ1522から減算器1532によって減算することができる。ここでも、第二の減算器1532が第一のピギーバック・データ1522を処理する前に第二の遅延機構を実装する必要のある場合がある。得られた符号化済みの第二のピギーバック・データ1534を第二のピギーバック・データ復号器1536によって復号することができる。次いで、第二のピギーバック・データ1538を出力することができる。
2.2 強い信号に弱い信号を相乗りさせる例示的な一般化された手法
以上に述べた各手法を付加的なデータ・ストリームに用い得る(例えば符号化用及び復号用の分岐又はループを付加することにより)ことが認められよう。但し、これらの手法は復号器モジュールについては特に、付加的なデータ・ストリームがメッセージに導入されるにつれて煩雑となり得る。従って、実施形態の幾つかの例では、分岐をまとめて、1個の例示的な単一兼多重型ピギーバック復号器を提供すると有利であり得る。例えば、上述の工程を一般化して1又は複数のストリームに対処する例示的な一手法は、復号器に開閉器を実装することに関わる。図16は、実施形態の一例による開閉器を実装した単一兼多重型ピギーバック復号器1600である。
図16に示す例示的なモジュールでは、受信データ1602はモジュールに入力されると開閉器1604に入る。開閉器1604は、どのデータを復号すべきかを制御する(例えば復号工程の進捗を制御する)ことができる。このことは、例えばストリームに埋め込まれた1又は複数のパリティ・ビットを用いる、又は単純な計数を保つ等によって達成され得る。データ・ストリームは開閉器1604から復号器1608へ中継され、開閉器情報1606を用いて復号器1608に対し何れのストリームを復号すべきかを指示することができる。復号器1608は、復号済みデータ1610を出力することができる。ストリームから減算されるべき送信をシミュレートするために、復号済みデータ1610を符号器1612によって符号化し、チャネル効果1616を符号化済みデータ1614に適用することができる。シミュレートされたストリーム1618を、開閉器データ1606による信号発信に応じて減算器1620によって元のデータ・ストリーム1602から減算することができる。すると、減算後の出力1622は元の受信データ1602として作用して開閉器1604に供給される。開閉器1604はこのときに更新されることができる(例えばカウンタをインクリメントする、及び1又は複数のパリティ・ビットを変更する等を行なうことができる)。次いで、この工程を一次ストリームに相乗りしているストリームの数に適当な任意の回数で繰り返すことができる。ループを回る最後の回で、開閉器を再び通過する必要なく減算後の出力1622を直接出力し得る(図示されていない)ことが認められよう。代替的に又は加えて、データを開閉器に通すが開閉器データ1606は復号器1608に対し復号すべきものは存在しないと指示して、データを復号済みデータ1610として出力することができ、工程を符号器1612以降で停止することができる(例えば符号化及び減算等を施すべきデータが残っていない等のため)。
図17は、一次データのみが送信された場合に受信される信号の推定値を与える例示的な機構である。換言すると、この工程は、受信信号と元の符号化されたストリームとの間の最善フィット一致を算出する選択随意の付加的なステップを含んでいてよく、この工程を実行すると、符号化されたメッセージを復号する(例えば後述するようなターボ符号化されたメッセージを復号する等)ときに必要とされる同期パラメータを改善することができる。図17の出力1706は、図16のシミュレートされたストリーム1618に対応する。送信器と受信器との間では、送信信号が受信される前に様々なチャネル効果が送信信号を歪ませる。これらの効果には、自由空間損失及び陰影に関わる減弱、搬送波位相及びシンボル・タイミングの不確定性(アンビギュイティ)及びドリフト、鏡映及び多経路フェーディング、並びにハードウェア歪み等がある。復号済みデータ1702はチャネル効果ブロック1704に入力され、再符号化されて、送信信号の理想化された複製を生成する。チャネル効果推定器は、これらの効果の一部又は全てを測定することを試みて、送信信号の理想化された複製を修正し、再符号化済みチャネル効果出力1706として出力する。相関ブロック1708を用いて、チャネル効果推定器の品質を測定する。相関が高いほど、チャネル効果パラメータが高い忠実度で測定されていることを示す。相関ブロックは相関信号又は相関尺度を出力し、この出力はチャネル効果推定器にフィードバックされる。場合によっては、例えば相関出力の微分のような演算を実行して誤差信号として用いて、チャネル効果推定器の品質を高めることもできる。
3.網を介してデータを相乗りさせる例示的な手法
3.1 ノード同士の間の例示的な送信
前述のように、典型的には、送信器から遠くに位置するノードは送信器に関して弱い信号を有する(例えば送信器から遠いノードは送信器に相対的に近いノードに比較して低いSNRを有する)問題が考慮される。少なくともこの理由のため、従来の通信は一度に単一のメッセージしか送信せず、受信領域内のあらゆるノードは不適当なメッセージを無視する。しかしながら、本書の実施形態の各例はこの特徴を技術的利点として利用して、例えば1又は複数の近距離ノードに対しても1又は複数の遠距離ノード対しても実質的に同時にデータの同時転送を可能にすることができる。このようにして、本書に開示される実施形態の幾つかの例は帯域幅の再利用を可能にすることができ、周波数再利用手法に関連する利点と略類似した利点を与えることが認められよう。例えば、1台の近距離ノード及び1台の遠距離ノードにメッセージを伝達するように実施形態の幾つかの例を具現化した場合に、帯域幅の実質的な二重利用を達成することが可能であり得る。従って、実施形態の幾つかの例を、距離(例えばそれぞれのSNRによって推測される距離)に基づくフィルタリング通信として考えることができる。以下に述べる幾つかの例示的な手法に従って送受される通信は、受信SNR比の差が大きい多数のノードへの同時送信を可能にすることにより、前述の競合問題を小さくして、網スループットを高め得ることが認められよう。以下で、ルーティングに対する影響の小さい一つのアプローチについて述べる。
3.1.1 メッセージを送る例示的な手法
図18は、実施形態の一例による網を介してデータを相乗りさせる方法を示す例示的な流れ図である。ステップS1802では、送信されるべき次のパケットのリンクSNRを決定する。次いで、ステップS1804では次のパケットについて相乗りを可能にする可能なパートナー・リンクを決定する。ステップS1806において相乗りが可能であると決定されたら、ステップS1808においてデータを相乗りさせて、ステップS1810において送信する。しかしながら、ステップS1806において相乗りが可能でないと決定されたら、データは相乗りさせず、ステップS1810において従来通りに送信される。単に1個の一次メッセージ及び1個の二次メッセージを送信するのではなく連続的に相乗りさせて送信する実施形態の幾つかの例では、この工程をループさせ得ることが認められよう。
この工程は、各々のノードにおいてリンクSNR推定値の一覧が利用可能であるものと仮定している。静的網においては、リンクSNRを予め知ることができる。しかしながら、他の状況(例えば動的網が設けられている場合)では、稼働中にリンクSNRを推定する必要がある場合がある(例えばメッセージが一つのノードから次のノードへ渡されるときに推定する、及びメッセージが一つのノードから次のノードへ渡される直前に推定する等)。利用可能なリンク単位のデータ速度推定値(例えばピギーバック・チャネルに関連するデータ速度増大等を含む)をルーティング、網及びトポロジーの各管理プロトコルに供給することができる。実施形態の幾つかの例によって可能になるトポロジー最適化の一例は、容量に基づいて系を最適化するように分割して、網の端から端までのホップ数を少なくするものである。このことは、アンテナ・パターン・ビーム(例えば指向性アンテナの同報通信領域)を、適当な近距離通信ノード及び遠距離通信ノードを各々の組に含めるように構成することにより達成され得る。多数のリンクがビームの範囲内に位置し得る(例えば近距離リンク及び遠距離リンク)ことが認められよう。もう一つの例として、携帯電話網においては、ノードが他のノードに対し実質的に定常的なフィードバックを与えて、この情報に基づいてリンクSNRを提示することができる。さらに他の例では、CDMAプロトコルの具現化形態と同様に電力制御によってSNRを推定する機構を設けてもよい。この情報が利用可能でない場合にもデータをいずれにせよ相乗りさせてよい(例外は受信器において又は後に網の内部で扱うことができる)。代替的に又は加えて、従来の態様でデータを送ってもよい。
図19は、実施形態の一例に従ってデータを相乗りさせ得る方法の詳細図である。図19は、例示的なステップS1808をさらに詳細に示している。具体的には、ステップS1902にあるように、あるパートナー・リンクを用いる最前方パケットを求めて、各々のノードにおいてパケットの待ち行列を探索することができる。しかしながら、さらに包括的に述べると、データは、上述のように既知であるか又は推定等されているピギーバック・リンクの組に従って待ち行列に並べられている。パートナー・リンクは、一次データ及び二次データに関連付けられているリンクである。例えば、一次データがAからBへ送信されて、二次データがCへ送信される場合には、送信A→C及びA→Bがパートナー・リンクとなる。得られるパケットを相乗りパケットと呼ぶことができる。次のパケットを選ぶのに用いられる選択規準は選択随意でパートナーにも適用され得る。例えば、待ち行列から次のパケットを選択する同じ機構で、可能なパートナー一覧から相乗りパケットを選択することができる。リンクSNRを推定して待ち行列を可能性のあるピギーバック・チャネルにマッチングさせることにより、通信網の遅延を短縮してスループットを高めることができる。
ステップS1904では、リンクSNRに従って次のパケット及び/又は相乗りパケット(1又は複数)をスケーリングすることができる。スケーリングは、例えば2本のリンクの相対的なSNRに依存していてよい。網の動作パラメータ(例えばビット誤り率及びパケット誤り率等)が様々な加重係数を示唆し得るので、最適加重を実験的に決定し得ることが認められよう。ステップS1906において、次のパケットと相乗りパケット(1又は複数)とを結合することができる。このように、結合されたパケットはステップS1810において送信準備ができた状態となる。ここでも、実施形態の幾つかの例では、一次メッセージ及び第二のメッセージばかりでなく多数のメッセージの相乗りに対処するようにこの工程をループさせ得ることが認められよう。
図19に示す工程の一例として、同報通信領域に5本のリンクが存在するようなシステムを仮定する。4本のリンクが可能なパートナー・リンクと評価されている。規準は、パートナー・リンクが次のパケットの受信器よりも20dBだけ高い受信SNRを有することであるものとする。さらに、2本のリンクがこの規準を満たしているものと仮定する。すると、これらのリンクの一方を用いる最前方パケットを求めて待ち行列を探索することができる。計算の増強(例えばリンク・パートナーを予め決定する、及び内容のアドレス指定が可能なメモリの利用等)を用いてこの探索を高速化することができる。言うまでもなく、この例は例示のために掲げられており、制限するものではないことが認められよう。
上述の手法に加えて又は上述の手法とは別個に、様々な方法でリンク・セット情報を強化することができる。例えば、2個のパケットが送り元Aから宛先Cへ送られるように予定されていると考える。AがCに直接到達し得る場合には、網はAからCへのリンクを2回用いるように選択することができる。ここで、AからBへのリンクがAからCへのリンクのパートナー・リンクであるものと考える。この場合には、AがBを経由してCへ送信される(例えばAからBへ、続いてBからCへ)ことが、2個のパケットを送り届ける可能な方法となる。この構成を利用した網アルゴリズム(例えば網ルーティング・アルゴリズム)を具現化すると、遅延の短縮及びスループットの向上等のような網リソース面の利点を得ることができる。
3.1.2 メッセージを受信する例示的な手法
呼応して、低SNRを有する受信器は通常の復号を行なってよいが、さらに高いSNRを有する受信器は、これらの受信器にピギーバック・リンクが割り当てられている可能性が存在する場合にはピギーバック復号を行なってよい。実施形態の幾つかの例によれば、データ・ストリームのビットを用いて、意図されている受信器(1又は複数)を識別することができる(例えばアドレス指定ビット)。アドレス指定に要求されるビットの数は、例えば網内のノードの数、及びメッセージを同時に送ることのできるノードの数等に依存し得ることが認められよう。
相乗りパケットが分離可能であることを確認するために、ターボ符号を用いた基本的なシミュレーションを作成した。この例示的なシミュレーションでは、各々の送信ブロックが二次符号語に加えられた一次符号語を含んでおり、二次符号語はチャネル強度差だけスケーリングされた。相対的なチャネル強度差が20dB及び30dBである場合には性能劣化は見られなかったが、10dBの電力差にある相対的に弱い受信器では0.6dBEb/無損失が観察された。アナログ−ディジタル変換及び他の例示的な具現化形態の観点はモデル化されなかったが、かかる観点に対処するように実施形態の幾つかの例を具現化し得ることが認められよう。
3.2 例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアの改変
実施形態の幾つかの例は、1台の送信ノードが指向性アンテナを有するような応用及び1又は複数の受信ノードが付設の全指向性アンテナを有するような応用に好適である。このように、送信器と各受信器との間の距離は、さらに高速の送信を可能にするように実施形態の幾つかの例によって強化され得るようなSNR構成を生成する距離に基づいて変化する。全指向性アンテナから全指向性アンテナへの通信も同様の構成を生成することができる。かかる構成は、例えば衛星網、携帯電話網、及びPDAがサーバと通信する網等において見出すことができる。
相乗り通信を具現化し得るさらに他の構成は、同じ位置に位置する2種の別個のアンテナ開口を用いることに関わる。例えば、図20(A)〜(B)はさらにもう一つの変形を示し、送信器及び受信器が両方とも2本のアンテナを含んでおり、各々の送信器アンテナが異なる開口を有する。具体的には、図20(A)は、実施形態の一例による各々が異なる開口を有する2本のアンテナを用いて通信を行なう例示的な送信器を示し、図20(B)は、実施形態の一例による2本のアンテナを用いることにより図20(A)の送信器と通信するように構成されている例示的な受信器を示す。これらの実施形態の各例によれば、2個のメッセージの送信は同じ周波数において同じ変調によって生じ得るが、2種の異なるアンテナ開口によって生ずる。送信器2000は、一方のメッセージをアンテナ開口A2002を介して送信し、他方をアンテナ開口B2004において送信することができる。近距離場/遠距離場の移行は約2D/λ(式中、Dはアンテナ開口の最大寸法であり、λは波長である)に位置するので、異なる最大寸法を有するアンテナ開口A2002及びB2004を設けることにより近距離/遠距離転換点は二つの送信について異なるものとなる。結果として、送信器を指す線に沿って距離dだけ離隔した2本の受信アンテナ2012及び2014を有する受信器2010は、受信アンテナ2012の出力が加算器2018において受信アンテナ2014の出力に加算されるときにスケーラ2016によってこの受信アンテナ2012の出力に適当に加重する(例えば係数を−αにする)ことにより、送信器アンテナ開口A2002又は送信器アンテナ開口B2004のいずれかからの送信を完全に消去することができる(αが適当に設定されている場合)。
遠距離場転換点及び送信電力を適当に調節することにより、この2種の開口に基づく通信の実施形態を、最遠の受信器が相対的に遠くない受信器への送信から如何なる明瞭な干渉も受けず、従って最遠の受信器が2種のアンテナ開口も加重付き結合器も用いないで済むように作用させることもできる。例えば、一方のアンテナが例えば約1/rにおいて下落する場によって通信信号を主に放射し、他方の主アンテナが例えば約1/rにおいて下落する場によって通信信号を主に放射することができる。相対的に遠い受信器は約1/rにおいて下落する放射線には影響を受けないで済む。代替的に又は加えて、送信器に近接した受信器は、差分アンテナを用いることにより約1/r信号のSNRを強化することができる。
さらに他の選択随意の改変は、有限語長、伸張可能語、及び無限語(又はシミュレートされた無限語長)等を用いることを含み得る。アナログ−ディジタル分解能もまた、実施形態の幾つかの例において具現化され得る。また、実施形態の幾つかの例は、SNR誤り率の性能に対する影響を考慮に入れることができる(例えばSNRを推定し、呼応して冗長データを送る等によって)。
上述の実施形態の各例は、物理層へのアクセス(例えばSNRを用いる)に関連して記載されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、実施形態の幾つかの例は、リンクのビット誤り率及び/又はパケット誤り率に関するリンク性能の有意差を利用して結合送信速度を決定することができる。実施形態の一例による二利用者二叉同報通信チャネルについての例示的な速度曲線を図21に示しており、ここでは利用者1が10E−6のBERで動作している(Cover, T. M. and J. A. Thomas. Elements of Information Theory. New York: John Wile & Sons, 1991を参照されたい)。性能の低い利用者2のリンクを選択して、可動衛星チャネルにおいて生じ得るBERの範囲を反映させた。これらの曲線は、時分割多重化(TDM)による同報通信符号化の利点を示している。例えば、弱いチャネルが20%BERである場合に、TDMは、利用者2が0.24ビット/送信を要求しているときに利用者1が0.14ビット/送信で動作することを可能にするが、同報通信符号化によって(0.21,0.24)の結合速度が利用可能になる。衛星チャネル・フェーディングは時間に対して相関しており、これらの曲線にはモデル化されていない。また、マルチキャストのような他の手法を、本書に記載された幾つかの手法と組み合わせて又はこれらの手法の代替として用いてもよい。
また、本書の実施形態の各例は大部分において無線通信に関連して記載されているが、本発明は無線通信に限定されない。例えば、幾つかの手法を、例えば共有通信バスを用いたもののような有線システムに適用してもよい。
4.例示的なターボ符号化手法による例示的なノード間の改善
ターボ符号は、シャノン限界に近いビット誤り率(BER)によって性能を達成する。一般的には、ターボ符号は、送信電力を対応して増大させることなくデータ速度を高めることが可能である。対応して、ターボ符号は、何らかのデータ速度で送信を行なうのに用いられる電力量を減少させることができる。加えて、ターボ符号は相対SNRに関する仮定を埋め込んでおり、これにより相対的なノードSNRに依存してメッセージを送る本書に開示した実施形態の幾つかの例と共に利用するのに有利となっている。当業者には認められるように、ターボ符号式符号器は一般的には、再帰的組織畳み込み符号の並列縦続を用いて構築される。対応するターボ符号式復号器は一般的には、フィードバック符号化規則を用いて構築され、パイプライン構成の相同の要素復号器として具現化される(Berrou, Claude, Alain Glavieux, and Punya Thitimajshima. "Near Shannon Limit error-correcting coding and decoding: Turbo-codes." Proceedings of the IEEE International Communications Conference, Geneva, Switzerland, May, 1993: 1064-1070を参照されたい)。ターボ符号は、データを損なう雑音が存在する場合(例えば衛星通信)の限定帯域幅リンクを介して最大情報転送を達成することが一般に必要とされるような応用での利用に特に好適である。かかる符号器及び復号器のさらに詳細な記載は混乱を避けるため省略する。任意のターボ符号式符号器及び復号器を用いてよいことが認められよう。さらに、2点間方式に基づくメッセージの送信を改善するために、ターボ符号に関連するものしないもの含めて他の符号を具現化し得ることが認められよう。
図22は、実施形態の一例に従ってデータをターボ符号化して網を介して相乗りさせる方法を示す例示的な流れ図である。ステップS2202では、送信されるべき次のパケットのリンクSNRを決定する。次いで、ステップS2204では、次のパケットについて相乗りを可能にする可能なパートナー・リンクを決定する。ステップS2205では、適当なメッセージをターボ符号化する。ステップS2206において相乗りが可能であると判定されたら、ステップS2208においてデータを相乗りさせてステップS2210において送信する。ステップS2208の相乗り工程は、図19に関して記載されている工程と同様に実行され得ることが認められよう。しかしながら、ステップS2206において相乗りが可能でないと判定されたら、データは相乗りさせられず、ステップS2210において従来通りに送信される。図22に関して記載されている実施形態の各例は、図18に関して記載されている工程と同様に実行され得ることが認められよう。従って、ここでは立ち入った説明を省略する。但し、実施形態の幾つかの例は、例えばチャネル効果についての補正を行なうために同期パラメータを推定する等の付加的なステップを含み得ることが認められよう。
これらの手法は、例えば付加的な帯域幅(例えば衛星システムの場合にはRF帯域幅)を要求することなく網合計データ速度を高めるので特に有利である。また、通例は異なる利用者用に確保されているチャネルで二次利用者がデータを受信してもよい。データ速度容量を高めて網遅延を短縮することに加え、公知の符号(例えばターボ符号)を相乗りと共に(例えば相乗りの前に、最中に又は後に)用いてノード設計を単純化することができる(例えばカスタム符号器及び復号器を必要とし得るカスタム符号を用いるのに比較して)。
現状で最も実際的で好適な実施形態であると看做されるものに関して発明を説明したが、本発明は開示された実施形態に限定されず、反対に、発明の要旨及び範囲に含まれる様々な改変及び均等構成を網羅するものとすることを理解されたい。また、上で記載された様々な実施形態を他の実施形態と共に具現化することができ、例えば一実施形態の各観点を他の実施形態の各観点と組み合わせてさらに他の実施形態を実現することができる。

Claims (15)

  1. 各々がプロセッサを含む複数のノード同士の間でメッセージを伝達する方法であって、
    送信器のプロセッサを使用して該送信器から伝達され一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを識別するステップであって、前記一次メッセージは第一の受信ノード向けに指定され、前記少なくとも1個の二次メッセージは第二の受信ノード向けに指定されている、識別するステップと、
    ターボ符号化された一次メッセージを形成するように前記送信器の前記プロセッサを使用して前記一次メッセージをターボ符号化するステップと、
    ターボ符号化された二次メッセージを形成するように前記送信器の前記プロセッサを使用して各々の二次メッセージをターボ符号化するステップと、
    前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージの前記ターボ符号化された一次メッセージへの相乗りが可能であることを示す信号であって、前記送信ノードに対する前記第一の受信ノード及び前記第二の受信ノードの特性に少なくとも部分的に基づいている信号に応答して、ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージを形成するように前記送信器の前記プロセッサを使用して前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージを前記ターボ符号化された一次メッセージに相乗りさせるステップと
    前記送信ノードに対する前記第一の受信ノードのSNR及び前記送信ノードに対する前記第二の受信ノードのSNRに少なくとも部分的に基づいてスケール・ファクタを決定するステップと、
    を備え
    前記相乗りするステップは、
    スケーリングされたメッセージを形成するように前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージを前記スケール・ファクタだけスケーリングし、
    前記ターボ符号化された一次メッセージ及び前記スケーリングされた二次メッセージを加算することによりさらに実施される、
    方法。
  2. 相乗りが可能であることを前記信号が示しているときに、前記ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージを送信するステップと、
    相乗りが可能でないことを前記信号が示しているときに、前記ターボ符号化された一次メッセージ及び/又は前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージを送信するステップと
    をさらに含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 前記ノード同士の間の各々のリンクに対応する前記特性を記憶した一覧を保持するステップをさらに含んでいる請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記信号は前記一覧にさらに基づいており、前記一覧は静的であり、
    前記一覧は前記ノード同士の間のフィードバックに基づいて保持される、請求項に記載の方法。
  5. 前記送信ノードに対する前記各受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージをターボ復号するステップと、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージ及び前記一次メッセージを含むピギーバック付きメッセージを分離するステップと、
    前記少なくとも1個の二次メッセージをターボ復号するステップと、
    を含む、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ターボ復号された前記一次又は二次メッセージを再符号化して、送信信号の理想化された複製を生成するステップと、
    送信信号の理想化された前記複製のチャネル効果の少なくとも一部を測定するステップと、
    該測定されたチャネル効果に基づいて、送信信号の理想化された前記複製を修正するステップと、
    前記ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージと、送信信号の理想化された前記複製との相関信号を出力するステップと、
    前記相関信号と前記測定されたチャネル効果に基づいて、送信信号の理想化された前記複製を修正するステップと、
    を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第一の受信ノードの前記特性は前記送信ノードに対するSNR(信号対雑音比)であり、前記第二の受信ノードの前記特性は前記送信ノードに対するSNRである、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを識別する前記ステップは、相乗りする及び/又は相乗りを受けることが可能な最前方のパケットを求めてメッセージ待ち行列を検索するステップをさらに含んでいる、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 複数のノードから成る網を介してメッセージを中継するシステムであって、
    送信ノード及び少なくとも2台の受信ノードであって、各々がターボ符号式符号器と、関連するターボ符号式復号器とを有し、当該送信ノード及び当該少なくとも2台の受信ノードの各々が間で少なくとも1個の一次メッセージ及び少なくとも1個の二次メッセージを伝達するように構成されている、送信ノード及び少なくとも2台の受信ノード
    を含んでおり、
    前記一次メッセージ及び前記少なくとも1個の二次メッセージはターボ符号式で符号化され、前記送信ノードに対する前記少なくとも2台の受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて前記送信ノードから前記少なくとも2台の受信ノードへ送られ、
    前記一次メッセージ及び前記少なくとも1個の二次メッセージは、前記比較に少なくとも部分的に基づいて相乗りさせられており
    各々のノードは相乗り機構を含んでおり、該相乗り機構は、
    スケーリングされたメッセージを形成するように前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージをスケーリングするように動作可能なスケーラと、
    前記スケーリングされた二次メッセージと前記ターボ符号化された一次メッセージとを加算するように動作可能な加算器と
    を含んでいる、
    システム。
  10. ノードに付設されており伝達されるべきメッセージを記憶するように作用可能であるメッセージ待ち行列をさらに含んでいる請求項に記載のシステム。
  11. 前記メッセージ待ち行列は、相乗りする及び/又は相乗りを受けることが可能な最前方パケットを出力するように作用可能である、請求項〜請求項10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 前記比較が前記送信ノードに対する前記少なくとも2台の受信ノードについて実質的なSNR比を示す場合には、前記ターボ符号化された一次メッセージ及び前記少なくとも1個のターボ符号化された二次メッセージは相乗りさせられる、請求項〜請求項11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記メッセージを送信する送信器を備える、各々のノードがリンクSNR推定値の一覧を有している、請求項9〜請求項11のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記復号器が、
    前記送信ノードに対する前記各受信ノードの信号対雑音比の比較に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1台の第一の受信ノード向けに指定された一次メッセージをターボ復号するように構成されると共に少なくとも1台の第二の受信ノード向けに指定された少なくとも1個の二次メッセージをターボ復号するように構成されているターボ復号モジュールと、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1個の二次メッセージ及び前記一次メッセージを含むピギーバック付きメッセージを分離するように構成されている分離モジュールと
    を備える、請求項9〜請求項13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. ターボ復号された前記一次又は二次メッセージを再符号化して、送信信号の理想化された複製を生成し、送信信号の理想化された前記複製のチャネル効果の少なくとも一部を測定し、該測定されたチャネル効果に基づいて、送信信号の理想化された前記複製を修正するチャネル効果ブロック(1704)と、
    前記ターボ符号化されたピギーバック付きメッセージと、送信信号の理想化された前記複製との相関信号を出力する相関ブロック(1708)と、
    を備え、
    前記チャネル効果ブロック(1704)は、前記相関信号と前記測定されたチャネル効果に基づいて、送信信号の理想化された前記複製を修正する、
    請求項14に記載のシステム。
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