JP5390975B2 - 飛灰を用いた固化剤及びその固化剤を用いた固化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、飛灰を有効に利用する固化剤及びその固化剤を用いた固化方法に関するものである。
従来より、焼却炉で回収される飛灰に関しては種々の有効利用方法が開発されてきている。
たとえば、特許文献1に開示されている飛灰の処理方法では、飛灰に消石灰などの処理剤を焼却炉煙道に吹き込み、回収された飛灰に塩化マグネシウム水溶液を加えて混練し、これにより、飛灰からの重金属の溶出を抑制するとともに、混練処理物の固化強度を向上させるようにしている。
また、特許文献2に開示されている飛灰の処理方法では、飛灰に水溶性無機硫黄化合物を混合し水を加えて混練し養生固化し、これにより、飛灰からの重金属の溶出を防止するようにしている。
また、特許文献3に開示されている飛灰の処理方法では、飛灰にセメント等の水硬性物質と水を混合した後に酸性珪酸ソーダを混合し、これにより、固化体を生成するようにしている。
また、特許文献4に開示されている飛灰の処理方法では、飛灰に硫酸ナトリウム水溶液を混合し、これにより、固化体を生成するようにしている。
特開2000−51645号公報 特開平9−248540号公報 特開平11−267612号公報 特開平8−301639号公報
ところが、特許文献1に開示されている飛灰の処理方法では、容積が数倍に増大してしまい、飛灰の活用効率が悪いものであった。
また、特許文献2に開示されている飛灰の処理方法では、固化体として有効に利用できる性能が発揮できないものであった。
また、特許文献3に開示されている飛灰の処理方法では、生成される固化体の強度が極めて低く実用性に欠けるものであった。
また、特許文献4に開示されている飛灰の処理方法では、重金属が溶出するために重金属を基準値以上含む飛灰の処理には利用することができないものであった。
このように、従来の飛灰の処理方法では、それぞれ解決すべき問題点を有しており、実用性に欠けるものであった。
そこで、請求項1に係る本発明では、固化剤において、飛灰を主成分とし、ミョウバンとセルロースを添加することにした。
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、加水して水溶液化することにした。
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、珪酸ナトリウムを添加することにした。
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項1〜請求項3のいずれかに係る本発明において、多硫化カルシウムを添加することにした。
また、請求項5に係る本発明では、前記請求項1〜請求項4のいずれかに係る本発明において、消石灰を添加することにした。
また、請求項6に係る本発明では、前記請求項1〜請求項5のいずれかに係る本発明において、無水石膏又は半水石膏を添加することにした。
また、請求項7に係る本発明では、前記請求項1〜請求項6のいずれかに係る固化剤に加水して液体状とすることにした。
また、請求項8に係る本発明では、固化方法において、前記請求項1〜請求項6のいずれかに係る固化剤に加水して液体状とし、この液体を乾燥させることで所定形状に固化させることにした。
また、請求項9に係る本発明では、固化方法において、飛灰を主成分としミョウバンを添加した固化剤に加水して液体状とし、この液体を構造物の表面に塗布して固化させることにした。
また、請求項10に係る本発明では、固化方法において、飛灰と水とを混合した液体を乾燥させて固化させた後に、この固化体にミョウバン水溶液を含浸させることにした。
そして、本発明では、飛灰を固化剤の原料として有効に利用することができ、飛灰を高強度に固化させるとともに、飛灰に含有される重金属やフッ化物やホウ素化合物の溶出を抑制することができる。
本発明では、飛灰にミョウバンとを混合し、必要に応じて、水やセルロースや珪酸ナトリウムや多硫化カルシウムや消石灰(カルシウム)や無水石膏又は半水石膏を添加して、固化剤を生成し、この固化剤を所定形状に固化させたり既存の構造物の表面に塗布して固化させるものであり、また、飛灰と水とを混合して固化させた後に、ミョウバンを含浸させる場合も含むものである。
ここで、ミョウバンとは、1価の陽イオン(M+)の硫酸塩(M+ 2(SO4))と3価の金属イオン(M3+)の硫酸塩(M3+ 2(SO4)3)の複塩の総称をいい、M+M3+(SO4)2・12H2OやM+ 2(SO4)M3+ 2(SO4)3・24H2Oなどで表される結晶水を含む構造体のものをいう。なお、ミョウバンと同等の構造や物性を有するミョウバン類似の構造体の物質も含まれる。特に好適なミョウバンとしては硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)を含有するミョウバン(K2(SO4)Al2(SO4)324H20)である。
また、飛灰とは、焼却炉やバイオマスボイラーなどで排出される灰である
また、飛灰とミョウバンと水との混合比率は、適宜調整できるものであるが、たとえば、重量比で飛灰100:ミョウバン1:水50として固化剤を生成する。
さらに、固化剤とは、飛灰を主成分としミョウバンを混合させ、適宜セルロースや珪酸ナトリウムや多硫化カルシウムや消石灰(カルシウム)や無水石膏又は半水石膏を添加した粒体や粉体であり、また、これらに加水して、水溶液化したものや泥状としたものも含まれる。
この固化剤は、加水して型枠内に流し込んで成形してもよく、高温(60℃)下で1日間の強制乾燥、または、常温下で7日間の自然乾燥により固化させることができる。また、粒状に固化させるには、容器内で固化させたものを固化後に粒状に細砕してもよく、固化前に粒状に成形してから固化させてもよく、転動造粒やプレス成形や真空成形などを利用してもよい。
なお、固化剤の固化に用いる型枠は、既成の型枠材を用いた型枠であってもよく、また、鋳型として用いられるような土砂等を刳り貫いて形成した型枠であってもよい。さらに、型枠に強制的又は自然に排水できる排水機能を持たせてもよく、たとえば、型枠材の表面に透水シートを張設したり、土砂等からなるサンドベッド上に型枠を形成してもよく、土砂等で型枠を形成してもよい。
また、固化剤は、飛灰を主成分とし、これに水を混合した液体を乾燥させることによって固化させ、できた固化体の表面にミョウバン水溶液を含浸させて浸透させてもよい。なお、浸透には、固化体の表面に塗布する場合に限られず、真空状態で強制的に含浸させる真空含浸を用いてもよい。
このように、飛灰にミョウバン(たとえば、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)を含有するミョウバン(K2(SO4)Al2(SO4)324H20))と水とを混合すると、ミョウバンに含有される硫酸金属(たとえば、硫酸アルミニウム)は優れた凝集力を有しているため、飛灰が凝集することになる。
そして、凝集した飛灰には珪酸化合物が含有されており、その珪酸化合物を構成する珪酸イオンがミョウバンに含有される硫酸金属(たとえば、硫酸アルミニウム)を構成する金属イオン(たとえば、アルミニウムイオン)と強く結合する。
また、水分子は、飛灰に含有される珪酸イオン及びミョウバンに含有される金属イオン(たとえば、アルミニウムイオン)と水素結合される。
このように、ミョウバンに含有される硫酸金属(たとえば、硫酸アルミニウム)の凝集力や結合性を利用して固化体を生成することができる。
さらに、飛灰に含有されるフッ化物イオンは、飛灰に含有される消石灰と反応して難溶性のフッ化カルシウムを生成するとともに、ミョウバンに含有される金属イオン(たとえば、アルミニウムイオン)を反応して安定なフッ化物(たとえば、フッ化アルミニウム)を生成し、これらの安定なフッ化カルシウムやフッ化アルミニウムなどのフッ化物がミョウバンの凝集力や結合性によって固化体に安定に取り込まれ、これにより、フッ化物イオンの可溶化や溶出が抑制される。
また、飛灰に含有されるホウ素化合物も、飛灰に含有される消石灰とミョウバンに含有される金属イオン(たとえば、アルミニウムイオン)とで生成された水酸化物(たとえば、水酸化アルミニウム)との反応によって固化体に安定に取り込まれ、これにより、ホウ素化合物の可溶化や溶出が抑制される。
以上に説明したように、本発明では、飛灰を固化剤の原料として有効に利用することができ、飛灰を高強度に固化させるとともに、飛灰に含有される重金属やフッ化物やホウ素化合物の溶出を抑制することができる。
上記固化剤は、固化させることで、防草用途、冷却用途、充填用途、発泡用途、漁礁用途、人口石材用途、緑化用途、断熱材用途、耐火材用途、防蟻用途、舗装用途、法面保護用途、アスベスト等の廃棄物安定固化用途など多岐にわたって有効に利用することができる。
また、上記固化剤に珪酸ナトリウムを1重量%程度添加することで、固化を促進させることができる。
また、上記固化剤に重金属固定剤として多硫化カルシウム溶液を1重量%程度添加することで、重金属の溶出を防止することができる。
この重金属固定剤としては、公知のものを利用することもできるが、飛灰を原料とした重金属固定剤を利用することで、廃棄物としての飛灰を有効に利用することができ、廃棄物の減量化を図ることができる。
たとえば、飛灰(炭種;マッセルブルグ50%、ドレイトン50%の混焼により発生したもので、アルカリ度pH13.5)を用い、飛灰20重量部、硫黄20重量部、水100重量部の配合比とし、まず、飛灰20重量部と水100重量部を反応缶に入れ、上蓋を閉じ、混合機を作動させて10分程度混合する。
次に、安全弁を設定し上限反応圧力として排気圧を約10kg/cmにセットし、炉体冷却排水バルブ及び冷却バルブを開放するとともに冷却水入口バルブを開放して通水する。
次に、反応中の蒸発を抑えるために、エアーコンプレッサーによる加圧によって2.5kg/cm程度の予圧をかける。
次に、バーナに点火して、圧力計と温度計とを確認し、混合しながら昇温する。この時に、圧力は10kg/cm以下とし、温度計の表示が110℃に達してから、約30分間混合反応させる。
次に、バーナを停止し、圧力計が下降するまで放置し、安定したら排気弁により最終残圧を完全に排出し、大気圧と同化させる。
次に、混合機を停止させ、排出バルブを開放して、沈澱物及び液体を排出して、これらを回収する。
次に、回収物を冷却し、沈澱分離し薬液と沈澱物を得る。ここでは、薬液130重量部と沈澱物20重量部を得ることができた。
また、回収された薬液は、多硫化カルシウムを含有しており、液比重が1.2g/ccで黄緑色のpH10の液体であった。
また、原料とし焼却場飛灰pH13.5を用いたところ、多硫化カルシウムを含有した液比重が1.15g/ccの茶色のpH11の液体を得た。
このようにして生成した液体、さらには沈殿物を重金属固定剤として用いることができる。
また、上記固化剤にカルシウムの補給剤として消石灰を添加してもよい。
ここで、カルシウムの混合比率は適宜設定することができるが、強度の増大や長期の安定性を目的とする場合には、混合比率を1重量%以上5重量%未満とし、軽量化を目的とする場合には、混合比率を5重量%以上15重量%未満とし、多孔質体に成形する場合には、混合比率を15重量%以上20重量%未満とする。
また、上記固化剤に廃棄処理された紙やダンボールなどのセルロースを含有する廃棄物を混合することもできる。
このように、セルロースを混合した場合には、固化剤の固化が進行する途中において伸縮性を向上させることができ、固化途中でのクラックの防止を図ることができるとともに成形を容易なものとすることができ、また、固化後に微生物の坦体などとなる空洞を形成させることができる。
すなわち、固化剤の固化が進行する初期の吸水膨張と乾燥時の収縮に対してセルロースが有効なテンション材として機能する。これは、通常の有機繊維では無機の結合物との接合性が悪いが、固化剤が水酸基を含むシリカ体であるためにセルロースが橋体を構成して初期の結合性に優れ、乾燥時にはセルロースが含有する水分の脱水のほうが遅く進み、セルロースの結合性によってクラックを防止することができる。また、セルロースには導水材として水分の外部への排出を促す働きがあり、一般的に見られる表面の水分のみが蒸散して内面と表面とで水バランスが図れず残留ストレスとなる現象の発生を防止しながら乾燥することになる。さらに、乾燥後にはセルロースの脱水(収縮)によって固化体の内部に空洞が形成される。この空洞は、微生物の良好な担体として或いは種子の宿体として有効に利用することができる。なお、空洞は、カルシウムや珪酸ナトリウムやミョウバンなどの水溶液を含浸させることで閉塞することもできる。
また、上記固化剤に無水石膏(無水硫酸カルシウムCaSO4)又は半水石膏(硫酸カルシウム・1/2水和物CaSO4・1/2H2O)を添加してもよい。
このように、無水石膏や半水石膏を添加することで、これら無水石膏や半水石膏が水和反応により二水石膏(硫酸カルシウム・2水和物CaSO4・2H2O)となって固化することになり、固化の促進を図ることができる。
さらに、上記固化剤に骨材を混入させて固化するようにしてもよい。
この骨材としては、公知のものを利用することもできるが、飛灰を原料とした骨材を利用することで、廃棄物としての飛灰を有効に利用することができ、廃棄物の減量化を図ることができる。
たとえば、飛灰と珪酸ナトリウムと水とを混合し、その後、吸水性を有する状態となるように粒状に固化させて骨材を製造することができる。
ここで、飛灰と珪酸ナトリウムと水との混合比率は、適宜調整できるものであるが、たとえば、重量比で飛灰100:珪酸ナトリウム2:水50として製造することができる。
また、飛灰と珪酸ナトリウムと水との混合においては、飛灰と珪酸ナトリウム溶液を混合するようにしてもよい。
また、固化は、吸水性を有する状態となるように適宜調整できるものであるが、たとえば、高温(60℃)下で1日間の強制乾燥、または、常温下で7日間の自然乾燥により吸水性を有する状態で固化させることができる。
また、粒状に固化させるには、容器内で固化させたものを固化後に粒状に細砕してもよく、固化前に粒状に成形してから固化させてもよく、転動造粒やプレス成形や真空成形などを利用してもよい。
以上に説明したようにして骨材を製造することができ、製造された骨材は、数十%(たとえば、30%)の吸水性を有している。
そのため、建造物の建造や補強などにおいて特開平8−301639号公報に開示されているように飛灰と珪酸ナトリウムと水とを混合した固化剤を用いて固化を行うときに、上記骨材を固化剤に混入することで、固化剤の高流動性を保ちながら施工時に加えた水が骨材に吸水されることになり、固化や養生に要する時間を短くすることができ、施工期間を短期化させることができる。なお、上記の吸水性を有する骨材だけを使用することで減水効果が増大し軽量化を図ることができるが、軽量化が不要で増強化や全体の収縮を防止するなどの目的や施工コストの引下げなどを図るために石や砂などの一般的な骨材を混入させてもよい。
また、骨材としては、廃石綿、廃アスベスト分解物、廃石膏等の廃半水化物、鉄鋼スラグ等の金属廃棄物、おがくず等の木材廃棄物などを添加してもよい。
また、上記固化剤には、メッキ廃液や生コンクリート洗浄液等の廃液、卵白や魚油等の食品廃液、オレンジ等の食品残渣物、家畜糞などを混合させてもよい。
上記固化剤の具体的な実施例としては、飛灰100重量部に対してに消石灰を5〜40重量部とセルロースを1〜5重量部を添加して10分程度ドライミキシングする一方、水30〜60重量部と多硫化カルシウム溶液0.5〜5重量部とを10分程度混合し、これらを混合したものにミョウバン0.2〜5重量部添加するとともに、珪酸ナトリウムを0.2〜5重量部添加して15分程度混合して固化剤を生成し、この固化剤を型枠内に流し込んで固化させたり、構造物の表面にコテで塗布して固化させることができる。
特に、耐熱性が要求される場合には、飛灰に窒化灰(窒素酸化物や窒化金属等の窒素原子を含んだ灰、たとえば高温燃焼により炭化物を含んだ飛灰など)を5〜40重量部混入させてもよい。この場合には、成型時や塗布時等の固化時にガス化発泡してスポンジ状の断面を有する比重0.3〜1.0程度の軽量な耐火層を形成させることができ、高い耐火性を発揮させることができ、高温バルブや配管の保温材としても利用することができる。なお、水の混合比率を60〜150重量部程度まで増大させても自然発泡した後に固化させることができる。
本発明は、飛灰にミョウバンを混合して固化させる技術であるが、飛灰とミョウバンとを混合させた場合には、反応が段階的に進行して様々な化合物の複合体が生成されて固化したり、或いは、長期的に石化して固化するものと考えられる。すなわち、飛灰にミョウバンを混合し加水することで、初期段階では飛灰に含有される三酸化硫黄(S03)が加水によりカルシウムと反応して硫酸カルシウム(CaSO4)を生成し、中期的には残存するカルシウムが珪素と反応して珪酸カルシウム(CaOSiO3)を生成し、長期的には残存する珪素がアルミニウムと反応して珪酸アルミニウム(Al2SiO5)を生成すると考えられ、この場合、飛灰に不足する珪酸ナトリウムや多硫化カルシウムなどを補填することで成分調整すればより強固な固化体を生成させることができる。或いは、飛灰にミョウバンを混合し加水することで、モルデナイト((Na2CaK2)4[Al8Si40O96]・28H2O)による石化や、ローソン石(CaAl2(Si2O7)(OH)2・H2O)から灰長石(CaAl2Si2O8)に石化するとも考えられ、この場合にも、飛灰に不足する珪酸ナトリウムや多硫化カルシウムなどを補填することで成分調整すればより強固な固化体を生成させることができる。
このように、本発明は飛灰を主成分として固化させる技術であり、飛灰自体の自硬性に加えてミョウバン等の含有成分との反応によって固化を促進させ強固な固化体を生成させる技術であるといえる。

Claims (10)

  1. 飛灰を主成分とし、ミョウバンとセルロースを添加したことを特徴とする飛灰を用いた固化剤。
  2. 加水して水溶液化したことを特徴とする請求項1に記載の飛灰を用いた固化剤。
  3. 珪酸ナトリウムを添加したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飛灰を用いた固化剤。
  4. 多硫化カルシウムを添加したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の飛灰を用いた固化剤。
  5. 消石灰を添加したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の飛灰を用いた固化剤。
  6. 無水石膏又は半水石膏を添加したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の飛灰を用いた固化剤。
  7. 前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の固化剤に加水して液体状としたことを特徴とする飛灰を用いた固化剤。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の固化剤に加水して液体状とし、この液体を乾燥させることで所定形状に固化させることを特徴とする飛灰を用いた固化方法。
  9. 飛灰を主成分としミョウバンを添加した固化剤に加水して液体状とし、この液体を構造物の表面に塗布して固化させることを特徴とする飛灰を用いた固化方法。
  10. 飛灰と水とを混合した液体を乾燥させて固化させた後に、この固化体にミョウバン水溶液を含浸させることを特徴とする飛灰を用いた固化方法。
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