JP5386892B2 - トルク検出装置 - Google Patents

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本発明は、ハウジングの内部に支持された回転軸に加えられる回転トルクを、外部接続用のリード線と共に樹脂により一体化して前記ハウジングに装着された検出手段により検出するトルク検出装置に関する。
ステアリングホイール等の操舵部材の回転操作に応じて操舵補助用のモータを駆動し、該モータの回転力を舵取機構に伝えて操舵を補助する電動パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータの駆動制御に用いるべく、コラムハウジング(ハウジング)の内部に回転自在に支持され、操舵部材と舵取機構とを連結するステアリング軸(回転軸)に加えられる操舵トルク(回転トルク)を検出するトルク検出装置を備えている。このトルク検出装置は、ステアリング軸をトーションバーにより同軸的に連結された第1軸と第2軸とに分割し、操舵部材の操作によりステアリング軸に加えられる操舵トルクを、トーションバーの捩れに応じて第1軸と第2軸との間に生じる相対角変位を利用して検出するように構成されている。
第1軸及び第2軸間の相対角変位は、従来、種々の手段により検出されており、そのうちの一つとして、第1軸と一体的に回転する円筒磁石と、該円筒磁石を囲繞し、第2軸と一体的に回転するヨークリングとを備え、この円筒磁石とヨークリングとの間に形成される磁気回路の磁束の変化を利用して前記相対角変位を検出するように構成されたトルク検出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のトルク検出装置においては、円筒磁石及びヨークリング間の相対角変位に応じてヨークリング間に生じる磁束の変化を、外部接続用のリード線の一部と共に合成樹脂により一体化してコラムハウジングに装着された磁気検出手段により検出して、操舵トルクを求めるように構成してある。
第1軸と一体的に回転する円筒磁石は、周方向にN,S極の磁極を交互に並設してある多極磁石である。第2軸と一体的に回転するヨークリングは、N,S極の組と同数の磁極爪を、円環状のリング本体の一側の端縁に周方向に等配してなる軟磁性体製の薄肉のリングであり、夫々の磁極爪が周方向に交互に並ぶように位置決めした2個を一組として、第2軸に固定されている。このようなヨークリング夫々の外側に同軸をなして、該ヨークリングに発生する磁束を集める集磁リングが設けてある。集磁リングは、周方向の適宜の位置に、軸長方向に延び、先端部を径方向外向きに屈曲成形してなる集磁突起を備えており、該集磁突起が互いに対向するように配してある。前記磁気検出手段は、この集磁突起の対向部間に配してあり、この状態を保って合成樹脂にてモールドされた樹脂モールド体により、該磁気検出手段に接続された外部接続用のリード線の一部及び集磁リングと共に一体化してある。
このトルク検出装置において、第1軸及び第2軸間に相対角変位が生じたとき、円筒磁石とヨークリングとの間に磁気回路が形成され、ヨークリング間に磁束が発生し、発生した磁束が集磁リングに導かれ、集磁リングの集磁突起間に磁界が発生する。磁気検出手段は、この発生した磁界に応じた出力を、前記外部接続用のリード線を介して操舵補助用のモータの駆動を制御する制御部に与える。
特開2005−265587号公報
以上のようなトルク検出装置においては、例えば、組立て時に、樹脂モールド体から外部に突出している外部接続用のリード線の端子部に作業者が接触し、該作業者に帯電している静電気が接触により前記リード線に伝わり、この静電気が磁気検出手段に伝わって磁気検出手段が損傷して製品歩留まりの低下を招く虞があった。また、メンテナンス中の作業者の接触による静電気、又は使用中の種々の原因による異常電圧により、前記リード線を介して磁気検出手段に高電圧が印加され、同様に、磁気検出手段に悪影響を及ぼす虞があった。
このため、従来においては、磁気検出手段を保護すべく、磁気検出手段に接続された外部接続用のリード線の中途にコンデンサを設けて、該コンデンサにより増加した電荷を吸収するようにしてある。静電気又は異常電圧による電荷を十分に吸収するためには、コンデンサの静電容量を大きくする必要があるが、コンデンサの静電容量を大きくすると磁気検出手段及び制御部間の通信速度がコンデンサの影響により遅くなり、検出されたトルクを用いた制御の応答性が低下するという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、応答性を良好に保ちつつ、静電気又は異常電圧から磁気検出手段を保護することが可能なように構成されたトルク検出装置を提供することを目的とする。
第1発明に係るトルク検出装置は、ハウジングの内部に支持された回転軸に加わる回転トルクを、外部接続用のリード線と共に樹脂により一体化して前記ハウジングに装着された検出手段により検出するように構成されたトルク検出装置において、前記ハウジングに取付けられ、接地すべき接地用導体を備え、該接地用導体には貫通孔が設けてあり、前記リード線は、前記貫通孔に隙間を有して挿通してあることを特徴とする。
第2発明に係るトルク検出装置は、前記回転軸は同軸的に連結された第1軸及び第2軸を備えてなり、該第1軸と一体的に回転する円筒磁石と、該円筒磁石を囲繞し、前記第2軸と一体的に回転する2つのヨークリングとを備え、前記検出手段は、前記円筒磁石と前記ヨークリングとの間の相対角変位に応じて生じる磁束の変化を検出する磁気センサであることを特徴とする。
第3発明に係るトルク検出装置は、前記貫通孔は、該貫通孔の周壁が前記リード線の長手方向に対して斜めになるように設けてあることを特徴とする。
第4発明に係るトルク検出装置は、前記隙間には絶縁体中に導電体が散在してなる充填物が充填してあることを特徴とする。
第1発明によれば、外部接続用のリード線を接地用導体に設けられた貫通孔に隙間を有して挿通させてあるから、リード線に高電圧が印加されたときに、リード線と接地用導体との間で放電が生じる。この結果、検出手段には、放電開始電圧以上の電圧が印加されない。貫通孔及びリード線間の隙間を適切に設定することにより、放電開始電圧を検出手段の最大耐電圧よりも低くすることが可能となり、検出手段を保護することができる。また、貫通孔及びリード線間の隙間を適切に設定することにより、放電開始電圧を検出手段に通常時に供給される電圧よりも高くすることが可能となり、通常時には放電が生じず、検出手段の出力結果に影響を及ぼすことなく、応答性を良好に保つことができる。
第2発明によれば、第1軸と一体的に回転する円筒磁石と第2軸と一体的に回転するヨークリングとの相対角変位を磁気センサにより検出することにより、第1軸及び第2軸を備えてなる回転軸に加えられる回転トルクを求めるトルク検出装置において、前述の如く構成することにより、放電開始電圧以上の電圧が外部接続用のリード線に印加されたときに、過電圧に弱い磁気センサを保護することができる。
第3発明によれば、貫通孔を該貫通孔の周壁がリード線の長手方向に対して斜めになるように設けている。貫通孔の周壁とリード線とが斜めになる部分にて、リード線と接地用導体との間で放電を生ぜしめるべく必要となる最小ギャップを確保することにより、貫通孔の周壁がリード線と平行をなすように貫通孔を設ける場合と比較して、貫通孔の孔径を過度に小さくせずにすむ。この結果、貫通孔の加工、貫通孔に対するリード線の位置決め等によりなされるギャップ管理が容易となる。
第4発明によれば、接地用導体に設けられた貫通孔とリード線との隙間に、絶縁体中に導電体が散在してなる充填物を充填してあるから、充填物の導電体間の間隔、材質等を適切に設定することにより、リード線及び接地用導体間の絶縁耐力を調整することができ、貫通孔の加工、貫通孔に対するリード線の位置決め等によりなされるギャップ管理が容易となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るトルク検出装置の組立て状態を略示する縦断面図である。図2は、本発明に係るトルク検出装置の要部の分解斜視図である。
本発明に係るトルク検出装置は、トーションバー3により連結された2つの軸(第1軸1及び第2軸2)に加えられる回転トルクを検出対象としており、第1軸1と一体的に回転する円筒磁石4と、第2軸2と一体的に回転する2個一組のヨークリング5a,5bと、ヨークリング5a,5bの外側を各別に囲繞するように配置され、夫々のヨークリング5a,5b内に生じる磁束を集める集磁リング6,6と、これらの集磁リング6,6間に配設された磁気センサ7とを備えて構成されている。
トーションバー3は、捩りばねとしての細径の丸棒の両端に、第1軸1及び第2軸2との連結のために太径とした連結部30,30を備えている。第1軸1及び第2軸2は、夫々の軸心部に形成された連結孔10,20にトーションバー3の両端に設けられた連結部30,30を夫々内嵌した後、各別のピン11,21を打設することにより連結されている。
このように連結された第1軸1と第2軸2とに回転トルクが加えられた場合、この回転トルクの作用によりトーションバー3が捩れ変形し、第1軸1と第2軸2との間には、前記回転トルクの方向に、該回転トルクに対応する大きさを有する相対角変位が生じる。
第1軸1と一体的に回転する円筒磁石4は、図2に示すように、各複数のN極40,40…及びS極41,41…を周方向に交互に並べた多極磁石として構成されており、図1に示すように、両端面及び内面を適宜の厚さを有して覆うようにモールドされた樹脂モールド体42を介して、第1軸1に同軸的に固定されている。
第2軸2と一体的に回転するヨークリング5a,5bは、図2に示すように、幅広の円環状をなすヨーク本体50,50の内周縁に、軸長方向に延びる三角形をなす複数の磁極爪51,51…を夫々有している。これらヨークリング5a,5bは、夫々の磁極爪51,51…が周方向に交互に並ぶように位置決めし、円筒形の樹脂モールド体52により一体化され、図1に示すように樹脂モールド体52を一側に延長して形成されたボス部53を介して第2軸2に同軸的に固定されている。以上のようなヨークリング5a,5bは、樹脂モールド体52の内面に露出する夫々の内面が円筒磁石4の外周面にわずかなエアギャップを隔てて対向するように組み付けられている。
図3は、ヨークリング5a,5bと円筒磁石4の磁極との位置関係を示す説明図である。図3(b)には、組み付け時の位置関係が示してある。図示のように、ヨークリング5a,5bと円筒磁石4とは、ヨークリング5a,5bの磁極爪51,51…が円筒磁石4のN極40及びS極41の境界に夫々位置するように周方向に位置決めされている。この位置関係において、ヨークリング5a,5bは、円筒磁石4のN極40及びS極41に対して等面積を有して対向しているから、N極40から入る磁束とS極41へ出る磁束とが等しくなり、ヨークリング5a,5b間には磁束は生じない。
第1軸1又は第2軸2に一方向の回転トルクが加えられた場合、トーションバー3に捩れが生じて、ヨークリング5a,5bの磁極爪51,51…と円筒磁石4のN極40及びS極41との周方向の位置関係が変化する。このとき、例えば、図3(a)に示すように、ヨークリング5aの各磁極爪51,51…に対向する面積が、N極40の方がS極41より大きくなり、N極40から入る磁束がS極41へ出る磁束より大きくなる。また、ヨークリング5bの各磁極爪51,51…に対向する面積が、N極40の方がS極41より小さくなり、N極40から入る磁束がS極41へ出る磁束より小さくなる。この結果、ヨークリング5aからヨークリング5bへの磁束が生じ、この磁束密度は、各磁極爪51,51…に対向するN極40及びS極41の面積の差が大きい程、大きくなる。
一方、第1軸1又は第2軸2に他方向の回転トルクが加えられた場合、上記とは逆方向に、トーションバー3に捩れが生じて、ヨークリング5a,5bの磁極爪51,51…と円筒磁石4のN極40及びS極41との周方向の位置関係が変化する。このとき、例えば、図3(c)に示すように、ヨークリング5aの各磁極爪51,51…に対向する面積が、N極40の方がS極41より小さくなり、N極40から入る磁束がS極41へ出る磁束より小さくなる。また、ヨークリング5bの各磁極爪51,51…に対向する面積が、N極40の方がS極41より大きくなり、N極40から入る磁束がS極41へ出る磁束より大きくなる。この結果、ヨークリング5bからヨークリング5aへの磁束が生じ、この磁束密度は、各磁極爪51,51…に対向するN極40及びS極41の面積の差が大きい程、大きくなる。
このようなヨークリング5a,5bの外側には、集磁リング6,6が設けてある。集磁リング6,6は、ヨーク本体50,50の外径よりも若干大きい内径を有する磁性材料製の円環であり、周方向の適宜の位置に、軸長方向に延び、先端部を径方向外向きに屈曲成形してなる集磁突起60,60を備えている。集磁リング6,6は、集磁突起60,60が所定のエアギャップを有して対向し、同軸をなすように位置決めされており、この集磁突起60,60の対向部間には、磁気センサ7が配してある。
以上の構成により集磁リング6,6には、ヨークリング5a,5bに発生した磁束が誘導され、この磁束は、この集磁突起60,60間に漏れ出す。この漏れ出した磁束の密度は、集磁突起60,60の対向部間に配した磁気センサ7により検出される。この検出結果を用いて、第1軸1と第2軸2との間の相対角変位、即ち第1軸1及び第2軸2に加えられる回転トルクを求めることができる。
図4は、図1のIV−IV線による断面図である。図5は、磁気センサ7近傍の部分拡大図である。図6は、図5のVI−VI線による矢視図である。磁気センサ7は、ホール効果を利用したホール素子と、該ホール素子の出力電圧を処理する出力処理回路とを一体的に備え、これらを外装材により覆ってなるそれ自体公知のホールICである。磁気センサ7には、図5に示すように、磁気センサ7に電圧を供給する給電用のリード線71、接地用のリード線72及び磁気センサ7の検出結果を出力する出力用のリード線73が接続してある。
これら磁気センサ7に接続された外部接続用のリード線71,72,73の一部、集磁リング6,6及び磁気センサ7は、図1に示すように円筒形の樹脂モールド体61により一体化されている。樹脂モールド体61は、図1及び4に示すように、周方向の一部に径方向外向きに突出する突出部を備えている。この突出部の端部にはフランジ部61aが周設してある。磁気センサ7の外部接続用のリード線71,72,73は、突出部の端面に略直交するように設けてあり、リード線71,72,73の端子部は、フランジ部61aから外部に突出している。
一方、ハウジング8には、図4に示すように、周方向の適長に亘って開口80が設けてあり、図1及び4に示すように、この開口80を縁取るように座面81が形成してある。樹脂モールド体61は、この開口80からハウジング8の内部に挿入され、開口80に設けられた座面81に樹脂モールド体61のフランジ部61aを当接させた状態にてハウジング8に取付けてある。
このフランジ部61aには、接地用導体9が取付けてある。接地用導体9は矩形の金属板である。接地用導体9には、図5に示すように、長孔形状を有する貫通孔91が、該貫通孔91の長手方向の両側にて板厚方向に対して角度をなすように設けてある。接地用導体9は、給電用のリード線71、接地用のリード線72及び出力用のリード線73を貫通孔91に隙間を有して挿通させ、樹脂モールド体61のフランジ部61aを介してハウジング8の座面81にボルト85,85を螺合することにより固定してある。この結果、給電用のリード線71及び出力用のリード線73夫々と貫通孔91との間隔が貫通孔91の両側にて最小ギャップLとなる。
この貫通孔91には、絶縁体中に導電体が散在してなる充填物92が充填してある。充填物92として、例えば、鉄粉(導電体)に樹脂(絶縁体)を被覆してなる圧粉体を用いる。充填物92は、この圧粉体を貫通孔91に詰込み、加熱して樹脂を溶融させたのち、冷却して固化させることにより充填してある。この結果、個々の鉄粉間に被覆厚み分のギャップが形成され、鉄粉間のギャップが均一に保たれることになる。なお、充填物92として、鉄等の金属粒(導電体)と樹脂粒(絶縁体)とを別々に成形し、金属粒及び樹脂粒を混合して貫通孔91に詰込み、加熱して樹脂粒を溶融させたのち、冷却して固化させることにより充填したものを用いてもよい。
このようなトルク検出装置においては、組立て時に、樹脂モールド体61から外部に突出している外部接続用のリード線71,72,73の端子部に作業者が接触し、該作業者に帯電している静電気が接触によりリード線71,72,73に伝わり、この静電気が磁気センサ7に伝わることがある。また、メンテナンス中の作業者の接触による静電気、又は使用中の種々の原因による異常電圧により、リード線71,73を介して磁気センサ7に高電圧が印加されることがある。
本発明においては、外部接続用のリード線71,72,73を接地用導体9に設けられた貫通孔91に隙間を有して挿通させて、該隙間に絶縁体中に導電体が散在してなる充填物92を充填してあるから、リード線71,72,73に印加される電圧が所定電圧(放電開始電圧)以上になったときに、リード線71,73と充填物92の鉄粉との間で放電が開始し、この結果、リード線71,73と接地用導体9との間で放電が生じる。この放電は、図5及び6中に白抜き矢符にて示すように、最小ギャップLの部分に生じる。接地用導体9は、ボルト85,85、ハウジング8及び車体を介して接地されており、放電により接地用導体9に印加された電荷は、この経路を経て地面に伝えられる。放電開始電圧は、磁気センサ7に通常時に供給される電圧よりも高く、磁気センサ7の最大耐電圧よりも低くなるように設定してある。この結果、磁気センサ7には、放電開始電圧以上の電圧が印加されないから、過電圧に弱い磁気センサ7を保護することができる。また、外部接続用のリード線71,72,73に印加される電圧が放電開始電圧未満であるときは、放電を開始しないから、通常時に、充填物92が磁気センサ7の出力結果に影響を及ぼすことはなく、応答性を良好に保つことができる。
この放電開始電圧の設定は、給電用のリード線71及び出力用のリード線73と貫通孔91との最小ギャップL、充填物92の導電体間の間隔及び材質を適切に設定することによりなされる。充填物92の導電体間の間隔は、例えば、導電体の粒径、充填物92中の導電体の比率等を変えることにより設定される。なお、放電開始電圧は、最小ギャップLの大/小、導電体の粒径の小/大、導電体の比率の高/低に応じて、高/低となる。これらの設定を適切に行うことにより、放電開始電圧を正確に設定することができる。
また、接地用導体9の貫通孔91を該貫通孔91の周壁がリード線71,72,73の長手方向に対して斜めになるように設けているから、貫通孔91の斜面とリード線71,72,73との間にて、リード線71,72,73及び接地用導体9間の間で放電を生ぜしめるべく必要となる最小ギャップLを、貫通孔の孔径を過度に小さくせずに確保することができ、貫通孔の加工、貫通孔に対するリード線の位置決め等によりなされるギャップ管理が容易となる。
なお、本実施の形態においては、貫通孔91の周壁がリード線71,72,73に対して斜めになるように構成してあるが、貫通孔91及びリード線71,73間の隙間が最小ギャップLになる部分を確保することができれば、貫通孔91の周壁がリード線71,72,73と平行をなすように構成してもよい。貫通孔91の周壁がリード線71,72,73の長手方向に対して斜めである実施の形態においては、貫通孔91の周壁がリード線71,72,73と平行をなす場合と比較して、例えば、リード線71,72,73が貫通孔91の略中心を挿通するように設ける場合、貫通孔91の孔径を大きくすることができ、ギャップ管理が容易となり、より好ましい。
また、貫通孔91とリード線71,72,73との隙間に、絶縁体中に導電体が散在してなる充填物92を充填してあるから、リード線71,72,73及び接地用導体9間の絶縁耐力を調整することができ、ギャップ管理が容易となる。
図7は、本発明の他の実施の形態に係るトルク検出装置の磁気センサ7近傍の部分拡大図である。磁気センサ7に接続された給電用のリード線71、接地用のリード線72及び出力用のリード線73夫々には、細長い板状の金属板である所謂バスバー71a,72a,73aが介挿してある。これらのバスバー71a,72a,73a間には、図7に示すように、ノイズ対策用のコンデンサ75,76が接続してある。
ノイズ対策用のコンデンサ75,76をバスバー71a,72a,73aを介してリード線71,72,73に接続してあるから、ノイズをコンデンサ75,76により吸収することができ、ノイズの影響による磁気センサ7の検出誤差の発生を防止することができる。なお、ノイズ対策用のコンデンサは小静電容量であるから、応答性に影響をほとんど与えることがない。その他の構成及び動作は、図5に示す実施の形態と同様であるため、対応する構成部材に図5と同一の参照符号を付して、その構成及び動作の詳細な説明を省略する。
なお、以上の実施の形態においては、一つの磁気センサに接続されたリード線を一つの貫通孔に挿通させるように構成してあるが、これに限定されず、リード線の数に対応して貫通孔を設け、一つの貫通孔に一つのリード線を挿通させるように構成してもよい。
また、以上の実施の形態においては、接地用導体の貫通孔とリード線との隙間に絶縁体中に導電体が散在してなる充填物が充填してあるが、これに限定されず、所望の放電開始電圧を得るべく適切な絶縁耐力を有するように構成してあればよい。前記隙間に、適切な絶縁耐力を有する充填物を充填してもよいし、充填物を充填しなくてもよい。
さらに、本発明は、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
本発明に係るトルク検出装置の組立て状態を略示する縦断面図である。 本発明に係るトルク検出装置の要部の分解斜視図である。 ヨークリングと円筒磁石の磁極との位置関係を示す説明図である。 図1のIV−IV線による断面図である。 磁気センサ近傍の部分拡大図である。 図5のVI−VI線による矢視図である。 本発明の他の実施の形態に係るトルク検出装置の磁気センサ近傍の部分拡大図である。
符号の説明
1 第1軸(回転軸)、2 第2軸(回転軸)、4 円筒磁石、5a,5b ヨークリング、6 集磁リング、60 集磁突起、61 樹脂モールド体、7 磁気センサ(検出手段)、71,72,73 リード線、75,76 コンデンサ、8 ハウジング、9 接地用導体、91 貫通孔、92 充填物

Claims (4)

  1. ハウジングの内部に支持された回転軸に加わる回転トルクを、外部接続用のリード線と共に樹脂により一体化して前記ハウジングに装着された検出手段により検出するように構成されたトルク検出装置において、前記ハウジングに取付けられ、接地すべき接地用導体を備え、該接地用導体には貫通孔が設けてあり、前記リード線は、前記貫通孔に隙間を有して挿通してあることを特徴とするトルク検出装置。
  2. 前記回転軸は同軸的に連結された第1軸及び第2軸を備えてなり、該第1軸と一体的に回転する円筒磁石と、該円筒磁石を囲繞し、前記第2軸と一体的に回転する2つのヨークリングとを備え、前記検出手段は、前記円筒磁石と前記ヨークリングとの間の相対角変位に応じて生じる磁束の変化を検出する磁気センサであることを特徴とする請求項1に記載のトルク検出装置。
  3. 前記貫通孔は、該貫通孔の周壁が前記リード線の長手方向に対して斜めになるように設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のトルク検出装置。
  4. 前記隙間には絶縁体中に導電体が散在してなる充填物が充填してあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトルク検出装置。
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