JP5386831B2 - Coating film polishing method - Google Patents
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Description
本発明は、塗膜研磨装置およびそれを用いた塗膜の研磨方法に関する。 The present invention relates to a coating film polishing apparatus and a coating film polishing method using the same.
自動車製造においては、防錆と美観の付与等を目的として車体表面に塗装を施す。一般に、塗料は一つの材料で、要求されるすべての性能を満足することはできず、いくつかの材料を使い分け、何回か塗り重ねることにより、総合塗膜として諸性能を満足するようになっている。例えば、自動車車体外板部の塗装は、一般的に、鋼板素地上に(前処理、)電着塗装、中塗りおよび上塗りという塗膜を順に重ねたものであり、前処理および電着塗装は防錆を、中塗りは仕上り外観向上のための表面調整を、上塗りは仕上り外観と耐久性を主体に塗膜性能を分担している。 In automobile manufacturing, the surface of a vehicle body is painted for the purpose of providing rust prevention and aesthetics. In general, paint is a single material that cannot satisfy all the required performance, and several materials can be used properly and applied several times to satisfy various performances as a total coating film. ing. For example, the coating of the outer plate of an automobile body is generally a coating of a steel plate substrate (pre-treatment, electrodeposition coating, intermediate coating, and top coating in order). Rust prevention, intermediate coating is used to adjust the surface to improve the finished appearance, and top coating is responsible for coating performance, with the finished appearance and durability as the main components.
上塗り塗装時には、微細な凸状の塗装欠陥(ゴミ・ブツ・流れ・タレ)が発生するが、美観性の観点から、かような塗装欠陥は除去する必要がある。塗装欠陥除去工程(サンディング)においては、研磨フィルムを取り付けた研磨機を用いて物理的に異物を除去する(例えば、特許文献1参照)。研磨フィルムには、粗さの異なる種々の種類があり、異物に応じて、また研磨課程において種々使い分けられる。
研磨フィルムの粗さは通常一様であり、粗さの異なる研磨フィルムを使用する際に研磨フィルムの張替えや工具の持ち替えが発生する。そのため、インラインで研磨を行う場合、作業効率が悪く、タクト内で補修することが困難であった。 The roughness of the polishing film is usually uniform, and when the polishing film having a different roughness is used, the polishing film is changed or the tool is changed. For this reason, when polishing in-line, the work efficiency is poor and it is difficult to repair in the tact.
したがって、本発明の目的は、作業効率が高く、塗装欠陥を効率よく除去する塗膜研磨装置および塗膜の研磨方法を提供することである。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a coating film polishing apparatus and a coating film polishing method that have high work efficiency and efficiently remove coating defects.
上記課題を鋭意検討した結果、本発明者らは、全面に研磨材が設けられ、前記研磨材の粗さが異なる同心円状の2つの領域を有し、内方側に粗さが粗い領域を配置し、外方側に粗さが細かい領域を配置している研磨フィルムが研磨パッドの凸状の曲面に前記凸状の曲面の頂部に前記研磨フィルムの前記粗さが粗い領域が位置するように装着された状態で、前記研磨フィルムの前記粗さが粗い領域で塗膜を研磨するときに比べて、前記研磨フィルムの前記粗さが細かい領域で塗膜を研磨するときに前記研磨パッドを傾けるため、上記課題が解決されることを見出した。 As a result of earnestly examining the above problems, the present inventors have provided a polishing material on the entire surface, and have two concentric regions with different roughness of the polishing material, and a region with a rough roughness on the inner side. The polishing film in which the region having a fine roughness is arranged on the outer side is located on the convex curved surface of the polishing pad so that the region having the coarse roughness of the polishing film is located on the top of the convex curved surface. The polishing pad is used when the coating film is polished in a region where the roughness of the polishing film is fine compared to when the coating film is polished in a region where the roughness of the polishing film is rough. It has been found that the above problems can be solved by tilting .
本発明により、インラインでの研磨作業の効率が向上し、タクト内で容易に塗膜上の凸状欠陥を補修することができる。 According to the present invention, the efficiency of the in-line polishing operation is improved, and the convex defects on the coating film can be easily repaired within the tact.
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1は、本発明の一実施形態である塗膜研磨装置を示す側面図である(第1実施形態)。 FIG. 1 is a side view showing a coating film polishing apparatus according to an embodiment of the present invention (first embodiment).
図1の塗膜研磨装置1は、ヘッド部2およびボディー部3から構成される工具本体部と、ヘッド部の先端に取り付けられたパッド4(研磨パッドに相当する)と、パッド4に取り付けられた研磨フィルム5とを備える。ヘッド部2は、駆動源6、回転軸7および支持部8を備える。ボディー部3は、操作部9を備える。駆動源6により、回転軸7、支持部8およびパッド4が回転して塗膜の研磨面を研磨する。ここで、回転とは、一方向への回転を連続的に行う運動のみならず、特許文献1で示されるようなオービタル運動も含む概念である。操作部9は、塗膜装置1に供給されている圧縮空気の駆動源6への供給・遮断を行う部分である。駆動源6は、エアーによる他、電気モータであってもよい。
The coating
工具本体部としては、通常研磨の際に用いられる工具を用いることができ、市販品としては例えば、スリーM社製3125ブツ取りサンダーが挙げられる。 As a tool main-body part, the tool normally used in the case of grinding | polishing can be used, As a commercial item, the 3125 butter removal sander by Three M company is mentioned, for example.
パッド4は、塗膜に向けて凸状の曲面形状を有する(図4)。研磨フィルム装着部であるパッド4が曲面形状を有することで、粗さの異なる研磨フィルム5がお互い干渉し難くなり、1枚の研磨フィルム5で2つの粗さの異なる研磨材を用いた研磨作業が可能となり、作業効率が向上する。また、異物のみを選択的に研磨することが可能となるため、異物周辺部位の不要な凹みを軽減することができる。
The
パッド4は特に限定されるものではなく、公知の研磨パッドを用いることができるが、スポンジ等の弾性材質体であることが、成形性の観点から好ましい。
The
研磨パッド4において、研磨フィルム5が取り付けられる凸部の塗膜に対する垂直方向の最長距離(図5中のL)は、5mm程度である。なお、通常、距離Lは、1〜3mmであることが好ましい。かような範囲で研磨パッドに曲面を設けると、粗さの異なる研磨材が干渉することなく、研磨作業を行うことができ、作業効率性が向上する。
In the
研磨フィルム5は、パッド4に取り付けられる前は、円形状であり、図2に示すように、同心円状の2つの領域(11、12)を有し、該2つの領域においては、研磨材の粗さがそれぞれ異なる。中心部に近い領域11は、領域12よりも粗さが粗い研磨材から構成される。かような構成とすることで、まず粗さが粗い領域で凸状の塗装欠陥部を除去した後に、粗さが細かい領域で欠陥部の除去範囲よりも広い範囲を研磨することができる。
The
領域11の研磨材は特に限定されるものではないが、好ましくは3000番以下、より好ましくは1000番〜2500番の研磨材(市販品の例を挙げれば、スリーM社製スキャロップディスク401Q)である。また、領域12の研磨材は特に限定されるものではないが、好ましくは、3000番を超える、より好ましくは3500〜5000番の研磨材(市販品の例を挙げれば、3M社製トライザクト(登録商標)ディスク466LA)である。
The abrasive in the
領域11の円の直径(図2におけるa)および領域12の円の直径(図3におけるb)の比は、特に限定されるものではないが、a:b=1:1.5〜1:10であることが好ましく、1:2〜1:5であることがより好ましく、1:3であることがさらに好ましい。領域12よりも粗い研磨部である領域11は、凸状の塗装欠陥部を除去することを目的としているため、細かい研磨部よりも範囲を小さくして研磨するためである。
The ratio of the diameter of the circle of the region 11 (a in FIG. 2) and the diameter of the circle of the region 12 (b in FIG. 3) is not particularly limited, but a: b = 1: 1.5 to 1: It is preferably 10, more preferably 1: 2 to 1: 5, and still more preferably 1: 3. This is because the
かように領域11および領域12の粗さを異なるものとすることで、研磨フィルム5を張り替える必要がなく、研磨フィルムの張替え時間または工具の持ち替え時間が不要となり、作業時間を短縮することができる。
Thus, by making the roughness of the area |
次に本発明の塗膜の研磨方法について図3を用いて説明する。 Next, the coating film polishing method of the present invention will be described with reference to FIG.
上塗り塗装時に発生した微細な凸状の塗装欠陥(ゴミ・ブツ・流れ・タレ)21を除去する際に、上記塗膜研磨装置を用いる方法である。 This is a method of using the coating film polishing apparatus when removing fine convex coating defects (dust, blisters, flow, sagging) 21 generated during top coating.
なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、電着工程、または中塗工程で生じた塗装欠陥を除去する方法も包含する。 In addition, this invention is not limited to the following embodiment, The method of removing the coating defect which arose in the electrodeposition process or the intermediate coating process is also included.
本実施形態では、鋼板製自動車ボディ22を被塗物として、これに下地塗膜としての電着塗膜23および中塗り塗膜24と、上塗り塗膜としてのベース塗膜25及びクリヤー塗膜26が形成された塗装系による積層塗膜に対して研磨を行う。
In the present embodiment, a steel
ただし、本発明の塗膜の研磨方法は、被塗物の材質や用途、下地塗膜の材質や構成、上塗り塗膜の材質や構成には限定されない。たとえば、鋼板以外のアルミニウム、アルミニウム合金、プラスチックから成形された被塗物にも応用することができる。また、下地塗膜の構成は電着塗膜と中塗り塗膜の二層以外にも、何れか一層または三層以上で構成された下地塗膜であってもよい。さらに、上塗り塗膜はいわゆる2コート1ベーク塗装系の塗膜以外にも、光輝性顔料を含有しないソリッド塗膜や2コート1ベーク以外の光輝性顔料を含有する上塗り塗膜に応用することもできる。 However, the coating film polishing method of the present invention is not limited to the material and application of the object to be coated, the material and structure of the base coating film, and the material and structure of the top coating film. For example, the present invention can be applied to an object formed from aluminum other than a steel plate, an aluminum alloy, or plastic. In addition to the two layers of the electrodeposition coating film and the intermediate coating film, the foundation coating film may be composed of any one layer or three or more layers. Further, the top coat film may be applied to a solid coat film containing no glitter pigment, or a top coat film containing a glitter pigment other than the two coat one bake system, in addition to the so-called two coat one bake coating system. it can.
<積層塗膜構成>
電着塗膜23は、カチオン型電着塗料又はアニオン型電着塗料に被塗物を浸漬し、所定の電圧を被塗物22と電着塗料との間に印加することで、電気泳動作用により未硬化塗膜が被塗物1の表面に形成され、これをたとえば160℃〜180℃で15分〜30分焼き付けることで硬化塗膜が形成される。被塗物1の種類や目的によっても相違するが、電着塗膜22の膜厚はたとえば10〜40μmである。
<Laminated coating film configuration>
The
中塗り塗膜24は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに着色材や添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものをスプレー塗装ガンなどの塗装機を用いて電着塗膜の表面に塗装し、熱硬化型塗料であればたとえば80℃〜160℃で10分〜60分焼き付けることで形成される。被塗物の種類や目的によっても相違するが、中塗り塗膜の膜厚は、たとえば15〜45μmである。
The
なお、被塗物の種類や目的に応じて中塗り塗膜24を省略することができる。またこれに代えて、電着塗膜を省略し、被塗物の表面に直接中塗り塗膜を形成することもできる。
The
ベース塗膜25は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに着色材や光輝材、必要に応じて添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものをスプレー塗装ガンなどの塗装機を用いて中塗り塗膜3の表面に塗装し、熱硬化型塗料であればたとえば80℃〜160℃で10分〜60分焼き付けることで形成される。なお、後述するクリヤー塗膜5とウェットオンウェットで塗装され、この焼き付け条件で同時に焼き付けられる。
The
添加剤としては、ポリエチレンワックス,ポリプロピレンワックスなどのワックス類や、分散剤などを例示することができ、溶剤としては、水または芳香族炭化水素系溶剤もしくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤など)を例示することができる。 Examples of additives include waxes such as polyethylene wax and polypropylene wax, and dispersants. Examples of solvents include water, aromatic hydrocarbon solvents or hydrocarbon solvents (ester solvents, ketone solvents). Examples thereof include solvents and alcohol-based solvents.
クリヤー塗膜26は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものをスプレー塗装ガンなどの塗装機を用いて、未硬化のベース塗膜の表面に塗装し、熱硬化型塗料であればたとえば80℃〜160℃で10分〜60分焼き付けることで形成される。
The
添加剤としては、ポリエチレンワックス,ポリプロピレンワックスなどのワックス類や、分散剤などを例示することができ、溶剤としては、水または芳香族炭化水素系溶剤もしくは炭化水素系溶剤(エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤など)を例示することができる。 Examples of additives include waxes such as polyethylene wax and polypropylene wax, and dispersants. Examples of solvents include water, aromatic hydrocarbon solvents or hydrocarbon solvents (ester solvents, ketone solvents). Examples thereof include solvents and alcohol-based solvents.
特に本実施形態のクリヤー塗膜26は、洗車機や乾拭きによる擦り傷を防止するために破断エネルギーが0.07〜1.2J(ジュール)の高破断エネルギーの耐傷付き性塗膜である。耐傷付き性塗膜は、傷につながる衝撃を吸収するため塗膜を軟らかくし、かつ破断強度を強くしている。そのため、異物に応じて粗さの異なる研磨フィルムを使用し、適切な面に仕上げる必要があり、本発明の塗膜研磨装置を用いる研磨方法が非常に適している。
In particular, the
<研磨方法>
上塗り工程後に、上記研磨装置1を用いて研磨を行う。
<Polishing method>
Polishing is performed using the
まず、クリヤー塗膜26に発生した塗装欠陥21を、研磨フィルム5上の領域11の部分を用いて除去する(図4、研磨工程1)。ここでは、除去後ができる限り小さくなるように最小限の範囲で塗装欠陥を除去することが望ましい。
First, the
塗装欠陥21がゴミ・ブツなどの異物であるときは鋭利な道具(ナイフ等)を用いてこの異物を除去した後に、研磨フィルム5を用いてサンデリングすることで隆起部分を除去してもよい。塗装欠陥除去範囲は平面視においてほぼ円形である。
When the
次に、研磨フィルム5上の領域12の部分を用いて、研磨面を仕上げる。研磨範囲は、塗装欠陥除去範囲より広く研磨を行う(図6、研磨工程2)。
Next, the polished surface is finished using the
以上のように、本発明の塗膜の研磨方法は、粗さの異なる2つの領域を有する研磨フィルムを備えた研磨装置を用いるため、異物を選択的に研磨することが容易であり、また、異物周辺部位の不要な凹みを軽減することができるため、均一な塗膜面を得ることが可能となる。 As described above, the method for polishing a coating film according to the present invention uses a polishing apparatus provided with a polishing film having two regions with different roughnesses, so that it is easy to selectively polish foreign matter, Since unnecessary dents around the foreign matter can be reduced, a uniform coating surface can be obtained.
1 塗膜研磨装置、
2 ヘッド部、
3 ボディー部、
4 パッド(研磨パッド)、
5 研磨フィルム、
6 駆動源、
7 回転軸、
8 支持部、
9 操作部、
11 研磨フィルム上の粗い領域、
12 研磨フィルム上の細かい領域、
21 塗装欠陥、
22 被塗物、
23 電着塗膜、
24 中塗り塗膜、
25 ベース塗膜、
26 クリヤー塗膜。
1 coating film polishing equipment,
2 head,
3 Body part,
4 pad (polishing pad),
5 Abrasive film,
6 Drive source,
7 rotation axis,
8 support part,
9 Operation part,
11 Rough area on the abrasive film,
12 Fine areas on the abrasive film,
21 painting defects,
22
23 Electrodeposition coating film,
24 Intermediate coating film,
25 Base coating,
26 Clear coating.
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