以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
〔第1実施形態〕
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、当該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置54から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置(図示省略)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
図2には、遊技機10の裏面の構造が示されている。
前面枠12の裏面上部には、払出し前の遊技球を貯留する貯留タンク51と、外部への情報(例えば、図柄確定信号、大当り信号、確率変動信号、賞球信号、貸球信号等)を出力する外部情報端子板41と、が設けられている。また、貯留タンク51の底部には、緩やかな傾斜を有し遊技球を遊技機10の一側へ向けて誘導するシュート52が接続され、シュート52の終端には、遊技球の流下方向を水平方向から垂直方向へと変換する屈曲流路装置53が接続されている。そして、この屈曲流路装置53の下端に駆動源を有する球払出装置54が配設され、この球払出装置54によって所定数の遊技球を払出し可能に構成されている。
さらに、前面枠12の裏面中央部には、表示装置(画像表示装置)における変動表示ゲームの演出の制御を行う演出制御装置80と、演出制御装置80等の各種装置を統括制御する遊技制御装置100と、等が配設されている。
また、前面枠12の裏面下部には、球払出装置54を制御する払出制御装置60と、遊技機10側とカードユニット側とで授受される信号を中継するカードユニット中継基板70と、遊技制御装置100等の各種制御装置に電源供給を行う電源装置90と、等が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする遊技制御装置100(制御装置)について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、遊技機10の動作制御等を行うことで遊技の進行を統括的に制御する遊技制御基板110(制御基板)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えて構成される。
そして、遊技制御装置100においては、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130や、当該遊技制御装置100の管理番号等が印字された管理番号シール140、当該遊技制御装置100を備える遊技機10の機種等が印字された機種シール150などが、基板ボックス120(具体的には、基板ボックス120が備える第1ケース部材200(後述)等)に貼着されている。
遊技制御装置100は、遊技盤30の背面に取り付けられて当該遊技盤30が前面枠12に取り付けられることによって、例えば図2に示すように、遊技機10の背面側から視認可能に配されている。したがって、以下の説明では、遊技機10の背面側に配された遊技制御装置100を遊技機10の背面側から見た場合(図2参照)に、遊技機10の背面側から視認可能な側を上側、遊技盤30に取り付けられた側を下側とし、上になる側を後側、下になる側を前側とし、左になる側を左側、右になる側を右側とする。
遊技制御基板110は、例えば図4、図15、図16(a),(b)に示すように、その外形が矩形状を呈してなる面実装タイプの基板である。すなわち、遊技制御基板110は、一方向(左右方向)に長尺な基板であり、当該遊技制御基板110の表面110aに、遊技制御用の電子部品111,111,…及びコネクタ(コネクタ端子)116,116,…が面実装されている。
なお、図面では、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される検査用コネクタ117がコネクタの一種として遊技制御基板110に実装されているとともに、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される試験信号出力用ドライバIC113が電子部品の一種として遊技制御基板110に実装されているが、当該検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113は、遊技機10の出荷時には遊技制御基板110に実装されない(から取り外される)。したがって、本実施形態において、コネクタ116は、検査用コネクタ117以外のコネクタを指すものとし、電子部品111は、試験信号出力用ドライバIC113以外の電子部品を指すものとする。
遊技制御基板110においては、例えば図15に示すように、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部にコネクタ116が実装されており、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部以外の部分(前後方向中央部及び前部)に電子部品111が実装されている。
すなわち、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向(左右方向)に沿った一方の端部(後端部)側に、他の装置と接続するためのコネクタ116が実装されている。
また、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向に沿った他方の端部(前端部)側に、遊技機10の動作に関する電気的制御を実行するための電子部品111が実装されている。
電子部品111には、例えば図15に示すように、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイス112(遊技用マイクロコンピュータ)と、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111と、が含まれている。
制御デバイス112には、CPU、ROM、RAM等を1チップ化したアミューズチップが内蔵されており、側面に当該制御デバイス112を識別するための識別情報が付されたZIP(Zigzag Inline Package)タイプの電子部品である。そのため、制御デバイス112は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるその他の電子部品111とは異なり、遊技制御基板110に立設されている。したがって、遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112は、遊技制御基板110に実装されているその他の電子部品111よりも高さが高く、上方に突出している。
また、制御デバイス112は、一方向に長尺な電子部品であり、遊技制御基板110の短手方向(すなわち、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド方向(後述))に沿って、遊技制御基板110に実装されている。そして、制御デバイス112が遊技制御基板110に実装された状態において、当該制御デバイス112の印字面112a(すなわち、当該制御デバイス112を識別するための識別情報等が印字された面)は、遊技制御基板110の短手方向に沿った互いに対向する側方のうちの何れか一方(本実施形態では右側方)を向いている。
ここで、本実施形態では、制御デバイス112の近傍に、その他の電子部品111を実装しないよう構成されている。
すなわち、遊技制御基板110の表面110aにおいては、制御デバイス112が実装された領域の周囲に、何れの電子部品111も実装されていない非実装領域が設けられている。
そして、例えば図15に示すように、非実装領域のうちの右側(すなわち、制御デバイス112の印字面112a側)の幅(左右方向の長さ)L12は、左側の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。
コネクタ116には、例えば図15に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号(具体的には、遊技の結果に関する信号等)を入出力する端子の他に、遊技制御装置100を電源装置90と接続するための電源用コネクタ118や、遊技機10の出荷後における遊技制御装置100の検査時に使用される外部通信用コネクタ119が含まれている。
ここで、本実施形態では、複数のコネクタ116のうちの外部通信用コネクタ119が最も上方に突出するよう構成されている。
また、本実施形態では、例えば図15に示すように、遊技制御基板110のうちの、最も左側に実装されたコネクタ116(本実施形態では外部通信用コネクタ119)よりも外側の位置と、最も右側に実装されたコネクタ116(本実施形態では電源用コネクタ118)よりも外側の位置と、のそれぞれに、なべネジ170(図19(a)参照)の軸部が上下方向に挿通可能なネジ孔110bが設けられている。
基板ボックス120は、例えば図3、図4に示すように、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な固着封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)及び溶着封止手段600と、電子タグシール130を貼着するための貼着領域R(図23(a)において網掛けされた領域)と、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための保護カバー部材700と、を備えて構成される。
第1ケース部材200は、例えば図4、図21に示すように、一側部(後側部)に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間S*を画成している。
第2ケース部材300は、例えば図4、図21に示すように、遊技制御基板110を収納空間S*内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能となるよう構成されている。具体的には、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を取り付けることが可能となるよう構成されている。また、第2ケース部材300は、収納空間S*を閉止する閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S*内へとスライド挿入されて、閉止状態において挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することにより第1ケース部材200とともに閉止空間S(閉止された収納空間S*)を画成することが可能となるよう構成されている。
すなわち、例えば図21に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態で、第2ケース部材300を、挿入開口200aから第1ケース部材200の内部(収納空間S*内)へと、第1ケース部材200の短手方向(前後方向)に沿って前向きにスライド挿入して、例えば図3に示すように、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させると、第1ケース部材200の挿入開口200aが第2ケース部材300(具体的には、第2ケース部材300の開口閉塞部310(後述))で閉塞されて、収納空間S*が閉止された閉止状態(閉止空間Sが画成された状態)となる。
遊技制御基板110は、閉止状態への変換時には、当該遊技制御基板110が取り付けられた第2ケース部材300とともに挿入開口200aから収納空間S*内へとスライド挿入され、閉止状態においては、閉止空間S(閉止された収納空間S*)内に配置されることになる。閉止状態においては、遊技制御基板110が基板ボックス120に完全に内包された状態となるので、当該閉止状態を保持したまま、固着封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)及び溶着封止手段600によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合すると、大当りの抽選や遊技の進行制御などの遊技に関する種々の処理を実行する遊技制御基板110に対する不正行為等を回避することが可能となる。
また、第1ケース部材200や第2ケース部材300は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、基板ボックス120に内包された遊技制御基板110を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっている。
まず、基板ボックス120が備える第1ケース部材200について説明する。
第1ケース部材200は、例えば図4、図5(a),(b)に示すように、その外形が遊技制御基板110の外形に対応する一方向(左右方向)に長尺な直方体形状を呈してなる部材であり、当該第1ケース部材200の長手方向(左右方向)に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方(後側部)に挿入開口200aが形成されている。
具体的には、第1ケース部材200は、例えば図5(a),(b)に示すように、遊技制御装置100の下面をなす左右方向に長尺な矩形状の下壁210と、遊技制御装置100の上面の一部(前後方向中央部及び前部)をなす左右方向に長尺な矩形状の上壁220と、遊技制御装置100の左側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の左端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の左端部と下壁210の左端部とを連結する左側壁230と、遊技制御装置100の右側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の右端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の右端部と下壁210の右端部とを連結する右側壁240と、遊技制御装置100の前側面をなし、上壁220の前端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の前端部と下壁210の前端部とを連結する前側壁250と、により構成されている。
ここで、下壁210の短手方向(前後方向)の長さは、遊技制御基板110の短手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されているとともに、下壁210の長手方向(左右方向)の長さは、遊技制御基板110の長手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。
また、上壁220の長手方向(左右方向)の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一となるよう設定されており、上壁220の短手方向(前後方向)の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
また、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さは、上壁220の短手方向の長さと同一となるよう設定されている。
すなわち、挿入開口200aは、第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口している。
また、上壁220の長手方向の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一であるとともに、上壁220の短手方向の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短いので、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態(収納空間S*内に遊技制御基板110を配置した状態)において、下壁210は、当該遊技制御基板110の裏面(下面)全体を被覆可能であるのに対し、上壁220は、当該遊技制御基板110の表面110a(上面)のうちの前後方向中央部及び前部(すなわち、電子部品111,111,…が実装された部分)のみを被覆して、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部(すなわち、コネクタ116,116,…が実装された部分)は被覆しないよう構成されている。すなわち、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態において、当該遊技制御基板110の前後方向中央部及び前部は収納空間S*内に配置され、当該遊技制御基板110の後部は収納空間S*内に配置されないよう構成されている。
また、下壁210は、例えば図5(a),(b)に示すように、当該下壁210の後部(すなわち、当該下壁210のうちの上壁220と対向しない部分)の長手方向の長さが、当該下壁210の後部以外の部分(すなわち、当該下壁210の前後方向中央部及び前部であり、当該下壁210のうちの上壁220と対向する部分)の長手方向の長さよりも短くなるよう形成されている。
また、下壁210には、例えば図5(b)に示すように、第1ケース部材200(特に下壁210)を補強するための補強リブ211が設けられている。
なお、本実施形態では、補強リブ211を、下壁210の下面のうちの左端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの右端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの後端部分左側に設けられて左端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの後端部分右側に設けられて右端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの前端部分中央部に設けられたリブと、後端部分左側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、後端部分右側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、により構成したが、これに限ることはなく、補強リブ211によって第1ケース部材200(特に下壁210)を補強できるのであれば、補強リブ211の構成は任意である。
上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、閉止状態において第2ケース部材300の囲繞カバー本体部331(後述)に対応する位置に、当該上壁220の挿入開口200a側の端部(後端部)から前端部までに亘って、収納空間S*の奥行き方向(前後方向)に沿って設けられた露出用切欠部221を有している。
また、上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、当該上壁220のうちの露出用切欠部221の左右の縁部に収納空間S*の奥行き方向(前後方向)に延設されたスライドガイド溝部222を有している。具体的には、スライドガイド溝部222は、上壁220のうちの露出用切欠部221を挟む左右両側の所定幅の領域それぞれが折曲されて、下方及び後方に開口するよう形成されており、閉止状態への変換時及び閉止状態時に第2ケース部材300のスライドガイド壁332a(後述)と係合可能となっている。そして、上壁220には、例えば図7(a),(b)に示すように、右側のスライドガイド溝部222の形成に伴って上壁220の外面(上面)に形成された左右の角部のうちの左側の角部が面取りされて面取り部222aが形成されている。
また、上壁220には、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の部分を閉塞する侵入防止壁223が設けられている。
また、右側壁240には、例えば図5(a)に示すように、当該右側壁240の上端部のうちの後端から前後方向中央よりも前側の所定位置までに亘って、右側端封止手段500に取り付けられた保護カバー部材700の位置ズレを規制するためのストッパー241が設けられている。
また、挿入開口200aに対向する前側壁250(奥側壁)は、例えば図6(a),(b)、図7(b)に示すように、左右方向中央と左右方向中央よりも左側の所定位置と右側の所定位置とのそれぞれに、第2溶着受部620(後述)を挿通可能な凸字形状の挿通口251を有している。
次に、基板ボックス120が備える第2ケース部材300について説明する。
第2ケース部材300は、例えば図4、図8(a),(b)に示すように、遊技制御基板110を下方から取り付けることが可能であるとともに、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞することが可能な枠状を呈してなる部材であり、基板取付部Tを画成している。
具体的には、第2ケース部材300は、第1ケース部材200と合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持することが可能な基板支持部(挿入部)320と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部330と、を備えて構成される。
そして、第2ケース部材300においては、例えば図26に示すように、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述))と、基板支持部(挿入部)320と、によって当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
ここで、本実施形態において挿入開口200aの縁部とは、第1ケース部材200において、下壁210の後端部と、下壁210の左端部のうちの後部と、左側壁230の後端部と、上壁220の後端部と、右側壁240の後端部と、下壁210の右端部のうちの後部と、よりなる一続きの部分である。そして、閉止状態において、第1ケース部材200における当該一続きの部分と、第2ケース部材300と、の重合境界が、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分になる。
第2ケース部材300の左右方向の長さは、収納空間S*の左右方向の長さと略同一となるよう設定されている。
また、第2ケース部材300の前後方向中央部及び前部をなす基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間S*の前後方向の長さと略同一となるよう設定されているとともに、基板支持部(挿入部)320の上下方向の長さは、収納空間S*の上下方向の長さと略同一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300のうちの基板支持部(挿入部)320のみが、閉止状態において収納空間S*内に配置されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の後部をなす開口閉塞部310の前後方向の長さは、下壁210の後部の前後方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。具体的には、閉止状態において、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の当接部311a(後述))が、第1ケース部材200を構成する上壁220の後端部に対して後側から当接するとともに、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述)を構成する後側壁部)が、第1ケース部材200を構成する下壁210の後端部に対して後側から当接するよう構成されている。
開口閉塞部310は、例えば図8(a),(b)に示すように、挿入開口200aを第1ケース部材200の上部の一部側(後部側)から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、遊技制御装置100の左側面の一部(後部)と後面と右側面の一部(後部)とをなし、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部側(具体的には、左側部の一部(後部)側、後側部側及び右側部の一部(後部)側)から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、により構成されている。
ここで、遊技制御基板110は、例えば図4に示すように、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116が開口閉塞部310側に位置し、かつ、当該遊技制御基板110の表面110aが当該開口閉塞部310(具体的には、当該開口閉塞部310の下面)に対向するよう第2ケース部材300に取り付けられる。すなわち、開口閉塞部310は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該開口閉塞部310の下面が、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部に対向するよう構成されている。
上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)に示すように、左右方向に長尺な矩形状を呈してなり、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116,116,…に対応する位置に、閉止状態において当該コネクタ116,116,…(具体的には、当該コネクタ116,116,…の本体部(コネクタ116本体部))を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312,312,…を有している。
また、上方閉塞部311は、例えば図8(b)に示すように、当該上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲に遊技制御基板110側(下側)に向けて突設されて、端子カバー部材160の端子カバー本体部161(後述)を囲繞するための端子カバー囲繞壁313を有している。
ここで、本実施形態では、基板ボックス120は、例えば図18(a)に示すように、コネクタ116の脚部(実装用の端子部)116a,116a,…を保護することが可能な端子カバー部材160を備えており、例えば図18(b)、図19(a),(b)に示すように、コネクタ116に端子カバー部材160を装着(嵌装)した状態で、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けるよう構成されている。
これにより、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどを回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、コネクタ116,116,…が遊技制御基板110に面実装されているので、例えば図18(a)に示すように、コネクタ116の脚部116a,116a,…は、当該コネクタ116本体部の下端部から側方に突設されており、遊技制御基板110の表面110aから突出している。そのため、このままでは、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどの不都合が発生し易いが、本実施形態では、独立した各端子カバー部材160により脚部116a,116a,…を保護しているので、当該不都合を回避することができる。
なお、本実施形態では、例えば図15、図19(a)に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号を入出力するコネクタ116(具体的には、電源用コネクタ118や外部通信用コネクタ119以外のコネクタ116)の脚部116aのみが表面110aから突出しており、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116のうちの特定のコネクタ116のみに端子カバー部材160を装着するよう構成しても良いし、脚部116aが表面110aから突出しているか否かにかかわらず全てのコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成しても良い。
端子カバー部材160は、例えば図17(a),(b)に示すように、第2ケース部材300の開口閉塞部310を構成する上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持されてコネクタ116の脚部116a,116a,…を保護するための端子カバー本体部161と、端子カバー本体部161の上面に立設された起立壁部162と、により構成されている。
端子カバー本体部161は、その外形が直方体形状を呈してなり、その内部に下部に開口を有する凹室状の空間が形成されている。また、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161を構成する上壁部に、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状のコネクタ挿入口を有している。そして、端子カバー本体部161は、例えば図25(a),(b)に示すように、端子カバー部材160をコネクタ116に装着(嵌装)した状態(すなわち、端子カバー本体部161の下端部が遊技制御基板110の表面110aに接した状態)において、コネクタ116の脚部116aに接することなく、端子カバー本体部161の内部(凹室状の空間内)に、当該コネクタ116の脚部116a,116a,…を収納(収容)可能となるよう構成されている。
すなわち、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該端子カバー本体部161の内部に当該コネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うよう構成されている。
また、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持された状態で、当該端子カバー本体部161の内面がコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されている。
起立壁部162は、端子カバー本体部161を構成する上壁部の上面のうちのコネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上側に向けて突設されている。
ここで、本実施形態では、例えば図20(a)、図25(a),(b)に示すように、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形よりも大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、コネクタ116本体部の外側面と、の間には隙間が生じている。また、端子カバー本体部161のコネクタ挿入口の形状は対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一であり、起立壁部162は当該コネクタ挿入口の縁部から突設されているので、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、起立壁部162は、コネクタ用開口312の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、の間に生じている隙間に配置された状態で、当該起立壁部162の内面が当該コネクタ116本体部の外側面と当接している。
このように、起立壁部162を設けることにより、コネクタ116に端子カバー部材160を的確に取り付けることが可能となる。
また、端子カバー本体部161が有するコネクタ挿入口は、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状であり、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、当該コネクタ挿入口の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、は当接している。そのため、当該コネクタ挿入口から針金やピアノ線などを挿入することは困難であるが、さらに本実施形態では、起立壁部162を設けることによって、当該コネクタ挿入口からの針金やピアノ線などの挿入を一層困難にしているので、脚部116aへの不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
また、起立壁部162には、例えば図17(a),(b)に示すように、当該起立壁部162の上端部のうちの外側の角部が面取りされてテーパ部162aが形成されている。
すなわち、起立壁部162の上端部には、外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aが設けられているので、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116を、コネクタ用開口312の下方から挿入し易くなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
端子カバー囲繞壁313は、例えば図20(a)、図25(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の先端部(下端部)が当該遊技制御基板110の表面110aと当接し、かつ、上方閉塞部311の下面(具体的には、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部)が端子カバー部材160の端子カバー本体部161の上面と当接するよう、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲から下側に向けて突設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116に装着される端子カバー部材160の起立壁部162の上面視外形よりも若干大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、起立壁部162の外側面と、の間に隙間が生じているので、当該隙間から針金やピアノ線などが挿入される虞れがある。本実施形態では、上方閉塞部311の下面と端子カバー本体部161の上面とが当接しているので、当該隙間から挿入された針金やピアノ線などが基板ボックス120の内部(閉止空間S内)へと侵入することは困難であるが、さらに本実施形態では、先端部が遊技制御基板110の表面110aと当接する端子カバー囲繞壁313でコネクタ用開口312の周囲を囲むことによって、当該侵入を一層困難にしているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
また、端子カバー囲繞壁313は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の内側面が、端子カバー部材160の端子カバー本体部161の外側面と当接しない位置に設けられている。
これにより、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。すなわち、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接するように端子カバー囲繞壁313が設けられている場合、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、取り付けガタ等の影響で、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入できない等の虞れがある。これに対し、本実施形態では、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接しないように端子カバー囲繞壁313を設けているので、取り付けガタ等が生じていても、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入することができることとなって、当該取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。
ここで、遊技制御基板110は、例えば図8(b)、図11(a),(b),(c)、図20(a)に示すように、同一の幅を有するコネクタ116(本実施形態ではコネクタ116本体部の前後方向の長さが同一のコネクタ116)が隣り合って実装される隣装領域と、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装されていない非隣装領域と、を有し、端子カバー囲繞壁313は、隣装領域の複数のコネクタ116それぞれに嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を一連に囲繞する一連端子カバー囲繞壁313aと、非隣装領域のコネクタ116に嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を単体で囲繞する単体端子カバー囲繞壁313bと、を備えている。
なお、本実施形態では、隣接するコネクタ用開口312同士の間隔が所定の閾値以下であり、かつ、当該コネクタ用開口312同士の前後方向の長さが略同一であれば、端子カバー囲繞壁313(一連端子カバー囲繞壁313a)で当該コネクタ用開口312同士を一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313がシンプルなものとなるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、各コネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一つずつ囲むよう構成しても良いし、コネクタ用開口312同士の間隔やコネクタ用開口312の幅(すなわち、対応するコネクタ116の幅)にかかわらず複数のコネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313が一層シンプルなものとなるよう構成しても良い。
また、本実施形態では、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116(図4参照)に対応するコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するコネクタ用開口312のうちの特定のコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良いし、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するか否かにかかわらず全てのコネクタ用開口312の周囲に端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良い。
また、上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部(すなわち、上壁220の後端部)と当接する当接部311aを有している。
当接部311aは、閉止状態において、当該当接部311aの上端部が第1ケース部材200の上壁220の外面(上面)よりも上方に突出するよう、上方閉塞部311の前端部から上側に向けて突設されている。すなわち、第2ケース部材300は、当接部311aによって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、上壁220の後端部)と接合するよう構成されている。
そして、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、当接部311aの前面には、閉止状態において、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bと、上壁220を上方から支持する上方支持部311cと、が設けられている。
なお、本実施形態では、下方支持部311b及び上方支持部311cを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、下方支持部311bによって上壁220の下方への変形を抑制できるとともに、上方支持部311cによって上壁220の上方への変形を抑制でき、かつ、下方支持部311b及び上方支持部311cによって第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分(具体的には、上壁220と当接部311aとの接合部分)に生じる隙間を閉塞できるのであれば、下方支持部311b及び上方支持部311cを設ける位置は任意であり、例えば、下方支持部311bを、当接部311aの前面のうちの下端部分全域に亘って設けるとともに、上方支持部311cを、当接部311aの前面のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
また、例えば図8(a),(b)、図19(a)に示すように、上方閉塞部311のうちの、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において当該遊技制御基板110に設けられた左右のネジ孔110bのそれぞれに対応する位置には、なべネジ170(図19(a)参照)用のネジ受部として、上方閉塞部311に開口を有するネジ受部311dが設けられている。
側方閉塞部316は、例えば図8(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、上方閉塞部311が有する当接部311aとともに、上方閉塞部311を取り囲んでいる。
また、側方閉塞部316は、例えば図8(b)に示すように、上方閉塞部311の下面よりも下方に突出しており、閉止状態において当該側方閉塞部316の下端部が第1ケース部材200の補強リブ211の下端部と略面一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300は、側方閉塞部316によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、下壁210の後端部、下壁210の左端部のうちの後部及び下壁210の右端部のうちの後部)と接合するよう構成されている。
さらに、開口閉塞部310には、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116の破損を防止することが可能なコネクタ破損防止壁310a,310aが設けられている。
なお、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの左側部分と、側方閉塞部316を構成する左側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの左側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するとともに、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの右側部分と、側方閉塞部316を構成する右側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの右側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置は任意である。
また、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、外側に向かうにつれて徐々に上方に突出するよう構成するとともに、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの最も上方に突出した部分(すなわち、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの側方閉塞部316を構成する左側壁部や右側壁部から突出している部分)の高さが、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116のうちの最も上方に突出しているコネクタ116(本実施形態では外部通信用コネクタ119)の高さと同等になるよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
すなわち、遊技制御装置100を床に落としたり、遊技制御装置100に物がぶつかったりしても、コネクタ破損防止壁310aによって、コネクタ116と床や物との直接衝突を回避できるのであれば、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置やコネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
基板支持部(挿入部)320は、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、開口閉塞部310を構成する側方閉塞部316のうちの下方に突出した部分(具体的には、側方閉塞部316のうちの上方閉塞部311の下面よりも下方に突出した部分)とともに、当該遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
そして、基板支持部(挿入部)320の内面には、例えば図8(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110を下方から支持する基板下方支持部320aと、当該遊技制御基板110を上方から支持する基板上方支持部320bと、が設けられている。
これにより、基板支持部(挿入部)320は、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持可能となっている。
なお、本実施形態では、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bによって第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持できるのであれば、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを設ける位置は任意であり、例えば、基板下方支持部320aを、本実施形態のように基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面))のうちの下端部分左側の所定位置と下端部分右側の所定位置とのそれぞれに設けるとともに、基板上方支持部320bを、基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面)及び基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面))のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
囲繞カバー部330は、例えば図8(a),(b)、図10(a),(b),(c)、図24(a),(b)に示すように、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されており、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112を囲繞するための囲繞カバー本体部331と、囲繞カバー本体部331を支持するための囲繞カバー本体支持部332と、により構成されている。
囲繞カバー部330は、閉止状態において、囲繞カバー本体部331が収納空間S*の内部から露出用切欠部221を介して収納空間S*の外部に突出した状態で、囲繞カバー本体支持部332が露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。すなわち、第1ケース部材200の上壁220は、囲繞カバー部330の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されているので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されているので、囲繞カバー部330によって、フレーム状の第2ケース部材300(特に基板支持部(挿入部)320)を補強することが可能となる。
また、制御デバイス112は、例えば図24(a),(b)に示すように、ZIPタイプのデバイスであり、制御デバイス112の脚部(端子部)112aが制御デバイス112(制御デバイス112本体部)の下面から突出している。したがって、制御デバイス112は、制御デバイス112本体部が遊技制御基板110の表面110aから離間した状態で、遊技制御基板110に実装されている。そして、囲繞カバー部330は、例えば図24(b)に示すように、当該囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接するよう形成されている。
囲繞カバー本体部331は、その外形が略直方体形状を呈してなるとともに、その下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有する凹室状の空間が内部に形成されており、当該凹室状の空間内に制御デバイス112を収納することが可能となるよう構成されている。すなわち、囲繞カバー本体部331は、制御デバイス112を下方から挿入することが可能となるよう構成されている。
なお、囲繞カバー本体部331には、当該囲繞カバー本体部331の内部の熱を外部に放出するための放熱フィン(例えば、金属片等)が、例えば当該囲繞カバー本体部331の内面から外面に亘って設けられていても良い。この場合には、制御デバイス112の識別情報等が印字された面と対向する囲繞カバー本体部331の側壁以外の側壁に設けられていることが望ましく、このようにすることで制御デバイス112の識別情報の視認性を確保できる。
囲繞カバー本体支持部332は、囲繞カバー本体部331の外面のうちの下端部分から外側に向けて突設されており、例えば図10(a)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの、制御デバイス112が実装されている領域の周囲に設けられた非実装領域に対応する位置に、開口閉塞部310の当接部311aから基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323までに亘って形成されている。そして、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
ここで、前述したように、非実装領域のうちの、制御デバイス112の印字面112a側(本実施形態では右側)の幅L12は、制御デバイス112の印字面112a側とは反対側(本実施形態では左側)の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。そして、それに対応して、本実施形態では、例えば図10(b)、図24(b)に示すように、囲繞カバー本体支持部332の右部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも右側の部分)の幅L22は、囲繞カバー本体支持部332の左部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも左側の部分)の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。すなわち、デバイス挿入口331aは、囲繞カバー本体支持部332のうちの左右方向中央よりも左側の位置に配置されている。
なお、本実施形態では、例えば図8(b)に示すように、デバイス挿入口331aの後端が囲繞カバー本体支持部332の後端と略一致するとともに、デバイス挿入口331aの前端が囲繞カバー本体支持部332の前端よりも後側に位置するよう構成し、かつ、例えば図8(a)に示すように、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一となるとともに、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置するよう構成したが、これに限ることはなく、囲繞カバー本体部331によって制御デバイス112を囲繞することができるのであれば、囲繞カバー本体支持部332に対する囲繞カバー本体部331の前後方向の位置は任意である。
ここで、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一であるのに対し、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置している。したがって、閉止状態において、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側の端部は、囲繞カバー本体部331や当接部311aで閉塞されるが、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部は、閉塞されない。そのため、このままでは、遊技制御基板110への不正アクセス等のために、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部から針金やピアノ線などが挿入されるといった不都合が発生し易いが、本実施形態では、前述したように、侵入防止壁223を設けて露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部を含む部分を閉塞しているので、当該不都合を回避することができる。
また、囲繞カバー本体支持部332は、例えば図8(a)、図21に示すように、閉止状態への変換時に第1ケース部材200のスライドガイド溝部222に沿って移動可能に係合(スライド係合)することが可能なスライドガイド壁332aを有している。
具体的には、スライドガイド壁332aは、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設されている。すなわち、スライドガイド壁332aは、収納空間S*の奥行き方向(前後方向)に延設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、露出用切欠部221の左側の縁部や右側の縁部から針金やピアノ線などが挿入されても、スライドガイド壁332aが、当該縁部から挿入された針金やピアノ線などの基板ボックス120の内部(閉止空間S内)への侵入を防止する返し構造になっているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
なお、本実施形態では、スライドガイド壁332aを、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、スライドガイド壁332aがスライドガイド溝部222にスライド可能に係合することによって、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入を的確に行うことができるのであれば、スライドガイド壁332aを設ける位置やスライドガイド壁332aの構成は任意である。
ここで、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110との間に第1の間隙G11,G12を有した状態で当該遊技制御基板110の外周を囲繞している。
具体的には、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する左側壁部の内面(右面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の左端部と、の間に第1の間隙G11(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する右側壁部の内面(左面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の右端部と、の間に第1の間隙G12(右側用)が形成されるよう構成されている。
一方、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112との間に第1の間隙G11,G12よりも大きな第2の間隙G21,G22を有した状態で当該制御デバイス112の周囲を囲繞している。
具体的には、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部の内面(右面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の左面と、の間に左側用の第1の間隙G11よりも大きな第2の間隙G21(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部の内面(左面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の右面(本実施形態では印字面112a)と、の間に右側用の第1の間隙G12よりも大きな第2の間隙G22(右側用)が形成されるよう構成されている。
このように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22が形成されるので、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
また、第1の間隙G11,G12よりも第2の間隙G21,G22の方が大きいので、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後には、制御デバイス112が囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331に衝接する前に、遊技制御基板110の端部が基板支持部(挿入部)320に衝接することとなる。すなわち、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後における制御デバイス112の囲繞カバー本体部331への衝接を防止できるため、制御デバイス112の破損や故障などの不都合を回避することが可能となる。
なお、左側用の第2の間隙G21が左側用の第1の間隙G11よりも大きく、右側用の第2の間隙G22が右側用の第1の間隙G12よりも大きいのであれば、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22の大きさは任意であり、左側用の第1の間隙G11と右側用の第1の間隙G12とは同一であっても異なっていても良いし、左側用の第2の間隙G21と右側用の第2の間隙G22とは同一であっても異なっていても良い。
また、前述したように、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体支持部332のうちの右部の幅L22は、左部の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。そのため、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331は、例えば図24(b)に示すように、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、第1ケース部材200の上壁220と、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部と、の間には遊技制御装置100側に向けて窪んだ視認段部Dが形成されている。これにより、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
すなわち、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部と同程度に第1ケース部材200と近接している場合には、上壁220が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、視認段部Dが形成されているので、上壁220が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
また、本実施形態では、前述したように、第1ケース部材200の上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分(すなわち、印字面112aに対向する視認段部Dに落ち込む角部)に、面取り部222aが形成されている。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなっている。
すなわち、上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に、面取り部222aが形成されていない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、上壁220のうちの視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、上壁220のうちの制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に面取り部222aが形成されているので、視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
さらに、本実施形態では、前述したように、囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接している。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなるとともに、制御デバイス112の脚部112b近傍に不正な部品等が取り付け難くなっている。
すなわち、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接していない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しているので、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
次に、基板ボックス120が備える固着封止手段について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、固着封止手段として、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の左側端に設けられた左側端封止手段400と、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の右側端に設けられた右側端封止手段500と、を備えている。
固着封止手段のうちの左側端封止手段400は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第1固着部410と、左第1固着部410に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第2固着部420と、左第1固着部410と左第2固着部420とに挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを固着するための左固着部材430,430と、を備えて構成される。
ここで、左固着部材430は、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420とをかしめるよう構成されている。
左第1固着部410は、例えば図5(a),(b)、図6(b)、図7(a)に示すように、第1ケース部材200の左側壁230の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第1固着部410は、第1ケース部材200に直接設けられた左第1内側固着部411と、左第1内側固着部411に設けられて、当該左第1内側固着部411よりも外側(左側)に位置する左第1外側固着部412と、左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを分離可能に連結する左第1脆弱部413と、を備えている。すなわち、左第1内側固着部411及び左第1外側固着部412は、左第1脆弱部413を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
左第2固着部420は、例えば図8(a),(b)、図9(b)に示すように、閉止状態において左第1固着部410と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する左側壁部の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第2固着部420は、第2ケース部材300に直接設けられた左第2内側固着部421と、左第2内側固着部421に設けられて、当該左第2内側固着部421よりも外側(左側)に位置する左第2外側固着部422と、左第2内側固着部421と左第2外側固着部422とを分離可能に連結する左第2脆弱部423と、を備えている。すなわち、左第2内側固着部421及び左第2外側固着部422は、左第2脆弱部423を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
本実施形態では、左第2固着部420の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されている。また、左第1固着部410の前後方向の長さは、左第2固着部420の前後方向の長さと略同一となるよう設定されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、左第1固着部410の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の左側壁230の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(b)に示すように、左第2固着部420の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。すなわち、閉止状態において、左第1固着部410の後端面と、左第2固着部420の前端面と、は当接(重合)するよう構成されている。
また、本実施形態では、例えば図22(a)に示すように、左第1固着部410の外面及び左第2固着部420の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間S*の左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、左第2固着部420の左右方向の長さが、左第1固着部410の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた左第2固着部420によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の左側壁230の後端部)と接合するよう構成されている。
左第1内側固着部411には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1内側固着部411は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2内側固着部421)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第1内側固着部411は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第1内側固着部411の内部には、当該左第1内側固着部411の後端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
左第2内側固着部421には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2内側固着部421は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1内側固着部411)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第2内側固着部421は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第2内側固着部421の内部には、左第2内側固着部421の内面と第2ケース部材300の外面とによって左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第2内側固着部421の前端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
左第1外側固着部412には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1外側固着部412は、平面部が左第1内側固着部411に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2外側固着部422)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第1外側固着部412は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第1外側固着部412の内部には、左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第1外側固着部412の後端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
左第2外側固着部422には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2外側固着部422は、平面部が左第2内側固着部421に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1外側固着部412)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第2外側固着部422は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第2外側固着部422の内部には、当該左第2外側固着部422の前端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
そして、例えば図26に示すように、閉止状態において、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422とは、当該左第1外側固着部412が有するねじ孔(孔部)と、当該左第2外側固着部422が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、が対向する状態で重合し、左第1外側固着部412の開口した前端部から当該左第1外側固着部412の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第2外側固着部422が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
また、閉止状態において、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421とは、当該左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該左第2内側固着部421が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、左第2内側固着部421の開口した後端部から当該左第2内側固着部421の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421は、副固着部(後述)であるので、例えば図26に示すように、主固着部(後述)である左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、左第2内側固着部421の内部(貫通孔)を挿通した左固着部材430の先端部分は、左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部(固着受部)の開口や左第2内側固着部421が有するねじ孔(孔部)などに仮締めされた状態となっている。
すなわち、左第1固着部410及び左第2固着部420は、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420との重合方向、すなわち左第1固着部410と左第2固着部420との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを重合した状態で固着するよう構成されている。
固着封止手段のうちの右側端封止手段500は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第1固着部510と、右第1固着部510に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第2固着部520と、右第1固着部510と右第2固着部520とに挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを固着するための右固着部材530,530と、を備えて構成される。
ここで、右固着部材530は、左固着部材430と同様、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520とをかしめるよう構成されている。
右第1固着部510は、例えば図5(a),(b)、図6(a)に示すように、第1ケース部材200の右側壁240の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第1固着部510は、第1ケース部材200に直接設けられた右第1内側固着部511と、右第1内側固着部511に設けられて、当該右第1内側固着部511よりも外側(右側)に位置する右第1外側固着部512と、右第1内側固着部511と右第1外側固着部512とを分離可能に連結する右第1脆弱部513と、を備えている。すなわち、右第1内側固着部511及び右第1外側固着部512は、右第1脆弱部513を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
右第2固着部520は、例えば図8(a),(b)、図9(a)に示すように、閉止状態において右第1固着部510と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第2固着部520は、第2ケース部材300に直接設けられた右第2内側固着部521と、右第2内側固着部521に設けられて、当該右第2内側固着部521よりも外側(右側)に位置する右第2外側固着部522と、右第2内側固着部521と右第2外側固着部522とを分離可能に連結する右第2脆弱部523と、を備えている。すなわち、右第2内側固着部521及び右第2外側固着部522は、右第2脆弱部523を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
本実施形態では、右側端封止手段500の前後方向の長さは、当該右側端封止手段500の外面に電子タグシール130を貼着できるよう、左側端封止手段400の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されている。
具体的には、右第2内側固着部521の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されており、右第2外側固着部522は、当該右第2外側固着部522の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されているとともに、当該右第2外側固着部522のうちの後端部分が右第2脆弱部523を介して右第2内側固着部521に連結されている。また、右第1内側固着部511の前後方向の長さは、右第2外側固着部522の前後方向の長さと同一となるよう設定されており、右第1外側固着部512は、当該右第1外側固着部512の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さと同一となるよう設定されているとともに、右第1脆弱部513を介して右第1内側固着部511のうちの前端部分に連結されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、右第1内側固着部511の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の右側壁240の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(a)に示すように、右第2内側固着部521の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。
ここで、閉止状態において、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)するよう構成されているが、外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の前後方向の位置と、内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の前後方向の位置と、が一致しない状態で、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)している。
すなわち、例えば図22(a)、図26に示すように、左側端封止手段400においては、主側重合境界、すなわち外側固着部の重合境界(具体的には、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422との重合境界)の位置と、副側重合境界、すなわち内側固着部の重合境界(具体的には、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421との重合境界)の位置と、は一直線上に並ぶよう重合方向(前後方向)に一致している。それに対し、右側端封止手段500においては、主側重合境界、すなわち外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の位置と、副側重合境界、すなわち内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の位置と、は一直線上に並ばないよう重合方向(前後方向)にずらされており、外側固着部の重合境界は、内側固着部の重合境界よりも前側に位置している。
これにより、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部(右第1外側固着部512、右第1内側固着部511)と第2固着部(右第2外側固着部522、右第2内側固着部521)との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破断することになるが、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、レーザ等を用いて重合境界に沿って電子タグシール130を破断した後に、第1固着部と第2固着部との重合を解除すれば、電子タグシール130の破断面が汚くなることなく、当該重合を解除できる。しかしながら、本実施形態では、例えば図23(a)に示すように、副側重合境界が貼着領域Rからはみ出しているので、それを手掛かりとして、レーザ等を用いて電子タグシール130を破断しても、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。すなわち、レーザ等を用いて副側重合境界上及びその延長線上に沿って電子タグシール130を破断しても、主側重合境界上に沿って電子タグシール130は破断されないので、第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、やはり電子タグシール130の破断面が汚くなってしまう。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、本実施形態では、例えば図22(a),(b)に示すように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間S*の左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、右第2固着部520の左右方向の長さが、右第1固着部510の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた右第2固着部520によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の右側壁240の後端部)と接合するよう構成されている。
右第1内側固着部511には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1内側固着部511は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2内側固着部521)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第1内側固着部511は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第1内側固着部511の内部には、当該右第1内側固着部511の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
右第2内側固着部521には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2内側固着部521は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1内側固着部511)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第2内側固着部521は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第2内側固着部521の内部には、右第2内側固着部521の内面と第2ケース部材300の外面とによって右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2内側固着部521の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
右第1外側固着部512には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1外側固着部512は、平面部が右第1内側固着部511に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2外側固着部522)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第1外側固着部512は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第1外側固着部512の内部には、当該右第1外側固着部512の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
右第2外側固着部522には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2外側固着部522は、平面部が右第2内側固着部521に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1外側固着部512)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第2外側固着部522は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第2外側固着部522の内部には、右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2外側固着部522の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
すなわち、左側端封止手段400の外側固着部においては、第1固着部側(すなわち、左第1外側固着部412)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第2固着部側(すなわち、左第2外側固着部422)に当該固着部材を螺合するねじ止め部(固着受部)が形成されているのに対し、右側端封止手段500の外側固着部においては、第2固着部側(すなわち、右第2外側固着部522)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第1固着部側(すなわち、右第1外側固着部512)に当該固着部材を螺合するねじ止め部(固着受部)が形成されている。
このように、左側端封止手段400と右側端封止手段500とで固着部材(ワンウェイねじ)の挿通の向きを異ならせることによって、固着部材の取り外しが一層困難になるので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
そして、例えば図26に示すように、閉止状態において、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522とは、当該右第1外側固着部512が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該右第2外側固着部522が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、右第2外側固着部522の開口した後端部から当該右第2外側固着部522の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1外側固着部512が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
また、閉止状態において、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521とは、当該右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該右第2内側固着部521が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、右第2内側固着部521の開口した後端部から当該右第2内側固着部521の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521は、副固着部(後述)であるので、例えば図26に示すように、主固着部(後述)である右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、右第2内側固着部521の内部(貫通孔)を挿通した右固着部材530の先端部分は、右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部(固着受部)の開口や右第2内側固着部521が有するねじ孔(孔部)などに仮締めされた状態となっている。
すなわち、右第1固着部510及び右第2固着部520は、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520との重合方向、すなわち右第1固着部510と右第2固着部520との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを重合した状態で固着するよう構成されている。
ここで、本実施形態では、外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422、右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)が、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部となっており、内側固着部(左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)が、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部となっている。
すなわち、本実施形態では、まず、外側固着部(主固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
そして、当該結合を解除する場合は、内側固着部(副固着部)から外側固着部(主固着部)を切り離すように脆弱部(左第1脆弱部413及び左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)を切断する。すなわち、固着部材(ワンウェイねじ)によって一度固着された第1固着部(左第1外側固着部412、右第1外側固着部512)と第2固着部(左第2外側固着部422、右第2外側固着部522)との固着は容易に解除できないため、外側固着部(主固着部)による結合を解除して基板ボックス120を開封するためには、外側固着部(主固着部)を内側固着部(副固着部)から切り離し、左側端封止手段400や右側端封止手段500を不可逆的に破壊する必要がある。これにより、基板ボックス120の開封を困難にすることができるとともに、基板ボックス120が開封されても当該開封の履歴が残るので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
さらに、外側固着部(主固着部)による結合の解除後に再び第1ケース部材200と第2ケース部材300とを結合する場合は、内側固着部(副固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
なお、本実施形態では、左第1脆弱部413を、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも上側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該上側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも下側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該下側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、によって構成したが、これに限ることはなく、左第1脆弱部413の位置で分離可能となるよう左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを連結できるのであれば、左第1脆弱部413の構成は任意である。
その他の脆弱部(すなわち、左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)についても同様に、その構成は任意である。
次に、基板ボックス120が備える溶着封止手段600について説明する。
溶着封止手段600は、例えば図3、図4に示すように、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の前側端の左右方向中央と左右二箇所との合計三箇所に設けられており、それぞれ、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する第1溶着受部610と、第1溶着受部610に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S*内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する第2溶着受部620と、第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを連結するための溶着部材630と、を備えて構成される。
第2溶着受部620は、例えば図8(a),(b)、図9(a),(b)に示すように、閉止状態において挿通口251を介して閉止空間Sの外部に突出して第1溶着受部610と隣接するよう、第2ケース部材300の基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323(所定部位)の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
前述したように、基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間S*の前後方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300は、閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S*内へとスライド挿入されて、閉止状態において前側部323(挿入先端部)が第1ケース部材200を構成する前側壁250(奥側壁)と隣接するようになっている。第2溶着受部620は、当該前側部323の外面のうちの、第1ケース部材200が有する挿通口251に対応する位置に突設されており、閉止状態において挿通口251から収納空間S*の外部に突出するよう構成されている。
具体的には、第2溶着受部620は、例えば図12(a)、図27に示すように、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状に突出しており、閉止状態において挿通口251内に配置される基部621と、閉止状態において閉止空間Sの外部に配置される突出部622と、を備えている。
第2溶着受部620の後部をなす基部621の前後方向の長さは、挿通口251の前後方向の長さと略同一となるよう設定されている。また、第2溶着受部620は、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状に突出しているので、基部621は、閉止状態において挿通口251を閉塞可能となっている。そのため、例えば、閉止状態において第2溶着受部620(具体的には、突出部622)が切断されたとしても、挿通口251は基部621によって閉塞されており、当該挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することができないので、挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
第2溶着受部620の前後方向中央部及び前部をなす突出部622は、当該突出部622のうち前後方向略中央よりも後側の部分(すなわち、第2溶着受部620の前後方向中央部である基部621寄りの部分)に、凸部を除去することにより形成された係合受部622aを有している。したがって、第2溶着受部620の前面視外形は、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状を呈しているが、当該第2溶着受部620の左面視(或いは右面視)外形は凹字形状を呈している。
第1溶着受部610は、例えば図5(a),(b)、図6(a),(b)に示すように、第1ケース部材200を構成する前側壁250(所定の壁部)の外面(前面)のうち挿通口251に対応する位置から外側(前側)に向けて突設されている。
具体的には、第1溶着受部610は、例えば図6(a),(b)、図7(b)に示すように、開放端部が第1ケース部材200に接続された上面視略コ字形状を呈してなり、上端部は開口しているが、下端部は閉口している。すなわち、第1溶着受部610は、その内部に、上部に開口を有する凹室状の空間が形成されている。
第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の左右方向の長さは、例えば図7(b)に示すように、挿通口251(具体的には、挿通口251のうちの下側部分)の左右方向の長さと同一となるよう設定されている。
また、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の上下方向の長さは、例えば図7(b)に示すように、挿通口251(具体的には、挿通口251の左右方向中央部)の上下方向の長さよりも長くなるよう設定されている。さらに、第1溶着受部610の内部の上下方向の長さは、例えば図27に示すように、第2溶着受部620の突出部622と溶着部材630とが係合(後述)した状態の上下方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。
すなわち、第1溶着受部610の内部は、溶着部材630と、閉止状態において当該挿通口251から突出した第2溶着受部620の突出部622と、を収容可能となるよう形成されている。
ここで、第2溶着受部620の突出部622は、当該第2溶着受部620の突出方向(前後方向)に沿って挿通口251を介して第1溶着受部610の内部に侵入して、当該第1溶着受部610に収容されるよう構成されている。
また、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出方向に直交する方向(本実施形態では上下方向)に沿って第1溶着受部610の開口した端部(上端部)を介して第1溶着受部610の内部に侵入(進入)して、当該第1溶着受部610に収容されるよう構成されている。
溶着部材630は、例えば図27に示すように、閉止空間Sの外部で隣接した第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを隣接した状態で連結するための部材である。
具体的には、溶着部材630は、例えば図12(b),(c)に示すように、直方体形状呈してなり、当該溶着部材630のうち上下方向中央よりも下側の部分に前後方向に沿って第2溶着受部620の凸部が嵌まる凹部を有するとともに、当該溶着部材630のうち前後方向略中央よりも後側の部分に、当該凹部を埋めることにより形成された係合部630aを有している。したがって、溶着部材630の前面は凹字形状を呈しているが、当該溶着部材630の後面は矩形状を呈している。そして、溶着部材630は、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)及び第2溶着受部620の突出部622に溶着されるよう構成されている。
溶着部材630が有する係合部630aの前後方向の長さは、第2溶着受部620の突出部622が有する係合受部622aの前後方向の長さと同一となるよう設定されている。
すなわち、溶着部材630は、当該溶着部材630が有する係合部630aが、第2溶着受部620の突出部622が有する係合受部622aに係合することによって、突出部622に係合可能となっている。
また、溶着部材630の前後方向の長さ及び左右方向の長さはそれぞれ、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の前後方向の長さ及び左右方向の長さと同一となるよう設定されているとともに、溶着部材630の上下方向の長さは、当該溶着部材630と第2溶着受部620の突出部622とが係合した状態の上下方向の長さが、第1溶着受部610の内部の上下方向の長さよりも若干短くなるよう設定されている。
すなわち、溶着部材630は、第1溶着受部610の内部に嵌入可能な大きさに形成され、当該溶着部材630が第1溶着受部610の内部に嵌入すると、当該第1溶着受部610の内部に収容された第2溶着受部620の突出部622を被覆するよう構成されている。
ここで、溶着部材630は、当該溶着部材を第1溶着受部610の内部に収容すると、当該第1溶着受部610の内部に収容されている第2溶着受部620の突出部622に係合するよう構成されている。また、溶着部材630は、例えば図27に示すように、当該溶着部材630が閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、当該溶着部材630の後面が、第1ケース部材200を構成する前側壁250の外面のうち挿通口251の縁部(具体的には、挿通口251の縁部のうち上側部分)に当接するとともに、当該溶着部材630が有する係合部630aの前面が、第2溶着受部620の突出部622が有する凸部の後面に当接するよう構成されている。そのため、溶着部材630は、当該溶着部材630が閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、第2溶着受部620の移動(すなわち、第2ケース部材300の移動)を規制して、閉止状態を維持できるようになっている。
次に、基板ボックス120が備える貼着領域Rと、当該貼着領域Rに貼着される電子タグシール130と、について説明する。
貼着領域Rは、例えば図23(a)に示すように、右側端封止手段500の第1固着部(右第1固着部510)と第2固着部(右第2固着部520)とに跨って形成されている。
具体的には、前述したように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されており、貼着領域Rは、当該右第1固着部510の外面(具体的には、右第1内側固着部511の外面及び右第1外側固着部512の外面)と、当該右第2固着部520の外面(具体的には、右第2内側固着部521の外面及び右第2外側固着部522の外面)と、に跨って形成されている。すなわち、貼着領域Rは、右側端封止手段500において、主固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)と、副固着部(右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)と、に跨って形成されている。
したがって、右第1固着部510と右第2固着部520との重合境界と、脆弱部(右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)と、の双方が貼着領域Rを横断している。
電子タグシール130は、遊技機10が設置された遊技場の従業員等が、所定の読取装置を用いて当該電子タグシール130が有する電子タグ131から当該電子タグシール130が貼着された遊技制御装置100を識別するための識別情報を読み取って、遊技制御装置100の不正交換等を確認するためのものである。
具体的には、電子タグシール130は、例えば図14(a),(b),(c)に示すように、長尺状に形成されたRFICタグ等の電子タグ131と、矩形状に形成されたベースシール132と、により構成されている。
ベースシール132は、一方の面が粘着面になっており、他方の面に「開封禁止」の文字等が印字されている。
電子タグ131は、ベースシール132の粘着面のうちの一方の対角線上に貼り付けられており、遊技制御装置100固有の識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131b,131bと、当該チップ部131aと当該アンテナ部131b,131bとを支持するタグシート131cと、を有している。
タグシート131cは、例えば図14(b)に示すように、長尺状に形成されており、当該タグシート131cの中央部にチップ部131aが配設されているとともに、チップ部131aの両端から突出した線状のアンテナ部131b,131bが当該タグシート131cの長手方向に沿って配設されている。
ここで、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、第1固着部と第2固着部との重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合部分(重合境界)で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、脆弱部(具体的には、右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために脆弱部を破壊して外側固着部を内側固着部から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
なお、電子タグ131には、第1固着部と第2固着部との重合解除や、脆弱部の破壊などに伴って破損し易くなるよう、脆弱部(例えば、切れ込み部)が設けられていても良い。
次に、基板ボックス120が備える保護カバー部材700について説明する。
保護カバー部材700は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するとともに、右側端封止手段500を保護するための部材であり、右側端封止手段500(右第1固着部510と右第2固着部520)に取り付けられて、保護カバー部材700の内部に右側端封止手段500を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図13(a),(b)に示すように、その前面視(或いは後面視)外形が略D字形状を呈してなり、一側部(平面部(左側部))に開口を有する凹室状の空間が当該保護カバー部材700の内部に形成されている。
そして、保護カバー部材700は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、当該保護カバー部材700の内部に収納された右側端封止手段500や当該保護カバー部材700で被覆された電子タグシール130を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっているとともに、電子タグシール130からの電波(具体的には、電子タグ131から発信された識別情報)を通すことができるようになっている。
保護カバー部材700は、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の前後方向の長さが、右側端封止手段500の前後方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されているとともに、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の左右方向の長さが、右側端封止手段500の左右方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されている。
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図23(b)に示すように、閉止状態において、当該保護カバー部材700の左端部略全域が、第1ケース部材200(具体的には、補強リブ211のうちの右端部分全域のリブの右面、右側壁240の外面(右面)、ストッパー241の右面等)及び第2ケース部材300(具体的には、側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)等)に当接し、かつ、当該保護カバー部材700の内面に設けられた突起部701a,702a(後述)が、第1ケース部材200に設けられた右第1外側固着部512の開口した前端部や第2ケース部材300に設けられた右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まるよう形成されている。
例えば図13(a),(b)に示すように、保護カバー部材700を構成する前側壁部701及び後側壁部702において、当該前側壁部701のうちの左側部分及び当該後側壁部702のうちの左側部分は、保護カバー部材700を構成する湾曲壁部703に連結されているのに対し、当該前側壁部701のうちの右側部分及び当該後側壁部702のうちの右側部分は、湾曲壁部703に連結されていない。そのため、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分は、左側部分を支点として、前後方向に弾性変形可能となっている。
前側壁部701は、当該前側壁部701の内面(後面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第1固着部510の外側固着部(すなわち、右第1外側固着部512)の開口した前端部に嵌合可能な突起部701aを有している。
また、同様に、後側壁部702は、当該後側壁部702の内面(前面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第2固着部520の外側固着部(すなわち、右第2外側固着部522)の開口した後端部に嵌合可能な突起部702aを有している。
すなわち、保護カバー部材700は、突起部701aが右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まることによって、及び/又は、突起部702aが右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まることによって、右側端封止手段500に固定されるよう構成されている。
突起部701a,702aのうちの右側部分は、その端部が、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立しているのに対し、突起部701a,702aのうちの左側部分は、内側(左側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面となっている。
このように、保護カバー部材700は、右側端封止手段500に容易に取り付けることができるよう構成されているとともに、一旦右側端封止手段500に取り付けられると、当該右側端封止手段500から容易に取り外すことができないよう構成されている。
具体的には、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付ける際には、前側壁部701のうちの右側部分や後側壁部702のうちの右側部分を外側(具体的には、前側壁部701の場合は前側、後側壁部702の場合は後側)に向けて変形させるよう、右側端封止手段500が、突起部701a,702aの傾斜面に沿って、前側壁部701のうちの右側部分と後側壁部702のうちの右側部分との間隔を押し広げていく。そのため、突起部701a,702aが邪魔になることがなく、保護カバー部材700を右側端封止手段500に容易に取り付けることが可能となる。
そして、保護カバー部材700が右側端封止手段500に取り付けられると、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分が元の状態に復帰して、当該前側壁部701が有する突起部701aが、当該右側端封止手段500を構成する右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まるとともに、当該後側壁部702が有する突起部702aが、当該右側端封止手段500を構成する右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まる。これにより、保護カバー部材700を右側端封止手段500に固定することが可能となる。
一方、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外す際には、突起部701a,702aのうちの右側部分の端部(すなわち、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立している部分)が、右第1外側固着部512や右第2外側固着部522の内面に引っかかる。そのため、突起部701a,702aが邪魔になって、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外すことが困難となる。
すなわち、固着部材(右固着部材530)を第1固着部(右第1外側固着部512)と第2固着部(右第2外側固着部522)とに挿通する際に当該固着部材が通る貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって係合受部が構成されているとともに、保護カバー部材700の内面に形成されて、貫通孔(右第2外側固着部522の内部)に嵌まる突起部702aによって係合部が構成されている。そして、保護カバー部材700は、係合部が係合受部に係合することで第1固着部(右第1外側固着部512)及び第2固着部(右第2外側固着部522)に取り付けられるよう構成されている。
また、突起部701a,702aは、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部、すなわち副固着部よりも先に破壊される主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)のみに係合するので、主固着部が破壊されると、保護カバー部材700を取り付けることができなくなる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
次に、遊技制御装置100の組み立て方の一例について説明する。
まず、例えば図19(a)に示すように、遊技制御基板110に実装されている複数のコネクタ116のうちの該当するコネクタ116に端子カバー部材160を装着する。
次いで、例えば図19(b)に示すように、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けて、なべネジ170で固定する。
次いで、例えば図21に示すように、第2ケース部材300を挿入開口200aから収納空間S*内へとスライド挿入して、当該収納空間S*を閉止する。具体的には、第2ケース部材300のスライドガイド壁332a,332aの挿入先端側の端部(前端部)を、第1ケース部材200のスライドガイド溝部222,222の挿入開口200a側の端部(後端部)に挿入し、その状態のまま、第2ケース部材300を第1ケース部材200に対して前方向へと移動させて、挿入開口200aを当該第2ケース部材300で閉塞する。
次いで、例えば図21に示すように、溶着部材630を第1溶着受部610の内部に収容して、当該第1溶着受部610の内部に収容されている第2溶着受部620の突出部622に係合させる。
次いで、例えば図26に示すように、左側端封止手段400の外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422)を左固着部材430で固着(本締め)するとともに、右側端封止手段500の外側固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)を右固着部材530で固着(本締め)する。そして、左第1外側固着部412の開口した前端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを左第1外側固着部412の内面に溶着するとともに、右第2外側固着部522の開口した後端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを右第2外側固着部522の内面に溶着する。
また、例えば図26に示すように、左側端封止手段400の内側固着部(左第2内側固着部421)に左固着部材430を挿入して仮締めするとともに、右側端封止手段500の内側固着部(右第2内側固着部521)に右固着部材530を挿入して仮締めする。
このように、封印キャップCによって本締めされた固着部材を封印しているので、本締めされた固着部材が直接いじられることを回避することができる。
次いで、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって、第1溶着受部610の内部に収容されて第2溶着受部620の突出部622に係合している溶着部材630を、第1溶着受部610の内部及び第2溶着受部620の突出部622に溶着する。
次いで、例えば図23(a)に示すように、右側端封止手段500の貼着領域Rに電子タグシール130を貼着する。
最後に、例えば図23(b)に示すように、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けることによって、遊技制御装置100を組み立てることができる。
そして、組み立てられた遊技制御装置100を遊技機10に搭載する際には、例えば、基板ボックス120の側面に設けられた取付部(図示省略)が有するネジ孔になべネジ(図示省略)を挿通して、当該なべネジによって遊技盤30の背面に設けられる取付ベース等に固定する。
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、一側部に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間S*を画成する第1ケース部材200と、遊技制御基板110が取り付けられ、当該遊技制御基板110を収納空間S*内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な第2ケース部材300と、第1ケース部材200の挿入開口200aを第2ケース部材300で閉塞して収納空間S*を閉止する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500、溶着封止手段600)と、を備え、第1ケース部材200は、遊技制御基板110の表面と対向する上壁220に、挿入開口200a側の端部から収納空間S*の奥行き方向に沿って設けられた露出用切欠部221を有し、第2ケース部材300は、制御デバイス112の周囲を囲繞して保護するための囲繞カバー部330を備え、囲繞カバー部330は、閉止状態において収納空間S*の外部に臨んだ状態で露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
したがって、制御デバイス112の周囲を囲繞して保護するための囲繞カバー部330を備えているので、遊技制御基板110に実装された制御デバイス112に対するセキュリティを担保することができる。
また、基板ボックス120を構成するケース部材として第1ケース部材200と第2ケース部材300とを備えており、囲繞カバー部330は当該第2ケース部材300に備えられているので、囲繞カバー部を備えるケース部材をさらに備えている場合と比較して、基板ボックス120の薄型化が可能となる。さらに、第1ケース部材200の一側部に設けられた挿入開口200aから当該第1ケース部材200により画成される収納空間S*内へと第2ケース部材300をスライド挿入することによって、挿入開口200aが第2ケース部材300で塞がれて収納空間S*が閉止される。そのため、基板ボックスが上方に開口する下蓋と下方に開口する上蓋とからなる場合と比較して、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、囲繞カバー部330は、閉止状態において収納空間S*の外部に臨んでいる。すなわち、制御デバイス112は、囲繞カバー部330のみに覆われているので、制御デバイスが二重に覆われている場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、囲繞カバー部330は、下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有し、当該デバイス挿入口331aから挿入された制御デバイス112を収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成された囲繞カバー本体部331と、囲繞カバー本体部331から外側に向けて突設される囲繞カバー本体支持部332と、を備え、囲繞カバー本体部331は、閉止状態において露出用切欠部221を介して収納空間S*の外部に臨み、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
したがって、露出用切欠部221は、閉止状態において囲繞カバー本体支持部332によって塞がれており、針金やピアノ線などの不正部材を挿入し難くなっているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、囲繞カバー本体支持部332は、囲繞カバー本体部331の下端部から外側に向けて突設されてなり、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
したがって、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞いでいるので、露出用切欠部221から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し難い。
すなわち、囲繞カバー本体支持部が第1ケース部材200の上壁220に上方から重合して露出用切欠部221を塞いでいる場合には、露出用切欠部221から不正部材を挿入する際、当該不正部材を囲繞カバー本体支持部の下方内側に向けて挿入することになるので、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し易くなる。これに対し、囲繞カバー本体支持部332が第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞いでいる場合には、露出用切欠部221から不正部材を挿入する際、当該不正部材を囲繞カバー本体支持部332の下方よりも外側に向けて挿入することになるので、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し難くなる。そのため、制御デバイス112への不正アクセス等を抑制することが可能となり、制御デバイス112に対するセキュリティが高まる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110には、実装時の高さが制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111が面実装されているとともに、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの制御デバイス112が実装された領域の周囲には、その他の電子部品111が実装されない非実装領域が設けられており、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において非実装領域に近接している。
すなわち、遊技制御基板110の表面110aのうちの制御デバイス112が実装された領域の周囲には、制御デバイス112もその他の電子部品111も実装されていない非実装領域が設けられているので、囲繞カバー本体支持部332を非実装領域に近接乃至当接させることができる。これにより、囲繞カバー本体支持部332と非実装領域(遊技制御基板110の表面110a)との間の隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、制御デバイス112への不正アクセス等を抑制することが可能となり、制御デバイス112に対するセキュリティが高まる。
また、その他の電子部品111が上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるので、その他の電子部品111がディップ部品である場合と比較して、第1ケース部材200の厚みを抑制することができ、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
なお、本実施形態では、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において非実装領域に近接するよう構成したが、これに限ることはなく、非実装領域に当接するよう構成しても良い。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1ケース部材200の上壁220のうちの露出用切欠部221の縁部と、囲繞カバー本体支持部332のうちの閉止状態において露出用切欠部221の縁部と対向する位置と、のうちの何れか一方には、収納空間S*の奥行き方向に沿って延設されたスライドガイド溝部222が設けられているとともに、何れか他方には、収納空間S*の奥行き方向に沿って延設されて閉止状態への変換時にスライドガイド溝部222にスライド可能に係合するスライド部(スライドガイド壁332a)が設けられている。
したがって、スライド部(スライドガイド壁332a)をスライドガイド溝部222にスライド係合させて、第1ケース部材200の収納空間S*の奥側方向へと第2ケース部材300をスライドさせるだけで、挿入開口200aが第2ケース部材300で塞がれて収納空間S*が閉止されるので、基板ボックス120の組み付け作業を楽に行うことができる。
また、スライドガイド壁332aがスライドガイド溝部222にスライド係合するので、露出用切欠部221から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該係合構造によって、不正部材が基板ボックス120の内部へ侵入してしまうことを防止することができる。そのため、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を表面を上に向けた状態で下方から取り付けることが可能であり、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持することが可能であるとともに、閉止状態において遊技制御基板110とともに収納空間S*内に配置される基板支持部(挿入部)320と、閉止状態において挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310と、を備え、基板支持部(挿入部)320は、少なくとも開口閉塞部310を一辺部として第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞するとともに、その他の電子部品111を上方に露出させることが可能な枠状に形成され、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320のうちの開口閉塞部310と対向する辺部(前側部323)と、の間に懸架されている。
したがって、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110は、当該第2ケース部材300が備える基板支持部(挿入部)320によって支持されているので、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を収納空間S*内へとスライド挿入する際の作業性が向上し、基板ボックス120の組み付け作業を楽に行うことができる。
また、基板支持部(挿入部)320は、遊技制御基板110の外周を囲繞するとともに、その他の電子部品111を上方に露出させる枠状に形成されている。すなわち、閉止状態において遊技制御基板110の表面110aのうち少なくとも一部は、第1ケース部材200のみに覆われているので、遊技制御基板110の目視検査が行い易くなる。
また、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320のうちの開口閉塞部310と対向する辺部(前側部323)と、の間に懸架されているので、囲繞カバー部330によって枠状の基板支持部(挿入部)320を補強することができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、挿入開口200aは、第1ケース部材200の一の側部を少なくとも含む側部から上部の一部にかけて開口し、遊技制御基板110は、一の端部側に複数のコネクタ116が実装されているとともに、当該コネクタ116が開口閉塞部310側に配置された状態で第2ケース部材300に取り付けられ、開口閉塞部310は、遊技制御基板110の表面と対向するとともにコネクタ116を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を有し、挿入開口200aを上方から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、挿入開口200aを側方から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、を備えている。
したがって、コネクタ116は、閉止状態において、開口閉塞部310側に位置し、当該開口閉塞部310が有するコネクタ用開口312から外部に露出されており、第1ケース部材200が画成する収納空間S*内に配置されない。そのため、コネクタ116が収納空間S*内に配置される場合と比較して、第1ケース部材200の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、上方閉塞部311は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部と当接する当接部311aを有し、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられている。
したがって、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が下方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられている。
したがって、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が上方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)は、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S*内に配置された遊技制御基板110の側方に位置する第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)と、第1固着部に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S*内に配置された遊技制御基板110の側方に位置する第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを固着するための固着部材(左固着部材430、右固着部材530)と、を備え、第1固着部及び第2固着部は、収納空間S*内に配置された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合し、固着部材は、第1固着部と第2固着部との重合方向に沿って挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するよう構成されている。
したがって、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間Sに収納された(収納空間S*内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された(収納空間S*内に配置)制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段が基板ボックス120の厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間に収納された(収納空間S*内に配置)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段の破壊(すなわち、第1固着部と第2固着部とのうちの少なくとも何れか一方の破壊)に伴い基板ボックス120の平面視外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに各種の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、電子部品111は、側面に識別情報が付されているとともに、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)と、制御デバイス112が実装された領域の周辺領域に実装され、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111と、を含み、基板ボックス120のうち遊技制御基板110の表面110aを覆う上面部は、周辺領域を覆う周辺領域カバー部(第1ケース部材200を構成する上壁220と、囲繞カバー部330を構成する囲繞カバー本体支持部332)と、制御デバイス112を覆うデバイスカバー部(囲繞カバー部330を構成する囲繞カバー本体部331)と、を備え、デバイスカバー部は、下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有し、当該デバイス挿入口331aから挿入された制御デバイス112を収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成されてなり、周辺領域カバー部は、デバイスカバー部の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されている。
したがって、周辺領域カバー部が、デバイスカバー部の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されているので、デバイスカバー部のうち制御デバイス112の側面(印字面112a)に対向する部分(すなわち、囲繞カバー本体部331の側壁部)は、周辺領域カバー部よりも上方に突出した状態となっている。そのため、当該側壁部を介して、制御デバイス112の印字面112aを視認することが可能となり、制御デバイス112の側面に識別情報が印字されている場合であっても、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、周辺領域は、その他の電子部品111が実装された実装領域と、実装領域と制御デバイス112が実装された領域との間に設けられ、電子部品111が実装されない非実装領域と、を含み、周辺領域カバー部のうち非実装領域に対応する部分には、遊技制御基板110側に向けて窪ませた視認段部Dが設けられている。
したがって、周辺領域カバー部のうち非実装領域に対応する部分には、視認段部Dが設けられているので、制御デバイス112の印字面112aの下端部分まで視認することが可能となり、視認段部Dが設けられていない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、周辺領域カバー部のうち、実装領域を覆う部分から視認段部Dに落ち込む角部には、面取り部222aが設けられている。
したがって、周辺領域カバー部のうち視認段部Dに落ち込む角部には、面取り部222aが設けられているので、制御デバイス112の印字面112aを視認する際の視野角が広がり、面取り部222aが設けられていない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、制御デバイス112は、本体部(制御デバイス112本体部)と、当該制御デバイス112本体部の下面から突設された端子部(制御デバイス112の脚部112b)と、を備え、当該制御デバイス112本体部が遊技制御基板110から離間した状態で当該制御デバイス112の脚部112bによって当該遊技制御基板110に実装されてなり、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接している。
したがって、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しているので、制御デバイス112の印字面112aの下端部分まで視認することが可能となり、遊技制御基板110に近接していない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しており、制御デバイス112の脚部112bの近傍に余分なスペースがないので、不正な電子部品を追加する等の不正行為を抑制することができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、その他の電子部品111は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品である。
したがって、その他の電子部品111は上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるので、周辺領域カバー部のうち実装領域を覆う部分を遊技制御基板110に近づけることができる。
そのため、基板ボックス120のうち周辺領域に対応する部分(すなわち、基板ボックス120のうち制御デバイス112を覆う部分以外の部分)の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。また、上面の識別子が付されているので、その他の電子部品の目視確認が行い易い。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分に設けられ、当該第1ケース部材200と当該第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、当該第1ケース部材200と当該第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(本実施形態では右側端封止手段500)と、を備え、封止手段は、第1ケース部材200から外側に向けて突設される第1固着部(右第1固着部510)と、閉止状態において第1固着部と重合するよう第2ケース部材300から外側に向けて突設される第2固着部(右第2固着部520)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するための固着部材(右固着部材530)と、を備え、第1固着部及び第2固着部は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状の主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)をそれぞれ備え、第1固着部の主固着部(右第1外側固着部512)は、当該主固着部の底部に、固着部材の頭部は通過不能で軸部は通過可能な孔部(ねじ孔)を有し、第2固着部の主固着部(右第2外側固着部522)は、当該主固着部の内部に主孔部(ねじ孔)を挿通された固着部材の軸部が係合する固着受部(ねじ止め部)を有し、固着部材は、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部とを固着する際、第1固着部の主固着部のうち開口した側から第1固着部と第2固着部との重合方向に沿って挿通され、第1固着部の主固着部の重合方向の長さは、第2固着部の主固着部の重合方向の長さよりも長くなるよう設定されている。
したがって、固着部材は、第1固着部の主固着部のうち開口した側から挿通されるので、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部とを固着した固着状態において、固着部材の頭部は、第1固着部の主固着部の内部に収納される。そして、固着状態の固着部材の頭部が収納される第1固着部の主固着部の重合方向の長さは、第2固着部の主固着部の重合方向の長さよりも長いので、第1固着部の主固着部のうち開口した側の端部から固着状態の固着部材の頭部までの距離が長くなり、固着状態の固着部材の頭部を削る等の細工が施し難くなる。したがって、固着状態の固着部材に細工を加えて封止手段に破壊痕跡を残すことなく基板ボックス120を開封するといった不正行為を抑制することが可能となる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(右第1固着部510)及び前記第2固着部(右第2固着部520)は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状の副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)をそれぞれ備え、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)は、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するためのものであるとともに、副固着部は、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するためのものであり、第1固着部の副固着部(右第1内側固着部511)は、当該副固着部の底部に、固着部材(右固着部材530)の頭部は通過不能で軸部は通過可能な副孔部(ねじ孔)を有し、第2固着部の副固着部(右第2内側固着部521)は、当該副固着部の内部に副孔部(ねじ孔)を挿通された固着部材の軸部が係合する固着受部(ねじ止め部)を有し、固着部材は、第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部とを固着する際、第1固着部の副固着部のうち開口した側から第1固着部と第2固着部との重合方向(第1固着部と第2固着部との重合面に直交する方向)に沿って挿通され、第1固着部の副固着部の重合方向の長さは、第2固着部の副固着部の重合方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
したがって、固着部材は、第1固着部の副固着部のうち開口した側から挿入されるので、第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部とを固着した固着状態において、固着部材の頭部は、第1固着部の副固着部の内部に収納される。通常では開封検査として主固着部を破壊して制御基板に問題がなければ新たな制御装置に交換されるまでの仮運用として副固着部を固着して制御装置が再利用されることになっているが、固着状態の固着部材の頭部が収納される第1固着部の副固着部の重合方向の長さは、第2固着部の副固着部の重合方向の長さよりも短いので、第1固着部の副固着部のうち開口した側の端部から固着状態の固着部材の頭部までの距離が短くなり、制御装置の再利用時に副固着部に対して固着部材を固着状態にする際の作業を楽に行うことができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130を備え、基板ボックス120は、電子タグシール130を貼着するための貼着領域Rを備え、第1固着部(右第1固着部510)の外面と第2固着部(右第2固着部520)の外面とは、閉止状態において重合方向に面一となるよう設定され、貼着領域Rは、第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されている。
したがって、貼着領域Rが第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されており、貼着領域Rを専用に確保する必要がないので、効率よく基板ボックス120に電子タグシール130を貼着することができる。
また、第1固着部の外面と第2固着部の外面とは重合方向に面一となるよう設定されており、貼着領域Rは第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破損することになる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)及び副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)は、当該主固着部が当該副固着部よりも外側に位置するよう、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に並んで配設されており、貼着領域Rは、主固着部と副固着部とに跨って形成されており、閉止状態において第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との間に形成される主側重合境界と、閉止状態において第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部との間に形成される副側重合境界と、は一直線上に並ばないよう重合方向にずらされている。
したがって、貼着領域Rが主固着部と副固着部とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合を解除するために主固着部を破壊すると、電子タグシール130も破損することになる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、貼着領域Rが主固着部と副固着部とに跨って形成されているとともに、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。すなわち、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破断することになるが、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、電子タグ131は、識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131bと、を有し、電子タグシール130は、主側重合境界と電子タグ131とが交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
したがって、電子タグ131が主側重合境界と交差しているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合を解除するために第1固着部の主固着部(右第1外側固着部512)と第2固着部の主固着部(右第2外側固着部522)との重合を解除すると、当該主側重合境界で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(右第1固着部510)及び第2固着部(右第2固着部520)は、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)と副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)とを分離可能に連結する脆弱部(右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)をそれぞれ備え、電子タグシール130は、脆弱部と電子タグ131とが交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
したがって、電子タグ131が脆弱部と交差しているので、脆弱部を破壊して主固着部を副固着部から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための透明な保護カバー部材700を備え、保護カバー部材700は、その内部に一側部に開口を有する凹室状の内部空間が形成されてなり、当該内部空間に封止手段(右側端封止手段500)を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
したがって、電子タグシール130を保護するための透明な保護カバー部材700を備えているので、電子タグシール130の不意の破損を防止することができる。
また、封止手段は、保護カバー部材700の内部空間に収納されているため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な溶着封止手段600と、を備え、第1ケース部材200は、当該第1ケース部材200を構成する壁部のうち、閉止状態において第2ケース部材300の所定部位(本実施形態では前側部323)と対向する所定の壁部(本実施形態では前側壁250)に挿通口251を有し、溶着封止手段600は、第1ケース部材200の前側壁250の外面のうち挿通口251に対応する位置に設けられた第1溶着受部610と、第2ケース部材300に設けられ、閉止状態において挿通口251を介して閉止空間Sの外部に突出して第1溶着受部610と隣接する第2溶着受部620と、閉止空間Sの外部で隣接した第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを隣接した状態で連結するための溶着部材630と、を備えるよう構成されている。
したがって、溶着によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを結合しているので、基板ボックス120の不正開封に対するセキュリティを高めることができる。
また、第1溶着受部610と第2溶着受部620とは、閉止空間Sの外部に突出、すなわち基板ボックス120から突出しているので、基板ボックス120の開封痕跡(具体的には、第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断された痕跡等)を見た目で把握することが可能となり、封止手段の破壊が発見し易くなる。
さらに、第1溶着受部610と第2溶着受部620とは、基板ボックス120から突出した状態で溶着部材630によって連結されており、第1溶着受部610及び第2溶着受部620を切断するだけで溶着封止手段600を破壊することができるので、基板ボックス120を検査開封する際の作業性が向上する。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第2溶着受部620は、閉止状態において挿通口251内に配置される基部621と、閉止状態において閉止空間Sの外部に配置される突出部622と、を備え、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出部622に係合可能であり、当該溶着部材630が閉止状態において突出部622に係合すると、第1ケース部材200の前側壁250の外面のうち挿通口251の縁部に当接して第2溶着受部620の移動を規制するよう構成されている。
したがって、溶着部材630は、閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、第1ケース部材200の挿通口251の縁部に当接して第2溶着受部620の移動(すなわち、第2ケース部材300の移動)を規制することができる。つまり、溶着部材630を、溶着しなくても、第2溶着受部620の突出部622に係合させるだけで、閉止状態の維持が可能となる。したがって、溶着部材630の溶着前において閉止状態を維持しておくことができるので、溶着部材630の溶着が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1溶着受部610は、当該第1溶着受部610の内部に、溶着部材630と第2溶着受部620の突出部622とを収容可能な収容空間が形成されてなり、突出部622は、第2溶着受部620の突出方向に沿って第1溶着受部610の内部に進入して収容空間に収容され、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出方向に直交する方向に沿って第1溶着受部610の内部に進入して収容空間に収容され、当該溶着部材630を収容空間に収容すると、当該収容空間に収容されている突出部622に係合するよう構成されている。
したがって、第2溶着受部620の突出部622を第1溶着受部610の内部に形成される収容空間に収容した後に、溶着部材630を収容空間に収容させるという簡単な操作だけで、溶着部材630が突出部622に係合し、第2溶着受部620の移動を規制することができる。したがって、当該簡単な操作だけで、溶着部材630の溶着前において閉止状態を維持しておくことができるので、溶着部材630の溶着が行い易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、溶着部材630は、第1溶着受部610の収容空間及び第2溶着受部620の突出部622に溶着されるよう構成されているとともに、収容空間に嵌入可能な大きさに形成され、当該溶着部材630が収容空間に嵌入すると、当該収容空間に収容されている突出部622を被覆するよう構成されている。
したがって、溶着部材630は、第1溶着受部610に形成される収容空間に嵌入可能な大きさに形成されているので、溶着部材630の溶着前において当該溶着部材630が第1溶着受部610の収容空間から外れてしまうことを抑制できるとともに、当該溶着部材630を適切な位置に溶着することが可能となる。
また、溶着部材630は、第1溶着受部610の収容空間に嵌入すると、当該収容空間に収容されている第2溶着受部620の突出部622を被覆するので、当該突出部622のみを破壊(切断)して基板ボックス120を開封することができなくなる。したがって、基板ボックス120を開封するためには、第1溶着受部610と第2溶着受部620との両方を破壊(切断)する必要があるので、基板ボックス120の開封痕跡(具体的には、第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断された痕跡等)を見た目で把握することが可能となり、封止手段の破壊が発見し易くなる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、溶着封止手段600による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着封止手段(副固着部)を、当該溶着封止手段600とは別個に備え、副固着封止手段は、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分に設けられており、第1ケース部材200に設けられた第1固着部(左第1内側固着部411、右第1内側固着部511)と、閉止状態において第1固着部と重合するよう第2ケース部材300に設けられた第2固着部(左第2内側固着部421、右第2内側固着部521)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するための固着部材(左固着部材430、右固着部材530)と、を備え、第2溶着受部620の基部621は、挿通口251を閉塞可能な大きさに形成されている。
したがって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着封止手段を備えているので、基板ボックス120の検査開封の後も継続して遊技制御装置100を使用することが可能となる。
また、閉止状態において挿通口251内に配置される第2溶着受部620の基部621は、当該挿通口251を閉塞可能な大きさに形成されているので、溶着封止手段600を破壊するために第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断されたとしても、当該基部621により挿通口251が閉塞され、当該挿通口251から針金やピアノ線などの不正部材を挿入することができない。また、これにより、基板ボックス120の検査開封の後も遊技制御基板110に対するセキュリティを担保しつつ、継続して遊技制御装置100を使用することが可能となる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の各種電子部品111及びコネクタ116が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための閉止空間Sを画成する基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、コネクタ116は、コネクタ116本体部と、当該コネクタ116本体部の下端部から側方に突設されたコネクタ端子部(コネクタ116の脚部116a)と、を備え、当該コネクタ116の脚部116aによって遊技制御基板110に面実装される面実装部品であり、基板ボックス120は、当該基板ボックス120のうち遊技制御基板110の表面110aを覆う上面部(本実施形態では開口閉塞部310の上方閉塞部311)に、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116のコネクタ116本体部を、当該基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を有し、遊技制御装置100は、コネクタ116に嵌装された状態でコネクタ116の脚部116aを保護するための端子カバー部材160を、基板ボックス120とは別個の部材として備え、端子カバー部材160は、コネクタ116本体部を挿入するためのコネクタ挿入口が形成され、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持される端子カバー本体部161と、端子カバー本体部161のうちコネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上方に立設された起立壁部162と、を備え、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための収容空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該収容空間にコネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うよう構成されている。
したがって、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための収容空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該収容空間にコネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うので、面実装部品からなるコネクタ116の脚部116aに対する不正アクセスやコネクタ116の脚部116aの破損を防止することが可能となる。
すなわち、端子カバー本体部161は、コネクタ116の脚部116aを上部から側部にかけて覆っているので、基板ボックス120のうち端子カバー部材160が取り付けられた箇所に押圧力が加わっても、コネクタ116の脚部116aが折れてしまう等の不都合が生じることがない。また、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持されているとともに、起立壁部162は、コネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上方に立設されており、端子カバー本体部161と上方閉塞部311や遊技制御基板110との間や、起立壁部162とコネクタ116本体部との間に隙間が生じることがないので、これらの隙間から針金やピアノ線などが挿入されて、コネクタ116の脚部116aへの不正アクセスが行われてしまう等の不都合が生じることもない。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110には、複数のコネクタ116が実装されてなり、端子カバー部材160は、複数のコネクタ116それぞれに対応して複数備えられている。
したがって、端子カバー部材160は、複数のコネクタ116それぞれに対応して複数備えられているので、各コネクタ116に端子カバー部材160を的確に嵌装することができる。
すなわち、端子カバー部材に、コネクタ群の各コネクタ116の形状に対応した複数の穴が設けられており、一の端子カバー部材で、複数のコネクタ116の周囲を一緒に覆うような構成の場合、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響でコネクタ116が曲がって実装されていると、コネクタ116に端子カバー部材を的確に嵌装することができない場合がある。これに対し、本実施形態のように、端子カバー部材160が、コネクタ群の各コネクタ116それぞれに対応して複数備えられており、一の端子カバー部材160で、一のコネクタ116の周囲を覆うような構成の場合、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響でコネクタ116が曲がって実装されていても、コネクタ116に端子カバー部材160を的確に嵌装することができる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、端子カバー本体部161の収容空間は、下部に開口を有する凹室状に形成されているとともに、上部がコネクタ挿入口と連通し、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持された状態で、前記収容空間の上下方向の高さがコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されている。
したがって、端子カバー本体部161の収容空間の上下方向の高さがコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されているので、コネクタ116の脚部116aの破損を効果的に防止することが可能となる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、コネクタ用開口312のサイズは、コネクタ116本体部よりも大きく設定され、起立壁部162は、少なくともコネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間に配置される高さを有するとともに、当該起立壁部162の上端部に外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aが形成されている。
したがって、起立壁部162は、少なくともコネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間に配置される高さを有しているので、起立壁部162によって、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間が狭くなる。そのため、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、起立壁部162は、当該起立壁部162の上端部に外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aを有しているので、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材を挿入しようとしても、テーパ部162aによって当該不正部材が外側に向けて誘導される。そのため、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、上方閉塞部311に、遊技制御基板110側に向けて突設されて端子カバー本体部161の周囲を囲繞する端子カバー囲繞壁313を有し、端子カバー囲繞壁313は、当該端子カバー囲繞壁313の先端部が、遊技制御基板110に当接するよう構成されている。
したがって、基板ボックス120は、遊技制御基板110側に向けて突設されて端子カバー本体部161の周囲を囲繞する端子カバー囲繞壁313を有し、当該端子カバー囲繞壁313の先端部は、遊技制御基板110に当接しているので、コネクタ用開口312から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該挿入された不正部材は基板ボックス120の内部に侵入できない。そのため、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間には、所定の間隙が形成されている。
したがって、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間には所定の間隙が形成されているので、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響で、コネクタ116に嵌装された端子カバー部材160が適正位置からずれていたとしても、当該端子カバー部材160の端子カバー本体部161の周囲を端子カバー囲繞壁313によって確実に囲繞することが可能となる。
また、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間に所定の間隙が形成されているので、端子カバー部材160が嵌装されたコネクタ116をコネクタ用開口312に挿入する際の作業性が向上する。
また、第1実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110は、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装される隣装領域と、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装されていない非隣装領域と、を有し、端子カバー囲繞壁313は、隣装領域の複数のコネクタ116それぞれに嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を一連に囲繞する一連端子カバー囲繞壁313aと、非隣装領域のコネクタ116に嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を単体で囲繞する単体端子カバー囲繞壁313bと、を備えている。
したがって、端子カバー囲繞壁313は、一連端子カバー囲繞壁313aを備えているので、端子カバー囲繞壁313をシンプルなものとすることが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10においては、遊技制御基板110を分割構成とした点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
まず、本実施形態の遊技機10の制御システムについて図28を参照して説明する。なお、第1実施形態ではその説明を省略したが、第1実施形態の遊技機10も本実施形態の遊技機10と同様の制御システムを有している。
図28は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)1011を有するCPU部1010と、入力ポートを有する入力部1020と、出力ポートやドライバなどを有する出力部1030、CPU部1010と入力部1020と出力部1030との間を接続するデータバス1040などからなる。
上記CPU部1010は、制御デバイス112に内蔵されたアミューズチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)1011と、入力部1020内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)1021からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン1011に入力させるインバータなどからなる反転回路1012と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)1013などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置90で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置90は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部91と、遊技用マイコン1011の内部のRAM1011Cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部92と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部93などを備える。
この実施形態では、電源装置90は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部92及び制御信号生成部93は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置90若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部92及び制御信号生成部93を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部92は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン1011(特に内蔵RAM1011C)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM1011Cに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部93は、例えば通常電源部91で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン1011内のRAM1011C及び払出制御装置60内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1011が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン1011は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン1011は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)1011A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)1011B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)1011Cを備える。
ROM1011Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM1011Cは、遊技制御時にCPU1011Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM1011B又はRAM1011Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM1011Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
CPU1011Aは、ROM1011B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置60や演出制御装置80に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン1011は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路1013からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU1011Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU1011Aは、ROM1011Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU1011Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置(図示省略)の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置60は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置60は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン1011の入力部1020には、始動入賞口(図示省略)内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置(図示省略)内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート(図示省略)内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)1021が設けられている。近接I/F1021は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F1021の出力はすべて第2入力ポート1022へ供給されデータバス1040を介して遊技用マイコン1011に読み込まれるとともに、遊技制御装置100から中継基板72を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F1021の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート1022の他、反転回路1012を介して遊技用マイコン1011へ入力されるように構成されている。反転回路1012を設けているのは、遊技用マイコン1011の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路1012を設けずに直接遊技用マイコン1011へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン1011へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F1021は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F1021には、電源装置90から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部1020には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F1021により変換された始動入賞口(図示省略)内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置(図示省略)内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス1040を介して遊技用マイコン1011に供給する第2入力ポート1022が設けられている。第2入力ポート1022が保持しているデータは、遊技用マイコン1011が第2入力ポート1022に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部1020には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置60からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス1040を介して遊技用マイコン1011に供給する第1入力ポート1023が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部1020には、電源装置90からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン1011等に入力するためのシュミットトリガ回路1024が設けられており、シュミットトリガ回路1024はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置90からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート1023に入力され、データバス1040を介して遊技用マイコン1011に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン1011に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路1024によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン1011に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部1030の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部1030を介さずに直接中継基板72に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板72のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板72を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部1020の各ポート1022,1023には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン1011によって出力部1030の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部1020の各ポートから遊技用マイコン1011が読み込んだデータは、遊技用マイコン1011のリセットによって廃棄されるためである。
出力部1030は、データバス1040に接続され払出制御装置60へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置80へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート1031と、演出制御装置80へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート1032とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置60及び演出制御装置80へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部1030には、演出制御装置80の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート1031からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート1032からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ1033が設けられている。なお、第1出力ポート1031から払出制御装置60へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部1030には、データバス1040に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板72を介して出力するバッファ1034が実装可能に構成されている。このバッファ1034は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F1021から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ1034を通さずに中継基板72を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン1011に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス1040からバッファ1034、中継基板72を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板72には、上記バッファ1034から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板72上のポートには、遊技用マイコン1011から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部1030には、データバス1040に接続され特別変動入賞装置(図示省略)を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置(図示省略)の可動部材(図示省略)を開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート1035、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート1036、大当り情報など遊技機10に関する情報を遊技機裏面に設けられた外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート1037が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部1030には、第3出力ポート1035から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)1038a、第3出力ポート1035から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ1038b、第4出力ポート1036から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ1038c、第5出力ポート1037から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ1038dが設けられている。
上記第1ドライバ1038aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置90から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ1038cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ1038bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ1038cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ1038bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ1038dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ1034や第3出力ポート1035、第1ドライバ1038a等は、遊技制御装置100の出力部1030、即ち、主基板ではなく、中継基板72側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部1030には、外部の検査装置5000へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ1039が設けられている。フォトカプラ1039は、外部通信用コネクタ119と接続されており、遊技用マイコン1011が外部通信用コネクタ119に接続された検査装置5000との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン1011が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート1022,1023のようなポートは設けられていない。
本実施形態において、遊技制御基板110は、例えば図29、図31に示すように、左右方向中央よりも若干左側の位置で左右に二分割されており、当該遊技制御基板110のうち分割境界よりも左側の部分をなす共通要素基板810と、当該遊技制御基板110のうち分割境界よりも右側の部分をなす機種要素基板820と、共通要素基板810と機種要素基板820とを遊技制御基板110の長手方向(左右方向)に沿うように横並び状態で接続(連結)する基板間コネクタ830と、を備えて構成される。
ここで、第1実施形態ではその説明を省略したが、遊技制御基板110には、制御デバイス112(演算処理装置、遊技用マイクロコンピュータ)以外のその他の電子部品111として、機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性があるため目視検査の必要性が高い主電子部品111A、機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性がない若しくは少ないため目視検査の必要性が主電子部品111Aよりも低い副電子部品111Bが実装されている。
主電子部品111Aは、例えばカウンタ機能を有するICやスイッチング機能を有するIC等であり、その機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性があるので、別のものと交換される等の不正行為の対象になり易く、一方、副電子部品111Bは、例えばプルアップ抵抗やダイオード等であり、その機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性がない若しくは少ないので、不正行為の対象になり難い。そのため、例えば、遊技機10が設置された遊技場の従業員等が、遊技制御装置100の外部から遊技制御基板110を目視検査して電子部品111を確認する際、主に制御デバイス112と主電子部品111Aとを確認する。
また、第1実施形態ではその説明を省略したが、遊技制御基板110には、電源用コネクタ118や外部通信用コネクタ119以外のその他のコネクタ116として、演出制御装置80等に制御信号(コマンド)を出力するサブコマンド出力コネクタ116A、始動入賞口(図示省略)内の始動口1スイッチ36aからの信号が入力される始動口1スイッチ用コネクタ116B、普通変動入賞装置(図示省略)内の始動口2スイッチ37aからの信号が入力される始動口2スイッチ用コネクタ116C、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bに駆動信号を出力する普電・大入賞口ソレノイド用コネクタ116D、一般入賞口スイッチ35a〜35nからの信号が入力される入賞口スイッチ用コネクタ116E、一括表示装置50に駆動信号を出力する特図普図LED用コネクタ116Fが実装されている。
なお、第1実施形態の場合も本実施形態の場合も、遊技制御基板110に実装されている電源用コネクタ118や外部通信用コネクタ119以外のその他のコネクタ116は、前述したものに限ることはなく任意である。
遊技制御基板110のうち共通要素基板810は、CPU1011A、ROM1011B、RAM1011C等を1チップ化したアミューズチップを内蔵する制御デバイス112が実装されたCPU周辺基板であり、異なる機種の間において共通の仕様を実現する回路が形成されている。すなわち、共通要素基板810は、その回路構成が異なる機種の間においても同一の回路構成となるよう設定されている。すなわち、機種毎にROM1011Bに記憶される遊技プログラムが異なる制御デバイス112のみが変更されるだけの基板である。
また、本実施形態において、共通要素基板810には、例えば図31に示すように、コネクタ116として、外部通信用コネクタ119、サブコマンド出力コネクタ116A、始動口1スイッチ用コネクタ116Bが実装されている。すなわち、共通要素基板810には、コネクタ116として、機種によって異なる可能性のないコネクタが実装されている。
一方、遊技制御基板110のうち機種要素基板820は、主に信号等の入出力を行って共通要素基板810との間で制御信号等のやりとりを行うI/O基板であり、機種(すなわち、当該機種要素基板820を備える遊技機10の機種)に固有の仕様を実現する回路が形成されている。すなわち、機種要素基板820は、その回路構成が機種に固有の回路構成となるよう設定されている。
また、本実施形態において、機種要素基板820には、例えば図31に示すように、始動口2スイッチ用コネクタ116C、普電・大入賞口ソレノイド用コネクタ116D、入賞口スイッチ用コネクタ116E、特図普図LED用コネクタ116F、電源用コネクタ118が実装されている。すなわち、機種要素基板820には、コネクタ116(ただし電源用コネクタ118は機種によって異なる可能性のないコネクタであるので、電源用コネクタ118は除く)として、機種によって異なる可能性のあるコネクタが実装されている。
したがって、本実施形態の遊技制御基板110は、共通要素基板810と機種要素基板820とを分離し、共通要素基板810に実装されているメモリの記憶内容等を変更すれば、共通要素基板810を、その他の機種用の共通要素基板として再利用できるよう構成されている。
さらに、本実施形態において、遊技制御基板110は、例えば図31に示すように、複数の主電子部品111Aが集中的に実装された重要回路領域P1と、複数の副電子部品111Bが集中的に実装されているとともに、重要回路領域P1よりも目視検査の必要性(重要度)の低い非重要回路領域P2と、を備えている。
ここで、「複数の主電子部品111Aが集中的に実装された重要回路領域P1」とは、重要回路領域P1に主電子部品111Aだけでなく副電子部品111Bも実装されていても良いが、重要回路領域P1に副電子部品111Bも実装されている場合、重要回路領域P1に実装された主電子部品111Aの個数が、重要回路領域P1に実装された副電子部品111Bの個数よりも多いことを意味する。さらに、非重要回路領域P2に主電子部品111Aも実装されている場合、重要回路領域P1における主電子部品111Aの実装割合(すなわち、実装されている電子部品111のうち主電子部品111Aが占める割合)が、非重要回路領域P2における主電子部品111Aの実装割合よりも高く、かつ、重要回路領域P1に実装された主電子部品111Aの個数が、非重要回路領域P2に実装された主電子部品111Aの個数よりも多いことを意味する。
また、「複数の副電子部品111Bが集中的に実装された非重要回路領域P2」とは、非重要回路領域P2に副電子部品111Bだけでなく主電子部品111Aも実装されていても良いが、非重要回路領域P2に主電子部品111Aも実装されている場合、非重要回路領域P2に実装された副電子部品111Bの個数が、非重要回路領域P2に実装された主電子部品111Aの個数よりも多いことを意味する。さらに、重要回路領域P1に副電子部品111Bも実装されている場合、非重要回路領域P2における副電子部品111Bの実装割合(すなわち、実装されている電子部品111のうち副電子部品111Bが占める割合)が、重要回路領域P1における副電子部品111Bの実装割合よりも高く、かつ、非重要回路領域P2に実装された副電子部品111Bの個数が、重要回路領域P1に実装された副電子部品111Bの個数よりも多いことを意味する。
また、「目視検査の必要性(重要度)」とは、前述したように、主電子部品111Aは不正行為の対象になり易く、副電子部品111Bは不正行為の対象になり難いので、主電子部品111Aの実装個数が多い基板や、主電子部品111Aの実装割合が高い基板ほど目視検査の重要度が高くなる。非重要回路領域P2は、重要回路領域P1よりも、主電子部品111Aの実装個数が少なく、主電子部品111Aの実装割合が低いので、重要回路領域P1よりも目視検査の重要度が低く設定されている。
重要回路領域P1は、制御デバイス112を境界として遊技制御基板110の一側部に位置するように共通要素基板810と機種要素基板820とに跨って配設されている。
具体的には、例えば図31に示すように、重要回路領域P1は、遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の長手方向(前後方向)を境界として当該制御デバイス112の印字面112aに対応する遊技制御基板110の一側部(本実施形態では右側部)に配設されている。すなわち、制御デバイス112は、識別情報が付された側面(印字面112a)を重要回路領域P1に向けた状態で、当該制御デバイス112の長手方向が共通要素基板810と機種要素基板820との並び方向(左右方向)と直交するように共通要素基板810に実装されている。
また、重要回路領域P1に実装された複数の主電子部品111Aは、表面(上面)に個体を識別するための識別子が付(印字、刻印等も含む)された面実装部品であり、当該識別子が制御デバイス112の印字面112aに対応する遊技制御基板110の一側部(本実施形態では右側部)から視認可能となるように、当該複数の主電子部品111Aそれぞれに付された各識別子を揃えた状態で重要回路領域P1に実装されている。
具体的には、例えば図31、図32に示すように、重要回路領域P1に実装された複数の主電子部品111Aは、識別子の下側が遊技制御基板110の右側に対応するとともに識別子の上側が遊技制御基板110の左側に対応するように、当該複数の主電子部品111Aそれぞれに付された各識別子を揃えた状態で重要回路領域P1に実装されている。
本実施形態の場合、遊技機10が設置された遊技場の従業員等は、遊技制御装置100の外部から遊技制御基板110を目視検査して制御デバイス112の印字面112aを確認する際、印字面112aに印字された識別情報等を読むために、通常、視線(目線)を遊技制御基板110の上方右側から印字面112aに向ける。そのため、遊技制御基板110の右側部から視認可能となるように(具体的には、識別子の下側が遊技制御基板110の右側に対応するとともに識別子の上側が遊技制御基板110の左側に対応するように)、重要回路領域P1に実装されている複数の主電子部品111Aに付された各識別子の向きを揃えることで、印字面112aを確認する際の視線の向きを変更することなく、当該各識別子も読むことができるので、効率の良い目視検査が可能となる。
なお、本実施形態では、例えば図31、図32に示すように、重要回路領域P1に実装されている全ての電子部品111において識別子が揃えられているが、これに限ることはなく、例えば、重要回路領域P1に副電子部品111Bも実装されており、当該副電子部品111Bの上面に識別子が付されている場合、当該副電子部品111Bの上面に付された識別子は揃っていなくても良い。
また、本実施形態では、例えば図31に示すように、遊技制御基板110に実装されている電子部品111のうち上面に識別子が付された全ての電子部品111において識別子が揃えられているが、これに限ることはなく、少なくとも重要回路領域P1に実装されている主電子部品111Aの上面に付された識別子が揃っているのであれば、非重要回路領域P2に実装されている電子部品111の上面に付された識別子は揃っていなくても良い。
また、第1実施形態ではその説明を省略したが、制御デバイス112に付された識別情報は、印字されたものに限ることはなく、刻印等されたものであっても良い。
非重要回路領域P2は、制御デバイス112を挟んで重要回路領域P1とは反対となる遊技制御基板110の他側部(本実施形態では左側部)に位置するように共通要素基板810に配設されている。
具体的には、例えば図31に示すように、非重要回路領域P2は、遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の長手方向(前後方向)を境界として当該制御デバイス112の印字面112aとは反対側の面に対応する遊技制御基板110の他側部(本実施形態では左側部)に配設されている。
非重要回路領域P2は、主に、CPU周辺回路部、試射試験回路部、検査ポート回路部、サブコマンド通信回路部で構成されており、具体的には、電子部品111として、サブコマンド出力コネクタ116Aから出力される制御信号(コマンド)を生成等するためのサブコマンド出力用ドライバICや、外部通信用コネクタ119から出力される通信信号を生成等するための通信信号出力用ドライバICなどが実装されている。
また、本実施形態において、遊技制御装置100を識別するための識別情報が付された識別情報シール(管理番号シール140や機種シール150)は、透明なベースシールの表面に識別情報が印字されたものであるが、例えば図37に示すように、基板ボックス120が備える第1ケース部材200を構成する上壁220(対向壁部)のうち非重要回路領域P2に対応する部分に貼着されている。これにより、識別情報シール自体又は印字された識別情報が遊技制御基板110の目視検査の邪魔になり難くなっているので、効率の良い目視検査が可能となっている。
すなわち、識別情報シールは、目視検査の対象であるため、確認し易い場所、具体的には、第1ケース部材200を構成する上壁220に貼着することが好ましい。しかしながら、上壁220は遊技制御基板110の表面110a(すなわち、電子部品111等が配設されている側の面)に対向する対向壁部であるため、識別情報シールを貼着する場所によっては、当該識別情報シールが邪魔になって、基板ボックス120を透明樹脂製にした(すなわち、内部に収納された遊技制御基板110を透視可能な透明部材により構成した)にもかかわらず、基板ボックス120の内部に収納された遊技制御基板110を目視検査し難くなってしまう場合がある。これに対し、識別情報シールを、上壁220のうち非重要回路領域P2に対応する部分に貼着して、目視検査の主対象となる領域である重要回路領域P1に対応する部分には貼着しないよう構成し、識別情報シールが遊技制御基板110の目視検査の邪魔になり難くなるようにすることで、効率の良い目視検査が可能となる。
ここで、図37は、遊技制御装置100を上面側から見た斜視図であり、制御デバイス112の印字面112aや遊技制御基板110の表面110aのうちの重要回路領域P1が露出するよう遊技制御装置100を切った断面を示す図である。
また、本実施形態において、電源用コネクタ118や外部通信用コネクタ119以外のその他のコネクタ116は、電源用コネクタ118や外部通信用コネクタ119と同様、コネクタ116の脚部(実装用の端子部)116a,116a,…が遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される部品(いわゆるディップ部品)である。
したがって、本実施形態の場合、コネクタ116の脚部116a,116a,…は、遊技制御基板110の表面110aから突出していないので、基板ボックス120に端子カバー部材160を備えなくても良い。
なお、第1実施形態と同様、図面では、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される検査用コネクタ117がコネクタの一種として遊技制御基板110に実装されているとともに、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される試験信号出力用ドライバIC113が電子部品の一種として遊技制御基板110に実装されているが、当該検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113は、遊技機10の出荷時には遊技制御基板110に実装されない(から取り外される)。したがって、本実施形態において、コネクタ116は、検査用コネクタ117以外のコネクタを指すものとし、電子部品111は、試験信号出力用ドライバIC113以外の電子部品を指すものとする。
すなわち、共通要素基板810の非重要回路領域P2には、遊技の進行に応じた遊技信号を第3者機関(前述した図示しない認定機関)での検査用に出力するための検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113(信号伝送用IC)が実装されているとともに、当該検査用コネクタ117及び当該試験信号出力用ドライバIC113を実装するための配線パターン(図示省略)が設けられている。そして、第3者機関での検査に合格して販売可能となった場合、販売される量産販売品として、当該配線パターンに検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が実装されていない遊技制御基板110を有する遊技制御装置100を備えた遊技機10が出荷される。
ここで、本実施形態において、制御デバイス112は、検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113を共通要素基板810に実装するための配線パターン(図示省略)よりも基板間コネクタ830寄りに実装されていることとする。
基板間コネクタ830は、共通要素基板810と機種要素基板820とを着脱可能に電気的に接続するための電気的接続部材であり、共通要素基板810(第1基板)と機種要素基板820(第2基板)とをその並び方向(左右方向)から連結するよう構成されている。
具体的には、例えば図29、図30(a),(b)に示すように、基板間コネクタ830は、共通要素基板810に実装される第1コネクタ831と、第1コネクタ831と嵌合可能なように機種要素基板820に実装される第2コネクタ832と、からなるコネクタ(board to boardコネクタまたは水平接続コネクタ)である。
第1コネクタ831は、その外形が一方向に長尺な略直方体形状を呈してなり、当該第1コネクタ831の内部には、当該第1コネクタ831の長手方向に沿った一方の側部に矩形状の開口を有する凹室状の空間が形成されている。そして、第1コネクタ831は、当該開口が機種要素基板820側(右側)を向くように、共通要素基板810の表面110aのうちの右端部分中央部に面実装されている。
具体的には、第1コネクタ831は、例えば、当該第1コネクタ831の内部(凹室状の空間内)に突起状の電極が並んだピン側コネクタである。
第2コネクタ832は、その外形が一方向に長尺な略直方体形状を呈してなり、当該第2コネクタ832の長手方向に沿った一方の側部側が第1コネクタ831の内部(凹室状の空間内)に嵌合可能な嵌合部となっている。そして、第2コネクタ832は、当該嵌合部が共通要素基板810側(左側)を向くとともに、当該嵌合部が機種要素基板820の左端部よりも左方に突出するように、機種要素基板820の表面110aのうちの左端部分中央部に面実装されている。
具体的には、第2コネクタ832は、例えば、第1コネクタ831が有する突起状の電極を挿入するための受け口を当該第2コネクタ832の嵌合部に有するソケット側コネクタである。
なお、本実施形態では、基板間コネクタ830(第1コネクタ831及び第2コネクタ832)を面実装部品としたが、これに限ることはなく、基板間コネクタ830は、実装用の端子部が遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される部品(いわゆるディップ部品)であっても良い。
第1コネクタ831には、例えば図30(a),(b)に示すように、第2コネクタ832との嵌合状態(すなわち、第2コネクタ832の嵌合部が、第1コネクタ831の開口から挿入されて当該第1コネクタ831の内部に嵌合した状態)において当該第2コネクタ832と係合するコネクタ係合部831a,831aが側部に設けられている。
具体的には、コネクタ係合部831aは、第1コネクタ831の開口の縁部のうち遊技制御基板110(具体的には、共通要素基板810)の表面110aに直交する縁部(すなわち、前側縁部及び後側縁部)のそれぞれから機種要素基板820側(右側)に向けて突設されており、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合状態において、当該コネクタ係合部831aの先端(右端)が、第2コネクタ832の右側面と略面一になるよう共通要素基板810の右端部よりも右方に突出している。
ここで、コネクタ係合部831aは、遊技制御基板110(共通要素基板810)の表面110aとの間に所定の間隙Qを形成した状態で第2コネクタ832に向けて延設されている。
また、コネクタ係合部831aは、当該コネクタ係合部831aの内面(具体的には、第1コネクタ831の開口の縁部のうち前側縁部から突設されたコネクタ係合部831aの場合は後面、第1コネクタ831の開口の縁部のうち後側縁部から突設されたコネクタ係合部831aの場合は前面)のうちの先端部分(右側部分)に、係止爪を有している。
第2コネクタ832には、例えば図30(a),(b)に示すように、第1コネクタ831との嵌合状態(すなわち、第2コネクタ832の嵌合部が、第1コネクタ831の開口から挿入されて当該第1コネクタ831の内部に嵌合した状態)において当該第1コネクタ831のコネクタ係合部831aが係合するコネクタ係合受部832a,832aが設けられている。
具体的には、コネクタ係合受部832aは、コネクタ係合部831aが有する係止爪が係合する凹状の係止受部であり、第2コネクタ832の前側面と右側面とにより形成される角部と、第2コネクタ832の後側面と右側面とにより形成される角部と、のそれぞれに設けられている。
ここで、第1コネクタ831のコネクタ係合部831aが有する係止爪のうちの左側部分は、その端部が、コネクタ係合部831aの内面に対して垂直に起立しているのに対し、コネクタ係合部831aが有する係止爪のうち右側部分は、外側(右側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面となっている。
このように、第1コネクタ831と第2コネクタ832とを容易に嵌合できるよう構成されているとともに、一旦第1コネクタ831と第2コネクタ832とが嵌合すると、当該嵌合を容易に外せないよう構成されている。
具体的には、第1コネクタ831と第2コネクタ832とを嵌合させる際には、第1コネクタ831のコネクタ係合部831a,831aを外側(具体的には、第1コネクタ831の開口の縁部のうち前側縁部から突設されたコネクタ係合部831aの場合は前側、第1コネクタ831の開口の縁部のうち後側縁部から突設されたコネクタ係合部831aの場合は後側)に向けて変形させるよう、第2コネクタ832が、コネクタ係合部831a,831aが有する係止爪の傾斜面に沿って、前側のコネクタ係合部831aと後側のコネクタ係合部831aとの間隔を押し広げていく。そのため、コネクタ係合部831a,831aが有する係止爪が邪魔になることなく、第1コネクタ831と第2コネクタ832とを容易に嵌合させることが可能となる。
そして、第1コネクタ831と第2コネクタ832とが嵌合すると、第1コネクタ831のコネクタ係合部831a,831aが元の状態に復帰して、当該コネクタ係合部831a,831aが有する係止爪が、第2コネクタ832のコネクタ係合受部832a,832aに嵌まって、当該コネクタ係合部831aとコネクタ係合受部832aとが係合する。これにより、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合状態を維持することが可能となる。
一方、第1コネクタ831のコネクタ係合部831a,831aと第2コネクタ832のコネクタ係合受部832a,832aとの係合を解除して、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合を外す際には、コネクタ係合部831aが有する係止爪のうちの左側部分の端部(すなわち、コネクタ係合部831aの内面に対して垂直に起立している部分)がコネクタ係合受部832aに引っかかる。そのため、コネクタ係合部831a,831aが有する係止爪が邪魔になって、コネクタ係合部831a,831aとコネクタ係合受部832a,832aとの係合が容易に解除できないので、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合を外すことが困難となる。
また、本実施形態において、CPU1011A、ROM1011B、RAM1011C等を1チップ化したアミューズチップを内蔵する制御デバイス112は、共通要素基板810に実装されており、遊技制御基板110とは別個に備えられた電源装置90と接続するための電源用コネクタ118は、機種要素基板820に実装されている。
したがって、電源装置90からの電源(具体的には、通常電源部91による電源や、バックアップ電源部92によるバックアップ電源など)は、機種要素基板820から基板間コネクタ830を介して共通要素基板810に供給されるよう構成されている。
そのため、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合を外す等して、共通要素基板810と機種要素基板820との電気的接続を切断すると、電源装置90からの共通要素基板810に対する電源の供給が断たれる。この場合、電源装置90が有するバックアップ電源部92(バックアップ電源手段)からの制御デバイス112に対するバックアップ電源の供給も断たれるので、制御デバイス112に内蔵されたアミューズチップ(遊技用マイコン1011)内部のRAM1011Cに記憶されたデータが消失することとなる。
電源用コネクタ118は、前述したように機種によって異なる可能性のないコネクタであるので、共通要素基板810に実装しても良いが、電源用コネクタ118を制御デバイス112が実装された基板とは異なる基板(機種要素基板820)に実装して、制御デバイス112内部のRAM1011Cに記憶されたデータが、共通要素基板810と機種要素基板820との電気的接続の切断に伴い消失するよう構成することで、誤動作や故障を防止することが可能となっている。
すなわち、電源用コネクタ118を制御デバイス112が実装された基板と同一の基板(共通要素基板810)に実装すると、故障により機種要素基板820のみを交換したり、遊技制御装置のリサイクル時に機種要素基板820のみを交換したりすることによって、共通要素基板810と機種要素基板820との間の電気的な接続が切断された場合であっても、共通要素基板810のRAMにバックアップ電源が供給されたままとなって、当該RAMの記憶情報が保持された状態となる。機種要素基板820を交換した後に遊技機への電源投入が行われると、RAMの記憶情報に従って遊技状態を復帰しようとCPU、ROM、RAM等が設けられた共通要素基板810側から機種要素基板820側へと信号等が出力される等して共通要素基板810と機種要素基板820との間で制御信号等のやりとりが行われるが、例えば交換前の機種要素基板820とは異なる機種用の機種要素基板820に交換された場合、交換後に機種要素基板820側に対して本来とは異なる信号が入力される等して共通要素基板810と機種要素基板820との間で正常な制御信号等のやりとりが行われず、誤動作や故障の原因となってしまう場合がある。
これに対し、電源用コネクタ118を制御デバイス112が実装された基板とは異なる基板(機種要素基板820)に実装して、制御デバイス112内部のRAM1011Cに記憶されたデータが、共通要素基板810と機種要素基板820との電気的接続の切断に伴い消失するよう構成することで、このような原因が排除できるので、誤動作や故障を防止することが可能となる。
本実施形態において、第2ケース部材300は、例えば図33に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた際に、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830と係合することが可能な取り外し規制係合部910を備えている。
取り外し規制係合部910は、遊技制御基板110の表面110a側において基板間コネクタ830と係合して、当該遊技制御基板110が第2ケース部材300から取り外されることを規制するよう構成されている。
具体的には、取り外し規制係合部910は、例えば図33、図34(a),(b)に示すように、開口閉塞部310の当接部311aと、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されており、基板間コネクタ830の第1コネクタ831と係合する係合本体部911と、係合本体部911を支持するための係合本体支持部912,912と、により構成されている。
そして、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられると、例えば図35に示すように、係合本体部911と、係合本体部911の左右両側で前後方向に沿って延在する係合本体支持部912,912と、係合本体部911と対向する開口閉塞部310の当接部311aと、で囲まれた領域に、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830が嵌まり込み、当該基板間コネクタ830を構成する第1コネクタ831に係合本体部911が係合するよう構成されている。
係合本体部911は、例えば図34(a),(b)、図36(a)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた状態において、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830の前側面と若干離間して対向する位置に左右方向に沿って延在しており、左端部が左側の係合本体支持部912と連結しているとともに、右端部が右側の係合本体支持部912と連結している。
また、係合本体部911は、例えば図34(b)、図36(a)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた際に、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830を構成する第1コネクタ831のコネクタ係合部831a(具体的には、第1コネクタ831の開口の縁部のうち前側縁部から突設されたコネクタ係合部831a)と係合する規制爪911aを有している。
具体的には、規制爪911aは、例えば図36(a)に示すように、係合本体部911のうち、第1コネクタ831の開口の前側縁部から突設されたコネクタ係合部831aと遊技制御基板110の表面110aとの間に形成された間隙Qに対応する位置から後側に向けて突設されており、当該間隙Qに対して遊技制御基板110の表面に沿う方向(本実施形態では前後方向)から進入することで、基板間コネクタ830を構成する第1コネクタ831のコネクタ係合部831aと係合するよう構成されている。
ここで、例えば図34(b)、図36(a)に示すように、規制爪911aのうちの上側部分は、その端部が、係合本体部911の後面に対して垂直に起立しているのに対し、規制爪911aのうちの下側部分は、外側(後側)に向けて上り傾斜する傾斜面となっている。
また、例えば図34(b)に示すように、係合本体部911のうち規制爪911aが設けられた部分を挟む左右両側の部分は、前側に向けてU字状に切り欠かれており、他の部分よりも前後方向の幅が狭くなっている。これにより、係合本体部911は、当該係合本体部911のうち規制爪911aが設けられた部分が上下方向や前後方向に移動し易くなるよう構成されている。
このように、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を容易に取り付けることができるよう構成されているとともに、一旦遊技制御基板110が取り付けられると、当該遊技制御基板110を容易に取り外すことができないよう構成されている。
具体的には、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際には、係合本体部911のうち規制爪911aが設けられた部分を上側や前側に向けて変形させるよう、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830が、規制爪911aの傾斜面に沿って、係合本体部911を変形させていく。そのため、規制爪911aが邪魔になることなく、遊技制御基板110を第2ケース部材300に容易に取り付けることが可能となる。
そして、遊技制御基板110が第2ケース部材300に取り付けられると、係合本体部911のうち規制爪911aが設けられた部分が元の状態に復帰して、当該規制爪911aが、第1コネクタ831の開口の前側縁部から突設されたコネクタ係合部831aと遊技制御基板110の表面110aとの間に形成された間隙Qに嵌まって、係合本体部911と第1コネクタ831とが係合する。これにより、第2ケース部材300からの遊技制御基板110の取り外しが規制された状態で、第2ケース部材300に遊技制御基板110を固定することが可能となる。
一方、遊技制御基板110を第2ケース部材300から取り外す際には、規制爪911aのうちの上側部分の端部(すなわち、係合本体部911の後面に対して垂直に起立している部分)が、第1コネクタ831のコネクタ係合部831aに引っかかる。そのため、規制爪911aが邪魔になって、遊技制御基板110を第2ケース部材300から取り外すことが困難となる。
係合本体支持部912は、例えば図34(a),(b)、図36(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた状態において、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830の左側面と右側面とのそれぞれに若干離間して対向する位置に前後方向に沿って延在しており、前端部が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と連結しているとともに、後端部が開口閉塞部310の当接部311aと連結している。
また、係合本体支持部912は、例えば図34(a),(b)、図36(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた際に、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830と当接する当接片912aを有している。
具体的には、左側の係合本体支持部912が有する当接片912aは、当該左側の係合本体支持部912の一部(具体的には、当該左側の係合本体支持部912における係合本体部911から当接部311aまでに亘る部分のうちの前後方向中央部)の下側部分を支点として、当該一部の上側部分が基板間コネクタ830の左側面と当接するように、当該一部を内側(右側)に向けて傾斜させることによって形成されている。
また、右側の係合本体支持部912が有する当接片912aは、当該右側の係合本体支持部912の一部(具体的には、当該右側の係合本体支持部912における係合本体部911から当接部311aまでに亘る部分のうちの前後方向中央部)の下側部分を支点として、当該一部の上側部分が基板間コネクタ830の右側面と当接するように、当該一部を内側(左側)に向けて傾斜させることによって形成されている。
すなわち、例えば図36(b)に示すように、左右の当接片912a同士の間隔が上方に向けて先細りとなっており、当該先細りとなった上側部分で、第2ケース部材300に遊技制御基板110が取り付けられた際に、当該遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830を共通要素基板810と機種要素基板820との並び方向の両側(本実施形態では左右方向両側)から挟み込むことができるよう構成されている。このように、本実施形態では、左右の当接片912aによって、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外れることを規制する外れ規制部920が構成されている。
なお、左側の係合本体支持部912と右側の係合本体支持部912との間隔を本実施形態よりも狭くして、左側の係合本体支持部912を基板間コネクタ830の左側面全体に当接させるとともに、右側の係合本体支持部912を基板間コネクタ830の右側面全体に当接させることで、左右の係合本体支持部912によって外れ規制部を構成することも可能である。この場合、係合本体支持部912に当接片912aを設ける必要がなくなるが、本実施形態のように、左側の係合本体支持部912と右側の係合本体支持部912との間隔を基板間コネクタ830の左右方向の長さよりも長く設定するとともに、当接片912aの下側部分が基板間コネクタ830から離間し上側部分が基板間コネクタ830に当接するよう構成することで、基板間コネクタ830を取り外し規制係合部910の下方から挿入し易くなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
次に、本実施形態における遊技制御装置100の組み立て方の一例について説明する。
まず、例えば図35に示すように、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けて、なべネジ170で固定する。この際、第2ケース部材300に設けられた係合本体部911が有する規制爪911aが、遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830を構成する第1コネクタ831のコネクタ係合部831aに係合しているとともに、外れ規制部920(第2ケース部材300に設けられた左側の係合本体支持部912が有する当接片912a及び右側の係合本体支持部912が有する当接片912a)が、遊技制御基板110に実装されている基板間コネクタ830を共通要素基板810と機種要素基板820との並び方向の両側から挟み込んでいる。
次いで、管理番号シール140や機種シール150が上壁220のうち非重要回路領域P2に対応する部分に貼着された第1ケース部材200を用意し、第2ケース部材300を挿入開口200aから収納空間S*内へとスライド挿入して、当該収納空間S*を閉止する。具体的には、第2ケース部材300のスライドガイド壁332a,332aの挿入先端側の端部(前端部)を、第1ケース部材200のスライドガイド溝部222,222の挿入開口200a側の端部(後端部)に挿入し、その状態のまま、第2ケース部材300を第1ケース部材200に対して前方向へと移動させて、挿入開口200aを当該第2ケース部材300で閉塞する。
次いで、溶着部材630を第1溶着受部610の内部に収容して、当該第1溶着受部610の内部に収容されている第2溶着受部620の突出部622に係合させる。
次いで、左側端封止手段400の外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422)を左固着部材430で固着(本締め)するとともに、右側端封止手段500の外側固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)を右固着部材530で固着(本締め)する。そして、左第1外側固着部412の開口した前端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを左第1外側固着部412の内面に溶着するとともに、右第2外側固着部522の開口した後端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを右第2外側固着部522の内面に溶着する。
また、左側端封止手段400の内側固着部(左第2内側固着部421)に左固着部材430を挿入して仮締めするとともに、右側端封止手段500の内側固着部(右第2内側固着部521)に右固着部材530を挿入して仮締めする。
このように、封印キャップCによって本締めされた固着部材を封印しているので、本締めされた固着部材が直接いじられることを回避することができる。
次いで、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって、第1溶着受部610の内部に収容されて第2溶着受部620の突出部622に係合している溶着部材630を、第1溶着受部610の内部及び第2溶着受部620の突出部622に溶着する。
次いで、右側端封止手段500の貼着領域Rに電子タグシール130を貼着する。
最後に、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けることによって、遊技制御装置100を組み立てることができる。
そして、組み立てられた遊技制御装置100を遊技機10に搭載する際には、例えば、基板ボックス120の側面に設けられた取付部(図示省略)が有するネジ孔になべネジ(図示省略)を挿通して、当該なべネジによって遊技盤30の背面に設けられる取付ベース等に固定する。
以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、制御プログラムに基づいて演算処理を実行する演算処理装置(制御デバイス112)が表面110aに実装される遊技制御用の制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための透明な基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、遊技制御基板110は、その機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性があるため目視検査の必要性がある若しくは高い複数の主電子部品111Aが集中的に実装された重要回路領域P1と、その機能が遊技の結果に影響を及ぼす可能性がない若しくは少ないため目視検査の必要性が主電子部品111Aよりも低い複数の副電子部品111Bが集中的に実装されている非重要回路領域P2と、を備え、重要回路領域P1は、制御デバイス112を境界として遊技制御基板110の一側部(本実施形態では右側部)に配設され、非重要回路領域P2は、制御デバイス112を挟んで重要回路領域P1とは反対となる遊技制御基板110の他側部(本実施形態では左側部)に配設されている。
すなわち、制御デバイス112を境界として、遊技制御基板110の一側部(右側部)に、主電子部品111Aが集中的に実装された重要回路領域P1が配設されているとともに、遊技制御基板110の他側部(左側部)に、副電子部品111Bが集中的に実装された非重要回路領域P2が配設されており、非重要回路領域P2は、重要回路領域P1よりも目視検査の重要度が低いので、制御デバイス112を境界として遊技制御基板110の一側部(右側部)を主に目視検査すれば良い。したがって、主電子部品と副電子部品とが混在した状態で遊技制御基板に実装されている場合は遊技制御基板110全体を目視検査する必要があるが、この場合と比較して、遊技制御基板の目視検査を効率良く行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、遊技制御基板110を分割構成としたが、これに限ることはなく、制御デバイス112を境界として、遊技制御基板110の一側部に、主電子部品111Aが集中的に実装された重要回路領域P1が配設されているとともに、遊技制御基板110の他側部に、副電子部品111Bが集中的に実装された、重要回路領域P1よりも目視検査の重要度の低い非重要回路領域P2が配設されているのであれば、遊技制御基板110は、第1実施形態における遊技制御基板110のように分割されていなくても良い。
また、本実施形態では、制御プログラムに基づいて演算処理を実行する演算処理装置として、CPU1011A、ROM1011B、RAM1011C等を1チップ化したアミューズチップが内蔵された制御デバイス112を挙げたが、これに限ることはなく、演算処理装置は、CPUを少なくとも含む装置(デバイス)であれば任意であり、例えば、CPU(中央演算処理装置)であっても良い。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、制御デバイス112は、一方向に長尺な外形を呈しているとともに、長手方向に沿った一方の側面(本実施形態では右側面)に識別情報が付されてなり、重要回路領域P1は、制御デバイス112の長手方向を境界として前記一方の側面に対応する遊技制御基板110の一側部(本実施形態では右側部)に配設されている。
すなわち、制御デバイス112の側面のうち識別情報が付された側面(右側面)は、重要回路領域P1が配設された遊技制御基板110の一側部(右側部)に対応する、すなわち重要回路領域P1が配設された遊技制御基板110の一側部(右側部)を向いているので、遊技制御基板110の一側部(右側部)を目視検査するだけで、重要回路領域P1だけでなく、制御デバイス112に付された識別情報も確認することができる。したがって、重要回路領域P1の目視検査に合わせて制御デバイス112の目視検査も行うことができるので、遊技制御基板110の目視検査を効率良く行うことが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110は、その外形が略矩形状を呈してなり、制御デバイス112は、その長手方向が遊技制御基板110の短手方向に沿うように実装されている。
すなわち、制御デバイス112の長手方向が遊技制御基板110の短手方向に沿うように実装されているので、制御デバイス112の長手方向が遊技制御基板110の長手方向に沿うように実装されている場合や、制御デバイス112の長手方向が遊技制御基板110の短手方向や長手方向に対して斜めの方向に沿うように実装されている場合と比較して、重要回路領域P1と非重要回路領域P2とを明確に区別することが可能となる。
したがって、遊技制御基板110を制御デバイス112の外形に合わせて整然と区分けすることができ、略矩形状の遊技制御基板110上での重要回路領域P1と非重要回路領域P2との配置に無理が出ないので、遊技制御基板110の目視検査が行い易くなる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、重要回路領域P1に実装された複数の主電子部品111Aは、表面(上面)に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であり、当該識別子が制御デバイス112の一方の側面(本実施形態では右側面)に対応する遊技制御基板110の一側部側(本実施形態では右側部側)から視認可能となるように当該複数の主電子部品111Aそれぞれに付された各識別子を揃えた状態で重要回路領域P1に実装され、制御デバイス112は、遊技制御基板110への実装時の高さが重要回路領域P1に実装された複数の主電子部品111Aよりも背高な部品により構成されている、すなわち、当該複数の主電子部品111Aよりも高さが高く、上方に突出している。
すなわち、制御デバイス112の側面のうち識別情報が付された側面(右側面)は、重要回路領域P1が配設された遊技制御基板110の一側部(右側部)を向いているとともに、重要回路領域P1に実装されている主電子部品111Aに付された識別子は、当該一側部(右側部)側から視認可能となるように揃えられているので、遊技制御基板110の一側部(右側部)側から目視検査するだけで、主電子部品111Aに付された識別子と制御デバイス112に付された識別情報との双方を確認することができる。すなわち、目線の変更を行わずとも、主電子部品111A及び制御デバイス112の目視検査を行うことができるので、遊技制御基板110の目視検査を効率良く行うことが可能となる。
また、制御デバイス112を境界として遊技制御基板110の一側部(右側面)を主に目視検査すれば良いが、遊技制御基板110への実装時の高さが重要回路領域P1に実装されている主電子部品111Aよりも背高な部品によって制御デバイス112が構成されているので、制御デバイス112が判別し易く、遊技制御基板110の目視検査が行い易くなる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、遊技制御装置100を識別するための識別情報が付された識別情報シール(本実施形態では管理番号シール140や機種シール150)を備え、基板ボックス120は、遊技制御基板110の表面110aと対向する対向壁部(本実施形態では上壁220)を備え、管理番号シール140や機種シール150は、上壁220のうち非重要回路領域P2に対応する部分に貼着されている。
すなわち、管理番号シール140や機種シール150は、上壁220のうち重要回路領域P1よりも目視検査の重要度が低い非重要回路領域P2に対応する部分に貼着されているので、管理番号シール140や機種シール150が遊技制御基板110の目視検査の妨げにならず、遊技制御基板110の目視検査が行い易くなる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110は、制御デバイス112が実装されるとともに、異なる機種の間において共通の仕様を実現する回路が形成された共通要素基板810と、共通要素基板810との間で制御信号等のやりとりを行うとともに、機種に固有の仕様を実現する回路が形成された機種要素基板820と、共通要素基板810と機種要素基板820とを遊技制御基板110の長手方向(本実施形態では左右方向)に沿うように横並び状態で接続する基板間コネクタ830と、を備え、制御デバイス112は、その長手方向が共通要素基板810と機種要素基板820との並び方向と直交する状態で共通要素基板810に実装され、重要回路領域P1は、共通要素基板810と機種要素基板820とに跨って配設されている。
すなわち、遊技制御基板110は、異なる機種の間において共通の仕様を実現する回路が形成された共通要素基板810と、機種に固有の仕様を実現する回路が形成された機種要素基板820と、共通要素基板810と機種要素基板820とを接続する基板間コネクタ830と、を備えているので、異機種間での遊技制御基板の部分共有化を図ることができ、遊技制御基板110のリサイクルもし易くなる。
また、重要回路領域P1が共通要素基板810にも配設されているので、重要回路領域P1が機種要素基板820だけに配設されている場合と比較して、主電子部品111Aの配置エリアを拡大することができ、基板設計の自由度が増す。
また、本実施形態の遊技機10によれば、非重要回路領域P2には、遊技の進行に応じた遊技信号を第3者機関での検査用に出力するための検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113(信号伝送用IC)を実装するための配線パターン(図示省略)が設けられ、第3者機関で検査を受けることで販売可能となった遊技機10の場合には、当該配線パターンから検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が非実装となる(取り外されてなる)。
すなわち、遊技機10は非重要回路領域P2に実装されている検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が非実装(取り外された)状態で販売されるので、販売される量産販売品では部品点数が減ることになり、非重要回路領域P2の目視検査の重要度がより低下することになる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111及びコネクタ116が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、遊技制御基板110は、所定の電子部品111が実装される第1基板(共通要素基板810)と、共通要素基板810との間で制御信号等のやりとりを行うことが可能な第2基板(機種要素基板820)と、共通要素基板810と機種要素基板820とを横並び状態で連結するとともに、当該共通要素基板810と当該機種要素基板820とを電気的に接続するための電気的接続部材(基板間コネクタ830)と、を備え、基板ボックス120は、複数のケース部材(本実施形態では第1ケース部材200及び第2ケース部材300)から構成され、複数のケース部材のうち一のケース部材(本実施形態では第2ケース部材300)は、遊技制御基板110(共通要素基板810、機種要素基板820)の表面110aを奥側(上側)に臨ませる状態で当該遊技制御基板110を取り付け可能な凹室状の基板取付部Tと、基板取付部Tに遊技制御基板110が取り付けられた際に基板間コネクタ830と係合することが可能な係合部(取り外し規制係合部910)と、を備え、取り外し規制係合部910は、遊技制御基板110の表面110a側において基板間コネクタ830と係合して当該遊技制御基板110が基板取付部Tから取り外されることを規制する。
すなわち、遊技制御基板(片面実装タイプ)110は、表面110aに電子部品111等が実装される基板であり、当該表面110aを奥側(上側)に臨ませる状態で凹室状の基板取付部Tに取り付けられるので、遊技制御基板110の裏面側、すなわち基板取付部Tの開放側から遊技制御基板110の表面110aに実装されている電子部品111等を交換するような操作を行うことができない。また、取り外し規制係合部910と基板間コネクタ830との係合によって遊技制御基板110が基板取付部Tから取り外されることを規制しているとともに、取り外し規制係合部910は遊技制御基板110の表面110a側において基板間コネクタ830と係合しているので、遊技制御基板110の裏面側、すなわち基板取付部Tの開放側から当該係合を解除するような操作を行うことができない。そのため、電子部品111の交換や遊技制御基板110の交換といった不正行為を抑制することが可能となる。
また、取り外し規制係合部910は共通要素基板810と機種要素基板820とを連結する基板間コネクタ830に係合しているので、共通要素基板810及び機種要素基板820の両方の取り外しを規制することができ、遊技制御基板110の一部を交換したり、遊技制御基板110の一部を不正に流用したりするといった不正行為を抑制することが可能となる。
このように、一のケース部材(第2ケース部材300)に基板取付部Tと取り外し規制係合部910とを備えることによって、遊技制御基板110を分割構成とした場合であっても不正行為を抑制することが可能となっている。
なお、本実施形態では、第2ケース部材300を、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞することが可能な枠状を呈してなる部材としたが、これに限ることはなく、第2ケース部材300によって凹室状の基板取付部Tが画成されているのであれば、第2ケース部材300の上側(奥側)の少なくとも一部又は全部が閉塞されていても良い。
具体的には、例えば、第2ケース部材300に、基板間コネクタ830の上面に対向する基板間コネクタ被覆壁を設けるよう構成しても良い。この場合、基板間コネクタ830が、第1ケース部材200を構成する上壁220と、第2ケース部材300に設けられた基板間コネクタ被覆壁と、の双方に被覆されるので、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外される等の基板間コネクタ830に対する不正行為を効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、取り外し規制係合部910を、第1コネクタ831のコネクタ係合部831aと遊技制御基板110の表面110aとの間に形成された間隙Qに対して遊技制御基板110の表面に沿う方向(本実施形態では前後方向)から進入することで、基板間コネクタ830を構成する第1コネクタ831のコネクタ係合部831aと係合するよう構成したが、これに限ることはなく、取り外し規制係合部910は、遊技制御基板110の表面110a側において基板間コネクタ830と係合して当該遊技制御基板110が基板取付部Tから取り外されることを規制することができるのであれば、その構成等は任意である。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、共通要素基板810に実装される電子部品111には、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行うことが可能な遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)が含まれ、基板間コネクタ830は、共通要素基板810に実装される第1コネクタ831と、第1コネクタ831と嵌合可能なように機種要素基板820に実装される第2コネクタ832と、からなり、取り外し規制係合部910は、第1コネクタ831に係合する。
すなわち、取り外し規制係合部910は共通要素基板810に実装される第1コネクタ831に係合しているので、たとえ第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外されて基板間コネクタ830による共通要素基板810と機種要素基板820との連結が解除されたとしても、共通要素基板810を基板取付部Tから取り外すことが困難となっている。共通要素基板810を基板取付部Tから取り外すためには、取り外し規制係合部910と第1コネクタ831との係合を解除する必要があるが、取り外し規制係合部910は遊技制御基板110の表面110a側において基板間コネクタ830(具体的には第1コネクタ831)と係合しているので、遊技制御基板110の裏面側、すなわち基板取付部Tの開放側から当該係合を解除するような操作を行うことはできない。そのため、電子部品111の中で最も重要とされる制御デバイス112が実装された共通要素基板810の取り外しを効果的に規制することが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、基板間コネクタ830は、共通要素基板810と機種要素基板820とをその並び方向(本実施形態では左右方向)から連結するよう構成されてなり、一のケース部材(第2ケース部材300)は、基板取付部Tに遊技制御基板110が取り付けられた際に基板間コネクタ830を前記並び方向(左右方向)の両側から挟み込むことで、第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外れることを規制する外れ規制部920(具体的には、左側の係合本体支持部912が有する当接片912a及び右側の係合本体支持部912が有する当接片912a)を備える。
すなわち、基板取付部Tと取り外し規制係合部910とを備える一のケース部材(第2ケース部材300)には、さらに第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外れることを規制する外れ規制部920が備えられているので、基板取付部Tに遊技制御基板110が取り付けられた状態において、共通要素基板810と機種要素基板820との連結状態を確実に維持することが可能となる。
また、外れ規制部920によって第1コネクタ831と第2コネクタ832との嵌合が外れることを規制しているので、基板取付部Tに遊技制御基板110が取り付けられた状態においては、共通要素基板810及び機種要素基板820の何れか一方のみが取り外されるような事態を回避することができ、遊技制御基板110の一部を交換したり、遊技制御基板の一部を不正に流用したりするといった不正行為を抑制することが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、第1コネクタ831には、第2コネクタ832との嵌合状態において当該第2コネクタ832と係合するコネクタ係合部831aが側部に設けられ、第2コネクタ832には、第1コネクタ831との嵌合状態においてコネクタ係合部831aが係合するコネクタ係合受部832aが設けられ、コネクタ係合部831aは、遊技制御基板110の表面110aとの間に所定の間隙Qを形成した状態で第2コネクタ832に向けて延設されてなり、取り外し規制係合部910は、間隙Qに対して遊技制御基板110の表面110aに沿う方向から進入することで、コネクタ係合部831aに係合する。
すなわち、コネクタ係合部831aは、遊技制御基板110の表面110aとの間に所定の間隙Qを形成した状態で第1コネクタ831の側部から第2コネクタ832に向けて延設されてなり、取り外し規制係合部910は、当該間隙Qに対して遊技制御基板110の表面110aに沿う方向から進入することでコネクタ係合部831aに係合するので、遊技制御基板110の厚みを抑えた状態で取り外し規制係合部910とコネクタ係合部831aとを係合させることが可能となる。
また、遊技制御基板110の表面110aとコネクタ係合部831aとの間に形成される間隙Qを利用して取り外し規制係合部910をコネクタ係合部831aに係合させるので、取り外し規制係合部910が係合する係合受部を別途設ける必要がなく、係合構造を複雑化しないで済む。
なお、基板間コネクタ830の前面と対向する位置に、取り外し規制係合部910を構成する係合本体部911(規制爪911a)を設けるよう構成したが、これに限ることはなく、取り外し規制係合部910が、間隙Qに対して遊技制御基板110の表面110aに沿う方向から進入することで、コネクタ係合部831aに係合するのであれば、例えば、係合本体部911(規制爪911a)は、開口閉塞部310の当接部311aに設けられていても良い。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、当該基板ボックス120に収納された遊技制御基板110を透視可能な透明部材により構成されてなり、基板間コネクタ830は、遊技制御基板110に面実装される面実装部品により構成されている。
すなわち、取り外し規制係合部910が係合する基板間コネクタ830は面実装部品により構成されているので、取り外し規制係合部910が係合する基板間コネクタが、実装用の端子部が遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される部品(いわゆるディップ部品)により構成されている場合と比較して、強引に遊技制御基板110を基板取付部Tから取り外そうとした際に遊技制御基板110又は基板間コネクタ830を破損し易くすることができ、遊技制御基板110を交換したり、遊技制御基板110を不正に流用したりするといった不正行為を抑制することが可能となる。
また、基板ボックス120が透明部材により構成されているので、たとえ遊技制御基板110が基板取付部Tから取り外されたとしても、その痕跡(具体的には遊技制御基板110又は基板間コネクタ830の破損等)を外部から視認することができるので、遊技制御基板110の取り外しを抑制することが可能となるとともに、遊技制御基板110の取り外しを発見し易くすることが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、一のケース部材(第2ケース部材300)は、遊技制御基板110の表面110aと対向する対向壁部(本実施形態では上方閉塞部311)を有し、上方閉塞部311には、コネクタ116を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312が形成され、制御デバイス112以外の電子部品111は、面実装部品により構成されて遊技制御基板110に面実装され、コネクタ116は、実装用の端子部(脚部116a)が遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される。
すなわち、制御デバイス112以外のその他の電子部品111は面実装部品であるので、制御デバイス112以外のその他の電子部品が、実装用の端子部が遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される部品(いわゆるディップ部品)である場合と比較して、基板ボックス120の内部の大きさを抑制することができ、基板ボックス120の小型化が可能となる。
また、コネクタ116を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を備えているが、コネクタ116は、コネクタ116の脚部116aが遊技制御基板110の裏面側に貫通した状態で遊技制御基板110に実装される部品(いわゆるディップ部品)であるので、コネクタ用開口312から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されても、コネクタ116の脚部116aへの不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、コネクタ116が面実装部品である場合、コネクタ116の脚部116aが遊技制御基板110の表面110aから突出しているので、端子カバー部材160を備えないと、コネクタ用開口312から挿入された針金やピアノ線などの不正部材によりコネクタ116の脚部116aが不正行為に晒される可能性があるが、コネクタ116をいわゆるディップ部品とすることで、端子カバー部材160を備えなくても、そのような不正行為を回避することが可能となる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、共通要素基板810には、遊技の進行に応じた遊技信号を第3者機関での検査用に出力するための検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113(信号伝送用IC)を実装するための配線パターン(図示省略)が設けられ、第3者機関で検査を受けることで販売可能となった遊技機10の場合には、当該配線パターンから検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が非実装となる(取り外されてなる)。
すなわち、遊技機10は共通要素基板810に実装されている検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が非実装(取り外された)状態で販売されるので、販売される量産販売品では部品点数が減ることとなり、共通要素基板810のコストダウンを図ることができる。
また、第2実施形態の遊技機10によれば、揮発性メモリ(RAM1011C)を有する遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)が実装される遊技制御用の制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、停電時においてもRAM1011Cの記憶情報が保持されるように制御デバイス112にバックアップ電源を供給するバックアップ電源手段(バックアップ電源部92)を備え、遊技制御基板110は、制御デバイス112が実装されるとともに、異なる機種の間において共通の仕様を実現する回路が形成された共通要素基板810と、共通要素基板810との間で制御信号等のやりとり動作を行うとともに、機種に固有の仕様を実現する回路が形成された機種要素基板820と、共通要素基板810と機種要素基板820とを着脱可能とするとともに、当該共通要素基板810と当該機種要素基板820とを電気的に接続するための電気的接続部材(基板間コネクタ830)と、を備え、バックアップ電源部92によるバックアップ電源が機種要素基板820から基板間コネクタ830を介して共通要素基板810に供給されるよう構成されている。
したがって、バックアップ電源が基板間コネクタ830を介して機種要素基板820から共通要素基板810に供給されるよう構成されているので、共通要素基板810と機種要素基板820との間の電気的な接続が切断されると、共通要素基板810のRAM1011Cへのバックアップ電源の供給が停止される。したがって、機種要素基板820の取り外しにより共通要素基板810へのバックアップ電源の供給が停止され、RAM1011Cの記憶情報が消去されて初期化されるので、機種要素基板の再接続時に揮発性メモリに記憶された情報による誤動作や故障を防止することが可能となる。
すなわち、共通要素基板810と機種要素基板820とを再装着した後に遊技機10への電源投入が行われると、RAM1011Cの記憶情報に従って遊技状態を復帰しようと共通要素基板810と機種要素基板820との間で制御信号等のやりとりが行われる。この際、機種要素基板を取り外してもRAMの記憶情報が消去されずに保持されたままだと、例えば再装着前の機種要素基板とは異なる機種用の機種要素基板が再装着された場合、再装着後に共通要素基板と機種要素基板との間で正常な制御信号等のやりとりが行われず、誤作動や故障の原因となってしまうという問題がある。これに対し、機種要素基板820が取り外されるとRAM1011Cの記憶情報が消去されて初期化されるよう構成しているので、例えば再装着前の機種要素基板820とは異なる機種用の機種要素基板が再装着された場合であっても、再装着後に共通要素基板810と機種要素基板との間で正常な制御信号等のやりとりが行われ、当該問題を回避することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、制御デバイス112は、遊技の進行に応じた遊技信号を第3者機関での検査用に出力するための検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113を実装するための配線パターン(図示省略)よりも基板間コネクタ830寄りに実装されている。
したがって、検査用コネクタ117及び試験信号出力用ドライバIC113が非実装となる(取り外される)ことによって配線パターンはノイズを拾い易くなるが、制御デバイス112は、当該配線パターンよりも基板間コネクタ830寄りに実装されているので、当該配線パターンが拾ったノイズの影響を受け難くなる。
また、制御デバイス112は基板間コネクタ830寄りに実装されているので、制御デバイス112と基板間コネクタ830との間の配線パターンを短くすることができ、基板間コネクタ830を使用した場合であっても、遊技制御基板110のノイズ耐性の低下を防止することが可能となる。
なお、前述したように、電源装置90のうち、バックアップ電源部92及び制御信号生成部93は、遊技制御基板110上に設けるように構成しても良い。この場合、バックアップ電源部92及び制御信号生成部93は、バックアップ電源部92によるバックアップ電源が機種要素基板820から基板間コネクタ830を介して共通要素基板810に供給されるよう、遊技制御基板110のうち機種要素基板820に設けると、機種要素基板820の取り外しにより共通要素基板810へのバックアップ電源の供給が停止され、RAM1011Cの記憶情報が消去されて初期化されるので、誤動作や故障を防止することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、バックアップ電源部92を有する電源装置90を遊技制御装置100とは別個に備え、機種要素基板820には、電源装置90と接続する電源用コネクタ119が実装されている。
すなわち、機種要素基板820に電源装置90と接続する電源用コネクタ119が実装されているので、機種要素基板820の取り外しにより確実に共通要素基板810へのバックアップ電源の供給を停止することができ、誤動作や故障を防止することが可能となる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、遊技制御基板110の形状を矩形状としたが、これに限ることはなく、遊技制御基板110の形状は略四角形状等の所定の形状であれば任意であり、例えば、正方形であっても良い。
また、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、収納空間S*を画成する第1ケース部材200に遊技制御基板110を取り付けるよう構成しても良い。
また、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の短手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aを第1ケース部材200の短手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の長手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成しても良い。この場合、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設ける場合と比較して、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分が少なくなるので、遊技制御装置100への不正行為を一層回避することができる。
また、第1ケース部材200にスライドガイド溝部222を備え、第2ケース部材300にスライド部(スライドガイド壁332a)を備えるよう構成したが、これに限ることはなく、第2ケース部材300にスライドガイド溝部を備え、第1ケース部材200に当該スライドガイド溝部に沿って移動可能なスライド部(スライドガイド壁)を備えるよう構成しても良い。
また、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成したが、これに限ることはなく、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に上方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成しても良い。
また、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口するよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aは、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入が可能となるよう、第1ケース部材200の少なくとも一側部に形成されていれば良く、例えば、第1ケース部材200の後側部(第1ケース部材200の一の側部)から第1ケース部材200の上部の一部にかけて開口するものであっても(すなわち、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良いし、第1ケース部材200の後側部のみに開口するものであっても(すなわち、上壁220、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良い。
また、係合受部を貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって構成するとともに、係合部を保護カバー部材700の内面に形成されて当該貫通孔に嵌まる突起部(突起部702a)によって構成するようにしたが、これに限ることはなく、保護カバー部材700と、第1固着部及び第2固着部と、のうちの何れか一方に、係合部が形成されているとともに、何れか他方に、当該係合部が係合する係合受部が形成されており、係合部が係合受部に係合することで保護カバー部材700を当該第1固着部及び当該第2固着部に取り付けることができるのであれば、例えば、係合受部を保護カバー部材700側に形成するとともに、係合部を第1固着部及び/又は第2固着部側に形成するよう構成しても良い。
また、右側端封止手段500に貼着領域Rを形成するとともに、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、左側端封止手段400を右側端封止手段500のように長尺状に形成して、左側端封止手段400に貼着領域Rを形成するとともに、左側端封止手段400に保護カバー部材700を取り付けるよう構成しても良い。この場合、右側端封止手段500は長尺状に形成しなくても良い。
また、左固着部材430、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が内部に形成されたねじ受部(具体的には、左第1内側固着部411、左第2外側固着部422、右第1内側固着部511、右第1外側固着部512)に、ナットとなるインサートパイプを内蔵させるよう構成しても良い。この場合、左固着部材430、右固着部材530による固着を一層強固なものとすることが可能となる。
また、左固着部材430、右固着部材530をワンウェイねじではなく、リベットのようなピン状の締結部材により構成しても良い。
また、複数個(上記実施形態では3個)の溶着封止手段600の全てを、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部としたが、これに限ることはなく、複数個の溶着封止手段600のうちの一部を主固着部とし、残りを当該主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部としても良い。
すなわち、複数個の溶着封止手段600の全てにおいて、溶着部材630を第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着した状態で遊技機10を出荷するよう構成したが、これに限ることはなく、複数個の溶着封止手段600のうちの一部の溶着封止手段600において、溶着部材630を第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着するとともに、残りの溶着封止手段600において、溶着部材630を第1溶着受部610に収容して嵌入させて第2溶着受部620の突出部622と係合させた状態で、遊技機10を出荷するよう構成しても良い。
また、基板ボックス120を構成するケース部材として、第1ケース部材200と、当該第1ケース部材200にスライド挿入可能な第2ケース部材300と、を採用したが、これに限ることはなく、封止手段の構成が上記した構成の何れかであれば、ケース部材の構成は任意であり、例えば、基板ボックス120を構成するケース部材として、上方に開口する下蓋と、下方に開口する上蓋と、を採用しても良い。
また、第2ケース部材300の所定部位を前側部323とし、第1ケース部材200のうち当該所定部位と対向する所定の壁部を前側壁250としたが、これに限ることはなく、第2ケース部材300の所定部位は、第2ケース部材300を構成する何れかの部位であれば良く、また、第1ケース部材200の所定の壁部は、第1ケース部材200を構成する何れかの壁部のうち当該所定部位と対向する壁部であれば良い。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機を使用する全ての遊技機に適用可能である。