JP5385698B2 - 電源供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数台の電源機器が並列運転して直流電力を負荷機器に供給する電源供給装置に関するものである。
従来から、複数台の電源機器が並列運転して直流電力を負荷機器に供給する電源供給装置として、さまざまな方式のものが知られている。
従来の電源供給装置の一例として、出力電流が大きくなると出力電圧が単調に小さくなる電源機器を2台備える電源供給装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この電源供給装置では、2台の電源機器の出力電流−出力電圧特性の傾斜角度が異なっている。つまり、出力電流が同じ大きさだけ変化したときに、一方の電源機器の出力電圧の変化量と他方の電源機器の出力電圧の変化量とが異なる。
上記のような電源供給装置では、すべての負荷機器の総使用電流(負荷電流)の大きさに応じて、各電源機器がそれぞれ出力電流−出力電圧特性と負荷電流のバランス点で落ち着くことによって、各電源機器から任意の出力電圧で任意の出力電流を出力することができる。
特開平10−248253号公報
しかしながら、2台の電源機器の出力電流−出力電圧特性の傾斜角度が異なっている電源供給装置は、負荷電流の大きさに応じて各電源機器の出力電圧つまり負荷機器への供給電圧が変動してしまうため、負荷機器への供給電圧を安定に保つことができないという問題があった。仮に、このような電源供給装置に対して、各電源機器の出力電流を所望の電流値に変更したときに、出力電流の変更前後において負荷機器への供給電圧を定電圧に保つためには、2台の電源機器の出力電流−出力電圧特性の両方を水平移動する必要があり、構成が複雑になってしまう。
ここで、上記問題を解決するための手段として、並列運転する複数台の電源機器のうち、1台の電源機器が定電圧制御であり、残りの電源機器が、出力電流が大きくなるにつれて単調に小さくなる直流電圧を出力電圧とする傾斜制御である電源供給装置が考えられる。残りの電源機器のうち2以上の電源機器は、それぞれ異なる二次電池を入力電源とする。このような電源供給装置では、傾斜制御の電源機器の出力電圧が定電圧制御の電源機器の出力電圧(基準電圧)に合わせ込まれた状態で、傾斜制御の電源機器が出力電流を負荷機器に供給する。このとき、負荷電流の不足分は、定電圧制御の電源機器から負荷機器に供給される。これにより、この電源供給装置では、負荷電流がある程度変化しても、負荷機器への供給電圧を定電圧(定電圧制御の電源機器の出力電圧)に保ったまま、負荷機器への電力供給を安定に行うことができる。
ところが、上記のような電源供給装置では、各二次電池の残量に関係なく、特定の二次電池が常に他の二次電池よりも優先して使用され、特定の二次電池に使用が偏ってしまう場合がある。この場合、他の二次電池は、残量が多い状態を長期間保つことになる。二次電池の劣化は、図13に示すように、残量が多いほど大きい。したがって、残量が多い状態を保っている二次電池は劣化が早く、その結果、寿命が短くなってしまう。
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的は、各二次電池の寿命を延ばすことができる電源供給装置を提供することにある。
請求項1の発明は、電源電圧が入力され出力電流の大きさに関わらず定電圧となる直流電圧を出力電圧とする定電圧電源機器と、それぞれ異なる二次電池を入力電源として出力電流が大きくなるにつれて単調に小さくなる直流電圧を出力電圧とし前記定電圧電源機器と並列運転して直流電力を前記負荷機器に供給する複数台の二次電池用電源機器と、各二次電池の残量を検出する残量検出手段と、前記負荷機器に流れる負荷電流の大きさを検出する負荷電流検出手段と、各二次電池用電源機器の出力電圧が前記定電圧電源機器の出力電圧に合わせ込まれたときの各二次電圧用電源機器の出力電流の大きさを制御する制御手段とを備え、各二次電池用電源機器は、前記負荷機器への電力供給時に出力電流と出力電圧の関係を示す出力電流−出力電圧特性をシフトする調整手段を有し、前記制御手段は、前記残量検出手段で検出された各二次電池の残量および前記負荷電流検出手段で検出された前記負荷電流の大きさに応じて各二次電池用電源機器の出力電流の総量を決定し、当該総量に応じて、前記二次電池の残量が多いほど前記二次電池用電源機器の出力電流が大きくなるように各二次電池用電源機器の調整手段に対して各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて各二次電池用電源機器に電流を出力させることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、前記二次電池の残量に応じて当該二次電池の区分を設け、残量の多い区分の二次電池に接続されている二次電池用電源機器ほど出力電流が大きくなるように各二次電池用電源機器の調整手段に対して各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて各二次電池用電源機器に電流を出力させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、各二次電池の使用頻度をカウントする使用頻度カウント手段を備え、前記制御手段は、2以上の二次電池の残量が同区分である場合、当該2以上の二次電池のうち前記使用頻度カウント手段でカウントされた使用頻度が最少である二次電池を選択し、選択した二次電池が接続されている二次電池用電源機器が、当該2以上の二次電池の残りが接続されている二次電池用電源機器よりも出力電流が大きくなるように各二次電池用電源機器の調整手段に対して各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて各二次電池用電源機器に電流を出力させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、二次電池の残量が多いほど二次電池用電源機器の出力電流を大きくすることによって、各二次電池に対して残量が多い状態を保つ期間を短縮させて、複数の二次電池をバランスよく用いることができるので、各二次電池の劣化を低減することができ、その結果、各二次電池の寿命を延ばすことができる。
請求項2の発明によれば、二次電池の残量に応じて二次電池の区分を設けることによって、各二次電池に接続されている二次電池用電源機器の出力電流の電流値を少ない計算量で決定することができる。
請求項3の発明によれば、複数の二次電池が同区分にある場合、上記複数の二次電池のうち使用頻度が最少である二次電池が接続されている二次電池用電源機器の出力電流を他の二次電池用電源機器の出力電流よりも大きくすることによって、使用頻度の高い二次電池への負荷を減らすことができるので、さらに各二次電池の寿命を延ばすことができる。
基本形態の要部を示すブロック図である。 同上の構成図である。 同上に係る第1の電源機器の回路図である。 同上に係る第2の電源機器の回路図である。 同上に係る電源供給装置において、(a)が第2の電源機器の出力電流−出力電圧特性を示す図、(b)が第1の電源機器の出力電流−出力電圧特性を示す図、(c)が第2の電源機器の出力電流について説明する図である。 同上に係る第2の電源機器の動作を説明する図である。 同上に係る第2の電源機器の出力電流−出力電圧特性のシフトについて説明する図である。 同上に係る電源供給装置の動作を説明するフローチャートである。 実施形態1に係る電源供給装置における各第2の電源機器の出力電流の大きさを示す図である。 同上に係る電源供給装置の動作を説明するフローチャートである。 同上に係る電源供給装置に記憶されている出力電流テーブルを示す図である。 実施形態2に係る電源供給装置の動作を説明するフローチャートである。 保持時間に対する二次電池の劣化特性を示す図である。
(基本形態)
以下に説明する形態は、本発明を適用する建物として戸建て住宅の家屋を想定して説明するが、本発明の技術思想を集合住宅に適用することを妨げるものではない。家屋Hには、図2に示すように、直流電力を出力する直流電力供給部101と、直流電力により駆動される負荷としての直流機器(負荷機器)102とが設けられ、直流電力供給部101の出力端部に接続した直流供給線路Wdcを通して直流機器102に直流電力が供給される。直流電力供給部101と直流機器102との間には、直流供給線路Wdcに流れる電流を監視し、異常を検知したときに直流供給線路Wdc上で直流電力供給部101から直流機器102への給電を制限ないし遮断する直流ブレーカ114が設けられる。
直流供給線路Wdcは、直流電力の給電路であるとともに通信路としても兼用されており、高周波の搬送波を用いてデータを伝送する通信信号を直流電圧に重畳することにより直流供給線路Wdcに接続された機器間での通信を可能にしている。この技術は、交流電力を供給する電力線において交流電圧に通信信号を重畳させる電力線搬送技術と類似した技術である。
直流供給線路Wdcは、直流電力供給部101を介して宅内サーバ116に接続される。宅内サーバ116は、宅内の通信網(以下「宅内網」という)を構築する主装置であり、宅内網において直流機器102が構築するサブシステムなどと通信を行う。
図示例では、サブシステムとして、パーソナルコンピュータ、無線アクセスポイント、ルータ、IP電話機のような情報系の直流機器102からなる情報機器システムK101、照明器具のような照明系の直流機器102からなる照明システムK102,K105、来客対応や侵入者の監視などを行う直流機器102からなる玄関システムK103、火災感知器のような警報系の直流機器102からなる住警器システムK104などがある。各サブシステムは、自立分散システムを構成しており、サブシステム単独でも動作が可能になっている。
上述した直流ブレーカ114は、サブシステムに関連付けて設けられており、図示例では、情報機器システムK101、照明システムK102および玄関システムK103、住警器システムK104、照明システムK105に関連付けて4個の直流ブレーカ114を設けている。1台の直流ブレーカ114に複数個のサブシステムを関連付ける場合には、サブシステムごとに直流供給線路Wdcの系統を分割する接続ボックス121が設けられる。図示例においては、照明システムK102と玄関システムK103との間に接続ボックス121が設けられている。
情報機器システムK101としては、壁コンセントあるいは床コンセントの形態で家屋Hに先行配置(家屋Hの建築時に施工)される直流コンセント131に接続される直流機器102からなる情報機器システムK101が設けられる。
照明システムK102,K105としては、家屋Hに先行配置される照明器具(直流機器102)からなる照明システムK102と、天井に先行配置される引掛シーリング132に接続する照明器具(直流機器102)からなる照明システムK105とが設けられる。引掛シーリング132には、家屋Hの内装施工時に施工業者が照明器具を取り付けるか、または家人自身が照明器具を取り付ける。
照明システムK102を構成する直流機器102である照明器具に対する制御の指示は、赤外線リモコン装置を用いて与えるほか、直流供給線路Wdcに接続されたスイッチ141から通信信号を用いて与えることができる。照明システムK105を構成する直流機器102である照明器具に対する制御の指示は、赤外線リモコン装置を用いて与えるほか、直流供給線路Wdcに接続されたスイッチ142から通信信号を用いて与えることができる。すなわち、スイッチ141,142は直流機器102とともに通信の機能を有している。また、スイッチ141,142の操作によらず、宅内網の別の直流機器102あるいは宅内サーバ116から通信信号により制御の指示がなされることもある。照明器具への指示には、点灯、消灯、調光、点滅点灯などがある。
上述した直流コンセント131、引掛シーリング132には、任意の直流機器102を接続することができ、接続された直流機器102に直流電力を出力するから、以下では直流コンセント131、引掛シーリング132を区別する必要がない場合には「直流アウトレット」と呼ぶ。
これらの直流アウトレットは、直流機器102に直接設けた接触子(図示せず)または接続線を介して設けた接触子(図示せず)が差し込まれる差込式の接続口が器体に開口し、接続口に差し込まれた接触子に直接接触する接触子受けが器体に保持された構造を有している。すなわち、直流アウトレットは接触式で給電を行う。直流アウトレットに接続された直流機器102が通信機能を有する場合には、直流供給線路Wdcを通して通信信号を伝送することが可能になる。直流機器102だけではなく直流アウトレットにも通信機能が設けられている。
宅内サーバ116は、宅内網に接続されるだけではなく、インターネットを構築する広域網NTに接続される接続口を有している。宅内サーバ116が広域網NTに接続されている場合には、広域網NTに接続されたコンピュータサーバであるセンタサーバ200によるサービスを享受することができる。
センタサーバ200が提供するサービスには、広域網NTを通して宅内網に接続された機器(主として直流機器102であるが通信機能を有した他の機器も含む)の監視や制御を可能にするサービスがある。このサービスにより、パーソナルコンピュータ、インターネットTV、移動体電話機などのブラウザ機能を備える通信端末(図示せず)を用いて宅内網に接続された機器の監視や制御が可能になる。
宅内サーバ116は、広域網NTに接続されたセンタサーバ200との間の通信と、宅内網に接続された機器との間の通信との両方の機能を備え、宅内網の機器に関する識別情報(ここでは、IPアドレスを用いるものとする)の取得の機能を備える。
宅内サーバ116は、センタサーバ200との通信機能を用いることにより、広域網NTに接続された通信端末からセンタサーバ200を通して宅内の機器の監視や制御を可能にする。センタサーバ200は、宅内の機器と広域網NT上の通信端末とを仲介する。
通信端末から宅内の機器の監視や制御を行う場合は、監視や制御の要求をセンタサーバ200に記憶させ、宅内の機器は定期的に片方向のポーリング通信を行うことにより、通信端末からの監視や制御の要求を受信する。この動作により、通信端末から宅内の機器の監視や制御が可能になる。
また、宅内の機器において火災検知など通信端末に通知すべきイベントが生じたときには、宅内の機器からセンタサーバ200に通知し、センタサーバ200から通信端末に対して電子メールによる通知を行う。
宅内サーバ116における宅内網との通信機能のうち重要な機能は、宅内網を構成する機器の検出と管理である。宅内サーバ116では、UPnP(Universal Plug and Play)を応用して宅内網に接続された機器を自動的に検出する。宅内サーバ116はブラウザ機能を有する表示器117を備え、検出した機器の一覧を表示器117に表示する。この表示器117はタッチパネル式もしくは操作部が付設された構成を有し、表示器117の画面に表示された選択肢から所望の内容を選択する操作が可能になっている。したがって、宅内サーバ116の利用者(施工業者あるいは家人)は、表示器117の画面上で機器の監視ないし制御が可能になる。表示器117は宅内サーバ116とは分離して設けてもよい。
宅内サーバ116では、機器の接続に関する情報を管理しており、宅内網に接続された機器の種類や機能とアドレスとを把握する。したがって、宅内網の機器を連動動作させることができる。機器の接続に関する情報は上述のように自動的に検出されるが、機器を連動動作させるには、機器自身が保有する属性により自動的に関係付けを行うほか、宅内サーバ116にパーソナルコンピュータのような情報端末を接続し、情報端末のブラウザ機能を利用して機器の関係付けを行うこともできる。
機器の連動動作の関係は各機器がそれぞれ保持する。したがって、機器は宅内サーバ116を通すことなく連動動作することができる。各機器について、連動動作の関係付けを行うことにより、例えば、機器であるスイッチの操作により、機器である照明器具の点灯あるいは消灯の動作を行うことが可能になる。また、連動動作の関係付けはサブシステム内で行うことが多いが、サブシステムを超える関係付けも可能である。
ところで、直流電力供給部101は、基本的には、宅外から供給される商用電源ACの電力変換により直流電力を生成する。図示する構成では、商用電源ACは、分電盤110に内器として取り付けられた主幹ブレーカ111を通して、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ112に入力される。AC/DCコンバータ112から出力される直流電力は、協調制御部113を通して各直流ブレーカ114に接続される。
直流電力供給部101には、商用電源ACから電力が供給されない期間(例えば商用電源ACの停電期間)に備えて複数の二次電池162(図2では代表として1つのみを示す)が設けられている。二次電池162としては、例えばリチウムイオン二次電池などが用いられる。また、直流電力を生成する太陽電池161や燃料電池163を併用することも可能になっている。商用電源ACから直流電力を生成するAC/DCコンバータ112を備える主電源に対して、太陽電池161や二次電池162や燃料電池163は分散電源になる。なお、図示していないが、二次電池162は、充電を制御する回路部を含んでいる。
二次電池162は、商用電源ACや太陽電池161、燃料電池163によって適時充電され、二次電池162の放電は、商用電源ACから電力が供給されない期間だけではなく必要に応じて適時に行われる。二次電池162の充放電や主電源と分散電源との協調は、協調制御部113により行われる。すなわち、協調制御部113は、直流電力供給部101を構成する主電源および分散電源から直流機器102への電力の配分を制御する直流電力制御部として機能する。
直流機器102の駆動電圧は機器に応じた複数種類の電圧から選択されるから、協調制御部113にDC/DCコンバータを設け、主電源および分散電源から得られる直流電圧を必要な電圧に変換するのが望ましい。通常は、1系統のサブシステム(もしくは1台の直流ブレーカ114に接続された直流機器102)に対して1種類の電圧が供給されるが、1系統のサブシステムに対して3線以上を用いて複数種類の電圧を供給するように構成してもよい。また、直流供給線路Wdcを2線式とし、線間に印加する電圧を時間経過に伴って変化させる構成を採用することも可能である。DC/DCコンバータは、直流ブレーカと同様に複数に分散して設けてもよい。
上述の構成例では、AC/DCコンバータ112を1個だけ図示しているが、複数個のAC/DCコンバータ112を並設することが可能であり、複数個のAC/DCコンバータ112を設けるときには、負荷の大きさに応じて運転するAC/DCコンバータ112の台数を増減させるのが望ましい。
上述したAC/DCコンバータ112、協調制御部113、直流ブレーカ114、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163には通信機能が設けられており、主電源および分散電源や直流機器102を含む負荷の状態に対処する連携動作を行うことを可能にしている。この通信に用いる通信信号は、直流機器102に用いる通信信号と同様に直流電圧に重畳する形式で伝送する。
上述の例では主幹ブレーカ111から出力された交流電力をAC/DCコンバータ112により直流電力に変換するために、AC/DCコンバータ112を分電盤110内に配置しているが、主幹ブレーカ111の出力側において分電盤110内に設けた分岐ブレーカ(図示せず)で交流供給線路を複数系統に分岐し、各系統の交流供給線路にAC/DCコンバータを設けて系統ごとに直流電力に変換する構成を採用してもよい。
この場合、家屋Hの各階や各部屋を単位として直流電力供給部101を設けることができるから、直流電力供給部101を系統別に管理することができ、しかも、直流電力を利用する直流機器102との間の直流供給線路Wdcの距離が小さくなるから、直流供給線路Wdcでの電圧降下による電力損失を低減させることができる。また、主幹ブレーカ111および分岐ブレーカを分電盤110に収納し、AC/DCコンバータ112と協調制御部113と直流ブレーカ114と宅内サーバ116とを分電盤110とは別の盤に収納してもよい。
続いて、直流電力供給部101に収納されている電源供給装置3について図1を用いて説明する。電源供給装置3は、並列運転して直流電力を直流機器(負荷機器)102に供給する複数台(図示例では6台)の電源機器4(5,6)と、直流電力供給のシステム全体を監視する監視装置7とを備えている。
複数台の電源機器4は、1台の第1の電源機器5と、複数台(図示例では5台)の第2の電源機器6(6a〜6e)とで構成されている。
第1の電源機器5は、出力電流Io1の大きさに関わらず常に定電圧となる直流電圧を出力電圧Vo1とするものである(図5(b)参照)。第1の電源機器5には、商用電源ACからの電源電圧が入力電圧Vi1(図3参照)として入力される。つまり、第1の電源機器5は、商用電源ACを入力電源として直流電力を直流機器102に供給する定電圧電源機器である。
この第1の電源機器5は、図3に示すように、出力電圧Vo1を検出する電圧検出手段50と、基準電圧V2と電圧検出手段50の検出電圧V1とに応じてオンデューティ幅が設定されたパルス幅変調信号S1を生成するスイッチング制御手段51と、スイッチング制御手段51からのパルス幅変調信号S1のオンデューティ幅に応じてオンオフ動作するスイッチング素子520を有するDC/DCコンバータ52とを備えている。
電圧検出手段50は、直列接続の2つの抵抗器500,501と、抵抗器500,501による分割電圧が入力される電圧ホロア502とを備えており、第1の電源機器5の出力電圧Vo1を検出する。
スイッチング制御手段51は、電圧検出手段50の検出電圧(電圧ホロア502の出力電圧)V1および基準電圧V2が入力されるスイッチングIC510を備えている。
スイッチングIC510は、基準電圧V2と検出電圧V1との差分電圧(V2−V1)が一定となるようにオンデューティ幅が設定されたパルス幅変調信号S1をスイッチング素子520に出力する。つまり、スイッチングIC510は、出力電圧Vo1(検出電圧V1)が常に一定となるように、パルス幅変調信号S1のオンデューティ幅を設定する。
DC/DCコンバータ52は、入力側から順に、平滑コンデンサ521と、インダクタ522と、スイッチング素子520と、ダイオード523と、平滑コンデンサ524とを備えており、スイッチング素子520のオンオフ動作によって入力電圧Vi1を昇圧する。
スイッチング素子520は、例えば電界効果トランジスタなどであり、スイッチングIC510からのパルス幅変調信号S1が抵抗器525を介してゲートに入力される。スイッチング素子520がオンになると、ソースとドレインの間が導通し、インダクタ522には電磁エネルギーが蓄えられる。その後、スイッチング素子520がオフになると、インダクタ522に蓄えられた電磁エネルギーが放出されることによって昇圧する。昇圧された電圧は平滑コンデンサ524で平滑される。平滑コンデンサ524で平滑された直流電圧は、出力電圧Vo1として直流機器102(図1参照)に出力される。
上記の動作により、第1の電源機器5は、図5(b)に示すように、出力電流Io1の大きさに関わらず出力電圧Vo1を一定の直流電圧とする出力電流−出力電圧特性から外れないようにフィードバック制御を行うことができる。
第2の電源機器6は、図5(a)に示すように、出力電流Io2が大きくなるにつれて単調に小さくなる直流電圧を出力電圧Vo2とするものである。このような第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性を、Vo2=−αIo2+V0(α>0、V0>0)と表わすことができる。上記の出力電流−出力電圧特性では、Vo2+αIo2はV0で一定値となる。αは、第2の電源機器6ごとに異なった値であってもよいし、同じ値であってもよい。
図1に示すように、第2の電源機器6a〜6cには、それぞれ異なる二次電池162a〜162cが接続されている。第2の電源機器6dには太陽電池161が接続され、第2の電源機器6eには燃料電池163が接続されている。第2の電源機器6は、それぞれ接続されている電池161〜163から入力電圧Vi2(図4参照)が入力される。つまり、第2の電源機器6a〜6cは、それぞれ異なる二次電池162a〜162cを入力電源として直流電力を直流機器102に供給する二次電池用電源機器(BATコンバータ)であり、第2の電源機器6dは、太陽電池161を入力電源として直流電力を直流機器102に供給する太陽電池用電源機器(PVコンバータ)であり、第2の電源機器6eは、燃料電池163を入力電源として直流電力を直流機器102に供給する燃料電池用電源機器(FCコンバータ)である。
各第2の電源機器6は、図4に示すように、出力電流Io2を検出する電流検出手段60と、出力電圧Vo2を検出する電圧検出手段61と、電圧検出手段61の検出電圧V5と電流検出手段60から出力される電圧V8とに応じてオンデューティ幅が設定されたパルス幅変調信号S2を生成するスイッチング制御手段62と、スイッチング制御手段62からのパルス幅変調信号S2のオンデューティ幅に応じてオンオフ動作するスイッチング素子630を有するDC/DCコンバータ63と、後述の制御部73(図1参照)の制御によって出力電流Io2の大きさを調整する調整手段64とを備えている。
電流検出手段60は、抵抗器600,605と、抵抗器600の両端電圧を検出する電流IC601と、電流IC601の出力電圧V3を分割する抵抗器602,603と、抵抗器602,603で分割された分割電圧が入力される電圧ホロア604とを備えており、出力電流Io2を検出する。
電圧検出手段61は、直列接続の2つの抵抗器610,611と、抵抗器610,611による分割電圧が入力される電圧ホロア612とを備えており、出力電圧Vo2を検出する。
スイッチング制御手段62は、電圧検出手段61の検出電圧(電圧ホロア612の出力電圧)V5および電流検出手段60から出力される電圧V8が入力されるスイッチングIC620を備えている。
DC/DCコンバータ63は、入力側から順に、平滑コンデンサ631と、インダクタ632と、スイッチング素子630と、ダイオード633と、平滑コンデンサ634とを備えており、スイッチング素子630のオンオフ動作によって入力電圧Vi1を昇圧する。
調整手段64は、後述の制御部73(図1参照)から出力電流Io2の指示値を取得するCPU640と、CPU640の出力電圧V6を分割する2つの抵抗器641,642と、抵抗器641,642による分割電圧が入力される非反転増幅回路643とを備えている。
CPU640では、電源供給装置3の動作中において、つまり電源供給装置3による直流機器102への電力供給時において、制御部73からの指示値に基づいて、出力電流Io2の大きさを変動するための制御が行われる。
監視装置7は、図1に示すように、直流機器102に供給される負荷電流Iの電流値を検出する負荷電流検出部(負荷電流検出手段)70と、太陽電池161および燃料電池163の供給可能範囲ならびに各二次電池162の残量を検出する残量検出部(残量検出手段)71と、負荷電流検出部70で検出された負荷電流Iが第2の電源機器6の出力電流Io2の電流値I1以上であるか否かを判定する判定部72と、各第2の電源機器6の出力電流Io2の大きさを制御する制御部(制御手段)73とを備えている。さらに、監視装置7は、各二次電池162の使用頻度をカウントする使用頻度カウント部(使用頻度カウント手段)74も備えている。
負荷電流検出部70は、電源供給装置3が動作中において、つまり電源供給装置3による直流機器102への電力供給時において、予め設定された時間間隔で各直流機器102から必要な電流を検出して、直流機器102側の総使用電流である負荷電流Iを検出する。予め設定された時間間隔は、負荷追従を満足する時間間隔(例えば数ミリ秒間)である。
残量検出部71は、電源供給装置3が動作中(電源供給装置3による直流機器102への電力供給時)において、上記時間間隔で各二次電池162の出力電圧および出力電流を検出し、検出結果を用いて各二次電池162の残量を検出する。
判定部72は、上述したように負荷電流Iが電流値I1以上であるか否かを判定するとともに、残量検出部71で検出された各二次電池162(162a〜162c)の残量が、いずれかの二次電池162が接続されている第2の電源機器(BATコンバータ)6(6a〜6c)が出力電流Io2(Ioa〜Ioc)を出力できるほど十分であるか否かも判定する。例えば二次電池162aとBATコンバータ6aの組み合わせの場合、二次電池162aの残量が、予め設定された閾値以上であれば、判定部72は、BATコンバータ6aが電流値I1の出力電流Ioaを出力できるほど二次電池162aの残量が十分であると判定する。一方、二次電池162aの残量が閾値未満であれば、判定部72は、BATコンバータ6aが電流値I1の出力電流Ioaを出力できるほど二次電池162aの残量が十分ではないと判定する。なお、二次電池162bとBATコンバータ6bの組み合わせの場合、二次電池162cとBATコンバータ6cの場合についても、二次電池162aとBATコンバータ6aの組み合わせの場合と同様である。
制御部73は、システム全体としてどの電源機器5,6からどれだけの電力を各直流機器102に供給すればよいのかを求め、それに応じて各電源機器5,6の出力を調整する。制御部73は、各第2の電源機器6の調整手段64のそれぞれに対して、出力電流Io2の電流値を指示するための指示値を送信する。なお、指示値は、出力電流Io2の電流値を直接表わす値であってもよいし、出力電流Io2の電流値を換算した電圧値であってもよい。また、指示値は、各第2の電源機器6における出力電流Io2の電流値を指示するための値に限定されるものではなく、各第2の電源機器6における出力電力の大きさを指示するための値であってもよい。
図4に示すCPU640は、制御部73(図1参照)からの指示値に応じた大きさの出力電圧V6を出力する。非反転増幅回路643の出力電圧V7は、CPU640の出力電圧V6が大きくなるにつれて大きくなっていき、CPU640の出力電圧V6が小さくなるにつれて小さくなっていく。
また、電流検出手段60には、電圧ホロア604と抵抗器605との間に差動増幅回路606が挿入されている。差動増幅回路606は、非反転増幅回路643の出力電圧V7と電流検出手段60の検出電圧(電圧ホロア604の出力電圧)V4との差分電圧(V7−V4)に比例した電圧V8(=β(V7−V4)(β>0))をスイッチングIC620に出力する。したがって、検出電圧V4が同じ大きさであっても、制御部73からの指示値に応じて出力電圧V6および出力電圧V7が大きくなった場合、スイッチングIC620に出力される電圧V8も大きくなる。逆に、出力電圧V6および出力電圧V7が小さくなった場合、スイッチングIC620に出力される電圧V8も小さくなる。なお、βの大きさは、後述のスイッチングIC620において、電圧V8が検出電圧V5と演算できるように設定される。
スイッチングIC620は、電圧V8と検出電圧V5との差分電圧(V8−V5)つまり電圧(βV7−(V5+βV4))が一定となるようにオンデューティ幅が設定(変更)されたパルス幅変調信号S2をスイッチング素子630に出力する。具体的には、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでよりも大きくなると、スイッチングIC620は、電圧(βV7−(V5+βV4))が小さくなるように(電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでと同じ大きさになるように)、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅を広く設定する。逆に、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでよりも小さくなると、スイッチングIC620は、電圧(βV7−(V5+βV4))が大きくなるように(電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでと同じ大きさになるように)、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅を狭く設定する。
スイッチング素子630は、例えば電界効果トランジスタなどであり、スイッチングIC620からのパルス幅変調信号S2が抵抗器635を介してゲートに入力される。スイッチング素子630がオンになると、ソースとドレインの間が導通し、インダクタ632には電磁エネルギーが蓄えられる。その後、スイッチング素子630がオフになると、インダクタ632に蓄えられた電磁エネルギーが放出されることによって昇圧する。昇圧された電圧は、平滑コンデンサ634で平滑される。平滑コンデンサ634で平滑された直流電圧は、出力電圧Vo2として直流機器102(図1参照)に出力される。
上記の動作により、出力電流Io2(検出電圧V4)がこれまでよりも大きくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでよりも小さくなるが、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでと同じ大きさになるようにオンデューティ幅を狭く設定して昇圧を小さくすることによって、出力電圧Vo2(検出電圧V5)をこれまでよりも小さくすることができる。一方、出力電流Io2(検出電圧V4)がこれまでよりも小さくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでよりも大きくなるが、電圧(βV7−(V5+βV4))がこれまでと同じ大きさになるようにオンデューティ幅を広く設定して昇圧を大きくすることによって、出力電圧Vo2(検出電圧V5)をこれまでよりも大きくすることができる。
よって、このような構成の各第2の電源機器6は、電圧(βV7−(V5+βV4))を一定とすることによって、図5(a)に示すように、出力電流Io2が大きくなると出力電圧Vo2が単調(直線上)に小さくなる出力電流−出力電圧特性(Vo2+αIo2が一定値である特性)から外れないようにフィードバック制御を行うことができる。
このような出力電流−出力電圧特性を持つ各第2の電源機器6は、第1の電源機器5とともに用いられた交点を持つ状態において、出力電圧Vo2が第1の電源機器5の出力電圧Vo1に合わせ込まれ、出力電圧Vo2が出力電圧Vo1に合わせ込まれたときの出力電流Io2を出力する。
ここで、出力電流Io2が減少した場合、出力電圧Vo2は、図6の出力電流−出力電圧特性にしたがって変動し、一時的に大きくなる(図6の(A))。出力電圧Vo2が大きくなると、出力電流Io2は大きくなり、その結果、検出電圧V4も大きくなる(図6の(B))。検出電圧V4が大きくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))が小さくなることにより、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅が狭くなり、出力電圧Vo2(検出電圧V5)は小さくなる(図6の(C))。これにより、出力電圧Vo2は出力電圧Vo1に合わせ込まれる。
一方、出力電流Io2が増加した場合、出力電圧Vo2は、図6の出力電流−出力電圧特性にしたがって変動し、一時的に小さくなる(図6の(D))。出力電圧Vo2が小さくなると、出力電流Io2は小さくなり、その結果、検出電圧V4も小さくなる(図6の(E))。検出電圧V4が小さくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))が大きくなることにより、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅が広くなり、出力電圧Vo2(検出電圧V5)は大きくなる(図6の(F))。これにより、出力電圧Vo2は出力電圧Vo1に合わせ込まれる。
続いて、このような第2の電源機器6に対して、直流機器102側の総使用電流(負荷電流I)が大きくなり、出力電圧Vo2(検出電圧V5)が一定のもとで、出力電流Io2を大きくする指示値が制御部73からあった場合について図7を用いて説明する。まず、上記指示値があると、出力電圧V7および電圧V8(=β(V7−V4))が大きくなる。このとき、電圧(βV7−(V5+βV4))が大きくなるので、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅は広くなり、出力電圧Vo2は一時的に出力電圧Vo1より大きくなる(図7の(A))。この動作は、第2の電源機器6の出力電圧Vo2に所定電圧を加算することに相当する。出力電圧Vo2が大きくなると、出力電流Io2(検出電圧V4)も大きくなる(図7の(B))。検出電圧V4が大きくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))は小さくなるので、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅は狭くなる。その結果、出力電圧Vo2は小さくなる(図7の(C))。上記の動作を繰り返した後、出力電圧Vo2は出力電圧Vo1になる。これにより、第2の電源機器6は、定電圧特性(第1の電源機器5の出力電流−出力電圧特性)との交点の出力電流Io2が指示値になるように第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性をシフトしたことになり、指示値通りの出力電流Io2を出力する。
これに対して、負荷電流Iが小さくなり、出力電圧Vo2(検出電圧V5)が一定のもとで、出力電流Io2を小さくする指示値が制御部73からあった場合、出力電圧V7および電圧V8(=β(V7−V4))が小さくなる。このとき、電圧(βV7−(V5+βV4))が小さくなるので、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅は狭くなり、出力電圧Vo2は一時的に出力電圧Vo1より小さくなる(図7の(D))。この動作は、第2の電源機器6の出力電圧Vo2に所定電圧を減算することに相当する。出力電圧Vo2が小さくなると、出力電流Io2(検出電圧V4)も小さくなる(図7の(E))。検出電圧V4が小さくなると、電圧(βV7−(V5+βV4))は大きくなるので、パルス幅変調信号S2のオンデューティ幅は広くなる。その結果、出力電圧Vo2は大きくなる(図7の(F))。上記の動作を繰り返した後、出力電圧Vo2は出力電圧Vo1になる。これにより、第2の電源機器6は、定電圧特性(第1の電源機器5の出力電流−出力電圧特性)との交点の出力電流Io2が指示値になるように第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性をシフトしたことになり、指示値通りの出力電流Io2を出力する。
上記のように第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性がシフトした後も、シフト前と同様、出力電圧Vo2が第1の電源機器5の出力電圧Vo1に合わせ込まれ、出力電圧Vo2が出力電圧Vo1に合わせ込まれたときの出力電流Io2を出力する。
上記より、負荷電流Iが変化したときに、各第2の電源機器6において、制御部73からの指示値に基づいて、図7に示すように、出力電流−出力電圧特性をシフトすることができる。シフトさせた後においても、各第2の電源機器6は、出力電圧Vo2が第1の電源機器5の出力電圧Vo1に合わせ込まれ、出力電圧Vo2が出力電圧Vo1と同じ大きさであるときの出力電流Io2を直流機器102に出力することができる。これにより、負荷電流Iが変化しても、電源供給装置3は各第2の電源機器6を負荷電流Iに応じた出力電流Io2に設定することができるとともに、負荷電流Iが変化しても、第2の電源機器6の出力電圧Vo2が第1の電源機器5の出力電圧Vo1に合わせ込まれることで、上記出力電圧Vo2を定電圧に保つことができる。その結果、直流機器102への電力供給を安定に行うことができる。
以下に一例を示す。図5では、(a)が第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性を示し、(b)が第1の電源機器5の出力電流−出力電圧特性を示す。ここで、図5(c)に示すように、制御部73からの指示値としてI11が指示されて第2の電源機器6の出力電流−出力電圧特性を図5(c)の矢印のようにシフトさせた場合、第2の電源機器6の出力電流Io2をI12からI11に増加させることができる。
また、本基本形態によれば、安定した電力を供給する商用電源ACからの電源電圧が第1の電源機器5に入力されることによって、直流機器102のオンオフによる負荷変動の影響を低減することができ、直流機器102への電力供給をより安定に行うことができる。これに対して、第1の電源機器5に太陽電池161や二次電池162が接続されると、直流機器102への電力供給は、太陽電池161の場合は日射に影響し、二次電池162の場合は蓄電状況に影響してしまう。
さらに、第2の電源機器6において、出力電流Io2が大きくなるにつれて単調に出力電圧Vo2が小さくなる関係を、第1の電源機器5の構成から部品点数をほとんど増やすことなく、容易に実現することができる。
続いて、図1に示す監視装置7について詳細に説明する。監視装置7の制御部73は、いずれかの二次電池162の残量が閾値以上であると判定部72で判定された場合、残量最大の二次電池162(162a〜162cのいずれか)を選択し、残量最大の二次電池162が接続されているBATコンバータ6(6a〜6cのいずれか)の出力電圧Vo2(Voa〜Vocのいずれか)が第1の電源機器5の出力電圧Vo1に合わせ込まれたときに、上記BATコンバータ6が出力電流Io2(Ioa〜Iocのいずれか)を出力するように上記BATコンバータ6の調整手段64(図4参照)に対して上記BATコンバータ6の出力電流−出力電圧特性をシフトさせる。
また、制御部73は、残量最大の二次電池162が接続されているBATコンバータ6の出力電流Io2より負荷電流Iが大きい場合(負荷電流I>出力電流Io2の場合)、負荷電流Iと出力電流Io2との差分電流を、太陽電池161が接続されている第2の電源機器(PVコンバータ)6dの出力電流Iodで補うように、PVコンバータ6dの調整手段64に対してPVコンバータ6dの出力電流−出力電圧特性をシフトさせる。
一方、制御部73は、選択しなかった残りの二次電池162つまり残量最大以外の二次電池162を充電するように、PVコンバータ6dを制御する。つまり、制御部73は、各二次電池162の放電状態と充電状態とを切り替える。PVコンバータ6dは、出力電流Iodのうち直流機器102への出力分を差し引いた残りの出力分で、残量最大以外の二次電池162を充電する。このとき、制御部73は、残量が少ない二次電池162から充電するようにPVコンバータ6dを制御する。
上記より、制御部73は、太陽電池161の供給可能能力が高いときに、直流機器102への出力分を差し引いた残りの出力分で二次電池162を充電することによって、無駄をなくすことができるので、太陽電池161の利用効率を高めることができる。
次に、本基本形態に係る電源供給装置3の動作について図8を用いて説明する。まず、負荷電流検出部70が負荷電流Iを検出し(図8のS1)、残量検出部71が各二次電池162の残量を検出する(S2)。続いて、各二次電池162の残量が閾値以上であるか否かを判定部72が判定する(S3)。閾値以上の残量を有する二次電池162(ここでは162a,162cとする)がある場合、制御部73は、残量最大の二次電池162(ここでは162aとする)が接続されているBATコンバータ6aを選択し(S4)、出力電流Ioaの指示値(電流値I1)をBATコンバータ6aに送信する(S5)。BATコンバータ6aは、制御部73から指示値を受け取ると、調整手段64(図4参照)を用いてBATコンバータ6aの出力電流−出力電圧特性をシフトし、電流値I1の出力電流Ioaを直流機器102に供給する。
続いて、負荷電流Iの電流値I0がBATコンバータ6aの出力電流Ioaの電流値I1より大きいか否かを判定する(S6)。電流値I0が電流値I1より大きい場合、制御部73は、太陽電池161の供給能力範囲内でPVコンバータ6dの出力電流Iodが最大電流値I2になるような指示値をPVコンバータ6dに送信する。PVコンバータ6dは、制御部73から指示値を受け取ると、調整手段64を用いてPVコンバータ6dの出力電流−出力電圧特性をシフトし、出力電流Iodを最大電流値I2として直流機器102に供給する(S7)。
ここで、PVコンバータ6dの出力電流Iodを最大にしてもなお不足する場合(I0>I1+I2の場合)(S8)、第1の電源機器5は、出力電流Io1を電流値I3(=I0−I1−I2)として直流機器102に供給する(S9)。つまり、第1の電源機器5は、負荷電流IとBATコンバータ6aの出力電流Ioaとの差分電流をPVコンバータ6dの出力電流Iodで補ったときの不足電流を補うように出力電流Io1を出力する。
一方、ステップS3において、閾値以上の残量を有する二次電池162がない場合、二次電池162が接続されているBATコンバータ6a〜6cによる出力電流Ioa〜Iocの出力は行わずに、PVコンバータ6dが、太陽電池161の供給能力範囲内で、PVコンバータ6dの出力電流−出力電圧特性をシフトして、出力電流Iodを最大電流値I2として直流機器102に供給する(S7)。その後、ステップS8に進む。
電源供給装置3は、上記のような動作を定期的(予め設定された時間間隔)に行えば、各電池161〜163の供給能力が変動した場合や負荷電流Iの大きさが変動した場合であっても、変動に対応した出力電流Io2の設定を行うことができる。また、予め設定された時間間隔以外に行ってもよい。
以上、本基本形態によれば、複数の二次電池162のうち少なくとも残量最大の二次電池162(162a〜162cのいずれか)を使用することによって、各二次電池162に対して残量が多い状態を保つ期間を短縮させることができるので、各二次電池162の劣化を低減することができ、その結果、各二次電池162の寿命を延ばすことができる。
なお、本基本形態では、負荷電流Iの電流値I0が出力電流Io2(Iod)の電流値I1より大きい場合に、差分電流をPVコンバータ6dで補うが、本基本形態の変形例として、上記差分電流をPVコンバータ6dではなく、FCコンバータ6eで補ってもよい。以下の実施形態1〜3においても同様である。
また、上記差分電流を、PVコンバータ6dとFCコンバータ6eを併用して補ってもよい。以下の実施形態1〜3においても同様である。
(実施形態1)
実施形態1に係る電源供給装置3は、複数台のBATコンバータ6a〜6cの出力電流Io2を直流機器102に出力する点で、基本形態に係る電源供給装置3と相違する。なお、基本形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の監視装置7には、図11に示すような出力電流テーブルが格納されている。出力電流テーブルには、二次電池162の残量に応じて設けられた区分(残量「大」・残量「中」・残量「小」)ごとに、二次電池162が接続されているBATコンバータ6a〜6cの電流出力量(出力電流Ioa〜Iocの電流値)が設定されている。残量70%以上の二次電池162は残量「大」の区分である。残量40%以上70%未満の二次電池162は残量「中」の区分であり、残量30%以上40%未満の二次電池162は残量「小」の区分である。出力電流テーブルには、各区分の二次電池162が接続されているBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocの電流出力ポイントも設定されている。電流出力ポイントとは、図11に示すように出力電流Ioa〜Iocの割合を示すものである。ただし、残量30%未満の二次電池162が接続されているBATコンバータ6a〜6cからは電流が出力されないようになっている。なお、図11では、電流出力されない条件を、二次電池162の残量が30%未満としているが、残量30%に限定されず、予め設定された残量(残量x%)であってもよい。残量x%は、用途などに応じて適宜選択することができる。
監視装置7の制御部73は、電流決定機能(電流決定手段)と、指示値出力機能(指示値出力手段)とを有している。まず、電流決定機能について説明する。制御部73は、残量検出部71の検出結果を用いて、各二次電池162を、残量に応じて、残量70%以上(残量「大」)の場合、残量40%以上70%未満(残量「中」)の場合、残量30%以上40%未満(残量「小」)の場合、残量30%未満の場合に区分けする。なお、満充電状態を100%とする。
制御部73は、出力電流テーブルを用いて、二次電池162の残量が多い区分のBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocが大きくなり、二次電池162の残量が少ない区分のBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocが小さくなるように、各区分のBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocの電流値を決定する。なお、制御部73は、各出力電流Ioa〜Iocを、出力電流テーブルを用いて決定するのではなく、所定の数式を用いて決定してもよい。この場合も、各出力電流Ioa〜Iocは、各二次電池162の残量にしたがって設定されることになる。
出力電流Ioa〜Iocの電流値の決定方法についての具体例を以下に示す。例えば、二次電池162aが残量「大」の区分、二次電池162bが残量「中」の区分、二次電池162cが残量「小」の区分であって、負荷電流Iの電流値が49(所定値で規格化した値)である場合、二次電池162aが接続されているBATコンバータ6aの出力電流Ioaは28(=49(負荷電流)×4/(4+2+1)(電流出力ポイント比))、二次電池162bが接続されているBATコンバータ6bの出力電流Iobは14(=49(負荷電流)×2/(4+2+1)(電流出力ポイント比))、二次電池162cが接続されているBATコンバータ6cの出力電流Iocは7(=49(負荷電流)×1/(4+2+1)(電流出力ポイント比))となる。
ところで、実際の電池最大出力が電流出力値を超える場合は上記のようにして出力電流Ioa〜Iocを決定することができるが、実際の電池最大出力が電流出力値を超えない場合(例えば二次電池162aの電池最大出力が20である場合)、BATコンバータ6aの出力電流Ioaは28ではなく20となる。この場合も、BATコンバータ6a〜6c間の出力電流比(電流出力量の割合)を一定にするため、BATコンバータ6bの出力電流Iobは14ではなく10となり、BATコンバータ6cの出力電流Iocは7ではなく5となる。この場合、不足分(49−(20+10+5)=14)は、第1の電源機器5から出力される。
続いて、指示値出力機能について説明する。BATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocの電流値を決定した制御部73は、各出力電流Ioa〜Iocがそれぞれ決定した電流値になるように、各BATコンバータ6a〜6cの調整手段64(図4参照)に対して指示値を出力し、各BATコンバータ6a〜6cの出力電流−出力電圧特性をシフトさせる。各BATコンバータ6a〜6cは、図9に示すように、残量に応じて大きさが異なる出力電流Io2を出力する。図示例では、二次電池162aが残量「大」に、二次電池162bが残量「中」に、二次電池162cが残量「小」にそれぞれ区分けされた場合である。したがって、BATコンバータ6aの出力電流Ioaの電流値が最大のI1aであり、BATコンバータ6bの出力電流Iobの電流値が2番目に大きくI1bであり、BATコンバータ6cの出力電流Iocの電流値が最小のI1cである。
次に、本実施形態に係る電源供給装置3の動作について図10を用いて説明する。まず、基本形態と同様に、負荷電流検出部70が負荷電流Iの大きさを検出し(図10のS1)、残量検出部71が各二次電池162の残量を検出し(S2)、各二次電池162の残量が閾値以上であるか否かを判定部72が判定する(S3)。なお、閾値以上の残量を有する二次電池162がないと判定部72が判定した場合の動作は、基本形態と同様である(S7〜S9)。
一方、ステップS3において、閾値以上の残量を有する二次電池162(ここではすべての162a〜162cとする)がある場合、制御部73は、二次電池162a〜162cを区分する(S11)。その後、制御部73は、各二次電池162a〜162cの残量および負荷電流Iの大きさに応じて、出力電流テーブル(図11参照)を用いて、出力電流Ioa〜Iocの電流値I1a〜I1cを設定する(S12)。その後、制御部73は、各出力電流Ioa〜Iocが電流値I1a〜I1cになるような指示値をBATコンバータ6a〜6cに送信する。BATコンバータ6a〜6cは、制御部73から指示値を受け取ると、調整手段64(図4参照)を用いてBATコンバータ6a〜6cの出力電流−出力電圧特性をシフトし、電流値I1a〜I1cの出力電流Ioa〜Iocを直流機器102に供給する。その後、基本形態と同様にステップS6に進む。
以上、本実施形態によれば、二次電池162a〜162cの残量が多いほどBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocを大きくすることによって、各二次電池162a〜162cに対して残量が多い状態を保つ期間を短縮させて、複数の二次電池162a〜162cをバランスよく用いることができるので、各二次電池162a〜162cの劣化を低減することができ、その結果、各二次電池162a〜162cの寿命を延ばすことができる。
このとき、二次電池162a〜162cの残量に応じて二次電池162〜162cの区分を設けることによって、各二次電池162〜162cに接続されているBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocの電流値を少ない計算量で決定することができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る電源供給装置3は、各二次電池162の使用頻度を考慮する点で、基本形態に係る電源供給装置3と相違する。なお、基本形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る制御部73は、複数の二次電池162が同区分である場合、上記複数の二次電池162のうち使用頻度カウント部74でカウントされた使用頻度が最少である二次電池162を選択する。使用頻度が最少の二次電池162を選択した制御部73は、選択した二次電池162が接続されているBATコンバータ6(6a〜6cのいずれか)が出力電流テーブル通りに出力電流Io2を出力するように、上記BATコンバータ6の調整手段64(図4参照)に対して上記BATコンバータ6の出力電流−出力電圧特性をシフトさせる。一方、選択されなかった二次電池162が接続されているBATコンバー6に対しては、制御部73は、出力電流テーブルの1つ下の区分として出力電流Io2を出力するように、上記BATコンバータ6の調整手段64(図4参照)に対して上記BATコンバータ6の出力電流−出力電圧特性をシフトさせる。なお、実施形態2の制御部73は上記以外の点において基本形態の制御部73と同様である。
例えば、複数の二次電池162が残量「大」の区分にある場合、選択された二次電池162が接続されているBATコンバータ6は残量「大」の電流を出力する。一方、選択されなかった二次電池162が接続されているBATコンバータ6は、残量「大」より1つ下の区分の残量「中」の電流を出力する。複数の二次電池162が残量「中」の区分にある場合、選択された二次電池162が接続されているBATコンバータ6は残量「中」の電流を出力する。一方、選択されなかった二次電池162が接続されているBATコンバータ6は、残量「中」より1つ下の残量「小」の電流を出力する。複数の二次電池162が残量「小」の区分にある場合、選択された二次電池162が接続されているBATコンバータ6は残量「小」の電流を出力する。一方、選択されなかった二次電池162が接続されているBATコンバータ6は、残量「小」の1つ下の残量「小未満」とみなし、電流を出力しない。
次に、本実施形態に係る電源供給装置3の動作について図12を用いて説明する。まず、基本形態と同様に、負荷電流検出部70が負荷電流Iの大きさを検出し(図12のS1)、残量検出部71が各二次電池162の残量を検出し(S2)、各二次電池162の残量が閾値以上であるか否かを判定部72が判定する(S3)。なお、閾値以上の残量を有する二次電池162がないと判定部72が判定した場合の動作は、基本形態と同様である(S7〜S9)。
一方、ステップS3において、閾値以上の残量を有する二次電池162(ここではすべての162a〜162cとする)がある場合、閾値以上の残量を有する二次電池162のうち、複数の二次電池162(ここでは162a,162bとする)が同区分である場合(S21)、二次電池162aと二次電池162bの使用頻度を使用頻度カウント部74が検出し(S22)、使用頻度の少ない二次電池162(ここでは162bとする)を制御部73が選択する(S23)。その後、制御部73は、出力電流テーブル通りに出力電流Iobの指示値をBATコンバータ6bに送信する(S5)。また、制御部73は、BATコンバータ6cに対しても、出力電流テーブル通りに出力電流Iocの指示値を送信する。一方、選択されなかったBATコンバータ6aに対しては、制御部73は、出力電流テーブルの1つ下の区分の指示値を送信する。各BATコンバータ6a〜6cは、制御部73から指示値を受け取ると、調整手段64(図4参照)を用いて各BATコンバータ6a〜6cの出力電流−出力電圧特性をシフトし、出力電流Ioa〜Iocを直流機器102に供給する。その後、基本形態と同様にステップS6に進む。
以上、本実施形態によれば、複数の二次電池162が同区分にある場合、上記複数の二次電池162のうち使用頻度が最少である二次電池162が接続されているBATコンバータ6(6a〜6cのいずれか)の出力電流Io2を他のBATコンバータ6の出力電流Io2よりも大きくすることによって、使用頻度の高い二次電池162への負荷を減らすことができるので、さらに各二次電池162の寿命を延ばすことができる。
(実施形態3)
実施形態3に係る電源供給装置3は、出力電流テーブルを用いずに、残量検出部71で検出された二次電池162a〜162cの残量に応じてBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocを決定する。
本実施形態の監視装置7の制御部73は、残量検出部71で検出された二次電池162a〜162cの残量が高いほどBATコンバータ6a〜6cの出力電流Ioa〜Iocが大きくなるように各BATコンバータ6a〜6cの調整手段64(図4参照)に対して各BATコンバータ6a〜6cの出力電流−出力電圧特性をシフトさせて各BATコンバータ6a〜6cに電流を出力させる。
例えば、二次電池162aの残量が50%、二次電池162bの残量が40%、二次電池162cの残量が30%であって、負荷電流Iの電流値が48(所定値で規格化した値)である場合、BATコンバータ6aの出力電流Ioaの電流値は20(=48(負荷電流)×50%/(50%+40%+30%))となる。この場合、BATコンバータ6bの出力電流Iobの電流値は16(=48(負荷電流)×40%/(50%+40%+30%))となり、BATコンバータ6cの出力電流Iocの電流値は12(=48(負荷電流)×30%/(50%+40%+30%))となる。
ただし、本実施形態においても、実施形態1と同様に、二次電池162の残量が30%未満である場合、上記二次電池162が接続されているBATコンバータ6a〜6cからは電流が出力されないようになっている。なお、電流出力されない条件を、二次電池162の残量が30%未満としているが、残量30%に限定されず、予め設定された残量(残量x%)であってもよい。残量x%は、用途などに応じて適宜選択することができる。
ところで、実際の電池最大出力が電流出力値を超える場合は上記のようにして出力電流Ioa〜Iocを決定することができるが、実際の電池最大出力が電流出力値を超えない場合(例えば二次電池162aの電池最大出力が15である場合)、BATコンバータ6aの出力電流Ioaは20ではなく15となる。この場合も、BATコンバータ6a〜6c間の電流出力量の割合を一定にするため、BATコンバータ6bの出力電流Iobは16ではなく12となり、BATコンバータ6cの出力電流Iocは12ではなく9となる。この場合、不足分(48−(15+12+9)=12)は、第1の電源機器5から出力される。
なお、基本形態および実施形態1〜3では、電源として、複数の二次電池162とともに商用電源ACと太陽電池161と燃料電池163とを用いた構成について説明したが、上記構成に限定されるものではなく、商用電源AC、太陽電池161、燃料電池163の少なくともいずれかを用いた構成であってもよい。
102 直流機器(負荷機器)
162(162a〜162c) 二次電池
4 複数台の電源機器
5 第1の電源機器(定電圧電源機器)
6 第2の電源機器
6a〜6c BATコンバータ(二次電池用電源機器)
64 調整手段
7 監視装置
70 負荷電流検出部(負荷電流検出手段)
71 残量検出部(残量検出手段)
73 制御部(制御手段)
74 使用頻度カウント部(使用頻度カウント手段)
負荷電流
Io2(Ioa〜Ioe) 出力電流

Claims (3)

  1. 電源電圧が入力され出力電流の大きさに関わらず定電圧となる直流電圧を出力電圧とする定電圧電源機器と、
    それぞれ異なる二次電池を入力電源として出力電流が大きくなるにつれて単調に小さくなる直流電圧を出力電圧とし前記定電圧電源機器と並列運転して直流電力を前記負荷機器に供給する複数台の二次電池用電源機器と、
    各二次電池の残量を検出する残量検出手段と、
    前記負荷機器に流れる負荷電流の大きさを検出する負荷電流検出手段と、
    各二次電池用電源機器の出力電圧が前記定電圧電源機器の出力電圧に合わせ込まれたときの各二次電圧用電源機器の出力電流の大きさを制御する制御手段とを備え、
    各二次電池用電源機器は、前記負荷機器への電力供給時に出力電流と出力電圧の関係を示す出力電流−出力電圧特性をシフトする調整手段を有し、
    前記制御手段は、前記残量検出手段で検出された前記各二次電池の残量および前記負荷電流検出手段で検出された前記負荷電流の電流値に応じて、前記二次電池の残量が多いほど当該二次電池が接続されている前記二次電池用電源機器の出力電流が大きくなるように前記各二次電池用電源機器の前記調整手段に対して当該各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて当該各二次電池用電源機器に電流を出力させる
    ことを特徴とする電源供給装置。
  2. 前記制御手段は、前記二次電池の残量に応じて当該二次電池の区分を設け、残量の多い区分の二次電池に接続されている二次電池用電源機器ほど出力電流が大きくなるように各二次電池用電源機器の調整手段に対して各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて各二次電池用電源機器に電流を出力させることを特徴とする請求項1記載の電源供給装置。
  3. 各二次電池の使用頻度をカウントする使用頻度カウント手段を備え、
    前記制御手段は、2以上の二次電池が同区分である場合、当該2以上の二次電池のうち前記使用頻度カウント手段でカウントされた使用頻度が最少である二次電池を選択し、選択した二次電池が接続されている二次電池用電源機器が、当該2以上の二次電池の残りが接続されている二次電池用電源機器よりも出力電流が大きくなるように前記各二次電池用電源機器の前記調整手段に対して当該各二次電池用電源機器の出力電流−出力電圧特性をシフトさせて当該各二次電池用電源機器に電流を出力させる
    ことを特徴とする請求項2記載の電源供給装置。
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