JP5385214B2 - シートベルトバックル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のシートベルトに設けられたタングプレートを固定するシートベルトバックル装置に関するものである。
シートベルトバックル(以下「バックル」と略称することもある)の内部では、差し込まれたタングプレートのラッチ孔がラッチ部材に掛止されることで、タングプレートの固定が行われている。タングプレートは、バックルの解除ボタンを押すだけで解除できる。具体的には、まず解除ボタンが押されてバックルの内部へ向かってスライドする。スライドした解除ボタンによりラッチ部材(または、ラッチ部材をタングプレートへ向かって押さえているロックバー)がタングプレートから持ち上げられる。これにより、ラッチ孔の掛止が解除され、タングプレートが解放される。このように、バックルは、タングプレート(以下「タング」と略称することもある)の着脱が容易な構成となっている。
シートベルトの装着時において、車両が事故等による衝撃を受けた場合、まずウェビングのリトラクタからの引き出しがロックされる。さらにリトラクタ等に設けられたプリテンショナによってウェビングが瞬時に巻き取られることで、シートベルトは乗員の身体に緩みなく密着する。ウェビングがプリテンショナに巻き取られたり、その直後にウェビングが乗員からの荷重を受け止めたりすることによって、バックルはタング側へ引っ張られる。あるいは、バックルプリテンショナの作動によって、バックルはタングと反対方向へ引っ張られる。
バックルが上記のようにタング方向またはその反対方向へ当初の位置から引っ張られた瞬間、バックル内部においてスライド可能な解除ボタンは、慣性によって当初の位置に静止しようとする。また、バックルの移動が停止した後には、解除ボタンはバックルが移動した方向へ慣性によってスライドしようとする。こうした慣性の作用で、解除ボタンがバックルの内部へスライドしてしまい、事故時にタングプレートを解除してしまうおそれがある。そこで、従来から、バックルの内部には、解除ボタンに対するおもりの役割を担うカウンタウェイトが設けられ、慣性による解除ボタンのスライドを防いでいる。
例えば特許文献1に開示されているバックルは、タングを着脱する要素として、タングをラッチ(固定)するラッチ部材と、ラッチ部材によるタングのラッチを解除するための解除ボタンとを備えている。このバックルはさらに、回動軸で回動可能に設けられ、解除ボタンに当接することで解除ボタンの解除方向(上記のラッチを解除させる方向)の移動を阻止する慣性レバー(カウンタウェイト)も備えている。特許文献1によれば、カウンタウェイトによって、解除ボタンの解除方向および非解除方向のいずれの方向の慣性力に対しても、バックルとタングとのラッチを確実に保持することができるとされている。
特開2005−144138号公報
近年では車室内の美観の向上および自由空間の確保を図るために、バックルの小型化の要請が高まっている。ところが、特許文献1に記載のようなカウンタウェイトは、解除ボタンのスライドを防ぐための相応の質量を必要としている。かかるカウンタウェイトを美観の向上のためにむやみに小型化するとその質量が不足し、解除ボタンのスライドの防止、すなわち衝突事故時の不測のタングプレート解除を防止不能となってしまう。
本発明は、このような課題に鑑み、カウンタウェイトを小型軽量化しても衝突事故時の不測のタングプレート解除が防止可能なシートベルトバックル装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるシートベルトバックル装置の代表的な構成は、シートベルトに設けられたタングプレートを固定するシートベルトバックル装置であって、タングプレートが挿入される外装ケースの内部方向へスライドすることでタングプレートの外装ケース内での係止を解除する解除ボタンと、外装ケース内に回動可能に設置され、解除ボタンのスライドに抵抗するカウンタウェイトとを備え、カウンタウェイトは、外装ケースに対してカウンタウェイトを回動させる第1回動軸と、解除ボタンに噛合されることで解除ボタンのスライドにカウンタウェイトの第1回動軸での回動を連動させる第2回動軸とを有し、解除ボタンは、カウンタウェイトの第2回動軸と噛合する軸受溝を有し、軸受溝は、解除ボタンが外装ケースの内部方向へスライドする際に第2回動軸に接触する第1壁面と、第1壁面に対向して設けられ解除ボタンが外装ケースの外部方向へスライドする際に第2回動軸に接触する第2壁面とを含んでいて、解除ボタンが外装ケースの外部方向へスライドした位置において、カウンタウェイトは第2回動軸が第1回動軸よりも外装ケースの外部側に位置する姿勢となっていて、第1壁面および第2壁面は、カウンタウェイトの第1回動軸の中心と第2回動軸の中心とがなす直線とそれぞれ略平行であることを特徴とする。
上記構成によれば、解除ボタンが外装ケースの内部方向へスライドする際に、カウンタウェイトの第1回動軸の中心から第2回動軸と解除ボタンの軸受溝の第1壁面との接点までの距離を短くすることができる。すなわち、カウンタウェイトにおける支点と力点との距離を短くして、解除ボタンの外装ケースの内部方向へのスライドによってカウンタウェイトに働くトルクを小さくすることができる。したがって、外装ケースの内部方向への慣性が生じても、カウンタウェイトは解除ボタンの外装ケースの内部方向へのスライドを容易に防ぐことが可能となる。
また上記構成によれば、解除ボタンが外装ケースの外部方向へスライドする際に、カウンタウェイトの第1回動軸の中心から第2回動軸と解除ボタンの軸受溝の第2壁面との接点までの距離を長くすることができる。すなわち、カウンタウェイトにおける支点と力点との距離を長くして、解除ボタンの外装ケースの外部方向へのスライドによってカウンタウェイトに働くトルクを大きくすることができる。したがって、外装ケースの外部方向への慣性が生じても、カウンタウェイトが回動することによる解除ボタンの外装ケースの内部方向へのスライドをより的確に防ぐことが可能となる。
これらのように、上記構成であれば、質量の軽いカウンタウェイトであっても、解除ボタンの外装ケースの内部方向へのスライドを防ぐことができる。また、質量の軽い解除ボタンであっても、カウンタウェイトの回動に連動して外装ケースの内部方向へスライドするおそれがなくなる。したがって、カウンタウェイトおよび解除ボタンを小型軽量化しても衝突事故時の不測のタングプレート解除が防止できる。
上記のカウンタウェイトの第2回動軸は、軸方向から見た断面が略楕円形状であって、略楕円の長軸が第1回動軸の中心と第2回動軸の中心とがなす直線に略直交するとよい。
上記構成によれば、第2回動軸の形状によって、第1回動軸の中心から、第2回動軸と軸受溝の第1壁面または第2壁面との接点までの距離を正確に設定することが可能となる。したがって、小型軽量化したカウンタウェイトおよび解除ボタンであっても、解除ボタンの外装ケースの内部方向へのスライドを確実に防ぐことが可能である。
本発明によれば、カウンタウェイトを小型軽量化しても衝突事故時の不測のタングプレート解除が防止可能なシートベルトバックル装置を提供することが可能となる。
第1実施形態にかかるシートベルトバックル装置の内部構成を例示する図である。 図1のシートベルトバックル装置の分解図である。 シートベルトバックル装置の初期状態およびラッチ状態を例示する図である。 第1実施形態にかかるシートベルトバックルと従来のシートベルトバックルとを比較する図である。 第2実施形態にかかるシートベルトバックル装置を例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(シートベルトバックル装置)
以下、図1〜図3を参照して本実施形態にかかるシートベルトバックル装置について説明する。図1は、第1実施形態にかかるシートベルトバックル装置の内部構成を例示する図、図2は図1のシートベルトバックル装置の分解図である。また、図3はシートベルトバックル装置の初期状態およびラッチ状態を例示する図である。図3は、図1のA−A断面に対応している。なお、初期状態とは、シートベルトが装着されていない状態である。またラッチ状態とは、シートベルトを装着した状態であって、タングプレート102をラッチ(係止)した状態のことである。
図1に例示するシートベルトバックル装置(以下、バックル100と記載する)は、シートベルトに設けられたタングプレート102を固定する装置である。バックル100は、車室内において、座席に着座した乗員の腰部近傍に位置するように設置される。
図2に例示するように、バックル100の外装ケース110には、タングプレート102を挿入するため、および解除ボタン180を設置するための開口部112が設けられている。開口部112のうち、解除ボタン180が設置される部分以外の部分に、タング挿入口114(図1参照)が形成される。外装ケース110の下側には、下ケース116がネジ止めされる。
バックル内には、金属製のフレーム120が設置される。フレーム120は一対の側壁122と、側壁122間に設けられた底壁124とを備えた断面コの字形状を有している。底壁124の上面は、バックル内においてタングプレート102の挿入路を構成する。
フレーム120の上部にはラッチ部材140が設置される。図3(a)および図3(b)に例示するように、ラッチ部材140は、外装ケース110内に挿入されたタングプレート102に連動して回動し、タングプレート102を掛止する。ラッチ部材140のラッチ突片142は、ラッチ部材140が回動することによってタングプレート102のラッチ孔104に挿入される。
ラッチ部材140の中央には開口146が設けられている。開口146の縁にはバネ掛止凸部148が設けられていて、バネ掛止凸部148にはイジェクタスプリング170が接続される。
ラッチ部材140とフレーム120との間には、イジェクタ150が設置される。イジェクタ150は、フレーム120の底壁上においてタングプレート102の着脱方向にスライド可能に設けられている。図3(a)および図3(b)に例示するように、イジェクタ150は、タングプレート102が外装ケース110内に挿入されると、タングプレート102の端部と接触してこれに押され、タング挿入口114側から外装ケース110内の奥側(図示Y1側)へスライドする。
図2に例示するように、イジェクタ150にはカンチレバー160が連結される。カンチレバー160は、その上端がラッチ部材140の開口146を通過して上方に突出するように設置される。図3(b)に例示するように、カンチレバー160は、イジェクタスプリング170の反発力を利用し、ロックバー172を介してラッチ部材140をタングプレート102に向かって押圧する。
イジェクタスプリング170は、ラッチ部材140とカンチレバー160との間に設置される。イジェクタスプリング170は圧縮状態で設置されるため、ラッチ部材140とカンチレバー160とを互いに引き離す方向への反発力を常に発生させている。
図2に例示するように、ロックバー172は、フレーム120の両側壁122に渡るように設置される。図3(b)に例示するように、ロックバー172は、カンチレバー160によってラッチ部材140を上方からタングプレート102に向かって押圧する。
図1に例示するように、解除ボタン180は、フレーム120の開口部112側(図中Y2側)に設けられる。解除ボタン180は、フレーム上をタングプレート102の着脱方向へ自在にスライドすることができる。解除ボタン180は、外装ケース110の内部方向へスライドすることでロックバー172をラッチ部材140から持ち上げ、タングプレート102の外装ケース内での係止を解除することができる。
図2に例示するように、解除ボタン180のフレーム120の底壁側には、バックル100の内部方向へ突出する下端部182が設けられている。下端部182には、両側のフレームの側壁に向かって延びる軸受溝184が形成されている。この軸受溝184には、カウンタウェイト190の第2回動軸194が噛合される。また、軸受溝184の中央付近には、カウンタウェイトの肉厚部198を受けるための補助溝186が設けられている。
カウンタウェイト190は、解除ボタン180に対するおもりの役割を担う部材である。図3(a)および図3(b)に例示するように、カウンタウェイト190は、第1回動軸192および第2回動軸194を有していて、外装ケース内に回動可能に設置される。
第1回動軸192は、フレーム120の側壁122(図2参照)に挿入され、フレーム120および外装ケース110に対するカウンタウェイト190の回動を可能にする。第2回動軸194は、解除ボタン180の軸受溝184に噛合されることで解除ボタン180のスライドにカウンタウェイト190の第1回動軸192での回動を連動させる。
図3(a)に例示するように、カウンタウェイト190には掛止部196が設けられている。図3(b)に例示するように、掛止部196はラッチ状態の位置のロックバー172を掛止する。これにより、カウンタウェイト190は、ラッチ部材140によるタングプレート102の掛止を補助することができる。
カウンタウェイト190の機能を詳述する。カウンタウェイト190の重心は、図3(a)および図3(b)において第1回動軸192よりもバックル100の内部側になるよう設定されている。事故等の発生時において、バックル100には内部方向(図中Y1方向)の慣性力が生じる場合がある。この場合、カウンタウェイト190は、第1回動軸192を中心に図中時計回りに回動しようとする。したがって、解除ボタン180のY1方向への慣性力は、第2回動軸194から受けるカウンタウェイト190の慣性力によって相殺される。このように、カウンタウェイト190が解除ボタン180のスライドに抵抗するため、タングプレート102の不測の解除を防ぐことができる。
また、バックル100には外部方向(図中Y2方向)の慣性力が生じる場合もある。しかし、カウンタウェイト190は、第1回動軸192を中心に反時計回りに回動しようとする慣性力が解除ボタン180のY2方向の慣性力に相殺され得るように質量設定されている。そのため、慣性によってカウンタウェイト190が回動し、解除ボタン180をバックル内部方向へスライドさせるおそれはない。
上記説明したように、カウンタウェイト190には、解除ボタン180のスライドを防ぐための相応の質量が必要となっている。しかし、本実施形態にかかるバックル100では、解除ボタン180の軸受溝184の形状によって、カウンタウェイト190の質量を通常よりも減少させることに成功している。以下、図4を参照して、軸受溝184の構成について説明する。
図4は、第1実施形態にかかるシートベルトバックルと従来のシートベルトバックルを比較する図である。図4(a)は図3(b)の軸受溝184を拡大して示していて、図4(b)は図4(a)に対応して従来のシートベルトバックル(以下、バックル10と記載する。)の軸受溝(第1壁面14aおよび第2壁面14b)を示している。以下では、外装ケース110の内部側とは図3および図4におけるY1側であり、外装ケース110の外部側とは図3および図4におけるY2側であるとして説明を行う。
図3(b)は上述したようにラッチ状態のバックル100を示している。このラッチ状態において、解除ボタン180は外装ケース110の外部方向へスライドした位置となっていて、カウンタウェイト190は第2回動軸194が第1回動軸192よりも外装ケース110の外部側に位置する姿勢となっている。
図4(a)に例示するように、軸受溝180(図3(b)参照)は第1壁面184aおよび第2壁面184bを含んで構成されている。第1壁面184aは、解除ボタン180が外装ケース110の内部方向へスライドする際に第2回動軸194に接触する。第2壁面184bは、第1壁面184aに対向して設けられていて、解除ボタン180が外装ケース110の外部方向へスライドする際に第2回動軸194に接触する。
第1壁面184aと第2壁面184bとは、カウンタウェイト190の第1回動軸192の中心C1と第2回動軸194の中心C2とがなす直線L1とそれぞれ略平行に形成されている。したがって、第1壁面184aと第2壁面184bとは、解除ボタン180に対して傾斜して形成されている。この構成により、第2回動軸194は、第1壁面184aおよび第2壁面184bと、直線L1に直交する第2回動軸194の直径a1上の接点P1および接点P2で接触する。このとき、第1回動軸192の中心C1と接点P1との間は距離D1となり、第1回動軸192の中心C1と接点P2との間は距離D2となっている。これらの距離D1および距離D2は、カウンタウェイト190における支点(第1回動軸192)と力点(接点P1または接点P2)との距離である。
一方、図4(b)に例示する従来のバックル10では、第1壁面14aと第2壁面14bとを解除ボタン12に対して上下方向に略垂直に形成していた。したがって、第2回動軸194は、第1壁面14aおよび第2壁面14bと、それらに直交する第2回動軸194の直径a2上の接点P3および接点P4で接触していた。この場合、第1回動軸192の中心C1と接点P3との間は距離D3であり、第1回動軸192の中心C1と接点P4との間は距離D4である。
図4(a)と図4(b)とを比較すると、図4(a)の距離D1は、図4(b)の距離D3よりも短くなっている。また、図4(a)の距離D2は、図4(b)の距離D4よりも長くなっている。
外装ケース110の内部方向への慣性が生じた場合、慣性力によって解除ボタン180は外装ケース110の内部方向へスライドしようとする。この動きはタングプレート102の不測の解除を誘発するものである。一方、カウンタウェイト190は時計回りに回転して上記スライドを防ぎ、タングプレート102の解除を防止しようとする。
ただし本実施形態では、従来の構成と比較して、解除ボタン180の外装ケース110の内部方向へのスライドによってカウンタウェイト190に働くトルクを小さくすることができる。これは既に述べたように、解除ボタン180が直接力を及ぼす接点P1(力点)から第1回動軸192の中心C1(支点)までの距離D1を短くしたからである。したがって、カウンタウェイト190はその質量が通常より小さくとも、解除ボタン180の外装ケース110の内部方向へのスライドを防ぐことが可能となっている。
一方、外装ケース110の外部方向への慣性が生じた場合、慣性力によって解除ボタン180は外装ケース110の外部方向へスライドしようとする。この動きはタングプレート102の不測の解除を引き起こすものではないので、問題はない。しかしこのとき、カウンタウェイト190には反時計回りに回転しようとする慣性力が生じる。つまりこの場合は、外装ケース110の内部方向への慣性が生じた場合とは逆に、カウンタウェイト190がタングプレート102の不測の解除を誘発する動作をしてしまいかねない。しかし通常は、解除ボタン180の外部方向へのスライドによってカウンタウェイト190の反時計回りの回動は相殺される。
ただし本実施形態では、距離D2が長いことで、従来の構成と比較して、解除ボタン180の外装ケース110の外部方向へのスライドによってカウンタウェイト190に働くトルクを大きくすることができる。したがって、解除ボタン180はその質量が通常より小さくとも、カウンタウェイト190が図中反時計回りに回動することによる解除ボタン180の外装ケース110の内部方向へのスライドをより的確に防ぐことが可能となる。
これらのように、本実施形態の構成であれば、質量の軽いカウンタウェイト190であっても、解除ボタン180の外装ケース110の内部方向へのスライドを防ぐことができる。また、質量の軽い解除ボタン180であっても、カウンタウェイト190の回動に連動して外装ケース110の内部方向へスライドするおそれがなくなる。したがって、カウンタウェイト190および解除ボタン180を小型軽量化しても衝突事故時の不測のタングプレート解除が防止できる。また、カウンタウェイトおよび解除ボタンの小型軽量化か可能であるため、バックル全体の小型化を促進することも可能となる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態にかかるシートベルトバックル装置を例示する図である。第2実施形態にかかるシートベルトバックル装置(以下、バックル200と記載する)は、カウンタウェイト202の第2回動軸206の形状において、第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態と同一の構成および作用の要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5に例示するように、カウンタウェイト202の第2回動軸206は、軸方向から見た断面が略楕円形状となっている。そして、略楕円の長軸a3は、第1回動軸204の中心C3と第2回動軸の中心C4とがなす直線L2に略直交している。この構成により、第2回動軸206と第1壁面184aまたは第2壁面184bとは、長軸a3上の接点P5および接点P6にて接触する。
上記第2実施形態によれば、第1回動軸204の中心C3と接点P5または接点P6との間の距離D5および距離D6を、第2回動軸206の形状によって図4の距離D1および距離D2とそれぞれ同程度に正確に設定することができる。したがって、小型軽量化したカウンタウェイト202および解除ボタン180であっても、解除ボタン180の外装ケース110の内部方向へのスライドをより確実に防ぐことが可能である。
上記第2実施形態の変形例として、図5の断面が略楕円形状の第2回動軸206と、図4(b)の上下方向に略垂直な第1壁面14aと第2壁面14bとを組み合わせてもよい。略楕円形状の第2回動軸206を用いれば、壁面が傾斜していなくとも、第1実施形態と同様の効果が得られるからである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両のシートベルトに設けられたタングプレートを固定するシートベルトバックル装置に利用することができる。
C1、C2、C3、C4 …中心、P1、P2、P3、P4 …接点、L1、L2 …直線、a1、a2 …直径、a3 …長軸、100、200、10 …バックル、102 …タングプレート、110 …外装ケース、112 …開口部、114 …タング挿入口、116 …下ケース、120 …フレーム、122 …側壁、124 …底壁、140 …ラッチ部材、146 …開口、148 …バネ掛止凸部、150 …イジェクタ、160 …カンチレバー、170 …イジェクタスプリング、172 …ロックバー、180、12 …解除ボタン、182 …下端部、184 …軸受溝、184a、14a …第1壁面、184b、14b …第2壁面、186 …補助溝、190、202 …カウンタウェイト、192、204 …第1回動軸、194、206 …第2回動軸、196 …掛止部、198 …肉厚部

Claims (2)

  1. シートベルトに設けられたタングプレートを固定するシートベルトバックル装置であって、
    前記タングプレートが挿入される外装ケースの内部方向へスライドすることで該タングプレートの外装ケース内での係止を解除する解除ボタンと、
    前記外装ケース内に回動可能に設置され、前記解除ボタンのスライドに抵抗するカウンタウェイトとを備え、
    前記カウンタウェイトは、前記外装ケースに対して該カウンタウェイトを回動させる第1回動軸と、前記解除ボタンに噛合されることで該解除ボタンのスライドに該カウンタウェイトの第1回動軸での回動を連動させる第2回動軸とを有し、
    前記解除ボタンは、前記カウンタウェイトの前記第2回動軸と噛合する軸受溝を有し、
    前記軸受溝は、前記解除ボタンが前記外装ケースの内部方向へスライドする際に前記第2回動軸に接触する第1壁面と、該第1壁面に対向して設けられ該解除ボタンが該外装ケースの外部方向へスライドする際に前記第2回動軸に接触する第2壁面とを含んでいて、
    前記解除ボタンが前記外装ケースの外部方向へスライドした位置において、前記カウンタウェイトは前記第2回動軸が前記第1回動軸よりも前記外装ケースの外部側に位置する姿勢となっていて、前記第1壁面および第2壁面は、該カウンタウェイトの第1回動軸の中心と第2回動軸の中心とがなす直線とそれぞれ略平行であることを特徴とするシートベルトバックル装置。
  2. 前記カウンタウェイトの第2回動軸は、軸方向から見た断面が略楕円形状であって、該略楕円の長軸が前記第1回動軸の中心と第2回動軸の中心とがなす直線に略直交することを特徴とする請求項1に記載のシートベルトバックル装置。
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