JP5382397B2 - シールドトンネルの施工方法 - Google Patents

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本発明は、シールドトンネルの施工方法に関するものである。
図1は、シールドトンネルにおいてセグメントに作用する荷重を説明する説明図である。図1に示すように、従来のシールドトンネルでは、トンネルの鉛直方向には等分布荷重(土圧・水圧P1,P2、自重G、自重反力P3)が作用し、トンネルの水平方向には等変分布荷重(土圧・水圧Q)のほか、地盤反力R1が作用するものと解されている。しかしながら、軟弱地盤では、地盤反力R1が期待できないために、結果として曲げモーメントが大きくなり、曲げに対する補強が必要となっている。また、土圧・水圧P1,P2,Qは、現場条件によって異なり、適切に決定する必要があった(例えば、非特許文献1参照)。
一方、裏込め注入には、シールドマシンの後胴部から行う同時注入方式とセグメントの注入口(グラウトホール)を利用した即時注入方式とがある。これらの裏込め注入は、A液(セメント系材料)とB液(水ガラス系材料)を注入口の口元で混ぜることにより短時間(例えば、十数秒)で固化させながら行っている。また、裏込め注入は、理論テールボイド量(体積)に対する割合で管理され、裏込めの圧力管理は可能であるものの、圧力を一定に保持することはできなかった。
「シールド工法入門」,社団法人土質工学会,平成4年9月20日,p130−139
しかしながら、セグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持され、裏込め注入された後もその圧力状態(土圧状態)が維持されるとすれば、図2に示したように、地山保持材の充填圧力P(地盤からの荷重)、自重G、浮力に対する地盤反力Rがセグメントに作用するものと解することができる。このように地山保持材の充填圧力P、自重G、浮力に対する地盤反力Rがセグメントに作用するものとすれば、曲げモーメントが低減され、圧縮軸力が卓越することになり、従来のシールドのトンネルに比較して、セグメントの曲げ補強の削減、セグメントの覆工厚の低減が可能となり、トンネルの施工に要する費用のコストダウンが可能となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、セグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持され、裏込め注入された後もその圧力状態が維持されるシールドトンネルの施工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、地山を掘進したシールドマシンの後胴部においてセグメントを組み立て、その後、組み立てたセグメントと地山との間に裏込め材を充填するシールドトンネルの施工方法において、組み立てたセグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持されるように、前記組み立てたセグメントと地山との間に流動性を有する地山保持材を充填し、その後、裏込め材が注入された後もその圧力状態が維持されるように、充填した地山保持材の圧力を一定に保持した状態で、充填した地山保持材を回収するとともに裏込め材を注入し、組み立てたセグメントと地山との間において裏込め材を固化させることを特徴とする。
また、本発明は、前記地山保持材が、少なくとも回収されるまでは流動性を維持するとともに、地山に対する非浸透性を有することを特徴とする。
本発明にかかるシールドトンネルの施工方法は、組み立てたセグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持されるように、組み立てたセグメントと地山との間に流動性を有する地山保持材を充填し、その後、裏込め材が注入された後もその圧力状態が維持されるように、充填した地山保持材の圧力を一定に保持した状態で、充填した地山保持材を回収するとともに裏込め材を注入するので、セグメントが地山保持材によって地盤に保持され、裏込め材が注入された後もその圧力状態(土圧状態)が維持される。したがって、図2に示したように、地山保持材の充填圧力P(地盤からの荷重)、自重G、浮力に対する地盤反力Rがセグメントに作用する。このように地山保持材の充填圧力P、自重G、浮力に対する地盤反力Rがセグメントに作用するものとすれば、曲げモーメントが低減され、圧縮軸力が卓越することになり、従来のトンネル施工方法に比較して、セグメントの曲げ補強の削減、セグメントの覆工厚の低減が可能となり、トンネルの施工に要する費用のコストダウンが可能となる。
以下に、本発明にかかるシールドトンネルの施工方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図3は、本発明の実施の形態であるシールドトンネルの施工方法を説明する縦断面図である。本発明の実施の形態であるシールドトンネルの施工方法は、セグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持され、裏込め注入がされた後もその圧力状態(土圧状態)が維持されるようにするものであって、図3に示すように、地山をシールドマシン1が掘進し、シールドマシン1の後胴部においてセグメント10が組み立てられるようになっている。
シールドマシン1の掘進方向後方には、地山保持材送排泥ポンプ2が配設してあり、シールドマシン1の通過直後(テールボイド)においてセグメント10の注入口(グラウトホール)10aからセグメント10と地山との間に流動性を有する地山保持材を充填する一方、該セグメント10の掘進方向後方のセグメント11の注入口11aから地山保持材を回収するようになっている。また、地山保持材送排泥ポンプ2は、地山保持材の充填圧力を一定に保持するようになっている。
また、シールドマシン1の掘進方向後方には、裏込め注入ポンプ3が配設してあり、地山保持材を回収するセグメント11の掘進方向後方となるセグメント12の注入口12aからセグメント12と地山との間に裏込め材を注入するようになっている。
本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法によれば、シールドマシン1の掘進方向後方において、地山保持材送排泥ポンプ2がセグメント10と地山との間に地山保持材を充填することにより、セグメント10が地山保持材によって地山に保持される。
その後、地山保持材送排泥ポンプ2がセグメント11の注入口11aから地山保持材を回収するとともに、裏込め注入ポンプ3が裏込め材を注入することにより、セグメント12と地山との間には、地山保持材に代えて裏込め材が注入されることになる(即時注入)。
そして、裏込め材は、セグメント12と地山との間において固化させられることになる。
ところで、本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法において用いられる地山保持材は、流動性を有するとともに少なくとも回収されるまでは流動性を維持するものであること、及び地山に対する非浸透性を有するものであることが必要である。
地山保持材は、例えば、水とベントナイト及びポリアクリルアミド系高分子凝集材とをゲル状を呈するように配合したものであり、それらの配合比はそれぞれ77.1〜85.0重量%、14.7〜21.9重量%、0.1〜1.4重量%の範囲内に設定することが好ましく、特に水79.69重量%、ベントナイト20.05重量%、ポリアクリルアミド系高分子凝集材0.26重量%とすることが最適な配合比の一例として挙げられる。これらの配合方法は、例えば、水とベントナイトとを高速ミキサーにて10分間程度攪拌した後、それにポリアクリルアミド系高分子凝集材を添加し、さらに低速ミキサーにて20分間程度攪拌することにより行われる。また、ミキサーの形状によっては、1つのミキサーで回転速度を変えることにより、地山保持材を10分程度で配合することもできる。
上記配合の地山保持材は比重が1.13程度であるが、その表面に直径50mmの球体を静置してその沈降(沈み込み)の程度を確認する球体沈降試験によれば、球体の比重が2.4の場合には全体の1/3程度しか沈降せず、球体の比重が3.6の場合でも1/2程度沈降するに留まり、この結果から比重2.7程度である土粒子に対する十分な保持性能を有するものであることが確認される。
しかも、上記配合の地山保持材は、地山に対する十分な保持性能と非浸透性を有し、流動性が長期にわたって安定に維持されるという基本的な特性に加え、加圧による圧縮率が小さい、水に対する分離抵抗性が高い、空洞部への充填性が良い、ポンプによる長距離圧送によっても性状変化が生じない、十分に安価であるといった特性を有し、本施工方法において最適である。
一方、裏込め材は、従前の裏込め材と同様に、セグメント12の注入口12aの口元で混ぜることにより短時間(例えば、十数秒)で固化するものであって、A液(セメント系材料)とB液(水ガラス系材料)とで構成されるものが好ましい。
図4は、本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計(地山反力法)においてセグメントに作用する曲げモーメントの分布と、従来のシールドトンネルの設計(慣用計算法)においてセグメントに作用する曲げモーメントの分布とを示した曲げモーメント図、図5は、本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計(地山反力法)においてセグメントに作用する軸力の分布と、従来のシールドトンネルの設計(慣用計算法)においてセグメントに作用する軸力の分布とを示した軸力分布図である。これら図4及び図5において、左側が本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計(地山反力法)における計算結果であり、右側が従来のシールドトンネルの設計(慣用計算法)における計算結果である。なお、図4及び図5に示した曲げモーメント、軸力は、シールドトンネルの掘進方向単位長さ(1m)当たりのものである。
また、曲げモーメント及び軸力の計算にあたって、セグメントの直径Dを10m、厚み0.4m、密度2.3t/m3とし、地盤条件を土被り0.5D,1.0D,1.5D,2.0Dの「締まった砂質土」、密度2.1t/m3、側方土圧係数0.5、地盤反力係数30MN/m3とする。
本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法によれば、裏込め注入の液圧的な荷重分布により、従来のシールドトンネルの施工方法に比較して、図4に示すように、曲げモーメントが低減され、図5に示すように、圧縮軸力が卓越する。また、図4に示すように、曲げモーメントは土被りの影響を受けることがなく(土被り05D〜2.0Dの全ての条件において同一の線に重なっている。)、この点が本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法の特徴となっている。したがって、本実施の形態であるトンネルの施工方法を用いる場合には、セグメントの曲げ補強の削減、セグメントの覆工厚の低減が可能となり、シールドトンネルの施工に要する費用のコストダウンが可能となる。また、セグメントを相互に接続する継手を簡略化することもできる。
また、本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法によれば、シールドマシンに特別な装置を搭載することなく、地山保持材を一定の圧力で充填することができる。
シールドトンネルにおいて、セグメントに作用する荷重を説明する説明図である。 本発明の実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計において、セグメントに作用する荷重を説明する説明図である。 本発明の実施の形態であるシールドトンネルの施工方法を説明する縦断面図である。 本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計(地山反力法)においてセグメントに作用する曲げモーメントの分布と、従来のシールドトンネルの設計(慣用計算法)においてセグメントに作用する曲げモーメントの分布とを示した曲げモーメント図である。 本実施の形態であるシールドトンネルの施工方法により可能となるシールドトンネルの設計(地山反力法)においてセグメントに作用する軸力の分布と、従来のシールドトンネルの設計(慣用計算法)においてセグメントに作用する軸力の分布とを示した軸力分布図である。
符号の説明
1 シールドマシン
2 地山保持材送排泥ポンプ
3 裏込め注入ポンプ
10,11,12 セグメント
10a,11a,12a 注入口(グラウトホール)

Claims (2)

  1. 地山を掘進したシールドマシンの後胴部においてセグメントを組み立て、その後、組み立てたセグメントと地山との間に裏込め材を充填するシールドトンネルの施工方法において、
    組み立てたセグメントが流動性を有する地山保持材によって地盤に保持されるように、前記組み立てたセグメントと地山との間に流動性を有する地山保持材を充填し、その後、裏込め材が注入された後もその圧力状態が維持されるように、充填した地山保持材の圧力を一定に保持した状態で、充填した地山保持材を回収するとともに裏込め材を注入し、組み立てたセグメントと地山との間において裏込め材を固化させることを特徴とするシールドトンネルの施工方法。
  2. 前記地山保持材は、少なくとも回収されるまでは流動性を維持するとともに、地山に対する非浸透性を有することを特徴とする請求項1に記載のシールドトンネルの施工方法。
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