JP5382177B1 - 空調室内機 - Google Patents
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Abstract
【課題】外観が美しく、かつ、風向調整性能を向上することが可能な空調室内機。
【解決手段】空調室内機100aは、床置型であって、吹出口形成部材40と、第1垂直フラップ22aと、第2垂直フラップ22bとを備える。吹出口形成部材40は、調和済空気の吹出口Eを形成する。第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第1垂直フラップ22aは、閉状態時に吹出口Eの左端近傍部を覆う。第2垂直フラップ22bは、閉状態時に吹出口Eの右端近傍部を覆う。開状態に移行するときに、第1垂直フラップ22aは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。第2垂直フラップ22bは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。
【選択図】図5
【解決手段】空調室内機100aは、床置型であって、吹出口形成部材40と、第1垂直フラップ22aと、第2垂直フラップ22bとを備える。吹出口形成部材40は、調和済空気の吹出口Eを形成する。第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第1垂直フラップ22aは、閉状態時に吹出口Eの左端近傍部を覆う。第2垂直フラップ22bは、閉状態時に吹出口Eの右端近傍部を覆う。開状態に移行するときに、第1垂直フラップ22aは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。第2垂直フラップ22bは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。
【選択図】図5
Description
本発明は、空調室内機に関する。
従来から、吹き出される空気の風向を左右方向に調整するフラップを備える空調室内機が提供されてきた。例えば、特許文献1(特開2006−064219号公報)には、吹出口を製品両サイドに縦長に配置した床置き型の空調室内機が提案されている。
ところで、特許文献1に記載の空調室内機では、運転時はフラップの製品中央側が製品前方に出るように回転させている。しかし、このようにフラップを製品中央側が前方に出るように回転させた場合、フラップの製品外側端部の回転軌跡が、吹出口端部と接触しないようにしなければならないため、フラップを大きくできず、風向調整性能が上げられない。また、吹出口端部との接触を回避しようとするとフラップに対して開口が大きくなる為、停止時の見た目も悪いという問題がある。
そこで、本発明の課題は、外観が美しく、かつ、風向調整性能を向上することが可能な空調室内機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調室内機は、床置型の空調室内機であって、吹出口形成部材と、第1左右風向調整フラップと、第2左右風向調整フラップとを備える。吹出口形成部材は、調和済空気の吹出口を形成する。第1左右風向調整フラップは、その回動軸が鉛直方向に延び、吹出口より吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第1左右風向調整フラップは、閉状態時に吹出口の左端近傍部を覆う。第2左右風向調整フラップは、その回動軸が鉛直方向に延び、吹出口より吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第2左右風向調整フラップは、閉状態時に吹出口の右端近傍部を覆う。開状態に移行するときに、第1左右風向調整フラップは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。第2左右風向調整フラップは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。
両フラップは、内向きに引っ込むように回動することにより開く。これにより、吹出口に対して、フラップを大きく取れるため、風向調整性能がよくなると共に、停止時に開口部がフラップ背面に隠れる為、外観が美しい。
本発明の第2観点に係る空調室内機は、第1観点に係る空調室内機であって、制御部を更に備える。制御部は、第1左右風向調整フラップの回動の始動と第2左右風向調整フラップの回動の始動との間に時間差を設けるように制御する。
これにより、両フラップの中央部での回転軌跡が交差していても、フラップを開く事ができるため、両フラップ間の隙間をつめることができる。その結果、優れた美観を生ずるとともに、停止時に製品内部にゴミが侵入するのを抑えることができる。
本発明の第3観点に係る空調室内機は、第2観点に係る空調室内機であって、本体を形成するケーシング部材をさらに備える。吹出口形成部材は、吹出口の左右内側壁を形成する左右内側壁部を有する。ケーシング部材の外表面は、吹出後冷気進行空間の外に位置する。吹出後冷気進行空間は、左右内側壁部の先端から左右風向調整フラップの正面吹き方向に対する最大左右角度の方向に延びる仮想面から前側の空間である。
これにより、ケーシング表面に冷気が触れるのを抑制し、冷房運転時における結露を抑制する。
本発明の第4観点に係る空調室内機は、第3観点に係る空調室内機であって、左右内側壁部の先端は、第1左右風向調整フラップおよび第2左右風向調整フラップが閉状態において、第1左右風向調整フラップおよび第2左右風向調整フラップの背後に隠れる。
これにより、優れた美観を生ずる。
本発明の第1観点に係る空調室内機では、吹出口に対して、フラップを大きく取れるため、風向調整性能がよくなると共に、停止時に開口部がフラップ背面に隠れる為、外観が美しい。
本発明の第2観点に係る空調室内機では、優れた美観を生ずるとともに、停止時に製品内部にゴミが侵入するのを抑える。
本発明の第3観点に係る空調室内機では、ケーシング表面に冷気が触れるのを抑制し、冷房運転時における結露を抑制する。
本発明の第4観点に係る空調室内機では、優れた美観を生ずる。
本発明の一実施形態に係る空調室内機である空調室内機100aについて、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)空調機の全体構成
図1は、空調機100の冷媒回路図である。以下、空調機100の全体構成について図1を参照しながら説明する。
図1は、空調機100の冷媒回路図である。以下、空調機100の全体構成について図1を参照しながら説明する。
空調機100は、冷房と暖房との両方の運転が可能であり、主に居室R内に設置される空調室内機100aと居室Rの外に設置される空調室外機100bとから構成されている。空調室内機100aは、室内熱交換器5と、シロッコファン31(図4参照)とを有する。空調室外機100bは、圧縮機2、室外熱交換器3、膨張機構4、四路切替弁6、及び図示しないファンを有する。
圧縮機2は、低圧の冷媒を吸入して圧縮し、高圧にして吐出する。
室外熱交換器3は、冷房運転時には、冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、暖房運転時には、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。室外熱交換器3と熱交換する空気は、ファンにより供給される。
膨張機構4は、高圧の冷媒を減圧・膨張させる。
室内熱交換器5は、冷房運転時には、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、暖房運転時には、冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。室内熱交換器5と熱交換する空気は、シロッコファン31により供給される。
四路切替弁6は、冷房運転時と暖房運転時とで、冷媒の流れを切り替える。具体的には、冷房運転時には、室内熱交換器5から延びる冷媒配管12bを圧縮機2への吸入配管10aに接続し、圧縮機2からの吐出管10bを室外熱交換器3へ延びる冷媒配管11aに接続する。暖房運転時には、室外熱交換器3から延びる冷媒配管11aを圧縮機2への吸入配管10aに接続し、圧縮機2からの吐出管10bを室内熱交換器5へ延びる冷媒配管12bに接続する。
空調機100の冷媒回路では、図1に示すように、圧縮機2は、吐出管10b及び冷媒配管11aにより四路切替弁6を介して室外熱交換器3に接続されている。室外熱交換器3は、冷媒配管11bにより膨張機構4に接続されている。膨張機構4は、冷媒配管12aにより室内熱交換器5に接続されている。室内熱交換器5は、冷媒配管12b及び吸入管10aにより四路切替弁6を介して圧縮機2に接続されている。
(2)空調室内機の構成
図2〜図6を参照しながら空調室内機100aの構成について説明する。なお、以下において、左右、前後、上下は、図2に示した方向を意味する。
図2〜図6を参照しながら空調室内機100aの構成について説明する。なお、以下において、左右、前後、上下は、図2に示した方向を意味する。
(2−1)外観
図2は、空調室内機100aの外観斜視図である。図3は、空調室内機100aの正面図である。
図2は、空調室内機100aの外観斜視図である。図3は、空調室内機100aの正面図である。
空調室内機100aは、居室Rの床上に設置される床置型である。空調室内機100aは、高さ方向(鉛直方向)に長い形状をしており、エンタシスのように高さ方向中央部から上部及び下部それぞれにかけて徐々に幅が細くなっている。空調室内機100aの外表面、即ち本体は、ケーシング部材21により形成されている。
ケーシング部材21は、樹脂製であり、主に前面から側面を覆う前面カバーと側面から背面を覆う背面カバー21bとから構成されている。前面カバーは、さらに前面上部パネル21a、前面下部パネル21c、および下部パネルカバー23、等の複数のパーツから構成されている。
前面上部パネル21aは、上部の側面から前面にかけて覆い、前面の幅方向中央には、吹出口Eのための鉛直に長い長方形の穴が形成されている。
前面下部パネル21cは、下部の側面から前面にかけて覆い、前面の幅方向中央には、吸込口Iのための鉛直に長い長方形の穴が形成されている。また、前面下部パネル21cには、両側面にあたる部分にも吸込口Iのための穴が格子状に形成されている。
下部パネルカバー23は、前面下部の幅方向中央の吸込口Iとして形成されている穴の前を覆う。下部パネルカバー23の幅方向両端と、前面下部パネル21cとの間には、隙間が形成されている。この隙間は、居室内の空気を空調室内機100aの内部に取り込む吸込口Iとなっている。
空調室内機100aの前面のうち高さ方向中央部より上方には、高さ方向に長い2枚の垂直フラップ22が設けられている。
2枚の垂直フラップ22の後方、即ち背面側には、室内熱交換器5を通過した空気が吹き出される吹出口Eが設けられている。
2枚の垂直フラップ22を合わせた幅と下部パネルカバー23の幅とは、同じであり、2枚の垂直フラップ22を合わせた左右両端と下部パネルカバー23の左右両端が揃うように構成されている。このため、優れた美観を生ずる。
前面上部パネル21aの吹出口Eに近接する部分には、窪み21dが設けられている。
(2−2)内部構造
図4は、前面下部パネル21c、下部パネルカバー23及び垂直フラップ22を外した状態の空調室内機100aの正面図である。
図4は、前面下部パネル21c、下部パネルカバー23及び垂直フラップ22を外した状態の空調室内機100aの正面図である。
シロッコファン31は、図4に示されているように空調室内機100aの高さ方向の中央部より下方に設けられており、下部パネルカバー23及び吸込口Iの後方に位置する。シロッコファン31は、居室R内の空気を空調室内機100aの内部に吸い込む。吸い込まれた空気は、空調室内機100a内を上方に移動する。
図5は、図3のV−V断面図である。
シロッコファン31により居室R内の空気を空調室内機100aの内部に吸い込まれた空気は、空調室内機100a内を上方に移動し、室内熱交換器5を通過する。室内熱交換器5を通過する際に冷媒と熱交換した空気は、吹出口Eから居室R内に吹き出される。
吹出口Eは、空調室内機100aの前面の高さ方向中央部より上方に設けられている。吹出口Eは、高さ方向に長い長方形の形状をしており、空調室内機100aの内部から居室Rへの開口である。吹出口Eは、吹出口形成部材40により形成されている。
図5に示すように吹出口Eの奥に室内熱交換器5が配置されており、その前方に水平フラップ24が設けられている。水平フラップ24の前方には、垂直フラップ22が設けられている。
(2−3)水平フラップ
水平フラップ24は、吹出口E内に高さ方向に並んで複数設けられている。複数の水平フラップ24は、それぞれ水平方向に延びる回動軸により軸支されており、図示しないアクチュエータにより駆動されて回動することにより、上下方向に傾くように構成されている。複数の水平フラップ24は、当該上下方向の傾きにより吹出口Eからの風向を上下方向に調整する。
水平フラップ24は、吹出口E内に高さ方向に並んで複数設けられている。複数の水平フラップ24は、それぞれ水平方向に延びる回動軸により軸支されており、図示しないアクチュエータにより駆動されて回動することにより、上下方向に傾くように構成されている。複数の水平フラップ24は、当該上下方向の傾きにより吹出口Eからの風向を上下方向に調整する。
(2−4)垂直フラップ
垂直フラップ22は、左側の第1垂直フラップ22aと右側の第2垂直フラップ22bとの2つが設けられている。この2つの垂直フラップ22は、それぞれ鉛直方向に延びる回動軸62により軸支されており、図示しないアクチュエータにより駆動されて回動することにより、それぞれ別々に左右方向に傾くように構成されている。垂直フラップ22は、当該左右方向の傾きにより風向を左右方向に調整する。2枚の垂直フラップ22は、吹出口Eから空気が吹き出されない場合は、吹出口Eを閉じた閉状態となるように構成されている。即ち、閉状態では、図3及び図5に示すように、第1垂直フラップ22aは、吹出口Eの左端近傍部(左半分)を覆い、第2垂直フラップ22bは、吹出口Eの右端近傍部(右半分)を覆うように構成されている。なお、2枚の垂直フラップ22が閉状態のとき、吹出口Eは、垂直フラップ22の背面側に隠れ外からは視認できない。
垂直フラップ22は、左側の第1垂直フラップ22aと右側の第2垂直フラップ22bとの2つが設けられている。この2つの垂直フラップ22は、それぞれ鉛直方向に延びる回動軸62により軸支されており、図示しないアクチュエータにより駆動されて回動することにより、それぞれ別々に左右方向に傾くように構成されている。垂直フラップ22は、当該左右方向の傾きにより風向を左右方向に調整する。2枚の垂直フラップ22は、吹出口Eから空気が吹き出されない場合は、吹出口Eを閉じた閉状態となるように構成されている。即ち、閉状態では、図3及び図5に示すように、第1垂直フラップ22aは、吹出口Eの左端近傍部(左半分)を覆い、第2垂直フラップ22bは、吹出口Eの右端近傍部(右半分)を覆うように構成されている。なお、2枚の垂直フラップ22が閉状態のとき、吹出口Eは、垂直フラップ22の背面側に隠れ外からは視認できない。
垂直フラップ22は、図5に示すように、閉状態から内向きに回動し、吹出口Eが外観上視認可能な開状態となる。具体的には、左側の第1垂直フラップ22aは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。右側の第2垂直フラップ22bは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。この開状態の時に吹出口Eから室内熱交換器5を通過した空気を居室R内に吹き出すことが可能となる。
(2−5)制御部
制御部50は、CPU等で構成されており、垂直フラップ22や水平フラップ24の傾き、およびシロッコファン31の回転、等、空調室内機100aの制御を行う。
制御部50は、CPU等で構成されており、垂直フラップ22や水平フラップ24の傾き、およびシロッコファン31の回転、等、空調室内機100aの制御を行う。
制御部50は、2つの垂直フラップ22を閉状態から内向きに回動させて閉状態にさせる。即ち、制御部50は、上述の通り左側の第1垂直フラップ22aについては、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動させる。右側の第2垂直フラップ22bについては、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動させる。
制御部50は、第1垂直フラップ22a及び第2垂直フラップ22bを閉状態から開状態にする時、或いは、開状態から閉状態にする時、第1垂直フラップ22aの回動のタイミングと第2垂直フラップ22bの回動のタイミングとを異ならせる。第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとの間に隙間が殆ど無い、そのため図6に示すように第1垂直フラップ22aの右端の回動の軌跡T1と第2垂直フラップ22bの左端の回動の軌跡T2とが交差しており、同じタイミングで回動させると第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとが衝突する。しかし、第1垂直フラップ22aの回動のタイミングと第2垂直フラップ22bの回動のタイミングとをずらすことにより、第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとが衝突するのを避ける事が出来る。これにより、閉状態における第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとの間隔をつめることができ、間隔をつめても第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとが互いに干渉せずに回動するようにできる。閉状態における第1垂直フラップ22aと第2垂直フラップ22bとの間隔をつめると優れた美観を生ずるだけでなく、ゴミ等の異物の吹出口Eへの混入を抑えることができる。
(2−6)吹出口形成部材
吹出口形成部材40は、樹脂製の部材であり、前述のとおり高さ方向に長い長方形の吹出口Eを形成する。吹出口形成部材40は、吹出口Eの左右の内側壁を形成する左右内側壁部41と、吹出口Eの上下の内側壁を形成する上下内側壁部42とを有する。なお、吹出口形成部材40は、ケーシング部材21とは別の部材となっている。このため、吹出口形成部材40が冷気により冷却されても、その冷温がケーシング部材21に伝わりにくくなっている。
吹出口形成部材40は、樹脂製の部材であり、前述のとおり高さ方向に長い長方形の吹出口Eを形成する。吹出口形成部材40は、吹出口Eの左右の内側壁を形成する左右内側壁部41と、吹出口Eの上下の内側壁を形成する上下内側壁部42とを有する。なお、吹出口形成部材40は、ケーシング部材21とは別の部材となっている。このため、吹出口形成部材40が冷気により冷却されても、その冷温がケーシング部材21に伝わりにくくなっている。
左右内側壁部41の左右それぞれの表面には、正面吹き方向に対する段差が形成されている。具体的には、左右内側壁部41の先端41aは、図6に示すように、近接するケーシング部材21(前面上部パネル21a)の外表面よりも前方に突き出ており、吹出口Eが前方に向かって左右方向に広がるように左右方向斜めに延びる面を有している。つまり、吹出口Eを正面から見ると左右の側壁に吹出口Eが奥に向かって狭くなる段差(傾斜を含む)が設けられている。左右内側壁部41の先端41aの左右方向斜めに延びる面は、後述する最大左右角度θにある状態の垂直フラップ22に略平行となるように構成されている。なお、吹出口Eが垂直フラップ22により閉じられた閉状態では、左右内側壁部41の先端41aは、垂直フラップ22の背面側に隠れて外観上視認できない。
(2−7)吹出後冷気進行空間
吹出後冷気進行空間Zは、吹出口Eから吹き出された後の空気(例えば、冷房運転時には、冷気)が進行する空間である。
吹出後冷気進行空間Zは、吹出口Eから吹き出された後の空気(例えば、冷房運転時には、冷気)が進行する空間である。
吹出口形成部材40、ケーシング部材21、及び垂直フラップ22は、吹出後冷気進行空間Zの外にケーシング部材21の外表面が位置するように構成されており、ケーシング部材21の外表面に冷気が接するのを効果的に抑制している。
ケーシング部材21の表面の吹出口形成部材40の左右内側壁部41に近接する領域には、前述の窪み21dが形成されている。このため、図5に示されているように吹出口Eが近接するケーシング部材21の外表面よりも前に突出したような構造になっている。
左右内側壁部41の先端41aから窪み21dを形成するケーシング部材21の外表面のうち後方に最も凹んだ部分までの寸法(図5のD1)、即ち窪み21dの深さは、少なくとも10mmとなっている。また、ケーシング部材21の外表面のうち最も前方に位置する部分から仮想面Aまでの距離(図5のD2)は、少なくとも10mmである。即ち、ケーシング部材21は、吹出後冷気進行空間Zから少なくとも10mm離れている。
垂直フラップ22は、その正面吹き方向に対する左右方向への最大の角度である最大左右角度θが、左右内側壁部41の先端41aから最大左右角度θの方向に延びる仮想線を含み且つ鉛直に広がる仮想面Aよりもケーシング部材21が後方に位置するように制御される。吹出口Eから吹出された後の冷気が進行する吹出後冷気進行空間Zは、この仮想面Aから前側に位置する。
このように、吹き出された冷気を垂直フラップ22により上下左右に拡散させてもケーシング部材21の外表面、即ち空調室内機100aの外表面は、吹出後冷気進行空間Zの外に位置する。したがって、当該外表面には、冷房運転時に吹出口Eから吹き出される冷気が触れにくくなっており、結露しにくくなっている。
(3)動作
(3−1)空調機全体の動作
冷房運転時の空調機100の動作について図1を参照しながら説明する。
(3−1)空調機全体の動作
冷房運転時の空調機100の動作について図1を参照しながら説明する。
吸入管10aから圧縮機2に吸い込まれる低圧のガス冷媒は、圧縮されて高温高圧の冷媒となり、吐出管10bへと吐出される。吐出された冷媒は、四路切替弁6を通過し、冷媒配管11aを通り、室外熱交換器3へ流れる。室外熱交換器3へ流れ込んだ冷媒は、空気と熱交換して冷却された後、冷媒配管11bを介して膨張機構4へ到達する。冷媒は、膨張機構4にて減圧・膨張された後、冷媒配管12aを介して室内熱交換器5に流れ込む。冷媒は、室内熱交換器5にて居室R内の空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒になる。過熱のついた低圧のガス冷媒になった冷媒は、冷媒配管12bを介して四路切替弁6を通過し、吸入管10aへと流れていく。
(3−2)空調室内機の動作
空調室内機100aの動作について、図4〜図5を参照しながら説明する。
空調室内機100aの動作について、図4〜図5を参照しながら説明する。
居室R内に設置された空調室内機100aでは、シロッコファン31の回転により居室R内の空気が吸込口Iから空調室内機100a内に吸い込まれる。空調室内機100a内に吸い込まれた空気は、空調室内機100a内を上方に流れ、室内熱交換器5を通過する。室内熱交換器5を通過する際に空気は、熱を奪われ冷気となる。冷気となった調和済の空気は、吹出口Eから居室R内へ吹き出される。吹き出される冷気は、水平フラップ24の上下方向の傾きにより上下方向の風向が調節される。また、吹き出される冷気は、垂直フラップ22の左右方向の傾きにより左右方向の風向が調節される。
(4)空調室内機の特徴
(4−1)
上記実施形態では、空調室内機100aは、床置型であって、吹出口形成部材40と、第1垂直フラップ22aと、第2垂直フラップ22bとを備える。吹出口形成部材40は、調和済空気の吹出口Eを形成する。第1垂直フラップ22aは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第1垂直フラップ22aは、閉状態時に吹出口Eの左端近傍部を覆う。第2垂直フラップ22bは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第2垂直フラップ22bは、閉状態時に吹出口Eの右端近傍部を覆う。開状態に移行するときに、第1垂直フラップ22aは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。第2垂直フラップ22bは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。
(4−1)
上記実施形態では、空調室内機100aは、床置型であって、吹出口形成部材40と、第1垂直フラップ22aと、第2垂直フラップ22bとを備える。吹出口形成部材40は、調和済空気の吹出口Eを形成する。第1垂直フラップ22aは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第1垂直フラップ22aは、閉状態時に吹出口Eの左端近傍部を覆う。第2垂直フラップ22bは、その回動軸62が鉛直方向に延び、吹出口Eより吹き出される調和済空気の左右方向の風向を調整する。第2垂直フラップ22bは、閉状態時に吹出口Eの右端近傍部を覆う。開状態に移行するときに、第1垂直フラップ22aは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動する。第2垂直フラップ22bは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する。
両垂直フラップ22は、内向きに引っ込むように回動することにより開く。これにより、吹出口に対して、垂直フラップ22を大きく取れるため、風向調整性能が向上すると共に、停止時に吹出口Eが垂直フラップ22の背面側に隠れる為、外観が美しい。
(4−2)
上記実施形態では、制御部50を更に備える。制御部50は、第1垂直フラップ22aの回動の始動と第2垂直フラップ22bの回動の始動との間に時間差を設けるように制御する。
上記実施形態では、制御部50を更に備える。制御部50は、第1垂直フラップ22aの回動の始動と第2垂直フラップ22bの回動の始動との間に時間差を設けるように制御する。
これにより、両垂直フラップ22の中央部での回転軌跡T1及びT2が交差していても、垂直フラップ22を開く事ができるため、両垂直フラップ22間の隙間をつめる事ができる。その結果、優れた美観を生ずるとともに、停止時に製品内部にゴミが侵入するのを抑えることができる。
(4−3)
上記実施形態では、本体を形成するケーシング部材21をさらに備える。吹出口形成部材40は、吹出口Eの左右内側壁を形成する左右内側壁部41を有する。ケーシング部材21の外表面は、吹出後冷気進行空間Zの外に位置する。吹出後冷気進行空間Zは、左右内側壁部41の先端41aから垂直フラップ22の正面吹き方向に対する最大左右角度θの方向に延びる仮想面Aから前側の空間である。
上記実施形態では、本体を形成するケーシング部材21をさらに備える。吹出口形成部材40は、吹出口Eの左右内側壁を形成する左右内側壁部41を有する。ケーシング部材21の外表面は、吹出後冷気進行空間Zの外に位置する。吹出後冷気進行空間Zは、左右内側壁部41の先端41aから垂直フラップ22の正面吹き方向に対する最大左右角度θの方向に延びる仮想面Aから前側の空間である。
これにより、ケーシング部材21の外表面に冷気が触れるのを抑制し、冷房運転時における結露を抑制する。
(4−4)
上記実施形態では、左右内側壁部41の先端41aは、第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bが閉状態において、両垂直フラップ22の背後に隠れる。
上記実施形態では、左右内側壁部41の先端41aは、第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bが閉状態において、両垂直フラップ22の背後に隠れる。
これにより、優れた美観を生じている。
(5)変形例
上記実施形態では、空調室内機100aは、垂直フラップ22を2つ備えていた。しかし、他の実施形態においては、垂直フラップ22を3つ以上備えていても良い。この場合でも、吹出口Eの両側端に位置する垂直フラップ22、即ち第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bをそれぞれ上述のとおり内向きに回動させて開状態になるようにすればよい。
上記実施形態では、空調室内機100aは、垂直フラップ22を2つ備えていた。しかし、他の実施形態においては、垂直フラップ22を3つ以上備えていても良い。この場合でも、吹出口Eの両側端に位置する垂直フラップ22、即ち第1垂直フラップ22aおよび第2垂直フラップ22bをそれぞれ上述のとおり内向きに回動させて開状態になるようにすればよい。
本発明は、冷房運転が可能な空調室内機に有用である。
21 ケーシング部材
21d 窪み
22 垂直フラップ(左右風向調整フラップ)
22a 第1垂直フラップ(第1左右風向調整フラップ)
22b 第2垂直フラップ(第2左右風向調整フラップ)
40 吹出口形成部材
41 左右内側壁部
41a 先端
100a 空調室内機
A 仮想面
E 吹出口
Z 吹出後冷気進行空間
21d 窪み
22 垂直フラップ(左右風向調整フラップ)
22a 第1垂直フラップ(第1左右風向調整フラップ)
22b 第2垂直フラップ(第2左右風向調整フラップ)
40 吹出口形成部材
41 左右内側壁部
41a 先端
100a 空調室内機
A 仮想面
E 吹出口
Z 吹出後冷気進行空間
Claims (4)
- 床置型の空調室内機(100a)であって、
調和済空気の吹出口(E)を形成する吹出口形成部材(40)と、
前記吹出口より吹き出される前記調和済空気の左右方向の風向を調整し、回動軸(62)が鉛直方向に延び、閉状態時に前記吹出口の左端近傍部を覆う第1左右風向調整フラップ(22a)と、
前記吹出口より吹き出される前記調和済空気の左右方向の風向を調整し、回動軸(62)が鉛直方向に延び、閉状態時に前記吹出口の右端近傍部を覆う第2左右風向調整フラップ(22b)と、
を備え、
開状態に移行するときに、前記第1左右風向調整フラップは、その左端が前方に移動し、その右端が後方に移動するように回動し、前記第2左右風向調整フラップは、その右端が前方に移動し、その左端が後方に移動するように回動する、
空調室内機(100a)。 - 前記第1左右風向調整フラップの回動の始動と前記第2左右風向調整フラップの回動の始動との間に時間差を設けるように制御する制御部(50)、
をさらに備えた、
請求項1に記載の空調室内機(100a)。 - 本体を形成するケーシング部材(21)、
をさらに備え、
前記吹出口形成部材は、前記吹出口の左右内側壁を形成する左右内側壁部(41)を有し、
前記ケーシング部材の外表面は、吹出後冷気進行空間(Z)の外に位置し、
前記吹出後冷気進行空間は、前記左右内側壁部の先端(41a)から前記左右風向調整フラップの正面吹き方向に対する最大左右角度(θ)の方向に延びる仮想面(A)から前側の空間である、
請求項2に記載の空調室内機(100a)。 - 前記左右内側壁部の先端は、前記第1左右風向調整フラップおよび前記第2左右風向調整フラップが閉状態において、前記第1左右風向調整フラップおよび前記第2左右風向調整フラップの背後に隠れる、
請求項3に記載の空調室内機(100a)。
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