JP5381191B2 - T字部材成形方法およびt字部材 - Google Patents

T字部材成形方法およびt字部材 Download PDF

Info

Publication number
JP5381191B2
JP5381191B2 JP2009062456A JP2009062456A JP5381191B2 JP 5381191 B2 JP5381191 B2 JP 5381191B2 JP 2009062456 A JP2009062456 A JP 2009062456A JP 2009062456 A JP2009062456 A JP 2009062456A JP 5381191 B2 JP5381191 B2 JP 5381191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaped member
forming
bent
folds
fold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009062456A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009262231A (ja
Inventor
貴之 二塚
雄司 山崎
毅 藤田
隆明 比良
明英 吉武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2009062456A priority Critical patent/JP5381191B2/ja
Publication of JP2009262231A publication Critical patent/JP2009262231A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5381191B2 publication Critical patent/JP5381191B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

本発明は、T字部材成形方法に関し、詳しくは、平板をプレス成形してT字部材とする成形方法において金属単板からT字部材への一体プレス成形を可能にする、T字部材成形方法、および該成形されてなるT字部材に関する。ここで、金属単板とは、熱延鋼板、冷延鋼板、あるいは鋼板に電気亜鉛系めっきあるいは溶融亜鉛系めっきを施した鋼板をはじめ、SUS,アルミニウム、マグネシウム等、各種金属類から構成される単板でもよい。溶融亜鉛系めっき鋼板の場合、合金化処理を施してもよい。また、これらのめっき鋼板には、めっき後さらに有機皮膜処理を施してもよい。
T字部材は、図1に示すように、平面がT字形をなし、側面が矩形をなし、横長部2と縦長部3の断面(ただしこれらの交差域を除く)がコの字形(図1(a))、またはコの字の両端にフランジの付いたハット形(図1(b))をなす部材であり、自動車のドアフレーム部品などによく用いられている。なお、T字部材の横長部2と縦長部3の交差域については、底面視のT字溝内に隔壁有りと隔壁無しの両様がある。また、T字部材は、コの字形断面形状の長さ部分と、ハット形断面形状の長さ部分とが混在するものであっても良い。
金属単板をT字部材へ成形する手段として、従来、絞り、張出し、伸びフランジおよび曲げの各変形を複合したプレス成形が行われている。
なお、金属板製の箱(これは平面が矩形をなす点でT字部材とは異なる)をプレス成形で製造する際に、製造工程の簡素化や自動化の目的で、箱のコーナー部で生じる板の余りを折り込んで成形する方法が提案されている(特許文献1,2,3,4)。
特開昭54−112775号公報 特開昭55−149736号公報 特開昭56−11110号公報 特開平4−147729号公報
しかし、車体軽量化の要請に応じた金属材料(略して材料)の高強度化により、絞り、張出し、伸びフランジ成形性が低下し、従来の、絞り、張出し、伸びフランジおよび曲げの各変形を複合したプレス成形(これを、「従来プレス成形」という)によるのでは、割れやしわなどの成形不具合が発生して、平面視でT字形、断面視でコの字形またはハット形の目標形状を得られない場合が生じてきた。
例えば、高強度材料(例えばTSが590MPa超の鋼板)の単板を、従来プレス成形でT字部材となるように成形すると、図2(a)に示すように、T字の横長部2と縦長部3の交差域において、平面部にしわ、側面隅部に割れが発生してしまう。そのため、図2(b)に示すように、横長部2、縦長部3を個別にプレス成形し、溶接等で接合してT字部材形状を得ているが、工程が増える、部品点数が増える、といった問題がある。また、低強度材料(例えばTSが590MPa以下の鋼板)の場合でも、従来プレス成形では、側面隅部を直角にするとそこに割れが生じるため、図2(c)に示すように、丸み(R)を設ける必要があり、他部材の配置可能空間が狭まる(空間利用率が下がる)という問題があった。
すなわち、従来は、高強度材料の単板は一体プレス成形でT字部材へ成形できないという点、および、低強度材料の単板は一応は一体プレス成形ができるが、側面隅部にRを要し、空間利用率が下がるという点が課題であった。
発明者らは、前記課題を一挙に解決できる手段として、以下の要旨構成になる本発明をなした。
(請求項1)
T字形の金属平板をプレス成形してT字部材とする成形方法であって、前記金属平板に対し、複数の折り目を付ける予備工程と、前記複数の折り目のうち前記T字形の横長部と同縦長部とに付けた所定折り目部を折曲部とする折曲成形部を2つ形成する曲げ工程と、前記形成した2つの折曲成形部を寄せながら、前記複数の折り目の全部から前記所定折り目部を除いた残りの折り目部を折曲部とする折曲成形部および前記横長部と前記縦長部との重なり部を形成する寄せ曲げ工程とを有することを特徴とするT字部材成形方法。
(請求項2)
前記寄せ曲げ工程の後に、前記重なり部を仮接合する仮接合工程を有することを特徴とする請求項1に記載のT字部材成形方法。
(請求項3)
前記予備工程内で、さらに、前記重なり部にその層板同士を接合する為の穴をあけることを特徴とする請求項1または2に記載のT字部材成形方法。
(請求項4)
前記予備工程内でさらに、前記重なり部の境界になる箇所に切れ目を入れること、および、前記寄せ曲げ工程内でさらに、前記切れ目の移動領域内に重なり部を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のT字部材成形方法。
(請求項5)
前記折り目は、その少なくとも一部が溝形断面形状をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のT字部材成形方法。
(請求項6)
請求項1〜5のいずれか1項に記載されたT字部材成形方法を用いて製造されてなるT字部材。
本発明の成形方法によれば、材料は、絞り、張出し、伸びフランジの各変形はほとんどせずに曲げ変形をするため、例えば、TS(引張強さ)が590MPaを超えるような高強度材料の単板からT字部材への一体プレス成形が可能となる。また、低強度材料の単板から、側面隅部にRのないT字部材への一体プレス成形が可能となる。
また、本発明の成形方法を用いて製造されたT字部材は、側面隅部がほぼ直角となり、そこにRを付ける必要はないから、他部材配置用空間を最大限に確保できる。
T字部材の形状を示す概略図((a)はコの字形断面、(b)はハット形断面のT字部材) 従来プレス成形の問題点を示す説明図 本発明の実施形態の1例を示す説明図 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す説明図 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す説明図 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す説明図 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す説明図 本発明の実施形態の1例(既出例とは別の例)を示す説明図 折り目の好ましい形成方法を示す説明図
本発明では、例えばT字形の金属平板(以下、ブランクという)から一体プレス成形によりT字部材を得るために、まず、予備工程において、ブランクに複数の折り目を付ける。これらの折り目は、一体プレス成形の際にブランクが絞り、張出し、伸びフランジの各変形をせずに、折り目部が折曲部となる曲げ変形だけをするように、付けられる。折り目を付けた段階(予備工程終了段階)では折り目の両側の材料面はほぼ同一平面上にある。
なお、前記折り目は、展開前の立体図形の折曲部に対応する箇所の全部にわたって連続的に付けることのみに限定されるものではなく、場合に応じて、当該箇所の一部のみに断続的に付けてもよい。
このような折り目(山折りあるいは谷折り)としては、ブランクの横長部の長手方向に平行な直線状のもの(横線という)、これに垂直な直線状のもの(縦線という)、および横線、縦線のいずれとも異なる方向に延びた直線状のもの(斜線という)が挙げられる。横線、縦線、斜線の配置箇所は、T字部材の目標形状に応じて決定される。特に、斜線の配置箇所は、ブランクの両隅部付近とするのがよい。ただし、後述の切れ目を入れる場合には、斜線を付けないこともある。なお、折り目を付ける加工方法には、コイニング等が好ましく用いうる。
例えば図9には、折曲部に対応する板部分に、精度の高い曲げ位置が容易に得られるように、V溝60による折り目を線状、破線状、あるいは点線状に形成する形態を示す。ここで、V溝60の深さは金属板厚みの20%以下が好ましい。V溝60の深さが金属板厚みの20%を超える場合は、自動車骨格部材等で必要とされる部材強度の低下、あるいは折曲部の割れを生じる可能性があり、さらに高強度の金属材料においては、溝を深くすること自体が容易ではなく、生産面や設備コストの問題が生じる可能性がある。なお、溝の形態は図9に例示したV字形状に限らず、U字など各種凹み形状でもよい。また折曲部の曲率半径を大きくとる場合は、溝を複数本平行に設けてもよい。
次いで、曲げ工程において、複数の折り目のうち所定折り目部を折曲部とする折曲成形部を2つ(2つの異なる位置に)形成する。これら2つの折曲成形部を形成するプレス加工(詳しくは、金型を使ったプレス曲げ加工)は、各折曲成形部が目標形状のものとなるように行う。2つの折曲成形部は、ブランクの、横長部のほぼ全体と、縦長部の端側の約1/3〜3/4の長さ部分とに形成するとよい。
次いで、寄せ曲げ工程において、前記2つの折曲成形部を寄せながら、残りの折り目部(複数の折り目の全部から前記所定折り目部を除いた残部)を折曲部とする折曲成形部および重なり部を形成する。ここで、「2つの折曲成形部を寄せる」というのは、具体的には、前工程(曲げ工程)を経たブランクの、横長部の折曲成形部(その1)と縦長部の折曲成形部(その2)とを、縦長部の長手方向に沿って接近させて最終的には相互接触させることである。この接近させる方法としては、横長部、縦長部のいずれか一方を静止させて他方を移動させるという方法が、双方を移動させる方法に比べて容易であるので、好ましい。この接近させる過程で、残りの折り目部を折曲部とする折曲成形部(その3)および重なり部を形成する。ここでの成形用プレス加工には、前工程と同様のプレス加工を、材料の移動下で行う機能を要するが、かかる機能は公知プレス技術の範囲内で容易に実現できる。
曲げ工程で形成した折曲成形部(その1、その2)と寄せ曲げ工程で形成した折曲成形部(その3)とでT字部材形状が完成する。寄せ曲げ工程では、折曲成形部(その3)のほか、例えば前記斜線を折曲部とする板が重なることなどにより、重なり部が形成される。かかる重なり部を仮接合すると、前記完成したT字部材形状を保定できて好ましい。この仮接合のための接合方法としては、スポット溶接、かしめ、接着剤適用などが挙げられる。接着剤適用の場合は予備工程内で、寄せ曲げ工程後の重なり部の内面側に対応するブランク面分に、接着剤を塗布しておくとよい。ここで、前記仮接合は、これに代えて本接合としてもよい。
もっともスポット溶接の場合、重なり部が3枚重ね以上となると接合が難しくなるから、重なり部の2枚の外層板をスポット溶接できるように、重なり部の内層板になるブランク部分に予め(予備工程内で)穴をあけておくとよい。ブランクに穴をあける方法としては、ポンチで打抜く、レーザーで貫くなどの方法が挙げられる
ところで、ブランクに折り目を付けるのみでは、ハット形断面形状への成形が不具合となるが、かかる成形不具合は、ブランクに予め(予備工程内で)切れ目を入れておくことで、回避することができる。この切れ目入れを行った場合、重なり部の形態は、折り目の両側の板が重なった形態、および、切れ目の移動領域内で板が重なった形態のうち、いずれか一方または両方になる。また、この切れ目を入れるという点は、コの字形断面への成形の場合にも適用できる。ブランクに切れ目を入れる方法としては、刃工具で貫く、レーザーで貫くなどの方法が挙げられる。
図3は、本発明の実施形態の1例を示す説明図である。この例では、ブランク1が次のような工程で、コの字形断面のT字部材へと成形される。
(予備工程)
複数の折り目として、図3(a)に示すように、横長部2には山折り横線10,11、横長部2と縦長部3の境界には谷折り横線17、縦長部3には山折り縦線12,13、山折り横線14、谷折り横線18,19、山折り斜線15,16を付ける。切れ目は入れない。
(曲げ工程)
図3(b)に示すように、複数の折り目のうち所定折り目部(山折り横線10,11の全長さ分、山折り縦線12,13の部分長さ分)を分担して折曲部とする2つの折曲成形部(その1、その2)4,5を形成する。折曲成形部(その1)4は、横長部2のほぼ全体にわたり形成し、折曲成形部(その2)5は、縦長部3の端側の約1/2長さ部分にわたり形成している。
(寄せ曲げ加工工程)
図3(b),図3(c)に示すように、縦長部3をその長手方向に横長部2の方へ移動させて、折曲成形部(その2)5を折曲成形部(その1)4の方へ寄せながら、残りの折り目部(山折り縦線12,13、山折り横線14、谷折り横線17,18,19、山折り斜線15,16)を分担して折曲部とする折曲成形部(その3)6および重なり部7,8,9を形成する。3つの折曲成形部(その1、その2、その3)4,5,6でもってT字部材の目標形状が完成する。横長部2と縦長部3との交差域にしわや割れは生じていない。なお、重なり部7,8はともに3枚重ね、重なり部9は2枚重ねとなっている。
(仮接合工程)
前工程で完成させたT字部材形状を、必要に応じて保定するために、重なり部7,8,9をスポット溶接、かしめ、接着剤適用などにより仮接合する。ここで、前記仮接合は、これに代えて本接合としてもよい。
ここで、3枚重ねの重なり部7,8は、このままではスポット溶接が難しいのであるが、例えば図4に示すように、予備工程内でプランク1の折り目17,15間と折り目17,16間に1つずつ穴20と穴21をあけておくことにより、図3(c)の重なり部7,8の3枚重ねの2枚目(内層板)が穴あき板となり、1枚目と3枚目(2枚の外層板)を直接接触させることができて、スポット溶接が容易となる。
次に、コの字形断面のT字部材への成形において、ブランクに折り目を付けるとともに切れ目を入れた2つの例を図5、図6にそれぞれ示す。
図5の例は、図3の例において、ブランク1に折り目14を付ける代わりに、図5(a)のように切れ目30を入れたものである。切れ目30と重なった折り目の部分は切り取られて無くなる。この例では、切れ目30はコの字形にし、そのコの字の両端の平行な2本が折り目12,13の延長線上に位置し、中央の1本が図3(a)の折り目17の中央部相当位置を占めるようにしたので、図5(a)の折り目17a,17bは、図3(a)の折り目17から中央部を削除したものとなる。
図5(a)のブランク1を、本発明の曲げ工程および寄せ曲げ工程によって順次成形すると、図5(b)のような、ほぼ目標形状どおりのT字部材が得られる。横長部2と縦長部3との交差域にしわや割れは生じていない。
重なり部7,8(3枚重ね)は図3の例と同様に形成されるが、図3の例で形成した重なり部9(2枚重ね)は、本例では形成されず、それとの対応箇所(図5(b)の折曲部18,19の間の空間)は1枚板で占有される。その代わり、図3の例には無かったところの、切れ目30の移動領域内で板が重なった重なり部40(2枚重ね)が形成される。
なお、重なり部7,8,40は、前述の接合方法にて仮接合することが好ましい。ここで、前記仮接合は、これに代えて本接合としてもよい。
図6の例は、図5の例において、切れ目30の位置を、図6(a)の切れ目32の位置に変更したものである。切れ目32と重なった折り目の部分は切り取られて無くなる。この例では、切れ目32はコの字形とし、そのコの字の両端の平行な2本が折り目12,13の延長線上に位置し、中央の1本が図5(a)の折り目11の中央部相当位置を占めるようにしたので、図6(a)の折り目11a,11bは、図5(a)の折り目11から中央部を削除したものとなる。また、切れ目32のコの字形で三方を囲まれた板部分には折り目を付けないようにしたので、図6(a)の折り目17a,17bは、図5(a)の折り目17から中央部を削除したものとなる。
図6(a)のブランク1を、本発明の曲げ工程および寄せ曲げ工程によって順次成形すると、図6(b)のような、ほぼ目標形状どおりのT字部材が得られる。横長部2と縦長部3との交差域にしわや割れは生じていない。
図6(b)の重なり部42は、図5(b)の重なり部40よりも広がっており、この広がった部分の2枚重ね中の1枚は、図5(b)の折曲部18,19間を占めていた板部分が移動してきたものであるから、図6(b)では折曲部18,19間は開放空間となっている。すなわち、図6の例では、横長部と縦長部の交差域に隔壁がない(空間利用率がより高い)T字部材が得られる。
なお、重なり部7,8,42は、前述の接合方法にて仮接合することが好ましい。ここで、前記仮接合は、これに代えて本接合としてもよい。
次に、断面ハット形のT字部材へ成形する場合は、予備工程でブランク1に対し、例えば図7(a)のように、折り目10,11,12,13,15,16,18,19,24,25,26,27を付け、かつ切れ目31,33,34を入れる。折り目(谷折り横線)24,25はT字部材の横長部2のフランジと側壁の境界となる位置、折り目(谷折り縦線)26,27はT字部材の縦長部3のフランジと側壁の境界となる位置に付けられる。折り目25の中央部は切れ目31で切り取られている。
図7(a)のブランク1を本発明の曲げ工程および寄せ曲げ工程によって順次成形すると、図7(b)のような、ほぼ目標形状どおりのT字部材が得られる。横長部2と縦長部3との交差域にしわや割れは生じていない。
図7(b)のT字部材における重なり部は、折曲部(山折り斜線)15,16を別々に含む(3枚重ね)重なり部7,8(3枚重ね)と、切れ目31の移動領域内の重なり部41(2枚重ね)と、切れ目33,34の各移動領域内の重なり部43,44(いずれも2枚重ね)とである。これらの重なり部は、前述の接合方法にて仮接合することが好ましい。ここで、前記仮接合は、これに代えて本接合としてもよい。
なお、図7の例では、折曲部18,19間の空間には1枚板の隔壁が存在する。この隔壁をなくすには、図7(a)において、切れ目31の横線をその直角方向に折り目11と重なる位置へと移動させ、該移動後の横線両端位置まで、切れ目31の両縦線を延長してなる形態の切れ目を、切れ目31の代わりに入れればよい。
次に、断面ハット形で、3枚重ねの重なり部を有さないT字部材へ成形する例を図8に示す。この例では、予備工程でブランク1に対し、図8(a)のように、折り目10,11,12,13,24,25,26,27,50を付け、かつ切れ目35,36を入れる。折り目(谷折り横線)24,25はT字部材の横長部2のフランジと側壁の境界となる位置、折り目(谷折り縦線)26,27はT字部材の縦長部3のフランジと側壁の境界となる位置に付けられる。斜線になる折り目は付けていない。切れ目35,36は、横長部2の横方向両端部における縦方向位置が、折り目(山折り横線50)のそれと同じである点を起点として横方向に内部側へ向かって進み、折り目(山折り縦線)12,13との交点で該折り目12,13の延長方向に向きを変え、折り目(谷折り横線)25との交点で最初の進行方向に戻って横長部2の横方向中央より手前の位置に達し、そこから縦方向の2つの向きに分かれ、うち一方は折り目(山折り横線)11との交点が、他方は折り目(山折り横線)50との交点が、それぞれ終点となるように、入れる。
図8(a)ブランク1を本発明の曲げ工程および寄せ曲げ工程によって順次成形すると、図8(b)のような、ほぼ目標形状どおりのT字部材が得られる。横長部2と縦長部3との交差域にしわや割れは生じていない。
図8(b)のT字部材における重なり部は、折曲部11(山折り),25(谷折り),50(山折り)を含む重なり部52(2枚重ね)と、切れ目35,36の各移動領域内で、横長部2の表面側の2箇所にそれぞれ位置する重なり部47,48(いずれも2枚重ね)と、横長部2のフランジ側の2箇所にそれぞれ位置する重なり部45,46(いずれも2枚重ね)とである。なお、重なり部52の両側はともに1枚板であり、それらは重なり部52とともに、横長部2と縦長部3の交差域の隔壁となっている。
表1に示す板厚および引張特性(降伏強さYS,引張強さTS,伸びEl)を有する薄鋼板(材料記号A,B,C)を、表2に示す成形方法でT字部材に成形し、得られたT字部材形状を目視観察して成形方法を評価した。その結果、表2に示すとおり、従来例では、図2(a)に示したしわ発生箇所にはしわが、同図に示した割れ発生箇所には割れが、それぞれ発生したのに対し、本発明例では、そのようなしわおよび割れは発生しなかった。
Figure 0005381191
Figure 0005381191
表1に示す板厚および引張特性(降伏強さYS,引張強さTS,伸びEl)を有する薄鋼板(材料記号A,B,C)を、表3に示す成形方法でT字部材に成形し、得られたT字部材形状を目視観察して成形方法を評価した。なお、折り目は図9に示したV溝状に形成した。その結果、表3に示すとおり、本発明例では、図2の割れ発生およびしわ発生に相当する箇所に、割れおよびしわは発生しなかった。
Figure 0005381191
1 ブランク(例えばT字形の金属平板)
2 横長部
3 縦長部
4 折曲成形部(その1)
5 折曲成形部(その2)
6 折曲成形部(その3)
7,8,9 重なり部(折曲部の両側が重なった形態)
10,11,14,50 山折り横線(折り目、成形後は折曲部)
12,13 山折り縦線(折り目、成形後は折曲部)
15,16 山折り斜線(折り目、成形後は折曲部)
17,18,19,24,25 谷折り横線(折り目、成形後は折曲部)
26,27 谷折り縦線(折り目、成形後は折曲部)
20,21 穴
30,31,32,33,34,35,36 切れ目
40,41,42 重なり部(切れ目の移動領域内で板が重なった形態)
60 V溝

Claims (6)

  1. T字形の金属平板をプレス成形してT字部材とする成形方法であって、前記金属平板に対し、複数の折り目を付ける予備工程と、前記複数の折り目のうち前記T字形の横長部と同縦長部とに付けた所定折り目部を折曲部とする折曲成形部を2つ形成する曲げ工程と、前記形成した2つの折曲成形部を寄せながら、前記複数の折り目の全部から前記所定折り目部を除いた残りの折り目部を折曲部とする折曲成形部および前記横長部と前記縦長部との重なり部を形成する寄せ曲げ工程とを有することを特徴とするT字部材成形方法。
  2. 前記寄せ曲げ工程の後に、前記重なり部を仮接合する仮接合工程を有することを特徴とする請求項1に記載のT字部材成形方法。
  3. 前記予備工程内で、さらに、前記重なり部にその層板同士を接合する為の穴をあけることを特徴とする請求項1または2に記載のT字部材成形方法。
  4. 前記予備工程内でさらに、前記重なり部の境界になる箇所に切れ目を入れること、および、前記寄せ曲げ工程内でさらに、前記切れ目の移動領域内に重なり部を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のT字部材成形方法。
  5. 前記折り目は、その少なくとも一部が溝形断面形状をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のT字部材成形方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載されたT字部材成形方法を用いて製造されてなるT字部材。
JP2009062456A 2008-03-31 2009-03-16 T字部材成形方法およびt字部材 Active JP5381191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009062456A JP5381191B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-16 T字部材成形方法およびt字部材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008090081 2008-03-31
JP2008090081 2008-03-31
JP2009062456A JP5381191B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-16 T字部材成形方法およびt字部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009262231A JP2009262231A (ja) 2009-11-12
JP5381191B2 true JP5381191B2 (ja) 2014-01-08

Family

ID=41388729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009062456A Active JP5381191B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-16 T字部材成形方法およびt字部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5381191B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5546280B2 (ja) * 2010-02-18 2014-07-09 古河電気工業株式会社 ヒートパイプ受熱部の接続部およびヒートパイプ受熱部の接続方法
JP5942635B2 (ja) * 2012-06-28 2016-06-29 Jfeスチール株式会社 溝形部材の継手部構造

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0780580A (ja) * 1993-09-14 1995-03-28 Amada Co Ltd 箱状製品及び同製品の製造方法
JP4461799B2 (ja) * 2003-12-19 2010-05-12 日産自動車株式会社 切起しブラケット構造
JP2006296445A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Cleanup Corp 厨房家具
JP5568877B2 (ja) * 2008-03-31 2014-08-13 Jfeスチール株式会社 分岐部材成形方法および分岐部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009262231A (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9839954B2 (en) Method for producing center pillar reinforcement
CA2961188C (en) Producing method, producing apparatus and producing equipment line of press formed product
JP5640346B2 (ja) 多角形閉断面構造部品の製造方法
KR102032185B1 (ko) 도어 이너 패널 및 도어 이너 패널 제조 방법
WO2017006793A1 (ja) プレス部品の製造方法および製造装置
US8505352B2 (en) Method for producing hollow profiles having a longitudinal flange
US20190105697A1 (en) Press-molded product, press-molded product producing method, and press-molded product producing apparatus
KR20160145130A (ko) 블랭크 및 프레스 성형품의 제조 방법
JP5515566B2 (ja) 曲がり部材成形方法および曲がり部材ならびに曲がり部材製造方法
WO2019167792A1 (ja) プレス部品の製造方法、プレス成形装置及びプレス成形用の金属板
JP5434107B2 (ja) 撥形部材成形方法および撥形部材
EP3501684B1 (en) Automobile-body press-formed component and manufacturing method therefor
US20200038934A1 (en) Press formed product, automobile structural member with the press formed product, and method for producing press formed product
JP6665958B1 (ja) 車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法
JP5381191B2 (ja) T字部材成形方法およびt字部材
JP5942635B2 (ja) 溝形部材の継手部構造
JPWO2019049322A1 (ja) ホットスタンプ成形品、その製造方法および製造装置
JP2020172137A (ja) 車体骨格部品の継手構造、車体骨格部品及び該車体骨格部品の製造方法
JP5776760B2 (ja) 分岐部材成形方法および分岐部材
JP5868568B2 (ja) 曲がり部材成形方法および曲がり部材製造方法
JP7381965B2 (ja) 鋼部品及びその製造方法
JP2024043966A (ja) プレス成形品の製造方法
JP2016040052A (ja) 曲がり部材成形方法および曲がり部材製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130614

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20130621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5381191

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250