JP5380630B1 - 自走式ロボットハンド - Google Patents

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Abstract

自走する機能を有するベース(12)と、ベース(12)に取り付けられたアーム(14)と、アーム(14)に取り付けられ、対象物を把持するハンド(16)と、ベース(12)に取り付けられ、自走式ロボットハンド(10)の外に置かれた構造物の面に静電付着することによってベース(12)を固定するベース固定部(20)とを備える。

Description

本開示は、家庭用サービスに用いられる自走式ロボットハンドに関する。
近年、ロボットの開発が盛んに行われている。例えば、人間が立ち入ることができないような危険地域における作業用のロボットや、高齢者の介助、及び介護アシスト用のロボットなどは、非常に注目を浴びている。
対象物を移動させる、又は対象物を持ち上げるようなアームを有するロボットでは、ロボットがアームによって重量物を持ち上げることでロボット本体の重心から離れた位置に荷重がかかった場合、ロボットの本体に大きなモーメントが発生する。したがって、本体を何らかの方法で床面に固定する、あるいは本体の安定化のためにカウンターウェイトを配置することでロボット本体を固定し、これによりロボット本体の転倒を防ぐ必要がある。
特許文献1には、ロボット本体を固定する固定手段として、ネジ部を設けることでロボットと、作業対象の物体(対象物)とを固定する方法が開示されている。
特開2007−276063号公報 特表2009−540785号公報
本開示は、様々な場所において本体の固定が可能で、かつ、軽量、小型のロボットを提供する。
本開示に係る自走式ロボットハンドは、自走する機能を有するベースと、前記ベースに取り付けられたアームと、前記アームに取り付けられ、対象物を把持するためのハンドと、前記ベースに取り付けられ、前記ハンドが前記ベースの前方の対象物を把持する場合に、前記ベースの後方の構造物の面に静電付着することによって前記ベースを固定するベース固定部とを備えることを特徴とする。
本開示によれば、様々な場所において本体(ベース)の固定が可能な、軽量、小型の自走式ロボットハンドが実現される。
図1は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドを前面から見た図である。 図2は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドを後面から見た図である。 図3は、アームを収納した状態の自走式ロボットハンドを側面から見た図である。 図4は、アームを収納した状態の自走式ロボットハンドを前面から見た図である。 図5は、アームを収納した状態の自走式ロボットハンドを後面から見た図である。 図6は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドのシステム構成を表すブロック図である。 図7は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドの動作のフローチャートである。 図8は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドの動作を表す模式図である。 図9は、自走式ロボットハンドの障害物除去動作のフローチャートである。 図10は、車輪の上下動作によるベース固定部の制御を表す図である。 図11は、車輪の上下動作によるベース固定部の制御を表す別の図である。 図12は、ベース固定部をベース側面に備える自走式ロボットハンドの例を表す図である。 図13は、脚部を備える自走式ロボットハンドの外観図である。
(本開示の基礎となった知見)
背景技術で述べたように、ロボット本体を固定する様々な固定手段が提案されている。例えば、特許文献1には、ネジ部を設けることでロボットと、作業対象の物体(対象物)とを固定する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、雄ネジ部を有するロボットを固定するために、ロボットを固定するために対象物に雌ネジ機構を設ける必要がある。したがって、ロボットの作業場所が対象物の置かれている場所に限定される。
特許文献1には、別の固定手段として電磁石や吸盤を使って対象物とロボットとを固定する方法についても開示されている。
電磁石を使ったロボットの固定では、電磁石を用いたロボットの固定手段を設ける必要があるため、ロボットの軽量化、小型化が課題である。ロボットの作業場所が電磁石によりロボットを固定可能な場所(例えば、床面に鉄板が取り付けられている場所)に限定される。
また、吸盤を使った固定手段では、吸盤内の空気をポンプにより吸い出すことでロボット本体を固定するため、固定手段としてさらに吸着用ポンプを備える必要がある。つまり、吸盤を使った固定手段においてもロボットの軽量化及び小型化が課題である。また、ロボットの作業場所についても吸盤が吸着可能な場所に限定される。
これに対し、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドは、自走する機能を有するベースと、前記ベースに取り付けられたアームと、前記アームに取り付けられ、対象物を把持するためのハンドと、前記ベースに取り付けられ、当該自走式ロボットハンドの外に置かれた構造物の面に静電付着することによって前記ベースを固定するベース固定部とを備えることを特徴とする。
このように、本体(ベース)の固定に静電付着を用いることで自走式ロボットハンドの小型化、軽量化が実現される。また、ベースの固定に静電付着を用いるため、場所に応じて適切なベース固定が可能である。すなわち、様々な場所においてベースの固定が可能である。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベースは、走行面を自走し、前記ベース固定部は、前記ベースのうち、前記走行面に近い部分である底部、又は、前記ベースの側部に取り付けられてもよい。
これにより、走行面だけでなく、壁面などにもベースを固定することができる。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベース固定部は、当該自走式ロボットハンドが建物内で使用される場合には、前記構造物の面として、当該建物の床面、当該建物の壁面、又は、当該建物内に設置された物品の表面に、静電付着してもよい。
このように、ベースの固定に静電付着を用いるため、場所に応じて適切なベース固定が可能である。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベース固定部は、前記ベースから出没自在に、前記ベースに取り付けられてもよい。
これにより、自走式ロボットハンドは、ベースの固定が必要な場合のみベース固定部を用いることができる。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベースは、走行面を自走するための、上下方向にスライド可能な車輪を有し、前記ベース固定部は、前記車輪が前記上下方向における下端にスライドされた状態では前記走行面から離間され、かつ、前記車輪が前記上下方向における上端にスライドされた状態では前記走行面に静電付着できる、前記ベースの位置に取り付けられてもよい。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベースは、前記アーム及び前記ハンドを収納する収納部を有してもよい。
これにより、ベースにアームを収納したときには、自走式ロボットハンドはさらに小型化される。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記ベースは、前記ベース固定部による静電付着をオンオフさせる制御を行う制御部を有してもよい。
つまり、静電吸着のON/OFFは制御部により簡単に切り替えられる。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドは、さらに、前記ベースが自走する走行面を撮像する撮像部を備え、前記制御部はさらに、前記撮像部で得られた画像を解析することによって前記走行面が平らであるか否かを確認してもよい。
これにより、自走式ロボットハンドは走行面が平らであるかどうかを確認することができる。
また、本開示の一態様に係る自走式ロボットハンドの前記制御部は、前記走行面が平らでないと確認した場合には、さらに、前記走行面に障害物が存在するか否かを判断し、障害物が存在すると判断したときには、前記アーム及び前記ハンドを用いて前記障害物を除去してもよい。
これにより、走行面に障害物がある場合においても自走式ロボットハンドは自走することができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係るロボットハンドについて図1及び図2を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係る自走式ロボットハンド10を前面から見た図である。
図2は、実施の形態に係る自走式ロボットハンド10を後面から見た図である。
図1及び図2に示すように、自走式ロボットハンド10は、走行面を自走するベース12と、アーム14と、対象物を把持するハンド16と、ベース固定部20とを備える。なお、自走とは、自走式ロボットハンド10が、自走式ロボットハンド10以外の物体から補助されることなく移動することを意味する。自走には、有線又は無線によるユーザーの操作により、自走式ロボットハンド10が移動することが含まれる。
実施の形態に係る自走式ロボットハンド10は、主に家庭内(建物内)での使用を目的とした家庭用サービスロボットであり、前方に位置する対象物に対して作業を行う自走式のロボットである。なお、自走式ロボットハンド10は、ユーザーのリモコン操作により動作する。
走行面を自走するベース12は、自走式ロボットハンド10の胴体部分であり、家電や家具の隙間に収納可能なように、軽量、小型に設計されている。
ベース12の形状は、各面が台形もしくは長方形の6面体(略直方体)である。各面は平面であるが上側の面(アーム14が接続される側の面)のみ曲面である。ベース12の形状は、市販の家庭用掃除機に類似する。
ベース12の材質は、典型的には樹脂であるが、これに限定されない。例えば、軽量な金属であってもよい。また、後述するようにベース12内には、アーム14を折りたたんで収納することが可能であり、ベース12内には、アーム14及びハンド16を収納するための収納部12aが設けられている。収納部12aには、上腕開口部14hに前腕部14b及びハンド16が折りたたまれて収納される。
ベース12は、前面に撮像部12bと、測距部12cとを備える。
撮像部12bは、自走式ロボットハンド10が自走する走行面を動画で撮影する。撮像部12bは、例えば、CMOSカメラである。また、撮像部12bは、撮影方向を任意に変更することができる。したがって、撮像部12bは、自走式ロボットハンド10の前方の画像も撮影することが可能である。なお、撮像部12bは、CCD(Charge Coupled Device)を用いたものでもよい。また、撮像部12bは、LED(Light Emitting Diode)などの発光装置を備えることで、自走式ロボットハンド10の周囲が暗い場合も鮮明な画像を撮影できる。
測距部12cは、自走式ロボットハンド10と、自走式ロボットハンド10の前方に位置する対象物との距離を測定する。測距部12cは、例えば、超音波センサである。なお、測距部12cは、赤外線レーザーを用いた変位センサ等であってもよい。また、自走式ロボットハンドが屋外での使用を主目的とするような場合には、測距部12cは、さらに、GPS(Global Positioning System)を備えるような構成であってもよい。
また、ベース12の下側には、車輪18(右車輪18a及び左車輪18b)が設けられている。右車輪18aは、ベース12の右側面の下側に配置され、左車輪18bは、ベース12の左側面の下側に配置される。右車輪18a及び左車輪18bは同一径の円形状であり、右車輪18a及び左車輪18bの接地面には滑り止めのスリットが設けられている。右車輪18a及び左車輪18bの材質は、典型的には樹脂であるが、これに限定されない。
自走式ロボットハンド10は、ベース12に内蔵される駆動部が車輪18を回転させることにより走行する。走行時は、自走式ロボットハンド10は、図1に示されるようにベース12の第1関節が設けられている側が上側、ベース12の車輪18が設けられている側が下側のまま走行する。
このとき、自走式ロボットハンド10は、自走式ロボットハンドの重心が安定するように車輪18を回転させて走行する。このため、自走式ロボットハンド10は、2輪ではあるが、転倒することなく安定して走行することができる。
なお、図1及び図2の例では、自走式ロボットハンド10は、右車輪18a及び左車輪18bの2つの車輪を備える構成であるが、3つ以上の車輪を備える構成であってもよい。
また、自走式ロボットハンド10の走行手段は、車輪に限定されない。例えば、自走式ロボットハンド10は走行用のキャタピラを備えてもよい。また、例えば、自走式ロボットハンド10は、脚部を備え、歩行可能な構成であってもよい。
ベース12の上側に取り付けられたアーム14は、上腕部14aと、前腕部14bと、複数の関節部分(第1関節14c〜第5関節14g)とから構成される多関節のアームである。アーム14が有する関節には、ベース12とアーム14とを連結する関節、アーム14を構成する上腕部14aと、前腕部14bとを連結する関節、及びアーム14とハンド16とを連結する関節が含まれる。
また、アーム14の先端には、ハンド16が接続される。自走式ロボットハンド10は、前面に位置する対象物に対してアーム14及びハンド16を動かすことで作業を行う。
アーム14の前腕部14bの形状は、細長い6面体である。6面体の長手方向を上下方向とした場合、6面体を構成する4つの側面は、上底と下底の長さに対して高さが長い、略同一形状の台形である。6面体の長手方向を上下方向とした場合、6面体の上面と下面とは、略長方形である。
アーム14の材質は、典型的には樹脂であるが、これに限定されない。例えば、アーム14の材質は、軽量な金属であってもよい。なお、アーム14及びハンド16は、ベース12へ収納可能である。アーム14及びハンド16の収納については後述する。
上腕部14aの一端は、第1関節14cによりベース12と接続される。つまり、第一関節は、ベース12とアーム14とを連結する関節である。したがって、アーム14は、第1関節14cにより折り曲げ可能である。
上腕部14aの他端は、第2関節14dにより前腕部14bの一端と接続される。つまり、アーム14を構成する上腕部14aと前腕部14b連結する関節である。したがって、アーム14は、第2関節14dにより折り曲げ可能である。
なお、アーム14の可動範囲(折り曲げ可能な範囲)は、図1に示される自走式ロボットハンド10の前面方向に対しては広く、自在に折り曲げ可能である。一方、図2に示される自走式ロボットハンド10の後面方向に対するアーム14の可動範囲は狭く、後面への折り曲げは制限される。
第3関節14e、第4関節14f、及び第5関節14gは、アーム14とハンド16とを連結する関節である。
前腕部14bの他端には、第3関節14eが接続される。第3関節14eは、図1の矢印で示される方向に回転する。したがって、第3関節14eに接続されるハンド16は、回転可能であり、様々な方向から対象物を把持することができる。
ハンド16は、アーム14に取り付けられ対象物を把持する部位である。ハンド16は、長指部16a及び短指部16bで構成される。
ハンド16には、第4関節14fを介して長指部16aが接続され、第5関節14gを介して短指部16bが接続される。したがって、長指部16aは、第4関節14fにより折り曲げ可能であり、短指部16bは、第5関節14gにより折り曲げ可能である。
したがって、長指部16a及び短指部16bにより、自走式ロボットハンド10は、対象物を把持することができる。
なお、ハンド16は、後述する静電付着部、電磁石、又はポンプなどを用いて対象物を付着してもよい。すなわち、ハンド16は、対象物を把持できる構成であればよく、長指部16a及び短指部16bを備える構成に限定されない。
上腕部14aは、上腕開口部14hを備える。上腕開口部14hは、アーム14が折りたたまれてベース12に収納される際に、前腕部14b、第3関節14e、第4関節14f、第5関節14g、及びハンド16の収納スペースとして機能する。
なお、自走式ロボットハンド10は、アーム14を複数備えてもよい。
ベース固定部20は、ベース12の下側(底面)に取り付けられる。ベース固定部20が有する静電付着部は、自走式ロボットハンド10の外に置かれた構造物の面に静電付着することによってベース12を固定する。構造物の面とは、例えば、フローリングの面や、後述する冷蔵庫の筐体面である。本実施の形態では、自走式ロボットハンド10の後面の下側に取り付けられるが、ベース固定部20の位置は、これに限定されない。
ここで、ベース12の固定とは、自走式ロボットハンド10の作業において、ベース12に力が加わるような場合に、ベース12の位置が安定して固定され、作業の妨げにならないことを意味する。例えば、自走式ロボットハンド10がアーム14によって重量物を持ち上げ、ベース12の重心から離れた位置に荷重がかかるような場合に、アーム14によって重量物を持ち上げられるようにベースが安定して動かない(転倒しない)ことを意味する。また、静電付着とは、静電力を用いた2つの物体の機械的結合を意味し、静電吸着とほぼ同等の意味である。
ベース固定部20には、例えば、特許文献2(特表2009−540785号公報)に記載の静電付着装置が用いられる。特許文献2に記載の静電付着装置では、電圧印可をON/OFFするだけで静電付着によるベース12の固定/解除を切り替えることが可能である。なお、特許文献2に記載の静電付着装置は、構造物への付着面積が1cmで約100g、付着面積が100cmで約8kgの荷重を支えることができる。
このように、ベース12の固定に静電付着部を有するベース固定部20を用いることで、ベース12を静電力によって固定することが可能である。このようなベース固定部20の構成では、ベース12を固定する機構や、電磁石、ポンプ等を追加する必要がないため、自走式ロボットハンド10の小型化、軽量化が可能である。
また、ベース固定部20は、当該自走式ロボットハンド10が建物内で使用される場合には、構造物の面である、建物の床面、建物の壁面、又は建物内に設置された物品の表面に静電付着する。
ベース固定部20は、様々な構造物の材質に静電付着し、自走式ロボットハンド10を固定することができる。また、例えば、ベース固定部20の構造物との付着面である静電付着部を、キャタピラ状にすることで、ベース固定部20は、凹凸を有する面に対してもベース12を固定することができる。すなわち、ベース固定部20により、自走式ロボットハンド10は、場所に適したベース固定が可能である。
また、ベース固定部20は、ベース12から出没自在であり、ベース12に収納可能である。したがって、自走式ロボットハンド10の走行中には、ベース固定部20の静電付着部の高さは、車輪18の接地面よりも高い。つまり、ベース固定部20が自走式ロボットハンド10の走行を妨げることはない。
次に、ベース12内にアーム14及びベース固定部20を収納した状態の自走式ロボットハンド10について説明する。
図3、図4、及び図5は、アーム14を収納した状態の自走式ロボットハンド10をそれぞれ側面、前面、後面から見た図である。
上腕部14aに設けられた上腕開口部14hには、第2関節14dにより前腕部14b及びハンド16が収納される。このため、上腕開口部14hの上下方向の長さは前腕部14b及びハンド16の全長よりも長い。
上腕開口部14hに前腕部14b及びハンド16が収納された上腕部14aは、さらに、第1関節14cによって、ベース12に設けられた収納部12aへ収納される。
図4に示されるように、アーム14を収納した状態で自走式ロボットハンド10を前面から見た場合、アーム14はベース12と一体化するように折りたたまれて収納される。
ベース固定部20は、折りたたみ可能なレバー22を有し、レバー22が折りたたまれることによって収納される。レバー22及びベース固定部20は、右車輪18a及び左車輪18bの回転軸と干渉しないように構成される。
図5に示されるように、ベース固定部20を収納した状態で自走式ロボットハンド10を後面から見た場合、ベース固定部20の付着面の高さは、車輪18の接地面よりも高い。
以上のようにアーム14及びベース固定部20がベース12に収納されることで、自走式ロボットハンド10は、さらに小型化される。
次に、自走式ロボットハンド10のシステム構成について説明する。
図6は、実施の形態に係る自走式ロボットハンドのシステム構成を表すブロック図である。
自走式ロボットハンド10は、ベース12の内部に制御部30と、撮像部12bと、測距部12cと、通信I/F部36と、機構部40と、ベース固定部20と、バランス測定部37とを備える。
制御部30は、CPU30aと、ROM30bと、RAM30cとからなるコンピュータシステムである。
CPU30aは、例えば、ROM30bに格納された制御プログラムを実行するプロセッサである。
ROM30bは、制御プログラム等を保持する読み出し専用メモリである。
RAM30cは、CPU30aが制御プログラムを実行するときに使用するワークエリアとして用いられる揮発性の記憶領域で、読み書き可能なメモリである。また、RAM30cは、撮像部12bが撮影した画像データなどを一時的に保持する。
制御部30は、通信I/F部36が操作部38から受信した指示(信号)をバス39を介して受信し、受信した指示に基づいて撮像部12b、測距部12c、通信I/F部36、バランス測定部37、機構部40、及びベース固定部20を制御する。
撮像部12bは、制御部30の制御に基づき自走式ロボットハンド10が自走する走行面の画像を動画で撮影する。
測距部12cは、制御部30の制御に基づき自走式ロボットハンド10の前面に位置する対象物と、自走式ロボットハンド10との距離を測定する。
通信I/F部36は、操作部38からの指示を受信し、指示をバス39を介して制御部30へ送信する。通信I/F部36は、無線データ通信により操作部38からの指示を受信する。無線データ通信は、例えば、無線LANや赤外線などを用いた通信である。
バランス測定部37は、自走式ロボットハンド10の重量バランスを測定する。バランス測定部37は、例えば、ジャイロセンサや加速度センサ等である。
操作部38は、自走式ロボットハンド10を遠隔操作可能な液晶ディスプレイ付の専用端末である。操作部38の液晶ディスプレイは、タッチパネルを有し、ユーザーの操作部38へのタッチ操作(指示)を検出する。また、操作部38の液晶ディスプレイには、撮像部12bが撮影する画像が表示可能である。
操作部38は、例えば、無線データ通信によりユーザーが操作部38へ入力した指示を通信I/F部36へ送信する。
なお、操作部38は、市販の携帯端末やタブレット端末であってもよい。つまり、ユーザーは、市販の携帯端末やタブレット端末によって自走式ロボットハンド10を操作してもよい。
また、操作部38は、音声取得部(マイク)を備え、自走式ロボットハンド10は、ユーザーの音声に応じて自走式ロボットハンド10が動作するような構成であってもよい。
機構部40は、第1関節14c〜第5関節14gと、右車輪18aと、左車輪18bと、レバー22と、モータ44a〜44hと、駆動部42a〜42hとを備える。
第1関節14c〜第5関節14g、右車輪18a、左車輪18b、及びレバー22にはそれぞれモータ44a〜44hと、モータを駆動する駆動部42a〜42hとが1対1で対応付けられている。例えば、第1関節14cには、第1関節14cを動かすモータ44aが接続され、モータ44aにはモータ44aを駆動する駆動部42aが設けられる。同様に、例えば、レバー22には、レバー22を動かすモータ44hが接続され、モータ44hにはモータ44hを駆動する駆動部42hが設けられる。
駆動部42a〜42eのそれぞれは、制御部30の制御に基づき、対応するモータ44a〜44e駆動することで第1関節14c〜第5関節14gを動かす。
また、駆動部42f及び42gは、制御部30の制御に基づき、対応するモータ44f及び44gを駆動することで左車輪18b及び右車輪18aを回転させる。このとき、制御部30は、バランス測定部37の出力に基づき、自走式ロボットハンド10が転倒しないように車輪18の回転を制御する。具体的には、制御部30は、バランス測定部37が測定する自走式ロボットハンド10の重量バランスの変化に基づき、右車輪18a及び左車輪18bのそれぞれの回転速度、及び回転方向を制御することで自走式ロボットハンド10の重量バランスを制御する。
また、駆動部42hは、制御部30の制御に基づき、対応するモータ44hを駆動することでレバー22(ベース固定部20)を動かす。つまり、制御部30は、ベース固定部20のベース12への出し入れを制御する。
ベース固定部20は、静電付着部24を有する。静電付着部24は、制御部30の制御に基づき、構造物の面に静電付着してベース12を固定する。つまり、制御部30は、ベース固定部20による静電付着をON/OFF(オンオフ)させる制御を行う。
次に、自走式ロボットハンド10の動作について説明する。本実施の形態では、一例として家庭内での自走式ロボットハンド10の動作について説明する。
図7は、自走式ロボットハンド10の動作のフローチャートである。
図8は、自走式ロボットハンド10の動作を表す模式図である。
まず、自走式ロボットハンド10はユーザーからの指示を取得する(図7のS10)。具体的には、ユーザーが操作部38に入力した指示を取得する。
自走式ロボットハンド10はユーザーからの抽象的な指示に従い、具体的な動作を行うことが可能である。ユーザーは、例えば、「ジュースが飲みたい」といった比較的あいまいな指示を操作部38へ入力する。
次に、自走式ロボットハンド10は、ユーザーの指示に応じて移動を開始する(図7のS11)。具体的には、自走式ロボットハンド10は、壁52に立て掛けられた状態から、制御部30が車輪18を制御することで移動する。なお、自走式ロボットハンド10は、移動中には撮像部12bにて走行面を撮影し、走行面が平らであるかどうかを確認しながら自走する。また、自走式ロボットハンド10は、測距部12cで前方への距離を測定し、前方に障害物があるか否かを確認しながら自走する。
自走式ロボットハンド10は、制御部30のROM30bに制御プログラムを保持する。制御プログラムでは、例えば、「○○が飲みたい」「××が食べたい」といった飲食に関連する指示と、「冷蔵庫の位置まで移動し、冷蔵庫の扉を開け、物を取り出し、ユーザーの元の場所へ移動する」、という動作とが対応付けられている。
また、自走式ロボットハンド10は、制御部30のRAM30cに家庭内の家具及び家電の配置をマッピングした位置情報を保持している。
したがって、上記の「ジュースが飲みたい」といった指示が与えられた場合、上記位置情報を参照し、上記プログラムに基づいて図8のように家庭内の冷蔵庫50の場所まで移動する。
次に、自走式ロボットハンド10は、冷蔵庫50の前の床に静電付着部24を付着させ、ベース12を固定する(図7のS12)。
具体的には、まず、制御部30は、撮像部12bが撮影する冷蔵庫50の画像によって、冷蔵庫50の取っ手を認識する。取っ手の認識には既存の画像認識技術が用いられる。
続いて、制御部30は、測距部12cにより、自走式ロボットハンド10と冷蔵庫50の取っ手との距離を測定し、アーム14の長さ等を考慮して冷蔵庫50の取っ手を把持して扉50aを開けるのに最適な位置を求める。
さらに続いて、制御部30は、レバー22を制御して、上記冷蔵庫50の開閉に最適な位置でベース固定部20を床面へ降ろす。制御部30は、静電付着部24を床に付着させベース12を固定する。このとき、自走式ロボットハンド10は、床面に固定化されているため、制御部30は、移動と転倒防止のために回転させていた車輪18の駆動部42fおよび42gを停止させる。これにより、自走式ロボットハンド10の消費電力を抑えることができる。
次に、自走式ロボットハンド10は、アーム14を取り出す(図7のS13)。具体的には、制御部30が、第1関節14c及び第2関節14dを制御することでアーム14を取り出す。
次に、自走式ロボットハンド10は、ユーザーに指示された作業を行う(図7のS14)。具体的には、まず制御部30は、第1関節14c〜第5関節14gを制御して冷蔵庫50の取っ手をハンド16(長指部16a及び短指部16b)によって把持し、扉50aを開ける。
続いて、制御部30は、冷蔵庫50の中身を撮像部12bが撮影する、ジュースの缶を認識する。このとき、ジュースの缶の形状、模様、色彩などをあらかじめ情報としてRAM30cに保持し、画像認識技術を用いることでジュースの缶を認識する。
なお、このとき、例えば、制御部30は、ユーザーの操作部38のディスプレイに撮像部12bで撮影した冷蔵庫の中身を表示し、ユーザーに冷蔵庫から取り出す飲み物の指示を求めてもよい。
制御部30がジュースの缶を認識した後、自走式ロボットハンド10は、制御部30によって第1関節14c〜第5関節14gを制御してジュースの缶をハンド16によって把持する。このとき、自走式ロボットハンド10が固定された位置からジュースの缶を把持することが困難な場合、制御部30は、一度、静電付着部24の付着を解除し、最適な位置へ移動し、再度、静電付着部24を付着させてからジュースの缶を把持する制御を行う。
制御部30がハンド16によってジュースの缶を把持した後、自走式ロボットハンド10は、ユーザーの元へ移動する。具体的には、まず、制御部30は、静電付着部24の付着を解除する。次に、制御部30は、レバー22を制御してベース固定部20を収納する。続いて、自走式ロボットハンド10は、制御部30が車輪18を制御することで移動する。
このときのユーザーの位置は、操作部38の位置を上述の無線通信などを用いて検出される。なお、例えば、図7のS10においてユーザーから指示を取得した際に、制御部30は、ユーザーの位置を検出し、ユーザーの位置情報をRAM30cに一時的に記録しておいてもよい。また、ユーザーが「家庭内のどの家具又は家電の近くにいるか」を音声で伝えておくことで、制御部30がRAM30cに保持している家庭内の家具及び家電の配置をマッピングした位置情報を参照し、ユーザーの位置を取得してもよい。
自走式ロボットハンド10がユーザーの元に移動する際には、アーム14は、取り出されたままである。このとき、制御部30がベース12とアーム14との重量のバランスをとって車輪18を制御することが困難な場合がある。このような場合、制御部30は、一旦、ベース固定部20を制御してベース12を固定した後、第1関節14c〜第5関節14gを制御し、重量バランスを取りやすいようにアーム14を縮める。
ユーザーの元へ移動し、ユーザーにジュースを渡した後、自走式ロボットハンド10は、まずアーム14を収納する(図7のS15)。具体的には、制御部30が、ベース固定部20を制御してベース12を固定した後、第1関節14c及び第2関節14dを制御することでアーム14を収納する。
最後に、自走式ロボットハンド10は、移動して元の場所に戻る(図7のS16)。具体的には、自走式ロボットハンド10は、制御部30が、ベース固定部20のベース12の固定を解除した後、車輪18を制御することで移動する。元の場所とは、図8の自走式ロボットハンド10が壁52に立て掛けられた状態を表す。このとき、自走式ロボットハンド10は、冷蔵庫を閉じてから元の位置へ戻ってもよい。
なお、自走式ロボットハンド10は、上記移動中、撮像部12bで得られた画像を解析することによって走行面が平らであるか否かを確認する。
自走式ロボットハンド10は、撮像部12bが撮影した画像により走行面が平らでないと認識した場合には、さらに、走行面に障害物が存在するか否かを判断する。
自走式ロボットハンド10は、さらに、撮像部12bが撮影した画像により障害物が存在すると判断したときには、アーム14及びハンド16を用いて障害物を除去する。
図9は、このような、自走式ロボットハンドの障害物除去動作のフローチャートである。
まず、自走式ロボットハンド10は、走行中に撮像部12bにより走行面を撮影する(S20)。具体的には、制御部30は、撮像部12bにより走行面の画像を撮影する。
次に、自走式ロボットハンド10は、走行面が平らであるかどうかを確認する(S21)。具体的には、制御部30は、撮像部12bにより撮影した画像について画像認識技術を用いて解析し、走行面が平らであるかどうかを判断する。
例えば、制御部30は、撮影した画像をいくつかの小領域に分割し、小領域ごとにSAD(Sum of Absolute Difference)を求め、SADの変化が大きい領域、つまり色の変化が大きい領域を平らでないと判断することができる。SADとは、画像を構成する各画素について、当該画像と時間的に連続する画像の対応する画素との輝度差の絶対値を求め、求めた各画素の輝度差の絶対値を合計したパラメータである。
制御部30が走行面が平らであると判断した場合(S21でYes)、自走式ロボットハンド10は、そのまま走行を続ける。
制御部30が走行面が平らでないと判断した場合(S21でNo)、自走式ロボットハンド10は、さらに、走行面に障害物が存在するかどうかを確認する(S22)。具体的には、制御部30は、撮像部12bで撮影する画像について、さらに詳細な解析を行い、走行面に障害物が存在するかどうかを確認する。
例えば、制御部30は、撮影した画像の輝度の変化が急峻な点を算出することで、障害物を認識することができる。
このとき、制御部30は、さらに測距部12cで前方への距離を測定することで障害物を確認してもよい。
制御部30が障害物は存在しないと判断した場合(S22でNo)、自走式ロボットハンド10は、そのまま走行を続ける。
制御部30が障害物は存在すると判断した場合(S22でYes)、自走式ロボットハンド10は、アーム14によって障害物を除去する(S23)。
なお、上記は、障害物除去動作の一例である。例えば、走行面が平らであるかの確認と、走行面に障害物があるかの確認は並行して行われてもよい。
また、本実施の形態では、ベース固定部20は可動であり、ベース12の固定が必要な場合にのみ、静電付着部24が走行面に付着可能な構成である。しかしながら、ベース固定部20の制御方法はこれに限定されない。例えば、ベース固定部20ではなく、車輪18を上下方向にスライドさせてベース固定部20と走行面との距離を制御してもよい。
図10及び図11は、車輪18の上下動作によるベース固定部20の制御を表す図である。
図10は、自走式ロボットハンド10を右側面から見た図であり、図11は、自走式ロボットハンド10を前面及び後面から見た図である。
図10及び図11で示されるような場合、ベース固定部20は、ベース12の底面に静電付着部24が走行面を向くように固定して配置される。一方、車輪18は、ベース12の上下方向にスライド可能である。
図11のの図で示されるように、車輪18がベース12の上下方向における下端にスライドされた状態では、ベース固定部20は、走行面から離間される。つまり、この状態では、自走式ロボットハンド10は車輪18を回転させて走行することができる。
車輪18が上下方向における上端にスライドされた状態では、ベース固定部20は走行面に接触する。つまり、この状態では、静電付着部24は、走行面に静電付着し、ベース12を固定することができる。
なお、本実施の形態では、ベース固定部20は、ベース12の走行面に近い部分である底部に設けられているが、ベース固定部20の位置は、これに限定されない。例えば、ベース固定部20は、ベース12の側面(車輪18が取り付けられている面)に設けられてもよい。また、自走式ロボットハンド10がベース固定部20を複数備えてもよい。
図12は、ベース固定部20に加えてベース固定部21をベース12の側面に備える自走式ロボットハンド10の例を表す図である。
図12のように、ベース12の底面に設けられたベース固定部20の静電付着部24を走行面に静電付着させ、側面に設けられたベース固定部21の静電付着部を壁面に静電付着させることで、ベース12は、更に強力に固定される。ここで、側面とは、ベース12の面のうち、走行面と平行でない面をいう。本実施の形態ではベース12の車輪18が設けられる面、撮像部12b及び測距部12cが実装される面、ベース固定部20が設けられる面である。
また、建物内に設置された物品、例えば、冷蔵庫のように自身の重量が大きい場合(通常、容量500リッターの冷蔵庫の重量は約80kg以上)は、当該物品自体が床面に固定されているとみなして、開けようとする冷蔵庫の扉以外の面に対して静電付着によりベース12を固定し、扉の開閉を行うこともできる。
以上、本実施の形態に係る自走式ロボットハンド10について実施の形態に基づいて説明した。本開示によれば、静電付着によりベース12を固定するベース固定部を設けることで、軽量化、小型化された自走式ロボットハンド10が実現される。
なお、上記の実施の形態では、車輪18を備える自走式ロボットハンド10について説明したが、自走式ロボットハンドは車輪18の代わりに脚部を備えてもよい。
図13は、脚部を備える自走式ロボットハンドの外観図である。
図13の(a)に示されるように、自走式ロボットハンド60は、4つの脚部28a〜28dを備え、走行面を自走(歩行)する。
また、図13の(b)に示されるように、自走式ロボットハンド60は、4つの脚部28a〜28dをベース12の内側に折りたたんで収納することができる。これにより、自走式ロボットハンド60は、ベース固定部20の静電付着部を走行面に静電付着させることができる。なお、ベース固定部20は、脚部28a〜28dの走行面との接触面(いわゆる足の裏部分)に設けられてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示の自走式ロボットハンドは、様々な場所においてベースの固定が可能で、かつ、軽量、小型のロボットであり、例えば、家庭内での使用を目的とした介助、介護アシスト用サービスロボットなどとして有用である。
10、60 自走式ロボットハンド
12 ベース
12a 収納部
12b 撮像部
12c 測距部
14 アーム
14a 上腕部
14b 前腕部
14c 第1関節
14d 第2関節
14e 第3関節
14f 第4関節
14g 第5関節
14h 上腕開口部
16 ハンド
16a 長指部
16b 短指部
18 車輪
18a 右車輪
18b 左車輪
20、21 ベース固定部
22 レバー
24 静電付着部
28a〜28d 脚部
30 制御部
30a CPU
30b ROM
30c RAM
36 通信I/F部
37 バランス測定部
38 操作部
39 バス
40 機構部
42a〜42h 駆動部
44a〜44h モータ
50 冷蔵庫
50a 扉
52 壁

Claims (9)

  1. 自走式ロボットハンドであって、
    自走する機能を有するベースと、
    前記ベースに取り付けられたアームと、
    前記アームに取り付けられ、対象物を把持するためのハンドと、
    前記ベースに取り付けられ、前記ハンドが前記ベースの前方の対象物を把持する場合に、前記ベースの後方の構造物の面に静電付着することによって前記ベースを固定するベース固定部とを備える
    自走式ロボットハンド。
  2. 前記ベースは走行面を自走し、
    前記ベース固定部は、前記ベースのうち、前記走行面に近い部分である底部、又は、前記ベースの側部に取り付けられている
    請求項1記載の自走式ロボットハンド。
  3. 前記ベース固定部は、当該自走式ロボットハンドが建物内で使用される場合には、前記構造物の面として、当該建物の床面、当該建物の壁面、又は、当該建物内に設置された物品の表面に、静電付着する
    請求項1又は2記載の自走式ロボットハンド。
  4. 前記ベース固定部は、前記ベースから出没自在に、前記ベースに取り付けられている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式ロボットハンド。
  5. 前記ベースは、走行面を自走するための、上下方向にスライド可能な車輪を有し、
    前記ベース固定部は、前記車輪が前記上下方向における下端にスライドされた状態では前記走行面から離間され、かつ、前記車輪が前記上下方向における上端にスライドされた状態では前記走行面に静電付着できる、前記ベースの位置に取り付けられている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式ロボットハンド。
  6. 前記ベースは、前記アーム及び前記ハンドを収納する収納部を有する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の自走式ロボットハンド。
  7. 前記ベースは、前記ベース固定部による静電付着をオンオフさせる制御を行う制御部を有する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の自走式ロボットハンド。
  8. さらに、前記ベースが自走する走行面を撮像する撮像部を備え、
    前記制御部はさらに、前記撮像部で得られた画像を解析することによって前記走行面が平らであるか否かを確認する
    請求項7記載の自走式ロボットハンド。
  9. 前記制御部は、前記走行面が平らでないと確認した場合には、さらに、前記走行面に障害物が存在するか否かを判断し、障害物が存在すると判断したときには、前記アーム及び前記ハンドを用いて前記障害物を除去する
    請求項8記載の自走式ロボットハンド。
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