JP5379163B2 - 地震探査データのスペクトルシェーピングインバージョン法及びマイグレーション法 - Google Patents

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Description

本発明は、概略的には、物理探鉱(物理探査ともいう)の分野に関する。本発明は、詳細には、地下物理的特性、例えばインピーダンスを推定すると共に/或いは地下領域の地球物理学的モデルを作製するためにインバージョン(inversion)法及びマイグレーション(migration)法を利用した地震探査反射イメージング(反射法地震探査イメージングともいう)に関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2008年1月8日に出願された米国特許仮出願第61/010,407号(発明の名称:SPECTRAL SHAPING INVERESION AND MIGRATION OF SEISMIC DATA)の権益主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
地震特性、電気特性及び貯留特性相互間の関係は、地下領域の地球物理学的特性をモデル化するために、例えば、地震探査及び/又は電磁探査から得られたデータを用いて地下領域の或る範囲の特徴を予測する場合、物理探鉱において利用される場合が多い。次に、予測された地球物理学的特徴を種々の探鉱上の決定、例えば掘削すべき坑井の数、掘削すべき坑井のタイプ及び貯留層から資源を回収する最適な坑井場所を得るために用いられる。
地下領域の地震特性は、地下領域による地震波の反射及び伝搬を直接決定し、一緒になって、少なくとも疎密波速度、剪断波速度及び地下領域の密度を突き止める特性である。弾性、例えば体積弾性率及び剪断弾性率(これらは弾性率とも呼ばれる)により地下の地震特性を表現することが都合の良い場合が多い。上述の速度及び地下の密度の種々の機能も又、地震特性を表現するのに同様に用いられる場合があり、このような地震特性としては、体積弾性率、ポアソン比、Vp/Vs比、P波弾性率、インピーダンス及びラメパラメータ(Lame parameter)が挙げられる。また、地震特性としては、更に、異方性及び減衰率が挙げられる。地震波速度は、地震波、即ち、拡散と呼ばれている現象の周波数につれて変化する場合がある。
地震特性のうちで、インピーダンスは、地震速度と密度の積である。インピーダンスは、音響インピーダンスとも呼ばれ、IPによって表される場合が多く、このようなインピーダンスは、典型的には、互いに異なる岩石層相互間で様々であり、例えば、インタフェースの互いに反対側の側部は、互いに異なるインピーダンスを有する。インタフェースの反射係数は、一般に、インタフェースの各側における岩石の音響インピーダンスのコントラストで決まる。具体的に説明すると、岩石層相互間の音響インピーダンスの差は、反射係数に影響を及ぼす。記録された地震探査反射データに基づいて地下領域のインピーダンス構造を求める地球物理学的モデル化プロセスの一つは、地震探査インバージョンである。
地震探査インバージョン法は、典型的には地震探査及びこの探査から得られた地震探査データの分析により得られる地震探査反射データを利用する。地震反射法は、典型的には、1つ又は2つ以上の地震源、例えばダイナマイト、エアガン、起振機の使用並びに地球の層相互間の境界(バウンダリ)で反射された地震波の記録及び分析による地球の表面内での地震波の発生に基づいている。図1A及び図1Bは、2種類又は3種類以上の媒体相互間の1つ又は2つ以上の境界における一時反射から得られた地震動記録に関する畳み込みモデルの図である。図1Aを参照すると、単一の境界モデル100は、2種類の媒体相互間の所与の境界では、反射波の振幅(強さ)が入射波の振幅及び反射係数と呼ばれている量に比例することを示している。反射係数の値は、2種類の媒体の弾性パラメータで決まり、法線入射の場合、これは方程式(1)で与えられる。この場合の地震トレースは、形状が地震ウェーブレットの形状である単一のパルスを含む。
反射係数は、法線入射の場合(光線が反射インタフェースに垂直である)次式によって定められる。
Figure 0005379163
方程式(1)では、Rは、反射係数であり、量IP1,IP2は、疎密(圧縮)インピーダンスと呼ばれている。
Pインピーダンス及び音響インピーダンスという用語は又、同一の量を説明するために一般的に用いられている。例えば、疎密インピーダンスは、密度と疎密(P波)速度の積として次のように定義される。
Figure 0005379163
この方程式においてρは、密であり、VPは、P波速度である。方程式(1)において、IP1,IP2は、それぞれ、反射インタフェースの上及び下の層の疎密インピーダンスである。多数の反射境界の場合、記録された地震反射応答は、互いに異なる境界に関する応答の合計である。
図1Bを参照すると、多数の境界モデル150は、反射事象が典型的には任意所与の時点で全ての地震トレースについて記録されていることを示している。多数の境界反射構成に関する記録された地震動記録は、例えばr(t)により表され、インピーダンスプロフィールIP(t)に基づく反射率時系列として考えることができる。多数の反射を無視し、地震収集システムにより生じたパルスが単純なスパイクである場合、記録された地震トレースは、反射性スパイクのシーケンスで構成され、これらの各々のサイズは、方程式(1)及び(2)に基づいて計算される。
しかしながら、入射地震波は、典型的には、単純なスパイクではなく、地震ウェーブレットw(t)と呼ばれる広い波形である。この場合、記録された地震動記録は、r(t)ではない。これとは異なり、あらゆるスパイクは、地震ウェーブレットの適切にスケール変更されたバージョンによって置き換えられ、結果は追加される。反射媒体が多数の反射境界を含む場合、結果として得られる地震トレースは、地震ウェーブレット及び反射率時系列の畳み込みを計算することによって更に評価される。反射率時系列は、スパイクのシーケンスであり、これらスパイクの各々は、方程式(1)に従って単一の境界によって発生する。反射率時系列r(t)とウェーブレットw(t)を説明した仕方で組み合わせる数学的演算は、次のように畳み込みである。
Figure 0005379163
上式において、記号*は、方程式(3)における畳み込みの演算を示している。方程式(3)では、記録された地震動記録s(t)は、反射率時系列r(t)及びウェーブレットw(t)の畳み込みとして計算される。方程式(3)は、典型的には反射地震学の畳み込みモデルと称されるものを表している。
地震反射が連続して記録されているものと仮定すると、法線入射反射係数を計算する方程式(方程式(1))は、次の表現に一般化できる。
Figure 0005379163
方程式(4)では、IP(t)は、層からの反射が時刻tで記録されるような深さでのこの層のインピーダンス値を示している。演算子d/dtは、時間に関する導関数を表している。法線入射地震探査データに起因する例示の地震探査インバージョンに関する問題は、結局、インピーダンス関数IP(t)を求めるために方程式(3)及び(4)を解き、記録された地震探査データs(t)及び地震ウェーブレットw(t)についての知識を前提としているということになる。記録されたスパイク相互間の時間間隔は非常に短い許容限度内において、反射率時系列を時間の連続関数として考えることができ、法線入射の場合にインピーダンスに対するその関係は、方程式(4)で与えられている。非法線入射の場合、反射係数の計算は、修正されるが、本明細書において一時反射のみに関して説明したように、畳み込みモデルは、有効なままである。
検層データを利用することにより地震ウェーブレットw(t)の推定を達成することができる。坑井が利用でき、適当な音響及び密度検層が集められると、インピーダンスIP(t)及び反射率r(t)は、既知である。この場合、方程式(3)を用いてw(t)、所与のr(t)及び地震トレースs(t)について解くことができる。この推定が適切に行われるためには、通常、正確な相関関係を坑井での地下地層と地震事象との間に定めることが必要である。「ウェルタイ(well tie)」という用語は、一般に、この相関関係を定めるプロセスを説明するために用いられる。したがって、正確なウェルタイは、大抵のインバージョン法にとって前提条件である。
上述の技術的思想は、記録された反射が入射波伝搬経路と反射波伝搬経路との間の大きな角度に相当している場合、例えば斜め又は非法線入射の場合も一般化できる。このような状況に関し、畳み込みモデル方程式(3)は、依然として有効であるが、反射係数方程式(4)に関する表現は、例えば追加の弾性パラメータ、例えば剪断波速度を含むより複雑な表現で置き換えられる。
畳み込みモデルに基づく種々の地震探査インバージョン法は、一般的なやり方で適用されている。周波数スペクトルの簡単な変更として具体化されている最近開発された2通りの地震探査インバージョン法は、着色インバージョン(Coloured inversion)及びスペクトルシェーピングインバージョン(Spectral Shaping inversion)である。これら地震探査インバージョン法は、ランカスター,エス(Lancaster, S.)及びウィットコム,ディー(Whitcombe, D.),2000,「ファースト・トラック・『カラード』・インバージョン(Fast Track "Coloured" Inversion)」(エクスパンデッド・アブストラクト(Expanded Abstracts)、第70回エスイージー・アニュアル・ミーティング(70th SEG Annual Meeting)、カルガリー(Calgary)、1572‐1575)及びラザラトス、エス(Lazaratos S.)の2006年、「スペクトラル・シェーピング・インバージョン・フォー・エラスティック・アンド・ロック・プロパティー・エスティメーション(Spectral Shaping Inversion For Elastic And Rock Property Estimation)」(リサーチ・デスクロージャー(Research Disclosure)、イシュー(Issue)511、2006年11月)に更に記載されている。
図2を参照すると、これら2通りの方法は、これらの具体化において異なっているが、両方のインバージョン法は、外面的にはほぼ同じである。例えば、インピーダンス推定は、相回転(−90°)と地震探査データに適用されるスペクトルシェーピング操作の組み合わせによって実施される。相回転及びスペクトルシェーピング操作の適用に先立って、地震探査データを典型的には、零相に変換し、例えば、零相データの場合、地震ウェーブレットの全ての周波数成分を同期させてこれらを組み合わせ、それよりウェーブレットピークを中心として対称であるウェーブレットを生じさせる。着色インバージョンは、ログ振幅スペクトルが、指数法則に従うと仮定しており、これに対し、スペクトルシェーピングインバージョン(ラザラトス)は、この過程を必要としない。さらに、着色インバージョンは、厳密に言えば、ゼロオフセット(zero-offset)インバージョン法である。スペクトルシェーピングインバージョン法も又、弾性と岩石特性の両方の推定値を生じさせるのに有用であるという追加の利点を提供する。
スペクトルシェーピング操作は、地震スペクトルを地下領域内における坑井で記録された検層の平均スペクトルにほぼ同じにするよう元の地震スペクトルをシェーピングし直す(リシェーピング)するフィルタの利用によって具体化される。図2を参照すると、グラフ図200は、スペクトルシェーピングフィルタが地震スペクトルの低周波数部分においてエネルギーをどれほど大幅に増幅させているかを示している。平均局所検層スペクトル220及び元の地震周波数スペクトル240は、データのSN比が正である周波数範囲にわたる場合であっても著しく異なっている。スペクトルシェーピングは、元のスペクトルを検層スペクトルとほぼ同じにするよう元のスペクトルを再整形する。その結果得られる周波数スペクトルは、シェーピングされた地震スペクトル260である。シェーピング操作は、図2から解るように、低周波数エネルギーの相当な増幅を示唆している。
ラザラトス(2006)は、一般的に満足させられている過程の下において、上記において強調したスペクトルシェーピング手順は、インピーダンスの推定値をもたらし、方程式(3)及び(4)を解くことを立証する数学的偏差をもたらす。例えば、上述の畳み込みモデルに基づくと、地震トレースを次の畳み込み方程式(5)によって表すことができる。
Figure 0005379163
上述の表現において、又以下において、以下の表記法は、次の特徴、即ち、
S(t),S(f) 地震トレース及びそのフーリエ変換
quad(f) 直角位相トレースのフーリエ変換
w(t),W(t) ウェーブレット及びそのフーリエ変換
r(t) 反射率
P(t)、IP(f) Pインピーダンス及びそのフーリエ変換
バーIP 低域濾波Pインピーダンス
Δt サンプリング速度
分母の項IPは、非常に遅く変化する関数で置き換え可能であり、この関数は、ちょうど、IPで表されるトレンドを含んでいる。実際には、このような関数は、周波数をスペクトルの非常に低い端(例えば、0〜2Hz)に維持するよう低域フィルタリングIPにより生成可能である。この場合、この低域項を単純な乗数として取り扱うことができ、そして畳み込み演算子の左に移すことができる。この場合、畳み込み方程式は、次式(方程式(6))になる。
Figure 0005379163
畳み込み方程式をその元の形態から方程式(6)で与えられた形態に変換することができるということを数学的に示すために以下に説明する弱散乱仮説(weak-scattering assumption)が利用される。Pインピーダンスは、地震帯域幅よりも十分に低い周波数のゆっくりと変化する背景部、例えば低周波トレンド及び振動帯域幅の変化及びこれよりも高い周波数を含む高い周波数の摂動部に分解可能である。したがって、(i)摂動は、背景に対して弱いことが必要であり、(ii)背景は、地震ウェーブレットの長さの範囲内で本質的に一定である。これらの結論を裏付けする多くの観察に基づいて、方程式(6)を周波数領域に変換すると、次の方程式(7)が得られる。
Figure 0005379163
幾つかの坑井について平均を取ると(平均演算を意味するために<>を用いる)、その結果、次の方程式(8)が得られる。
Figure 0005379163
この場合、地震ウェーブレットは、坑井が存在する領域について一定であるということが仮定されている。
定義上、シェーピングフィルタの周波数応答は、次の方程式(9)で理解されるように、平均ログスペクトルと平均地震スペクトルの比である。
Figure 0005379163
そして、これを地震探査データに適用すると、その結果として、次の方程式(10)が得られる。
Figure 0005379163
地震探査データの地震マイグレーションは、地震事象の再構成を含む修正技術であり、その結果、反射波がこれらの地下存在場所の真の表示にプロットされるようになる。図3を参照すると、図形モデル300は、元の記録データに関し、ディッピングインタフェースからの反射波が反射波の生じている地下存在場所よりも直ぐ上には位置していない表面位置に記録されていることを示している。さらに、地下における隔離された点状不連続部(点散乱体)は、レシーバの広い範囲にわたって記録され、地震探査データの混乱の解釈を行うことができる地震事象(回折)を生じさせる。地震速度のばらつきは、元の記録データが地下地質の歪んだ図を提供するに過ぎないもう一つの理由である。地震マイグレーション技術は、上述の問題に取り組み、したがって地震反射波を生じさせた地層のアナログ表示として地震記録で観察される構造及び幾何学的形態を正確に示すよう多くの地震探査データ処理シーケンスで利用されている。
ランカスター,エス(Lancaster, S.)及びウィットコム,ディー(Whitcombe, D.),2000,「ファースト・トラック・『カラード』・インバージョン(Fast Track "Coloured" Inversion)」(エクスパンデッド・アブストラクト(Expanded Abstracts)、第70回エスイージー・アニュアル・ミーティング(70th SEG Annual Meeting)、カルガリー(Calgary)、1572‐1575) ラザラトス、エス(Lazaratos S.),2006,「スペクトラル・シェーピング・インバージョン・フォー・エラスティック・アンド・ロック・プロパティー・エスティメーション(Spectral Shaping Inversion For Elastic And Rock Property Estimation)」(リサーチ・デスクロージャー(Research Disclosure)、イシュー(Issue)511、2006年11月)
ディッピングレフレクタを正確に位置決めする必要があることは、図3で最も良く理解される。S1で源から生じ、これ又S1のレシーバで記録される点Aからの反射パルスは、点A′でS1の下のトレース上にプロットされ、点A′は、S1Aの長さとS1A′の長さが互いに等しいように(単純化のために定速(constant-velocity )地下であることを前提としている)選択される。同様に、点Bからの反射パルスは、点B′でS2の下でトレース上にプロットされている。レフレクタセグメントABは、誤側方位置A′B′にプロットされ、このようなレフレクタセグメントは、ABの真のディップよりも小さいディップを有している。マイグレーションは、このような弱みを修正する修正技術である。マイグレーションに先立って、地震記録で観察される構造及び幾何学的形態は、典型的には、地震反射波を生じさせた地層の正確な説明内容ではない。
地震探査インバージョンは、正確なウェルタイが典型的には地震ウェーブレットを推定するのに必要であるので、地震探査インバージョンがマイグレーション後に適用される用途に伝統的に限定されている。元の「マイグレーションされていない」データは、地下の不正確な構造的画像を形成するので、正確なウェルタイは、典型的には、マイグレーション後に定められる。本発明者は、モデル化プロセスにおける種々の段階で適用できる一方で、地下領域のインピーダンスをモデル化するマイグレーション修正技術と関連して用いられると、依然としてコンピュータ処理上効率的であり且つ正確である地震探査インバージョン技術が要望されているということを確認した。
上位概念の態様では、地震探査データに基づく地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法は、地震探査データを受け取るステップを含む。インバージョンを地震探査データに適用し、例えば、インバージョンプロセスは、地震探査データの周波数スペクトルを変更する(シェーピングする)。次に、インバージョンした地震探査データをマイグレーションする。
この態様の具体化例は、次の特徴の1つ又は2つ以上を有するのが良い。地震探査データの受け取りステップは、地震探査反射データを得るステップを含むのが良い。地震探査データへのインバージョン法の適用ステップは、スペクトルシェーピングインバージョン法を地震探査データに適用するステップを含むのが良い。例えば、スペクトルシェーピングインバージョンステップは、着色インバージョン法又はラザラトス(Lazaratos)スペクトルシェーピングインバージョン法を適用するステップを含むのが良い。スペクトルシェーピングインバージョン法を地震探査データに適用するステップは、スペクトルシェーピングフィルタを元の地震探査データに適用してシェーピングされた地震探査データスペクトルを生じさせるステップを含むのが良い。利用可能な検層データの平均周波数スペクトル及び地震探査データの平均周波数スペクトルを得るのが良い。スペクトルシェーピングインバージョン法を地震探査データに適用するステップは、スペクトルシェーピングフィルタを元の地震探査データに適用してシェーピングされた地震探査データスペクトルを生じさせるステップを含むのが良い。
スペクトルシェーピングインバージョン以外のインバージョン法の場合、地震ウェーブレットの推定値が必要な場合があり、音響及び密度検層データに基づいて地震ウェーブレットの推定値を得るのが良い。音響及び密度検層データに基づく地震ウェーブレットの推定値は、スペクトルシェーピングインバージョンにとっては不要であり、シェーピングされた地震探査データをマイグレーションする前においては得られない。マイグレーション済みデータをスタックするのが良く且つ/或いは相回転をスタックされたデータに適用して地下インピーダンスの推定値を生じさせるのが良い。相回転は、マイグレーション済み地震探査データの90°相回転であるのが良く、推定値は、帯域限定P‐インピーダンスのものであるのが良い。受け取った地震探査反射データをインバージョン法の適用に先立って零相に変換するのが良く、相回転をマイグレーション済み地震探査データに適用してインピーダンスの推定値を得るのが良い。
この方法は、帯域限定P‐インピーダンス、帯域限定S‐インピーダンス、Vp/Vs、体積弾性率、剪断弾性率、疎密波速度、剪断波速度、Vp/Vs比、ラメ定数及び異方性パラメータの1つ又は2つ以上の推定値を生じさせるよう利用可能である。
別の上位概念の態様では、地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法が、マイグレーション済み地震探査データを受け取るステップと、マイグレーションアルゴリズム及び地下領域に関する単純な速度モデルにより地震探査データをデマイグレーション(demigration )(デマイグレーションは、マイグレーションの逆の操作である)するステップとを有する。スペクトルシェーピングインバージョンをデマイグレーション済み地震探査データに適用する。マイグレーションアルゴリズム及び地下領域に関する単純な速度モデルにより、シェーピングされた地震探査データをマイグレーションする。
この態様の具体化例は、次の特徴の1つ又は2つ以上を有するのが良い。例えば、地下領域に関する簡単な速度モデルは、地下領域に関する定速モデルを含むのが良い。マイグレーションアルゴリズム及び地下領域に関する簡単な速度モデルは、地下領域に関する定速ストルト(Stolt )マイグレーションモデルを含むのが良い。地下領域に関する単純な速度モデルとしては、地下領域に関する側方に変化しないモデルが挙げられる。マイグレーション済み地震探査データは、地震反射データを含むのが良い。地震反射データをインバージョンの適用に先立って零相に変換するのが良く且つ/或いは相回転をマイグレーション済み地震探査データに適用してインピーダンスの推定値を得るのが良い。地震探査データに適用されるスペクトルシェーピングインバージョンは、スペクトルシェーピングフィルタをデマイグレーション地震探査データスペクトルに適用してシェーピングされた地震探査データスペクトルを得るステップを含むのが良い。
相回転をリマイグレーションデータに適用して地下インピーダンスの推定値を得るのが良い。相回転の適用は、マイグレーション済み地震探査データの−90°相回転を適用するステップを含むのが良く、推定値は、帯域限定Pインピーダンスのものであるのが良い。地震探査データをデータのインバージョン又はマイグレーションに先立って且つ/或いは後にスタックするのが良い。相回転をスタックされた地震探査データに適用してインピーダンスの推定値を得るのが良い。
この方法は、次の地震又は物理的性質の1つ又は2つ以上の推定値を生じさせるために利用されるのが良く、これは、帯域限定P‐インピーダンス、帯域限定S‐インピーダンス、Vp/Vs、体積弾性率、剪断弾性率、疎密波速度、剪断波速度、Vp/Vs比、ラメ定数及び異方性パラメータの1つ又は2つ以上の推定値を生じさせることを含む。
別の上位概念の態様では、地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法は、地震探査反射データを受け取るステップを有する。地震探査反射データをマイグレーションする。スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをマイグレーョンされた地震探査反射データに適用する。相回転をスタックされた地震探査反射データスペクトルに適用して地下領域のインピーダンスの推定値を得る。
この態様の具体化例は、次の特徴の1つ又は2つ以上を有するのが良い。例えば、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをマイグレーション済み地震探査反射データに適用するステップは、多次元スペクトルシェーピング演算子を計算するステップと、マイグレーション済みデータの多次元フーリエ変換を実施するステップと、計算された多次元スペクトルシェーピング演算子にマイグレーション済みデータのフーリエ変換を乗算するステップと、多次元逆フーリエ変換を適用するステップとを含む。多次元スペクトルシェーピング演算子の計算としては、2‐D又は3‐Dフーリエ変換が挙げられる。
2‐D又は3‐Dフーリエ変換は、地震反射データのスペクトルに基づくマイグレーション衝撃応答について行われるのが良く、2‐D又は3‐Dフーリエ変換は、地震反射データのシェーピングされたスペクトルに基づいてマイグレーション衝撃応答について実施されても良い。スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震反射データに適用するステップは、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震反射データに適用する前にマイグレーションアルゴリズム及び地下領域に関する単純な速度モデルにより地震探査反射データをデマイグレーションするステップ、スペクトルシェーピングインバージョンをデマイグレーション済み地震探査反射データに適用するステップ及び/又はマイグレーションアルゴリズム及び地下領域に関する単純な速度モデルにより、シェーピングされた地震探査反射データをリマイグレーションするステップを含むのが良い。
別の上位概念の態様では、コンピュータプログラム製品が、機械により読み取り可能な記憶装置に現実に具体化され、コンピュータプログラム製品は、実行されると、ハードウェアシステム、例えばディスプレイ又は他の出力装置が、地震探査反射データを受け取り、地震探査反射データをマイグレーションし、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査反射データに適用することによって地震探査反射データに基づき地下領域の地球物理学的モデルを作製するようにする命令を含む。相回転をスタックされた地震探査反射データスペクトルに適用して地下領域の地球物理学的特性の推定値を得るのが良い。スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査反射データのマイグレーションに先立って適用するのが良い。変形例として、スペクトルシェーピングフィルタを地震探査データのマイグレーション後に適用しても良く、例えば、多次元スペクトルシェーピング演算子を計算すると共にこれにマイグレーション済みデータのフーリエ変換を乗算し、次に多次元逆フーリエ変換を実施すると共に/或いはマイグレーション済みデータをデマイグレーションし、シェーピングし、次に初期マイグレーションプロセス後にリマイグレーションしても良い。
例えば、現実的なコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体としては、これに具体化されたコンピュータプログラムが挙げられ、このコンピュータプログラムは、プロセッサによる実行時に、地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製するよう構成され、媒体は、地震探査反射データを受け取り、地震探査反射データをマイグレーションし、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査反射データに適用し、地震探査データをスタックし、相回転をスタックされた地震探査データスペクトルに適用して地下領域の地球物理学的特性の推定値を得るよう構成された1つ又は2つ以上のコードセグメントを有する。スペクトルシェーピングインバージョンは、(i)スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをデータのマイグレーションに先立って適用するステップ、(ii)マイグレーション済みデータをスペクトルシェーピングインバージョンフィルタの適用に先立ってデマイグレーションし、インバージョン済みデータをリマイグレーションするステップ、及び(iii)多次元スペクトルシェーピング演算子を計算し、多次元スペクトルシェーピング演算子にマイグレーション済みデータのフーリエ変換を乗算するステップの少なくとも1つによりディッピングエネルギーの増幅を減少させるよう適用される。
別の上位概念の態様では、地球物理学的性質の推定値を作製する例示のハードウェアシステムが、例えばハイドロフォン(hydrophone)及び/又はジオフォン(geophone)により得られた地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製し、地震探査反射データを受け取り、地震探査反射データをマイグレーションし、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査反射データに適用するよう構成される。相回転をスタックされた地震探査データスペクトルに適用して例えばシステムのディスプレイコンポーネントにより表示できる地下領域の地球物理学的特性の推定値を得る。スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査データのマイグレーションに先立って適用するのが良い。変形例として、スペクトルシェーピングフィルタを地震探査データのマイグレーション後に適用しても良く、例えば、多次元スペクトルシェーピング演算子を計算すると共にこれにマイグレーション済みデータのフーリエ変換を乗算し、次に多次元逆フーリエ変換を実施すると共に/或いはマイグレーション済みデータをデマイグレーションし、シェーピングし、次に初期マイグレーションプロセス後にリマイグレーションしても良い。地球物理学的モデルをハードウェアシステムのディスプレイコンポーネント上に表示するのが良い。
別の上位概念の態様では、地下領域から炭化水素を産出する方法は、地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製するステップを有する。地球物理学的モデル作製ステップは、地震探査反射データを受け取るステップと、地震探査反射データをマイグレーションするステップと、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを地震探査反射データに適用するステップと、地震探査反射データをスタックするステップと、相回転をスタックされた地震探査反射データスペクトルに適用して地下領域の地球物理学的特性の推定値を得るステップとを更に含む。スペクトルシェーピングインバージョンは、(i)スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをデータのマイグレーションに先立って適用するステップ、(ii)マイグレーション済みデータをスペクトルシェーピングインバージョンフィルタの適用に先立ってデマイグレーションし、インバージョン済みデータをリマイグレーションするステップ、及び(iii)多次元スペクトルシェーピング演算子を計算し、多次元スペクトルシェーピング演算子にマイグレーション済みデータのフーリエ変換を乗算するステップの少なくとも1つによりディッピングエネルギーの増幅を減少させるよう適用される。坑井を作製された地球物理学的モデル中において潜在的に炭化水素を貯留していると解釈される地層まで掘削する。炭化水素を坑井から産出する。
2つの媒体相互間の単一の境界での一次反射から生じた背景技術の地震動記録に関する畳み込みモデルを示す図である。 媒体相互間の多数の境界での1次反射から生じた背景技術の地震動記録に関する畳み込みモデルを示す図である。 振幅及び周波数の面で比較される背景技術の地震及びログスペクトルのグラフ図である。 背景技術のプロットされた反射パルスの略図であり、マイグレーション済みレフレクタセグメント及び歪んだレフレクタセグメントを示す図である。 時間の面におけるマイグレーションインパルス応答とトレース番号の関係を表すグラフ図である。 スペクトルシェーピング無しで帯域限定ウェーブレットに関するシェーピングされていないマイグレーションインパルス応答の図である。 図5Aのマイグレーションインパルス応答にスペクトルシェーピングフィルタを適用することによって達成された結果を示す図である。 図5Aのインパルス応答を生じさせた入力パルスにスペクトルシェーピングフィルタを適用し、シェーピングされた入力パルスをマイグレーションすることにより達成された結果を示す図である。 マイグレーション及びインバージョンを含む地下の物理的性質を推定するプロセスのフローチャートである。 マイグレーション後に適用されたスペクトルシェーピングインバージョンに基づいて地下の物理的性質を推定する方法のフローチャートである。 マイグレーションに先立つスペクトルシェーピングインバージョンの適用に基づいて地下の物理的性質を推定する方法のフローチャートである。 マイグレーション、単純な速度モデルによるデマイグレーション、スペクトルシェーピングインバージョン及び単純な速度モデルに関するリマイグレーションに基づいて地下の物理的性質を推定する方法のフローチャートである。 図5Aのマイグレーションインパルス応答に沿う正確な相対振幅変化及び図5Bのマイグレーションインパルス応答に沿う相対振幅変化(マイグレーション後のスペクトルシェーピング)を示すグラフ図である。 図5Aのマイグレーションインパルス応答に関すると共に所与の範囲のマイグレーション速度にわたる振幅変化を示すグラフ図である。 スペクトルシェーピングインバージョンをマイグレーション前且つ後に適用することにより生じた周波数‐波数(F‐K)スペクトルを示す比較フローチャートである。 マイグレーションインパルス応答のシェーピングされた周波数‐波数(F‐K)スペクトルを生じさせるプロセス(マイグレーション後)の図である。 マイグレーションインパルス応答のシェーピングされた周波数‐波数(F‐K)スペクトルを生じさせるプロセス(マイグレーション前)の図である。 1次元(周波数のみ)シェーピング演算子から2次元(周波数‐波数)シェーピング演算子を作製するプロセスのフローチャートである。 2次元シェーピング演算子を作製する別のプロセスのフローチャートである。 地震探査インバージョンを実行するための多次元スペクトルシェーピングフィルタを適用するステップを含む地下の物理的性質を推定するプロセスのフローチャートである。 試験地震探査データのスクリーンショット図である。 例示のデマイグレーション/スペクトルシェーピング/リマイグレーションプロセスの適用後における試験地震探査データのスクリーンショット図である。 マイグレーション後スペクトルシェーピングフィルタの適用後における試験地震探査データのスクリーンショット図である。 マイグレーション済みCDP記録及び対応の速度センブランスパネルのスクリーンショット図である。 スペクトルシェーピングインバージョンをマイグレーション後に適用した状態のマイグレーション済みCDP記録及び対応の速度センブランスパネルのスクリーンショット図である。 スペクトルシェーピングインバージョンをマイグレーション前に適用した状態のマイグレーション済みCDP記録及び対応の速度センブランスパネルのスクリーンショット図である。 マイグレーション前のスペクトルシェーピングインバージョンの適用に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセスのフローチャートである。 デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーション技術に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセスのフローチャートである。 スタック後の3‐D又は2‐Dスペクトルシェーピングフィルタの適用に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセスのフローチャートである。 スタック前における3‐D又は2‐Dスペクトルシェーピングフィルタの適用に基づいて1つ又は2つ以上の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセスのフローチャートである。
本発明をその好ましい実施形態と関連して説明する。しかしながら、以下の詳細な説明が本発明の特定の実施形態又は特定の用途に固有である程度まで、この説明は、例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されてはならない。これとは逆に、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び範囲に含まれるあらゆる変形例、改造例及び均等例を包含するものである。
一般的な一態様では、本発明者は、スペクトルシェーピングが同一の目的を達成する他のインバージョン法と数学的に等価であることを確認した。さらに、本発明者は又、伝統的な地震インバージョン法を利用する他者では前もって理解できなかったスペクトルシェーピングインバージョンの種々のコンピュータ処理上の利点を発見した。したがって、スペクトルシェーピングインバージョンの挙動は、これらインバージョン手順が畳み込みモデルに基づく限り、他形式のインバージョン手順について一般化できる。例えば、スペクトルシェーピングインバージョンの一利点は、他のインバージョン法とは異なり、スペクトルシェーピングインバージョンでは、地震ウェーブレットw(t)の推定が不要であり、したがって、スペクトルシェーピングインバージョンが正確なウェルタイに依存しないということにある。したがって、本発明の実施にあたり、利用可能な検層データの平均周波数スペクトル及び地震探査データの平均周波数スペクトルの知識で十分である。
本発明者は、スペクトルシェーピングインバージョンでは、地震ウェーブレットの推定が不要であり、したがって、このようなスペクトルシェーピングインバージョンは、マイグレーション前又は後に有利に実施できるインバージョン技術であることを確認した。例えば、他の検討事項が存在しないと仮定すると、インバージョン技術は、代表的には、以下の理由でマイグレーション後に適用される。第1の理由として、大きな現代型3D地震探査データセットのマイグレーションは、典型的には、時間が非常にかかり且つ費用が非常に高くつくプロセスである。元の記録データのマイグレーション済みバージョンが一般に必要とされるので、スペクトル的にシェーピングされたインバージョンデータのマイグレーション済みバージョンは、通常、追加のマイグレーション実行の費用を増大させる。したがって、インバージョン技術がマイグレーション後に適用される場合、データを1回マイグレーションする必要があるに過ぎない。第2の理由として、スペクトルシェーピングフィルタの設計を変更するには、追加のマイグレーション実行により最終製品を生じさせる必要があり、これにより、プロセスのコストが一段と増大する。これらの理由で、背景技術における標準の手法は、マイグレーション修正技術をデータに適用した後にインバージョン技術、特にスペクトルシェーピングインバージョンを適用することであった。
しかしながら、以下に更に説明するように、マイグレーション法及びインバージョン法の適用の順序を変更することは、有利には種々の仕方で利用できる極めて様々な最終結果を生じさせる。さらに、本発明者は又、単一の時間依存性ウェーブレットを備えた畳み込みモデルを採用する地震インバージョン法をマイグレーションされた地震探査データに適用すると、地震事象の相対的大きさが歪められ、例えば、急傾斜度又はディップ(steep dip )が人工的に増幅されることを確認した。
時間とトレース数との関係の観点において定速媒体に関する代表的なマイグレーションインパルス応答400が図4に示されている。図4を参照すると、マイグレーションインパルス応答に対するインバージョンの影響は、インバージョンをマイグレーション後に適用した場合の衝撃を立証するのに有用である。マイグレーション法の出力は、入力が局所インパルスである場合、インパルス応答400によって定められる。マイグレーションへの地震探査データ入力をこのようなインパルスのちょうど重ね合わせとして考えることができるので、単一のインパルスに起こったことを理解することは、任意所与の入力の場合にマイグレーションの挙動を完全に特徴づける。図4で理解されるように、ウェーブレットは、マイグレーション後はディップ依存性であり、低周波数ウェーブレットは、高傾斜度(high-dip)440に相当している。例えば、図4に見える関係は、ラビン,エス・エイ(Levin, S. A.),1998,「レゾルーション・イン・サイズミック・イメージング:イズ・イット・オール・ア・マター・オブ・パースペクティブ?(Resolution In Seismic Imaing: Is It All A Matter Of Perspective?)」、ジオフィジクス(Geophysics)、63,743〜749及びティゲル,エム(Tygel, M.)、シュレイシャー,ジェイ(Schleicher, J.)及びハブラル,ピー(Hubral, P.),1994,「パルス・デストーション・イン・デプス・マイグレーション:ジオフィジクス(Pulse Distortion in Depth Migration: Geophysics)」,59,1561〜1569に更に記載されている。ゼロ−ディップ(zero-dip)ウェーブレット420は、入力と同一の周波数を有している。
マイグレーションが地震ウェーブレットを歪めることが理解されているにもかかわらず、地震インバージョンの意味は、完全には理解されなかった。ウェーブレットがマイグレーション後はディップ依存性であるので、畳み込みモデル(方程式(3))は、一般には、マイグレーション後は有効ではなく、例えば、方程式(3)は、ディップ依存性ウェーブレットを前提としている。本発明者は、この事実を無視した場合の結果、マイグレーション後に適用されるインバージョンアルゴリズムに悪影響を及ぼすことを確認したが、これについては以下に詳細に説明する。
図5Aは、スペクトルシェーピングを行わなかった場合の帯域限定ウェーブレットのシェーピングしなかったマイグレーションインパルス応答501Aの図である。図5Bは、図5Aのマイグレーションインパルス応答にスペクトルシェーピングフィルタを適用することにより達成された結果を示す図である。図5Cは、図5Aのインパルス応答を生じさせた入力パルスにスペクトルシェーピングフィルタを適用し、シェーピングされた入力パルスをマイグレーションすることにより達成された結果を示す図である。図5A及び図5Bを参照すると、スペクトルシェーピングフィルタ、例えば典型的には着色インバージョン(Coloured inversion)又はシェーピングインバージョン(Shaping inversion)において適用されるスペクトルシェーピングフィルタの適用前におけるマイグレーションインパルス応答501及びその適用後におけるマイグレーションインパルス応答502が示されている。インパルス応答502は、例えば元の応答501Aと比較すると、急ディップの側面502Aの大きな増幅を示している。図2を参照して説明したように、インバージョンに用いられるスペクトルシェーピングフィルタは、地震スペクトルの低周波部分のエネルギーを著しく増幅する。しかしながら、インパルス応答の急傾斜又はディッピング(steeply-dipping)部分が平べったい部分よりも低い周波数のウェーブレットを有しているということは、スペクトルシェーピングの結果ではない。以下に詳細に説明するように、マイグレーションインパルス応答の急ディップ部分は、平らな部分よりも低い周波数のウェーブレットを有する。この場合に観察される挙動の結果として、マイグレーション後におけるスペクトルシェーピングの適用により、急ディッピングエネルギー、信号又はノイズが過度に増幅される。
しかしながら、図5Cを参照すると、本発明者は、同一のスペクトルシェーピングフィルタを適用し、次にマイグレーションを行うと、平らな部分と急ディッピング部分503Aとの間に正しく保たれた相対的大きさを備えたインパルス応答503が得られることを確認した。したがって、図5Cのインパルス応答に沿う大きさの相対的変化は、図5Aの変化と極めて良く似ており、図5Bで見える大きさの相対的変化は、著しく変わっている。
図6A及び図6Bは、マイグレーション修正法及びインバージョンを含む地下の物理的性質を推定する方法のフローチャートである。具体的に説明すると、一般化されたフローチャートは、2つのインバージョン手法600,650を示している。図6Aを参照すると、プロセス600において、マイグレーションステップ610の後にインバージョンステップ620が適用される。インバージョンステップ620は、代表的には、マイグレーションされたデータに適用されて地下インピーダンスの推定値及び/又は1つ又は2つ以上の他の地震又は物理的性質、例えば疎密波速度、剪断波速度、地下領域の密度、体積弾性率及び/又は剪断弾性率(弾性率とも呼ばれる)を生じさせる。代替的に又は追加的に、プロセス600,650は、帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs、体積弾性率、剪断弾性率、疎密波速度、剪断波速度、Vp/Vs比、ラメ定数及び異方性パラメータの1つ又は2つ以上の推定値を生じさせるよう利用されても良い。
図6Bを参照すると、プロセス650においてマイグレーションステップ660の後にスペクトルシェーピングインバージョンステップ670が適用される。さらに、相回転、例えば−90°の相回転をステップ680においてシェーピングされると共にマイグレーションされたデータに適用して地下インピーダンス及び/又は1つ又は2つ以上の他の地震又は物理的性質の推定値を生じさせる。例示のプロセスは、幾つかの追加の処理ステップを含んでも良いが、両方のプロセス600,650において、インバージョン620,670がマイグレーション後に適用されている。上述したように、現行のインバージョン手法を非常に一般的なレベルで、図6Aのフローチャートにより要約可能であり、図6Aは、マイグレーション610の後にインバージョン620を行ってインピーダンス及び/又は他の岩石特性を推定することを示している。プロセス650において、スペクトルシェーピングインバージョンステップ670をマイグレーションされたデータ660に適用し、例えば、上述したスペクトルシェーピングフィルタ(ラザラトス)又は着色インバージョンを適用する。図6Bを参照すると、代表的には、マイグレーション660後にスペクトルシェーピング670を適用し、次に−90°相回転680及び/又は別の処理を実施して例えばラザラトス(2006)により概説されているようにインピーダンス及び/又は他の岩石特性を推定する。
しかしながら、本発明者は、現行の方式、例えばプロセス600,650がマイグレーション後にウェーブレットのディップ依存性を無視しており、その結果、急ディッピングエネルギー、信号又はノイズを過度に増幅していることを確認した。したがって、本発明者は、ディッピングエネルギーの増幅を回避する一方で、コンピュータ処理上の効率及び/又は精度を最適化する地震インバージョンの実施技術を開発した。
図7は、マイグレーションに先立つスペクトルシェーピングインバージョンの適用に基づいて地下の物理的性質を推定する方法のフローチャートである。図7を参照すると、マイグレーションに対して地震インバージョンを実施する第1の方法700では、スペクトルシェーピングインバージョン710を地震探査データに適用し、次にシェーピングされたデータ720をマイグレーションし、次に追加の処理ステップ730を実施し、例えば、−90°の相回転を適用して地下インピーダンス及び/又は他の地震及び物理的性質を推定する。オプションとしての別のステップとしては、プロセス700の他のステップの内の1つ又は2つ以上に先立って、このようなステップ後に又はこのようなステップと同時にデータをスタックするステップが挙げられる。典型的な地震処理ワークフローは、一般に、幾つかの追加の処理ステップを含む場合があるが、プロセス700は、インバージョン710がマイグレーション720の前に実施されると特に有利である。
本発明者は、マイグレーションに先立つスペクトルシェーピングフィルタ、例えばラザラトススペクトルシェーピングインバージョン又は着色インバージョンの適用が結果を最適化することを確認した。代表的には、例えばウェルタイを介して通常得られる地震ウェーブレットの推定値を必要とする他のインバージョン法とは異なり、地震探査データスペクトルの推定では、スペクトルシェーピングしか必要ではない。さらに、地震探査データスペクトルの推定値は、記憶されたレフレクタの幾何学的形態が不正確に画像化されている場合であっても、例えば、幾何学的形態が例えばマイグレーション720を介して修正される前の場合であっても、確実に得られる。急ディッピングエネルギーの大きさと関連した問題は、地震ウェーブレットがマイグレーション720の前にレフレクタディップとは無関係である場合、軽減されると共に/或いは解決される。
スペクトルシェーピング710及びマイグレーション720後に、−90°相回転を適用すると共に追加の処理を適用する。例えば、ラザラトス(2006)は、スペクトルシェーピングインバージョン法と組み合わせて適用され又は決定可能な追加の処理法及び/又は特性を記載している。代替的に又は追加的に、当業者であれば理解されるように、1つ又は2つ以上の標準地震処理ステップをスペクトルシェーピング及びマイグレーション前に且つ/或いは後に適用することができる。例えば、他の処理法としては、次のプロセス、例えばデシグナチュア(de-signature)プロセス、デゴースティング(de-ghosting)プロセス、ランダムノイズ減衰法、多減衰法、デコンボリューション(deconvolution)プロセス及び/又はスタック及びマイグレーション速度の推定の1つ又は2つ以上が挙げられる。マイグレーション720に関し、プロセス700は、広範なマイグレーションアルゴリズム全体にわたり好ましい結果を示すので、プロセス700は、任意特定のマイグレーション法には限定されない。
上述したように、地震インバージョン、特にスペクトルシェーピングは、現行のやり方ではマイグレーション後に慣例的に適用される。具体的に説明すると、インバージョンは、典型的には、時間のこのようなマイグレーションプロセスの多数回のデータランを回避するためにマイグレーション後に適用される。しかしながら、本発明者は、マイグレーション後にインバージョンを適用する公認のやり方の結果として、1つ又は2つ以上の問題が生じることを確認した。具体的に説明すると、図5A〜図5C並びに図6A及び図6Bを参照して説明したように、現行の地球物理学的技術は、マイグレーション後におけるウェーブレットのディップ依存性を無視しており、その結果、急ディッピングエネルギー、信号及び/又はノイズを過度に増幅する。したがって、図7と関連して説明したプロセス700は、プロセス全体が地下特性、例えば地下インピーダンスを推定する能力を増大させる仕方でスペクトルシェーピングインバージョン及びマイグレーションの順序を逆にする。
図8は、マイグレーション、単純な速度モデルによるデマイグレーション、スペクトルシェーピングインバージョン及び単純な速度モデルによるリマイグレーションに基づいて地下の物理的性質を推定するプロセス800のフローチャートである。変形例としてのプロセス800も又、マイグレーション後におけるウェーブレットのディップ依存性に取り組んでおり、したがって、急ディッピングエネルギー、例えば信号及び/又はノイズを過度に増幅しない。プロセス800では、まず最初に、地震探査データをマイグレーションする(810)。マイグレーション810後に、デマイグレーション技術820、スペクトルシェーピングインバージョン技術830及びリマイグレーション技術840を先にマイグレーションしたデータ810に適用する。さらに、デマイグレーション技術820、シェーピング技術830及びリマイグレーション技術840を適用した後に、相回転及び/又は他のコンピュータ処理及び/又は画像化プロセス850を適用するのが良い。精度の高い結果を達成するために、マイグレーション後にスペクトルシェーピングを適用するプロセス700とは異なり、プロセス800は、現行の処理技術の精度を向上させる手法を提供する一方で、コンピュータ処理の度合いがプロセス700よりも低い別の技術を提供する。具体的に説明すると、プロセス700は、地震探査データセットの追加のマイグレーションが通常必要なので、或る用途には非実用的であると考えられる。例えば、元のシェーピングされていない記録データのマイグレーション済みインバージョンが常に必要とされる場合、元のデータセットをマイグレーションしなければならず、しかもデータセットをシェーピングしてシェーピングしたデータセットを再びマイグレーションしなければならない。プロセス800では、実質的に等しい結果が、コンピュータ処理負荷及び追加のマイグレーションのコストのほんの一部で達成される。
プロセス800は、例えば比較的迅速且つ安価なマイグレーション法を用いて、マイグレーションされた入力データをデマイグレーション820するステップを含む。例えば、極めて単純な速度モデル、例えば定速ストルト(Stolt)マイグレーション又は側方に変化しないモデルを前提とするマイグレーション法は、代表的には、迅速且つ安価なマイグレーション法をもたらす。ストルト,アール・エイチ(Stolt, R. H.)による「マイグレーション・バイ・フーリエ・トランスフォーム:ジオフィジクス(Migration By Fourier Transform: Geophysics)」(43,23〜48、1978年)という刊行物は、例示のストルトマイグレーションを更に説明している。具体的に言えば、デマイグレーションは、マイグレーションの逆である。したがって、デマイグレーションプロセスは、地震探査データセットのマイグレーション済みバージョンを入力として受け取り、元のデータセットに近い近似を出力する。さらに、デマイグレーションプロセスは、例えば上述のストルトマイグレーションを含む幾つかの等級のマイグレーションアルゴリズムに関し十分に理解されている。
マイグレーション及びデマイグレーションアルゴリズムのコストは、主として、用いられる速度モデルで決まり、例えば、単純なモデルは、比較的迅速なコンピュータ処理時間及びコストの減少をもたらす。速度モデルは、調査対象の地下のモデルであり、このようなモデルでは、地震波の伝搬速度を表す値は、当該領域全体にわたり互いに異なる場所で割り当てられる。したがって、単純なモデル、例えば定速又は側方に変化しないモデルは、地下領域全体にわたり比較的等方性の速度値を持つ速度モデルに当てはまる。ステップ830では、スペクトルシェーピングフィルタをデマイグレーションされたデータに適用する。ステップ840では、スペクトルシェーピングされると共にデマイグレーションされたデータを、デマイグレーションステップ820で用いられたのと同一のマイグレーションアルゴリズム及び速度モデルを用いてリマイグレーションする。したがって、ストルトマイグレーションアルゴリズム及び定速モデルがステップ820で用いられた場合、ストルトマイグレーションアルゴリズム及び定速モデルによるシェーピング後にデータをリマイグレーションする。
デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800は、プロセス700で達成された推定値、例えば地下インピーダンスに極めて近い近似である結果を生じさせる。デマイグレーション及びリマイグレーションプロセスに用いられるマイグレーション速度が実際の領域にわたる真の地球速度とは著しく異なっている場合であっても、本発明者は、プロセス800がコンピュータ処理効率と結合された好ましい精度を立証することを確認した。したがって、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800の技術は、例えば従来比較的不正確であり且つ/或いは単純な速度モデル、例えば定速モデルであると見なされた速度モデルで実行された場合であっても、マイグレーション後にスペクトルシェーピング操作を適用する先行技術のやり方と比較して利点をもたらす。
図9Aは、図5Aのマイグレーションインパルス応答に沿う正確な相対的振幅変化及び図5Bのマイグレーションインパルス応答に沿う相対的振幅変化(マイグレーション後スペクトルシェーピング)を示すグラフ図である。図9Bは、図5Aのマイグレーションインパルス応答に対し且つマイグレーション速度の所与の範囲にわたる振幅変化を示すグラフ図である。図9Aを参照すると、図5Aのマイグレーションインパルス応答910に沿う正確な相対的振幅及びスペクトルシェーピング920のマイグレーション後適用に相当する図5Bの応答に沿う相対的振幅を有する状態で正確な速度、例えば既知の速度で適用されたマイグレーションのグラフ図900が示されている。図9Bを参照すると、所与の速度範囲にわたりデマイグレーション/シェーピング/リマイグレーション、例えばプロセス800を示すグラフ図950は、マイグレーションインパルス応答に沿う相対的振幅変化に相当する種々の曲線を示している。プロセス800への入力データは、図9Aのマイグレーションインパルス応答であった。図9Bに示されている各曲線は、これとは異なる速度、例えば正確な(実際の)速度970の約75%〜150%の1組の曲線960に相当している。正確な速度910,970に対応した結果は、それぞれ、図9A及び図9Bに矢印で示されている。図9Bの1組の曲線960により記載された変化は、図9Aに示されているマイグレーション後シェーピングの後に達成された同等の結果よりも堅固である。
したがって、デマイグレーション及び再試行ステップが実際の値とは非常に異なる速度で実行された場合であっても、マイグレーション演算子の振幅変化は、スペクトルシェーピングをマイグレーション後に適用した場合に達成される結果よりも正確な結果に酷似する。マイグレーション速度値に対するこれら結果のこの相対的不敏感性は、上述したデマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800を裏付ける観察結果の1つである。デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800を非常に簡単なマイグレーションアルゴリズムでも、例えば、定速又は側方に変化しないモデルのみでも適用できるので、堅固且つコンピュータ処理可能なプロセスがプロセス800で達成される。このようなアルゴリズムのコンピュータ処理効率に起因して、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800は、プロセス700(マイグレーション前のスペクトルシェーピング)よりも数桁迅速であり且つ安価である場合がある。
図10は、プロセス1000によってマイグレーション前後にスペクトルシェーピングインバージョンを適用することにより生じた周波数‐波数(F‐K)を示す比較フローチャートである。定速地下であると仮定した場合、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800をマイグレーション後に適用される単一の演算子で同等に実施できる。図2を参照すると、スペクトルシェーピングとの類似点は、元のデータの周波数スペクトルを変換する演算子である。スペクトルシェーピングという技術的思想は、周波数(一時的)だけでなく、例えばプロセス1000(図10)で理解されるようにデータの波数(空間)スペクトルも変更するよう拡張される。例えば時間の次元に沿う地震トレースのフーリエ変換で得られた地震探査データの1次元スペクトルのシェーピングの代わりに、2次元スペクトル又は3次元スペクトルをシェーピングする。2‐D地震探査データの場合、スペクトルを時間及び水平距離に沿う、例えばx軸に沿う地震トレースの2次元フーリエ変換により生じさせる。3‐D地震探査データの場合、スペクトルを時間及び2つの水平方向寸法に沿う、例えばx軸及びy軸に沿う地震トレースの3次元フーリエ変換により得る。
図10を参照すると、図5A〜図5Cのマイグレーションインパルス応答501〜503、例えば非シェーピング501、マイグレーション後におけるシェーピング502及びマイグレーション前におけるシェーピング503が、対応の2次元スペクトル1010,1040,1050を備えた状態で示されている。スペクトルの垂直軸(縦軸)は、周波数(F)であり、水平軸(横軸)は、波数(K)である。波数は、空間における変化の尺度であり、これと同様に、周波数は、時間における変化の尺度である。スペクトルシェーピング低周波エネルギーをかなりブーストする。しかしながら、マイグレーション前におけるスペクトルシェーピング1030により生じた事前マイグレーションシェーピングスペクトル1050とマイグレーション後のスペクトルシェーピング1020により生じたマイグレーション後シェーピングスペクトル1040との間には相当な差が存在する。マイグレーション後シェーピング1020は、波数の全ての値に関して低周波エネルギーを促進し、大きな波数の値に関する大きなブーストは、インパルス応答の急ディッピング側面のブライトニング(brightening )に対応している。これとは対照的にマイグレーション前のシェーピング1030の場合、2次元スペクトルの小さな波数の低周波部分のみがブーストされる。
図11Aは、シェーピングがマイグレーション後に適用された場合におけるマイグレーションインパルス応答の周波数‐波数(F‐K)スペクトルを生じさせるプロセスの図である。図11Bは、シェーピングがマイグレーション前に適用された場合のマイグレーションインパルス応答の周波数‐波数(F‐K)スペクトルを生じさせるプロセスの図である。図11A及び図11Bを参照すると、マイグレーション後におけるスペクトルシェーピング1100及びマイグレーション前におけるスペクトルシェーピング1150の効果が、2次元フーリエ(F‐K)領域に示されている。両方の場合、マイグレーションインパルス応答は、元の応答のスペクトル1110,1160にシェーピング演算子のスペクトル1120,1170を乗算することによりシェーピングされる。
しかしながら、事後マイグレーションスペクトルシェーピング及び事前マイグレーションスペクトルシェーピングの場合の演算子は、互いに非常に異なっている。図11Aを参照すると、マイグレーション後スペクトルシェーピングは、本質的には1次元であり、例えば、シェーピング演算子は、周波数にのみ依存し、全ての波数について同一である。図11Bを参照すると、マイグレーション前スペクトルシェーピングは、2次元であり、例えば、シェーピング演算子の値は、周波数か波数かのいずれかの変化につれて変化する。定速の場合、1‐D(周波数のみ)シェーピング演算子によるマイグレーション前シェーピングは、図11A及び図11Bに示されている2‐D(周波数‐波数)演算子によるマイグレーション後シェーピングと等価である。
マイグレーションインパルス応答のシェーピング1110.1160は、元の応答のスペクトルにシェーピング演算子のスペクトルを乗算してシェーピングされた応答1130,1180を達成することにより2次元(F‐K)フーリエ領域で実行可能である。2つの場合に関する演算子のF‐Kスペクトル1120,1170相互間の差も又明らかである。マイグレーション後スペクトルシェーピング1120は、全ての波数について同一であるF‐Kスペクトル応答を有する。事実、波数軸線は無視され、演算子は、周波数軸線のみ、例えば実際には、1次元演算子に基づいて設計される。マイグレーション前シェーピング1170は、実際には、結果的に2次元演算子になり、その値は、周波数だけでなく、波数にも依存する。1次元スペクトルシェーピングが低周波数1130に関して小さな波数及び大きな波数をブーストするが、2次元スペクトルシェーピングは、スペクトル1180の小さな波数の低周波部分のみをブーストする。
上述した定速の場合、スペクトルシェーピングを2つの仕方で正確に適用するのが良く、即ち、(i)1次元(周波数のみ)スペクトルシェーピングを適用し、次にマイグレーションし、(ii)マイグレーションし、次に2次元(周波数‐波数)スペクトルシェーピングを適用する。定速の場合、周波数‐波数スペクトルは、演算子のロケーション、例えばアペックスタイムとは無関係であり、したがって、定速方式が実行可能である。しかしながら、速度が可変性である場合、これらの仮定は、もはや真ではない。1次元マイグレーション前スペクトルシェーピング及び2次元マイグレーション後スペクトルシェーピングの等価性(定速の場合)は、容易に説明できる。周知のように、定速マイグレーションの場合、マイグレーションされたデータのF‐KスペクトルPMは、次の関係式、即ち、
Figure 0005379163
によりマイグレーションされなかったデータのF‐KスペクトルPUに関連付けられ、上式において、Fは周波数であり、Kは波数であり、νはマイグレーション速度である。この関係は、F‐Kスペクトル中のエネルギーがマイグレーション後に低周波数に動くが、同一の波数のままであることを示している。方程式(11)は、F‐Kスペクトルがマイグレーションによってどのように変換されたかを示している。1次元(周波数のみ)シェーピングフィルタはSU(マイグレーション後の場合には図11Aに示されている)のF‐Kスペクトルは、Kに依存せず、このフィルタは、方程式(5)に従って、マイグレーション後、次の方程式(12)、即ち、
Figure 0005379163
に従って真に2次元のF‐KフィルタSMに変換される。
図12は、1次元(周波数のみ)シェーピング演算子1215から2次元(周波数‐波数)シェーピング演算子1225を構成するプロセス1200のフローチャートである。図12を参照すると、2次元(周波数‐波数)シェーピング演算子1225の構成1220は、ステップ1210において設計された1次元(周波数のみ)シェーピング演算子1215に基づいている。定速の場合、1次元演算子をマイグレーション前に適用し、次にマイグレーションするか或いは、2次元演算子をマイグレーション後に適用して同一の結果を達成する。いずれの場合においても、結果には、急ディップ増幅上の問題が無い。
図13を参照すると、2次元シェーピング演算子1380を構成する別のプロセス1300が、地震スペクトル1310の推定値を必要としている。定速であると仮定すると、演算子1380をマイグレーション後に適用して例えば急ディップ増幅上の問題を来たらせないでディップの関数として正確な振幅変化のあるスペクトルシェーピングデータを作る。まず最初に、マイグレーションインパルス応答は、元の推定された地震スペクトルを用いて構成される(1330)。マイグレーションインパルス応答は又、例えば従来の1次元(周波数のみ)スペクトルシェーピング演算子を用いてスペクトルシェーピング1320をスペクトルシェーピング1320をスペクトル1310に適用した後に、構成される(1340)。2次元フーリエ変換を用いてこれら2つのインパルス応答の各々について2次元(周波数(F)‐波数(K))スペクトルを計算する(1350,1360)。これら2次元スペクトルの比を得て(1370)、例えば、比1370は、2次元シェーピング演算子の周波数応答を定める。マイグレーションされた地震探査データをスペクトルシェーピングするため、2次元フーリエ変換を計算し、上述の導き出された2次元シェーピング演算子の周波数応答を乗算する。急ディップ増幅上の問題の無いスペクトルシェーピングマイグレーション済みデータを逆変換により生じさせる。
図14は、地下の物理的性質を推定するプロセス1400のフローチャートであり、このプロセスは、地震インバージョンを実行するための多次元スペクトルシェーピングフィルタ1430を適用するステップを含む。図14を参照すると、多次元スペクトルシェーピングに基づく例示の地震インバージョンプロセス1400が示されている。マイグレーションされたデータセットがセット1410で作られる。地震スペクトルを推定し(1415)、多次元スペクトルシェーピング演算子のスペクトルを計算する(1425)。多次元フーリエ変換、例えば2‐D又は3‐Dをマイグレーションされたデータについて実施する(1420)。ステップ1430において、多次元スペクトルシェーピング演算子1425にステップ1420の結果を乗算する(1430)。多次元(2‐D又は3‐D)逆フーリエ変換をステップ1440で実施し、相回転、例えば−90°の相回転を任意の追加の処理と一緒に適用し(1450)、それにより地下領域の1つ又は2つ以上の物理的又は地震特性、例えばインピーダンスを推定する。
プロセス1400を2次元データ(水平距離及び時間)に適用すると共に/或いは3‐Dデータについて容易に一般化することができる。3次元ケースに関する主な差は、例えば2次元(F‐K)スペクトルではなく、3次元(周波数(F)‐X波数(Kx)−Y波数(Ky))スペクトルを計算することにある。定速地下であると仮定した場合、多次元スペクトルシェーピング方式は、上述のデマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションプロセス800よりもコンピュータ処理が一層効率的である。
図15Aは、試験地震探査データのスクリーンショット図1500である。図15Bは、例示のデマイグレーション/スペクトル/シェーピング/リマイグレーションプロセスの適用後における試験地震探査データのスクリーンショット図1510である。図15Cは、マイグレーション後スペクトルシェーピングフィルタの適用後における試験地震探査データのスクリーンショット図1520である。図15A〜図15Cを参照すると、同一のシェーピングフィルタがスクリーンショット1510,1520で適用されている。しかしながら、図15Bに示されている結果1510は、元の試験データ1500のSN比の相当な改善を示している。更に、結果1510は、図15Cで得られた結果1520よりも明らかに優れている。データのSN比の改善は、明らかであり、例えば、単純なマイグレーション後スペクトルシェーピングにより図15Cで達成された結果1520は、図15Bに示されている結果1510よりも劣っている。具体的に説明すると、図15Cのノイズは、垂直の外観を有し、例えば「カーテン効果」という用語は、実務において、この種のノイズを説明するために用いられる場合がある、というのは、ノイズは、大抵の場合、マイグレーション後スペクトルシェーピングにより促進された急ディッピング成分を含むからである。
図16Aは、マイグレーションされた共通反射点(CDP)記録1605及びこれに対応した速度センブランス(semblance )パネル1608のスクリーンショット図1600である。図16Bは、スペクトルシェーピングインバージョンがマイグレーション後に適用された状態のマイグレーションされたCDP記録1615及びこれに対応した速度センブランスパネル1618のスクリーンショット図1610である。図16Cは、スクリーンシェーピングがマイグレーション前に適用された状態のマイグレーションされたCDP記録1620及びこれに対応した速度センブランスパネル1628のスクリーンショット図1620である。図16A及び図16Bを参照すると、地震事象1625及びセンブランスピーク1628の明確さは、スペクトルシェーピングを例えば図16Cのマイグレーション1620,1628の前に適用した場合に明らかに優れている。図16Aを参照すると、マイグレーション済み共通反射点(CDP)記録1600及び関連の速度センブランスパネル1608が示されている。CDP記録は、同一地下箇所からであるが互いに異なる入射角の反射波に対応した地震トレースの集まりである。速度センブランスは、互いに異なる時間の間に地震事象のコヒーレンスを計測する。センブランスパネル内のセンブランスピーク(高輝度振幅)の水平位置は、これらを作る元となるCDP記録内で地震事象を平坦化してスタックし、例えば合計するために用いられるべき地震速度の尺度を提供する。一般に、センブランスを高輝度に且つ良好に定義すればするほど速度を求めやすくなる度合いがそれだけ一層容易になる。図16B及び図16Cを参照すると、それぞれ、記録及び関連のセンブランスパネルに対するマイグレーション後においてスペクトルシェーピングを適用した場合の効果とマイグレーション前に適用されたスペクトルシェーピングによる等価な結果が示されている。地震事象及びセンブランスピークの明確さは、スペクトルシェーピングを例えば図16C(1625,1628)に示されているマイグレーション前に適用した場合、優れている。
多くの実施形態を説明した。それにもかかわらず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の改造例を想到できることは理解されよう。例えば、スペクトルシェーピングインバージョンフィルタの適用に関する上述の具体化例を説明したが、別のインバージョンアルゴリズムをマイグレーション後に適用しても良く、例えば、別のインバージョンとアルゴリズムをマイグレーション後に適用した場合、スペクトルシェーピングフィルタにより観察された急ディッピングエネルギーの同一の増幅が起こるであろう。本明細書において説明する方法を地震インバージョンと関連して提供したが、これは、この技術の唯一の潜在的な用途ではない。これら方法を最後の実施例の場合のようにCDP記録に適用することにより、記録のSN比が大幅に向上する場合がある。この場合、向上した記録は、より正確な速度推定及び振幅とオフセットの関係(AVO)分析に使用できる。上述のプロセスは、地震インバージョンで見受けられるスペクトルシェーピングフィルタと関連して提供されたが、同一の技術的思想は、マイグレーションされた地震探査データに適用されるフィルタリングプロセス、例えば帯域フィルタリング、スペクトル分解の振幅‐保存特性、例えばフラット(平坦)事象とディッピング(傾斜)事象の比を向上させるよう容易に拡張できる。
1つ又は2つ以上の追加の処理法を例えばスペクトルシェーピング及び/又はマイグレーションを上述の技術の1つにおいて実施する前に且つ/或いは後にデータに適用することができる。例えば、上述のプロセスの1つ又は2つ以上に組み込み可能な1つ又は2つ以上の追加の例示の処理法としては、デシグナチュアプロセス、デゴースティングプロセス、ランダムノイズ減衰法、多減衰法、デコンボリューションプロセス及び/又はスタック及びマイグレーション速度の推定又はラザラトス著「スペクトラル・シェーピング・インバージョン・フォー・エラスティック・アンド・ロック・プロパティー・エスティメーション(Spectral Shaping Inversion for Elastic and Rock Property Estimation)」(2006年)に更に記載されている他の処理法が挙げられる。1つ又は2つ以上の追加の処理法を上述の処理ステップの前、後又は中間で、例えば、地震探査データの入手と零相へのデータの変換との間に且つこのような変換に先立って実施することができる。データは、代表的には、任意のマイグレーション及び/又はインバージョン法、例えばスペクトルシェーピングインバージョンの適用に先立って零相に変換される。マイグレーションされたデータの速度のスタックは、必要ならば、シェーピングされた地震探査データ及び相回転の適用に先立って得られた1つ又は2つ以上のスタックを用いて改善可能であり、例えば、角度のスタックを生じさせることができ、そして−90°相回転及び適当な線形結合を得られた角度スタックに適用して帯域限定Pインピーダンス及びSインピーダンス、Vp/Vs及び/又は他の地震又は物理的性質の推定値を得ることができる。
データを任意のデータのスペクトルシェーピング前又は後にスタックすることができ、例えば、スタックをマイグレーション後であってインバージョン後に、マイグレーション後であってインバージョン前に且つ/或いは全体的データ処理ルーチン中の他の箇所で実施することができる。例えば、図17は、マイグレーションに先立つスペクトルシェーピングインバージョンの適用に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセス1700のフローチャートである。図18は、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーション法に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセス1800のフローチャートである。図19は、スタッキング後における3‐D又は2‐Dスペクトルシェーピングフィルタの適用に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセス1900のフローチャートである。図20は、スタッキング前における3‐D又は2‐Dスペクトルシェーピングフィルタの適用に基づいて1つ又は2つ以上の特性の地球物理学的モデルを作製する例示のプロセス2000のフローチャートである。
図17を参照すると、プロセス1700は、帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs及び/又は他の弾性若しくは他の岩石特性の1つ又は2つ以上の推定値を生じさせる。一般に、プロセス1700は、マイグレーション前におけるスペクトルシェーピングの適用による音響及び弾性インバージョンに基づいている。地震探査データを得て(1710)、任意他の所望の処理法を地震探査データに対して実行する(1720)。例えば他の処理法としては、次のプロセス、例えばデシグナチュアプロセス、デゴースティングプロセス、ランダムノイズ減衰法、多減衰法、デコンボリューションプロセス及び/又はスタック及びマイグレーション速度の推定が挙げられる。次に、データを零相に変換し(1730)、地震スペクトルの推定値を生じさせる(1740)。スペクトルシェーピングフィルタをデータに適用し(1750)、シェーピングされたデータをマイグレーションする(1760)。ステップ1770において、スタッキング(重合)速度を必要ならばシェーピングされた地震探査データを用いて改善する。所望の地球物理学的モデルに基づいて、データをスタックする(1780,1785)。例えば、帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs及び/又は他の弾性若しくは他の岩石特性が望ましい場合、角度スタックをステップ1785で生じさせ、−90°相回転及び適当な線形結合を適用して所望の推定値を得る。帯域限定Pインピーダンスが所望の推定値である場合、データをスタックし(1780)、−90°相回転を適用して帯域限定Pインピーダンスの推定値を得る。スタッキング1780,1785は、地震トレース相互間の幾つかの共通の基準に基づいてスタックされたデータ部分を生じさせる。例えば、同一又は類似の角度、共通源‐レシーバ中間点で、共通地下画像化場所及び/又は他の幾つかの共通基準を備えた地震トレースに従って地震探査データをスタックし、例えば組み合わせるのが良い。
図18を参照すると、プロセス1800も又、帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs及び/又は他の弾性若しくは他の岩石特性の1つ又は2つ以上の推定値を生じさせる。しかしながら、プロセス1800は、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションの適用により音響及び弾性インバージョンに基づいている。プロセス1800では、デマイグレーション/シェーピング/リマイグレーションの適用が、任意のスタッキング、例えばスタッキング1890又は角度スタックの生成1895に先立って生じる。具体的に説明すると、地震探査データを得て(1810)、任意他の所望の処理法を地震探査データに対して実施する(1820)。次にデータを零相に変換し(1830)、次にマイグレーションする(1840)。次に、マイグレーションしたデータを単純な速度モデルによりデマイグレーションし(1850)、地震スペクトルの推定値を生じさせ(1860)、スペクトルシェーピングフィルタをデータに適用する(1870)。次に、シェーピングしたデータをデマイグレーションステップ1850で用いた同一の簡単な速度モデルによりリマイグレーションする(1880)。必要ならば、シェーピングした地震探査データ1885を用いてスタッキング速度を改善する。所望の地球物理学的モデルに基づいて、データをスタックし(1890,1895)、−90°相回転(1896,1898)及び適当な線形結合19895を適用して所望の推定値を生じさせる。
図19及び図20を参照すると、プロセス1900,2000の両方は、多次元スペクトルシェーピングフィルタ、例えば2‐パス2‐D(F‐K)又は3‐D(F‐Kx‐Ky)スペクトルシェーピングフィルタに基づいて音響及び弾性インバージョンを介して帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs及び/又は他の弾性若しくは他の岩石特性の1つ又は2つ以上の推定値を生じさせる。プロセス1900では、スペクトルシェーピングフィルタを任意のスタッキングステップ、例えばスタッキング1945又は角度スタックの生成1950後に適用する。プロセス2000では、スペクトルシェーピングフィルタを任意のスタッキングステップ2085,2090に先立って適用する。
プロセス1900では、データを得て(1910)、オプションとして処理し(1920)、そして零相に変換する(1930)。データをマイグレーションし(1940)、マイグレーションしたデータを次にスタックする(1945,1950)。角度スタックを生じさせた(1950)場合、地震スペクトルを各角度スタック1960について推定する。多次元スペクトルシェーピングフィルタの周波数領域応答、例えば3‐D(F‐Kx−Ky)又は2‐パス2‐D(例えば、F‐K)スペクトルシェーピングフィルタを導き出し(1970)、このようなフィルタは、多次元フィルタを適用した(1980)場合、シェーピングしなかったマイグレーションインパルス応答をスペクトルシェーピングしたマイグレーションインパルス応答に変換する。例えば、適当な、例えば平均定速度を用いてマイグレーションインパルス応答を構成する。−90°相回転及び適当な線形結合を適用して(1990)、帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs又は他の弾性若しくは他の岩石特性の1つ又は2つ以上の推定値を得る。帯域限定Pインピーダンスの推定値を生じさせる(1985)場合、スタックしたデータ1945を用いて地震スペクトル1955を推定し、多次元シェーピングフィルタの周波数領域応答を導き出し(1965)、フィルタを適用し(1975)、そして−90°相回転を適用して推定値を得る。
プロセス2000では、地震探査データを得て(2010)、オプションとして処理し(2020)、零相に変換し(2030)、そしてマイグレーションする(2040)。プロセス1900とは対照的に、地震スペクトルを各共通‐オフセット又は共通‐角度データセットについて推定する(2050)。多次元スペクトルシェーピングフィルタ、例えば3‐D(F‐Kx‐Ky)又は2‐パス2‐D(例えば、F‐K)スペクトルシェーピングフィルタの周波数領域応答を各オフセット又は角度データセットについて導き出す(2060)。スペクトルシェーピングフィルタを各共通‐オフセット又は各共通‐角度データセットについて適用して(2070)各オフセット又は角度についてシェーピングしなかったマイグレーションインパルス応答をスペクトルシェーピングされたマイグレーションインパルス応答に変換する。マイグレーションインパルス応答は、適当な定速度、例えば平均速度を用いて構成される。必要ならばシェーピングした地震探査データを用いてスタッキング速度を改善する(2080)。次に、データをスタックし(2985,2090)、そして−90°相回転(及び必要ならば適当な線形結合)を適用して帯域限定Pインピーダンス、帯域限定Sインピーダンス、Vp/Vs又は他の弾性若しくは他の岩石特性の1つ又は2つ以上の推定値を得る(2095,2096)。
上述のプロセス及び/又は技術の1つ又は2つ以上、例えばシェーピングフィルタの適用をディジタル電子回路又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア若しくはこれらの任意の組み合わせに具体化できる。上述の機能の任意のものをコンピュータプログラム製品、例えば情報担体、例えば機械により読み取り可能な記憶装置又はデータ処理装置、例えばプログラム可能なプロセッサ、コンピュータ又は多数のコンピュータによる実行のための又は動作を制御するための伝搬信号に明確に具体化されたコンピュータプログラムとして具体化できる。コンピュータプログラムをコンパイルされた言語又は解釈された言語を含む任意形式のプログラミング言語で書き込み可能であり、これは、スタンドアロン型プログラム又はコンピュータ処理環境において用いるのに適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン又は他のユニットとしての任意の形態で導入できる。コンピュータプログラムは、1つのサイトにおいて1つのコンピュータ上で又は多数のサイトにわたって分布されると共に通信ネットワークにより互いに接続された多数のコンピュータ上で実行されるよう導入可能である。
本発明の1つ又は2つ以上のプロセスステップは、入力データに作用し、出力を生じさせることにより本発明の機能を実行するためのコンピュータプログラムを実行する1つ又は2つ以上のプログラム可能なプロセッサによって実行可能である。また、1つ又は2つ以上のステップは、専用目的論理回路、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートウェイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実施でき、そして装置又はシステムをこれら専用目的論理回路として具体化できる。さらに、データ収集及び表示を専用データ収集及び/又は処理システムにより実施でき、このようなシステムとしては、例えば、データ収集ハードウェア、例えばハイドロフォン及び/又はジオフォン、プロセッサ及び種々のユーザ及びデータ入力及び出力インタフェース、例えば上述のプロセスステップ又はプロセスの任意のものにより得られた推定値の1つ又は2つ以上を図式的に表示するディスプレイコンポーネントが挙げられる。
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサとしては、例を挙げると、汎用マイクロプロセッサと専用プロセッサの両方及び任意所与のディジタルコンピュータの任意の1つ又は2つ以上のプロセッサが挙げられる。一般に、プロセッサは、読み取り専用記憶装置(ROM)又は読み取り書き込み記憶装置(RAM)又はこれら両方から命令及びデータを受け取る。コンピュータの必要不可欠な要素は、命令を実行するプロセッサ及び命令及びデータを記憶する1つ又は2つ以上の記憶装置である。一般に、コンピュータは、データを記憶する1つ又は2つ以上の大容量記憶装置、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク又は光ディスクを更に含み、又はこれらからデータを受け取り若しくはデータをこれらに移送し或いはこれらの両方を行うよう作動的に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを具体化するのに適した情報担体としては、あらゆる形式の不揮発性メモリが挙げられ、このような不揮発性メモリとしては、例を挙げると、半導体記憶装置、例えばEPROM(消去可能プログラマブル読み取り専用記憶装置)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読み取り専用記憶装置)及びフラッシュメモリ装置、磁気ディスク、例えば内部ハードディスク若しくはリムーバブルディスク、光磁気ディスク並びにCD‐ROM(コンパクトディスク読み取り専用記憶装置)及びDVD‐ROM(ディジタル・ビデオ・ディスク読み取り専用記憶装置)ディスクが挙げられる。プロセッサ及び記憶装置は、専用論理回路により補完されるのが良く又はこれに組み込み可能である。
このような全ての改造例及び変形例は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に含まれるものである。当業者であれば、好ましい実施形態において、方法とステップの少なくとも幾つかがコンピュータ上で実施され、例えば、このような方法がコンピュータにより実施可能であることも又容易に認識されよう。このような場合、結果として得られるモデルパラメータは、コンピュータ記憶装置にダウンロードされるか保管されるかのいずれかであるのが良い。

Claims (17)

  1. 地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法であって、
    地震探査データを受け取るステップと、
    スペクトルシェーピングインバージョン(inversion )を前記地震探査データに適用するステップと、
    インバージョンされた前記地震探査データをマイグレーションするステップと、を備えている、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記地震探査データの受け取りステップは、地震探査反射データを得るステップを含む、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記スペクトルシェーピングインバージョンを地震探査データに適用するステップは、着色インバージョン又はラザラトス(Lazaratos)スペクトルシェーピングインバージョンを適用するステップを含む、
    請求項記載の方法。
  4. 前記スペクトルシェーピングインバージョンを地震探査データに適用するステップは、スペクトルシェーピングフィルタを元の地震探査データに適用してシェーピングされた地震探査データスペクトルを生じさせるステップを含む、
    請求項記載の方法。
  5. 前記地震探査データ受け取りステップは、利用可能な検層データの平均周波数スペクトル及び前記地震探査データの平均周波数スペクトルを得るステップを含む、
    請求項2記載の方法。
  6. 前記スペクトルシェーピングインバージョンを前記地震探査データに適用するステップ、スペクトルシェーピングフィルタを元の地震探査データに適用してシェーピングされた地震探査データスペクトルを生じさせるステップを含む、
    請求項2記載の方法。
  7. 音響及び密度検層データに基づいて地震ウェーブレットの推定値を得るステップを更に有する、
    請求項2記載の方法。
  8. 前記音響及び密度検層データに基づく地震ウェーブレットの前記推定値は、シェーピングされた前記地震探査データをマイグレーションする前においては得られない、
    請求項2記載の方法。
  9. マイグレーション(migration )された前記データをスタックするステップと、
    相回転をスタックされた前記データに適用して地下インピーダンスの推定値を生じさせるステップと、を更に備えている、
    請求項1記載の方法。
  10. 前記相回転をスタックされたデータに適用する前記ステップは、前記マイグレーションされた地震探査データの90°相回転ステップであり、前記推定値は、帯域限定P‐インピーダンスのものである、
    請求項記載の方法。
  11. 前記地震探査反射データをインバージョンの適用に先立って零相に変換するステップと、
    −90°相回転を前記マイグレーションされた地震探査データに適用してインピーダンスの推定値を得るステップと、を更に備えている、
    請求項2記載の方法。
  12. 帯域限定P‐インピーダンス、帯域限定S‐インピーダンス、Vp/Vs、体積弾性率、剪断弾性率、疎密波速度、剪断波速度、Vp/Vs比、ラメ(Lame)定数、及び異方性パラメータの1つ又は2つ以上の推定値を生じさせるステップを更に有する、
    請求項1記載の方法。
  13. 地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法であって、
    マイグレーションされた地震探査データを受け取るステップと、
    マイグレーションアルゴリズム及び前記地下領域に関する単純な速度モデルにより前記地震探査データをデマイグレーション(demigration)するステップと、
    スペクトルシェーピングインバージョンをデマイグレーションされた地震探査データに適用するステップと、
    前記マイグレーションアルゴリズム及び前記地下領域に関する前記単純な速度モデルにより、シェーピングされた前記地震探査データをリマイグレーション(remigration )するステップと、を備えている、
    ことを特徴とする方法。
  14. 相回転をリマイグレーションされた前記地震探査データに適用して地下インピーダンスの推定値を得るステップを更に備え、前記地下領域に関する前記単純な速度モデルは、前記地下領域に関する一定速度モデルを含む、
    請求項13記載の方法。
  15. 地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製する方法であって、
    地震探査反射データを受け取るステップと、
    前記地震探査データをマイグレーションするステップと、
    スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをマイグレーションされた前記地震探査反射データに適用するステップと、
    前記地震探査データをスタックするステップと、
    相回転をスタックされた前記地震探査データスペクトルに適用して前記地下領域のインピーダンスの推定値を得るステップと、を備えている、
    ことを特徴とする方法。
  16. 前記スペクトルシェーピングインバージョンフィルタをマイグレーションされた地震探査反射データに適用するステップは、
    多次元スペクトルシェーピング演算子を計算するステップと、
    前記マイグレーションされたデータの多次元フーリエ変換を実施するステップと、
    計算された前記多次元スペクトルシェーピング演算子に前記マイグレーションされたデータの前記フーリエ変換を乗算するステップと、
    多次元逆フーリエ変換を実施するステップと、を含む、
    請求項15記載の方法。
  17. 地下領域から炭化水素を産出する方法であって、
    地震探査データに基づいて地下領域の地球物理学的モデルを作製するステップを有し、前記地球物理学的モデル作製ステップは、
    地震探査反射データを受け取るステップと、
    前記地震探査反射データをマイグレーションするステップと、
    スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを前記地震探査反射データに適用するステップと、
    前記地震探査反射データをスタックするステップと、
    相回転をスタックされた前記地震探査反射データスペクトルに適用して地下領域の地球物理学的特性の推定値を得るステップとを含み、前記スペクトルシェーピングインバージョンは、(i)前記スペクトルシェーピングインバージョンフィルタを前記データのマイグレーションに先立って適用するステップ、(ii)マイグレーションされたデータを前記スペクトルシェーピングインバージョンフィルタの適用に先立ってデマイグレーションし、インバージョンされた前記データをリマイグレーションするステップ、及び(iii)多次元スペクトルシェーピング演算子を計算し、前記多次元スペクトルシェーピング演算子に前記マイグレーションされたデータのフーリエ変換を乗算するステップの少なくとも1つによりディッピングエネルギーの増幅を減少させるよう適用され、
    坑井を前記作製された地球物理学的モデル中において潜在的に炭化水素を貯留していると解釈される地層まで掘削するステップを有し、炭化水素を前記坑井から産出するステップを備えている、
    ことを特徴とする方法。
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