JP2014215229A - 信号処理装置及び信号処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】観測した地震波の情報をもとに増進回収技術を用いた際の地下の構造を画像化できる信号処理装置及び信号処理方法を提供する。【解決手段】信号処理装置1は、振動伝搬速度のデータを含む計算モデルを用いて地下構造領域における振動の強度及び方向を計算する伝搬速度計算手段と、模擬信号入力手段により震源情報を計算モデルに入力し、計算モデルを用いて地下構造領域における振動の強度及び方向を計算する模擬伝搬速度計算手段と、伝搬速度分布情報及び模擬伝搬速度分布情報に基づいて、計算モデルを更新する更新量を算出する更新量算出手段と、を備え、計算モデルは固体モデルであり、伝搬速度計算手段は、計算モデルに入力された第一計測信号を用いて第一振動の強度及び方向を計算し、計算モデルに入力された第二計測信号を用いて第二振動の強度及び方向を計算することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は信号処理装置及び信号処理方法に関する。
地下資源を回収するために地下の地層の構造を把握する技術が知られている。例えば、下記の非特許文献1には、測定された地震波を用いて地下の地層の構造を画像化する技術が記載されている。また、地層を伝わる地震波を解析する手法が下記の非特許文献2に記載されている。
T. Watanabe, S. Shimizu, E. Asakawa,and T. Matsuoka, "Differential waveform tomography for time-lapse crosswellseismic data with application to gas hydrate production monitoring", 2004年10月,SEG International Exposition and 74thAnnual Meeting, pp.2323-2326. Yan,J., and P. Sava, "Isotropicangle-domain elastic reverse-time migration", 2008年,GEOPHYSICS,vol.73, No.6, S229-S239.
産出量の減退した油田において、油層中に残された原油成分を回収する方法として、油層中に圧入井から炭化水素ガス等を圧入し、産出井より原油を回収する増進回収技術(Enhanced Oil Recovery)を用いた方法が知られている。例えば、炭酸ガス等を井戸に圧入することにより、圧入された炭酸ガス等によって油層中の油が押し出されるため、地下にある油の回収効率が改善される。
増進回収技術(EOR)において、用いられる炭酸ガス等は、例えば、二酸化炭素や炭素数が5未満の炭化水素ガス、窒素ガスなどの気体である。
この増進回収技術において、圧入した炭酸ガス等が油田の油層中をどのように広がっているかという地下の構造を把握することは、重要な課題である。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、観測した地震波の情報をもとに増進回収技術を用いた際の地下の構造を画像化できる信号処理装置及び信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、計算モデルを用いて複数のタイミングの振動の情報が含まれる複数の計測信号から振動の強度と方向を含む伝搬速度情報を算出することにより、振動の伝搬速度分布が精度よく画像化されることを見出した。本発明は係る知見に基づいて更なる検討の結果完成されるに至ったものである。
即ち、本発明に係る信号処理装置は、複数の振動伝搬速度の領域を有する地下構造領域において振動を発生する振動発生手段から発生された振動を受信する振動受信手段によって受信された計測信号を処理する信号処理装置であって、振動発生手段から発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を蓄積する計測信号蓄積手段と、振動伝搬速度のデータを蓄積する振動伝搬速度データ蓄積手段と、振動伝搬速度のデータを含む計算モデルを用いて地下構造領域における振動の強度及び方向を計算する伝搬速度計算手段と、伝搬速度計算手段により算出される地下構造領域における伝搬速度分布情報を蓄積する伝搬速度分布情報蓄積手段と、計算モデルに振動発生手段を模擬した震源情報を入力する模擬信号入力手段と、模擬信号入力手段により震源情報を計算モデルに入力し、計算モデルを用いて地下構造領域における振動の強度及び方向を計算する模擬伝搬速度計算手段と、模擬伝搬速度計算手段により算出される模擬伝搬速度分布情報を蓄積する模擬伝搬速度分布情報蓄積手段と、伝搬速度分布情報及び模擬伝搬速度分布情報に基づいて、計算モデルを更新する更新量を算出する更新量算出手段と、更新量を用いて計算モデルを更新する更新手段と、を備え、計算モデルは固体モデルであり、伝搬速度計算手段は、計算モデルに入力された第一計測信号を用いて第一振動の強度及び方向を計算し、計算モデルに入力された第二計測信号を用いて第二振動の強度及び方向を計算することを特徴とする。
本発明に係る信号処理装置では、振動受信手段が受信した振動が伝搬速度計算手段により計算モデルを用いて計算されることにより、該振動から異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度分布情報が算出される。例えば、地下構造領域の一部の地層に関して、振動発生手段として地震波を発生させることにより、地層における地震波の伝搬速度の遅早に関する異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度分布情報が算出される。地震波の伝搬速度は地層の密度等の岩石物性に依存しているため、画像化された異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度の分布から、地下構造ひいては地下構造領域におけるガス等の圧入状態を知ることができる。
また、本発明における信号処理装置は、振動発生手段から発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を入力する計測信号入力手段と、伝搬速度分布情報を表示する表示手段と、をさらに備え、表示手段は、伝搬速度計算手段により第一振動から算出される第一伝搬速度分布情報と、伝搬速度計算手段により第二振動から算出される第二伝搬速度分布情報と、を比較して表示することを特徴としてもよい。
このように構成すると、表示手段により伝搬速度分布情報が表示されるため、振動に含まれる地震波の伝搬速度分布情報を画像化することができる。その結果、地下構造領域におけるガス等の圧入状態を容易に知ることができる。
また、本発明おける信号処理装置は、第一計測信号及び第二計測信号は、振動伝搬速度が異なる領域の特性層近傍の振動を含む計測信号であることを特徴としてもよい。
このように構成すると、特性層近傍の伝搬速度分布が画像化されることにより、地下の特性層近傍のガス等の圧入状態をより一層詳細に把握することができる。
また、本発明おける信号処理装置は、伝搬速度計算手段は、計算モデルを用いて振動の強度及び方向を逆伝播により計算し、模擬伝搬速度計算手段は、計算モデルを用いて振動の強度及び方向を順伝搬により計算し、更新量算出手段は、伝搬速度分布情報と模擬伝搬速度分布情報との相互相関を算出して得られる値を更新量としてもよい。
このように構成すると、計算モデルが更新されることにより、取得された振動に含まれる伝搬速度分布情報を尤もらしく説明しうる計算モデルが精度よく得られる。このため、地下の特性層近傍のガス等の圧入状態をより一層詳細に特定することができる。
また、本発明おける信号処理装置は、更新量算出手段は、伝搬速度分布情報のP波成分と模擬伝搬速度分布情報のP波成分との相互相関を算出して得られる値を更新量としてもよい。
このように構成すると、P波の相互相関度に応じて計算モデルが更新されることにより、取得された計測信号に含まれる伝搬速度分布情報をより尤もらしく説明しうる計算モデルが精度よく得られる。このため、地下の特性層近傍のガス等の圧入状態をより一層詳細に特定することができる。
また、本発明おける信号処理装置は、第二伝搬速度分布情報は、第一伝搬速度分布情報と更新量との和で与えられてもよい。
このように構成すると、信号処理に要する時間を短縮することができるため、所定時間経過後に取得された振動に含まれる伝搬速度分布情報を簡便に画像化することができる。
また、本発明における信号処理装置は、伝搬速度計算手段は、計算モデルに入力された第一計測信号と第二計測信号との差分を用いて該差分の強度及び方向を計算し、表示手段は、伝搬速度計算手段により差分から算出される伝播速度差分分布情報を表示する、ことを特徴としてもよい。
このように構成すると、例えば、発生された時間が異なる振動差分から伝搬速度情報が得られ、得られた伝搬速度差分分布情報が画像化されることにより、地下構造領域における構造の時間変化を簡便に知ることができる。
また、本発明おける信号処理装置は、第一計測信号及び第二計測信号はS波本体より早期に到達する振動を含み、表示手段は、第一伝搬速度分布情報及び第二伝搬速度分布情報のS波本体より早期に到達する振動を対象としてもよい。
このように構成すると、伝搬速度計算手段及び模擬伝搬速度計算手段は、伝搬速度情報のうちP波成分を用いて計算する。このため、地震波の反射が重畳され得るS波成分を用いることなく伝搬速度分布情報が算出される。従って、地下の特性層近傍のガス等の圧入状態をより一層詳細に特定することができる。
また、本発明における信号処理装置は、伝搬速度計算手段は、計算モデルに入力された第一計測信号と第二計測信号との差分を用いて該差分の強度及び方向を時系列に沿って計算し、表示手段は、伝搬速度計算手段により差分から算出される伝播速度差分分布情報を時系列に沿って表示してもよい。
このように構成すると、時系列に沿って伝播速度差分分布情報を表示することができる。その結果、地下構造領域におけるガス等の圧入状態の時間変化を容易に知ることができる。
ところで、本発明は、上記のように信号処理装置の発明として記述できるほかに、以下のように信号処理方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリ等が異なるだけであり、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
本発明に係る信号処理方法は、複数の振動伝搬速度の領域を有する地下構造領域において振動を発生する振動発生ステップから発生された振動を受信する振動受信ステップによって受信された計測信号を処理する信号処理装置により実行さる信号処理方法であって、振動発生ステップから発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を蓄積する計測信号蓄積ステップと、振動伝搬速度のデータを蓄積する振動伝搬速度データ蓄積ステップと、振動伝搬速度のデータを含む計算モデルを用いて振動の強度及び方向を計算する伝搬速度計算ステップと、伝搬速度計算ステップにより算出される伝搬速度分布情報を蓄積する伝搬速度分布情報蓄積ステップと、計算モデルに振動発生ステップを模擬した震源情報を入力する模擬信号入力ステップと、模擬信号入力ステップにより震源情報を計算モデルに入力し、計算モデルを用いて振動の強度及び方向を計算する模擬伝搬速度計算ステップと、模擬伝搬速度計算ステップにより算出される模擬伝搬速度分布情報を蓄積する模擬伝搬速度分布情報蓄積ステップと、伝搬速度分布情報及び模擬伝搬速度分布情報に基づいて、計算モデルを更新する更新量を算出する更新量算出ステップと、更新量を用いて計算モデルを更新する更新ステップと、伝搬速度分布情報を表示する表示ステップと、を備え、計算モデルは固体モデルであり、伝搬速度計算ステップは、計算モデルに入力された第一計測信号を用いて第一振動の強度及び方向を計算し、計算モデルに入力された第二計測信号を用いて第二振動の強度及び方向を計算することを特徴とする。
本発明によれば、観測した地震波の情報をもとに増進回収技術を用いた際の地下の構造を画像化できる信号処理装置及び信号処理方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態を説明する機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態のハードウェア構成を説明するブロック図である。 第1実施形態に係る信号処理の概要を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る数値計算の設定を説明するための図である。 第1実施形態に係る数値計算の結果を示す図である。 第1実施形態に係る数値計算の結果を示す図である。 第1実施形態に係る数値計算の結果を示す図である。 第1実施形態に係る数値計算の結果を示す図である。 第1実施形態に係る数値計算の結果を示す図である。
以下、図面とともに本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、第1実施形態に係る信号処理装置の機能ブロック図である。信号処理装置1は、複数の振動伝搬速度特性の領域を有する地下構造領域における地震波を含む観測データを解析するための信号処理装置に好適に適用される。地下構造領域とは、例えば、油田の油層中のガス成分溶解領域などである。
増進回収技術において、油層中に圧入した炭酸ガスの拡散状況を推定する方法として、SEISMIC(地震探査)手法が知られている。SEISMIC手法では、油層を貫通するように離間して設けた2つの観測井で、油層近傍に設けた振動源から発振した振動を、他の観測井内に、油層を貫通するように配列した信号検出手段の配列で検知する測定を、ガス圧入前後で比較する。
信号処理装置1は、SEISMIC手法において、測定された観測データを解析するための信号処理装置に適用できる。SEISMIC手法とは、油層は周囲の地層より振動の伝搬が遅く、また、ガスが拡散した領域は振動の伝搬がさらに遅くなることから、ガス圧入領域の広がりを複数仮定し、振動源から発した振動の伝搬シミュレーションと観測データと比較しながらガス圧入領域の広がりを推測する。
SEISMIC手法では、測定された観測データを解析する手法として、インバージョン解析(逆解析)と呼ばれる方法が用いられている。インバージョンに用いられる信号は、振動源から発生された振動を信号検出手段で受信した信号であり、油層を貫通した振動が検知されたものである。受信した信号を地層モデル中の弾性波の伝搬特性に従って時間を遡及させることにより、弾性波の伝搬を推定する。これにより、地層モデル中の伝搬状況を再現することが可能となる。
さらに、増進回収技術におけるガス拡散状況の確認に使用するとき、ガス注入の前後で、振動源とセンサの空間的配置と、振動源の振動の位相、強度を実質的に同一条件とした上で、ガス圧入前後の、信号の差分をインバージョンすることで、直接、伝搬速度の変化した領域を把握することが可能である。
図1に示すように、本実施形態に係る信号処理装置1は、主に、計測信号入力部11、震源情報取得部12、信号処理部20、振動伝搬速度データ格納部21、模擬振動伝搬速度データ格納部22、モデル格納部23、伝搬速度分布情報格納部24、計測信号格納部25、表示部30を備える。さらに、信号処理装置1は、振動発生部2及び振動受信部3と有線または無線のネットワークを介して接続されていている。以下、各部の機能を概説する。
信号処理装置1は、複数の振動伝搬速度特性の領域を有する地下構造領域に対して振動を発生する振動発生部2(振動発生手段)から発生された振動を受信する振動受信部3(振動受信手段)によって受信された計測信号を処理する。
振動発生部2は、弾性波エネルギーを発生させる人工震源である。人工震源は、例えば、サイスミックミックソースと呼ばれる震源装置であってもよい。人工震源は、モータの回転軸に重りを偏芯して取り付けたバイブレータや、ピエゾ素子などが例示される。また、圧電素子などを用いた人工震源であってもよい。震源により弾性波が誘起される。震源装置は、例えば、坑井の深さ方向に所定の深度に設置される。震源装置により、人間が感じない強度の地震が誘起されてもよい。
振動受信部3は、弾性波エネルギーを計測する受信器である。受信器は、例えば、地震計であってもよい。振動受信部3は、例えば、データ記憶装置(不図示)が接続されており、取得された信号をデータ記憶装置によって記録してもよい。受信器は、例えば、坑井の深さ方向に沿って、坑井全体に設置されている。受信器に採用される振動検出素子としては、従来はマイクロホン系のものが多用されてきたが、本実施形態では、MEMS系の振動検出素子が好ましい。MEMS系の振動検出素子は、20Hz未満、好ましくは10Hz未満、さらに好ましくは5Hzまでの低い周波数の振動を検出できる素子である。このような振動検出素子は、低い周波数特性に優れており、低い周波数の振動を検出できる。
計測信号入力部(計測信号入力手段)11は、第一計測信号と第二計測信号とを入力する。第一計測信号は、振動発生部2から発生された第一振動を振動受信部3が受信した計測信号である。第二計測信号は、振動発生部2から発生された第二振動を振動受信部3が受信した計測信号である。第二振動は、第一振動の発生から時間をおいて発生される。
振動源より発生した振動は、基本的にはP波、次いでS波の順に球面状に伝播しながら、地層中の振動伝搬速度に従い、屈折、反射を繰り返しながら、受信手段に到達する。このとき、振動源の振動開始時刻を起点に、受信手段の個々の振動検出手段で所定のサンプリングレートで振動に伴う加速度もしくは変位を記録する。サンプリングレートは、振動源の振動の周波数の2倍以上、好ましくは8倍以上さらに好ましくは16倍以上で256倍未満と設定されている。
第1の振動データおよび第2の振動データから、同一位置、振動開始時刻を起点とした同一時刻のデータを取り出し、その差を求める。理想的には、ガス注入の影響がなければ差はゼロとなり、注入により特性層(油層)の振動伝搬速度に異なる領域が生じれば、その領域に起因する差が発生する。また、入力するデータは、特性層近傍にS波本体に先立ち現れるチャネル波を可視化装置上で特定し、その成分を入力してもよい。
すなわち、振動伝搬速度が異なる領域が生じた2つの時間タイミングで得られる第一計測信号及び第二計測信号は、地下構造領域における振動伝搬速度が異なる領域の特性層近傍の振動を含む計測信号となる。
計測信号入力部11は、振動受信部3によって受信された計測信号の入力を受け付ける。計測信号には、震源から伝搬した弾性波の情報が含まれる。計測信号は、所定の時間間隔に測定したデータの時間方向の差分データであってもよい。また、計測信号入力部11は、データ記憶装置に記録された信号を計測信号として入力してもよい。
例えば、本実施形態を増進回収技術に適用する場合、計測信号入力部11は、炭酸ガスの圧入前の第一計測信号と、炭酸ガスの圧入直後の第二計測信号を入力してもよい。さらに、炭酸ガス圧入後、所定の時間経過後の第二計測信号を入力してもよい。この場合、所定の時間とは一か月であり、計測信号入力部11は第二計測信号を一か月ごとに数回取得されたものであってもよい。
計測信号入力部11は、取得した計測信号を計測信号格納部25に格納する。そして、計測信号入力部11により入力された計測信号は、計測信号格納部25に格納しないで直接信号処理部20へ渡してもよい。
信号処理部20(振動伝搬速度データ蓄積手段)は、伝搬速度分布情報格納部24から読み出した計測信号に対して計算モデルを用いて信号処理を行い、得られた振動伝搬速度のデータを蓄積する。
ここで、本実施形態が用いる計算モデルについて説明する。計算モデルは固体モデルであり、弾性波の伝搬モデルである。計算モデルは、モデル格納部23に格納されている。計算モデルは次式で与えられる。


上記は波動場の変異を示すベクトル場uの時間発展を表す式である。(1)式において、密度ρは伝搬媒体の密度を表すパラメータであり、定数λと定数μはラメ定数と呼ばれる定数である。伝搬媒体の密度は地下構造領域における領域の媒質の密度である。ベクトルfはベクトル場uに印加される外力である。ベクトル場uは時間と空間の関数である。
また、ベクトル場uと、弾性波のP波及びS波との関係は次式に与えられる。


ここで、右辺第一項の∇ΦはP波と対応し、右辺第二項の∇×ΨはS波と対応する。
さらに、P波の速度VpとS波の速度Vsとは、伝搬する空間の密度ρとラメ定数λとμとにより、次式に与えられる関係がある。




このように、本実施形態で用いる固体モデルは、弾性波の伝搬速度を定式化した数理モデルである。特に、地震波のP波速度及び地震波のS波速度に依存するモデルである。このようなP波とS波の双方を考慮した固体モデルを採用することで、波長の1/10程度の分解能で、特性層の伝搬速度変化領域を検知できる。
また、この固体モデルを用いると、例えば、ライムストーンなどの固い岩石を多く含む媒質は弾性波が速く伝わるため、固体モデルは、弾性波が伝わる媒質の物理的特性を表すことができる。物理的特性は、例えば、媒質となる岩石のフォロスティ(空域)であってもよい。あるいは、岩石の異方性、鉱物結晶の選択配向、クラックの選択配向などの物理量であってもよい。あるいは、岩石の剪断変形率や剪断力のような特性であってもよい。
信号処理部20は、固体モデルを用いて計測信号の逆解析(インバージョン)を行う。信号処理部20(伝搬速度計算手段)は、固体モデルを用いて地下構造領域の振動の強度及び方向を逆伝播により計算し、信号処理部20(模擬速度計算手段)は、固体モデルを用いて振動の強度及び方向を順伝搬により計算する。即ち、計測信号から弾性波の伝搬を復調することにより、計測信号に含まれる弾性波の伝搬した地下構造領域の速度及び方向が抽出される。計測信号が逆伝搬により解析されつつ、順方向に模擬信号が算出されることにより、解析結果と模擬信号とを用いて固体モデルを更新することにより、精度良く計測信号を解析することができる。
詳細には、信号処理部20(伝搬速度計算手段)は、振動伝搬速度のデータを含む固体モデルを用いて振動の強度及び方向を計算する。計算された信号の強度及び方向は、振動伝搬速度データ格納部21に格納される。ここでは、計測信号に対して固体モデルを用いて信号処理を行うことにより、弾性波の反射波を抽出し、弾性波の強度と弾性波が伝搬する方向を含む伝搬速度の分布情報を算出する。信号処理部20は、算出された伝搬速度分布情報を伝搬速度分布情報格納部(伝搬速度分布情報蓄積手段)24に蓄積する。
弾性波の伝搬速度分布情報とは、地震波のP波成分及び地震波のS波成分を含む。計測信号が信号処理部20によって信号処理されることにより、地震波のP波成分及び地震波のS波成分の速度情報が抽出される。抽出された速度情報は、振動伝搬速度データ格納部21に格納される。また、信号処理部20は、S波が振動受信部3に到達するまでのデータを用いて信号処理を行ってもよい。信号処理では、フィルター処理を適用してもよい。フィルター処理により、信号と雑音との間に差異を見出し、雑音を減衰させることができる。
ここで、信号処理部20(伝搬速度計算手段)は、固体モデルに入力された第一計測信号と第二計測信号との差分を用いて該差分の強度及び方向を計算してもよい。また、第一計測信号及び第二計測信号はS波本体より早期に到達する振動を含んでもよく、第一計測信号及び第二計測信号を信号処理する際は、S波本体より早期に到達する振動のみを信号処理してもよい。特性層近傍に発生し、S波本体に先立ち到達するいわゆるチャネル波を解析の対象とすると、効率的に解析を行うことができる。
さらに、信号処理部20は、震源情報及び地震波伝搬モデルを用いて、震源情報から地震波(弾性波)の伝搬を模擬した模擬データを算出する。信号処理部20により算出された模擬データは、模擬振動伝搬速度データ格納部22に格納される。震源情報とは振動発生部が発生する振動を模擬した情報であり、例えば、地震が誘起された時刻、場所、強度、などである。信号処理部20は、上述した固体モデルの外力fの初期条件として震源情報を入力し、計算を行い、模擬データを算出する。模擬データは、各領域における時刻ごとの振動波の強度をあらわす。
さらに、信号処理部20は、観測データと模擬データとの相関性を算出する。また、信号処理部20(更新手段)は、信号処理部20により算出された相関性に基づいて地震波伝搬モデルを更新する。すなわち、信号処理部20は、上述した固体モデルのラメ定数及び密度を更新する。信号処理部20は、観測データと模擬データとを用いて地震波の伝搬速度情報を算出してもよい。
上記で信号処理部20が算出する地震波の伝搬速度情報は、観測データに含まれる地震波のS波が到達するまでの該速度情報であってもよい。信号処理部20が用いる固体モデルは、地震波伝搬モデルであり、弾性波の伝搬を模擬する数理モデルである。地震波伝搬モデルとは、地震波のP波成分、地震波のS波成分、及び地質の密度、に依存する数理モデルである。解析された振動の伝搬速度情報は、振動伝搬速度データ格納部21に格納される。
より詳細には、信号処理部20(模擬信号入力手段)は、震源情報取得部12から震源情報の入力を受け付ける。信号処理部20(模擬伝搬速度計算手段)は、震源情報を固体モデルに入力し、固体モデルを用いて振動の強度及び方向を計算する。さらに、信号処理部20(伝搬速度計算手段)は、固体モデルに入力された第一計測信号を用いて第一振動の強度及び方向を計算し、計算モデルに入力された第二計測信号を用いて第二振動の強度及び方向を計算する。信号処理部20は、模擬振動伝搬速度データ格納部(模擬伝搬速度分布情報蓄積手段)に算出された模擬伝搬速度分布情報を蓄積する。
また、第二伝搬速度分布情報は、第一伝搬速度分布情報と後述する更新量との和で算出されてもよい。このように構成すると、信号処理に要する時間を短縮することができるため、所定時間経過後に取得された振動に含まれる伝搬速度分布情報を簡便に画像化することができる。
さらに、信号処理部20(更新量算出手段)は、伝搬速度分布情報及び模擬伝搬速度分布情報に基づいて、固体モデルを更新する更新量を算出する。信号処理部20は、伝搬速度分布情報と模擬伝搬速度分布情報との相互相関を算出して得られる値を更新量としてもよい。相互相関は、例えばクロスコリレーションである。相互相関を算出し、伝搬速度分布情報と模擬伝搬速度分布情報とを比較することにより、空間における伝搬速度分布の差が明らかになる。算出された相互相関量を用いて、固体モデルのパラメータを更新することにより、伝搬速度情報と模擬伝搬速度情報とが表す伝搬速度の差異が少なくなるように、固体モデルが更新される。特に、相互相関量が高くなるように、上述した固体モデルのP波成分の速度Vpを更新する。速度Vpは上述したように密度ρ及びラメ定数λ,μと関係がある。例えば、速度Vpの更新は密度ρの値を更新してもよい。
信号処理部20(更新手段)は、更新量を用いて固体モデルを更新する。信号処理部20は、P波の速度の差分を変化量とし、モデル格納部23に格納された地震波伝搬モデル(固体モデル)を更新してもよい。更新する量はP波速度成分に限定されず、S波速度成分であてもよく、その他の固体モデルのパラメータであってもよい。
表示部30(表示手段)は、伝搬速度分布情報を表示する。表示部30、伝搬速度計算手段により計測信号の差分から算出される伝播速度差分分布情報を表示してもよい。表示部30は、第一振動から算出される第一伝搬速度分布情報と、第二振動から算出される第二伝搬速度分布情報と、を比較して表示する。表示部30が表示する伝搬速度分布情報は、伝搬速度分布情報格納部24に格納されている。例えば、表示部30は、第一伝搬速度分布情報及び第二伝搬速度分布情報のうちS波本体より早期に到達するタイミングの分布情報を表示してもよい。
例えば、表示部30は、受信された複数データから伝搬速度分布情報の差分を算出し、算出された差分を表示する。例えば、炭酸ガス(CO)の圧入前に計測された第一計測信号から得られた伝搬速度分布情報と、炭酸ガス(CO)圧入後に計測された第二計測信号から得られた伝搬速度分布情報と、を差分表示することにより、地下構造領域における伝搬速度分布の変化が明らかとなる。
図2には、信号処理装置1のハードウェア構成の一例を示す。信号処理装置1は、ハードウェア構成として、CPU1Aと、RAM1Bと、ROM1Cと、キーボード、音声入力のための音声認識装置等から成る入力部1Dと、所定位置に挿入された記憶媒体Mに記憶されたデータやプログラム等を読み取る読取部1Eと、信号処理装置1の他の構成と通信を行う通信部1Fと、補助記憶部1Gと、速度情報等を含む画像を表示する表示部1Hと、を備える。また、通信部1FはネットワークNTに接続されていてもよい。ネットワークNTはインターネットであってもよく、イントラネットであってもよい。あるいは、LAN(Local Area Nettwork)であってもよい。ネットワークNTは、無線接続されていてもよく、有線接続されていてもよい。前述した信号処理装置1の各機能ブロックの機能は、RAM1B等にプログラムやデータ等を読み込ませ、CPU1Aの制御の下でプログラムを実行することで実現される。
次に、図3のフローチャートを用いて、本実施形態に係る信号処理装置1で実行される処理(信号処理析方法)を説明する。この処理は、信号処理装置1の利用者が、信号処理装置1に対して解析を開始する入力操作を行うことで開始される。
計測信号入力ステップ(S12)は、計測信号入力部11により、第一計測信号及び第二計測信号の入力が受け付けられる。ここでは、計測信号入力部11は、上述した記憶媒体Mに記録された計測信号を読み取り部1Mによって読み取ることにより入力してもよいし、ネットワークNTを介して計測信号を入力してもよい。
ステップS13において、信号処理部20は、モデル格納部23から固体モデルを読み出す。読み出される固体モデルは上述したモデルである。モデル格納部23には、固体モデルと、固体モデルのパラメータが格納されている。
模擬信号入力ステップ(S11)では、計算モデルに信号発生ステップを模擬した震源情報を入力する。模擬伝搬速度計算ステップ(S14)では、震源情報をモデル格納部23か読み出された計算モデルに入力し、計算モデルを用いて振動の強度及び方向を計算する。これにより、固体モデルに震源情報が入力され、弾性波の伝搬が模擬データとして算出される。算出される模擬データは、弾性波動の伝搬がシミュレーションされた結果であり、時刻ごとに変化する、震源からの距離が異なる地下構造領域の各地点における伝搬速度情報を含んでいる。その後、模擬データは、弾性波の伝搬方向に対する水平・垂直成分から、P波・S波成分に分離される(ステップS15)。この結果、模擬データから弾性波の伝搬速度情報が算出される。模擬伝搬速度分布情報蓄積ステップ(S15)では、信号処理部20により、算出される模擬伝搬速度分布情報が蓄積される。
伝搬速度計算ステップ(S16)では、信号処理部20により、振動伝搬速度のデータを含む固体モデルを用いて振動の強度及び方向が計算される。そして、計算された振動の強度および方向を含む伝搬速度分布情報を蓄積する。ここでは模擬データを算出した地震波伝搬モデルと同一の固体モデルを用いて、計測信号の逆解析が行われる。逆解析においては、震源方向に時間を逆転させて弾性波の伝達が解析される。このため、観測データに含まれる弾性波動の伝搬が時間反転されて解析される。また、解析された結果、時刻ごとに変化する、震源からの距離が異なる地下構造領域の各地点における速度情報が抽出される。その後抽出された速度情報は、弾性波の伝搬方向に対する水平・垂直成分から、P波・S波成分に分離される(ステップS17)。この結果、観測データから弾性波の伝搬速度情報が算出される。
ステップS18において、伝搬速度分布情報及び模擬伝搬速度分布情報の相互相関を算出する。ここでは、信号処理部20により、模擬データの速度情報と、観測データの速度情報との相関性が算出される。例えば、模擬データの速度情報と、観測データの速度情報との共相関(クロスコリレーション)を求めてもよく、好ましくは、伝搬速度情報のP波成分のクロスコリレーション)を算出してもよい。
更新量算出ステップ(S19)は、ステップS18において算出された相互相関に基づいて固体モデルを更新する更新量を算出する。ここでは、算出された模擬データの速度情報と、観測データの速度情報との相関性が高くなるように、固体モデルを更新する。例えば、伝搬速度情報と模擬伝搬速度情報とが表す各地下構造領域における振動の強度及び方向の差分を更新量としてもよい。また、伝搬速度情報と模擬伝搬速度情報とが表す各地下構造領域における振動の強度及び方向のうちでP波成分の差分を更新量としてもよく、この差分を少なくするように固体モデル(地震波伝搬モデル)を更新してもよい。
終了判定(S20)では、固体モデルを更新するか否かを判定する。終了判定における終了判定は、例えば、更新料が所定の値より小さいか否かの判定により行われる。終了判定において終了しないと判定された場合(S20,No)、信号処理部20により更新ステップ(S21)において更新量を用いて計算モデルが更新される。所定の終了条件を満たした場合(S20;Yes)、伝搬速度情報が伝搬速度分布情報格納部24へ格納される。
さらに終了条件が満たされた場合(S20;Yes)は、表示部30により、地震波の伝搬速度情報が伝搬速度分布情報格納部24から読みだされ、表示される(S22、表示ステップ)。例えば、表示される伝搬速度情報はP波速度である。また、表示される速度情報としては、残差P波速度であってもよいし、時系列の前後の速度情報であってもよい。また、表示部30は、信号処理部20(伝搬速度計算手段)が算出した第一計測信号と第二計測信号との差分の強度及び方向を時系列に表示してもよい。
以上、説明した信号処理装置1及び解析方法によると、振動受信手段が受信した振動が伝搬速度計算手段により計算モデルを用いて計算されることにより、該振動から異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度分布情報が算出される。例えば、地下構造領域の一部の地層に関して、振動発生手段として地震波を発生させることにより、地層における地震波の伝搬速度の遅早に関する異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度分布情報が算出される。地震波の伝搬速度は地層の密度等の岩石物性に依存している。このため、表示部30により表示された異なる2つの時間タイミングでの伝搬速度分布情報から、地下構造ひいては地下構造領域におけるガス等の圧入状態を知ることができる。
また、発生された時間が異なる振動差分から伝搬速度情報を得、得られた伝搬速度差分分布情報を画像化することにより、地層における構造の時間変化を簡便に知ることができる。例えば、本実施形態を増進回収技術に適用する場合、圧入された炭酸ガスがどのように地層に分布しているかを把握することができる。
さらに、計測信号に含まれ弾性波の情報が特性層近傍を伝搬した弾性波である場合、伝搬伝搬速度分布が画像化される。また、P波成分を用いて計算することにより、地震波の反射が重畳され得るS波成分を用いることなく伝搬速度分布情報が算出される。そして、計算モデルが更新されることにより、取得された振動に含まれる伝搬速度分布情報を尤もらしく説明しうる計算モデルが精度よく得られる。従って、地下の地層構造をより一層詳細に特定することができる。
ここで図4から図9を用いて、本実施形態における信号処理方法の数値実験の結果について説明する。
図4は、数値実験の環境を模擬的に表示した概略図である。図4に示される坑井Vsは、掘削された坑井であり振動発生手段である震源を備える坑井に相当する。一方、図4に示される坑井Vrは、掘削された坑井であり地震が観測される振動受信手段であるセンサを備える坑井に相当する。さらに、平面Pは、坑井Vs,Vrを含み鉛直方向に広がる同一平面である。実地で行う場合、坑井Vsは鉛直方向に複数の人工震源を備え。坑井Vrは鉛直方向に複数の地震計を備える。
そして、平面P方向に沿って、図5に示すように、弾性波の伝搬速度が異なる状況が設定する。数値実験では、地表からの最も浅い震源までの深度を約2.6キロメートルとし、坑井間距離を約400メートルとされている。ただし、本実施形態ではこの範囲に限定されない。例えば、坑井間距離は600−800メートルであってもよい。
本数値実験では、坑井Vsにおいて、複数の震源を仮定する(水平方向位置0km地点における複数の黒点)。また、鉛直方向に複数の伝搬速度が異なる層が積層するような地下構造領域が仮定されている。
そして、図7に示すように、炭酸ガス(COガス)の圧入により、地層の所定の層の一区画のみ伝搬速度分布が変化している状況が設定される。図6に示される値は、伝搬速度の変化量である。
本実施形態では、数値実験の環境において、図6に示す速度分布が未知の状態であることを仮定し、図5に示された震源において地震波を誘起し、坑井Vrにて測定する。そして坑井Vrで模擬的に得られる観測データ及び震源情報から、信号処理装置1を用いて図6に示された速度分布を推定することが可能であることを確認する。観測された結果を図7から図9に示す。
模擬観測データの逆解析を行ったところ、図8に示す結果が得られた。図7は、坑井Vsから坑井Vrnに対して水平方向に伝搬する波を画像化した結果である。図7では、図8の丸印に示す震源において誘起された弾性波が伝搬する様子が確認できる。
さらに、図8及び図9に示すように、逆解析によって得られる伝搬速度分布が得られる。図8は一回の固体モデルを用いた計算から得られる結果であり、図9は複数回の固体モデルを更新して得られる計算結果である。
特に、図8に示されるように、伝搬速度が異なる層は、弾性波に対する屈折率が違うため、層の中に特定の波が閉じ込められる。このため、柔らかい地層を伝わる波が補足される。やわらかい地層は、速度が遅い低速度層である。この低速度層に補足される波は、ガイド波(Guided Wave)と呼ばれ、媒質が柔らかいため、振幅が強くあらわれる。なお、ガイド波は、チャネル波、シーム波と呼ばれる波に相当する。
このようにガイド波を算出することができるため、薄い低速度層を通る地震波を精度よく解析することができる。また、早く伝わる波(P波)は、一番遠くに伝わっているが、最初の到達時間が明瞭ではない。特に、地層ごとの岩石の固さが異なるため、振動の伝搬は一様とはならない。しかし、固体モデルを用いることにより、P波の伝搬の精度が高くなる。さらに、振動が強いために到達時間が明瞭になるS波が到達するまでの時間の観測データを用いることで、解析精度がより一層向上する。
本発明は固体モデルを用いて推定することにより、P波を用いた推定精度が上がる。また、本実施形態では、従来用いられてなかったS波を信号処理中に用いる。S波は、遅く伝わるため、反射したいろいろな波の成分が重ね合わさった状態で観測される。従来の流体モデルはS波を処理上除去していた。しかし、S波を用いることがない流体モデルに代わって固体モデルを用いてP波とS波を用いて解析行うことにより、P波を使った推定の精度が向上した。
特に、油層を貫通した波をセンサが観測しているため、水平分・垂直成分にわけて解析を行った結果、垂直成分方向の分解能が高められ、垂直方向の波の伝搬が明瞭になる。
従来、振動源からの音響信号を、油層を貫通する方向に配置した音響検知素子アレイで検出し、その音響信号を、P波の音響伝搬特性に従ってインバージョン解析を行っていた。しかしながら、音響信号のようなP波に基づく情報では、ガス圧入により信号伝搬特性の変化した領域の大きさが、音の波長より十分に小さくないと、その挙動が複雑になり、伝搬速度変化領域の大きさについて十分な情報が得られず、一方、長い波長の振動を使用すると、波長よりも小さな領域についても詳細が不明のため、実質的な情報が得られなかった。本実施形態では、固体モデルを用いることにより、弾性波の伝搬特性に基づいて伝搬速度の分布が算出される。さらに、固体モデルを用いることにより、ガイド波が算出されるため、従来の音響信号より分解能が向上する。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、地表付近に震源がある場合であってもよい。地表付近における震源としては、バイクロサイスがある。また、海上油田においては、エアガンなどをもちいて震源としてもよい。このように構成した場合であっても上述した作用・効果を奏することができる。
地上より油層に向けた2本の観測井のうち、第1の観測井には振動発生装置が設けられ、第1の観測井と離間して配置された第2の観測井は、通常油層を貫通するように掘削され、内部には油層を挟んで1〜nのn個の振動検出素子が配列されるように構成してもよい。
1…信号処理装置、2…振動発生部、3…振動受信部、11…計測信号入力部、12…震源情報取得部、20…信号処理部、21…振動伝搬速度データ格納部、22…模擬振動伝搬速度データ格納部、23…モデル格納部、24…伝搬速度分布情報格納部、30…表示部。

Claims (10)

  1. 複数の振動伝搬速度の領域を有する地下構造領域において振動を発生する振動発生手段から発生された振動を受信する振動受信手段によって受信された計測信号を処理する信号処理装置であって、
    前記振動発生手段から発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び前記第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を蓄積する計測信号蓄積手段と、
    前記振動伝搬速度のデータを蓄積する振動伝搬速度データ蓄積手段と、
    前記振動伝搬速度のデータを含む計算モデルを用いて前記地下構造領域における前記振動の強度及び方向を計算する伝搬速度計算手段と、
    前記伝搬速度計算手段により算出される前記地下構造領域における伝搬速度分布情報を蓄積する伝搬速度分布情報蓄積手段と、
    前記計算モデルに前記振動発生手段を模擬した震源情報を入力する模擬信号入力手段と、
    前記模擬信号入力手段により前記震源情報を前記計算モデルに入力し、前記計算モデルを用いて前記地下構造領域における前記振動の強度及び方向を計算する模擬伝搬速度計算手段と、
    前記模擬伝搬速度計算手段により算出される模擬伝搬速度分布情報を蓄積する模擬伝搬速度分布情報蓄積手段と、
    前記伝搬速度分布情報及び前記模擬伝搬速度分布情報に基づいて、前記計算モデルを更新する更新量を算出する更新量算出手段と、
    前記更新量を用いて前記計算モデルを更新する更新手段と、
    を備え、
    前記計算モデルは固体モデルであり、
    前記伝搬速度計算手段は、
    前記計算モデルに入力された前記第一計測信号を用いて前記第一振動の強度及び方向を計算し、
    前記計算モデルに入力された前記第二計測信号を用いて前記第二振動の強度及び方向を計算することを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記振動発生手段から発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び前記第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を入力する計測信号入力手段と、
    前記伝搬速度分布情報を表示する表示手段と、
    をさらに備え、
    前記表示手段は、
    前記伝搬速度計算手段により前記第一振動から算出される第一伝搬速度分布情報と、
    前記伝搬速度計算手段により前記第二振動から算出される第二伝搬速度分布情報と、を比較して表示することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記第一計測信号及び前記第二計測信号は、前記振動伝搬速度が異なる領域の特性層近傍のチャネル波の振動を含む計測信号であることを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記伝搬速度計算手段は、前記計算モデルを用いて前記振動の強度及び方向を逆伝播により計算し、
    前記模擬伝搬速度計算手段は、前記計算モデルを用いて前記振動の強度及び方向を順伝搬により計算し、
    前記更新量算出手段は、前記伝搬速度分布情報と前記模擬伝搬速度分布情報との相互相関を算出して得られる値を更新量とする、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の信号処理装置。
  5. 前記更新量算出手段は、前記伝搬速度分布情報のP波成分と前記模擬伝搬速度分布情報のP波成分との相互相関を算出して得られる値を更新量とする、ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  6. 前記第二伝搬速度分布情報は、前記第一伝搬速度分布情報と前記更新量との和で算出されることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  7. 前記伝搬速度計算手段は、前記計算モデルに入力された前記第一計測信号と前記第二計測信号との差分を用いて該差分の強度及び方向を計算し、
    前記表示手段は、前記伝搬速度計算手段により前記差分から算出される伝播速度差分分布情報を表示することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  8. 前記第一計測信号及び前記第二計測信号はS波本体より早期に到達するチャネル波の振動を含み、
    前記表示手段は、前記第一伝搬速度分布情報及び前記第二伝搬速度分布情報のS波本体より早期に到達するチャネル波の振動を対象とすることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  9. 前記伝搬速度計算手段は、前記計算モデルに入力された前記第一計測信号と前記第二計測信号との差分を用いて該差分の強度及び方向を時系列に沿って計算し、
    前記表示手段は、前記伝搬速度計算手段により前記差分から算出される伝播速度差分分布情報を時系列に沿って表示することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  10. 複数の振動伝搬速度の領域を有する地下構造領域において振動を発生する振動発生ステップから発生された振動を受信する振動受信ステップによって受信された計測信号を処理する信号処理装置により実行さる信号処理方法であって、
    前記振動発生ステップから発生された第一振動を受信した第一計測信号、及び前記第一振動の発生から時間をおいて発生された第二振動を受信した第二計測信号を蓄積する計測信号蓄積ステップと、
    前記振動伝搬速度のデータを蓄積する振動伝搬速度データ蓄積ステップと、
    前記振動伝搬速度のデータを含む計算モデルを用いて前記振動の強度及び方向を計算する伝搬速度計算ステップと、
    前記伝搬速度計算ステップにより算出される伝搬速度分布情報を蓄積する伝搬速度分布情報蓄積ステップと、
    前記計算モデルに前記振動発生ステップを模擬した震源情報を入力する模擬信号入力ステップと、
    前記模擬信号入力ステップにより前記震源情報を前記計算モデルに入力し、前記計算モデルを用いて前記振動の強度及び方向を計算する模擬伝搬速度計算ステップと、
    前記模擬伝搬速度計算ステップにより算出される模擬伝搬速度分布情報を蓄積する模擬伝搬速度分布情報蓄積ステップと、
    前記伝搬速度分布情報及び前記模擬伝搬速度分布情報に基づいて、前記計算モデルを更新する更新量を算出する更新量算出ステップと、
    前記更新量を用いて前記計算モデルを更新する更新ステップと、
    前記伝搬速度分布情報を表示する表示ステップと、
    を備え、
    前記計算モデルは固体モデルであり、
    前記伝搬速度計算ステップは、
    前記計算モデルに入力された前記第一計測信号を用いて前記第一振動の強度及び方向を計算し、
    前記計算モデルに入力された前記第二計測信号を用いて前記第二振動の強度及び方向を計算することを特徴とする信号処理方法。
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