JP5377348B2 - 成形材料供給装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成形機の加熱筒に備えるホッパーに収容した成形材料をプランジャの前進により加圧して加熱筒に供給する成形材料供給装置の制御方法に関する。
一般に、射出成形機により、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)樹脂等の熱硬化性樹脂材料,ミラブルシリコーン及びミラブルウレタン等のミラブル材料,塊状ゴム材料等の成形材料を用いて成形を行う場合、成形機の加熱筒に備えるホッパーにこれらの成形材料を収容しても自然落下によっては加熱筒に供給されないため、通常、ホッパーに収容した成形材料をプランジャの前進により加圧して加熱筒に供給する成形材料供給装置を備えている。
ところで、この種の成形材料供給装置では、例えば、色の異なる成形材料を入れ替える場合や成形材料を補給する場合、前進させたプランジャを最上昇位置のホームポジションまで後退させているが、この際、成形材料がプランジャの加圧面に大量に付着したり、ホッパー内で餅状に延びた状態になりやすい。
このため、従来、プランジャを後退させた際に、プランジャの加圧面に付着した成形材料を除去する機構を設けた成形材料供給装置も知られており、特許文献1には、射出成形機に備える成形材料を押圧して供給する材料供給装置であって、成形材料を貯留し、加熱筒内に圧入するホッパと、このホッパに嵌挿して成形材料を押圧するピストン(プランジャ)、ホッパから抜出したピストンをホッパの側方へ移動させる移動手段と、ピストンの移動方向と反する方向への外力を保持する保持板とを備えた材料供給装置が開示されている。
特開2004−25528号公報
しかし、上述した従来の材料供給装置(成形材料供給装置)は、次のような問題点があった。
第一に、少なくともピストンをホッパの側方へ移動させる移動手段やピストンの移動方向に反する方向への外力を保持する保持板が必要になるなど、本来の材料供給装置に対して別途の材料除去機構を配設する必要があり、装置全体のコストアップ及び大型化を招くとともに、広い配設スペースを取られる。
第二に、ピストンの下面に付着した成形材料が除去されたとしても、結局は、ピストンの下面に付着した成形材料がピストン側からホッパ側面の内側に移るに過ぎない。したがって、大量の成形材料がホッパの内側に付着することになり、成形材料の補給時には投入の妨げになったり、異なる成形材料の入れ替え時にはホッパの側面内側から成形材料を除去する作業が必要になり作業工数が増えるなどの不具合を生じる。
第三に、ピストンの加圧面を平坦面に形成する必要があるため、ピストンの形状やホッパの形状及び構成の設計自由度が低くなる。この結果、ピストン及びホッパの他の機能(性能)が制限されたり損なう虞れがある。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した成形材料供給装置の制御方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る成形材料供給装置の制御方法は、上述した課題を解決するため、プランジャ進退駆動部2によりプランジャ3を前進させ、成形機Mの加熱筒4に備えるホッパー5に収容した成形材料を加圧して加熱筒4に供給する動作を行う成形材料供給装置1において、プランジャ3を回転させるプランジャ回転駆動部6を設けるとともに、プランジャ3を前進させた後、所定位置Xpまで後退させる際に、少なくともプランジャ3による加圧力を除去する予備後退処理(S7)を、予め設定した予備後退処理条件により実行するとともに、この後、プランジャ3を、予め設定した回転処理条件となる正転及び反転の双方向に反復的に回転させる付着除去処理(S8)を行い、この後、プランジャ3を所定位置Xpまで後退させる制御を行うようにしたことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、予備後退処理条件には、プランジャ3による加圧力を除去し、かつプランジャ3の加圧面と成形材料間に所定の隙間が生じる条件を設定することができる。したがって、この予備後退処理条件には、プランジャ3を、加圧時の圧力が設定圧力に低下するまで後退させること,設定した予備後退距離だけ後退させること,設定位置まで後退させること,設定時間だけ後退させること,の少なくとも一つを含ませることができる。また、回転処理条件には、プランジャ3の、回転角又は回転時間,回転速度,反復回数,の少なくとも一つ以上の条件を含ませることができる。なお、成形機Mには射出成形機を適用することができる。
このような手法による本発明に係る成形材料供給装置1の制御方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 機構上は、プランジャ3を回転させるプランジャ回転駆動部6を追加すれば足りるため、プランジャ3をホッパー5の側方へ移動させる手段やプランジャの移動方向に反する方向への外力を保持する手段等の大掛かりな機構が不要となる。したがって、部品コスト及び製造コストの双方の面で低コストに実施できるとともに、装置全体の大型化や広い配設スペースが取られる不具合を回避できる。
(2) プランジャ3を後退(上昇)させる際にプランジャ3の加圧面(下面)に成形材料が付着しないようにするため、従来のように、プランジャ3の加圧面に付着した成形材料を上方の位置で除去する手法とは本質的に異なり、プランジャ3の加圧面から除去した成形材料が他の部位に付着するなどの問題は生じない。したがって、成形材料の補給時に投入の妨げになったり、他の部位に付着した成形材料を取り除く作業が強いられるなどの不具合は生じない。
(3) プランジャ3の加圧面を平坦面にする必要がないため、プランジャ3の形状やホッパー5の形状及び構成の設計自由度を高めることができる。したがって、例えば、プランジャ3の加圧面を成形材料が付着しにくい面形状に形成できるなど、プランジャ3及びホッパー5における機能(性能)が制限されたり損なう不具合を回避できる。
(4) 回転処理条件として、プランジャ3を、正転及び反転の双方向に反復的に回転させるようにしたため、特に、良好な結果を得ることができるとともに、好適な態様により、プランジャ3の、回転角又は回転時間,回転速度,反復回数の少なくとも一つ以上の条件を含ませれば、成形材料の種類等に応じて適切な回転処理条件を選択することにより付着除去処理の最適化を図ることができる。
(5) 好適な態様により、予備後退処理条件として、プランジャ3による加圧力を除去し、かつプランジャ3の加圧面と成形材料間に所定の隙間が生じる条件を設定すれば、プランジャ3の加圧面と成形材料の密着が解除され、次に行う付着除去処理(S8)によりプランジャ3を回転させた際に、プランジャ3の加圧面に付着した成形材料が隙間に入り込むため、加圧面に付着した成形材料をより奇麗に除去することができる。
(6) 好適な態様により、予備後退処理条件に、プランジャ3を、加圧時の圧力が設定圧力に低下するまで後退させること,設定した予備後退距離だけ後退させること,設定位置まで後退させること,設定時間だけ後退させること,の少なくとも一つを含ませれば、成形材料の種類等に応じて適切な予備後退処理条件を選択することにより予備後退処理の最適化を図ることができる。
(7) 好適な態様により、成形機Mとして射出成形機を適用すれば、射出成形機により熱硬化性樹脂等を成形する際における計量工程等の良好な工程動作を実現できる。
本発明の好適実施形態に係る制御方法の処理手順を説明するためのフローチャート、 同制御方法を実施できる成形材料供給装置を備える射出成形機の制御系及び断面を含む概略側面構成図、 同成形材料供給装置の一部断面を含むより具体的に示した正面構成図、 同制御方法を実施した際における成形材料供給装置の動きを説明するための模式的構成図、 各処理条件を変更して同制御方法を実施した際のプランジャに付着した成形材料の付着量を示す試験データ、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る制御方法を実施できる成形材料供給装置1を備える射出成形機Mの概略構成について、図2及び図3を参照して説明する。
図2及び図3は、油圧駆動式の射出成形機Mを示す。射出成形機Mは、図2に示す射出装置Miと図示を省略した型締装置を備え、この射出装置Miと型締装置は、図3に示す機台20上に搭載される。この場合、射出装置Miは、射出装置ベース20mの上に搭載され、この射出装置ベース20mは、機台20に対して前後方向へ移動可能に支持されるとともに、図に現れない油圧シリンダにより前進(ノズルタッチ)又は後退(ノズルタッチ解除)する。また、射出装置Miは、内部にスクリュ21を挿通させた加熱筒4を備え、この加熱筒4の前端には、型締装置の金型に対して計量した成形材料を射出する射出ノズル22を有するとともに、加熱筒4の後端には、スクリュ21の後端に結合して当該スクリュ21を前進,後退及び回転させるスクリュ駆動部23を備える。したがって、スクリュ駆動部23には、スクリュ21を前進又は後退させる射出シリンダ(油圧シリンダ)を備えるとともに、スクリュ21を回転させるオイルモータを備える。そして、加熱筒4の後部上面には、本実施形態に係る成形材料供給装置1を配設する。
次に、本実施形態に係る成形材料供給装置1の構成について、図2及び図3を参照して説明する。
成形材料供給装置1は、成形材料を収容するホッパー5を備え、このホッパー5は、図3に示すように、取付部材31を介して加熱筒4の上面に設置する。ホッパー5は、ホッパー上部5uとホッパー下部5dを有し、ホッパー上部5uは、円筒形に形成することにより上端開口が成形材料の投入口5uoとなる。また、ホッパー下部5dは、内部に下側が漸次小径となるテーパ面を形成し、このテーパ面の上端をホッパー上部5uの内面下端に連続させるとともに、テーパ面の下端開口5doは供給路5sを介して加熱筒4の内部に連通させる。なお、5rは、ホッパー上部5uの外周面に付設して外部に落下した成形材料を受ける材料受け部を示す。
一方、射出装置ベース20mの上面には、複数のガイドポスト32…を上方に起設し、各ガイドポスト32…の上端は固定盤33の下面に固定する。そして、このガイドポスト32…には、可動盤34を昇降自在に装填する。さらに、射出装置ベース20mの上面には複数の油圧シリンダ35…のシリンダヘッド側を固定し、上方に起立させることにより、上方に突出するピストンロッド35r…の上端を可動盤34の下面に固定する。また、可動盤34の下面には、ホッパー上部5uの内部に挿通するプランジャ3を取付ける。この場合、プランジャ3は、円盤状のプランジャ本体3mとこのプランジャ3mの上面中央から上方に突出した支持シャフト3sからなり、この支持シャフト3sの上端を可動盤34の下面中央にベアリング36を介して回動自在に取付ける。他方、可動盤34の上面には、駆動モータ及び減速機構を備えるプランジャ回転駆動部6を取付ける。この際、プランジャ回転駆動部6の回転出力軸6sは、可動盤34の中央に配するとともに、可動盤34に貫通させ、先端を支持シャフト3sの上端に結合する。
以上の構成において、各油圧シリンダ35…は、可動盤34を昇降させることにより、プランジャ3をホッパー5に対して前進(下降)又は後退(上昇)させるプランジャ進退駆動部2を構成する。また、プランジャ回転駆動部6は、内蔵する駆動モータにより回転出力軸6sが回転するため、この回転出力軸6s及び支持シャフト3sを介してプランジャ3を回転(正転及び反転)させることができる。このように、本実施形態に係る制御方法を実施するに際しては、プランジャ回転駆動部6を追加すれば足り、比較的容易に実施できる。
他方、各油圧シリンダ35…及びスクリュ駆動部23(射出シリンダ,オイルモータ)には、油圧ポンプ及び各種バルブ類を含む油圧駆動回路36を接続する。また、プランジャ回転駆動部6に内蔵する駆動モータは、モータドライバ37に接続するとともに、プランジャ回転駆動部6には、当該駆動モータの回転数を検出するロータリエンコーダ38を付設し、このロータリエンコーダ38はモータドライバ37に接続する。一方、41は各種制御を実行するコンピュータ機能を備える成形機コントローラであり、この成形機コントローラ41には、各種設定を行うための設定部42が付属する。したがって、この成形機コントローラ41には、本実施形態に係る制御方法を実行する制御プログラム(シーケンスプログラム)が格納されている。なお、上述したモータドライバ37は、成形機コントローラ41の通信ポートに接続する。さらに、可動盤34の高さ方向の位置Hを検出するリニアスケール等の位置センサ43を配設するとともに、供給路5sには、内部の圧力を検出する圧力センサ44を付設し、この位置センサ43及び圧力センサ44は、成形機コントローラ41のセンサポートに接続する。なお、圧力センサ44は、供給路5sの内圧(樹脂圧)を直接検出するが、プランジャ3を駆動する油圧駆動回路36の油圧を検出し、供給路5sの内圧に対応する樹脂圧を間接的に検出してもよい。
次に、このような構成を有する成形材料供給装置1の動作を含む本実施形態に係る制御方法について、図2〜図5を参照しつつ図1に示すフローチャートに従って説明する。
本実施形態に係る制御方法では、予備後退処理及び付着除去処理を順次実行するため、最初に、予備後退処理を行う際の予備後退処理条件及び付着除去処理を行う際の回転処理条件を設定する(ステップS1)。この設定は、工場出荷時の前に固定された条件として設定してもよいし、設定部42を用いてユーザーにより任意に設定できるようにしてもよい。
この場合、予備後退処理条件は、少なくともプランジャ3により成形材料を加圧した際の圧力を除去するための条件、より望ましくは、プランジャ3による加圧力を除去し、かつプランジャ3の加圧面と成形材料間に所定の隙間が生じる条件を設定する。これにより、プランジャ3の加圧面と成形材料の密着が解除され、次に行う付着除去処理によりプランジャ3を回転させた際に、プランジャ3の加圧面に付着した成形材料が隙間に入り込むため、加圧面に付着した成形材料をより奇麗に除去することができる。したがって、具体的には、プランジャ3を、加圧時の圧力が設定圧力(例えば、0又は0付近(負圧を含む))に低下するまで後退させること,設定した予備後退距離だけ後退させること,設定位置まで後退させること,設定時間だけ後退させること,のいずれかにより設定できる。また、複数の予備後退処理条件を設定し、いずれか一つを満たすこと或いは全部を満たすことを予備後退処理条件として設定することも可能である。なお、設定位置まで後退させる場合には、設定した材料補給位置Xs(図4(b))までプランジャ3が下降することを条件に用いることができるとともに、設定時間だけ後退させる場合には、プランジャ3の後退速度が設定されていることを条件に用いることができる。予備後退処理条件には、このような複数の予備後退処理条件を適用できるため、成形材料の種類等に応じて適切な予備後退処理条件を選択することにより予備後退処理の最適化を図ることができる。
回転処理条件は、プランジャ3を、正転又は反転の一方向に回転させること,正転及び反転の双方向に反復的に回転させること,から選択して設定するとともに、さらに、回転処理条件として、プランジャ3の、回転角又は回転時間,回転速度,反復回数の少なくとも一つ以上の条件を設定する。このように、回転処理条件に、プランジャ3を、正転又は反転の一方向に回転させること,正転及び反転の双方向に反復的に回転させること,から選択した条件を含ませ、或いはプランジャ3の、回転角又は回転時間,回転速度,反復回数の少なくとも一つ以上の条件を含ませれば、成形材料の種類等に応じて適切な回転処理条件を選択できるため、容易に付着除去処理の最適化を図ることができる。
次に、成形工程の具体的な処理手順について説明する。まず、ホッパー5に成形材料を投入する材料投入処理を行う(ステップS2)。この場合、プランジャ進退駆動部2により、プランジャ3(可動盤34)を図4(a)に示す最上昇位置(ホームポジション)Xpまで上昇(後退)させ、ホッパー5の上端開口5uoから成形材料を投入する。成形材料には、自然落下によっては加熱筒4に供給されない、例えば、粘土状或いは餅状の成形材料を用いる。本実施形態では、熱硬化性樹脂であるBMC樹脂材料を用いた場合を例示する。その他の成形材料としては、各種熱硬化性樹脂材料をはじめ、ミラブルシリコーン及びミラブルウレタン等のミラブル材料,塊状ゴム材料等の成形材料を用いることができる。また、成形材料の投入は、オペレータによる人為的投入であってもよいし、自動投入装置による自動投入であってもよい。
材料投入処理が終了したなら、プランジャ進退駆動部2により、プランジャ3を前進(下降)させ、プランジャ3をホッパー5の内部に進入させることにより、プランジャ3の加圧面(下面)を成形材料の上面に当接させる(ステップS3,S4)。この際、圧力センサ44により圧力を検出し、成形材料が適度の加圧力により加熱筒4内に押し込まれるように、常に、プランジャ進退駆動部2がフィードバック制御される。そして、射出成形機Mによる生産が行われる。即ち、スクリュ21の回転による計量工程及びスクリュ21の前進による射出工程等を含む成形サイクルによる成形(生産)が行われる(ステップS5)。生産が行われることによりホッパー5内の成形材料は減少し、これにより、プランジャ3も下降するため、プランジャ3が図4(b)に示す材料補給位置Xsまで下降したことを位置センサ43により検出したなら、プランジャ3の前進を停止させ、続いて、本実施形態に係る制御方法によりプランジャ3を後退(上昇)させる制御を実行する(ステップS6)。なお、図4中、Hmはプランジャ3の全昇降ストロークを示す。
本実施形態に係る制御方法では、まず、プランジャ3の前進により付与されている圧力を除去する予備後退処理を実行する(ステップS7)。予備後退処理は予め設定した予備後退処理条件に基づいて行う。例えば、予備後退処理条件として、加圧時の圧力が設定圧力に低下するまで後退させる条件が設定されている場合、成形機コントローラ41は、プランジャ後退駆動部2により可動盤34を後退(上昇)させる制御を行うとともに、このときの圧力を圧力センサ44により検出し、圧力が設定圧力、例えば、0又は0付近(負圧を含む)まで低下したなら可動盤34を停止させる制御を行う。図4(c)が予備後退処理後の状態であり、プランジャ3が材料補給位置Xsから位置Xuまで高さHuだけ上昇した状態を示す。この場合、プランジャ3による加圧力を除去し、かつプランジャ3の加圧面と成形材料間に所定の隙間が生じるように設定する。このような隙間が設定されることにより、プランジャ3の加圧面と成形材料の密着が解除され、次に行う付着除去処理によりプランジャ3を回転させた際に、プランジャ3の加圧面に付着した成形材料が隙間に入り込むため、加圧面に付着した成形材料をより奇麗に除去することができる。
次いで、プランジャ3を回転させる付着除去処理を実行する(ステップS8)。付着除去処理は予め設定した回転処理条件に基づいて行う。例えば、回転処理条件として、プランジャ3を、正転及び反転の双方向に反復的に回転させる条件が設定されている場合、成形機コントローラ41は、プランジャ回転駆動部6を制御し、設定された回転角及び設定された回転速度により、設定された回数だけプランジャ3を反復的に回転させる。そして、付着除去処理が終了したなら、プランジャ3(可動盤34)を、図4(a)に示す最上昇位置Xpまで上昇(後退)させる(ステップS9,S10)。この後、生産が終了するまで、上述したホッパー5に成形材料を投入する材料投入処理を行うとともに、同様の処理(工程)を繰り返して行う(ステップS11,S2…)。
図5は、予備後退処理条件と回転処理条件を変更して本実施形態に係る制御方法を実施した際のプランジャ3に付着した成形材料の付着量〔g〕を示す試験データである。使用した成形材料は、BMC樹脂材料である。この場合、予備後退処理条件は、プランジャ3を設定した予備後退距離〔mm〕だけ後退させることにより設定した。また、回転処理条件となる回転速度は正転及び反転共に20〔rpm〕に設定した。
図5において、試験番号1は、本実施形態に係る制御方法を実施しない場合、即ち、プランジャ3が材料補給位置Xsに達した際にそのまま後退(上昇)させた場合であり、この場合の付着量は228〔g〕であった。また、試験番号2〜4は、予備後退処理を行うことなく付着除去処理を行った場合であり、この場合、ほとんど効果は認められなかった。一方、試験番号5〜15は、いずれも本実施形態に係る制御方法を実施した場合であり、試験番号9と10は特に良好な結果を得ており、それぞれ付着量は5〔g〕と0〔g〕であった。このように、本実施形態に係る制御方法を使用し、予備後退処理条件及び回転処理条件を、成形材料の種類等に対応して適宜設定すれば、プランジャ3を前進させた後、後退させる際におけるプランジャ3に対する付着量を排除し又は僅かな量まで低減できる。なお、試験番号12は、回転処理条件として、プランジャ3を正転により一方向にのみ回転させた場合を示すが、ある程度の効果は認められた。さらに、試験番号5〜7のように予備後退処理が不十分の場合及び試験番号13〜15のように予備後退距離が長すぎる場合には効果が低下する。
よって、このような本実施形態に係る成形材料供給装置1の制御方法によれば、機構上は、プランジャ3を回転させるプランジャ回転駆動部6を追加すれば足りるため、プランジャ3をホッパー5の側方へ移動させる手段やプランジャの移動方向に反する方向への外力を保持する手段等の大掛かりな機構が不要となる。したがって、部品コスト及び製造コストの双方の面で低コストに実施できるとともに、装置全体の大型化や広い配設スペースが取られる不具合を回避できる。また、プランジャ3を後退(上昇)させる際にプランジャ3の加圧面(下面)に成形材料が付着しないようにするため、プランジャ3の加圧面に付着した成形材料を上方の位置で除去する手法とは本質的に異なり、プランジャ3の加圧面から除去した成形材料が他の部位に付着するなどの問題は生じない。したがって、成形材料の補給時に投入の妨げになったり、他の部位に付着した成形材料を取り除く作業が強いられるなどの不具合は生じない。さらに、プランジャ3の加圧面を平坦面にする必要がないため、プランジャ3の形状やホッパー5の形状及び構成の設計自由度を高めることができる。したがって、例えば、プランジャ3の加圧面を成形材料が付着しにくい面形状に形成できるなど、プランジャ3及びホッパー5における機能(性能)が制限されたり損なう不具合を回避できる。特に、本実施形態では、成形機Mとして射出成形機を適用したため、射出成形機により熱硬化性樹脂等を成形する際における計量工程等の良好な工程動作を実現できる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、プランジャ回転駆動部6は駆動モータを利用した場合を示したが、オイルモータ等の他の回転手段を用いてもよい。また、プランジャ進退駆動部2は、油圧シリンダ35…を用いた場合を示したが、駆動モータ及びボールねじ機構を用いた電動式により構成してもよい。この場合、駆動モータの回転をクラッチ等を用いて当該ボールねじ機構側又はプランジャ3側に対して選択的に伝達するようにすれば、一つの駆動モータ(回転駆動部)をプランジャ3の昇降(進退)と回転の双方に共用できるため、更なる低コスト化も可能である。
本発明に係る制御方法は、射出成形機をはじめ、押出成形機等の各種成形機に備える成形材料供給装置であって、加熱筒に備えるホッパーに収容した成形材料をプランジャの前進により加圧して加熱筒に供給する成形材料供給装置の制御に利用できる。
1:成形材料供給装置,2:プランジャ進退駆動部,3:プランジャ,4:加熱筒,5:ホッパー,6:プランジャ回転駆動部,(S7):予備後退処理,(S8)付着除去処理M;成形機(射出成形機),所定位置Xp

Claims (5)

  1. プランジャ進退駆動部によりプランジャを前進させ、成形機の加熱筒に備えるホッパーに収容した成形材料を加圧して前記加熱筒に供給する成形材料供給装置の制御方法において、前記プランジャを回転させるプランジャ回転駆動部を設けるとともに、前記プランジャを前進させた後、所定位置まで後退させる際に、少なくとも前記プランジャによる加圧力を除去する予備後退処理を、予め設定した予備後退処理条件により実行するとともに、この後、前記プランジャを、予め設定した回転処理条件となる正転及び反転の双方向に反復的に回転させる付着除去処理を行い、この後、前記プランジャを前記所定位置まで後退させる制御を行うことを特徴とする成形材料供給装置の制御方法。
  2. 前記予備後退処理条件は、前記プランジャによる加圧力が除去された後、さらに、当該プランジャの加圧面と成形材料間に所定の隙間を生じさせるように設定することを特徴とする請求項1記載の成形材料供給装置の制御方法。
  3. 前記予備後退処理条件は、前記プランジャを、加圧時の圧力が設定圧力まで低下するまで後退させること,設定した予備後退距離だけ後退させること,設定位置まで後退させること,設定時間だけ後退させること,の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の成形材料供給装置の制御方法。
  4. 前記回転処理条件は、前記プランジャの、回転角又は回転時間,回転速度,反復回数の少なくとも一つ以上の条件を含むことを特徴とする請求項1,2又は3記載の成形材料供給装置の制御方法。
  5. 前記成形機として射出成形機に適用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成形材料供給装置の制御方法。
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