JP5369032B2 - 含有成分量推定方法、評価値推定方法、及びこれら方法を実行するためのプログラム - Google Patents

含有成分量推定方法、評価値推定方法、及びこれら方法を実行するためのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、含有成分量推定方法、評価値推定方法、及びこれら方法を実行するためのプログラムに関し、特に、食品、飼料、牧草、及び発酵物等の試料に含まれる測定対象の含有成分量を推定する方法、また、この測定対象成分に基づいて算出されるV−スコアー等の評価値を推定する方法、更にこれら方法を実行するためのプログラムに関する。
従来より、食品、飼料、牧草、又は発酵物等の原試料の栄養評価や品質評価を目的として、それらに含まれる含有成分の量の測定が行われている。この含有成分量の測定手法として、近年では、例えば、近赤外線分析等の非破壊分析の手法が用いられている。非特許文献1には、干草、牧草やとうもろこし等の発酵物であるサイレージに含まれる粗蛋白質(以下、CP(crude protein)と記載する)など栄養成分について、近赤外線分析法により精度よく推定できる事が開示されている。また、非特許文献2には、食肉の品質評価として、腐敗の指標となる揮発性塩基態窒素(以下,VBNと記載する。)の近赤外線分析法による推定方法について開示されている。
一方、非特許文献3には、牧草の発酵物であるサイレージ抽出液中のVBNや揮発性脂肪酸(以下、VFAと記載する)等、サイレージの品質に関連する含有量の推定について検討されている。
また、VBNやVFA等の含有成分量に基づいて原試料の品質の指標として算出されるV−スコアー等の定められた評価値も知られている。なお、評価値の一例であるV−スコアーとは、以下の表1に規定されるY+Y+Yで算出される値である。
Figure 0005369032
(以下、全窒素をT−Nと記載する)
ところで、化学分析や近赤外線分析により、例えば、牧草や牧草の発酵物であるサイレージのCPなどの栄養成分含有量を測定する場合に、原試料を生のまま測定することは、保存上の理由などから難しい。従って、一般的に試料の含有量分析は、原試料を60℃程度で風乾処理した後、処理後の原試料を粉砕機などで1mm以下に調整して乾燥粉砕物として、この乾燥粉砕物中に含まれる含有量を測定する。具体的にサイレージ乾燥粉砕物中のCP含有量の定量は、当該サイレージ乾燥粉砕物を硫酸と過酸化水素水で分解した後、公知のケルダール法にて全窒素量を測定し、その測定した全窒素量に蛋白質換算係数(例えば、6.25)を乗じて行うか、サイレージ乾燥粉砕物を対象に近赤外線分析を行う。
近赤外分析による粗飼料の成分分析と栄養価の推定法:日本草地学会誌 第33巻 第3号 (1987年) T. S. Park et. Biological Engineering. 1(2): 173-180.,2008 "近赤外分光法によるイタリアンライグラスサイレージ発酵品質の迅速評価法"[online]、平成10年度、農林水産研究情報、[平成22年3月17日検索]、インターネット<URL:http://www.affrc.go.jp/ja/agropedia/seika/data_knaes/h10/1998117>
しかし、CPを構成する成分の一つであるVBNは、乾燥処理により揮発してしまうことが知られている。従って、サイレージ乾燥粉砕物中に含まれるCP含有量は、生のサイレージ原試料中に含まれるCP含有量とは異なるので、サイレージ乾燥粉砕物中のCP含有量の測定結果だけでは、実際に家畜に与えられるサイレージ原試料のCP含有量を把握することはできないという問題があった。
これに対して、サイレージ原試料のCP含有量を把握するために、生のサイレージ原試料のVBN含有量を予め測定しておき、サイレージ乾燥粉砕物中に含まれるCP含有量の測定結果に生のサイレージ原試料のVBN含有量を加味して、サイレージ原試料の実際のCP含有量に近い補正CP含有量を算出するという方法も考えられる。
しかし、VBN含有量の測定には、大掛かりな実験装置を必要とする水蒸気蒸留法や測定時間がかかる微量拡散法等の方法を用いる必要があり、このような煩雑な測定方法を、家畜に与えるサイレージ試料の全てに対して行うことは現実的ではない。
また、上記近赤外線分析を用いて乾燥粉砕試料の含有成分を簡便に推定する場合でも、上述のようにVBNやVFAなど品質評価に必要な揮発性の測定対象は乾燥により消失してしまっているので、これら揮発性の測定対象物の含有量について、別途、乾燥前の試料の抽出液を作成し、液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィー等の方法で測定を行う必要があった。
このような状況は、サイレージに限らず、食品、飼料、及び牧草等の他の種々の試料において、乾燥、蒸発、揮発、発酵などの特定の処理を行なうことにより上述のVBN等の測定対象成分の一部又は全部が消失してしまうが、その一方で処理前の原試料の状態において含有成分を測定することが現実的に難しいというケースが発生する。また、当然、この場合、原試料の状態において、含有成分の測定値に基づいて算出される評価指標であるV−スコアー等の評価値を求めることも難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、食品、飼料、及び牧草等の原試料の測定対象成分、及び該成分に基づいて算出される評価値を高精度に推定算出することのできる含有成分量推定方法、評価値推定方法、及びこれら方法を実行するためのプログラムを提供することにある。
上記目的は、予め測定対象成分の含有量の把握されている原試料に対し、該測定対象成分の一部又は全部を消失させるための処理を行なった後に、当該消失処理後の原試料について光スペクトルを測定し採取する工程と、前記光スペクトルのデータに基づいて説明変数を設定し、前記消失処理前の測定対象成分の量を目的変数として回帰式を設定する工程と、前記消失処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルのデータに基づいて、前記回帰式を検量線として測定対象原試料の前記測定対象成分の量を推定算出する工程と、を有することを特徴とする含有成分量推定方法により達成される。
本発明によれば、測定対象成分の一部又は全部が消失している上記消失処理後の原試料の光スペクトルを採取し、この光スペクトルのデータを説明変数として、予め知られている消失処理前の原試料の測定対象成分量を目的変数として回帰式を求める。そして、この回帰式を検量線として用いて、上記消失処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルから測定対象成分の量を推定算出する。これにより、測定対象成分の一部又は全部が消失してしまった消失処理後の原試料からでも、当該処理前の原試料に含まれていた測定対象成分の含有量を高精度に推定算出することができる。
本発明に係る好ましい態様は、以下の通りである。
(1)上記消失処理は、乾燥処理である。
(2)上記原試料は、食品、又は飼料である。
(3)上記原試料は、発酵物である。
(4)上記測定対象成分が、窒素化合物を含む。
(5)上記測定対象成分が、全窒素及び/又は粗蛋白質を含む。
(6)上記測定対象成分が、VBN、及び/又は全窒素に対するVBNの比を含む。
(7)上記測定対象成分が、VFAを含む。
(8)上記測定対象成分が、水分を含む。
また、上記目的は、成分の含有量に基づいて所定の測定対象評価値が予め把握されている原試料に対し、該測定対象評価値を変化させるための処理を行なった後に、当該変化処理後の原試料について光スペクトルを測定し採取する工程と、前記光スペクトルのデータに基づいて説明変数を設定し、前記変化処理前の測定対象評価値を目的変数として回帰式を設定する工程と、前記変化処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルのデータに基づいて、前記回帰式を検量線として測定対象原試料の前記測定対象評価値を推定算出する工程と、を有する評価値推定方法により達成される。
これによれば、測定対象評価値が変化している上記変化処理後の原試料の光スペクトルを採取し、この光スペクトルのデータを説明変数として、予め知られている変化処理前の原試料の測定対象成分量に基づく評価値を目的変数として回帰式を求める。そして、この回帰式を検量線として用いて、上記変化処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルから測定対象評価値を推定算出する。これにより、測定対象成分の一部又は全部が消失してしまった消失処理後の原試料からでも、当該処理前の原試料に含まれていた測定対象成分に基づく評価値を高精度に推定算出することができる。
本発明に係る好ましい態様は、以下の通りである。
上記評価値は、V−スコアーである。
更に、本発明は、上記各方法を実行するためのプログラムを提供する。
本発明によれば、測定対象成分の一部又は全部が消失している上記消失処理後の原試料の光スペクトルを採取し、この光スペクトルのデータを説明変数として、予め知られている消失処理前の原試料の測定対象成分量(それに基づいて算出される評価値)を目的変数として回帰式を求める。そして、この回帰式を検量線として用いて、上記消失処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルから測定対象成分の量(それに基づいて算出される評価値)を推定算出する。これにより、測定対象成分の一部又は全部が消失してしまった消失処理後の原試料からでも、当該処理前の原試料に含まれていた測定対象成分の含有量(それに基づいて算出される評価値)を高精度に推定算出することができる。
特に、本発明は出願人の鋭意研鑽により、測定対象成分の一部又は全部が消失してしまった消失処理後の原試料の光スペクトルのデータに基づく説明変数を設定して、当該消失処理後の他の測定対象原試料の測定対象成分を求めるための回帰式(検量線)を導くという新規かつ重要な発想により、消失処理前の測定対象原試料の測定対象成分を高い精度で推定できることが見出された。
また、本発明にかかる方法により、煩雑な測定作業を行うこと無く極めて多検体の測定を迅速に行うことができるだけでなく、水蒸気蒸留法や微量拡散法等の従来の分析法による分析作業に伴う強アルカリ廃液排出も防止することができる。
図1は、本実施の形態の近赤外分析装置の概要を示す図である。 図2は、本実施の形態に係る含有成分推定方法を回帰分析として重回帰分析を用いて行う手順、及びその分析により得られた回帰式(検量線)を評価する手順を説明するフローチャートである。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる方法を実行するための近赤外分析装置の概要を示す図である。図示のように、近赤外分析装置10は、例えば、波長200nm〜2500nmの光を発するハロゲンランプ等の光源装置12と、この光源装置12から発生られる光を一定幅の光束に集束させる第1スリット14と、第1スリット14で集束された光を折り返すミラー16と、ミラー16で折り返された光を波長成分に分解するグレーティング(回折格子)18と、グレーティング18と同期して波長成分に分解された光束から所定波長の単色光を発生させるリファレンス20及びフィルター22と、発生した所定波長の単色光から所望の波長域の光を透過させる第2スリット24と、この第2スリット24を透過した所望波長の光を照射させる試料用セル26と、試料用セル26に反射させた光を検出する検出器28を備えている。
グレーティング18は紙面に垂直な軸の周りに回動可能に構成されており、第2スリット24を透過する光束の波長帯域が調整可能となっている。グレーティング18を回転させながら検出器28から出力される光強度を測定することにより、試料用セル26に収容されている試料の反射光スペクトルを求めることができる。本実施の形態では、試料用セル26に収容されるスペクトル測定対象の試料として、風乾処理された乾燥サイレージ試料が用いられる。
また、近赤外分析装置10は、CPU等の演算装置、メインメモリやハードディスク等の記憶装置、ディスプレイ等の出力装置、マウスやキーボード等の入力装置を備えたコンピュータを備えており、このコンピュータには、検出器28により検出された光の強度スペクトルを分析するプログラムが具備されている。本実施の形態の方法は、このプログラムの手順にしたがって実行される。
上記近赤外分析装置10を用いた本実施の形態にかかる含有成分推定方法の概要は、以下の通りである。
先ず、サイレージ原試料(回帰式作成用)の正確なCP含有量をケルダール法等の方法により予め測定し把握する。そして、このサイレージ原試料を風乾処理し、乾燥後のサイレージ試料の反射光スペクトルを所定の波長範囲で採取する。なお、上記サイレージ原試料の正確なCP含有量は、風乾処理前のサイレージ原試料を直接ケルダール法を用いて測定しても良いし、風乾処理後のサイレージ原試料のCP含有量及びサイレージ原試料のVBN%を求め、サイレージ原試料のVBN%(揮発したと考えられるVBNの重量%)を6.25(蛋白質換算係数)倍して得られるCP換算量を風乾処理後のサイレージ原試料のCP含有量に加えて算出して求めるようにしても良い。なお、この蛋白質換算係数の6.25は、サイレージ原試料に含まれるCPの窒素含有率が16%程度であることから定められている数値であるが、例えば、サイレージ以外の他の試料において含有する蛋白質の窒素含有量が16%と大きく異なる場合には、それに応じて使用する蛋白質換算係数の値を適宜変更しても良い。
また、反射光スペクトルを採取する波長範囲は、例えば、200〜2500nmであり、好ましくは400nm〜2500nmである。そして、得られた乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルのデータに基づいて説明変数を設定し、上記ケルダール法により把握されたサイレージ原試料のCP含有量を目的変数として回帰式を設定する。
そして、同様に風乾処理を行なった測定対象のサイレージ原試料の反射光スペクトルデータを所定の波長において採取する。その後、上記回帰式を検量線として用いて測定対象のサイレージ原試料の反射光スペクトルデータを当てはめ、そのCP含有量推定算出する。測定対象のサイレージ原試料の反射光スペクトルを採取する際に選択する波長は、上記回帰式の種類、すなわち回帰分析の種類に応じて適宜選択される。例えば、回帰分析として重回帰分析を用いる場合、反射光スペクトルを採取する波長は、400nm〜2500nmの範囲、好ましくは600nm〜2300nmの範囲、より好ましくは1000nm〜2200nmの範囲から選択される。選択される波長の個数は、3〜6個、特に、4個程度であることが好ましい。一方で、回帰分析としてPLS(Partial Least Squares)回帰分析を用いる場合、反射光スペクトルは、400nm〜2500nm、好ましくは800nm〜2500nm、より好ましくは1100〜2500nmの波長範囲で採取される。
以下、本実施の形態に係る含有成分推定方法の手法をより詳細に説明する。
図2は、本実施の形態に係る含有成分推定方法を回帰分析として重回帰分析を用いて行う手順、及びその分析により得られた回帰式(検量線)を評価する手順を説明するフローチャートである。
ステップS101において、予めCP含有量が把握されるサイレージ原試料を風乾処理して得たp点の回帰式作成用の乾燥サイレージ試料の内の試料iに対して、400nm〜2500nmの波長の光を照射し、その反射光として検出器28で検出された強度スペクトルデータI(λ)が近赤外分析装置10のコンピュータに入力される。
ステップS102において、コンピュータに入力された強度スペクトルデータI(λ)に対して、スペクトルに重畳するランダムノイズを低減させるために移動平均処理やSavitzky−Golay法等の平滑化処理を行なう。例えば、移動平均処理では、処理後のスペクトルは、重み係数w、元の反射光スペクトルI(λ)を用いて、所定のデータ点をMとすると、
Figure 0005369032

と表される。これにより、データ点Mを中心とする2L+1個の反射光の重み付き平均が計算される。ここで、重み係数wは、要求されるノイズの低減量と演算時間の短縮量のバランスに応じて設定される関数であり、例えば、1/2L+1の値をとる。
次に、ステップS103において、平滑化処理が行われた強度スペクトルデータI(λ)に対して2次微分処理を行ないピーク位置を検出する。
具体的に、2次微分処理は、以下の式
Figure 0005369032
を計算することにより行われる。
なお、ピーク位置の検出に1次微分処理を用いても良い。
ステップS104において、ステップS102、103の処理を経て得られた反射光スペクトル強度I(λ)と、予め公知の測定方法により把握されたサイレージ原試料のCP含有量から回帰式を作成する。
具体的に、乾燥サイレージ試料iについて、複数(n個)の波長λ(400≦λ≦2500)を選択する(ただし、jは、1≦j≦nを満たす数でλはj番目の波長を意味する)。選択された波長λにおける反射光スペクトルの強度をI(λ)と、係数Aを用いて以下の式に示す線形結合を
Figure 0005369032
をとる。この選択する波長の個数nについて特に制限はないが、回帰式の誤差を極力小さくすることができるように少なすぎず、且ついわゆるオーバーフィッティング(過度のあてはめ)を発生させないように多すぎない個数をとる必要がある。具体的には、上述のように、n=3〜6であることが好ましい。
そして、予め把握されたサイレージ原試料のCP含有量をCPとすれば、以下の式で表される残差
Figure 0005369032
が最小となるように最小二乗法を実行しAを決定する。なお、残差を最小にする方法は、最小二乗法に限られず、他の種々の数学的アルゴリズムを用いることが可能である。これにより、サイレージ原試料のCP含有量CPが、数3で表される乾燥サイレージ試料iの反射光スペクトルの強度I(λ)の線形結合で近似されるように係数Aが決定されることとなる。
そして、決定された係数Aを数3に代入して、サイレージ原試料のCP含有量の推定値を<CP>と表し、以下の式で表される回帰式
Figure 0005369032
を定める。すなわち、乾燥後のサイレージ試料iの反射光スペクトル強度I(λ)が説明変数であり、測定対象のサイレージ原試料のCP含有量推定値<CP>が目的変数である回帰式を作成する。本実施の形態では、この数5が、乾燥後のサイレージ試料の反射光スペクトル強度からサイレージ原試料のCP含有量を推定する検量線として用いられる。
以下のステップでは、この式で表される検量線の精度を測るための各数値を算出する。
ステップS105において、上記式の検量線に(測定により)予めCP含有量が把握された上述のサイレージ原試料のスペクトルデータを代入し、検量線による理論的なCP含有量推定値<CP>を求める。
CP含有量推定値<CP>と上述の予め把握されたCPとの重相関係数R(以下、検量線の相関係数と呼ぶ)、及び検量線の標準誤差SEC(standard deviation of residual)を算出する。
検量線の相関係数Rは、以下の式により算出される。
Figure 0005369032
ただし、
Figure 0005369032
は、CPの標本平均を示している。
一方、標準誤差SECは、以下の式により算出される。
Figure 0005369032
このようにして算出された検量線の相関係数R、及び標準誤差SECの値で検量線の精度の良さを判定する。検量線の相関係数Rの値が高く、標準誤差SECの小さい検量線が精度の高い良好な検量線と判断される。
ステップS106において、公知の方法で乾燥前の生のサイレージ原試料の状態でCP含有量がCPと測定されている評価用の乾燥試料mのn個の波長に対する反射光スペクトルを取り、乾燥前における理論的なCP含有量推定値を係数Aが定まった上記数3の検量線を用いて算出する。ここで、この算出される理論的なCP含有量推定値を[CP]とする。
算出された評価用の乾燥試料mの乾燥前のCP含有量の推定値[CP]と、予め知られている試料mの乾燥前のCP含有量であるCPとの間の重相関係数r(以下、評価用の乾燥試料の相関係数と呼ぶ)、及び予測標準誤差SEP(standard error of prediction)を算出する。評価用の乾燥試料の相関係数rの算出は、ステップS104における回帰式作成用試料の相関係数Rの算出とほぼ同様の方法で行うことが可能である。
一方で、SEPは、以下の式に示される式で算出される。
Figure 0005369032
ここで、dは、CP含有量の推定値[CP]と既知のCPとの差であり、qは、評価用の乾燥試料の点数、
Figure 0005369032
は、dの標本平均、すなわち、以下の式
Figure 0005369032
で算出される値である。
試料の測定は、上述の評価用試料の相関係数rが大きく、SEPの値が小さいほど高い精度を有すると判定される。
なお、上記ステップS101〜S104では、回帰式(検量線)を作成する手法として重回帰分析を用いる方法を説明したが、これに限られず、回帰式を定めることができる分析手法であれば、例えば、PLS回帰分析、主成分分析やクラスター分析等の他の種々のものを用いても良い。例えば、PLS回帰分析を用いる場合は、乾燥後のサイレージ試料iの反射光スペクトル強度に基づいて定められる潜在変数を設定し、これを説明変数として回帰式が設定される。このPLS回帰分析は、回帰式を定めるための反射光スペクトル強度のデータ数が多い場合(すなわち、選択される波長が多い場合)、或いは選択される波長の値が似通っており採取された反射光スペクトル強度のデータ間に強い相関が生じている場合に、オーバーフィッティングや多重共線性の発生を防止するために有効な分析法である。
また、サイレージの含有成分量として測定される対象は、CP含有量に限られず、他の窒素化合物の含有量、全窒素の含有量、VBN含有量、VFA含有量、酪酸含有量及び水分含有量等の他種の成分含有量についても上記ステップS101〜S104に記載した方法と同様の方法で、検量線を作成しその量を推定することができる。
一方、上記ステップS101〜S104の処理により、測定対象は含有成分量そのものに限られず、含有成分量に基づいて算出されるVBN比、V−スコアー、及びV2−スコアー等の評価値の検量線を作成しても良い。特に、この場合、評価値を算出するための各含有成分の量を個別に求める必要がなく、評価値そのものの検量線を作成しそれを推定算出することができる。
更に、本実施の形態では、分析(測定)対象の試料がサイレージ試料である場合について説明しているが、試料はこれに限られるものではなく、食品、飼料、牧草、肥料、医薬品、工業用原料、工業製品、及び他の発酵物等の種々のものを適用することができる。この場合、測定対象試料の種類に応じて測定対象成分も種々変更が可能である。
また、測定対象成分の一部又は全部が消失する処理により、他の成分の通常用いられる「見かけ上の含量」にも影響する場合には、これを考慮して目的変数を設定することもできるし、考慮せずに目的変数を設定できる。具体的な例として、乾燥によるVBN成分の揮発により、見かけ上の水分含有量が影響を受ける場合、VBN量の減少を考慮することなく乾物率(100−水分)を計算することもできるし、VBN量の減少を考慮して見乾物率(100−水分+VBN消失量)を求めることもできる。更に、これら乾物率を適宜使い分け、乾物あたりのVBNや、CPなどを求める事ができる。
また、本発明における測定対象成分の一部又は全部が消失する処理は、測定対象成分や、関連成分の消失割合に再現性がある限りにおいて、特に条件などは限定されず、適当な組み合わせを選択すれば良い。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明する。
実施例1〜5は、CPの含有成分量について検量線作成、及び該検量線の評価に関するものであり、実施例6〜10は、全窒素中のVBN含有率であるVBN/T−N%の検量線作成、及び該検量線の評価に関するものであり、実施例11は、V−スコアーの検量線作成、及び該検量線の評価に関するものであり、例12は、水分含有量の検量線作成、及び該検量線の評価に関するものであり、例13は、VFAの一つである酪酸含有量の検量線作成及び該検量線の評価に関するものである。
なお、実施例1〜5の結果は表2に、実施例6〜10の結果は表3に、実施例11の結果は表4に、実施例12の結果は表5に、実施例13の結果は表6にそれぞれ示す。
(実施例1)
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
(i)供試された牧草のサイレージ原試料137点の内の50g分の試料に純水を加え200mlとし、5℃で16時間抽出を行い、ろ紙(NO、5A:JIS P 3801)でろ過して得たサイレージ抽出液から水蒸気蒸留法にてVBN含有量を測定し、その重量%(VBN%)を算出した。
(ii)一方で、サイレージ原試料137点の一部を60℃で16時間風乾処理(第1風乾処理)して1mm以下に粉砕し風乾粉砕サイレージを得た。なお、この風乾サイレージでは、サイレージ原試料中に含まれていたVBNは完全に揮散している。
(iii)上記(i)で求めたVBN%に蛋白質換算係数である6.25を乗じて、上記(ii)において揮散した蛋白質の含有量Aの値を算出した。
(iv)上記第1風乾処理の風乾率Bを、100×(第1風乾後の乾燥サイレージの重量)/(第1風乾前のサイレージ原試料の重量)の式で算出した。
(v)更に、上記乾燥サイレージを135℃で2時間風乾処理(第2風乾処理)してその水分を完全に揮発させ完全乾燥サイレージを得た。
(vi)上記(v)の第2風乾処理における風乾物中水分率Cを、100×{(第2風乾処理前の乾燥サイレージの重量)―(第2風乾処理後の完全乾燥サイレージの重量)}/(第2風処理前の乾燥サイレージの重量)の式で算出した。
(vii)上記(iii)、(iv)、及び(vi)において求めた、揮散蛋白質含有量A、第1風乾処理の風乾率B、及び第2風乾処理の風乾物中水分率Cを用いて、サイレージ原試料中の含有水分Hを、以下の式
H=100−B+B×C/100−A
で算出した。
(viii)そして、ケルダール法を用いてこの風乾粉砕サイレージ試料のCP含有量(風乾粉砕物CP含有量D)を測定した。
(ix)その後、風乾粉砕物CP含有量D、風乾率B、揮散蛋白質含有量Aからサイレージ原試料のCP含有量Iを以下の式
I=D×B/100+A
で算出した。
(x)また、サイレージ原試料のCP含有量Iの乾物中CP含有量Jを以下の式
J=I×100/(100−H)
で算出した。
(xi)上記(x)で求めたサイレージ乾物中CP含有量Jを回帰式作成時に用いる化学分析値とした。その値は、(水分0)の乾物あたり8.34〜24.2%であった。
(xii)石英ガラスの窓がついたリング状容器(以下、標準セルと記載)に風乾粉砕サイレージ試料を充填し、反射光スペクトルを測定するために近赤外分析計にてλ=400〜2500nmの光を照射し、セルから反射する反射光の強度のスペクトルデータを採取した。
2.回帰式の作成
収集したデータを、セグメントサイズ10nm、ギャップサイズ0nmで平滑化処理し、2次微分処理を行った後、供試試料であるサイレージ原試料137点を回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長として2084、2168、1028、1990nmの4種を選択して、回帰式作成用の試料102点について重回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のCP含有量推定
決定された回帰式を検量線として用いて評価用の原試料35点についてCP含有量の値を求めた。
4.検量線の精度評価
検量線の重相関係数R、及び標準誤差SECを求めた。一方で、検量線を用いて、評価用の原試料のCP含有量の推定値を算出し、評価試料の相関係数r、及び予測標準誤差SEPを求めた。
5.精度評価の結果について
本実施例では、検量線の相関係数R、及び評価試料の相関係数rが極めて高い値を示しており、一方で、標準誤差SEC、及び予測標準誤差SEPは非常に低い値を示す極めて良好な結果が得られている。
(実施例2)
以下、実施例2について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例1と同様の条件で反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例1と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長として2084、2168、1990、2142nmの4種を選択して、回帰式作成用の試料102点について重回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のCP含有量推定
実施例1の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてCP含有量を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例1で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例1と比較してより精度の高い実験結果が得られた。
(実施例3)
以下、実施例3について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例1と同様の条件で反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例1と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として816nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のCP含有量推定
実施例1の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてCP含有量を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例1で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例でも精度の高い良好な実験結果が得られた。
(実施例4)
以下、実施例4について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例1と同様に反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例1と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として1116nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のCP含有量推定
実施例1の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてCP含有量を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例1で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例1〜3と比較してより精度の高い非常に良好な実験結果が得られた。
(実施例5)
以下、実施例5について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例1と同様に反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例1と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として1116nm〜1400nm、1450nm〜1900nm、1970nm〜2270nm、及び2330nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のCP含有量推定
実施例1の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてCP含有量を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例1で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例1〜4と比較してより精度の高い非常に良好な実験結果が得られた。
Figure 0005369032
(実施例6)
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
(i)供試された牧草のサイレージ原試料137点の内の50g分の試料に純水を加え200mlとし、5℃で16時間抽出を行い、ろ紙(NO、5A:JIS P 3801)でろ過して得たサイレージ抽出液から水蒸気蒸留法にてVBN含有量を測定し、その重量%であるVBN%aを算出した。
(ii)一方で、サイレージ原試料137点の一部を60℃で16時間風乾処理して1mm以下に粉砕し風乾粉砕サイレージを得た。なお、この風乾サイレージでは、サイレージ原試料中に含まれていたVBNは完全に揮散している。
(iii)上記第1風乾処理の風乾率bを、100×(第1風乾後の乾燥サイレージの重量)/(第1風乾前のサイレージ原試料の重量)の式で算出した。
(iv)そして、ケルダール法を用いてこの風乾粉砕サイレージ試料の全窒素(T−N)含有量cを測定した。
(v)その後、風乾粉砕物T−N含有量c、風乾率b、VBN%aからサイレージ原試料のT−N%dを以下の式
d=c×b/100+a
で算出した。
(vi)サイレージ原試料のVBN/T−N%eを以下の式
e=100×a/d
で算出した。
(vii)上記(v)で求めたVBN/T−N%を回帰式作成時に用いる化学分析値とした。その値は、2.35〜35.9%であった。
(iix)石英ガラスの窓がついたリング状容器(以下、標準セルと記載)に乾燥粉砕サイレージ試料を充填し、反射光スペクトルを測定するために近赤外分析計にてλ=400〜2500nmの光を照射し、セルから反射する反射光の強度のスペクトルデータを採取した。
2.回帰式の作成
収集したデータを、セグメントサイズ10nm、ギャップサイズ0nmで平滑化処理し、2次微分処理を行った後、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長として2392、1066、658、2444nmの4種を選択して、回帰式作成用の試料102点について重回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を用いた評価用の原試料のVBN/T−N%推定
決定された回帰式を検量線として用いた評価用の原試料35点についてVBN/T−N%の値を求めた。
4.検量線の精度評価
検量線の重相関係数R、及び標準誤差SECを求めた。一方で、検量線を用いて、評価用の原試料のVBN/T−N%の推定値を算出し、評価試料の相関係数r、及び予測標準誤差SEPを求めた。
5.精度評価の結果について
本実施例では、検量線の相関係数R、及び評価試料の相関係数rが極めて高い値を示しており、一方で、標準誤差SEC、及び予測標準誤差SEPは非常に低い値を示す極めて良好な結果が得られた。
(実施例7)
以下、実施例7について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例6と同様の条件で反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例6と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長として2392、1544、2440、2048nmの4種を選択して、回帰式作成用の試料102点について重回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のVBN/T−N%推定
実施例6の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてVBN/T−N%を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例6で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、精度の高い好ましい実験結果が得られた。
(実施例8)
以下、実施例8について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例6と同様に反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例6と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として816nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を用いた評価用の原試料のVBN/T−N%推定
実施例6の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてVBN/T−N%を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例6で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例6及び7と比較してより精度の高い良好な実験結果が得られている。
(実施例9)
以下、実施例9について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例6と同様に反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例6と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として1116nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のVBN/T−N%の推定
実施例6の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてVBN/T−N%を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例6で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例6〜8と比較してより精度の高い実験結果が得られている。
(実施例10)
以下、実施例10について説明する。
1.乾燥サイレージ試料の反射光スペクトルデータ収集
実施例6と同様に反射光スペクトルのデータを収集した。
2.回帰式の作成
実施例6と同様に収集したスペクトルデータの平滑化処理、及び2次微分処理を行ない、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として1116nm〜1400nm、1450nm〜1660nm、1720nm〜1830nm、1970〜2240nm、及び2320nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のVBN/T−N%の推定
実施例6の場合と同様に、設定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてVBN/T−N%を求めた。
4.検量線の精度評価
実施例6で説明した精度評価と同様の方法を行った。
5.精度評価の結果について
本実施例では、実施例6〜9と比較してより精度の高い実験結果が得られている。
Figure 0005369032
(実施例11)
1.乾燥試料の反射光スペクトルデータ収集
(i)供試されたサイレージ原試料137点の内の50g分の試料に純水を加え200mlとし、5℃で16時間抽出を行い、ろ紙(NO、5A:JIS P 3801)でろ過して得たサイレージ抽出液から水蒸気蒸留法にてVBN含有量を測定し、その重量%(VBN%)を算出した。
(ii)また、上記サイレージ抽出液をガスクロマトグラフィーにかけてサイレージ原試料のVFA含有量を測定した。
(iii)一方で、サイレージ原試料137点の一部を60℃で16時間風乾処理して1mm以下に粉砕し乾燥粉砕サイレージを得た。
(iv)上記実施例6の(i)〜(v)で行った方法と同様の方法で、VBN/T−N%を求めた
(v)上記(iii)、及び(v)で求めたサイレージ原試料のVFA含有量及びVBN/T−N%から上記表1に基づいて算出されたV−スコアーを回帰式作成時に用いる評価値とした。その値は、0.12〜99.9点であった。
(vi)石英ガラスの窓がついたリング状容器(以下、標準セルと記載)に乾燥粉砕サイレージ試料を充填し、反射光スペクトルを測定するために近赤外分析計にてλ=400〜2500nmの光を照射し、セルから反射する反射光の強度のスペクトルデータを採取した。
2.回帰式の作成
収集したデータを、セグメントサイズ10nm、ギャップサイズ0nmで平滑化処理し、2次微分処理を行った後、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として816nm〜1082nm、1116nm〜1400nm、1450nm〜1870nm、及び1970nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のV−スコアーの推定
決定された回帰式を検量線として用いて評価用の原試料35点についてV−スコアーを求めた。
4.検量線の精度評価
検量線の重相関係数R、及び標準誤差SECを求めた。一方で、検量線を用いて、評価用の原試料のVスコアーの推定値を算出し、評価試料の相関係数r、及び予測標準誤差SEPを求めた。
5.精度評価の結果について
本実施例では、検量線の相関係数R、及び評価試料の相関係数rが極めて高い値を示しており、一方で、標準誤差SEC、及び予測標準誤差SEPは非常に低い値を示す極めて良好な結果が得られている。
Figure 0005369032
(実施例12)
1.乾燥試料の反射光スペクトルデータ収集
(i)供試されたサイレージ原試料137点の内の50g分の試料に純水を加え200mlとし、5℃で16時間抽出を行い、ろ紙(NO、5A:JIS P 3801)でろ過して得たサイレージ抽出液から水蒸気蒸留法にてVBN含有量を測定し、その重量%(VBN%)を算出した。
(ii)一方で、サイレージ原試料137点の一部を60℃で16時間風乾処理し(第1風乾処理)乾燥サイレージを得た。なお、この乾燥サイレージでは、サイレージ原試料中に含まれていたVBNは完全に揮散している。
(iii)上記(i)で求めたVBN%に蛋白質換算係数である6.25を乗じて、上記(ii)において揮散した蛋白質の含有量Aの値を算出した。
(iv)上記第1風乾処理の風乾率Bを、100×(第1風乾後の乾燥サイレージの重量)/(第1風乾前のサイレージ原試料の重量)の式で算出した。
(v)更に、上記乾燥サイレージを135℃で2時間風乾処理(第2風乾処理)してその水分を完全に揮発させ完全乾燥サイレージを得た。
(vi)上記(v)の第2風乾処理における風乾物中水分率Cを、100×{(第2風乾処理前の乾燥サイレージの重量)―(第2風乾処理後の完全乾燥サイレージの重量)}/(第2風処理前の乾燥サイレージの重量)の式で算出した。
(vii)上記(iii)、(iv)、及び(vi)において求めた、揮散蛋白質含有量A、第1風乾処理の風乾率B、及び第2風乾処理の風乾物中水分率Cを用いて、サイレージ原試料中の含有水分Hを、以下の式
H=100−B+B×C/100−A
で算出した。
(viii)上記サイレージ原試料中の含有水分Hを回帰式作成時に用いる化学分析値とした。その値は、62.3〜82.8%であった。
(vi)石英ガラスの窓がついたリング状容器(以下、標準セルと記載)に乾燥粉砕サイレージ試料を充填し、反射光スペクトルを測定するために近赤外分析計にてλ=400〜2500nmの光を照射し、セルから反射する反射光の強度のスペクトルデータを採取した。
2.回帰式の作成
収集したデータを、Savitzky-Golay法で処理し、2次微分処理を行った後、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として600nm〜1082nm、及び1118nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料の水分の推定
決定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてCP含有量の値を求めた。
4.検量線の精度評価
上記検量線の重相関係数R、及び標準誤差SECを求めた。一方で、この検量線として用いて、評価用試料のVBN含有量の推定値を算出し、評価試料の相関係数r、及び予測標準誤差SEPを求めた。
5.精度評価の結果について
本実施例では、検量線の相関係数R、及び評価試料の相関係数rが極めて高い値を示しており、一方で、標準誤差SEC、及び予測標準誤差SEPは非常に低い値を示す極めて良好な結果が得られている。
Figure 0005369032
(実施例13)
1.乾燥試料の反射光スペクトルデータ収集
(i)供試されたサイレージ原試料137点の内の50g分の試料に純水を加え200mlとし、5℃で16時間抽出を行い、ろ紙(NO、5A:JIS P 3801)でろ過して得たサイレージ抽出液から水蒸気蒸留法にてVBN含有量を測定し、その重量%(VBN%)を算出した。
(ii)得られたサイレージ抽出液をガスクロマトグラフィーにかけてサイレージ原試料の酪酸含有量を測定した。
(iii)一方で、サイレージ原試料137点の一部を60℃で16時間風乾処理して1mm以下に粉砕し乾燥粉砕サイレージ試料を得た。
(iv)上記(ii)で求めたサイレージ原試料の酪酸含有量を回帰式作成時に用いる化学分析値とした。その値は、乾物あたり0.02〜2.05%であった。
(v)石英ガラスの窓がついたリング状容器(以下、標準セルと記載)に乾燥粉砕サイレージ試料を充填し、反射光スペクトルを測定するために近赤外分析計にてλ=400〜2500nmの光を照射し、セルから反射する反射光の強度のスペクトルデータを採取した。
2.回帰式の作成
収集したデータを、セグメントサイズ10nm、ギャップサイズ0nmで平滑化処理し、2次微分処理を行った後、回帰式作成用の試料102点と評価用の試料35点に区分した。波長領域として816nm〜1082nm、1116nm〜1400nm、1450nm〜1870nm、及び1970nm〜2482nmを選択して、回帰式作成用の試料102点についてPLS回帰分析を行ない回帰式を決定した。
3.作成した回帰式を検量線として用いた評価用の原試料のVFAの推定
決定された回帰式を検量線として用いて評価用試料35点についてVFAの値を求めた。
4.検量線の精度評価
上記検量線の重相関係数R、及び標準誤差SECを求めた。一方で、この検量線として用いて、評価用試料のVスコアーの推定値を算出し、評価試料の相関係数r、及び予測標準誤差SEPを求めた。
5.精度評価の結果について
本実施例では、検量線の相関係数R、及び評価試料の相関係数rが極めて高い値を示しており、一方で、標準誤差SEC、及び予測標準誤差SEPは非常に低い値を示す極めて良好な結果が得られている。
Figure 0005369032
なお、上記実施例1や12等において、サイレージ原試料の水分を算出する式は、数10や数15に示されているH=100−B+B×C/100−Aという式を用いて算出しており、これは本出願人が考え出した風乾処理前の水分をVBNの揮散量を考慮して正確に算出する式であるが、これに限られず、VBNの揮散量を無視してH=100−B+B×C/100を用いて風乾処理前の原試料の含有水分を算出することも可能である。これにより、含有水分の算出精度は若干低下するものの、VBN含有量の測定を行う必要がなくなるので、分析作業をより容易化することができる。
10 分析装置
12 光源
14 第1スリット
16 ミラー
18 グレーティング
20 リファレンス
22 フィルター
24 第2スリット
26 試料セル
28 検出器

Claims (12)

  1. 予め測定対象成分の含有量の把握されている原試料に対し、該測定対象成分の一部又は全部を消失させるための処理を行なった後に、当該消失処理後の原試料について光スペクトルを測定し採取する工程と、
    前記光スペクトルのデータに基づいて説明変数を設定し、前記消失処理前の測定対象成分の量を目的変数として回帰式を設定する工程と、
    前記消失処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルのデータに基づいて、前記回帰式を検量線として測定対象原試料の前記測定対象成分の量を推定算出する工程と、
    を有することを特徴とする含有成分量推定方法。
  2. 前記消失処理は、乾燥処理であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記原試料は、食品、又は飼料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記原試料は、発酵物であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記測定対象成分が、窒素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記測定対象成分が、全窒素及び/又は粗たん白質を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の方法
  7. 前記測定対象成分が、揮発性塩基態窒素及び/又は全窒素に対する揮発性塩基態窒素の比を含むこと特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 前記測定対象成分が、揮発性脂肪酸を含むこと特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の方法
  9. 前記測定対象成分が、水分を含む事を特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 成分の含有量に基づいて所定の測定対象評価値が予め把握されている原試料に対し、該測定対象評価値を変化させるための処理を行なった後に、当該変化処理後の原試料について光スペクトルを測定し採取する工程と、
    前記光スペクトルのデータに基づいて説明変数を設定し、前記変化処理前の測定対象評価値を目的変数として回帰式を設定する工程と、
    前記変化処理と同一の処理を施した測定対象原試料の光スペクトルのデータに基づいて、前記回帰式を検量線として測定対象原試料の前記測定対象評価値を推定算出する工程と、
    を有することを特徴とする評価値推定方法。
  11. 前記測定対象評価値は、V−スコアーであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の方法を実行するためのプログラム。
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