JP5366875B2 - 音生成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両に搭載される部品が動作することで発生する車両音を生成する音生成装置に関する。
車両に搭載される部品が動作することで発生する車両音の生成方法としては、従来、部品がエンジンである場合について、たとえば、単発音の波形データを、吸気音、エンジン爆発音、排気音などといったその単発音を成す要素毎の波形データとして準備しておいて、エンジンの設計条件に応じて選択したそれらの要素毎の波形データに周波数変更や時間、振幅の揺らぎを付加した後に合成して出力することによって、エンジン音のシミュレーションを行う方法が示されている。
しかしながら、上述した従来の方法では、エンジン以外の部品が起因となって発生する音や複数の部品が起因となって発生する音を生成することはできない。したがって、エンジン以外の部品を新たな部品に交換したときに、その新たな部品が起因となって発生する音等については、実際に製作して車両に取り付けるまで、聞くことはできなかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両に搭載された複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成することができ、これにより、車両音の善し悪しを迅速に判断することができる音生成装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の音生成装置は、車両から発生する車両音の音圧データを取得し、現行部品が起因となって発生する現行部品起因音を演算し、車両音の音圧データから現行部品起因音を除去した現行部品除去音を演算し、新規部品が起因となって発生する新規部品起因音を演算し、現行部品除去音に新規部品起因音を合成して合成車両音の音圧波形を生成し、その合成車両音の音圧波形から合成車両音を発生させることを特徴としている。
本発明によれば、車両に搭載される特定の現行部品を新規部品に交換したときに車両から発生する車両音を合成した合成車両音を生成することができるので、例えば、車両に搭載された複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成することができ、音の善し悪しを迅速に判断することができる。
本発明の音生成装置の第一実施例を図1から図7を用いて説明する。
音生成装置1は、複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成するものである。本実施例では、自動車の車内音のうちエンジンによって駆動される部品のひとつによって発生する音成分を変更した場合の車内音を生成する音生成装置1を例に説明する。
音生成装置1は、複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成するものである。本実施例では、自動車の車内音のうちエンジンによって駆動される部品のひとつによって発生する音成分を変更した場合の車内音を生成する音生成装置1を例に説明する。
図1において、音生成装置1は、現行音取得手段としての現行音取得部2、現行部品起因音除去手段としての現行部品起因音除去部3、現行部品起因音演算手段としての現行部品起因音演算部4、新規部品起因音演算手段としての新規部品起因音演算部5、合成音生成手段としての合成音生成部6、合成音発生手段としての合成音発生部7とから構成される。
まず、現行音取得部2について説明する。
現行音取得部2では、自動車車内音の音圧データを取得する処理が行われる。この際、いろいろな条件での音圧データがあることが望ましい。例えば、車内音は主にエンジン回転数により変わるため、回転数を徐々に変化させた場合の音圧データを取得しておく。さらに必要に応じてアクセル開度や走行速度などを変化させた場合の音圧データを取得しておくことが望ましい。また、エンジン燃焼の一サイクルは燃料の吸気、圧縮、爆発、排気で行われ、このタイミングと車内音圧には関係があるためこの1サイクルを360°としたときの位相(以下、燃焼サイクル)と音圧データは同時に計測しておくことが望ましい。
現行音取得部2では、自動車車内音の音圧データを取得する処理が行われる。この際、いろいろな条件での音圧データがあることが望ましい。例えば、車内音は主にエンジン回転数により変わるため、回転数を徐々に変化させた場合の音圧データを取得しておく。さらに必要に応じてアクセル開度や走行速度などを変化させた場合の音圧データを取得しておくことが望ましい。また、エンジン燃焼の一サイクルは燃料の吸気、圧縮、爆発、排気で行われ、このタイミングと車内音圧には関係があるためこの1サイクルを360°としたときの位相(以下、燃焼サイクル)と音圧データは同時に計測しておくことが望ましい。
つぎに、現行部品起因音除去部3について説明する。
自動車には、プーリーやチェーンなどによりエンジン駆動力が伝えられて駆動する回転部品がある。この回転部品の加振力がさまざまな経路を伝播して車内音となる。
自動車には、プーリーやチェーンなどによりエンジン駆動力が伝えられて駆動する回転部品がある。この回転部品の加振力がさまざまな経路を伝播して車内音となる。
現行部品起因音除去部3は、現行音取得部2で取得した音圧データから、回転部品のうちの一つから発生する音(以下、現行部品起因音と称す)を除去した音圧データを作成する部分である。以下、現行部品起因音を除去したデータは主にエンジンが起因となって発生する音であるため、エンジン音と称す。
現行部品起因音除去部3での処理について説明する。まず、現行音取得部2で得られた音圧データを回転数ごとに、フーリエ変換を行う。変換を行った結果の一例を図2に示す。図2は横軸が周波数、縦軸が回転数、色の濃さが音圧を表わす。音圧が高い部分を結ぶと直線となり、回転数に比例して周波数が変わる部分があることがわかる。これは、主にエンジンに起因する音であり、燃焼サイクルの1次成分とその倍数成分(次数成分)である。
この次数成分のうち、燃焼サイクルn次成分の車内音Pnに注目すると、図3に示すように、横軸が回転数、縦軸が振幅Anと位相遅れθnのグラフが得られる。位相遅れは、燃焼サイクルの所定位置(たとえばピストン上死点での燃料吸入開始時)を0゜としたときの遅れを示す(以下、この位相遅れを燃焼サイクル基準位相遅れと称す)。回転数と振幅An、燃焼サイクル基準位相遅れθnの関係をデータとして、例えば、図4に示す形で保存しておく。また、さらにアクセル開度など別の関数となる場合には、例えば、図5に示すように階層的にデータを保存する。
一方、現行部品起因音は、現行部品回転軸の回転により発生するために、燃焼サイクルの次数成分ではなく、現行部品を駆動する部品軸の回転数の次数成分で発生する。
そこで、まずクランクシャフトと現行部品回転軸の回転比から現行部品起因音の燃焼サイクル次数を算出する。たとえば、クランクシャフト回転と現行部品の回転比が4:3で、現行部品回転数の1次、2次、3次、4次・・・で音が発生する部品について考える。クランクシャフト2回転で燃焼サイクル1回が行われる4サイクルエンジンを想定とすると、現行部品起因音が発生する現行部品回転数の1次、2次、3次、4次は、燃焼サイクル次数では、8/3次、16/3次、8次、32/3次、 ・・・となる。一方、エンジン音は燃焼サイクル次数で1次、2次、3次、・・・で発生する。
そのため、8次、16次、・・・では現行部品起因音とエンジン音の周波数が一致する。そこで、エンジン音は車内音から現行部品起因音を差し引くことで求める。後述する現行部品起因音演算部4により、現行部品起因音Pcの次数成分Pcn(振幅Acn、燃焼サイクル基準位相遅れθcn)を回転数ごとに計算しておく。
エンジン音Penは車内音Pnと現行部品起因音Pcnから
[数1]
Pen=Pn−Pcn・・・(1)
により求められる。
[数1]
Pen=Pn−Pcn・・・(1)
により求められる。
図6に示すようにPn、Pcnは、それぞれ振幅(An、Acn)と燃焼サイクル基準位相遅れ(θn、θcn)の情報を持っているため、エンジン音Penも振幅Aenと燃焼サイクル基準位相遅れθenが求まる。これも図4に示す形で保存しておく。
つぎに、現行部品起因音演算部4について説明する。
一般に部品が起因となって発生する部品起因音は、部品からの振動などが複数の伝達経路を伝播することで発生する。図7に示すように、部品15が3か所で車体11に取り付けられる場合は、それぞれの取り付け点17a、17b、17cでの力が伝達経路10a、10b、10cを伝播し車内音となり、取り付け点17の力F1、F2、F3と伝達関数G1、G2、G3をかけあわせることで車内音が求まる。一般化すると、すべてのiに対する力Fiと伝達関数Giを求めることで車内音が求まる。
一般に部品が起因となって発生する部品起因音は、部品からの振動などが複数の伝達経路を伝播することで発生する。図7に示すように、部品15が3か所で車体11に取り付けられる場合は、それぞれの取り付け点17a、17b、17cでの力が伝達経路10a、10b、10cを伝播し車内音となり、取り付け点17の力F1、F2、F3と伝達関数G1、G2、G3をかけあわせることで車内音が求まる。一般化すると、すべてのiに対する力Fiと伝達関数Giを求めることで車内音が求まる。
そこで、現行部品起因音を求めるには、i番目の取り付け点の力Fiは回転数を徐々に変化させた時の時刻歴データを計測しておく。また同時に燃焼サイクルも測定しておく。このデータを用いて、i番目の取り付け点の力Fiを回転数ごとにフーリエ変換を行い次数成分の抽出を行うとFiの燃焼サイクルn次成分Fniが求まる。Fniは振幅と燃焼サイクル基準位相遅れの情報を持つ。したがって、(2)式に示す式により現行部品起因音Pcのn次成分Pcnが求まる。
Fniは振幅と燃焼サイクル基準位相遅れ、Giは入力に対する出力のゲインと入力に対する出力の位相遅れの情報をもつため、Pcnは振幅Acnと燃焼サイクル基準位相遅れθcnの情報を持つ。
ここではFi、Giはあらかじめ計測しておいたが、たとえば有限要素法などにより求めてもよい。
つぎに新規部品起因音演算部5について示す。
新規部品起因音とは、車両に搭載されている現行部品を現行部品とは異なる仕様の新規部品に変更した場合や、部品から車内音に至る伝達経路を変更した場合などに、部品が起因で発生する音である。
新規部品起因音とは、車両に搭載されている現行部品を現行部品とは異なる仕様の新規部品に変更した場合や、部品から車内音に至る伝達経路を変更した場合などに、部品が起因で発生する音である。
新規部品起因音は、新規部品を搭載した場合には新規部品の車体へのi番目の取り付け点の力Finewを算出し、車体取り付け点から車内音に至る伝達経路を変更した場合には車体取り付け点の力から車内音までの伝達関数Ginewを、それぞれ算出することで求まる。
Finewは、新規部品回転軸の回転により発生するため、新規部品回転軸の回転数のm次成分Fminewを振幅と位相遅れの情報として算出しておく。ここでの位相遅れは新規部品回転軸の所定の角度を0°とし、それに対する遅れを示す(以下、この位相遅れを部品回転軸基準位相遅れと称す)。
これにより、新規部品起因音Pcnewの新規部品回転数のm次成分Pcmnewが(3)式で表わされる。
Pcmnewも振幅Acmnnewと部品回転軸基準位相遅れθcmnnewとして保存しておく。
ここで、部品取り付け点で発生する力Fminewの算出方法について述べる。Fminewは、たとえば、計算機上で求めるものであり、有限要素法などを用いて部品内部で発生する力を入力、取り付け点で発生する力を出力して求める。また、実際に新規部品から発生する力を計測してもよい。
伝達関数Ginewは、計測して求めてもよいし、計算機上で有限要素法などを用いて求める方法でもよい。
つぎに、合成音生成部6について説明する。
合成音生成部6は、エンジン音と新規部品起因音を合成した合成車内音を生成するものである。まず再現したいエンジン回転数の時刻歴ωcs(t)を決め、これを積分することで(4)式に示す燃焼サイクルの時刻歴波形を生成する。
合成音生成部6は、エンジン音と新規部品起因音を合成した合成車内音を生成するものである。まず再現したいエンジン回転数の時刻歴ωcs(t)を決め、これを積分することで(4)式に示す燃焼サイクルの時刻歴波形を生成する。
これによりエンジン音で発生する燃焼サイクルn次成分の音圧の時刻歴波形Pen(t)は(5)式となる。
[数5]
Pen(t)=Aen(t)×Sin (nθe(t)-θen(t)) ・・・(5)
Pen(t)=Aen(t)×Sin (nθe(t)-θen(t)) ・・・(5)
ここでAen(t)、θen(t)は(1)式で算出した振幅と燃焼サイクル位相遅れのデータを元に各回転数間でのデータを補間するように作成する。
つぎに、各次数の音を足し合わせてエンジン音の音圧の時刻歴波形Pe(t)は(6)式となる。
一方、新規部品回転軸の燃焼サイクルに対する回転比をkとすると新規部品回転軸の角度の時刻歴波形は(7)式で求まる。
[数7]
θc(t)=kθe(t)+θ0 ・・・(7)
θ0は燃焼サイクルの基準位置に対する新規部品回転軸の初期角度を表わす。
θc(t)=kθe(t)+θ0 ・・・(7)
θ0は燃焼サイクルの基準位置に対する新規部品回転軸の初期角度を表わす。
なお、回転比kや初期位相θ0は必要に応じて変更できるようにすることで、回転比や初期角度を変更したときの音の合成が容易にできる。この式から新規部品回転数のm次で発生する音圧の時刻歴波形Pcmnew(t)は(8)式で生成される。
[数8]
Pcmnew(t)=Acmnew(t)×Sin(mθc(t)−θcmnew(t))・・・(8)
Pcmnew(t)=Acmnew(t)×Sin(mθc(t)−θcmnew(t))・・・(8)
ここでAcmnew(t)が振幅、θcmnew(t)の値は(3)式で得られた値を元に各回転数間でデータを補間するように作成する。
つぎに、(9)式に示すように各次数の音圧の時刻歴波形を足し合わせることで新規部品起因音の音圧の時刻歴波形Pc(t)が求められる。
車内音の音圧の時刻歴波形P(t)はエンジン音の音圧の時刻歴波形Pe(t)と部品起因音の音圧の時刻歴波形のPc(t)の合成なので(10)式のように足し合わせて車内音が生成される。
[数10]
P(t)=Pe(t)+Pc(t) ・・・(10)
P(t)=Pe(t)+Pc(t) ・・・(10)
なお、回転数に依存しない成分(例えば風切り音、ロードノイズ)などは走行条件違いなどでエンジン停止時の車内音を計測しておき、それを(10)式に足し合わせることで、走行時の音に関して、より現実に近い音を合成することが可能である。
つぎに、合成音発生部7について説明する。
合成音発生部7は、得られた音圧の時刻歴波形P(t)を電気信号に変換し、スピーカ等で音を発生させるものである。
合成音発生部7は、得られた音圧の時刻歴波形P(t)を電気信号に変換し、スピーカ等で音を発生させるものである。
以上のような構成により、部品変更時や、部品から車内音までの伝達経路変更時の車内音をスピーカで発生させることができる。
本実施例によれば、車両に搭載された複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成することができるため、音の善し悪しを迅速に判断することができる。
したがって、車両に搭載されている現行部品を現行部品とは仕様が異なる新規部品に交換したときの車内音を生成して発生させることができ、例えば、新規部品を製作する部品メーカは、実際に部品を交換することなく、顧客である車両メーカに対して、新規部品を取り付けた状態の車内音を聞かせることができ、事前に音の評価を受けることが可能となる。
なお、本実施例では車内音の生成、発生について記載したが、車外音など別の場所での音についても同様の方法で生成が可能である。また、エンジン以外の部品から発生する音としても同様の方法で生成が可能である。
つぎに、本発明の第二実施例について図8を用いて説明する。
図8は音生成装置1とその一部を搭載した車両20を示す図である。
図8は音生成装置1とその一部を搭載した車両20を示す図である。
音生成装置1は、現行部品起因音演算部4と、新規部品起因音演算部5と、合成音生成部6と、合成音発生部7と、部品回転軸センサ22とから構成され、そのうち少なくとも部品回転軸センサ22、合成音生成部6、合成音発生装置7とを車両20に搭載する。
部品回転軸センサ22は、車両に搭載されていてエンジン回転駆動力により回転駆動される現行部品21の回転軸の角度と回転速度を検出するものであり、角度か回転速度の一方から他方を演算できるようなものであればよい。
現行部品起因音演算部4では、あらかじめ部品軸の回転数の次数成分ごとに受音点23での音圧の振幅Acmと部品回転軸基準位相遅れθcmを計算しておく。これは第一実施例で示した方法と同様に求める。
新規部品起因音演算部5では、受音点23での新規部品回転数のm次成分の振幅Acmnewと部品回転軸基準位相遅れθcmnewを計算しておく。これは第一実施例で示した方法と同様の方法で求める。さらに、合成音発生部7から受音点23までの伝達関数Grを考慮し、(12)式に示すように
を演算しておくことが望ましい。振幅Acmnewと部品回転角基準θcmnewを回転数ごとに求めておく。
合成音生成部6では、現行部品音演算部で得られた結果と、新規部品音演算部で得られた結果、さらに部品回転軸センサ22から得られる結果から部品音の時刻歴波形を(13)式により生成する。
[数13]
Pcmo(t)=Acmo(t)×Sin(mθc(t)−θcmo(t))
・・・(13)
Pcmo(t)=Acmo(t)×Sin(mθc(t)−θcmo(t))
・・・(13)
ここで、θcは部品回転軸センサ22から得られる部品軸の回転角度であり、振幅Acmo(t)と部品回転軸基準位相遅れθcmo(t)は同様に部品回転軸センサ22から得られる回転軸の回転速度の値から補間して求める。また、新規部品起因音の音圧の時刻歴波形を(14)式により生成する。
[数14]
Pcmonew(t)=Acmonew(t)×Sin(mθc(t)−θcmonew(t))・・・(14)
Pcmonew(t)=Acmonew(t)×Sin(mθc(t)−θcmonew(t))・・・(14)
ここで、θcは部品回転軸センサ22から得られる部品軸の回転角度であり、振幅Acmonew(t)と部品回転軸基準位相遅れθcmonew(t)は同様に部品回転軸センサ22から得られる回転軸の回転速度の値から補間して求める。
そして(15)式により合成音発生部7から発生させる音圧の時刻歴波形Po(t)を合成する。
この音圧の時刻歴波形Po(t)を音発生部7により発生させる。(15)式の第1項で発生する音はもともとの車両で発生する現行部品起因音と受音点では逆位相の音となるため、現行部品起因音を打ち消すこととなる。第2項が新規部品音として受音点23で聴こえる。また、部品起因音以外の音はそのまま受音点で聴こえることになる。
本実施例によれば、ある車両に取り付けられた部品を取り換えた場合や伝達経路や伝達関数が変更になった場合に聴こえる車内音を、実際に部品を交換することなく、あるいは伝達経路を変更することなく、聞くことが可能になり、かつ変更した部品以外の音は車両の実際の音をそのままに聴くことができるため、より現実に近い音が聴くことができる。
以上、本発明によれば、車両に搭載された複数の部品が動作することで発生する複数の音成分のうち、特定の音成分を変更した場合の車両音を生成することができるため、音の善し悪しを迅速に判断することができる。
したがって、車両に搭載されている現行部品を現行部品とは仕様が異なる新規部品に交換したときの車内音を生成して発生させることができ、例えば、新規部品を製作する部品メーカは、実際に部品を交換することなく、顧客である車両メーカに対して、新規部品を取り付けた状態の車内音を聞かせることができ、事前に音の評価を受けることが可能となる。
1 音生成装置
2 現行音取得部
3 現行部品起因音除去部
4 現行部品起因音演算部
5 新規部品起因音演算部
6 合成音生成部
7 合成音発生部
10 伝達経路
20 車両
21 回転駆動部品
22 部品回転軸センサ
23 受音点
2 現行音取得部
3 現行部品起因音除去部
4 現行部品起因音演算部
5 新規部品起因音演算部
6 合成音生成部
7 合成音発生部
10 伝達経路
20 車両
21 回転駆動部品
22 部品回転軸センサ
23 受音点
Claims (9)
- 車両に搭載される特定の現行部品を新規部品に交換したときに車両から発生する車両音を合成した合成車両音を生成する音生成装置であって、
車両から発生する車両音の音圧データを取得する現行音取得手段と、
前記現行部品が起因となって発生する現行部品起因音を演算する現行部品起因音演算手段と、
該車両音の音圧データから前記現行部品起因音を除去した現行部品除去音を演算する現行部品起因音除去手段と、
前記新規部品が起因となって発生する新規部品起因音を演算する新規部品起因音演算手段と、
前記現行部品除去音に前記新規部品起因音を合成して前記合成車両音の音圧波形を生成する合成音生成手段と、
該合成音生成手段により生成された合成車両音の音圧波形から合成車両音を発生させる合成音発生手段と、
を有することを特徴とする音生成装置。 - 前記現行音取得手段は、回転機械の複数の回転数で、車両で発生する車両音の音圧データを取得し、
前記現行部品起因音演算手段は、前記車両音のうち前記回転機械の駆動力によって駆動される特定の部品が起因で発生する現行部品起因音の音圧データを前記回転機械の回転数に比例した周波数である回転次数成分ごとの音圧次数成分データで演算し、
前記現行部品起因音除去手段は、前記車両音の音圧データから前記回転次数成分ごとの音圧次数成分データに変換し、現行部品起因音の音圧次数成分データを、前記車両音の音圧次数成分データから同じ位相基準で差し引くことで、前記回転次数成分の現行部品除去音の音圧次数成分データを求めることを特徴とする請求項1に記載の音生成装置。 - 前記音圧次数成分データが音圧の振幅と前記回転機械の所定の位置を基準とした位相遅れから構成されていることを特徴とする請求項2に記載の音生成装置。
- 新規部品起因音演算手段は、前記回転機械の回転駆動力により部品回転軸が回転されることで部品が起因で発生する新規部品起因音の音圧データを前記部品回転軸の回転数に比例する周波数である部品回転次数成分ごとの音圧次数成分データで演算し、
前記合成音生成手段は、前記回転機械の回転数を入力として、前記部品除去音の前記音圧次数成分データから前記現行部品除去音の音圧波形を生成し、前記部品回転軸の回転数を前記回転機械の回転数から生成し、前記新規部品音の音圧次数成分データから前記新規部品音の音圧波形を生成し、前記現行部品除去音の音圧波形と前記新規部品音の音圧波形を足し合わせて合成音の音圧波形を生成することを特徴とする請求項3に記載の音生成装置。 - 前記新規部品起因音の音圧次数成分データが振幅と前記部品回転軸の所定の位置を基準とした位相遅れから構成され、
前記合成音生成手段は、前記新規部品音の音圧次数成分データから前記新規部品音の音圧波形を前記部品回転軸の初期位置を任意に変更した音圧波形を生成し、前記現行部品除去音の音圧と前記新規部品音の音圧波形を足し合わせて合成音の音圧波形を生成することを特徴とする請求項4に記載の音生成装置。 - 前記現行音取得手段は、回転機械駆動時の車両音と回転機械停止時の車両走行時の車内音を取得し、
前記合成音生成手段は、前記現行部品除去音と新規部品起因音と回転機械停止時の車内音を合成して合成車両音の音圧波形を生成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の音生成装置。 - 現行部品起因音演算手段と、部品起因音除去手段と、新規部品起因音演算手段と、合成音生成手段と、合成音発生手段と、部品回転角度計測手段と、部品回転速度計測手段とから構成され、
部品回転角度計測手段および前記部品回転速度計測手段は、車両に搭載された特定の部品の回転角度および回転速度を計測し、
前記現行部品起因音演算手段は、回転機械の駆動力によって駆動される特定の部品が起因で発生する現行部品起因音の音圧データを前記回転機械の回転数に比例した周波数である回転次数成分ごとの音圧次数成分データで演算し、
前記新規部品起因音演算手段は、前記回転機械の回転駆動力により部品回転軸が回転されることで部品が起因で発生する新規部品起因音の音圧データを前記部品回転軸の回転数に比例する周波数である部品回転次数成分ごとの音圧次数成分データで演算し、
前記合成音生成手段は、前記部品回転角度計測手段と部品回転速度計測手段とから得られた前記特定の部品の部品回転軸の回転角度および回転速度から現行部品起因音とは逆位相の音圧波形を生成し、前記新規部品音の音圧次数成分データから前記新規部品音の音圧波形を前記部品回転軸の初期位置を任意に変更した音圧波形を生成し、前記現行部品起因音とは逆位相の音圧波形と前記新規部品起因音の音圧波形を足し合わせた合成音の音圧波形を生成し、
前記合成音発生手段は、前記合成音の音圧波形から音を発生することを特徴とする音生成装置。 - 前記現行部品起因音または前記新規部品起因音が、部品で発生する加振力が複数の伝達経路を伝播して受音点に達するものであり、
前記現行部品起因音演算手段または前記新規部品起因音演算手段は、前記伝達経路への入力と前記伝達経路の伝達関数を乗じることで、前記現行部品起因音または前記新規部品起因音を算出し、前記伝達経路への入力と前記伝達関数を計測して求めることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の音生成装置。 - 前記現行部品起因音演算手段または前記新規部品起因音演算手段は、前記伝達関数への入力と前記伝達経路の伝達関数のうち少なくとも一方が計算機上で演算されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の音生成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010093854A JP5366875B2 (ja) | 2010-04-15 | 2010-04-15 | 音生成装置 |
US13/085,716 US8885843B2 (en) | 2010-04-15 | 2011-04-13 | Sound generator |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010093854A JP5366875B2 (ja) | 2010-04-15 | 2010-04-15 | 音生成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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