JP5366166B2 - 二次電池の状態量演算方式 - Google Patents

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Description

本発明は、ニューラルネットを用いた二次電池の状態量演算方式、好適には残存容量演算方式の改良に関する。
たとえば鉛蓄電池のような二次電池では劣化の程度により、電池の電圧または電流に関する電気量(たとえば電圧、開路電圧、内部抵抗など)と蓄電状態量(SOCやSOHなど)との相関関係がばらつくために、劣化の進行とともに蓄電状態量の検出精度が悪化するという問題や、電池ごとの蓄電状態量のばらつきなどがあり、大量生産される二次電池の蓄電状態量を個別に高精度に検出することは困難とされていた。このため、安全性の観点からこれらのばらつきを含んで二次電池の使用可能充放電範囲を狭く設定せざるを得ないという問題もあった。
この問題を解決するため、被測定対象の特性ばらつきに柔軟に対応可能なニューラルネットワークを用いて蓄電状態量を検出する方法(以下、ニューラルネットワーク式電池状態検出技術)が提案されている(特許文献1、2)。
特開平9-243716号公報 特開2003-249271号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2によるニューラルネット式電池状態検出技術を用いた蓄電状態量(SOCやSOHなど)の判定は、被測定対象の特性のばらつきに対応できない場合があり、実用化のためには更なる検出精度向上が要望されていた。また、前記電池状態データから分極関連量の影響を低減する際に、演算機会が減少する場合があり、実用化のためには更なる検出機会の向上が必要となっていた。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、被測定対象の特性のばらつきによる検出精度の低減を抑制しつつ、また検出機会を増加しつつ蓄電状態量などの状態量を高精度に抽出可能な二次電池の内部状態演算方式を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する第1発明の二次電池の状態量演算方式は、二次電池から電圧データ及び電流データを少なくとも含む電池状態データを定期的に検出して記憶し、少なくとも前記電池状態データを入力パラメータとし、前記二次電池の残存容量を出力パラメータとする所定のニューラルネットに少なくとも前記電池状態データを入力して前記二次電池の残存容量を演算する二次電池の残存容量演算方式において、前記二次電池の電圧を変数とする所定の関数値である電圧関数値と、前記二次電池の電流を変数とする所定の関数値である電流関数値との間の関係を表す所定の関数により定義される前記二次電池の数学モデルに前記電池状態データを代入して前記所定の関数の係数項を算出し、前記係数項を前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算し、前記二次電池の分極量に正相関を有する所定の関数値である分極関連量と前記電池状態データとの間のあらかじめ記憶する関係に前記電池状態データを代入して前記分極関連量を前記電池状態データのサンプリングの度に算出し、前記分極関連量を前記係数項及び前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算することを特徴としている。
上記で言う電圧データ及び電流データは、直近の所定期間における電圧、電流履歴、つまり現時点までの所定期間の間に定期的にサンプリングした二次電池の電流値の集合を少なくとも含む。電圧データ及び電流データは、電圧・電流ペアとして同時にサンプリングされることが好適である。この電圧・電流ペアは、直近の所定期間における電圧、電流履歴とすることができる他、それらの平均値を採用してもよい。
上記で言うニューラルネット演算方式として、公知の種々のニューラルネット演算方式を採用することができる。このニューラルネット演算を行うプログラムをもつマイクロコンピュータにより、ニューラルネットを構築することができる。
ニューラルネットは、少なくとも電池状態データを入力パラメータとして取り込む入力層と、二次電池の蓄電状態量を出力パラメータとして出力する出力層と、入力層と出力層との間に配置されてそれぞれ所定の演算を行う所定段数の中間層とを有する。中間層は、前段の中間層又は入力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合され、かつ次段の中間層又は出力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合されている。各結合係数は、学習により書き換え可能な結合係数記憶テーブルとして記憶されることができる。
すなわち、ニューラルネット演算プログラム及び結合係数記憶テーブルを用いて二次電池の蓄電量の残存状態を演算することができ、この演算結果に基づいて公知の方式により結合係数テーブルを書き換えることにより演算精度の向上が可能となる。
ニューラルネットの入力パラメータとして、上記した二次電池の電池状態データ及び上記係数項の他に、二次電池の分極量に相関を有する電気的な状態量である分極関連量やその他の電池状態量を追加してもよい。たとえば、二次電池の電池劣化関連量や分極関連量としての内部抵抗、開路電圧や、それらの線形変換あるいは非線形変換した関数値を追加の入力パラメータとすることができる。これらの内部抵抗や開路電圧は、過去の電圧・電流データから従来通り近似的に演算することができる。すなわち、ニューラルネットの入力パラメータは、電池状態データ及び上記係数項の他、定期的あるいは必要に応じて求めた開路電圧や内部抵抗を用いることができる。
出力パラメータとしての二次電池の蓄電量の残存状態とは、電池の蓄電状態量を意味し、たとえば残存容量比や充電率により表されることができる。
上記した数学モデルとしては、例えば電気回路モデルやインピーダンスモデルなどが考えられ、この数学モデルの係数項(以下、係数とも言う)をオンラインで推定した推定値を入力パラメータとしたことにより、前記二次電池の分極や劣化の影響を低減して推定することができる。また、電池の蓄電量の残存状態(たとえばSOC)との相関関係における被特性対象毎の前記推定値ばらつきをから低減して、一層の蓄電状態量(残存状態)の検出精度の向上と検出機会の向上を図ることができることがわかった。
上記した電圧関数値は、二次電池の電圧を変数とする関数値とされるが、二次電池の電圧そのものでもよい。上記した電流関数値は、二次電池の電流を変数とする関数値とされるが、二次電池の電流そのものでもよい。好適には、電圧関数値は、電圧データの今回値と所定の過去電圧値との電圧差とされる。好適には、電流関数値は、電流データの今回値と所定の過去電流値との電圧差とされる。
上記数学モデルの一つを以下に説明する。この数学モデルにおいて、電圧関数値(f(v))は、電流関数値f(i)をそれぞれ変数とするたとえば3個の関数F1(f(i))、F2(f(i))、F3(f(i))に対して次式で示されることができる。
f(v)=k1×F1(f(i))+k2×F2(f(i))+k3×F3(f(i))
k1〜k3は、係数項であるが、分極状態、蓄電状態及び劣化状態により時間的に変化する。係数項k1〜k3は、過去の電圧データ及び電流データの集合により公知のオンライン同定法を用いた演算により決定することができる。
このように、推定した二次電池の数学モデルの係数(係数項)を入力パラメータに追加すると、検出機会の増加とともに蓄電状態量の高精度の検出が可能となることが判明した。これは、これらの数値が電池の分極状態や劣化状態に強い相関をもつため、これらの数値をニューラルネットの入力パラメータとすることにより、ニューラルネットへの分極状態や劣化状態の変化をより良好に反映することにより、その結果として、これら分極状態や劣化状態の変動によるニューラルネットの出力パラメータとしての電池の蓄電量の残存状態の演算精度が高まるためと思われる。
また、前記二次電池の分極量に正相関を有する所定の関数値である分極関連量と前記電池状態データとの間のあらかじめ記憶する関係に前記電池状態データを代入して前記分極関連量を前記電池状態データのサンプリングの度に算出し、前記分極関連量を前記係数項及び前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態(蓄電状態量)を演算する。このようにすれば、残存容量の演算精度を更に向上することができる。なお、上記分極関連量としては、内部抵抗や開路電圧を採用することができる。
好適な態様において、前記電池状態データに基づいて前記二次電池の開路電圧及び内部抵抗を算出し、算出した前記開路電圧及び内部抵抗を前記係数項及び前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算する。このようにすれば、蓄電量の残存状態の演算精度を更に向上することができる。
好適な態様において、前記電流関数値は、過去の前記電流データから演算した所定の電流過去値と前記電流データの今回値との差からなり、前記電圧関数値は、過去の前記電圧データから演算した所定の電圧過去値と前記電圧データの今回値との差からなり、前記数学モデルは、前記電流関数値に第1の前記係数項を掛けて得られる抵抗電圧成分と、前記電流関数値の微分項に第2の係数項を掛けて得られるインダクタンス電圧成分と、前記電流関数値の積分項に第3の係数項を掛けて得られるキャパシタンス電圧成分との和が、前記電圧関数値にほぼ等しくなる関数により表現される。このようにすれば、係数項の算出のための演算負担増大を抑止しつつ、二次電池の蓄電量の残存状態演算精度を向上することができる。
好適な態様において、求めた前記係数項の今回値、前記電池状態データ及び所定の電流値を前記数学モデルに代入することにより、前記所定の電流値に対応する前記二次電池の電圧予想値を演算する。このようにすれば、たとえばなんらかの電流急変を生起させる状況が生じた場合でも、それによる電源系の電圧変動量を推定できるため、それに対する対策を取ることが可能となる。
好適な態様において、前記電圧データの今回値と前記電圧推定値との差を電圧変動予想値として演算する。これにより、電源系の電圧変動量を推定できるため、それに対する対策を取ることが可能となる。
好適な態様において、所定の電池状態量を算出し、前記電池状態量をその大きさの範囲ごとに所定の群に分別し、前記係数項、前記電池状態データ及び前記分極関連量を入力パラメータとし前記二次電池の残存容量を出力パラメータとする前記ニューラルネットを前記電池状態量の群ごとにそれぞれ準備し、算出した前記電池状態量の今回値が属する前記群に対応する前記ニューラルネットを選択し、選択した前記ニューラルネットに前記入力パラメータの今回値を入力して二次電池の蓄電量の残存状態をニューラルネット演算する。
このようにすれば、多種類の種々の二次電池又は多様な劣化度をもつ種々の二次電池に対するニューラルネットによる蓄電量の残存状態演算精度を向上することができる。
更に具体的に説明すると、たとえば、係数項又は電池状態履歴又はそれらの相関量などの情報(電池状態量)と、最も優れた蓄電量の残存状態演算精度をもつニューラルネットとの組み合わせを予め調べてマップに記憶しておき、上記情報により最適なニューラルネットを選択すればよい。
なお、複数のニューラルネットの構築は、簡単には次のように行うことができる。すなわち、上記した結合係数記憶テーブルを各ニューラルネットごとに準備しておき、各結合係数記憶テーブルからその一つを選択することにより、上記ニューラルネットの選択とすることができる。好適には、ある電池状態量の各値を、その大きさが近似する場合に同一グループとするようにグループ分けし、これら各グループごとにニューラルネットを構築する(結合係数記憶テーブルを作成する)。その後、入力された又は算出した電池状態量の値がどのグループに属するかを判別して、該当グループに対応するニューラルネットを用いてニューラルネット演算を行えばよい。
このようにすれば、ニューラルネットの各結合係数と今回得たニューラルネットの入力パラメータとの間の相関性が向上するため、蓄電量の残存状態の演算精度の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、この演算精度の向上を僅かの記憶容量の増加により実現できるため回路規模の増大を抑止することができる。なお、入力パラメータのニューラルネット演算に際しては、入力パラメータ演算に際して記憶装置から読み込む結合係数記憶番地を変更するだけであるため、演算処理時間の増加はほとんど生じることがなく、演算遅延が問題となることもない。結局、本発明によればわずかの記憶容量の増加により蓄電量の残存状態(蓄電状態量)の格段に高精度の検出を期待することができる。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
本発明を具体化した実施例1の検証として用いたバッテリーは、新品(1)、新品(2)、劣化再現品(格子腐食)、劣化再現品(活物質軟化)、劣化再現品(サルフェーション)、劣化再現品(液べり)、劣化再現品(補水)、市場回収品(1)、市場回収品(2)、市場回収品(3)、市場回収品(4)の合計11個であり、実験により電圧と電流のデータを収集した。
バッテリーの動特性を表すモデルの一つとして、ここでは、バッテリーの電流値を入力に、電圧を出力とした,3つのパラメータを持つ動特性モデル(3つのパラメータをR、L、Cとし、微分特性や積分特性を含む。)として表現することを考える。そこで、バッテリーから測定した電圧と電流の値から、バッテリーの動特性モデルの3つのパラメータ(R、L、C)をオンライン推定し、その推定値をニューラルネットの入力パラメータに加えることを新たに提案する。ただし、積分特性の初期値は不明であり、その初期値を精度良く推定することは困難と考えられる。そこで、電圧と電流のそれぞれの直前の所定時間当たりの平均値を基準値として、その基準値からの変動分を電圧と電流の測定値の代わりに用いることで、モデリング精度が向上することがわかった。
電圧や電流の基準値を求めるために、個々に現時刻から過去100秒間のデータを用いて平均化処理をした。また、RLCの各値を推定するために、現時刻から過去100秒間のデータに対して最小二乗法を用いた。推定値から求めた電圧(推定電圧)と、実際に測定した電圧(測定電圧)とを比較することでモデリングの精度を評価する。
前記動特性モデルと最小二乗法を用いたオンライン推定法によるモデリング精度を図1に示す。ここでは推定電圧の測定電圧に対する二乗平均誤差と誤差率を示す。また、新品(2)の測定電圧と推定電圧を図2に示す。測定電圧を実線で、推定電圧を○点で示す。図2の左図は、右図の4500秒から10000秒間の時間変化を拡大したものである。図1より推定の誤差率が全てのバッテリーにおいて10%未満であり、図2より最初の2000秒間は推定誤差が大きいものの、それ以降は推定誤差が小さいことが確認できる。
これより、測定した電圧と電流を用いて、前記変動分の処理と前記動特性モデルを用いたオンライン推定から得られたバッテリーの特徴量(R、L、C)により、バッテリーの動特性を前記動特性モデルを用いて精度よく表現できることがわかった。
新たに分極関連量の値を用いて、分極関連量の所定の範囲のバッテリーの状態量を選別することにより、分極の影響が少なく、SOCとの相互関係の高いデータをこの選別された状態量(電圧、電流など)から抽出することができる。以下、この方法を分極関連量利用型演算方式又は従来法と称する。具体的には、現時点から所定時間前までのデータを用いて、所定の範囲の分極関連量になったとき、電圧値と電流値のそれぞれの平均値Vav、Iav、開路電圧Voc、内部抵抗Rin、電力Pを計算する。ただし、開路電圧Vocと内部抵抗はRinは所定時間のデータを用いて最小二乗法をもちいた線形近似から求め、電力は、Voc*Voc /(4*Rin)から求める。これらの5つのデータは、それぞれの最大値(満充電時の値)との比としてニューラルネットの入力パラメータとしている。また、バッテリーの温度についても入力パラメータとして加えている。
しかしながら、上記分極関連量利用型演算方式では、各バッテリーの検出誤差にばらつき、特に劣化したバッテリーにおいて検出精度が悪い場合があった。また、前記のニューラルネットの入力とSOCとの相関関係にばらつきがあるため、分極関連量の範囲を狭めることが必要となり、このために検出機会の減少が問題となっていた。
そこで、バッテリーの動特性を表すモデルに対して、オンラインで推定したRLCの各推定値とパラメータとSOCの相関を調べると、それらには相関関係があり、分極の範囲を広くしても分極の影響が少なく、各バッテリーの前記相関関係にばらつきが少ないことがわかった。すなわち、前記相関関係があることから、RLCの各推定値を入力パラメータに追加することで、検出精度の向上が期待でき、また、分極関連量の範囲を広くすることができるので、検出機会の向上も期待できる。
図3に分極関連量の範囲が狭い場合(従来法で使用)の、図4に分極関連量の範囲が広くした場合の、RLCの各推定値とSOCとの相関関係を示す。図3に比べて図4は、前記相関関係があると同時に、バッテリー毎のばらつきが少ないことがわかる。
図5に本発明のSOC検出システムを示す。データ前処理演算部1では、入力パラメータの計算および分極関連量を用いたデータ選別が行われる。また、バッテリー動特性モデルのパラメータ推定部2では、バッテリーの動特性を表すモデルを用意し、電圧と電流からRLCの各値をオンライン推定する。
以下の2点の観点からSOCの検出精度の比較を検証する。
1)分極関連量の範囲が狭い場合(従来法で使用)と分極関連量の範囲を広くした場合
2)従来法で使用の入力パラメータを用いた場合と従来法で使用の入力パラメータにさらにRLCの各推定値を入力パラメータに追加した場合
ただし、SOCの検出精度は、SOCの真値からの二乗誤差平均として求める。
図6では、分極関連量の範囲が狭い場合において、RLCの各推定値を入力パラメータに追加した場合の検出精度を示す。この場合、検出精度の向上は見られない。この理由の一つに、狭い範囲での分極指数では、R、L、CのパラメータとSOCとの相関関係が少ないことによることがわかった。
図7に示す分極関連量の範囲を広くした場合において、RLCの各推定値を入力パラメータに追加した場合の検出精度を示す。図7では、RLCの各推定値を入力パラメータに追加することで検出精度の向上が確認できる。特に、従来法(図6のRLC無し)に比べて、この実施例の方法(図7のRLC有り)では、劣化再現バッテリー(1)の検出精度が、実用化への要求性能である10[%]以内となり、全てのバッテリーの検出精度のばらつきが少なくなっていることが確認できる。また、図8では、分極関連量の範囲が狭い場合と広い場合の検出機会を比較を示しているが、バッテリー毎の個体差はあるものの平均4倍程度の検出機会の向上が確認できる。
(実施例2)
本発明を具体化した実施例2を以下に説明する。
(回路構成)
この実施例を適用した車両用バッテリのための電池モニタを図9に示すブロック回路図を参照して説明する。
電池モニタ100は、係数項演算部101、前処理演算部102、ニューラルネット演算部103、電圧演算部104及び劣化度演算部105により構成され、この実施例ではこれらの演算機能はマイクロコンピュータにより実現される。マイクロコンピュータによる演算の一例を示すフローチャートを図10に示す。ステップS100はバッテリの電圧V、電流I、温度Teを読み込むステップである。ステップS200は後述する係数項を演算するステップであり係数項演算部101に相当する。ステップS300はニューラルネットに入力パラメータとして用いるデータを入力されるデータを用いて加工するステップであり前処理演算部102に相当する。ステップS400はニューラルネット演算を行ってSOCを算出するステップでありニューラルネット演算部103に相当する。ステップS500は後述するバッテリの電圧推定値を演算するステップであり電圧演算部104に相当する。ステップS600は後述するバッテリの劣化度を演算するステップであり劣化度演算部105に相当する。図2に示す演算ルーチンは、一定の短い単位時間ΔTごとに演算される。
(変形態様)
図9では、係数項演算部101は、読み込まれた電圧V、電流Iの履歴を用いて係数項R、L、Cを演算するが、電圧V、電流Iに対して所定の前処理を行っても良い。あるいは、前処理演算部102から出力される出力データを追加的に利用しても良い。
(係数項演算部101)
次に、係数項演算部101について説明する。
係数項演算部101は、次に示す数1〜数5により示される関数に、読み込んだ電圧V、電流Iを代入して、数1の3つの係数(係数項とも言う)であるC1(k)、C2(k)、C3(k)を算出する。
これら係数C1(k)、C2(k)、C3(k)、言い換えれば係数R、L、Cは、蓄電状態、劣化状態、分極状態により時間的に変化する。kは今回値(現時点の値)を意味し、k−1は前回値を意味する。数1におけるC1(k)、C2(k)、C3(k)は、図11に示す抵抗RとインダクタンスLとキャパシタンス(静電容量)Cとの直列回路(以下、RLC回路とも言う)において所定直前期間の電圧平均値をΔV(k)’と電圧の今回値V(k)との間の電圧偏差ΔV(k)に対する抵抗RとインダクタンスLと静電容量Cの各値に相当する。C1(k)は図9に示す係数Rに相当し、C2(k)は図9に示す係数(微分係数とも呼ぶ)Lに相当し、C3(k)は図9に示す係数(積分係数とも呼ぶ)Cに相当する。数1において、電圧偏差ΔV(k)、電流偏差ΔI(k)を採用するのは、インダクタンスL及び静電容量Cが、電圧及び電流の変化に対して有効な係数であるためであり、これら係数L及びC言い換えればC2(k)、C3(k)を強調するためである。数1〜数5を用いたC1(k)、C2(k)、C3(k)は、実施例1で説明された公知のオンライン同定法を用いて演算することができる。
(変形態様)
なお、係数項演算部101にて用いる電池の回路モデル(数学モデル)としては、数1〜数5で示される図11の回路モデルを採用した。
Figure 0005366166
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数1〜数5において、(k)は一定周期ΔTで得たデータの今回値(k番目のデータ)を示し、(k)は前回値を示す。
したがって、数1の(a)項は電圧差ΔV(k)のうちの電流比例電圧成分を示す項であり、その係数項C1(k)は電気抵抗的係数とみなすことができる。また、数1の(b)項は電圧差ΔV(k)のうちの電流微分電圧成分を示す項であり、その係数項C2(k)はインダクタンス的係数とみなすことができる。更に、数3の(c)項は電圧差ΔV(k)のうちの電流積分電圧成分を示す項であり、その係数項C3(k)はキャパシタンス的係数とみなすことができる。
したがって、この実施例で用いた上記数学モデルは、図11に示すように電池を抵抗RとインダクタンスLとキャパシタンスCとを直列接続したRLC直列接続回路により等価したものとみなすことができる。ただし、この実施例で用いた上記数学モデルでは、RLC回路からなる電池モデルに電圧差ΔV(k)を印加することをその重要な特徴としている。この電圧差ΔV(k)は、電圧Vの今回値と電圧Vの所定の過去値V(k)’との差により定義される。この実施例において、電池モデルを示す回路に、電圧ではなく電圧差ΔV(k)を印加するのは、電圧のうちその変化成分を強調するためである。よく知られているように、インダクタンスLやキャパシタンスCは本質的に電圧変化、電流変化に強く反応する成分であるため、電圧差ΔV(k)を用いることにより回路モデルのうち、インダクタンスLやキャパシタンスCの演算精度を向上することができ、それによりSOC演算精度や後述する劣化度演算精度などを改善することができた。
数4は電圧過去値V(k)’を算出する式を示し、数5は電流過去値ΔI(k)’を算出するための式である。Nは、電圧過去値V(k)’、電流過去値ΔI(k)’を算出するために用いる直近過去の電圧データVや電流データVの個数を示す数である。つまり、k−Nは、今回値(現在のサンプリング回数k)からN番目前のサンプリングデータを指定する。したがって、この実施例では、電圧過去値V(k)’は直近所定期間の電圧平均値を示し、電流過去値ΔI(k)’は直近所定期間の電流平均値を示す。
(変形態様)
図11に示すRLC直列接続回路の他、たとえば図12〜図14で示される種々の回路モデルを採用することができる。図13の回路モデルは従来周知の電池の等価回路モデルである。
図11、図12、図14の回路モデルの特徴は、電池の回路モデルとして、インダクタンスLを採用した点に特徴がある。更に説明すると、電池の内部インピーダンスは、電極部インピーダンスと電解質インピーダンスとの直列回路と見なすことができる。電極部インピーダンスは、電極表面の酸化膜を示すキャパシタンス及び分極量に相関を有する電気二重層によるキャパシタンスと抵抗との並列回路で等価されている。図13において、電極部インピーダンスは、電極表面の酸化膜を示すキャパシタンスと第1の抵抗との直列回路と、この直列回路を経由しない第2の抵抗と、この直列回路及び第2の抵抗と並列接続された電気二重層キャパシタンスとにより等価されている。なお、図12〜図14の回路を図11の回路に分解すると、インダクタンスLが生じる。また、電解液は、電圧(電界)変化に遅れるイオン動作成分をもち、これはインダクタンス成分Lにより等価されることができる。
このように、電池の回路モデルとして新たにインダクタンス成分Lを採用したことにより、電池をより高精度に回路等価することができ、その結果として回路モデルを用いた種々の電池状態量演算の精度を向上することができた。
また、インダクタンス成分Lは、キャパシタンス成分Cに比較して、電極劣化と電解液劣化とのうち電解液劣化に相対的に強い相関をもち、キャパシタンス成分Cは、インダクタンス成分Lに比較して、電極劣化と電解液劣化とのうち電極劣化に相対的に強い相関をもつことがわかった。
(前処理演算部102)
次に、前処理演算部102に相当する前処理演算ルーチンS300を図15に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、バッテリの電圧V、電流I、温度Te、係数(係数項)R、L、Cを読み込み(S302)、読み込まれたこれらのデータは記憶される。
次に、記憶するこれらのデータに基づいて、開路電圧Voc、内部抵抗値Rin、電力Poを算出する(S304)。
まず、分極指数(分極関連量)Pを次のように演算する。分極指数Pは、前回のサンプリング時点から今回のサンプリング時点までに生じた分極指数の増加量ΔP1と、前回のサンプリング時点から今回のサンプリング時点までに減衰した分極指数の減衰量ΔP2とを、前回のサンプリング時点での分極指数Pの前回値(すなわち分極指数Pの残存値)Pxから加減算して算出され、今回検出した電圧Vと電流Iとワンセットで記憶される。
この実施例では、分極指数の増加量ΔP1は、前回のサンプリング時点から今回のサンプリング時点までの時間であるサンプリングインタバルΔTと、今回の電流値Iとを掛けた値であり、実質的に前回のサンプリング時点から今回のサンプリング時点までの電流積算値に等しい。なお、電流積算値は電荷量であり、電荷量は分極量に比例すると見なすことができる。
分極指数の減衰量ΔP2は、(1/τ)・Px・ΔTにより算出される。ここでτは減衰時定数である。すなわち、分極指数は、単位時間ΔT後に(1/τ)の割合だけ減衰するものとする。ただし、この減衰時定数τは、充電時と放電時とで異なるため、今回検出した電流Iが充電電流であればτとしてτpを採用し、今回検出した電流Iが放電電流であればτとしてτdを採用する。結局、ほぼ現在の分極量に比例する分極指数Pは、次式で表されることになる。
P=Pxー1+I・ΔTー(1/τ)・Px・ΔT
τ=τp(充電時)
τ=τd(放電時)
次に、前処理演算部102は、今回算出した分極指数Pとワンセットで記憶されている電圧Vと電流Iとのペアの群(以下、等分極電圧・電流ペア群と称する)をすべて記憶装置から読み出し、読み出した電圧・電流ペア群から開路電圧Voと内部抵抗Rとを演算する。
更に説明すると、開路電圧Vo及び内部抵抗Rは所定インタバルでサンプリングし記憶している上記抽出した電圧Vと電流Iとのペアの二次元分布を示す電圧ー電流分布図において、最小自乗法により電圧Vと電流Iとの関係を示す直線近似式Lを演算、創成し、この直線近似式Lにより切片(開路電圧Voc)及び/又は傾斜(内部抵抗Rin)を電圧Vと電流Iとのペアが入力されるごとに演算して求めればよい。直線近似式を用いた開路電圧及び内部抵抗の算出自体は公知事項であるため、更なる説明は省略する。電力Poは電流と電圧とを掛けて求めることができる。
次に、今回入力された電圧V、電流Iの今回値を含む入力データを用いてニューラルネット演算を行うかどうかを分極指数Pに応じて判定する。この実施例では、分極指数Pが一定限度を超えたかどうかを判定し(S306)、超える場合にはニューラルネット演算部103へのデータ書き込みを中止し(S308)、以下の場合にはニューラルネット演算部103へのデータ書き込みを行う(S310)。すなわ、この実施例では、分極指数Pが大きい場合には、ニューラルネット演算によるSOC算出を中止する。これにより、SOC検出精度を向上することができる。
(変形態様)
なお、開路電圧Vo及び内部抵抗Rを算出する電圧V、電流Iのデータを分極指数Pにより抽出することなく、すべての電圧V、電流Iのデータを用いて開路電圧Vo及び内部抵抗Rを算出してもよい。
(ニューラルネット演算部103)
次に、ニューラルネット演算部103に相当するニューラルネット演算ルーチンS400を図フローチャートを図15を参照して説明する。
まず、前処理演算部102から入力データを読み込み(S402)、次に、満充電かどうかを判定する(S406)。この満充電判定について説明する。所定インタバルでサンプリングして前処理演算部102に記憶している二次電池の電圧Vと平均電流Iとのペア(電圧・電流ペア)の二次元分布を示すテーブルから、今回検出した電圧Vと電流I(更に好適にはその直近の平均値である平均電圧Va及び平均電流Ia)のペアが指定する座標点が満充電領域に入った場合に満充電と判定し、この時の電圧V又はVaを満充電時の開路電圧VofuLとする。
次に、この満充電時の開路電圧VofuLの大きさが含まれる範囲の入力パラメータに基づいてあらかじめ学習され、記憶している結合係数記憶テーブルを記憶装置から選択し、この選択した結合係数記憶テーブルを以後のニューラルネット演算において使用する(S408)。なお、記憶装置は、満充電時の開路電圧VofuLの大きさにより区分される複数の特性範囲ごとにそれぞれ一つの結合係数記憶テーブルを有している。各結合係数記憶テーブルに記憶されている結合係数は、自己が属する特性範囲内の満充電時の開路電圧VofuLをもつ学習用バッテリからの入力パラメータに基づいて演算した結合係数である。満充電でないと判定した場合には、結合係数記憶テーブルの上記変更は行わず後述するニューラルネット演算を行う。
なお、この結合係数記憶テーブルの変更は、ニューラルネット演算部103の切り替えに相当する。
(変形態様)
上記実施例では、満充電時の開路電圧VofuLの大きさにより、今回用いる結合係数記憶テーブルを変更したが、満充電時の開路電圧VofuLの代わりに、分極指数Pの大きさにより、分極指数Pを複数の群に分別し、分極指数Pの各群ごとにそれぞれ異なる結合係数記憶テーブルを準備しておき、今回求めた分極指数Pが属する分極指数Pの群に対応する結合係数記憶テーブルを選択して、ニューラルネット演算を行っても良い。その他、今回求めた係数R、L、Cの組み合わせにより結合係数記憶テーブルを選択してもよい。
次に、今回選択した結合係数記憶テーブルがロードされているニューラルネットに前処理演算部102から入力データが入力され、ニューラルネット演算が行われて残存容量率(SOC)が演算され(S410)、演算された残存容量率(SOC)が出力される(S412)。
(ニューラルネット演算の詳細説明)
次に、上記したニューラルネット演算について図17に示すブロック図を参照して説明する。学習済みのニューラルネット演算部103は3階層のフィードフォワード型で誤差逆伝播方法により学習する形式であるが、この形式に限定されるものではない。ニューラルネット演算部103は、入力層201、中間層202及び出力層203により構成されている。ただし、ニューラルネット演算部103は、実際には所定の演算インタバルで実施されるソフトウエア処理により構成される。つまり、ニューラルネット演算部103は、実際にはマイコン回路のソフトウエア演算により構成されるため、図17に示す回路構成は機能的なものにすぎない。入力層201の各入力セルは入力パラメータ(入力データ)を個別に受け取り、中間層202の各演算セルすべてに出力する。中間層202の各演算セルは、入力層201の各入力セルから入力される各入力データに後述するニューラルネット演算を行い、演算結果を出力層203の出力セルに出力する。出力層203の出力セルは、この実施例では充電率(SOC)を出力する。
次に、ニューラルネット演算部103の学習について以下に説明する。
入力層201のj番目のセルの入力データをINj、入力層201のj番目と中間層202のk番目のセルの結合係数をWjkとすると中間層のk番目のセルへの入力信号は、
INPUTk(t)=Σ( Wjk * INj ) ( j = 1 to 2m+3 )
となる。中間層のk番目のセルからの出力信号は、
OUTk(t)=f(x)=f( INPUTk(t) + b )
で表される。bは定数である。f( INPUTk(t) + b) は INPUTk(t) +bを入力変数とするいわゆるシグモイド関数と呼ばれる非線形関数であり、
f (INPUTk(t) + b )=1/(1+exp(−( INPUTk(t) + b)))
で定義される関数である。中間層202のk番目のセルと出力層203のセルとの結合係数をWkとすれば、出力層への入力信号は同様に、
INPUTo(t)=Σ Wk * OUTk(t)
k=1 to Q
で表される。 Qは中間層202のセル数である。時刻tにおける出力信号は、
OUT(t)=L * INPUTo(t)
となる。Lは線形定数である。
この明細書で言う学習過程とは、時刻tにおける最終出力OUT(t)と、あらかじめ測定した後述の教師信号(即ち真値tar(t))との間の誤差を最小にするように各セル間の結合係数を最適化することである。なお、出力OUT(t)は、出力層203が出力すべき出力パラメータであり、ここでは時点tにおけるSOCである。
次に各結合係数の更新方法について説明する。
中間層のk番目のセルと出力層のセル間の結合係数Wkの更新は、
Wk = Wk + △Wk
の演算により行われる。ここで△Wkは以下で定義される。
△Wk = −η*∂Ek/∂Wk η;定数
= η* { OUT(t) − tar(t) }* { ∂OUT(t)/∂Wk }
= η* { OUT(t) − tar(t) }* L *{ ∂INPUTo(t)/∂Wk }
= η* L* { OUT(t) − tar(t) } * OUTk(t)
で表される。Ekは教師データとネットワーク出力の誤差を表す量で次の式で定義される。
Ek={ OUT(t) − tar(t) }×{ OUT(t) − tar(t) }/2
次に、中間層202のk番目のセルと入力層201のj番目のセルの結合係数Wjkの更新ルールを説明する。結合係数Wjkの更新は以下の式で実現される。
Wjk = Wjk + △Wjk
ここで△Wjkは以下で定義される。
△Wjk = −η*∂Ek/∂Wjk
= −η*{∂Ek/∂INPUTk(t) } * {∂INPUTk(t)/∂Wjk }
= −η*{∂Ek/∂OUTk(t) } *{∂OUTk(t)/∂INPUTk(t) } * INj
= −η*{∂Ek/∂OUT(t) } * {∂OUT(t)/∂INPUTo} *
{∂INPUTo/OUTk(t) } * f’(INPUTk(t)+b)* INj
= −η*( OUT(t)−tar(t)) *L* Wk *f’(INPUTk(t)+b)* INj
= −η* L * Wk * INj * ( OUTsoc(t)−tar(t))* f’(INPUTk(t)+b)
ここで、f’(INPUTk(t)+b)は伝達関数fの微分値である。
こうして更新された新たな結合係数 Wk、Wjk で再び出力OUT(t)すなわち時点tにおけるSOCを計算し、誤差関数Ekが所定の微小値以下になるまで結合係数を更新しつづける。このように誤差関数Ekを所定値以下になるよう結合係数を更新してゆくことにより、ニューラルネット演算部103は学習を行う。
上記学習過程のフローチャートを図18に示す。ただし、ニューラルネット演算部103が出力するべき蓄電装置の出力パラメータとしての蓄電状態量はSOC(充電率)とするが、残存容量(SOH)でもよい。
図18において、まずニューラルネット演算部103の各結合係数の適当な初期値を設定する(ステップS422)。これは例えば乱数などにより適当に決定すればよい。次に、学習用の入力信号をニューラルネット演算部103の入力層201の各セルに個別に入力し(ステップS423)、この入力信号を上記した結合係数の初期値を用いてニューラルネット演算することにより出力パラメータとしてのSOCを算出する(ステップS424)。次に、上記した方法で誤差関数Ekを算出し(ステップS425)、この誤差関数が所定の微小値thより小さいか否か判定する(ステップS426)。誤差関数Ekが微小値thより大きければ、前記学習過程で定義された各結合係数の更新量△Wを計算し(ステップS427)、各結合係数を更新する(ステップS428)。次に、再び学習用の入力信号を入力層201の各セルに入力してSOCを計算する。次に、誤算関数Ekを評価してそれが微小値thを下回れば学習を完了したと判定して(ステップS429)、この学習課程を終了する。誤差関数Ekが微小値を下回ってなければ、結合係数を再び更新してSOC計算し、誤差関数Ekの評価を実施し、誤差関数Ekがこの微小値を下回るまでこのプロセスを繰り返す。
各満充電時の開路電圧VofuLごとにあらかじめ区分された幾つかの電池の所定の充放電パターンを製品の出荷前に上記した学習プロセスを実行することにより、ニューラルネット演算部103に学習させておけば、各車両に個別に搭載される各車載電池の製造ばらつきにもかかわらず、その後を走行中の車載蓄電池のSOCのニューラルネット演算により高精度にSOCを算定することができる。
(電圧演算部104)
次に、電圧演算部104について説明する。
まず、この電圧演算部104の目的を説明する。車両用電源系において大電力負荷の断続などによりバッテリ電圧が急激に変動すると、たとえばヘッドランプ照度が急変したりする不具合がある。大電力負荷の断続によるバッテリ電圧の変動量は、バッテリの蓄電状態、分極状態、劣化状態により変動する。たとえば非常に劣化したバッテリではその変動量は大きい。
大電力負荷の断続や発電量の変更などによりバッテリの電流変化ΔIは予め推定可能である。そこで、大電力負荷の断続情報に応じてバッテリの電流変化ΔIを求め、バッテリの電流の今回値Ikから電流変化ΔIを差し引いて電流値をバッテリの電流の次回値Ixとし、この電流の次回値Ixを既述した数1〜数5により示される関数により模擬されるバッテリの回路モデル(数学モデル)に代入すれば、バッテリの電圧(車両用電源系の電圧)の次回値(直近の将来値)Vxを推定することができる。この電圧の次回値Vxが分かれば、それが所定のしきい値を超える場合に、たとえば発電量を増大したり、切断可能な負荷を一時的に遮断したりして、車両用電源系の電圧降下を抑制することができる。
上記動作を図19に示すフローチャートを参照して更に具体的に説明する。
まず、図示しない車両用電源管理コントローラを構成するマイコンから大電力負荷の断続に伴う直近の将来の電流変化ΔIを読み込む(S502)。次に、読み込んだ電流変化ΔIと所定しきい値とを比較し(S504)、電流変化ΔIが小さければこのルーチンを終了し、大きければ入力データを読み込む(S506)。この入力データは、電池状態データすなわち、電圧V、電流Iと、係数項演算部101で演算した係数R、L、Cの今回値とする。次に、電流Iから電流変化ΔIを差し引いて電流Iの次回値とし、その他のデータは上記読み込みデータを数1〜数5に代入して電圧Vを算出し(S508)、それを電圧Vの次回値すなわち電圧推定値として車両用電源管理コントローラに出力する(S510)。車両用電源管理コントローラは入力された電圧推定値に基づいて電圧降下が大きいと判断した場合に重要度が低い負荷遮断を行い、電圧上昇が大きいと判断した場合に重要度が低い負荷への給電を行う。
(劣化度演算部105)
次に、劣化度演算部105について説明する。係数項演算部101で算出した係数R、L、Cは、既述したように、図11に示すバッテリの疑似等価回路モデルにおける抵抗R(比例係数)、インダクタンスL(微分係数)、キャパシタンスC(積分係数)とみなすことができる。
電池の劣化は、電極表面の酸化膜の厚さの増大による電極の劣化と、電解液液の劣化とに分別される。これらの劣化は、抵抗Rを増大させる他、インダクタンスLやキャパシタンスCも変化させる。そこで、これら係数R、L、Cと劣化度合いとの関係を予め調べて4次元マップに記憶しておき、算出した係数R、L、Cをこのマップに代入して劣化度合いを判定することができる。また、係数R、L、Cと電極劣化度合と電解液劣化度合との関係をマップに予め記憶しておけば、算出した係数R、L、Cをこのマップに代入することにより、電極劣化度合と電解液劣化とを分別することもできる。
この演算を図20に示すフローチャートに示す。
まず係数R、L、Cを読み込み(S602)、この係数R、L、Cをマップに代入して劣化度をサーチし(S604)、求めた劣化度を出力する(S606)。これにより、バッテリの劣化度の許容できない進行を知ることができ、ドライバーにその交換を促したり、劣化度を織り込んだ発電制御を行うことができる。
(変形態様)
求めた劣化度を、ニューラルネット演算部103で行った結合係数記憶テーブルの選択に用いることができる。すなわち、劣化度が類似する各バッテリにおいて、ニューラルネットの入力データ(入力パラメータ)と出力パラメータ(SOC)との間の相関関係は類似傾向が強い。したがって、劣化度が似た複数の群ごとに結合係数記憶テーブルを形成しておき、今回又は前回演算した劣化度の値が属する劣化度の群に対応する結合係数記憶テーブルを用いてニューラルネット演算を行う。このようにすれば、SOC演算精度を大幅に改善することができる。
実施例1において数学モデルを用いた推定精度を二乗平均誤差と誤差率として示す図である。 実施例1において数学モデルを用いた推定精度を測定電圧と推定電圧の時間変化として示す図である。 実施例1において分極指数の範囲が狭い場合において、RLCの各推定値とSOCとの相関関係を示す図である。 実施例1において分極指数の範囲を広くした場合において、RLCの各推定値とSOCとの相関関係を示す図である。 実施例1における演算方式の構成図を示す図である。 実施例1において分極指数の範囲が狭い場合において、RLCの各推定値の入力追加の有無による検出精度の比較を示す図である。 実施例1において分極指数の範囲を広くした場合において、RLCの各推定値の入力追加の有無による検出精度の比較を示す図である。 実施例1において分極指数の範囲が狭い場合を広くした場合において、検出機会の比較を示す図である。 実施例2の電池モニタを示すブロック回路図である。 図9の演算動作を示すフローチャートである。 図9の係数項演算部で採用した電池の数学モデルに対応する等価回路モデルを示す回路図である。 図9の係数項演算部で採用した電池の数学モデルの変形例に対応する等価回路モデルを示す回路図である。 図9の係数項演算部で採用した電池の数学モデルの変形例に対応する等価回路モデルを示す回路図である。 図9の係数項演算部で採用した電池の数学モデルの変形例に対応する等価回路モデルを示す回路図である。 図7の前処理演算部の演算動作を示すフローチャートである。 図7のニューラルネット演算部の演算動作を示すフローチャートである。 図7のニューラルネット演算部の機能構成を示すブロック図である。 図7のニューラルネット演算部の学習過程のフローチャートである。 図7の電圧演算部の演算動作を示すフローチャートである。 図7の劣化度演算部の演算動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 データ前処理演算部
2 パラメータ推定部
100 電池モニタ
101 係数項演算部
102 前処理演算部
103 ニューラルネット演算部
104 電圧演算部
105 劣化度演算部
201 入力層
202 中間層
203 出力層

Claims (7)

  1. 二次電池から電圧データ及び電流データを少なくとも含む電池状態データを定期的に検出して記憶し、
    少なくとも前記電池状態データを入力パラメータとし、前記二次電池の残存状態を出力パラメータとする所定のニューラルネットに少なくとも前記電池状態データを入力して前記二次電池の残存状態を演算する二次電池の状態量演算方式において、
    前記二次電池の電圧を変数とする所定の関数値である電圧関数値と、前記二次電池の電流を変数とする所定の関数値である電流関数値との間の関係を表す所定の関数により定義される前記二次電池の数学モデルに前記電池状態データを代入して前記所定の関数の係数項を算出し、
    前記係数項を前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算し、
    前記二次電池の分極量に正相関を有する所定の関数値である分極関連量と前記電池状態データとの間のあらかじめ記憶する関係に前記電池状態データを代入して前記分極関連量を前記電池状態データのサンプリングの度に算出し、
    前記分極関連量を前記係数項及び前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算する二次電池の状態量演算方式。
  2. 請求項記載の二次電池の状態量演算方式において、
    前記電池状態データに基づいて前記二次電池の開路電圧及び内部抵抗を前記分極関連量として算出し、
    算出した前記開路電圧及び内部抵抗を前記係数項及び前記電池状態データとともに入力パラメータとして前記ニューラルネットに入力して前記二次電池の蓄電量の残存状態を演算する二次電池の状態量演算方式。
  3. 請求項1または2記載の二次電池の状態量演算方式において、
    前記電流関数値は、
    過去の前記電流データから演算した所定の電流過去値と前記電流データの今回値との差からなり、
    前記電圧関数値は、
    過去の前記電圧データから演算した所定の電圧過去値と前記電圧データの今回値との差からなり、
    前記数学モデルは、
    前記電流関数値に第1の前記係数項を掛けて得られる抵抗電圧成分と、前記電流関数値の微分項に第2の係数項を掛けて得られるインダクタンス電圧成分と、前記電流関数値の積分項に第3の係数項を掛けて得られるキャパシタンス電圧成分との和が、前記電圧関数値に等しくなる関数により表現される二次電池の状態量演算方式。
  4. 請求項1乃至のいずれか記載の二次電池の状態量演算方式において、
    求めた前記係数項の今回値、前記電池状態データ及び所定の電流値を前記数学モデルに代入することにより、前記所定の電流値に対応する前記二次電池の電圧予想値を演算する二次電池の状態量演算方式。
  5. 請求項記載の二次電池の状態量演算方式において、
    前記電圧データの今回値と前記電圧推定値との差を電圧変動予想値として演算する二次電池の状態量演算方式。
  6. 請求項1乃至のいずれか記載の二次電池の状態量演算方式において、
    所定の電池状態量を算出し、
    前記電池状態量をその大きさの範囲ごとに所定の群に分別し、
    前記係数項、前記電池状態データ及び前記分極関連量を入力パラメータとし前記二次電池の残存状態を出力パラメータとする前記ニューラルネットを前記電池状態量の群ごとにそれぞれ準備し、
    算出した前記電池状態量の今回値が属する前記群に対応する前記ニューラルネットを選択し、
    選択した前記ニューラルネットに前記入力パラメータの今回値を入力して二次電池の蓄電量の残存状態をニューラルネット演算する二次電池の状態量演算方式。
  7. 請求項記載の二次電池の状態量演算方式において、
    前記電池状態量は、予め求めた電池劣化度と前記係数項とのマップに、今回算出した前記係数項を代入して求めた前記電池劣化度からなる二次電池の状態量演算方式。
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