JP2006300692A - 二次電池の残存容量演算方式 - Google Patents

二次電池の残存容量演算方式 Download PDF

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Atsushi Hashikawa
淳 橋川
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崇晴 小澤
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直樹 水野
Yoshifumi Morita
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Abstract

【課題】演算負担の増加を抑止しつつ蓄電状態に関する電気量を高精度に測定可能なニューラルネット型の二次電池の残存容量演算方式を実現すること。
【解決手段】電池状態データ又は電池状態関数を所定の特性範囲ごとに複数の群に分別し、分別された各群ごとにニューラルネット演算に用いる学習済み結合係数記憶テーブルを別々に予め準備し、満充電時の開路電圧により結合係数記憶テーブルを切り替える。これにより、SOC演算精度を簡単に向上することができた。
【選択図】図9

Description

この発明は、ニューラルネットを用いた車両用蓄電装置の内部状態(特にその蓄電状態)の検出技術の改良に関する。
たとえば鉛蓄電池のような二次電池では劣化の程度により、電池の電圧又は電流に関連する電気量(たとえば電圧、開路電圧、内部抵抗など)とSOCや残存容量(SOH)との相関関係がばらつくために、劣化の進行とともにSOCやSOHの検出精度が悪化するという問題や電池ごとのSOCやSOHのばらつきなどがあり、大量生産される二次電池のSOCやSOHを個別に高精度に検出することは困難とされていた。このため、安全性の観点からこれらばらつきを含んで二次電池の使用可能充放電範囲を狭く設定せざるを得ないという問題もあった。
この問題を改善するため、被測定対象の特性ばらつきに柔軟に対応可能なニューラルネットワークを用いてSOCやSOHを検出する方法(以下、ニューラルネット式電池状態検出技術)が提案されている(特許文献1、2)。
更に詳しく説明すると、特許文献1は、少なくとも開路電圧OCV、放電開始直後電圧VO及び内部抵抗Rを入力パラメータとして、既に学習済みニューラルネットにより演算して残存容量Teを検出することを提案している。
また、特許文献2は、バッテリ電圧、電流、内部インピーダンス(交流法による検出)及び温度を学習済みの第1のニューラルネットに導入してバッテリ劣化情報を演算し、このバッテリ劣化情報とバッテリ電圧、電流、内部インピーダンスとを学習済みの第2のニューラルネットに導入して電池の残存容量を演算することを提案している。
特開平9-243716号公報 特開2003-249271号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2によるニューラルネット式電池状態検出技術を用いたSOCやSOHなどの判定は、ニューラルネット演算を行わない残存容量検出方式に比べて回路規模や演算規模の負担が格段に大きいにもかかわらず、残存容量検出精度の誤差がなお大きく、実用化のために更なる検出精度向上が必要となっていた。また、このニューラルネット演算方式の検出精度向上を回路規模や演算規模の増大を抑止しつつ行うことも要望されていた。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、過重な演算負担を回避しつつ残存容量情報をニューラルネット演算により高精度に抽出可能な二次電池の残存容量演算方式を提供することをその目的としている。
本発明の二次電池の残存容量演算方式は、二次電池から検出した電池状態データを用いた演算により得た前記電池状態関数の値又は前記電池状態データを入力パラメータとして取り込む入力層と、前記二次電池の蓄電状態量を出力パラメータとして出力する出力層と、前記入力層と出力層との間に配置されてそれぞれ所定の演算を行う所定段数の中間層とを有し、所定の前記中間層は、前段の前記中間層又は前記入力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合され、かつ次段の前記中間層又は前記出力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合されてなるニューラルネットを実現するニューラルネット演算プログラムと、前記各結合係数の群を学習により書き換え可能に記憶する結合係数記憶テーブルとを有し、前記入力パラメータを前記ニューラルネット演算プログラム及び結合係数記憶テーブルを用いて演算して前記二次電池の蓄電状態量を求める二次電池の残存容量演算方式において、前記電池状態データ又は前記電池状態関数を所定の特性範囲ごとに複数の群に分別し、分別された各群ごとに前記結合係数記憶テーブルを別々に準備しておき、前記入力パラメータの今回値と同一特性範囲の前記入力パラメータにより算出された前記結合係数記憶テーブルを選択し、選択された結合係数記憶テーブル及び前記ニューラルネット演算プログラムを用いて前記入力パラメータの今回値をニューラルネット演算することを特徴としている。
すなわち、本発明は、本質的にニューラルネット演算プログラムに用いる結合係数記憶テーブルを、入力パラメータ(すなわち、電池状態データ又はこの電池状態データに基づいて演算した電池状態関数)の値に応じて群別し、各群ごとに上記入力パラメータの値で学習した結合係数記憶テーブルを複数の結合係数記憶テーブルから選択して、今回得た入力パラメータの値をニューラルネット演算する。
このようにすれば、ニューラルネットの各結合係数と今回得た入力パラメータとの相関性が向上するため、蓄電状態量の演算精度の向上を図ることができた。また、本発明によれば、この演算精度の向上を僅かの記憶容量の増加により実現できるため回路規模の増大を抑止することができる。なお、入力パラメータのニューラルネット演算に際しては、入力パラメータ演算に際して記憶装置から読み込む結合係数記憶番地を変更するだけであるため、演算処理時間の増加はほとんど生じることがなく、演算遅延が問題となることもない。結局、本発明によればわずかの記憶容量の増加により蓄電状態量の格段に高精度の検出を期待することができる。
なお、上記で言う蓄電状態量は残存容量(SOH)や残存容量率(SOC)を含む。入力パラメータとして用いる二次電池の電圧(端子電圧)や電流としては、ノイズ低減などのためにその直流成分をローパスフィルタで抽出したり、直前の所定期間における平均値を演算したりすることが好適である。
また、入力パラメータとしての電池状態データは、その電圧V及び電流Iからなる電圧・電流ペアを含むことが好適である。この電圧・電流ペアは、直近の所定期間における電圧、電流履歴とすることができる他、それらの平均値を採用してもよい。
電池状態関数としては、二次電池の劣化状態を示す二次電池の開路電圧Vo又は内部抵抗Rを含むことが好適である。また、二次電池の分極状態を示す関数を含むことができる。開路電圧Voは、過去の電圧・電流データから従来通り近似的に演算することができる。
好適な態様において、前記入力パラメータは、前記二次電池の電圧履歴と電流履歴と開路電圧とを含み、前記入力パラメータ及び前記結合係数記憶テーブルは、満充電時の前記開路電圧の大きさにより分別される。このようにすれば、蓄電状態量の精度向上を大幅に実現できることが判明した。
なお、満充電時の開路電圧VofuLは、満充電と判定する時点の開路電圧Voであるので、結合係数記憶テーブルの切り替えは、満充電判定ごとに行われる。ただ、満充電時以外においてもなんらかの方法で満充電時の開路電圧VofuLを推定する場合には、入力パラメータが入力されるたびに用いるべき結合係数記憶テーブルの選択を行ってもよい。
開路電圧Voにより入力パラメータをグループ分けすることは、満充電時の開路電圧VofuLが二次電池の劣化度合いに相関を有するため、ニューラルネット演算を二次電池の劣化度合いに応じて異なる結合係数により演算することを意味し、言い換えれば、二次電池の劣化状態に応じて異なるニューラルネット学習過程を利用してニューラルネット演算することを意味するため、劣化ばらつきによる蓄電状態量の演算精度低下を低減できるわけである。 もちろん、満充電時の開路電圧VofuLではなく、内部抵抗Rにより入力パラメータをグループ分けしてもよく、あるいは、満充電時の開路電圧VofuL及び内部抵抗Rの両方を用いて入力パラメータをグループ分けしてもよい。更には、満充電時の開路電圧VofuLや内部抵抗Rに含まれる分極相関成分をなんらかの手法で低減し、この分極相関成分が低減された満充電時の開路電圧VofuLや内部抵抗Rを用いて入力パラメータをグループ分けしてもよく、この場合には更なる蓄電状態量の向上が期待できるはずである。
なお、上記したニューラルネットへの入力パラメータとしての電圧V、開路電圧Voは、それぞれそれらを線形変換した関数を包含するものとする。たとえば、K1、K2を定数とする時、電圧Vの代わりに、K1・V+K2を用いてもよい。入力パラメータVと、入力パラメータ(K1・V+K2)との間の出力誤差はニューラルネット演算により容易に収束させることができる。
また、上記した電圧V、開路電圧Vo、内部抵抗Rは、それらの満充電時の値に対する相対値すなわち比の形式(以下、満充電比とも言う)で入力パラメータとしてもよい。このようにすれば、ニューラルネットの学習時や蓄電状態量演算時における電池の容量ばらつきの影響を低減することができる。たとえば、電圧Vの満充電比とは満充電時の電圧Vfを分母、電圧の今回値を分子とする比であり、上記した開路電圧Voの満充電比とは満充電時の開路電圧Vofを分母、開路電圧Voの今回値を分子とする比であり、内部抵抗Rの満充電比とは、満充電時の内部抵抗Rを分母、内部抵抗Rの今回値を分子とする比を言うものとする。このような満充電比を採用することにより、異なる電池間の比較が適切となるため検出精度が向上することがわかった。
本発明の二次電池の残存容量演算方式を実施例を参照して図面に沿って具体的に説明する。
(回路構成)
実施例の車両用蓄電装置のニューラルネット演算方式について以下に説明する。まず、装置の回路構成を図1に示すブロック図を参照して説明する。
101は車載蓄電装置(以下、バッテリとも呼ぶ)、102はこの車載蓄電装置を充電する車載発電機、103は車載蓄電装置101から給電される車載電気負荷をなす電気装置、104は車載蓄電装置101の充放電電流を検出する電流センサ、105は車載蓄電装置101の状態を検出する電子回路装置である蓄電池状態検知装置、106は前段処理回路、107は前段処理回路106から入力される後述の入力パラメータをニューラルネット演算して所定の蓄電状態量(この実施例ではSOC)を出力するニューラルネット部、108はニューラルネット部107などから読み込んだ信号に基づいて車載発電機102の発電量を制御する発電機制御装置である。前段処理回路106及びニューラルネット部107はマイコン装置によるソフトウエア演算により実現されるが、専用のハードウエア回路により構成されてよいことはもちろんである。
前段処理回路106は、車載蓄電装置101の電圧Vと電流センサ104からの電流Iとのペアを一定時間ごとに同時にサンプリングして読み込み、直近の所定期間の電圧・電流ペアを所定個数記憶し、これらをニューラルネット演算の入力パラメータとしての電圧・電流履歴としてニューラルネット部107に出力する。また、前段処理回路106は、これら電圧・電流ペアに基づいて後述のニューラルネット部107にて入力パラメータとして用いるための開路電圧Voを演算する。なお、このような電圧・電流履歴に代えて直近の所定期間における二次電池101の電圧Vの平均値及び充放電電流Iの平均値を採用してもよい。また、開路電圧Voに加えて、内部抵抗Rも算出してニューラルネット演算の入力パラメータとしてもよい。
開路電圧Vo及び内部抵抗Rを演算する方法を図2を用いて説明する。図2は、所定インタバルでサンプリングし記憶している電圧Vと電流Iとのペアの二次元分布を示す電圧ー電流分布図である。各電圧・電流ペアから最小自乗法により電圧Vと電流Iとの関係を示す直線近似式Lを演算、創成し、この直線近似式Lにより切片(開路電圧Vo)及び/又は傾斜(内部抵抗R)を電圧Vと電流Iとのペアが入力されるごとに演算して開路電圧Vo(好適には内部抵抗Rも)を算出する。この種の最小自乗法を用いた直線近似式Lの創成と、この直線近似式Lを用いた開路電圧Voや内部抵抗Rの抽出自体は公知事項であるため、更なる説明は省略する。
次に、満充電かどうかを判定する。上記満充電判定の詳細を図3を参照して説明する。図3は、図2で用いた電圧電流分布図と同じであり、所定インタバルでサンプリングし記憶している二次電池の電圧Vと平均電流Iとのペア(電圧・電流ペア)の二次元分布を示すテーブルである。今回検出した電圧Vと電流I(更に好適にはその直近の平均値である平均電圧Va及び平均電流Ia)のペアが指定する座標点が図3に示す満充電領域に入った場合に満充電と判定し、この時の電圧V又はVaを満充電時の開路電圧VofuLとする。
次に、この満充電時の開路電圧VofuLの大きさが含まれる範囲の入力パラメータに基づいてあらかじめ学習され、記憶している結合係数記憶テーブルを記憶装置から選択し、この選択した結合係数記憶テーブルを以後のニューラルネット演算において使用する。なお、記憶装置は、満充電時の開路電圧VofuLの大きさにより区分される複数の特性範囲ごとにそれぞれ一つの結合係数記憶テーブルを有している。各結合係数記憶テーブルに記憶されている結合係数は、自己が属する特性範囲内の満充電時の開路電圧VofuLをもつ学習用バッテリからの入力パラメータに基づいて演算した結合係数である。満充電でないと判定した場合には、結合係数記憶テーブルの上記変更は行わず後述するニューラルネット演算を行う。
次に、電圧電流履歴をなす各電圧・電流ペア及び開路電圧Voが、上記結合係数記憶テーブルがロードされているニューラルネットに入力パラメータとして入力され、ニューラルネット演算が行われて残存容量率(SOC)が演算され、演算された残存容量率(SOC)が出力される。いままで説明した残存容量率(SOC)のニューラルネット演算のフローを図4に示す。すなわち、ニューラルネット部107は、入力された各入力パラメータを用いて残存容量率(SOC)をニューラルネット演算し、算出した残存容量率(SOC)を外部に出力する。なお、入力パラメータとしては、上記データ以外に他のデータたとえば内部抵抗Rなどを適宜追加してもよい。
次に、上記したニューラルネット演算について図5に示すブロック図を参照して説明する。学習済みのニューラルネットワーク部107は3階層のフィードフォワード型で誤差逆伝播方法により学習する形式であるが、この形式に限定されるものではない。ニューラルネット部107は、入力層201、中間層202及び出力層203により構成されている。ただし、ニューラルネット部107は、実際には所定の演算インタバルで実施されるソフトウエア処理により構成される。つまり、ニューラルネット部107は、実際にはマイコン回路のソフトウエア演算により構成されるため、図1に示す回路構成は機能的なものにすぎない。各入力セルは入力パラメータを個別に受け取り、入力データとして中間層202の各演算セルすべてに出力する。中間層202の各演算セルは、入力層201の各入力セルから入力される各入力データに後述するニューラルネット演算を行い、演算結果を出力層203の出力セルに出力する。出力層203の出力セルは、この実施例では充電率(SOC)を出力する。
図4に示すニューラルネット部107の学習について以下に説明する。
ニューラルネット部107の入力層201のj番目のセルの入力データをINj、入力層201のj番目と中間層202のk番目のセルの結合係数をWjkとすると中間層のk番目のセルへの入力信号は、
INPUTk(t)=Σ( Wjk * INj ) ( j = 1 to 2m+3 )
となる。中間層のk番目のセルからの出力信号は、
OUTk(t)=f(x)=f( INPUTk(t) + b )
で表される。bは定数である。f( INPUTk(t) + b) は INPUTk(t) +bを入力変数とするいわゆるシグモイド関数と呼ばれる非線形関数であり、
f (INPUTk(t) + b )=1/(1+exp(−( INPUTk(t) + b)))
で定義される関数である。中間層202のk番目のセルと出力層203のセルとの結合係数をWkとすれば、出力層への入力信号は同様に、
INPUTo(t)=Σ Wk * OUTk(t)
k=1 to Q
で表される。 Qは中間層202のセル数である。時刻tにおける出力信号は、
OUT(t)=L * INPUTo(t)
となる。Lは線形定数である。
この明細書で言う学習過程とは、時刻tにおける最終出力OUT(t)と、あらかじめ測定した後述の教師信号(即ち真値tar(t))との間の誤差を最小にするように各セル間の結合係数を最適化することである。なお、出力OUT(t)は、出力層203が出力すべき出力パラメータであり、ここでは時点tにおけるSOCである。
次に各結合係数の更新方法について説明する。
中間層のk番目のセルと出力層のセル間の結合係数Wkの更新は、
Wk = Wk + △Wk
で行われる。ここで△Wkは以下で定義される。
△Wk = −η*∂Ek/∂Wk η;定数
= η* [ OUT(t) − tar(t) ]* [ ∂OUT(t)/∂Wk ]
= η* [ OUT(t) − tar(t) ]* L *[ ∂INPUTo(t)/∂Wk ]
= η* L* [ OUT(t) − tar(t) ] * OUTk(t)
で表される。Ekは教師データとネットワーク出力の誤差を表す量で次の式で定義される。
Ek=[ OUT(t) − tar(t) ]×[ OUT(t) − tar(t) ]/2
次に、中間層202のk番目のセルと入力層201のj番目のセルの結合係数Wjkの更新ルールを説明する。結合係数Wjkの更新は以下の式で実現される。
Wjk = Wjk + △Wjk
ここで△Wjkは以下で定義される。
△Wjk = −η*∂Ek/∂Wjk
= −η*[∂Ek/∂INPUTk(t) ] * [∂INPUTk(t)/∂Wjk ]
= −η*[∂Ek/∂OUTk(t) ] *[∂OUTk(t)/∂INPUTk(t) ] * INj
= −η*[∂Ek/∂OUT(t) ] * [∂OUT(t)/∂INPUTo] *
[∂INPUTo/OUTk(t) ] * f’(INPUTk(t)+b)* INj
= −η*( OUT(t)−tar(t)) *L* Wk *f’(INPUTk(t)+b)* INj
= −η* L * Wk * INj * ( OUTsoc(t)−tar(t))* f’(INPUTk(t)+b)
ここで、f’(INPUTk(t)+b)は伝達関数fの微分値である。
こうして更新された新たな結合係数 Wk、Wjk で再び出力OUT(t)すなわち時点tにおけるSOCを計算し、誤差関数Ekが所定の微小値以下になるまで結合係数を更新しつづける。このように誤差関数Ekを所定値以下になるよう結合係数を更新してゆくことにより、ニューラルネット部107は学習を行う。
上記学習過程のフローチャートを図6に示す。ただし、ニューラルネット部107が出力するべき蓄電装置の出力パラメータとしての蓄電状態量はSOC(充電率)とするが、残存容量(SOH)でもよい。
まず、ニューラルネット部107の各結合係数の適当な初期値を設定する(ステップ302)。これは例えば乱数などにより適当に決定すればよい。次に、学習用の入力信号をニューラルネット部107の入力層201の各セルに個別に入力し(ステップ303)、この入力信号を上記した結合係数の初期値を用いてニューラルネット演算することにより出力パラメータとしてのSOCを算出する(ステップ304)。次に、上記した方法で誤差関数Ekを算出し(ステップ305)、この誤差関数が所定の微小値thより小さいか否か判定する(ステップ306)。誤差関数Ekが微小値thより大きければ、前記学習過程で定義された各結合係数の更新量△Wを計算し(ステップ307)、各結合係数を更新する(ステップ308)。次に、再び学習用の入力信号を入力層201の各セルに入力してSOCを計算する。次に、誤算関数Ekを評価してそれが微小値thを下回れば学習を完了したと判定して(ステップ309)、この学習課程を終了する。誤差関数Ekが微小値を下回ってなければ、結合係数を再び更新してSOC計算し、誤差関数Ekの評価を実施し、誤差関数Ekがこの微小値を下回るまでこのプロセスを繰り返す。
各満充電時の開路電圧VofuLごとにあらかじめ区分された幾つかの電池の所定の充放電パターンを製品の出荷前に上記した学習プロセスを実行することにより、ニューラルネット部107に学習させておけば、各車両に個別に搭載される各車載電池の製造ばらつきにもかかわらず、その後を走行中の車載蓄電池のSOCのニューラルネット演算により高精度にSOCを算定することができる。
(試験結果)
実際に、容量・劣化度合いが異なる15個のバッテリ(車両用鉛電池)を満充電時の開路電圧VofuLの大きさごとに3つの参照バッテリ群に分類した。第1参照バッテリ群は満充電時の開路電圧VofuLが12.1V以上12.4V未満の5つのバッテリにより構成され、第2参照バッテリ群は満充電時の開路電圧VofuLが12.4V以上12.8V未満の5つのバッテリにより構成され、第3参照バッテリ群は満充電時の開路電圧VofuLが12.8V以上13.2V未満の5つのバッテリにより構成されるようにした。
各バッテリを同一車両に順次搭載して10.15モード走行中の電流・端子電圧を計測し、開路電圧Voを演算し、上述のニューラルネットワークでSOCを演算し、結合係数記憶テーブルを作成した。ただし、これらニューラルネット演算及び結合係数記憶テーブルの作成は、各参照バッテリ群ごとに行い、これにより3つの結合係数記憶テーブルを得た。
次に、上記したように3つの結合係数記憶テーブルをもつこの学習済みニューラルネットワークを用いて新たな劣化バッテリのSOCを演算し、電流積算法により演算したSOCの真値と比較した。この結果を図7〜図9に示す。図7は、満充電時の開路電圧VofuLが12.25VのバッテリのSOC演算結果であり、第1参照バッテリ群の充放電パターンを学習済みの第1の結合係数記憶テーブルを用いてニューラルネット演算してSOCを求めた結果を示す。図8は、満充電時の開路電圧VofuLが12.6VのバッテリのSOC演算結果であり、第2参照バッテリ群の充放電パターンを学習済みの第2の結合係数記憶テーブルを用いてニューラルネット演算してSOCを求めた結果を示す。図9は、満充電時の開路電圧VofuLが12.9VのバッテリのSOC演算結果であり、第3参照バッテリ群の充放電パターンを学習済みの第3の結合係数記憶テーブルを用いてニューラルネット演算してSOCを求めた結果を示す。なお、図7〜図9には、電流積算法で求めたSOCの真値も記載されている。
比較例として、上記した15個のバッテリ(車両用鉛電池)を同一車両に順次搭載して10.15モード走行中の電流・端子電圧を計測し、開路電圧Voを演算し、上述のニューラルネットワークでSOCを演算し、結合係数記憶テーブルを作成し、この結合係数記憶テーブルをもつこの学習済みニューラルネットワークを用いて新たな劣化バッテリのSOCを演算し、電流積算法により演算したSOCの真値と比較した。この結果を図10〜図12に示す。図10は、上記した満充電時の開路電圧VofuLが12.25VのバッテリのSOC演算結果を示し、図11は、上記満充電時の開路電圧VofuLが12.6VのバッテリのSOC演算結果を示し、図12は、上記満充電時の開路電圧VofuLが12.9VのバッテリのSOC演算結果を示す。図10〜図12の同時に記載した電流積算法で求めたSOC真値は、図7〜図9のそれと同じである。
これらの結果から、この実施例による満充電時の開路電圧VofuLによる結合係数記憶テーブルのグループ分け利用によりSOC演算精度を大幅に向上することができることが判明した。
(変形態様)
上記実施例では、結合係数記憶テーブル変更のために満充電時の開路電圧VofuLの大きさを用いたが、満充電時ではなく、満充電時から所定容量だけ放電した時点の開路電圧(すなわち所定容量放電時の開路電圧)の大きさにより、同様に結合係数記憶テーブルを変更してもよい。
(変形態様)
上記実施例では、満充電時の開路電圧VofuLに含まれる分極の影響を無視したが、この満充電時の開路電圧VofuLに含まれる分極電圧の影響をなんらかの手法で低減した値を満充電時の開路電圧VofuLとして用いてもよい。
実施例1の装置の回路構成を示すブロック図である。 実施例1において開路電圧と内部抵抗とを演算するための近似式の例を示す図である。 満充電判定を行うための電圧電流分布図である。 SOC演算処理を示すフローチャートである。 ニューラルネットワーク部の構成を示すブロック図である。 図4のニューラルネット部の学習過程のフローチャートである。 第1試験バッテリのSOC演算結果を示す図である。 第2試験バッテリのSOC演算結果を示す図である。 第3試験バッテリのSOC演算結果を示す図である。 第1試験バッテリの参考SOC演算結果を示す図である。 第2試験バッテリの参考SOC演算結果を示す図である。 実施例1の第3試験バッテリの参考SOC演算結果を示す図である。
符号の説明
101 車載蓄電装置
102 車載発電機
104 電流センサ
105 蓄電池状態検知装置(演算手段)
106 前段処理回路部
107 ニューラルネットワーク部(ニューラルネット部)
108 発電機制御装置
109 補正信号発生部
201 入力層
202 中間層
203 出力層

Claims (2)

  1. 二次電池から検出した電池状態データを用いた演算により得た前記電池状態関数の値又は前記電池状態データを入力パラメータとして取り込む入力層と、前記二次電池の蓄電状態量を出力パラメータとして出力する出力層と、前記入力層と出力層との間に配置されてそれぞれ所定の演算を行う所定段数の中間層とを有し、所定の前記中間層は、前段の前記中間層又は前記入力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合され、かつ次段の前記中間層又は前記出力層に対して所定の結合係数で重み付けられて結合されてなるニューラルネットを実現するニューラルネット演算プログラムと、
    前記各結合係数の群を学習により書き換え可能に記憶する結合係数記憶テーブルと、
    を有し、
    前記入力パラメータを前記ニューラルネット演算プログラム及び結合係数記憶テーブルを用いて演算して前記二次電池の蓄電状態量を求める二次電池の残存容量演算方式において、
    前記電池状態データ又は前記電池状態関数を所定の特性範囲ごとに複数の群に分別し、
    分別された各群ごとに前記結合係数記憶テーブルを別々に準備しておき、
    前記入力パラメータの今回値と同一特性範囲の前記入力パラメータにより算出された前記結合係数記憶テーブルを選択し、
    選択された結合係数記憶テーブル及び前記ニューラルネット演算プログラムを用いて前記入力パラメータの今回値をニューラルネット演算することを特徴とする二次電池の残存容量演算方式。
  2. 請求項1記載の二次電池の残存容量演算方式において、
    前記入力パラメータは、前記二次電池の電圧履歴と電流履歴と開路電圧とを含み、
    前記入力パラメータ及び前記結合係数記憶テーブルは、満充電時の開路電圧VofuLの大きさにより分別されることを特徴とする二次電池の残存容量演算方式。
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