JP5365830B2 - 利用される可能性の高い情報をキャッシュする予測型キャッシュ方法、そのシステム及びそのプログラム - Google Patents

利用される可能性の高い情報をキャッシュする予測型キャッシュ方法、そのシステム及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報をキャッシュ用データ管理構造にキャッシュすることで、以後のアクセス時に高速にアクセスできるキャッシュ方法、そのシステム及びそのプログラムに関する。
本願発明に関連するキャッシュシステムの方式を述べる。図1は本願発明に関連するキャッシュシステムの構成を示す図である。図1を参照すると、本願発明に関連するキャッシュシステムはデータ記憶装置と、キャッシュ管理装置と、キャッシュ記憶装置から構成されている。
記憶可能な容量については、キャッシュ記憶装置に対しデータ記憶装置は十分に大きい。また、前提としてデータ記憶装置には全てのデータが格納されている。一方、キャッシュ記憶装置にはデータ記憶装置内のデータのうち高い頻度でアクセスするデータを記録しておく。また検索速度の面では、キャッシュ記憶装置はデータ記憶装置より高速にデータの検索ができる。
このような構成を有する従来のキャッシュシステムの動作を以下に述べる。
利用者またはシステムがキャッシュ管理装置に検索要求を出す。検索要求には、データ記憶装置から情報を取り出すために必要な固有の番号(ID)または検索条件式を含んでいる。また、データ記憶装置中のデータにはそのデータを特定するための固有の番号(ID)が割り当てられている。キャッシュ管理装置は検索要求を受けると、キャッシュ記憶装置に対し検索要求で要求されたIDのデータがキャッシュ記憶装置内に保存されているか問い合わせる。
キャッシュ記憶装置内に要求されたIDのデータがある場合はそのデータをキャッシュ記憶装置から取り出し検索結果として検索要求元へ返す。一方、キャッシュ記憶装置内に要求されたIDのデータが無い場合はデータ記憶装置に対し検索を実行する。データ記憶装置内に要求したIDのデータが存在した場合、データ記憶装置から要求したIDのデータを取り出す。取り出したデータは検索要求元へ検索結果として返すとともに、キャッシュ記憶装置へ投入する。
次回以降、同じIDで検索要求がなされた場合、キャッシュ管理装置はキャッシュ記憶装置を確認することでデータ記憶装置を検索することなく高速にデータを読み出すことができる。
この点、上述のようなキャッシュシステムにおいて、データが実際に必要とされる前に、必要とされる確率のあるデータをメモリにロードし保持することにより、実際にパフォーマンスが向上し、パフォーマンスの向上を知覚することができるメモリ管理技術があった(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発明は、使用頻度、最後に使用された時間、データ転送の容易さ、およびその他のコンテクストに基づく情報を含む各種の要素に従って、データのページに値/スコアで優先順位を付ける。これにより、より価値のあるデータをメモリにプリフェッチし、および/または保持するように機構が機能する。そして、そのデータをディスクへ書き出す、または上書きすることが必要な場合、実際の要求がなくても要求を予想し、そのデータを復元力のある方式で自動的に戻すことができる。
特開2004−133934号公報
上述した特許文献1に記載の発明には、問題点があった。その問題点は、最低でも1回以上アクセスしたデータしかキャッシュされないということである。その理由は、アクセス頻度や最終アクセス時刻に基づいてデータをキャッシュするという構造である以上、一度もアクセスが行われていないデータはキャッシュ対象とならないためである。
そこで、本発明は、利用者が管理するデータの中の時間を示す内容をもとに、データ(レコード)のレコードの利用履歴の有無に限らず以後のアクセス要求前にキャッシュできる予測型事前キャッシュシ方法、そのシステム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によれば、システムとしてデータをキャッシュするキャッシュシステムであって、利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、アクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する予測キャッシュ管理手段と、を備えることを特徴とするキャッシュシステムが提供される。
本発明の第の観点によれば、サーバとして利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、アクセス要求を受け、前記データ記憶手段から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記要求元にキャッシュさせる為に前記要求元に送信する予測キャッシュ管理手段と、を備えることを特徴とするサーバが提供される。
本発明の第の観点によれば、方法として利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、を備えるキャッシュシステムが行うキャッシュ方法であって、前記キャッシュシステムがアクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する、ことを特徴とするキャッシュ方法が提供される。
本発明の第の観点によれば、プログラムとしてデータをキャッシュするキャッシュシステムとしてコンピュータを機能させるためのキャッシュプログラムであって前記コンピュータを、利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、アクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する予測キャッシュ管理手段と、を備えるキャッシュシステムとして機能させることを特徴とするキャッシュプログラムが提供される。
本発明によれば、レコードが必要となった際に、レコードの時刻、日時を示すフィールドの値と、基準時間を参照し、基準時間に近いレコードを求め、データ記憶装置から取り出し、予めキャッシュすることから、利用者の持つレコードの内容をもとにして定義された基準時間に近いレコードを、レコードの利用履歴の有無にかかわらず以後のアクセス要求前にキャッシュすることが可能となる。
次に、図2を用いて、本発明の実施形態の概略を説明する。
本発明の実施形態である、基準時間に近いデータを予測する予測型事前キャッシュシステムは、事前予測キャッシュ管理装置11と、時間項目定義12と、データ記憶装置13と、時間情報記憶装置14と、キャッシュ記憶装置15を有している。
事前予測キャッシュ管理装置11は、利用者の持つデータの内容のうち時間を示す項目に着目し、次に必要とするデータを予測し事前に必要となるデータを取り出す機能を有する装置である。時間項目定義12は、どの時間項目に着目するかを定義するものである。データ記憶装置13は、データを保存する装置である。時間情報記憶装置14は、データがどの程度重要かを記録する装置である。キャッシュ記憶装置15は、キャッシュ記憶を行う装置である。
以下、本システムの動作について述べる。
利用者の入力またはシステムの要求に基づいて、事前予測キャッシュ管理装置11に検索要求を出す。検索要求には、データ記憶装置13から情報を取り出すために必要な固有の番号(ID)または検索条件式を含んでいる。事前予測キャッシュ管理装置11は検索要求を受け取るとキャッシュ記憶装置15に対して要求されたIDまたは検索条件式に該当するデータがあるかを問い合わせる。
キャッシュ記憶装置15内に該当するデータがある場合はそのデータを検索結果として検索要求元に返す。一方、キャッシュ記憶装置内15に該当するデータがなかった場合は、データ記憶装置13に対し検索を実行する。データ記憶装置13内に検索要求に該当するデータがあれば、そのデータを取り出し検索結果として返す。
続いて、時間情報記憶装置14内の時間情報を参照し、基準時間に近いデータをデータ記憶装置13から検索する。基準時間に近いデータをデータ記録構造から取り出し、そのデータをキャッシュ記憶装置15に投入する。このような構成を採用し、上記の動作を実行し、検索要求にて要求されたデータだけでなく、基準時間に近いデータをキャッシュすることにより本発明の目的を達成できる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態は、プログラム制御により動作し、コンピュータもしくはデバイスからなるクライアント端末1と、と、サーバ2となるコンピュータ、サーバとクライアントが通信をするための通信路3を有する。
クライアント端末1は、利用者への操作画面やアプリケーション機能を提供するアプリケーション101と、アプリケーションからの検索要求とキャッシュ記憶装置を制御するクライアント側キャッシュ管理装置102と、キャッシュデータを管理するキャッシュ記憶装置103を有する。
サーバ2はキャッシュを管理し検索要求から次に必要となるデータを予測するキャッシュ管理装置201と、データの中でどの項目に着目するかを定義する時間項目定義202と、データがどの程度基準時間に近いかということに関する情報を記録する時間情報記憶装置203と、データを格納するデータベース204を有する。
これらの装置が有する機能を以下に述べる。
クライアント端末1のアプリケーション101は、クライアント端末1の利用者からの操作を受け付ける。また、データが必要な場合はクライアント側のキャッシュ管理装置102にデータ検索要求を出す。検索要求にはどのデータが必要かを示す検索条件式もしくはIDが含まれる。検索結果として受け取ったデータは画面に表示される。その他、個々のアプリケーションは、アプリケーション毎に独自の機能を持つ。
クライアント側キャッシュ管理装置102は、クライアント端末1のアプリケーション101からの検索要求を処理する。具体的には検索要求を受け取ると、クライアント側キャッシュ管理装置102はキャッシュ記憶装置103に対し検索要求に含まれる検索条件式またはIDを用い、検索要求に該当するデータがあるか否かを検索する。検索の結果、キャッシュ記憶装置103内にデータがある場合は、そのデータを検索結果として検索要求元のアプリケーション101に返す。検索要求に該当するデータがキャッシュ記憶装置103内に無い場合はサーバ2のサーバ側事前予測キャッシュ管理装置201に検索要求を送信する。サーバ2への検索要求の結果として得たデータはアプリケーション101に返す。また、サーバ2からは事前予測によりキャッシュすべきと判断されたデータも送られる。クライアント側キャッシュ管理装置102は、これら事前予測に基づき送られてきたデータをキャッシュ記憶装置103に挿入する。
クライアント側キャッシュ記憶装置103はクライアント側キャッシュ管理装置102がサーバ2から受信したデータを格納する。キャッシュ記憶装置103にはLRU(Least Recently Used)、ハッシュ、リスト構造、B木、といったデータ管理構造を用いてデータを管理する。また、キャッシュ記憶装置103はクライアント側キャッシュ管理装置102からの検索を処理する。検索は与えられた検索条件式またはIDと一致するデータをキャッシュ記憶装置103から検索することにより行われる。
サーバ側事前予測キャッシュ管理装置201はクライアント側キャッシュ管理装置102から送られる検索要求を処理し検索結果を返す。この検索は検索要求に含まれている検索条件式を用いデータベース204を検索し、該当するデータをクライアント側キャッシュ管理装置102に送信する。また、検索要求の結果として返すデータの内容から、利用者が次に必要となるデータを予想しデータベース204を検索し、その結果を事前キャッシュすべきデータとしてクライアント端末1に送信する。
時間情報記憶装置203にはデータがどの程度基準時間に近いかということに関する情報が記録されている。データがどの程度基準時間に近いかは、データベース204中の各データのレコードの内容と時間項目定義202とを参照して算出される。
データベースにはデータの実体が格納されている。なお、本実施形態では、データベースにRDBMS(Relational DataBase Management System)を用いている。この点、RDBMS以外の、他のデータベース管理システムを採用してもよい。
次に、図4のフローチャートを参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
まず、クライアント端末1のアプリケーション101で何らかの理由(利用者の操作要求、アプリケーションの開始)でレコード(データ)が必要になる(図4ステップS1)。
データが必要になると、アプリケーション101はクライアント側のキャッシュ管理装置102にレコードを要求するための検索要求を出す(ステップS2)。検索要求を受けたキャッシュ管理装置102は検索要求の検索条件式をもとに、キャッシュ記憶装置103を検索する(ステップS3)。
キャッシュ記憶装置103内にレコードが存在すれば、そのレコードを検索結果としてアプリケーション101に返す(ステップS5)。このとき、レコードにアクセスした旨をサーバ2に通知する(ステップS6)。
一方、キャッシュ記憶装置103内にレコードがない場合は検索要求をサーバ2に送信する(ステップS10)。
検索要求を受け取ったサーバ側事前予測キャッシュ管理装置201は、検索要求の検索条件式を用いてデータベース204を検索する(ステップS11)。データベース204内に検索結果がなければ該当するレコードがない旨をクライアント端末1に通知し、通知を受けたクライアント端末1は、アプリケーション101に通知する(ステップS14,S15)。一方、データベース204内に検索条件に該当するレコードがあった場合は、該当するレコードをクライアント端末1に送信する(ステップS13)。
サーバ2側のデータベース204をクライアントからの要求により検索し該当するレコードを見つけた場合、または、サーバ2側でクライアント端末1のキャッシュ記憶装置103にあるレコードがアクセスされた通知を受け取った場合、サーバ側の事前予測キャッシュ装置201は、時間情報記憶装置203の記憶内容を更新する必要があるか確認する(ステップS7)。
ここで、時間情報を更新する必要がある場合は時間項目定義202とデータベース204の各レコードの内容を参照して時間情報記憶装置203の記憶内容を更新する(ステップS16)。時間情報更新後、もしくはステップS7において時間情報の更新が必要ないことが確認された場合は、時間情報記憶装置203内の時間情報を参照し、基準時間に近いレコードをデータベース204から求める(ステップS8)。求めたレコードを事前にキャッシュすべきレコードとしてクライアント端末1に送信する(ステップS9)。
以下では、ステップS8において時間情報記憶装置から時間情報を参照し、基準時間に近いレコードを求める方式について述べる。
図5は時間項目定義202の内容を示した図である。時間項目定義202は、テーブル名、フィールド名、基準時間、検索方向の項目からなる。テーブル名は時間項目を定義する対象のテーブル名であり、フィールド名は対象のテーブル名においてどのフィールドを着目するかを示す。フィールド名として指定した着目するフィールドは時間的な値、もしくは順序を持つフィールドである。基準時間は起点となる時間であり、この時間に近いデータほど重要なデータとみなす。検索方向は検索の向きを示すフィールドであり、基準時間から過去のみを検索するのか、未来のみを検索するか、あるいはその両方を検索するかを指定する。また、検索方向は、過去方向、未来方向と言った概念だけではなく、過去一カ月間を検索の対象とすることや、一ヵ月後までを検索の対象とするといった検索の対象となる期間も指定できる。
図6は時間情報記憶装置203内に記憶されている情報の例である。時間情報記憶装置203内にはレコード番号とそのレコード番号の基準時間から経過時間までの差の時間が記録されている。また、必要に応じてテーブル名も記録するようにしてもよい。サーバ側事前予測キャッシュ管理装置201はこの情報を参照することで、各レコードの基準時間との差をその都度計算せずに求めることができる。
図7は「メール」を例にした基準時間に近いかの判断方法を説明するための図である。
まず、先に述べた時間項目定義202を参照し、メールのどのフィールドに着目するかを調べる。図5の定義例を用いた場合、電子メールテーブルは受信日時フィールドを参照すると定義されているため、受信日時フィールドに着目する。また、基準時間は現在に、検索の方向は過去のみとなる。時間軸上にメールの受信日時と基準時間を示したものが図7である。ここで、基準時間に近いメールが重要なメールとなる。図7の場合では重要なメールは1,2,3,4,の順となる。
また、図8は「予定」を例にした基準時間に近いかの判断方法を示した図である。この場合も先の例と同様に時間項目定義を参照し、着目するフィールドを求める。時間項目定義が図5の場合では、予定の場合において着目するフィールドは予定の開始時刻となる。
また、基準時間は現在となり、検索の方向は過去と未来の両方となる。先の例と同様に時間軸上に予定を表示したものが図8である。ここで、予定の開始時間と基準時間との時間差をもとめ基準時間に近い予定開始時間を持つ予定の順に重要な予定とする。図8の例では、9,10,8,7,11の順に重要な予定となる。
図9の「伝票」の例でも先と同様の方法で基準時間に近いかを求める。この場合、着目するフィールドが伝票の最終修正日時となり、基準時間が先月末となる。また、検索方向及び検索範囲は過去一か月となる。従って、基準時間に近いかく重要な伝票は、5,6,7,8の順になる。なお、すべてのレコードの着目する時間と基準時間との差を求める処理は時間がかかる。そのため、すべてのレコードに対して常に基準時間との差を求めるのではなく、定期的に必要に応じて基準時間との差を求め、その結果を時間情報記憶装置203に記録しておく。
次に、本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態では、クライアント端末が要求したレコードに加え、利用者持つレコードの時刻を示すフィールドの内容から基準時間に近いレコードをサーバから端末に送信する。
また、サーバでは基準時間と各レコードの注目する時間との間隔を記録する時間情報記憶装置を持ち、レコードが基準時間に近いか否か判定することにより重要度を求める。上記構成をとるため、クライアント端末が要求したレコードとクライアント端末にとって利用される可能性が高いレコードもキャッシュできる。このため、重要度の高いレコードを再度読み込む場合にサーバと再度通信をする必要がないことから読込速度の向上を図ることができる。更に、クライアントとサーバの通信ができない状態になったとしても、基準時間に近く重要度の高いレコードはキャッシュされているため参照することができる。
また、従来のプリフェッチ手法では、アクセス頻度や最終アクセス時刻を記録し、その情報を参照するが、本発明の実施形態では時間情報定義にて定義された、時刻や日時を示すフィールドの値を参照してキャッシュする。このため、一度も利用されていないデータをキャッシュすることが可能となる。
次に、本発明の実施形態の構成を変形したものを、実施例として説明する。
図10は、上述した実施形態と異なり、サーバとクライアント(端末)が分離されていないスタンドアロンでの実施例を図示したものである。本実施例においても、通信路でデータを送受信する部分を除く処理の流れは上述した実施形態と同様である。
また、図11は時間情報記憶装置を用いず、クライアントからデータの要求があるごとにデータの内容を参照し基準時間との差を求める実施例である。本実施例の場合における処理の手順は上述した実施形態と同様である。
図12は、図6で例示したような時間情報記憶装置に格納する情報の中の、時間(日時)を示す情報と、それ以外の情報とを、別の装置に記憶する実施例である。本実施例の場合でも処理の手順は上述した実施形態と同様である。
図13はキャッシュを管理するキャッシュ管理装置と、時間項目定義と時間情報記憶装置を参照し基準時間に近いデータを予測する予測装置とが別の装置で実現される実現例である。本実施例の場合でも処理の手順は上述した実施形態と同様である。なお、予測装置はデータ記憶装置、キャッシュ装置の参照の有無にかかわらず必要なデータを予測することが可能である。
なお、本発明の実施形態である予測型キャッシュシステム及びシステムを構成する各装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合せにより実現することができる。
本発明は、携帯電話から必要なデータをサーバから要求する環境において通信の待ち時間を減らすといった用途に好適である。また、端末がアクセスしたデータの中からよく使われるデータを求めるといった用途にも適用可能である。
従来のキャッシュ方式の形態の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。 本発明を実施するための最良の形態の構成を示すブロック図である。 本発明を実施するための最良の形態の動作を示す流れ図である。 本発明を実施するための最良の形態の動作を示す流れ図である。 本発明を実施するための時間項目定義の記録例を示す図である。 本発明を実施するための時間情報記憶装置の記録例を示す図である。 本発明を実施するためのメールにおける基準時間に近いか否かの判断方式を示す図である。 本発明を実施するための予定における基準時間に近いか否かの判断方式を示す図である。 本発明を実施するための伝票における基準時間に近いか否かの判断方式を示す図である。 本発明の別の実施の形態であるスタンドアロンでの構成を示すブロック図である。 本発明の別の実施の形態である時間情報記憶装置を用いない実施例の構成を示すブロック図である。 本発明の別の実施の形態であるデータの時間的な値を別の記憶装置に保存する実施例の構成を示すブロック図である。 本発明の別の実施の形態であるキャッシュ管理装置と事前予測装置が別の装置の場合の実施例の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 クライアント端末
2 サーバ
3 通信路
11 事前予測キャッシュ管理装置
12 時間項目定義
13 データ記憶装置
14 時間情報記憶装置
15 キャッシュ記憶装置
101 アプリケーション
102 クライアント側キャッシュ管理装置
103 キャッシュ記憶装置
201 サーバ側キャッシュ管理装置
202 時間項目定義
203 時間情報記憶装置
204 データベース
301 ディスク
401 日時記録装置
501 キャッシュ管理装置
601 事前予測装置

Claims (24)

  1. データをキャッシュするキャッシュシステムであって、
    利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、
    アクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する予測キャッシュ管理手段と、
    を備えることを特徴とするキャッシュシステム。
  2. 請求項1に記載のキャッシュシステムであって、
    前記アクセス要求を受ける前に前記時間差を予め算出しておくことを特徴とするキャッシュシステム。
  3. 請求項1又は2に記載のキャッシュシステムであって、
    前記予測キャッシュ管理手段は、前記アクセス要求を受けると、まず前記キャッシュ記憶手段を検索し、前記キャッシュ記憶手段に要求された情報が無い場合に、前記データ記憶手段を検索することを特徴とするキャッシュシステム。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のキャッシュシステムであって、常に前記時間差を求めるのではなく、定期的に前記時間差を求め、求めた時間差を前記時間情報記憶手段に記録することを特徴とするキャッシュシステム。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のキャッシュシステムであって、
    事前予測キャッシュ管理手段は、検索条件式、または前記利用者の利用する情報毎に固有の番号を用いて前記キャッシュ記憶手段及び前記データ記憶手段で記録されている情報を検索することを特徴とするキャッシュシステム。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のキャッシュシステムであって、
    前記時間項目定義は、テーブルが一つしかない場合は省略可能なテーブル名、項目が一つしかない場合は省略可能な着目すべき項目名、基準時間とすべき時間、及び検索方向からなる定義を含んでおり、前記各定義を参照して前記時間差を算出することを特徴とするキャッシュシステム。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のキャッシュシステムであって、
    前記時間情報記憶手段は前記時間差を表す情報として、レコード番号及び基準時間からの経過時間、を複数保存しており、前記予測キャッシュ管理手段が前記レコード番号及び基準時間を参照できることを特徴とするキャッシュシステム。
  8. 利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    アクセス要求を受け、前記データ記憶手段から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記要求元にキャッシュさせる為に前記要求元に送信する予測キャッシュ管理手段と、
    を備えることを特徴とするサーバ。
  9. 利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、
    を備えるキャッシュシステムが行うキャッシュ方法であって、
    前記キャッシュシステムがアクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する、
    ことを特徴とするキャッシュ方法。
  10. 請求項に記載のキャッシュ方法であって、
    前記キャッシュシステムは、前記アクセス要求を受ける前に前記時間差を予め算出しておくことを特徴とするキャッシュ方法。
  11. 請求項又は1に記載のキャッシュ方法であって、
    前記キャッシュシステムは、前記アクセス要求を受けると、まず前記キャッシュ記憶手段を検索し、前記キャッシュ記憶手段に要求された情報が無い場合に、前記データ記憶手段を検索することを特徴とするキャッシュ方法。
  12. 請求項乃至1の何れか1項に記載のキャッシュ方法であって、
    前記キャッシュシステムは、常に前記時間差を求めるのではなく、定期的に前記時間差を求め、求めた時間差を前記時間情報記憶手段に記録することを特徴とするキャッシュ方法。
  13. 請求項乃至1の何れか1項に記載のキャッシュ方法であって、
    前記キャッシュシステムは、検索条件式、または前記利用者の利用する情報毎に固有の番号を用いて前記キャッシュ記憶手段及び前記データ記憶手段で記録されている情報を検索することを特徴とするキャッシュ方法。
  14. 請求項乃至1の何れか1項に記載のキャッシュ方法であって、
    前記時間項目定義は、テーブルが一つしかない場合は省略可能なテーブル名、項目が一つしかない場合は省略可能な着目すべき項目名、基準時間とすべき時間、及び検索方向からなる定義を含んでおり、前記キャッシュシステムは前記各定義を参照して前記時間差を算出することを特徴とするキャッシュ方法。
  15. 請求項乃至1の何れか1項に記載のキャッシュ方法であって、
    前記時間情報記憶手段は前記時間差を表す情報として、レコード番号及び基準時間からの経過時間、を複数保存しており、前記予測キャッシュ管理システムは前記レコード番号及び基準時間を参照できることを特徴とするキャッシュ方法。
  16. 利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    を備えたサーバが行うキャッシュ方法であって、
    前記サーバがアクセス要求を受け、前記データ記憶手段から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記要求元にキャッシュさせる為に前記要求元に送信する、
    ことを特徴とするキャッシュ方法。
  17. データをキャッシュするキャッシュシステムとしてコンピュータを機能させるためのキャッシュプログラムであって前記コンピュータを、
    利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に格納するキャッシュ記憶手段と、
    アクセス要求を受け、前記キャッシュ記憶手段又は前記データ記憶手段の何れか、或いはその両方から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記キャッシュ記憶手段に記録する予測キャッシュ管理手段と、
    を備えるキャッシュシステムとして機能させることを特徴とするキャッシュプログラム。
  18. 請求項1に記載のキャッシュプログラムであって、
    前記キャッシュシステムが前記アクセス要求を受ける前に、前記時間差を予め算出しておくことを特徴とするキャッシュプログラム。
  19. 請求項1又は18に記載のキャッシュプログラムであって、
    前記予測キャッシュ管理手段は、前記アクセス要求を受けると、まず前記キャッシュ記憶手段を検索し、前記キャッシュ記憶手段に要求された情報が無い場合に、前記データ記憶手段を検索することを特徴とするキャッシュプログラム。
  20. 請求項1乃至19の何れか1項に記載のキャッシュプログラムであって、前記キャッシュシステムが、常に前記時間差を求めるのではなく、定期的に前記時間差を求め、求めた時間差を前記時間情報記憶手段に記録することを特徴とするキャッシュプログラム。
  21. 請求項1乃至2の何れか1項に記載のキャッシュプログラムであって、
    事前予測キャッシュ管理手段は、検索条件式、または前記利用者の利用する情報毎に固有の番号を用いて前記キャッシュ記憶手段及び前記データ記憶手段で記録されている情報を検索することを特徴とするキャッシュプログラム。
  22. 請求項1乃至2の何れか1項に記載のキャッシュプログラムであって、
    前記時間項目定義は、テーブルが一つしかない場合は省略可能なテーブル名、項目が一つしかない場合は省略可能な着目すべき項目名、基準時間とすべき時間、及び検索方向からなる定義を含んでおり、前記各定義を参照して前記時間差を算出することを特徴とするキャッシュプログラム。
  23. 請求項1乃至2の何れか1項に記載のキャッシュプログラムであって、
    前記時間情報記憶手段は前記時間差を表す情報として、レコード番号及び基準時間からの経過時間、を複数保存しており、前記予測キャッシュ管理手段が前記レコード番号及び基準時間を参照できることを特徴とするキャッシュプログラム。
  24. コンピュータをサーバとして機能させるためのキャッシュプログラムであって前記コンピュータを、
    利用者の利用する情報の実体を記録するデータ記憶手段と、
    前記利用者の利用する情報の種類毎に、情報のどの項目に着目するか及び基準時間とすべき時間を定義する時間項目定義と、
    前記時間項目定義にて着目すべきと定義されている項目の時間を表す値と、前記基準時間との時間差を前記データ記憶手段に記録されている情報毎に記録する時間情報記憶手段と、
    アクセス要求を受け、前記データ記憶手段から情報を検索し、検索の結果得られた、要求された情報を要求元に返し、かつ前記時間情報記憶手段の記録内容に基づいて前記時間差が他の情報と比較して短い情報から優先的に特定し、特定した情報を前記データ記憶手段から読み込んで前記要求元にキャッシュさせる為に前記要求元に送信する予測キャッシュ管理手段と、
    を備えるサーバとして機能させることを特徴とするキャッシュプログラム。
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