JP5365117B2 - 透過可視光制御方法及び透過可視光制御装置 - Google Patents
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Description
この発明は、透明又は半透明のパネルの表面を水で被覆して水層を形成し、この水層にバブルを混入し、該バブルが前記パネルの表面に沿って移動されるので、バブルによって水層が白濁状態となる。このため、パネルを透過する可視光が低減される。
以下、本発明の透過可視光制御方法及び透過可視光制御装置を、調光サッシュに具体化した第1の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、一方の前記縦枠12の上端部には、前記貯水層形成室18内の水を外部に送出する送出管19が貫通支持されている。
図1及び図2においては、前記貯水層形成室18内に水Wが貯留されて、該貯水層形成室18内に貯水層Wsが形成されるとともに、マイクロバブル発生装置が停止されていて、前記貯水層Wsが透明状態にある。この状態において、前記制御装置34からの制御信号によって前記ポンプ25及びポンプ32が駆動されるとともに、電磁開閉弁33のソレノイド33aが励磁されて、電磁開閉弁33が開放される。すると、貯水槽21の水Wがポンプ25によって前記マイクロバブル発生ノズル22に供給され、該ノズル22によって貯水槽21内に貯留された水Wにマイクロバブルkが生成される。このマイクロバブルkが混入された水Wは貯水槽21内からポンプ32によって汲み上げられ、配管31を通して下部横枠15の通路15a内に供給される。通路15a内に供給された水Wはマイクロバブルkとともに各連通孔15bから貯水層形成室18内に進入される。このため、図4に示すように、貯水層形成室18の内部の水にマイクロバブルkがほぼ全域にわたって供給され、外側ガラス16のほぼ全域がマイクロバブルkによって白濁状態となる。従って、この白濁状態の水Wによって可視光が適切に遮蔽され、両ガラス16,17及び貯水層形成室18内に貯留された貯水層Wsを透過して室内側に進入する可視光の量が低減され、例えば夏季における室内側の空調装置による冷房効率が向上する。
(6)上記実施形態では、マイクロバブルkの水Wへの混入率を制御することにより、夜間に建築物の窓から漏れる光の量を調節でき、建築物の意匠性とプライバシー保護を向上することができる。当然、昼間もマイクロバブルkの水Wへの混入率を制御することにより、建築物の意匠性を向上することができる。
次に、本発明を調光サッシュ10に具体化した第2の実施形態を図5及び図6にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の調光サッシュ10のマイクロバブル発生装置に代えて、マイクロバブルの微小な気泡の直径(500μm)よりも大きいバブルk' (気泡)を発生させるためのバブル発生装置を用いている。この第2の実施形態及びその他の各実施形態においては、第1の実施形態と異なる構成について説明し、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
次に、図7〜図11に基づいて、この発明を調光サッシュ10に具体化した第3の実施形態について説明する。
前記ガラス16の表面には例えば酸化チタンなどの光触媒層48が所定の層厚(例えば200〜500nm)で形成されている。この光触媒層48によって、ガラス16の表面が親水化されて、光触媒層48の表面に供給された水Wが薄い流水層Wr(図11参照)となって拡散されて流下されるようにしている。
図7において、ポンプ25,32が起動されて、マイクロバブル発生ノズル22から貯水槽21内の水Wにマイクロバブルkが生成され、水Wにマイクロバブルkが混入される。このマイクロバブルkが混入された水Wはポンプ32によって配管31を通して前記パイプ46の通路46aに供給される。そして、通路46aから複数の噴射孔46bを通して外側ガラス16に向かって噴出される。この水Wは図10に示すようにガラス16の表面の親水化された光触媒層48に供給され、光触媒層48の表面に沿って水Wの層厚がほぼ均一に薄くなるように拡散されて薄い流水層Wrとなって下方に流下される。この流水層Wrによってガラス16の上面が冷却される。外側ガラス16の下端に流下された流水層Wrの水は回収樋47の回収溝47a に回収され、再び前記パイプ46の通路46aに供給されて、ガラス16の表面の冷却に用いられる。
(1)上記実施形態では、外側ガラス16の表面を流れる流水層Wrの水Wが蒸発する際の気化熱により外側ガラス16を冷却することができる。
(3)上記実施形態では、外側ガラス16の表面が親水化処理されているため、薄く均一で隙間のない流水層Wrを形成することができる。親水化処理がされていない場合には、流水層Wrが筋状に流れる虞があり、これを回避しようとすると、多量の水Wが必要となる。
(変更例)
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・図13に示すように、下部横枠15の底板にマイクロバブル発生ノズル22を装着してもよい。この変更例ではマイクロバブル発生ノズル22が一つとなるため、さらに設備コストを低減することができる。
・本発明の可視光制御装置を建物の窓枠以外の用途、例えば、屋根、門の庇、公園などに設けれた東屋の屋根、屋外の日除けガード、衝立、モニユメントなどに適用してもよい。
(1) 請求項1〜3のいずれか一項において、前記バブルはマイクロバブルであることを特徴とする可視光制御方法。
(3) 上記技術的思想(2)項において、所定の間隔をおいて対向された二枚のパネルの隙間に水を貯留して貯水層を形成するための貯水層形成室を設け、該貯水層形成室に前記貯水層にバブルを混入させるバブル混入手段を設けたことを特徴とする可視光制御装置。
(6) 上記技術的思想(4)において、前記パネルの表面には、親水層が形成されていることを特徴とする可視光制御装置。
(8) 上記技術的思想(4)又は(5)において、前記バブル混入手段は、パネルの表面にバブルが混入されていない透明な流水層を形成する機能と、バブルが混入された白濁の流水層を形成する機能とを交互に切り換え可能に構成されていることを特徴とする可視光制御装置。
Claims (3)
- 所定の間隔をおいて対向された二枚の透光性のパネルの隙間に貯留された水によって貯水層を形成し、前記貯水層に前記マイクロバブル発生手段によって発生させたマイクロバブルを供給して混入させ、前記マイクロバブルを前記パネルの表面に沿って移動させることを特徴とする透過可視光制御方法。
- 請求項1において、前記マイクロバブルの密度を調整して、前記マイクロバブルを前記貯水層に供給して混入させることを特徴とする透過可視光制御方法。
- 所定の間隔をおいて対向された二枚の透光性のパネルの隙間に貯留された水によって貯水層を形成する水層形成手段と、前記貯水層に混入させるマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生手段とを設け、前記マイクロバブルを前記パネルの表面に沿って移動させることを特徴とする透過可視光制御装置。
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