JP5359761B2 - コンロッドのクランプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンロッドのクランプ装置に関し、詳しくは、コンロッドを機械加工する際に、コンロッドをクランプするための装置に関する。
従来、エンジンに用いるコンロッドを加工装置で機械加工する際に、コンロッドを治具上でクランプするためのクランプ装置が実用されている。
コンロッドの大端部及び小端部における大端穴および小端穴には高速回転する物体が摺動するため、大端穴や小端穴の真円度を数ミクロン以下に加工する必要がある。従って、コンロッドの機械加工には厳しい加工精度が要求されるとともに、コンロッドの加工品質の管理に多くの手間が必要となり、クランプ装置においても厳密な精度が必要となっている。
前記従来技術に係るコンロッドのクランプ装置について、具体的に図6及び図7を用いて説明する。図6(a)及び(b)はそれぞれ機械加工の対象となるコンロッドの正面図及び側面図、図7(a)及び(b)はそれぞれクランプ装置でコンロッドをクランプする状態の正面図及び側面図である。
エンジンに用いるコンロッドは、図6(a)及び(b)に示す如く、円筒状の大端穴が開口された大端部と、前記大端穴よりも小径の円筒状の小端穴が開口された小端部と、前記大端部と前記小端部とを連結する平板状の連結部と、を有する。
そして、車種ごとのエンジン排気量等の違いに対してはコンロッドの形状の変更で対応するため、エンジンごとにコンロッドの製品形状が大きく異なる。具体的には、クランプ装置でクランプされるコンロッドは、図6(a)及び(b)に示す如く、大端部の外径である幅、大端穴の内径である大端穴径、小端穴の内径である小端穴径、大端穴の中心と小端穴の中心との距離である中心間距離、及び、大端部及び小端部における両端面のそれぞれの距離である厚さ、等のそれぞれの項目における大きさがエンジン型式ごとに異なるのである。
以下に、従来技術に係るコンロッドのクランプ装置でコンロッドをクランプする状態について、図7(a)及び(b)を用いて説明する。
従来技術に係るコンロッドのクランプ装置は、位置決め機構と、大端部クランプ機構と、小端部クランプ機構と、を有する。そして、コンロッドをクランプする際には、図7(a)及び(b)に示す如く、前記位置決め機構が、大端部外周クランプ、小端部外周クランプ、及び、位置決め部によって、コンロッドの大端部及び小端部の外周側面部を外側から挟持し、コンロッドのクランプ装置におけるコンロッドのクランプ位置を決める。具体的には、大端部の小端部側端部が、前記位置決め部に当接することにより、コンロッドのクランプ位置が定まるのである。
さらに、前記大端部クランプ機構が、固定側の大端部平面クランプに対して、可動側の大端部平面クランプを図7(b)中の矢印Aの方向に近接させることによって、両側から大端部平面クランプをコンロッドに当接させて大端部を大端穴の軸心方向に挟持する。それと同時に、前記小端部クランプ機構が、固定側の小端部平面クランプに対して、可動側の小端部平面クランプを図7(b)中の矢印Bの方向に近接させることによって、両側から小端部平面クランプをコンロッドに当接させて小端部を小端穴の軸心方向に挟持する。
上記のような構成により、コンロッドを加工装置で機械加工する際に、コンロッドを治具上でクランプするのである。
上記の如くクランプ装置によってコンロッドをクランプした状態でコンロッドを機械加工する際には、高品質な加工精度を確保する必要がある。このため、例えば前記大端部クランプ機構と小端部クランプ機構との間隔等はコンロッドの大きさや形状によって規定されている。つまり、所定のコンロッドに係るクランプ装置は、中心間距離等の大きさが異なるコンロッドをクランプすることができず、コンロッドを加工するための治具や設備はコンロッドごとに専用の基準受け及びクランプを用いる必要があったのである。
換言すれば、コンロッドのクランプ装置を汎用化することが困難であることから、エンジンの型式ごとに形状や大きさが異なるコンロッドを加工する場合は、コンロッドの加工ラインを変更したり段替えしたりする必要があり、作業効率が悪くなっていたのである。
上記の課題を解決するために、形状や大きさの異なるコンロッドをクランプするクランプ装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、及び、特許文献3参照)。
前記特許文献1によれば、コンロッドの位置や段差量にばらつきがある場合でも、コンロッドをクランプ歪のない状態で位置決めでき、加工精度を向上させる技術が記載されている。
しかし、前記技術によれば、コンロッドの厚さ方向のばらつきによるクランプ歪は防止できるものの、コンロッドの大端部と小端部との距離のばらつきに対応することができない。つまり、コンロッドの長さの違いに対応してクランプすることができないのである。
また、前記特許文献2によれば、大端部と小端部との距離にばらつきがあるコンロッドでも、位置ずれを起こすことのない技術が記載されている。
しかし、前記技術によれば、コンロッドの種類に応じた可変位置でボルトの締付け作業を行う必要があり、作業効率の面で改善の余地がある。
さらに、前記特許文献3によれば、異なる種類のコンロッドを把持することのできる治具を備えるロボットに関する技術が記載されている。
しかし、前記技術によれば、単にコンロッドを移動させるためにコンロッドを把持するものであり、コンロッドを固定して機械加工を行うことは難しい。
特開平3−294132号公報 実公平4−22913号公報 特開2008−221438号公報
そこで本発明は上記現状に鑑み、コンロッドを加工装置で機械加工する際に、様々な車種に対応するために形状や大きさの異なるコンロッドであっても簡易な構成でクランプすることができる、コンロッドのクランプ装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、円筒状の大端穴が開口された大端部と、前記大端穴よりも小径の円筒状の小端穴が開口された小端部と、前記大端部と前記小端部とを連結する平板状の連結部と、を有するコンロッドをクランプする、コンロッドのクランプ装置であって、第一の棒状部と、前記第一の棒状部に連結された第二の棒状部と、前記第一の棒状部及び前記第二の棒状部の一端部に配設され、前記大端部及び前記小端部の外周側面部を挟持して、前記コンロッドのクランプ装置における前記コンロッドのクランプ位置を決める、位置決め機構と、前記第一の棒状部の前記一端部に配設される固定部と、該固定部に対して近接離間可能に構成されるクランプ部と、により、前記大端部を、前記大端穴の軸心方向に挟持する、大端部クランプ機構と、前記第二の棒状部の前記一端部に配設される固定部と、該固定部に対して近接離間可能に構成されるクランプ部と、により、前記小端部を、前記小端穴の軸心方向に挟持する、小端部クランプ機構と、前記第一の棒状部と前記第二の棒状部とを近接離間させることにより、前記大端部クランプ機構と前記小端部クランプ機構のうち何れか一方の前記固定部と前記クランプ部を一体的に、他方に対して近接離間可能に駆動する、第一の駆動機構と、を備えるものである。
請求項2においては、前記大端部クランプ機構と前記小端部クランプ機構のうち何れか一方を、他方に対して等距離な状態で前記大端穴及び小端穴の軸心方向へスライド可能に駆動する、第二の駆動機構と、を備えるものである。
請求項3においては、6軸方向に駆動可能なロボットアームの一端に備えられるものである。
請求項4においては、前記大端部クランプ機構と、前記小端部クランプ機構と、のうち少なくとも一方には、前記コンロッドにかかる力を計測する歪計測手段が配設されるものである。
請求項5においては、前記大端部クランプ機構と、前記小端部クランプ機構と、のうち少なくとも一方には、前記コンロッドのクランプ厚さを計測する変位計測手段が配設されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明により、コンロッドを加工装置で機械加工する際に、様々な車種に対応するために形状や大きさの異なるコンロッドであっても簡易な構成でクランプすることができる。
第一実施形態に係るコンロッドのクランプ装置でコンロッドをクランプする状態の側面図。 同じく第一実施形態に係るコンロッドのクランプ装置でコンロッドをクランプする状態の正面図。 第一実施形態に係るコンロッドのクランプ装置でコンロッドを機械加工する状態の側面図。 (a)から(d)はそれぞれコンロッドを機械加工する状態の正面図。 (a)及び(b)はそれぞれ第二実施形態に係るコンロッドのクランプ装置でコンロッドをクランプする状態の正面図及び側面図。 (a)及び(b)はそれぞれ機械加工の対象となるコンロッドの正面図及び側面図。 (a)及び(b)はそれぞれ従来技術に係るクランプ装置でコンロッドをクランプする状態の正面図及び側面図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係るコンロッドのクランプ装置(以下、単にクランプ装置と記載する)10について、図1及び図2を用いて説明する。なお、本明細書においては説明の便宜上、図1における左側を前方、右側を後方とし、同様に紙面手前側を右側方、紙面奥行側を左側方として説明する。即ち、図2はクランプ装置10でコンロッドCをクランプする状態を前方から見た正面図である。
本実施形態に係るクランプ装置10のクランプ対象であるコンロッドCは、図1及び図2に示す如く、円筒状の大端穴が開口された大端部Cbと、前記大端穴よりも小径の円筒状の小端穴が開口された小端部Csと、前記大端部と前記小端部とを連結する平板状の連結部Ccと、を有する。
一方、本実施形態に係るクランプ装置10においては、図1及び図2に示す如く、取付け部20に固定された状態で取付け部20から前方に延出する棒状の支持部31と、該支持部31に連結された状態で取付け部20と同じ方向(前後方向)に延出する棒状の可動部51とを備える。そして、前記支持部31及び可動部51に、位置決め機構、大端部クランプ機構、小端部クランプ機構、第一の駆動機構等の各機構が配設されるのである。
前記の各機構について、以下に説明する。
前記位置決め機構は、支持部31の前端部に配設される位置決め部32、支持部31の前側において支持部31の延出方向と直交する平面上に、支持部31から上方に延出した四角形枠として配設される大端部側フレーム部34、該大端部側フレーム部34の左右の内側面から内側方へ均等に突出するとともに、付勢部材により内側方に付勢される大端部外周クランプ12・12、大端部側フレーム部34の内上面から下方へ突出するとともに、付勢部材により下方に付勢される大端部外周クランプ16、可動部51の前側において可動部51の延出方向と直交する平面上に、可動部51から下方に延出した四角形枠として配設される小端部側フレーム部54、及び、該小端部側フレーム部54の内側面から内側方へ均等に突出するとともに、付勢部材により内側方に付勢される小端部外周クランプ14・14、から構成される。
前記大端部クランプ機構は、前記支持部31の前端部であって前記位置決め部32の上方に配設される、正面視で略U字状に形成された大端部側平面固定部33、支持部31の後部に配設される大端部側サーボモータ35、該大端部側サーボモータ35から前方に延出して、前記大端部側サーボモータ35で数値制御して前後方向(図1中の矢印Bの方向)に摺動可能に構成される大端部側クランプ軸36、及び、該大端部側クランプ軸36の前端に配設される、大端部側平面固定部33と略同形状の大端部側クランプ部38、から構成される。
前記小端部クランプ機構は、前記可動部51の前端部に配設される小端部側平面固定部53、可動部51の後部に配設される小端部側サーボモータ55、該小端部側サーボモータ55から前方に延出して、前記小端部側サーボモータ55で数値制御して前後方向(図1中の矢印Cの方向)に摺動可能に構成される小端部側クランプ軸56、及び、該小端部側クランプ軸56の前端に配設される小端部側クランプ部58、から構成される。
前記第一の駆動機構は、前記支持部31の中途部と前記可動部51の中途部とを連結する連結軸41、及び、該連結軸41に配設されて前記連結軸41を数値制御により上下方向(図1中の矢印Aの方向)に摺動可能に構成する連結軸サーボモータ42から構成される。つまり、連結軸サーボモータ42により前記連結軸41を上下方向に摺動することで、可動部51が支持部31に対して近接離間する方向(上下方向)に移動可能となっているのである。
そして、上記のように構成されるクランプ装置10でコンロッドCをクランプする際には、図1及び図2に示す如く、作業者がコンロッドCをクランプ装置10に配設する。具体的には、コンロッドCを前記大端部側フレーム部34及び小端部側フレーム部54の内部に配置して、前記位置決め部32、大端部外周クランプ12・12、大端部外周クランプ16、及び、小端部外周クランプ14・14で位置決めするのである。即ち、大端部外周クランプ12・12及び小端部外周クランプ14・14が左右両側方から均等な圧力でコンロッドCに当接することにより、コンロッドCの左右方向の中心を大端部側フレーム部34及び小端部側フレーム部54の中心に合わせることができる。つまり、コンロッドCの左右方向位置を、大端部側フレーム部34の内側面及び小端部側フレーム部54の内側面を基準として位置決めすることができる。詳しくは、コンロッドCの大端部Cbの左右方向位置を大端部側フレーム部34の内側面を基準として位置決めするとともに、コンロッドCの小端部Csの左右方向位置を小端部側フレーム部54の内側面を基準として位置決めすることができる。
そして、大端部Cbの小端部側端部が前記位置決め部32に当接した状態で、大端部外周クランプ16が上方からコンロッドCに当接することにより、コンロッドCの上下方向の位置を、位置決め部32の上面を基準として位置決めすることができるのである。
換言すれば、前記位置決め機構が、コンロッドCの大端部Cb及び小端部Csの外周側面部を挟持することで、クランプ装置10におけるコンロッドCの左右方向および上下方向のクランプ位置を決めるのである。
なお本実施形態によれば、前記大端部外周クランプ12・12、大端部外周クランプ16、及び、小端部外周クランプ14・14は付勢部材により付勢された構成としたが、コンロッドCを位置決めする方法は他の構成をとることも可能である。例えば、搬入ロボット等の搬入手段がコンロッドCをクランプ装置10に搬入した後、コンロッドCの外周側から摺動ロッドを近接させて当接し、コンロッドCを所定の位置に位置決めする構成をとることもできる。
さらに、前記大端部側平面固定部33を大端部Cbの前側一端面に当接させた状態で、大端部側サーボモータ35が大端部側クランプ軸36を前方に摺動させ、大端部側クランプ部38をコンロッドCの後側面に当接させる。これにより、図3に示す如く大端部側平面固定部33と大端部側クランプ部38とで大端部Cbを大端穴の軸心方向に挟持するのである。
なお、前記大端部側平面固定部33及び大端部側クランプ部38は正面視で略U字状に形成されているため、種々のコンロッドCの幅及び大端穴径に対応してクランプできる。つまり、大端部側平面固定部33及び大端部側クランプ部38における広範囲の面をコンロッドCに当接させることができるため、様々な車種に対応するために幅及び大端穴径の異なるコンロッドCであってもクランプすることが可能となるのである。
また、大端部側平面固定部33及び大端部側クランプ部38は、コンロッドCをクランプした際に、大端部Cbの大端穴よりも外周側に当接して、大端部側平面固定部33及び大端部側クランプ部38が大端部Cbの大端穴と重複しないように構成されている。つまり、後述するようにコンロッドの加工装置80で大端穴を加工する際に、第一刃部82と干渉しない位置でコンロッドCをクランプできる形状とされているのである。
一方、前記小端部側平面固定部53を小端部Csの前側一端面に当接させた状態で、小端部側サーボモータ55が小端部側クランプ軸56を前方に摺動させ、小端部側クランプ部58をコンロッドCの後側面に当接させる。これにより、小端部側平面固定部53と小端部側クランプ部58とで小端部Csを小端穴の軸心方向に挟持するのである。
なお、小端部側平面固定部53及び小端部側クランプ部58がコンロッドCをクランプした際に、小端部側平面固定部53及び小端部側クランプ部58が小端部Csの小端穴よりも外周側に当接して、小端部Csの小端穴と重複しないように構成されている。つまり、後述するようにコンロッドの加工装置80で小端穴を加工する際に、第二刃部84と干渉しない位置でコンロッドCをクランプできる構成とされているのである。
上記の如く構成することにより、大端部クランプ機構で大端部Cbを大端穴の軸心方向に挟持すると同時に、小端部クランプ機構で小端部Csを小端穴の軸心方向に挟持するのである。この場合、コンロッドCの前後方向位置を、大端部側平面固定部33および小端部側平面固定部53後側面を基準として、位置決めすることが可能である。
上記の如く構成された本実施形態に係るクランプ装置10は、前記連結軸41及び前記連結軸サーボモータ42からなる第一の駆動機構により、前記小端部クランプ機構を前記大端部クランプ機構に対して近接離間可能に駆動するように構成されている。
具体的には、連結軸サーボモータ42の数値制御により連結軸41を上下方向に摺動させることにより、該連結軸41によって連結された支持部31と可動部51とが近接期間し、これによって小端部クランプ機構と大端部クランプ機構とが互いに近接離間するのである。
なお、本実施形態においては、小端部クランプ機構を前記大端部クランプ機構に対して近接離間可能に駆動するように構成したが、逆の構成とすることも可能である。
本実施形態に係るクランプ装置10においては上記の如く構成することにより、コンロッドCを機械加工する際に、様々な車種に対応するために形状や大きさの異なるコンロッドCであっても簡易な構成でクランプすることができる。具体的には、大端穴の中心と小端穴の中心との距離である中心間距離が異なるコンロッドCをクランプする場合は、コンロッドCをクランプする前に予め上記の如く前記連結軸サーボモータ42を数値制御して連結軸41を上下方向に摺動させておくのである。即ち、クランプするコンロッドCの大きさや形状に応じて、前記小端部クランプ機構を前記大端部クランプ機構に対して近接離間させておくことにより、当該コンロッドCをクランプ可能に構成しているのである。
つまり、コンロッドCを加工するための治具や設備について、コンロッドCごとに専用のものを用いる必要がなくなるのである。換言すれば、クランプ装置10を汎用化することができるため、エンジンの型式ごとに形状や大きさが異なるコンロッドCを加工する場合でも、コンロッドCの加工ラインを変更したり段替えしたりする必要がなく、作業効率を向上させることができるのである。
また、本実施形態に係るクランプ装置10は、6軸方向に駆動可能なロボットアームの一端である取付け部20に配設される。以下、本実施形態に係るクランプ装置10を用いてコンロッドCの機械加工をする方法を、図3及び図4を用いて説明する。
図3に示す如く、クランプ装置10を用いてコンロッドCを機械加工する際には、コンロッドの加工装置80を用いる。コンロッドの加工装置80はクランプ装置10の前方に配置されており、該コンロッドの加工装置80には、端部に第一刃部82が配設されて、該第一刃部82を回転駆動する第一スピンドル81と、同じく端部に第二刃部84が配設されて、該第二刃部84を回転駆動する第二スピンドル83とが、クランプ装置10の方向に突出して備えられている。そして、第一スピンドル81は、図3の矢印に示す如く、所定の幅αの間を上下方向へ直線状に移動可能に構成され、第二スピンドル83は固定して構成されるのである。
そして、クランプ装置10でコンロッドCをクランプし、コンロッドの加工装置80を駆動させた状態で、前記ロボットアームでクランプ装置10をコンロッドの加工装置80に近接させるのである。そして、図4の(a)〜(d)に示す如く、第二刃部84が常に小端穴の内周面に当接し、かつ、第一刃部82が常に大端穴の内周面に当接するように、第一スピンドルを上下方向に移動させつつ、ロボットアームでクランプ装置10の位置を制御するのである。
上記の如く、本実施形態に係るクランプ装置10は各機構を一体的に小型化かつ軽量化して構成されているため、ロボットアームの一端である取付け部20に取付けることができ、コンロッドCの大端穴及び小端穴の加工を容易に行うことが可能となるのである。さらに、大端穴及び小端穴の加工が終了した後、コンロッドCを搬出する搬出手段として、クランプ装置10及びロボットアームを用いることもできる。
なお、本実施形態に係るクランプ装置10は位置決め機構として大端部側フレーム部34、大端部外周クランプ12・12、大端部外周クランプ16、小端部側フレーム部54、及び、小端部外周クランプ14・14を備える構成としたが、前記位置決め機構をクランプ装置10から分離する構成にすることも可能である。即ち、大端部クランプ機構、小端部クランプ機構、第一の駆動機構等の各機構のみを一体的にロボットアームの一端である取付け部20に取付けるのである(図5(b)参照)。このように構成することにより、クランプ装置10をより小型化かつ軽量化して構成することが可能となる。
また、本実施形態に係るクランプ装置10は、大端部クランプ機構における大端部側クランプ軸36と、小端部クランプ機構における小端部側クランプ軸56とに、コンロッドCにかかる力を計測する歪計測手段である大端部側歪ゲージ61、及び、小端部側歪ゲージ71がそれぞれ配設される。
上記の如く構成することにより、クランプ装置10でコンロッドCをクランプした状態でコンロッドCの加工を行う際に、第一刃部82及び第二刃部84からコンロッドCにかかる力に異常がないか否かを常に検知することができる。即ち、例えば第一刃部82からの力に異常があった場合は、大端部側歪ゲージ61が大端部側クランプ軸36の異常な歪を検知することにより、クランプ装置10やコンロッドの加工装置80について作業者が検査することができるのである。これにより、コンロッドCの加工に際して不良品が流出することを防止できるとともに、第一刃部82及び第二刃部84の寿命を見極めることが可能となるのである。また、コンロッドCの良品条件について、大端部側歪ゲージ61及び小端部側歪ゲージ71で検出される歪のデータを基にして、コンロッドCの良品条件の定義付けをすることもできる。
なお、本実施形態に係るクランプ装置10においては、大端部側歪ゲージ61と小端部側歪ゲージ71のそれぞれが配設される構成としたが、大端部クランプ機構又は小端部クランプ機構の何れか一方のみに配設される構成にすることも可能である。
また、本実施形態に係るクランプ装置10は、大端部クランプ機構における支持部31の中途部から上方に突出した大端部側変位計測部39と、大端部側クランプ軸36に配設されて大端部側変位計測部39との距離d1を計測する大端部側変位センサ62と、からなる、大端部側変位計側手段を備える。
さらに、本実施形態に係るクランプ装置10は、小端部クランプ機構における可動部51の中途部から下方に突出した小端部側変位計測部59と、小端部側クランプ軸56に配設されて小端部側変位計測部59との距離d2を計測する小端部側変位センサ72と、からなる、小端部側変位計側手段を備える。
上記の如く構成することにより、クランプ装置10でコンロッドCをクランプする際に、コンロッドCのクランプ厚さ(大端部側変位センサ62についてはコンロッドCをクランプした状態での大端部側平面固定部33の後側面と大端部側クランプ部38の前側面との間隔、小端部側変位センサ72についてはコンロッドCをクランプした状態での小端部側平面固定部53の後側面と小端部側クランプ部58の前側面との間隔)を常に検知することができる。即ち、例えば大端部クランプ機構におけるコンロッドCのクランプ厚さに異常があった場合は、図1及び図3に示す如く、大端部側変位センサ62が大端部側変位計測部39との距離d1の値が予め設定された基準値の範囲を逸脱しているなど、前記距離d1について異常を検知するのである。これにより、大端部クランプ機構において異物を噛みこんでいないかどうかや、車種の判別違いによるコンロッドCの種別違いが発生していないかどうかを、作業者が確認することができるのである。これにより、コンロッドCの加工に際して不良品が流出することを防止できることが可能となるのである。また、コンロッドCの良品条件について、大端部側変位計側手段及び小端部側変位計側手段で検出される変位データを基にして、コンロッドCの良品条件の定義付けをすることもできる。
なお、本実施形態に係るクランプ装置10においては、大端部側変位計側手段と小端部側変位計側手段のそれぞれが配設される構成としたが、大端部クランプ機構又は小端部クランプ機構の何れか一方のみに配設される構成にすることも可能である。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係るクランプ装置110について、図5(a)及び(b)を用いて説明する。なお、本実施形態に係るクランプ装置110の説明において、前記実施形態と共通する部分については、同符号を付してその説明を省略する。また、本実施形態に係るクランプ装置110については、図5(a)及び(b)に示す如く、前記実施形態における位置決め機構をクランプ装置110から分離する構成としている。即ち、大端部クランプ機構、小端部クランプ機構、第一の駆動機構等の各機構のみを一体的にロボットアームの一端である取付け部20に取付ける構成としている。
図5(b)に示す如く、本実施形態に係るクランプ装置110における第一の駆動機構は、側面視でL字状に形成された連結軸141と、連結軸141に配設されて前記連結軸141を数値制御により上下方向(図5(b)中の矢印Aの方向)に摺動可能に構成する第一連結軸サーボモータ142とから構成されている。
さらに、本実施形態に係るクランプ装置110は、小端部クランプ機構を大端部クランプ機構に対して等距離な状態で前記大端穴及び小端穴の軸心方向へスライド可能に駆動する、第二の駆動機構を備える。即ち、前記連結軸141の下端に配設されて前記連結軸141を数値制御により前後方向(図5(b)中の矢印Dの方向)に摺動可能に構成する第二連結軸サーボモータ143を備えるのである。
本実施形態に係るクランプ装置110においては上記の如く構成することにより、コンロッドCを機械加工する際に、様々な車種に対応するために形状や大きさの異なるコンロッドCであっても簡易な構成でクランプすることができる。具体的には、図5(b)に示す如く大端穴の端面と小端穴の端面とが同一平面上になく、両面に段差tがある場合でも、上記の如く第二連結軸サーボモータ143が連結軸141を数値制御により前後方向に摺動させ、小端部クランプ機構を大端部クランプ機構に対して等距離な状態(小端部クランプ機構と大端部クランプ機構とを等しい間隔に保ったままの状態)でスライドさせることができるのである。これにより、小端部側平面固定部53を小端部Csの前側一端面に当接させることができるため、コンロッドCをクランプすることが可能となるのである。
つまり、コンロッドCを加工するための治具や設備について、コンロッドCごとに専用のものを用いる必要がなくなるのである。換言すれば、クランプ装置110を汎用化することができるため、エンジンの型式ごとに形状や大きさが異なるコンロッドCを加工する場合でも、コンロッドCの加工ラインを変更したり段替えしたりする必要がなく、作業効率を向上させることができるのである。
なお、本実施形態においては、小端部クランプ機構を大端部クランプ機構に対して等距離な状態でスライド可能に駆動するように構成したが、逆の構成とすることも可能である。
10 コンロッドのクランプ装置
20 取付け部
31 支持部
33 大端部側平面固定部
38 大端部側クランプ部
41 連結軸
42 連結軸サーボモータ
51 可動部
53 小端部側平面固定部
58 小端部側クランプ部
C コンロッド

Claims (5)

  1. 円筒状の大端穴が開口された大端部と、前記大端穴よりも小径の円筒状の小端穴が開口された小端部と、前記大端部と前記小端部とを連結する平板状の連結部と、を有するコンロッドをクランプする、コンロッドのクランプ装置であって、
    第一の棒状部と、
    前記第一の棒状部に連結された第二の棒状部と、
    前記第一の棒状部及び前記第二の棒状部の一端部に配設され、前記大端部及び前記小端部の外周側面部を挟持して、前記コンロッドのクランプ装置における前記コンロッドのクランプ位置を決める、位置決め機構と、
    前記第一の棒状部の前記一端部に配設される固定部と、該固定部に対して近接離間可能に構成されるクランプ部と、により、前記大端部を、前記大端穴の軸心方向に挟持する、大端部クランプ機構と、
    前記第二の棒状部の前記一端部に配設される固定部と、該固定部に対して近接離間可能に構成されるクランプ部と、により、前記小端部を、前記小端穴の軸心方向に挟持する、小端部クランプ機構と、
    前記第一の棒状部と前記第二の棒状部とを近接離間させることにより、前記大端部クランプ機構と前記小端部クランプ機構のうち何れか一方の前記固定部と前記クランプ部を一体的に、他方に対して近接離間可能に駆動する、第一の駆動機構と、を備える、
    ことを特徴とする、コンロッドのクランプ装置。
  2. 前記大端部クランプ機構と前記小端部クランプ機構のうち何れか一方を、他方に対して等距離な状態で前記大端穴及び小端穴の軸心方向へスライド可能に駆動する、第二の駆動機構と、を備える、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のコンロッドのクランプ装置。
  3. 6軸方向に駆動可能なロボットアームの一端に備えられる、
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のコンロッドのクランプ装置。
  4. 前記大端部クランプ機構と、前記小端部クランプ機構と、のうち少なくとも一方には、前記コンロッドにかかる力を計測する歪計測手段が配設される、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のコンロッドのクランプ装置。
  5. 前記大端部クランプ機構と、前記小端部クランプ機構と、のうち少なくとも一方には、前記コンロッドのクランプ厚さを計測する変位計測手段が配設される、
    ことを特徴とする、請求項1から請求項4の何れか1項に記載のコンロッドのクランプ装置。
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