JP5359178B2 - 敷石舗装システム - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の構成では、土路盤の上面にコンクリート舗装版と、帯状をなすとともに微細ひび割れを有する吸水性セメント硬化体とが敷設されている。そして、吸水性セメント硬化体の微細ひび割れを介して、吸水性セメント硬化体の下面側から上面側への水の移動が行われるように構成されている。この構成により、晴天時には、土路盤に保有された水が微細ひび割れを介して吸水性セメント硬化体の上面に吸い上げられ、その水が蒸発する際の気化熱により、ヒートアイランド現象が抑制されるとしている。
すなわち、特許文献1〜4に記載の構成では、路面からの水の蒸発に伴う気化熱によって、路面の温度上昇が抑制されるようになっているものの、路面上に水は存在しない。このため、歩行者が水の存在を視覚して、その視覚を通して涼感を得ることはできない。また、特許文献1〜4に記載の構成においては、いずれも、保水機能あるいは透水機能を有する表面層やブロック等の微細ひび割れや細隙を通して水分が蒸散される構成であるため、言い換えれば、毛細管を通して水分が蒸散される構成であるため、実際に蒸散される水量は多くなく、路面に水面が存在する場合と比較すると、冷却効果はほとんど期待し得ない。特に、特許文献1や特許文献4は、水が帯状の吸水性セメント硬化体や目地の部分から蒸散されるものであるため、その蒸散面積は広くなく、冷却効果がさらに低いものである。加えて、特許文献1〜4においては、蒸散される水分量は、保水材等に保持された水分量に依存されるため、気温や湿度等に応じて蒸散水分量をコントロールすることができず、天候や歩行者数等の変動要因に応じて快適な涼感空間を実現することは事実上困難である。加えて、視覚的な涼感を出すために、路面に散水を行ったとしても、散水された水は微細ひび割れ等から吸収されてしまうため、涼感演出は短時間で消滅する。
以下に、この発明の第1実施形態の敷石舗装システムを、図1〜図6に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、路床11上にコンクリート等よりなる路盤12が形成されている。路盤12の上面には、複数の溝状の配水路13が路盤12の長手方向に所定間隔をおくとともに幅方向へ平行に延びるように形成されている。路盤12の上面には、非定形の多数の舗装パネル14が固着層15を介して乱貼り状態で敷設されている。以上のようにして舗道10が構成されている。前記各舗装パネル14は、御影石、鉄平石等の自然石あるいは自然石を模した人造石であって、透水性及び保水性を有しないものが用いられている。ここで、透水性及び保水性を有しない自然石あるいは人造石とは、たとえ水分がわずかに浸透する材質であっても、その浸透速度が遅いものを指す。すなわち湿度60%の常温において、石表面に付着した水分が乾燥する速度より浸透速度が遅く、従って、実際には水分がほとんど保持することができないもの、例えばポーラスな材質ではないものを指す。そして、図3に示すように、各舗装パネル14は、その上面外縁部14aが上面中央部14bよりも低くなるように形成されている。隣接する各舗装パネル14間には全体として網目状に連続する間隙16が形成され、この間隙16は路盤12上の前記配水路13と連通されている。この間隙16の幅は、数mm〜30mm程度が好ましい。
次に、敷石舗装システムの給排水構成について説明する。
(1) この実施形態においては、配水路13内から各舗装パネル14間の間隙16を通して滲み出す水により、各舗装パネル14の表面を濡れた状態に保つことができて、歩行者に対して体感だけではなく視覚的にも涼空間を提供することができる。しかも、前述の特許文献1〜4とは異なり、毛細管現象により微細ひび割れや細隙を浸透してきた水分が蒸発するのではなく、実際に存在する水面から蒸発するために、蒸発水分量が充分で、路面を適切に冷却できる。従って、ヒートアイランドの発生防止に有効である。加えて、間隙16から滲み出す水は、全体として美観を呈する網目状をなすため、舗道10の景観向上と涼感向上に有効である。しかも、歩行者は水の存在しないところを歩行することで、水に濡れることなく水面を歩いているような感覚を得ることできて、快適な歩行感を得ることができる。
次に、この発明の第2実施形態を説明する。なお、この第2実施形態以降の各実施形態においては、前記第1実施形態と異なる構成及び作用を中心に説明する。
第3実施形態においては、図8に示すように、各舗装パネル14の下面に両端を舗装パネル14の外周端面に開口した凹溝34が形成されている。そして、複数の舗装パネル14が間隙16を設けた状態で路盤12上に敷設されることにより、各舗装パネル14の凹溝34が間隙16と連通する。従って、凹溝34が配水路の機能を果たし、凹溝34を通じて間隙16に水が行き渡る。
第4実施形態においては、前記各実施形態における浅瀬水路17は設けられていない。また、この第4実施形態においては、図9に示すように、路床11及び路盤12に、給水ポンプ(図示しない)を有する給水配管22及び流量制御弁(図示しない)を有する第1排水配管24が埋設され、それらの配管22,24の複数の端末22a,24aが間隙16に開口している。そして、水源としての貯水槽21からの間隙16に対する水の供給が給水配管22及びその端末22aを介して行われるとともに、間隙16からの排水が第1排水配管24の端末24aからその第1排水配管24を通して行われる。
第5実施形態においては、図10に示すように、各舗装パネル14を四角形の定形パネルにより構成し、それらの各舗装パネル14が間隙16をおいて整列状態で敷設されている。この舗装パネル14は、三角形,五角形,六角形等の四角形以外の定形パネルであってもよい。
第6実施形態においては、図11に示すように、前記第5実施形態と同様に、各舗装パネル14を定形パネルにより構成し、それらの各舗装パネル14が間隙16をおいて整列状態で敷設されている。また、この第6実施形態においては、各舗装パネル14の底面(裏面)に両端を舗装パネル14の外周端面に開口するとともに、交差した凹溝34が形成されている。従って、この凹溝34は、各舗装パネル14間の間隙16と連通する。この第6実施形態においても、前記図8の第3実施形態と同様に、凹溝34が前記第1実施形態の配水路の機能を果たし、凹溝34を通じて間隙16に水が行き渡る。
第7実施形態は、図12に示すように、敷石舗装が幅の広い舗道10あるいは広場において具体化する場合に適する。そのため、この第7実施形態においては、前記各実施形態の浅瀬水路17に変えて、暗渠17が設けられている。この暗渠17は、舗装パネル14により閉蓋され、舗道10または広場の中央部や隅部等の適当位置に巡らされる。この暗渠17は必要に応じて単数条または複数条設けられ、さらには必要に応じて交叉されて、分岐または合流される。この暗渠17は前記配水路13と連通している。なお、図7においては、構成を明瞭にするために配水路13と第2排水配管26とが重複して描いてあるが、それらは同一高さに位置していても実際には重複することはない。この第7実施形態においては、前記実施形態のような効果を得ることができる。また、この第7実施形態においては、適当位置に暗渠17を設ける構成あるため、広場空間等のように広い面積の敷石舗装を実現する場合に適する。そして、このように広い面積の敷石舗装であっても、排水のための勾配が不要であるため、多量の水を要することなく、冷却を行うことが可能となる。
第8実施形態は、図13に示すように、前記第7実施形態における供給配管22と排水配管24とが共通化されて兼用された構成である。すなわち、給排水配管54は、貯水槽21の貯水部と浅瀬水路17の底部との間に接続されている。この給排水配管54の一部は、給水側配管54aと排水側配管54bとの並列回路により構成されている。そして、前記給水側配管54aに給水ポンプ23が接続され、排水側配管54bに排水制御弁25が接続されている。そして、浅瀬水路17に対する給水が行われる場合は、排水制御弁25が閉鎖された状態でポンプ23が作動される。これによって、貯水槽21内の水が給排水配管54の貯水槽側,給水側配管54a及び給排水配管54の浅瀬水路17側を通って浅瀬水路17に供給される。また、浅瀬水路17からの排水は、排水制御弁25が開放された状態において、給排水配管54の浅瀬水路17側,排水側配管54b及び給排水配管54の貯水槽側を介して貯水槽21側に高低差を利用して流される。
なお、この実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
・ 敷石舗装システムの舗道10を同様な構成の広場とすること。
・ 前記第1実施形態のような給水ポンプ23により水を供給する貯水槽21を設けることなく、浅瀬水路17より高い位置に雨水を貯留する水源としてのタンクあるいは貯水池を設け、そのタンクあるいは貯水池から自然落下する水を浅瀬水路17及び配水路13に流すように構成すること。
・ 配水路13を前記実施形態とは異なる形状、例えば平面格子状,蛇行状に形成すること。
前記各実施形態及び変更例から把握され、請求項に記載の技術的思想以外の技術的思想を以下に述べる。
このようにすれば、間隙に水を配水路を通して円滑に供給できる。
(C) 配水路の端部を浅瀬水路に連結したことを特徴とする前記技術的思想(B)項に記載の敷石舗装システム。
(D) 舗装パネルの裏面に配水路を形成したことを特徴とする前記技術的思想(A)項に記載の敷石舗装システム。
このようにすれば、景観を向上できる。
(G) 貯水槽と浅瀬水路との間の供給路及び排水路を共通化したことを特徴とする前記技術思想(F)項に記載の敷石舗装システム。
(H) 貯水槽内の水を濾過するための濾過装置を設けたことを特徴とする前記技術的思想(F)または(G)項に記載の敷石舗装システム。
Claims (2)
- 路盤上に多数の非透水性の舗装パネルをそれらの間に開放状態の間隙を形成した状態で敷設して舗道を形成し、前記間隙を水源に接続し、前記各舗装パネルの上面外縁部を上面中央部より低く形成したことを特徴とする敷石舗装システム。
- 路盤上に多数の非透水性の舗装パネルをそれらの間に開放状態の間隙を形成した状態で敷設して舗道を形成し、前記舗道の一側部または両側部に開渠を並設するとともに、前記開渠を水源に接続し、前記間隙を前記開渠に連結し、
前記間隙から前記舗装パネルの表面に水が滲み出すように、前記水源から水を供給して前記開渠の水位が上昇した状態に調整する給水ポンプを設けたことを特徴とする敷石舗装システム。
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