JP5355724B2 - 測定管路内を流れる2相以上の媒体の壁流を観測し、及び/または測定する方法ならびに渦流測定装置 - Google Patents

測定管路内を流れる2相以上の媒体の壁流を観測し、及び/または測定する方法ならびに渦流測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、測定管路内を流れる第一相、特に第一密度を有する気体の第一相、及び第二相、特に第一密度とは異なる第二密度を有する液体の第二相を有する、少なくとも、ときに2相の媒体を観測し、及び/または測定する方法である。本発明は、流体に突出したブラフボディ及び渦流センサ、特にブラフボディから下流にまたはブラフボディ内に配置された渦流センサを用いて行われるものである。また、本発明は、実施形態に対応した渦流測定装置に関する。
渦流測定装置は、測定管路内の流体の流れを測定するために、特に、高温域の気体流または蒸気流を測定するために頻繁に使用されている。かかる渦流測定装置においては、流体が、流れ障害物の両側を流れ去ることができるように、流れ障害物が流路に配置される。この場合、渦が流れ障害物の両側に発生する。そしてこの場合、幅広いレイノルズ数領域にわたって、前記渦が流れ障害物の両側に交互に発生し、渦が互い違いに配置されることとなる。かかる互い違いの渦の配置はカルマン渦列と呼ばれる。この場合に、渦流測定装置において利用されるのが、渦が形成される渦発生周波数、所謂、渦周波数が、幅広いレイノルズ数領域にわたって各流体の流速に比例するという原理である。
したがって、記録された、以下渦周波数と呼ぶ渦発生周波数から、及び特定種類の渦流測定装置に特徴的なキャリブレーション係数から、流速が決定される。
この場合において、渦流測定装置は、一般に、その流路にブラフボディが流れ障害物として配置される測定管を含む。この場合において、ブラフボディは通常、流体がブラフボディの両側を流れ去ることができるような形で、測定管の内部断面のかなりの部分にわたって完全に、またはこれを越えて直径方向に延伸する。この場合において、一般に、ブラフボディの両側に、渦の発生をサポートする少なくとも2つの発生縁が形成される。測定管は、使用中は、その流量が測定されるべき測定管路に挿入され、かかる流体の流れが測定管を通過して流れ、少なくともブラフボディに逆らって流れるようにする。
加えて、渦流測定装置は、通常、渦によって生じた圧力変動に応答する少なくとも1つの渦流センサを含む。この渦流センサは、前記2つの発生縁の下流に配置される。この場合、渦流センサは、特に独立したコンポーネントとしてブラフボディ内またはブラフボディから下流に配置されることができる。渦流センサに記録された圧力変動は、電気測定信号に変換され、その周波数は流体の流速に正比例する。流体密度が追加的に確定すると、またはその旨知られると、流体の質量流量が流速と密度とから計算される。
上記種類の渦流測定装置は、なかでも単相の媒体、特に流体(液体、気体)を測定するために使用される。しかしながら、特別の用途においては、2以上の物質、特に異なる密度及び組成を有する2以上の流体が、流体測定の対象とされることも起こり得る。この場合に、2相のまたは凝集した状態で同時に存在する同一の物質(例えば水)を含むことがあり得る。
以下では、簡略化のために、測定管路内を流れる2相以上の媒体の第一相及び第二相であって、前記第一相及び第二相が最大質量流量フラクションを有する2つの主な相を示すものについて議論する。その他の相は、1つの相または2つの相に、特に固体粒子として含めることもできる。
この場合において、流れる2相以上の媒体の第一相及び第二相は、例えば蒸気内の凝縮水の状態のように、そのままで同一物質の異なる凝集状態たり得るし、または、例えば液体に巻き込まれた砂等のように、2つの異なる物質たり得る。第一相及び第二相は、特に各々が流体(液体、気体)である。この場合において、同様に、壁流は、単相だけではなく、特に2つの異なる物質から形成されることもできる。
以下に説明するさらなる発展の諸形態における変形については、たとえその都度(「少なくとも第二相」という記載によって)明示されなくとも、各場合について記載されたものとする。本発明は、特に2つの相の混合物であって、前記2つの相が混合(または少ししか混合)せず、2つの相の間の密度差が非常に大きく、測定管路内を通って流れる場合に、特に水平にまたは傾斜して延伸する測定管路の場合の下部の管壁部分に沿って流れる場合に、第二相が少なくとも部分的に壁流として流れる場合に適用可能である。本発明は、特に、第二相が底部を流れる液体であり、かつ第一相が気体であるような組み合わせに関する。
渦流測定装置において、2以上の媒体の発生が渦周波数から確定される流速の測定誤差を生じさせることが知られている。
測定管路を流れる異なる2相を有する媒体の発生の一例として、気体流における液体リブレットの形成が挙げられる。この場合に、壁流として各測定管路の壁に沿って流れる液体は、液体リブレットまたは一般的にリブレットと呼ばれる。これは、水から構成される壁流が第二相として形成され得る蒸気流(水蒸気流)に関しても特に関連性がある。しかし、気体流における液体リブレットの他にも、例えば砂のように液流内を流れることができる固形物が、上記の液体リブレットの場合と同様に、(液体と混合した)砂流が各測定管路の壁に沿って流れる形で通過することもあり得る。流れを受ける測定管路が(重力方向に対して)水平にまたは傾斜して配置され、(第二相の)壁流が測定管路内を移動する第一相の密度より高い密度を有する場合には、壁流は通常、測定管路の壁の下部に沿って流れる。
この場合において、多くの用途に供するためには、高い信頼度で、かつ、多大な費用増加を生じさせることなく第一相の流れにおける第二相の発生を検出することが望ましい。また、特定の場合においては、第二相のフラクション、特にその質量流量を測定することも望ましい。これは特に、蒸気がより遠距離を移動する場合の用途として望ましい。熱蒸気の測定管路への供給は、特にエネルギーを供給する工業プラントにおいて利用されており、この目的のために液体水の低いフラクションに対応するための高品質の蒸気が必要となる。この場合には、特に、蒸気品質が95%を超えていなければならない、といった要請が頻繁になされる。このような場合に、蒸気品質は、蒸気及び凝縮水から構成される総質量流量に対する蒸気部分の質量流量として得られる。測定管路内を移動する熱蒸気は、油輸送の分野においても利用されている。
流動性を有する、2以上の相媒体の第二相が測定管路内を移動する基本的な方法は様々である。既に説明したように、第二相は壁流、特にリブレットとして関連する測定管路の壁に沿って流れる。加えて、第二相は、第一相において液滴または粒子として比較的均一に配分された流れの中を移動する。この第二相の2種類の流れは、状況によって、同時に発生することもあれば、各々が独立して発生することもある。さらに、これらの2つの流れの状態の他にも、例えばスラグ流や気泡流等の状態が知られている。
後ほど詳細に説明するが、本発明は、主として、測定管路の壁に沿って流れる第二の流動性を有する相の壁流の検出、特にリブレットの検出を高い信頼度で迅速に行うことに関する。
米国特許公開公報第2006/0217899号には、測定管路内に配置された流量測定装置を用いて測定管路内の流量を観測する方法が記載されている。この場合において、本質的にはRMS値(二乗平均平方根)である信号特性が、一般的には2相の流れの発生を検出するために信号の広帯域周波数レンジにわたって分析される。この場合において、異種の流れ、特に上記説明した2種類の流れは、互いに区別されない。米国特許公開公報第2006/0217899号には、第二相を測定するために、変動が所望の信号周波数レンジになく、所望の信号のよりよい記録のために従来は抑制されてきた変動であっても明確に考慮される旨、本質的に記載されている。特に米国特許公開公報第2006/0217899号には、渦流測定装置の高周波数信号フラクションを有する広帯域にわたる信号スペクトルのRMS値として算出される信号振幅が、第二相の流れの増加とともに減少することが測定されている。したがって、キャリブレーションとの関係では、スペクトルから確定した広帯域RMS値、記録された渦周波数、及び第二相の流速を相互に関連付けるべきとの提案がなされている。そうすることで、使用中に、測定された信号振幅からの第二相の流速及び記録された渦周波数が確定するからである。米国特許公開公報第2006/0217899号に記載されている方法の欠点は、所定の場合において、典型的には振動という形で起こりうる撹乱が広帯域RMS値を大幅に破損しかねず、これにより、第二相の特定の検出の確実性が損なわれるという事実にある。
本発明の目的は、方法ならびに渦流測定装置を提供することであり、これを介して、測定管路内を流れる第一相、特に第一密度を有する気体の第一相、及び第二相、特に第一密度とは異なる第二密度を有する液体の第二相を有する少なくとも、ときに2相の媒体が、高い信頼度で、迅速に、かつ多大な費用増加を招くことなく観測できる方法ならびに渦流測定装置であって、前記第二相が主として壁流の形態、特にリブレットの形態で測定管路の壁に沿って流れるものである。
本発明の目的は、請求項1に記載の方法ならびに請求項15に記載の渦流測定装置によって達成される。本発明のさらなる有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。
本発明において、測定管路内を流れる第一相、特に第一密度を有する気体の第一相及び第二相、特に第一密度とは異なる第二密度を有する液体の第二相を有する少なくとも、ときに2相の媒体を観測し、及び/または測定する方法が提供される。かかる方法は、流体に突出したブラフボディ及び渦流センサ、特にブラフボディから下流にまたはブラフボディ内に設置された渦流センサを用いて行われる。かかる方法は、以下のステップを含む。
(a)少なくとも渦流センサ近傍の流体中にブラフボディを用いてカルマン渦を生成するステップであって、渦が、ブラフボディによって流体の瞬間流速に依存して渦生成周波数(渦周波数)で発生するステップ、
(b)流体の第二相の少なくとも一部を渦流センサ近傍の壁に沿って流すステップ、
(c)流体中のカルマン渦が引き起こす定期的圧力変動を、圧力変動に応答するセンサ信号を生成するための渦流センサを用いて記録するステップ、
(d)周波数バンド、特に狭い周波数バンドであって渦生成周波数を含み、特に瞬間渦生成周波数の50%未満の相対的バンド幅を有する周波数バンドを有するセンサ信号であって、瞬間渦生成周波数が周波数バンドの中心周波数に対応するセンサ信号から所望の信号成分を選択するステップ、及び
(e)センサ信号から選択された所望の信号成分を利用して、特に所望の信号成分の振幅特性曲線の標準偏差に基づいて、及び/または所望の信号成分の尖度に基づいて流体の第二相を検出するステップ。
これによれば、本発明の渦流測定装置によって、これを使用中、流動性を有する2相以上の媒体、特に気体の第一相の流速を渦の記録された渦周波数から測定することができ、同時に流れる2相媒体の測定管の壁に沿って第二相,特にリブレットの壁流の発生を迅速に(例えばオンラインで)検出することができる。第二相の壁流の検出のためには、この場合、装置の追加は必要ない。したがって、コンポーネントの数及びこれに伴う費用は低く抑えられる。リブレットの検出は、特に、通過して流れる第二媒体の壁流の場合に、第二媒体と相互に作用するように高感度部分が測定管の壁に少なくとも部分的に隣接して配置されるという点で達成される。高感度部分を介すると、流体の第一相の渦の特性的な測定変数(渦周波数)に加えて、壁流との相互作用によって生じた第二相の特性もまた、これに応じて記録される。これにより、第一相の測定変数と第二相の測定変数の両方を含む測定信号が得られる。そして、かかる測定信号に基づいて、第二相の壁流の有無を容易に検出することができる。かかる検出は、例えば、渦流測定装置によって自動的に行い得、また、現場にいるユーザに表示することも可能であり、または他の方法で、例えば測定装置から離れた制御室で行うことも可能である。
渦流測定装置は、本明細書で明確に記載した以外にも、基本的には様々な方法によって構成されることができ、特に最新式から知られる方法によっても構成することができる。特に、基本的な構成は、序論で説明した渦流測定装置に対応するものである。上記説明したように、第一渦流センサの高感度部分は、このような場合、測定管の壁の上に少なくとも部分的に隣接して配置される。用語「隣接して配置」は、この場合、高感度部分が測定管の壁からすぐに開始する複数の配置及び高感度部分が測定管の壁から非常に近くにあるために、典型的な、壁流発生の場合に、壁流の厚さが高感度部分の壁からの距離よりも大きく、これによって壁流の高感度部分との相互作用が起こり得るような複数の配置を含む。
加えて、高感度部分は、流れる2以上の相媒体の第一相の流れとの相互作用も生じ得るようにするために、測定管の内空間方向へ延伸する。このような場合に、特に、高感度部分がブラフボディに平行に延伸し、流れ方向に対して、ブラフボディと並んで配置されるようにされる。
測定管の壁に沿って流れる2以上の相の流体の第二相の壁流と第一渦流センサの高感度部分との相互作用に関する特性を有する測定信号として、特に、測定信号とは、2以上の相の流体の第一相の純粋な流れの場合における測定信号と比較して特性的な標準偏差を有する測定信号であって、これらの特性的な標準偏差が2以上の相の流体の壁流と第一渦流センサの高感度部分との相互作用によってもたらされる測定信号を意味する。かかる高感度部分の配置によって、この場合、相互作用が直接的、すなわち壁流が(所定の場合においては後者と接触しながら)高感度部分を直接通って流れることを意味し、これにより圧力変動が引き起こされ、それが高感度部分を介して記録される。
さらなる有利な発展形態において、測定管は垂直な方向に、特に、水平な方向に配置され、第一渦流センサの高感度部分は測定管の下半分に、特に最も下に設置された測定管の最下面部材に配置される。測定管がこのような水平な、または傾いた状態にあることによって、重力により、第二相の壁流は、主として測定管の下半分に集まる。したがって、測定管の下半分、特に測定管の最下面部材における高感度部分の目標とされる配置によって、第二相の壁流が渦流測定装置によって確実に検出されることができる。このような場合には、重力が第二相の流速に影響または顕著な影響を及ぼさないよう、測定管は水平に、すなわち重力方向に対して垂直または本質的に垂直に配置される。
さらなる有利な発展形態において、第一渦流センサの高感度部分は、ブラフボディで発生した渦によってもたらされた圧力変動によって揺動運動に置換可能な揺動部分によって形成される。この場合に、記録するステップにおいて、旋回可能部分の揺動運動が電気測定信号に変換される。かかる変換は、この場合において、時間の関数として電気測定信号の振幅が揺動運動に応答するようにして起きる。この場合に、揺動運動から電気測定信号への変換は様々な方法で起き得るが、特に、揺動部分の特定の位置の容量、ピエゾ抵抗、光学的、超音波、サーミスタまたは機械的な記録によって、ならびに圧力または歪み、測定基準によって揺動部分の特定の位置を記録することによって起き得る。
揺動部分の特別(時間依存)の部位の記録は、DSC(デジタルスイッチドキャパシタ)センサによって特に行うことができる。この種類のセンサの場合、揺動部分の揺動運動は、2つの電気的に接続されたキャパシタンスによって電荷の変化に変換され、これに適した測定電子機器によって評価される。このようなDSCセンサは欧州特許公報第0229933号に記載されている。
上記説明したように、特に揺動可能なシェルとしての実施形態を有する渦流センサの揺動部分は、ブラフボディと一体化することができる。この揺動部分は、ブラフボディのブラインドボアに収容することもできる。この場合、ブラインドボアは、1つ以上の通路を介して測定管内の流れと連通し、揺動部分がこれらの通路を介して圧力変動を記録できるようにする。加えて、渦流センサは通常、圧力変動から分断された部分を含む。この部分は、例えば、揺動部分内に、特に揺動シェル内に配置される。圧力変動から分断された部分は、このような場合、通常、外的撹乱要因による動きに影響されることなく、位置決めされた状態で配置される。このようにして、上記説明した方法中1つの方法において、揺動部分と分断された部分の間の距離変化が記録され、電気測定信号へと変換される。本発明において、このような場合、通路は、測定管の壁に少なくとも一部隣接して配置され、測定管の壁に沿って流れる第二媒体と渦流センサの揺動部分との相互作用が実現されるようにする。測定管が水平にまたは傾斜して配置される場合、通路は測定管の下半分に少なくとも部分的に配置される。
加えて、渦流センサの揺動部分は、ブラフボディから下流に配置された、独立して形成された揺動パドルまたはブラフボディ内に一部または全部が配置され、キャビティを通過して導入されたパドルであって、測定管の壁から流路へと延伸するパドルによって形成されることができる。このような場合、パドルは、本質的に(測定管へと)放射状かつブラフボディに平行に延伸し、測定管の延伸方向に対してブラフボディに沿って並んで配置されることができる。再び、この実施形態の場合には、渦流センサは、一般に圧力変動から分断された部分を含む。
この場合、圧力変動から分断された部分は、通常、外的撹乱要因による動きに影響されることなく、位置決めされた状態で配置される。したがって、上記説明した方法中1つの方法において、揺動部分と分断された部分の間の距離変化が記録され、電気測定信号へと変換されることができる。
時間依存の(電気的な)測定信号y(t)は、概ね、重畳されたノイズフラクションを有する周波数/振幅変調信号によって記載されることができる。これは時間依存の振幅A(t)を有する正弦波振動、及び同様に時間依存の相Θ(t)、そしてこれらに加えて異なる発生源、異なる特徴を有する追加的ノイズフラクションR(t)によって記載されることができる実際の渦流信号から構成される。したがって、フローノイズによる流れ中の差圧変動がノイズを生じさせる。ノイズフラクションは、振動またはセンサや測定装置の構造によって起こる共鳴信号によっても起き得る、重畳的発振によって起き得るが、こうした発振がセンサへ機械的に結合される。渦流信号は、結果として、以下の式(1)にて概ね表すことができる。
時間依存の振幅A(t)は、平均振幅Aと追加的な振幅変化量Δaから構成されるが、これは平均値0及び変化量δ の仮のガウス分布を有する。
可変位相Θ(t)と、瞬時渦周波数fmv(t)との関係は、瞬時渦角周波数ωmv(t)と周波数変調m(t)の時間積分によって求められる追加的位相ノイズから構成される可変位相Θ(t)の第一微分係数によって得られる。かかる周波数変調は、平均値0及び変化量δ のガウス雑音と考えられる。
典型的な測定信号及びそのスペクトルを図3に示す。
リブレットまたは壁流の形態での第二相の流体を観測するために、ならびにこの第二位相の体積分率または質量分率を評価するために、以下にさらなる発展形態に関して説明するように、測定信号y(t)が、最初に中心周波数としての渦周波数を有する小さい相対バンド幅にてフィルタリングされることができる。フィルタリングされた実数信号s(t)または、特にフィルタリングされた実数信号s(t)の振幅A(t)も、第二相の存在とその質量分率に関する記載を可能にするために必要な情報を有する。狭いバンドによってフィルタリングされた信号の振幅の変動はこうして記録され、例えば、振幅A(t)の標準偏差によって統計学的に表現され、または狭いバンドによってフィルタリングされた信号s(t)の尖度によっても、表現される。そしてかかる変動は、第二相の存在を検出するために、及び/または第二相の質量分率または体積分率を測定するために考慮に入れることができる直接的な尺度を示す。
上記の選択的なフィルタリング及び信号処理の可能な実施形態の変形を本明細書に記載する。振幅A(t)は、フィルタリングされた測定信号s(t)の分析信号によって、特に得ることができる。このため、フィルタリングされた測定信号はヒルベルト変換によってフィルタリングされた分析信号s(t)へと変換される。
フィルタリングされた分析信号s(t)は、フィルタリングされた実数信号s(t)に対応する実数部分I(t)(同相信号)と虚数部分Q(t)(直交信号)から構成される。上記式中jは、虚数単位√(−1)(平方根)である。
時間t=tの地点での瞬時振幅大きさ|A(t)|は、こうして方程式(3)によって計算されることができる。
さらに瞬時渦周波数は、位相Φ(t)を時間で微分することにより、分析信号から計算されることができる。
測定管の壁に沿って流れる第二相の壁流と第一渦流センサの高感度部分との相互作用により、狭いバンドでフィルタリングされた分析信号s(t)の振幅の増加した変動が経時的に測定可能となる。それゆえに、かかる相互作用によって、記録された狭いバンドでフィルタリングされた信号の増加振幅の変調が起きる。これらの変動は、本発明の多くのさらなる発展形式によれば、統計学的に評価され、所定の場合に壁流が第二相の形で起きているか、また起きているとすれば、壁流が第二相の形でいかなる質量分率/体積分率で起きているのか知るための手段として考慮される。
したがって、狭いバンドでフィルタリングされた分析信号s(t)の|A(t)|、すなわち振幅大きさの変動を経時的に測定することにより、第二相の壁流が容易に検出され、測定されることができる。振幅大きさの変動|A(t)|は、例えば、渦流測定装置において、特に、これに対応した実施形態の電子機器によって自動的に評価され、観測されることができる。「電子機器」に関しては、本願においては、信号、特に電気信号がアナログ方式で処理される電子回路、ならびに、電気信号がデジタル方式で処理されてデジタル方式で作動する回路またはプロセッサが参照される。これらの2つの形態は、特に、組み合わせて実施することもできる。
振幅の測定及び振幅変動の統計学的な評価のためには、その他の発展形態が考慮されることが知られている。したがって、例えば、整流器及びこの後に接続された低域通過フィルターも、平均振幅とその変動とを検出することができる。振幅変動の評価がその他の方法にて行われることも知られている。
先行する項のいずれかにおいて既に記載されたように、その他の統計学的な評価の選択肢に加えて、振幅大きさ|A(t)|の標準偏差が特に考慮されることができる。振幅大きさの推定される標準偏差が大きければ大きいほど、壁流の形態で起きる第二相のフラクションも大きいという知見が得られている。
加えて、分析信号s(t)のフィルタリングされた実数部分、略してre{s(t)}の尖度は、s(t)に対応するものであるが、これもまた、第二相の質量/体積分率の測定方法として考慮されることができる。これは、re{s(t)}の尖度が大きければ大きいほど、尖度が1.5である純粋な正弦波振動が大きくなるからである。
分析信号の振幅大きさの標準偏差を測定する場合のみならず、狭いバンドによってフィルタリングされた測定信号s(t)の尖度を測定する場合においても、第二相を超えるものが存在する場合であっても、事前に(2以上の流体の第一相と第二相の特別な組み合わせのために)標準偏差または尖度の限界値を決めることができ、これにしたがって限界値を検出することができる。加えて、第二相の特定の質量流量を超えるものが存在する場合にさらなる限界値を追加的または択一的に決めることができ、これに対応して警告レポートが出力される。
振幅大きさA(t)の標準偏差σは以下の方程式に基づいて計算される。
合計N個の値が計算において考慮される。
N個の値にわたって測定された振幅大きさの相加平均である。
狭いバンドでフィルタリングされた測定信号s(t)の尖度β(すなわち正規化された四次積率)は、四次積率μ及び標準偏差σから、下記に示す方程式(6)によって計算される。この場合、標準偏差σは、方程式(7)によって求められ、四次中心積率μは方程式(8)によって求められる。
式中、tは測定時の離散点を表す。
合計して、N個の値が計算にて考慮されるが、式中s(t)は狭いバンドでフィルタリングされた測定時t時点での測定信号の値であり、
狭いバンドでフィルタリングされた測定信号のN個の値の相加平均である。
この場合に、四次積率である尖度βは、(その平均値周辺の)統計学的分布のピークの測定値である。四次積率以外にも、知られているように、ランダム変数の期待値すなわち平均値に対応する一次積率;分散に対応する二次積率;正規化後の歪みとも呼ばれる三次積率もある。歪みとピークは、正規分布からの偏差の測定値としても使用される。
方程式(5)、(7)及び(8)は、各々N離散値である一方、各信号の連続して記録された数列については積分形式における対応する表現形式も可能である。渦流測定装置内の、相当する本発明の実施形態の電子機器による標準偏差及び/または尖度の決定は、各々確定された振幅大きさ、|A(t)|、またはiを連続した整数とした場合の時間t=tの離散点での測定値がバッファーメモリまたはリングメモリに記憶されるように行われる。この記憶は、この場合、所定の数値がバッファーメモリに記憶可能であり、新しい値|As(t)|またはs(t)を追加する場合に、一番古い値がバッファーメモリから削除され、個別の値がバッファーメモリの異なる位置に「押し込まれる」ようにする。標準偏差または尖度を計算するために考慮されるN個の値は、このような場合N個の値の対応する選択ウィンドウ、例えば100の値から選択されることができる。標準偏差または尖度の計算は、例えば、選択ウィンドウ内で、1つの値(または複数の値)が追加される(これに対応する古い値が削除される)毎に、または限定的に選択ウィンドウ内の全ての値が新しい値に置換されるときに、これが起きる毎に、所定の時間間隔内で起こり得る。
上記の節で既に記載した、さらなる有利な発展形態において、測定信号が測定管の壁に沿った壁流の形態をした第二相と第一渦流センサの高感度部分との相互作用のための特性を含むか否かを評価するためには、測定信号は、比較的小さなバンド幅でフィルタリングされた、平均周波数として渦周波数を有する選択的に狭いバンドである。このような選択的なフィルタリングを介して、渦周波数周辺の領域における周波数レンジのみが考慮され、渦周波数と異なる周波数を有する攪乱フラクションは、フィルタリングによって除外される。この周波数レンジは特に、平均周波数を渦周波数として、渦周波数の50%未満の幅を有する。
さらなる有利な発展形態において、媒体の特定の第一及び第二相のキャリブレーションとの関連で先に創出された相関関係に関して述べると、所定の第二相の質量流量は、測定信号からの渦流測定装置によって測定される渦周波数及び測定信号からの渦流測定装置によって測定される標準偏差または尖度から決定される。このような場合において、相関関係が創出されている間に、各場合において1)所定の第二相の壁流の既知の質量流量、2)第一相の異なる流速について測定信号から渦流測定装置によって決定された渦周波数、及び3)1)、2)の各場合において渦流測定装置によって測定信号から決定される関連する標準偏差または尖度が、キャリブレーションの関係で互いに連関するように(事前に)配置されている。これは、キャリブレーションの関係で第二相の種々の(既知の)質量流量と第一相の異なる流速の双方が設定されたことを意味し、関連する渦周波数と標準偏差またはこれらの異なる値の尖度が各場合において渦流測定装置によって測定される。かかる相関関係に基づいて、渦流測定装置使用中は、測定信号ならびに渦周波数から決定される標準偏差または尖度に基づいて、また、相関関係を参照しつつ、第二相の壁流の質量流量が簡易な方法にて定量的に測定される。この第二相の壁流の質量流量の定量的測定は、水平に配置された測定管または水平な配置が不可の場合は、僅かに傾斜した測定管においては特に有利である。
さらなる有利な発展形態において、この相関関係は、特に当てはめ関数の形態で渦流測定装置内に記憶される。
さらなる有利な発展形態において、第二の媒体の測定された質量流量及び/または体積流量が渦流測定装置による測定信号から測定された渦周波数によって決定された第一相の流速の修正または体積流量を修正するために考慮される。測定管内の第二相の壁流が同様に体積を占めるという事実により、第一相の実際の流速及び/または実際の体積流量は通常、渦周波数から測定される流速または体積流量から外れる。第二相の壁流の測定された質量流量に基づいて、特に後者の体積が推定される。そして例えば、第一相の体積流量がこれにしたがって修正される。
多くの他の実施形態に加えて、渦周波数記録のための1つの可能な形態は、さらなる有利な発展形態によれば、記録されたブロードバンド測定信号が2つの平行なフィルターによって渦流周波数周辺の狭いバンド周波数レンジへフィルタリングされ、実数部分I(t)と虚数部分Q(t)へと同時に変換されるものである。この場合において、これらの2つのフィルターは、まったく同一の周波数応答を有するが、両者は90°の位相差を有する。I(t)に対してQ(t)が90°の位相差を有するのは、専ら、Q(t)における実数のブロードバンド測定信号をフィルタリングする直交フィルター係数があることによる。同時に、同相フィルターは、位相シフトなしにI(t)における実数のブロードバンド測定信号をフィルタリングする。
このようなフィルター配置を介して、所望の周波数レンジのフィルタリングが有利に行われることができ、記録された測定信号の分析信号の(同相フィルターによってフィルタリングされた)実数部分ならびに(直交フィルターによってフィルタリングされた)虚数部分を得ることができる。例えば、分析信号の実数部分I(t)を形成する測定信号が、ωを周波数としてS(t)*sin(ωt)で表される場合には、フィルターによって同相に伝達される信号はI(t)=S(t)*sin(ωt)となる。一方、直行フィルターによって伝達される信号はQ(t)=S(t)*cos(ωt)となる。
加えて、2つのフィルターは同じグループ移動時間を有する形態とすることができる。このようにして、実数部分I(t)ならびに関連する虚数部分Q(t)が90°の位相差を有して2つのフィルターによって同時に出力される。
加えて、信号処理の実施形態において、CORDIC(座標回転デジタルコンピュータ)アルゴリズムを用いて、実数部分I(t)と虚数部分Q(t)から即時振幅大きさAs(t)が形成されることが提供される。かかるCORDICアルゴリズムを介して分析信号の逆正接(Q(t)/I(t))に相当する瞬時位相Φ(t)も同時に得ることができる。位相Φ(t)を時間で微分することによって、追加的に渦周波数が得られる。
測定管路内を流れる媒体の第二相の存在及び/または質量流量分率/体積流量分率に関する情報を得るために、方程式(5)及び/または方程式(6)による統計学的評価のために考慮される瞬時位相及び即時振幅情報を得るために、好ましい実施形態が純粋なアナログ電気回路または純粋なデジタル電気回路もしくは一部がアナログ形式で一部がデジタル形式の電気回路において実施可能である。
さらなる有利な発展形態において、ブラフボディの発生縁から下流に配置され、発生した圧力変動に応答する高感度部分を有し、水平に配置され、または傾いた状態の測定管の上半分に配置される第二渦流センサが備えられる。この第二渦流センサを介して、渦流、主に第一相の渦流によって発生した圧力変動が記録され、第二渦流センサの高感度部分を介して記録されたこの圧力変動は、電気測定信号へ変換され、これが第一相の純粋な流れのレファレンス信号として使用される。この有利な発展形態は、特に第一渦流センサの高感度部分が測定管の下半分、特に測定管の最下部の表面部材に設置されているときに有利である。
このようなレファレンス信号が備わっていることにより、第一渦流センサの電気測定信号(またはそこから派生する、例えば標準偏差や尖度などの変数)は、レファレンス信号(または、そこから派生する、所定の場合における例えば標準偏差や尖度などの変数)と容易に比較されることができる。このさらなる発展形態において、比較を行うことで、(重力にしたがって)測定管の下半分を流れ、第一渦流センサの高感度部分と相互に作用する第二相の壁流が、従前行われていたキャリブレーションなくして検出されることができる。所定の場合においては、その後に渦流測定装置を介して警告の出力ができる。
第二渦流センサの場合においては、配置の特性以外は、第一渦流センサに関して説明したものと、本質的には同じさらなる発展形態及び変形が可能である。
さらなる有利な発展形態において、第一渦流センサは、測定管の下部分において、特に測定管の最下部表面部材でブラフボディから下流に形成された開口部を通る流路へと延伸する揺動パドルを含む。したがって、渦流センサは壁に隣接して配置され(少なくとも部分的に)管の下半分にある高感度部分を含む。高感度部分としてパドルを使用することは、第二相の壁流が発生した場合、通常、第二相の波がパドルにあたって、これにより時間の関数として記録された測定信号狭いバンドによってフィルタリングされた分析信号の振幅の瞬時大きさの変動が増加するため、有利である。
本発明の追加的な実施形態において、パドルの周辺に壁流として流出する第二相の一部を収容するための凹部が形成される。この凹部を介して、及び、第二相がパドルの領域を壁流として流出した場合に発生した第二相の収集を介して第二相とパドルとの相互作用が増加する。凹部は、このような場合、壁流が遮断されたとき、凹部に残っている第二相(特にリブレット)が、流出する第一相によって連れ去られ(すなわち除去され)、凹部がこうして再び空になるような形態をとることができる。このようにして、壁流が存在しない場合であっても、測定信号が凹部に残った第二相の一部によって悪影響を受けないことが確実となる。
序論にて説明したように、第二相の壁流に加えて、測定管路内及び測定管内における、少なくとも第二相(すなわち壁流の場合と同じ相)または少なくとも第三相(すなわち壁流の場合とは別の相)の粒子流及び/または液滴流も、追加的にまたは択一的に起こり得る。このような場合、これらの第二相または第三相の粒子流及び/または液滴流が渦流測定装置によって検出され、所定の場合には定量的に測定されることが望ましい。したがって、有利なさらなる発展形態においては、少なくとも第二相または少なくとも第三相の分散された粒子流及び/または液滴流の検出方法は以下のステップを有する方法が提供される。
a)測定管内の流路へ突出した渦流測定装置のコンポーネント上の第二相または第三相の粒子及び/または液滴の衝突、特にブラフボディ上の衝突によって生成された音響信号を記録するステップであって前記記録がコンポーネントと一体として形成されるか、またはコンポーネントに音響的に接続される音響変換器を介して起きるステップと、
b)音響変換器を介して記録された音響信号を音響変換器によって電気信号へ変換するステップ。
このさらなる発展形態を介して、少なくとも第二相または少なくとも第三相の分散された粒子流及び/または液滴流が、渦流測定装置によって同時に迅速に(すなわちオンラインで)検出されることもまた可能となる。このために追加すべき装置は不要であるため、コンポーネントの数やこれに伴い生じる費用も低く抑えることができる。このような場合、分散された粒子流及び/または液滴流の検出は、同時に第一相内の粒子流及び/または液滴流の一部の衝突領域としての、測定管内の流路へ突出した渦流測定装置の(現行の)コンポーネントを利用することによって達成されることができる。このような場合に、コンポーネント上の第二相または第三相の粒子及び/または液滴の衝突によって生成された音響信号は、その後音響変換器によって電気信号へと変換可能となって、これらの信号が渦流測定装置によって(特に、これに対応した形態の渦流測定装置の電子機器を介して)電気的に処理可能または評価可能となる。加えて、第二相または第三相の粒子流及び/または液滴流ならびに/もしくは増加した粒子流及び/または液滴流の検出において、警告レポートが渦流測定装置によって出力される。
粒子流及び/または液滴流は、このような場合、複数の媒体によっても、特に、少なくとも2つの異なる物質からなる粒子によっても形成されることができる。以下で説明されるさらなる発展形式において、(「少なくとも第二媒体または第三媒体」という記載によって)逐一それと明示しない場合であっても、こうした変形は、各場合において参照として本明細書に組み込まれる。「分散された粒子流及び/または液滴流」とは、本明細書においては一般的に粒子及び/または液滴が(少なくとも部分的に)第一相において少なくとも第二相または第三相として分散されこの第一相によって持ち去られる流れを指す。
用語「音響変換器」は、入ってくる音響信号を記録し、これらを各音響信号に対応する電気信号へ変換する変換器またはセンサを指す。変形としては、音響変換器は、例えば、コンポーネント中、第二相の粒子及び/または液滴が衝突するコンポーネントの場所または領域で直接一体的に形成されることができ、生成された音響信号を直接記録することができる。あるいは、コンポーネントの場所または領域から距離をおいて、例えばコンポーネントの中で一体的に配置されることもでき、またはコンポーネントとは独立して、各音響信号(音波)がコンポーネントの場所または領域から音響変換器へと伝搬するようにしてコンポーネントに音響的に連結させることもできる。音響変換器は特に、測定管の外側に配置されることもできる。
有利なさらなる発展形態において、コンポーネントは渦流測定装置のブラフボディによって形成され、ブラフボディは流れの方向に対して本質的に垂直に向けられ、流れに面した衝突領域を有する。このようにして、衝突領域は粒子流及び/または液滴流によって直接的に衝突を受け、測定管の内断面の総面積に対する衝突領域の大きさの割合が容易に測定可能となる。加えて、粒子及び/または液滴は、均一な角度で衝突領域に衝突する。ブラフボディの用途に関するさらに有利な点は、ブラフボディにおいて渦が交互の側面で発生することにより、流入する流れがブラフボディよりも前に領域内で先に影響を受けることである。これにより、ブラフボディの衝突領域は(渦発生周波数に応答して)交互の側面に対して正確に垂直ではなく、僅かに傾斜して浮かんでいる。こうして、粒子及び/または液滴がブラフボディの衝突領域で集合することを効果的に防止する。
基本的には、音響信号の電気信号への変換は、音響変換器によって様々な方法でなされ得る。有利なさらなる発展形態においては、音響変換器は圧電変換器または容量性変換器によって形成される。追加的な、有利なさらなる発展形態においては、音響変換器は測定管の外側に配置され、渦流測定装置のコンポーネント、特にブラフボディに音響的に連結される。このようにして、音響変換器は処理温度や処理圧力から大いに切り離されている。
有利なさらなる発展形態においては、渦流測定装置の電子機器は、音響変換器によって提供される電気信号が所定の基準にしたがって電子機器によって評価される形態を有する。この電子機器は、このような場合、第一渦流センサの測定信号が測定される渦流測定装置の(既存の)電子機器と一体化することができる。加えて、これに対応するレポート(例えば警告レポート、粒子流/液滴流の定量的仕様書など)が渦流測定装置によって出力され、特にディスプレイ上に提示されることができる。
有利なさらなる発展形態においては、渦流測定装置の電子機器は、この電子機器によって音響変換器によって提供される電気信号が評価されるべきバンド幅へとフィルタリングされる形態を有する。これに伴い、例えば、フィルタリング前のみならずフィルタリング後の各電気信号の増幅など、その他の信号処理がさらに行われ得る。加えて、有利なさらなる発展形態においては、渦流測定装置の電子機器は、この電子機器を介して、音響変換器によって提供される電気信号からスペクトル信号処理及び/または統計学的評価によって測定変数が決定され、これがその後所定の基準にしたがって評価される。電子機器は、経時的に記録され、音響変換器によって提供された(所定の場合にあってはフィルタリングされた)電気信号の値から、特にRMS値(RMS:二乗平均平方根;二次平均値)を形成し、これを測定変数として測定することができる。例えばN個の異なる時間t(i=1−N)において記録された、(この場合フィルタリングされた)電気信号S(t)のN個の値が
計算に考慮される場合には、RMS値は以下の方程式に基づいて得られ得る。
有利なさらなる発展形態においては、渦流測定装置の電子機器は、キャリブレーションを介して測定される電圧変換率であって、この電圧変換率によって個別の粒子及び/または液滴の運動エネルギーもしくは粒子流及び/または液滴流の運動力が測定変数と相関性を有する電圧変換率によって、及び粒子流及び/または液滴流の速度を用いて、電子機器が測定変数から個別の粒子及び/または液滴の数及び質量を測定する形態を有する。このようにして第二媒体の粒子流及び/または液滴流の定量的測定が可能である。
用途に応じて、電圧変換率は、第一変形において、
個別の衝突粒子または液滴の運動エネルギーEKINと電圧変換率Cを介して相関関係を有するようにして、キャリブレーションを介して選択され、測定されることができる。この関係性は以下の方程式(10)にて示されるが、式中mは個別の粒子または液滴の質量であり、vはその速度である。
方程式(7)から明らかなように、個別の粒子または液滴の質量mは、
電圧変換率C、及び速度vから決定されることができる。粒子速度vは、第一相の速度に対応するが、渦周波数から、渦流測定装置によって知られた方法で測定されることができる。この第一変形は、特に粒子流及び/または液滴流中の個別の粒子及び/または液滴の密度が十分に低く、渦流測定装置の関連するコンポーネント上の個別の粒子の異なる衝突が独立して音響的に検出可能な場合に有利である。粒子及び/または液滴の数は、個別の衝突を計算することによって確定される。
用途に応じて、電圧変換率は、第二変形において、例えば上記の
個別の衝突粒子及び/または液滴の運動エネルギーPKINと電圧変換率Cを介して相関関係を有するようにして、キャリブレーションを介して選択され、測定されることができる。この関係性は以下の方程式(11)にて示されるが、式中m/tは粒子流及び/または液滴流の質量流量であり(但し、ここで考慮されるのは粒子及び/または液滴の質量のみであって第一相の質量ではない)、vはその速度である。
方程式(11)から明らかなように、粒子流及び/または液滴流の質量流量m/tは、
電圧変換率C、及び速度vから決定されることができる。粒子の速度vは、渦流測定装置によって測定されることができる。この第二変形は、特に粒子流及び/または液滴流中の個別の粒子及び/または液滴の密度が十分に高く、渦流測定装置の関連するコンポーネント上の個別の粒子の異なる衝突がもはや独立して音響的に検出不能な場合に有利である。粒子及び/または液滴の数は、個別の衝突を計算することによって確定される。
第一変形、第二変形の双方の場合において、電圧変換率CまたはCは、キャリブレーションと所望の計算を容易にするために、定数として選択されることができる。あるいは、電圧変換率CまたはCは、例えば、温度、圧力、幾何学的な変数などの追加的な変数の関数として定義されることもできる。このようにして、定量的測定の間は、その他の影響が考慮されることができる。
加えて本発明は、特に第二の流入可能な相よりも低い密度を有する気体において、特に測定管路内を流れる第一の流入可能な相におけるリブレットを検出するための、測定管路の壁に沿って流れる、少なくとも第二の流入可能な相の壁流を検出するための渦流測定装置であって、少なくとも測定管路に挿入可能な測定管、ブラフボディ、及び第一渦流センサから構成される渦流測定装置に関する。この場合において、ブラフボディは、ブラフボディの両側の各相に対して各場合に流路が形成されるように、及び、使用中カルマン渦が発生縁に発生するようブラフボディの両側に少なくとも2つの発生縁がある形態となるように、測定管の中で流れの横方向に向かって延伸する。
第一渦流センサは、取り付け位置に関して、発生縁から下流に配置され、発生する圧力変動に応答する高感度部分を含む。渦流測定装置は、使用中に高感度部分を介して記録される圧力変動が電気測定信号へと変換される形態とされる。第一渦流センサの高感度部分は、この場合、測定管の壁に少なくとも部分的に隣接して配置される。電気測定信号が使用中に処理される渦流測定装置の電子機器は、(測定管の壁に沿って流れる)第二相の壁流と第一渦流センサの高感度部分との相互作用のための特性を有する測定信号を記録する場合に、測定管内の第二相の壁流の存在が推定される形態とされる。このことは、第二相の壁流が観測され、検出され得ることを意味する。
ここで、渦流測定装置は、第二相の壁流を検出する場合、警告レポートが出力され、特に、渦流測定装置のディスプレイ上に提示される形態とされることができる。本発明の渦流測定装置の場合、本発明の方法に関して上記説明したさらなる発展の形態及び変形が対応する方法において可能である。測定信号の処理及び/またはさらなる変数を計算し、または測定することを要求する方法ステップの場合において、渦流測定装置の電子機器は、関連する方法ステップが電子機器を介して対応して実施可能な形態とされる。
本発明は、添付された図面に基づいて極めて詳細に説明されるが、図面中の図は以下の通りである。
図1は、本発明の第一形態による部分断面透視図における渦流測定装置の略図を示すものである。 図2は、本発明の第二形態による部分断面透視図における渦流測定装置の略図を示すものである。 図3は、典型的な測定信号y(t)の時間の関数としての信号(上方図)及びその推定されるスペクトルパワー密度(下方図)を示すものである。 図4は、第二相の質量流量を測定するための測定信号の信号処理を説明する目的の略図を示すものである。これについては、本明細書にて、より正確な説明がなされる。 図5は、水及び空気の二相の流れの場合のフィルタリングされた測定信号S(t)の尖度、対、水(第二相)の異なる質量流量及び空気(第一相)の異なる流速の渦周波数のグラフを示すものである。 図6は、線形キャリブレーション関数を決定するためのフィルタリングされた測定信号S(t)の尖度、対、純粋な(乾燥した)空気(第一相)の異なる流速の渦周波数のグラフを示すものである。 図7は、水及び空気の二相の流れの場合のキャリブレーション関数の尖度値と各フィルタリングされた測定信号の尖度値との差、対、水(第二相)の異なる質量流量及び空気(第一相)の異なる流速の渦周波数のグラフを示すものである。 図8は、水(第二相)の異なる質量流量及び空気(第一相)の異なる流速について水の質量流量、フィルタリングされた測定信号から測定される渦周波数、及びフィルタリングされた測定信号から測定される尖度差が互いに相関関係を有する三次元表示のグラフを示すものである。 図9は、記録された測定信号の分析的なフィルタリングされた測定信号の振幅大きさの標準偏差、対、水(第二相)の異なる質量流量及び空気(第一相)の異なる流速の渦周波数のグラフを示すものである。
図1は、透視図にて、本発明の第一実施形態の渦流測定装置2を略図で示すものである。渦流測定装置2は、測定管4を含み、この測定管4は図1にて、一部断面で表示されている。使用中、測定管4は測定管路(図示されていない)内に挿入され、第一相の測定管路内の流れ(ここでは気体)が、第一相によって流れ方向6へと流れる形で測定されることになる。
渦流測定装置2は、ブラフボディ8を含み、このブラフボディ8は測定管4の内部断面図全体にわたって直径方向に延伸する。図1で示す渦流測定装置2の挿入された位置において、測定管4が本質的に水平に延伸し、一方、ブラフボディ8は本質的に垂直に、すなわち重力方向とは平行に延伸する。このような場合、ブラフボディ8は、流れに面する側(図1では隠れている)で、各媒体が逆流する衝突領域を有する実施形態となる。各場合の衝突領域の両側に隣接するのが外側面10であって、ブラフボディ8が本質的に△形状の断面となるように、2つの外側面が流れ方向6に向かって次第に細くなっている。衝突領域の両側では、渦発生縁12(図1では2つある渦発生縁12のうち1つのみが視認できる)が各場合に備えられ、これが2つの外側面10への推移を形成する。図1から明らかなように、各媒体はブラフボディ8の両側を流れ、上記説明したように2つの渦発生縁12にて渦が交互に発生する。したがって、使用中は、2つの渦発生縁12の後ろの領域でカルマン渦列が形成される。
渦流測定装置2は、追加的にブラフボディ8から下流に配置された渦流センサ14を含む。本発明の実施形態の例において、渦流センサ14は、流路へ延伸し、回転軸が測定管4の最下表面部材と交差するボア18を通過するパドル16を含む。この場合において、パドル16は、静止位置では、ブラフボディ8と平行に配置され後者と並ぶ。パドル16は流れ方向6と垂直な方向及びパドル16の延伸方向と垂直な方向に揺動することができる。したがって、使用中、発生した圧力変動により、特に形成された渦により、パドル16が前後に揺動する。上記説明したように、パドルの揺動運動はDSCセンサ(詳細には図示されていない)によって電気的に処理可能な測定信号へと変換される。この場合に得られる、渦流測定装置2の電子機器(図示されていない)によってなされる様々な種類の電気測定信号分析については、図3から始まる図を参照して以下で説明する。
パドル16は、底部から測定管4を通って流路へと延伸するため、発生する圧力変動に応答する高感度部分を形成する。この高感度部分は、測定管4の壁に部分的に隣接して、測定管4の下半分に配置される。気体内に、本発明の実施形態の例においては第一相を形成するリブレット(第二相)が存在する場合、重力により、リブレットが測定管4の下領域へ引き寄せられ、隣接するパドル16へ直接流れる。パドル16の周辺にボア18内に追加的に形成されているのが凹部20であり、リブレット発生時、この凹部20内にリブレットの一部が集まる。パドル16を流れるリブレットの場合のみならず、凹部20内のリブレットの収集によって、リブレットとパドル16との相互作用が起きる。パドル16を介して記録された測定信号は、この相互作用によって影響を受ける。特に、測定信号の振幅変動が増加する。リブレットの検出を可能にするための電気測定信号分析の様々な変形については、図3から始まる図を参照して以下で説明する。
図1は、ブラフボディ8内に形成される渦流センサ22の代替可能な変形について、破線にて追加的に示している。この代替可能な変形の場合、渦流センサ22を収容するためのブラインドボア24がブラフボディ8の延伸方向と平行にブラフボディ8内に備えられる。このブラインドボア24は、測定管4内の各媒体とブラインドボア24との間の流体接続を作り出す少なくとも1つの通路25を含む。したがって、ブラインドボア24の内部に配置された渦流センサ22は、測定管4内で発生縁12から下流で発生した圧力変動、特に、渦によってもたらされた圧力変動を記録することができ、上記説明した変形の1つによれば、渦流センサ22はこれらの圧力変動を電気測定信号へ変換することができる。渦流センサ22(詳細には図示されていない)は、上記説明したように、例えば揺動するセンサスリーブを有することができる。このセンサスリーブの揺動運動が圧力変動とは独立した部分に対して記録される。
図2は、透視図にて、本発明の第二実施形態の渦流測定装置26を略図で示すものである。以下では、主に図1を参照して説明した第一実施形態との相違について調べる。同じコンポーネントに対しては同じ参照文字を使用する。
第一実施形態とは対照的に、渦流測定装置26は、ブラフボディ8から下流に配置された第二渦流センサ28を含む。同様に、この第二渦流センサ28は、回転軸が測定管4の最上表面部材と交差するボア(視認できない)を通って流路へ延伸するパドル30を含む。
したがって、第二渦流センサ28のパドル30は、第一渦流センサ14のパドル16と反対側に配置されている。この場合において、(第二渦流センサ28の)パドル30は、安静位ではブラフボディ8と平行に配置され、これと並ぶ。パドル30は流れ方向6と垂直な方向及びパドル30の延伸方向と垂直な方向に旋回することができる。
したがって、使用中、発生した圧力変動により、特に形成された渦により、パドル30が前後に揺動する。パドル30の揺動運動は、第一渦流センサ14に関して上記説明されたものと対応する形で電気測定信号へと変換される。この場合に得られる測定信号は、流体の第一相の純粋な流れのレファレンス信号を形成する。
このレファレンス信号に基づいて、第一渦流センサ14の電気測定信号(または、例えば標準偏差や尖度などの派生した変形)はレファレンス信号(または所定の場合における、例えば標準偏差や尖度などの派生した変形)と容易に比較可能となる。例えば、リブレットの存在を超えると推定される場合に、第二渦流センサ28の測定信号から測定される標準偏差や尖度から第一渦流センサ14の測定信号から測定される標準偏差や尖度の差異の上限を定義することができる。したがって、この第二実施形態の場合、測定管4の下の管部分に沿って壁流として流れるリブレットの検出は、先に渦流測定装置26のキャリブレーションを行うことなく容易に行うことができる。渦流測定装置26は、このような場合において、リブレットが起きると警告レポートを出力するような形態となる。
加えて、図2に示される渦流測定装置26は、流体の第二相または第三相の粒子流及び/または液滴流がこの渦流測定装置26を介して検出可能のみならず定量的に測定可能である形態である。流れに面するブラフボディ8の領域は、このような場合、入ってくる粒子または液滴の衝突領域27を形成する。流れの第一相(ここでは気体)において、粒子流及び/または液滴流(ここでは水の液滴流)が起きた場合、一般的に(内部断面にわたって粒子流及び/または液滴流が均一に分散された場合は)測定管4の内部断面領域に対する衝突領域27の割合に相当するわずかな粒子及び/または液滴がブラフボディ8の衝突領域27で衝突する。このような粒子及び/または液滴の衝突を通して、音響信号が生成される。ブラフボディ8内には、図2にてロッド形状で示される連結要素29が配置され、(特にその衝突領域27において)音響変換器31とブラフボディ8との間を音響的に連結する役割を果たす。この連結要素29を介して、衝突領域27における粒子及び/または液滴の衝突時生成された音響信号が外側に搬送されて測定管4の外部に達する。測定管4の外側の連結要素29に、(本実施形態では圧電素子によって形成される)音響変換器31が、これによって音響信号が記録可能となるように配置されている。音響変換器31を介して音響信号が対応する電気信号へと変換される。音響変換器31によって提供された電気信号は、その後、渦流測定装置2の測定電子機器へと送られる。
音響変換器20によって出力された電気信号は、その後(本明細書の一般部分で上記説明したように)これに対応する実施形態の電子機器によって増幅され、測定対象の周波数レンジを実現するためにフィルタリングされる。測定対象の周波数レンジは、例えば、100kHzから1MHzの範囲である。その後、例えば、RMS値など、測定対象の測定変数は、本明細書の一般部分で上記説明したように電子機器によって測定される。粒子流及び/または液滴流の検出のみが行われる場合、電子機器は、例えば、測定変数の所定の制限値を超えた場合(または所定の場合にあっては、制限値を下回る場合も含む)、粒子流及び/または液滴流の存在が推定されるような形態となる。検出のみが行われる場合、その後、所定の場合において、測定対象の測定変数の測定は省略することもでき、例えば、電気信号の信号強度の制限値が決定されることができる。
粒子流及び/または液滴流の定量的な測定がキャリブレーションとの関係で事前に追加的に行われる場合、本明細書の一般部分で上記説明したように、個別の粒子及び/または液滴の運動エネルギー(電圧変換率C)または個別の粒子流及び/または液滴流の運動パワー(電圧変換率C)が測定変数と相関関係を有する電圧変換率(CまたはC)が決定されなければならない。このような場合、方程式(7)及び(8)のみならず、本明細書の一般部分の関連する記載事項が参照される。渦周波数から渦流測定装置2によって確定されることができる粒子流及び/または液滴流の速度vを介して個別の粒子及び/または液滴の質量または粒子流及び/または液滴流の質量流量が決定されることができる(方程式(7)及び(8)を比較せよ)。
図3は、振動により重畳する攪乱フラクションを有する純粋な単相流(ここでは空気)の典型的な測定信号を示す。図3の下部に示されているのは、図3の上部における時間領域に関して示された信号のスペクトルパワー密度である。図3は、第二相のフラクションに関して関連する情報を得るために、特に測定信号の統計学的評価を行う前に狭いバンドフィルターによって渦周波数の周囲の狭いバンドにおける測定信号から周波数レンジVを選択することが必要である旨、明確にしなければならない。こうして、(例えば攪乱信号Sなどの)攪乱信号が、特に流量が少ない場合において攪乱フラクションの大きさが所望の信号のそれよりも大きくなる場合に第二相の観測の妨げとならないことが確実となる。
以下で図4を参照して説明されるのは、例えば、振幅大きさの標準偏差及び/または狭いバンドでフィルタリングされた測定信号y(t)の分析信号S(t)などの統計的変数を確定させるため、そしてリブレットまたは壁流として形成された第二相の質量流量を測定するための測定信号の純粋にデジタルな信号処理の選択肢である。記録された測定信号y(t)は、最初にフィルター段階32においてフィルタリングされ、渦周波数を中心周波数として、渦周波数が50%未満のバンド幅となる。フィルター段階32は、平行に接続された2つのフィルター34、36を含む。2つのフィルターのうち、第一フィルター34の場合は、フィルター係数がフィルタリングされた測定信号I(t)ができるだけいかなる位相シフトにも近くならないように出力されるように選択される。この第一フィルター34を以下において同相フィルター34と呼ぶ。第二フィルター36の場合は、フィルター係数がフィルタリングされた測定信号Q(t)が同相フィルター34のフィルタリングされた測定信号I(t)と比較して+90°の位相シフトを有するように選択される。この第二フィルター36を以下において直交フィルター36と呼ぶ。例えば、測定信号が(追加的な周波数が考慮されることなく)ωを渦周波数とした場合に単純にU(t)*sin(ωt)と記載される場合には、同相フィルター34によって配信される信号は、I(t)=U(t)*sin(ωt)であり、直交フィルター36によって配信される信号はQ(t)=U(t)*cos(ωt)である。まとまった2つの信号I(t)及びQ(t)が2つのフィルター34、36によって必ず同時に出力されるようにするために、2つのフィルター34、36は同じグループ移動時間を有する。
その後、CORDICアルゴリズムによって、分析信号の振幅大きさA(t)(ボックス38をみよ)及び分析信号の相Φ(t)(ボックス40をみよ)が、出力信号I(t)及びQ(t)から確定される。特に、振幅大きさA(t)は、方程式(3)に基づいて出力信号I(t)及びQ(t)から求められる。分析信号の相Φ(t)は、方程式(4)に基づいて求められる。相Φ(t)を時間で微分することにより瞬時渦周波数f(t)が追加的に得られることができる(ボックス41をみよ)。
これに対応してN個の値に関して瞬時渦周波数f(t)の平均値が求められる(ボックス23を比較せよ)。
デジタル実現の場合は、上記説明した方法で異なる時間tに関して決定される振幅大きさA(t)は、例えば、バッファーメモリやリングメモリ内に保存されることができる。このような場合、測定信号y(t)は、できる限り同じ時間間隔でフィルタリングされ、分析され、これから振幅大きさA(t)が確定される。時間間隔は、このような場合、適式には渦周波数の関数として選択される。時系列で確認された振幅大きさのN個(例えば100)の連続する値A(t)がバッファーメモリから読み取られ、そこから標準偏差(方程式(3)を比較せよ)が計算される(ボックス42をみよ)。その後、第二相のリブレットの振幅大きさの標準偏差、渦周波数、及び質量流量が互いに関係性を持ちつつ配置される相関関係に基づいて、リブレットの質量流量m/tが確定される(ボックス44をみよ)。相関関係は、このような場合、渦流測定装置内の当てはめ関数として記憶される。このような当てはめ関数または相関関係を決定することは、リブレット形態の第二相の異なる知られた質量流量にて、及び、流体の第一相の異なる流速にて実験的に行われることができる。
フィルタリングされた分析信号の振幅大きさの標準偏差の代わりに、I(t)=Re(S(t))の尖度、すなわちフィルタリングされた信号S(t)の実数部分が観測/キャリブレーションの目的のために択一的に考慮されることができる。これは、ボックス45を含む変数として図4中、破線で示されている。
以下では、当てはめ関数、すなわち測定信号の尖度、流体の第二相のリブレットの渦周波数及び質量流量が互いに関連性を有して配置されている相関関係を決定するための変数が図5〜図8を参照して説明される。このような場合、媒体の第一相は空気によって形成され、第二相は水によって形成されるが、水は壁流(または壁膜流)すなわちリブレットとして測定管の壁に沿って流れる。図4で示される信号処理の場合に当てはまる相関関係であって、フィルタリングされた分析信号の振幅大きさの標準偏差、流体の第二相のリブレットの渦周波数及び質量流量が互いに関連性を有して配置されている相関関係分析信号の振幅大きさの標準偏差相関関係は、このような場合、対応して決定されることができる。
図5は、フィルタリングされた測定信号の尖度ReS(t)対渦周波数のグラフを示す。この場合において、異なる測定曲線が、リブレットの異なる質量流量に対応している。特に、曲線Aの場合、純粋な空気流れが存在し、曲線Bの場合、10kg/h(時間当たりキログラム)の水の質量流量が存在した。曲線Cの場合、20kg/hの水の質量流量が存在し、曲線Dの場合、30kg/hの水の質量流量が存在し、曲線Eの場合、40kg/hの水の質量流量が存在した。異なる水の質量流量についてのこの文字入りのマークは図5〜図9で一貫して使用される。曲線の異なる測定点は、各場合において水の質量流量を一定に保ちながら空気(第一相)の異なる流速を設定することによって得られた。この場合において、尖度は(特定の渦周波数の周辺の狭いバンドに先にフィルタリングされた)測定信号から、方程式(6)〜(8)を用いて得られることができる。
図5から明らかなように、渦周波数一定下、尖度は水の質量流量増加とともに増加する。追加的に図5から明らかなことは、本発明の実施形態の例において、空気の低い流速の範囲では、明らかに350Hz未満の渦周波数の場合、かかる作用は専ら限定的に当てはまる。したがって、水の(一般的には第二相の)リブレット流れの質量流量を測定するための測定信号の尖度を参照することは、測定される各場合における制限流速を超える第一相の流速の場合においてのみ適している。この制限流速は、特定の渦流測定装置に依存するが、特に、測定管の直径ならびに第一相、第二相の特性に依存する。
まず、純粋な空気流れについて、空気の異なる流速の線形関数によって特定の渦周波数対空気体積流量の近似値が求められる。線形関数の傾きは、このような場合、一般的には渦流測定装置に関して、特には単一相の流体の流れの測定に関して測定されるべきキャリブレーション係数に相当する。このステップは、図ではグラフ表示されていない。
次のステップでは、純粋な空気流れについて、空気(第一相)の異なる流速の尖度が確定され、同様に曲線の近似値が線形キャリブレーション関数を介して求められる。これは図6にグラフで示されているが、かかる図6において、空気の異なる流速に関し、尖度値が渦周波数に対して各場合についてプロットされる。図6において、各場合における個別の測定点が円で示され、線形キャリブレーション関数Lは実線で描かれる。このステップで得られる線形キャリブレーション関数Lは、水リブレットが起きる場合に決定される尖度値に関して参照として考慮に入れられる。
さらに次のステップでは、図5に示されているように、尖度対渦周波数のグラフA〜Eの差異が線形キャリブレーション関数Lに対して形成される(図6を比較せよ)。尖度対渦周波数の差をプロットした場合に結果的に得られるグラフA’〜E’が図7に示されている。
最後に、最終ステップでは、実施された異なる測定のために、尖度差、渦周波数、及び(知られた各場合に)(リブレットとして流れる)水の質量流量が、互いに相対的関係を有するように配置される。三次元空間に描かれた測定点の概算値が、当てはめ関数または相関関係を形成する表面Fによって追加的に求められる。この値は図8にグラフ表示されている。このような場合に、図8において、各場合の個別の測定点は、三次元空間に尖度差、渦周波数、及び(リブレットとして流れる)水の質量流量と定義されて黒点で描かれている。表面Fは、同様に図8に描かれている。
渦流測定装置の使用において、空気(第一相)の流速及び/または体積流量率は、渦流測定装置によって測定信号または先に決定されたキャリブレーション係数から求められる渦周波数から確定されることができる。加えて、測定信号の尖度を測定することにより、線形キャリブレーション関数Lに対する前記尖度の差異が計算されることができる。例えば、渦流測定装置内に参照番号として記憶される表面Fを介して、得られた渦周波数と得られた尖度の差を用いて、リブレットとして流れる水(第二相)の質量流量が決定されることができる。加えて、所定の場合において、空気(第一相)の体積流の修正が行われることができる。このため、確定された水の質量流量からこれによって起きた、例えば空気流れの断面積の減少が推定されることができる。この変数に基づいて、渦周波数から決定された空気(第一相)の体積流量率が決定されることができる。
渦流測定装置が専ら(通常は第二相の)リブレットの検出のみに適用される場合は、相関関係または当てはめ関数を決定するための上記説明した全ステップがおこなわれる必要はない。寧ろ、例えば図6に示される線形キャリブレーション関数Lのみが確定される場合で、渦流測定装置が使用されている間は、図7に示されるように、尖度の差異が各場合に確定されていれば十分である。
加えて、リブレット(一般的には第二相の壁流)を超えた値が検出された場合、尖度の差異の制限値が定義されることができる。制限値は、このような場合、それぞれの渦周波数の関数として定義されることができる。
図9は、各場合において、記録された測定信号のフィルタリングされた分析信号の振幅大きさの標準偏差σ対渦周波数をグラフ表示したものである。このような場合、上記の文字表記に示したように各場合の異なる測定曲線A’’〜E’’が空気中の水リブレットの異なる質量流量に相当する。曲線の異なる測定点は、各場合、水の質量流量を一定に保ちながら空気(第一相)の異なる流速を設定することによって得られた。標準偏差σは、このような場合、図4を参照して説明される方法で測定信号によって得られることができる。
図5から明らかなように、標準偏差は、渦周波数一定の下、水の質量流量を増加させると増加する。加えて、図5から明らかなことは、空気の流速が低いと、すなわち、本発明の実施形態の例では、明らかに350Hz未満の渦周波数の場合、この作用は限定された程度にしか適用できない。したがって、水(一般的には第二相)の質量流量を測定するために標準偏差を使用することは、各所定の場合において、流体の第一相の流速が測定される制限流速を超えているときにのみ適している。この制限流速は、ここでも、特定の渦流測定装置(特に測定管路の直径)ならびに媒体の第一相及び第二相の特性に依存する。
図9から明らかなように、標準偏差は、相関関係または当てはめ関数を決定するために図5〜7を参照して上記説明された対応する方法で考慮に入れることができる。
本発明は、図を参照して説明された実施形態に限定されるものではない。特に、測定信号のフィルタリングされた分析信号の振幅大きさの変動対時間を決定するために、他の統計的評価を選択することも可能である。加えて、記録された測定信号の分析信号の振幅大きさの標準偏差を確定するためには、上記説明したように(例えば、ヒルベルト変換を適用したり、直交フィルターを使用したりすることで)虚数部分Q(t)が補完されることは、必ずしも必要でない。例えば、振幅大きさは、特定の(特に、渦周波数周辺の周波数に)フィルタリングされた測定信号が最大値または最小値を通過する時に決定されることができる。この決定は、例えば、ピーク検出器を用いて行われることができる。加えて、振幅大きさは、低域通過フィルターを用いて測定信号の調整を介して決定されることもできる。渦周波数は、追加的に、各場合にフィルタリングされた測定信号のゼロパスを記録するゼロパスカウンタを介して決定されることができる。これらの他にも、測定信号から振幅のみならず渦周波数を決定するため、当業者が精通している他の方法がさらに存在する。

Claims (16)

  1. 測定管路を流れ、第一相、特に第一密度を有する気体の第一相と、第二相、特に第一密度とは異なる第二密度を有する液体の第二相とを有する、少なくとも、ときに2相の媒体を観測し、及び/または測定する方法であって、
    前記方法が、流体に突出したブラフボディ及び渦流センサ、特にブラフボディから下流にまたはブラフボディ内に配置された渦流センサを用いて行われるものであり、以下のステップを含む。
    (a)少なくとも渦流センサ近傍の流体中にカルマン渦を生成するステップであって、渦が、ブラフボディによって流体の瞬間流速に依存して渦生成周波数(渦周波数)で発生するステップ、
    (b)流体の第二相の少なくとも一部を渦流センサ近傍の壁に沿って流すステップ、
    (c)流体中のカルマン渦が引き起こす定期的圧力変動を、圧力変動に応答するセンサ信号を生成するための渦流センサを用いて記録するステップ、
    (d)周波数バンド、特に狭い周波数バンドであって前記渦生成周波数を含み、特に瞬間渦生成周波数の50%未満の相対的バンド幅を有する周波数バンドを有するセンサ信号であって、瞬間渦生成周波数が周波数バンドの中心周波数に相当するセンサ信号から所望の信号成分を選択するステップ、及び
    (e)前記センサ信号から選択された所望の信号成分を利用して、特に前記所望の信号成分の振幅特性曲線の標準偏差に基づいて、及び/または前記所望の信号成分の尖度に基づいて流体の第二相を検出するステップ。
  2. 測定管(4)が垂直の角度で配置され、特に水平に配置され、第一渦流センサ(14)の高感度部分(16)が測定管(4)の下半分に配置され、特に測定管(4)の最下面部材に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 第一渦流センサ(14)の高感度部分(16)が、生成された圧力変動を介して揺動運動に置換可能な揺動部分(16)によって形成され、かつ、記録するステップにおいて、
    前記揺動部分(16)の揺動運動が電気測定信号に変換されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 記録された測定信号の狭いバンドでフィルタリングされた分析信号の振幅大きさが流体の第一相の純粋な流れに対して経時的に増加する場合において、測定信号が、測定管(4)の壁に沿って流れる流体の第二相の壁流と第一渦流センサ(14)の高感度部分(16)との相互作用に関する特性を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記記録された測定信号の狭いバンドでフィルタリングされた分析信号の振幅大きさの標準偏差が流体の第一相の純粋な流れに対して経時的に増加する場合において、前記標準偏差が経時的に記録された振幅大きさの所定数の値を介して形成されるものであり、測定信号が、測定管(4)の壁に沿って流れる流体の第二相の壁流と第一渦流センサ(14)の高感度部分(16)との相互作用に関する特性を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 狭いバンドでフィルタリングされた分析信号の尖度が流体の第一相の純粋な流れに対して経時的に増加する場合において、前記尖度が経時的に記録された測定信号の所定数の値を介して形成されるものであり、測定信号が、測定管(4)の壁に沿って流れる流体の第二相の壁流と第一渦流センサ(14)の高感度部分(16)との相互作用に関する特性を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 測定信号が測定管(4)の壁に沿って流れる流体の第二相の壁流と第一渦流センサ(1)の高感度部分(16)との相互作用に関する特性を有するか否かを評価するために、前記測定信号が最初に渦流測定装置(2;26)によって記録された渦周波数周辺の周波数レンジにフィルタリングされ、フィルタリングされた測定信号が評価のために考慮されるものであって、特に前記周波数レンジが、前記渦周波数を中心周波数として、本質的に渦周波数の50%未満の幅を有していることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. キャリブレーションとの関係で1)所定の第二相の壁流の既知の質量流量、2)流体の第一相の異なる流速用の測定信号から渦流測定装置(2;26)によって決定される渦流周波数、3)上記各場合において測定信号から渦流測定装置(2;26)によって決定される関連する標準偏差または尖度値が互いに相対的な関係を有して配置される相関関係を参照しながら、測定信号からの渦流測定装置(2;26)によって決定された渦周波数と測定信号からの渦流測定装置(2;26)によって決定された標準偏差または尖度とから、所定の第二相の質量流量が決定されることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 流体の第二相の決定された質量流量が媒体の第一相の流速または体積流量を渦流測定装置(2;26)によって渦周波数から決定されるものとして訂正するために考慮されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 記録された測定信号が2つの平行なフィルター(34、36)によって、特に渦周波数を中心周波数として渦周波数周辺の狭いレンジへフィルタリングされ、前記フィルターのうち1つのフィルターが同相フィルター(34)を形成し、他のフィルターが直交フィルター(36)を形成して、即時振幅と相を得るために、直交フィルターのフィルター係数が、出力フィルター直交信号が同相信号に対して90度の位相シフトが起きるように選択されることを特徴とする、請求項4〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 圧力変動に応答し水平に配置されるか傾いた測定管(4)の上半分に配置された高感度部分(30)を有するブラフボディ(8)の発生縁(12)から下流に配置される第二渦流センサ(28)を介して圧力変動が記録され、前記圧力変動が電気測定信号へ変換され、前記電気測定信号が流体の第一相の純粋な流れの参照信号として使用されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
  12. 第二相、特に壁流の検出の場合において、第一渦流センサの参照信号の測定変数と第二渦流センサの測定信号の測定変数とを比較することにより、測定変数の確定した偏差、特に振幅大きさの標準偏差または狭いバンドでフィルタリングされた信号の尖度の場合において、警告レポートが特に渦流測定装置のディスプレイ及び/または渦流測定装置に接続された制御システムに出力、特に警告レポートが異なるエスカレーションステージを示す1以上の閾値によって現れるように出力されることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
  13. 第一渦流センサ(14)が測定管(4)の下部、特に測定管(4)の最下表面部材においてブラフボディ(8)から下流に形成される開口部(18)を通って延伸する揺動パドル(16)を有し、パドル(16)の周囲には、壁流として流れ去る流体の第二相を収容するための凹部(20)が形成されていることを特徴とする、請求項3乃至12のいずれかに記載の方法。
  14. 媒体の少なくとも第二相または少なくとも第三相の分散した粒子流及び/または液滴流の検出方法が、以下のステップを含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の方法。
    (f)測定管(4)内の流路へ突出した渦流測定装置(2)のコンポーネント(8)上の第二相または第三相の粒子及び/または液滴の衝突、特にブラフボディ(8)上の衝突によって生成された音響信号を記録するステップであって前記記録がコンポーネント(8)と一体として形成されるか、またはコンポーネント(8)に音響的に接続される音響変換器(31)を介して起きるステップ、及び
    (g)音響変換器(31)を介して記録された音響信号を音響変換器(31)によって電気信号へ変換するステップ。
  15. コンポーネント(8)が渦流測定装置(2)のブラフボディ(8)によって形成され、ブラフボディ(8)が流れ方向(6)に本質的に垂直に向き、流れに面する衝突領域(27)を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 測定管路を流れ、第一相、特に第一密度を有する気体の第一相と、第二相、特に第一密度とは異なる第二密度を有する液体の第二相とを有する、少なくとも、ときに2相の媒体を観測し、及び/または測定する渦流測定装置であって、
    測定管と、
    電子機器と、
    流れる媒体内に突出したブラフボディと、
    前記ブラフボディから、あるいは、内よりの下流に配置された渦流センサと、
    を備え、
    前記ブラフボディは、特定の媒体に対しては、流路が、前記ブラフボディの両側に形成され、前記ブラフボディの両側では、少なくとも2つの生成エッジが、使用中に、カルマン渦が発生されるように、取り付けられる形態で、前記測定管に流れの方向に対し横方向に延伸しており、
    前記第1の渦センサは、取り付けられた位置に対し、前記生成エッジから下流に配置され、圧力揺らぎに応答する高感度部分を備え、
    前記渦流測定装置は、使用中、前記高感度部分に記録される圧力揺らぎが、電気測定信号内に変換されるように取り付けられ、
    前記第1の渦センサの前記高感度部分は、前記測定管の壁に少なくとも部分的に隣接し、
    使用中の電気測定信号が処理される渦流測定装置の前記電子機器は、周波数バンドの中心周波数に対応する瞬間渦生成周波数を有する渦生成周波数を含む周波数バンドを有する所望の信号成分をセンサ信号から選択し、前記センサ信号から選択された前記所望の信号成分を使って、流れる媒体の前記第二相の存在を検出し、前記電子機器が測定管の壁に沿って流れる2相以上の媒体の第二相の壁流と第一渦流センサの高感度部分との相互作用に関する特性を有する測定信号を記録する場合に、測定管内の2相以上の媒体の第二相の壁流の存在が推定される形態である渦流測定装置。

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