JP5354676B2 - 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測 - Google Patents

感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測 Download PDF

Info

Publication number
JP5354676B2
JP5354676B2 JP2009261889A JP2009261889A JP5354676B2 JP 5354676 B2 JP5354676 B2 JP 5354676B2 JP 2009261889 A JP2009261889 A JP 2009261889A JP 2009261889 A JP2009261889 A JP 2009261889A JP 5354676 B2 JP5354676 B2 JP 5354676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating surface
light
flow field
flow
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009261889A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011106948A (ja
Inventor
博隆 坂上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Original Assignee
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Aerospace Exploration Agency JAXA filed Critical Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority to JP2009261889A priority Critical patent/JP5354676B2/ja
Publication of JP2011106948A publication Critical patent/JP2011106948A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5354676B2 publication Critical patent/JP5354676B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)

Description

本発明は、流れ場の可視化計測方法及びその装置、特に、酸素消光性塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を同時に実施することが出来る流れ場の可視化計測方法及びその装置に関する。
感圧塗料(Pressure-Sensitive Paint:PSP)を用いた圧力場計測(以下、「感圧塗料・コーティング計測」という。)が、航空宇宙分野の風洞実験において注目されている。この計測は、空気中の酸素分子が感圧塗料に含まれる蛍光・りん光色素(以下、「発光色素」という。)の励起エネルギーを奪い、発光色素の発光光が消光する現象を利用したものである。被測定物である模型表面(試験体表面)に塗られた感圧塗料に励起光を照射すると発光色素が発光(蛍光、りん光)する。その発光強度は酸素分圧(酸素濃度)と相関関係があり、模型上の発光強度分布をCCDカメラで計測し所定の画像処理を行うことにより模型上の圧力場を視覚的に求めることができる。従来技術の殆どは静圧孔を利用した計測であるために離散的なデータしか計測することが出来なかったが、このPSPを利用することにより模型全面の連続した圧力分布データを得ることが出来る。さらに、手軽で安価に計測できる利点がある(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)。
このように、感圧塗料・コーティング計測は、発光色素からの発光(蛍光、りん光)を酸素分圧、引いては流れ場の圧力に関係づける計測法である。
それとは別に、流れ場中に多数の粒子を投入して、その粒子の運動をある時間間隔でCCDカメラ等で撮像することにより、流れを流線として可視化し、その流線データから流れ場の速度分布を取得するようにした粒子画像流速測定法(Particle Image Velocimetry:PIV)が広く知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。
粒子画像流速測定法は、流体中(流れ場)にトレーサーとなる粒子を散布し、流れによってトレーサーが移動する大きさ、向きを画像計測により取得する計測法である。流れ場に投入される粒子は、流れを構成する物質によって異なり、気体流の場合は、例えばスモーク(煙)又はスチーム(水蒸気)等がトレーサーとして使用され、他方、液体流の場合は、例えば気泡、オイル又は有色粒子等が使用される。
従って、感圧塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を併用することにより、試験体のコーティング面近傍の流れ場と、同コーティング面から離れた任意位置での流れ場の双方の流れ場を可視化計測することが出来る。
しかしながら、感圧塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法は同時に併用されることはない。それは、トレーサー粒子が感圧塗料のコーティング面に付着し、感圧塗料に含まれる発光色素の酸素感度や発光量に影響(光学的障害)を与えるためである。そのため、二つの計測は非同期形態で別々に行われている。そのため、計測される流れとしては、再現性のある定常流が望ましく、非定常流のような再現性のない流れの場合は、これらの計測データは必ずしも力学的に対応していないため、コーティング面近傍の流れ場情報とその面から離れた位置での流れ場情報との間の同一時系列における相関関係を取得することが出来なかった。
また、感圧塗料・コーティング計測に酸素水をトレーサーとして用いることでコーティング面近傍の流れを可視化する方法が報告されている。また、水素気泡を用いて粒子画像流速測定法により流れを可視化する方法も報告されている。
特許第3380894号 特開2007−309829号公報
石井幸治、"粒子画像流速測定法(PIV)のための流れの可視化"、[online]、2002年4月16日、[平成21年11月09日検索]、インターネットURL:http://www.riam.kyushu-u.ac.jp/gikan/houkoku3/ryuusigazou.pdf
上述した通り、感圧塗料に含まれる発光色素は酸素感度を有するため、感圧塗料・コーティング計測は、感圧塗料が塗布されたコーティング面上の気体中の酸素分圧または水中の酸素濃度を計測する計測方法である。他方、粒子画像流速測定法は流体中に粒子を注入し、それを追跡することで一様流中の流れ場を計測する計測方法である。トレーサー粒子がコーティング面に付着することでコーティング面の計測を阻害するため、従来、感圧塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を併用して試験体のコーティング面近傍の流れ場と、コーティング面から離れた任意位置での流れ場を同時に計測することは出来なかった。
また、酸素水をトレーサー粒子に用いることにより、試験体のコーティング面近傍の流れを可視化すると共に、流体の圧力分布および速度分布に関する計測データを取得することは可能である。しかし、この場合、計測はコーティング面近傍の狭い範囲に限定され、コーティング面から離れた広い範囲の流れ場を計測する(可視化する)ことは出来ない。
従って、本発明の解決すべき課題は、流体計測で必要とされる表面近傍の流れ及び一様流の双方の流れ場情報を同時に計測することである。また、非定常現象を含む流れに対しても同時計測することにより、より広範囲な条件で流れの情報を提供することが本発明の解決すべき第2の課題である。
そこで、本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、流体計測で必要とされる表面近傍の流れ及び一様流の双方の流れ場情報を同時に計測することが出来ると共に、非定常現象を含む流れ等のより広範囲な条件で流れの情報を提供することが可能な流れ場の可視化計測方法及びその装置を提供することである。
前記目的を達成するために請求項1に記載の流れ場の可視化計測方法は、酸素消光性塗料が塗布されたコーティング面を流れに平行に配設して、前記コーティング面に励起光を照射しながら該コーティング面近傍に酸素水を流し、該コーティング面からの発光光を撮像手段によって受光することによって前記コーティング面近傍の流れ場を可視化計測する計測方法において、
前記コーティング面から離れた任意位置において水素気泡を流し、該水素気泡に対し前記発光光とは波長帯の異なる光を照射し、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を分光しながら、該「水素気泡からの反射又は透過光」を前記撮像手段とは異なる別個の撮像手段によって受光することによって、試験体の前記コーティング面近傍の流れ場と、同該コーティング面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することを特徴とする。
上記流れ場の可視化計測方法では、酸素水を酸素消光性塗料・コーティング計測におけるトレーサーとし、他方、水素気泡を粒子画像流速測定法におけるトレーサーとすることによって、コーティング面近傍の流れ場情報については「コーティング面からの発光光」を受光・撮像することによって得られ、一方、コーティング面から離れた任意位置の流れ場情報については「水素気泡からの反射又は透過光」を受光・撮像することにより得られる。なお、発光光と「水素気泡からの反射又は透過光」は、互いに波長帯が異なるように設定することにより、例えばダイクロックミラー等を用いて両光を光学的に完全に分離することが出来る。従って、本発明によれば、酸素消光性塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を同時に併用して、コーティング面近傍の流れ場と、コーティング面から離れた任意位置の流れ場を同時に可視化計測することが可能となる。また、後述するように、酸素消光性塗料が塗布されたコーティング面は多孔質の基盤上に形成されているため、コーティング面の酸素感度がより向上し、酸素を含む流体の変化に発光光が高速に応答するようになる。加えて、高速度・高感度の光センサーを使用した高速度・高感度カメラを用いることによって、「コーティング面からの発光光」を好適に受光して撮像することが出来るようになる。これにより、非定常な流れを持つ面近傍及び一様流の現象を同時に可視化計測することが出来るようになる。その結果、面近傍の流れ場情報とその面から離れた任意位置での流れ情報との間の同一時系列における相関関係を取得することが出来るようになる。
つまり、本発明のポイントは、酸素水をトレーサーとすることで、上記コーティング面近傍の流れを可視化可能とする。他方、コーティング面から離れた任意位置において水素気泡を作り出し、粒子画像流速測定法を適用して水素気泡を追跡することで流路中の任意の場所の流れを可視化可能とする。この場合、水素気泡は、感圧塗料・コーティング面に付着しても再度水に溶解するので、コーティング面への影響を与えずに粒子画像計測による一様流の可視化計測が可能となる。なお、計測は水中に限定されるが、面近傍及び一様流の双方の流れ場情報を同時に取得することが出来る。
また、酸素および水素を用いているため、無色透明であることから光学計測での障害とならない。また、これらは水の構成要素であるので、水に溶解し、上記コーティング面および流路内壁面等を汚染しないという利点を持つ。
請求項2に記載の流れ場の可視化計測方法では、前記コーティング面を多孔質の基盤上に形成することとした。
上記流れ場の可視化計測方法では、酸素を含む流体の変化に発光光(発光強度)が高速に応答するように、前記コーティング面を多孔質の基盤上に形成した。これにより、後述の高速度・高感度カメラの効果と相俟ってコーティング面近傍の流れ場の非定常現象を正確に可視化計測することが出来るようになる。また、これにより、コーティング面近傍の流れ場情報と、コーティング面から離れた任意位置の流れ場情報との間の同一時系列における相関関係を取得することが出来るようになる。
請求項3に記載の流れ場の可視化計測方法では、前記流れ中に電気を流して前記水素気泡を発生させることとした。
上記流れ場の可視化計測方法では、水の組成が水素原子と酸素原子とから成ることに着目し、流体に電気(電子)を流し、水を電気的に分解することにより水素気泡を発生させるようにした。これにより、流路中の任意位置で水素気泡を作り出すことが可能となり、粒子画像流速測定法によって任意位置での流れ場を可視化計測することが出来るようになる。
請求項4に記載の流れ場の可視化計測方法では、棒状、線状またはワイヤ状電極を負電極として流れに交差するように配設して前記水素気泡を発生させることとした。
上記流れ場の可視化計測方法では、水素気泡が発生地点を含む層流に一様に拡がるように、水素気泡が生成される電極を流れに交差するように配設した。また、流れに対し抵抗とならないように電極形状を棒状、線状またはワイヤ状とした。
請求項5に記載の流れ場の可視化計測方法では、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を、ダイクロイックミラーを用いて分光することとした。
上記流れ場の可視化計測方法では、上記コーティング面近傍の流れ場と、コーティング面から離れた任意位置の流れ場を同時に可視化計測することが出来るように、波長帯の互いに異なる「コーティング面からの発光光」と「水素気泡からの反射又は透過光」を光学的に完全に分離するダイクロイックミラーを使用した。これにより、「コーティング面からの発光光」と「水素気泡法からの光」は互いに干渉しなくなり、後述の高速度・高感度カメラによって試験体の上記コーティング面近傍の流れ場と、コーティング面から離れた任意位置の流れ場を同時に画像化することが出来るようになる。
請求項6に記載の流れ場の可視化計測方法では、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を、時間および距離分解能の高い高速度・高感度カメラによって別個独立に同時に撮像することとした。
上記流れ場の可視化計測方法では、非定常な流れを持つ面近傍及び一様流の現象に対しても同時に可視化計測することが出来るように、「コーティング面からの発光光」と「水素気泡からの反射又は透過光」を高い時間分解能および距離分解能で別個独立に撮像することが出来る撮像手段として高速度・高感度カメラを使用した。
前記目的を達成するために請求項7に記載の流れ場の可視化計測装置は、酸素消光性塗料が塗布されたコーティング面、該コーティング面が配設され液体が流れる光透過性流路と、該コーティング面に励起光を照射する励起光源と、該コーティング面近傍に酸素水を流す酸素水供給手段と、前記コーティング面からの発光光を受光する撮像手段とを備えた流れ場の可視化計測装置であって、
前記コーティング面から離れた任意位置において水素気泡を発生させる水素気泡発生手段と、該水素気泡に対し前記発光光とは異なる波長帯の光を照射する光照射手段と、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を光学的に分離する分光手段と、該「水素気泡からの反射又は透過光」を受光する前記撮像手段とは異なる別個独立の撮像手段とを具備し、試験体の前記コーティング面近傍の流れ場と、同該コーティング面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することを特徴とする。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項1に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
請求項8に記載の流れ場の可視化計測装置では、前記コーティング面は多孔質の基盤上に形成されていることとした。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項2に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
請求項9に記載の流れ場の可視化計測装置では、前記水素気泡発生手段として前記液体に電気を流す電源部を備えることとした。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項3に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
請求項10に記載の流れ場の可視化計測装置では、前記電源部の電極として棒状、線状またはワイヤ状電極を備えることとした。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項4に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
請求項11に記載の流れ場の可視化計測装置では、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を分光する分光手段としてダイクロイックミラーを備えることとした。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項5に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
請求項12に記載の流れ場の可視化計測装置では、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を撮像する撮像手段として、時間および距離分解能の高い高速度・高感度カメラを備えることとした。
上記流れ場の可視化計測装置では、上記請求項6に記載の可視化計測方法を好適に実施することが出来る。
本発明の流れ場の可視化計測方法及びその装置によれば、酸素消光性塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を同時に併用して、以下に記す効果が期待される。
(1)試験体のコーティング面近傍の流れ場及びその面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することが出来る。
(2)非定常な流れを持つコーティング面近傍の流れ場及びその面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することが出来る。
(3)「コーティング面近傍の流れ場情報」と「その面から離れた任意位置での流れ場情報」との間の同一時系列における相関関係を取得することが出来る。
(4)トレーサーとして酸素水および水素気泡を用いることで、トレーサーが水槽および流体(水)を汚染せず、かつ光学的な障害とならない。また、流体中からトレーサーを回収する作業が不要となる。
本発明の流れ場の可視化計測装置を示す要部断面説明図である。 本発明に係る多孔質基盤を示す要部説明図である。 「コーティング面近傍の流れ場」と「その面から離れた任意位置での流れ場」についての同時可視化計測を示す説明図である。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の流れ場の可視化計測装置100を示す要部断面説明図である。
この流れ場の可視化計測装置100は、流体(水)が流れる流路1と、酸素消光性塗料としての感圧塗料が流体と接する外周面に塗布されて成る感圧塗料・コーティング基盤2と、感圧塗料に含まれる発光色素を励起させる励起光源3と、発光色素の励起エネルギーを奪う酸素水を供給する酸素水供給ノズル4と、水素気泡発生源となる白金線5と、白金線5等の電極を介して水に電気を供給する電源部6と、水素気泡5aにレーザ光をシート状に照射するレーザ7と、「水素気泡5aからのレーザ光」を透過させる一方、「感圧塗料・コーティング基盤2(発光色素)からの発光光」を反射させて所定の方向へ案内するダイクロイックミラー8と、「水素気泡5aからのレーザ光」を所定の方向へ案内する鏡9と、「感圧塗料・コーティング基盤2からの発光光」を受光してコーティング面近傍の流れ場についての画像を生成する高速度・高感度カメラ10と、「水素気泡5aからのレーザ光」を受光してコーティング面から離れた任意位置での流れ場についての画像を生成する高速度・高感度カメラ11とを具備して構成される。なお、感圧塗料・コーティング基盤2の詳細については、図2を参照しながら後述する。また、本実施例では、底面から40mm近傍を一様流の流れ場として、その近傍において水素気泡5aをトレーサーとする粒子画像流速測定法を行った。
本発明の最良の形態は、酸素水をトレーサーとした高速応答性を備えた感圧塗料・コーティング計測に、水素気泡をトレーサーとする上記粒子画像流速測定法を組み合わせることにより実施される。概略は図1に示す通りである。感圧塗料・コーティング基盤2は流路1の内壁面に設置し、その表面近傍の流れを、酸素水をトレーサーにすることで可視化する。コーティング面は励起光により光エネルギーを受け、発光信号を出す。この信号が酸素水付近では酸素消光により奪われるため、発光画像を計測することで酸素水をトレーサーとした流れの可視化を行うことができる。他方、水素気泡5aは、試験体としての円筒12の上流に設置した白金線5に電流を流して水槽内(流路1内)の水を電気分解することで発生する。この水素気泡5aを高速度・高感度カメラ11で計測し、試験体周辺および一様流を流れるパターンから粒子画像流速測定法を用いて一様流の可視化を行うことができる。感圧塗料に含まれる発光色素は400 nmで励起され、650 nmで発光する。水素気泡5aは532 nmのレーザーシートで照射する。600 nmで波長分離するダイクロイックミラー8を用い、それぞれの画像に係る信号光を分離して同期した2台の高速度・高感度カメラ10,11で取得する。感圧塗料のコーティング面からの画像に係る信号光(発光光)はダイクロイックミラー8で反射され、高速度・高感度カメラ10に取得される。他方、粒子画像流速測定による画像に係る信号光(レーザ光)はダイクロイックミラー8を透過し、鏡9で反射されて高速度・高感度カメラ11に取得される。2台のカメラは同期しているので、同時計測が可能であり、非定常流れのように面近傍および一様流の相関を取る必要がある場合はそれも行うことができる。試験体は限定しないが、本実施例ではφ10 mmの円筒12を用いた。円筒12を流れに対し垂直方向から計測する。円筒12は高さ方向で80 mm、水素気泡5aは一様流の中心位置となる40 mmに形成した。
以下、本発明の各構成について説明する。
流路1は、励起光、発光光およびレーザ光が透過することが出来るような材質、例えばアクリル板から作られている。なお、本実施例での実際に流体が流れる流路断面は、80mm×80mmで、試験区間(長さ)は1000mmである。また、流路1の板厚は10mmである。
感圧塗料・コーティング基盤2は、多孔質基盤の上に感圧塗料をスプレーガンによって薄く塗布することによって作製することが出来る。なお、感圧塗料について特に制限はなく、公知の感圧塗料、例えばPdTFPP等のポルフォラクの感圧色素を、Poly-IBM-co-TFEM(イソブチルメタクリレート-トリフルオロエチルメタクリレート共重合ポリマー)によってバインドした混合物をトルエン等の有機溶媒に溶解させて作られる感圧塗料を使用することが出来る。
また、感圧塗料がコーティングされる基盤は、表面に孔径がnmオーダの無数の凹みが形成された多孔質基盤である。このようにコーティング面を多孔質構造とすることにより、酸素感度がより向上し、酸素濃度(酸素分圧)の急激な変化に対しても発光光の光強度が高速に応答するようになり、コーティング面近傍の非定常な流れ現象を好適に可視化計測することが可能となる。
また、上記感圧色素(発光色素)は、励起波長が約400nmであり、発光波長が約600nmである。従って、励起光源3は、400nm近傍の波長帯を持つ光源である。そのような光源としては、例えば浜松ホトニクス社製Xeアークランプ(300W)を使用することが出来る。
酸素水供給ノズル4は、酸素水を感圧塗料・コーティング面近傍に供給するノズルである。ノズル径は、2[mm]である。また、酸素水は、蒸留水に酸素ガスを注入・溶解して作られ、酸素溶存濃度が30[mg/l]になるように調整されている。
従来の粒子画像流速測定法ではトレーサーとして粒子(気泡)を使用した場合、コーティング面にトレーサー粒子が付着してコーティング面近傍の非定常流を含む流れ場を可視化計測することは出来なかった。しかしながら、本発明の流れ場の可視化計測装置100は、トレーサーとして酸素水を使用するため、トレーサーがコーティング表面に付着することはない。それに加えて、本発明ではコーティング面を上記多孔質基盤上に形成し、酸素感度を高め、酸素濃度(酸素分圧)の変化に対して色素の発光強度が高速に応答するように設定した。これにより、ダイクロイックミラー8及び高速度・高感度カメラ10,11の各効果も相俟って、試験体のコーティング面近傍の非定常流を含む流れ場と、その面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することが可能となる。
白金線5は、水の電気分解において負極となり、流体中の水素イオンに電子を供給する。電子を受け取った水素イオンは還元され水素気泡5aとなって白金線5上に気化する。しかし、白金線5は流れに交差するように配設されているため、水素気泡5aは気化するとすぐに流れによって白金線5から分離され下流へ流される。従って、後述のレーザ7を水素気泡5aに照射し、そのレーザ光をダイクロイックミラー8によって選択透過して、高速度・高感度カメラ11によって受光・撮像することによってコーティング面から離れた任意位置での流れ場を可視化計測することが出来る。
なお、この場合の電子半反応式は、下記の通りとなる。
白金線(−):2H++2e→H2
一方、図示されてはいないが正極として銅板が、計測の妨げにならない感圧塗料・コーティング面2から離れた流路1の下流側に設けられている。
正極における電子半反応式は、下記の通りとなる。
銅板(+):2OH→H20+1/2O2+2e
電源部6は、白金線5及び銅板を介して流体中に電気を供給して水を電気分解する。なお、本実施形態における通電量の一例を挙げると、水流値0.2cc/sの時に、白金線5及び銅板を介して水に印加した電圧は50Vである。一般に、通電量は水流値によって変わってくる。
レーザ7は、波長532nmのシート状のレーザ光を照射するレーザ光源である。上述した通り、水素気泡5aは気化するとすぐに流れによって白金線5から分離され流れに沿って下流へ流される。その水素気泡5aの流れにレーザ光を照射することにより、レーザ光が水素気泡5aで反射又は透過され、そのレーザ光をダイクロイックミラー8によって選択透過して、後述の高速度・高感度カメラ11によって受光・撮像することによってコーティング面から離れた任意位置での流れ場を可視化計測することが出来るようになる。
ダイクロイックミラー8は、いわゆる波長選択ミラーであり、波長が600nm以上の光は反射させる一方、波長が600nmより小さい光は反射させずに透過させる特性を持っている。従って、感圧塗料のコーティング面からの発光光は発光波長が650nm(≧600nm)であるため、ダイクロイックミラー8の表面で反射して高速度・高感度カメラ10に案内される。一方、レーザ7が照射するレーザーシートの波長は450nm(<650nm)であるため、ダイクロイックミラー8を透過し、鏡9において反射して高速度・高感度カメラ11に案内される。
高速度・高感度カメラ10,11は、受光部が高速度・高感度の光センサによって構成されたカメラであり、両カメラは互いに完全に同期している。従って、コーティング面近傍の非定常流を含む流れ場と、その面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化することが出来る。なお、本実施例では、Vision Research社製のダイナミックレンジが8bitのハイスピードカメラPhantom v.4.2(商品名)を使用した。
図2は、本発明に係る感圧塗料・コーティング基盤2を示す説明図である。なお、図2(a)はその要部断面を示し、同(b)は、その感圧塗料が塗布されたコーティング面を示す。
感圧塗料・コーティング基盤2は、表面に孔径がnmオーダの無数の凹みが形成された多孔質基盤21と、その上にコーティングされた感圧塗料22とから成る。
多孔質基盤21は、例えばシリカゲルや酸化アルミ粒子や二酸化チタン粒子などのような多孔質物質から作られる。
感圧塗料22中の蛍光・りん光色素(感圧色素)22aとしては、例えばポルフィリン系あるいはルテニウム錯体などの遷移金属錯体、あるいはピレン系分子などの多環式芳香族化合物、希土類錯体、あるいはフタロシアニン系などの酸素感度を有する分子が用いられる。
蛍光・りん光色素22aをバインドするポリマーとしては、例えばPoly(TMSP)(ポリトリメチルシリルプロピン)またはPoly(IBM)やpoly(IBM-co-TFEM)をはじめとするフッ素系ポリマーが用いられる。
感圧塗料22に励起光源3から励起光を照射すると、蛍光・りん光色素22aは基底状態から励起状態へ移行する。この励起状態にある色素は、内部転換を経て励起一重項状態に移行し、その後この励起一重項状態にある色素は基底状態に移行する場合と、励起3重項状態に移行する場合とが起こり得る。前者の場合に輻射される光は「蛍光」と呼ばれている。一方、励起3重項状態にある色素が基底状態に移行する際に輻射される光は「りん光」と呼ばれている。そして「蛍光」と「りん光」を総称して「発光」と呼んでいる。酸素分子がポリマー22bを透過して蛍光・りん光色素22aに付着すると、励起エネルギーの一部が酸素分子によって奪われ、蛍光・りん光色素22aの発光が酸素分子によって阻害される。これは、発光強度の低下として表れ、発光強度は酸素濃度と逆相関関係を持つ。従って、この相関関係から酸素濃度すなわち酸素分圧を計測することが出来る。また、発光強度を色の濃淡に対応させることによってコーティング面近傍の流れ場を色のグラデーションとして可視化することも出来る。
また、図2(b)に示す多孔質基盤21上に感圧塗料をコーティングすることによって、蛍光・りん光色素22aが酸素分子によって消光される確率が高くなり、その結果、酸素感度が向上し、酸素水を含む流体の変化に発光光の光強度が高速に応答するようになる。すなわち、感圧塗料・コーティング基盤2は酸素濃度(酸素分圧)に対し高速応答性を有するようになる。
図3は、円筒12(試験体)の「感圧塗料のコーティング面近傍の流れ場」および「その面から離れた流路中央近傍での流れ場」を上記流れ場の可視化計測装置100によって同時可視化計測した結果を示す説明図である。
図3(a)〜(k)は、「感圧塗料のコーティング面からの発光光」と「水素気泡5aからのレーザ光」を各高速度・高感度カメラ10,11によって時間間隔0.05s(=50ms)ごとに受光・撮像した計測画像である。すなわち、上面が感圧塗料・コーティング計測による計測結果、下面が粒子画像流速測定法による計測結果を示す。図の中心線上の円は試験体としての円筒12を示す。上面・下面において白で示される流れがそれぞれ酸素水、水素気泡による流れを示す。上面の発光光の画像を見ると、円筒底面で発生する馬蹄渦(非定常な流れ)が明瞭に可視化されていることが分かる。一方、下面の水素気泡5aからのレーザ光の画像を見ると、非定常に変化するカルマン渦が明瞭に可視化されていることが分かる。また、本実施例では同時計測のため、それぞれの計測データ間の相関関係を求めることが可能となる。また、粒子画像流速測定法の解析ソフトを用いることにより粒子の速度表示も可能となる。
以上の通り、本発明の流れ場の可視化計測方法及びその装置によれば、感圧塗料・コーティング計測と粒子画像流速測定法を同時に併用して、試験体での感圧塗料のコーティング近傍の流れ場とその面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することが出来る。特に、感圧塗料22のコーティング面が多孔質基盤21上に形成されていること、並びに「そのコーティング面からの発光光」と「水素気泡5aからのレーザ光」をダイクロイックミラー8によって光学的に分離しながら各高速度・高感度カメラ10,11に案内し撮像することによって、非定常な流れ場に対しても同時に可視化計測することが出来る。これにより、表面近傍の流れ場情報とその面から離れた任意位置での流れ場情報との間の相関関係を取得することが出来るようになる。
また、トレーサーとしての酸素水および水素気泡は、流体(水)および流路壁面を汚すことがなく、さらに無色透明であり上記発光光およびレーザ光を用いた光学計測において光学的な障害とならない。
また、トレーサーとしての酸素水および水素気泡を使用した場合、流体中からトレーサーを回収する作業が不要となる。
本発明の流れ場の可視化計測方法及びその装置は、「物体表面上の流れ」と「その面から離れた地点での流れ」を同時に計測する必要がある分野、例えば航空宇宙、自動車、船舶、都市工学または土木工学等の産業分野に適用することが可能である。
1 流路
2 感圧塗料・コーティング基盤
3 励起光源
4 酸素水供給ノズル
5 白金線
6 電源部
7 レーザ
8 ダイクロイックミラー
9 鏡
10,11 高速度・高感度カメラ
12 円筒
100 流れ場の可視化計測装置

Claims (12)

  1. 酸素消光性塗料が塗布されたコーティング面を流れに平行に配設して、前記コーティング面に励起光を照射しながら該コーティング面近傍に酸素水を流し、該コーティング面からの発光光を撮像手段によって受光することによって前記コーティング面近傍の流れ場を可視化計測する計測方法において、
    前記コーティング面から離れた任意位置において水素気泡を流し、該水素気泡に対し前記発光光とは波長帯の異なる光を照射し、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を分光しながら、該「水素気泡からの反射又は透過光」を前記撮像手段とは異なる別個の撮像手段によって受光することによって、試験体の前記コーティング面近傍の流れ場と、該コーティング面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することを特徴とする流れ場の可視化計測方法。
  2. 前記コーティング面を多孔質の基盤上に形成する請求項1に記載の流れ場の可視化計測方法。
  3. 前記流れ中に電気を流して前記水素気泡を発生させる請求項1に記載の流れ場の可視化計測方法。
  4. 棒状、線状またはワイヤ状電極を負電極として流れに交差するように配設して前記水素気泡を発生させる請求項3に記載の流れ場の可視化計測方法。
  5. 前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を、ダイクロイックミラーを用いて分光する請求項1に記載の流れ場の可視化計測方法。
  6. 前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を、時間および距離分解能の高い高速度・高感度カメラによって別個独立に同時に撮像する請求項1に記載の流れ場の可視化計測方法。
  7. 酸素消光性塗料が塗布されたコーティング面、該コーティング面が配設され液体が流れる光透過性流路と、該コーティング面に励起光を照射する励起光源と、該コーティング面近傍に酸素水を流す酸素水供給手段と、前記コーティング面からの発光光を受光する撮像手段とを備えた流れ場の可視化計測装置であって、
    前記コーティング面から離れた任意位置において水素気泡を発生させる水素気泡発生手段と、該水素気泡に対し前記発光光とは異なる波長帯の光を照射する光照射手段と、前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を光学的に分離する分光手段と、該「水素気泡からの反射又は透過光」を受光する前記撮像手段とは異なる別個独立の撮像手段とを具備し、試験体の前記コーティング面近傍の流れ場と、同該コーティング面から離れた任意位置での流れ場を同時に可視化計測することを特徴とする流れ場の可視化計測装置。
  8. 前記コーティング面は多孔質の基盤上に形成されている請求項7に記載の流れ場の可視化計測装置。
  9. 前記水素気泡発生手段として前記液体に電気を流す電源部を備える請求項7に記載の流れ場の可視化計測装置。
  10. 前記電源部の電極として棒状、線状またはワイヤ状電極を備える請求項9に記載の流れ場の可視化計測装置。
  11. 前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を分光する分光手段としてダイクロイックミラーを備える請求項7に記載の流れ場の可視化計測装置。
  12. 前記「コーティング面からの発光光」と前記「水素気泡からの反射又は透過光」を撮像する撮像手段として、時間および距離分解能の高い高速度・高感度カメラを備える請求項7に記載の流れ場の可視化計測装置。
JP2009261889A 2009-11-17 2009-11-17 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測 Expired - Fee Related JP5354676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009261889A JP5354676B2 (ja) 2009-11-17 2009-11-17 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009261889A JP5354676B2 (ja) 2009-11-17 2009-11-17 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011106948A JP2011106948A (ja) 2011-06-02
JP5354676B2 true JP5354676B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=44230595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009261889A Expired - Fee Related JP5354676B2 (ja) 2009-11-17 2009-11-17 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5354676B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110208572B (zh) * 2019-06-25 2022-08-02 哈尔滨工程大学 一种适用于船模拖曳水池的流动可视化装置
CN115797491B (zh) * 2022-12-06 2023-07-11 中国水利水电科学研究院 一种数字孪生流域二元水循环流场的生成与渲染方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5155277A (en) * 1974-11-09 1976-05-14 Kogyo Gijutsuin Ryutainonagareno kashikahoho
JPS5815160A (ja) * 1981-07-22 1983-01-28 Sugawara Kenkyusho:Kk 流れの可視化実験装置
JP4262666B2 (ja) * 2004-11-09 2009-05-13 本田技研工業株式会社 風洞試験用被測定体
JP2007309829A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Toyota Motor Corp ガス流可視化方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011106948A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Merzkirch Flow visualization
JP6661198B2 (ja) 粒子分析装置
Wen et al. Emission enhancement of laser-induced breakdown spectroscopy for aqueous sample analysis based on Au nanoparticles and solid-phase substrate
JP5354676B2 (ja) 感圧塗料・コーティングと粒子画像流速測定法を利用した壁面近傍流及び一様流の同時計測
Defnet et al. Detection of transient nanoparticle collision events using electrochemiluminescence on a closed bipolar microelectrode
Buja et al. Microfluidic setup for on-line SERS monitoring using laser induced nanoparticle spots as SERS active substrate
CN113640181B (zh) 在风生流试验中通过plif测量系统测量污染物扩散的方法
Matsuda et al. Unsteady 2D measurement of dissolved oxygen distribution using luminescent sensor film
Iwama et al. Detection and 2D imaging of dopamine distribution using a closed bipolar electrode system by applying a cathodic luminophore
Pai Plasma-liquid interfacial layer detected by in situ Raman light sheet microspectroscopy
Tauro et al. Fluorescent eco-particles for surface flow physics analysis
CN209132298U (zh) 一种基于飞秒激光引导放电测量流场速度的装置
JP2009186280A (ja) 微粒子画像計測装置
Kräuter et al. High resolution 2-D fluorescence imaging of the mass boundary layer thickness at free water surfaces
Cheung et al. CW laser-induced fluorescence of toluene for time-resolved imaging of gaseous flows
Kapoustina et al. Direct spatiotemporally resolved fluorescence investigations of gas absorption and desorption in liquid film flows
Lewis et al. Luminescent ruthenium (II) tris-bipyridyl complex caged in nanoscale silica for particle velocimetry studies in microchannels
Fort et al. Development of long distance 2D micro-molecular tagging velocimetry (μMTV) to measure wall shear stress
JP5733170B2 (ja) 燃料電池酸素濃度計測装置
Ramazanov et al. Analysis of the water composition using emission spectra of a gas discharge
Vosgröne et al. Electrochemically deposited silver particles for surface enhanced Raman spectroscopy
Dı́az-Garcı́a et al. Room-temperature phosphorescence fiber-optic instrumentation for simultaneous multiposition analysis of dissolved oxygen
Janke et al. Visualizing dissolved oxygen transport for liquid ventilation in an in vitro model of the human airways
EP2183602B1 (en) Method for determining the flow of a fluid close to a surface of an object immersed in the fluid
Chovin et al. Electrochemical modulation of remote fluorescence imaging at an ordered opto‐electrochemical nanoaperture array

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5354676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees