JP5353231B2 - 情報転送装置、情報転送方法およびプログラム - Google Patents

情報転送装置、情報転送方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明はピアツーピア(peer-to-peer, P2P)ネットワークにおける情報転送装置、情報転送方法およびプログラムに関する。より詳しくは、あるユーザが複数のユーザにメッセージを送信するピアツーピアメッセージングシステムに関する。
一般的にメッセージングシステムとは、ある人から別の人に情報を伝えるシステムである。伝える相手は一人ではなく、複数人である場合もある。ピアツーピアメッセージングシステムは、メッセージングシステムをピアツーピアネッワーク上に構築したもので、サーバなどの特殊な役割を担うノードが不要であるため、運用が容易で、規模拡張が可能で、障害にも強いという特徴がある。
サーバを介してメッセージを伝達するメッセージングシステムは、典型的な電子メールシステムのように、電子メールアドレスを識別子として宛先を決定するもので、宛先が固定的であった。ところが、メッセージ(電子メールシステムにおいては電子メール) が多様化、大量化するにつれて、受信者はすべてのメッセージを処理しきれなくなってくる。送受信されるメッセージが多様化すると、ユーザにとって興味のないメッセージまで受信することになり、目的のメッセージをユーザ自身がスクリーニングしなければならずメッセージを伝達する効率が低下する。そこで、メッセージの内容に従ってメッセージ毎に宛先を決定するピアツーピアメッセージングシステムが望まれる。
例えば、特許文献1には、情報をそれを必要とする可能性のあるユーザに対して漏れなく配信するための技術が記載されている。特許文献1の技術は、PP2P(Pure Peer-to-Peer)システムにおける各種要求の転送経路を利用して、ユーザのプロファイルを転送し、「似た者」すなわちプロファイルの類似する他のユーザからの応答を得て、これらの「似た者」に情報を配信する。
特許文献2には、送信先ユーザのログイン状況に依存せず、またメール等の機能を備えずともメッセージを送信可能とする技術が記載されている。特許文献2の情報処理装置は、メッセージの送信が指示されると、メッセージからグループIDを取得し、グループIDからグループを構成するユーザIDを取得する。ユーザ毎に、いずれかのピア上でオンラインかどうかを調べる。ユーザがオフラインであり、ユーザがメッセージをE−Mailで転送するように設定している場合、メッセージをメール代理ピアに転送する。メッセージは、メール代理ピアからメール送信サーバに転送され、メール送信サーバからE−Mailでユーザの携帯電話等の端末に送信される。
特許文献3には、ピアツーピアメッセージングアプリケーションを構築するためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース、Application Programming Interface)の技術が記載されている。特許文献3の技術は、サービス指向フレームワーク、特にサービス指向メッセージングシステムの上に実装するためのマルチキャストプログラミングモデルをサポートするためのAPIセットである。
特許文献4には、ユーザがネットワーク上で特定のソースを捜したり識別したりしなくてもデータベースからユーザにデータを伝送するための技術が記載されている。特許文献4の技術では、多くのサイロは、自動的にネットワークを介してブロードキャストされるデータリクエストおよびデータ自身を監視する。データリクエストが受け取られると、各サイロはリクエストされたデータの全てまたは部分を有しているか否かを確かめ、データを有している場合にはリクエストに対して応答する。データのリクエストは、要求されたデータファイルの暗号ハッシュデータ識別子をブロードキャストすることによって実施される。データ識別子は、どのデータを受け取り、格納すべきかを決定するためにサイロによって用いられる。
その他、特許文献5には、受信情報の先頭の文書概要に記載されている属性によって、受信部への格納の可非を判定する文書フィルタの技術が記載されている。また、特許文献6には、データのコンテントまたは意味に基づいてネットワークを通してデータの経路を指定する経路指定テーブルの技術が記載されている。経路指定テーブルは、コンテント消費者またはコンテント作成者に関する情報を存在論的ツリーに集めることによって得られる。
特開2002−298007号公報 特開2006−268572号公報 特開2006−294009号公報 特開2007−012077号公報 特開平04−065743号公報 特表2004−507159号公報
ピアツーピアメッセージングシステムの一例が、Y. Choi, H. Lee, K. Park, and D. Park 「A New Peer-to-Peer Overlay Network for Scalable Content-based Publish/Subscribe Systems」 IEEE Globecom 2005(参考文献)に記載されている。参考文献のピアツーピアメッセージングシステムは、フィルタ入力手段、フィルタ格納手段、経路表構築手段、通信手段、経路表格納手段、メッセージ入力手段、メッセージ伝搬手段、メッセージ選別手段およびメッセージ出力手段から構成されている。このような構成を有するピアツーピアメッセージングシステムは次のように動作する。
フィルタ入力手段はユーザからフィルタを取得する。フィルタはユーザの興味を示すもので、フィルタに適合したメッセージを受信することを意味する。フィルタは例えば、キーワードの集合で表現される。フィルタ格納手段はフィルタ入力手段が取得したフィルタを格納する。経路表構築手段はフィルタ格納手段に格納されたフィルタの情報を用いて、通信手段を介してピアツーピアネッワークでメッセージを送受信するための経路表を構築する。通信手段は他のノードと通信する。経路表格納手段は経路表構築手段が構築した経路表を格納する。メッセージ入力手段はユーザからメッセージを取得する。
メッセージ伝搬手段はメッセージ入力手段が取得したメッセージを経路表格納手段に格納されている経路表に従って通信手段を介して他のノードに伝搬させる。メッセージ選別手段は通信手段を介してメッセージを受信し、フィルタ格納手段に格納されたフィルタに従って選別する。適切に構築された経路表の場合は、メッセージを伝搬する際の中継ノードのフィルタに適合する可能性が高く、メッセージを受信しないノードにメッセージが届く可能性は低くなる。メッセージ出力手段はメッセージ選別手段の選別によって残ったメッセージをユーザに提示する。このように動作することで、ユーザは自分の興味があるメッセージのみを受け取ることができ、システム全体としても無駄なメッセージを伝搬することを抑えることができる。
ところが、上述のピアツーピアメッセージングシステムではフィルタの記述が容易ではないという問題があった。具体的には次のような問題がある。
第1の問題点は、フィルタを明確に定義しなければ、適切なメッセージを受け取ることができないことである。例えば、フィルタをキーワードの集合で表現し、メッセージが1つのキーワードに完全一致した場合に、適合すると定義した場合、キーワードが充分に揃っていないと、受け取りたいメッセージをもらしてしまう。仮に、二人のユーザの興味が一致していてもフィルタの書き方が異なっていると、相互にメッセージが通信されないことになる。
第2の問題点は、フィルタが時間がたつにつれてすたれてしまい、ユーザの興味に適合するメッセージが受信できなくなることである。フィルタを正規表現などの記法で柔軟に表現したとしても、流行によってメッセージに使われる単語や書き方が変わることで、次第に受信するメッセージにもれがでてきてしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、メッセージを受信するためのフィルタがユーザの要望を完全に反映していない場合でも、ユーザに興味のあるメッセージを受信できるピアツーピアメッセージングシステムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点にかかる情報転送装置は、
他の情報転送装置との間でメッセージを送受信する通信手段と、
前記他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得する手段と、
前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得する手段と、
前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成手段と、
前記通信手段で受信したメッセージを表示する手段と、
前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付ける手段と、
前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別手段と、
前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更手段と、
を備え
前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
ことを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る情報転送方法は、
他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得するステップと、
前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得するステップと、
前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成ステップと、
前記経路表に従って前記通信相手との間でメッセージを送受信する通信ステップと、
前記通信ステップで受信したメッセージを表示するステップと、
前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付けるステップと、
前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別ステップと、
前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更ステップと、
を備え
前記変更ステップでは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
ことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係るプログラムは、コンピュータに、
他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得するステップと、
前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得するステップと、
前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成ステップと、
前記経路表に従って前記通信相手との間でメッセージを送受信する通信ステップと、
前記通信ステップで受信したメッセージを表示するステップと、
前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付けるステップと、
前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別ステップと、
前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更ステップと、
を実行させ
前記変更ステップでは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、メッセージを受信するために設定されたフィルタがユーザの要望を完全に反映していない場合でも、ユーザに興味のあるメッセージを受信できる。その理由は、経路表変更手段が受信するメッセージのフィルタ適合割合に従って経路表を再構築するためである。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報転送システムの構成例を示すブロック図である。複数のノード100がネットワーク200に接続し、ピアツーピア型ネットワークを構成する。ノード100は情報転送装置である。実施の形態1の情報転送装置であるノード100は、フィルタ入力部101、フィルタ格納部102、経路表生成部103、通信部104、経路表格納部105、メッセージ入力部106、メッセージ伝搬部107、メッセージ選別部108、メッセージ表示部109および経路表変更部110を備える。これらの部はそれぞれ概略つぎのように動作する。
フィルタ入力部101はユーザからフィルタの入力を受け付ける。フィルタは、メッセージを受け取るか受け取らないかを判断する規則に相当するもので、メッセージを入力すると真偽値や数値を返す。例えば、フィルタはキーワード集合をもち、キーワードが含まれているメッセージに真を返す構成とすることができる。フィルタは、キーワードを論理演算子で結合した論理式で表される場合がある。例えば複数のキーワードがいずれも含まれているメッセージに真を返す構成の場合がある。キーワードに重み係数が定義されていて、メッセージに含まれるキーワードの重み係数の合計が所定の値を超えた場合に真を返す構成もある。また、例えば、フィルタは正規表現で記述され、メッセージが正規表現に適合する部分を有する場合に真を返す構成をとることができる。フィルタは任意のプログラムで実装することができるが、何からの辞書をもつことが多い。キーワードに該当する見出し語とそれに対応する類似語が辞書に記載されている場合、それらの類似語もキーワードであると考えうる。以降では、フィルタしとてキーワードの辞書を想定する。
フィルタ入力部101はまた、他のノード100から、そのノードのフィルタの情報を取得する。通信部104は、自ノード100のフィルタの情報を他のノードに送信する。同様に他のノードはそのノードのフィルタの情報を送信するので、その情報を受信する。ここで、ノード100同士で通信するフィルタの情報は、フィルタそのものの場合と、後述するフィルタのIDの場合がある。
フィルタ格納部102はフィルタ入力部101が受け付けたフィルタを格納する。
フィルタ入力部101で他のノード100から受信したフィルタの情報は、そのノード100を識別する符号に対応づけてフィルタ格納部102に記憶する。経路表生成部103はフィルタ格納部102に格納されたフィルタを用いて経路表を生成する。すなわち、フィルタが互いに類似しているノード100に接続して、フィルタに適合する可能性の高いメッセージを受信するように経路表を生成する。具体的には、例えばフィルタを固定長のIDに変換し、そのID間の距離を定義する。そして距離の近いIDを有するノード100を、メッセージの送受信を行うノード100として定義する経路表を生成する。経路表格納部105は、経路表生成部103が生成した経路表を格納する。
通信部104は、経路表に従って他のノード100と通信を行う。すなわち、経路表に記載されたノード100に接続し、フィルタに適合するであろうメッセージを受信する。また、相手ノード100の経路表のIDに適合するメッセージを、その相手ノードに送信する。
メッセージ入力部106は、ユーザから発信用のメッセージの入力を受け付ける。メッセージ伝搬部107は、メッセージ入力部106で入力されたメッセージを経路表格納部105に格納されている経路表に従って、メッセージを伝搬させる。すなわち、経路表に入っているノードのうち、発信するメッセージがフィルタに適合する可能性のあるノード、および、発信するメッセージがフィルタに適合する可能性のあるノードに転送する可能性のあるノードにメッセージを通信部104を介して送信する。
当該メッセージを通信部104を介して受信したノード100のメッセージ伝搬部107は、自身の経路表格納部105に格納された経路表を参照し、当該メッセージをさらに別のノードに送信する。これを当該メッセージフィルタに適合する可能性のあるノードすべてに行う。このようにして、メッセージがそのフィルタに適合するノードに送信されることでメッセージの伝搬が行われる。
メッセージ選別部108は、通信部104が受信したメッセージを受け取り、フィルタ格納部102に格納されたフィルタに適合するか調べる。メッセージ選別部108は、フィルタに適合するメッセージをメッセージ表示部109に渡すとともに、経路表変更部110にメッセージおよび適合結果を渡す。メッセージ表示部109は、メッセージ選別部108がフィルタに適合したと判断したメッセージを表示装置に出力する。
経路表変更部110は、メッセージ選別部108が判定したメッセージを用いて、適合するメッセージの全受信メッセージに占める割合が所定の値より大きい場合に(または、適合しないメッセージの全受信メッセージに占める割合が所定の値より小さい場合に)、フィルタから生成するIDを変化させて、経路表生成部103に経路表の再構成を指示する。具体的には、例えば、IDのビットを一部反転させて今まで接続していなかったノードに接続するようにしたり、受信したメッセージの多くを転送するようなハブの役割を担っているノードに接続したり、自らハブの役割を担い(例えば、多数のフィルタを定義して)他のノードから接続されやすくしたりする。
フィルタに適合しないメッセージを受信するようになったら、経路表変更部110は新しいキーワードを一定の条件で見つけ出し、それを追加することでフィルタを更新する。一定の条件としては、例えば、既に存在するフィルタに含まれる一つもしくは複数のキーワードが含まれている場合、そのメッセージに含まれる他のキーワードを追加候補とする。フィルタに適合しなかったメッセージのキーワードをブラックリストとして保存しておき、ブラックリストのキーワードを含まないメッセージのキーワードを追加候補とする、などとすることもできる。
キーワードをフィルタに追加する際は、1つのメッセージによって追加するだけでなく、頻出キーワードに絞るため複数回受信した際に追加するという方法もある。また、フィルタを自動では更新せずに追加するキーワードの候補を表示してユーザの確認を求めたり、ユーザがメッセージを直接見て選択した新キーワードを追加したりすることもできる。
経路表変更部110は、フィルタが更新された場合には、新しいフィルタでIDを生成し、経路表生成部103に経路表の更新を指示する。経路表は頻繁に更新することができないため、経路表変更部110は経路表の最終更新時刻を記憶し、一定期間を置いた後に経路表の再構成を指示する。あるいは、経路表生成部103が経路表を定期的に更新する場合は、そのタイミングに合わせて更新するようにする。さらに、経路表変更部110はフィルタに含まれるキーワードが一定期間メッセージに現れなくなったら、そのキーワードをフィルタから取り除き、フィルタ格納部102に格納する。
以下に、具体的なフィルタの例を用いて本実施の形態の動作を説明する。以下の構成では、フィルタは重みつきキーワードのリストを含む。そして、メッセージに含まれているキーワードのうち、重みが所定の値(しきい値X)より大きいものの重みの総和が、ある数値(しきい値Y)を上回る場合に、そのメッセージを受け取るものとする。例えば、キーワードA,B,C,Dがあり、それぞれ重み10,30,5,20であるとして、これがフィルタの中身であるとする。また、しきい値Xは8、しきい値Yは23であると仮定する。メッセージ「AUSKDC」を受信した場合に、しきい値Xより大きい重みをもつキーワードでこのメッセージに含まれるものはA,Dであり、その重みの合計は30になる。これはしきい値Yより大きいため、フィルタに「適合」することになる。
このフィルタをIDに変換するには、それぞれのキーワードをいくつかのハッシュ関数にかけてその結果をIDのビット位置と見てビットを立てる。例えば、IDを8ビット用意し、ハッシュ関数をH1,H2,H3の3つ用意した場合を想定する。例えば、
H1(A)=1,H2(A)=3,H3(A)=4,
H1(B)=2,H2(B)=3,H3(B)=7,
H1(D)=0,H2(D)=1,H3(D)=7
であるとすると、IDは01111001となる。これはブルームフィルタとも呼ばれる。この例では、キーワードCはしきい値X以下であるからID生成には使わない。
経路表は、基本的に、IDの共通ビットが立っているノードと接続するように生成される。ランダムに接続する方法、可能性のあるすべてのノードに接続する方法も可能であるが、より効率的には、IDの包含関係を利用して、含まれるノードと含むノードとそれ以外に分けて、接続する。ID1がID2に含まれるとは、ID1∩ID2=ID1の条件を満たすことである。記号∩は、集合の積を表す演算子である。ここでは、ビットごとの論理積(AND)をとることを表す。
IDが含まれるノードでも含むノードでもないノードについては、すべて接続するには数が多すぎる場合は、何からの別の基準で順位を付け自ノードから一つ前のノードと一つ後のノードに接続するようにすれば、すべてが接続したリング状のネットワークが作れる。何からの別の基準とは、例えば、ランダムに割り当てられた数値、ノードの位置情報を1次元にした数値、ノードのネットワークへの参加時刻などがある。
メッセージを伝搬させる際には、メッセージのキーワードからIDを1つもしくは複数生成し、それぞれのIDについてそのIDを包含するIDを持つノードにメッセージが届くようにメッセージを転送する。ノードの変化がなくネットワークが落ち着いていれば、メッセージは対象となる全ノードにたどり着くが、ネットワークが不完全な場合や、そもそもランダムに生成した場合は、対象ノードにたどり着くために、確率的な方法を使うこともできる。
図2は、経路表の構成の一例を示す。図2では、通信先のノードごとにフィルタのID(メッセージの属性)について、包含関係Mijおよび距離Nij(i,jは経路表の行列を示す正の整数)が規定されている。通信先のノードは、a,b,c...で示される。a,b,c...は、通信先のノードのネットワークアドレス、または、通信先のノードを識別する符号を指定する。また、フィルタIDはα,β,γ,...で表されている。ここでは、複数個のフィルタのIDが規定されている。
包含関係Mijは、例えば、含む関係と含まれる関係をそれぞれ1ビットで表すことができる。IDが等しい関係は両方のビットが1であり、含む関係でも含まれる関係でもない場合はいずれも”0”で表される。距離は、例えば、IDのハミング距離で表すことができる。この例の場合、IDが等しいノードは、Mijが”00”であり、距離は0である。含む関係のノードは、Mijが”10”であり、距離は1のビット数の差である。含まれる関係のノードは、Mijが”01”であり、距離は1のビット数の差である。また、含む関係でも含まれる関係でもないノードについては、Mijは”00”で、距離は例えばIDのハミング距離で表される。
例えば、図2に示すような経路表を用いて、あるフィルタIDについて、含む関係と含まれる関係、および距離が所定の値以下のノードにメッセージを送信するように構成することができる。フィルタIDは、例えば、対象のメッセージから、それぞれのフィルタのキーワードを検索し、含まれるキーワードから上述のような方法で求められるIDについて、1であるビットが所定の数以上のものや、1であるビット数が最大のフィルタを選択することができる。
ノードがメッセージを受信すると、メッセージがフィルタに適合しているか判断し、適合している場合はユーザに提示する。ユーザは、場合によって、提示されたメッセージが気に入ったか気に入らなかったかを入力することができる。ユーザの評価をフィードバックし、気に入った場合、フィルタ中の該当キーワードの重みを増やし、気に入らなかった場合、フィルタ中の該当キーワードの重みを減らすように構成することができる。
受信したメッセージのうち、フィルタに適合しないメッセージの割合が極端に小さい場合は、フィルタが十分に大きくないと想定される。そこで、単位時間あたりの非適合メッセージ割合が、ある一定割合(例えば、10%)を下回る(または、適合メッセージ割合が所定の値を上回る)場合は、フィルタを自動で拡張したり、IDを拡張したりして、メッセージの受信数を増やすようにする。具体的には、フィルタ中のキーワードの重みを一時的に増やし、しきい値Xを越えるようにする。その他、適合メッセージに含まれるキーワードでフィルタに含まれないものをフィルタに含める、非適合メッセージに含まれるキーワードで適合メッセージのキーワードと共起度が高いキーワードをフィルタに含める、などの方法を採用することができる。また、IDの任意の0のビットを1にしたり、経路表に載っているノードのIDであまり立っていないビットを自IDのビットで立てる、などの方法を採用してもよい。
フィルタが変更されたらIDを再構成し、IDが変更されたら、経路表を再構成する。図3は、経路表(ID)を変化させた場合のネットワーク状態の例を示す 。図3(a)は、IDが01111001の場合のネットワーク接続の状態を示す。図3(b)は、IDが01111011の場合のネットワーク接続の状態を示す。図3の例では、IDの7番目のビットを0から1に変更したのに合わせて、左下のノードから図の最も上に位置するノードへの経路が設定されている。このようにIDのビットを変更することにより通信するノードを変えて、受信するメッセージを増減させることができる。非適合メッセージを受信しすぎるようになったら、これらの変更の一部もしくはすべてを元に戻し、IDを再構成して経路表を再構成する。
非適合メッセージをある程度受信したら、その中から、一部またはすべてのキーワードを抽出する。抽出したキーワードは、ユーザに提示してユーザの要求に従いフィルタに加える、あるいは、フィルタを抽出時のスコア順またはランダムにフィルタに登録して、そのフィルタで受信したメッセージをユーザが気に入るかどうかで、そのキーワードの重みを変化させて、フィルタを更新する。
フィルタ中のキーワードで、ある期間使われない、すなわち、メッセージ中に現れないものや、重みがある値(例えば、0)より小さくなったキーワードは、フィルタから削除する。また、フィルタ中のキーワード数の上限を決めて削除してもよい。フィルタのキーワードを削除するとIDを再構成したのちに、受信メッセージが少なくなることが予測できるため、キーワード削除と同時にフィルタの拡張やIDの拡張を行ってから経路表の再構成をすると効率的になる。
図4ないし図7は、実施の形態1に係る情報転送装置の動作の一例を示すフローチャートである。図4は、フィルタの登録の動作を示す。ユーザが、フィルタ入力部101にフィルタを入力すると、フィルタ入力部101はフィルタ格納部102にフィルタを格納する(ステップS11)。
経路表生成部103は、フィルタ格納部102からフィルタを取り出し、フィルタをIDに変換し、IDを用いて経路表を生成する(ステップS12)。そして、経路表格納部105に格納する(ステップS13)。IDは、例えば、すべてのキーワードをそれぞれいくつかのハッシュ関数にかけて結果を論理和で表すものとする。IDのビットをチェックすることで、フィルタ内のキーワードの存在可能性を判定できるため、同じビットが立ったIDをもつノード同士は同じキーワードをもっている可能性があることを示す。IDが近い、例えば、共通で立っているビットの数が多い場合に経路表に登録するために、ピアツーピアネッワークをIDで探索する。探索は、フラッディングと呼ばれる全探索を行ったり、既に構造化されて生成されたピアツーピアネッワークの中でIDを辿ることによって実現する。また、経路表生成時はサーバ上のノード情報データベースを用いることもできる。
図5は、メッセージ転送の動作を示す。ユーザがメッセージ入力部106にメッセージを入力するか、メッセージを受信する(ステップS21)と、メッセージ伝搬部107は、そのメッセージについて経路表格納部105に格納された経路表に従って、フィルタに適合する可能性のあるすべてのノードを選択する(ステップS22)。すなわち、メッセージにおいてもフィルタと同様にIDへの変換を行い、例えば、メッセージのIDのビットが立っているIDを有するすべてのノードを選択する。
メッセージ伝搬部107は、メッセージ入力部106に入力されたメッセージを、通信部104を介して選択したノードに転送する(ステップS23)。複数のノードへ再帰的に転送することで、経路表格納部105に格納された経路表に従ってフィルタに適合する可能性のあるすべてのノードに伝搬させることができる。伝搬は、ランダムウォークと呼ばれる確率的にピアツーピアネッワークをさまよう方法と、IDの距離に応じて段階的に対象ノードを辿る方法で実現される。
図6は、メッセージ受信の動作を示す。メッセージ選別部108は、通信部104を介してメッセージを受信する(ステップS31)。メッセージ選別部108は、受信したメッセージが、フィルタ格納部102に格納されたフィルタを用いて、メッセージを選別する(ステップS32)。メッセージ表示部109は、メッセージ選別部108がフィルタ格納部102に格納されたフィルタに適合すると判定した場合に(ステップS33;YES)、適合したメッセージを表示する(ステップS34)。フィルタに適合しない場合は(ステップS33;NO)、メッセージを表示しない。
図7は、経路表更新の動作を示す。経路表更新は、例えば、所定の時間が経過したか、あるいは所定の個数のメッセージを受信したときなどに起動される。経路表変更部110は、その期間に受信したメッセージを集計し、メッセージ選別部108の判定結果が適合であるメッセージ数と非適合であるメッセージ数を計数する(ステップS41)。適合するメッセージの割合が所定のしきい値より小さい場合(非適合であるメッセージが所定のしきい値より大きい場合)(ステップS42;NO)、フィルタを更新するための新キーワードがあるかを調べる(ステップS44)。経路表変更部110は、フィルタの更新が可能であれば(ステップS44;YES)、例えば、新キーワードが見つかった場合は、フィルタを更新してフィルタ格納部102に格納する(ステップS45)。経路表変更部110は、フィルタを更新したり(ステップS45)、非適合メッセージの割合が小さい場合(ステップS42;YES)に、IDを変化させ経路表を再構成する(ステップS43)。
適合するメッセージの割合が所定のしきい値より小さく(非適合であるメッセージが所定のしきい値より大きく)(ステップS42;NO)、フィルタの更新ができなければ(ステップS44;NO)、経路表を変更しない。フィルタの更新ができないのは、例えば、フィルタを更新するために適当な新キーワードが発見できない場合、あるいは、前回経路表を変更してから所定の時間を経過していない場合、などがある。
ユーザの意志でフィルタを更新する場合は、ノード100は適合するメッセージの割合がしきい値を超えているときに、新たなフィルタの登録またはフィルタを変更する指令の入力を受けて、経路表を更新する。
本実施の形態では、受信メッセージが少ない場合に、より多くのメッセージを受信するように経路表を再構成することができる。そして、例えば、受信したメッセージからキーワードを発見し、キーワードを追加することで、フィルタを更新する。初めに登録したフィルタがユーザの興味対象に関して不完全であっても、受信するメッセージを増やしてフィルタを拡張し、より多くの興味に合ったメッセージを受信できるようになることが期待できる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る情報転送システムの構成例を示すブロック図である。実施の形態2の情報転送装置は、実施の形態1の構成に加えて、評価入力部111を備える。評価入力部111は、メッセージ表示部109に表示したメッセージに対する評価の入力を受け付ける。ユーザは、メッセージ表示部109に表示されたメッセージを読んで、その評価を入力することができる。評価の入力は、肯定、否定、もしくは、中間であり、メッセージの興味合致度を表す。
経路表変更部110は、評価入力部111が受け付けた評価の入力に従って、否定が多すぎる場合はメッセージの受信量を減らす方向に、否定が少なすぎる場合はメッセージの受信量を増やす方向に、IDを変化させ経路表を更新する。さらに、経路表変更部110は、あるキーワードに着目して、当該キーワードを含むメッセージについて否定的なフィードバックを受け取った場合には、当該キーワードをフィルタから削除してフィルタ格納部102に格納する。
図9は、実施の形態2に係るメッセージ評価入力の動作の一例を示すフローチャートである。メッセージの受信(ステップS51)から、メッセージの表示(ステップS54)の動作は、図6のステップS31〜ステップS34と同様である。
実施の形態2では、メッセージを表示した(ステップS54)のち、評価入力部111は、表示したメッセージに対する評価の入力を受け付ける(ステップS55)。そして、入力された評価の値をそのメッセージに対応づけて格納する(ステップS56)
図10は、実施の形態2に係る経路表更新の動作の一例を示すフローチャートである。実施の形態2においても経路表更新は、例えば、所定の時間が経過したか、あるいは所定の個数のメッセージを受信したときなどに起動される。経路表変更部110は、その期間に受信したメッセージを集計し、判定結果が適合であるメッセージ数と非適合であるメッセージ数、および適合して表示したメッセージに対する評価を分類した数を計数する(ステップS61)。適合するメッセージの割合が所定のしきい値より小さい場合(非適合であるメッセージが所定のしきい値より大きい場合)(ステップS62;NO)に、フィルタの更新が可能であれば(ステップS63;YES)、フィルタを更新してフィルタ格納部102に格納する(ステップS64)。経路表変更部110は、フィルタを更新したり(ステップS64)、非適合メッセージの割合が小さい場合(ステップS62;YES)に、IDを変化させ経路表を再構成する(ステップS65〜)。
実施の形態2では、否定メッセージ数の割合が所定のしきい値(α)より大きい場合に(ステップS65;YES)、例えば、メッセージの受信量を減らす方向に経路表を変更する(ステップS66)。否定メッセージ数の割合がしきい値(α)より小さい場合で(ステップS65;NO)、否定メッセージ数の割合が所定のしきい値(β)よりも小さい場合に(ステップS67;YES)、例えば、メッセージの受信量を増やす方向に経路表を変更する(ステップS68)。そして、経路表を再構成する(ステップS69)。この例では、否定メッセージ数の割合がしきい値(α)としきい値(β)の間にある場合には(ステップS67;NO)、経路表の再構成を行わない。
適合するメッセージの割合が所定のしきい値より小さく(非適合であるメッセージが所定のしきい値より大きく)(ステップS62;NO)、フィルタの更新ができなければ(ステップS63;NO)、経路表を変更しない。フィルタの更新ができないのは、例えば、フィルタを更新するために適当な新キーワードが発見できない場合、あるいは、前回経路表を変更してから所定の時間を経過していない場合、などがある。
本実施の形態では、評価入力部111によってユーザの興味合致度を取得し、合致度の変化によって、経路表の再構成およびフィルタの更新が実施できるため、フィルタが安定するまでの時間が短縮されることが期待できる。
図11は、経路表の更新を継続して行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザがフィルタを登録する(ステップS71)。次に、登録されているフィルタが陳腐化しているか判断する(ステップS72)。陳腐化しているとは、例えば、受信メッセージが減少している場合、または、前回のフィルタの更新からの所定の時間を経過した場合がある。その他、受信メッセージのフィルタ適合割合、などを用いて判断することもできる。フィルタが陳腐化していなければ(ステップS72;NO)、一定の待ち時間が経った後ステップS72を繰り返す。
フィルタが陳腐化していれば(ステップS72;YES)、IDやフィルタをランダムもしくは一定の方法で変化させることで、経路表を更新する(ステップS73)。
経路表を更新した後、一定の時間が経過したら、受信メッセージが増加したかどうかを判断する(ステップS74)。受信メッセージに変化がない場合は(ステップS74;NO)、ステップS73に戻り別のパターンでIDやフィルタを変化させる。経路表をランダムに変化させる場合に、同じ様なパターンのID(またはフィルタ)で経路表を構成することは無駄であり、IDまたはフィルタの履歴を記憶しておいて、同じパターンを繰り返さない必要がある。
受信メッセージが増加した場合は(ステップS74;YES)、次に、フィルタを更新できるかを判断する(ステップS75)。フィルタ更新の判断は、ユーザの指示、新キーワードの発見、統計情報などを用いる。フィルタを更新できない場合は(ステップS75;NO)、ステップS73に戻り別のパターンでIDやフィルタを変化させる。フィルタを更新できる場合は(ステップS75;YES)、所定の方法により実際にフィルタを更新する(ステップS76)。
フィルタの更新は、実施の形態1で述べたように、フィルタ中のキーワードの重みを一時的に増やしてしきい値Xを越えるようにする、適合メッセージに含まれるキーワードでフィルタに含まれないものをフィルタに含める、非適合メッセージに含まれるキーワードで適合メッセージのキーワードと共起度が高いキーワードをフィルタに含める、などの方法を採用することができる。また、IDの任意の0のビットを1にしたり、経路表に載っているノードのIDであまり立っていないビットを自IDのビットで立てる、などの方法を採用してもよい。
フィルタの更新の際には、条件や項目を追加するだけでなく、不要になった条件や項目を削除することも必要である。最後に、更新されたフィルタを用いて経路表を再構成し(ステップS77)、ステップS72に戻ってフィルタの陳腐化の判断から処理を繰り返す。
このように、経路表を継続して更新することにより、メッセージのキーワードやその用法の変化に追随して、ユーザの興味対象のメッセージを受信できる。
図12は、図1または8に示す情報転送システムにおけるノード100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ノード100は、図12に示すように、制御部11、主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、計時部16および送受信部17を備える。主記憶部12、外部記憶部13、操作部14、表示部15、計時部16および送受信部17はいずれも内部バス10を介して制御部11に接続されている。
制御部11はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部13に記憶されている情報転送用プログラム20に従って、前述のノード100の処理を実行する。
主記憶部12はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部13に記憶されている情報転送用プログラム20をロードし、制御部11の作業領域として用いられる。
外部記憶部13は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成され、前記の処理を制御部11に行わせるための情報転送用プログラムを予め記憶し、また、制御部11の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部11に供給し、制御部11から供給されたデータを記憶する。図1または図8のフィルタ格納部102および経路表格納部105は、外部記憶部13に構成される。メッセージ転送処理を行っているときは、それらのデータの一部は主記憶部12に記憶されて制御部11の作業に用いる。
操作部14はキーボード及びマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボード及びポインティングデバイス等を内部バス10に接続するインターフェース装置から構成されている。操作部14を介して、フィルタ、メッセージまたは受信メッセージ評価などのデータが入力され、制御部11に供給される。
表示部15は、CRT(Cathode Ray Tube)又はLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、フィルタ、経路表、メッセージ、評価入力の選択肢、転送結果などを表示する。
計時部16は、時刻または基準となる時点からの経過時間を計り、制御部11に供給する。制御部11は、計時部16の時刻情報から、フィルタを入力した時刻、経路表を生成・更新した時刻、および経過時間を知ることができる。
送受信部17は、無線送受信機、無線モデム又は網終端装置、及びそれらと接続するシリアルインタフェース又はLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部17を介し、ネットワーク200を経由して他のノードにメッセージを転送し、また他のノードからメッセージを受信する。
図1または図8のフィルタ入力部101、経路表生成部103、通信部104、メッセージ入力部106、メッセージ伝搬部107、メッセージ選別部、メッセージ表示部109、経路表変更部110および評価入力部111の処理は、情報転送用プログラム20が、制御部11、主記憶部12、外部記憶部13、計時部16および送受信部17などを資源として用いて処理することによって実行する。
その他、本発明の好適な変形として、以下の構成が含まれる。
本発明の第1の観点に係る情報転送装置について、好ましくは、前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記受信フィルタを変更することを特徴とする。
好ましくは、前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果、前記受信したメッセージのうち前記受信フィルタに適合するメッセージの割合が所定の値より大きい場合に、前記経路表を変更することを特徴とする。
好ましくは、メッセージを表示する手段と、
前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付ける手段と、
を備え、
前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
ことを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る情報転送方法について、好ましくは、前記変更ステップは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に基づいて前記受信フィルタを変更することを特徴とする。
好ましくは、前記変更ステップは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果、前記受信したメッセージのうち前記受信フィルタに適合するメッセージの割合が所定の値より大きい場合に、前記経路表を変更することを特徴とする。
好ましくは、メッセージを表示するステップと、
前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付けるステップと、
を備え、
前記変更ステップは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
ことを特徴とする。
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
制御部11、主記憶部12、外部記憶部13、計時部16、送受信部17及び内部バス10などから構成される情報転送装置の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するための情報転送用プログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する情報転送装置(ノード100)を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで情報転送装置を構成してもよい。
また、情報転送装置の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に情報転送用プログラムを掲示し、ネットワークを介して情報転送用プログラムを配信してもよい。そして、情報転送用プログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
本発明によれば、ピアツーピアネットワークにおいて情報転送装置をコミュニケーションシステムといった用途に適用できる。また、未知の情報の発見といった用途にも適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る情報転送システムの構成例を示すブロック図である。 経路表の構成の一例を示す図である。 経路表を変化させた場合のネットワーク状態の例を示す図である。 実施の形態1に係るフィルタ登録の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係るメッセージ転送の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係るメッセージ受信の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る経路表更新の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る情報転送システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態2に係るメッセージ評価入力の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る経路表更新の動作の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る経路表を継続して更新する動作の一例を示すフローチャートである。 情報転送装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
11 制御部
12 主記憶部
13 外部記憶部
14 操作部
15 表示部
16 計時部
17 送受信部
20 情報転送用プログラム
100 ノード(情報転送装置)
101 フィルタ入力部
102 フィルタ格納部
103 経路表生成部
104 通信部
105 経路表格納部
106 メッセージ入力部
107 メッセージ伝搬部
108 メッセージ選別部
109 メッセージ表示部
110 経路表変更部
111 評価入力部
200 ネットワーク

Claims (7)

  1. 他の情報転送装置との間でメッセージを送受信する通信手段と、
    前記他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得する手段と、
    前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得する手段と、
    前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成手段と、
    前記通信手段で受信したメッセージを表示する手段と、
    前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付ける手段と、
    前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別手段と、
    前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更手段と、
    を備え
    前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
    ことを特徴とする情報転送装置。
  2. 前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記受信フィルタを変更することを特徴とする請求項1に記載の情報転送装置。
  3. 前記変更手段は、前記選別手段でメッセージを選別した結果、前記受信したメッセージのうち前記受信フィルタに適合するメッセージの割合が所定の値より大きい場合に、前記経路表を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の情報転送装置。
  4. 他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得するステップと、
    前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得するステップと、
    前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成ステップと、
    前記経路表に従って前記通信相手との間でメッセージを送受信する通信ステップと、
    前記通信ステップで受信したメッセージを表示するステップと、
    前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付けるステップと、
    前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別ステップと、
    前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更ステップと、
    を備え
    前記変更ステップでは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
    ことを特徴とする情報転送方法。
  5. 前記変更ステップは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に基づいて前記受信フィルタを変更することを特徴とする請求項に記載の情報転送方法。
  6. 前記変更ステップは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果、前記受信したメッセージのうち前記受信フィルタに適合するメッセージの割合が所定の値より大きい場合に、前記経路表を変更することを特徴とする請求項4または5に記載の情報転送方法。
  7. コンピュータに、
    他の情報転送装置から受信するメッセージの条件を定める受信フィルタを取得するステップと、
    前記他の情報転送装置が受信するメッセージの条件を定める転送フィルタを取得するステップと、
    前記受信フィルタと前記転送フィルタとに基づいて、メッセージを送受信する通信相手を定める経路表を生成する生成ステップと、
    前記経路表に従って前記通信相手との間でメッセージを送受信する通信ステップと、
    前記通信ステップで受信したメッセージを表示するステップと、
    前記表示したメッセージを見た結果の入力を受け付けるステップと、
    前記通信相手から受信したメッセージを前記受信フィルタで選別する選別ステップと、
    前記選別手段でメッセージを選別した結果に基づいて前記経路表を変更する変更ステップと、
    を実行させ
    前記変更ステップでは、前記選別ステップでメッセージを選別した結果に加えて、前記メッセージを見た結果の入力に基づいて、前記経路表を変更する、
    ことを特徴とするプログラム。
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