JP5352498B2 - インターホン装置 - Google Patents
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このような背景から、ハンドセットを備えたものも更に使い易くするための改良が成され、例えば絡まり易いカールコードを無くしてコードレスのハンドセットとしたものがある。コードレスにした場合、ハンドセットの電源は、乾電池を用いたりハンドセットを固定する充電部(親機本体)から電磁誘導によりハンドセットに内蔵した電池を充電する等で対応していた。
ハンドセットを電磁誘導を利用して充電する構成としては、例えば特許文献1に示す電話装置がある。
しかし、二次電池を電磁誘導により充電する形態は、エネルギーの伝送効率を考えると有線で電力を供給する形態に比べて大きく低下したし、親機本体には充電するための回路に加えてハンドセットと音声信号を送受する回路も必要であるためコスト高な構成となっていた。
この構成によれば、電力送電のための信号を用いて音声信号を送信するので、別途音声信号をハンドセットへ送信する回路が必要ない。よって、ハンドセットへの送信回路を低コストで構成できる。また、電磁界結合により電力伝送を行うことで高効率な電力伝送が可能となるし、親機本体とハンドセット双方のループコイルを電磁誘導を利用する形態ほど近接させなくても電力の伝送が可能であり、居室親機のデザインの自由度を広げることができる。
更に、ループコイルアンテナを使用した電磁界結合で送信された信号は、距離の三乗で減衰するため、通信距離を1m程度に制限することができ、周辺に設置された電子機器に電波干渉しないよう構成できる。
また、パルス信号を基にAM変調波を作成するため、増幅電力効率を高くでき、電力伝送の効率を上げることができる。また、フィルタ回路と並列共振回路を使用してAM変調波を作成するので専用の変調回路が必要無く、簡易な回路構成で振幅変調信号を生成できる。
この構成によれば、乾電池やニッケル水素電池等の蓄電池に比べて寿命が長く、電源交換の必要が殆ど発生しない。
この構成によれば、並列共振回路はインピーダンスが高いため、インピーダンス変換のための回路を設けることなく簡易な回路構成で蓄電手段を充電することができる。
この構成によれば、別途表示回路を設けること無く充電中であることを表示できる。
この構成によれば、送受信で変調方式が異なるため、信号分離回路を設けることなく互いの電波干渉を防止できる。また、双方向同時通話を実施でき、スムーズに通話することができる。
この構成によれば、ハンドセットの状態により送信電力を変更でき、待受時に大きな電力とすれば蓄電手段を短時間で充電することができる。一方、逆に通話状態に時に大きな電力とすれば、通話状態でも電力の送電を継続させることができるし、殆どの時間は待機状態であるため、その間の電力を削減することができる。
こうして、パルス信号を生成してPWM変調した後、フィルタ部25と並列共振器27でAM変調波に変換するので、増幅電力効率を高くでき、電力伝送の効率を上げることができる。また、フィルタ部25と並列共振回路27を使用してAM変調波を作成するので専用の変調回路が必要無く、簡易な回路構成で振幅変調信号を生成できる。
ループコイルアンテナ(二次コイルL12)Nは、断面積25平方センチメートル程度であり、図8に示すように複数巻した円型または角型のループコイルが使用される。
受信アンテナ35はループコイルアンテナであり、ハンドセット2bから受信した信号が整合部36、増幅部37、フィルタ部38を介して復調部39に伝送され、復調部39においてFM変調信号が復調される。復調された信号は、増幅部40、インターホン回路10を介して玄関子機1へ伝送される。
親機本体2aから送信されたAM波が、電磁界結合によりこの並列共振器43のループコイルアンテナNで受信される。厳密には、電力の伝送に関しては並列共振器27,43同士の共振時の電磁界結合により実施される。
一次コイルL21で受信したAM波は二次コイルL22へ伝送され、音声通信受信部47で復調されてハンドセット通話回路15のスピーカ15aから音声が出力される。
電気二重層コンデンサ18に充電された電力は、昇圧DC/DCコンバータ部46で昇圧されてハンドセット2bの各回路に供給される。
また、電気二重層コンデンサ18に蓄電することで、乾電池やニッケル水素電池等の蓄電池に比べて寿命が長く、電源交換の必要が殆ど発生しない。
マイク15bで収音した音声は、FM変調部51において周波数f2(例えば、6.5MHz)で周波数変調され、送信アンテナ54から親機本体2aへ送信される。
送信アンテナ54はループコイルアンテナであり、親機本体2aの受信アンテナ35との間で電磁界結合によりFM波の送受を行う。
尚、この信号は、通話時にはPWM変調部23で音声信号が重畳され、並列共振器27の二次コイルL12からハンドセット2bに送信されるが、音声信号が重畳されない待受時は、周波数f1の正弦波信号が送信される。
また、ハンドセット2bを取り上げることで、親機本体2aの動作電圧制御部31に設けられているセンサスイッチ31aがそれを検知して、高周波増幅部24の出力を下げて電気二重層コンデンサ18へ供給する電力を低下させる。同時にインターホン回路10は、玄関子機1とハンドセット2bの間の通話路を形成する。
尚、親機本体2aとハンドセット2bとの通話時の通信は、約1メートル以内の距離でのみ実施される程度の弱い電波で実施される。
また、ループコイルアンテナNを使用した電磁界結合で送信された信号は距離の三乗で減衰するため、通信距離を1m程度に制限することができ、周辺に設置された電子機器に電波干渉を及ぼさないよう構成できる。
更に、送受信で変調方式が異なるため、信号分離回路を設けることなく互いの電波干渉を防止できるし、双方向通話をスムーズに実施できる。
また、ハンドセット2bの状態により送信電力を変更し、待受時に大きな電力とすることで電気二重層コンデンサ18を短時間で充電することができる。
また、パルス信号を生成してパルス幅変調した後フィルタ及び共振回路を通して振幅変調信号を作り出しているが、正弦波信号を生成して直接振幅変調信号を作り出しても良い。
更に、待受状態に比べて通話状態の送信電力を小さくしているが、逆に通話時に送信電力を大きくしても良く、通話状態でも電力の送電を継続させることが可能となるし、殆どの時間は待機状態であるため、その間の電力を削減することができる。
Claims (6)
- 居住者を呼び出して通話する機能を備えた玄関子機と、前記玄関子機からの呼び出しに応答する機能を備えた居室親機とを有し、前記居室親機がコードレスのハンドセットと、前記ハンドセットと通信を実施する親機本体とで構成されるインターホン装置であって、
前記親機本体は、電力と音声信号を前記ハンドセットに送信する電力・音声送信回路と、前記ハンドセットから送信された音声信号を受信する親機受信回路を具備する一方、
前記ハンドセットは、前記親機本体から電力と音声信号を受信する電力・音声受信回路と、受信した電力を蓄電する蓄電手段と、前記親機本体へ音声信号を送信するハンドセット送信回路とを具備し、
前記電力・音声送信回路及び前記電力・音声受信回路は、ループコイルアンテナを備えた並列共振回路を有して、400kHz〜20MHzの間の特定の周波数の電磁波による電磁界結合で電力の送信及び受信を実施して前記電磁波を振幅変調して音声信号の送信を行い、
更に前記電力・音声送信回路は、前記特定の周波数のパルス信号を生成する信号生成回路と、生成したパルス信号にパルス幅変調により音声信号を重畳させるPWM変調部と、前記並列共振回路と協調してPWM変調信号を振幅変調信号に変換するフィルタ回路とを有することを特徴とするインターホン装置。 - 前記蓄電手段が、電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項1記載のインターホン装置。
- 前記電力・音声受信回路は、前記蓄電手段を充電するために、受信した電力信号を直流に変換する整流回路を前記並列共振回路中に具備したことを特徴とする請求項1又は2記載のインターホン装置。
- 前記整流回路が、発光ダイオードを使用したダイオードブリッジ回路で構成されたことを特徴とする請求項3記載のインターホン装置。
- 前記ハンドセット送信回路から前記親機受信回路への音声信号の送信は、前記電力を伝送する特定の周波数とは異なる20MHz以下の所定の周波数のFM変調波により実施することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインターホン装置。
- 前記親機本体は、前記ハンドセットが所定の位置に保持された待機状態にあることを検知する待機状態検知手段を有し、
前記電力・音声送信回路は、前記待機状態検知手段の検知信号を基に、前記ハンドセットが待機状態にある場合と、通話に使用されている場合とで、送信電力の大きさを変更することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のインターホン装置。
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