JP5351571B2 - パイプライン型a/d変換回路 - Google Patents

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Description

本発明は、A(アナログ)/D(デジタル)変換を行いながら、そのバックグラウンドで変換誤差を自己補正するバックグラウンド型の変換誤差補正回路を有するパイプライン型A/D変換回路に関するものである。
まず初めに、パイプライン型A/D変換回路の原理を説明する。
図6は、パイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。パイプライン型A/D変換回路は、アナログ入力信号を所定ビット数のデジタルコードに、デジタルコードの最上位ビット側から所定のビット数(サブデジタルコード)ごと段階的に順次変換するものである。同図に示すパイプライン型A/D変換回路100は、A/D変換回路本体102と、デコーダ104とによって構成されている。
ここで、A/D変換回路本体102は、10個のサブA/D変換器106を縦列接続して構成され、各々のサブA/D変換器106から1ビットのサブデジタルコードが出力されるものとする。すなわち、A/D変換回路100は10ビット精度のものであり、デコーダ104からは、アナログ入力信号をA/D変換して得られる10ビットのデジタルコードが出力される。
各々のサブA/D変換器106は同一構成のものであり、図6に2段目のサブA/D変換器106の構成を示すように、A/D変換ユニット110と、D/A変換ユニット112と、減算器116と、増幅器118とによって構成されている。
サブA/D変換器106では、A/D変換ユニット110により、前段のサブA/D変換器106のアナログ余剰信号の一部の電圧を、各段のサブデジタルコードに変換した後、これをD/A変換ユニット112でアナログ信号に再変換する。続いて、減算器116により、前段のサブA/D変換器106のアナログ余剰信号の電圧から再変換後のアナログ信号の電圧を減算し、これを増幅器118で2倍に増幅して各段のアナログ余剰信号として出力する。
ここで、サブA/D変換器106により変換されるサブデジタルコードのビット数をmとすると、増幅器118のゲインは、2^mとなる。この例の場合、各段のサブデジタルコードは1ビットであるから、増幅器118のゲインは2となる。
なお、初段のサブA/D変換器106には、前段のサブA/D変換器106のアナログ余剰信号の代わりに、デジタルコードに変換すべきアナログ入力信号が入力される。また、最終段のサブA/D変換器106から、アナログ余剰信号を出力する必要はない。つまり、最終段のサブA/D変換器106は、前段のサブA/D変換器106のアナログ余剰信号の全電圧(デジタルコードの最下位ビットに対応する電圧)を、最終段のサブデジタルコードに変換する。
パイプライン型A/D変換回路100では、10個のサブA/D変換器106により、アナログ入力信号の電圧を、デジタルコードの最上位ビット側から1ビットずつ段階的に順次サブデジタルコードに変換する。
つまり、まず初段のサブA/D変換器106により、アナログ入力信号の一部の電圧(デジタルコードの最上位ビットに対応する電圧)を、初段のサブデジタルコードに変換する。また、初段のサブA/D変換器106からは初段のアナログ余剰信号も出力される。
続いて、2段目のサブA/D変換器106により、初段のアナログ余剰信号の一部の電圧(デジタルコードの最上位ビットから2番目のビットに対応する電圧)を、2段目のサブデジタルコードに変換する。以下同様にして、3〜9段目のサブA/D変換器106まで1ビットずつ段階的に順次、前段のアナログ余剰信号の一部の電圧(デジタルコードの各ビットに対応する電圧)を、各段のサブデジタルコードに変換する。
そして最後に、最終段のサブA/D変換器106により、前段(9段目)のアナログ余剰信号の全電圧(デジタルコードの最下位ビットに対応する電圧)を、最終段のサブデジタルコードに変換する。
初段〜最終段のサブA/D変換器106から出力される各段のサブデジタルコードはデコーダ104に入力される。デコーダ104は、各段のサブデジタルコードから、アナログ入力信号に対応する10ビットのデジタルコードを生成して出力する。
上記のように、パイプライン型A/D変換回路は、複数のサブA/D変換器を縦列接続した構成であり、これらのサブA/D変換器により、アナログ入力電圧を、最上位ビット側から段階的に順次デジタル化していく。
また、サブA/D変換器は、アナログ入力信号を、各段のサブデジタルコードと各段のアナログ余剰信号とに分離する役目を果たす。各段のアナログ余剰信号は、後段のサブA/D変換器によって一部の電圧がその段のサブデジタルコードに変換され、その段のアナログ余剰信号がさらに後段のサブA/D変換器に渡され、という縦列処理が、得られるデジタルコードが所望の桁数に至るまで繰り返される。
高精度な(変換後のデジタルコードに多くの桁数を必要とする)パイプライン型のA/D変換回路においては、サブA/D変換器の各段に存在する非理想性(目標ゲインからのずれ)により、A/D変換後のデジタルコードに許容範囲を超える誤差が生じる場合が考えられる。そのため、それらの誤差を自己補正する技術がこれまで多数提案されてきた。
以下、バックグラウンドで変換誤差を自己補正する従来のパイプライン型A/D変換回路の概略を説明する。
図7は、従来のバックグラウンドで変換誤差を自己補正するパイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。同図に示すパイプライン型A/D変換回路120は、A/D変換回路本体122と、変換誤差補正回路124とによって構成されている。
A/D変換回路本体122は、初段のサブA/D変換器126と、2段目〜最終段のサブA/D変換器を纏めて表した後段のサブA/D変換器128と、に分けて示してある。つまり、パイプライン型A/D変換回路120では、後段のサブA/D変換器128の誤差補正は完了していること(誤差補正をする必要がないものを含む)を前提として、変換誤差補正回路124により、初段のサブA/D変換器126の変換誤差をバックグラウンドで補正するものでる。
同様に、10個のサブA/D変換器が縦列接続されており、各々のサブA/D変換器から1ビットのサブデジタルコードが出力されるものとする。つまり、後段のサブA/D変換器128からは、9ビットからなる後段のサブデジタルコードが出力される。
初段のサブA/D変換器126は、図6に示すものと基本的に同じ構成のものである。すなわち、初段のサブA/D変換器126は、A/D変換ユニット110と、D/A変換ユニット112と、減算器116と、増幅器118とによって構成されている。なお、初段のサブA/D変換器126内には、D/A変換ユニット112と減算器116との間に、変換誤差補正回路124を構成する減算器114が配置されている。
変換誤差補正回路124は、前述の減算器114と、減算器130と、増幅器132と、加算器136と、乗算器140と、長時間平均回路142とによって構成されている。
ここで、初段のサブA/D変換器126の増幅器118に‘g’で示すゲイン誤差が存在する場合を考える。この場合、増幅器118は、減算器116の出力を、本来であれば2倍して出力するところ、(2+g)倍して出力することになる。
以下、パイプライン型A/D変換回路120の動作を説明する。
初段のサブA/D変換器126では、A/D変換ユニット110により、アナログ入力信号yがA/D変換され、初段のサブデジタルコードDが出力されるとともに、初段のサブデジタルコードDは、D/A変換ユニット112によりD/A変換される。
変換誤差補正回路124では、初段のサブA/D変換器126内の減算器114により、D/A変換ユニット112の出力から既知のテスト信号tsが減算され、その減算結果D ̄が出力される。ここで、テスト信号tsは、アナログ信号と演算する場合はアナログ信号であり、デジタル信号と演算する場合はデジタル信号であるが、この場合等価と考えることができるので、煩雑さを避けるために同一の記号tsで取り扱う。以下、本明細書中の信号tsについても同様の取扱いとする。また、D/A変換ユニット112の出力とサブデジタルコードDも等価であると考えることができ、減算器114の出力はD−ts=D ̄と表せる。
また、減算器130により、初段のサブA/D変換器126のサブデジタルコードDから同一のテスト信号tsが減算され、その減算結果D ̄が出力される。つまり、D ̄=D−tsであり、2つの減算器114,130の出力(減算結果)は同じD ̄となる。続いて、増幅器132により、減算器130の出力D ̄が2倍に増幅されて出力される。つまり、増幅器132の出力は2D ̄となる。
また、初段のサブA/D変換器126では、減算器116により、アナログ入力信号yから減算器114の出力D ̄が減算され、さらに、増幅器118により、減算器116の出力(y−D ̄)が(2+g)倍に増幅されて出力される。つまり、増幅器118の出力は(2+g)(y−D ̄)となる。
後段のサブA/D変換器128からは、9ビットからなる後段のサブデジタルコードDBEが出力される。ここで、後段のサブデジタルコードDBEはデジタル信号であるが、初段のアナログ余剰信号と等価であり、前述の通り、後段のサブA/D変換器128の出力DBE=(2+g)(y−D ̄)と表せる。
続いて、加算器136により、増幅器132の出力2D ̄と後段のサブA/D変換器128の出力DBEが加算され、DOUTが出力される。つまり、加算器136の出力DOUT=2D ̄+DBE=(2+g)y−gD ̄となる。
さらに続いて、乗算器140により、加算器136の出力DOUTとテスト信号tsが乗算される。つまり、乗算器140の出力DOUT*ts=(2+g)y*ts−gD*ts+g*tsとなる。
そして最後に、長時間平均回路142により、乗算器140の出力の長時間平均(各サンプリング毎の乗算器140の出力の累積加算結果の平均)が算出され、増幅器118のゲイン誤差の推定値‘gest〜’が算出される。つまり、推定値gest〜=E(DOUT*ts)=E[(2+g)y*ts−gD*ts+g*ts]=g*E(ts)となる。ここで、Eは、長時間平均であることを表す記号である。
アナログ入力信号yとテスト信号tsが無相関である限り、推定値gest〜の算出式のうち、E[(2+g)y*ts]、E[gD*ts]の項は平均をとる時間を長くすることにより‘0’に漸近し、推定値gest〜=E[g*ts]=g*E(ts)となる。つまり、変換誤差補正回路124により、推定値‘gest〜’を得ることができる。また、推定したゲイン誤差‘g’を用いて、図示しない補正回路により、変換誤差補正を行う。
前述の通り、従来の変換誤差補正回路は、アナログ入力信号とテスト信号が無相関であることが前提であり、アナログ入力信号次第では、誤差推定が成功しない可能性が考えられた。また、誤差推定が正確であるためには、非常に長時間にわたる平均化が必要であり、要求精度によっては、推定値が収束するまでに莫大な時間がかかる場合があった。つまり、A/D変換の精度と誤差補正の速度との間にはトレードオフが存在していた。
例えば、バックグラウンドで変換誤差を自己補正できる手法として、非特許文献1に開示された技術がある。
Hung-Chih Liu, Zwei-Mei Lee, Jieh-Tsorng Wu 共著、「A 15-b 40-MS/s CMOS Pipelined Analog-to-Digital Converter With Digital Background Calibration」, IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, VOL. 40, NO. 5, MAY 2005, p.1047-1056
本発明の目的は、誤差推定を確実に収束させることができ、比較的短時間で高精度な変換誤差推定及び補正を行うことができる変換誤差補正回路を有するパイプライン型A/D変換回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、アナログ入力信号をA/D変換してサブデジタルコードを出力するA/D変換ユニットと、
該サブデジタルコードをD/A変換するD/A変換ユニットと、
該D/A変換ユニットの出力からテスト信号を減算する第1の減算器と、
該第1の減算器の出力と該アナログ入力信号とを加算する第2の減算器と、
該第2の減算器の出力を増幅してアナログ余剰信号を出力する第1の増幅器からなるサブA/D変換器を複数有し、
前記複数のサブA/D変換器を縦列接続して構成され、各々の該サブA/D変換器により、該アナログ入力信号を、所定ビット精度のデジタルコードに、該デジタルコードの最上位ビット側から段階的に順次A/D変換するA/D変換回路本体と、
前記複数のサブA/D変換器のうち、誤差補正対象のサブA/D変換器におけるA/D変換の誤差補正を行う変換誤差補正回路とを備え、
前記変換誤差補正回路は、該テスト信号を減算したサブデジタルコードと、誤差の成分を含む該アナログ余剰信号を入力した後段のサブA/D変換器のサブデジタルコードとを加算してデジタルコードを生成する演算回路と、
前記演算回路の出力と前記テスト信号とを乗算する乗算器と、
前記乗算器の出力を平均して、前記誤差補正対象のサブA/D変換器におけるA/D変換の誤差推定値を算出する平均回路と、
記平均回路の出力を用いて、前記演算回路から出力されるデジタルコードに含まれる前記テスト信号を減算したサブデジタルコードを補正する補正回路とを有することを特徴とするパイプライン型A/D変換回路を提供するものである。
さらに、前記アナログ入力信号から特定の周波数帯域の成分を除去するフィルタを備え、前記テスト信号は前記特定の周波数帯域の信号であることが好ましい。
また、前記補正回路は、前記テスト信号を減算したサブデジタルコードを増幅する第2の増幅器のゲインの変化を調整することが好ましい。
また、前記テスト信号は、前記演算回路に入力される第1のテスト信号と、前記乗算器に入力される第2のテスト信号とを含み、
前記第1および第2のテスト信号は、同一周波数、同一位相の信号であり、前記第1のテスト信号は方形波であり、前記第2のテスト信号はサイン波であることが好ましい。
また、前記補正回路は、前記A/D変換の誤差の成分と前記増幅器のゲインの変化を調整する係数と乗算する第2の乗算器と、該第2の乗算器の出力を累積加算する累積加算器とを備え、
該累積加算器の出力によって、前記第2の増幅器の増幅率を制御することが好ましい。
本発明によれば、アナログ入力信号とテスト信号を、互いに異なる周波数帯域の信号とすることにより、誤差推定を確実に収束させることができ、A/D変換の要求精度と変換誤差推定の収束速度との間に存在するトレードオフも劇的に解消することができる。また、誤差推定の収束安定性が、アナログ入力信号の具体的な波形に影響を受けることがなくなり、バックグラウンドでの誤差推定の安定性、信頼性を飛躍的に向上させることができる。
本発明のパイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。 本発明のパイプライン型A/D変換回路の具体例の構成を表すブロック概念図である。 アナログ入力信号の状態を表すグラフである。 テスト信号ts ̄とテスト信号tsの関係を表すグラフである。 アナログ入力信号とテスト信号の関係を表すグラフである。 パイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。 従来のパイプライン型A/D変換回路の具体例の構成を表すブロック概念図である。 従来のパイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のパイプライン型A/D変換回路を詳細に説明する。
A/D変換回路の使用条件次第では、サンプリング周波数に比べてはるかに低周波帯域(低周波領域)のアナログ入力信号は変換する必要がないケースが多々存在する。例えば、Low−IF帯の通信(所定周波数以下の周波数帯域の成分を含まないアナログ入力信号の通信)で使用されるA/D変換回路は、所定周波数以下のアナログ入力信号の成分をデジタルコードに変換する必要はない。
本発明は、そのような状況下において、A/D変換の要求精度と変換誤差推定の収束速度との間に存在するトレードオフを大幅に解消することができる技術を提供するものである。
図1は、本発明のパイプライン型A/D変換回路の構成を表すブロック概念図である。同図に示すパイプライン型A/D変換回路10は、A/D変換回路本体12と、変換誤差補正回路14とによって構成されている。
A/D変換回路本体12は、1サンプリング時間毎に、アナログ入力信号を、所定ビット精度(所定ビット数)のデジタルコードに、デジタルコードの最上位ビット側から1ビット数ずつ段階的に順次A/D変換する。
A/D変換回路本体12は、複数のサブA/D変換器を縦列接続して構成されているが、図1では、誤差補正対象の初段のサブA/D変換器16と、その後段のサブA/D変換器(2段目〜最終段のサブA/D変換器)18とに分けて示してある。図1は、後段のサブA/D変換器18の誤差補正が完了していることを前提として、初段のサブA/D変換器16の変換誤差を補正する場合の例である。
初段のサブA/D変換器16には、ハイパスフィルタ34により低周波成分を遮断したアナログ入力信号が入力される。初段のサブA/D変換器16からは、初段のサブデジタルコードと初段のアナログ余剰信号が出力される。初段のアナログ余剰信号は後段のサブA/D変換器18に入力される。後段のサブA/D変換器18からは、後段のサブデジタルコードとして、各段(2段目〜最終段)のサブデジタルコードが出力される。
続いて、変換誤差補正回路14は、複数のサブA/D変換器のうち、誤差補正対象の初段のサブA/D変換器16におけるA/D変換の誤差補正を行うバックグラウンド型のものである。変換誤差補正回路14は、1サンプリング時間毎に、A/D変換回路本体12から出力されるデジタルコードと既知の低周波テスト信号を乗算(積算)し、長時間平均をとってゲイン誤差の推定値‘gest〜’を算出する。
変換誤差補正回路14は、増幅器(デジタル乗算器)22と、加算器26と、乗算器30と、長時間平均回路32とによって構成されている。
ここで、増幅器22と加算器26は、初段のサブA/D変換器16に内蔵される、テスト信号を用いて構成される回路(一例は、図2参照)と合わせて、本発明の演算回路を構成する。演算回路は、A/D変換器本体12から出力されるデジタルコードと、テスト信号の成分と、誤差補正対象のサブA/D変換器におけるA/D変換の誤差の成分と、を含むデジタルコードを生成するものである。
誤差補正対象の初段のサブA/D変換器16には既知のテスト信号が入力される。初段のサブA/D変換器16から出力される初段のサブデジタルコードは増幅器22に入力される。
増幅器22の出力と後段のサブA/D変換器18から出力される後段のサブデジタルコードが加算器26に入力される。加算器26の出力(デジタルコード)とテスト信号が乗算器30に入力され、乗算器30の出力が長時間平均回路32に入力され、長時間平均回路32からゲイン誤差の推定値‘gest〜’が出力される。
ここで、アナログ入力信号とテスト信号は、互いに異なる周波数帯域の信号である。言い換えると、アナログ信号とテスト信号は、共通周波数帯域の成分を含んでいない信号である。図1に示すパイプライン型A/D変換回路10において、アナログ入力信号は、所定周波数以下の低周波帯域の成分を含まない信号であり、テスト信号は、アナログ入力信号に含まれていない低周波帯域の信号である。
そのため、図1に示す変換誤差補正回路14は、図7を簡略化して表した図8に示す従来の変換誤差補正回路150と比べて、テスト信号が低周波テスト信号に変更されている。また、同図に示すパイプライン型A/D変換回路10には、初段のサブA/D変換器16に入力されるアナログ入力信号から、このアナログ入力信号が使用していない低周波帯域の成分(例えば、ノイズ等)を除去するハイパスフィルタ34が設けられている。
上記のように、アナログ入力信号が、所定周波数以下の周波数帯域の成分を含んでいないことがあらかじめ分かっている場合、誤差推定のために印加するテスト信号の周波数帯域を、アナログ入力信号が使用していない低周波帯域の信号とすることにより、アナログ入力信号とテスト信号の長時間相関(乗算の長時間平均値)を限りなく小さくすることができ、結果的に短時間で正確な誤差推定を実現することができる。
また、アナログ入力信号が、所定の中間周波数帯域の成分を含んでいない信号である場合、ハイパスフィルタ34の代わりに、ストップバンドフィルタを使用する。これにより、テスト信号が使用する周波数帯域が、アナログ入力信号が使用していない周波数帯域(ストップバンドフィルタの遮断周波数帯域)に収めることができる。なお、アナログ入力信号として、ノイズが除去された信号を入力する場合、誤差補正対象のサブA/D変換器の前段にフィルタを配置することは必須ではない。
次に、図1に示すパイプライン型A/D変換回路10の概略動作を説明する。
ハイパスフィルタ34を介して入力されるアナログ入力信号は、初段のサブA/D変換器16によってA/D変換され、初段のサブA/D変換器16から、初段のサブデジタルコードが出力されるとともに、アナログ入力信号と初段のサブデジタルコードとテスト信号に基づいて初段のアナログ余剰信号が出力される。初段のアナログ余剰信号は、後段のサブA/D変換器18によってさらに段階的に順次A/D変換され、後段のサブデジタルコードが出力される。
初段のサブデジタルコードは、増幅器22によって2倍に増幅される。ここで、増幅器22はデジタル乗算器で構成されるので、そのゲインは、初段のサブA/D変換器16の出力段の増幅器のゲインの理想値に設定することができる。
加算器26により、増幅器22の出力と後段のサブデジタルコードが加算され、所定ビット数のデジタルコードが出力される。続いて、乗算器30により、加算器26の出力とテスト信号が乗算され、長時間平均回路32により、乗算器30の出力が長時間平均され、長時間平均回路32から、誤差補正対象の初段のサブA/D変換器46におけるA/D変換の誤差推定値‘gest〜’が出力される。
変換誤差補正回路14は、アナログ入力信号とテスト信号が無相関である場合に、長時間平均をとることによって、ゲイン誤差の推定値‘gest〜’の算出式から、アナログ入力信号を含む項とサブデジタルコードを含む項を取り除くことができるように構成されている。パイプライン型A/D変換回路10において、アナログ入力信号とテスト信号は、互いに異なる周波数帯域の信号であり、両者の間に相関成分はない。
上記のように、アナログ入力信号と、誤差推定のために使用するテスト信号との間の共通周波数帯域を意図的に排除することにより、正確な誤差推定を可能にすることができる。これにより、A/D変換の要求精度と変換誤差推定の収束速度との間に存在するトレードオフを劇的に解消することができる。また、入力されるアナログ信号次第では、誤差推定が収束しないケースも確実に回避することができる。
次に、本発明のパイプライン型A/D変換回路の具体例を挙げて説明する。
図2は、本発明のパイプライン型A/D変換回路の具体例の構成を表すブロック概念図である。同図に示すパイプライン型A/D変換回路40は、A/D変換回路本体42と、変換誤差補正回路44とによって構成されている。
A/D変換回路本体42は、10個のサブA/D変換器を縦列接続して構成されており、各々のサブA/D変換器からは1ビットの各段のサブデジタルコードが出力される。図1の場合と同様に、図2に示す例では、A/D変換回路本体42は、誤差補正対象の初段のサブA/D変換器46と、その後段(2段目〜最終段)のサブA/D変換器(9ビット精度)48とに分けて示してある。
初段のサブA/D変換器46は、A/D変換ユニット70と、D/A変換ユニット72と、減算器76と、増幅器78とによって構成されている。また、図2に示す例では、D/A変換ユニット72と減算器76との間に、変換誤差補正回路44を構成する減算器74が配置されている。
A/D変換ユニット70にはアナログ入力信号yが入力される。A/D変換ユニット70からは初段のサブデジタルコードDが出力されるとともに、D/A変換ユニット72に入力される。減算器74の+端子にはD/A変換ユニット72の出力が入力され、−端子には、既知のテスト信号(アナログ信号、方形波)ts ̄が入力される。減算器76の+端子にはアナログ入力信号yが入力され、−端子には、減算器74の出力が入力される。減算器76の出力が増幅器78に入力され、増幅器78からは初段のアナログ余剰信号が出力される。
各々のサブA/D変換器は1.5ビット型のものであり、増幅器78により、減算器76の出力電圧が正確に2倍されたアナログ余剰信号が後段のサブA/D変換器に入力されることが理想である。これに対し、図2の例では、初段のサブA/D変換器46の増幅器78のゲインが‘1.9’であるとしている。つまり、図7の場合と同様に、増幅器78のゲインが‘2+g’で表されるとすると、ゲイン誤差‘g’=‘−0.1’となる。
つまり、初段のサブA/D変換器46の増幅器78は、減算器76の出力を、本来(変換誤差がない理想的な状態)であれば、2倍して出力するところ、1.9倍して出力することになる。
また、変換誤差補正回路44は、前述の減算器74と、減算器80と、増幅器52と、加算器56と、乗算器60と、長時間平均回路62と、乗算器64と、累積加算回路66とによって構成されている。
ここで、減算器74,80と増幅器52と加算器56は、本発明の演算回路の一例を構成する。本実施形態の演算回路は、誤差補正対象の初段のサブA/D変換器46のサブデジタルコードおよびこのサブデジタルコードをD/A変換したアナログ信号から、アナログ入力信号yと異なる周波数帯域の既知のテスト信号ts ̄を減算するとともに、このテスト信号ts ̄を減算したサブデジタルコードD ̄と、D/A変換したアナログ信号から減算したテスト信号ts ̄の成分と誤差補正対象のサブA/D変換器46におけるA/D変換の誤差の成分を含む後段のサブA/D変換器48のサブデジタルコードDBEとを加算してデジタルコードDOUTを生成する。
また、乗算器64と累積加算器66は、増幅器52のフィードバック調整機能と合わせて本発明の補正回路を構成する。補正回路は、長時間平均回路62の出力を用いて、演算回路(図2の例では、出力段の加算器56)から出力されるデジタルコードDOUTに含まれるA/D変換の誤差の成分を補正するものである。
減算器74は、前述の通り、初段のサブA/D変換器46の内部に配置されている。
減算器80の+端子には、初段のサブA/D変換器46から出力される初段のサブデジタルコードが入力され、−端子には、テスト信号(デジタル信号、方形波)ts ̄が入力される。減算器80の出力は増幅器52に入力される。
加算器56には、増幅器52の出力と後段のサブA/D変換器48から出力される9ビットの後段のサブデジタルコードが入力される。乗算器60には、加算器56の出力とテスト信号(デジタル信号、サイン波)tsが入力され、乗算器60の出力は長時間平均回路62に入力される。乗算器64には、長時間平均回路62の出力とゲイン補正重み付け係数が入力され、乗算器64の出力は累積加算器66に入力され、累積加算器66の出力は増幅器52に入力される。
ここで、アナログ入力信号yは、図3のグラフに示すように、各サンプリング時間毎に変化する、1〜9MHzの帯域のスペクトラムを持つ所定強度の信号であるとする。つまり、アナログ入力信号には、1MHzよりも低周波の信号成分は一切含まれていない。図3のグラフの縦軸はアナログ入力信号yの信号強度を表し、横軸はその周波数を表す。また、図2に示すパイプライン型A/D変換回路40のサンプリングレートは20MHzであるとする。すなわち、ナイキスト周波数は10MHzである。
テスト信号ts ̄、tsは、図4のグラフに示すように、各サンプリング時間毎に変化する、周波数100KHzの所定強度の信号であるとする。テスト信号ts ̄は方形波(デジタルまたはアナログ信号)であり、テスト信号tsはサイン波(デジタル信号)である。両者は、同一周波数の同一強度の信号であり、位相も一致している。図4のグラフの縦軸はテスト信号ts ̄、tsの信号電圧を表し、横軸は経過時間を表す。同図では、テスト信号ts ̄の振幅は、入力フルスケース(FS)の16分の1(FS/16)を想定している。
また、アナログ入力信号yとテスト信号ts ̄、tsのスペクトル上の関係は、図5のグラフに示すように、両者の周波数帯域は完全に分離されており、その間に共通周波数の信号成分は存在しない。図5のグラフの縦軸はテスト信号ts ̄、tsの信号強度を表し、横軸はその周波数を表す。従って、アナログ入力信号yとテスト信号tsの信号の積(乗算器60の出力)はDC成分を含まず、長時間相関成分(積の長時間平均)は‘0’と見なせる。
次に、図2に示すパイプライン型A/D変換回路の動作を説明する。
以下の説明では、1サンプリング時間毎に、A/D変換回路本体42によりA/D変換が行われるものとする。また、長時間平均をとる際、テスト信号tsの1周期分(10μS)について1回長時間平均をとるものとする。つまり、前述のように、サンプリングレートが20MHzであることを考えると、200サンプルにつき1回ずつ長時間平均をとることになる。
初段のサブA/D変換器46では、A/D変換ユニット70により、アナログ入力信号yがA/D変換され、初段のサブデジタルコードDが出力されるとともに、初段のサブデジタルコードは、D/A変換ユニット72によりD/A変換される。
変換誤差補正回路44では、初段のサブA/D変換器46内の減算器74により、D/A変換ユニット72の出力から既知のテスト信号(アナログ信号)ts ̄が減算され、その減算結果D ̄=D−ts ̄が出力される。
また、減算器80により、初段のサブA/D変換器46から出力される初段のサブデジタルコードDから同一のテスト信号(デジタル信号)ts ̄が減算され、その減算結果D ̄が出力される。つまり、D ̄=D−ts ̄であり、2つの減算器74,80の出力は同じD ̄となる。続いて、増幅器52により、減算器80の出力D ̄が2倍に増幅されて出力される。つまり、増幅器52の出力電圧は2D ̄となる。
ここで、増幅器52はデジタル乗算器であり、そのゲイン‘G’は、初期値として、初段のサブA/D変換器46の増幅器78の本来期待しているゲインである2倍に設定することができる。
また、初段のサブA/D変換器46では、減算器76により、アナログ入力信号yから減算器74の出力D ̄が減算され、さらに、増幅器78により、減算器76の出力(y−D ̄)が1.9倍に増幅されて出力される。つまり、減算器の出力は1.9(y−D ̄)となる。
後段のサブA/D変換器48からは、9ビットからなる後段のサブデジタルコードDBEが出力される。ここで、後段のサブデジタルコードDBEは、前述の通り、初段のアナログ余剰信号と等価であると考えることができ、後段のサブデジタルコードDBE=1.9(y−D ̄)と表せる。
続いて、加算器56により、増幅器52の出力2D ̄と後段のサブA/D変換器48の出力DBEが加算され、デジタルコードDOUTが出力される。つまり、加算器56の出力DOUT=2D ̄+DBE=1.9y+0.1D ̄となる。初段のA/D変換器46の増幅器78のゲイン‘g’=1.9に対し、変換誤差補正回路44の増幅器52のゲイン‘G’=2であるから、両者の差分=0.1に比例した強度でテスト信号ts ̄の成分がデジタルコードDOUTに混ざり込んでいる。
さらに続いて、乗算器60により、加算器56の出力DOUTとテスト信号tsが乗算される。つまり、加算器56の出力DOUT*ts=1.9y*ts+0.1D*ts−0.1*ts ̄*tsとなる。
続いて、長時間平均回路62により、乗算器60の出力の長時間平均(サンプル数N=200の累積加算平均)が算出され、増幅器78のゲイン誤差の推定値‘gest〜’が算出される。つまり、推定値gest〜=E(DOUT*ts)=E(1.9y*ts+0.1D*ts−0.1*ts ̄*ts)=−0.1*E(ts ̄*ts)となる。Eは、同様に長時間平均であることを表す記号である。
アナログ入力信号yとテスト信号tsとの間に相関成分はないので、推定値‘gest〜’の算出式のうち、E(1.9y*ts)、E(0.1D*ts)は、それぞれ、所定サンプル数Nの長時間平均をとることにより‘0’に漸近し、推定値gest〜=E(−0.1*ts ̄*ts)=−0.1*E(ts ̄*ts)となる。また、E(ts ̄*ts)は、所定サンプル数Nの長時間平均をとることにより既知の定数に漸近し、例えば‘1’になる様な規格化をした場合、推定値gest〜=−0.1=‘g’となる。
つまり、アナログ入力信号yとテスト信号tsを、互いに異なる周波数帯域の信号とすることにより、誤差推定を確実に収束させることができ、A/D変換の要求精度と変換誤差推定の収束速度との間に存在するトレードオフも劇的に解消することができる。また、誤差推定の収束安定性が、アナログ入力信号の具体的な波形に影響を受けることがなくなり、バックグラウンドでの誤差推定の安定性、信頼性を飛躍的に向上させることができる。
続いて、長時間平均回路62の出力に対して、乗算器64により、ゲイン補正重み付け係数を乗算する。ここで、ゲイン補正重み付け係数の値は、長時間平均1回(サンプル数N=200回)当たりゲイン誤差‘g’が半分補正される係数の大きさとする。このゲイン補正重み付け係数の値を変えることにより、誤差推定値‘gest〜’を算出する時の収束時間を変える(調整する)ことができる。
ゲイン補正重み付け係数の値を小さくすると、増幅器52のゲインの変化を遅くできるが、この値を小さくしすぎると、増幅器52のゲインが初期値から最適値(この例の場合は1.9)に収束するまでの収束時間が長くなる。一方、係数の値を大きくすると、増幅器52のゲインが早く変化するが、この値を大きくしすぎると、増幅器52のゲインが初期値から最適値を通り過ぎて、かえって収束時間が長くなる場合がある。係数の値はテスト信号ts ̄、tsに依存するので、テスト信号ts ̄、tsに応じて適宜決定することが望ましい。
続いて、乗算器64の出力は、累積加算器66により順次累積加算される。そして、累積加算器66の出力が増幅器52にフィードバックされ、増幅器52のゲイン‘G’が変更(調整)される。これ以後、増幅器52のゲイン‘G’が最適値に補正されるまで、上記動作が繰り返される。Gが最適値に補正されると、累積加算器66の出力が固定され、変換誤差補正が完了する。
前述の通り、ゲイン補正重み付け係数の値は、長時間平均1回(サンプル数N=200回)当たりゲイン誤差‘g’が半分補正される係数の大きさであるから、長時間平均を1回終えた後のゲイン‘G’は2から1.95へと補正される。同様に、ゲイン‘G’=1.95になった後、もう1度長時間平均をとると、ゲイン‘G’は1.95から1.925に更新される。これを何度も繰り返すうちゲイン‘G’は1.9に漸近する。
なお、本発明において、アナログ入力信号の波形(周波数帯域および信号強度)、テスト信号の波形(アナログ入力信号の不使用帯域の信号であることが必要)、長時間平均のサンプル数(安定な誤差推定が望める任意の範囲内)は何ら限定されない。また、A/D変換回路本体のビット数(デジタルコードのビット精度)およびサンプリング周波数、誤差補正対象のサブA/D変換器の位置およびビット数、誤差補正用A/D変換器のビット数も何ら限定されない。
ここで、テスト信号は、基本的に方形波を使用することができるが、テスト信号の周波数が高くなると、テスト信号の高調波の成分がアナログ入力信号の使用する周波数帯域に混入する可能性が考えられる。従って、テスト信号の周波数に応じて、上記具体例のように、デジタルコードと乗算するテスト信号tsはサイン波を使用することが望ましい。
また、変換誤差補正回路44による手法は、サブA/D変換器46の出力段の増幅器78のゲイン誤差‘g’に限らず、他の様々な構成要素における誤差モデル、誤差の度合いに対しても適用可能である。また、変換誤差補正回路における、誤差推定値の演算回路(演算方法)も何ら限定されない(演算式、誤差補正演算で現れる各種係数の値、LUT(ルックアップテーブル)の使用等)。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10,40,100,120,150 パイプライン型A/D変換回路
12,42,102,122 A/D変換回路本体
14,44,124 変換誤差補正回路
16,18,46,48,106,126,128 サブA/D変換器
22,52,78,118,132 増幅器
26,56,136 加算器
30,60,64,140 乗算器
32,62,142 長時間平均回路
34 ハイパスフィルタ
66 累積加算回路
70,110 A/D変換ユニット
72,112 D/A変換ユニット
74,76,80,114,116,130 減算器
104 デコーダ

Claims (5)

  1. アナログ入力信号をA/D変換してサブデジタルコードを出力するA/D変換ユニット
    と、
    該サブデジタルコードをD/A変換するD/A変換ユニットと、
    該D/A変換ユニットの出力からテスト信号を減算する第1の減算器と、
    該第1の減算器の出力と該アナログ入力信号とを加算する第2の減算器と、
    該第2の減算器の出力を増幅してアナログ余剰信号を出力する第1の増幅器からなるサブA/D変換器を複数有し、
    前記複数のサブA/D変換器を縦列接続して構成され、各々の該サブA/D変換器により、該アナログ入力信号を、所定ビット精度のデジタルコードに、該デジタルコードの最上位ビット側から段階的に順次A/D変換するA/D変換回路本体と、
    前記複数のサブA/D変換器のうち、誤差補正対象のサブA/D変換器におけるA/D変換の誤差補正を行う変換誤差補正回路とを備え、
    前記変換誤差補正回路は、該テスト信号を減算したサブデジタルコードと、誤差の成分を含む該アナログ余剰信号を入力した後段のサブA/D変換器のサブデジタルコードとを加算してデジタルコードを生成する演算回路と、
    前記演算回路の出力と前記テスト信号とを乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力を平均して、前記誤差補正対象のサブA/D変換器におけるA/D変換の誤差推定値を算出する平均回路と、
    記平均回路の出力を用いて、前記演算回路から出力されるデジタルコードに含まれる前記テスト信号を減算したサブデジタルコードを補正する補正回路とを有することを特徴とするパイプライン型A/D変換回路。
  2. さらに、前記アナログ入力信号から特定の周波数帯域の成分を除去するフィルタを備え、前記テスト信号は前記特定の周波数帯域の信号であることを特徴とする請求項1に記載のパイプライン型A/D変換回路。
  3. 前記補正回路は、前記テスト信号を減算したサブデジタルコードを増幅する第2の増幅器のゲインの変化を調整することを特徴とする請求項1または2に記載のパイプライン型A/D変換回路。
  4. 前記テスト信号は、前記演算回路に入力される第1のテスト信号と、前記乗算器に入力される第2のテスト信号とを含み、
    前記第1および第2のテスト信号は、同一周波数、同一位相の信号であり、前記第1のテスト信号は方形波であり、前記第2のテスト信号はサイン波であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパイプライン型A/D変換回路。
  5. 前記補正回路は、前記A/D変換の誤差の成分と前記増幅器のゲインの変化を調整する係数と乗算する第2の乗算器と、該第2の乗算器の出力を累積加算する累積加算器とを備え、
    該累積加算器の出力によって、前記第2の増幅器の増幅率を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のパイプライン型A/D変換回路。
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