JP5349800B2 - 肝線維症および肝硬変に対する阻害活性を示す新規ベンゾピラン誘導体とその医薬的用途 - Google Patents

肝線維症および肝硬変に対する阻害活性を示す新規ベンゾピラン誘導体とその医薬的用途 Download PDF

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Description

本発明はTGF−β受容体に対する阻害活性が優れ、肝疾患予防および治療剤としてはもちろん、様々な線維増殖性疾患、例えば、肝線維症、肝硬変、肺線維症、硬皮症、糸球体線維症などの予防および治療剤として有効な新規ベンゾピラン誘導体とこの化合物の医薬的用途に関する。
肝は外因性および内因性物質の代謝において中枢的な役割を担当する生体組織である。慢性的な飲酒や暴飲防食、ウイルス感染、薬物の誤乱用などの原因により持続的に肝組織が損傷を受けると、慢性肝疾患である肝線維症および肝硬変に進展する。この時、肝線維症は初期段階では痛みや自覚症状が表れず末期に発見されるため、死亡率が高く社会的な問題を引き起こしている。
特に、肝疾患は様々な症状に分類される。損傷された組織は初期に脂肪肝に転換され、肝炎を経て、最終的に肝線維症および肝硬変を引き起こす。一般的に、肝線維症過程までは可逆的に起き、肝硬変に発展すると非可逆的に起きると知られている。従って、肝線維症または初期線維症以前の段階で治療薬を投与することで肝疾患を治癒することができる。
肝硬変は肝組織が線維化されることで起きる。肝線維症は結合組織の合成および分解過程の均衡が喪失された状態であり、肝組織内に結合組織が過度に蓄積されて発生し、壊死や炎症が同伴する。特に、肝機能が正常な状態でビタミンAを貯蔵する役割を行う肝星細胞(HSCs)は急慢性肝損傷により筋線維芽細胞に転換され、急速に増殖し、コラーゲン、プロテオグリカンまたはヒアルロナンのような細胞外質の合成と転移を通して過度な結合組織を合成することで肝の線維化過程を進行させることが報告されている[Friedman et al., Proc. Natl. Acd. Sci. USA., 82: 8681(1985); Gressner et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 151: 222(1998); Gressner et al., J. Hepatol., 28: 28(1995)]。この過程で、TGF−βは肝組織内の様々な細胞、特に、クッパー細胞やTGF−βにより活性化された肝星細胞から合成および分泌、活性化されて肝星細胞の増殖と進行を誘導し、これによりコラーゲンのような細胞外質の過生産と蓄積を誘発する重要な役割を行う。肝線維症や肝硬変のような慢性肝疾患において、TGF−βは線維化が進行している肝組織でのみ発現され、細胞外質を増加させ、結局、肝線維症の進行を促進させる[Bauer and Schuppan, FEBS Lett. 502: 1-3(2001); Bedossa and Paradis, J Hepatol., 22(Suppl. 2): 37-4(1995)]。
現在までは肝線維症の抑制または肝硬変の治療剤の開発は肝星細胞のコラーゲンに代表される結合組織の過生成を抑制したり、また、これらの細胞の増殖を抑制することができる薬物の開発などに焦点が合わせられているが、未だに効果的な治療剤の開発が行われていないのが実情であり、最近では、線維症に関与するサイトカイン中、肝星細胞の線維症を最も強力に誘発する物質であるTGF−β作用の抑制またはTGF−β受容体の活性化抑制の研究が新規の肝硬変治療剤の開発のターゲットとして研究されている。
そこで、本発明ではTGF−β受容体に対する阻害活性を有する数種の化合物を合成し、肝線維化過程で核心的な役割を行う肝星細胞を利用して肝線維症を抑制または予防することのできる化合物を検索した結果、新規構造のベンゾピラン誘導体が卓越した肝線維症の予防および治療効果があることを確認することができた。
Friedman et al., Proc. Natl. Acd. Sci. USA., 82: 8681(1985) Gressner et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 151: 222(1998) Gressner et al., J. Hepatol., 28: 28(1995) Bauer and Schuppan, FEBS Lett. 502: 1-3(2001) Bedossa and Paradis, J Hepatol., 22(Suppl. 2): 37-4(1995)
本発明の発明者はベンゾピラン骨格を有する天然物および合成物が広範囲に活性酸素を抑制する薬理的効能を示すことに着眼し、多様なベンゾピラン誘導体を合成し、肝星細胞の線維化を強力に誘発する物質であるTGF−β受容体に対する阻害活性の研究、肝線維症の主原因細胞である肝星細胞を利用したコラーゲン合成および細胞増殖の抑制研究などを行った。その結果、チオ尿素系またはグアニジン系ベンゾピラン誘導体がTGF−β受容体に対する阻害活性およびコラーゲン合成の抑制を通した肝線維症の抑制活性を示すことを確認することで本発明を完成するに至った。
従って、本発明の目的は肝硬変用の治療剤開発に有用な新規のベンゾピラン誘導体とその製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、新規ベンゾピラン誘導体をTGF−βの活性化と過生成および過度に蓄積されたコラーゲンのような細胞外質により発生する肝疾患の予防および治療剤として使用する用途を提供することにある。
本発明は下記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体をその特徴とする。
Figure 0005349800
前記化学式1において、
前記化学式1において、
YはSまたはN−R4であり、
1およびR4は各々C1〜C20のアルキル、アミン、非置換または置換されたフェニル、非置換または置換されたベンジル、ジオキソベンジル、イソバリン(メチルエステル)、ナフチル、またはフェニル−X−(この時、Xはカルボニル、またはC1〜C6のアルキル)を表し、またはR1およびR4が5〜7員のヘテロ環を形成するために付着されて窒素と共に結合されており、
2は水素、またはC1〜C5アルキルであり、
3は水素、C1〜C5アルキル、非置換または置換されたフェニル、または非置換または置換されたベンジルであり、そして
前記置換されたフェニルまたは置換されたベンジルはハロゲン、ニトロ、ベンジルオキシ、C1〜C5のアルキル、C1〜C5のアルコキシ、C1〜C5のハロアルキル、C1〜C5のアルキルスルフィド、およびC1〜C5びアルキルスルファニルからなる群から選択された1〜4個の置換体で置換されたフェニルまたはベンジルである。
更に、本発明が目的とする前記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体の中からベンゾピランの2番位置に互いに異なる置換体がある場合、光学活性を有するため本発明は前記化学式1で表される化合物の異性体も含む。
本発明による前記化学式1で表される化合物において、好ましくは、
前記R1およびR4は各々C1〜C20の直鎖、分鎖および環状のアルキル;アミン;フェニル;ハロゲン、ニトロ、ベンジルオキシ、C1〜C5のアルキル、C1〜C5のアルコキシ、C1〜C5のハロアルキル、C1〜C5のアルキルスルフィド、およびC1〜C5アルキルスルファニルからなる群から選択された1〜4個の置換体で置換されたフェニル;ベンジル;ハロゲンに置換されたベンジル;ジオキソベンジル;イソバリン(メチルエステル);モルホリノ;ナフチル;またはR1およびR4がピペリジンを形成するために付着されて窒素と共に結合されており、C1〜C5のアルコキシカルボニルに置換されたピペリジン、ピペラジン、またはフェニルに置換されたピペラジンであり、
前記R2は水素、またはC1〜C5のアルキルであり、
前記R3は水素、C1〜C5アルキル、フェニル、またはベンジルである。
更に、本発明は前記化学式1で表される化合物を溶液相ハイスループット合成技術により製造する方法を提供し、その製造方法を簡略に図示すると下記反応式1の通りである。
反応式1
Figure 0005349800
前記反応式1において、R1、R2、R3およびR4は各々前記化学式1で定義した通りである。
本発明による製造方法において、原料物質として使用する前記化学式2で表される6−アミノ−2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメンは公知化合物として、公知された製造方法により容易に合成して使用することができる。
前記反応式1による本発明の製造方法は下記のような2段階製造過程が含まれてからなる。前記化学式2で表される6−アミノ−2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメンと前記化学式3で表されるイソチオシアネート誘導体を反応させて前記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体を合成する第1段階、前記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体と前記化学式5で表されるアミン誘導体を反応させて前記化学式1bで表されるグアニジン系ベンゾピラン誘導体を合成する第2段階反応にて構成される。
また、本発明は前記第1段階反応の終了後、前記化学式3で表される未反応のイソチオシアネート誘導体と前記第2段階反応の終了後、前記化学式5で表される未反応のアミン誘導体を各々スカベンジャーレジンを使用して濾過を行い除去する方法にもその特徴がある。
即ち、本発明による方法は前記第1段階反応の終了後、前記化学式3で表される未反応のイソチオシアネート誘導体を下記化学式4で表されるアミン基を有するスカベンジャーレジンを使用して濾過を行い除去することで、同時に多量のチオ尿素系ベンゾピラン誘導体を短期間で合成することができた。
Figure 0005349800
前記化学式4において、
Figure 0005349800
はポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン、ポリメタクリル酸−ジメチルアクリルアミドおよびポリヒドロキシメタアクリル酸の中から選択されたポリマー形態の固体支持体である。
また、本発明による方法は前記第2段階反応の終了後、前記化学式5で表される未反応のアミン誘導体を下記化学式6で表されるイソシアネート基が含有されたスカベンジャーレジンを使用して濾過を行い除去することで、同時に多量の反応物を精製することができるため、グアニジン系ベンゾピラン誘導体を短期間で合成することができる。
Figure 0005349800

Figure 0005349800
はポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン、ポリメタクリル酸−ジメチルアクリルアミドおよびポリヒドロキシメタアクリル酸の中から選択されたポリマー形態の固体支持体である。
本発明による反応工程、溶媒系の組成および反応条件の選択範囲を具体的に説明すると下記の通りである。本発明による製造方法の遂行において、反応溶媒としては最終段階でスキャベンジャーレジンを使用することを考慮し、膨潤作用が優れた溶媒を使用することが好ましい。特に、ジクロロメタン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、テトラヒドロフラン(THF)などを溶媒として使用する。前記第1段階では、R1置換体を導入するために前記化学式3で表されるR1に置換されたイソチオシアネート誘導体を1.2〜2.0当量使用することが好ましく、経済性の面で1.2当量使用することが好ましい。第2段階では、前記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体に前記化学式5で表されるR2に置換されたアミン誘導体を1.2〜2.0当量使用することが好ましく、コスト経済性の面で1.2当量使用することが好ましい。
更に、本発明による製造方法の遂行において、目的化合物の生成可否を確認するために、反応後、最終段階で多重コラムクロマトグラフィ装置(Quad3+;米国Biotage社製品)および自動サンプル注入装置が高速液体クロマトグラフィで分離、精製した後、NMRおよびMassスペクトルにて構造を分析した。
また、本発明による製造過程において、原料物質として使用する前記化学式2で表される6−アミノ−2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメンと本発明が目的とする前記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体は光学異性体が存在し、必要に応じて公知された精製方法を行い、各々の純粋な光学異性体化合物を分離することもできる。
一方、本発明の化合物はTGF−β活性、コラーゲン合成活性、および肝硬変活性により発生する各種肝疾患の予防および治療剤として有用に使用することができる。従って、本発明は前記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩が有効成分として含有される肝疾患予防および治療剤を含む。更に、本発明による化合物は高いTGF−β受容体に対する阻害活性を有しているため、様々な線維増殖性疾患、例えば、肝線維症、肝硬変、肺線維症、硬皮症、糸球体線維症などの予防および治療剤としても使用することができる。
本発明においての薬剤学的に許容可能な塩は当該技術分野で通常的な方法、例えば、塩酸、臭化水素、硫酸、硫酸水素ナトリウム、リン酸、または炭酸などの無機酸;蟻酸、酢酸、シュウ酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、ゲスティス酸(gestisic acid)、フマル酸、ラクトビオン酸、サリチル酸、またはアセチルサリチル酸(アスピリン)のような有機酸;ナトリウムまたはカリウムのようなアルカリ金属イオン;またはアンモニアイオンと反応させることで薬剤学的に許容可能な塩を形成することができる。
また、本発明の薬剤組成物はベンゾピラン誘導体または薬剤学的に許容可能なこれらの塩に通常の無毒性薬剤学的に許容可能な担体、補強剤および賦形剤などを添加し、薬剤学的分野で通常的な製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、液剤、懸濁剤などの経口投与用製剤、または非経口投与用製剤に製剤化することができる。また、本発明による化合物の人体に対する投与容量は患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態および疾患程度に従って異なり得り、体重が70kgである成人患者を準とする時、一般的に0.01〜1000mg/日であり、医師または薬剤師の判断に従って一定時間間隔で1日1回〜数回にわたり分割投与することもできる。
本発明の化合物である新規ベンゾピラン誘導体はTGF−β受容体に対する阻害活性、コラーゲン合成の抑制活性、および肝硬変抑制活性を示す。従って、肝硬変疾患の予防および治療剤の開発に極めて有用である。
チオ尿素系ベンゾピラン誘導体(化学式1a)の合成
(実施例1−1)1−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−3−フェニル−チオ尿素の合成
Figure 0005349800
ベンゾピレン化合物(100.0mg、0.57mmol)をジクロロメタン(DCM、2mL)に溶かし、常温で10分間攪拌させた後、化学式3aで表されるフェニルイソチオシアネート(C64NCS;92.0mg、0.68mmol、1.2eq)を加え、同一温度で15時間攪拌させた。反応終結後、反応物に化学式4で表されるポリスチレンジアミン(3.0mmol/g、0.34、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過して分離し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、反応物を減圧下で濃縮させて残留物をヘキサン/酢酸エチル(4/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物(115mg、収率65%)を得た。
1H NMR(300MHz、CDCl3)δ8.23(d、1H、J=7.9Hz)、7.77(s、1H)、7.39(s、1H)、7.38−7.27(m、2H)、7.14−7.08(m、3H)、7.00(d、2H)、6.82(d、1H、J=8.5Hz)、6.30(d、1H、J=9.9Hz)、5.69(d、1H、J=9.9Hz)、1.45(s、6H);m/z 310.42
(実施例1−2)1−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−3−(4−ニトロ−フェニル)−チオ尿素の合成
Figure 0005349800
ベンゾピレン化合物(100mg、0.57mmol)をジクロロメタン(DCM、15mL)に溶かし、常温で10分間攪拌させた後、化学式3bで表される4−ニトロフェニルイソチオシアネート(4−O2NC64NCS;122mg、0.68mmol1.2eq)を加え、同一温度で15時間攪拌させた。反応終結後、反応物に化学式4で表されるポリスチレンジアミン(3.0mmol/g、0.34g、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過して分離し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、反応物を減圧下で濃縮させ、残留物をヘキサン/エチルアセテート(4/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物を黄色固体(150mg、収率74%)を得た。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ8.20(d、2H、J=9.2Hz)、7.75(d、2H、J=9.2Hz)、7.07(m、1H)、6.94−6.83(m、2H)、6.30(d、1H、J=9.8Hz)、5.72(d、1H、J=9.8Hz)、1.47(s、6H);m/z 355.44
(実施例1−3)1−(2,7−ジメチル−2−プロピル−2H−クロメン−6−イル)−3−(4−ニトロフェニル)−チオ尿素の合成
Figure 0005349800
前記実施例1−1の方法にて標題化合物を得た。
m/z 397.49
(実施例1−4)1−(2−メチル−2−フェネチル−2H−クロメン−6−イル)−3−(4−ニトロフェニル)−チオ尿素の合成
Figure 0005349800
前記実施例1−1の方法にて標題化合物を得た。
m/z 445.54
(実施例1−5)1−(2,7−ジメチル−2−フェネチル−2H−クロメン−6−イル)−3−(4−ニトロフェニル)−チオ尿素の合成
Figure 0005349800
前記実施例1−1の方法にて標題化合物を得た。
m/z 459.59
また、前記実施例1に例示された製造方法に依拠し、本発明が目的とする前記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体を合成し、その結果を下記表1a〜1gに表した。






















Figure 0005349800






Figure 0005349800




Figure 0005349800




Figure 0005349800





Figure 0005349800






Figure 0005349800



Figure 0005349800



Figure 0005349800
グアニジン系ベンゾピラン誘導体(反応式1b)の合成
(実施例2−1)N−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−N'−(4−ニトロフェニル)−N'−フェニル−グアニジンの合成
Figure 0005349800
チオ尿素化合物(50mg、0.16mmol、1eq)をクロロホルム(CHCl3、5mL)に加えた後、常温で10分間攪拌させた。1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC;0.029mL、0.19mmol、1.2eq)とジイソプロピルエチルアミン(DIPEA;0.033mL、0.19mmol、1.2eq)を加えて50℃で10分間攪拌させた後、反応物に化学式5aで表される4−ニトロアニリン(44mg、0.32mmol)を加え、15時間攪拌させた。反応終了後、常温まで温度を下げ、反応物に化学式6で表されるポリスチレンイソシアネート(2.90mmol/g、0.35g、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、減圧下で濃縮した後、ヘキサン/エチルアセテート(3/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物(35mg、収率53%)を得た。
(実施例2−2)N−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−N'−(4−ニトロフェニル)−N''−4−トリル−グアニジンの合成
Figure 0005349800
チオ尿素化合物(69mg、0.16mmol、1eq)をクロロホルム(CHCl3、5mL)に加えた後、常温で10分間攪拌させた。1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC;0.029mL、0.19mmol、1.2eq)とジイソプロピルエチルアミン(DIPEA;0.033mL、0.19mmol、1.2eq)を加えて50℃で10分間攪拌させた後、反応物に化学式5bで表される4−メチルアニリン(0.035mL、0.32mmol)を加え、15時間攪拌させた。反応終了後、常温まで温度を下げ、反応物に化学式6で表されるポリスチレンイソシアネート(2.90mmol/g、0.35g、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、減圧下で濃縮した後、ヘキサン/エチルアセテート(3/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物(34mg、収率49%)を得た。
(実施例2−3)N−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−N'−(4−フルオロフェニル)− N''−(4−ニトロフェニル)−グアニジンの合成
Figure 0005349800
チオ尿素化合物(64mg、0.16mmol、1eq)をクロロホルム(CHCl3、5mL)に加えた後、常温で10分間攪拌させた。1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC;0.029mL、0.19mmol、1.2eq)とジイソプロピルエチルアミン(DIPEA;0.033mL、0.19mmol、1.2eq)を加えて50℃で10分間攪拌させた後、反応物に化学式5cで表される4−フルオロアニリン(0.030mL、0.32mmol)を加え、15時間攪拌させた。反応終了後、常温まで温度を下げ、反応物に化学式6で表されるポリスチレンイソシアネート(2.90mmol/g、0.35g、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、減圧下で濃縮した後、ヘキサン/エチルアセテート(3/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物(44mg、収率58%)を得た。
(実施例2−4)N−(2,2'−ジメチル−2H−クロメン−6−イル)−N'−(4−メトキシフェニル)− N''−(4−ニトロフェニル)−グアニジンの合成
Figure 0005349800
チオ尿素化合物(71mg、0.16mmol、1eq)をクロロホルム(CHCl3、5mL)に加えた後、常温で10分間攪拌させた。1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC;0.029mL、0.19mmol、1.2eq)とジイソプロピルエチルアミン(DIPEA;0.033mL、0.19mmol、1.2eq)を加えて50℃で10分間攪拌させた後、反応物に化学式5dで表される4−メトキシアニリン(39mg、0.32mmol)を加え、15時間攪拌させた。反応終了後、常温まで温度を下げ、反応物に化学式6で表されるポリスチレンイソシアネート(2.90mmol/g、0.35g、1mmol)を加えた後、30分間攪拌させた。反応混合物を濾過し、濾過物をクロロホルム(CHCl3)で繰り返し洗浄して濾過液を合わせ、減圧下で濃縮した後、ヘキサン/エチルアセテート(3/1、v/v)の混合溶媒を使用してシリカゲル状のコラムクロマトグラフィで精製し、標題化合物(37mg、収率43%)を得た。
前記実施例2の製造方法により本発明が目的とする前記化学式1bで表されるグアニジン系ベンゾピラン誘導体を合成した結果を表2a〜2eに表した。



























Figure 0005349800








Figure 0005349800
Figure 0005349800






Figure 0005349800



Figure 0005349800




Figure 0005349800
下記は本発明による化合物を活性成分として含有させた数種の製剤化方法を例示したものであるが、本発明がこれに限定されるわけではない。
製剤1:錠剤(直接加圧)
活性成分5.0mgを篩にかけた後、ラクトース14.1mg、クロスポビドンUSNF0.8mgおよびステアリン酸マグネシウム0.1mgを混合し、直接加圧して錠剤を製造した。
製剤2:錠剤(湿式造粒)
活性成分5.0mgを篩にかけた後、ラクトース16.0mgと澱粉4.0mgを混合した。ポリソルベート80 0.3mgを純粋な水に溶かした後、この溶液の適当量を添加した後、微粒化した。乾燥後、微粒を篩にかけた後、コロイド状二酸化ケイ素2.7mgおよびステアリン酸マグネシウム2.0mgを混合し、微粒を加圧して錠剤を製造した。
製剤3:粉末とカプセル剤
活性成分5.0mgを篩にかけた後、ラクトース14.8mg、ポリビニルピロリドン10.0mg、ステアリン酸マグネシウム0.2mgと混合した。混合物を適当な装置を使用して固いNo.5ゼラチンカプセルに充填した。
製剤4:注射剤
活性成分として100mgを含有させ、その他にもマンニトール180mg、Na2HPO412H2O 26mgおよび蒸留水2974mgを含有させて注射剤を製造した。
試験例生物学的検定法
実験例1 TGF−β受容体に対する阻害活性実験
肝線維症/肝硬変の核心的な過程である肝細胞の損傷において、炎症細胞とクッパー細胞により生成されて分泌されるTGF−βサイトカインは肝星細胞の増殖と分化を誘導し、コラーゲンのような細胞外質の過生産と蓄積を誘発する。従って、TGF−βの作用を抑制することで、肝星細胞の増殖と分化を抑制し、炎症細胞の走化性機構を抑制する物質を肝線維症/肝硬変の治療剤として開発することができる。
本実験例ではTGF−β受容体とその内因性リガンドであるTGF−βの結合を競争的に抑制することで、TGF−βによる細胞内シグナル伝達体系を遮断することのできる化合物を選別し、TGF−β受容体に対する阻害活性を観察した。炭酸ナトリウムに溶解されたTGF−βをプレートの各ウェルに加え、4℃で徹夜で培養し、ウェルの表面にTGF−βを付着させた。精製されたビオチン−TGF−βをトリス−HCI緩衝液に溶かした後、実験しようとする化合物と共にウェルに添加し、常温で1時間放置し、TGF−β受容体またはビオチン−TGF−βの結合反応を誘導した。各ウェルをPBS−0.05%ツイン20溶液(PBST緩衝液)で洗浄した後、HRP置換体としてTMB溶液に加え、ウェルプレートを常温で20分間放置させて発色させた後、同量の1Mリン酸溶液を添加して反応を停止させた。反応を停止させた後、約5分後に測定波長450nm、補正波長540nmで各ウェルの吸光度を測定した。その結果、本発明によるベンゾピラン誘導体はTGF−β受容体に対する阻害活性を表し、50%以上の優れた受容体に対する阻害活性を示した化合物一部分に対する結果例示を図1および図2に各々示した。以上の結果からTGF−β受容体に対する阻害活性を示す化合物に対しては肝星細胞でも線維化を抑制することができることが予想され、下記実験を実施した。
実験例2 コラーゲン合成抑制活性試験
肝線維症は肝星細胞が増殖および活性化され、コラーゲン合成の増加および分解の減少によりコラーゲン蓄積が起きる過程である。従って、肝線維症が進行するに従って、活性化された肝星細胞からコラーゲン合成が増加し、細胞外へのコラーゲン分泌が増加するため、肝星細胞の細胞毒性とコラーゲン合成の阻害効果を観察することで肝線維症に対する抑制効果を確認することができる。
ヒトの活性化された肝星細胞株であるLI90細胞はJCRB細胞株バンクから購入した。LI90細胞株は10%ウシ胎仔血清(FBS)を添加したDMEMを培養液として96ウェルプレートに24時間培養した。ウシ胎仔血清のない新鮮な培地に替えた後、試験化合物を様々な濃度で処理した。薬物を処理してから48時間が経過した後、Promega社のCell Titer 96 non radioactive cell proliferation assay kitを利用してMTS法を実施し、細胞毒性を測定した。また、英国ABcam社の抗ウサギヒトコラーゲン抗体を使用して、培養液内のコラーゲンをELISA法にて測定し、その結果を図3および図4に各々表示した。TGF−β受容体に対して阻害活性を示す本発明によるベンゾピラン誘導体化合物は肝星細胞の増殖を抑制し、コラーゲン合成および分泌もやはり50%以上抑制した。従って、これらの化合物は異常増殖および活性された肝線維症を誘発する肝星細胞の増殖を抑制し、細胞からコラーゲンの合成および分泌を抑制することで、肝線維症抑制効能を有することが分かる。
実験例3 コラーゲン遺伝子発現の阻害
肝線維症に含まれる主なコラーゲンはタイプ1コラーゲンであり、これはα1とα2チェーンにて構成されている。コラーゲン発現にはコラーゲン遺伝子プロモータ部位に様々な転写因子が関与し、一般的に、コラーゲンの転写が増加するとコラーゲン発現量が増加される。そのため、コラーゲンプロモータ活性度の減少を観察することで、肝線維症の阻害程度を測定することができる。本実験例では、コラーゲンプロモータ活性度の阻害効果を下記方法により測定した。
タイプ1コラーゲンα2チェーン(COL1A2)のプロモータ3.3kbをルシフェラーゼ遺伝子を受容体遺伝子としてpGL3ベクターに挿入することによって、pCOL1A2−Luc核外遺伝子を製造した。トランスフェクションを補正するためにレニラルシフェラーゼ遺伝子を含有している単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(HSV−TK)ベクターを製造した。リポフェクタミンプラス試薬(Life Science社、米国)を使用し、pCOL1A2−Luc核外遺伝子とHSV−TKベクターで前記実験例2で使用されたLI90細胞株をトランスフェクションさせ、24時間が経過した後、ウシ胎仔血清を含有していない新鮮なDMEMに替えた。この時、試験化合物を共に添加し、24時間培養した後、細胞を分解させ、デュアル・ルシフェラーゼ・アッセイキット(dual-luciferase assay kit;Promega社)を使用し、ルシフェラーゼ活性度を測定した。得られたfireflyルシフェラーゼ活性度とRenillaルシフェラーゼ活性度の比率を求め、活性阻害程度を前記比率から測定する。その結果を図5および図6に各々示した。実験例2の結果と同様に、本発明によるベンゾピラン誘導体はCol1A2プロモータ活性度を60%以上減少させ、コラーゲン遺伝子の転写を抑制することで、コラーゲン発現量を抑制することが分かった。
実験例4 肝線維症/肝硬変の予防および治療効果
肝線維症過程で肝細胞が損傷されると、クッパー細胞が損傷された細胞を貪食して様々なサイトカインを分泌し、これらのサイトカインは肝星細胞(HSC)を増殖および活性化させる。活性化された肝星細胞はコラーゲンを合成し、細胞外基質に蓄積させ、細胞外基質に持続的に蓄積されたコラーゲンにより肝線維症に発展する。四塩化炭素(CCl4)は肝細胞内に存在するサイトクロムP450により代謝され、発生される遊離などの酸化反応により媒介される一連の作用にて細胞膜を破壊および壊死を通した肝損傷を誘発する。従って、四塩化炭素投与による細胞外基質の蓄積の減少を分析することで、肝線維症の阻害効能を確認することができる。
オスのSprague−dawleyラット(SD、5週齢)を1週間、適応飼育させた後、平均体重225gであるラットを利用した。各実験群(n=12)の全てのSDラットの腹腔内に10%CCl4が含有されるオリーブオイル0.1mL/kgを隔日(3回/週)で4週間投与し、慢性肝線維症を安定的に誘発させた。この時、実験動物の生存率は100%を維持した。試験化合物は0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)に溶解され、各実験群に10mg/kg、50mg/kg、そして200mg/kgの濃度で経口投与した。試験化合物の効能は各実験群のラットを2週(n=6)と4週(n=6)で剖検し、肝組織を固定して病理組織学的観察を通して評価した。病理組織学的観察は実験群にて斃死したラットと対照に剖検したSDラットの肝組織を肉眼的に観察した後、10%中性ホルマリンで固定した後、通常方法であるパラフィン包埋過程を経て、組織切片を作りH&E染色、Azan染色、Toluidine blue染色を行った後、顕微鏡の観察を通して行った。対照群と四塩化炭素の腹腔投与を通して肝線維症/肝硬変の誘発した対照群と四塩化炭素を腹腔投与した後、発明の化合物を2〜4週経口投与した群をAzan染色にて観察し、結合組織の肝線維症/肝硬変の抑制および治療効能を分析し、代表的な動物実験結果を表3および図7に各々表した。








Figure 0005349800
N−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)チオ尿素誘導体のTGF−β受容体に対する阻害活性を表すグラフである。 N−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)−N,N'−二重置換されたグアニジン誘導体のTGF−β受容体に対する阻害活性を表すグラフである。 LI90細胞においてN−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)チオ尿素誘導体の細胞毒性およびコラーゲン合成に及ぼす影響を表すグラフである。 LI90細胞においてN−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)−N,N'−二重置換されたグアニジン誘導体の細胞毒性およびコラーゲン合成に及ぼす影響を表すグラフである。 LI90細胞においてN−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)チオ尿素誘導体のコラーゲン遺伝子の発現に及ぼす影響を表すグラフである。 LI90細胞においてN−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)−N,N'−二重置換されたグアニジン誘導体のコラーゲン遺伝子の発現に及ぼす影響を表すグラフである。 N−(2,7−二重置換−2−メチル−2H−クロメン−6−イル)チオ尿素誘導体の肝線維症/肝硬変の抑制および治療に及ぼす影響を表す動物実験(in vivo)の結果である。

Claims (8)

  1. 下記化学式1で表されることを特徴とするベンゾピラン誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩。
    Figure 0005349800
    前記化学式1において、
    YはSまたはN−R4であり、
    1およびR4は各々C1〜C20のアルキル、アミン、非置換または置換されたフェニル、非置換または置換されたベンジル、イソバリン(メチルエステル)、ナフチル、またはフェニル−X−(この時、Xはカルボニル、またはC1〜C6のアルキル)、ピペリジン、C1〜C5のアルコキシカルボニルで置換されたピペリジン、ピペラジン、またはフェニルで置換されたピペラジンを表し、
    2は水素、またはC1〜C5アルキルであり、
    3は水素、C1〜C5アルキル、非置換または置換されたフェニル、または非置換または置換されたベンジルであり、そして
    前記置換されたフェニルまたは置換されたベンジルはハロゲン、ニトロ、ベンジルオキシ、C1〜C5のアルキル、C1〜C5のアルコキシ、C1〜C5のハロアルキル、C1〜C5のアルキルスルフィド、およびC1〜C5アルキルスルファニルからなる群から選択された1〜4個の置換体で置換されたフェニルまたはベンジルである。
  2. 前記R1およびR4は各々C1〜C20の直鎖、分鎖および環状のアルキル;アミン;フェニル;ハロゲン、ニトロ、ベンジルオキシ、C1〜C5のアルキル、C1〜C5のアルコキシ、C1〜C5のハロアルキル、C1〜C5のアルキルスルフィド、およびC1〜C5アルキルスルファニルからなる群から選択された1〜4個の置換体で置換されたフェニル;ベンジル;ハロゲンで置換されたベンジル;イソバリン(メチルエステル);またはナフチルであり、
    前記R2は水素、またはC1〜C5のアルキルであり、
    前記R3は水素、C1〜C5アルキル、フェニル、またはベンジルであることを特徴とする、請求項1記載のベンゾピラン誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩。
  3. 下記化学式2で表される6−アミノ−2,2'−二重置換−2H−クロメンと下記化学式3で表されるイソチオシアネート誘導体を反応させて下記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体を合成する過程、
    下記化学式1aで表されるチオ尿素系ベンゾピラン誘導体と下記化学式5で表されるアミン誘導体を反応させて下記化学式1bで表されるグアニジン系ベンゾピラン誘導体を合成する過程とからなることを特徴とする請求項1のベンゾピラン誘導体の製造方法。
    Figure 0005349800

    前記R1、R2、R3およびR4は請求項1で定義した通りである。
  4. 前記化学式3で表される未反応のイソチオシアネート誘導体を下記化学式4で表されるアミン基を有するスカベンジャーレジンにて濾過を行い除去することを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
    Figure 0005349800
    前記
    Figure 0005349800
    はポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン、ポリメタクリル酸−ジメチルアクリルアミドおよびポリヒドロキシメタアクリル酸からなる群から選択されたポリマー形態の固体支持体である。
  5. 前記化学式5で表される未反応のアミン誘導体を下記化学式6で表されるイソシアネート基が含有されたスカベンジャーレジンにて濾過を行い除去することを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
    Figure 0005349800
    前記
    Figure 0005349800
    はポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン、ポリメタクリル酸−ジメチルアクリルアミドおよびポリヒドロキシメタアクリル酸からなる群から選択されたポリマー形態の固体支持体である。
  6. 下記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩が含有されていることを特徴とする肝疾患の予防および治療剤。
    Figure 0005349800
    前記Y、R1、R2、およびR3は請求項1で定義した通りである。
  7. 下記化学式1で表されるベンゾピラン誘導体またはその薬剤学的に許容可能な塩が含有されていることを特徴とするTGF−β受容体に対する阻害活性による線維増殖性疾患の予防および治療剤。
    Figure 0005349800
    前記Y、R1、R2、およびR3は請求項1で定義した通りである。
  8. 前記線維増殖性疾患は肝線維症、肝硬変、肺線維症、硬皮症および糸球体線維症が含まれることを特徴とする、請求項7記載の予防および治療剤。
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