JP5347974B2 - 多分岐予測方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現在の状態から多方向に分岐する遷移先の状態を予測するための多分岐予測方法及び装置に関し、特に再構成可能デバイスから成るデータ処理装置に好適な多分岐予測方法及び装置に関する。
CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)を用いるデータ処理装置は、複数の命令によって記述されたオブジェクトコード及び処理対象となるデータが格納されるメモリを備え、CPUやMPUによりメモリに格納された命令やデータを順次読出して各種の処理を実行する。
このとき、CPUやMPUは、各命令を、メモリからの命令の取得、取得した命令の解読、データの準備、命令の実行、実行結果のメモリへの書き戻し等の複数の段階に分割して実行する。近年のCPUやMPUは、これら各段階の処理を独立して動作させることにより、先の命令の処理が終了する前に次の命令の処理を開始する、いわゆるパイプライン動作により処理速度を向上させている。
CPUやMPUがパイプライン動作で命令を実行する場合、取得した命令を解読して分岐命令であることが判明すると、該分岐命令の後続の命令については、既に開始していた解読等の処理を中断し、それまでの処理結果を破棄し、分岐先の命令を取得して解読からやり直す必要がある(分岐のペナルティ)。
そこで、命令列が遷移する方向を予測し、予測した命令をパイプライン動作で処理すれば、予測が的中したときには分岐のペナルティ無しに命令列を実行できる。なお、近年のCPUやMPUで用いる分岐命令は、ある特定のアドレスに移行するか該分岐命令の後続の命令に移行する、2分岐を指示する命令がほとんどである。
ところで、複数の命令を並列に処理することが可能な複数の論理回路を備え、該論理回路の構成をソフトウェアによって変更できるデータ処理装置として、コンフィギュアラブルプロセッサ(再構成デバイス)がある。コンフィギュアラブルプロセッサは、FPGA(Field Programmable Gate Array)とリコンフィギュアラブルプロセッサとに大別される。
リコンフィギャラブルプロセッサとしては、DRP(Dynamic Reconfigurable Processor)が知られている。DRPについては、例えば特許文献1〜6にその詳細が記載されている。
DRPは、演算を実行する演算部と、演算部の動作を制御する制御部とを備えている。演算部は、小規模な複数の演算器とそれらの接続を切り替える相互接続部とを備え、各演算器及び相互接続部に対する命令コードを書き換え、該命令コードにしたがって各演算器の接続を切り換えることで所望の機能を実現する回路を構成できる。
DRPでは、限られた記憶容量のメモリ(構成情報記憶部)により、複数の処理(状態)で必要な演算器やその接続を示す、各状態を実現するための構成情報を一時的に保持しておき、該構成情報を必要に応じて書き換えることで、より多くの状態への遷移を可能にしている。そのための処理方法については、例えば特許文献7〜9に記載されている。
近年のCPUやMPUには、分岐による遷移先を予測する方法が周知の技術として既に組み込まれているが、上述したように、そのほとんどの分岐命令は2分岐を指示する命令である。
それに対して、上述した再構成デバイスでは、多分岐を扱うことが可能である。多分岐による遷移先の予測方法は、例えば非特許文献1等で提案されている。この背景技術には、4分岐を扱うデータ処理装置において、最も遷移する確率が高い状態を遷移先として予測する方法が記載されている。
再構成デバイスでは、上述したように構成情報記憶部で複数の状態に対応する構成情報を一時的に保持しておき、該構成情報にしたがって各演算器の接続を切り換えることで所望の機能を実現する。この構成情報記憶部の記憶容量は限られているため、全ての状態の構成情報を保持しておくことはできず、遷移先の状態の構成情報が無ければ、該構成情報を構成情報記憶部に書き込む必要がある。
したがって、多分岐による遷移先の状態を正確に予測し、予測した遷移先の構成情報を構成情報記憶部に事前に格納しておけば、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを待つ必要が無くなるため、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
しかしながら、上述したように、背景技術の遷移先の予測方法では、予測する遷移先が1つであり、予測が外れる可能性が高い。そのため、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みが頻繁に発生し、構成情報の書き込みを待つことによる待機時間が長くなるため、データ処理装置のスループットが低下してしまう。
先行技術文献
特開2000−138579号公報 特開2000−224025号公報 特開2000−232354号公報 特開2000−232162号公報 特開2003−076668号公報 特開2003−099409号公報 特開2005−222141号公報 特開2005−222142号公報 特開2007−179358号公報 Kishore N. Menezes Sumedh W. Sathaye Thomas M. Conteが"Path Prediction for High Issue-Rate Processors", IEEE PACT, pp. 178-188, 1997.
発明の概要
そこで、本発明は、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを待つことによる待機時間を低減してデータ処理装置の処理性能を向上できる多分岐予測方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の多分岐予測方法は、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
前記予測更新部が、
前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を上位へ移動し、
前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在しない場合、該構成状態の順位を前記遷移予測順位リストの予め決められた順位に挿入する方法である。
または、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
前記予測更新部が、
前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、
前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を最上位へ移動する方法である。
または、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
前記予測更新部が、
前記遷移情報を用いて、前記遷移先の候補である構成状態毎に、同じ構成状態に再び遷移するまでの遷移数を示す遷移間隔をカウンタで計数し、
前記遷移先の候補である構成状態毎に、複数の前記遷移間隔を保持することで遷移間隔履歴リストを作成し、
前記カウンタの値と前記遷移間隔履歴リストで保持された値とを比較し、
前記カウンタの値と一致する前記遷移間隔履歴リストで保持された値の数が多いほど対応する前記構成状態を上位の遷移先の候補とする、前記遷移予測順位リストを作成する方法である。
一方、本発明の多分岐予測装置は、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
を有し、
前記予測更新部は、
前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を上位へ移動し、前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在しない場合、該構成状態の順位を前記遷移予測順位リストの予め決められた順位に挿入する構成である。
または、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
を有し、
前記予測更新部は、
前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を最上位へ移動する構成である。
または、現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
を有し、
前記予測更新部は、
前記遷移情報を用いて、前記遷移先の候補である構成状態毎に、同じ構成状態に再び遷移するまでの遷移数を示す遷移間隔をカウンタで計数し、前記遷移先の候補である構成状態毎に、複数の前記遷移間隔を保持することで遷移間隔履歴リストを作成し、前記カウンタの値と前記遷移間隔履歴リストで保持された値とを比較し、前記カウンタの値と一致する前記遷移間隔履歴リストで保持された値の数が多いほど対応する前記構成状態を上位の遷移先の候補とする、前記遷移予測順位リストを作成する履歴保持部を有する構成である。
図1は、第1の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図2は、第2の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図3は、第3の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図4は、第4の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図5は、第5の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図6は、第6の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図7は、第7の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図8は、第1実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図9は、遷移予測順位リストの更新処理の実現例を示す回路図である。 図10は、データ処理装置による処理対象の一例を示す状態遷移図である。 図11は、状態3に対応する遷移予測順位リストの一例を示す模式図である。 図12は、第2実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図13Aは、第2実施例の予測更新部が備えるカウンタ及び遷移間隔履歴リストの一例を示す模式図である。 図13Bは、図13Aに示したカウンタ及び遷移間隔履歴リストを更新する様子を示す模式図である。 図13Cは、図13Bに示した更新処理による、更新後のカウンタ及び遷移間隔履歴リストの一例を示す模式図である。 図13Dは、図13Cに示したカウンタ及び遷移間隔履歴リストを用いた遷移予測順位リストの更新方法の一例を示す模式図である。 図14は、データ処理装置の状態の遷移に対してカウンタ及び遷移間隔履歴リストが変化している様子を示す模式図である。 図15は、第2実施例の予測更新部が備えるカウンタ及び遷移間隔履歴リストの他の例を示す模式図である。 図16は、第3実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。 図17は、図16に示した予測部が備える手掛保持部の一例を示す模式図である。
発明を実施するための形態
次に本発明について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、第1の実施の形態の多分岐予測装置は、予測保持部11、予測更新部12及び選択部2を備えている。
予測保持部11は、状態毎に、該状態からの遷移先候補の状態を示す複数の状態番号を遷移予測順位リストとして保持する。各遷移予測順位リストには、予め決められた数の遷移先候補の状態番号が、次に遷移する可能性が最も高い最上位の遷移先候補から最も低い最下位の遷移先候補まで順に登録される。
予測保持部11は、データ処理装置から現在の状態を示す情報(現状態情報)を受け取ると、該状態に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部12に通知する。
選択部2は、遷移予測順位リストに登録された遷移先候補のうち、順位が高く、かつ構成情報が構成情報記憶部で保持されていない遷移先候補の状態を選択し、該状態の状態番号を出力する。
選択部2は、予測保持部11から遷移予測順位リストを受け取ると、該遷移予測順位リスト内の上位の遷移先候補の状態から順に、該状態番号に対応する構成情報が構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。構成情報の有無については、データ処理装置から通知される在非情報を用いる。
選択部2は、構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が有る場合、構成情報記憶部に構成情報を書き込む必要が無いため、次の順位の遷移先候補に対する判定処理へ移行する。構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が無い場合は、その構成情報を構成情報記憶部に書き込むようデータ処理装置に要求する。
予測更新部12は、データ処理装置から通知される実際の状態遷移に基づいて遷移予測順位リストを更新する。予測更新部12には、予測保持部11から現在の状態に対応する遷移予測順位リストが通知されると共に、データ処理装置が現在の状態から次に実際に遷移した状態の状態番号が遷移情報として通知される。
予測更新部12は、遷移情報で通知された状態番号が遷移予測順位リストに有る(予測が当たった)場合は、その状態(遷移先候補)の順位を一つ上位の遷移先候補と入れ替える。但し、その状態が既に最上位である場合は入れ替えを行わない。
遷移情報で通知された状態番号が遷移予測順位リストに無い(予測が外れた)場合は、遷移予測順位リストの予め決められた順位にその状態の状態番号を挿入し、それ以下の遷移先候補の順位を一つずつ下げる。その場合、最下位の遷移先候補は遷移予測順位リストから削除される。予測更新部12は、このようにして更新した遷移予測順位リストを、予測保持部11で保持している、対応する状態の遷移予測順位リストと置き換える。
本実施形態の多分岐予測装置は、以上の処理をデータ処理装置の状態毎に繰り返し実行する。
なお、遷移予測順位リストの更新処理は、上述した方法に限定されるものではない。例えば、通知された現在の状態番号が遷移予測順位リストに有る場合、その状態(遷移先候補)の順位を一つ上位の遷移先候補と入れ替えるだけでなく、二つあるいは三つ上位の遷移先候補と入れ替えてもよい。
また、通知された現在の状態番号が遷移予測順位リストにない場合、その状態(遷移先候補)を遷移予測順位リストの予め決められた順位に挿入するだけでなく、最下位の遷移先候補とする方法、あるいは最上位の遷移先候補とする方法(LRU(Least Recently Used)とも呼ばれる)もある。
また、図1に示す選択部2、予測保持部11及び予測更新部12は、それぞれ独立して備える必要はない。例えば、任意の構成要素が他の構成要素に含まれていてもよく、複数の構成要素が一体となった構成でもよい。例えば、予測保持部11と予測更新部12とが一体の構成であってもよい。
また、図1に示す選択部2、予測保持部11及び予測更新部12は、その全てを1つの装置内に備える必要はない。例えば、選択部2を他の装置に含む構成や他の装置が備えるMPU等で実現してもよい。
さらに、図1に示す選択部2、予測保持部11及び予測更新部12は、プログラムにしたがって動作するCPUやMPUで実現することも可能である。
以上の各構成要素に対する要件は、第1の実施の形態だけでなく、以下に記載する第2の実施の形態〜第7の実施の形態にも適用できる。
本実施形態によれば、遷移予測順位リストに基づいて各状態の遷移先候補の構成情報を構成情報記憶部で保持することで、構成情報記憶部に遷移先の状態の構成情報が存在する確率が上昇する。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを待つことによる待機時間が低減するため、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第2の実施の形態)
図2は第2の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、第2の実施の形態の多分岐予測装置は、予測保持部13、予測更新部12及び選択部2を備えている。
第2の実施の形態の多分岐予測装置は、予測保持部13が、ある状態とその前の状態の組毎に遷移予測順位リストを備える点で第1の実施の形態と異なっている。
予測保持部13は、データ処理装置から通知された状態とその前の状態の組毎に、次に遷移する遷移先候補の状態を示す複数の状態番号を遷移予測順位リストとして保持する。各遷移予測順位リストには、予め決められた数の遷移先候補の状態番号が、次に遷移する可能性が最も高い最上位の遷移先候補から最も低い最下位の遷移先候補まで順に登録される。
予測保持部13は、データ処理装置から現在の状態を示す情報(現状態情報)を受け取ると、該状態に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部12に通知する。
選択部2は、遷移予測順位リストに登録された遷移先候補のうち、順位が高く、かつ構成情報が構成情報記憶部で保持されていない遷移先候補の状態を選択し、該状態の状態番号を出力する。
選択部2は、予測保持部13から遷移予測順位リストを受け取ると、該遷移予測順位リスト内の上位の遷移先候補から順に、その状態番号に対応する構成情報が構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。構成情報の有無については、データ処理装置から通知される在非情報を用いる。
選択部2は、構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が有る場合、構成情報記憶部に構成情報を書き込む必要が無いため、次の順位の遷移先候補に対する判定処理へ移行する。構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が無い場合は、その構成情報を構成情報記憶部に書き込むようデータ処理装置に要求する。
予測更新部12は、データ処理装置から通知される実際の状態遷移に基づいて遷移予測順位リストを更新する。予測更新部12には、予測保持部13から現在の状態とその前の状態の組に対応する遷移予測順位リストが通知されると共に、データ処理装置が現在の状態から次に実際に遷移した状態の状態番号が遷移情報として通知される。
予測更新部12は、遷移情報で通知された状態番号が遷移予測順位リストに有る(予測が当たった)場合は、その状態(遷移先候補)の順位を一つ上位の遷移先候補と入れ替える。但し、その状態が既に最上位である場合は入れ替えを行わない。
遷移情報で通知された状態番号が遷移予測順位リストに無い(予測が外れた)場合は、遷移予測順位リストの予め決められた順位にその状態の状態番号を挿入し、それ以下の遷移先候補の順位を一つずつ下げる。その場合、最下位の遷移先候補は遷移予測順位リストから削除される。予測更新部12は、このようにして更新した遷移予測順位リストを、予測保持部11で保持している、対応する状態の組の遷移予測順位リストと置き換える。
本実施形態の多分岐予測装置は、以上の処理をデータ処理装置の状態毎に繰り返し実行する。
なお、上記説明では、現在の状態とその前の状態の組毎に遷移予測順位リストを生成する例を示したが、現在の状態とその前の状態の数、すなわち各組の履歴数は多分岐予測装置の演算資源が足りる範囲内であれば増やしてもよい。但し、各組の履歴数を増やすと処理速度が遅くなるため、本発明の効果が低減する。
本実施形態によれば、遷移予測順位リストに基づいて現在の状態とその前の状態の組に対応する遷移先候補の構成情報を構成情報記憶部に保持させることで、以前の状態によって現在の状態からの遷移先が異なる場合でも、より適切な遷移先候補を選択できる。そのため、構成情報記憶部に遷移先の状態の構成情報が存在する確率が上昇する。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間が低減して、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第3の実施の形態)
図3は第3の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、第3の実施の形態の多分岐予測装置は、予測保持部11、予測更新部12及び選択部2を備えている。
第3の実施の形態の多分岐予測装置は、予測更新部12による遷移予測順位リストの更新方法が第1の実施の形態と異なっている。
予測保持部11は、状態毎に、該状態からの遷移先候補の状態を示す複数の状態番号を遷移予測順位リストとして保持する。各遷移予測順位リストには、予め決められた数の遷移先候補の状態番号が、次に遷移する可能性が最も高い最上位の遷移先候補から最も低い最下位の遷移先候補まで順に登録される。予測保持部11は、データ処理装置から現在の状態を示す情報(現状態情報)を受け取ると、該状態に対応する遷移予測順位リストを選択部2に通知する。
選択部2は、遷移予測順位リストに登録された遷移先候補のうち、順位が高く、かつ構成情報が構成情報記憶部で保持されていない遷移先候補の状態を選択し、該状態の状態番号を出力する。
選択部2は、予測保持部11から遷移予測順位リストが通知されると、該遷移予測順位リスト内の上位の遷移先候補の状態から順に、該状態番号に対応する構成情報が構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。構成情報の有無については、データ処理装置から通知される在非情報を用いる。
選択部2は、構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が有る場合、構成情報記憶部に構成情報を書き込む必要が無いため、次の順位の遷移先候補に対する判定処理に移行する。構成情報記憶部に遷移先候補の構成情報が無い場合は、その構成情報を構成情報記憶部に書き込むようデータ処理装置に要求する。
予測更新部12は、データ処理装置から通知される実際の状態遷移に基づいて遷移予測順位リストを更新する。さらに、本実施形態の予測更新部12は、状態毎に、各遷移先候補の遷移間隔(同じ遷移先候補の状態に再び遷移するまでの遷移数)を保持する履歴保持部14を備えている。履歴保持部14は、遷移先候補の状態毎に遷移間隔を計数するカウンタと、遷移先候補の状態毎に、該カウンタの計数結果(遷移間隔)を複数保持する遷移間隔履歴リストとを備えている。
本実施形態の予測更新部12は、履歴保持部14が備える、カウンタで計数した遷移間隔の値に対して、遷移間隔履歴リストで保持している遷移間隔の一致数が多いほど、対応する遷移先候補を上位とする、遷移予測順位リストを予測保持部11に通知する。
本実施形態の多分岐予測装置は、以上の処理をデータ処理装置の状態毎に繰り返し実行する。
なお、本実施形態では、カウンタで計数した遷移間隔の値に対して、遷移間隔履歴リストで保持している遷移間隔の一致数が多いほど、対応する遷移先候補を上位とする例を示したが、遷移予測順位リスト内で上位とする遷移先候補はこれに限定するものではない。例えば任意の遷移先候補で2種類の遷移間隔が交互に発生している場合は、2つ前や4つ前に実際に遷移した状態を遷移先候補として上位にすることも考えられる。
本実施形態によれば、遷移間隔履歴リストに基づいて遷移予測順位リストを更新するため、処理対象であるオブジェクトコードの特性に応じて遷移先候補を選択できる。そのため、予測の精度がより向上して構成情報記憶部に遷移先の状態の構成情報が存在する確率が上昇する。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間が低減するため、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第4の実施の形態)
図4は第4の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、第4の実施の形態の多分岐予測装置は、2組の予測保持部11(図4では11、11)及び予測更新部12(図4では12、12)を備え、それら2組の予測保持部11及び予測更新部12が1つの選択部2を共有する構成である。なお、予測保持部11及び予測更新部12は、2組に限定されるものではなく、何組であってもよい。
本実施形態の多分岐予測装置が備える選択部2は、各予測保持部11による予測結果の当否を判定し、該判定結果を蓄積して実際の状態遷移に対する予測結果の当否確率を求め、どの予測保持部11で保持している遷移予測順位リストを用いるかを判定する。すなわち、より高い確率で予測が正解する予測保持部11の遷移予測順位リストを用いて、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みをデータ処理装置に要求する。
予測保持部11及び予測更新部12のその他の構成及び動作は、上述した第1の実施の形態から第3の実施の形態で示した多分岐予測装置と同様であるため、その説明は省略する。
本実施形態によれば、複数の予測方法の利点を併せ持つことができるため、構成情報記憶部に遷移先の状態の構成情報が存在する確率がより上昇する。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間がより低減するため、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第5の実施の形態)
図5は第5の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、第5の実施の形態の多分岐予測装置は、図1に示した第1の実施の形態の多分岐予測装置に手掛保持部15を追加した構成である。
手掛保持部15は、予測保持部11や予測更新部12で取り扱わない、現状態情報や遷移情報以外にデータ処理装置から動的に取得できる情報を各状態に対応して保持する。これらの情報は、予測保持部11や予測更新部12による予測の手掛りとして利用するものである。手掛保持部15は、データ処理装置から取得した情報に所要の加工処理を実施した後、保持してもよい。
本実施形態の多分岐予測装置が備える予測更新部12は、データ処理装置から通知される実際の状態遷移に加えて、手掛保持部15で保持している状態毎の情報(手掛情報)を用いて遷移予測順位リストを更新する。
予測保持部11及び予測更新部12のその他の構成及び動作は、上述した第1の実施の形態から第3の実施の形態で示した多分岐予測装置と同様であるため、その説明は省略する。
(第6の実施の形態)
図6は第6の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、第6の実施の形態の多分岐予測装置は、図4に示した第4の実施の形態の多分岐予測装置に手掛保持部15を追加した構成である。
手掛保持部15は、予測保持部11や予測更新部12で取り扱わない、現状態情報や遷移情報以外にデータ処理装置から動的に取得できる情報を各状態に対応して保持する。これらの情報は、予測保持部11や予測更新部12による予測の手掛りとして利用するものである。手掛保持部15は、データ処理装置から取得した情報に所要の加工処理を実施した後、保持してもよい。
本実施形態の多分岐予測装置が備える選択部2は、各予測保持部11による予測結果の当否確率に基づき、どの予測保持部11で保持している遷移予測順位リストを用いるかを判定すると共に、手掛保持部15で保持している状態毎の情報(手掛情報)を用いて、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みをデータ処理装置に要求する。
予測保持部11及び予測更新部12のその他の構成及び動作は、上述した第1の実施の形態から第3の実施の形態で示した多分岐予測装置と同様であるため、その説明は省略する。
(第7の実施の形態)
図7は第7の実施の形態の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、第7の実施の形態の多分岐予測装置は、第5の実施の形態で示した予測保持部11、予測更新部12及び手掛保持部15を備える予測部を複数台備える構成である。なお、手掛保持部15は、予測部毎に備える必要はなく、多分岐予測装置内に1台だけ備える構成であってもよい。図7は、各予測部及び選択部2で1台の手掛保持部15を共通に利用する構成例を示している。
また、本実施形態の多分岐予測装置は、全ての予測部に手掛保持部15を備える構成である必要はなく、第1の実施の形態〜第3の実施の形態で示した手掛保持部15を持たない予測部を含んでいてもよい。
さらに、手掛保持部15から選択部2及び各予測更新部12に供給する手掛情報は同一であってもよく、異なっていてもよい。
本実施形態の多分岐予測装置が備える選択部2は、各予測保持部11による予測結果の当否確率に基づき、どの予測保持部11で保持している遷移予測順位リストを用いるかを判定すると共に、手掛保持部15で保持している状態毎の情報(手掛情報)を用いて、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みをデータ処理装置に要求する。
また、本実施形態の多分岐予測装置が備える予測更新部12は、データ処理装置から通知される実際の状態遷移に加えて、手掛保持部15で保持している状態毎の情報(手掛情報)を用いて遷移予測順位リストを更新する。
予測保持部11及び予測更新部12のその他の構成及び動作は、上述した第1の実施の形態から第3の実施の形態で示した多分岐予測装置と同様であるため、その説明は省略する。
次に本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(第1実施例)
第1実施例は、データ処理装置として上記特許文献1に記載されたDRPを用い、該DRPに第1の実施の形態で示した多分岐予測装置を備える例である。
図8は第1実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施例のデータ処理装置(DRP)は、演算部4、制御部3及び予測部2を有する。
演算部4は、演算を実行するアレイ状に配置された複数のプロセッサエレメント(PE)41と、制御部3よりも少数の状態を管理する補助制御部42とを有する。
プロセッサエレメント41は、レジスタファイル(RFU)、ALU、データ処理演算器(DMU)及び命令メモリを備え、上記構成情報にしたがって他のプロセッサエレメント41と接続される。上記構成情報記憶部は、例えば命令メモリに備えている。
制御部3は、状態管理部31、構成番号変換部32及び構成書換部35を備えた、上記DRPの状態遷移管理部(STC)に相当する。
予測部1は、本発明の多分岐予測装置に相当し、予測保持部11、選択部2及び予測更新部12を有する。
予測保持部11は、状態毎に、例えば上位3つの遷移先候補の状態の状態番号を保持できるメモリを有する。
選択部2は、構成書換部35に対して構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを要求(構成要求)すると共に、構成書換部35から該構成要求を受理したか否かを示す回答を受け取る。
図8に示すデータ処理装置の起動時、予測保持部11は、状態管理部31で保持している構成情報を受け取り、仮の遷移予測順位リストとして保持する。
予測保持部11は、制御部3及び演算部4が動作を開始し、制御部3から現在の状態を示す現状態情報を受け取ると、該状態に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部12に送信する。
選択部2は、制御部3から通知される、構成情報記憶部で保持している構成情報に対応する状態を示す情報(在非情報)を受けとり、該在非情報を用いて予測保持部11から受け取った遷移予測順位リストから構成情報記憶部で保持された構成情報に対応する状態(遷移先候補)を削除する。そして、遷移予測順位リストに残った遷移先候補のうち、最上位の遷移先候補に対応する構成情報を構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求(構成要求)する。
構成書換部35は、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換え処理を行っている場合は、その書き換え処理を優先して実行する。構成書換部35は、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換え処理を行っていないとき、予測部1から発行される構成要求を受理する。但し、構成書換部35に対して演算部4からの遷移要求、または構成番号変換部32からの書き換え要求が発行されている場合は、そちらの処理を優先して実行する。
構成書換部35は、予測部1からの構成要求を受け付けることができない場合、その旨を予測部1に回答する。構成書換部35に対して予測部1からの構成要求のみが発行されている場合、構成書換部35は予測部1から発行された構成要求を受理し、構成要求を受理した旨を示す回答を予測部1に返信する。
選択部2は、構成要求を送信すると、該構成要求に対する回答を受信するまで待機し、構成要求を受理した旨を示す回答を受信すると、遷移予測順位リストに残った遷移先候補のうち、構成要求が受理された最上位の遷移先候補を削除する。そして、最上位の遷移先候補を削除することで最上位に繰り上がった遷移先候補に対応する構成情報を構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求する。
選択部2は、以降、構成書換部35により構成要求が受理されなくなるか、遷移予測順位リスト内の遷移先候補が無くなるまで同様の処理を繰り返す。
選択部2は、遷移予測順位リスト内の遷移先候補が無くなると、データ処理装置で状態遷移が発生するまで何も処理を実行しない。また、構成書換部35から構成要求を受理できない旨の回答を受信した場合は、当該遷移予測順位リストを廃棄し、次に状態遷移が発生するまで何も処理を実行しない。
予測更新部12は、遷移予測順位リストを予測保持部11から受け取ると、データ処理装置で状態遷移が発生するまで待機する。状態遷移が発生し、その遷移先を示す遷移情報が制御部3から通知されると、遷移予測順位リストと通知された遷移情報に基づいて新しい遷移予測順位リストを作成する。
予測更新部12は、遷移予測順位リストに登録された状態(遷移先候補)への遷移が発生した場合、その状態(遷移先候補)の順位を一つ上位の遷移先候補と入れ替える。
また、予測更新部12は、遷移予測順位リストに登録されていない状態(遷移先候補)への遷移が発生した場合、その状態を第2位の遷移先候補とし、第2位であった遷移先候補を第3位に下げ、第3位であった遷移先候補を遷移予測順位リストから削除する。新しい遷移予測順位リストは、予測保持部11が保持している対応する状態の遷移予測順位リストと入れ替える。
上記予測更新部12による遷移予測順位リストの更新処理は、例えば図9に示すような論理回路(ハードワイヤード回路)で実現できる。なお、予測更新部12は、論理回路で実現する構成に限定されるものではなく、例えばプログラマブルアレイ回路で実現してもよく、プログラムにしたがって動作するCPUやMPUで実現してもよい。
以下、図10に示す状態遷移を実現するオブジェクトコードにしたがってデータ処理装置(DRP)が動作する場合を例にして、本実施例の多分岐予測装置の動作について説明する。
図10に示す状態遷移は、画像データ等を転送するパケット処理を想定したものであり、三重のループ内に複数の主処理を備えている。主処理のうち、状態4を経由するパスは初期化時に実行する処理であり、状態10を経由するパスは通常動作時に実行する処理であり、状態8を経由するパスは障害発生時に実行する処理である。
ここでは、データ処理装置(DRP)が備える命令メモリ内の構成情報記憶部は8つの構成情報を保持できるものとし、状態3,5,7,10,12,13,14,15の構成情報が構成情報記憶部で保持されているものとする。これらの状態は、補助制御部42によって遷移が制御される、DRP内で長期間滞留する状態である。また、ここでは、データ処理装置(DRP)が状態1→2→3→4→9→12→15→3→7→10→14→15→3→5→10→13→15→3の順に遷移し、現在、状態3であるとする。
データ処理装置(DRP)が状態3に遷移したことが制御部3から予測部1に通知されると、予測保持部11は状態3に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部12に送信する。遷移予測順位リストには、状態5が最上位(第1位)の遷移先候補として登録され、状態7が第2位の遷移先候補として登録され、状態4が第3位の遷移先候補として登録されているものとする。以下、このような遷移予測順位リストを(5−7−4)と表す。
選択部2には、命令メモリの構成情報記憶部で保持された構成情報を示す在非情報が制御部3及び予測保持部11を介して通知される。
選択部2は、予測保持部11から遷移予測順位リスト(5−7−4)を受け取ると、遷移予測順位リストの上位の遷移先候補から順に、その状態の構成情報が命令メモリの構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。
ここでは、上述したように遷移予測順位リストの第1位の状態5及び第2位の状態7の構成情報が構成情報記憶部で保持されているため、選択部2は第3位の状態4の構成情報を命令メモリの構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求する。
構成書換部35は、構成番号変換部32や演算部4からの要求が無く、構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを行っていないとき、選択部2からの構成要求を受理する旨の回答を選択部2に通知し、状態4の構成情報を構成情報記憶部に書き込む。このとき、状態4の構成情報を新たに書き込むことで構成情報記憶部から削除する構成情報の選択方法には様々な方法があるが、例えば遷移先候補に含まれない状態うち、最も過去に遷移した状態の構成情報を構成情報記憶部から削除する。具体的には、状態12が最も過去に遷移した状態であり、かつ現在の状態3の遷移先候補に含まれていないため、状態12の構成情報を状態4の構成情報で上書きする。
選択部2は、構成情報記憶部に対する状態4の構成情報の書き込みの要求が受理された旨を構成書換部35から受け取ると、遷移予測順位リストの全ての遷移先候補について、構成情報記憶部における構成情報の有無の調査を終了したことになるため、データ処理装置(DRP)が次の状態に遷移するまで待機する。
続いて、データ処理装置(DRP)が状態3から状態6に遷移したとする。この場合、予測が外れたことになるが、予測更新部12は、予測の当否に係わらず、制御部3から通知される、状態6に遷移したことを示す遷移情報を用いて遷移予測順位リストを更新する。
状態3に対応する更新前の遷移予測順位リストの一例を図11(a)に示す。
図11(a)に示すように、状態6は遷移予測順位リストに登録されていないため、予測更新部12は、図9に示した論理回路を用いて、状態6の状態番号を遷移予測順位リストの第2位の遷移先候補として登録し、第2位の遷移先候補であった状態7の状態番号を第3位の遷移先候補に下げる。また、第3位の遷移先候補であった状態4の状態番号を遷移予測順位リストから削除する(図11(b))。予測更新部12は、更新した状態3の新しい遷移予測順位リスト(5−6−7)(図11(c))を、予測保持部11が保持している状態3の遷移予測順位リストと入れ替える。
次に、データ処理装置(DRP)が状態6、状態10、状態13、状態15の順に遷移し、状態3に再び遷移した場合を考える。このとき、構成情報記憶部では、状態3,5,6,7,10,13,14,15の構成情報が保持され、予測保持部11で保持している状態3の遷移予測順位リストは(5−6−7)である。
データ処理装置(DRP)が状態3に遷移したことが制御部3から予測部1に通知されると、予測保持部11は状態3に対応する遷移予測順位リスト(5−6−7)を選択部2及び予測更新部12に送信する。
選択部2には、データ処理装置(DRP)の命令メモリの構成情報記憶部で保持された構成情報を示す在非情報が制御部3及び予測保持部11を介して通知される。
選択部2は、予測保持部11から遷移予測順位リスト(5−6−7)を受け取ると、遷移予測順位リストの上位の遷移先候補から順に、その状態の構成情報が命令メモリの構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。
ここでは、上述したように遷移予測順位リストの全ての遷移先候補の構成情報が構成情報記憶部で保持されているため、選択部2はデータ処理装置(DRP)が次の状態に遷移するまで待機する。
続いて、データ処理装置(DRP)が状態3から状態6に遷移したとする。その場合、予測が的中したことになる。予測更新部12は、予測の当否に係わらず、制御部3から通知される、状態6に遷移したことを示す遷移情報を用いて遷移予測順位リストを更新する。
予測更新部12は、図9に示した論理回路を用いて、遷移予測順位リストの第2位の遷移先候補である状態6を第1位の遷移先候補として登録し、第1位の遷移先候補であった状態5を第2位の遷移先候補に下げる。遷移予測順位リストの第3位の状態7の順位は変更しない(図11(d))。
予測更新部12は、更新した状態3の新しい遷移予測順位リスト(6−5−7)(図11(e))を、予測保持部11が保持している状態3の遷移予測順位リストと入れ替える。
なお、本実施例では遷移予測順位リストに登録する遷移先候補数を3とし、遷移予測順位リストに登録されていない状態に遷移した場合、該状態を第2位の遷移先候補とする例を示しているが、上述したようにこれらの遷移先候補の登録方法については他の方法を採用してもよい。
本実施例のように、遷移先候補に対して順位を付与し、多分岐による遷移先候補を予測し、該予測結果により遷移する可能性の高い状態から順に各々に対応する構成情報を構成情報記憶部に書き込むことで、遷移先の構成情報を構成情報記憶部で保持している可能性がより高まる。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間が低減するため、データ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第2実施例)
第2実施例は、データ処理装置として上記特許文献1に記載されたDRPを用い、該DRPに第4の実施の形態で示した多分岐予測装置を備える例である。上述したように第4の実施の形態の多分岐予測装置は、複数組の予測保持部及び予測更新部を備える構成である。第2実施例の多分岐予測装置は、第2の実施の形態で示した予測保持部及び予測更新部と、第3の実施の形態で示した予測保持部及び予測更新部を備えているものとする。
図12は第2実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図12に示すように、本実施例のデータ処理装置(DRP)は、演算部4、制御部3及び予測部1を有する。
演算部4は、演算を実行するアレイ状に配置された複数のプロセッサエレメント(PE)41と、制御部3よりも少数の状態を管理する補助制御部42とを有する。
プロセッサエレメント41は、レジスタファイル(RFU)、ALU、データ処理演算器(DMU)、命令メモリを備え、上記構成情報にしたがって他のプロセッサエレメント41と接続される。上記構成情報記憶部は、例えば命令メモリに備えている。
制御部3は、状態管理部31、構成番号変換部32及び構成書換部35を備えた、DRPの状態遷移管理部(STC)に相当する。
予測部1は、本発明の多分岐予測装置に相当し、2組の予測保持部11及び予測更新部12及び選択部2を有する。予測保持部11及び予測更新部12は第2の実施の形態で示した構成であり、予測保持部11及び予測更新部12は第3の実施の形態で示した構成である。
予測保持部11(以下、予測保持部Aと称す)は、現在の状態とその前の状態の組毎に、上位3つの遷移先候補の状態の状態番号を保持できるメモリを有する。
予測保持部11(以下、予測保持部Bと称す)は、状態毎に、上位3つの遷移先候補の状態の状態番号を保持できるメモリを有する。
選択部2は、予測保持部A及び予測保持部Bで保持する、状態毎または状態の組毎の遷移予測順位リストで示される予測結果の当否確率を求め、予測保持部Aまたは予測保持部Bで保持している遷移予測順位リストのうち、より高い確率で予測が正解する遷移予測順位リストを選択する。また、選択した遷移予測順位リストを用いて構成書換部35に対して構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを要求(構成要求)すると共に、構成書換部35から該構成要求を受理したか否かを示す回答を受け取る。なお、選択部2は、いずれか一方の遷移予測順位リストを選択する方法に限らず、例えば、予測結果の当否確率に基づいて、2つの遷移予測順位リストから構成情報の書き込みを要求する状態を選択してもよい。
図12に示すデータ処理装置の起動時、予測保持部A,Bは、遷移予測順位リストを保持していない。
予測保持部A,Bは、制御部3及び演算部4が動作を開始し、制御部3から現在の状態を示す現状態情報を受け取ると、該状態に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部12に送信する。この段階では遷移予測順位リスト内の遷移先候補数はゼロである。
選択部2は、制御部3から通知される、構成情報記憶部で保持している構成情報の有無を示す情報(在非情報)を受けとる。ここでは、遷移予測順位リスト内の遷移先候補数がゼロであるため、構成書換部35に対して構成情報の書き込みを要求しない。
予測更新部A,Bは、遷移予測順位リストを予測保持部A,Bから受け取ると、データ処理装置(DRP)で実際に状態遷移が発生するまで待機する。状態遷移が発生し、その遷移先を示す遷移情報が制御部3から通知されると、遷移予測順位リストと遷移情報に基づいて新しい遷移予測順位リストを作成する。
予測更新部Aは、遷移情報にしたがって実際に遷移した状態の状態番号を遷移先候補として遷移予測順位リストに順次登録する。ここで、遷移予測順位リストに登録された状態(遷移先候補)への遷移が発生した場合は、その状態(遷移先候補)の順位を一つ上位の遷移先候補と入れ替える。遷移予測順位リストの遷移先候補が3未満の場合は、空いている最上位の遷移先候補に遷移情報で通知された状態の状態番号を登録する。
また、予測更新部Aは、遷移予測順位リストに登録されていない状態(遷移先候補)への遷移が発生した場合、その状態を第2位の遷移先候補として登録し、第2位であった遷移先候補を第3位に下げ、第3位であった遷移先候補を遷移予測順位リストから削除する。新しい遷移予測順位リストは、予測保持部Aが保持している対応する状態の遷移予測順位リストと入れ替える。
予測更新部Bは、遷移情報により実際に遷移した状態が通知されると、各状態の遷移方向毎の遷移間隔履歴リストを作成する。
予測更新部Bは、遷移情報により実際に遷移した状態が通知されると、その遷移先候補の状態に対応するカウンタの値を遷移間隔履歴リストへ格納し、該カウンタの値を1にする。また、該遷移先候補の状態以外の遷移先候補に対応するカウンタの値には1を加算する。
また、予測更新部Bは、各遷移先候補に対応するカウンタの値と遷移間隔履歴リスト内の各値とを比較し、カウンタの値と一致する遷移間隔履歴リスト内の値の数が多い順に上位の遷移先候補とする遷移予測順位リストを作成する。新しい遷移予測順位リストは、予測保持部Bが保持している対応する状態の遷移予測順位リストと入れ替える。なお、カウンタの値と一致する遷移間隔履歴リスト内の値の数が等しい遷移先候補が複数ある場合は、カウンタの値がより大きい方を上位の遷移先候補とすればよい。
以上の処理を状態の遷移毎に繰り返し実行することで、遷移先の状態を十分に高い精度で予測できる遷移予測順位リスト及び遷移間隔履歴リストが作成される。
以下、図10に示した状態遷移を実現するオブジェクトコードにしたがってデータ処理装置(DRP)が動作する場合を例にして、本実施例の多分岐予測装置の動作について説明する。
図10に示した状態遷移は、画像データ等を転送するパケット処理を想定したものであり、三重のループ内に複数の主処理を備えている。主処理のうち、状態4を経由するパスは初期化時に実行する処理であり、状態10を経由するパスは通常時に実行する処理であり、状態8を経由するパスはエラー発生時に実行する処理である。また、状態1は128回の遷移毎に1回通過し、状態2は16回の遷移毎に1回通過するものとする。
ここでは、データ処理装置(DRP)が備える命令メモリ内の構成情報記憶部にて8つの構成情報が保持できるものとし、状態1,2,3,5,10,13,14,15の構成情報が構成情報記憶部で保持されているものとする。これらの状態は、補助制御部42によって遷移が制御される、DRP内で長期間滞留する状態である。また、ここでは、データ処理装置(DRP)が図10に示した状態遷移を多数回繰り返し実行し、現在、状態15から状態3に遷移しているものとする。
データ処理装置(DRP)が状態3に遷移したことが制御部3から予測部1に通知されると、予測保持部Aは、状態15及び状態3の組に対応する遷移予測順位リストを選択部2及び予測更新部Aに送信する。以下、このような状態の組を[15−3]と表す。
予測保持部Aの遷移予測順位リストには、状態5が最上位(第1位)の遷移先候補として登録され、状態6が第2位の遷移先候補として登録され、状態7が第3位の遷移先候補として登録されているものとする。以下、このような遷移予測順位リストを(5−6−7)と表す。
一方、予測保持部Bの遷移予測順位リストには、状態5が最上位(第1位)の遷移先候補として登録され、状態7が第2位の遷移先候補として登録され、状態6が第3位の遷移先候補として登録されているものとする。
この場合、予測保持部Aは状態3に対応する遷移予測順位リスト(5−6−7)を選択部2に送信し、予測保持部Bは状態3に対応する遷移予測順位リスト(5−7−6)を選択部2に送信する。このように予測保持部Aの遷移予測順位リストと予測保持部Bの遷移予測順位リストは必ずしも一致するとは限らない。また、予測保持部Aの遷移予測順位リストと予測保持部Bの遷移予測順位リストは遷移先候補数が異なることもある。
選択部2には命令メモリの構成情報記憶部で保持された構成情報を示す在非情報が制御部3及び予測保持部A,Bを介して通知される。
選択部2は、予測保持部Aから遷移予測順位リスト(5−6−7)を受け取り、予測保持部Bから遷移予測順位リスト(5−7−6)を受け取ると、過去の遷移予測の当否確率からいずれか一方の遷移予測順位リストを選択する。ここでは、予測保持部Aの遷移予測順位リストの方がより予測が正解しているものとする。選択部2は、選択した遷移予測順位リストの上位の遷移先候補から順に、その状態の構成情報が命令メモリの構成情報記憶部で保持されているか否かを判定する。上述したように第1位の遷移先候補である状態5の構成情報が構成情報記憶部で保持されているため、選択部2は、第2位の状態6及び第3位の状態7の構成情報を命令メモリの構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求する。以降の構成書換部35の動作は第1実施例と同様であるため、その説明は省略する。
ここで、状態6の構成情報を命令メモリの構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求し、構成書換部35が状態6の構成情報を構成情報記憶部に書き込んだ後にデータ処理装置(DRP)が状態6に遷移した場合、予測が的中したことになる。仮に、選択部2が予測保持部Bの遷移予測順位リストを選択していた場合、構成書換部35は先に状態7の構成情報を構成情報記憶部に書き込むため、状態7の構成情報を書き込んだ時点でデータ処理装置(DRP)が状態6に遷移すると、構成情報記憶部に状態6の構成情報が無いために予測が外れたことになる。その場合、データ処理装置(DRP)は状態6の構成情報の書き込みが完了するまで何も実行せずに待機する。選択部2は、このような予測結果の当否を保持して統計処理し、以降の遷移予測順位リストの選択時に利用する。
遷移予測順位リストの選択方法には、より高い確率で予測が正解する遷移予測順位リストのみを選択する方法と、予測の当否確率に基づいて各遷移予測順位リストの遷移先候補にそれぞれ重みを付与し、重み付与後の遷移先候補からなる遷移予測順位リストを選択する方法とがある。本実施例では前者を採用する。後者は遷移先候補に対する重み付け等の処理を要するため、処理コストが上昇する。
予測更新部Aは、状態の組[15−3]に対応する遷移予測順位リストを予測保持部Aから受け取り、データ処理装置(DRP)が状態6に遷移すると、第1実施例と同様の処理にて該遷移予測順位リストを更新し、新しい遷移予測順位リスト(6−5−7)を予測保持部Aで保持している状態の組[15−3]に対応する遷移予測順位リストと入れ替える。
図10に示した状態遷移では、状態3に関連して、状態の組[2−3]に対応する遷移予測順位リストと[15−3]に対応する遷移予測順位リストの二つが存在する。また、データ処理装置(DRP)が状態2から状態3へ遷移した場合、次の遷移先は状態4だけであるが、状態15から状態3へ遷移した場合、次の遷移先は状態5,6,7,8がある。すなわち、状態の組[2−3]に対応する遷移予測順位リストには状態4が遷移先候補として登録されるが、状態の組[15−3]に対応する遷移予測順位リストには状態4が遷移先候補として登録されない。したがって、現在の状態とその前の状態の組毎に遷移予測順位リストを備えることで、状態毎に遷移予測順位リストを備える構成よりも予測の精度を向上させることができる。
予測更新部Bは、状態3に対応する、例えば図13Aに示すカウンタ及び遷移間隔履歴リストを備えている。
図13Aは、最も新しい状態から古い状態に向かって、状態5,5,6,7,5,5,6,6,5,5,6,4,5,5,6,6,5,5,6,…の順に遷移してきたときの遷移先候補毎に備えるカウンタ及び遷移間隔履歴リストの一例をそれぞれ示している。図13Aでは、状態3の遷移先候補が状態4、5、6、7、8であり、カウンタの値は対応する状態の遷移間隔を示し、遷移間隔履歴リストの値は過去の遷移間隔の履歴(4つの遷移間隔)を示している。なお、初期状態から任意の遷移先候補への遷移が一度もない場合は、カウンタの値は初期状態からの遷移回数を示すことになる。
例えば、図13Aに示す状態4に対応するカウンタの値は、前回状態4に遷移してから12回の遷移で状態3から状態4へ再び到達したことを示している。また、状態4に対応する遷移間隔履歴リストは、遷移間隔が16毎に状態3から状態4へ到達していることを示している。
図14は、上述した状態の遷移(遷移履歴)に対して、遷移先候補である状態5、6に対応するカウンタ及び遷移間隔履歴リストが変化している様子を模式的に示したものである。
図13Aに示す状態8に対応するカウンタの値は、データ処理装置(DRP)が初期化されてから状態が124回遷移しても、状態3から状態8への遷移が一度も発生していないことを示している。
本実施例ではデータ処理装置が状態3から状態6へ遷移しているため、予測更新部Bは、図13Bに示すように、状態6に対応する遷移間隔履歴リストの各値をシフトさせ、カウンタの値を遷移間隔履歴リストの先頭に挿入した後、カウンタの値を1に設定する。また、遷移していない状態4、5、7、8に対応するカウンタの値に1を加算する。以上の操作を行った後の各遷移先候補に対応するカウンタ及び遷移間隔履歴リストの値は図13Cに示すようになる。
予測更新部Bは、遷移先候補毎にカウンタの値と遷移間隔履歴リストの各エントリの値とを比較し、カウンタの値と一致するエントリの値の数が多い遷移先候補を抽出する(図13D)。カウンタ及び遷移間隔履歴リストの値が図13Cで示す例であった場合、予測更新部Bは、状態6を最も上位とする遷移予測順位リストを作成し、新しい遷移予測順位リストを、予測保持部Bで保持している状態3に対応する遷移予測順位リストと入れ替える。
次に、データ処理装置(DRP)の状態が遷移して状態15に到達した場合を考える。
この場合でも予測更新部A及び予測更新部Bは、上述した処理と同様の処理により遷移予測順位リストを更新する。このとき、予測更新部Bの遷移間隔履歴リストには、状態1へは128回の遷移毎に1回到達し、状態2へは16回の遷移毎に1回到達することが記録される。したがって、状態15に対応する、予測更新部Bの遷移間隔履歴リストに基づいて更新された遷移予測順位リスト内の遷移先候補には、高い確率で遷移する。
その場合、選択部2は、予測保持部Bの遷移予測順位リストを採用し、必要なときのみに状態1及び状態2の構成情報を構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求すればよい。
そのため、構成情報記憶部に対する不要な構成情報の書き込みを行うことによって他の構成情報が消去されることがなく、かつ必要なときには構成情報の書き込みを待つことなく状態1及び状態2へ遷移できる。よって、必要な状態の構成情報を構成情報記憶部から消去する確率が減少する。
図15は状態15から状態1へ遷移するときの予測更新部Bが備える遷移先候補毎のカウンタ及び遷移間隔履歴リストの一例を示している。
図15に示す例では、全ての遷移先候補にて、カウンタの値と遷移間隔履歴リストの各エントリの値とが一致している。このような場合は、カウンタの値が大きい遷移先候補を上位とする遷移予測順位リストを生成する。具体的には、カウンタの値が128である状態1を最も上位とする遷移予測順位リスト(1−2−3)を予測保持部Bの状態15に対応する遷移予測順位リストと入れ替える。
本実施例のように、多分岐による遷移先候補を複数の方法を用いて予測し、それら複数の方法の予測結果のうち、最も正解する確率が高い予測結果、あるいは複数の予測結果の組み合せに基づいて、遷移する可能性の高い状態から順に各々に対応する構成情報を構成情報記憶部に書き込むことで、遷移先の構成情報を構成情報記憶部で保持している可能性がより高まる。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間がより低減するため、第1実施例よりもデータ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
(第3実施例)
第3実施例は、データ処理装置として、上記特許文献1に記載されたDRPを用い、該DRPに第6の実施の形態または第7の実施の形態で示した多分岐予測装置を備える例である。上述したように第6の実施の形態及び第7の実施の形態の多分岐予測装置は、複数組の予測保持部及び予測更新部を備える構成である。第3実施例の多分岐予測装置は、第2の実施の形態で示した予測保持部及び予測更新部を備えた予測部と、第3の実施の形態で示した予測保持部及び予測更新部を備えた予測部とを有するものとする。
図16は第3実施例の多分岐予測装置の構成を示すブロック図である。
図16に示すように、本実施例の多分岐予測装置は、第2実施例で示した予測部1に手掛保持部15を追加した構成である。予測保持部11及び11の動作は第2実施例と同様であるため、その説明は省略する。また、データ処理装置(DRP)が備える演算部4及び制御部3の構成及び動作についても第2実施例と同様であるため、その説明は省略する。
手掛保持部15は、現状態情報や遷移情報以外に演算部4及び制御部3から動的に取得できる情報、例えば各状態における滞留時間の長短を示す情報を保持する。この滞留時間の情報は、選択部2に手掛情報として供給される。
また、手掛保持部15は、例えば演算部4から制御部3に構成情報の先読み(プリロード)が要求された場合、このプリロード要求の有無を示す情報を保持する。このプリロード要求の有無を情報は、予測更新部12及び12に手掛情報として供給される。
本実施例の選択部2は、第2実施例と同様に、予測保持部A(11)及び予測保持部B(11)で保持する、状態毎または状態の組毎の遷移予測順位リストで示される予測結果の当否確率を求め、予測保持部Aまたは予測保持部Bで保持している遷移予測順位リストのうち、より高い確率で予測が正解する遷移予測順位リストを選択する。また、選択部2は、選択した遷移予測順位リストを用いて構成書換部35に対して構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを要求(構成要求)すると共に、構成書換部35から該構成要求を受理したか否かを示す回答を受け取る。なお、選択部2は、予測保持部Aまたは予測保持部Bのいずれか一方の遷移予測順位リストを選択する方法に限らず、例えば予測結果の当否確率に基づいて2つの遷移予測順位リストから構成情報の書き込みを要求する状態を選択してもよい。
さらに、本実施例の選択部2は、手掛保持部15で保持している手掛情報に基づき、状態の特性に応じて予測保持部Aまたは予測保持部Bで保持している遷移予測順位リストを選択する。このとき、本実施例の選択部2では、手掛保持部15から供給される手掛情報に基づいて、全ての遷移予測順位リストを採用しない場合もある。例えば、現在の状態の滞留時間が短いという手掛情報を取得し、かつ各遷移先の構成情報が構成情報記憶部に存在しておらず、予測による遷移先の構成情報を構成情報記憶部に書き込んでも処理サイクル数の短縮が期待できない場合等が該当する。
逆に、現在の状態及び全ての遷移先の状態への滞留時間が長いという手掛情報を取得した場合、現在の状態からの遷移先の構成情報を全て用意しておき、遷移後の長い滞留時間で不要であった状態を、その後必要となる状態に再度書き換える方針を採用してもよい。また、手掛情報に基づいて、滞留時間が短い状態では、予測による構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みを構成書換部35へ要求しない方法も選択できる。
本実施例の選択部2の具体的な動作について図10に示した状態遷移図を用いて説明する。
図10に示した状態遷移図によれば、データ処理装置は、例えば状態10からは状態13または状態14へ遷移し、状態13及び状態14からは状態15へ遷移する。
本実施例の手掛保持部15は、図17に示すように、データ処理装置から動的に取得できる情報(滞留時間の情報)に所要の加工処理を実施して保持する。具体的には、状態毎にその滞留時間の長短を示す情報を2bitで保持する。
例えば、状態10、状態13及び状態14に対応する手掛情報として滞留時間が長いことを示す情報(bit列が「10」)を手掛保持部15が保持している場合、選択部2は、データ処理装置が状態10にあるとき、状態13及び状態14の構成情報を構成情報記憶部に書き込むよう構成書換部35に要求し、状態13または状態14に遷移すると、その状態の滞留中に状態15の構成情報を書き込めると予測できる。
一方、選択部2は、状態10に対応してbit列が「01」、すなわち滞留時間が短いという手掛情報を手掛保持部15から得た場合、例えば状態13の構成情報を書き込み始めた直後に状態14に遷移するような場合であって、かつ予測保持部11の予測を併せても状態13または状態14へ遷移する確率がそれぞれ50%の場合、状態13の構成情報の書き込みが大きな分岐のペナルティとなると予測できる。その場合、状態10の滞留中に構成情報の書き込みを要求しないことで分岐のペナルティの発生を防止できる。
ところで、状態の遷移に先立って遷移先候補の構成情報のプリロード要求が発行される場合、データ処理装置は、その遷移先候補の状態へ必ず遷移する。その場合、プリロード要求が発行される遷移先候補を遷移予測順位リストに登録するのは無駄であり、遷移予測順位リストから他の遷移先候補を排除してしまうことになる。したがって、本実施例の予測更新部A12は、手掛保持部15から得られる手掛情報に基づき、プリロード要求が発行される遷移先候補を遷移予測順位リストに登録しないようにする。
本実施例の予測更新部A(12)の具体的な動作について図10に示した状態遷移図を用いて説明する。
図10に示した状態遷移図によれば、データ処理装置は、例えば状態3から状態4、状態5、状態6、状態7または状態8へ遷移する。ここで、データ処理装置は、状態3でエラーが発生したときに状態8へ遷移するものとし、状態8への遷移が確定した時点でプリロード要求を発行し、以降の処理へ進むものとする。
本実施例の手掛保持部15は、図17に示すように、データ処理装置から動的に取得できる情報(プリロード要求の有無)に所要の加工処理を実施して保持する。具体的には、状態毎にその状態から分岐可能な遷移先候補数に一致するbit列を備え、分岐可能な各遷移先候補に対応するbitの初期値を「0」とし、プリロード要求が発行されることなく遷移したことがある遷移先候補に対応するbitの値を「1」に変更する。
図17に示す例では、状態3から状態8へ遷移する場合、過去にプリロード要求が発行されているため、手掛保持部15は、状態8に対応するbitで「0」を保持し、予測対象外の遷移先候補としている。また、状態3から状態4、5、6、7へ遷移する場合、過去にプリロード要求が発行されないため、手掛保持部15は、状態4、5、6、7に対応するbitで「1」を保持し、予測対象の遷移先候補としている。この場合、予測更新部Aは、手掛保持部15で保持しているbitの値が1の遷移先候補、すなわち状態4、5、6、7を遷移予測順位リストに登録し、bitの値が0の遷移先候補、すなわち状態8は遷移予測順位リストに登録しない。
本実施例のように、手掛情報に基づき、予測による構成情報記憶部に対する構成情報の書き込みにデメリットが予想される場合は構成情報の書き込みを構成書換部35に要求しないことで、遷移先の構成情報を構成情報記憶部で保持している可能性がより高まる。したがって、構成情報記憶部に対する構成情報の書き換えを待つことによる待機時間がより低減するため、第2実施例よりもデータ処理装置の処理性能(スループット)が向上する。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細は本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。
この出願は、2008年2月 1日に出願された特願2008−022647号および2008年 6月26日に出願された特願2008−167332号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (8)

  1. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
    予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
    予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
    前記予測更新部が、
    前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を上位へ移動し、
    前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在しない場合、該構成状態の順位を前記遷移予測順位リストの予め決められた順位に挿入する多分岐予測方法。
  2. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
    予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
    予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
    前記予測更新部が、
    前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、
    前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を最上位へ移動する多分岐予測方法。
  3. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測方法であって、
    予測保持部が、予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に作成し、
    予測更新部が、前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新し、
    前記予測更新部が、
    前記遷移情報を用いて、前記遷移先の候補である構成状態毎に、同じ構成状態に再び遷移するまでの遷移数を示す遷移間隔をカウンタで計数し、
    前記遷移先の候補である構成状態毎に、複数の前記遷移間隔を保持することで遷移間隔履歴リストを作成し、
    前記カウンタの値と前記遷移間隔履歴リストで保持された値とを比較し、
    前記カウンタの値と一致する前記遷移間隔履歴リストで保持された値の数が多いほど対応する前記構成状態を上位の遷移先の候補とする、前記遷移予測順位リストを作成する多分岐予測方法。
  4. 前記予測保持部が、
    前記遷移予測順位リストを、前記構成状態とその一つ以上前の構成状態の組毎に生成する請求項1から3のいずれか1項記載の多分岐予測方法。
  5. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
    予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
    前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
    を有し、
    前記予測更新部は、
    前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を上位へ移動し、前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在しない場合、該構成状態の順位を前記遷移予測順位リストの予め決められた順位に挿入する多分岐予測装置。
  6. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
    予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
    前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
    を有し、
    前記予測更新部は、
    前記遷移情報で通知された構成状態の状態番号が前記遷移予測順位リストに存在する場合、前記遷移予測順位リストにおける該構成状態の順位を最上位へ移動する多分岐予測装置。
  7. 現在の構成状態から複数の構成状態への遷移が可能な、再構成可能なデータ処理装置の、前記遷移先の構成状態を予測するための多分岐予測装置であって、
    予測される遷移に応じて順位付けられた、前記遷移先の候補となる構成状態を示す複数の状態番号から成る遷移予測順位リストを、前記データ処理装置の前記構成状態毎に保持する予測保持部と、
    前記現在の構成状態から実際に遷移した構成状態を示す遷移情報を前記データ処理装置から受け取ると、前記遷移情報を用いて前記遷移予測順位リストを更新する予測更新部と、
    を有し、
    前記予測更新部は、
    前記遷移情報を用いて、前記遷移先の候補である構成状態毎に、同じ構成状態に再び遷移するまでの遷移数を示す遷移間隔をカウンタで計数し、前記遷移先の候補である構成状態毎に、複数の前記遷移間隔を保持することで遷移間隔履歴リストを作成し、前記カウンタの値と前記遷移間隔履歴リストで保持された値とを比較し、前記カウンタの値と一致する前記遷移間隔履歴リストで保持された値の数が多いほど対応する前記構成状態を上位の遷移先の候補とする、前記遷移予測順位リストを作成する履歴保持部を有する多分岐予測装置。
  8. 前記予測保持部は、
    前記遷移予測順位リストを、前記構成状態とその一つ以上前の構成状態の組毎に保持する請求項5から7のいずれか1項記載の多分岐予測装置。
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