JP5346344B2 - オレフィン流分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法及びシステムに関する。より具体的には、本発明は、オキシジェネートからオレフィンへの反応ユニット(oxygenate to olefins unit)からのオレフィン生成物流を圧縮し、その圧縮オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法に関する。
従来より、オレフィンは、様々な炭化水素を蒸発させる、又は接触分解する方法により生成されている。オレフィンは、オキシジェネートを触媒作用でオレフィン化合物に転化することによっても生成が可能である。そのような方法のオレフィン生成物には、数々のオレフィン成分(即ち、化合物)ならびに特定の非オレフィン成分が含まれ、オレフィン成分をオレフィン二量体、低重合体又は重合体等の他の化学化合物にさらに転化するには、分離しなければならない。
オレフィン流を他のオレフィン成分流に分離する従来の方法としては、オレフィン流を他の成分流に分離する前に圧縮する方法が挙げられる。通常、これらの方法には、幾つかの大型圧縮器を要する多段階圧縮工程が含まれ、圧縮オレフィン流が、各段階の後にインタークーラーで冷却される。
米国特許第6444869号(特許文献1)には、オキシジェネート転化工程からのエチレン及びより重い成分を分離回収する方法の一種が開示されている。水素、二酸化炭素、水、C2〜C4炭化水素、及びオキシジェネートを含むオキシジェネート転化排出流が、オキシジェネート転化反応器から引き出され、多段階排出圧縮器に移されてオキシジェネート転化排出流の圧力が上げられ、圧縮排出流が生じる。圧縮排出流は、様々なオキシジェネートを回収してオキシジェネート欠損排出流を生じるために、オキシジェネート除去領域に移される。オキシジェネート欠損排出流は、二酸化炭素除去領域に、そしてその後乾燥促進領域に移される。乾燥排出物は一連の分別領域に移され、個々のオレフィンが高純度の生成物に分離される。
米国特許第6441261号(特許文献2)には、オキシジェネートを、モレキュラーシーブ触媒に接触させてオレフィン流を生成し、オレフィン流を圧縮し、オレフィン流からオレフィン成分を分離することが開示されている。オレフィン生成物流は、1〜4の段階を含み、かつ物質を段階の間で冷却(中間冷却)する圧縮器で圧縮される。より高い圧縮比は、圧縮モジュールのコストが安くなるという点で望ましいと考えられているが、オレフィン流中に存在する汚染物質が高温で汚れの原因となり得ることから、その程度は一般的に制限されている。しかしながら、オキシジェネート転化方法は、もたらす汚染物質がとても少ないと考えられており、より高い圧縮比を実現することができる。
米国特許第6444869号明細書 米国特許第6441261号明細書
オレフィン流を、様々なオレフィン成分を含む他のオレフィン流に分離するための改良された方法が求められている。特に、圧縮器の汚れを最小限にする、あるいはオレフィン流のオレフィン成分を分離する上で用いられる圧縮器の段階の数を削減する方法が求められている。
本発明は、オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離するための改良された方法を提供する。本発明は、圧縮器の汚れを最小限にする手段、ならびに圧縮段階の数を削減する手段を提供する。
一実施形態において、本発明は、オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法を含む。前記方法は、オレフィン流を準備する工程を含み、前記オレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、約3.0重量%以下のジエンを含む。前記オレフィン流を、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮して圧縮オレフィン流を得て、前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する。
本発明の別の実施形態において、前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階及び前記第2の段階から、華氏260度(127℃)以下の温度で排出される。前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階及び前記第2の段階から、華氏250度(121℃)以下の温度で排出されることが好ましい。前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階及び前記第2の段階から、華氏220度(104℃)〜華氏260度(127℃)の温度で排出されることがより好ましい。前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階及び前記第2の段階から、華氏230度(110℃)〜華氏250度(121℃)の温度で排出されることがいっそうより好ましい。
本発明の更に別の実施形態において、前記圧縮オレフィン流が、前記第2の段階から、少なくとも175psia(1207kPa)の圧力において排出される。前記圧縮オレフィン流が、前記第2の段階から、少なくとも200psia(1379kPa)の圧力において排出されることが好ましい。
別の実施形態において、前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階から、75psia(517kPa)〜150psia(1034kPa)の圧力において排出される。前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階から、80psia(552kPa)〜140psia(965kPa)の圧力において排出されることが好ましい。
前記準備されるオレフィンは、ジエン濃度があまり高くない限り、どのような供給源からのものであってもよい。そのようなオレフィン流の一例として、オキシジェネートをモレキュラーシーブ触媒に接触させて形成したオレフィン流が挙げられる。
一実施形態において、準備されるオレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも50重量%のエチレン及びプロピレンを含む。別の例では、前記準備されるオレフィン流が、前記オレフィン流の全重量に対して、50重量%〜90重量%のエチレン及びプロピレンを含む。
本発明の別の実施形態において、前記準備されるオレフィンから分離される前記少なくとも2つのオレフィン流は、軽オレフィン流と重オレフィン流とを含む。前記軽オレフィン流が、エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含み、前記重オレフィンが、前記軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含むことが望ましい。
本発明は、前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、前記圧縮オレフィン流を、前記圧縮システムの前記第1の段階と前記第2の段階との間で処理して酸性ガスを取り除く任意の工程を含む。前記圧縮オレフィンを、少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、水で洗浄する工程も任意で含む。前記圧縮オレフィン流を乾燥する工程も任意で含む。
図1は、オレフィン流を2段階圧縮器で圧縮し、その圧縮オレフィン流を軽オレフィン流と重オレフィン流とに分離する本発明のフロースキームの一実施形態を示す概略図である。
1.序章
本発明は、オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法を提供する。本方法は、圧縮オレフィン流を、少なくとも軽オレフィン流と重オレフィン流とに効率的に分離可能な圧力にオレフィン流を圧縮するための圧縮段階の数を最小限に抑えて行われる。
本発明では、圧縮されるオレフィン流中のジエン成分の量が限られていることから、従来のシステムの圧縮段階の数に比べて、圧縮段階の数を削減することができる。オレフィン流中のジエンの量を制限することにより、圧縮システムを従来の温度よりも高い温度で作動させることが可能であり、圧縮器の汚れの問題が大幅に軽減される。ジエン濃度が高いオレフィン流は、高い圧縮温度で、著しい圧縮器の汚れの問題の原因となる。
2.圧縮されるオレフィン流
本発明では、オレフィン流が圧縮されて、少なくとも2つのオレフィン流に分離される。2つのオレフィン流は、少なくとも軽オレフィン流と重オレフィン流とを含むことが好ましい。軽オレフィン流は、エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含む。重オレフィン流は、軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含む。
圧縮分離されるオレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、約3.0重量%以下のジエン、特にブタジエンやペンタジエン等のジエンを含む。分離されるオレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約2.0重量%以下のジエン、より好ましくは約1.0重量%以下のジエン、そして最も好ましくは約0.5重量%以下のジエンを含む。
圧縮され、オレフィン成分に分離されるオレフィン流は、任意で含水量が比較的低い。水があまり多いと、圧縮器の効率性及び/又は動作面における問題の原因となり得るからである。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、約10重量%以下の水を含むことが望ましい。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約5重量%以下の水、そしてより好ましくは約3重量%以下の水を含む。
本発明の一実施形態において、圧縮分離されるオレフィン流は、エチレン、プロピレンやブチレン等の軽オレフィンの量が比較的高い。オレフィン流は、大量のエチレン及びプロピレンを有することが好ましい。
本発明の一実施形態において、圧縮分離されるオレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、少なくとも約25重量%のエチレンを含む。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約25重量%のエチレン〜約75重量%のエチレン、より好ましくは約30重量%〜約60重量%のエチレン、そして最も好ましくは約35重量%〜約50重量%のエチレンを含む。
他の実施形態において、圧縮分離されるオレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、少なくとも約20重量%のプロピレンも含む。準備されるオレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約20重量%〜約70重量%のプロピレン、より好ましくは約25重量%〜約50重量%のプロピレン、そして最も好ましくは約30重量%〜約40重量%のプロピレンを含む。
圧縮分離するために準備されるオレフィン流は、比較的低濃度のエタンを含むことが望ましく、エタンと同様に存在し得るプロパンよりも低い濃度のエタンを含むことが好ましいが、必須ではない。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約4重量%以下のエタン、より好ましくは約3重量%以下のエタン、そして最も好ましくは約2重量%以下のエタンを含む。
圧縮し、オレフィン成分に分離するために準備されるオレフィン流は、比較的低濃度のプロパンを含むことも望ましいが、必須ではない。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約5重量%以下のプロパン、より好ましくは約4重量%以下のプロパン、そして最も好ましくは約3重量%以下のプロパンを含む。
本発明の他の実施形態において、圧縮し、オレフィン成分に分離するために準備されるオレフィン流は、エチレン及びプロピレンの双方を含む。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、少なくとも約50重量%のエチレン及びプロピレンを含むことが望ましい。オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約50重量%〜約95重量%のエチレン及びプロピレン、より好ましくは約55重量%〜約90重量%のエチレン及びプロピレン、そして最も好ましくは約60重量%〜約85重量%のエチレン及びプロピレンを含む。
3.圧縮分離されるオレフィン流の説明
圧縮され、オレフィン成分に分離されるオレフィン流は、ジエン濃度があまり高くない限り、どのような供給源からのものでもよい。そのような供給源としては、炭化水素を分解してオレフィンを形成する方法や、オキシジェネートを触媒作用でオレフィンに転化する方法が挙げられる。オキシジェネートを、触媒作用でオレフィンに転化して得たオレフィンが好ましい。これは余計なジエンや、他の分離工程を回避することができるからである。複数の供給源からのオレフィン流を組み合わせることも、オレフィン流のジエン濃度が比較的低いままである限り受け入れられる。
本発明の一実施形態において、オレフィン成分に分離されるオレフィン流は、オキシジェネートをオレフィン生成触媒に接触させることによって得られる。オレフィン生成触媒は、モレキュラーシーブ触媒であることが好ましい。
オレフィン流を形成するのに用いられるオキシジェネートは、脂肪族アルコール類、エーテル類、カルボニル化合物(アルデヒド類、ケトン類、カルボン酸類、炭酸塩類、エステル類等)といった少なくとも1個の酸素原子を含む有機化合物を少なくとも1つ含む。オキシジェネートがアルコールである場合、そのアルコールは、1〜10個の炭素原子、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有する脂肪族部分を含む。代表的なアルコールとしては、低級の直鎖及び枝分かれ鎖脂肪族アルコール類及びそれらの不飽和対応物が挙げられるが、必ずしもそれらに限定されない。好適なオキシジェネート化合物の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、C4〜C20アルコール類、メチルエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ホルムアルデヒド、炭酸ジメチル、ジメチルケトン、酢酸、及びそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。好ましいオキシジェネート化合物は、メタノール、ジメチルエーテル又はその混合物である。
オキシジェネートをオレフィン化合物に転化可能なモレキュラーシーブとしては、ゼオライト類ならびに非ゼオライト類が挙げられ、細孔が大型、中型、又は小型のものが存在する。しかしながら、本発明の一実施形態においては、細孔が小さいモレキュラーシーブが好ましい。ここで定義するように、細孔が小さいモレキュラーシーブは、約5.0オングストローム未満の孔径を有する。一般的に、好適な触媒は、約3.5〜約5.0オングストローム、好ましくは約4.0〜約5.0オングストローム、そして最も好ましくは約4.3〜約5.0オングストロームの孔径を有する。
天然及び合成いずれのゼオライト物質も、様々な種類の炭化水素転化方法にふさわしい触媒特性を有することが実証されてきた。それに加えて、ゼオライト物質は、吸着剤、様々な種類の炭化水素転化方法や他の用途における触媒担体として用いられてきた。ゼオライトは、共通の酸素原子で四面体結合されたAlO2とSiO2との網状構造を形成する複合体結晶性アルミノシリケートである。四面体の陰性度は、アルカリ又はアルカリ土類金属イオン等の陽イオンを包含させることによって均衡が取られている。あるゼオライトの製造において、テトラメチルアンモニウム(TMA)又はテトラプロピルアンモニウム(TPA)等の非金属陽イオンが合成時に存在する。結晶性の網状構造によって形成される間隙空間、又はチャンネルによって、ゼオライトを、分離工程ではモレキュラーシーブとして、化学反応用の触媒として、そして幅広い種類の炭化水素転化方法では触媒担体として用いることが可能になっている。
ゼオライトは、シリカと任意でアルミナを含む物質や、シリカ及びアルミナ部分が全体的に、又は部分的に他の酸化物に置き換えられた物質を含む。例えば、シリカ部分を、酸化ゲルマニウム、酸化スズ及びその混合物に置き換えることができる。アルミナ部分を、酸化ホウ素、酸化鉄、酸化ガリウム、酸化インジウム及びその混合物に置き換えることができる。とりわけ規定がない限り、ここで用いる「ゼオライト」及び「ゼオライト物質」という用語は、その結晶性格子構造にケイ素原子と任意でアルミニウム原子を含む物質を表わすだけではなく、そのようなケイ素及びアルミニウム原子を置き換えるのに好適な原子を含む物質も表わすものとする。
大量のエチレン及びプロピレンを生成可能なオレフィン形成触媒の一種は、シリコアルミノホスファート(SAPO)モレキュラーシーブである。シリコアルミノホスファートモレキュラーシーブは、通常、8、10又は12員環状構造を有する微孔性物質として分類されている。これらの環状構造は、約3.5〜約15オングストロームの平均孔径を有し得る。好ましいものは、約5オングストローム未満の平均孔径、好ましくは約3.5〜約5オングストローム、より好ましくは約3.5〜約4.2オングストロームの平均孔径を有する細孔が小さいSAPOモレキュラーシーブである。これらの孔径は、8員環を有するモレキュラーシーブの一般的な孔径である。
一実施形態によれば、置換SAPOも、オキシジェネートからオレフィンへの反応工程で用いることができる。これらの化合物は、MeAPSO、あるいは金属含有シリコアルミノホスファートとして一般的に知られている。その金属は、アルカリ金属イオン(IA族)、アルカリ土類金属イオン(IIA族)、希土類イオン(ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムやルテチウムといったランタノイド系元素、及びスカンジウム又はイッテリウムを含むIIIB族)及びその他のIVB、VB、VIB、VIIB、VIIIB及びIB族の遷移陽イオンであってもよい。
Meは、Zn、Mg、Mn、Co、Ni、Ga、Fe、Ti、Zr、Ge、Sn及びCr等の原子を表わすことが好ましい。これらの原子を、[MeO2]四面体ユニットを介して四面体骨組に挿入することができる。[MeO2]四面体ユニットは、金属置換基の原子価状態に応じて実効電荷を搬送する。金属成分が+2、+3、+4、+5、又は+6の原子価状態にある場合、実効電荷は、−2〜+2である。金属成分の組み込みは、通常、モレキュラーシーブの合成時に金属成分を添加することにより実現される。しかしながら、合成後のイオン交換も用いることができる。合成後の交換において、金属成分は陽イオンを、骨組自体にではなく、モレキュラーシーブの開口面でイオン交換位置に導入する。
好適なシリコアルミノホスファートモレキュラーシーブとしては、SAPO−5、SAPO−8、SAPO−11、SAPO−16、SAPO−17、SAPO−18、SAPO−20、SAPO−31、SAPO−34、SAPO−35、SAPO−36、SAPO−37、SAPO−40、SAPO−41、SAPO−42、SAPO−44、SAPO−47、SAPO−56、その金属含有形、及びその混合物が挙げられる。好ましいものは、SAPO−18、SAPO−34、SAPO−35、SAPO−44及びSAPO−47、とりわけSAPO−18及びSAPO−34であり、その金属含有形、及びその混合物も含む。ここで用いるように、混合物という用語は、組み合わせと同意であり、2つ以上の成分を、それらの物理状態に関係なく異なる割合有する物体の組成物と考えられる。
アルミノホスファート(ALPO)モレキュラーシーブも、触媒組成物に含めることができる。アルミノホスファートモレキュラーシーブは、結晶性の微孔質酸化物であり、AlPO4骨組を有し得る。それらは、骨組内にその他の元素を有することが可能で、通常、約3オングストローム〜約10オングストロームの均一な孔寸法を有し、大きさを基にして分子種を選択的に分離することができる。ゼオライトの位相異性体(topological analogue)を含む2ダースを超える構造タイプが報告されている。アルミノホスファートの背景及び合成についてのより詳細な説明が、米国特許第4310440号でなされており、同文献は、参照することにより本願に全体的に盛り込まれる。好ましいALPO構造は、ALPO−5、ALPO−11、ALPO−18、ALPO−31、ALPO−34、ALPO−36、ALPO−37及びALPO−46である。
ALPOも、その骨組内に金属置換基を含むことができる。その金属が、マグネシウム、マンガン、亜鉛、コバルト及びその混合物からなる群から選択されることが好ましい。これらの物質は、アルミノシリケート、アルミノホスファート及びシリカアルミノホスファートモレキュラーシーブ組成物と同様の吸着、イオン交換及び/又は触媒特性を呈することが好ましい。この種類の構成員及びそれらの調製が、米国特許第4567029号に記載されており、同文献は、参照することにより本願に全体的に盛り込まれる。
金属含有ALPOは、MO2、AlO2及びPO2四面体ユニットの三次元微孔結晶性骨組構造を有する。(か焼の前に鋳型を含む)製造された構造としてのこれらは、以下のような無水ベースの実験化学組成として表わすことができる。
mR:(MxAlyz)O2
但し、「R」は、結晶内細孔システム中に存在する少なくとも1つの有機鋳型剤を表わし、「m」は、(MxAlyz)O2の1モル当たりに存在する「R」のモル数を表わすものであって、0〜0.3の値を有し、それぞれの場合における最大値は、鋳型剤の分子寸法及び関係する特定の金属アルミノホスファートの細孔システムの利用可能な気孔量によって左右され、「x」、「y」及び「z」は、四面体酸化物として存在する金属「M」(即ち、マグネシウム、マンガン、亜鉛及びコバルト)、アルミニウム及びリンのモル分率をそれぞれ表わす。
金属含有ALPOは、時として、MeAPOという頭字語で呼ばれる。組成物中の金属「Me」がマグネシウムである場合でも、MAPOという頭字語が組成物に適用される。同様に、ZAPO、MnAPO及びCoAPOが、亜鉛、マンガン及びコバルトを含む組成物のそれぞれに適用される。MAPO、ZAPO、CoAPO及びMnAPOという亜属類の各々をなす様々な構造種を識別するために、それぞれの種に番号が付与され、例えばZAPO−5、MAPO−11、CoAPO−34というように識別される。
シリコアルミノホスファートモレキュラーシーブは、一般的に他の物質と混和(即ち混合)されている。混合された場合、結果として生じる組成物は、SAPOモレキュラーシーブを含む触媒あるため、概してSAPO触媒と呼ばれる。
モレキュラーシーブとの混合が可能な物質としては、様々な不活性又は触媒的活性物質、又は様々な結合剤物質であってもよい。これらの物質としては、カオリン及び他の粘土類、様々な形体の希土類金属類、酸化金属類、他の非ゼオライト触媒成分、ゼオライト触媒成分、アルミナ又はアルミナソル、チタニア、ジルコニア、マグネシア、トリア、ベリリア、石英、シリカ又はシリカソル及びその混合物といった組成物が挙げられる。これらの成分は、全体の触媒コストの削減する、再生時に触媒を熱から守るのを助ける熱シンクとして作用する、触媒の密度を増大する、及び触媒強度を増強する上で特に効果的である。熱シンクとして作用させるために触媒中で用いられる不活性物質が、特に約0.05〜約1cal/g−℃、より好ましくは約0.1〜約0.8cal/g−℃、そして最も好ましくは約0.1〜約0.5cal/g−℃の熱容量を有することが望ましい。
他のモレキュラーシーブ物質を、SAPO触媒組成物の一部としてさらに含めることができ、又はそれらを必要に応じてSAPO触媒との混合物において別のモレキュラーシーブ触媒として用いることができる。本発明で用いるのに好適な細孔が小さいモレキュラーシーブの構造タイプとしては、AEI、AFT、APC、ATN、ATT、ATV、AWW、BIK、CAS、CHA、CHI、DAC、DDR、EDI、ERI、GOO、KFI、LEV、LOV、LTA、MON、PAU、PHI、RHO、ROG、THO及びその置換形があげられる。本発明で用いるのに好適な細孔が中位のモレキュラーシーブの構造タイプとしては、MFI、MEL、MTW、EUO、MTT、HEU、FER、AFO、AEL、TON及びその置換形が挙げられる。これらの細孔が小さい及び中位のモレキュラーシーブは、W.M. Meier及びD.H. Olsen 著the Atlas of Zeolite Structural Types(Butterworth Heineman、第3版、1997年)で非常に詳細に記載されており、その詳細な説明は参照することにより本願に明示的に盛り込まれる。シリコアルミノホスファート触媒と組み合わせることができる好適なモレキュラーシーブとしては、ZSM−5、ZSM−34、エリオナイト及びチャバザイトが挙げられる。
一実施形態によれば、触媒組成物は、好ましくは約1重量%〜約99重量%、より好ましくは約5重量%〜約90重量%、そして最も好ましくは約10重量%〜約80重量%のモレキュラーシーブを含む。また、触媒組成物が、約20オングストローム〜約3000オングストロームの粒径を有することも好ましく、より好ましくは約30オングストローム〜約200オングストローム、最も好ましくは約50オングストローム〜約150オングストロームの粒径を有する。
触媒に様々な処理を施すことで、所望の物理及び化学特性を得ることができる。そのような処理としては、熱水処理、か焼、酸処理、ベース処理、ミーリング、ボールミーリング、粉砕、噴霧乾燥及びその組み合わせが挙げられるが、それらに必ずしも限定されない。
エチレン及びプロピレンを形成する上で特に有用なモレキュラーシーブ触媒は、SAPO−34と、SAPO−18又はALPO−18モレキュラーシーブの組み合わせを含む触媒である。特定の実施形態において、モレキュラーシーブは、SAPO−34と、SAPO−18又はALPO−18の連晶(crystalline intergrowth)である。
オキシジェネートをオレフィンに転化するために、固定床、流動床又は移動床システムを含む従来の反応器システムを用いることができる。一実施形態における好ましい反応器は、並流ライザー反応器(co-current riser reactor)及び短時間接触、向流自由落下型反応器(short contact time, countercurrent free-fall reactor)である。反応器は、少なくとも約1hr-1、好ましくは約1hr-1〜約1000hr-1の範囲、より好ましくは約20hr-1〜約1000hr-1の範囲、そして最も好ましくは約50hr-1〜約500hr-1の範囲の重量空間速度(WHSV)でオキシジェネート供給原料をモレキュラーシーブ触媒に接触させることができるものであることが望ましい。ここで、WHSVは、反応器内のモレキュラーシーブの重量に対する、オキシジェネート及び任意で供給原料中に存在し得る反応性炭化水素の1時間当たりの重量と定義される。触媒、又は供給原料は、不活性物質又は希釈剤として作用する他の物質を含み得るため、WHSVは、オキシジェネート原料、オキシジェネート供給原料と共に存在し得るあらゆる反応性炭化水素、及び反応器に含まれるモレキュラーシーブの重量を基準に算出される。
オキシジェネートが気相の状態で、オキシジェネート供給原料を触媒に接触させることが好ましい。その代わりとして、本工程を液相、又は気相/液相の混合状態で行ってもよい。本工程を液相、又は気相/液相の混合状態で行う場合、触媒や反応条件によって、供給原料から生成物(feed-to-product)への転化率や選択率が異なり得る。
本工程は、通常、広い温度の範囲で行うことができる。効果的な動作温度は、約200℃〜約700℃、好ましくは約300℃〜約600℃、より好ましくは約350℃〜約550℃である。温度範囲の下限では、オレフィン生成物中に比較的高い含有量の酸素化されたオレフィン副産物が存在するため、所望とするオレフィン生成物の形成が著しく遅くなることがある。とはいえ、エチレン及びプロピレンの選択率は、低温度で高まり得る。温度範囲の上限では、本工程でエチレン及びプロピレン生成物を最適量形成することができない場合もあるが、一般的にオキシジェネート供給原料の転化率は高い。
自己発生的な圧力を含む作業圧力も、広い範囲に渡って異なっていてもよい。効果的な圧力としては、少なくとも約1psia(7KPa)、好ましくは少なくとも約5psia(34KPa)の全圧が挙げられるが、必ずしもこれに限定されない。本工程は、少なくとも約20psia(138KPa)の全圧を含むより高い全圧の場合に特に効果的である。全圧は、好ましくは少なくとも約25psia(172KPa)、より好ましくは少なくとも約30psia(207KPa)である。実用的な設計上の目的から、オキシジェネート供給原料の主成分としてメタノールを用い、反応器を約500psia(3445KPa)以下、好ましくは約400psia(2756KPa)以下、最も好ましくは約300psia(2067KPa)以下の圧力で動作させることが望ましい。
適切なガス空塔速度で動作させることによって、望ましくない副産物を回避することができる。ガス空塔速度が高くなるにつれて転化率が減少し、望ましくない副産物を回避することができる。ここで用いるように、「ガス空塔速度」という用語は、気化供給原料(希釈剤が供給原料中に存在する場合はそれも含める)ならびに転化生成物の複合体積流量を、反応領域の断面面積で除算したものと定義される。オキシジェネートは、反応領域を流れる間に大量のエチレン及びプロピレンを有する生成物に転化されるため、ガス空塔速度は反応領域内の異なる位置で異なっていてもよい。その変化の程度は、存在するガスの全モル数及び反応領域内の特定位置の断面、並びに温度、圧力や他の関連する反応要因によって左右される。
一実施形態において、ガス空塔速度が、反応領域内の少なくとも1つの地点で、約毎秒1メートル(m/s)を超える速度に維持される。他の実施形態において、ガス空塔速度が、反応領域内の少なくとも1つの地点で、約2m/sよりも大きいことが望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の少なくとも1つの地点で、約2.5m/sよりも大きいことがより望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の少なくとも1つの地点で、約4m/sよりも大きいことがよりさらに望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の少なくとも1つの地点で、約8m/sよりも大きいことが最も望ましい。
本発明のさらに他の実施形態によれば、ガス空塔速度が反応領域内の全ての地点で、約1m/sを超える速度に維持されるように、ガス空塔速度を反応領域において比較的一定に維持する。ガス空塔速度が、反応領域内の全ての地点で、約2m/sよりも大きいことも望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の全ての地点で、約2.5m/sよりも大きいことがより望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の全ての地点で、約4m/sよりも大きいことがよりさらに望ましい。ガス空塔速度が、反応領域内の全ての地点で、約8m/sよりも大きいことが最も望ましい。
オキシジェネートからオレフィンへの反応におけるオキシジェネートの転化率を減らすことによって、オキシジェネートからオレフィンへの反応工程で生成されるエチレン及びプロピレンの量を増やすことができる。しかしながら、オキシジェネート転化反応において供給原料のオキシジェネートの転化率を減らすことにより、オレフィン生成物中に存在する、特にジメチルエーテルを含む酸素化された炭化水素の量が増加する傾向にある。従って、オキシジェネート反応工程に対し、供給原料の転化率の制御が重要となる。
一実施形態によれば、主要なオキシジェネート、例えばメタノールの転化率は、約90重量%〜約98重量%である。他の実施形態によれば、メタノールの転化率は、約92重量%〜約98重量%、好ましくは94重量%〜98重量%である。
他の実施形態によれば、メタノールの転化率は、約98重量%よりも大きく、約100重量%未満である。他の実施形態によれば、メタノールの転化率は、約98.1重量%〜100重量%未満であり、好ましくは約98.2重量%〜約99.8重量%である。他の実施形態によれば、メタノールの転化率は、約98.2重量%〜約99.5重量%未満であり、好ましくは約98.2重量%〜約99重量%である。
本発明では、他に特に規定がない場合、重量パーセント転化率は、水を除いた状態で算出される。水を除いた状態の重量パーセント転化率は、100×[(供給されたオキシジェネートの水を除いた状態の重量)−(生成物中の酸素化された炭化水素の水を除いた状態の重量)]で算出される。水を除いた状態のオキシジェネートは、供給原料及び生成物中のオキシジェネートの水部分を減算し、生成物中に形成された水を除くことで算出される。例えば、オキシジェネートを除いた状態のメタノールの重量流量は、メタノールの重量流量に14/32を乗じてメタノールの水成分を取り除くことで算出される。別の例として、ジメチルエーテルのオキシジェネートを除いた状態の重量流量は、ジメチルエーテルの重量流量に40/46を乗じてジメチルエーテルの水成分を取り除くことで算出される。供給原料、又は生成物中にオキシジェネートの混合物が存在する場合、微量のオキシジェネートは含まれない。供給原料としてメタノール及び/又はジメチルエーテルを用いる場合、メタノール及びジメチルエーテルのみが、水を除いた状態の転化率を算出するのに用いられる。
本発明では、他に特に規定がない場合、選択率も水を除いた状態で算出される。選択率は、メタノール及び/又はジメチルエーテルを供給原料として用いる場合、100×成分の重量%/[100−(水の重量%)−(メタノールの重量%)−(ジメチルエーテルの重量%)]で算出される。
オキシジェネートからオレフィンへの反応工程では、大量の水が副産物として形成される。この水の副産物の大部分は、蒸留の前に、オレフィン流をオレフィン流中の水蒸気の凝縮温度よりも低い温度に冷却することによって取り除くことができる。生成物流の温度を、オキシジェネート供給原料の凝縮温度よりも低い温度に冷却することが好ましい。特定の実施形態において、生成物流を、メタノールの凝縮温度よりも低く冷却することが望ましい。
オキシジェネートからオレフィンへの反応工程からのオレフィン流を冷却し、その後冷却したオレフィン流を、凝縮された水含有流とオレフィン蒸気流とに分離することが望ましい。凝縮された水含有流は、オレフィン流からの水の大半と、オレフィン流からの酸素化された炭化水素の大部分とを含む。オレフィン蒸気流は、オレフィン、例えばエチレン及びプロピレンの大半を含む。このオレフィン蒸気流は、圧縮して、オレフィン成分流に分離するために圧縮器システムに送られる準備が整った状態にある。そのようなオレフィン蒸気流は、圧縮器の汚れを最小限に抑えることができるように許容可能な量のジエンを含有している。
クエンチカラムは、オレフィンからオキシジェネートへの反応工程からのオレフィン流を冷却する上で効果的な機器の一種である。クエンチカラムでは、クエンチング流体をオレフィン流に直接接触させて、オレフィン流を所望の凝縮温度に冷却する。凝縮によって、重ボトム流(heavy bottoms stream)とも呼ばれる凝縮された水含有流が生成される。オレフィン生成物流のオレフィン部分は、蒸気の状態にとどまり、塔頂蒸気流(overhead vapor stream)としてクエンチカラム外に排出される。塔頂蒸気流は、オレフィン生成物を多く含み、酸素化された炭化水素副産物ならびに水も少量含み得る。
一実施形態において、クエンチング流体は、凝縮された水を含有するクエンチカラムの重ボトム流の再生流である。この水含有流は、例えば熱交換器によって冷却され、クエンチカラムに再度注入されることが望ましい。この実施形態において、外部ソースから冷却媒体をクエンチカラムに注入しないことが好ましいが、クエンチカラムよりも下流の他の分離機器においては、それが望ましい場合がある。
4.オレフィン流の圧縮
本発明の一実施形態において、少なくとも2つのオレフィン流に分離されるオレフィン流が、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮される。この圧縮工程において、圧縮オレフィン流が、圧縮器システムの第1及び第2の段階の双方から、華氏約260度(127℃)以下の温度で排出されることが望ましい。圧縮オレフィン流が、第1及び第2の段階から、華氏約250度(121℃)以下の温度で排出されることが好ましい。より好ましくは、圧縮オレフィン流が、圧縮器システムの第1及び第2の段階から、華氏約220度(104℃)〜華氏約260度(127℃)の温度、より好ましくは華氏約230度(110℃)〜華氏約250度(121℃)の温度で排出される。
本発明では、より重いオレフィンからより軽いオレフィン、特にエチレン及びプロピレンを第1の段階の分離容器で分離するのに有効な圧力に、オレフィン流を圧縮することが望ましい。これに関して、圧縮オレフィン流が、圧縮器システムの第2の段階から、少なくとも約175psia(1207kPa)の圧力において排出されることが望ましい。圧縮オレフィン流が、圧縮器システムの第2の段階から、好ましくは少なくとも約190psia(1310kPa)、より好ましくは少なくとも約200psia(1379kPa)の圧力において排出される。第2の段階の排出圧力は、容器の厚みや圧縮器システムのコストといった実用上の考慮すべき点からのみ制限されている。圧力の上限である約500psia(3448kPa)は、十分に実用的な限度である。
圧縮器システムの第1の段階から排出されるオレフィンの圧力は、圧縮オレフィンが圧縮器システムにおいて望ましくない高温に上昇しない程度に制限されているにすぎない。何故なら、高温は生成物の品質を低下させ、他のシステムの問題の原因になり得るからでる。しかしながら、用いる2つの圧縮器の大きさのバランスを取ることが望ましい。一実施形態において、オレフィン流が、圧縮器システムの第1の段階から、約75psia(517kPa)〜約150psia(1034kPa)の圧力、好ましくは約80psia(552kPa)〜約140psia(965kPa)の圧力、そして最も好ましくは約90psia(620kPa)〜約130psia(894kPa)の圧力において排出される。
5.圧縮オレフィン流の酸性ガス処理
本発明の一実施形態において、圧縮器システムの第1の段階から排出されるオレフィン流はさらに処理され、オレフィン流中に存在し得るCO2等の同伴酸性ガスが取り除かれる。本発明では、固体又は液体の酸性ガス処理システムを用いることができる。いずれのシステムにおいても、圧縮オレフィン流を酸性ガス吸収剤又は吸着剤に接触させることによって、圧縮オレフィン流から酸性ガスを取り除く。そのような吸収剤又は吸着剤の例としては、アミン類、炭酸カリウム、腐食剤、アルミナ、モレキュラーシーブ、及び薄膜、特にポリスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ガラス状ポリマー及び酢酸セルロースから形成された薄膜が挙げられる。アミン類及び苛性化合物を含む溶液が好ましく、苛性化合物がより好ましい。
本発明で有用なアミン水溶液は、あらゆるアミン化合物、又は酸性ガスの吸着に好適な化合物を含むことができる。その例としては、トリエタノールアミン(TEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、ジエタノールアミン(DEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)及びヒドロキシアミノエチルエーテル(DGA)等のアルカノールアミン類が挙げられる。有効なアミン濃度は、水溶液1リットル当たり約0.5〜約8モルの範囲である。
ピペラジン及び/又はモノメチルエタノールアミン(MMEA)をアミン水溶液に添加し、水溶液の吸収能力を高めることができる。これらの添加物は、水溶液1リットル当たり約0.04〜約2モルの濃度で水溶液に含めることができる。
本発明で使用可能な苛性化合物は、オレフィン流から酸性ガスを取り除くのに効果的なアルカリ性化合物である。そのようなアルカリ性化合物の例としては、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。
6.圧縮オレフィン流の洗浄及び乾燥
酸性ガス処理の後、処理された圧縮オレフィン流中の同伴物質を、水洗浄を用いてさらに取り除くことが望ましい。従来の機器を用いることができる。
本発明はさらに、任意の乾燥実施形態を含む。この実施形態において、オレフィン圧縮器の第2の段階から排出されたオレフィン流から、水及び/又はさらなる酸素化された炭化水素を取り除くために、固体又は液体の乾燥システムを用いることができる。
固体乾燥システムでは、圧縮オレフィン流を固体吸着剤に接触させて、水及び酸素化された炭化水素を非常に低い程度になるまでさらに取り除く。通常、吸着工程は、好適な固体吸着剤を含む1つ以上の固定床で行われる。
水及び酸素化された炭化水素を非常に低い濃度になるまで取り除く上で、また、他の処理システムを用いては通常取り除き得ない酸素化された炭化水素を取り除く上で吸着は有用である。本発明の一部として用いられる吸着システムは、複数の吸着床を有することが好ましい。複数の床によって、固体吸着剤を再生する工程を止める必要がなくなり、連続的な分離が可能となる。例えば、3つの床からなるシステムでは、通常、1つの床が稼動状態にあり、1つの床が再生されて非直結状態にあり、そして第3の床が待機状態にある。
吸着床で用いられる具体的な固体又は固体物の吸着剤は、取り除かれる汚染物質の種類によって異なる。水及び酸素化された炭化水素や液体吸収剤といった様々な極性有機化合物を取り除く固体吸着剤の例としては、アルミナ類、シリカ、3Aモレキュラーシーブ、4Aモレキュラーシーブ及びアルミノシリケート類が挙げられる。これらのシーブの混合物を含む床、又は異なる固体吸着剤を有する複数の床を用いて、水ならびに様々な酸素化された炭化水素を取り除くことができる。
本発明では、1つ以上の吸着床を直列あるいは並列に配列することができる。直列配列の一例において、第1の床を用いて、最も容易に取り除くことが可能な最も小さくかつ最も極性のある分子を取り除く。より大きく、かつ極性があまりない酸素化された種を取り除く後続の床が次に続く。配列の一種の具体例として、3Aモレキュラーシーブを用いて、まず、水を選択的に取り除く。その床の後には、例えば13Xといった細孔がより大きいモレキュラーシーブ及び/又はSelexorbCD(Alcoa社、商品名)等の表面領域が大きい活性アルミナといった選択性が劣る吸着剤を1つ以上含む1つ以上の床が続く。
他の実施形態において、第1の床は、水及びメタノールの双方を選択的に取り除くことが可能な3.6Aモレキュラーシーブである。この床の後には、上記のような1つ以上の13X、又は活性アルミナの床が続き得る。
吸着床を、必要に応じて周囲温度、又は昇温で上昇流又は下降流のどちらででも作動させることができる。窒素等の乾燥不活性ガス流を用いる昇温での処理を含む従来の工程によって、吸着物質の再生を行うことができる。
液体乾燥システムでは、水吸収剤を用いて圧縮オレフィン流から水を取り除く。水吸収剤は、オレフィン流から水を取り除く上で効果的な液体であればどのようなものでもよい。水吸収剤の例としては、アルコール類、アミン類、アミド類、ニトリル類、複素環式窒素含有化合物、又はそれらいずれかの組み合わせがあげられる。一価アルコール類又は多価アルコール類のいずれかを、アルコール吸収剤として用いることができる。吸収剤の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ヒンダード(hindered)環状アミン類、アセトニトリル、n−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、及びその組み合わせが挙げられる。
程度の大きな有効性を得るために、水吸収剤は、非水吸収成分をほとんど含まないべきである。例えば、水吸収剤は、少なくとも約75重量%の水吸収成分を含まなければならない。水吸収剤は、望ましくは少なくとも約90重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、そして最も好ましくは少なくとも約98重量%の水吸収剤を含む。
自由水(free water)の形成(即ち、別の水相の形成)、又は気体水和によって分離工程が大幅に妨げられないように、オレフィン成分に分離される圧縮オレフィン流を、分離容器に入れる前に十分に乾燥させることが好ましい。気体水和は、クラスレート化合物の形成を招く。そのような化合物は固体であり、これらの固体は分離工程で重大な動作上の問題の原因となり得る。
分離容器に入れられる圧縮オレフィン流中に存在する水は、分離工程の間に別の水相が形成されないように濃度が十分低くなければならない。トレイを有する蒸留カラムを用いてオレフィン成分を分離する場合にこれは特に重要である。何故なら、トレイ内で形成される別の水相が物質移動を妨げるからである。水の濃度が高い場合は、パッキンを有する蒸留カラムが好ましい。何故なら、そのようなカラムは別の水相を収集し難いからである。
本発明では、オレフィン成分に分離される圧縮オレフィン流が、そのオレフィン流の全重量に対して、約10000wppm以下の水を含むことが望ましい。圧縮オレフィン流は、そのオレフィン流の全重量に対して、好ましくは約1000wppm以下の水、より好ましくは500wppm以下の水、そして最も好ましくは約100wppm以下の水を含む。
本発明では、オレフィン成分に分離するために、圧縮オレフィン流を完全に乾燥させる必要がない。即ち、圧縮オレフィン流は、少量の水を含んでいてもよい。少量の水を含むオレフィン流の利点は、オレフィン流を成分生成物に分離するために、さらなる及び/又は複雑な乾燥機器を必要としない点である。
圧縮され、任意で乾燥されたオレフィン流は、従来の分離機器を用いてオレフィン成分に分離される。例えば、従来の蒸留カラムを用いることができる。
7.エチレン、プロピレン及びブチレンの回収及び派生工程
高純度のエチレン及びプロピレンを回収できるように、オレフィン流をオレフィン成分に分離することが望ましい。本発明によれば、高純度とは、少なくとも約95重量%と定義される。エチレン及びプロピレン流は、好ましくは少なくとも約98重量%のエチレン又はプロピレン、そして最も好ましくは少なくとも約99重量%のエチレン又はプロピレンを含む。
本発明に従って分離されたエチレン及びプロピレン流を重合して、プラスチック組成物、例えばポリオレフィン類、特にポリエチレン及びポリプロピレンを形成することができる。ポリエチレン又はポリプロピレンを形成するためのどのような従来方法を用いてもよい。触媒法が好ましい。特に好ましいものは、メタロセン、ジーグラー/ナッタ、酸化アルミニウム及び酸触媒システムである。例えば、米国特許第3258455号、3305538号、3364190号、5892079号、4659685号、4076698号、3645992号、4302565号及び4243691号参照。各々の触媒及び方法に関する記載は、参照することにより明確に本願に盛り込まれる。一般的に、これらの方法には、ポリオレフィン生成物を形成するのに効果的な圧力及び温度で、エチレン又はプロピレン生成物を、ポリオレフィン形成触媒に接触させることが含まれる。
本発明の一実施形態において、エチレン又はプロピレン生成物をメタロセン触媒に接触させてポリオレフィンを形成する。ポリオレフィン形成工程を、約50℃〜約320℃の温度範囲で行うことが望ましい。反応は、約1バール〜約3200バールの低、中、又は高圧力の範囲内のどれで行ってもよい。溶液中で行う工程の場合、不活性希釈剤を用いることができる。この種の作業において、圧力が約10バール〜約150バールの範囲にあり、好ましくは約120℃〜約250℃の温度範囲であることが望ましい。気相工程の場合、温度が、通常、約60℃〜120℃の範囲内であり、動作圧力が約5バール〜約50バールであることが好ましい。
ポリオレフィンの他にも、数々の他のオレフィン誘導体類が、本発明に従って分離されたエチレン及びプロピレン、並びにC4+オレフィン、特にブチレンから形成され得る。本発明に従って分離されたオレフィンは、アルデヒド類、C2〜C13モノカルボン酸等の酸類、C2〜C12モノアルコール等のアルコール類、C2〜C12モノカルボン酸及びC2〜C12モノアルコールからなるエステル類、線状アルファオレフィン類、酢酸ビニル、二塩化エチレン及び塩化ビニル、エチルベンゼン、酸化エチレン、クメン、アクロレイン、塩化アリル、酸化プロピレン、アクリル酸、エチレン−プロピレンゴム類及びアクリロニトリル、ならびにエチレン及びプロピレンの三量体及び二量体といった化合物の製造にも用いることができる。C4+オレフィン類、特にブチレンは、アルデヒド類、酸類、アルコール類、C5〜C13モノカルボン酸及びC5〜C13モノアルコールからなるエステル類、及び線状アルファオレフィン類の製造に特に好適である。
8.本発明の一実施例
オレフィン流の圧縮の一例を図面に示す。この図面によれば、オレフィン流はライン10を通過し、第1の段階の圧縮器12に送られる。オレフィン流は、105psia(724kPa)の圧力に圧縮され、圧縮オレフィン流は、ライン14を介して華氏243度(117℃)の温度で圧縮器12から排出される。
圧縮オレフィン流は、ライン14を介して苛性洗浄塔16に送られる。苛性溶液を苛性洗浄塔16に注入し、圧縮オレフィンに接触させる。洗浄溶液は、オレフィン流からCO2等の様々な非オレフィン不純物を取り除き、その溶液は、ライン20を介して苛性洗浄塔16から取り除かれる。苛性洗浄されたオレフィンは、ライン22を介して苛性洗浄塔16から取り除かれる。
苛性洗浄されたオレフィンは、ライン22を介して水洗浄塔24に送られる。水を水洗浄塔24に注入し、オレフィンに接触させる。その水は、さらなる非オレフィン不純物ならびに同伴苛性物質を取り除き、その水は、ライン28を介して水洗浄塔24から取り除かれる。オレフィンは、ライン30を介して水洗浄塔24から取り除かれる。
苛性洗浄及び水洗浄された圧縮オレフィン流は、ライン30を介して第2の段階の圧縮器32に送られる。オレフィン流は、315psia(2172kPa)の圧力にさらに圧縮される。このさらに圧縮されたオレフィン流は、ライン34を介して華氏248度(120℃)の温度で圧縮器32から排出される。
ライン34の圧縮オレフィンは、圧縮オレフィン流からさらなる水及びオキシジェネートを取り除くモレキュラーシーブ吸着体を含む乾燥床36に送られる。乾燥の後、圧縮オレフィンは、ライン38を介して分離システム40に送られる。軽オレフィンは、ライン42を介して分離システム40を離れ、そして重オレフィンは、ライン44を介して分離システムを離れる。
本発明を十分に説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明を請求の範囲における広範囲のパラメータ内で実施可能なことが当業者には分かるであろう。

Claims (22)

  1. オレフィンの混合物を含むオレフィン流を生成し、少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法であって、
    (a)分離されるオレフィン流を準備する工程であって、前記オレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも20重量%のエチレン、プロピレン及びその組み合わせからなる群から選択されるオレフィンと、3.0重量%以下のジエンとを含む工程と、
    (b)前記オレフィン流を、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮して、圧縮オレフィン流を得る工程と、
    (c)前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する工程と
    含み、
    前記圧縮オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、前記工程(b)で圧縮される前記オレフィン流を、前記第1の段階と前記第2の段階との間で処理して、酸性ガスを取り除く方法。
  2. 前記分離されるオレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも50重量%〜90%のエチレン及びプロピレンを含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記オレフィン流が、前記圧縮器の前記第1の段階から、75psia(517kPa)〜150psia(1034kPa)の圧力において排出され、前記圧縮器システムの前記第2の段階から、少なくとも175psia(1207kPa)の圧力において排出され、前記圧縮オレフィン流が、前記圧縮器システムから、華氏220度(104℃)〜華氏260度(127℃)以下の温度で排出される請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記分離されるオレフィン流は、オキシジェネートをシリコアルミノホスファート又はアルミノホスファートを含むモレキュラーシーブ触媒に接触させる工程によって生成される請求項3に記載の方法。
  5. 前記少なくとも2つのオレフィン流は、(i)エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含む軽オレフィン流と、(ii)前記軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含む重オレフィン流とを含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. オレフィンの混合物を含むオレフィン流を生成し、少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法であって、
    (a)分離されるオレフィン流を準備する工程であって、前記オレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも20重量%のエチレン、プロピレン及びその組み合わせからなる群から選択されるオレフィンと、3.0重量%以下のジエンとを含む工程と、
    (b)前記オレフィン流を、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮して、圧縮オレフィン流を得る工程であって、前記圧縮オレフィン流が、前記第1の段階及び前記第2の段階から、華氏260度(127℃)以下の温度で排出され、前記第2の段階から、少なくとも175psia(1207kPa)の圧力において排出される工程と、
    (c)前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する工程とを含み、
    前記圧縮オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、前記工程(b)で圧縮される前記オレフィン流を、前記第1の段階と前記第2の段階との間で処理して、酸性ガスを取り除く方法。
  7. 前記処理されたオレフィン流を、前記少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、さらに水で洗浄する請求項6に記載の方法。
  8. 前記工程(b)で形成される前記圧縮オレフィン流を、前記工程(c)で分離する前に乾燥させる工程をさらに含む請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記圧縮オレフィン流を吸着剤に接触させて、前記圧縮オレフィン流を乾燥させる請求項8に記載の方法。
  10. 前記少なくとも2つのオレフィン流は、(i)エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含む軽オレフィン流と、(ii)前記軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含む重オレフィン流とを含む請求項6〜9のいずれかに記載の方法。
  11. オレフィンの混合物を含むオレフィン流を生成し、少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法であって、
    (a)オキシジェネートをモレキュラーシーブ触媒に接触させて、分離されるオレフィン流を生成する工程であって、前記オレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも20重量%のエチレン、プロピレン及びその組み合わせからなる群から選択されるオレフィンと、3.0重量%以下のジエンとを含む工程と、
    (b)前記オレフィン流を、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮して、圧縮オレフィン流を得る工程であって、前記圧縮オレフィン流が、前記圧縮器システムから、華氏260度(127℃)以下の温度で排出され、前記第2の段階から、少なくとも175psia(1207kPa)の圧力において排出される工程と、
    (c)前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する工程とを含み、
    前記圧縮オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、前記工程(b)で圧縮される前記オレフィン流を、前記第1の段階と前記第2の段階との間で処理して、酸性ガスを取り除く方法。
  12. 前記圧縮オレフィン流が、前記圧縮器の前記第1の段階から、75psia(517kPa)〜150psia(1034kPa)の圧力において排出される請求項11に記載の方法。
  13. 前記分離されるオレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、少なくとも50重量%〜90%のエチレン及びプロピレンを含む請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記処理されたオレフィン流を、前記少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、さらに水で洗浄する請求項11〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記工程(b)で形成される前記圧縮オレフィン流を、前記工程(c)で分離する前に乾燥させる工程をさらに含む請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記少なくとも2つのオレフィン流は、(i)エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含む軽オレフィン流と、(ii)前記軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含む重オレフィン流とを含む請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記モレキュラーシーブ触媒は、シリコアルミノホスファート又はアルミノホスファートである請求項11〜16のいずれかに記載の方法。
  18. オレフィンの混合物を含むオレフィン流を生成し、少なくとも2つのオレフィン流に分離する方法であって、
    (a)分離されるオレフィン流を準備する工程であって、前記オレフィン流は、前記オレフィン流の全重量に対して、3.0重量%以下のジエンを含む工程と、
    (b)前記オレフィン流を、第1の段階と第2の段階とを有する圧縮器システムで圧縮して、圧縮オレフィン流を得る工程と、
    (c)前記圧縮オレフィン流を、少なくとも2つのオレフィン流に分離する工程とを含み、
    前記圧縮オレフィン流を少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、前記工程(b)で圧縮される前記オレフィン流を、前記第1の段階と前記第2の段階との間で処理して、酸性ガスを取り除く方法。
  19. 前記オレフィン流が、前記圧縮器の前記第1の段階から、75psia(517kPa)〜150psia(1034kPa)の圧力において排出され、前記圧縮器システムの前記第2の段階から、少なくとも175psia(1207kPa)の圧力において排出され、前記圧縮オレフィン流が、前記圧縮器システムから、華氏220度(104℃)〜華氏260度(127℃)以下の温度で排出される請求項18に記載の方法。
  20. 前記処理されたオレフィン流を、前記少なくとも2つのオレフィン流に分離する前に、さらに水で洗浄する請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記工程(b)で形成される前記圧縮オレフィン流を、前記工程(c)で分離する前に乾燥させる工程をさらに含む請求項18〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記少なくとも2つのオレフィン流は、(i)エチレン、プロピレン及びブチレンからなる群から選択される少なくとも1つのオレフィンを含む軽オレフィン流と、(ii)前記軽オレフィン流中のオレフィンよりも、平均して沸点が高いオレフィンを含む重オレフィン流とを含む請求項18〜21のいずれかに記載の方法。
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