JP5344783B2 - サメ軟骨のコンドロイチン硫酸由来の硫酸化八糖 - Google Patents
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Description
尚、本明細書並びに図面において使用される主要な略号の意味は以下のとおりである。
PG:プロテオグリカン、GAG:グリコサミノグリカン、CS:コンドロイチン硫酸、mAb:モノクローナル抗体(単クローン抗体)、DPPE:L-α-Dipalmitoyl phosphatidyl ethanolamine、MALDI-TOF/MS:マトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型質量分析、BSA:ウシ血清アルブミン、PBS:リン酸緩衝液、GlcUA:D-グルクロン酸、GalNAc:N-アセチルD-ガラクトサミン、HexUA:ヘキスロン酸、Δ4,5HexUA(ΔHexUA):4-deoxy-L-threo-hex-4-enepyranosyluronic acid、HPLC:高速液体クロマトグラフィー、2AB:2-アミノベンズアミド、ΔO:ΔHexUAα1-3GalNAc、ΔC:ΔHexUAα1-3GalNAc(6-O-硫酸)、ΔA:ΔHexUAα1-3GalNAc(4-O-硫酸)、ΔD:ΔHexUA(2-O-硫酸)α1-3GalNAc(4-O-硫酸)、ΔE:ΔHexUAα1-3GalNAc(4,6-O-二硫酸)。
The Biochemistry of Glycoproteins and Proteoglycans (Lennarz, W. J., ed.), pp. 267-371, Plenum Publishing, New York (1980) Annu. Rev. Biochem. 47, 385-417 (1991) Trends Glycosci. Glycotechnol. 12, 321-349 (2000) Persp. Dev. Neurol. 3, 319-330 (1996) Physiol. Rev. 80, 1267-1290 (2000) Arch. Biochem. Biophys. 374, 24-34 (2000) Curr. Opin. Struct. Biol. 13, 612-620 (2003) Glycoconj. J. 21, 329-341 (2004) IUBMB Life 54, 177-180 (2002) J. Biol. Chem. 272, 31377-31381 (1997) J. Biol. Chem. 279, 9765-9776 (2004) J. Biol. Chem. 278, 35805-35811 (2003) J. Cell Biol. 126, 783-799 (1994) J. Biol. Chem. 273, 28444-28453 (1998) J. Biol. Chem. 280, 9180-9191 (2005) J. Biol. Chem. 273, 3296-3307 (1998) Neurosci. Lett. 269, 125-128 (1999) J. Biol. Chem. 278, 43744-43754 (2003) J. Biol. Chem. 280, 4058-4069 (2005)
(1)C-C-C-O
(2)C-O-A-C
(3)C-O-A-A
(4)C-C-A-C
(5)C-C-A-A
(6)C-A-C-C
(7)D-C-C-C
(8)C-D-C-C
(9)C-D-C-A
(10)A-D-C-C
(11)C-C-C-D
(12)C-D-A-A
(13)C-C-A-D
(14)D-C-A-C
(15)D-A-C-C
(16)C-A-C-D
(17)C-E-C-C
ここで、上記O、C、A、D及びEはいずれも二糖単位の略号であり、
Oは、[GlcUAβ1-3GalNAc]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン]、
Cは、[GlcUAβ1-3GalNAc(6S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(6-O-硫酸)]、
Aは、[GlcUAβ1-3GalNAc(4S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(4-O-硫酸)]、
Dは、[GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)]、即ち、[グルクロン酸β1(2-O-硫酸)−3N-アセチルガラクトサミン(6-O-硫酸)]、
Eは、[GlcUAβ1-3GalNAc(4S,6S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(4-O-硫酸, 6-O-硫酸)]、の二糖構造をそれぞれ意味する。
また上述のように、本発明の硫酸化オリゴ糖は、天然多糖又は天然多糖由来のオリゴ糖に限らず、人工合成多糖であってもよい。さらに、この人工合成多糖は、新規の「八糖構造」を化学的に模倣して、新規の「八糖構造」と構造は相違するが、機能上及び用途上は共通する類似構造を含む多糖やオリゴ糖を合成したものであってもよい。例えば、八糖構造の片方あるいは両端にアグリコンを結合させたものや、四つの二糖単位のいずれかを人工のリンカー又はスペーサー(1又は複数の連続したメチレン基(-CH2-)からなる炭化水素基など)に置換して八糖の機能ドメインのコンフォメーションを持たせたものでもよい。
[1]実験方法
[1-1]実験材料
サメ軟骨由来CS-C (super special grade)、CS二糖標準品、Proteus vulgaris由来コンドロイチナーゼABC (EC 4.2.2.4)、Flavobacterium heparinum由来コンドロイチナーゼAC-I (EC 4.2.2.5)、Arthrobacter aurescens由来コンドロイチナーゼAC-II (EC 4.2.2.4)、モノクローナル抗体CS-56、MO-225、2H6およびLY111は生化学工業株式会社 (東京、日本) より購入した。ヒツジ精巣由来ヒアルロニダーゼ (EC 3.2.1.35) およびゲンチジン酸はSigma社より購入した。Bio-Gel P-10樹脂およびニトロセルロース膜 (Trans-BlotTM Transfer membrane, 0.45 μm) はBio-Rad Laboratories (CA) より購入した。ウシアルブミン (Fr V, chemical grade) はSerological Proteins社 (Kankakee, IL) より購入した。ペルオキシダーゼを結合したAffiPureヤギ抗マウスIgG+IgM (H+L) 抗体は、Jackson ImmunoReseach Laboratories社 (West Grove, PA) よりそれぞれ購入した。(Arg-Gly)15 ペプチドはペプチド研究所 (大阪) で合成したものを用いた。
Superdex 200のカラムを用いたゲルろ過法で決定したところ、材料に用いたサメ軟骨由来CS-Cの平均分子量は約77,000であり、約200糖の長さと判断された。
市販品のサメ軟骨由来のCS-C (100 mg) を全量2. 0 ml中で、最終濃度として50 mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH 6.0、150 mM NaClになるように混合し、10 mg (約15,000国際単位) のヒツジ精巣由来ヒアルロニダーゼを用いて37 ℃で分解した (1国際単位は1分間にヒアルロン酸を74 μg加水分解する量に相当する)。サンプルを徹底的に分解するのに要する時間は約18時間であるが、36時間かけて完全に分解した。タンパク質は30%のトリクロロ酢酸を0.42 ml加えて沈殿させ、2,500 rpmで10分間遠心し、取り除いた。その上清を回収し、沈殿に5%のトリクロロ酢酸を0.5 ml加えて、洗浄した。回収して、合わせた上清のトリクロロ酢酸をエーテルで除去し、1M Na2CO3で中和した。そのサンプルを10%エタノールを含む1M NaCl溶出液を用いて、Bio-Gel P-10カラム (1.6 x 95 cm) で分画した。カルボニル基が吸収する210 nmの波長で溶出画分をモニターした。画分IからIXまで分離し、プールした (図1)。それらの画分をSephadex G-25 (fine) カラム (1.5 x 46 cm) で溶出液として蒸留水を用い、脱塩した。モニターには210 nmの波長を用いた。オリゴ糖に相当する画分をプールし、乾固した後GlcUAを標準品としてカルバゾール反応で定量した。
Bio-Gel P-10カラムによるゲルろ過によって得られた推定八糖画分VIIをアミン結合シリカPA-03カラムを用いた陰イオン交換HPLCでさらに細分画した。測定条件としては、90分間で0.2から1 Mに至るNaH2PO4の濃度勾配で、流速1ml/min、室温を用い、検出は210 nmで行った。分離した各々のピークの画分を回収し、カルバゾール反応で定量した。
二糖組成を決定するため、各々の画分を全量30 μlの50 mM 酢酸ナトリウム緩衝液、pH 6.0の中で、5 mIUのコンドロイチナーゼAC-IIと37 ℃で反応させた。反応停止のため1分間煮沸した。そのサンプルを乾固し、Anal. Biochem. 269, 367-378 (1999)記載の方法に従い、不飽和二糖を2-アミノベンズアミド (2AB) で蛍光標識した。誘導化された二糖をWhatman 3MM paperを用いたペーパークロマトグラフィーで精製した。展開溶媒としてはブタノール:エタノール:水 (4:1:1 v/v/v) を含む溶液を用いた。精製した各画分を流速1 ml/min、NaH2PO4の濃度勾配でアミン結合シリカPA-03カラム (4.6 x 250 mm; YMC社、京都、日本) を用いたHPLCにより分画した。溶出ピークは標準品との溶出位置の比較により同定した。
八糖のDE MALDI-TOF/MS解析はリニアモードで、Voyager DE-RP-Pro (PerSeptive Biosystems、Framingham、MA) を用いて解析した。ゲンチジン酸を水に1 mg/mlの濃度で溶かし、マトリックスとした。硫酸化オリゴ糖の負電荷を遮へいするために、合成ペプチド(Arg-Gly)15を用いた。(Arg-Gly)15 (10 pmol/μl) の水溶液をまず10 pmolの八糖と混合し、1 μlのマトリックス溶液と混合した。その混合液をプローブ表面にのせ風乾し、スペクトルを測定した。
各々の八糖画分を後述のように、L-α-dipalmitoyl phosphatidyl ethanolamine (DPPE) で脂質誘導体とした。2.5 μlの水に八糖画分 (0.5 nmol) を溶かし、クロロホルム:メタノール (1:1, v/v) 溶液中1 mMのDPPE (10 μl) と混合した。クロロホルム:メタノール (1:1, v/v) 溶液を37.5 μl加えた後、その混合液を1分間超音波処理し、0.16 Mのシアノ水素化ホウ素ナトリウムを5 μl加えた。反応溶液を60 ℃で10分間超音波処理し、さらに60 ℃で10-12時間反応させた。反応溶液中の八糖: DPPE : NaCNBH3のモル比は1:10:800であった。そのサンプルを乾固し、クロロホルム:メタノール:水 (25:25:8, v/v/v) で再溶解した。脂質結合八糖をニトロセルロース膜にLinomat V (Camag社、スイス) を用いて噴霧した。噴霧速度は70 μl/秒、バンドが2 mmの幅になるように、脂質結合八糖 (2.5、5、10 pmol) をアプライした。
特に明記していないときは、全ての工程を室温で行った。脂質結合オリゴ糖を固相化した膜を1% BSAを含むPBSで1時間ブロッキングを行い、1% BSA/PBSで希釈した抗体をのせ、湿気たチャンバー内で1時間反応させた。次のように、抗体を1% BSA/PBSで希釈して用いた。即ち、CS-56およびMO-225は200倍、2H6は1,00倍、LY111は1,000倍である。その膜を1% BSA/PBSで3回洗浄し、ペルオキシダーゼを結合したAffiPureヤギ抗マウスIgG+IgM (1% BSA/PBSで3,000倍希釈) で1時間反応させた。各々の抗体の結合能をその製品説明書の指示に従い、3, 3’-ジアミノベンジヂン溶液で検出した。
本発明者は以前、CS-A、CS-B、CS-C、CS-D、CS-E、CS-HおよびCS-Kを含む様々なCSバリアントから三糖〜八糖を単離したが (Trends Glycosci. Glycotechnol. 12, 321-349 (2000)参照)、本実施例では以下のように、サメ軟骨由来CS-Cを出発物質として新規硫酸化八糖を単離し、その構造を決定すると共に、これらの新規硫酸化八糖がmAb CS-56やMO-225などの抗体のエピトープ解析に有用であることを明らかにした。
哺乳類のヒアルロニダーゼでサメ軟骨由来CS-Cを分解すると、バクテリアのコンドロイチナーゼが不飽和二糖やオリゴ糖を産生するのとは対照的に、飽和の偶数オリゴ糖を産生する。本実施例では市販のサメ軟骨由来のCS-Cをヒツジ睾丸ヒアルロニダーゼで徹底的に分解し、その分解物を前記実験方法に示した方法に従い、Bio-Gel P-10カラムを用いたゲルろ過によって、サイズの違いで分画し、分離した画分を画分IからIXと命名した (図1)。画分80-90に溶出した大きなピークは、主に多分トリクロロ酢酸のNa塩によると考えられる。画分III-IXはCS-Dのヒアルロニダーゼ分解物のクロマトグラムのデータを基に、それぞれ十六糖から四糖の偶数のオリゴ糖フラグメントを含んでいると考えられた。このうち、八糖を含んでいると予想された画分VII (2 mg) を図2に示すように、アミン結合シリカカラムで陰イオン交換HPLCによって画分VIIa−VIIiに細分画した。各々の画分をSephadex G-25カラムを用いたゲルろ過で脱塩し、カルバゾール反応で定量した。HPLCと脱塩によって分画した八糖の全回収率は〜90%であった。単離したオリゴ糖画分の収率を下記表1にまとめた。
a) 各々の画分の八糖の量はカルバゾール法で定量した。
b) 各々の画分の純度は2ABで蛍光標識後、アミン結合シリカカラムを用いて陰イオン交換HPLCでピーク面積を基に決定した。
c) 二糖のモル比のパーセンテージはコンドロイチナーゼAC-IIによる分解後、アミン結合シリカカラムで得られたピーク総面積から計算した。
d) 斜文字で記した二糖単位は、各々の画分中に含まれるマイナー成分の消化によって生じた二糖を示す。
単離した全ての画分のシークエンシングを図7で示した方法で行った。まず、mAb CS-56およびMO-225に反応性を示す配列を含む、画分VIIi2の主要構成成分のシークエンシングの方法の詳細を以下に示す。HPLCによる推定ではみかけの純度が94%であったが、酵素分解によってより多くのマイナー成分が不純物として含まれていることが分かった (表1)。それでも、主要構成成分の配列の決定は以下に示すように可能であった。
a) 八糖と合成ペプチド(Arg-Gly)15との1 : 1で結合した複合体プロトンのm/z値。
b) 1 : 1で結合した複合体プロトンのm/z値からプロトン化したペプチドの値を差し引いて得られた八糖の質量。
c) 推定構造から算出された理論上の質量。
d) 1 : 1で結合した複合体プロトンからはシグナルが得られなかった。
a) 太字で記した二糖あるいは四糖は各々の分解によって生じた主要成分を示す。
a) 太字で記した二糖あるいは四糖は各々の分解によって生じた主要成分を示す。
a) 括弧内の数字は各々の画分中に含まれるその配列の割合(%)を表す。
b) 不飽和C-C-C-Cなどの配列は文献J. Biol. Chem. 273, 3296-3307 (1998)において報告されている。
コンドロイチナーゼAC-IIによる分解で生じた二糖の組成分析を行ったところ、C、ΔOおよびΔCが、1.0 : 0.76 : 2.0モル比で得られた (表1)。従って、画分VIIaの主要構成成分は1つのO-ユニットと3つのC-ユニットから成る。C-ユニットのうち1つは非還元末端に位置している。しかし、理由は定かではないが、画分VIIaのMALDI-TOF/MS解析では、ペプチド/オリゴ糖のいかなるシグナルも観察されなかった (表2)。そこで、配列決定のためにまず、画分VIIaを2AB誘導体にした。精製した2AB化合物のコンドロイチナーゼAC-IIによる分解物は、還元末端由来の2AB化ΔOが主要な構造であった (表3)。2AB化VIIaのコンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iによる分解では、還元末端由来の2AB化ΔC-Oに相当する四糖が主要な構造であった (表3)。2AB化VIIaの還元末端からは微量のA-A (9%) あるいはA-C (11%) 四糖も得られたので、画分VIIaの純度はおよそ80%であった (表3)。コンドロイチナーゼAC-II分解物を2AB化し、HPLCを行ったところ、非還元末端から2AB化C-ユニットと糖鎖内部から2AB化ΔCが得られた。加えて、還元末端から主に2AB化ΔOが得られ、また一部糖鎖内部からも得られた。ピーク面積の比はC : ΔC : ΔO = 1.0 : 2.1 : 1.3であった (表4)。コンドロイチナーゼAC-Iによる分解物を2AB化し、HPLCで分析したところ、2AB化CとΔCに加えて還元末端から2AB化されたΔC-Oと推定される四糖が得られ、それらのピーク面積比は1.0 : 0.91 : 1.1であった (表4)。
MALDI-TOF/MSの解析から平均分子量は1854.46であった。これは四硫酸化八糖に相当する (表2)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の二糖組成の分析では、CおよびΔCのモル比が、1 : 2.3であった (表1)。これは画分VIIcの主要な成分が4つのC-ユニットから成ることを示している。2AB化VIIc画分をコンドロイチナーゼAC-II、ABCあるいはAC-Iで分解すると、それぞれの分解物から2AB化されたΔC、ΔC-CあるいはΔC-Cが得られた(表3)。これらの結果はVIIcの主要な成分の配列がC-C-C-C [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)] であることを示している (表5)。C-ユニットを豊富に有するCS-Cから単離された主要な配列がC-C-C-Cであるのは、自然なことといえる。
MALDI-TOF/MSの解析から四硫酸化八糖であった (表2)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の二糖組成の分析ではC、ΔCおよびΔAのモル比が、1.0 : 1.9 : 0.81であった (表1)。2AB化VIId画分をコンドロイチナーゼAC-IIで分解すると、2AB化ΔC (96%) が得られた (表3)。しかし、コンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iで分解すると、主要な四糖生成物としてΔA-C-2AB (75-78%) が得られ、少量の生成物としてΔC-C-2AB (22-25%) が得られた (表3)。また、画分VIIdの純度は70.6 %であった。これらの結果は画分VIIdのおよそ70%がC-C-A-C [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(4S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)] の配列を有する主要な構成成分であることを示している (表5)。少量の成分 (22〜25%) は以下の知見に基づいて、C-C-C-C配列と考えられる。即ち、(1)還元末端側の配列はC-Cである、(2)非還元末端はC-ユニットである、(3)内部はC-あるいはA-ユニットである、(4)C-A-C-Cは画分VIIfで検出され (後述)、二糖組成分析においてC-ユニットよりもΔA-ユニットは少なかったので、この配列ではない (表1)。C-C-C-Cは画分VIIcの近くに溶出されるので、おそらく混入したのであろう。表4で示された結果はこのことを支持する。理由は分からないが、観察された不飽和六糖 (表4) はおそらく、もとの八糖が完全には分解されなかったために生じたのであろう。
MALDI-TOF/MSの解析から画分VIIeの主要な成分は四硫酸化八糖であることが分かる (表2)。コンドロイチナーゼAC-II分解物の二糖組成の分析ではC、ΔCおよびΔAのモル比が、1.0 : 1.7 : 0.86であった (表1)。このことは非還元末端がC-ユニットで、還元末端側の六糖配列中に2つのC-ユニットと1つのA-ユニットがあることを示している。配列決定のために、2AB化したVIIeをコンドロイチナーゼAC-IIで分解し、陰イオン交換HPLCで解析したところ、2AB化ΔAが検出された。しかし、2AB化したVIIe画分をコンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iで分解すると、還元末端由来の主要な四糖として2AB化ΔC-A (94%) と少量の2AB化ΔA-C (6%) が得られた (表3)。2AB化VIIe画分のコンドロイチナーゼAC-II分解物の2AB誘導体としては、2AB化されたC、ΔCおよびΔAユニットのピークが1.0 : 1.5 : 0.95の面積比で得られた。これらの結果はC-C-C-A配列が主要な構成成分であることを示している。2AB化VIIe画分のコンドロイチナーゼAC-Iによる分解物の2AB誘導体としては、2AB化されたC、ΔCおよびΔC-Aのピークが、0.58 : 0.45 : 1.0の面積比で得られた (表4)。このCおよびΔCの割合が低いのは、マイナー成分の八糖のせいか、もしくは新しく産生されたCおよびΔC二糖の2AB化効率が低いため (前記[2-2]欄参照) である可能性があるが、配列を推定するのに問題はないであろう。これらの結果をもとに、画分VIIeの主要な構成成分は、少なくともC-C-C-A [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(4S)] であると結論した (表5)。還元末端側にA-Cという四糖を有するマイナー成分 (6%) は、表3および表4に示す組成と分離プロファイル (図2) に基づき、C-C-A-C配列と考えられる。これは画分VIIdの主要構成成分が混入したと考えられる。
MALDI-TOF/MSの解析から、画分VIIeの主要な成分は、三硫酸化八糖であることが分かる (表2)。コンドロイチナーゼAC-II分解物の二糖の組成分析では、C、ΔCおよびΔAのモル比が1.0 : 1.2 : 1.6であった (表1)。これは非還元末端がC-ユニットで、還元末端側の六糖配列中にもう1つのC-ユニットと2つのA-ユニットがあることを示している。配列決定のために、2AB化したVIIfをコンドロイチナーゼAC-IIで分解し、陰イオン交換HPLCで解析したところ、還元末端側に由来する2AB化ΔAが得られた。2AB化したVIIe画分をコンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iで分解すると、還元末端由来の主要な四糖として2AB化ΔA-A (88.5%) と少量の2AB化ΔC-C (11.5%) が得られた (表3)。2AB化VIIf画分のコンドロイチナーゼAC-II分解物の2AB誘導体をイオン交換HPLCで解析すると、非還元末端側から2AB化C、糖鎖内部から2AB化ΔC、還元末端側と糖鎖内部から2AB化ΔAのピークが得られ、それらのピーク面積比はC : ΔC : ΔA = 1.0 : 1.2 : 1.9であった (表4)。2AB化VIIf画分のコンドロイチナーゼAC-Iによる分解物の2AB誘導体をイオン交換HPLCで解析すると、2AB化されたC、ΔCおよびΔA-Aのピークが1.0 : 0.92 : 1.1の面積比で得られた (表4)。これらの結果をもとに、画分VIIfの主要な構成成分 (88.5%) はC-C-A-A [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(4S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(4S)] であると決定した (表5)。還元末端側にC-C四糖を有する画分VIIf中のマイナー成分 (11.5%) は、非還元末端側がC-ユニット (表4) であるのでC-A-C-C配列である。
MALDI-TOF/MSの解析から、画分VIIgの主要な成分は五硫酸化八糖であることが分かる (表2)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の二糖の組成分析では、主要な二糖としてDおよびΔC、また少量のCおよびΔAが得られ、D、CおよびAの合計を1.00としたときのD、ΔC、C、ΔAのモル比が0.61 : 1.98 : 0.34 : 0.27であった (表1)。このことはD-C-C-C配列が主要八糖 (61%) で、非還元末端にC-ユニットをもつ少なくとも1つのマイナーな配列 (34%以下) を含んでいることを示している。2AB化したVIIgをコンドロイチナーゼAC-IIで分解し、HPLC解析を行ったところ、ΔC-2AB (86.5%) およびΔA-2AB (13.5%) が検出された。しかし、コンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iで分解すると、主要四糖としてΔC-C-2AB (91-92%) およびマイナーな四糖としてΔC-A-2AB (9-10%) が検出された (表3)。これらの結果は上述したD-C-C-C配列と一致する。2AB化VIIgをコンドロイチナーゼAC-IIで分解し、さらに生成物を2AB化すると、非還元末端から2AB化されたD-ユニット、C-ユニットおよびA-ユニットが20.1 : 9.4 : 2.0 すなわち64 : 30 : 6のモル比で検出され、糖鎖内部と還元末端からは2AB化されたΔCおよびΔAが58.9 : 9.6のモル比で検出された。DおよびΔCのピーク面積比は1.0 : 2.9であり、これは推定主要配列と一致した。2ABで標識した画分VIIgのコンドロイチナーゼAC-Iによる分解物を2AB誘導体化した場合には、2AB化されたD、ΔCおよびΔC-Cが主要成分で、そのピーク面積比が1.0 : 1.0 : 1.0だった。また、少量ではあるが2AB化されたCおよびAも検出され、D : C : Aのピーク面積比は26.6 : 11.6 : 2.3すなわち65 : 29 : 6だった (表4)。従って、画分VIIgの純度は61-65%で、主要構成成分はD-C-C-C [GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)] という構造である (表5)。
MALDI-TOF/MSの解析から画分VIIh1の主要な成分は、五硫酸化八糖である (表2)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の二糖組成の分析ではC、ΔC、ΔDおよびΔAのモル比が、1.00 : 2.72 : 1.58 : 0.31であった (表1)。配列を決定するため、2AB化VIIh1をコンドロイチナーゼAC-II、ABCあるいはAC-Iで分解し、これらの分解物を陰イオン交換HPLCで解析すると、主要な四糖として2AB-ΔC-D (82-89%) が検出され、マイナーな四糖としては、ΔA-A (9-11%) とΔC-C (2-6%) の2AB誘導体が検出された (表3)。上述した他の画分の還元末端の四糖とは異なり、2AB化ΔC-DにはコンドロイチナーゼAC-IIが作用しない。コンドロイチナーゼAC-IIあるいはAC-Iによる分解物の2AB化とHPLC解析により、非還元末端由来の2AB化C-ユニットと糖鎖内部由来の2AB化ΔCと還元末端由来のΔC-D-2ABが、コンドロイチナーゼAC-IIとAC-Iによる分解物からそれぞれ、1.00 : 1.18 : 1.34あるいは1.00 : 0.93 : 1.07のピーク面積比で検出された。これらの結果をもとに、VIIh1の主要な成分の配列はC-C-C-D [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)] であると決定した (表5)。2種類のマイナーな八糖はC-D-A-A (9-11%) とC-D-C-C (2-6%) である。これらの八糖は全部で5つの硫酸基をもつので、両者の配列中の非還元末端から二番目の二糖としてD-ユニットが存在すると考えられる。また、画分VIIh1中の全オリゴ糖の成分のうち、95%以上が非還元末端にC-ユニットをもつことから、これらの八糖の非還元末端はC-ユニットであるからである (表4)。
上述した他の画分とは異なり、2ABで標識し、陰イオン交換HPLCで分離できなかった画分VIIh2.2は、少なくとも2種類の主要な成分を0.8 : 1.0のモル比で有する混合物である。画分VIIh2.2の主要構成成分は、MALDI-TOF/MSの解析から五硫酸化八糖であることが分かる (表3)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の二糖組成の分析では、C、AおよびDの合計を1.00としたとき、C、A、D、ΔC、ΔAおよびΔDのモル比が0.52 : 0.31 : 0.17 : 1.15 : 0.33 : 0.64であった (表1)。これは少なくとも、非還元末端にC-、A-あるいはD-ユニットを含む3種類の八糖が52 : 31 : 17のモル比で存在することを示している。2AB化VIIh2.2のコンドロイチナーゼAC-IIによる分解物の陰イオン交換HPLCによる解析で、還元末端由来のΔC-2ABとΔA-D-2ABが1.1 : 1.0のモル比で検出された。しかし、コンドロイチナーゼABCあるいはAC-Iによる分解物では、2AB化されたΔA-D、ΔC-CあるいはΔA-Cという四糖が50-52 : 37-39 : 11のモル比で検出された。従って、モル比でC-X-A-D、A-X-C-CおよびD-X-A-Cの配列をもつ3種の異なる配列が存在すると考えられる (表3)。2AB化VIIh2.2画分のコンドロイチナーゼAC-IIによる分解物をさらに2AB標識した場合には、2AB化C、AおよびDが58 : 26 : 16のモル比で検出された。これは上述の二糖分析の結果とも大筋で一致している (表4)。2AB化VIIh2.2画分のコンドロイチナーゼAC-Iによる分解物をさらに2AB標識した場合には、2AB化されたΔA-D、ΔC-CおよびΔA-Cが53: 36 : 11のモル比で検出された。これは上述の四糖のモル比の計算結果とよく一致する。注目すべきことに、コンドロイチナーゼABCによる分解で生じたAおよびΔDの比率は似ていたが、コンドロイチナーゼAC-Iによる分解では、これらは生じなかった。これは八糖中に存在するAユニットとDユニットがコンドロイチナーゼAC-I-抵抗性のA-D四糖配列を形成しているからだと考えられる。これらの知見から、VIIh2.2の2つの主要な成分の配列はC-C-A-D [GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(4S)β1-4GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)] とA-D-C-C [GlcUAβ1-3GalNAc(4S)β1-4GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)β1-4GlcUAβ1-3GalNAc(6S)] と決定した (表5)。第三の八糖配列は糖鎖内部にA-ユニットよりC-ユニットである可能性が高い (表1、4) ことから、D-A-A-C配列というよりはむしろD-C-A-C配列であると考えられた。
MALDI-TOF/MSの解析から、画分VIIi1の主要な成分は五硫酸化八糖であることが分かる (表2)。コンドロイチナーゼAC-IIによる分解物を2ABで標識し、分析した二糖組成では、2AB化 DおよびCの合計を1.00としたとき、D、C、ΔC、ΔAおよびΔDのモル比は0.70 : 0.30 : 1.54 : 0.83 : 0.28であった (表1)。このことは、D-あるいはC-ユニットを非還元末端に7 : 3のモル比でもつ八糖が少なくとも2種類存在することを示している。
構造決定したCS-C八糖と抗CS抗体との相互作用をオリゴ糖マイクロアレイ法を用いて解析した (Nat. Biotechnol. 20, 1011-1017 (2002))。脂質と結合させたオリゴ糖は、ニトロセルロース膜上に添付してリガンドを高感度にハイスループットで検出するためのプローブにできる。本実施例では、広く使われている市販の抗CS単クローン抗体 (CS-56、MO-225、2H6およびLY111) を用いた。
a) 文献J. Biol. Chem. 273, 3296-3307 (1998)において報告されている糖鎖。
b) 点線で記した配列は抗体で強く認識された。
c) 太下線のA-D四糖配列はCS-56およびMO-225によって認識された配列に共通のものである。
d) 太下線のない配列は、10 pmolのオリゴ糖では認識されたが、5 pmolでは認識されなかった。
e) 反応性未確認。
Claims (3)
- サメ軟骨由来のコンドロイチン硫酸をヒアルロニダーゼ処理後、ゲル濾過カラム、次いで陰イオン交換カラムを用いて分画することにより得られた、以下の(1)〜(17)のいずれかの八糖構造の硫酸化オリゴ糖を含む画分。
(1)C-C-C-O
(2)C-O-A-C
(3)C-O-A-A
(4)C-C-A-C
(5)C-C-A-A
(6)C-A-C-C
(7)D-C-C-C
(8)C-D-C-C
(9)C-D-C-A
(10)A-D-C-C
(11)C-C-C-D
(12)C-D-A-A
(13)C-C-A-D
(14)D-C-A-C
(15)D-A-C-C
(16)C-A-C-D
(17)C-E-C-C
(ただし、Oは、[GlcUAβ1-3GalNAc]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン]、Cは、[GlcUAβ1-3GalNAc(6S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(6-O-硫酸)]、Aは、[GlcUAβ1-3GalNAc(4S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(4-O-硫酸)]、Dは、[GlcUA(2S)β1-3GalNAc(6S)]、即ち、[グルクロン酸β1(2-O-硫酸)−3N-アセチルガラクトサミン(6-O-硫酸)]、Eは、[GlcUAβ1-3GalNAc(4S,6S)]、即ち、[グルクロン酸β1−3N-アセチルガラクトサミン(4-O-硫酸, 6-O-硫酸)]、の二糖構造をそれぞれ意味する。) - 請求項1記載の硫酸化オリゴ糖の画分の、当該硫酸化オリゴ糖と相互作用する物質の探索のための使用。
- 請求項1記載の硫酸化オリゴ糖の画分から調製した、当該硫酸化オリゴ糖と相互作用する物質の探索に用いられるプローブ。
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